JPH1099630A - ガス状不純物処理システム - Google Patents

ガス状不純物処理システム

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Publication number
JPH1099630A
JPH1099630A JP27727296A JP27727296A JPH1099630A JP H1099630 A JPH1099630 A JP H1099630A JP 27727296 A JP27727296 A JP 27727296A JP 27727296 A JP27727296 A JP 27727296A JP H1099630 A JPH1099630 A JP H1099630A
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JP
Japan
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filter
fluidized bed
gaseous
activated carbon
medium
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Pending
Application number
JP27727296A
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English (en)
Inventor
Soichiro Sakata
総一郎 阪田
Hideto Takahashi
秀人 高橋
Katsumi Sato
克己 佐藤
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Takasago Thermal Engineering Co Ltd
Original Assignee
Takasago Thermal Engineering Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磨耗粉の発生しにくいガス状不純物除去シス
テムを提供する。 【解決手段】 本発明は、吸着室(110)内に多段に
積層された多孔板(120)上にガス状不純物を吸着す
る濾材による流動層(122)を形成し、この流動層を
各段ごとに流動移動させながら順次下段に落下させて、
各段を移動する流動層中を未処理空気を通過させること
により清浄空気を生成するとともに、吸着室底部に到達
した濾材を濾材搬送用気流により最上段にまで戻すよう
に構成された流動層吸着室を備えたガス状不純物処理シ
ステム(100)に適用される。そして、本発明によれ
ば、流動層を形成する濾材は、巨大多孔質合成重合体の
熱分解物からなる炭素質合成吸着剤が使用されるので、
磨耗粉が発生しにくく、下流側に設置されるフィルタ群
の寿命を延長できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス状不純物処理
システムに係り、特に、半導体素子(LSI)や液晶デ
ィスプレイ(LCD)などを製造するクリーンルームの
雰囲気中に含まれるガス状不純物を除去する技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】デバイスの高集積化に伴いプロセスの高
度化が進み、最近ではクリーンルーム環境中に存在する
微量な気中不純物がプロセス特性へ悪影響を及ぼす問題
が顕在化している。今後のデバイスプロセスでは、プロ
セスの歩留まりや安定性、デバイスの信頼性を維持・確
保するために、プロセス清浄化の対象物として、従来の
金属不純物やパーティクルに加え、ガス状不純物の制御
することがますます重要なファクタとなることが予測さ
れる。
【0003】なお、クリーンルーム環境中に有機物など
のガス状不純物が存在する場合に、以下に示すような問
題が生じることが知られている。 (1)クリーンルーム雰囲気中に含まれる極微量有機不
純物が、シリコンウェハ表面に吸着し、ポリシリコン酸
化膜耐圧が劣化する。 (2)クリーンルーム雰囲気中に含まれる極微量有機不
純物が、シリコンウェハ表面に吸着し、レジスト膜の密
着性が悪くなり、露光・エッチング不良を起こす。 (3)クリーンルーム雰囲気中に含まれる極微量有機不
純物が、シリコンウェハ表面に吸着し、ウェハの表面抵
抗率が上昇してウェハの帯電が生じやすくなり、浮遊微
粒子の静電吸着や素子の絶縁破壊が起きやすくなる。 (4)クリーンルーム雰囲気中に極微量有機不純物が含
まれていると、紫外線波長域で用いられる装置の光学系
レンズ、ミラー等の曇りによる光学効率の低下が生じ
る。これは気中有機不純物が紫外線により光化学反応を
起こし、その生成物がレンズやミラーの表面に付着する
いわゆる光CVD反応である。
【0004】かかるクリーンルーム雰囲気中に含まれる
ガス状不純物を除去するために、従来よりいくつかのガ
ス状不純物除去装置が知られている。以下、代表的なガ
ス状不純物除去装置について説明する。
【0005】(1)ケミカルフィルタ まず第1に、ガス状不純物を除去するための装置とし
て、いわゆるケミカルフィルタが知られている。大部分
のケミカルフィルタは、活性炭をベースとするもので、
ガス状不純物についてはそのまま物理吸着して除去する
ことができる。なお、活性炭をベースとしたケミカルフ
ィルタには、多様な形状がある。例えば、最も簡素な形
状としては粒状活性炭を詰め込んだだけの充填塔があ
る。かかる形状のケミカルフィルタは吸着効率が高いも
のの圧力損失(通気抵抗)も高いという欠点を有する。
【0006】さらに他の形状として、繊維状活性炭を低
融点ポリエステルやポリエステル不織布のバインダと複
合してフェルト形状にしたもの、粒状活性炭をウレタン
フォームや不織布に接着剤で強固に付着させたシート形
状のものがある。これらの形状は優れた通気性がありし
かも吸着効率は充填塔とさほど劣らない。しかし、フェ
ルト形状やシート形状のケミカルフィルタでは、濾材
(例えば、不織布、バインダなど)そのものや、活性炭
をシートに付着させるための接着剤(例えば、ネオプレ
ン系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコン
系樹脂など)や、濾材を周囲のフレームに固着するため
に用いるシール材(例えば、ネオプレンゴムやシリコン
ゴムなど)などから脱離するガス状有機不純物がケミカ
ルフィルタ通過後の空気中に残存し、デバイスに悪影響
を与える可能性がある。これらのケミカルフィルタで
は、クリーンルーム雰囲気中に含まれるppbオーダの
極微量有機不純物を除去することを目的としながら、フ
ィルタへの取り入れ空気中の有機不純物は活性炭で吸着
・除去できたとしても、逆にフィルタ自身から脱離する
ガス状不純物がフィルタからの取り出し空気中に混入し
て新たな障害を引き起こすこともありうる。一方、充填
塔では、ガス状不純物の脱離の心配のない金属製容器に
粒状活性炭を充填すればこのような心配はない。
【0007】さらに、活性炭をベースとしたケミカルフ
ィルタに共通する欠点として、吸着性能が急激に低下す
る破過現象の問題がある。すなわち、活性炭層に連続的
に通気して吸着操作を行うと、入り口側に近い活性炭か
ら順次飽和して吸着性能を失っていく。つまり、吸着能
力を有する吸着帯は入り口側から出口側へ通気時間と共
に移動していく。そして、出口付近の活性炭が飽和して
吸着能力を失った途端、活性炭層全体の吸着能力も失わ
れて、取り出し空気中のガス状不純物濃度は取り入れ空
気中のガス状不純物濃度とほとんど変わらなくなる。こ
れは活性炭層の破過現象と呼ばれている。
【0008】通常、ケミカルフィルタの交換時期は、吸
着性能の劣化を定期的にモニタリングしながらその寿命
を判定することで決定される。しかし、ケミカルフィル
タ入り口側の有機不純物濃度が予期せず突発的に上昇し
た場合、吸着性能の劣化は急激に進行し、当初の見積時
間よりも大幅に短い時間で活性炭層は破過に至る。つま
り、活性炭層が破過する前にケミカルフィルタを交換で
きず、デバイスの製品不良を起こしてしまうおそれがあ
る。
【0009】(2)流動層吸着塔 上記のようなケミカルフィルタがかかる問題(充填塔の
圧力損失、フェルト形状やシート形状からの脱ガス、吸
着性能が急激に低下する破過現象)を解決する方法とし
て、本件と同一発明者・同一出願人にかかる特願平7−
308179号「ガス状不純物除去システム及び粒子除
去フィルタ」に開示されているような、流動層吸着塔を
利用したガス状不純物除去システムが提案されている。
この流動層吸着塔は、多段に積層された多孔板上に粒状
活性炭などの吸着濾材による流動層を形成し、この流動
層を各段ごとに流動移動させながら順次下段に落下させ
るように構成されている。この間、処理空気を上向き流
として、各段において吸着濾材の流動層と均一に接触さ
せ、処理空気中のガス状不純物を吸着させる。浄化され
た空気は吸着塔の上部から放出される。また吸着塔底部
に到達した吸着濾材は、気流搬送器によって吸着塔の最
上段に戻され、再び落下するように構成されている。従
来、流動層に使用できる粒状活性炭として、木炭粉末、
石炭、石油ピッチなどを原料とした天然物系球状活性炭
があった。流動層中を空気が通過するため、充填塔に比
べて圧力損失は遥かに小さい。また、吸着塔内に使用さ
れる素材にはガス状不純物の発生が全くないステンレス
のような金属を採用することができるため、フェルト形
状やシート形状のケミカルフィルタのような脱ガスの心
配はない。さらには、ケミカルフィルタのように飽和帯
と吸着帯が偏在するということはなく、吸着塔内を循環
する吸着濾材の吸着性能が均一かつ徐々に低下するた
め、吸着性能が急激に劣化し破過に至るという不具合も
ない。
【0010】しかし、このような流動層吸着塔において
は、流動状態にある吸着濾材は、互いに擦れ合うことで
ミクロンサイズの活性炭微粒子を発生する。後述するよ
うに、流動層吸着塔からの取り出し空気中の活性炭摩耗
粉濃度は、ケミカルフィルタからの取り出し空気中の活
性炭摩耗粉濃度の20倍にもなる。
【0011】そこで、上記のようなケミカルフィルタや
流動層吸着塔の後段(空気取り出し側)には、通常、中
性能エアフィルタ、および/または、HEPAないしは
ULPAと称される高性能フィルタを取り付ける必要が
ある。この理由は、ケミカルフィルタの吸着濾材に活性
炭を使用しているためで、活性炭自身が破砕した粒子状
の汚染物を発生するためである。しかしながら、従来の
中性能フィルタや高性能フィルタは、濾材(例えば、不
織布、バインダなど)そのものや、濾材を固着するため
に用いるシール材(例えば、ネオプレンゴムやシリコン
ゴムなど)や接着剤(例えば、ネオプレン系樹脂、ウレ
タン系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコン系樹脂など)な
どから脱離するガス状不純物がクリーンルーム中に浮遊
し、デバイスに悪影響を与える可能性がある。なお、本
明細書においては、中性能エアフィルタを単に中性能フ
ィルタ、HEPAまたはULPAフィルタのことを高性
能フィルタと称する。
【0012】特に、流動層吸着塔はケミカルフィルタと
比較して活性炭摩耗粉の発生量が多いため、流動層吸着
塔とケミカルフィルタのそれぞれの下流側に同じ性能仕
様の粒子除去フィルタを取り付けた場合には、その交換
頻度は、流動層吸着塔の方がケミカルフィルタよりも大
きくなる。また、ケミカルフィルタは、活性炭摩耗粉発
生量が少ないので、中性能フィルタを省いて、下流側に
高性能フィルタだけを取り付けても交換頻度はさほど大
きくならない。一方、流動層吸着塔では活性炭摩耗粉発
生量が多く、交換頻度を小さくするため、中性能フィル
タと高性能フィルタの両方を設けることが好ましい。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
従来のガス状不純物除去システムは、次のような問題点
を抱えており、その解決が希求されている。 (1)ケミカルフィルタでは、クリーンルーム雰囲気に
含まれるppbオーダの極微量有機不純物を除去するこ
とが可能であるが、充填塔形状では圧力損失が高く、フ
ェルト形状やシート形状では脱ガスの処理が問題とな
り、形状に依らない共通する欠点として活性炭層の破過
現象の問題がある。 (2)流動層を形成する濾材として天然物系球状活性炭
を使用した従来の流動層吸着塔では、ケミカルフィルタ
と比較して活性炭摩耗粉の発生量が多いため、吸着塔の
空気取り出し側に粒子除去フィルタを取り付けた場合、
その交換頻度はケミカルフィルタの場合と比較して大き
くなるという問題がある。 (3)ケミカルフィルタや流動層吸着塔の後段(空気取
り出し側)に取り付けが不可欠の粒子除去フィルタの製
作にガス状不純物を脱離する素材が使用されており、そ
こから発生するガス状不純物が問題となる。
【0014】本発明は、上記のような従来のガス状有機
不純物処理装置が有する問題点に鑑みてなされたもので
あり、粒子除去フィルタ自身がガス状不純物汚染の原因
となることを防止するとともに、同フィルタの寿命を延
長することが可能な新規かつ改良されたクリーンルーム
雰囲気中のガス状有機不純物の除去装置を提供すること
である。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明によれば、吸着室内に多段に積層された多孔板
上にガス状不純物を吸着する濾材による流動層を形成
し、この流動層を各段ごとに流動移動させながら順次下
段に落下させて、各段を移動する流動層中を未処理空気
を通過させることにより清浄空気を生成するとともに、
吸着室底部に到達した濾材を濾材搬送用気流により最上
段にまで戻すように構成された流動層吸着室を備えた、
ガス状不純物処理システムが提供される。そして、請求
項1によれば、このガス状不純物処理システムにおい
て、流動層を形成する濾材は、巨大多孔質合成重合体の
熱分解物からなる炭素質合成吸着剤であることを特徴と
している。
【0016】本発明に基づいて構成される流動層吸着塔
に使用される巨大多孔質合成重合体の熱分解物からなる
炭素質合成吸着剤としては、例えば、スチレンとジビニ
ルベンゼンの付加共重合体を母体とし、これに必要に応
じてスルホン化などの処理を施して得られた巨大多孔質
(macroporous)合成重合体を、非酸化性雰
囲気中で熱分解して炭化したものを使用することができ
る。その市販品としては、商品名アンバーソープ(米国
のロームアンドハース社登録商標)などが代表的なもの
である。このような合成物系球状活性炭を既存の天然物
系球状活性炭と比較すると、以下の諸点で優れている。
【0017】(1)粒子系0.7μmの合成物系球状活
性炭の押しつぶし強度は5.0kg以上であった。一
方、石炭を原料とする同粒子径の天然物系球状活性炭の
押しつぶし強度は1.0kg以下であった。両者を流動
層吸着塔に使用した場合、合成物系球状活性炭は天然物
系球状活性炭よりも遥かに摩耗粉がでにくいという特徴
を有している。
【0018】(2)合成物系球状活性炭は親水性から疎
水性まで品揃えが豊富であるが、天然物系球状活性炭は
完全な親水性である。ここで、粒状活性炭による気層中
での有機物の吸着は、相対湿度が高くなると吸着性能が
著しく低下する。これは活性炭の孔表面の吸着点で水分
子が先に吸着し、水素結合による水分子層の生成が被吸
着物質と活性炭との物理吸着を妨げるからである。従っ
て、請求項2に記載の不純物処理システムのように、疎
水性の合成物系球状活性炭を使用すれば、相対湿度の高
い条件下でも良好な吸着性能が得られる。なお、図2
は、5種の合成物系球状活性炭(アンバーソープ)と天
然物系球状活性炭(カルゴン粒状炭)の水分子吸着等温
線を示したものである。
【0019】さらに請求項3に記載のように、流動層吸
着室の下流側に、ガス状不純物を発生しない素材のみか
ら構成されて、粒子状不純物を除去するフィルタ手段を
設置するように構成することが可能である。ガス状不純
物除去手段の下流に配置されるガス状不純物を発生しな
いフィルタ手段としては、例えば、HEPAフィルタま
たはULPAフィルタと称される粒径が0.3μmの大
きさの微粒子を99.97%以上捕集できる高性能フィ
ルタを使用することができる。また、その高性能フィル
タの上流側に、中性能エアフィルタと称される粒径が
0.3μmまたは0.3μm以上の大きさの微粒子を9
9.97%未満で捕集できる中性能フィルタを配しても
良い。なお、本発明のように、流動層吸着塔に合成物系
球状活性炭を使用した場合、天然物系球状活性炭を使用
した場合と比較して、遥かに摩耗粉が出にくいので、後
述するように流動層吸着塔の下流側に設けた中性能フィ
ルタの目詰まりが抑制されて寿命を大幅に延ばすことが
可能であり、また、流動層吸着塔の下流側の中性能フィ
ルタを省略して高性能フィルタを設ける構成を採用する
ことも可能となる。
【0020】この際、通常の中性能フィルタ、HEPA
フィルタまたはULPAフィルタでは、濾材に揮発性有
機物を含むバインダを使用しているのでバインダからの
脱ガスがある。したがって、請求項3によれば、バイン
ダを使用しない濾材を用い、あるいはバインダを使用し
ていても焼きだしなどの処理により揮発性有機物を除去
した濾材を用い、さらに濾材をフレームに固定する手段
であるシール材にも脱ガスの発生のない種類を選択した
り、焼き出しなどの処理により揮発性不純物を除去した
シール材を用いたり、あるいは濾材を脱ガスのない素材
で物理的に圧着してフレームに固定することが好まし
い。さらに、フィルタフレームの取り付けにあたって
は、ガス状不純物を発生しない無機素材パッキンやフッ
素樹脂パッキンを用いることが好ましい。
【0021】この粒子除去フィルタを以下のような構成
にすることも可能である。つまり、ガス状有機不純物を
発生しない素材(例えば、金属、セラミックス、ガラス
繊維など)のみで構成されるフレーム要素とフィルタ要
素のみから構成されて、ガス状不純物を発生しないもの
である。ガラス繊維製や金属製のフィルタ要素を、プリ
ーツ形状、円筒形状または封筒形状に形成し、処理空気
との接触面積を拡大しても良い。なお、ガラス繊維製フ
ィルタ要素を使用する場合には、そのガラス繊維製フィ
ルタ要素を金属製またはセラミックス製のスペーサまた
は多孔板またはメッシュで挟持するように構成しても良
い。この場合、ガラス繊維製フィルタ要素を挟持するス
ペーサ、多孔板、メッシュはフレーム要素の一部を構成
する。
【0022】なお、本発明にかかる粒子除去フィルタに
おいては、フィルタ要素とフレーム要素をつぎのように
定義することにする。すなわち、ガラス繊維濾材や金属
メッシュのように、処理空気中の微粒子除去に直接役立
つ機能を有する要素をフィルタ要素とする。一方、微粒
子除去の機能を十分に発揮させるためにフィルタ要素を
成形する要素や、処理空間中にフィルタ要素を機械的に
保持するための要素はフレーム要素とする。したがっ
て、金属製メッシュや金属製多孔板に関しては、目の粗
さや線径や板厚がそれぞれ小さなものは濾材、すなわち
フィルタ要素として好適に使用することが可能であり、
これに対して、目の粗さや線径や板厚がそれぞれ大きな
ものはフィルタ部材の保持網、すなわちフレーム要素と
して好適に使用することができる。
【0023】さらに請求項4に記載のように、そのフィ
ルタ手段に対して、ガス状不純物を発生しない素材のみ
から構成されて、粒子状不純物を除去する1または2以
上のバックアップ用フィルタ手段が選択的に切り換え可
能に並列に接続するように構成してもよい。かかる構成
によれば、目詰まりを起こしたフィルタ手段を交換する
際に、空気経路をバックアップ用フィルタ手段に切り換
えることで、システムの運転を中断する必要がない。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照しながら、
本発明に基づいて構成されたガス状不純物除去手段の好
適な実施の形態について詳細に説明する。
【0025】図1には、本発明にかかるガス状有機不純
物処理システムの実施の態様が示されている。このガス
状有機不純物処理システム100は、システムの上流側
に設置されるガス状有機不純物処理装置として流動層吸
着塔110を使用し、その下流側に本発明に基づいて構
成されたガス状有機不純物を発生しないフィルタ群15
0、すなわち、中性能フィルタ151および高性能フィ
ルタ152を上流側から順次直列に設置したものであ
る。流動層吸着塔の吸着濾材には、合成物系球状活性炭
として、スチレンとジビニルベンゼンの付加共重合体を
母体とし、これにスルホン化処理を施して得られた巨大
多孔質(macroporous)合成重合体を、非酸
化性雰囲気中で熱分解して炭化したものを使用した。な
お、中性能フィルタ151や高性能フィルタ152をシ
ステムに取り付ける際には、有機物ガスの発生のないシ
ール部材、例えば無機素材パッキンやテフロンなどのフ
ッ素樹脂パッキンを使用することが好ましい。
【0026】この流動層吸着塔110は、大きく分けて
吸着塔118と吸着濾材搬送部116から構成されてい
る。流動層吸着部112、シール部114からなり、流
動層吸着部112は、多段に積層された多孔板120を
備えている。合成物系球状活性炭は、この流動層吸着部
112において、多段の多孔板120上で、例えば静止
層高10mm〜20mm、流動層高20mm〜40mm
の流動層122を形成し、多段毎に流動移動しながら各
段の流下部120aから逐次下段に落下して行く。この
間、吸着濾材の合成物系球状活性炭は、空気取り入れ口
123からダンパ123bと渦巻送風機123aを経由
して取り入れられた上向流の処理空気124と均一に接
触し、処理空気中のガス状有機不純物を吸着する。他
方、浄化された空気126は吸着塔118の上部118
aから放出される。またシール部114をなす吸着塔底
部118bに達した吸着濾材は、吸着濾材搬送部116
によって吸着塔の最上段に戻され、再び吸着工程に移っ
ていく。なお、135は逃がしダンパである。
【0027】かかる流動層吸着塔110を利用したガス
状不純物の除去装置は、流動状態にある吸着濾材の層の
中を被処理空気が通過するため、通気抵抗が極めて低い
という利点がある。例えば0.7mm直径の粒状活性炭
からなる静止層高1.5cmの流動層を1m/sの被処
理空気が通過する場合の通気抵抗はわずか10mmH2
Oである。また、被処理空気中に含まれるppmオーダ
のガス状有機不純物を1ppb以下の濃度にするために
はせいぜい7段の流動層、つまり70mmH2Oの通気
抵抗を見込んでおけば十分である。なお、長期連続運転
中に、吸着塔内の吸着濾材は不純物を吸着して破過(飽
和して吸着性能を失う状態)に近づく。従って、破過す
る前に安全を見込んで早目に吸着濾材の交換が必要であ
る。例えば、破過するまでの寿命が2年であれば半年置
きに交換することができる。
【0028】次に、図1に示す吸着濾材搬送部116に
ついて説明する。吸着濾材搬送部116は、ターボ送風
機128を備えており、このターボ送風機128により
ダンパ134と三方管132と気流輸送管136を経由
して圧縮空気138が吸着塔の最上段に送られる。三方
管132において、圧縮空気138と、取り出し口13
0から出た吸着濾材が混合される。取り出し口130か
ら吸着濾材を取り出す経路には、第1経路130aと第
2経路130bの2系統があり、第1経路130aから
取り出された吸着濾材が圧縮空気138によって吸着塔
の最上段まで気流搬送される。この際、第2経路130
bはダンパ134aおよびバルブ140を閉じることに
よって閉鎖されている。
【0029】一方、吸着濾材を交換する場合には、渦巻
送風機123aを停止し、ダンパ134を閉じて第1経
路130aを閉鎖する。逆にダンパ134とバルブ14
0を開いて第2経路130bを開放し、三方管132a
において、ダンパ134aを経由した圧縮空気138a
と、取り出し口130から出た吸着濾材を混合する。こ
の吸着濾材はバルブ140を経由して使用済み濾材貯槽
142まで気流搬送される。気流搬送に使用された圧縮
空気138aは貯槽142に取り付けた排気口142a
から外部に排出される。
【0030】吸着塔118の使用済み濾材を全て貯槽1
42に気流搬送した後、貯槽下部に取り付けたバルブ1
42bを開いて使用済み濾材を外部に取り出す。一方、
未使用の吸着濾材は供給口144aから未使用濾材貯槽
144に入れる。その後、未使用の吸着濾材は、バルブ
146を経由して取り入れ口148から吸着塔118内
に入る。なお、135は逃がしダンパである。
【0031】ところで、かかる流動層吸着塔110で
は、流動状態にある吸着濾材自体が微粒子の発生源にな
る。しかし、本実施の形態によれば、流動層吸着塔の吸
着濾材には、合成物系球状活性炭として、スチレンとジ
ビニルベンゼンの付加共重合体を母体とし、これにスル
ホン化処理を施して得られた巨大多孔質(macrop
orous)合成重合体を、非酸化性雰囲気中で熱分解
して炭化したものを使用するので、従来から使用されて
きた木炭粉末、石炭、石油ピッチを原料とする天然物系
球状活性炭と比較して遥かに活性炭摩耗分の発生量が少
ない。さらに、本実施の形態によれば、流動層吸着塔1
10の下流側にガス状不純物を発生しないフィルタ群1
50、すなわち中性能フィルタ151および高性能フィ
ルタ152が設置されるので、ガス状有機不純物と粒子
状不純物の両方とも含まないクリーンエアを供給するこ
とができる。
【0032】なお、フィルタ群150、すなわち中性能
フィルタ151および高性能フィルタ152の詳細な内
容については、本件出願人と同一出願人にかかる平成7
年10月31日付提出の特願平7−308179号「ガ
ス状不純物処理システム及び粒子除去フィルタ」に記載
されているので、本明細書においては、上記特許出願に
言及することにより、その詳細説明に代えることにす
る。
【0033】ここで、本実施の形態において使用される
合成物系球状活性炭は、従来の天然物系球状活性炭と比
較して活性炭摩耗粉の発生量が少ないから、高性能フィ
ルタ152のみを設置する構成にしても良い。しかし、
従来のように、流動層吸着塔の吸着濾材に天然物系球状
活性炭を使用した場合には、流動状態にある吸着濾材
は、互いに擦れ合うことで気中濃度が0.1mg/m3
のオーダのミクロンサイズの微粒子を発生するため、こ
のような微粒子をいきなりHEPAやULPAと称され
る高性能フィルタで除去しようとすれば、数カ月以内に
完全に目詰まりを起こしてしまう。フィルタが目詰まり
を起こして交換を要するまでの時間をフィルタの寿命と
考えると、従来から利用されていた天然物系球状活性炭
を使用した場合、フィルタの寿命を長くするためには、
まず中性能フィルタ151でミクロンサイズの濾材摩耗
粒子を除去し、中性能フィルタ151で除去できなかっ
た僅かのサブミクロンサイズの微粒子をさらに下流側に
設けた高性能フィルタ152で除去するという2段構え
にせざるをえない。しかし、本実施の形態のように、濾
材として合成物系球状活性炭を使用すれば、高性能フィ
ルタ152のみを設置する構成を採用することも可能で
ある。
【0034】次に、流動層吸着塔の球状活性炭に、本実
施の合成物系球状活性炭を採用した場合と、従来の天然
物系球状活性炭を採用した場合について、それぞれの場
合の活性炭摩耗粉の発生量とフィルタの寿命の実測デー
タを比較しながら、本実施の形態にかかるガス状不純物
除去システムの優れた作用効果について説明する。
【0035】表1は、本実施の形態にかかる流動層吸着
塔の主な運転条件を示す。合成物系活性炭(本実施)と
天然物系活性炭(従来)は、粒径は同一であっても嵩密
度が異なるため、流動層吸着塔へのそれぞれの使用量は
容積基準で同一とした。また、流動層吸着塔の出口側1
18aの流動層処理済み空気中の活性炭摩耗粉につい
て、その気中濃度をデジタル粉塵計(柴田科学社製P−
5L2型)で、またその粒径分布を光散乱式パーティク
ルカウンタ(PMS社製TURBO110)で測定し
た。
【0036】
【表1】
【0037】また、表2は、本実施の流動層吸着塔下流
側に設置したガス状有機不純物を発生しない中性能フィ
ルタの主な仕様を示す。
【0038】
【表2】
【0039】図3は、流動層吸着塔に使用する球状活性
炭の摩耗粉による中性能フィルタの粉塵付加量増加に伴
う圧力損失変化を加速試験によって測定した結果であ
る。なお、活性炭摩耗分を模擬した試験用の粉塵とし
て、図4に示すような粒径分布を有するシリカ粒子を採
用した。加速試験では、シリカ粒子濃度を表1の活性炭
摩耗粉濃度の数百倍とした空気を表2の中性能フィルタ
に供給した。図3の結果から明かなように、圧力損失が
50mmAqになるときの粉塵付加量は0.58kg/
2、100mmAqになるときの粉塵付加量は0.8
9kg/m2となる。
【0040】表1の条件で流動層吸着塔を運転した場
合、本実施の形態に基づいて合成物系球状活性炭を使用
した場合では、活性炭摩耗粉濃度が0.007mg/m
3と極めて低く、新規の中性能フィルタが50mmAq
になるまでに9年、100mmAqになるまでに14年
を要する。このように活性炭摩耗粉濃度が極めて低い場
合、中性能フィルタを省略して高性能フィルタだけを設
けても、高性能フィルタが目詰まりを起こして交換する
まで数年を要するであろうから、十分実用に耐え得る。
一方、従来の天然物系球状活性炭を採用した場合には、
活性炭摩耗粉濃度が0.14mg/m3と高いため、新
規の中性能フィルタの圧力損失が50mmAqになるま
でにたったの0.45年、100mAqになるまでに
0.68年しかかからない。もちろん、中性能フィルタ
を省略することは不可能である。
【0041】目詰まりを起こしたフィルタは、新しいフ
ィルタと交換しなければならないが、交換作業中には、
図1に示す本実施例の形態によるガス状有機不純物除去
システムの稼働を停止しなければならない。また、交換
作業そのものも、フィルタに堆積した活性炭摩耗粉が周
囲に飛び散ってクリーンルーム環境を汚染することのな
いよう注意を払う必要があり、かなり面倒である。した
がって、合成物系活性炭(本実施)と天然物系活性炭
(従来)を流動層吸着塔に使用した場合、両者のガス状
有機不純物の吸着性能に差がなければ、合成物系活性炭
(本実施)は流動層吸着塔の後段(空気取り出し側)に
取り付けた粒子除去フィルタの交換頻度が極めて少なく
て済むという点で、天然物系活性炭(従来)と比較して
極めて有利である。
【0042】以上説明したように、目詰まりを起こした
フィルタは、常に新しいフィルタと交換せねばならない
が、その交換作業中にもシステムの運転は停止しないこ
とが好ましい。特に、本実施例の形態によるガス状不純
物除去システムはLSIやLCDを製造するクリーンル
ームの雰囲気中に含まれるガス状不純物を除去する技術
に関するものであり、例えば、LSIやLCDの基板の
保管庫雰囲気を充満させるためのガス状不純物と粒子状
不純物のいずれも含まないクリーンエアを供給するため
に使用される。通常、LSIやLCDの基板はクリーン
ルーム中で昼夜を問わず24時間体制で休みなく製造さ
れるから、フィルタの交換作業中といえども本システム
の稼働は停止しないことが望ましい。
【0043】そこで、図5および図6に示すようなバッ
クアップとなる別系統のフィルタを流動層吸着塔110
の下流側に最初から設けておくことが望ましい。バック
アップとなる別系統のフィルタとしては、主フィルタと
同等の性能を有するものが使用されるが、通常運転時は
使用されない。しかし、使用中のフィルタが目詰まりを
起こした場合には、空気経路をバックアップ用フィルタ
側に切り換えて、システムを中断することなくフィルタ
の交換を行うことができる。フィルタ交換後には、空気
経路を更新された元の系統に切り換えて、バックアップ
用フィルタの使用を再度停止する。このように、バック
アップ用フィルタは交換作業の間、一時待避的に使用す
ることができる。
【0044】また、バックアップとなる別系統のフィル
タを、目詰まりを起こしたフィルタの交換後も、引き続
き使用し、この別系統のフィルタが目詰まりを起こして
使用出来なくなった場合には、元の系統のフィルタに切
り替えるというふうに、2系統のフィルタを交互連転す
ることもできる。
【0045】図5は、中性能フィルタ151に対してバ
ックアップ用の中性能フィルタ151’をダンパ151
a〜151dにより選択的に切り換え可能に並列に接続
したものである。中性能フィルタ151の運転時には、
ダンパ151a、151bが開けられ、ダンパ151
c、151dは閉じられている。一方、中性能フィルタ
151の交換時には、ダンパ151a、151bは閉じ
られ、ダンパ151cと151dが開けられる。このよ
うに、本実施の形態によれば、目詰まりを起こしていな
い中性能フィルタ151’が交換作業中に使用されるた
め、システムの稼働が停止することはない。なお、図5
中のダンバ開閉状態は中性能フィルタ151の運転時に
相当する。
【0046】図6は中性能フィルタ151または高性能
フィルタ152のどちらか一方、または中性能フィルタ
151と高性能フィルタ152の両方の交換を想定した
ものである。中性能フィルタ151および高性能フィル
タ152の運転時には、ダンパ151a、151b、1
52aは開けられ、ダンパ151c、151d、152
bは閉じられている。一方、中性能フィルタ151のみ
の交換時には、ダンパ151a、151b、152bは
閉じ、ダンパ151c、151d、152aを開ける。
このように目詰まりを起こしていない中性能フィルタ1
51’ を交換作業中に使用することができるので、本
実施の形態によれば、システムの駆動がフィルタ交換作
業中でも停止することはない。さらに、高性能フィルタ
152のみの交換時には、ダンパ151c、151d、
152aは閉じ、ダンパ151a、151b、152b
を開ける。このように目詰まりを起こしていない高性能
フィルタ152’を交換作業中に使用することができる
ので、本実施の形態によれば、システムの稼働が交換作
業中でも停止することはない。 さらに、中性能フィル
タ151と高性能フィルタ152の両方の交換時には、
ダンパ151a、151b、152aを閉じ、151
c、151d、152bを開ける。このように目詰まり
を起こしていない中性能フィルタ151’と高性能フィ
ルタ152’が交換作業中に使用されるため、本実施の
形態によれば、システムの稼働が交換作業中でも停止す
ることはない。なお、図6中のダンパ開閉状態は高性能
フィルタ152の交換時に相当する。
【0047】以上、本発明に基づいて構成されたガス状
不純物処理システムの好適な実施の形態について添付図
面を参照しながら説明したが、本発明はかかる例に限定
されないことは言うまでもない。当業者であれば、さま
ざまな変形例および修正例に想到することは明らかであ
り、それらについても、本発明の技術的範囲に属するも
のと了解される。
【0048】例えば、図1においては、吸着室として塔
形状の吸着塔を使用したが、本発明はかかる例に限定さ
れず、さまざまな形状の吸着室内に多段に積層された多
孔板上にガス状不純物を吸着する濾材による流動層を形
成し、この流動層を各段ごとに流動移動させながら順次
下段に落下させて、各段を移動する流動層中を未処理空
気を通過させることにより清浄空気を生成するととも
に、吸着室底部に到達した濾材を濾材搬送用気流により
最上段にまで戻すように構成されたものであれば、各種
構成のガス状不純物除去システムに対して本発明を適用
することが可能である。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
濾材として、天然物系球状活性炭に比較して磨耗粉が遥
かに出にくい合成物系球状活性炭を使用するので、流動
層吸着塔の下流側のフィルタ群の目詰まりを抑制するこ
とが可能となり、これらのフィルタ群の交換頻度を延長
することが可能となり、また、磨耗粉が少ないことか
ら、中性能フィルタを省略して高性能フィルタだけを下
流側に設ける構成も可能となる。さらに、疎水性の合成
物系球状活性炭を濾材として使用すれば、相対湿度が高
い場合でも、良好な吸着性能を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づいて構成されるガス状不純物除去
システムの実施の一形態の概略構成を示す構成図であ
る。
【図2】アンバーソーブの水分子の吸着等温線を示すグ
ラフである。
【図3】中性能フィルタの粉塵負荷量と圧力損失の関係
を示すグラフである。
【図4】フィルタ寿命試験用シリカ粒子の粒子径と個数
の関係を示すグラフである。
【図5】本発明に基づいて構成されるガス状不純物除去
システムにバックアップ用フィルタを設けた実施の態様
を示す概略的な構成図である。
【図6】本発明に基づいて構成されるガス状不純物除去
システムにバックアップ用フィルタを設けた実施の別の
態様を示す概略的な構成図である。
【符号の説明】
100 ガス状不純物処理システム 110 流動層吸着塔 112 流動層吸着部 114 シール部 120 多孔板 122 流動層 132 三方管 136 気流搬送管 138 圧縮空気 150 フィルタ群 151 中性能フィルタ 152 高性能フィルタ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸着室内に多段に積層された多孔板上に
    ガス状不純物を吸着する濾材による流動層を形成し、こ
    の流動層を各段ごとに流動移動させながら順次下段に落
    下させて、各段を移動する流動層中を未処理空気を通過
    させることにより清浄空気を生成するとともに、吸着室
    底部に到達した濾材を濾材搬送用気流により最上段にま
    で戻すように構成された流動層吸着室を備えた、ガス状
    不純物処理システムにおいて、 前記流動層を形成する濾材は、巨大多孔質合成重合体の
    熱分解物からなる炭素質合成吸着剤であることを特徴と
    する、ガス状不純物処理システム。
  2. 【請求項2】 前記巨大多孔質重合体の熱分解物からな
    る炭素質合成吸着剤は、疎水性を有するものであること
    を特徴とする、請求項1に記載のガス状不純物処理シス
    テム。
  3. 【請求項3】 前記流動層吸着室の下流側に、ガス状不
    純物を発生しない素材のみから構成されて、粒子状不純
    物を除去するフィルタ手段が接続されていることを特徴
    とする、請求項1または2に記載のガス状不純物処理シ
    ステム。
  4. 【請求項4】 前記フィルタ手段には、ガス状不純物を
    発生しない素材のみから構成されて、粒子状不純物を除
    去する1または2以上のバックアップ用フィルタ手段が
    選択的に切り換え可能に並列に接続されていることを特
    徴とする、請求項3に記載のガス状不純物処理システ
    ム。
JP27727296A 1996-09-26 1996-09-26 ガス状不純物処理システム Pending JPH1099630A (ja)

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