JPH109919A - 質量流量計 - Google Patents

質量流量計

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JPH109919A
JPH109919A JP8166437A JP16643796A JPH109919A JP H109919 A JPH109919 A JP H109919A JP 8166437 A JP8166437 A JP 8166437A JP 16643796 A JP16643796 A JP 16643796A JP H109919 A JPH109919 A JP H109919A
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JP
Japan
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resistance
downstream
upstream
sensor
ambient temperature
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Application number
JP8166437A
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English (en)
Inventor
Tomihisa Koyama
富久 小山
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Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
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Publication date
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Publication of JPH109919A publication Critical patent/JPH109919A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 周囲温度の変化に伴って発生する流量値の温
度ドリフトを経時的変化分を含めて完全に補正し、真の
質量流量値を出力できる質量流量計を得る。 【解決手段】 流体が流れる流体管路の上流側と下流側
にそれぞれセンサ抵抗を設け、これに周囲温度検出抵抗
と抵抗温度係数が略零の基準抵抗を直列に接続するとと
もに前記センサ抵抗の値と、前記周囲温度検出抵抗と前
記基準抵抗との和の値が常に等しくなるように制御され
た定温度差回路を有し、前記上流側センサ抵抗と前記下
流側センサ抵抗に与えられるエネルギーの差に基づい
て、前記流体の質量流量を求める質量流量計において、
出力のドリフト量を、演算機能を有する素子を用いて補
正を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガス等の比較的小流
量の流体の質量を精密に計測する質量流量計に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】半導体製品等を製造する場合の成膜工程
やエッチング処理工程においては、各種ガス量を一定に
制御するガス流量制御機器が主に用いられており,この
ガス流量制御機器にはガス流量を精密に測定するための
質量流量計が組み込まれている。この流量計がガス流量
を精密に検出する方式として、例えば米国特許4016
759号公報や特開平1−158175号公報に開示さ
れたような定温度差式センサが知られており現在実用化
されている。
【0003】この定温度差式センサは図4のような構成
になっており、ガス流体が流れる流体管路6の上下流に
一対の、ある値の抵抗温度係数を有するセンサ抵抗Rs
u、Rsdをコイル状に巻回し、このセンサ抵抗と直列に
周囲温度を検出するための、例えば白金抵抗Rtu、Rtd
や抵抗温度係数が略零の基準抵抗R30u,R30dを接続す
る。これらと抵抗R1u,R2u,R1d,R2dにより上流側
及び下流側にブリッジ回路をそれぞれ構成させるととも
に、センサ抵抗値と、周囲温度検出抵抗値及び基準抵抗
値の和が等しくなるような制御回路4、5を設け、上下
流側共、どの流量値においても常にこの関係が成り立つ
よう制御されている。この時流れる流体の質量流量は上
流側及び下流側センサ抵抗のそれぞれの電圧の差に比例
するため、この電位差を測定することにより流量を検出
することができる。
【0004】流体管路6中を流体が流れると上流側セン
サ抵抗RsuにはIu、及び下流側センサ抵抗RsdにはId
の電流が流れ、この時上流側制御回路部4はRsu=(R
30u+Rtu)・R2u/R1u、又下流側制御回路部5はRs
d=(R30d+Rtd)・R1d/R2dとなるように絶えず制
御している。通常、R2u/R1u=1、R1d/R2d=1、
及びR30u+Rtu=R30d+Rtdとなるように設定されて
いるため一般にRsu=(R30u+Rtu)、Rsd=(R30d
+Rtd)となっている。ここでセンサ出力電圧VOはVO
=Rsu・Iu −Rsd・Idと表されるため、上流側及び
下流側の両ブリッジ回路の相対応する電子部品の電気
的,熱的特性がそれぞれ互いに全く同一である場合、上
記の各式より流体の質量流量はIu −Idの値に比例
し、特に流量が零の場合はIu =Idとなりセンサ出力
電圧VOも零となる。
【0005】しかしながら実際には前記センサ抵抗や周
囲温度検出抵抗及びゼロ点調整用抵抗の初期抵抗値のバ
ラツキや抵抗温度係数のバラツキ等が必ず存在するため
上記各電子部品の電気的,熱的特性がそれぞれ互いに全
く同一であることは現実にはあり得ない。従ってセンサ
の出力値は真の流量値を示さず、真値とのずれが生じ、
温度ドリフトが発生する原因となっている。このドリフ
トを補正するために従来R1u,R2u,R1d,R2dの抵抗の
内のいずれかを可変とすることによりドリフト量を打ち
消すゼロ点調整の方法がとられている。しかしこの方法
ではその時点での周囲温度におけるドリフト、いわゆる
零点ドリフトのみの補正であって、周囲温度が変化した
場合には新たなドリフトが発生することになる。
【0006】このような温度ドリフトの問題を解決する
ための別の技術としては次のような方法も現在実施され
ている。つまり個々の周囲温度におけるその時点での零
点ドリフト量をあらかじめA/D変換器等を用いデジタ
ル量として測定しておき、該流量計に組み込まれている
メモリー機能を有する電子素子の中に初期データ値とし
て記憶しておく。又同様にA/D変換器等によりデジタ
ル量に変換した現在のセンサ出力の値からこの初期値
を、該流量計に組み込まれているマイクロコンピュータ
等の演算機能を用いて差し引いてやることによりデジタ
ル的にドリフト分を補正する方法もある。しかしながら
このような方法においても、流量計の各構成部品の特性
値が経時的に変化してしまった場合に発生する経時的ド
リフト分については何等補正できるものではなく、この
ような経時変化によるドリフトが一度発生してしまう
と、もはや修正の手段が存在しない為に流量の検出精度
の悪化を引き起こすことになり、流量計全体の精度の大
幅な低下の原因となっているのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来の質
量流量計は、構成している各部品の電気的或いは熱的特
性の経時的変化によって引き起こされるドリフトに対し
ては、補正手段が全く無いために一度発生すると精度や
信頼性の低下を余儀なくされていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記のような問
題点を解決するため、従来のドリフト補正方法のように
可変抵抗によるゼロ点調整や、初期のドリフト分をデジ
タル的に差し引くといった単純で一時的な流量補正方法
ではなく、流量計を構成する各部品の経時的に変化した
特性値情報を該流量計に内蔵されているマイクロコンピ
ュータがデジタル信号として取り込み、これらの値から
現在のドリフト量を該マイクロコンピュータが内蔵する
補正演算プログラムにより算出することによって、一時
的な流量補正のみならず、流量計の精度低下の主な原因
であるセンサ出力の経時的変化分についても完全に補正
し、真の流量信号として出力できるようにしたものであ
る。
【0009】すなわち、本発明は流体が流れる流体管路
の上流側に上流側センサ抵抗を設け、これに上流側周囲
温度検出抵抗と抵抗温度係数が略零の上流側基準抵抗を
直列に接続するとともに前記上流側センサ抵抗の値と、
前記上流側周囲温度検出抵抗と前記上流側基準抵抗との
和の値が常に等しくなるように制御された上流側定温度
差回路と、前記流体管路の下流側に下流側センサ抵抗を
設け、これに下流側周囲温度検出抵抗と抵抗温度係数が
略零の下流側基準抵抗を直列に接続するとともに前記下
流側センサ抵抗の値と、前記下流側周囲温度検出抵抗と
前記下流側基準抵抗との和の値が常に等しくなるように
制御された下流側定温度差回路とを有し、前記上流側セ
ンサ抵抗と前記下流側センサ抵抗に与えられるエネルギ
ーの差に基づいて、前記流体の質量流量を求めるように
した質量流量計において、各構成部材の経時的な特性値
変化により発生する出力のドリフト量を、演算機能を有
する素子を用いて補正を行うことを特徴とする質量流量
計である。
【0010】本発明のような構成とすることにより、従
来の技術では不可能と考えられていた、流量計の経時的
変化により発生する温度ドリフトについても完全に補正
することが可能となり、高い信頼性と精度を持つ質量流
量計とすることができる。
【0011】本発明の質量流量計は、予め記憶されてい
る各構成部品の初期の特性値データと、経時変化後の各
構成部品の種々の特性値データとを基に、上記マイクロ
コンピュータに内蔵されている流量値補正演算プログラ
ム群により、補正演算を行い、現在の流量計の温度ドリ
フト量を定量的に求める。そのドリフト量と現在の流量
出力値からの差分演算処理により、該質量流量計の経時
的な温度ドリフトを自動的に自己補正した真の流量信号
を出力し、該流量計の流量出力精度を大幅に向上させう
るものである。
【0012】
【発明の実施例の形態】以下本発明の実施例について図
1をもとに詳細に説明する。本発明の質量流量計の構成
は図1に示すマイクロコンピュータ部11、上流側制御
回路部8、下流側制御回路部9、流体管路10、上流側
センサ抵抗Rsu,上流側周囲温度検出抵抗Rtu,下流側
センサ抵抗Rsd、下流側周囲温度検出抵抗Rtd、上流側
基準抵抗R30u,下流側基準抵抗R30d、上流側ブリッジ
抵抗R1u,R2u,下流側ブリッジ抵抗R1d,R2d、A/D
コンバータ12、D/Aコンバータ13、マイクロコン
ピュータ11及び該マイクロコンピュータに内蔵する流
量値補正演算プログラム群よりなる。
【0013】流体が流体管路10中を流れると、上流側
センサ抵抗RsuにはIu、及び下流側センサ抵抗Rsdに
はIdの電流が流れる。この時センサ出力電圧VOはVO
=RsuIu−RsdIdとなり、上流側及び下流側の両ブリ
ッジ回路間の対応する各電子部品の電気的,熱的特性が
それぞれ互いに全く同一である場合、流体の質量流量は
Iu−Idの値に比例する。この出力電圧は概して微小で
あるため、所定の電圧になるようにセンサ出力増幅回路
部7により増幅されるとともに、A/D変換部12によ
りデジタル信号に変換された後、マイクロコンピュータ
11に入力される。又同様に上流側及び下流側の周囲温
度検出抵抗の端子電圧及び上流側及び下流側の基準抵抗
の端子電圧もそれぞれA/D変換部によりデジタル信号
に変換された後マイクロコンピュータに入力される。該
マイクロコンピュータは入力された各信号を基に以下に
示す演算処理により各構成部品の経時的ドリフト分を補
正した現在の質量流量信号VOを自動的に算出する。但
しこの演算の中で用いた記号の意味は以下の通りであ
る。
【0014】Rsuは上流側センサ抵抗,Rtuは上流側周
囲温度検出抵抗、Rsdは下流側センサ抵抗、Rtdは下流
側周囲温度検出抵抗、Tsuは上流側センサ抵抗温度、T
tuは上流側周囲温度検出抵抗温度、Tsdは下流側センサ
抵抗温度、Ttdは下流側周囲温度検出抵抗温度、Iuは
上流側電流、Idは下流側電流、Psuは上流側センサ抵
抗への入力、Ptuは上流側周囲温度検出抵抗への入力、
Psdは下流側センサ抵抗への入力、Ptdは下流側周囲温
度検出抵抗への入力、Csuは上流側センサ抵抗の熱放散
係数、Ctuは上流側周囲温度検出抵抗の熱放散係数、C
sdは下流側センサ抵抗の熱放散係数、Ctdは下流側周囲
温度検出抵抗の熱放散係数、αsuは上流側センサ抵抗の
第1次抵抗温度係数、αtuは上流側周囲温度検出抵抗の
第1次抵抗温度係数、αsdは下流側センサ抵抗の第1次
抵抗温度係数、αtdは下流側周囲温度検出抵抗の第1次
抵抗温度係数、βsuは上流側センサ抵抗の第2次抵抗温
度係数、βtuは上流側周囲温度検出抵抗の第2次抵抗温
度係数、βsdは下流側センサ抵抗の第2次抵抗温度係
数、βtdは下流側周囲温度検出抵抗の第2次抵抗温度係
数、RsouはTsou(℃)における上流側センサ抵抗、R
touはTtou(℃)における上流側周囲温度検出抵抗、R
sodはTsod(℃)における下流側センサ抵抗、Rtodは
Ttod(℃)における下流側周囲温度検出抵抗、Rs25u
はTs25u(℃)における上流側センサ抵抗、Rt25uはT
t25u(℃)における上流側周囲温度検出抵抗、Rs25dは
Ts25d(℃)における下流側センサ抵抗、Rt25dはTt2
5d(℃)における下流側周囲温度検出抵抗、Rs50uはT
s50u(℃)における上流側センサ抵抗、Rt50uはTt50u
(℃)における上流側周囲温度検出抵抗、Rs50dはTs5
0d(℃)における下流側センサ抵抗、Rt50dはTt50d
(℃)における下流側周囲温度検出抵抗、R30uは上流
側基準抵抗、R30dは下流側基準抵抗、Taは周囲温度、
Nは上流側0点調整用抵抗値比、Mは下流側0点調整用
抵抗値比R1u、R2uは上流側ブリッジ抵抗、R1d,R2d
は下流側ブリッジ抵抗、Vsuは上流側センサ抵抗の端子
電圧、Vtuは上流側周囲温度検出抵抗の端子電圧、Vsd
は下流側センサ抵抗の端子電圧、Vtdは下流側周囲温度
検出抵抗の端子電圧、Vuは上流側センサ出力、Vdは下
流側センサ出力、VOはセンサ出力電圧である。
【0015】センサ出力電圧VOを算出するための電気
的及び熱的状態方程式は以下のようになる。 Psu=Csu(Tsu−Ta)、 Psu=RsuIu2 、 Rsu=Rsou(1+αsu(Tsu−Tsou)+βsu(Tsu-
Tsou)2) Ptu=Ctu(Ttu−Ta)、 Ptu=RtuIu2 、 Rtu=Rtou(1+αtu(Ttu−Ttou)+βtu(Ttu-
Ttou)2) Psd=Csd(Tsd−Ta)、 Psd=RsdId2 、 Rsd=Rsod(1+αsd(Tsd−Tsod)+βsd(Tsd-
Tsod)2) Ptd=Ctd(Ttd−Ta)、 Ptd=RtdId2 、 Rtd=Rtod(1+αtd(Ttd−Ttod)+βtd(Ttd-
Ttod)2) Rsu=N(R30u+Rtu)、 Rsd=M(R30d+Rtd)、 N=R2u/R1u 、M=R2d/R1d 、 Vu=RsuIu 、 Vd=RsdId 、 VO=Vu−Vd 、
【0016】またαsu,βsu,αtu,βtu,αsd,βs
d,αtd,βtd,Csu,Ctu,Csd,Ctdの値は次式の
ようになる。 αsu=((Rs50u−Rs25u)Ts25uTs50u−Rsou(Ts
50u−Ts25u)(Ts50u+Ts25u)−(Rs50uTs25u−
Rs25uTs50u)(Ts25u+Ts50u))÷(RsouTs25u
Ts50u(Ts50u−Ts25u)) αtu=((Rt50u−Rt25u)Tt25uTt50u−Rtou(Tt
50u−Tt25u)(Tt50u+Tt25u)−(Rt50uTt25u−
Rt25uTt50u)(Tt25u+Tt50u))÷(RtouTt25u
Tt50u(Tt50u−Tt25u)) βsu=(Rsou(Ts50u−Ts25u)+Rs50uTs25u−Rs
25uTs50u)÷(RsouTs25uTs50u(Ts50u−Ts25
u)) βtu=(Rtou(Tt50u−Tt25u)+Rt50uTt25u−Rt
25uTt50u)÷(RtouTt25uTt50u(Tt50u−Tt25
u))
【0017】αsd=((Rs50d−Rs25d)Ts25dTs50d
−Rsod(Ts50d−Ts25d)(Ts50d+Ts25d)−(Rs
50dTs25d−Rs25dTs50d)(Ts25d+Ts50d))÷
(RsodTs25dTs50d(Ts50d−Ts25d)) αtd=((Rt50d−Rt25d)Tt25dTt50d−Rtod(Tt
50d−Tt25d)(Tt50d+Tt25d)−(Rt50dTt25d−
Rt25dTt50d)(Tt25d+Tt50d))÷(RtodTt25d
Tt50d(Tt50d−Tt25d)) βsd=(Rsod(Ts50d−Ts25d)+Rs50dTs25d−Rs
25dTs50d)÷(RsodTs25dTs50d(Ts50d−Ts25
d)) βtd=(Rtod(Tt50d−Tt25d)+Rt50dTt25d−Rt
25dTt50d)÷(RtodTt25dTt50d(Tt50d−Tt25
d))
【0018】Csu=RsuIu2/(Tsu=(−αsu/2β
su)±(αsu2/4βsu2+(Rsu−Rsou)/Rsouβs
u)1/2−Ta) Csd=RsdId2/(Tsd=(−αsd/2βsd)±(αsd
2/4βsd2+(Rsd−Rsod)/Rsouβsd)1/2−Ta) Ctu=RtuIu2/(Ttu=(−αtu/2βtu)±(αtu
2/4βtu2+(Rtu−Rtou)/Rtouβtu)1/2−Ta) Ctd=RtdId2/(Ttd=(−αtd/2βtd)±(αtd
2/4βtd2+(Rtd−Rtod)/Rsouβtd)1/2−Ta)
【0019】これらの値を用い上記方程式を解くことに
より、出力VOは次式によって表される。 VO =(CsuRsu((−αsu/2βsu)±((αsu2/4
βsu2)+(Rsu−Rsou)/(Rsouβsu))1/2−T
a))1/2−(CsdRsd((−αsd/2βsd)±((αsd
2/4βsd2)+(Rsd−Rsod)/(Rsodβsd))1/2
−Ta))1/2 但し式中Rsu及びRsdの値は次式の方程式の解であり、
また±符号はαsu,βsu,αtu,βtu,αsd,βsd,α
td,βtd,の値を吟味して決定できる。 Rsu/(Rsu/N−R30u)=(Csu/Ctu)(−αsu
/2βsu)*((αsu2/4βsu2)+(Rsu−Rsou)
/Rsouβsu)1/2−Ta)/((−αtu/2βtu)
((αtu2/4βtu2)+(Rtu−Rtou)/Rtouβtu)
1/2−Ta) Rsd/(Rsd/N−R30d)=(Csd/Ctd)(−αsd
/2βsd)((αsd2/4βsd2)+(Rsd−Rsod)/
Rsodβsd)1/2−Ta)/((−αtd/2βtd)((αt
d2/4βtd2)+(Rtd−Rtod)/Rtodβtd)1/2−T
a)
【0020】上記は高次の方程式であるため直接根を求
めることは現実的に不可能である。従って本発明におい
ては流量計内蔵のマイクロコンピュータ11により数値
解法を用いて解く。該マイクロコンピュータは、温度検
出抵抗の値より現在の周囲温度を算出するとともに、そ
の温度における前記方程式の数値解を内蔵の演算プログ
ラム群により算出する。
【0021】今仮にその出力値をV2とし、同様に構成
部品が経時的変化を生じる前の初期特性値を基にした出
力値を該演算処理により算出しその値を V1とする
と、現在の温度におけるドリフト量DはD=V2−V1と
して求めることができる。このように該マイクロコンピ
ュータによる上記演算処理により求めたドリフト量と各
周囲温度における該センサの実際に測定したドリフト量
との比較例を図3と図4に示す。ここで求める流量出力
値VRは、実際の流量出力値VCからこのドリフト量Dの
値を差し引いたものであり、この出力VRが前記説明の
如く各構成部品の経時的変化による温度ドリフト量をす
べて自動的に補正した真の流量出力値となる。但し上記
のような複雑な方程式をすべて逐次解いて最終的な解を
求めることは現在のマイクロコンピュータの演算速度に
は自ずと限界が存在するため現実的には非常に困難な問
題となる。
【0022】しかしながら本方式センサの各要素におけ
る経時的な特性値の変化を考えてみると、実際には高々
このような短時間のスパンにおいては、この各要素の特
性値というものはほとんど変化を生じるものでもないた
め、ここで逐次高速で演算する必要も全くない。そこで
実際の演算は該流量計の非動作時等の空き時間を利用し
て実行しおき、その結果算出されたドリフト量Dは該マ
イクロコンピュータ内に記憶させておき、真の流量値を
出力する際逐次利用するという方法も可能となる。
【0023】
【発明の効果】以上の説明のように本発明の流量計にお
いては周囲温度の変化に伴って発生する流量値の温度ド
リフトを経時的変化分を含めて完全に補正する事が可能
となり、真の質量流量値を出力できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の質量流量センサの構成部品を示す図で
ある。
【図2】実際のドリフト量と演算により求めたドリフト
量との比較例1である。
【図3】実際のドリフト量と演算により求めたドリフト
量との比較例2である。
【図4】従来の質量流量センサの構成部品を示す図であ
る。
【符号の説明】
Rsu 上流側センサ抵抗、 Rtu 上流側周囲温度検出
抵抗、Rsd 下流側センサ抵抗、 Rtd 下流側周囲温
度検出抵抗、R30u 上流側基準抵抗、 R30d 下流側
基準抵抗、R1u、R2u 上流側ブリッジ抵抗、 R1d,
R2d 下流側ブリッジ抵抗、3,7 センサ出力増幅回
路部、 4,8 上流側電流制御回路部、5,9 下流側
電流制御回路部、 6,10 流体管路、11 マイク
ロコンピュータ、 12 A/Dコンバータ、13 D
/Aコンバータ、

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体が流れる流体管路の上流側に上流側
    センサ抵抗を設け、これに上流側周囲温度検出抵抗と抵
    抗温度係数が略零の上流側基準抵抗を直列に接続すると
    ともに前記上流側センサ抵抗の値と、前記上流側周囲温
    度検出抵抗と前記上流側基準抵抗との和の値が常に等し
    くなるように制御された上流側定温度差回路と、前記流
    体管路の下流側に下流側センサ抵抗を設け、これに下流
    側周囲温度検出抵抗と抵抗温度係数が略零の下流側基準
    抵抗を直列に接続するとともに前記下流側センサ抵抗の
    値と、前記下流側周囲温度検出抵抗と前記下流側基準抵
    抗との和の値が常に等しくなるように制御された下流側
    定温度差回路とを有し、前記上流側センサ抵抗と前記下
    流側センサ抵抗に与えられるエネルギーの差に基づい
    て、前記流体の質量流量を求めるようにした質量流量計
    において、各構成部材の経時的な特性値変化により発生
    する出力のドリフト量を、演算機能を有する素子を用い
    て補正を行うことを特徴とする質量流量計。
JP8166437A 1996-06-26 1996-06-26 質量流量計 Pending JPH109919A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6871538B2 (en) 2002-11-15 2005-03-29 Omron Corporation Flow sensor and flow rate measuring method
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