JPH1099756A - 接着剤ディスペンサ - Google Patents

接着剤ディスペンサ

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JPH1099756A
JPH1099756A JP8260595A JP26059596A JPH1099756A JP H1099756 A JPH1099756 A JP H1099756A JP 8260595 A JP8260595 A JP 8260595A JP 26059596 A JP26059596 A JP 26059596A JP H1099756 A JPH1099756 A JP H1099756A
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air
temperature
adhesive
pressure
passage
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JP8260595A
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Mamoru Tsuda
護 津田
Akihiro Udagawa
明博 宇田川
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Fuji Corp
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Fuji Machine Manufacturing Co Ltd
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    • B05CAPPARATUS FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05C11/00Component parts, details or accessories not specifically provided for in groups B05C1/00 - B05C9/00
    • B05C11/10Storage, supply or control of liquid or other fluent material; Recovery of excess liquid or other fluent material
    • B05C11/1042Storage, supply or control of liquid or other fluent material; Recovery of excess liquid or other fluent material provided with means for heating or cooling the liquid or other fluent material in the supplying means upstream of the applying apparatus
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
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    • B05C11/00Component parts, details or accessories not specifically provided for in groups B05C1/00 - B05C9/00
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B65CLABELLING OR TAGGING MACHINES, APPARATUS, OR PROCESSES
    • B65C9/00Details of labelling machines or apparatus
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    • B65C9/22Gluing the labels or articles by wetting, e.g. by applying liquid glue or a liquid to a dry glue coating
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    • B65C9/2221Applying the liquid on the label continuously, i.e. an uninterrupted film

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着剤を加圧,減圧することにより任意量づ
つ吐出する接着剤ディスペンサにおいて、接着剤の被塗
布物への塗布量の制御を容易にする。 【解決手段】 供給通路32のまわりを囲む環状通路4
8に設定温度の空気を供給し、供給通路32内の接着剤
38の温度をほぼ設定温度とする。したがって、従来の
接着剤ディスペンサにおけるように装置全体を設定温度
にする場合より、接着剤38を設定温度にするのに要す
る時間を短縮することができる。また、接着剤の塗布が
終了した後、電磁弁114を加圧位置から吸引位置に切
り換え、上方空間42にアスピレータ110を接続す
る。上方空間42の圧力が迅速に減圧されるため、接着
剤38の吐出を迅速に止めることができ、非塗布時にお
ける吐出管36からの接着剤の滴下を防止し得る。接着
剤の被塗布物への塗布量の制御精度を容易に向上させる
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接着剤ディスペン
サに関するものであり、特に接着剤の塗布量制御の容易
化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、接着剤溜まりに収容した接着
剤の加圧,減圧を繰り返すことにより、接着剤を供給通
路を経て塗布ノズルから任意量ずつ吐出し、被塗布物に
塗布する接着剤ディスペンサが知られている。この従来
の接着剤ディスペンサにおいては、接着剤の加圧が、接
着剤溜まりに収容された接着剤の上方の上方空間に加圧
気体が供給されることにより行われ、減圧が、上方空間
に大気が開放されることにより行われていた。加圧状態
にされれば塗布ノズルから接着剤が吐出され、大気開放
状態にされれば吐出が止まるため、加圧状態と大気開放
状態との切換えが適宜行われるようにすれば、接着剤を
任意量ずつ被塗布物に塗布することが可能となる。
【0003】また、接着剤の粘度が塗布量に影響を与え
るため、塗布時には接着剤の温度が適温にされるのであ
るが、従来の接着剤ディスペンサにおいては、接着剤デ
ィスペンサ全体を覆うカバーが配設され、そのカバー内
の温度がコンプレッサ付きのクーラやコイルヒータで調
節されることにより行われていた。カバー内の空間全体
の温度が調節されることにより接着剤の温度が調節され
ていたのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
接着剤ディスペンサにおいては、接着剤の被塗布物への
塗布終了後に、加圧状態から大気開放状態に切り換えら
れるのであるが、大気開放状態に切り換えられても、上
方空間の圧力が吐出を止め得る圧力まで迅速に下がらな
いため、接着剤の吐出を迅速に止めることができず、塗
布量を精度良く制御することが困難であるという問題が
あった。また、接着剤の温度を設定温度にするために長
時間を要するという問題もあった。上述のように、接着
剤ディスペンサ全体を覆うカバー内の空間全体の温度を
調節しなければならず、しかも、カバー内空間の温度が
適温になってから接着剤溜まり内の接着剤温度が適温に
なるまでに更に時間を要するからである。その上、設定
温度にするために多くのエネルギを要し、接着剤ディス
ペンサ全体をカバーで覆う必要があるため装置が大形に
なるという問題もあった。
【0005】そこで、第一発明の課題は、接着剤ディス
ペンサにおいて接着剤の塗布量制御の容易化を図ること
であり、具体的には、接着剤の温度を適温にするのに要
する時間を短縮したり、塗布終了後、接着剤の吐出を迅
速に止めたりすることである。また、第二発明の課題
は、接着剤の温度を短時間に適温にするために好適に使
用し得る具体的手段を得ることであり、第三発明の課題
は、塗布終了後、上方空間を単に大気に開放するより接
着剤の吐出を迅速に止めるための手段を得ることであ
り、第四発明の課題は、接着剤の吐出量の制御精度を向
上させるための手段を得ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段、作用および発明の効果】
第一発明においては、上記課題を解決するために、前述
の接着剤ディスペンサに、(1) 供給通路のまわりに流体
を供給することによりその供給通路内の接着剤の温度を
制御する通路内接着剤温度制御装置と、(2) 少なくと
も、接着剤溜まりに収容された接着剤の上方の上方空間
に加圧気体を供給する加圧状態と、上方空間の気体を吸
引する吸引状態とに切り換わる圧力制御装置との少なく
とも一方が設けられる。本発明の接着剤ディスペンサ
は、通路内接着剤温度制御装置のみを備えたものであっ
ても、圧力制御装置のみを備えたものであっても、これ
ら通路内接着剤温度制御装置と圧力制御装置との両方を
備えたものであってもよい。また、通路内接着剤温度制
御装置による接着剤の温度制御は、接着剤の温度自体を
設定温度に調節する制御でもよく、接着剤の塗布量が精
度良く設定塗布量になるように接着剤の温度を制御する
ものであってもよい。後者の場合は接着剤の温度自体が
設定温度であるか否かは問題ではないのである。ただ
し、上方空間の圧力や加圧時間が精度良く一定に制御さ
れる場合には、接着剤の塗布量はほぼ接着剤の粘度によ
って決まるため、粘度が温度によって一義的に決まる場
合は、塗布量が設定塗布量になるようにする制御は、結
果的に接着剤の温度が設定温度になるようにする制御と
なる。
【0007】通路内接着剤温度制御装置において供給通
路のまわりに供給される流体は、気体であっても液体で
あってもよい。流体として空気を使用すれば使用後の空
気を大気に排出することができ、液体を使用すれば熱伝
導率が高く、供給通路内の接着剤の温度を速やかに適温
(設定温度、または塗布量が設定塗布量になる温度)に
することができる。圧力制御装置において上方空間に供
給される気体は、空気であっても、窒素,不活性ガス等
であってもよい。窒素や不活性ガス等とすれば、接着剤
の酸化を良好に防止し得る。さらに、圧力制御装置は、
少なくとも加圧状態と吸引状態とに切り換わるものであ
れば、上方空間の圧力を設定圧力に保持する設定圧力保
持状態,上方空間を大気に開放する大気開放状態等にも
切り換わるものとすることができる。上記設定圧力は、
予め定められた一定の圧力でもよいが、接着剤溜まり内
の接着剤量に応じて設定される可変の値であることが望
ましい。後者によれば、接着剤溜まり内の接着剤量の多
少にかかわらず、塗布ノズル出口の圧力を一定値に保
ち、非塗布状態において、塗布ノズル出口における接着
剤下端の位置を精度良く一定にでき、塗布量の制御精度
を向上させ得るからである。接着剤溜まり内の接着剤量
は、接着剤のレベル検出や重量検出により検出し得る。
【0008】本発明に係る接着剤ディスペンサの通路内
接着剤温度制御装置においては、供給通路のまわりに流
体が供給されることにより、その供給通路内の接着剤の
温度が適温にされる。供給通路のまわりに供給される流
体の温度が高ければ接着剤の温度も高くなり、流体の温
度が低ければ接着剤の温度も低くなる。そこで、供給通
路のまわりに供給される流体を適温のものとすれば、接
着剤の温度を容易にほぼ適温にすることができるが、不
可欠ではなく、例えば、供給通路内の接着剤の温度を検
出しつつ適温より高温の流体や低温の流体の供給を制御
することによっても接着剤の温度を適温とすることがで
きる。また、接着剤の温度が適温と大きく異なっている
場合、例えば、適温より著しく低い場合には、供給通路
のまわりに供給される空気の温度を適温より高くし、供
給通路内の接着剤の温度が適温に近づくにつれて、空気
の温度も適温に近づけることによって、短時間で供給通
路内の接着剤の温度を適温に等しくすることができる。
【0009】供給通路のまわりに流体を供給する場合に
は、供給通路のまわりを囲む流体通路を設け、その流体
通路に流体を供給しても、供給通路のまわりに直接流体
を吹きつけてもよい。いずれにしても、本発明の通路内
接着剤温度制御装置においては、従来の接着剤ディスペ
ンサにおけるように接着剤ディスペンサ全体を覆うカバ
ー内の空間全体の温度が制御されるのではないため、接
着剤を適温にするのに必要な時間を短縮し得る。また、
適温にするためのエネルギを少なくし得、装置の大形化
を回避することができる。
【0010】本発明の圧力制御装置においては、加圧状
態と吸引状態とに切り換えられることにより、接着剤溜
まりに収容された接着剤が加圧,減圧される。加圧状態
に切り換えられれば、上方空間に加圧気体が供給されて
上方空間の圧力が増圧され、接着剤が加圧されて塗布ノ
ズルから吐出される。吸引状態に切り換えられれば、上
方空間から気体が吸引され、上方空間および接着剤が減
圧され、塗布ノズルからの吐出が止まる。このように、
本圧力制御装置においては、塗布終了時等に、加圧状態
から吸引状態に切り換えられるのであり、従来の接着剤
ディスペンサにおけるように、加圧状態から大気開放状
態に切り換えられるのではない。そのため、例えば、第
3発明に関して後述するように、従来の接着剤ディスペ
ンサにおけるより迅速に吐出圧を減圧して接着剤の吐出
を迅速に停止させることや、第4発明に関して後述する
ように、非吐出状態における塗布ノズル出口近傍におけ
る接着剤の下端位置を精度良く一定に保って吐出量の制
御精度を向上させることが可能となる。
【0011】第二発明においては、前記課題が、通路内
接着剤温度制御装置を、(3) 供給通路の少なくとも一部
のまわりを囲む空気通路と、(4) 空気を加熱する空気加
熱装置と、(5) 空気を冷却する空気冷却装置と、(6) 空
気を空気加熱装置のみを通して空気通路に供給する加熱
空気供給状態と、空気冷却装置と空気加熱装置との両方
を通して空気通路に供給する冷却空気供給状態とに切り
換え可能な空気供給装置と、(7) 空気加熱装置を制御す
ることにより空気通路に供給される空気の温度を制御す
る空気加熱装置制御装置とを含むものとすることによっ
て解決される。ここで、空気通路は、供給通路全体のま
わりを囲んで設ける必要は必ずしもなく、少なくとも一
部を囲んで設けられればよい。また、空気通路は、供給
通路のまわりを囲む状態で設けられていればどのような
形状の通路であってもよく、例えば、環状に囲む環状通
路や螺旋状に囲む螺旋通路等とすることができる。さら
に、空気供給装置が冷却空気供給状態にある場合には、
空気が、空気加熱装置,空気冷却装置の順に通るように
しても、空気冷却装置,空気加熱装置の順に通るように
してもよい。
【0012】空気供給装置が加熱空気供給状態に切り換
えられれば、空気加熱装置のみを通った空気が空気通路
に供給され、この空気の温度は大気温以上となる。それ
に対して、空気通路に供給される空気の温度を大気温以
下にする必要がある場合には、冷却空気供給状態に切り
換えられ、空気加熱装置と空気冷却装置との両方を通っ
た空気が空気通路に供給される。いずれの場合にも、空
気加熱装置が空気加熱装置制御装置によって制御される
ことにより、空気通路に供給される空気の温度が制御さ
れ、供給通路内の接着剤の温度がほぼ適温に制御され
る。空気加熱装置の制御は一般に空気冷却装置の制御よ
り容易であり、空気通路に供給される空気が大気温以上
である場合も大気温以下である場合も空気加熱装置の制
御により空気の温度を制御することが望ましいのであ
る。ただし、本発明は、空気冷却装置の制御により空気
通路への空気の温度を制御することを排除するものでは
ない。
【0013】本発明の代表的な実施態様は、空気通路に
供給される空気の温度が、供給通路内の接着剤の設定温
度と等しくされる態様である。この場合、空気供給装置
の加熱空気供給状態においては、空気加熱装置において
設定温度まで加熱された空気が空気通路に供給される。
それに対し、冷却空気供給状態においては、空気冷却装
置において冷却された空気が空気加熱装置に供給され、
その空気加熱装置において大気温より低い設定温度まで
加熱され、その設定温度に加熱された空気が空気通路に
供給される。あるいは、空気が空気加熱装置により一旦
設定温度より一定値ΔT′高い温度まで加熱され、その
後空気冷却装置によりその一定値ΔTだけ冷却され(一
定の下げ幅で冷却され)て設定温度の空気とされて、空
気通路に供給される。空気を一定幅で冷却し得る冷却装
置には、例えば、ボルテックスチューブがある。
【0014】本発明によれば、大気温の高低にかかわら
ず、供給通路内の接着剤を適温に制御することができ、
塗布量を精度良く制御することが可能となる。あるい
は、接着剤の温度を、空気冷却装置において冷却し得る
温度から、空気加熱装置において加熱し得る温度までの
間の任意の温度とすることができる。接着剤の温度を広
い範囲で調節できれば、多種類の接着剤を適温で使用す
ることが可能となる。
【0015】第三発明においては、前記課題が、圧力制
御装置を、加圧状態から吸引状態への切換えの少なくと
も一時期に、上方空間の圧力低下勾配を、上方空間を単
に大気に開放した場合より急激にするものとすることに
よって解決される。圧力制御装置は、加圧状態から吸引
状態への切換えのすべての時期において急激にするもの
であることは不可欠でなく、加圧状態から吸引状態への
切換えの少なくとも一時期において圧力低下勾配を急激
にするものであればよい。例えば、加圧状態から吸引状
態への切換えの少なくとも一時期に、上方空間からの空
気の吸引流量を、上方空間を単に大気に開放した場合に
おける上方空間から大気への空気の放出流量より大きく
すれば、圧力低下勾配を単なる大気開放の場合より急激
にすることができる。また、加圧状態から吸引状態へ切
り換えると同時に大気開放状態に切り換えれば、上方空
間の空気は、大気へ放出されると共に吸引されることに
なるため、圧力低下勾配を急激にすることができる。本
発明によれば、上方空間を単に大気に開放した場合よ
り、接着剤の吐出を迅速に止めることができる。
【0016】第四発明においては、前記課題が、圧力制
御装置を、吸引状態において、上方空間の圧力を負圧に
するものとすることによって解決される。上方空間を単
に大気に開放する場合には、その圧力を大気圧より低く
することはできないが、上方空間から気体を吸引すれ
ば、圧力を大気圧より低くすることができる。上方空間
の圧力を大気圧より低くすれば、塗布ノズルからの接着
剤の吐出を確実に止めることができ、接着剤の塗布量の
制御精度を向上させることができる。あるいは、非塗布
状態において、接着剤が塗布ノズルの出口から膨出する
ことを回避し、それによって塗布量の制御精度を向上さ
せることができる。すなわち、非塗布状態において、上
方空間を単に大気に開放する場合には、塗布ノズルの出
口の圧力が、大気圧より、その出口から接着剤溜まり内
の接着剤表面までの高さに対応した圧力(接着剤ヘッド
と称する)だけ高くなり、接着剤は、その接着剤ヘッド
が表面張力と釣り合う状態まで塗布ノズルの出口から膨
出することとなって、塗布量の制御精度低下の一因とな
るのであるが、上方空間の圧力を大気圧より低くすれ
ば、接着剤の膨出量を少なくし、あるいは膨出量を零に
して、塗布量の制御精度を向上させることができるので
ある。例えば、非塗布状態において、上方空間の負圧を
接着剤ヘッドと等しくすれば、塗布ノズルの出口におい
て接着剤の下面が塗布ノズルの下端面と必ず一致するこ
ととなり、その状態から一定時間加圧状態に保てば、塗
布量を精度良く一定に制御することができる。
【0017】
【発明の補足説明】本発明は、上記請求項に記載された
態様の他、以下の態様でも実施することができる。実施
の態様は、便宜上、請求項と同じ形式の実施態様項とし
て記載する。 (1)前記通路内接着剤温度制御装置が、前記供給通路
の少なくとも一部のまわりを囲む流体通路と、その流体
通路に供給する流体の温度を設定温度に調節する流体温
度調節装置とを含む請求項1,3,4のいずれか1つに
記載の接着剤ディスペンサ。設定温度の流体が流体通路
に供給されれば、供給通路内の接着剤の温度はほぼ設定
温度にされる。流体通路に供給される流体の温度は流体
温度調節装置によって調節される。流体通路は、供給通
路のまわりだけでなく、接着剤溜まりのまわりも囲む通
路としてもよい。このように流体通路が接着剤溜まりの
まわりも囲むものであっても、従来の接着剤ディスペン
サにおけるように、接着剤ディスペンサ全体を覆うカバ
ー内の空間全体の温度が調節される場合より、接着剤の
温度を設定温度にするのに要する時間を短縮し得る。ま
た、設定温度にするのに必要なエネルギを少なくし得、
装置の大形化を回避することもできる。 (2)前記空気通路が、前記供給通路の少なくとも一部
のまわりを囲む周回通路である請求項2〜4のいずれか
1つに記載の接着剤ディスペンサ。周回通路には、供給
通路の少なくとも一部のまわりを環状に囲む環状通路
や、供給通路の少なくとも一部のまわりを螺旋状に囲む
螺旋通路等が含まれる。実施態様項1に記載の流体通路
も、同様に周回通路とすることができる。 (3)前記空気加熱装置が、空気を加熱する電気ヒータ
を含み、前記空気加熱装置制御装置が、その電気ヒータ
を制御する電気ヒータ制御手段を含む請求項2〜4,実
施態様項2のいずれか1つに記載の接着剤ディスペン
サ。空気加熱装置において、空気が電気ヒータによって
加熱され、空気の温度が適温まで上昇させられる。電気
ヒータを電気ヒータ制御手段により制御することによ
り、空気の温度を任意の温度とすることができる。これ
ら電気ヒータを含む空気加熱装置,電気ヒータ制御手
段,前記空気冷却装置等は、実施態様項1に記載の流体
温度調節装置の一態様である。 (4)前記空気供給装置が、エア源と、そのエア源から
の空気を前記空気加熱装置に供給する加熱位置と前記空
気冷却装置に供給する冷却位置とに切り換え可能な加熱
冷却切換装置とを含む請求項2〜4,実施態様項2,3
のいずれか1つに記載の接着剤ディスペンサ。加熱冷却
切換装置が加熱位置に切り換えられればエア源の空気は
空気加熱装置に供給され、冷却位置に切り換えられれば
空気冷却装置に供給される。空気冷却装置に供給される
空気は、その後、空気加熱装置に供給されることにな
る。加熱冷却切換装置は、例えば、電磁弁装置を含むも
のとすることができる。エア源は工場内エア供給口でも
よく、大気を送風する専用のブロワでもよい。 (5)前記空気供給装置が、前記空気加熱装置を通った
空気を前記空気通路に供給する加熱位置と前記空気冷却
装置に供給する冷却位置とに切り換え可能な加熱冷却切
換装置を含む請求項2〜4,実施態様項2,3のいずれ
か1つに記載の接着剤ディスペンサ。空気冷却装置が、
その装置に供給された空気を、その空気の温度が予め定
められた温度だけ下がるまで冷却し得る装置(低下温度
が一定の装置)の場合には、空気を、空気加熱装置,空
気冷却装置の順に通しても、空気通路に供給される空気
の温度を大気温以下の適温とすることができる。 (6)前記通路内接着剤温度制御装置が、前記供給通路
の少なくとも一部のまわりを囲む空気通路と、冷却装置
により冷却された空気を供給する低温空気供給装置と加
熱装置により加熱された空気を供給する高温空気供給装
置との少なくとも一方と、それら少なくとも一方からの
供給空気の前記空気通路への供給を制御する空気供給制
御装置とその空気通路へ空気を供給する低温空気供給装
置と高温空気供給装置との少なくとも一方に対応する冷
却装置と加熱装置との少なくとも一方を制御する空気温
度制御装置との少なくとも一方とを含む請求項1,3,
4のいずれか1つに記載の接着剤ディスペンサ。本態様
の通路内接着剤温度制御装置は、低温空気供給装置と高
温空気供給装置との両方を備えたものであっても、いず
れか一方のみを備えたものであってもよく、空気供給制
御装置と空気温度制御装置との両方を備えたものであっ
ても、いずれか一方のみを備えたものであってもよい。
また、空気供給制御装置は、低温空気供給装置と高温空
気供給装置とのうちのいずれか一方からの供給空気のみ
を空気通路に供給するものであっても、これら低温,高
温空気供給装置からの供給空気を混合し、その混合空気
を供給するものであってもよく、これら低温,高温空気
供給装置のいずれか一方からの供給空気と大気とを混合
し、その大気混合空気を供給するものであってもよい。
さらに、空気温度制御装置は、冷却装置と加熱装置との
両方を制御するものであっても、いずれか一方のみを制
御するものであってもよい。また、空気通路に供給され
る空気の温度の値を制御するものであっても、温度の上
昇,低下を制御するものであってもよい。後者の具体例
は例えば、供給通路内の接着剤の温度または塗布された
接着剤の量を検出し、検出値が目標値から外れていれ
ば、その外れを小さくする向きに通気通路の空気の温度
を上昇あるいは低下させるものである。この場合には、
空気温度の値自体は問題ではないことになる。ここで、
空気供給制御装置により、低温空気供給装置からの供給
空気と高温空気供給装置からの供給空気とが設定比率で
混合され、その混合空気が空気通路に供給される場合に
は、空気通路に供給される混合空気の温度を適温とする
ことができ、供給通路内の接着剤の温度を適温にするこ
とができる。例えば、これら低温,高温空気供給装置か
らの供給空気の設定混合比率が任意に変更可能であれ
ば、低温,高温空気供給装置からの温度がそれぞれ予め
決まっていても(冷却装置や加熱装置が制御されなくて
も)、混合空気の温度を適温とすることができる。ま
た、空気温度制御装置により、冷却装置と加熱装置との
少なくとも一方が制御される場合には、低温,高温空気
供給装置からの供給空気が予め定められた設定比率で混
合される場合にも、その混合空気の温度を適温とするこ
とができる。混合比率が一定であってもよいのである。
さらに、低温,高温空気供給装置のいずれか一方からの
供給空気と大気とが混合される場合も、その混合比率と
供給空気の温度との少なくとも一方が制御可能であれ
ば、混合空気の温度を適温とすることができる。また、
冷却装置と加熱装置とのいずれか一方のみが制御される
場合において、その制御されるいずれか一方に対応する
空気供給装置からの供給空気のみが空気通路に供給され
るようにされている場合にも、空気通路に供給される空
気の温度を適温とすることができる。低温,高温空気供
給装置からの供給空気の混合比率が1対0(0対1)で
あっても、(混合)空気の温度を適温とすることができ
るのである。それに対し、空気供給制御装置により、適
宜、高温空気供給装置からの供給空気のみが空気通路に
供給されたり、低温空気供給装置からの供給空気のみが
供給されたり、大気中の空気のみが供給されたりする場
合にも、供給通路内の接着剤の温度を適温とすることが
できる。この場合には、空気通路に、高温の空気が供給
されたり、低温の空気が供給されたり、大気温の空気が
供給されたりするのであり、適温の空気が供給されるの
ではない。また、空気温度制御装置により、冷却装置や
加熱装置のON/OFFのみが制御される場合にも、同
様に、供給通路内の接着剤の温度を適温にすることがで
きるが、適温の空気が空気通路に供給されるわけではな
い。ここで、高温空気供給装置が請求項2に記載の空気
加熱装置,空気供給装置によって構成され、低温空気供
給装置が空気冷却装置,空気加熱装置,空気供給装置に
よって構成されると考えることもできる。 (7)前記通路内接着剤温度制御装置が、前記供給通路
の少なくとも一部のまわりを囲む空気通路と、大気温よ
り低温の空気を供給する低温空気供給装置と、大気温よ
り高温の空気を供給する高温空気供給装置との少なくと
も一方と、それら少なくとも一方からの供給空気の前記
空気通路への供給を制御する空気供給制御装置とを含む
請求項1,3,4,実施態様項6のいずれか1つに記載
の接着剤ディスペンサ。 (8)前記空気供給制御装置が、前記低温空気供給装置
からの供給空気と高温空気供給装置からの供給空気とを
設定比率で混合する低温高温空気混合装置を含む実施態
様項6または7に記載の接着剤ディスペンサ。低温,高
温空気供給装置のうちの少なくとも一方が、その空気供
給装置自体からの供給空気の流量を調節可能な流量調節
装置を含む場合には、低温高温空気混合装置を、流量調
節装置を制御する流量調節装置制御手段と、低温,高温
空気供給装置から各々供給される供給空気を合流させる
供給空気合流装置とを含むものとすることができる。ま
た、いずれも流量調節装置を備えていない場合には、低
温空気供給装置からの供給空気と高温空気供給装置から
の供給空気との一部を設定比率で混合し得るものとすれ
ばよい。この場合、これら低温,高温空気供給装置が温
度制御機能を備えている場合には、余分な供給空気をこ
れら空気供給装置に還流させることも可能であるが、温
度制御機能を備えていない場合には、余分な供給空気は
大気に放出されることになる。 (9)前記空気供給制御装置が、前記低温空気供給装置
からの供給空気と大気とを設定比率で混合する低温空気
大気混合装置と、前記高温空気供給装置からの供給空気
と大気とを設定比率で混合する高温空気大気混合装置と
の少なくとも一方を含む実施態様項6または7に記載の
接着剤ディスペンサ。本態様の接着剤ディスペンサは、
低温空気大気混合装置と高温空気大気混合装置との両方
を備えたものであっても、いずれか一方のみを備えたも
のであってもよい。低温空気供給装置からの供給空気と
大気とを混合すれば、その大気混合空気の温度は、低温
空気供給装置からの供給空気の温度と大気温との間の温
度(大気温以下)とされ、高温空気供給装置からの供給
空気と大気とを混合すれば、その大気混合空気の温度
は、高温空気供給装置からの供給空気の温度と大気温と
の間の温度(大気温以上)とされる。 (10)前記通路内接着剤温度制御装置が、前記供給通
路の少なくとも一部のまわりを囲む空気通路と、空気を
冷却する空気冷却装置と空気を加熱する空気加熱装置と
の少なくとも一方と、それら少なくとも一方を通った空
気を前記空気通路に供給する空気供給装置と、その空気
供給装置によりその空気通路に供給される空気が通る空
気冷却装置と空気加熱装置との少なくとも一方を制御す
る空気温度制御装置とを含む請求項1,3,4,実施態
様項1のいずれか1つに記載の接着剤ディスペンサ。本
態様は、空気が空気冷却装置と空気加熱装置との両方を
通って空気通路に供給される態様と、これら空気冷却装
置と空気加熱装置とのいずれか一方のみを通って供給さ
れる態様とを含む。後者のいずれか一方のみを通って供
給される態様においては、その空気が通る空気冷却装置
と空気加熱装置とのいずれか一方を制御することによ
り、空気通路に供給される空気の温度を適温とすること
ができる。前者の空気冷却装置と空気加熱装置との両方
を通って供給される場合には、必ずしも空気加熱装置と
空気冷却装置との両方を制御しなくても、いずれか一方
のみを制御すれば、空気の温度を適温とすることができ
る。例えば、空気が、空気冷却装置,空気加熱装置の順
に通される場合には、〔作用〕の欄で述べたように、空
気加熱装置のみを制御することによって、その空気の温
度を大気温以下の適温とすることができる。 (11)前記圧力制御装置が、高圧源と、空気を吸引す
る吸引装置と、前記高圧源を前記上方空間に接続する高
圧源接続位置と前記吸引装置を上方空間に接続する吸引
装置接続位置とに切り換え可能な圧力制御状態切換装置
とを含む請求項1〜4,実施態様項1〜10のいずれか
1つに記載の接着剤ディスペンサ。圧力制御状態切換装
置が高圧源接続位置に切り換えられれば、圧力制御装置
は加圧状態とされ、上方空間には高圧源からの加圧空気
が供給される。吸引装置接続位置に切り換えられれば、
吸引状態とされ、上方空間内の空気が吸引装置によって
吸引される。圧力制御状態切換装置は、例えば、電磁弁
装置を含むものとすることができる。 (12)前記圧力制御装置が、さらに、前記上方空間か
ら大気への空気の流出を許容するが、逆向きの流れを阻
止する逆止弁を備え、前記圧力制御状態切換装置が、前
記上方空間に前記逆止弁を接続する逆止弁接続位置に切
り換え可能なものである実施態様項11に記載の接着剤
ディスペンサ。圧力制御状態切換装置が逆止弁接続位置
に切り換えられた状態において、上方空間の圧力(厳密
にいえば、逆止弁の上方空間側の圧力)が大気圧より高
い場合には、上方空間内の空気が逆止弁を経て大気に放
出されるが、上方空間の圧力が大気圧より低い場合に
は、大気から上方空間への空気の流入が阻止される。圧
力制御状態切換装置が逆止弁接続位置に切り換えられる
と共に吸引装置接続位置に切り換えられる場合には、上
方空間に吸引装置が接続されると共に逆止弁が接続され
る。切換え当初(上方空間の圧力が大気圧より高い場
合)には、上方空間内の空気は逆止弁を経て大気に放出
されると共に吸引装置により吸引されるため、上方空間
の圧力は急激に低下させられる。また、上方空間が単に
大気に開放されている状態においては、吸引装置に接続
されていても、上方空間の圧力を大気圧以下にすること
はできないが、本態様におけるように、逆止弁に接続さ
れている場合には、上方空間の圧力を大気圧以下にする
ことが可能となる。 (13)前記圧力制御装置が、大気から上方空間への空
気の流れを絞る絞り装置を備え、前記圧力制御状態切換
装置が、前記上方空間に前記絞り装置を接続する絞り装
置接続位置に切り換え可能なものである実施態様項11
または12に記載の接着剤ディスペンサ。絞り装置は、
上方空間の大気に対向する開口部の開口面積を小さくす
る装置であればどのような装置であってもよく、その絞
り量が可変のものであっても、固定のものであってもよ
い。例えば、開口部に設けられた絞り弁,フィルタ等が
該当する。絞り装置接続位置に切り換えられた状態にお
いては、絞り装置による絞り量に基づいた流量の空気
が、大気から上方空間に供給される。例えば、吸引装置
接続位置に切り換えられると共に絞り装置接続位置に切
り換えられた場合には、吸引装置による吸引流量と絞り
装置における絞り量との少なくとも一方を、上方空間の
圧力が所望の大きさになった時に上方空間からの空気の
吸引流量と上方空間への空気の流入流量とが等しくなる
ように設定することが可能であり、そうすれば、上方空
間の圧力をほぼ所望の大きさの圧力に保つことができ
る。吸引装置接続位置に切り換えるとともに絞り装置接
続位置に切り換えるのは、上方空間の圧力を容易に上述
の所望の圧力に保つためや、上方空間内の空気を循環さ
せることによって上方空間の温度の過度な上昇を回避す
るため等である。 (14)前記圧力制御装置が、前記上方空間を大気に開
放する大気開放状態に切り換わるものである請求項1〜
4,実施態様項1〜13のいずれか1つに記載の接着剤
ディスペンサ。大気開放状態においては、上方空間を大
気に前述の逆止弁を介して開放しても、直接開放しても
よい。 (15)前記圧力制御装置が、前記加圧状態から吸引状
態への切換えの少なくとも一時期に、前記上方空間の圧
力低下勾配を、上方空間を単に大気に開放した場合より
急激にする急勾配圧力低下装置を含む請求項1〜4,実
施態様項1〜14のいずれか1つに記載の接着剤ディス
ペンサ。この急勾配圧力低下装置は、例えば、前述の逆
止弁,吸引装置,圧力制御状態切換装置等によって構成
される。また、吸引装置における吸引流量が、加圧状態
から吸引状態への切換えの少なくとも一時期に、上方空
間を単に大気に開放した場合における上方空間から大気
への空気の放出流量より大きくされている場合には、吸
引装置,圧力制御状態切換装置等により急勾配圧力低下
装置が構成される。 (16)前記圧力制御装置が、前記吸引状態において、
前記上方空間の圧力を大気圧以下のほぼ設定圧力に保つ
設定圧力保持装置を含む請求項1〜4,実施態様項1〜
15のいずれか1つに記載の接着剤ディスペンサ。吸引
装置が、吸引流量が可変なものであり、圧力制御装置
が、その吸引流量を上方空間の圧力が設定負圧に保たれ
るように制御する吸引流量制御手段を含む場合には、こ
れら吸引装置,吸引流量制御手段等により一定圧力保持
装置を構成することができる。それに対し、吸引流量が
上方空間の圧力とは無関係に一定にされている場合に
は、前述の絞り装置,吸引装置等により構成されること
になる。上方空間の圧力が大気圧以下の設定圧力に保た
れれば、非塗布時に、接着剤の吐出を確実に止めること
ができ、かつ、接着剤溜まり内に気泡が発生することを
良好に回避し得る。 (17)当該接着剤ディスペンサが、前記通路内接着剤
温度制御装置と前記圧力制御装置との両方に気体を供給
する高圧源を含む請求項1〜4,実施態様項1〜16の
いずれか1つに記載の接着剤ディスペンサ。通路内接着
剤温度制御装置に使用される流体が気体であれば、上方
空間に供給される気体と共通の高圧源から供給されるも
のとすることができる。このように、高圧源を共通のも
のとすれば、その分、接着剤ディスペンサのコストダウ
ンを図ることができる。また、高圧源は、接着剤ディス
ペンサ専用の装置であってもよいが、被塗布物を搬送し
たり、上昇下降させたりする被塗布物移動装置等に使用
される高圧源と共通のものとしたり、工場全体に気体を
供給する高圧源への接続口を高圧源としたりすることも
でき、その場合には、さらにコストダウンを図ることが
可能となる。 (18)接着剤溜まりに収容した接着剤の加圧,減圧を
繰り返すことにより、接着剤を供給通路を経て塗布ノズ
ルから任意量ずつ吐出し、被塗布物に塗布する接着剤デ
ィスペンサにおいて、前記供給通路のまわりに任意の温
度の流体を供給することによりその供給通路内の接着剤
の温度を制御する通路内接着剤温度制御装置と、前記接
着剤溜まりに収容された接着剤の上方空間の圧力を大気
圧より高くする加圧状態と、前記圧力を大気圧以下にす
る減圧状態とに切り換え可能な圧力制御装置との少なく
とも一方を設けた接着剤ディスペンサ。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、第一ないし第四発明に共通
の一実施形態である接着剤ディスペンサについて図面に
基づいて詳細に説明する。図1において、符号10〜1
2はそれぞれ塗布ヘッドを示し、14は通路内接着剤温
度制御装置を、16は圧力制御装置を示している。これ
ら通路内接着剤温度制御装置14および圧力制御装置1
6は、共通の空気圧源18を備えており、空気圧源18
からの空気がこれら通路内接着剤温度制御装置14およ
び圧力制御装置16に供給される。空気圧源18は、高
圧源20,空気圧調節装置22,圧力スイッチ24等を
含むものである。空気圧調節装置22は、リリーフ付き
減圧弁を含むものであり、本実施形態においては、高圧
源20の空気が0.5MPa に調節される。圧力スイッチ
24は、空気圧が設定圧以上になるとスイッチが開閉さ
せられるものである。空気圧源18の空気は、図示しな
い被塗布物を運搬したり、昇降させたりする被塗布物移
動装置にも供給される。
【0019】図2に示すように、塗布ヘッド10〜12
(これらの塗布ヘッド10〜12のうち代表して塗布ヘ
ッド10を示す。他の塗布ヘッド11,12は塗布ヘッ
ド10と同様の構造を成したものであるため、図示を省
略する。)は、シリンジ30と、その下端部に供給通路
32を介して取り付けられた塗布ノズル34とを備えた
ものであり、塗布ノズル34には、吐出管36が取り付
けられている。シリンジ30には接着剤38が収容され
ており、その上面には残留量検出用のフロート40が載
せられている。シリンジ30のフロート40の上方の上
方空間42には、空気供給用通路44および空気吸引用
通路46の2本の通路が接続されている。それに対し、
上記供給通路32の一部のまわりには、供給通路32を
環状に囲む空気通路としての環状通路48が設けられ、
その環状通路48には設定温度に調節された空気が供給
される。本実施形態においては、設定温度の空気が環状
通路48に供給されることにより、供給通路32内の接
着剤38の温度が調節されるのである。
【0020】前記通路内接着剤温度制御装置14は、前
記空気圧源18および環状通路48の他に、空気加熱装
置としてのインラインヒータ50、空気冷却装置として
のボルテックスチューブ52、電磁弁54,55等を含
むものである。環状通路48には、空気圧源18から延
び出させられた配管58が接続されている。配管58に
は、インラインヒータ50,ヒータ圧調節装置60,電
磁弁54が直列に設けられており、インラインヒータ5
0には、空気圧源18の空気がヒータ圧調節装置60に
よりヒータ圧(本実施形態においては0.04MPa )に
減圧されて供給されることになる。また、ヒータ圧調節
装置60,電磁弁54をバイパスして、空気圧源18と
インラインヒータ50とを接続する配管61が設けら
れ、その配管61には、逆止弁62,ボルテックスチュ
ーブ52,コルダ圧調節装置64,電磁弁55が直列に
設けられている。
【0021】このように、インラインヒータ50には、
ヒータ圧調節装置60とボルテックスチューブ52とが
接続されることになり、ほぼ大気温の空気が供給された
り、ボルテックスチューブ52において冷却された空気
が供給されたりする。
【0022】インラインヒータ50は、それに供給され
た空気を前記制御装置68の指令に応じた設定温度まで
加熱するものであり、インラインヒータ50において加
熱された空気が環状通路48に供給されることになる。
インラインヒータ50に、ほぼ大気温の空気が供給され
れば、環状通路48に供給される空気の温度は大気温以
上にされるが、ボルテックスチューブ52において冷却
された空気が供給されれば、その冷却された温度と大気
温との間の温度、すなわち、大気温より低い温度とされ
る。環状通路48には、大気温以上の空気が供給される
ことも大気温より低い温度の空気が供給されることもあ
り、接着剤38の温度を大気温以上にすることも大気温
より低くすることもできるのである。
【0023】ボルテックスチューブ52は、図3に示す
ように、概して筒状を成したものであり、本体70の外
周部には圧縮空気供給口72が設けられ、一端には冷風
吹き出し口76が、他端には熱風吹き出し口78がそれ
ぞれ設けられている。圧縮空気供給口72には配管61
を介して前述のコルダ圧調節装置64が接続され、冷風
吹き出し口76は逆止弁62を介してインラインヒータ
50に接続されている。熱風吹き出し口78の近傍に
は、弁装置86が設けられ、熱風吹き出し口78の開口
面積が変えられるようにされている。開口面積が小さく
されれば、冷風吹き出し口76から供給される冷風の量
は増えるが、温度が高くなる。熱風吹き出し口78に
は、消音装置88(図1参照)が接続され、熱風が大気
に放出される際の音が小さくなるようにされている。圧
縮空気供給口72から噴出された圧縮空気は本体70内
において渦巻き状に図の下方へ移動させられ、その一部
が熱風吹き出し口78から大気に放出され、残りが本体
70の中心部を図の上方へ移動させられて冷風吹き出し
口76から吹き出される。
【0024】電磁弁54,55は、図示するように、空
気圧源18とインラインヒータ50とを連通する連通位
置と、これらを遮断する遮断位置とに切り換え可能なも
のであり、後述する制御装置68の指令に基づき図示し
ない駆動回路により切り換えられる。電磁弁54,55
が図示する原位置にある場合には、環状通路48には空
気は供給されない。接着剤を被塗布物に塗布する作業が
行われていない場合には、空気は供給されないのであ
る。
【0025】電磁弁54が連通位置に切り換えられ、電
磁弁55が遮断位置にある場合には、インラインヒータ
50にはヒータ圧調節装置60を経た空気(ほぼ大気温
の空気)が供給される。インラインヒータ50において
加熱され、その温度が大気温以上にされ、環状通路48
に供給される。環状通路48には、大気温以上の設定温
度に制御された空気が供給され、それにより、供給通路
32内の接着剤38の温度がほぼその設定温度とされ
る。環状通路48に供給された空気は、排出口90から
消音装置92を経て大気に放出される。このように、イ
ンラインヒータ50のみを通り、ボルテックスチューブ
52を通らない空気が環状通路48に供給される状態が
加熱空気供給状態である。この場合には、逆止弁62が
設けられているため、ヒータ圧調節装置60からインラ
インヒータ50に供給される空気がボルテックスチュー
ブ52に逆流することが回避される。ボルテックスチュ
ーブ52に逆流すると、空気が冷風吹き出し口76から
供給され、そのまま熱風吹き出し口78から排出される
ため、インラインヒータ50(環状通路48)に供給さ
れる空気の量が減ってしまうのである。
【0026】電磁弁54が遮断位置に、電磁弁55が連
通位置に切り換えられた場合には、コルダ圧調節装置6
4によって調節された圧縮空気がボルテックスチューブ
52に供給される。ボルテックスチューブ52において
は、供給された空気の温度が20度ぐらい低下させら
れ、冷風吹き出し口76からインラインヒータ50に供
給される。インラインヒータ50においては、冷却され
た空気が加熱されることにより、設定温度とされて、環
状通路48に供給される。環状通路48に供給される空
気の温度は、大気温とそれより20度程度低い温度との
間の温度(大気温より低い温度)とされ、接着剤38の
温度を大気温より低い温度にすることが可能となる。こ
の場合には、ヒータ圧調節装置60によって、逆止弁6
2と同様に、配管61を経てインラインヒータ50に供
給される空気の電磁弁54への逆流が阻止されることに
なる。このように、ボルテックスチューブ52およびイ
ンラインヒータ50の両方を通った空気が環状通路48
に供給される状態が冷却空気供給状態である。ここで、
空気圧源18、電磁弁54,55、配管58,61等に
より空気供給装置が構成されることになる。
【0027】前記配管58の電磁弁54より空気圧源1
8側の部分には、フィルタ94、温度センサ96が設け
られている。フィルタ94は、空気圧源18から供給さ
れた空気から油や塵埃等を除去するものであり、温度セ
ンサ96は、温度制御前の空気の温度(空気圧源18か
ら供給される空気の温度であり、ほぼ大気温である。)
を検出するものである。配管58のインラインヒータ5
0と環状通路48との間にも、温度センサ100が設け
られているが、この温度センサ100は、温度制御後の
空気の温度(環状通路48に供給される空気の温度)を
検出するものである。これら温度センサ96,100の
出力信号はそれぞれ制御装置68に供給される。
【0028】圧力制御装置16は、前述のように、塗布
ヘッド10のシリンジ30内に収容された接着剤38の
上方の上方空間42の圧力を制御するものであり、空気
圧源18の他に、アスピレータ110,チェックバルブ
112,塗布ヘッド10〜12各々に対応して設けられ
た電磁弁114〜116(以下、電磁弁114について
のみこれらを代表して説明する。),フィルタ118等
を含むものである。
【0029】アスピレータ110は、空気流による圧力
差を利用した吸引装置であり、上方空間42の空気を吸
引するために設けられたものである。この圧力差を生じ
させるための空気の供給口には配管119を介して空気
圧源18が接続されており、その配管119の途中に
は、電磁弁120,吸引圧調節装置122等が設けられ
ている。電磁弁120は、アスピレータ110の空気供
給口を大気に開放する開放位置と、空気供給口に空気圧
源18を接続する連通位置とに切り換え可能なものであ
り、常には、図示する開放位置にあるが、少なくともア
スピレータ110の作動時には、連通位置に切り換えら
れ、空気圧源18の空気が吸引圧調節装置122におい
て減圧されてアスピレータ110に供給される。吸引圧
調節装置122において調節される圧力を高くすれば、
アスピレータ110において生じる圧力差が大きくな
り、吸引流量が大きくなる。
【0030】チェックバルブ112は、チェックバルブ
112の電磁弁114側の圧力(上方空間42の圧力)
が大気圧より高い場合には、上方空間42の空気の大気
への放出を許容するが、低い場合には、大気から上方空
間42への空気の流入を阻止するものである。チェック
バルブ112は、上方空間42にアスピレータ110と
並列に設けられている。フィルタ118は、大気から上
方空間42への空気の流入流量を小さくする絞り装置と
して設けられたものであり、上述のアスピレータ110
による吸引流量が、上方空間42の圧力が設定負圧に達
した場合にこの流入流量にほぼ同じになるようにされて
いる。
【0031】電磁弁114には、空気圧源18、アスピ
レータ110の空気吸い込み口(チェックバルブ11
2)、フィルタ118、前記上方空間42に接続された
空気供給用通路44、空気吸引用通路46が接続されて
いる。電磁弁114と空気圧源18とは配管132によ
って接続され、その配管132の途中には、塗布圧調節
装置134が設けられている。接着剤38を加圧して吐
出する場合には、塗布圧調節装置134により調節され
た加圧空気が上方空間42に供給されることになる。ま
た、電磁弁114と、空気吸引用通路46,空気供給用
通路44との間には、それぞれ逆止弁140,142が
設けられている。逆止弁140は、上方空間42から電
磁弁114への空気の流れを許容するが逆向きの流れを
阻止するものであり、逆止弁142は、電磁弁114か
ら上方空間42への流れを許容し逆向きの流れを阻止す
るものである。これら逆止弁140,142は、上方空
間42内において空気が良好に循環するように、空気の
逆流を防止するために設けられたものである。
【0032】電磁弁114は、常には、図示する吸引位
置(非塗布位置)にあり、空気吸引用通路46にアスピ
レータ110の吸い込み口およびチェックバルブ112
が接続されるとともに、空気供給用通路44にはフィル
タ118が接続される。加圧位置(塗布位置)に切り換
えられると、空気供給用通路44に配管132を介して
空気圧源18が接続され、空気吸引用通路46はアスピ
レータ110およびチェックバルブ112から遮断され
る。
【0033】電磁弁114が加圧位置にある場合には、
上述のように、上方空間42には、塗布圧調節装置13
4により調節された圧力の加圧空気が供給される。上方
空間42の圧力が増圧されるとともに接着剤38が加圧
され、吐出される。この状態が加圧状態である。吸引位
置に切り換えられると、上方空間42には、アスピレー
タ110の吸い込み口およびフィルタ118が接続され
るとともにチェックバルブ112を介して大気に開放さ
れる。切り換え当初は、上方空間42の圧力は大気圧よ
り高いため、上方空間42内の空気は、チェックバルブ
112を経て大気に放出されると共に、アスピレータ1
10により吸引され、上方空間42の圧力が急速に減圧
される。この状態においては、吸引状態と同時に大気開
放状態とされる。また、上方空間42の圧力が予め定め
られた大きさの設定負圧になると、アスピレータ110
による吸引流量とフィルタ118を経て大気から供給さ
れる空気の流入流量とが同じになるようにされているた
め、減圧後、設定負圧に達した後は、上方空間42の圧
力がその設定負圧に保たれることになる。この状態にお
いては、チェックバルブ112を経て、大気から上方空
間42へ空気が供給されることはない。この状態が設定
負圧保持状態である。
【0034】前記制御装置68は、コンピュータを主体
とするものであり、それの入力部には、温度センサ9
6,100等が接続され、出力部には、図示しない駆動
回路を介して、電磁弁54,55,114〜116,1
20等のソレノイド、インラインヒータ50の加熱部等
が接続されている。ROMには、接着剤を被塗布物に塗
布するための多数のプログラムが格納されている。接着
剤38を被塗布物に塗布するタイミング等に併せて電磁
弁114〜116等が制御されるとともに、温度センサ
96,100等の出力信号に基づき電磁弁54,55お
よびインラインヒータ50等が制御される。本実施形態
においては、塗布時には、電磁弁120は、連通位置に
保たれ、アスピレータ110の空気供給口には、常時、
加圧空気が供給されるようにされている。
【0035】以上のように構成された接着剤ディスペン
サにおける作動について説明する。被塗布物に接着剤を
塗布する場合には、予め供給通路32内の接着剤38の
温度をその接着剤の塗布に適した設定温度とする。設定
温度が大気温(温度センサ96によって検出される空気
の温度)より高い場合には、電磁弁54が連通位置に切
り換えられ、電磁弁55は遮断位置のままとされる。イ
ンラインヒータ50にはほぼ大気温の空気が供給され、
設定温度まで加熱された後、環状通路48に供給され
る。空気の温度T1 (大気温)が設定温度T0 以下の場
合(T0 ≧T1)には、空気を加熱すれば設定温度T0
とすることができるのである。設定温度が大気温より低
い場合には、電磁弁55が連通位置に切り換えられる。
ボルテックスチューブ52に供給された空気は、大気温
より20度程度低い温度になるまで冷却され、その冷却
された空気がインラインヒータ50に供給される。イン
ラインヒータ50において加熱され、設定温度まで上昇
させられて環状通路48に供給される。空気の温度T1
が設定温度T0 より高い場合(T0 <T 1 )には、空気
を設定温度T0 より低い温度T2 に冷却し(T1 >T0
>T2 )、その冷却された空気を加熱し、設定温度T0
とするのである。
【0036】このように、本実施形態においては、環状
通路48に設定温度の空気を供給することにより、供給
通路32内の接着剤38の温度が設定温度にされるよう
にされているため、従来の接着剤ディスペンサにおける
場合より、接着剤38を設定温度にするのに要する時間
を短くすることができる。また、従来の接着剤ディスペ
ンサにおけるより、接着剤38を適温にするためのエネ
ルギを少なくし得、装置の大形化を回避することができ
る。
【0037】シリンジ30に収容された接着剤38を塗
布する際には、電磁弁114が加圧位置に切り換えられ
る。塗布圧に調節された加圧空気が配管132を経て上
方空間42に供給され、接着剤38が吐出管36から吐
出される。適量が塗布された後、図示する吸引位置に切
り換えられる。上方空間42がフィルタ118およびア
スピレータ110に接続されると共に、チェックバルブ
112を介して大気に開放される。上方空間42内の空
気はアスピレータ110によって吸引されるとともにチ
ェックバルブ112を経て大気に放出される。その結
果、上方空間42の圧力が急速に減圧させられ、吐出管
36からの接着剤の吐出が早急に止まる。また、設定負
圧に達すると、フィルタ118を経て大気から供給され
る流入流量と、アスピレータ110から吸引される吸引
流量とがほぼ同じになり、上方空間42の圧力が設定負
圧に保たれる。このように、加圧位置から吸引位置に切
り換えられる際に、上方空間42の圧力が急激に低下さ
せられるため、上方空間42を単に大気に開放する場合
より、上方空間42の圧力を早期に接着剤の吐出を止め
得る圧力まで低下させることが可能となり、接着剤38
の吐出を早急に止めることができる。そのため、接着剤
38の被塗布物への塗布量の制御精度を向上させること
ができるという利点もある。また、上方空間42の圧力
が設定負圧に保たれるため、吐出管36からの接着剤の
吐出を確実に止めることができ、シリンジ30内の接着
剤38に気泡が生じることを回避することができる。以
上のように、本接着剤ディスペンサによれば、接着剤3
8の温度を設定温度にするまでの時間を短縮し得、か
つ、接着剤38の吐出を早急に止めることができるた
め、塗布時における作業性を向上させることができる。
【0038】なお、上記実施形態における接着剤ディス
ペンサには、通路内接着剤温度制御装置14と圧力制御
装置16との両方が設けられていたが、いずれか一方の
みが設けられている場合においても、塗布量を精度よく
制御し得る。また、上記実施形態においては、電磁弁1
14が吸引位置に切り換えられた場合には、上方空間4
2はアスピレータ110に接続されると共に、チェック
バルブ112を介して大気に開放されていたが、大気に
開放する必要は必ずしもなく、アスピレータ110に接
続されるだけでもよい。アスピレータ110により上方
空間42の空気が積極的に吸引されれば、上方空間42
を単に大気に開放するより、上方空間42の圧力を早急
に吐出を止め得る圧力以下にすることができ、接着剤3
8の吐出を早急に止めることができる。さらに、大気に
開放する場合においても、チェックバルブ112を介す
る必要は必ずしもなく、アスピレータ1120に接続す
ると共に、大気に開放するだけであってもよい。その場
合においても、上方空間42の圧力を急激に低下させる
ことができ、接着剤38の吐出を早急の止めることがで
きる。また、フィルタ118に接続する必要も必ずしも
ない。アスピレータ110の代わりに、上方空間42の
圧力に応じて吸引流量が制御可能な吸引装置を設けれ
ば、上方空間42の圧力を容易に設定負圧に保つことが
できる。さらに、上方空間42には、空気でなく、窒素
や不活性ガス等が供給されるようにしてもよい。そのよ
うにすれば、接着剤38の酸化を良好に防止することが
できる。
【0039】また、上記実施形態においては、環状通路
48に設定温度の空気が供給されるようにされていた
が、設定温度の空気が供給されなくても、接着剤38の
温度を設定温度にすることができる。例えば、供給通路
32内の接着剤の温度が設定温度となるように、インラ
インヒータ50の加熱部を制御することもできる。ま
た、塗布量が設定塗布量となるように制御しても、結果
的に、接着剤の温度を設定温度とすることができる。さ
らに、環状通路48には、水等の液体が供給されるよう
にしてもよい。
【0040】また、通路内接着剤温度制御装置14は、
上記実施形態における態様に限らず、〔発明の補足説
明〕において記載したように他の態様のものであっても
よい。例えば、インラインヒータ50を通った空気とボ
ルテックスチューブ52を通った空気とを任意の設定比
率で混合して、その混合空気を環状通路48に供給する
ものであっても、インラインヒータ50を通った空気と
ボルテックスチューブ52を通った空気とのいずれか一
方と大気とを任意の設定比率で混合して供給するもので
あってもよい。さらに、ボルテックスチューブ52の代
わりに、任意の設定温度に空気を冷却し得る空気冷却装
置を設けてもよく、その場合には、空気冷却装置を通っ
た空気をインラインヒータ50に供給しなくても、設定
温度の空気を環状通路48に供給することが可能とな
る。
【0041】また、上記実施形態においては、空気圧源
18が圧力制御装置16と通路内接着剤温度制御装置1
4とに共通に設けられていたが、各々別個に設けてもよ
い。さらに、シリンジ30に収容された接着剤38を加
圧,減圧する際に、上記実施形態においては、上方空間
42の圧力が制御されるようにされていたが、ピストン
等を用いて、直接、接着剤38を加圧,減圧するように
してもよい。このような接着剤ディスペンサにも本発明
を適用することができる。通路内接着剤温度制御装置1
4が設けられていれば、塗布量の制御精度を向上させる
ことができるのである。その他、いちいち例示すること
はしないが、特許請求の範囲を逸脱することなく当業者
の知識に基づいて種々の変形,改良を施した態様で本発
明を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一ないし第四発明に共通の一実施形態である
接着剤ディスペンサ全体の回路図である。
【図2】上記接着剤ディスペンサの塗布ヘッドを示す断
面図である。
【図3】上記接着剤ディスペンサに含まれるボルテック
スチューブの概略図である。
【符号の説明】
14 通路内接着剤温度制御装置 16 圧力制御装置 18 空気圧源 48 環状通路 50 インラインヒータ 52 ボルテックスチューブ 54,55 電磁弁 68 制御装置 110 アスピレータ 112 チェックバルブ 114〜116 電磁弁

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接着剤溜まりに収容した接着剤の加圧,
    減圧を繰り返すことにより、接着剤を供給通路を経て塗
    布ノズルから任意量ずつ吐出し、被塗布物に塗布する接
    着剤ディスペンサにおいて、 前記供給通路のまわりに流体を供給することによりその
    供給通路内の接着剤の温度を制御する通路内接着剤温度
    制御装置と、 少なくとも、前記接着剤溜まりに収容された接着剤の上
    方の上方空間に加圧気体を供給する加圧状態と、上方空
    間の気体を吸引する吸引状態とに切り換わる圧力制御装
    置との少なくとも一方を設けたことを特徴とする接着剤
    ディスペンサ。
  2. 【請求項2】 前記通路内接着剤温度制御装置が、 前記供給通路の少なくとも一部のまわりを囲む空気通路
    と、 空気を加熱する空気加熱装置と、 空気を冷却する空気冷却装置と、 空気を前記空気加熱装置のみを通して前記空気通路に供
    給する加熱空気供給状態と、前記空気冷却装置と前記空
    気加熱装置との両方を通して前記空気通路に供給する冷
    却空気供給状態とに切り換え可能な空気供給装置と、 前記空気加熱装置を制御することにより前記空気通路に
    供給される空気の温度を制御する空気加熱装置制御装置
    とを含むことを特徴とする請求項1に記載の接着剤ディ
    スペンサ。
  3. 【請求項3】 前記圧力制御装置が、前記加圧状態から
    前記吸引状態への切換えの少なくとも一時期に、前記上
    方空間の圧力低下勾配を、上方空間を単に大気に開放し
    た場合より急激にするものであることを特徴とする請求
    項1または2に記載の接着剤ディスペンサ。
  4. 【請求項4】 前記圧力制御装置が、前記吸引状態にお
    いて前記上方空間の圧力を負圧にするものであることを
    特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の接
    着剤ディスペンサ。
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