JPH109872A - 角速度センサ - Google Patents

角速度センサ

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JPH109872A
JPH109872A JP8161502A JP16150296A JPH109872A JP H109872 A JPH109872 A JP H109872A JP 8161502 A JP8161502 A JP 8161502A JP 16150296 A JP16150296 A JP 16150296A JP H109872 A JPH109872 A JP H109872A
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angular velocity
excitation
axis direction
amplitude
vibrator
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JP8161502A
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English (en)
Inventor
Motoyasu Hanji
元康 判治
Tomoshige Ishizuka
友茂 石塚
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Kyocera Crystal Device Corp
Original Assignee
Kyocera Crystal Device Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 励振位相がθ゜回転していても回転角速度を
高精度で検出できるようにする。 【解決手段】 H型振動子素子4の脚部4−1,4−2
に励振電極5−1〜5−8を、脚部4−3にX軸方向へ
の励振振幅検出用の電極6−1〜6−4を、脚部4−4
に角速度検出用の電極7−1〜7−4を形成する。電極
6−1〜6−4により検出されるX軸方向の励振振幅を
予め定められた一定値とするように励振電極5−1〜5
−8に印加する励振振動信号eの振幅を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、励振電極に交流
電圧(励振振動信号)を印加することによって振動子が
X軸方向あるいはZ軸方向に励振している時、この振動
子のY軸方向の回りに作用する回転角速度を角速度検出
用の電極に生ずる電荷量に基づいて検出する角速度セン
サに関するものである。
【0002】
【従来の技術】所定方向に沿って振動している振動子、
例えば直交座標軸平面(X−Y平面)におけるX軸に沿
って振動している振動子がY軸の回りに回転すると、振
動子に(X−Y平面と直交する)Z軸方向にコリオリの
力が生じる。このコリオリの力は角速度の大きさに比例
して定まることから、コリオリの力を振動子の撓み変位
量として間接的に、圧電素子の圧電効果、容量変化など
で直接的に測定すれば、振動子のY軸方向の回りに作用
した回転角速度の大きさを求めることができる。このた
め、振動する振動子を角速度検出素子として車両や航空
機等に搭載し、その走行或いは飛行軌跡を記録したり旋
回時に発生するヨーレイトを検出することが行われてい
る。また、この角速度検出素子をロボットに搭載して、
その姿勢制御等にも応用されている。
【0003】図6は水晶を用いた従来の「片持ちばり」
の角速度センサの要部を示す図である。同図において、
(a)は平面図、(b)は図6(a)をA方向から見た
図、(c)は図6(a)をB方向から見た図、(d)は
図6(a)をC方向から見た図である。同図において、
1は振動子素子(水晶板)、2−1〜2−4は励振用の
電極(励振電極)、3−1〜3−4は角速度検出用の電
極(検出電極)であり、励振電極2−1〜2−4は振動
子素子1の一方の端1−1の上下および左右の面に、検
出電極3−1〜3−4は振動子素子1の他方の端1−2
の左右の面に設けられている。この図において、振動子
素子1の他方の端1−2側は、基端部(固定端)とされ
ている。
【0004】この角速度センサにおいては、図6(b)
に示されるように、励振電極2−1と2−3とが端子P
1に共通に接続され、また励振電極2−2と2−4とが
端子P2に共通に接続され、この端子P1とP2との間
に交流電圧(励振振動信号)eが印加される。このた
め、ある時は図6(b)中に矢印で示す如く電界が発生
し、次には逆方向の電界が発生することにより、振動子
素子1の一方の端1−1が左右に振動する。
【0005】ここで、振動子素子1の振動方向(励振方
向)をX軸方向、このX軸方向と直交する図6(a)に
おける紙面内の方向(振動子素子1の長手方向)をY軸
方向、このX−Y平面と直交する方向(振動子素子1の
板面に垂直な方向)をZ軸方向とした場合、Y軸方向の
回りに回転角速度が作用すると、すなわち振動子素子1
がY軸中心に回転すると、コリオリの力によりZ軸方向
の振動成分が生じる。この振動成分の大きさはコリオリ
の力に比例しているので、振動子素子1の他方の端1−
2には回転角速度に比例した大きさで振動の方向に応じ
た極の電荷が発生する。
【0006】これにより、図6(c)に示されるよう
に、検出電極3−1と3−4とを共通に接続した端子P
3と、検出電極3−2と3−3とを共通に接続した端子
P4との間に、ある時には矢印の方向、次には逆方向の
電荷が発生し、コリオリの力に応じた電圧信号es が得
られる。この電圧信号es の大きさによって、Y軸方向
の回りに作用する回転角速度の大きさを知ることができ
る。また、この電圧信号es は基本的にサインカーブと
して得られ、この電圧信号es の波形と励振振動信号e
の波形(励振波形)とを位相比較することにより、その
位相の進み遅れで回転角速度の方向を知ることができ
る。
【0007】なお、端子P1とP2との間に印加される
励振振動信号eの振幅は、図示せぬ温度補償回路によっ
て、温度変化により素子の諸定数、振動姿態が変化して
も、一定の振幅に保たれる。また、端子P1とP2との
間に印加される励振振動信号eに対して、端子P3とP
4との間に得られる電圧信号es は桁違いに小さい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の角速度センサでは、X軸方向に平行な励振振
動が発生すればよいが、製造過程に生ずる質量バランス
や2つの振動モードの関連のため(縮退現象)に、励振
電極2,検出電極3を含む振動子素子1(以下、総称し
て振動子と言う)がX軸方向に対して傾いた方向へ振動
してしまう。
【0009】すなわち、電極配置(精度:位置、大き
さ、形成量)や、素子形状(加工精度:エッチング加
工、機械加工)、結晶構造、結晶欠陥(不純物他)等の
製造技術的理由による振動子質量のアンバランスや、2
方向振動周波数を近似させることによる振動系の縮退現
象により、振動子の振動方向が図7に示すようにX軸方
向に対してθ゜ずれてしまう。また、この振動方向のず
れ(励振位相の回転)は、温度変化によっても変動する
ことが知られている。この現象を「振動のもれ」と呼
ぶ。この励振位相の回転により、振動子のZ軸方向に生
じる電荷量がコリオリの力と無関係に変化し、検出され
る回転角速度に誤差が生じる。
【0010】この回転角速度に誤差が生じる状況を図8
を用いて説明する。今、理想的な状態として、振動子が
X軸方向へ振動しているものとする。この場合、振動子
は、その振幅をW1として、X軸方向(θ=0゜)へ振
動している。この時、振動子のY軸方向の回りに回転角
速度ω1が作用すると、その回転角速度ω1により振動
子にZ軸方向にコリオリの力F1が生じる。このコリオ
リの力F1は回転角速度ω1に比例しており、このコリ
オリの力F1から回転角速度ω1を検出することができ
る。
【0011】これに対し、励振位相がθ゜回転している
と、すなわち振動子がその振幅をW2としてX軸方向に
対してθ゜ずれて振動していると、振動子のY軸方向の
回りに回転角速度ω2が作用した場合、Z軸方向に対し
てθ゜ずれた方向にコリオリの力F2が生じる。なお、
ここでは理解し易いように、W1=W2、F1=F2、
ω1=ω2とする。この場合、Z軸方向に作用するコリ
オリの力F2’は、F2’=F2・cosθとなり、本
来のコリオリの力F2(=F1)に対して減少する。こ
のコリオリの力F2’から検出される回転角速度ω2’
は、コリオリの力F1から検出される回転角速度ω1、
すなわち真の回転角速度ω2よりも小さくなる。
【0012】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、その目的とするところは、励振位相が
θ゜回転していても、回転角速度を高精度で検出するこ
との可能な角速度センサを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、第1発明(請求項1に係る発明)は、振動子
のX軸方向への励振振幅を検出側アームで検出する振幅
検出手段と、この振幅検出手段により検出されるX軸方
向への励振振幅に基づき、このX軸方向への励振振幅を
予め定められた値とするように励振電極に印加する交流
電圧の大きさを調整する振幅調整手段とを設けたもので
ある。この発明によれば、検出側アームで振動子のX軸
方向への励振振幅が検出され、このX軸方向への励振振
幅が予め定められた値となるように、励振電極に印加さ
れる交流電圧の大きさ(励振振動信号の振幅)が調整さ
れる。
【0014】第2発明(請求項2に係る発明)は、振動
子のZ軸方向への励振振幅を検出側アームで検出する振
幅検出手段と、この振幅検出手段により検出されるZ軸
方向への励振振幅に基づき、このZ軸方向への励振振幅
を予め定められた値とするように励振電極に印加する交
流電圧の大きさを調整する振幅調整手段とを設けたもの
である。この発明によれば、検出側アームで振動子のZ
軸方向への励振振幅が検出され、このZ軸方向への励振
振幅が予め定められた値となるように、励振電極に印加
される交流電圧の大きさ(励振振動信号の振幅)が調整
される。
【0015】第3発明(請求項3に係る発明)は、第1
発明又は第2発明において、振動子素子をH型振動子素
子とし、このH型振動子素子の第1の空間部を挾んで対
向する第1および第2の脚部に励振電極を形成し、第2
の空間部を挾んで対向する第3および第4の脚部の一方
に角速度検出用の電極を形成し、第3および第4の脚部
の他方に励振振幅検出用の電極を形成したものである。
この発明によれば、第3および第4の脚部の他方に形成
された検出電極を用いて振動子のX軸方向又はZ軸方向
への励振振幅が検出され、このX軸方向又はZ軸方向へ
の励振振幅が予め定められた値となるように、第1およ
び第2の脚部に形成された励振電極に印加される交流電
圧の大きさ(励振振動信号の振幅)が調整される。
【0016】第4発明(請求項4に係る発明)は、第1
発明又は第2発明において、振動子素子をH型振動子素
子とし、このH型振動子素子の第1の空間部を挾んで対
向する第1および第2の脚部に励振電極を形成し、第2
の空間部を挾んで対向する第3および第4の脚部に混在
して、角速度検出用の電極および励振振幅検出用の電極
を形成したものである。この発明によれば、第3および
第4の脚部に角速度検出用の電極と混在して形成された
検出電極を用いて振動子のX軸方向又はZ軸方向への励
振振幅が検出され、このX軸方向又はZ軸方向への励振
振幅が予め定められた値となるように、第1および第2
の脚部に形成された励振電極に印加される交流電圧の大
きさ(励振振動信号の振幅)が調整される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態に基づ
きX軸方向励振、Z軸方向検出の場合につき詳細に説明
する。図1はこの発明の一実施の形態を示す角速度セン
サの要部を示す図である。同図において、(a)は斜視
図、(b)は同図(a)をA方向から見た図、(c)は
同図(a)をB方向からみた図である。図1において、
4はH型振動子素子(H型水晶板)、5−1〜5−8は
励振電極、6−1〜6−4は振動子素子4のX軸方向へ
の励振振幅検出用の電極(検出電極)、7−1〜7−4
は振動子素子4のY軸方向の回りに作用する角速度検出
用の電極(検出電極)である。
【0018】振動子素子4は、図1(a)に示されるよ
うに、第1の空間部4−5を挾んで対向する第1の脚部
4−1および4−2と、第2の空間部4−6を挾んで対
向する第3の脚部4−3および4−4とを有し、第1の
脚部4−1の先端の表裏および左右の面に励振電極5−
1〜5−4が、第2の脚部4−2の先端の表裏および左
右の面に励振電極5−5〜5−8が、第3の脚部4−3
の先端の表裏および左右の面にX軸方向への励振振幅検
出用の電極6−1〜6−4が、第4の脚部4−4の先端
の左右の面に角速度検出用の電極7−1〜7−4が形成
されている。
【0019】この角速度センサにおいては、図1(b)
に示されるように、励振電極5−1,5−3,5−6お
よび5−8が端子P1に共通に接続され、励振電極5−
2,5−4,5−5および5−7が端子P2に共通に接
続され、この端子P1とP2との間に交流電圧(励振振
動信号)eが印加される。このため、ある時は図1
(b)中に矢印で示す如く電界が発生し、次には逆方向
の電界が発生することにより、振動子素子4の脚部4−
1および4−2が左右に振動し、更に脚部4−3および
4−4も連動して左右に振動する。
【0020】図1(a)において、脚部4−1〜4−4
の長手方向をY軸方向、紙面に垂直な方向をZ軸方向と
し、Y軸とZ軸に直交する軸をX軸とした場合、Y軸方
向の回りに回転角速度が作用すると、コリオリの力によ
りZ軸方向の振動成分が生じる。この振動成分の大きさ
はコリオリの力に比例しているので、振動子素子4の脚
部4−4の電極には回転角速度に比例した大きさで振動
の方向に応じた極の電荷が発生する。これにより、図1
(c)に示される如く、検出電極7−1と7−4とを共
通に接続した端子P3と、検出電極7−2と7−3とを
共通に接続した端子P4との間に、ある時には矢印の方
向、次には逆方向の電荷が発生し、コリオリの力に応じ
た電圧信号es が得られる。
【0021】一方、振動子素子4の脚部4−3では、図
1(c)に示される如く、検出電極6−1と6−3とは
端子P5に共通に接続され、検出電極6−2と6−4と
は端子P6に共通に接続されている。この場合、脚部4
−3には振動もれによるX軸方向への振動成分により、
端子P5とP6との間に、ある時には矢印の方向、次に
は逆方向の電荷が発生し、その振動の大きさに応じた電
圧信号eFBが得られる。
【0022】図2はこの励振電極5,検出電極6,7を
含む振動子素子4(以下、総称して振動子と言う)に付
設された処理回路の要部を示すブロック図である。同図
において、10は発振回路、11,12,13は増幅回
路、14は整流回路、15,16は平滑回路、17は9
0゜位相シフト回路、18は乗算回路、19はローパス
フィルタ回路である。この処理回路において、発振回路
10は、図1に示した端子P1とP2との間に励振振動
信号eを供給する。また、増幅回路12には、図1に示
した端子P3とP4との間に生じる電圧信号es が入力
される。また、増幅回路11には、図1に示した端子P
5とP6との間に生じる電圧信号eFBが入力される。
【0023】振動子からの電圧信号eFBは増幅回路11
によって増幅される。これを電圧信号a1(図3(A)
参照)とする。この電圧信号a1は整流回路14にて整
流され、平滑回路15にて平滑化される。この整流・平
滑化された電圧信号を制御信号(ゲインコントロール信
号)a3とする。
【0024】ここで、振動子の励振位相に回転が生じて
いないものとすると、すなわち振動子がその振幅をW1
としてX軸に平行(θ=0゜)に振動しているものとす
ると(図4参照)、X軸方向への振動振幅成分はW1そ
のものとなる。これに対して、振動子の励振位相に回転
が生じていれば、すなわち振動子がその振幅をW2(W
1=W2)としてX軸方向に対してθ゜ずれて振動して
いると(図4参照)、X軸方向への振動振幅成分はW1
よりも小さいW2’となる。
【0025】平滑回路15は、振動子のX軸方向への振
動振幅成分をW1とするように、発振回路10へゲイン
コントロール信号a3を送る。すなわち、X軸方向への
振動振幅成分がW2’であった場合、この振動振幅成分
W2’をW1とするように発振回路10へゲインコント
ロール信号a3を送り、発振回路10の励振振動信号e
の振幅を調整する。これにより、振動子は、X軸方向に
対してθ゜ずれた状態で、その振幅がW3(W3>W
2)となるように振動し、その結果、X軸方向への振動
振幅成分はW1となる。
【0026】したがって、この回路構成において、振動
子のY軸方向の回りに回転角速度ω3が作用すると、そ
の回転角速度ω3により振動子のZ軸に対してθ゜ずれ
た方向にコリオリの力F3が生じる。この場合、コリオ
リの力のZ方向成分はF3’、F3’=F3・cosθ
となる。
【0027】このF3’は、ゲインコントロール信号a
3でコントロールされた発振回路10により励振振幅が
補正されているため、励振位相に回転が生じていないと
きの振動子のY軸方向の回りに回転角速度ω3が作用し
た場合にZ軸方向へ作用するコリオリの力に等しい。従
って、コリオリの力F3’から回転角速度ω3を検出す
るとき、振動子の励振位相にθ゜の回転が生じ、かつそ
れが変動しても、それにもかかわらず高精度で回転角速
度ω3を検出することが可能となる。
【0028】振動子からの電圧信号es は、増幅回路1
2によって増幅され、電圧信号bとされる(図3(B)
参照)。この場合、励振位相にθ゜の回転が生じている
ものとすると、電圧信号bは、Z軸方向へのコリオリの
力に応じた電圧信号(コリオリの力による出力)b1
と、X軸方向に対してθ゜ずれた振動によるZ軸方向へ
の振動成分に応じた電圧信号(もれ出力)b2とが加算
された信号となる。
【0029】この電圧信号b(b1,b2)は、90゜
位相シフト回路17にてその位相が90゜シフトされ、
電圧信号c(c1,c2)とされる(図3(C)参
照)。この電圧信号c(c1,c2)は乗算回路18へ
与えられる。乗算回路18は、90゜位相シフト回路1
7からの電圧信号c(c1,c2)と発振回路10から
の電圧信号a2(発振回路10からの励振振動信号eの
上段ラインの電圧信号)との乗算を行い、電圧信号d
(d1,d2)とする(図3(D)参照)。
【0030】この電圧信号d(d1,d2)は、ローパ
スフィルタ回路19を介して平滑回路16へ与えられ、
電圧信号fとされる(図3(E)参照)。この場合、も
れ出力に対応する電圧信号f2は零となり、コリオリの
力による出力に対応する電圧信号f1のみが得られる。
そして、この電圧信号f1が増幅回路13へ与えられ、
振動子のY軸方向の回りに作用する回転角速度を示す電
圧信号gとして出力される。
【0031】なお、上述した実施の形態においては、発
振回路10からの励振振動信号eの上段ラインの電圧信
号をa2として乗算回路18へ与えるようにしたが、下
段ラインの電圧信号をa2として与えるようにしてもよ
い。また、上述した実施の形態においては、乗算回路1
8にて電圧信号c(c1,c2)と電圧信号a2との乗
算を行うことにより電圧信号dを得るものとしたが、増
幅回路11からの電圧信号a1と電圧信号c(c1,c
2)との乗算を行うことにより電圧信号dを得るものと
してもよい。この場合、電圧信号a1に代えて、増幅回
路11の前段(上段ラインあるいは下段ライン)からの
電圧信号を乗算回路18へ与えるようにしてもよい。
【0032】また、上述した実施の形態においては、振
動子素子4の脚部4−3にX軸方向への励振振幅検出用
の電極6−1〜6−4を、脚部4−4に角速度検出用の
電極7−1〜7−4を形成するようにしたが、図5に示
すように、脚部4−3および4−4に混在して、X軸方
向への励振振幅検出用の電極および角速度検出用の電極
を形成するようにしてもよい。すなわち、脚部4−3に
X軸方向への励振振幅検出用の電極8−1〜8−3およ
び角速度検出用の電極9−1〜9−4を、脚部4−4に
X軸方向への励振振幅検出用の電極8−4〜8−6およ
び角速度検出用の電極9−5〜9−8を形成するように
してもよい。
【0033】また、上述した実施の形態においては、振
動子素子4をH型振動子素子としたが、H型振動子素子
に限るものではなく、種々の形状の振動子素子を用いた
振動子に対して同様にして適用することが可能である。
また、上述した実施の形態においては、Y軸方向の回り
に作用する回転角速度を検出する場合、振動子をX軸方
向に励振させながら、Z軸方向に生じる振動成分を検出
することについて説明したが、振動子をZ軸方向に励振
させなが、X軸方向に生じる振動成分を検出する場合に
ついても、同様にして適用することが可能である。
【0034】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように本
発明によれば、振動子の励振振幅が検出され、この励振
振幅が予め定められた値となるように、励振電極に印加
される交流電圧の大きさ(励振振動信号の振幅)が調整
されるものとなり、励振位相がθ゜回転していても、回
転角速度を高精度で検出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態を示す角速度センサの
要部を示す図である。
【図2】 この角速度センサの振動子に付設された処理
回路の要部を示すブロック図である。
【図3】 この処理回路の動作を説明するためのタイム
チャートである。
【図4】 この処理回路での電圧信号eFBに基づく励振
振動信号eの振幅調整動作を説明するための図である。
【図5】 X軸方向への振幅検出用の電極および角速度
検出用の電極を脚部4−3,4−4に混在して形成した
角速度センサの要部を示す図である。
【図6】 従来の角速度センサの要部を示す図である。
【図7】 この角速度センサにおける励振位相の回転を
説明する図である。
【図8】 この角速度センサにおいて励振位相がθ゜回
転した場合に検出される回転角速度に誤差が生じる状況
を説明する図である。
【符号の説明】
4…H型振動子素子、4−1…第1の脚部、4−2…第
2の脚部、4−3…第3の脚部、4−4…第4の脚部、
4−5…第1の空間部、4−6…第2の空間部、5−1
〜5−8…励振電極、6−1〜6−4…X軸方向への励
振振幅検出用の電極(検出電極)、7−1〜7−4…角
速度検出用の電極(検出電極)、10…発振回路、1
1,12,13…増幅回路、14…整流回路、15,1
6…平滑回路、17…90゜位相シフト回路、18…乗
算回路、19…ローパスフィルタ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動子素子とこの振動子素子に形成され
    た励振電極および角速度検出用の電極とを備えた振動子
    の前記励振電極に交流電圧を印加することにより前記振
    動子をX軸方向に励振させながら、Y軸中心に回転させ
    たとき前記角速度検出用の電極に生ずる電荷量に基づい
    て回転角速度を検出する角速度センサにおいて、 前記振動子の検出側アームのX軸方向への励振振幅を検
    出する振幅検出手段と、 この振幅検出手段により検出されるX軸方向への振幅に
    基づき、このX軸方向への振幅を予め定められた値とす
    るように前記励振電極に印加する交流電圧の大きさを調
    整する振幅調整手段とを備えたことを特徴とする角速度
    センサ。
  2. 【請求項2】 振動子素子とこの振動子素子に形成され
    た励振電極および角速度検出用の電極とを備えた振動子
    の前記励振電極に交流電圧を印加することにより前記振
    動子をZ軸方向に励振させながら、Y軸中心に回転させ
    たとき前記角速度検出用の電極に生ずる電荷量に基づい
    て回転角速度を検出する角速度センサにおいて、 前記振動子の検出側アームのZ軸方向への励振振幅を検
    出する振幅検出手段と、 この振幅検出手段により検出されるZ軸方向への振幅に
    基づき、このZ軸方向への振幅を予め定められた値とす
    るように前記励振電極に印加する交流電圧の大きさを調
    整する振幅調整手段とを備えたことを特徴とする角速度
    センサ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、振動子素子が
    H型振動子素子とされ、このH型振動子素子の第1の空
    間部を挾んで対向する第1および第2の脚部に励振電極
    が形成され、第2の空間部を挾んで対向する第3および
    第4の脚部の一方に角速度検出用の電極が形成され、第
    3および第4の脚部の他方に励振振幅検出用の電極が形
    成されていることを特徴とする角速度センサ。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2において、振動子素子が
    H型振動子素子とされ、このH型振動子素子の第1の空
    間部を挾んで対向する第1および第2の脚部に励振電極
    が形成され、第2の空間部を挾んで対向する第3および
    第4の脚部に混在して、角速度検出用の電極および励振
    振幅検出用の電極が形成されていることを特徴とする角
    速度センサ。
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