JPH1097753A - 光ヘッド装置および傾き検出装置および光情報処理装置 - Google Patents

光ヘッド装置および傾き検出装置および光情報処理装置

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JPH1097753A
JPH1097753A JP9161547A JP16154797A JPH1097753A JP H1097753 A JPH1097753 A JP H1097753A JP 9161547 A JP9161547 A JP 9161547A JP 16154797 A JP16154797 A JP 16154797A JP H1097753 A JPH1097753 A JP H1097753A
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晃正 佐野
Shinichi Kadowaki
愼一 門脇
Hiroaki Yamamoto
博昭 山本
Kenichi Kasasumi
研一 笠澄
Seiji Nishino
清治 西野
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 サーボ特性が安定で情報再生時の誤り率が少
なく、情報書き込み時や消去時にも安定して書き込み動
作や消去動作を行うことができ、情報書き込み時にトラ
ック中心に安定してマークを形成する光ヘッド装置。 【解決手段】 第1の信号レベルを、光源から出射され
た光がトラックの中心に照射されるときに得られるトラ
ッキング誤差信号の値、第2の信号レベルを、光源から
出射された光がトラックと直交する方向に走査された際
のトラッキング誤差信号の最大値、第3の信号レベル
を、光源から出射された光がトラックと直交する方向に
走査された際のトラッキング誤差信号の最小値とし、第
1の信号振幅は、第1の信号レベルと第2の信号レベル
の差の絶対値、第2の信号振幅は、第1の信号レベルと
第3の信号レベルの差の絶対値、とした時に、該第1の
信号振幅と第2の信号振幅の差を低減するよう、トラッ
キング誤差信号を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクあるい
は光カードなど、情報記憶媒体上に情報の記録・再生あ
るいは消去を行う光ヘッド装置、光情報処理装置、およ
びその装置における集光光学系で集光されるビームと情
報記憶媒体とがなす角度を検出する傾き検出装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】高密度・大容量の情報記憶媒体として、
光ディスクあるいは光カードが用いられる。光ディスク
あるいは光カードを用いる光メモリ技術では、デジタル
オーディオディスク、ビデオディスク、文書ファイルデ
ィスク、さらにはデータファイルなどその応用が拡大し
つつある。この光メモリ技術では、情報は微小に絞られ
た光ビームを介して光ディスクへ高い精度と信頼性を持
って記録再生される。この記録再生動作は、ひとえにそ
の光学系に依存している。
【0003】その光学系の主要部である光ヘッド装置の
基本的な機能は、(1)回折限界の微小スポットを形成
する集光、(2)前記光学系のフォーカス制御とトラッ
キング制御、および情報信号の再生、(3)光の集中に
よる情報信号の消去・書き込み、に大別される。
【0004】これらの機能は、その目的と用途に応じて
各種の光学系と光電変換検出方式の光検出器との組合せ
によって実現されている。
【0005】第1の従来例として、従来の光ヘッド装置
の例を示す。
【0006】光ヘッド装置の従来例として、フォーカス
は非点収差法、トラッキングはプッシュプル法と位相差
法をとる場合の構成と動作を説明する。図42に光ヘッ
ド装置の光学系の概略図を示す。
【0007】図42は、実施形態1の光ヘッド装置の光
学系の概略を示している。
【0008】光源としての半導体レーザ101から出た
光は、平行平板ビームスプリッタ102で反射され、集
光光学系の一部であるコリメータレンズ103で平行光
になる。この光は、さらに集光光学系の一部である対物
レンズ104で集光され、情報記憶媒体である光ディス
ク105の情報層108上に集光される。アクチュエー
タ107は、対物レンズ104と保持手段106を、光
ディスク105の面振れや偏芯に追従して移動する。
【0009】光ディスク105の情報層108で回折・
反射された反射光108aは、再び対物レンズ104を
通り平行光となる。この平行光となった反射光108a
は、再びコリメータレンズ103で収束光となる。この
収束光となった反射光108aが、平行平板ビームスプ
リッタ102を透過するとき非点収差が与えられる。非
点収差が与えられた収束光は、光検出器150で受光さ
れる。対物レンズ104から出射される光の集光点F0
が光ディスク105の情報層108に一致する時、非点
収差が与えられた収束光の最小錯乱円の位置に光検出器
150の検出面がくるように、光学系は配置されてい
る。
【0010】図43aに、光検出器150の検出領域の
従来例のパターンと反射光108aの光検出器150に
よる断面の形を示す。光検出器150は、4つの検出領
域251〜254からなる。検出領域251〜254か
ら受光した光量に応じて得られる信号を各々、s1〜s
4とする。トラッキング誤差信号生成手段としての演算
回路は図示しないが、トラッキング誤差信号TE1とし
て、次式 TE1=(s1+s4)−(s2+s3) ・・・・・・(式1) によりトラッキング誤差信号を生成する。
【0011】また、位相差法のトラッキング誤差信号T
E2は、s1とs3の和信号と、s2とs4の和信号の
位相を比較することから得られる。
【0012】非点収差法のフォーカス誤差信号FEは、 FE=(s1+s3)−(s2+s4) ・・・・・・(式2) から得られる。
【0013】対物レンズ104から出射される光の集光
点F0より、光ディスク105の情報層108が対物レ
ンズ104から遠ざかったとき、光検出器150による
反射光108aの断面形状は図43bのような形にな
る。また、逆に対物レンズ104の集光点F0より光デ
ィスク105の情報層108が対物レンズ104に近づ
いたときには、光検出器150による反射光108aの
断面形状は図43cのような形になる。
【0014】情報再生信号であるRF信号は、全領域か
ら得られる信号の和であり、 RF=s1+s2+s3+s4 ・・・・・・(式3) から得られる。
【0015】第1の従来例に示した従来の光ヘッド装置
では、 (1)トラッキング誤差信号を開口中央に相当する点を
通る分割線で単純に2分割された領域の差動信号で生成
している。この構成では、対物レンズと光ディスクの傾
きにより収差が出た場合(チルト発生時)や、光ディス
クの偏芯に追従して対物レンズが光軸に対してトラック
と直行方向に移動した場合(対物レンズシフト発生
時)、オフトラックを生じたり、トラッキング制御が安
定に動作しない、という課題が存在した。
【0016】(2)また、対物レンズから出射される光
の集光点が再生しようとする情報の記録されたトラック
よりずれた位置を走査する時開口中央に相当する点を通
る分割線で2分割された領域の差動信号で再生信号を生
成すると外乱等に対するマージンが十分にとれない、と
いう課題が存在した。
【0017】また、情報記憶媒体上の情報を正確に読み
書きするために光情報装置における集光光学系で集光さ
れるビームと情報記憶媒体との相対的な傾き量を検出す
る傾き検出装置も様々な構成が提案されている。
【0018】次に、第2の従来例として傾き検出装置の
例を示す。
【0019】図44は、従来の傾き検出装置の一例を示
す構成図である。
【0020】光源としての半導体レーザ101から出射
した直線偏光の発散ビーム70は、コリメータレンズ1
03で平行光に変換された後、偏光ビームスプリッタ1
30に入射する。偏光ビームスプリッタ130に入射し
たビーム70は全て偏光ビームスプリッタ130を透過
した後、1/4波長板122を透過して円偏光のビーム
に変換され、対物レンズ104で情報記憶媒体105上
に集光される。
【0021】図45は、情報記憶媒体105の構成を示
す。Gn−1、Gn、Gn+1、・・・は案内溝であ
る。情報は、案内溝上にマークもしくはスペースとして
記録される。したがって、情報を記録するトラックTn
−1、Tn、Tn+1、・・・は、案内溝と一致する。
Gpは、隣接する案内溝の間隔、tpは、隣接するトラ
ックの間隔であり、Gpとtpは等しい。情報記憶媒体
105で反射、回折されたビーム70は、再び対物レン
ズ104を透過した後、1/4波長板122を透過して
光源101から出射したときとは90度異なる方向の直
線偏光のビームに変換される。1/4波長板122を透
過したビーム70は、偏光ビームスプリッタ130で全
て反射された後、検出レンズ133で収束ビームに変換
される。検出レンズ133で変換された収束ビーム70
は平行平板134を透過後、光検出器158で受光され
る。ビーム70は、平行平板134を透過する際、フォ
ーカス誤差信号を検出するために非点収差がビーム70
に対して付与される。光検出器158で受光されたビー
ム70は、その光量に応じた電気信号に変換される。
【0022】なお、本明細書では、光ディスクがROM
ディスクである場合、マークはピットを意味し、スペー
スは平面部を意味し、光ディスクが相変化記憶媒体であ
る場合、マークはアモルファス部を意味し、スペースは
結晶部を意味し、あるいは逆に、マークが結晶部を意味
し、スペースがアモルファス部を意味する。または、光
ディスクが磁気記憶媒体である場合、マークは磁化上向
きを意味し、スペースは磁化下向きを意味し、あるいは
逆に、マークが磁化下向きを意味し、スペースが磁化上
向きを意味してもよい。さらに、光ディスクが磁気記憶
媒体である場合、マークは磁化右向きを意味し、スペー
スは磁化左向きを意味し、あるいは逆に、マークが磁化
左向きを意味し、スペースが磁化右向きを意味してもよ
い。また、光ディスクがCD−R等のライトワンスであ
る場合、マークは色素変成領域を意味し、スペースは非
変成領域を意味する。
【0023】フォーカス誤差信号およびトラッキング誤
差信号はそれぞれ焦点制御用とトラッキング制御用のア
クチュエータ107に加えられ、光源101から出射さ
れたビーム70が情報記憶媒体105上の所望の位置に
焦点を結ぶように対物レンズ104の位置を制御する。
フォーカス誤差信号およびトラッキング誤差信号の生成
方法はよく知られている方法なので、ここでは説明は略
する。
【0024】光検出器158から出力される電気信号
は、信号処理部703に入力される。
【0025】図46に信号処理部703の構成を示す。
光検出器158は4つの受光部158A、158B、1
58C、158Dからなる。受光部158A〜158D
から出力される信号は電流電圧変換部855〜858で
それぞれ電流電圧変換される。電流電圧変換部855〜
858から出力される信号は、演算部871で差動演算
される。演算部871から出力される信号は端子814
から出力される。端子814から出力される信号が傾き
検出信号となる。
【0026】第2の従来例に示したような従来の傾き検
出装置で、情報記憶媒体で反射されたビームが対物レン
ズ104の開口でけられることを利用して傾きを検出す
る場合、対物レンズ104の開口数が大きくなればなる
程、検出感度が低下する。近年、情報記憶媒体に大量の
情報を記録するために集光光学系の開口数を0.6、情
報記憶媒体の基板の厚さを0.6mmとする構成が提案
されているが、このとき、対物レンズで集光されるビー
ムと情報記憶媒体のなす角度が0.5度程度変化しただ
けで、読み出した情報のジッタ特性は大きく変化する。
したがって、対物レンズで集光されるビームと情報記憶
媒体のなす角度の変化を補正する傾きサーボを導入する
場合、傾き検出装置は0.5度以下の精度で検出するこ
とが必要となる。しかしながら、従来の傾き検出装置で
は、対物レンズの開口数を0.6としたとき、例えば傾
きが0.5度生じたとしても信号の変化は2%程度しか
なく、0.5度以下の傾きを精度よく検出することは困
難であるという課題があった。
【0027】更に、第3の従来例として、別の光ヘッド
装置の例を示す。
【0028】図47は、従来の光ヘッド装置の一例を示
す構成図である。
【0029】光源としての半導体レーザ101から出射
した直線偏光の発散ビーム70は、コリメータレンズ1
03で平行光に変換された後、偏光ビームスプリッタ1
30に入射する。偏光ビームスプリッタ130に入射し
たビーム70は全て偏光ビームスプリッタ130を透過
した後、1/4波長板122を透過して円偏光のビーム
に変換され、対物レンズ104で情報記憶媒体105上
に集光される。情報記憶媒体105で反射、回折された
ビーム70は、再び対物レンズ104を透過した後、1
/4波長板122を透過して光源101から出射したと
きとは90度異なる方向の直線偏光のビームに変換され
る。1/4波長板122を透過したビーム70は、偏光
ビームスプリッタ130で全て反射された後、検出レン
ズ133で収束ビームに変換される。検出レンズ133
で変換された収束ビーム70は平行平板134を透過
後、光検出器158で受光される。ビーム70は、平行
平板134を透過する際、フォーカス誤差信号を検出可
能にするために非点収差がビーム70に対して付与され
る。光検出器158で受光されたビーム70は、その光
量に応じた電気信号に変換される。
【0030】光検出器158から出力される電気信号
は、信号処理部705に入力される。図48に信号処理
部705の構成を示す。光検出器158は4つの受光部
158A、158B、158C、158Dからなる。受
光部158A〜158Dから出力される信号は電流電圧
変換部851〜854でそれぞれ電流電圧変換される。
電流電圧変換部851、854から出力される信号は加
算部891で、電流電圧変換部852、853から出力
される信号は加算部892で、電流電圧変換部851、
853から出力される信号は加算部893で、電流電圧
変換部852、854から出力される信号は加算部89
4でそれぞれ加算される。加算部891、892から出
力される信号は、演算部871で、加算部893、89
4から出力される信号は、演算部872でそれぞれ差動
演算される。演算部871から出力される信号は端子8
11から、演算部872から出力される信号は端子81
2からそれぞれ出力される。端子811から出力される
信号がトラッキング誤差信号、端子812から出力され
る信号がフォーカス誤差信号となる。フォーカス誤差信
号の生成方法は非点収差法、トラッキング誤差信号の生
成方法はプッシュプル法としてよく知られている方法で
ある。フォーカス誤差信号およびトラッキング誤差信号
はそれぞれ焦点制御用およびトラッキング制御用のアク
チュエータ107に加えられ、光源101から出射され
たビーム70が情報記憶媒体105上の所望の位置に焦
点を結ぶように対物レンズ104の位置を制御する。
【0031】図49は、情報記憶媒体105上の構成を
示す。Gn−1、Gn、Gn+1、・・・はトラッキン
グ誤差信号を検出可能にする案内溝である。情報は、案
内溝上および案内溝間にマークもしくはスペースとして
記録される。隣接する案内溝の間隔をGp、隣接するト
ラックの間隔をtpとすると、Gp=2・tpの関係を
有している。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】第3の従来例に示した
ような、光ヘッド装置では、情報記憶媒体に大量の情報
を記録するために、光源が出射するビーム70の波長λ
が650nmであり、対物レンズ104の開口数NAが
0.6であり、情報記憶媒体105の基板の厚さtが
0.6mmであり、案内溝の周期Gpが1.48μmで
あり、トラックの周期tpが0.74μmである光学条
件の場合、対物レンズ104で集光されたビーム70と
情報記憶媒体105とが正規の角度のときには、対物レ
ンズ104で集光されたビーム70が案内溝の中央を照
射したときにトラッキング誤差信号がゼロクロスする。
しかし、対物レンズ104で集光されたビーム70と情
報記憶媒体105とが正規の角度から傾いたときには、
対物レンズ104で集光されたビーム70が案内溝の中
央を照射したときにトラッキング誤差信号がゼロクロス
しなくなる。このとき、トラッキング誤差信号にオフセ
ットはほとんど発生しないが、位相シフトが生じてい
る。この位相シフトは、オフトラックの原因となり、例
えば、約0.5度の傾きで0.1μmのオフトラックが
生じる。オフトラックが生じると、情報記憶媒体105
に記録された情報が正確に読み出せなくなったり、情報
記憶媒体105に情報を記録する際に隣接したトラック
に記録された情報を消去してしまうという課題があっ
た。
【0033】本発明の目的は、サーボ特性が安定で、情
報再生時の誤り率が少なく、情報書き込み時や消去時に
も、安定して書き込み動作や消去動作を行うことがで
き、情報書き込み時にトラック中心に安定してマークを
形成する光ヘッド装置を提供することにある。
【0034】本発明の別の目的は、0.5度以下の傾き
を精度よく検出可能な傾き検出装置およびそりが大きい
情報記憶媒体に対しても安定に情報の記録再生が可能な
光情報処理装置を提供することにある。
【0035】
【課題を解決するための手段】本発明の光ヘッド装置
は、コヒーレントビームもしくは準単色のビームを発す
るレーザ光源と、少なくとも1つのマークと少なくとも
1つのスペースとを配置したトラックを有する情報記憶
媒体に前記光源から出射されたビームを集光する集光光
学系と、前記情報記憶媒体で反射した反射光を受光し、
受光された反射光の光量に応じた信号を出力する複数の
検出領域を有する光検出器と、前記光検出器から出力さ
れる信号を受け取り、受け取った信号に基づきトラッキ
ング誤差信号を生成するトラッキング誤差信号生成手段
とを備え、前記トラッキング誤差信号生成手段は、第1
の信号振幅と第2の信号振幅の差を低減し、前記第1の
信号振幅は、第1の信号レベルと第2の信号レベルの差
の絶対値であり、前記第2の信号振幅は、前記第1の信
号レベルと第3の信号レベルの差の絶対値であり、前記
第1の信号レベルは、前記光源から出射された光が前記
トラックの中心に照射されるときに得られるトラッキン
グ誤差信号の値であり、前記第2の信号レベルは、前記
光源から出射された光が前記トラックと直交する方向に
走査された際のトラッキング誤差信号の最大値であり、
前記第3の信号レベルは、前記光源から出射された光が
前記トラックと直交する方向に走査された際のトラッキ
ング誤差信号の最小値であり、そのことにより、上記目
的を達成できる。
【0036】本発明の他の光ヘッド装置は、コヒーレン
トビームもしくは準単色のビームを発するレーザ光源
と、少なくとも1つのマークと少なくとも1つのスペー
スとを配置したトラックを有する情報記憶媒体に前記光
源から出射されたビームを集光する集光光学系と、前記
情報記憶媒体で反射した反射光を受光し、受光された反
射光の光量に応じた信号を出力する複数の検出領域を有
する光検出器と、前記光検出器から出力される信号を受
け取り、前記受け取った信号に基づいて、トラッキング
誤差信号を生成するトラッキング誤差信号生成手段とを
備え、前記トラッキング誤差信号生成手段が、前記トラ
ッキング誤差信号から重複領域から得られる信号の成分
を低減し、前記重複領域は、前記集光光学系の開口を半
径1の円としたとき、前記集光光学系の開口の中心から
前記トラックと直交する方向にλ/(NA・Gp)だけ
離れた二つの点をそれぞれ中心とする半径1の二つの円
の重なる領域であり、前記λは、前記光源から出射され
る光の波長であり、前記NAは、前記集光光学系の開口
数であり、前記Gpは、前記情報記憶媒体におけるトラ
ックの中心から隣のトラックの中心までの距離であり、
前記集光光学系の開口を半径1の円としたとき、λ/
(NA・Gp)は、λ/(NA・Gp)<1の関係を有
し、そのことにより、上記目的を達成できる。
【0037】本発明の光ヘッド装置は、コヒーレントビ
ームもしくは準単色のビームを発するレーザ光源と、少
なくとも1つのマークと少なくとも1つのスペースとを
配置したトラックを有する情報記憶媒体に前記光源から
出射されたビームを集光する集光光学系と、前記情報記
憶媒体で反射した反射光を受光し、受光された反射光の
光量に応じた信号を出力する複数の検出領域を有する光
検出器と、前記光検出器から出力される信号を受け取
り、受け取った信号に基づき、トラッキング誤差信号を
生成するトラッキング誤差信号生成手段と、前記反射光
の重複領域およびその近傍領域を分割して前記光検出器
で受光することが可能である分割手段とを備え、前記重
複領域は、前記集光光学系の開口を半径1の円としたと
き、前記集光光学系の開口の中心から前記トラックと直
交する方向にλ/(NA・Gp)だけ離れた二つの点を
それぞれ中心とする半径1の二つの円の重なる領域であ
り、前記λは、前記光源から出射される光の波長であ
り、前記NAは、前記集光光学系の開口数であり、前記
Gpは、前記情報記憶媒体におけるトラックの中心から
隣のトラックの中心までの距離であり、λ/(NA・G
p)は、λ/(NA・Gp)<1の関係を有し、そのこ
とにより、上記目的を達成できる。なお、近傍領域とは
重複領域から所定の距離だけ離れた領域を意味する。
【0038】前記トラッキング誤差信号生成手段は、前
記反射光のうち前記重複領域を含まない領域の光を受光
する検出領域から得られる信号を用いてトラッキング誤
差信号を生成してもよい。
【0039】前記分割手段はトラックと略平行な少なく
とも2本の分割線を有し、前記少なくとも2本の分割線
は、前記反射光の前記重複領域をその間に挟むように配
置され、 前記トラッキング誤差信号生成手段は、前記
少なくとも2本の分割線の外側の領域に入射する反射光
を受光する検出領域から得られる信号の演算によりトラ
ッキング誤差信号を生成してもよい。
【0040】前記トラッキング誤差信号生成手段は、前
記反射光のうち前記重複領域および前記その近傍領域の
光を受光する検出領域から得られる信号を用いてトラッ
キング誤差信号を補正してもよい。
【0041】前記分割手段は、前記トラックの接線と略
平行なN本の分割線を有し、前記Nは3以上の奇数であ
り、前記N本の分割線うち2本の分割線は、前記反射光
の前記重複領域をその間に挟むように配置され、前記2
本の分割線を除く(N−2)本の分割線は、前記2本の
分割線の間に配置され、前記トラッキング誤差信号生成
手段は、前記2本の分割線の外側に位置し、且つ前記重
複領域を含まない第1領域と第2領域とに入射する前記
反射光を受光する検出領域から得られる信号を用いてト
ラッキング誤差信号を生成し、前記2本の分割線に挟ま
れた偶数個の領域に入射する前記反射光を受光する検出
領域から得られる信号の極性を交互に反転して、前記検
出領域から得られる信号を加算する補正信号を生成し、
前記トラッキング誤差信号から前記補正信号を加減演算
してもよい。
【0042】前記分割手段は、前記トラックの接線と略
平行なN本の分割線を有し、前記Nは3以上の奇数であ
り、前記N本の分割線のうち2本の分割線は前記反射光
の前記重複領域をその間に挟むように配置され、前記2
本の分割線を除く(N−2)本の分割線は、前記2本の
分割線の間に配置され、前記トラッキング誤差信号生成
手段は、前記2本の分割線に挟まれた偶数個の領域に入
射する前記反射光を受光する検出領域から得られる信号
に所定の値を掛け、所定の値を掛けられた信号の極性を
交互に反転し、極性が交互に反転された信号を加算した
補正信号を生成し、前記トラッキング誤差信号から前記
補正信号を加減演算してもよい。
【0043】前記分割手段が、ホログラム素子である請
求項3〜8のいずれか1つであってもよい。
【0044】前記分割手段が、前記集光光学系と一体化
してもよい。
【0045】前記分割手段が、前記光検出器の分割線で
あってもよい。
【0046】本発明のさらに他の光ヘッド装置は、コヒ
ーレントビームもしくは準単色のビームを発するレーザ
光源と、少なくとも1つのマークと少なくとも1つのス
ペースとを配置したトラックを有する情報記憶媒体に前
記光源から出射された光を集光する集光光学系と、前記
情報記憶媒体で反射した反射光を受光し、前記受光され
た反射光の光量に応じた信号を出力する複数の検出領域
を有する光検出器と、前記光検出器から出力される信号
を受け取り、受け取った信号に基づきトラッキング誤差
信号を生成するトラッキング誤差信号生成手段とを備
え、前記光路中に設けられ、重複領域およびその近傍領
域の光の透過率を低下させる減光手段を更に備え、前記
重複領域は、前記集光光学系の開口を半径1の円とした
とき、前記集光光学系の開口の中心から前記トラックと
直交する方向にλ/(NA・Gp)だけ離れた二つの点
をそれぞれ中心とする半径1の二つの円の重なる領域で
あり、前記λは、前記光源から出射される光の波長であ
り、前記NAは、前記集光光学系の開口数であり、前記
Gpは、前記情報記憶媒体におけるトラック中心から隣
のトラック中心までの距離であり、λ/(NA・Gp)
は、λ/(NA・Gp)<1の関係を有し、そのことに
より、上記目的を達成できる。
【0047】前記減光手段が、前記集光光学系と一体化
してもよい。
【0048】前記減光手段がホログラム素子であてもよ
い。
【0049】本発明の別の光ヘッド装置は、コヒーレン
トビームもしくは準単色のビームを発するレーザ光源
と、前記光源から出射されたビームを受け取り、受け取
ったビームを第1のビームと第2のビームに分割する光
学素子と、前記第1のビームと前記第2のビームを受け
取り、前記第1のビームと前記第2のビームを情報記憶
媒体上へ微小スポットに収束する集光光学系と、前記情
報記憶媒体で反射、回折したビームを受け取り、受け取
ったビームを分岐するビーム分岐素子と、前記ビーム分
岐素子で分岐されたビームを受け取り、受け取ったビー
ムの光量に応じた信号を出力する光検出器と、前記光検
出器から出力される信号を受け取り、受け取った信号を
演算する信号処理部と、前記信号処理部から出力される
信号に基づいて前記集光光学系と前記情報記憶媒体との
相対的な位置決めを行う駆動部とを備え、前記第1のビ
ームは前記第2のビームと、前記集光光学系で集光され
る際の実効的な開口数が異なり、前記集光光学系で集光
される際の実効的な開口数が小さいビームを用いてトラ
ッキング誤差信号を生成するトラッキング誤差信号生成
手段をさらに備え、そのことにより、上記目的を達成で
きる。
【0050】前記情報記憶媒体は、トラッキング誤差信
号を検出可能にするマークもしくは所定の溝を有し、前
記情報記憶媒体上のトラッキング誤差信号を検出可能に
するマークもしくは所定の溝の周期をGpとし、光源か
ら出射されるビームが有する波長をλとし、前記集光光
学系の前記情報記憶媒体側の開口数をNAとしたとき、
光学素子で生成される第1のビームはGp>λ/NAの
関係を有し、前記光学素子で生成される第2のビームは
Gp<λ/NAの関係を有し、前記トラッキング誤差信
号生成手段は、前記第2のビームからトラッキング誤差
信号を生成し、そのことにより、上記目的を達成でき
る。溝の周期とは、ある溝の中心からその溝に隣接して
いる溝の中心までの距離を意味する。
【0051】前記第1のビームと前記第2のビームが互
いに同軸上に形成されてもよい。
【0052】前記光学素子が偏光フィルタであってもよ
い。
【0053】前記光学素子が前記集光光学系と一体化さ
れてもよい。
【0054】本発明の傾き検出装置は、コヒーレントビ
ームもしくは準単色のビームを発するレーザ光源と、前
記光源から出射されたビームを受け取り、受け取ったビ
ームを情報記憶媒体上へ微小スポットに収束する集光光
学系と、前記情報記憶媒体で反射、回折したビームを受
け取り、受け取ったビームを分岐するビーム分岐素子
と、 前記ビーム分岐素子で分岐されたビームを受け取
り、受け取ったビームの光量に応じた信号を出力する光
検出器と、前記光検出器から出力される信号を受け取
り、受け取った信号を演算する信号処理部と、前記集光
光学系と前記情報記憶媒体との相対的な位置決めを行う
ためフォーカスおよびトラッキングの制御を行う駆動部
とを備えた傾き検出装置であって、前記光検出器は複数
の受光部を有し、前記情報記憶媒体はマークおよびスペ
ースからなる第1のパターン領域と所定の溝からなる第
2のパターン領域とを有し、前記第1のパターン領域と
前記第2のパターン領域は情報記憶媒体上に交互に配置
され、前記信号処理部は、前記集光光学系で集光された
ビームが前記第1のパターン領域もしくは前記第2のパ
ターン領域に照射されるとき、前記光検出器から得られ
る信号を用いて、前記集光光学系で集光されるビームと
前記情報記憶媒体とがなす角度を検出し、そのことによ
り、上記目的を達成できる。
【0055】前記集光光学系で集光されるビームが、前
記第1のパターン領域におけるマークおよびスペースを
照射するとき、前記光検出器から得られる信号を用いて
トラッキング制御を行い、前記集光光学系で集光される
ビームが、前記第2のパターン領域を照射するとき、前
記光検出器から得られる信号を用いて前記集光光学系で
集光されるビームと前記情報記憶媒体とがなす角度を検
出してもよい。
【0056】前記集光光学系で集光されるビームが、前
記第2のパターン領域を照射するとき、前記光検出器か
ら得られる信号を用いてトラッキング制御を行い、前記
集光光学系で集光されるビームが、前記第1のパターン
領域を照射するとき、前記光検出器から得られる信号を
用いて前記集光光学系で集光されるビームと前記情報記
憶媒体とがなす角度を検出してもよい。
【0057】前記集光光学系で集光されるビームが前記
第1のパターン領域におけるマークおよびスペースを照
射するときに前記光検出器から得られる信号を用いて前
記集光光学系で集光されるビームと前記情報記憶媒体と
がなす角度を検出してもよい。
【0058】前記第1のパターン領域もしくは前記第2
のパターン領域の周期をGpとし、前記光源から出射さ
れるビームの波長をλとし、前記集光光学系の前記情報
記憶媒体側の開口数をNAとしたとき、NA>λ/Gp
の関係にあってもよい。
【0059】本発明の光情報処理装置は、コヒーレント
ビームもしくは準単色のビームを発するレーザ光源と、
前記光源から出射されたビームを受け取り、受け取った
ビームを情報記憶媒体上へ微小スポットに収束する集光
光学系と、前記情報記憶媒体で反射、回折したビームを
受け取り、受け取ったビームを分岐するビーム分岐素子
と、前記ビーム分岐素子で分岐されたビームを受け取
り、受け取ったビームの光量に応じた信号を出力する光
検出器と、前記光検出器から出力される信号を受け取
り、受け取った信号を演算する信号処理部と、前記集光
光学系と前記情報記憶媒体との相対的な位置決めを行う
ためフォーカスおよびトラッキングの制御を行う第1の
駆動部と、前記集光光学系で集光されるビームと前記情
報記憶媒体とがなす角度を変えることが可能な第2の駆
動部とを備え、前記光検出器は、複数の受光部を有し、
前記情報記憶媒体は、トラッキング誤差信号を生成可能
なパターンもしくは所定の溝を有し、前記トラッキング
誤差信号を生成可能にするパターンもしくは所定の溝の
周期をGpとし、前記光源から出射されるビームの波長
をλとし、前記集光光学系の前記情報記憶媒体側の開口
数をNAとしたとき、NA>λ/Gpの関係にあり、そ
のことにより、上記目的を達成できる。
【0060】本発明の他の光情報処理装置は、コヒーレ
ントビームもしくは準単色のビームを発するレーザ光源
と、前記光源から出射されたビームを受け取り、受け取
ったビームを情報記憶媒体上へ微小スポットに収束する
集光光学系と、前記情報記憶媒体で反射、回折したビー
ムを受け取り、受け取ったビームを分岐するビーム分岐
素子と、前記ビーム分岐素子で分岐されたビームを受け
取り、受け取ったビームの光量に応じた信号を出力する
光検出器と前記光検出器から出力される信号を受け取
り、受け取った信号を演算する信号処理部と、前記集光
光学系と前記情報記憶媒体との相対的な位置決めを行う
ためにフォーカスおよびトラッキングの制御を行う第1
の駆動部と、前記集光光学系で集光されるビームと前記
情報記憶媒体とがなす角度を変えることが可能な第2の
駆動部とを備え、前記光検出器は複数の受光部を有し、
前記情報記憶媒体はマークおよびスペースからなる第1
のパターン領域と所定の溝からなる第2のパターン領域
とを有し、前記第1のパターン領域と前記第2のパター
ン領域は情報記憶媒体上に交互に配置され、前記信号処
理部は、前記集光光学系で集光されたビームが前記第1
のパターン領域もしくは前記第2のパターン領域に照射
されるとき、前記光検出器から得られる信号を用いて、
前記集光光学系で集光されるビームと前記情報記憶媒体
とがなす角度を検出し、前記第2の駆動部を駆動する信
号を生成し、そのことにより、上記目的を達成できる。
【0061】前記集光光学系で集光されるビームが、前
記第1のパターン領域におけるマークを照射するとき、
前記光検出器から得られる信号を用いてトラッキング制
御を行い、前記集光光学系で集光されるビームが、前記
第2のパターン領域を照射するとき、前記光検出器から
得られる信号を用いて、前記集光光学系で集光されるビ
ームと前記情報記憶媒体とがなす角度を検出してもよ
い。
【0062】前記集光光学系で集光されるビームが、前
記第2のパターン領域を照射するとき、前記光検出器か
ら得られる信号を用いてトラッキング制御を行い、前記
集光光学系で集光されるビームが、前記第1のパターン
領域を照射するとき、前記光検出器から得られる信号を
用いて、前記集光光学系で集光されるビームと情報記憶
媒体とがなす角度を検出してもよい。
【0063】前記集光光学系で集光されるビームが、前
記第1のパターン領域におけるマークおよびスペースを
照射するとき、前記光検出器から得られる信号を用い
て、前記集光光学系で集光されるビームと前記情報記憶
媒体とがなす角度を検出してもよい。
【0064】前記第1のパターン領域もしくは前記第2
のパターン領域の周期をGpとし、前記光源から出射さ
れるビームの波長をλとし、前記集光光学系の前記情報
記憶媒体側の開口数をNAとしたとき、NA>λ/Gp
の関係にあってもよい。
【0065】本発明のさらに他の光ヘッド装置は、コヒ
ーレントビームもしくは準単色のビームを発する光源
と、選択的にマークまたはスペースを配置したトラック
を有する情報記憶媒体に前記光源から出射されたビーム
を集光する集光光学系と、前記情報記憶媒体で反射した
反射光を受け取り、受け取った反射光の光量に応じた信
号を出力する複数の検出領域からなる光検出器と、前記
情報記憶媒体で反射した光を分割し、前記光検出器で受
光可能にする分割手段と、前記分割手段上の分割線によ
り分割された所定の第1の領域と第2の領域の二つの領
域のそれぞれに入射する前記反射光に応じて得られる信
号の差動信号から前記トラックに記録された情報を再生
する再生信号を生成する情報再生信号生成手段とを備え
た光ヘッド装置であって、前記集光光学系から出射され
る光の集光点と前記トラックとの位置関係に応じて前記
第1の領域または前記第2の領域もしくは両方の領域に
含まれる範囲を変える変更手段をさらに備え、そのこと
により、上記目的を達成できる。
【0066】前記分割手段上での前記反射光の断面を半
径1の略円としたとき、前記分割手段は、前記トラック
の接線と略平行で前記略円の中心から所定の距離dだけ
離れた第1の分割線と、前記トラックの接線と略平行で
前記第1の分割線とは逆側に前記中心から距離dだけ離
れた第2の分割線とにより3つの領域に分けられ、前記
略円の中心を含まない前記第1の分割線の外側を領域
A、前記第1の分割線と前記第2の分割線に挟まれた領
域を領域B、前記略円の中心を含まない前記第2の分割
線の外側の領域を領域Cとし、前記情報再生信号生成手
段は、前記集光光学系から出射される光の集光点が、前
記トラックの片側に所定の距離だけ離れた第1の位置を
走査するとき、前記領域Aを第1の領域とし前記領域B
と前記領域Cを第2の領域として前記トラックに記録さ
れた情報の前記再生信号を生成し、前記情報再生信号生
成手段は、前記集光光学系から出射される光の集光点
が、前記トラックの前記第1の位置とは反対側に所定の
距離だけ離れた第2の位置を走査するときは前記領域A
と前記領域Bを前記第1の領域とし、前記領域Cを前記
第2の領域として前記トラックに記録された情報の再生
信号を生成してもよい。
【0067】前記分割手段上での反射光の断面を半径1
の略円としたとき、前記分割手段は、前記トラックの接
線と略平行で前記略円の中心から所定の距離dだけ離れ
た第1の分割線と、前記トラックの接線と略平行で前記
第1の分割線とは逆側に前記中心から距離dだけ離れた
第2の分割線と、前記トラックの接線と略平行で前記略
円の中心を通る第3の分割線とにより4つの領域に分け
られ、前記略円の中心を含まない前記第1の分割線の外
側を領域A、前記第1の分割線と前記第3の分割線に挟
まれた領域を領域B、前記第2の分割線と前記第3の分
割線に挟まれた領域を領域C、前記略円の中心を含まな
い前記第2の分割線の外側の領域を領域Dとし、前記集
光光学系から出射される光の集光点が、前記トラックの
片側に所定の距離だけ離れた第1の位置を走査すると
き、前記領域Aを前記第1の領域とし前記領域Cと前記
領域Dを前記第2の領域として、前記情報再生信号生成
手段は、前記トラックに記録された情報の再生信号を生
成し、前記集光光学系から出射される光の集光点が、前
記トラックの前記第1の位置とは反対側に所定の距離だ
け離れた第2の位置を走査するとき、前記領域Aと前記
領域Bを前記第1の領域とし前記領域Dを前記第2の領
域として、前記情報再生信号生成手段は、前記トラック
に記録された情報の再生信号を生成してもよい。
【0068】本発明のさらに他の光ヘッド装置は、コヒ
ーレントビームもしくは準単色のビームを発する光源
と、選択的にマークまたはスペースを配置したトラック
を有する情報記憶媒体に前記光源から出射されたビーム
を集光する集光光学系と、前記情報記憶媒体で反射した
反射光を受光し、受光した反射光の光量に応じた信号を
出力する複数の検出領域からなる光検出器と、前記情報
記憶媒体で反射した前記反射光を分割し、前記光検出器
で受光可能にする分割手段と、前記分割手段により分割
された所定の第1の領域と第2の領域との2つの領域の
それぞれに入射する前記反射光に応じて得られる信号の
差動信号から前記トラックに記録された情報を再生する
再生信号を生成する情報再生信号生成手段とを備えた光
ヘッド装置であって、前記分割手段上での前記反射光の
断面を半径1の略円としたとき、前記分割手段は前記ト
ラックの接線と略平行で前記略円の中心から所定の距離
dだけ離れた2本の分割線により3つの領域に分けら
れ、前記3つの領域のうち前記略円の中心を含まない領
域を前記第1の領域とし、前記略円の中心を含まないも
う一つの領域を前記第2の領域とし、前記集光光学系か
ら出射される光の集光点が、前記トラックから所定の距
離だけ離れた位置を走査するとき、前記情報再生信号生
成手段は、前記トラックに記録された情報の再生信号を
生成し、そのことにより、上記目的を達成できる。
【0069】本発明のさらに他の光ヘッド装置は、コヒ
ーレントビームもしくは準単色のビームを発する光源
と、選択的にマークまたはスペースを配置したトラック
を有する情報記憶媒体に前記光源から出射された光を集
光する集光光学系と、前記情報記憶媒体で反射した反射
光を受光し、受光した反射の光量に応じた信号を出力す
る複数の検出領域からなる光検出器と、前記情報記憶媒
体で反射した前記反射光を分割し、前記光検出器で受光
可能にする分割手段と、前記分割手段により分割され
た、所定の第1の領域と第2の領域との2つの領域のそ
れぞれに入射する前記反射光に応じて得られる信号の差
動信号から前記トラックに記録された情報を再生する再
生信号を生成する情報再生信号生成手段とを備えた光ヘ
ッド装置において、前記分割手段上での前記反射光の断
面を半径1の略円としたとき、前記分割手段は、前記ト
ラックの接線と略平行で前記略円の中心から所定の距離
dだけ離れた2本の分割線第1の分割線と第2の分割線
と前記略円の中心を通る第3の分割線とにより4つの領
域に分けられ、前記4つの領域のうち、前記略円の中心
を含まない前記第1の分割線の外側の領域と前記第3の
分割線と前記第2の分割線に挟まれた領域の2つの領域
を前記第1の領域とし、前記第1の分割線と前記第3の
分割線に挟まれた領域と前記略円の中心を含まない前記
第2の分割線の外側の領域の2つの領域を前記第2の領
域とし、前記集光光学系から出射される光の集光点が、
前記トラックから所定の距離だけ離れた位置を走査する
とき、前記情報再生信号生成手段が、前記トラックに記
録された情報の再生信号を生成し、そのことにより、上
記目的を達成できる。
【0070】前記分割手段上での反射光の断面を半径1
の略円としたとき、前記分割手段上の前記略円の中心か
ら分割線までの距離dが、0.1以上0.3以下であっ
てもよい。
【0071】本発明のさらに他の光ヘッド装置は、コヒ
ーレントビームもしくは準単色のビームを発する光源
と、選択的にマークまたはスペースを配置したトラック
もしくは所定の溝からなるトラックを有する情報記憶媒
体に前記光源から出射されたビームを集光する集光光学
系と、前記情報記憶媒体で反射した反射光を受光し、受
光した反射光の光量に応じた信号を出力する複数の検出
領域を有する光検出器と、前記光検出器から出力される
信号を受け取り、受け取った信号に基づいてトラッキン
グ誤差信号を生成するトラッキング誤差信号生成手段
と、前記情報記憶媒体で反射した反射光を分割し、分割
された反射光を前記光検出器で受光可能にする分割手段
とを備え、前記光源から出射される光の波長をλとし、
前記集光光学系の開口数をNAとし、前記情報記憶媒体
におけるトラックの中心から隣のトラックの中心までの
距離をGpとし、 λ/(NA・Gp)≧1の関係を有
し、前記分割手段上での前記反射光の断面を半径1の円
としたとき、前記分割手段は前記トラックの接線と略平
行な少なくとも5本の分割線を持ち、前記分割手段上で
の前記反射光の断面の中心を通り前記トラックと平行な
第1の分割線と、前記第1の分割線を挟んで距離約0.
1に位置する2つの分割線を第2の分割線および第3の
分割線とし、前記分割手段上での前記反射光の断面の端
から距離約0.1に位置する2つの分割線を第4の分割
線および第5の分割線とし、前記第1の分割線から前記
第5の分割線により分割される6つの領域に入射する前
記反射光に応じて得られる信号を交互に極性を反転し、
交互に極性を反転された信号を加算することによりトラ
ッキング誤差信号を生成するトラッキング誤差信号生成
手段をさらに備え、そのことにより、上記目的を達成で
きる。
【0072】本発明のさらに他の光ヘッド装置は、コヒ
ーレントビームもしくは準単色のビームを発する光源
と、選択的にマークまたはスペースを配置したトラック
もしくは所定の溝からなるトラックを有する情報記憶媒
体に前記光源から出射された光を集光する集光光学系
と、前記情報記憶媒体で反射した反射光を受光し、受光
した反射光の光量に応じた信号を出力する複数の検出領
域からなる光検出器と、前記光検出器から出力される信
号を受けトラッキング誤差信号を生成するトラッキング
誤差信号生成手段と、前記情報記憶媒体で反射した光を
分割し、分割された光を前記光検出器で受光可能にする
分割手段とを備え、前記光源から出射される光の波長を
λとし、前記集光光学系の開口数をNAとし、前記情報
記憶媒体におけるトラックの中心から隣のトラックの中
心までの距離をGpとし、λ/(NA・Gp)≧1の関
係を有し、前記集光光学系の開口を半径1の円としたと
き、3以上の奇数をNとし、前記分割手段は、前記トラ
ックの接線と略平行なN本の分割線を持ち、前記N本の
分割線うち2本の分割線は、前記集光光学系の開口の中
心に対して約幅0.6の範囲に配置され、前記2本の分
割線を除くその他の(N−2)本の分割線は、前記2本
の分割線の間に等間隔に配置され、前記トラッキング誤
差信号生成手段は、前記円の中心を含まない前記2本の
分割線の外側の2つの領域に入射する前記反射光を受光
する検出領域から得られる信号を用いてトラッキング誤
差信号を生成し、前記トラッキング誤差信号生成手段
は、前記2本の分割線に挟まれた偶数個の領域に入射す
る前記反射光を受光する検出領域から得られる信号の極
性を交互に反転し、極性を交互に反転された信号を加算
した補正信号を生成し、前記トラッキング誤差信号生成
手段は、前記トラッキング誤差信号から前記補正信号を
加算もしくは減算し、そのことにより、上記目的を達成
できる。
【0073】前記分割手段が、回折手段であってもよ
い。
【0074】前記分割手段が、前記光検出器の分割線で
あってもよい。
【0075】本発明のさらに他の光ヘッド装置は、コヒ
ーレントビームもしくは準単色のビームを発する光源
と、選択的にマークまたはスペースを配置したトラック
もしくは所定の溝からなるトラックを有する情報記憶媒
体に前記光源から出射されたビームを集光する集光光学
系と、前記情報記憶媒体で反射した反射光を受け取り、
回折光を生成する回折手段と、前記回折手段により回折
された光を受光し、受光された光量に応じた信号を出力
する複数の検出領域からなる光検出器とを備え、前記回
折手段は、複数に分割された領域を有し、前記複数の領
域の一部の領域群Aから発生する所望の次数の回折光が
第1の球面波となり、前記複数の領域の領域群Aに含ま
れない領域からなる領域群Bから発生する所望の次数の
回折光は、前記第1の球面波の集光点より前記回折手段
から遠い位置に集光点持つ第2の球面波となり、前記第
1の球面波と前記第2の球面波との前記光検出器上での
断面の大きさの差からフォーカス誤差信号を生成するフ
ォーカス誤差信号生成手段をさらに備え、前記回折手段
は、前記トラックの接線と垂直な少なくとも1本の分割
線を持ち、前記分割線を挟んで互いに接する2つの領域
の一方が前記領域群Aに属し、他方が前記領域群Bに属
し、そのことにより、上記目的を達成できる。
【0076】本発明のさらに他の光ヘッド装置は、コヒ
ーレントビームもしくは準単色のビームを発する光源
と、選択的にマークまたはスペースを配置したトラック
もしくは所定の溝からなるトラックを有する情報記憶媒
体に前記光源から出射されたビームを集光する集光光学
系と、前記情報記憶媒体で反射した反射光を回折し回折
光を生成する回折手段と、前記回折手段により回折され
た光を受光し、受光した光量に応じた信号を出力する複
数の検出領域からなる光検出器を備え、前記回折手段
は、複数に分割された領域を有し、前記複数の領域の一
部の領域群Aから発生する所望の次数の回折光が、第1
の球面波となり、前記複数の領域の領域群Aに含まれな
い領域からなる領域群Bから発生する所望の次数の回折
光が、前記第1の球面波の集光点より前記回折手段から
遠い位置に集光点持つ第2の球面波となり、前記第1の
球面波と前記第2の球面波との前記光検出器上での断面
の大きさの差からフォーカス誤差信号を生成するフォー
カス誤差信号生成をさらに備え、前記回折手段は、前記
集光光学系の開口に相当する範囲よりも広い範囲に回折
領域を有し、前記開口の外周に接し、前記トラックの接
線と平行な、第1の分割線および第2の分割線を開口の
両側に持ち、前記第1の分割線または第2の分割線を挟
んで互いに接する2つの領域の一方が前記領域群Aに属
し、前記2つの領域の他方が前記領域群Bに属し、その
ことにより、上記目的を達成できる。
【0077】前記回折手段が、前記集光光学系と一体化
されてもよい。
【0078】本発明の方法は、コヒーレントビームもし
くは準単色のビームを出射する出射工程と、少なくとも
1つのマークと少なくとも1つのスペースとを配置した
トラックを有する情報記憶媒体に前記出射工程によって
出射されたビームを集光する集光工程と、前記情報記憶
媒体で反射した反射光を複数の検出領域で受光し、受光
された反射光の光量に応じた信号を出力する光検出工程
と、前記光検出工程によって出力される信号を受け取
り、前記受け取った信号に基づいて、トラッキング誤差
信号を生成するトラッキング誤差信号生成工程とを包含
し、前記トラッキング誤差信号生成工程が、前記トラッ
キング誤差信号から重複領域から得られる信号の成分を
低減する工程を含み 前記重複領域は、集光光学系の開
口を半径1の円としたとき、前記集光光学系の開口の中
心から前記トラックと直交する方向にλ/(NA・G
p)だけ離れた二つの点をそれぞれ中心とする半径1の
二つの円の重なる領域であり、前記λは、前記出射工程
によって出射される光の波長であり、前記NAは、前記
集光光学系の開口数であり、前記Gpは、前記情報記憶
媒体におけるトラックの中心から隣のトラックの中心ま
での距離であり、前記集光光学系の開口を半径1の円と
したとき、λ/(NA・Gp)は、λ/(NA・Gp)
<1の関係を有し、そのことにより、上記目的を達成で
きる。
【0079】本発明の他の方法は、コヒーレントビーム
もしくは準単色のビームを出射する出射工程と、レーザ
光発生工程で出射されたビームを受け取り、受け取った
ビームを第1のビームと第2のビームに分割する分割工
程と、前記第1のビームと前記第2のビームを受け取
り、前記第1のビームと前記第2のビームを情報記憶媒
体上へ微小スポットに集光する集光工程と、前記情報記
憶媒体で反射、回折したビームを受け取り、受け取った
ビームを分岐する分岐工程と、前記分岐工程によって分
岐されたビームを受け取り、受け取ったビームの光量に
応じた信号を出力する光検出工程と、前記光検出工程で
出力される信号を受け取り、受け取った信号を演算する
信号処理工程と、 前記信号処理工程によって演算され
た信号に基づいて集光光学系と前記情報記憶媒体との相
対的な位置を決める位置決め工程とを包含し、前記第1
のビームは第2のビームと、前記集光光学系で集光され
る際の実効的な開口数が異なり、前記集光光学系で集光
される際の実効的な開口数が小さいビームを用いてトラ
ッキング誤差信号を生成するトラッキング誤差信号生成
工程をさらに包含し、そのことにより、上記目的を達成
できる。
【0080】本発明のさらに他の方法は、コヒーレント
ビームもしくは準単色のビームを出射する出射工程と、
前記出射工程で出射されたビームを受け取り、受け取っ
たビームを情報記憶媒体上へ微小スポットに収束する収
束工程と、前記情報記憶媒体で反射、回折したビームを
受け取り、受け取ったビームを分岐する分岐工程と、前
記分岐工程によって分岐されたビームを複数の受光部で
受け取り、受け取ったビームの光量に応じた信号を出力
する光検出工程と、前記光検出工程で出力する信号を受
け取り、受け取った信号を演算する信号処理工程と、集
光光学系と前記情報記憶媒体との相対的な位置決めを行
うためのフォーカスおよびトラッキングの制御を行う第
1の駆動工程と、前記集光光学系で集光されるビームと
前記情報記憶媒体とがなす角度を変えることが可能な第
2の駆動工程とを包含し、前記情報記憶媒体は、トラッ
キング誤差信号を生成可能なパターンもしくは所定の溝
を有し、前記トラッキング誤差信号を生成可能にするパ
ターンもしくは所定の溝の周期をGpとし、前記出射工
程によって出射されるビームの波長をλとし、前記集光
光学系の前記情報記憶媒体側の開口数をNAとしたと
き、NA>λ/Gpの関係にあり、そのことにより、上
記目的を達成できる。
【0081】本発明の別の方法は、コヒーレントビーム
もしくは準単色のビームを出射する出射工程と、選択的
にマークまたはスペースを配置したトラックを有する情
報記憶媒体に前記光源から出射されたビームを集光する
集光工程と、前記情報記憶媒体で反射した反射光を複数
の検出領域で受け取り、受け取った反射光の光量に応じ
た信号を出力する光検出工程と、前記情報記憶媒体で反
射した光を分割する分割工程と、前記分割工程によって
分割された所定の第1の領域と第2の領域の二つの領域
のそれぞれに入射する前記反射光に応じて得られる信号
の差動信号から前記トラックに記録された情報を再生す
る再生信号を生成する情報再生信号生成工程とを包含
し、前記集光工程によって集光された集光点と前記トラ
ックとの位置関係に応じて前記第1の領域または前記第
2の領域もしくは両方の領域に含まれる範囲を変える変
更工程をさらに包含し、そのことにより、上記目的を達
成できる。
【0082】本発明のさら別の方法は、コヒーレントビ
ームもしくは準単色のビームを出射する出射工程と、選
択的にマークまたはスペースを配置したトラックもしく
は所定の溝からなるトラックを有する情報記憶媒体に前
記光源から出射されたビームを集光する集光工程と、前
記情報記憶媒体で反射した反射光を検出領域で受光し、
受光した反射光の光量に応じた信号を出力する光検出工
程と、前記光検出工程によって出力される信号を受け取
り、受け取った信号に基づいてトラッキング誤差信号を
生成するトラッキング誤差信号生成工程と、前記情報記
憶媒体で反射した反射光を分割する分割工程とを包含
し、前記出射工程によって出射される光の波長をλと
し、前記集光光学系の開口数をNAとし、前記情報記憶
媒体におけるトラックの中心から隣のトラックの中心ま
での距離をGpとし、λ/(NA・Gp)≧1の関係を
有し、第1の分割線から第5の分割線により分割される
6つの領域に入射する前記反射光に応じて得られる信号
を交互に極性を反転し、交互に極性を反転された信号を
加算することによりトラッキング誤差信号を生成するト
ラッキング誤差信号生成工程をさらに包含し、前記第1
の分割線から前記第5の分割線は、前記トラックの接線
と略平行であり、前記第1の分割線は、前記反射光の断
面の中心を通り前記トラックと平行であり、前記第2の
分割線および前記第3の分割線は、前記反射光の断面を
半径1の円としたとき、前記第1の分割線を挟んで距離
約0.1に位置し、前記第4の分割線および前記第5の
分割線は、前記反射光の断面を半径1の円としたとき、
前記反射光の断面の端から距離約0.1に位置し、その
ことにより、上記目的を達成できる。
【0083】本発明のさらに他の方法は、コヒーレント
ビームもしくは準単色のビームを出射する出射工程と、
選択的にマークまたはスペースを配置したトラックもし
くは所定の溝からなるトラックを有する情報記憶媒体に
前記光源から出射されたビームを集光する集光工程と、
前記情報記憶媒体で反射した反射光を複数に分割された
領域で受け取り、回折光を生成する回折工程と、前記回
折手段により回折された光を受光し、受光された光量に
応じた信号を出力する複数の検出領域からなる光検出工
程と、 第1の球面波と第2の球面波との断面の大きさ
の差からフォーカス誤差信号を生成するフォーカス誤差
信号生成工程を包含し、前記第1の球面波は、前記複数
の領域の一部の領域群Aから発生する所望の次数の回折
光であり、前記第2の球面波は、前記複数の領域の領域
群Aに含まれない領域からなる領域群Bから発生する所
望の次数の回折光であり、前記領域群Aは、前記トラッ
クの接線と垂直な少なくとも1本の分割線を挟んで互い
に接する2つの領域の一方であり、前記領域群Bは、前
記2つの領域の他方であり、そのことにより、上記目的
を達成できる。
【0084】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面を用いて説明する。各図面において同一の参照符号が
指し示す構成は、同一の作用をなすものである。
【0085】(実施形態1)図1は、実施形態1の光ヘ
ッド装置の光学系の概略を示している。
【0086】光源としての半導体レーザ101から出た
光は、平行平板ビームスプリッタ102で反射され、集
光光学系の一部であるコリメータレンズ103で平行光
になる。この光は、さらに集光光学系の一部である対物
レンズ104で集光され、情報記憶媒体である光ディス
ク105の情報層108上に集光される。アクチュエー
タ107は、対物レンズ104と対物レンズ104を保
持する保持手段106を、光ディスク105の面振れや
偏芯に追従して移動する。
【0087】光ディスク105の情報層108で回折・
反射された反射光108aは、再び対物レンズ104を
通り平行光となる。この平行光となった反射光108a
は、再びコリメータレンズ103で収束光となる。この
収束光となった反射光108aが、平行平板ビームスプ
リッタ102を透過するとき非点収差が与えられる。非
点収差が与えられた収束光は、光検出器150で受光さ
れる。対物レンズ104から出射される光の集光点F0
が光ディスク105の情報層108に一致する時、非点
収差が与えられた収束光の最小錯乱円の位置に光検出器
150の検出面がくるように、光学系は配置されてい
る。
【0088】情報記憶媒体としての光ディスク105の
ある溝の中心から隣の溝の中心までの間隔をGpとす
る。情報は、溝上または溝の間のどちらか、もしくは溝
上と溝の間の両方に記録されている。本実施形態では、
これら情報が記録されている連なりをトラックと呼ぶ。
また、光ヘッド装置の、集光光学系としての対物レンズ
104の開口数をNA、半導体レーザ101から出射さ
れる光の波長をλとする。
【0089】実施形態1では、 λ/(NA・Gp)<1 ・・・・・・(式4) の条件を満たす場合について述べる。
【0090】図2は、実施形態1の光検出器150の検
出領域201〜208と、情報再生信号生成手段450
と、トラッキング誤差信号生成手段451としての回路
の構成を示す。
【0091】光検出器150は、分割線301〜304
により検出領域201〜208の8領域に分割される。
式4の条件では、光ディスク105の溝で回折された+
1次の回折光と−1次の回折光は、互いに重なる部分を
持つ。図2では、その重なる部分である重複領域200
を斜線で表示している。重複領域200のラジアル方向
の幅の最大値Wは、 W=2×(1−λ/(NA×Gp)) ・・・・・・(式5) となる。ただし、開口を半径1の円とする。
【0092】分割線301〜303は、光ディスク10
5の溝の接線と平行な直線である。分割線304は、光
ディスク105の溝の接線と垂直な直線である。ここ
で、溝の接線の方向とは、光検出器上に光学的に投影さ
れた方向とする。
【0093】フォーカス誤差信号検出方式として非点収
差法を用いる場合、光ディスク105の溝と45度の方
向を軸に非点収差を与えると、光検出器上に投影される
溝の方向は90度向きが回転する。従って、実際の分割
線の方向が光ディスク105の溝の接線方向と垂直であ
っても、光検出器上に投影された溝の接線の方向と平行
であれば、「溝の接線と平行な分割線」と表現する。以
下同様な表現とする。
【0094】分割線302は、光学系の開口の光検出器
150への投影の中心を通る。分割線301と分割線3
03は、重複領域200を挟むように配置される。分割
線301と分割線302の距離dおよび分割線302と
分割線303の距離dは、W/2とほぼ同じにする。こ
の配置により、図2に示すように、光検出器150の検
出領域202、203、206、207に、光ディスク
105の溝による+1次の回折光と−1次の回折光の重
複領域200が入る。検出領域201〜208から受光
した光量に応じて得られる信号を、各々s1〜s8とす
る。
【0095】ここで、フォーカス誤差信号FEは、 FE=(s1+s2+s5+s6)−(s3+s4+s7+s8) ・・・(式 6) を演算することにより求めることができる。なお、図2
には、フォーカス誤差信号FEを求めるための演算回路
は示されていない。
【0096】以下に、情報再生信号生成手段450の回
路系について説明する。情報再生信号生成手段450
は、加算器401〜加算器405とを含んでいる。情報
再生信号生成手段450は、情報の再生信号であるRF
信号を生成する。情報の再生信号であるRF信号は、全
領域から得られる信号の和から得られる。図2に示すよ
うに、加算器401が「信号s1+信号s8」の和信号
を出力し、加算器402が「信号s2+信号s7」の和
信号を出力し、加算器403が「信号s3+信号s6」
の和信号を出力し、加算器404が「信号s4+信号s
5」の和信号を出力する。
【0097】加算器405は、加算器401〜加算器4
04の出力信号を受けて、それぞれの出力信号の和であ
る和信号を出力する。加算器405から出力される出力
信号である情報再生信号生(RF信号)は、 RF=s1+s2+s3+s4+s5+s6+s7+s8 ・・・・・・(式7) で求めることができる。
【0098】以下に、トラッキング誤差信号生成手段4
51の回路系について説明する。トラッキング誤差信号
生成手段451は、加算器401と、加算器404と、
差動演算回路406とを含んでいる。差動演算回路40
6は、加算器401と加算器404の出力信号を受け、
その差動信号を出力する。差動演算回路406から出力
される出力信号は、 TE1=(s1+s8)−(s4+s5) ・・・・・・(式8) で求めることができる。差動演算回路406から出力さ
れる出力信号は、トラッキング誤差信号TE1となる。
【0099】光ディスク105の溝の接線と直交する方
向(ラジアル方向)に光ディスク105の傾き(チル
ト)が発生すると、従来の光ヘッド装置では、トラッキ
ング制御に以下に示すような不都合が生じる。
【0100】チルトが発生すると検出される反射光はチ
ルトした方向にずれる。ディスクのチルトがθである
と、反射光は2θずれる。例えば、開口数NAが0.6
であり、チルトθが0.8度であり、開口を半径1の略
円とすると、(sin2θ)/NA=0.047とな
り、検出される反射光はチルトした方向に0.047ず
れる。
【0101】チルトが発生すると、対物レンズ104か
ら出射される光の集光点F0が溝の中心に一致したとき
に得られるトラッキング誤差信号の値TE0と、溝を横
断したときに得られるトラッキング誤差信号の最大値T
Emaxと最小値TEminとの各々との差の絶対値|
TEmax−TE0|と|TEmin−TE0|の両者
の差が大きくなる。
【0102】図3は、トラッキング誤差信号とオフトラ
ック量との関係を示している。オフトラック量とは、ト
ラックの中心から集光点F0までの距離を意味する。
【0103】黒四角で示される信号が、無収差の時のト
ラッキング誤差信号である。無印実線で示される信号
が、チルト発生時のトラッキング誤差信号である。無印
実線で示されるトラッキング誤差信号では、TEmax
=0.38、TEmin=−0.42に対し、TE0=
−0.20となり、 |TEmax−TE0|=0.58、|TEmin−T
E0|=0.22、 となり、大きな差が生じる。
【0104】この状態でトラッキング制御を行うと、対
物レンズ104から出射される光の集光点F0がトラッ
ク中心とはずれた所に位置し、情報の正確な記録や、再
生ができない。
【0105】この状態で、集光点F0がトラック中心に
位置するようにトラッキング誤差信号にオフセット電圧
を加える場合について述べる。
【0106】図3の白三角で示される信号がオフトラッ
ク量が0になるように補正した後のトラッキング誤差信
号である。トラック中心とトラッキング誤差信号のゼロ
クロス点が一致するようにオフセット電圧を加えてい
る。この時、トラッキング誤差信号の0レベルに対する
上側振幅と下側振幅は非対称になる。
【0107】この非対称性が大きくなると、トラッキン
グ制御の動作が不安定となり、情報の正確な記録や再生
ができなくなる。このように、|TEmax−TE0|
と|TEmin−TE0|との差が大きくなると、オフ
トラック量が大きくなる。オフトラック量を小さくする
ために、オフセット電圧を加えたとしても、トラッキン
グ誤差信号の対称性のずれが大きくなる。この度合い
は、オフトラック量を0に補正したときのトラッキング
誤差信号の対称性のずれとして表現できる。
【0108】トラッキング誤差信号の対称性のずれにつ
いて、実施形態1と従来の光ヘッド装置とを比較した結
果を以下に述べる。
【0109】対物レンズの開口数NA=0.6、光の波
長λ=0.66μmとして、溝の間隔Gp=1.48μ
mの光ディスクを再生する際、開口を半径1の円とする
と、+1次の回折光と−1次の回折光は、中央でW=
0.51の幅の重複領域を持つ。
【0110】光ディスクの基材厚を0.6mmとして、
ラジアル方向にチルトが0.4度発生したとすると、従
来の光ヘッド装置では、トラック中心に対して約0.0
7μmのオフトラックを起こす。また、オフセット電圧
を加えてオフトラック量を0に補正すると、TE対称性
に31%のずれが生じる。
【0111】ここで、トラッキング誤差信号の対称性
は、トラッキング誤差信号の上端の値をAとし、下端の
値をBとして、(A+B)/(A−B)で定義する。
【0112】実施形態1の場合、トラッキング誤差信号
TE1を+1次と−1次の回折光の重複領域の外側だけ
から取ることにより、0.4度のラジアルチルトが発生
したときのトラック中心に対するオフトラック量は、約
0.045μmに抑えられる。また、オフトラック量を
0に補正するとトラッキング誤差信号の対称性のずれは
19%となり、従来例の約2/3の大きさに抑えられ
る。
【0113】また、従来の光ヘッド装置では、対物レン
ズシフトが発生すると、検出器上で検出スポットが移動
し、やはりオフトラック量を0に補正するとトラッキン
グ誤差信号の対称性のずれが生じる。対物レンズシフト
150μmでは、オフトラック量を0に補正するとトラ
ッキング誤差信号の対称性のずれは16%になる。
【0114】一方、実施形態1では、対物レンズシフト
150μmで、オフトラック量を0に補正するとトラッ
キング誤差信号の対称性のずれは3%に抑えられる。
【0115】上述したように、実施形態1では、光ディ
スク105のチルト等が存在しても、小さなオフトラッ
ク量を保ったまま、安定したトラッキング制御を実現す
ることができる。このため、実施形態1は、情報の記録
・再生を低い誤り率で実現できる。
【0116】以下に、上述した光ヘッド装置と同様の効
果を与える別の例を図4を用いて説明する。
【0117】図4は、光検出器151の検出領域20
1、204、205、208、および209と、情報再
生信号生成手段450とトラッキング誤差信号生成手段
451としての回路の構成とを示している。上述した光
ヘッド装置と異なる点は、光検出器150の代わりに光
検出器151が用いられることである。光学的な配置
は、図1に示す配置と同様である。
【0118】光検出器151は、分割線301、30
3、305、および306により5つの検出領域20
1、204、205、208、および209に分割され
る。分割線301と分割線303が、+1次の回折光と
−1次の回折光の重複領域200を挟むように配置さ
れ、分割線301と分割線303とにより領域が定めら
れた検出領域209に重複領域200の光が入る。
【0119】検出領域201、204、205、20
8、および209は、それらの受光した光量に応じて信
号s1、s2、s3、s4およびs5をそれぞれ生成す
る。
【0120】情報再生信号生成手段450としての回路
系について説明する。情報再生信号生成手段450は、
加算器401、404、および405を含んでいる。情
報の再生信号であるRF信号は、全領域201、20
4、205、208、および209から出力される信号
s1、s2、s3、s4およびs5の和から得られる。
図4に示したように、加算器401が「信号s1+信号
s4」の和信号を出力し、加算器404が「信号s2+
信号s3」の和信号を出力する。加算器405は、加算
器401の出力信号と加算器404の出力信号と検出領
域209から出力される信号s5を受け取り、受け取っ
た信号の和信号を出力する。
【0121】加算器405が出力する出力信号であるR
F信号は、 RF=s1+s2+s3+s4+s5 ・・・・・・(式9) によって求めることができる。
【0122】以下に、トラッキング誤差信号生成手段4
51としての回路系について説明する。トラッキング誤
差信号生成手段451は、加算器401および404
と、差動演算回路406とを含んでいる。差動演算回路
406は、加算器401と加算器404からの出力信号
を受け取り、その出力信号の差である差動信号を出力す
る。差動演算回路406から出力される出力信号は、 TE1=(s1+s4)−(s2+s3) ・・・・・・(式10) によって求めることができる。
【0123】この例では、検出領域の数とヘッドアンプ
の数は、図2に示す例より少ない構成で図2の例と同様
の効果を得ることができる。
【0124】以下に、図2に示す構成を有する光ヘッド
装置と同様の効果を与える更に別の例を図5を用いて説
明する。
【0125】図5は、光検出器152を示している。光
検出器152は、分割線306〜309により8つの領
域に分割される。溝の接線と垂直な分割線307と30
9は、溝からの+1次の回折光と溝からの−1次の回折
光の重複領域200を挟むように配置される。この2つ
の分割線307と309の外側であり、円の中心を含ま
ない検出領域210〜213が受光し、検出領域210
〜213が受光した光量に応じて、信号s1〜s4をそ
れぞれ生成する。
【0126】トラッキング誤差信号TE1は、 TE1=(s1+s4)−(s2+s3) ・・・・・・(式11) によって求めることができる。
【0127】この例の光ヘッド装置でも、+1次の回折
光と−1次の回折光の重複領域200の大部分を除い
て、回折光を受光することができ、図2および図4に示
す構成を有する光ヘッド装置とほぼ同様に、トラッキン
グ誤差信号の特性を改善することができる。図5に示す
構成を有する光ヘッド装置は、少ないオフトラック量
で、安定したトラッキング制御を行うことができるの
で、低い誤り率で情報の記録再生が可能になる。
【0128】以下に、図2に示す構成を有する光ヘッド
装置と同様の効果を与える更に別の例を図6を用いて説
明する。
【0129】図6は、光検出器153を示している。光
検出器153は、分割線310〜313により8つの領
域に分割される。溝の接線と平行な分割線310と31
2とは、光検出器153上への反射光108aの断面の
端の方に位置する。分割線310と312の外側であ
り、円の中心を含まない領域214〜217が受光し、
領域214〜217が受光した光量に応じて信号s1〜
s4をそれぞれ生成する。
【0130】トラッキング誤差信号TE1は、上記式1
1と同様の演算により求められる。
【0131】この例では、+1次の回折光と−1次の回
折光の重複領域200を大きくはずして、回折光を受光
することができ、図2および図4に示す構成を有する光
ヘッド装置とほぼ同様に、トラッキング誤差信号の特性
を改善することができる。図6に示す構成を有する光ヘ
ッド装置は、少ないオフトラック量で、安定したトラッ
キング制御を行うことができるので、低い誤り率で情報
の記録再生が可能になる。
【0132】なお、本実施形態1では、分割線は直線の
例を示したが、光ディスク105の溝による+1次の回
折光と−1次の回折光の重複領域200は、曲線で囲ま
れた領域となるので、これに合わせた曲線で分割線を形
成しても良い。
【0133】(実施形態2)この実施形態2でも、実施
形態1と同様、式4の条件を満たす場合について述べ
る。
【0134】この実施形態2では、光ディスク105の
溝による+1次の回折光と−1次の回折光の重複領域か
ら得られる信号からトラッキング誤差信号を補正する構
成および方法について示す。
【0135】実施形態2の光ヘッド装置の光学系の概略
図は、図1に示すものと同様である。このため、実施形
態2の光ヘッド装置の光学系の構成および動作は、実施
形態1の構成および動作と同様であるので、その構成お
よび動作の説明を省略する。
【0136】図7は、実施形態2の光検出器150の検
出領域201〜208とトラッキング誤差信号生成手段
451としての回路の構成を示す。光検出器150は、
分割線301〜304により検出領域201〜208の
8領域に分割される。分割線の配置等は実施形態1と同
様である。検出領域201〜208は受光し、検出領域
201〜208は、受光した光量に応じて信号s1〜s
8をそれぞれ生成する。フォーカス誤差信号FEおよび
情報再生信号の生成方法は、実施形態1と同様であるの
で省略する。
【0137】トラッキング誤差信号生成手段451とし
ての回路系の説明をする。トラッキング誤差信号生成手
段451は、加算器401〜404、407および40
8と動演算回路406とを有している。
【0138】図7に示すように、加算器401が、「信
号s1+信号s8」の和信号を出力し、加算器402が
「信号s2+信号s7」の和信号を出力し、加算器40
3が「信号s3+信号s6」の和信号を出力し、加算器
404が「信号s4+信号s5」の和信号を出力する。
加算器407は、加算器401の出力と加算器403の
出力信号とを受けて、それらの出力信号の和信号を出力
する。加算器408は加算器402の出力信号と加算器
404の出力信号とを受けて、それらの出力信号の和信
号を出力する。差動演算回路406は、加算器407の
出力信号と加算器408の出力信号とを受け、それらの
出力信号の差動信号を出力する。
【0139】差動演算回路406の出力信号は、 TE1=(s1+s3+s6+s8)−(s2+s4+s5+s7) ・(式1 2) で与えられる。
【0140】実施形態2の、中央の+1次回折光と−1
次回折光の重複領域200の光を受光する検出領域によ
って生成される信号を処理する方法は、通常のプッシュ
プル法とは異なる。実施形態2では、重複領域200の
光を受光する検出領域によって生成される信号の一部の
極性を反転し、極性を反転した信号と、検出領域によっ
て生成される信号の残りの一部の信号とを加算すること
によりトラッキング誤差信号を補正する。
【0141】実施形態2によると、実施形態1と同様の
条件で、ラジアル方向にチルトが0.4度発生したと
き、オフトラック量を0に補正するとトラッキング誤差
信号の対称性のずれは14%になる。これは、従来の光
ヘッド装置の約1/2であり、特にラジアルチルトに対
する抑制効果は大きい。
【0142】以上のように、実施形態2の光ヘッドで
は、装置光ディスク105のチルト等が存在しても、小
さなオフトラック量を保ったまま、安定したトラッキン
グ制御を実現することができる。これにより情報の記録
・再生を低い誤り率で実現できる。
【0143】以下に、図7に示す構成を有する光ヘッド
装置と同様の効果を与える更に別の例を図8を用いて説
明する。
【0144】図8は、光検出器153を示している。光
検出器153は、分割線315〜320により、12個
の検出領域218〜229に分割される。分割線315
と分割線319は、光ディスクの溝の接線と平行で、溝
からの+1次の回折光と−1次の回折光の重複領域を挟
むように配置されている。分割線315と分割線319
の距離は、上記式5のWと同程度とする。分割線316
〜318は、分割線315と分割線319の間に等間隔
に配置される。検出領域218〜229は、受光した光
量に応じて信号s1〜s12をそれぞれ生成する。
【0145】トラッキング誤差信号生成手段451とし
ての回路系について説明する。トラッキング誤差信号生
成手段451は、加算器401〜404および409〜
412と、差動演算回路406とを含んでいる。
【0146】加算器401は信号s1と信号s12の和
信号を出力し、加算器402は信号s2と信号s11の
和信号を出力し、加算器403は信号s3と信号s10
の和信号を出力し、加算器404は信号s4と信号s9
の和信号を出力し、加算器409は信号s5と信号s8
の和信号を出力し、加算器410は信号s6と信号s7
の和信号を出力する。加算器411は、加算器401、
403、および409から出力される出力信号を受け
て、それらの出力信号の和信号を出力する。また、加算
器412は、加算器402、404、および410から
出力される出力信号を受けて、それらの出力信号の和信
号を出力する。差動演算回路406は、加算器411の
出力信号と加算器412の出力信号を受けて、それらの
出力信号の差である差動信号を出力する。差動演算回路
406の出力信号は、 TE1=(s1+s3+s5+s8+s10+s12) −(s2+s4+s6+s7+s9+s11) ・・・・・・(式13) により与えられる。
【0147】図8に示す構成を有する光ヘッド装置で
は、ラジアルチルト0.4度であったとしても、オフト
ラック量は0.042μmとなる。
【0148】なお、オフトラック量を0に補正する場
合、図8に示す構成を有する光ヘッド装置では、トラッ
キング誤差信号の対称性のずれは18%になる。一方、
従来の光ヘッド装置では、トラッキング誤差信号の対称
性のずれは31%となり、図8に示す構成を有する光ヘ
ッド装置は、オフトラック量を0にする補正を行った場
合でも、従来の光ヘッド装置より優れたトラッキング誤
差信号の対称性を有する。
【0149】また、対物レンズシフト150μmが存在
する場合、オフトラック量を0に補正すると、図8に示
す構成を有する光ヘッド装置では、トラッキング誤差信
号の対称性のずれは8%になるが、従来の光ヘッド装置
では、トラッキング誤差信号の対称性のずれは16%に
なる。図8に示す構成を有する光ヘッド装置は、従来の
光ヘッド装置に比べて、トラッキング誤差信号の対称性
の悪さを約半分に低減することができる。
【0150】上述したように、実施形態2の光ヘッド装
置は、光ディスク105のチルト等が存在しても、小さ
なオフトラック量を保ったまま、安定したトラッキング
制御を実現することができる。実施形態2の光ヘッド装
置では、情報の記録・再生を低い誤り率で実現できる。
【0151】なお、この実施形態では、トラックによる
+1次と−1次の回折光の重複領域を、光ディスク10
5の溝の接線と垂直な方向には4分割しているが、更に
細かく分割しても良く、この実施形態と同様の効果を得
ることができる。
【0152】また、フォーカス方式として非点収差法を
考慮して、溝の接線と垂直な分割線320を設けている
が、この分割線がない場合には、加算器401〜40
4、409、および410は不要になる。このような場
合にも、その効果は、ここに示した実施形態と同様に得
られる。
【0153】(実施形態3)この実施形態3でも実施形
態1および2と同様に、上記式4の条件を満たす場合に
ついて述べる。
【0154】実施形態3では、溝による+1次の回折光
と−1次の回折光の重複領域200から得られる信号か
ら外乱に相当する補正信号を生成し、トラッキング誤差
信号を補正する。
【0155】実施形態3の光ヘッド装置の光学系の概略
図は、図1に示すものと同様である。このため、実施形
態3の光ヘッド装置の光学系の構成および動作は、実施
形態1の構成および動作と同様であるので、その構成お
よび動作の説明を省略する。
【0156】図9は、実施形態3の光検出器150の検
出領域201〜208と、トラッキング誤差信号生成手
段451としての回路の構成とを示す。
【0157】光検出器150は、分割線301〜304
により検出領域201〜208の8領域に分割される。
分割線の配置等は、実施形態1と同様である。検出領域
201〜208は、受光した光量に応じて信号s1〜s
8をそれぞれ生成する。
【0158】フォーカス誤差信号FEおよび情報再生信
号の生成方法は、実施形態1と同様であるので省略す
る。また、加算器401〜404に入力する入力信号
と、それらの入力信号を加算器401〜404が演算す
る方法も、実施形態1と同様である。
【0159】実施形態3のトラッキング誤差信号生成手
段451としての回路系の説明をする。トラッキング誤
差信号生成手段451は、加算器401〜404と、可
変利得増幅回路413および414と、差動演算回路4
06、415および416とを含んでいる。
【0160】可変利得増幅回路414は、加算器402
からの出力信号を受けて、この信号をα1倍した信号を
出力する。ここで、α1は所定の値である。また、可変
利得増幅回路413は、加算器403からの出力信号を
受けて、この信号をα2倍した信号を出力する。ここ
で、α2は所定の値である。
【0161】差動演算回路406は、加算器401の出
力信号と加算器404の出力信号とを受け、加算器40
1の出力信号から加算器404の出力信号を引いた差動
信号を出力する。
【0162】差動演算回路415は、可変利得増幅回路
413の出力信号と可変利得増幅回路414の出力信号
とを受け、それらの出力信号の差である差動信号を出力
する。
【0163】差動演算回路416は、差動演算回路40
6の出力信号と差動演算回路415の出力信号とを受
け、それらの出力信号の差である差動信号を出力する。
【0164】差動演算回路416の出力信号は、 TE1=(s1+s8)−(s4+s5) −{α1・(s2+s7)−α2・(s3+s6)}・・・・・・(式14) で与えられる。
【0165】ラジアルチルトの発生量や極性、対物レン
ズシフトの発生量・極性を考慮して、可変利得増幅回路
414の利得α1と可変利得増幅回路413の利得α2
が決定される。利得α1およびα2を変化させることに
より、|TEmax−TE0|と|TEmin−TE0
|との差を小さくすることができる。つまり、利得の調
整により補正量を調整することができるため、実施形態
3は実施形態2に比べ、上記差を小さくできるという改
善効果は大きい。
【0166】このため、実施形態3では、光ディスク1
05のチルト等が存在しても、小さなオフトラック量を
保ったまま、安定したトラッキング制御を実現すること
ができ、情報の記録・再生を低い誤り率で実現できる。
【0167】なお、実施形態3では、トラックによる+
1次と−1次の回折光の重複領域200を、光ディスク
105の溝の接線と垂直な方向に2分割しているが、更
に細かく分割しても良い。そのような場合であっても、
そのような光ヘッド装置は、上述した実施形態3と同様
の効果を得ることができる。
【0168】(実施形態4)この実施形態4でも、実施
形態1、2、および3と同様、式4の条件を満たす場合
について述べる。
【0169】実施形態4では、溝による+1次の回折光
と−1次の回折光の重複領域を含んだ領域の光学的な透
過率を小さくし、トラッキング誤差信号の特性を改善す
る。
【0170】図10aは、実施形態4の光ヘッド装置の
光学系の概略図を示している。図10aの光学系の構成
は、対物レンズ109を除いて、図1の光学系の構成と
同じである。このため、対物レンズ109以外の構成の
詳しい説明は、省略する。
【0171】以下に、図10aの対物レンズ109につ
いて、図10bを用いて説明する。
【0172】図10bは、実施形態4の集光光学系の一
部である対物レンズ109の正面図を示している。減光
手段として、対物レンズ109の斜線部110にホログ
ラムが設けられる。ホログラムにより回折された光は、
不要光となり、信号の再生に寄与せず、回折されなかっ
た0次光のみが有効に光ディスク105の情報層108
上に集光される。
【0173】実施形態4の光検出器150の検出領域2
51〜254は、図43aに示すような配置であっても
よい。検出領域251〜254が、図43aに示すよう
な配置である場合、トラッキング誤差信号TE1、フォ
ーカス誤差信号FE、および情報再生信号RFは、上述
した式1、式2、および式3によって求められる。
【0174】トラッキング誤差信号の対称性のずれにつ
いて、実施形態4と従来の光ヘッド装置とを比較した結
果を以下に述べる。
【0175】領域110の透過率T=55%、領域11
0の半径の対物レンズ109の半径に対する比を0.7
2として、実施形態1と同様な条件で、ラジアルチルト
0.4度、オフトラック量を0に補正したとき、実施形
態4では、トラッキング誤差信号の対称性のずれは17
%に抑えられるが、従来の光ヘッド装置では、トラッキ
ング誤差信号の対称性のずれは31%となる。実施形態
4は、従来の光ヘッド装置に比べて、トラッキング誤差
信号の対称性のずれを約1/2低減することができる。
【0176】実施形態4では、光ディスク105のチル
ト等が存在しても、小さなオフトラック量を保ったま
ま、安定したトラッキング制御を実現することができ
る。このことにより、実施形態4は、情報の記録・再生
を低い誤り率で実現できる。
【0177】また、本実施形態では、対物レンズ109
上に設けたホログラムの回折光で別のスポットを形成し
ても良い。この場合、0次の回折光を基材厚0.6mm
のDVD用スポットとして利用し、1次の回折光を基材
厚1.2mmのCD用スポットとして利用することがで
きる。ホログラムの回折光で別のスポットを形成するこ
とによって、2焦点レンズの機能と両立させることがで
きる。
【0178】なお、この実施形態では、減光手段として
ホログラムを設けたが、対物レンズに適当な透過率を持
つ反射膜をつけたり、吸収膜をつけても同様の効果を得
ることができる。
【0179】また、図11に示したように、減光手段を
対物レンズに直接付けるのではなく同様のホログラム素
子や、膜をつけたフィルター111を保持手段106
で、対物レンズと相対移動しないように保持してもよ
い。これらの場合も、この実施形態で示した効果と同等
の効果を得ることができる。
【0180】図11に示す減光手段は、対物レンズ10
4の、情報記憶媒体より遠い方の面を覆っているが、情
報記憶媒体より近い方の面を覆っていてもよい。同様
に、図10aの減光手段は、対物レンズ109の、情報
記憶媒体より近い方の面を覆っていてもよい。
【0181】なお、この実施形態では、集光光学系に一
体化して減光手段を設けたが、分離して固定光学系側に
設けてもよい。光源から情報記憶媒体に至る光路中に減
光手段がある例を図12に示す。図12に示すように光
源としての半導体レーザ101から出射された光は、減
光手段としてのフィルター111を通り、中央付近の光
量が減殺され、平行平板ビームスプリッタ102で反射
される。この場合光ディスク105のトラックからの+
1次の回折光と−1次の回折光の重複領域の0次光が減
り、重複領域の影響を減らすことができる。
【0182】また、情報記憶媒体から光検出器に至る光
学系に減光手段がある例を図13に示す。図13に示す
ように平行平板プリズム112の下側に減光領域113
を設ける方法でもよい。このように配置しても、+1次
の回折光と−1次の回折光の重複領域の影響を減らすこ
とができ、ほぼ同様の効果が得られる。
【0183】なお、実施形態1から4では、フォーカス
誤差信号を得る方法として非点収差法を用いたが、本発
明の効果はこれに限定されるものではなく、フォーカス
方式はフーコー法やスポットサイズ法など他の方法と組
み合わせることができ、フォーカスの方式に限定される
ものではない。
【0184】(実施形態5)この実施形態5でも実施形
態1から4と同様、式4の条件を満たす場合について述
べる。
【0185】この実施形態5では、分割手段として、ホ
ログラム素子もしくは段差プリズムを用いている。フォ
ーカス誤差信号を得る方法は、スポットサイズ法を用い
る。
【0186】図14は、実施形態5の光ヘッド装置の光
学系の概略図を示している。
【0187】以下に、実施形態5の構成および動作を図
14を用いて説明する。
【0188】光源としての半導体レーザ101から出た
光は、コリメータレンズ103で平行光になり、ビーム
スプリッタ115で反射される。この光は集光光学系の
一部である対物レンズ104で収束光となる。収束光
は、情報記憶媒体としての光ディスク105の情報層1
08上に集光される。情報層108で反射した反射光1
08aは、再び対物レンズ104を通り、平行光とな
る。平行光となった反射光108aは、ビームスプリッ
タ115を透過し、検出レンズ116で収束光となる。
収束光となった108aは、分割手段であるホログラム
素子117で回折される。ホログラム素子117で回折
された、−1次回折光108bと+1次回折光108c
は光検出器154で、受光される。
【0189】図15は、ホログラム素子117の領域分
割のパターンと、光検出器154の検出領域と光検出器
154上での−1次回折光108bと+1次回折光10
8cの断面の形を示している。
【0190】ホログラム素子117は、複数の短冊状の
領域に分けられる。各領域に付けられた記号は、図15
の光検出器154上での−1次回折光108bと+1次
回折光108cの断面に付けられた記号に対応する。大
文字A〜Dで表される領域から生じる−1次の回折光1
08bは、小文字a〜dで表される領域から生じる−1
次回折光108bより検出レンズ116から遠い側に集
光される。
【0191】対物レンズ104から出射される光の集光
点F0が、光ディスク105の情報層108上に一致す
るとき、光検出器154上の大文字A〜Dの記号が付け
られた回折光の断面と小文字a〜dの記号が付けられた
回折光の断面とが同じ大きさになるように、光学系およ
びホログラム素子117は設計されている。
【0192】検出領域230〜232は、受光した光量
に応じて、信号f1〜f3を出力する。
【0193】フォーカス誤差信号FEは、 FE=f1+f3−f2 ・・・・・・(式15) によって求められる。
【0194】光ディスク105の情報層108が対物レ
ンズ104からの出射光の集光点F0より対物レンズ1
04から遠ざかったとき、大文字A〜Dの記号が付けら
れた−1次回折光108bの断面は小さくなり、小文字
a〜dの記号が付けられた−1次回折光108bの断面
は大きくなる。従って、f1とf3の信号は減少し、f
2の信号は増加し、フォーカス誤差信号FEは減少す
る。
【0195】光ディスク105の情報層108が対物レ
ンズ104からの出射光の集光点F0より対物レンズ1
04に近づいたとき、大文字A〜Dの記号が付けられた
−1次回折光108bの断面は大きくなり、小文字a〜
dの記号が付けられた−1次回折光108bの断面は小
さくなる。従って、f1とf3の信号は増加し、f2の
信号は減少し、フォーカス誤差信号FEは増加する。
【0196】これにより、集光点F0を情報層108上
に保つ、フォーカス制御が実現される。
【0197】光検出器154の検出領域233〜236
から受光した光量に応じて得られる信号をt1〜t4と
する。トラッキング誤差信号生成手段としての演算回路
(図示せず)は、トラッキング誤差信号TE1を生成す
る。
【0198】トラッキング誤差信号TE1は、 TE1=(t1+t4)−(t2+t3) ・・・・・・(式16) によって求められる。
【0199】これは、実質的に図15のホログラム素子
117で斜線の無い領域と斜線のある領域との光量の差
を与える。
【0200】位相差法のトラッキング誤差信号TE2
は、(信号t1+信号t3)と(信号t2+信号t4)
の位相を比較することにより得られる。
【0201】情報を再生するためのRF信号は、式17
のRFf、または式18のRFt、あるいはRFfとR
Ftの両方の和で与えられる。
【0202】RFfは、 RFf=f1+f2+f3 ・・・・・・(式17) によって求められる。
【0203】RFtは、 RFt=t1+t2+t3+t4 ・・・・・・(式18) によって求められる。
【0204】この実施形態5の特徴は、開口の中央を通
りトラックと平行な分割線の両側の数個の領域を対角方
向に入れ換えていることにある。図15では、AとD、
BとC,aとd,bとcの計8本が互いに入れ替わって
いる。これにより、実施形態2と同様の効果を得ること
ができる。ラジアル方向にチルトが0.4度発生したと
き、実施形態5では、オフトラック量を0に補正すると
トラッキング誤差信号の対称性のずれは14%になる。
このトラッキング誤差信号の対称性のずれは、従来の光
ヘッド装置のトラッキング誤差信号の対称性のずれの約
1/2となる。実施形態5は、特にラジアルチルトを抑
制する。
【0205】実施形態5では、光ディスク105のチル
ト等が存在しても、小さなオフトラック量を保ったま
ま、安定したトラッキング制御を実現することができ
る。このことにより、実施形態5は、情報の記録・再生
を低い誤り率で実現できる。
【0206】また、別の領域パターンとして、図16に
示すホログラム素子118のように中央の領域の一部の
みを対角に入れ換えれば、実施形態2の図8に示した光
検出器153を用いた例と同様の効果を得られる。この
場合、ラジアルチルト0.4度である場合、オフトラッ
ク量は0.042μmとなる。オフトラック量を0に補
正するとトラッキング誤差信号の対称性のずれは18%
になる。ラジアルチルト0.4度である場合、オフトラ
ック量を0に補正すると、従来の光ヘッド装置では、ト
ラッキング誤差信号の対称性のずれは31%となる。つ
まり、図16に示すホログラム素子118を用いた実施
形態5は、従来の光ヘッド装置に比べて、トラッキング
誤差信号の対称性のずれを大幅に減少することができ
る。
【0207】また、図16に示すホログラム素子118
を用いた実施形態5では、対物レンズシフト150μm
が存在するとき、オフトラック量を0に補正すると、ト
ラッキング誤差信号の対称性のずれは8%になる。一
方、従来の光ヘッド装置では、対物レンズシフト150
μmが存在するとき、オフトラック量を0に補正する
と、トラッキング誤差信号の対称性のずれは16%とな
る。つまり、図16に示すホログラム素子118を用い
た実施形態5は、従来の光ヘッド装置に比べて、トラッ
キング誤差信号の対称性のずれを約半分に低減すること
ができる。
【0208】図16に示すホログラム素子118を用い
た実施形態5では、光ディスク105のチルト等に対し
て、小さなオフトラック量を保ったまま、安定したトラ
ッキング制御を実現することができる。これにより、図
16に示すホログラム素子118を用いた実施形態5
は、情報の記録・再生を低い誤り率で実現できる。
【0209】このように、この実施形態5では、分割手
段としてホログラム素子を用いることにより、光検出器
の検出領域を従来例から増やすことなく大きな効果を実
現できる。このため、RF信号を得るためのヘッドアン
プを増やさなくてもよく、回路的負担が少ない。
【0210】また、この実施形態5では、開口の中心を
通って、トラックの接線とは垂直な分割線で領域を分割
し、コリメータレンズ103に近い側で集光点をもつ球
面波を作る小文字の記号a〜dで表される領域と、遠い
側で集光点を持つ球面波を作る大文字の記号A〜Dで表
される領域が、この分割線をはさんで互いに接するよう
に配置する。また、通常は光の照射されない開口の外側
にもこの2種類の領域を交互に配置する。
【0211】トラックと垂直方向に分割線を設けず、ト
ラックと平行な方向に開口の端から端に達する細長い領
域とした場合、ホログラム素子117と対物レンズ10
4の開口の中心がずれると、光検出器154の小文字の
記号a〜dで表される領域に入る光量と大文字の記号A
〜Dで表される領域に入る光量のバランスが崩れる。ま
た、対物レンズ104から出射される光の集光点F0が
光ディスク105の惰報層108上からずれ、デフォー
カスを生じた場合、光ディスク105のトラックによる
±1次の回折光と0次光が重なる部分には、トラックと
平行な明暗の縞模様を生じる。縞模様とホログラム素子
117の領域の分割の重なり方により、やはり小文字の
記号a〜dで表される領域にはいる光量と大文字の記号
A〜Dで表される領域にはいる光量のバランスが崩れ
る。
【0212】この実施形態5の方法によれば、このよう
なバランスのずれは原理的になくなる。
【0213】計算上では、トラックの接線と垂直に分割
線を入れない従来例の場合、対物レンズの開口数NA=
0.5、光の波長λ=0.795μm、対物レンズの直
径=4mmとし、ホログラム素子の各領域の幅を0.2
mmとし、対物レンズと偏光異方性ホログラム素子の中
心を100μmずらしたとき、±2μmのデフォーカス
でフォーカスゲインが3.4dB変化する。
【0214】この実施形態5の様な配置をした場合、計
算上、同様の条件で、フォーカスゲインは1.2dBし
か変化しない。この変動量は従来例の約1/3であり、
大幅に減少している。これによりフォーカス制御の安定
化が実現でき、外乱に強くなるため、情報再生時の誤り
率は低下する。
【0215】また、トラックと垂直方向の分割を入れず
に、開口の外側にも交互に2つの領域を設けると、計算
上では、同様の条件でフォーカスゲインは1.8dBし
か変化しない。この変動量は従来例の約1/2である。
これによりフォーカス制御の安定化が実現でき、惜報再
生時の誤り率は低下する。
【0216】また、分割手段としてのホログラム素子の
領域のパターンは、光検出器の検出領域のパターンに比
べて自由に設定することができ、目的に合わせた領域の
パターンを簡単に実現することができる。
【0217】なお、本実施形態5の分割手段は単にホロ
グラム素子としたが、偏光異方性ホログラム素子と1/
4波長板を組み合わせて用いても良い。この場合本発明
の効果を損なうことなく、光の利用効率を上げることが
できる。
【0218】なお、この実施形態5では、フォーカス制
御に関する発明とトラッキング制御に関する発明を同時
に実現する分割手段を示したが、フォーカス制御に関す
る発明と、トラッキング制御に関する発明は独立してお
り、どちらか一方のみを用いる構成にすれば、その発明
に応じた効果をそれぞれ独立に得ることができる。
【0219】また、分割手段としては、ホログラム素子
以外にも、段差プリズム等を用いる方法がある。図17
にその場合の光学系の概略図を示す。図14のホログラ
ム素子117の代わりに、段差プリズム119を用い
る。段差プリズムで分離された光は、光検出器154で
受光される。この場合も、ホログラム素子を用いた場合
と同様の効果を得ることができる。
【0220】(実施形態6)以下に、情報記憶媒体とし
ての光ディスクの溝に対して、オフトラックした位置に
記録された情報を再生する構成および方法について述べ
る。
【0221】実施形態6の光ヘッド装置の光学系の概略
図は、図1に示すものと同様である。このため、実施形
態5の光ヘッド装置の光学系の構成および動作は、実施
形態6の構成および動作と同様であるので、その構成お
よび動作の説明を省略する。
【0222】図18は、実施形態6の光検出器150の
検出領域と、情報再生信号生成手段450とトラッキン
グ誤差信号生成手段451としての回路の構成とを示し
ている。
【0223】光検出器150は、分割線301〜304
により検出領域201〜208の8領域に分割される。
分割線の配置等は、実施形態1と同様である。検出領域
201〜208から受光した光量に応じて得られる信号
を各々s1〜s8とする。
【0224】図18の情報再生信号生成手段450は、
実施形態1と同様に、加算器401〜404、および4
05を含んでいる。さらに、図18の情報再生信号生成
手段450は、加算器417および419と、差動演算
回路418および420を含んでいる。また、トラッキ
ング誤差信号生成手段451は、加算器401〜40
4、421、および422と差動演算回路423とを含
んでいる。
【0225】以下に、オフトラックした位置に記録され
たピット列を読み取る際の動作を図19a、19b、お
よび19cを用いて説明する。
【0226】図19aは、光ディスク上に溝501およ
びピット502が配置されている光ディスクを示してい
る。なお、溝501およびピット502は、図1の情報
層108の上に記録されいてる。
【0227】溝が配置されたゾーン503およびゾーン
506の溝中心を通るトラック507に対し、第1のア
ドレスゾーン504では、トラック508のピット列の
中心が所定の距離だけオフトラックしている。また、第
2のアドレスゾーン505では、トラック509のピッ
ト列の中心は、トラック508とは逆方向に所定の距離
だけオフトラックしている。
【0228】対物レンズ104から出射される光の集光
点F0が、ゾーン503またはゾーン506にある時、
トラッキング制御が行われていると、集光点F0はトラ
ック507上、例えば点510に存在する。光ディスク
105の回転とともに光ヘッド装置との相対位置が移動
し、集光点F0はトラック507の延長線上を地点51
1、地点512、地点513の順に移動する。集光点F
0が第1のアドレスゾーン504および第2のアドレス
ゾーン505にある間は、トラッキング誤差信号がホー
ルドされている。
【0229】フォーカス誤差信号FEは、実施形態1と
同様に、FE=(s1+s2+s5+s6)−(s3+
s4+s7+s8)を演算することによって求められ
る。
【0230】トラッキング誤差信号は、下記式19の演
算によって求めることができる。図18のトラッキング
誤差信号生成手段451では、加算器421は、加算器
401から出力される信号t1と加算器402から出力
される信号t2を受け取り、信号t1と信号t2の和で
ある信号を出力する。加算器422は、加算器403か
ら出力される信号t3と加算器404から出力される信
号t4を受け取り、信号t3と信号t4の和である信号
を出力する。差動演算回路423は、加算器421から
出力される信号と加算器422から出力される信号を受
け取り、それらの差動信号を出力する。つまり、差動演
算回路423の出力信号TEは、 TE=(t1+t2)−(t3+t4) ・・・・・・(式19) によって求められる。このトラッキング誤差信号TEに
よって、トラッキング制御が行われる。
【0231】図18の情報再生信号生成手段450は、
図2の情報再生信号生成手段450と同様に情報再生信
号RFを生成する。情報再生信号を生成する方法を以下
に示す。情報再生信号生成手段450は、加算器401
〜405を有している。
【0232】加算器401は、信号s1と信号s8を受
け取り、信号s1と信号s8の和である信号t1を出力
する。加算器402は信号s2と信号s7を受け取り、
信号s2と信号s7の和である信号t2を出力する。加
算器403は、信号s3と信号s6を受け取り、信号s
3と信号s6の和である信号t3を出力する。加算器4
04は、信号s4と信号s5を受けて、信号s4と信号
s5の和である信号t4を出力する。加算器405は、
加算器401〜404から出願される出力信号t1〜t
4を受け取り、それらの信号の和である信号を出力す
る。加算器405から出力される情報再生信号RFは、 RF=t1+t2+t3+t4 ・・・・・・(式20) で与えられる。
【0233】また、加算器417は、加算器402、4
03、および404から出力される信号t2、t3、お
よびt4を受け取り、それらの信号の和である信号を出
力する。差動演算回路418は、加算器401からの出
力信号と加算器417からの出力信号を受け取り、それ
らの差動信号を出力する。差動演算回路418から出力
される信号RFa1は、 RFa1=t1−(t2+t3+t4) ・・・・・・(式21) で与えられる。
【0234】加算器419は、加算器401、402、
および403から出力される信号t1、t2、およびt
3を受け取り、それらの信号の和である信号を出力す
る。差動演算回路420は、加算器419からの出力信
号と加算器404からの出力信号を受け取り、それらの
差動信号を出力する。差動演算回路420から出力され
る信号RFa2は、 RFa2=(t1+t2+t3)−t4 ・・・・・・(式22) で与えられる。
【0235】アドレス検出回路424は、差動演算回路
423からのトラッキング誤差信号TEを受け取り、対
物レンズ104から出射される光の集光点F0が、溝の
あるゾーン503またはゾーン506にあるのか、第1
のアドレスゾーン504、もしくは第2のアドレスゾー
ン505にあるのかを判定し、判定した結果である識別
信号を出力する。
【0236】制御回路425は、アドレス検出回路42
4が出力する識別信号を受け取り、識別信号に基づいて
スイッチ426とスイッチ427を制御する。
【0237】スイッチ426は、差動演算回路418か
ら出力される信号と差動演算回路420から出力される
信号を受け取り、それらのうちの一方を出力する。
【0238】スイッチ427は、加算器405から出力
される信号とスイッチ426から出力される信号を受け
取り、それらのうちの一方を出力する。スイッチ427
から出力される信号は、情報記憶媒体に記録されてい
る、情報もしくはアドレスを再生するために使用され
る。
【0239】制御回路425は、対物レンズ104から
出力される光の集光点F0が、溝のあるゾーン503ま
たはゾーン506にあるときには、スイッチ427から
は、加算器405の出力信号RFが出力されるようにス
イッチを制御する。また、集光点F0が第1のアドレス
ゾーン504にあるときには、スイッチ427からは、
差動演算回路418の出力信号RFa1が出力されるよ
うにスイッチを制御する。更に、集光点F0が第2のア
ドレスゾーン505にあるときには、スイッチ427か
らは差動演算回路420の出力信号RFa2が出力され
るようにスイッチを制御する。
【0240】すなわち、第1のアドレスゾーン504の
地点511上に集光点F0がある場合、図19bに示す
ように、分割線301をはさんだ2つの領域から出力さ
れるそれぞれの差である差動信号から、トラック507
上にピット列として記録された情報の再生を行う。
【0241】第2のアドレスゾーン505の地点512
上に集光点F0がある場合、図19cに示すように、分
割線303をはさんだ2つの領域から出力されるそれぞ
れの差である差動信号から、トラック507上にピット
列として記録された情報の再生を行う。
【0242】以下に、対物レンズの開口数NA=0.6
とし、光の波長λ=0.660μmとし、溝の間隔Gp
=1.48μmとし、トラック507に対してトラック
508とトラック509が各々0.37μmずつオフト
ラックしている光ディスクにおけるジッターについて、
実施形態6の光ヘッド装置と従来の光ヘッド装置とを比
較した結果を示す。
【0243】開口の中央の分割線で検出領域を分割し、
分割された領域から出力されるそれぞれの差である差動
信号から情報を再生する従来の光ヘッド装置では、計算
上のジッターが6.4%となる。
【0244】一方、実施形態6では、開口を半径1の円
として、分割線302からの距離をdとして、d=0.
23の位置の分割線303または分割線301で検出領
域を分割し、分割された領域から出力されるそれぞれの
差である差動信号から情報を再生した場合、計算上のジ
ッターは1.8%となる。実施形態6は、従来の光ヘッ
ド装置に比べて、4%以上のジッターを改善することが
できる。
【0245】また、dが0.1以上であり、且つdが
0.3以下であれば、実施形態6によるジッターは3%
以下となり、実施形態6によるジッターは、従来の光ヘ
ッド装置によるジッターの半分以下になる。
【0246】以上のように、本実施形態で示したような
構成では、オフトラックした位置のピット列を少ないジ
ッターで再生することができるため、外乱等に対するマ
ージンが増加し、このような形式でアドレス等の情報を
記録した光ディスクへの情報の記録再生の安定化が可能
となる。
【0247】以下に、図18に示す光検出器とは異なる
光検出器を有する光ヘッド装置を図20を用いて説明す
る。
【0248】図20は、光検出器151の検出領域20
1、204、205、208、および209と、情報再
生信号生成手段450と、トラッキング誤差信号生成手
段451とを示している。
【0249】図20の情報再生信号生成手段450は、
加算器401、404、405、417、および419
と、差動演算回路418および420とを含んでいる。
また、図20のトラッキング誤差信号生成手段451
は、加算器401および404と差動演算回路423と
を含んでいる。
【0250】加算器405は、光検出器151の全ての
検出領域201、204、205、208、および20
9が受け取る光量に相当する信号を生成する。また、差
動演算回路418は、差動信号{信号t1−(信号t2
+信号t3)}を生成する。また、差動演算回路420
は、差動信号{(信号t1+信号t2)−信号t3}を
生成する。ここで、信号t1は加算器401により生成
され、信号t2は領域209によって出力される信号s
5と同一の信号であり、信号t3は加算器404により
生成される。
【0251】トラッキング誤差信号は、分割線301の
左側にある2つの領域によって出力される信号を足し合
わせた信号t1と、分割線303の右側にある2つの領
域によって出力される信号を足し合わせた信号t3との
差である差動信号となる。
【0252】上述した構成により、図20に示す光検出
器を有する光ヘッド装置では、アドレス等の情報を記録
した光ディスクへの情報の記録再生の安定化が可能とな
る。
【0253】以下に、図18に示す情報再生信号生成手
段とは異なる情報再生信号生成手段を有する光ヘッド装
置を図21a、21b、および21cを用いて説明す
る。
【0254】図21aは、光ディスク上に溝501およ
びピット502が配置されている光ディスクを示してい
る。なお、溝501およびピット502は、図1の情報
層108の上に記録されいてる。
【0255】図21bおよび21cは、光検出器350
および情報再生信号生成手段450の概略を示してい
る。
【0256】図21bは、第1のアドレスゾーン504
に記録されている情報を再生するために必要な回路構成
を示している。図21cは、第2のアドレスゾーン50
5に記録されている情報を再生するために必要な回路構
成を示している。なお、情報再生信号生成手段450
は、図21bに示される加算器430および差動演算回
路431と、図21cに示される加算器432および差
動演算回路433とを含んでいる。
【0257】差動演算回路431は下記式23に基づき
再生信号RFa3を生成し、差動演算回路433は下記
式24に基づき再生信号RFa4を生成する。
【0258】 RFa3=t1−(t3+t4) ・・・・・・(式23) RFa4=(t1+t2)-t4 ・・・・・・(式24) 第1のアドレスゾーン504に記録されている情報を再
生する場合、再生信号RFa3が使用され、第2のアド
レスゾーン505に記録されている情報を再生する場
合、再生信号RFa4が使用される。情報再生信号生成
手段450は、再生信号RFa3または再生信号RFa
4を選択する選択部を有していても良い。
【0259】以下に、対物レンズの開口数がNA=0.
6であり、光の波長がλ=0.660μmであり、溝の
間隔がGp=1.48μmであり、トラック507に対
してトラック508とトラック509が各々0.37μ
mずつオフトラックしている光ディスクのジッターにつ
いて、図21bおよび図21cの構成を有する光ヘッド
装置と従来の光ヘッド装置とを比較した結果を示す。
【0260】上述したように、開口の中央の分割線で検
出領域を分割し、分割された領域から出力されるそれぞ
れの差である差動信号から情報を再生する従来の光ヘッ
ド装置では、計算上のジッターが6.4%となる。
【0261】一方、図21bおよび図21cの構成を有
する光ヘッド装置は、開口を半径1の円として、分割線
302からの距離をdとして、d=0.23の位置の分
割線303または分割線301で検出領域を分割し、分
割された領域から出力される信号を上述したように演算
した差動信号RFa3またはRFa4から情報を再生し
た場合、計算上のジッターは1.4%となる。図21b
および図21cの構成を有する光ヘッド装置は、従来の
光ヘッド装置に比べて、5%以上のジッターを改善する
ことができる。
【0262】以上のように、本実施形態で示したような
構成でも、オフトラックした位置のピット列を少ないジ
ッターで再生することができるため、外乱等に対するマ
ージンが増加し、このような形式でアドレス等の情報を
記録した光ディスクへの情報の記録再生の安定化が可能
となる。
【0263】以下に、図18および図20に示す情報再
生信号生成手段とは異なる情報再生信号生成手段を有す
る光ヘッド装置を図22aおよび22bを用いて説明す
る。
【0264】図22aは、光ディスク上に溝501およ
びピット502が配置されている光ディスクを示してい
る。なお、溝501およびピット502は、図1の情報
層の上に記録されいてる。
【0265】図22bは、光検出器351および情報再
生信号生成手段450の概略を示している。
【0266】情報再生信号生成手段450は、差動演算
回路434を備えている。差動演算回路434は、下記
式25に基づき再生信号RFa0を生成する。
【0267】RFa0=t1−t4 ・・・・・・(式25) 再生信号RFa0は、第1および第2のアドレスゾーン
504および505において、再生信号として使用さ
れ、情報の再生が行われる。
【0268】以下に、対物レンズの開口数がNA=0.
6であり、光の波長がλ=0.660μmであり、溝の
間隔がGp=1.48μmであり、トラック507に対
してトラック508とトラック509は各々0.37μ
mずつオフトラックしている光ディスクのジッターにつ
いて、図22bの構成を有する光ヘッド装置と従来の光
ヘッド装置とを比較した結果を示す。
【0269】上述したように、従来の光ヘッド装置で
は、計算上のジッターが6.4%となる。図22bの構
成を有する光ヘッド装置によるジッターは、2.6%と
なる。図22bの構成を有する光ヘッド装置は、従来の
光ヘッド装置に比べて、4%近いジッターを改善するこ
とができる。
【0270】以上のように、本実施形態で示したような
構成でも、オフトラックした位置のピット列を少ないジ
ッターで再生することができるため、外乱等に対するマ
ージンが増加し、このような形式でアドレス等の情報を
記録した光ディスクへの情報の記録再生の安定化が可能
となる。
【0271】図22bの構成を有する光ヘッド装置で
は、再生している情報が第1のアドレスゾーン504に
位置するのか、第2のアドレスゾーン505に位置する
のかによって、情報再生信号生成手段450から出力さ
れる信号を選択する必要がない。このため、図22bの
構成を有する光ヘッド装置は、比較的簡単な回路系で実
現できる。
【0272】以下に、図18、図20および図22に示
す情報再生信号生成手段とは異なる情報再生信号生成手
段を有する光ヘッド装置を図23aおよび23bを用い
て説明する。
【0273】図23aは、光ディスク上に溝501およ
びピット502が配置されている光ディスクを示してい
る。なお、溝501およびピット502は、図1の情報
層108の上に記録されいてる。
【0274】図23bは、光検出器352および情報再
生信号生成手段450の概略を示している。
【0275】情報再生信号生成手段450は、差動演算
回路437と、加算器435および436とを備えてい
る。差動演算回路437は、下記式26に基づき再生信
号RFa00を生成する。
【0276】 RFa00=(t1+t3)−(t2+t4) ・・・・・・(式26) RFa00は、第1および第2のアドレスゾーン504
および505において再生信号として使用される。
【0277】上述したように、従来の光ヘッド装置で
は、計算上のジッターが6.4%となる。図23bの構
成を有する光ヘッド装置によるジッターは、1.2%と
なる。図23bの構成を有する光ヘッド装置は、従来の
光ヘッド装置に比べて、5%に近いジッターを改善する
ことができる。
【0278】図23bの構成を有する光ヘッド装置で
は、再生している情報が第1のアドレスゾーン504に
位置するのか、第2のアドレスゾーン505に位置する
のかによって、情報再生信号生成手段450から出力さ
れる信号を選択する必要がない。このため、図23bの
構成を有する光ヘッド装置は、比較的簡単な回路系で実
現できる。
【0279】(実施形態7)実施形態7では、実施形態
6と同様に、情報記憶媒体としての光ディスクの溝に対
して、オフトラックした位置に記録されたマークとスペ
ースからなる、ピット列を再生する。
【0280】実施形態7の光ヘッド装置の光学系は、図
14に示す実施形態5の光学系と下記の点を除いて同じ
である。実施形態7の光ヘッド装置の光学系では、図1
4のホログラム素子117の代わりにホログラム素子1
20が用いられ、光検出器154の代わりに光検出器1
55が用いられる。
【0281】ホログラム素子120の領域分割のパター
ンについて、図24を用いて説明する。図24は、ホロ
グラム素子120の領域分割のパターンと、光検出器1
55の検出領域と光検出器155上で0次光108aと
−1次回折光108bと+1次回折光108cの断面の
形を示している。
【0282】ホログラム素子120は、複数の短冊状の
領域に分けられる。各領域に付けられた記号は図24の
光検出器154上での0次光108a、−1次回折光1
08bと+1次回折光108cの断面の記号に対応す
る。大文字A〜Dの記号の領域から生じる−1次の回折
光108bは、小文字a〜dの記号の領域から生じる−
1次回折光108bより検出レンズ116から遠い側に
焦点を結ぶ。Xの記号の領域の光は回折されず、すべて
0次光108aとなる。
【0283】−1次の回折光108bは検出領域230
〜232で受光され、+1次回折光108cは、検出領
域233〜236で受光される。また0次光は、検出領
域237で受光される。フォーカス誤差信号は、検出領
域230〜232から受光した光量に応じて得られる信
号から生成される。
【0284】検出領域233〜236で受光した光量に
応じて得られる信号を各々t1〜t4とする。また検出
器237で受光した光量に応じて得られる信号をx0と
する。光ディスク105の溝501に対するトラッキン
グ誤差信号TEは、 TE=(t1+t4)−(t2+t3) ・・・・・・(式27) から得られる。
【0285】ホログラム素子120のX領域を透過する
0次光に対するX以外の領域で回折される+1次回折光
108cの回折効率の比をβとする。
【0286】情報再生信号RFは、 RF=t1+t2+t3+t4+β・x0 ・・・・・・(式28) から得られる。
【0287】図19aのような構造の光ディスク105
を再生する際、第1のアドレスゾーン504のトラック
507上に集光点F0があるときは、次式のRFa1を
得るような、演算を行うことによりトラック508上に
ピット列として記録された情報を再生する。
【0288】 RFa1=(s1+s4)−(s2+s3+β・x0) ・・・・・・(式29) また、集光点F0が第2のアドレズゾーン505のトラ
ック507上にあるときには、次式のRFa2を得るよ
うな演算を行うことにより、トラック509上のピット
列として記録された情報を再生する。
【0289】 RFa2=(s1+s4+β・x0)−(s2+s3) ・・・・・・(式30) このような構成により、実施形態7では、実施形態6と
同様の効果が得られる。実施形態7では、集光点F0に
対してオフトラックした位置に記録されたピット列を再
生する際の、ジッターが低減される。従って、実施形態
7では、このような形式でアドレス等の情報を記録した
光ディスクへの情報の記録再生の安定化が可能となる。
【0290】(実施形態8)実施形態8では、ホログラ
ム素子を用いてTE信号の特性の改善を行う例を示す。
フォーカスはスポットサイズ法を取り、トラッキングは
プッシュプル法を取る構成を示す。
【0291】図25は、実施形態8の光ヘッド装置の光
学系の概略図を示している。以下、光学系の構成および
動作を図25を用いて説明する。
【0292】光源としての半導体レーザ101から出射
された直線偏光の光101aは、集光光学系の一部とし
てのコリメータレンズ103で平行光になる。この平行
光となった光101aは分割手段としての偏光異方性ホ
ログラム素子121に入る。半導体レーザ101から出
射された光101aの偏光方向は、偏光異方性ホログラ
ム素子121で、回折光を生じないような方向に配置さ
れる。偏光異方性ホログラム素子121を通った光10
1aは、1/4波長板122を通り円偏光となる。この
光101aはさらに、集光光学系の一部としての対物レ
ンズ104で集光され、情報記憶媒体としての光ディス
ク105の情報層108上に集光される。
【0293】保持手段106は、偏光異方性ホログラム
素子121と1/4波長板122と対物レンズ104を
一体に保持する。アクチュエータ107は、保持手段1
06を、光ディスク105の面振れや偏芯に追従して移
動させる。
【0294】光ディスク105の情報層108で回折・
反射された反射光108aは、再び対物レンズ104を
通り平行光となる。この平行光となった反射光108a
は、もう一度1/4波長板122を通り、光101aと
は90度方向の異なる直線偏光となる。この方向の直線
偏光は偏光異方性ホログラム素子121により回折さ
れ、−1次回折光108bと+1次回折光108cが生
じる。−1次回折光108bと+1次回折光108cは
再びコリメータレンズ103で収束光となる。この収束
光となった−1次回折光108bは光検出器156で受
光され、+1次回折光108cは光検出器157で受光
される。
【0295】図26に分割手段としての偏光異方性ホロ
グラム素子121の領域分割のパターンと、光検出器1
56と光検出器157の検出領域と光検出器上での−1
次回折光108bと+1次回折光108cの断面を示し
ている。偏光異方性ホログラム素子121は、複数の短
冊状の領域に分けられる。
【0296】大文字の記号AおよびBで表される領域か
ら生じる−1次回折光108bは、小文字aおよびbで
表される領域から生じる−1次回折光108bよりコリ
メータレンズ103から遠い側に集光される。
【0297】対物レンズ104から出射される光の集光
点F0が光ディスク105の情報層108上に一致する
とき、光検出器156上の大文字AおよびBの記号が付
けられた−1次回折光108bの断面と小文字aおよび
bの記号が付けられた−1次回折光108bの断面とが
同じ大きさになるように、光学系およびホログラム素子
121は設計されている。
【0298】検出領域238〜243から受光した光量
に応じて得られる信号を、各々信号f1〜f6とする。
フォーカス誤差信号FEは、式31、または、式32に
相当する演算により得られる。
【0299】 FE=(f1+f3+f5)−(f2+f4+f6) ・・・・・・(式31) FE=f5−f2 ・・・・・・(式32) 光ディスク105の情報層108が対物レンズ104か
らの出射光の集光点F0より対物レンズ104から遠ざ
かったとき、大文字AおよびBの記号が付けられた−1
次回折光108bの断面は小さくなり、小文字aおよび
bの記号が付けられた−1次回折光108bの断面は大
きくなる。従って、信号f1、f3、およびf5は減少
し、信号f2、f4、およびf6は増加し、フォーカス
誤差信号FEは減少する。
【0300】光ディスク105の情報層108が対物レ
ンズ104からの出射光の集光点F0より対物レンズ1
04に近づいたとき、大文字AおよびBの記号が付けら
れた−1次回折光108bの断面は大きくなり、小文字
aおよびbの記号が付けられた−1次回折光108bの
断面は小さくなる。従って、信号f1、f3、およびf
5は増加し、信号f2、f4、およびf6は減少し、フ
ォーカス誤差信号FEは増加する。
【0301】これにより、実施形態8では、集光点F0
を情報層108上に保つ、フォーカス制御を実現でき
る。
【0302】光検出器157の検出領域244、245
は、受光した光量に応じて信号を信号t1およびt2を
生成する。トラッキング誤差信号TE1は、プッシュプ
ル法によって下記式33によって求めることができる。
【0303】TE1=t1−t2 ・・・・・・(式33) トラッキング誤差信号TE1は、実質的には図26の偏
光異方性ホログラム素子121の斜線のない領域と斜線
のある領域の光量の差を意味する。
【0304】情報を再生するためのRF信号は、下記式
34によって導かれるRFf、下記式35によって導か
れるRFt、またはRFfとRFtの両方の和で与えら
れる。
【0305】 RFf=f1+f2+f3+f4+f5+f6 ・・・・・・(式34) RFt=t1+t2 ・・・・・・(式35) 以下に、トラッキング誤差信号の対称性のずれについ
て、実施形態8と従来の光ヘッド装置を比較した結果を
示す。
【0306】光ディスクは、溝またはピット列からなる
トラックを持ち、あるトラックの中心から隣のトラック
の中心までの間隔をTpとする。また、対物レンズ10
4の開口数をNA、光の波長をλとする。
【0307】この実施形態8では、 λ/(NA・Tp)≧1 ・・・・・・(式36) の条件を満たす場合について述べる。
【0308】この実施形態8の特徴は、開口を半径1の
円として、開口の中央を通り光ディスク105のトラッ
クと平行な分割線を挟んで接する幅約0.1ずつの範囲
に含まれる領域と、開口の端に接する幅約0.1の範囲
に含まれる領域を入れ換えて演算することにある。
【0309】ある偏光異方性ホログラム素子の分割線3
02の左側では、短冊状の領域Aと短冊状の領域aが交
互に隣接し、ある偏光異方性ホログラム素子の分割線3
02の右側では、短冊状の領域Bと短冊状の領域bが交
互に隣接している。図26では、中央付近領域で短冊状
領域Aと短冊状領域bの計2つ領域が互いに入れ替わっ
ている。また、開口の端の領域では、短冊状領域Aおよ
び短冊状領域aと短冊状領域Bおよび短冊状領域bとが
互いに入れ替わっている。
【0310】本実施形態に示すような入れ替えを行わな
かった場合、対物レンズの開口数NA=0.5、光の波
長λ=0.795μmとし、ラジアル方向の光量分布
は、中央に対して対物レンズ端で10%の強度であると
すると、光ディスクの基材厚1.2mm、トラック間隔
Tp=1.6μmのピット列に対して、対物レンズシフ
ト500μmで発生するトラッキング誤差信号の対称性
のずれは、53%、ラジアルチルト1.0度で発生する
トラッキング誤差信号の対称性のずれは、24%にな
る。
【0311】一方、この実施形態8の場合、開口中央と
両端の領域の幅を、対物レンズの半径の0.1であると
すると、トラック間隔Tp=1.6μmのピット列に対
して、対物レンズシフト500μmで発生するトラッキ
ング誤差信号の対称性のずれは46%、ラジアルチルト
1.0度で発生するトラッキング誤差信号の対称性のず
れは12%になる。対物レンズシフト500μmで発生
するトラッキング誤差信号の対称性のずれは、従来例に
対し13%減、ラジアルチルト1.0度で発生するトラ
ッキング誤差信号の対称性のずれは50%減となり、大
幅に減少する。このためトラッキング制御の安定化が実
現でき、外乱等に強くなり、情報再生時等の誤り率が低
下する。
【0312】また、単純2分割では、情報再生信号の振
幅が最大となるフォーカス位置と、トラッキング誤差信
号の振幅が最大となるフォーカス位置の差が1.5〜
1.0μmであったものが、この実施形態では、1.0
〜0.5μmとなり減少する。このため、やはり安定し
たトラッキング制御を実現しつつ情報再生時の誤り率を
低く保つことができる。
【0313】なお、この実施形態8では、分割手段とし
て偏光異方性ホログラム素子を用いて説明したが、通常
の偏光異方性のないホログラム素子を用いても同様の効
果を得ることができる。
【0314】なお、この実施形態8では分割手段として
の偏光異方性ホログラム素子は、対物レンズと一体化し
て駆動される構成としたが、分割手段は集光光学系から
光検出器の光路中のどこに配置してもよい。この場合、
光ディスクのトラックの偏芯等に追従して対物レンズが
移動するにつれ、分割手段と対物レンズの開口の位置関
係が移動するが、この実施形態8で示したホログラム素
子のパターンを用いればこの移動によるトラッキング誤
差信号の劣化を抑えることができる。
【0315】(実施形態9)この実施形態9の光ヘッド
装置の光学系の概略図は図25に示すものであり、構
成、動作については、実施形態8と同様であるので、説
明は省略する。但し、分割手段としての偏光異方性ホロ
グラム素子121の代わりに、図27に示した偏光異方
性ホログラム素子123を用いる。
【0316】この実施形態9では、トラッキング誤差信
号の対称性のずれを補正する方法について示す。
【0317】偏光異方性ホログラム素子123は、図2
7に示すとおりとする。開口を半径1の円とし、開口の
中央を通りトラックに平行な分割線を中心に幅約0.6
の範囲の領域を交互に振り分け、斜線付きの領域に入る
光量と斜線なしの領域に入る光量の差をトラッキング誤
差信号とする。図27では開口の中央の4領域を振り分
けている。
【0318】開口数NA=0.5、光の波長λ=0.7
95μm、対物レンズの直径=4mmとし、ラジアル方
向の光量分布は、中央に対して対物レンズ端で10%の
強度であると仮定する。振り分けを行わない従来の例で
は、トラック間隔Tp=1.6μmのピット列に対し
て、対物レンズシフト500μmで発生する、トラッキ
ング誤差信号の対称性のずれは53%、ラジアルチルト
1.0度で発生するトラッキング誤差信号の対称性のず
れは24%になる。
【0319】一方、この実施形態9の別の一例では、開
口中央部の交互に配置する領域を、0.2mm幅の領域
6本からなる、1.2mmの幅にあたる領域とすると仮
定する。対物レンズシフト500μmで、発生するトラ
ッキング誤差信号の対称性のずれは45%、ラジアルチ
ルト1.0度で発生するトラッキング誤差信号の対称性
のずれは14%になる。対物レンズシフト500μmで
発生するトラッキング誤差信号の対称性のずれ量は、従
来例の約15%減、ラジアルチルト1.0度で発生する
トラッキング誤差信号の対称性のずれ量は約42%減で
あり、大幅に減少する。
【0320】対物レンズシフトに関しては、実施形態8
の例よりやや効果は大きい。このようにトラッキング制
御の安定化が実現でき、外乱に強くなるため、情報再生
時等の誤り率が低下する。
【0321】なお、この実施形態9では、分割手段とし
て偏光異方性ホログラム素子を用いて説明したが、通常
の偏光異方性のないホログラム素子を用いても同様の効
果を得ることができる。
【0322】なお、ここに示した実施形態1から9の説
明では、情報記憶媒体として光ディスクを想定したが、
光カード等でも同様の効果を得られる。
【0323】また、ここに示した実施形態1から9の説
明では、集光光学系として、コリメータレンズと対物レ
ンズを用いた無限系の構成としたが、コリメータレンズ
を省き、対物レンズのみでコリメータレンズの役割を持
たせた有限系の構成としても、本発明の効果を損なうも
のではない。
【0324】(実施形態10)図28は、本発明の傾き
検出装置の一例を示す構成図である。光源としての半導
体レーザ101から出射した直線偏光の発散ビーム70
は、コリメータレンズ103で平行光に変換された後、
ビーム分岐素子としての偏光ビームスプリッタ130に
入射する。偏光ビームスプリッタ130に入射したビー
ム70は全て偏光ビームスプリッタ130を透過した
後、1/4波長板122を透過して円偏光のビームに変
換され、集光光学系としての対物レンズ104で情報記
憶媒体105上に集光される。情報記憶媒体105で反
射、回折されたビーム70は、再び対物レンズ104を
透過した後、1/4波長板122を透過して光源101
から出射したときとは90度異なる方向の直線偏光のビ
ームに変換される。1/4波長板122を透過したビー
ム70は、偏光ビームスプリッタ130で全て反射され
た後、ビームスプリッタ132に入射する。ビームスプ
リッタ132に入射したビーム70は2つのビーム70
A、70Bに分割され、ビーム70Bは光検出器159
で受光される。一方、ビーム70Aは、検出レンズ13
3で収束ビームに変換される。検出レンズ133で変換
された収束ビーム70Aは、平行平板134を透過した
後、光検出器158で受光される。ビーム70Aが平行
平板134を透過する際、フォーカス誤差信号を検出す
るための非点収差がビーム70Aに対して付与される。
光検出器158で受光されたビーム70Aと、光検出器
159で受光されたビーム70Bとは、それぞれその光
量に応じた電気信号に変換される。光検出器158およ
び159から出力される電気信号は、図29の信号処理
部700に入力される。
【0325】図29は、信号処理部700の構成を示し
ている。光検出器158は4つの受光部158A〜15
8Dを有し、光検出器159は2つの受光部159A〜
159Bを有している。受光部158Aと受光部158
Cから出力される信号は電流電圧変換部854で電流電
圧変換され、受光部158Bと受光部158Dから出力
される信号は電流電圧変換部853で電流電圧変換さ
れ、受光部159Aから出力される信号は電流電圧変換
部852で電流電圧変換され、受光部159Bから出力
される信号は電流電圧変換部851で電流電圧変換され
る。電流電圧変換部853、854から出力される信号
は演算部874で差動演算がなされる。演算部874か
ら出力される信号は端子811から出力され、出力され
た信号は、フォーカス誤差信号となる。
【0326】一方、電流電圧変換部851および852
から出力される信号については、演算部871で差動演
算が行われる。演算部871から出力される信号は端子
812から出力され、出力された信号はトラッキング誤
差信号となる。このフォーカス誤差信号の検出方式は非
点収差法と呼ばれ、トラッキング誤差信号の検出方式は
プッシュプル法と呼ばれる公知の技術なので、詳細な説
明は略する。
【0327】フォーカス誤差信号およびトラッキング誤
差信号は、それぞれ焦点制御用の駆動部とトラッキング
制御用の駆動部としてのアクチュエータ107に加えら
れる。光源101から出射されたビーム70が、情報記
憶媒体105上の所望の位置に焦点を結ぶように情報記
憶媒体105と光学系の相対的な位置を制御する。
【0328】電流電圧変換部851および852から出
力される信号は、さらに加算部891で加算もされる。
加算部891から出力される信号はサンプルアンドホー
ルド部821および822に入力される。サンプルアン
ドホールド部821および822では、トリガー信号生
成部801で生成される信号Sa1およびSa2のタイ
ミングで、サンプリングと保持とがなされる。サンプル
アンドホールド部821および822から出力される信
号は、演算部872で差動演算がなされた後、端子81
3から出力され、傾き検出信号となる。
【0329】図30は、情報記憶媒体105上のパター
ンとトリガー信号生成部801で生成されるタイミング
信号が有するタイミングとの関係を示している。図30
において、xは情報を記録するトラックと直交する方向
を表し、yは情報を記録するトラックと平行な方向を表
し、zはxおよびyにそれぞれ直交する方向を表してい
る。
【0330】情報記憶媒体105上には、マークおよび
スペースからなる第1のパターン領域と、案内溝からな
る第2のパターン領域とを有しており、第1のパターン
領域と第2のパターン領域はy方向に交互に配置されて
いる。第2のパターン領域において、Gn−1、Gn、
およびGn+1は、それぞれ案内溝を示している。
【0331】Gpは、隣接する案内溝の間隔である。デ
ータは、第2のパターン領域の案内溝上もしくは案内溝
間に記録される。Tn−2、・・・Tn+2は情報を記
録するトラックを示している。情報記憶媒体105に記
録できる容量を増大するために、情報は、案内溝上だけ
ではなく案内溝間にも記録することができる。隣り合う
トラックの間隔をtpとすると、間隔Gpおよびtp
は、Gp=2・tpの関係がある。ここでは、Gp=
1.48μm、光源101から出射されるビーム70が
有する波長λ=650nm、対物レンズ104の開口数
NA=0.6とする。
【0332】第1のパターン領域には、案内溝の中心位
置とはx方向に±Gp/4だけ異なる位置にマーク54
1および542が形成されている。トリガー信号生成部
801で生成されるタイミング信号が有するタイミング
Sa1およびSa2は、それぞれ第1のパターン領域に
形成されたマーク541および542の位置に対応して
いる。トラッキング誤差信号は、対物レンズ104で集
光されたビーム70が第2のパターン領域を照射すると
きに光検出器159から得られる信号を用いて生成され
る。端子812から出力される信号をトラッキング誤差
信号としたとき、対物レンズ104で集光されるビーム
70と情報記憶媒体105とのなす角度が傾くと、その
傾き角に依存して、端子813から出力される信号が変
化する。
【0333】図31aは、図30のトラックの一部を模
式的に示した図である。図31aのAおよびBは、集光
されるビームの軌跡を指している。集光されるビームが
軌跡Aを通る場合、図29の加算部891の出力される
信号の波形を図31bに示し、図29の演算部872の
出力される信号の波形を図31cに示す。また、集光さ
れるビームが軌跡Bを通る場合、図29の加算部891
の出力される信号の波形を図31dに示し、図29の演
算部872の出力される信号の波形を図31eに示す。
【0334】図31bでは、タイミングSa1とタイミ
ングSa2での加算部891からの出力信号の値が等し
いため、図31cに示したように、タイミングSa2後
の演算部872の出力信号は0になる。一方、図31d
では、タイミングSa1とタイミングSa2での加算部
891からの出力信号の値が異なるため、図31eに示
したように、タイミングSa2後の演算部872の出力
信号の値が0とは異なる。
【0335】図32は、対物レンズ104で集光される
ビーム70と情報記憶媒体105とがなす角度の傾きと
端子813から得られる傾き検出信号の関係を、Gpが
1.48μmと0.83μmのときの場合について示し
ている。図32において、傾き0は対物レンズ104で
集光されるビーム70の光軸がz方向と平行なとき、す
なわち対物レンズ104で集光されるビーム70の光軸
が情報記憶媒体105と直交する状態に相当する。
【0336】Gpが1.48μmと0.83μmのいず
れの場合も傾き角度が1度以下の範囲で傾き信号が検出
可能であり、従来の傾き検出装置の5倍以上の感度を有
する。これは、本発明の傾き検出装置が情報記憶媒体1
05におけるパターンおよび案内溝で回折されるビーム
の位相が変化することを原理としているためである。G
pが1.48μmのときの検出感度は、Gpが0.83
μmのときの検出感度よりも、高くなっている。これ
は、本発明の原理が情報記憶媒体105におけるパター
ンおよび案内溝で回折されるビームの±1次回折光が重
なることによって、検出感度が増大することに起因して
いる。±1次回折光が重なる条件は、NA>λ/Gpの
関係で表される。すなわち、光学系がNA>λ/Gpの
関係を有しているとき、傾きの検出感度は高くなる。
【0337】本発明の傾き検出装置を用いることによ
り、従来の傾き検出装置よりも精度よく情報記憶媒体と
集光光学系で集光されるビームとがなす角度の傾きを検
出することができる。また、トラッキング誤差信号を検
出する光検出器を用いて傾き検出を行うことができ、す
なわち傾きを検出するために検知器として新規の部品を
設ける必要がなく、安価で小型な傾き検出装置となる。
【0338】また、本実施形態では、端子812から出
力される信号をトラッキング誤差信号と、端子813か
ら出力される信号とを傾き検出信号としたが、端子81
3から出力される信号をトラッキング誤差信号と、端子
812から出力される信号とを傾き検出信号とすること
も可能である。特に、情報記憶媒体105と対物レンズ
104で集光されるビーム70とが傾く場合でもこの傾
きを補正する駆動部を設けない光ヘッド装置では、端子
813から出力される信号をトラッキング誤差信号とす
ることにより、対物レンズ104で集光されるビーム7
0と情報記憶媒体105とが傾いた場合でも、案内溝の
位置とトラックの位置のずれが小さく、複数の異なる光
ヘッド装置および情報記憶媒体を用いる場合の互換性が
高くなる。
【0339】傾き検出信号は、図28に示すように光学
系を駆動する駆動部135の制御信号とし、情報記憶媒
体105と対物レンズ104で集光されるビーム70と
が所望の角度となるように制御すれば、そりの多い情報
記憶媒体105からも安定に情報を読み出すことが可能
な光ヘッド装置が実現できる。また、傾き検出信号に応
じて、情報記憶媒体105に情報を記録する際のビーム
の強度を制御することにより、そりが多い情報記憶媒体
であっても、良好に情報を記録することが可能となる。
【0340】なお、ここでは、フォーカス誤差信号およ
びトラッキング誤差信号を検出する光検出器158と傾
き検出信号を得る光検出器159を別々に構成した実施
形態を示したが、図44に示す光学系も全く問題なく用
いることができる。
【0341】(実施形態11)本発明の別の実施形態で
ある傾き検出装置における信号処理部701の構成を図
33に示す。信号処理部701は、例えば実施形態10
の図29で示した信号処理部700の代わりに用いるこ
とにより傾き検出装置を構成することができる。信号処
理部701が信号処理部700と異なる点は、サンプル
アンドホールド部823と可変利得増幅部831と演算
部873とを設けていることおよびトリガー信号生成部
812から出力されるタイミング信号である。サンプル
アンドホールド部823は、トリガー信号生成部812
から出力されるSa3のタイミングを有するタイミング
信号でサンプルアンドホールド動作を行う。Sa3のタ
イミングは、図30に示すように、情報記憶媒体105
の第1のパターン領域におけるスペースに相当する位置
である。サンプルアンドホールド部823でサンプリン
グされる信号は、例えば後述する図35に示すようなト
ラッキング制御のために対物レンズを駆動する光学系に
おいて、対物レンズが移動したときにトラッキング誤差
信号に生ずるオフセットに比例する信号である。例え
ば、サンプルアンドホールド部から出力される信号は、
可変利得増幅部831に入力され、入力された信号は所
望のレベルに調整される。可変利得増幅部831から出
力される信号は、演算部873で、演算部871から出
力される信号と差動演算がなされる。演算部873から
出力される信号は端子812から出力される。演算部8
73で可変利得増幅部831から出力される信号と演算
部871から出力される信号を差動演算することによ
り、トラッキング制御によって、対物レンズが移動して
も、トラッキング誤差信号に発生するオフセットは取り
除かれるので、安定したトラッキング動作を行うことが
でき、正確に傾き信号を検出することが可能となる。
【0342】(実施形態12)本発明の別の実施形態で
ある傾き検出装置における情報記憶媒体の構成を図34
に示し、信号処理部702の構成を図35に示す。本発
明の実施形態に示す情報記憶媒体の構成が実施形態10
で示した情報記憶媒体の構成と異なる点は、第1のパタ
ーン領域におけるマーク541、542をそれぞれ複数
設けていることである。信号処理部702におけるサン
プルアンドホールド部824〜827が加算部891か
ら出力される信号をサンプリングするタイミングは、そ
れぞれSa4〜Sa7であり、これはそれぞれマーク5
41、542およびマーク間の鏡面部に相当する。サン
プリングのタイミングを有する信号は、トリガー信号生
成部803で生成される。サンプルアンドホールド部8
24、825から出力される信号は演算部875で、サ
ンプルアンドホールド部826、827から出力される
信号は演算部876でそれぞれ差動演算される。演算部
875、876から出力される信号は、演算部872で
差動演算される。演算部872から出力される信号は、
端子813から出力され、傾き検出信号となる。
【0343】本実施形態に示す情報記憶媒体を用いた傾
き検出装置は、実施形態10に示す傾き検出装置より
も、高い感度で傾き信号を得ることができる。
【0344】(実施形態13)図36は、本発明の光ヘ
ッド装置の一例を示す構成図である。光源としての半導
体レーザ101は、波長λが650nmのビーム70を
発する。半導体レーザ101から出射した直線偏光の発
散ビーム70は、コリメータレンズ103で平行光に変
換された後、ビーム分岐素子としてのビームスプリッタ
136に入射する。ビームスプリッタ136は、入射す
るビームの偏光方向に光学特性が依存しないハーフミラ
ーである。ビームスプリッタ136に入射したビーム7
0は、1/2の強度のビームがビームスプリッタ136
を透過する。ビームスプリッタ136を透過したビーム
70は、偏光フィルタ137に入射する。
【0345】図37は、偏光フィルタ137の構成を示
している。偏光フィルタ137は2つの領域137A、
137Bからなる。領域137Aは、x方向に偏光した
ビームは100%透過させるが、y方向に偏光したビー
ムは全く透過させない特性を有する。領域137Bは、
x方向に偏光したビームもy方向に偏光したビームも1
00%透過させる特性を有する。ここで、x方向は、情
報記憶媒体105の半径方向であり、情報を記録するト
ラックと直交する方向である。y方向は、情報記憶媒体
105の情報を記録するトラックと平行な方向であり、
情報記憶媒体105の半径方向と直交する。z方向は、
情報記憶媒体105の半径方向にもトラック方向にも直
交する方向であり、ビーム70の光軸と平行な方向であ
る。図37において、70Rは対物レンズ104の開口
の写像である。70Sは領域137Bの大きさを表して
いる。70Sは70Rよりも小さく、y方向に偏光した
ビームに対する対物レンズ104の実効的な開口数NA
は小さくなる。ここでは、x方向に偏光したビームに対
する対物レンズ104の実効的な開口数NAを0.6、
y方向に偏光したビームに対する対物レンズ104の実
効的な開口数NAを0.4としている。対物レンズ10
4の実効的な開口数が0.6であるビームが第1のビー
ム、対物レンズ104の実効的な開口数が0.4である
ビームが第2のビームである。x方向およびy方向に偏
光するビームは、半導体レーザ101にTEとTMの両
モードで発振するレーザを用いてもよいし、TEもしく
はTMの一方のモードでしか発振しないレーザの場合に
は、光源101の偏光方向をx方向もしくはy方向から
少しずらして配置すれば実現できる。勿論、光源101
から出射したビームを波長板に入射させ、円もしくは楕
円偏光のビームとしてもよい。本実施形態では、半導体
レーザ101の偏光方向をx方向から少しずらして配置
している。
【0346】偏光フィルタ137を透過したビーム70
は、集光光学系としての対物レンズ104に入射し、対
物レンズ104に入射したビーム70は、情報記憶媒体
105上に集光される。情報記憶媒体105で反射、回
折されたビーム70は、再び対物レンズ104を透過し
た後、偏光フィルタ137を透過する。偏光フィルタ1
37を透過したビーム70はビームスプリッタ136に
入射し、1/2の強度のビームがビームスプリッタ13
6で反射される。ビームスプリッタ136で反射された
ビーム70は、偏光ビームスプリッタ130に入射す
る。偏光ビームスプリッタ130は、x方向に偏光した
ビームをほぼ100%透過させ、y方向に偏光したビー
ムをほぼ100%反射させる特性を有している。偏光ビ
ームスプリッタ130に入射したビーム70は、第1の
ビームは偏光ビームスプリッタ130を透過してビーム
70Aとなり、第2のビームは偏光ビームスプリッタ1
30で反射してビーム70Bとなる。ビーム70Bは光
検出器159で受光される。一方、ビーム70Aは、検
出レンズ133で収束ビームに変換される。検出レンズ
133で変換された収束ビーム70は、平行平板134
を透過した後、光検出器158で受光される。ビーム7
0Aが平行平板134を透過する際、フォーカス誤差信
号を検出可能にするための非点収差がビーム70Aに対
して付与される。光検出器158で受光されたビーム7
0A、光検出器159で受光されたビーム70Bは、そ
れぞれの光量に応じた電気信号に変換される。光検出器
158、159から出力される電気信号は、信号処理部
704に入力される。
【0347】図38は信号処理部704の構成を示して
いる。光検出器158は4つの受光部158A〜158
D、光検出器159は2つの受光部159A〜159B
からなる。受光部158Aと受光部158Cから出力さ
れる信号は電流電圧変換部854で、受光部158Bと
受光部158Dから出力される信号は電流電圧変換部8
53で、受光部159Aから出力される信号は電流電圧
変換部852で、受光部159Bから出力される信号は
電流電圧変換部851で、それぞれ電流電圧変換され
る。電流電圧変換部853、854から出力される信号
は演算部872で差動演算がなされる。演算部872か
ら出力される信号は端子812から出力され、フォーカ
ス誤差信号となる。一方、電流電圧変換部851、85
2から出力される信号は演算部871で差動演算がなさ
れる。演算部871から出力される信号は端子811か
ら出力され、トラッキング誤差信号となる。フォーカス
誤差信号およびトラッキング誤差信号はそれぞれ焦点制
御用の駆動部とトラッキング制御用の駆動部としてのア
クチュエータ107に加えられ、光源101から出射さ
れたビーム70が情報記憶媒体105上の所望の位置に
焦点を結ぶように情報記憶媒体105と光学系の相対的
な位置を制御する。
【0348】情報記憶媒体105に記録された情報は、
電流電圧変換部853、854から出力される信号を加
算することにより得られる。
【0349】情報記憶媒体105上には、トラッキング
誤差信号を検出可能にする案内溝が形成されており、そ
の周期Gpは1.48μmである。本発明の光ヘッド装
置においては、情報記憶媒体105上に記録された情報
を読み出す第1のビームに対する対物レンズ104の実
効的な開口数NAを0.6、トラッキング誤差信号を検
出する第2のビームに対する対物レンズ104の実効的
な開口数NAを0.4とすることにより、対物レンズ1
04で集光されるビーム70と情報記憶媒体105とが
正規の角度から傾いても、トラッキング誤差信号に位相
シフトはほとんど発生しない。したがって、オフトラッ
クもほとんど発生しない。本発明の光ヘッド装置を適用
することにより、異なる光ヘッド装置や情報記憶媒体に
対して互換性を高めることができる。対物レンズ104
で集光されたビーム70と情報記憶媒体105が正規の
角度から傾いたときにトラッキング誤差信号に位相シフ
トが生じる現象は、Gp>λ/NAの関係を有している
とき顕著となる。したがって、本発明の光ヘッド装置で
は、トラッキング誤差信号を検出する第2のビームに対
する対物レンズ104の実効的な開口数NAに、Gp<
λ/NAの関係を持たせることにより、良好なトラッキ
ング誤差信号が得られるようにしている。
【0350】本発明の光ヘッド装置では、対物レンズ1
04の開口数NAが実効的に異なる2つのビームを、偏
光の違いを利用することにより、如何なる条件でも全く
同一の光軸を有するように生成している。したがって、
本発明の光ヘッド装置では、2つのビームを情報記憶媒
体105に照射するが、従来の光ヘッド装置と比較して
光ヘッド装置を組み立てる際の調整は複雑にならない。
【0351】なお、本発明の光ヘッド装置は、フォーカ
ス誤差信号の検出方法に何等制約を受けないので、例え
ば、第2のビームを用いてフォーカス誤差信号を検出し
てもよい。そのときには、非点収差等、フォーカス誤差
信号を検出可能にする波面を第2のビームに付与すれば
よい。このとき、第2のビームは第1のビームよりも対
物レンズ21の実効的な開口数NAが小さいため、波面
収差も小さくなる。したがって、第2のビームを用いて
フォーカス誤差信号を検出する場合、第1のビームを用
いてフォーカス誤差信号を検出する場合よりも、対物レ
ンズ43で集光されたビームが情報記憶媒体43上のト
ラックを横断するときにフォーカス誤差信号に混入する
ノイズが少なくなるので、より安定したフォーカス制御
が実現できる。
【0352】また、本実施形態では、ビームスプリッタ
136をハーフミラーとしたが、本発明の光ヘッド装置
は、ビームスプリッタ136の反射率および透過率の特
性に影響を受けないので、例えば、透過率を70〜90
%、反射率を30〜10%としてもよい。ビームスプリ
ッタ136がハーフミラーの場合、光検出器158およ
び159から出力される信号が最大となるので、再生専
用の光ヘッド装置に適する。一方、ビームスプリッタ1
36の透過率を70〜90%とした場合には、半導体レ
ーザ101から情報記憶媒体105に向かう往路の光量
が増加するので、記録再生用の光ヘッド装置に適する。
【0353】また、本実施形態では、トラッキング誤差
信号を検出可能にするパターンとして情報記憶媒体10
5上に連続した案内溝を形成しているが、トラッキング
誤差信号を検出可能にするパターンとして、離散的なマ
ークもしくは案内溝を形成してもよい。離散的なマーク
もしくは案内溝を形成した情報記憶媒体の場合は、信号
処理部704の演算部871の入力側にサンプルアンド
ホールド部を設ければよい。
【0354】(実施形態14)本発明の別の実施形態で
ある光ヘッド装置の構成を図39に示す。本実施形態で
は、フォーカスおよびトラッキング制御は、駆動部とし
てのアクチュエータで対物レンズ104を駆動すること
により行う。107はフォーカス制御用およびトラッキ
ング制御用のアクチュエータである。さらに、対物レン
ズ104と偏光フィルタ137は一体にしてアクチュエ
ータ107で駆動している。情報記憶媒体105で反
射、回折された後ビームスプリッタ136で反射された
ビーム70は、検出レンズ133で集光される。検出レ
ンズ133で収束性のビームに変換されたビーム70
は、ホログラム素子138に入射する。ホログラム素子
138からは0次回折光70Cと2つの1次回折光70
D、70Eが生成され、各ビーム70C〜70Eは光検
出器160で受光される。
【0355】図40は、ホログラム素子138に形成さ
れたパターンを模式的に示している。ホログラム素子1
38には、軸はずれのフレネルゾーンプレートがパター
ンとして形成されている。対物レンズ104で集光され
たビーム70が情報記憶媒体105上で焦点を結ぶと
き、ホログラム素子138から生成される1次回折光7
0Dは光検出器160よりも手前側に、1次回折光70
Eは光検出器160よりも奥側に焦点を持つ。また、ホ
ログラム素子138は回折効率に偏光依存性を有してお
り、x方向に偏光したビームに対しては、0次回折光の
回折効率は0%、±1次回折光の回折効率はそれぞれ4
0%、y方向に偏光したビームに対しては、0次回折光
の回折効率は100%、±1次回折光の回折効率は0%
となるように設計している。ホログラム素子138上の
パターンは、ニオブ酸リチウムをプロトン交換すること
により作製している。
【0356】図41は、光検出器160が有する受光部
とビーム70C〜70Eの関係を示している。光検出器
160は受光部160A〜160Hを有している。ビー
ム70Cは受光部160A〜160Bで、ビーム70D
は受光部160C〜160Eで、ビーム70Eは受光部
160F〜160Hでそれぞれ受光される。本実施形態
の光ヘッド装置において、信号処理部は実施形態13で
示した信号処理部704をそのまま用いることができ
る。受光部160Aから出力される信号を電流電圧変換
部852に、受光部160Bから出力される信号を電流
電圧変換部851に、受光部160D、160F、16
0Hから出力される信号を電流電圧変換部854に、受
光部160C、160E、160Gから出力される信号
を電流電圧変換部853にそれぞれ入力すればよい。本
実施形態に示すフォーカス誤差信号の検出方法は、スポ
ットサイズディテクション法と呼ばれる方法で、この方
法も非点収差法と同様によく知られている。
【0357】本発明の実施形態では、対物レンズ104
と偏光フィルタ137を一体にしてアクチュエータで駆
動することにより、対物レンズ104の中心と偏光フィ
ルタ137の中心とを常に一致させることができる。こ
のとき、第2のビームは収差の少ない状態で情報記憶媒
体105上に集光され、対物レンズ104で集光される
ビーム70と情報記憶媒体105に傾きが生じても、位
相シフトやオフセットが少ないトラッキング誤差信号を
得ることができる。
【0358】また、ホログラム素子138を用いること
により、フォーカス誤差信号、トラッキング誤差信号お
よび情報記憶媒体105に記録された情報信号を1つの
光検出器160から検出することができ、安価な光ヘッ
ド装置となる。
【0359】
【発明の効果】以上のように本発明の光ヘッド装置によ
れば、主に次のような効果が得られる。
【0360】(1)対物レンズシフトやラジアルチルト
が発生したときにも、トラックの中心に光を照射したと
きに得られるトラッキング誤差信号の値TE0と、トラ
ックを横断したときに得られるトラッキング誤差信号の
最大値TEmaxと最小値TEminとの各々の差の絶
対値|TEmax−TE0|と|TEmin−TE0|
の両者の差を小さくすることができる。このとき、オフ
トラック量を0に補正しても、トラッキング誤差信号の
対称性のずれを抑えることができるので、安定なトラッ
キング制御を実現することができる。
【0361】(2)トラックに対してずれた位置を集光
点で走査しても、トラックに記録された情報を低い誤り
率で安定して再生することができる。
【0362】(3)フォーカス誤差信号のゲイン変動を
抑えることができるので、安定なフォーカス制御を実現
することができる。
【0363】以上により、情報再生時には誤り率を小さ
く抑えることが可能となり、情報書き込み時や消去時に
も、安定して書き込み動作や消去動作を行うことがで
き、異なる光情報処理装置や情報記憶媒体に対して互換
性を高める光情報処理装置となる。
【0364】また、本発明の傾き検出装置によれば、情
報記憶媒体と集光光学系で集光されるビームの傾き角度
が1度以下の範囲でも精度よく傾き信号が検出可能とな
る。
【0365】また、本発明の光情報処理装置を用いるこ
とにより、そりの多い情報記憶媒体に対しても安定に情
報を記録再生可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す光ヘッド装置の光学
系の概略図である。
【図2】本発明の一実施形態を示す光検出器の検出領域
と情報再生信号生成手段とトラッキング誤差信号生成手
段としての回路の構成図である。
【図3】ラジアルチルトが存在するときのトラッキング
誤差信号とトラックの位置関係、オフトラック量を0に
補正したときのトラッキング誤差信号を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態を示す光検出器の別の検出
領域と情報再生信号生成手段とトラッキング誤差信号生
成手段としての回路の構成図である。
【図5】本発明の一実施形態を示す光検出器の更に別の
検出領域を示す平面図である。
【図6】本発明の一実施形態を示す光検出器のもう一つ
別の検出領域を示す平面図である。
【図7】本発明の一実施形態を示す光検出器の検出領域
とトラッキング誤差信号生成手段としての回路の構成図
である。
【図8】本発明の一実施形態を示す光検出器の検出領域
とトラッキング誤差信号生成手段としての回路の構成図
である。
【図9】本発明の一実施形態を示す光検出器の検出領域
とトラッキング誤差信号生成手段としての回路の構成図
である。
【図10a】本発明の一実施形態を示す光ヘッド装置の
光学系の概略図である。
【図10b】本発明の一実施形態を示す対物レンズの正
面図である。
【図11】本発明の一実施形態を示す光ヘッド装置の別
の減光手段を用いた光学系の概略図である。
【図12】本発明の一実施形態を示す光ヘッド装置と更
に別の減光手段を用いた光学系の概略図である。
【図13】本発明の一実施形態を示す光ヘッド装置のも
う一つ別の減光手段を用いた光学系の概略図である。
【図14】本発明の一実施形態を示す光ヘッド装置の光
学系の概略図である。
【図15】本発明の一実施形態を示すホログラム素子の
領域配置と光検出器の領域分割と光検出器上での回折光
の断面の関係を示す平面図である。
【図16】本発明の一実施形態を示すホログラム素子の
別の領域配置を示す正面図である。
【図17】本発明の一実施形態を示す光ヘッド装置の別
の光学系の例の概略図である。
【図18】本発明の一実施形態を示す光検出器の検出領
域とトラッキング誤差信号生成手段としての回路と情報
再生信号生成手段としての回路の構成図である。
【図19a】光ディスクのトラックの配置図である。
【図19b】本発明の一実施形態を示す、オフトラック
した情報を再生する際の情報再生信号生成手段としての
回路の概略図である。
【図19c】本発明の一実施形態を示す、オフトラック
した情報を再生する際の情報再生信号生成手段としての
回路の概略図である。
【図20】本発明の一実施形態を示す別の光検出器の検
出領域とトラッキング誤差信号生成手段としての回路と
情報再生信号生成手段としての回路の構成図である。
【図21a】光ディスクのトラックの配置図である。
【図21b】本発明の一実施形態を示す、オフトラック
した情報を再生する際の情報再生信号生成手段としての
回路の別の例の概略図である。
【図21c】本発明の一実施形態を示す、オフトラック
した情報を再生する際の情報再生信号生成手段としての
回路の別の例の概略図である。
【図22a】光ディスクのトラックの配置図である。
【図22b】本発明の一実施形態を示す、オフトラック
した情報を再生する際の情報再生信号生成手段としての
回路の別の例の概略図である。
【図23a】光ディスクのトラックの配置図である。
【図23b】オフトラックした情報を再生する際の情報
再生信号生成手段としての回路のもう一つ別の例の概略
図である。
【図24】本発明の一実施形態を示すホログラム素子の
領域配置と光検出器の領域分割と光検出器上での回折光
の断面の関係を示す平面図である。
【図25】本発明の一実施形態を示す光ヘッド装置の光
学系の概略図である。
【図26】本発明の一実施形態を示すホログラム素子の
領域配置と光検出器の領域分割と光検出器上での回折光
の断面の関係を示す平面図である。
【図27】本発明の一実施形態を示すホログラム素子の
別の領域配置を示す正面図である。
【図28】本発明の一実施形態を示す傾き検出装置の構
成図である。
【図29】本発明の一実施形態を示す傾き検出装置にお
ける信号処理部の構成図である。
【図30】本発明の一実施形態を示す傾き検出装置に用
いる情報記憶媒体の構成図である。
【図31a】図30のトラックの一部を模式的に示した
図である。
【図31b】集光されるビームが図31aの軌跡Aを通
る場合、図29の加算部891から出力される信号の波
形を示す図である。
【図31c】集光されるビームが図31aの軌跡Aを通
る場合、図29の演算部872から出力される信号の波
形を示す図である。
【図31d】集光されるビームが図31aの軌跡Bを通
る場合、図29の加算部891から出力される信号の波
形を示す図である。
【図31e】集光されるビームが図31aの軌跡Bを通
る場合、図29の演算部872から出力される信号の波
形を示す図である。
【図32】本発明の一実施形態を示す傾き検出装置から
得られる傾き検出信号の特性を示す図である。
【図33】本発明の一実施形態を示す傾き検出装置にお
ける信号処理部の構成図である。
【図34】本発明の一実施形態を示す傾き検出装置に用
いる情報記憶媒体の構成図である。
【図35】本発明の一実施形態を示す傾き検出装置にお
ける信号処理部の構成図である。
【図36】本発明の一実施形態を示す光ヘッド装置の構
成図である。
【図37】本発明の一実施形態を示す光ヘッド装置にお
ける偏光フィルタの構成図である。
【図38】本発明の一実施形態を示す光ヘッド装置にお
ける信号処理部の構成図である。
【図39】本発明の一実施形態を示す光ヘッド装置の構
成図である。
【図40】本発明の一実施形態を示す光ヘッド装置にお
けるホログラム素子の構成図である。
【図41】本発明の一実施形態を示す光ヘッド装置にお
ける光検出器とビームの関係図である。
【図42】従来例を示す光ヘッド装置の光学系の概略図
である。
【図43a】本発明の一実施形態および従来例を示す光
検出器の検出領域と対物レンズから出射される光の集光
点が情報層に一致したときの光検出器上での情報層から
の反射光の断面を示す平面図である。
【図43b】本発明の一実施形態および従来例を示す光
検出器の検出領域と対物レンズから出射される光の集光
点から情報層が遠ざかったときの光検出器上での情報層
からの反射光の断面を示す平面図である。
【図43c】本発明の一実施形態および従来例を示す光
検出器の検出領域と対物レンズから出射される光の集光
点から情報層に近づいたときの光検出器上での情報層か
らの反射光の断面を示す平面図である。
【図44】従来の傾き検出装置の構成図である。
【図45】従来の傾き検出装置に用いる情報記憶媒体の
構成図である。
【図46】従来の傾き検出装置における信号処理部の構
成図である。
【図47】従来の光ヘッド装置の構成図である。
【図48】従来の光ヘッド装置における信号処理部の構
成図である。
【図49】従来の光ヘッド装置に用いられる情報記憶媒
体の構成図である。
【符号の説明】
101 半導体レーザ 102 平行平板ビームスプリッタ 103 コリメータレンズ 104 対物レンズ 105 光ディスク 106 保持手段 107 アクチュエータ 108 情報層 108a 反射光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笠澄 研一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 西野 清治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (49)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コヒーレントビームもしくは準単色のビ
    ームを発するレーザ光源と、 少なくとも1つのマークと少なくとも1つのスペースと
    を配置したトラックを有する情報記憶媒体に該光源から
    出射されたビームを集光する集光光学系と、 該情報記憶媒体で反射した反射光を受光し、受光された
    反射光の光量に応じた信号を出力する複数の検出領域を
    有する光検出器と、 該光検出器から出力される信号を受け取り、受け取った
    信号に基づきトラッキング誤差信号を生成するトラッキ
    ング誤差信号生成手段とを備え、 該トラッキング誤差信号生成手段は、第1の信号振幅と
    第2の信号振幅の差を低減し、 該第1の信号振幅は、第1の信号レベルと第2の信号レ
    ベルの差の絶対値であり、 該第2の信号振幅は、該第1の信号レベルと第3の信号
    レベルの差の絶対値であり、 該第1の信号レベルは、該光源から出射された光が該ト
    ラックの中心に照射されるときに得られるトラッキング
    誤差信号の値であり、 該第2の信号レベルは、該光源から出射された光が該ト
    ラックと直交する方向に走査された際のトラッキング誤
    差信号の最大値であり、 該第3の信号レベルは、該光源から出射された光が該ト
    ラックと直交する方向に走査された際のトラッキング誤
    差信号の最小値である光ヘッド装置。
  2. 【請求項2】 コヒーレントビームもしくは準単色のビ
    ームを発するレーザ光源と、 少なくとも1つのマークと少なくとも1つのスペースと
    を配置したトラックを有する情報記憶媒体に該光源から
    出射されたビームを集光する集光光学系と、 該情報記憶媒体で反射した反射光を受光し、受光された
    反射光の光量に応じた信号を出力する複数の検出領域を
    有する光検出器と、 該光検出器から出力される信号を受け取り、該受け取っ
    た信号に基づいて、トラッキング誤差信号を生成するト
    ラッキング誤差信号生成手段とを備え、 該トラッキング誤差信号生成手段が、該トラッキング誤
    差信号から重複領域から得られる信号の成分を低減し、 該重複領域は、該集光光学系の開口を半径1の円とした
    とき、該集光光学系の開口の中心から該トラックと直交
    する方向にλ/(NA・Gp)だけ離れた二つの点をそ
    れぞれ中心とする半径1の二つの円の重なる領域であ
    り、 該λは、該光源から出射される光の波長であり、 該NAは、該集光光学系の開口数であり、 該Gpは、該情報記憶媒体におけるトラックの中心から
    隣のトラックの中心までの距離であり、 該集光光学系の開口を半径1の円としたとき、λ/(N
    A・Gp)は、λ/(NA・Gp)<1の関係を有する
    光ヘッド装置。
  3. 【請求項3】 コヒーレントビームもしくは準単色のビ
    ームを発するレーザ光源と、 少なくとも1つのマークと少なくとも1つのスペースと
    を配置したトラックを有する情報記憶媒体に該光源から
    出射されたビームを集光する集光光学系と、 該情報記憶媒体で反射した反射光を受光し、受光された
    反射光の光量に応じた信号を出力する複数の検出領域を
    有する光検出器と、 該光検出器から出力される信号を受け取り、受け取った
    信号に基づき、トラッキング誤差信号を生成するトラッ
    キング誤差信号生成手段と、 該反射光の重複領域およびその近傍領域を分割して該光
    検出器で受光することが可能である分割手段とを備え、 該重複領域は、該集光光学系の開口を半径1の円とした
    とき、該集光光学系の開口の中心から該トラックと直交
    する方向にλ/(NA・Gp)だけ離れた二つの点をそ
    れぞれ中心とする半径1の二つの円の重なる領域であ
    り、 該λは、該光源から出射される光の波長であり、 該NAは、該集光光学系の開口数であり、 該Gpは、該情報記憶媒体におけるトラックの中心から
    隣のトラックの中心までの距離であり、 λ/(NA・Gp)は、λ/(NA・Gp)<1の関係
    を有する光ヘッド装置。
  4. 【請求項4】 前記トラッキング誤差信号生成手段は、
    前記反射光のうち前記重複領域を含まない領域の光を受
    光する検出領域から得られる信号を用いてトラッキング
    誤差信号を生成する請求項3に記載の光ヘッド装置。
  5. 【請求項5】 前記分割手段はトラックと略平行な少な
    くとも2本の分割線を有し、 該少なくとも2本の分割線は、前記反射光の前記重複領
    域をその間に挟むように配置され、 前記トラッキング誤差信号生成手段は、該少なくとも2
    本の分割線の外側の領域に入射する反射光を受光する検
    出領域から得られる信号の演算によりトラッキング誤差
    信号を生成する請求項4に記載の光ヘッド装置。
  6. 【請求項6】 前記トラッキング誤差信号生成手段は、
    前記反射光のうち前記重複領域および前記その近傍領域
    の光を受光する検出領域から得られる信号を用いてトラ
    ッキング誤差信号を補正する請求項3に記載の光ヘッド
    装置。
  7. 【請求項7】 前記分割手段は、前記トラックの接線と
    略平行なN本の分割線を有し、該Nは3以上の奇数であ
    り、 該N本の分割線うち2本の分割線は、前記反射光の前記
    重複領域をその間に挟むように配置され、 該2本の分割線を除く(N−2)本の分割線は、該2本
    の分割線の間に配置され、 前記トラッキング誤差信号生成手段は、 該2本の分割線の外側に位置し、且つ該重複領域を含ま
    ない第1領域と第2領域とに入射する該反射光を受光す
    る検出領域から得られる信号を用いてトラッキング誤差
    信号を生成し、 該2本の分割線に挟まれた偶数個の領域に入射する該反
    射光を受光する検出領域から得られる信号の極性を交互
    に反転して、該検出領域から得られる信号を加算する補
    正信号を生成し、 該トラッキング誤差信号から該補正信号を加減演算する
    請求項6に記載の光ヘッド装置。
  8. 【請求項8】 前記分割手段は、前記トラックの接線と
    略平行なN本の分割線を有し、該Nは3以上の奇数であ
    り、 該N本の分割線のうち2本の分割線は前記反射光の前記
    重複領域をその間に挟むように配置され、 該2本の分割線を除く(N−2)本の分割線は、該2本
    の分割線の間に配置され、 前記トラッキング誤差信号生成手段は、該2本の分割線
    に挟まれた偶数個の領域に入射する該反射光を受光する
    検出領域から得られる信号に所定の値を掛け、所定の値
    を掛けられた信号の極性を交互に反転し、極性が交互に
    反転された信号を加算した補正信号を生成し、 該トラッキング誤差信号から該補正信号を加減演算する
    請求項6に記載の光ヘッド装置。
  9. 【請求項9】 前記分割手段が、ホログラム素子である
    請求項3〜8のいずれか1つに記載の光ヘッド装置。
  10. 【請求項10】 前記分割手段が、前記集光光学系と一
    体化している請求項3〜9のいずれか1つに記載の光ヘ
    ッド装置。
  11. 【請求項11】 前記分割手段が、前記光検出器の分割
    線である請求項3〜8のいずれか1つに記載の光ヘッド
    装置。
  12. 【請求項12】 コヒーレントビームもしくは準単色の
    ビームを発するレーザ光源と、 少なくとも1つのマークと少なくとも1つのスペースと
    を配置したトラックを有する情報記憶媒体に該光源から
    出射された光を集光する集光光学系と、 該情報記憶媒体で反射した反射光を受光し、該受光され
    た反射光の光量に応じた信号を出力する複数の検出領域
    を有する光検出器と、 該光検出器から出力される信号を受け取り、受け取った
    信号に基づきトラッキング誤差信号を生成するトラッキ
    ング誤差信号生成手段とを備え、 光路中に設けられ、重複領域およびその近傍領域の光の
    透過率を低下させる減光手段を更に備え、 該重複領域は、該集光光学系の開口を半径1の円とした
    とき、該集光光学系の開口の中心から該トラックと直交
    する方向にλ/(NA・Gp)だけ離れた二つの点をそ
    れぞれ中心とする半径1の二つの円の重なる領域であ
    り、 該λは、該光源から出射される光の波長であり、 該NAは、該集光光学系の開口数であり、 該Gpは、該情報記憶媒体におけるトラック中心から隣
    のトラック中心までの距離であり、 λ/(NA・Gp)は、λ/(NA・Gp)<1の関係
    を有する光ヘッド装置。
  13. 【請求項13】 前記減光手段が、前記集光光学系と一
    体化している請求項12に記載の光ヘッド装置。
  14. 【請求項14】 前記減光手段がホログラム素子である
    請求項12または13に記載の光ヘッド装置。
  15. 【請求項15】 コヒーレントビームもしくは準単色の
    ビームを発するレーザ光源と、 該光源から出射されたビームを受け取り、受け取ったビ
    ームを第1のビームと第2のビームに分割する光学素子
    と、 該第1のビームと該第2のビームを受け取り、該第1の
    ビームと該第2のビームを情報記憶媒体上へ微小スポッ
    トに収束する集光光学系と、 該情報記憶媒体で反射、回折したビームを受け取り、受
    け取ったビームを分岐するビーム分岐素子と、 該ビーム分岐素子で分岐されたビームを受け取り、受け
    取ったビームの光量に応じた信号を出力する光検出器
    と、 該光検出器から出力される信号を受け取り、受け取った
    信号を演算する信号処理部と、 該信号処理部から出力される信号に基づいて該集光光学
    系と該情報記憶媒体との相対的な位置決めを行う駆動部
    とを備え、 該第1のビームは該第2のビームと、該集光光学系で集
    光される際の実効的な開口数が異なり、 該集光光学系で集光される際の実効的な開口数が小さい
    ビームを用いてトラッキング誤差信号を生成するトラッ
    キング誤差信号生成手段をさらに備えた光ヘッド装置。
  16. 【請求項16】 前記情報記憶媒体は、トラッキング誤
    差信号を検出可能にするマークもしくは所定の溝を有
    し、該情報記憶媒体上のトラッキング誤差信号を検出可
    能にするマークもしくは所定の溝の周期をGpとし、光
    源から出射されるビームが有する波長をλとし、前記集
    光光学系の該情報記憶媒体側の開口数をNAとしたと
    き、光学素子で生成される第1のビームはGp>λ/N
    Aの関係を有し、該光学素子で生成される第2のビーム
    はGp<λ/NAの関係を有し、 前記トラッキング誤差信号生成手段は、該第2のビーム
    からトラッキング誤差信号を生成する請求項15に記載
    の光ヘッド装置。
  17. 【請求項17】 前記第1のビームと前記第2のビーム
    が互いに同軸上に形成される請求項15または16に記
    載の光ヘッド装置。
  18. 【請求項18】 前記光学素子が偏光フィルタである請
    求項15〜17のいずれか1つに記載の光ヘッド装置。
  19. 【請求項19】 前記光学素子が前記集光光学系と一体
    化されている請求項15〜18のいずれか1つに記載の
    光ヘッド装置。
  20. 【請求項20】 コヒーレントビームもしくは準単色の
    ビームを発するレーザ光源と、 該光源から出射されたビームを受け取り、受け取ったビ
    ームを情報記憶媒体上へ微小スポットに収束する集光光
    学系と、 該情報記憶媒体で反射、回折したビームを受け取り、受
    け取ったビームを分岐するビーム分岐素子と、 該ビーム分岐素子で分岐されたビームを受け取り、受け
    取ったビームの光量に応じた信号を出力する光検出器
    と、 該光検出器から出力される信号を受け取り、受け取った
    信号を演算する信号処理部と、 該集光光学系と該情報記憶媒体との相対的な位置決めを
    行うためフォーカスおよびトラッキングの制御を行う駆
    動部とを備えた傾き検出装置であって、 該光検出器は複数の受光部を有し、 該情報記憶媒体はマークおよびスペースからなる第1の
    パターン領域と所定の溝からなる第2のパターン領域と
    を有し、 該第1のパターン領域と該第2のパターン領域は情報記
    憶媒体上に交互に配置され、 該信号処理部は、該集光光学系で集光されたビームが該
    第1のパターン領域もしくは該第2のパターン領域に照
    射されるとき、該光検出器から得られる信号を用いて、
    該集光光学系で集光されるビームと該情報記憶媒体とが
    なす角度を検出する傾き検出装置。
  21. 【請求項21】 前記集光光学系で集光されるビーム
    が、前記第1のパターン領域におけるマークおよびスペ
    ースを照射するとき、前記光検出器から得られる信号を
    用いてトラッキング制御を行い、 該集光光学系で集光されるビームが、前記第2のパター
    ン領域を照射するとき、該光検出器から得られる信号を
    用いて該集光光学系で集光されるビームと前記情報記憶
    媒体とがなす角度を検出する請求項20に記載の傾き検
    出装置。
  22. 【請求項22】 前記集光光学系で集光されるビーム
    が、前記第2のパターン領域を照射するとき、前記光検
    出器から得られる信号を用いてトラッキング制御を行
    い、該集光光学系で集光されるビームが、該第1のパタ
    ーン領域を照射するとき、該光検出器から得られる信号
    を用いて該集光光学系で集光されるビームと前記情報記
    憶媒体とがなす角度を検出する請求項20に記載の傾き
    検出装置。
  23. 【請求項23】 前記集光光学系で集光されるビームが
    前記第1のパターン領域におけるマークおよびスペース
    を照射するときに前記光検出器から得られる信号を用い
    て該集光光学系で集光されるビームと前記情報記憶媒体
    とがなす角度を検出する請求項20に記載の傾き検出装
    置。
  24. 【請求項24】 前記第1のパターン領域もしくは前記
    第2のパターン領域の周期をGpとし、 前記光源から出射されるビームの波長をλとし、 前記集光光学系の前記情報記憶媒体側の開口数をNAと
    したとき、 NA>λ/Gpの関係にある請求項20〜23のいずれ
    か1つに記載の傾き検出装置。
  25. 【請求項25】 コヒーレントビームもしくは準単色の
    ビームを発するレーザ光源と、 該光源から出射されたビームを受け取り、受け取ったビ
    ームを情報記憶媒体上へ微小スポットに収束する集光光
    学系と、 該情報記憶媒体で反射、回折したビームを受け取り、受
    け取ったビームを分岐するビーム分岐素子と、 該ビーム分岐素子で分岐されたビームを受け取り、受け
    取ったビームの光量に応じた信号を出力する光検出器
    と、 該光検出器から出力される信号を受け取り、受け取った
    信号を演算する信号処理部と、 該集光光学系と該情報記憶媒体との相対的な位置決めを
    行うためフォーカスおよびトラッキングの制御を行う第
    1の駆動部と、 該集光光学系で集光されるビームと該情報記憶媒体とが
    なす角度を変えることが可能な第2の駆動部とを備え、 該光検出器は、複数の受光部を有し、 該情報記憶媒体は、トラッキング誤差信号を生成可能な
    パターンもしくは所定の溝を有し、 該トラッキング誤差信号を生成可能にするパターンもし
    くは所定の溝の周期をGpとし、該光源から出射される
    ビームの波長をλとし、該集光光学系の該情報記憶媒体
    側の開口数をNAとしたとき、NA>λ/Gpの関係に
    ある光情報処理装置。
  26. 【請求項26】 コヒーレントビームもしくは準単色の
    ビームを発するレーザ光源と、 該光源から出射されたビームを受け取り、受け取ったビ
    ームを情報記憶媒体上へ微小スポットに収束する集光光
    学系と、 該情報記憶媒体で反射、回折したビームを受け取り、受
    け取ったビームを分岐するビーム分岐素子と、 該ビーム分岐素子で分岐されたビームを受け取り、受け
    取ったビームの光量に応じた信号を出力する光検出器と
    該光検出器から出力される信号を受け取り、受け取った
    信号を演算する信号処理部と、 該集光光学系と該情報記憶媒体との相対的な位置決めを
    行うためにフォーカスおよびトラッキングの制御を行う
    第1の駆動部と、 該集光光学系で集光されるビームと該情報記憶媒体とが
    なす角度を変えることが可能な第2の駆動部とを備え、 該光検出器は複数の受光部を有し、 該情報記憶媒体はマークおよびスペースからなる第1の
    パターン領域と所定の溝からなる第2のパターン領域と
    を有し、 該第1のパターン領域と該第2のパターン領域は情報記
    憶媒体上に交互に配置され、 該信号処理部は、該集光光学系で集光されたビームが該
    第1のパターン領域もしくは該第2のパターン領域に照
    射されるとき、該光検出器から得られる信号を用いて、
    該集光光学系で集光されるビームと該情報記憶媒体とが
    なす角度を検出し、該第2の駆動部を駆動する信号を生
    成する光情報処理装置。
  27. 【請求項27】 前記集光光学系で集光されるビーム
    が、前記第1のパターン領域におけるマークを照射する
    とき、前記光検出器から得られる信号を用いてトラッキ
    ング制御を行い、 該集光光学系で集光されるビームが、前記第2のパター
    ン領域を照射するとき、該光検出器から得られる信号を
    用いて、該集光光学系で集光されるビームと前記情報記
    憶媒体とがなす角度を検出する請求項26に記載の光情
    報処理装置。
  28. 【請求項28】 前記集光光学系で集光されるビーム
    が、前記第2のパターン領域を照射するとき、前記光検
    出器から得られる信号を用いてトラッキング制御を行
    い、 該集光光学系で集光されるビームが、前記第1のパター
    ン領域を照射するとき、該光検出器から得られる信号を
    用いて、該集光光学系で集光されるビームと情報記憶媒
    体とがなす角度を検出する請求項26に記載の光情報処
    理装置。
  29. 【請求項29】 前記集光光学系で集光されるビーム
    が、前記第1のパターン領域におけるマークおよびスペ
    ースを照射するとき、前記光検出器から得られる信号を
    用いて、該集光光学系で集光されるビームと前記情報記
    憶媒体とがなす角度を検出する請求項26に記載の光情
    報処理装置。
  30. 【請求項30】 前記第1のパターン領域もしくは前記
    第2のパターン領域の周期をGpとし、前記光源から出
    射されるビームの波長をλとし、前記集光光学系の前記
    情報記憶媒体側の開口数をNAとしたとき、NA>λ/
    Gpの関係にある請求項26〜29のいずれか1つに記
    載の光情報処理装置。
  31. 【請求項31】 コヒーレントビームもしくは準単色の
    ビームを発する光源と、 選択的にマークまたはスペースを配置したトラックを有
    する情報記憶媒体に該光源から出射されたビームを集光
    する集光光学系と、 該情報記憶媒体で反射した反射光を受け取り、受け取っ
    た反射光の光量に応じた信号を出力する複数の検出領域
    からなる光検出器と、 該情報記憶媒体で反射した光を分割し、該光検出器で受
    光可能にする分割手段と、 該分割手段上の分割線により分割された所定の第1の領
    域と第2の領域の二つの領域のそれぞれに入射する該反
    射光に応じて得られる信号の差動信号から該トラックに
    記録された情報を再生する再生信号を生成する情報再生
    信号生成手段とを備えた光ヘッド装置であって、 該集光光学系から出射される光の集光点と該トラックと
    の位置関係に応じて該第1の領域または該第2の領域も
    しくは両方の領域に含まれる範囲を変える変更手段をさ
    らに備えた光ヘッド装置。
  32. 【請求項32】 前記分割手段上での該反射光の断面を
    半径1の略円としたとき、該分割手段は、前記トラック
    の接線と略平行で該略円の中心から所定の距離dだけ離
    れた第1の分割線と、該トラックの接線と略平行で該第
    1の分割線とは逆側に該中心から距離dだけ離れた第2
    の分割線とにより3つの領域に分けられ、 該略円の中心を含まない該第1の分割線の外側を領域
    A、該第1の分割線と該第2の分割線に挟まれた領域を
    領域B、該略円の中心を含まない該第2の分割線の外側
    の領域を領域Cとし、 前記情報再生信号生成手段は、前記集光光学系から出射
    される光の集光点が、該トラックの片側に所定の距離だ
    け離れた第1の位置を走査するとき、該領域Aを第1の
    領域とし該領域Bと該領域Cを第2の領域として該トラ
    ックに記録された情報の該再生信号を生成し、 前記情報再生信号生成手段は、該集光光学系から出射さ
    れる光の集光点が、該トラックの該第1の位置とは反対
    側に所定の距離だけ離れた第2の位置を走査するときは
    該領域Aと該領域Bを該第1の領域とし、該領域Cを該
    第2の領域として該トラックに記録された情報の再生信
    号を生成する請求項31に記載の光ヘッド装置。
  33. 【請求項33】 前記分割手段上での反射光の断面を半
    径1の略円としたとき、該分割手段は、前記トラックの
    接線と略平行で該略円の中心から所定の距離dだけ離れ
    た第1の分割線と、該トラックの接線と略平行で該第1
    の分割線とは逆側に該中心から距離dだけ離れた第2の
    分割線と、該トラックの接線と略平行で該略円の中心を
    通る第3の分割線とにより4つの領域に分けられ、 該略円の中心を含まない該第1の分割線の外側を領域
    A、該第1の分割線と該第3の分割線に挟まれた領域を
    領域B、該第2の分割線と該第3の分割線に挟まれた領
    域を領域C、該略円の中心を含まない該第2の分割線の
    外側の領域を領域Dとし、 前記集光光学系から出射される光の集光点が、該トラッ
    クの片側に所定の距離だけ離れた第1の位置を走査する
    とき、該領域Aを該第1の領域とし該領域Cと該領域D
    を該第2の領域として、前記情報再生信号生成手段は、
    該トラックに記録された情報の再生信号を生成し、 該集光光学系から出射される光の集光点が、該トラック
    の該第1の位置とは反対側に所定の距離だけ離れた第2
    の位置を走査するとき、該領域Aと該領域Bを該第1の
    領域とし該領域Dを該第2の領域として、該情報再生信
    号生成手段は、該トラックに記録された情報の再生信号
    を生成する請求項に31に記載の光ヘッド装置。
  34. 【請求項34】 コヒーレントビームもしくは準単色の
    ビームを発する光源と、 選択的にマークまたはスペースを配置したトラックを有
    する情報記憶媒体に該光源から出射されたビームを集光
    する集光光学系と、 該情報記憶媒体で反射した反射光を受光し、受光した反
    射光の光量に応じた信号を出力する複数の検出領域から
    なる光検出器と、 該情報記憶媒体で反射した該反射光を分割し、該光検出
    器で受光可能にする分割手段と、 該分割手段により分割された所定の第1の領域と第2の
    領域との2つの領域のそれぞれに入射する該反射光に応
    じて得られる信号の差動信号から該トラックに記録され
    た情報を再生する再生信号を生成する情報再生信号生成
    手段とを備えた光ヘッド装置であって、 該分割手段上での該反射光の断面を半径1の略円とした
    とき、該分割手段は該トラックの接線と略平行で該略円
    の中心から所定の距離dだけ離れた2本の分割線により
    3つの領域に分けられ、該3つの領域のうち該略円の中
    心を含まない領域を該第1の領域とし、該略円の中心を
    含まないもう一つの領域を該第2の領域とし、 該集光光学系から出射される光の集光点が、該トラック
    から所定の距離だけ離れた位置を走査するとき、該情報
    再生信号生成手段は、該トラックに記録された情報の再
    生信号を生成する光ヘッド装置。
  35. 【請求項35】 コヒーレントビームもしくは準単色の
    ビームを発する光源と、 選択的にマークまたはスペースを配置したトラックを有
    する情報記憶媒体に該光源から出射された光を集光する
    集光光学系と、 該情報記憶媒体で反射した反射光を受光し、受光した反
    射の光量に応じた信号を出力する複数の検出領域からな
    る光検出器と、 該情報記憶媒体で反射した該反射光を分割し、該光検出
    器で受光可能にする分割手段と、 該分割手段により分割された、所定の第1の領域と第2
    の領域との2つの領域のそれぞれに入射する該反射光に
    応じて得られる信号の差動信号から該トラックに記録さ
    れた情報を再生する再生信号を生成する情報再生信号生
    成手段とを備えた光ヘッド装置において、 該分割手段上での該反射光の断面を半径1の略円とした
    とき、該分割手段は、該トラックの接線と略平行で該略
    円の中心から所定の距離dだけ離れた2本の分割線第1
    の分割線と第2の分割線と該略円の中心を通る第3の分
    割線とにより4つの領域に分けられ、 該4つの領域のうち、該略円の中心を含まない該第1の
    分割線の外側の領域と該第3の分割線と該第2の分割線
    に挟まれた領域の2つの領域を該第1の領域とし、 該第1の分割線と該第3の分割線に挟まれた領域と該略
    円の中心を含まない該第2の分割線の外側の領域の2つ
    の領域を該第2の領域とし、 該集光光学系から出射される光の集光点が、該トラック
    から所定の距離だけ離れた位置を走査するとき、該情報
    再生信号生成手段が、該トラックに記録された情報の再
    生信号を生成する光ヘッド装置。
  36. 【請求項36】 前記分割手段上での反射光の断面を半
    径1の略円としたとき、該分割手段上の該略円の中心か
    ら分割線までの距離dが、0.1以上0.3以下である
    請求項31〜35のいずれか1つに記載の光ヘッド装
    置。
  37. 【請求項37】 コヒーレントビームもしくは準単色の
    ビームを発する光源と、 選択的にマークまたはスペースを配置したトラックもし
    くは所定の溝からなるトラックを有する情報記憶媒体に
    該光源から出射されたビームを集光する集光光学系と、 該情報記憶媒体で反射した反射光を受光し、受光した反
    射光の光量に応じた信号を出力する複数の検出領域を有
    する光検出器と、 該光検出器から出力される信号を受け取り、受け取った
    信号に基づいてトラッキング誤差信号を生成するトラッ
    キング誤差信号生成手段と、 該情報記憶媒体で反射した反射光を分割し、分割された
    反射光を該光検出器で受光可能にする分割手段とを備
    え、 該光源から出射される光の波長をλとし、 該集光光学系の開口数をNAとし、 該情報記憶媒体におけるトラックの中心から隣のトラッ
    クの中心までの距離をGpとし、 λ/(NA・Gp)≧1の関係を有し、 該分割手段上での該反射光の断面を半径1の円としたと
    き、該分割手段は該トラックの接線と略平行な少なくと
    も5本の分割線を持ち、 該分割手段上での該反射光の断面の中心を通り該トラッ
    クと平行な第1の分割線と、該第1の分割線を挟んで距
    離約0.1に位置する2つの分割線を第2の分割線およ
    び第3の分割線とし、 該分割手段上での該反射光の断面の端から距離約0.1
    に位置する2つの分割線を第4の分割線および第5の分
    割線とし、 該第1の分割線から該第5の分割線により分割される6
    つの領域に入射する該反射光に応じて得られる信号を交
    互に極性を反転し、交互に極性を反転された信号を加算
    することによりトラッキング誤差信号を生成するトラッ
    キング誤差信号生成手段をさらに備えた光ヘッド装置。
  38. 【請求項38】 コヒーレントビームもしくは準単色の
    ビームを発する光源と、 選択的にマークまたはスペースを配置したトラックもし
    くは所定の溝からなるトラックを有する情報記憶媒体に
    該光源から出射された光を集光する集光光学系と、 該情報記憶媒体で反射した反射光を受光し、受光した反
    射光の光量に応じた信号を出力する複数の検出領域から
    なる光検出器と、 該光検出器から出力される信号を受けトラッキング誤差
    信号を生成するトラッキング誤差信号生成手段と、 該情報記憶媒体で反射した光を分割し、分割された光を
    該光検出器で受光可能にする分割手段とを備え、 該光源から出射される光の波長をλとし、 該集光光学系の開口数をNAとし、 該情報記憶媒体におけるトラックの中心から隣のトラッ
    クの中心までの距離をGpとし、 λ/(NA・Gp)≧1の関係を有し、 該集光光学系の開口を半径1の円としたとき、3以上の
    奇数をNとし、 該分割手段は、該トラックの接線と略平行なN本の分割
    線を持ち、 該N本の分割線うち2本の分割線は、該集光光学系の開
    口の中心に対して約幅0.6の範囲に配置され、 該2本の分割線を除くその他の(N−2)本の分割線
    は、該2本の分割線の間に等間隔に配置され、 該トラッキング誤差信号生成手段は、該円の中心を含ま
    ない該2本の分割線の外側の2つの領域に入射する該反
    射光を受光する検出領域から得られる信号を用いてトラ
    ッキング誤差信号を生成し、 該トラッキング誤差信号生成手段は、該2本の分割線に
    挟まれた偶数個の領域に入射する該反射光を受光する検
    出領域から得られる信号の極性を交互に反転し、極性を
    交互に反転された信号を加算した補正信号を生成し、 該トラッキング誤差信号生成手段は、該トラッキング誤
    差信号から該補正信号を加算もしくは減算する光ヘッド
    装置。
  39. 【請求項39】 前記分割手段が、回折手段である請求
    項37〜38のいずれか1つに記載の光ヘッド装置。
  40. 【請求項40】 前記分割手段が、前記光検出器の分割
    線である請求項37〜38のいずれか1つに記載の光ヘ
    ッド装置。
  41. 【請求項41】 コヒーレントビームもしくは準単色の
    ビームを発する光源と、 選択的にマークまたはスペースを配置したトラックもし
    くは所定の溝からなるトラックを有する情報記憶媒体に
    該光源から出射されたビームを集光する集光光学系と、 該情報記憶媒体で反射した反射光を受け取り、回折光を
    生成する回折手段と、 該回折手段により回折された光を受光し、受光された光
    量に応じた信号を出力する複数の検出領域からなる光検
    出器とを備え、 該回折手段は、複数に分割された領域を有し、 該複数の領域の一部の領域群Aから発生する所望の次数
    の回折光が第1の球面波となり、 該複数の領域の領域群Aに含まれない領域からなる領域
    群Bから発生する所望の次数の回折光は、該第1の球面
    波の集光点より該回折手段から遠い位置に集光点持つ第
    2の球面波となり、 該第1の球面波と該第2の球面波との該光検出器上での
    断面の大きさの差からフォーカス誤差信号を生成するフ
    ォーカス誤差信号生成手段をさらに備え、 該回折手段は、該トラックの接線と垂直な少なくとも1
    本の分割線を持ち、 該分割線を挟んで互いに接する2つの領域の一方が該領
    域群Aに属し、他方が該領域群Bに属する光ヘッド装
    置。
  42. 【請求項42】 コヒーレントビームもしくは準単色の
    ビームを発する光源と、 選択的にマークまたはスペースを配置したトラックもし
    くは所定の溝からなるトラックを有する情報記憶媒体に
    該光源から出射されたビームを集光する集光光学系と、 該情報記憶媒体で反射した反射光を回折し回折光を生成
    する回折手段と、 該回折手段により回折された光を受光し、受光した光量
    に応じた信号を出力する複数の検出領域からなる光検出
    器を備え、 該回折手段は、複数に分割された領域を有し、 該複数の領域の一部の領域群Aから発生する所望の次数
    の回折光が、第1の球面波となり、 該複数の領域の領域群Aに含まれない領域からなる領域
    群Bから発生する所望の次数の回折光が、該第1の球面
    波の集光点より該回折手段から遠い位置に集光点持つ第
    2の球面波となり、 該第1の球面波と該第2の球面波との該光検出器上での
    断面の大きさの差からフォーカス誤差信号を生成するフ
    ォーカス誤差信号生成をさらに備え、 該回折手段は、該集光光学系の開口に相当する範囲より
    も広い範囲に回折領域を有し、 該開口の外周に接し、該トラックの接線と平行な、第1
    の分割線および第2の分割線を開口の両側に持ち、 該第1の分割線または第2の分割線を挟んで互いに接す
    る2つの領域の一方が該領域群Aに属し、 該2つの領域の他方が該領域群Bに属する光ヘッド装
    置。
  43. 【請求項43】 前記回折手段が、前記集光光学系と一
    体化されている請求項39、41および42のいずれか
    1つに記載の光ヘッド装置。
  44. 【請求項44】 コヒーレントビームもしくは準単色の
    ビームを出射する出射工程と、 少なくとも1つのマークと少なくとも1つのスペースと
    を配置したトラックを有する情報記憶媒体に該出射工程
    によって出射されたビームを集光する集光工程と、 該情報記憶媒体で反射した反射光を複数の検出領域で受
    光し、受光された反射光の光量に応じた信号を出力する
    光検出工程と、 該光検出工程によって出力される信号を受け取り、該受
    け取った信号に基づいて、トラッキング誤差信号を生成
    するトラッキング誤差信号生成工程とを包含し、 該トラッキング誤差信号生成工程が、該トラッキング誤
    差信号から重複領域から得られる信号の成分を低減する
    工程を含み、 該重複領域は、集光光学系の開口を半径1の円としたと
    き、該集光光学系の開口の中心から該トラックと直交す
    る方向にλ/(NA・Gp)だけ離れた二つの点をそれ
    ぞれ中心とする半径1の二つの円の重なる領域であり、 該λは、該出射工程によって出射される光の波長であ
    り、 該NAは、該集光光学系の開口数であり、 該Gpは、該情報記憶媒体におけるトラックの中心から
    隣のトラックの中心までの距離であり、 該集光光学系の開口を半径1の円としたとき、λ/(N
    A・Gp)は、λ/(NA・Gp)<1の関係を有する
    方法。
  45. 【請求項45】 コヒーレントビームもしくは準単色の
    ビームを出射する出射工程と、 レーザ光発生工程で出射されたビームを受け取り、受け
    取ったビームを第1のビームと第2のビームに分割する
    分割工程と、 該第1のビームと該第2のビームを受け取り、該第1の
    ビームと該第2のビームを情報記憶媒体上へ微小スポッ
    トに集光する集光工程と、 該情報記憶媒体で反射、回折したビームを受け取り、受
    け取ったビームを分岐する分岐工程と、 該分岐工程によって分岐されたビームを受け取り、受け
    取ったビームの光量に応じた信号を出力する光検出工程
    と、 該光検出工程で出力される信号を受け取り、受け取った
    信号を演算する信号処理工程と、 該信号処理工程によって演算された信号に基づいて集光
    光学系と該情報記憶媒体との相対的な位置を決める位置
    決め工程とを包含し、 該第1のビームは第2のビームと、該集光光学系で集光
    される際の実効的な開口数が異なり、 該集光光学系で集光される際の実効的な開口数が小さい
    ビームを用いてトラッキング誤差信号を生成するトラッ
    キング誤差信号生成工程をさらに包含する方法。
  46. 【請求項46】 コヒーレントビームもしくは準単色の
    ビームを出射する出射工程と、 該出射工程で出射されたビームを受け取り、受け取った
    ビームを情報記憶媒体上へ微小スポットに収束する収束
    工程と、 該情報記憶媒体で反射、回折したビームを受け取り、受
    け取ったビームを分岐する分岐工程と、 該分岐工程によって分岐されたビームを複数の受光部で
    受け取り、受け取ったビームの光量に応じた信号を出力
    する光検出工程と、 該光検出工程で出力する信号を受け取り、受け取った信
    号を演算する信号処理工程と、 集光光学系と該情報記憶媒体との相対的な位置決めを行
    うためのフォーカスおよびトラッキングの制御を行う第
    1の駆動工程と、 該集光光学系で集光されるビームと該情報記憶媒体とが
    なす角度を変えることが可能な第2の駆動工程とを包含
    し、 該情報記憶媒体は、トラッキング誤差信号を生成可能な
    パターンもしくは所定の溝を有し、 該トラッキング誤差信号を生成可能にするパターンもし
    くは所定の溝の周期をGpとし、該出射工程によって出
    射されるビームの波長をλとし、該集光光学系の該情報
    記憶媒体側の開口数をNAとしたとき、NA>λ/Gp
    の関係にある方法。
  47. 【請求項47】 コヒーレントビームもしくは準単色の
    ビームを出射する出射工程と、 選択的にマークまたはスペースを配置したトラックを有
    する情報記憶媒体に該光源から出射されたビームを集光
    する集光工程と、 該情報記憶媒体で反射した反射光を複数の検出領域で受
    け取り、受け取った反射光の光量に応じた信号を出力す
    る光検出工程と、 該情報記憶媒体で反射した光を分割する分割工程と、 該分割工程によって分割された所定の第1の領域と第2
    の領域の二つの領域のそれぞれに入射する該反射光に応
    じて得られる信号の差動信号から該トラックに記録され
    た情報を再生する再生信号を生成する情報再生信号生成
    工程とを包含し、 該集光工程によって集光された集光点と該トラックとの
    位置関係に応じて該第1の領域または該第2の領域もし
    くは両方の領域に含まれる範囲を変える変更工程をさら
    に包含する方法。
  48. 【請求項48】 コヒーレントビームもしくは準単色の
    ビームを出射する出射工程と、 選択的にマークまたはスペースを配置したトラックもし
    くは所定の溝からなるトラックを有する情報記憶媒体に
    該光源から出射されたビームを集光する集光工程と、 該情報記憶媒体で反射した反射光を検出領域で受光し、
    受光した反射光の光量に応じた信号を出力する光検出工
    程と、 該光検出工程によって出力される信号を受け取り、受け
    取った信号に基づいてトラッキング誤差信号を生成する
    トラッキング誤差信号生成工程と、 該情報記憶媒体で反射した反射光を分割する分割工程と
    を包含し、 該出射工程によって出射される光の波長をλとし、 該集光光学系の開口数をNAとし、 該情報記憶媒体におけるトラックの中心から隣のトラッ
    クの中心までの距離をGpとし、 λ/(NA・Gp)≧1の関係を有し、 第1の分割線から第5の分割線により分割される6つの
    領域に入射する該反射光に応じて得られる信号を交互に
    極性を反転し、交互に極性を反転された信号を加算する
    ことによりトラッキング誤差信号を生成するトラッキン
    グ誤差信号生成工程をさらに包含し、 該第1の分割線から該第5の分割線は、該トラックの接
    線と略平行であり、 該第1の分割線は、該反射光の断面の中心を通り該トラ
    ックと平行であり、 該第2の分割線および該第3の分割線は、該反射光の断
    面を半径1の円としたとき、該第1の分割線を挟んで距
    離約0.1に位置し、 該第4の分割線および該第5の分割線は、該反射光の断
    面を半径1の円としたとき、該反射光の断面の端から距
    離約0.1に位置する方法。
  49. 【請求項49】 コヒーレントビームもしくは準単色の
    ビームを出射する出射工程と、 選択的にマークまたはスペースを配置したトラックもし
    くは所定の溝からなるトラックを有する情報記憶媒体に
    該光源から出射されたビームを集光する集光工程と、 該情報記憶媒体で反射した反射光を複数に分割された領
    域で受け取り、回折光を生成する回折工程と、 該回折手段により回折された光を受光し、受光された光
    量に応じた信号を出力する複数の検出領域からなる光検
    出工程と、 第1の球面波と第2の球面波との断面の大きさの差から
    フォーカス誤差信号を生成するフォーカス誤差信号生成
    工程を包含し、 該第1の球面波は、該複数の領域の一部の領域群Aから
    発生する所望の次数の回折光であり、 該第2の球面波は、該複数の領域の領域群Aに含まれな
    い領域からなる領域群Bから発生する所望の次数の回折
    光であり、 該領域群Aは、該トラックの接線と垂直な少なくとも1
    本の分割線を挟んで互いに接する2つの領域の一方であ
    り、該領域群Bは、該2つの領域の他方である方法。
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