JPH109709A - 熱駆動型メタルハイドライド吸着式冷凍機 - Google Patents

熱駆動型メタルハイドライド吸着式冷凍機

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JPH109709A
JPH109709A JP8161988A JP16198896A JPH109709A JP H109709 A JPH109709 A JP H109709A JP 8161988 A JP8161988 A JP 8161988A JP 16198896 A JP16198896 A JP 16198896A JP H109709 A JPH109709 A JP H109709A
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JP
Japan
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reactor
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low
temperature
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Withdrawn
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JP8161988A
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English (en)
Inventor
Edeippu Irudeirimu Kemal
イルディリム ケマルーエディップ
Maurer Thomas
マウラー トーマス
Hitoshi Sakashita
仁司 坂下
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Publication date
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Priority to DE19726286A priority patent/DE19726286A1/de
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B17/00Sorption machines, plants or systems, operating intermittently, e.g. absorption or adsorption type
    • F25B17/12Sorption machines, plants or systems, operating intermittently, e.g. absorption or adsorption type using desorption of hydrogen from a hydride
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
    • Y02A30/27Relating to heating, ventilation or air conditioning [HVAC] technologies
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メタルハイドライド式冷凍機のエネルギー効
率の向上を目的とする。 【解決手段】 高温側及び低温側反応器対を3対持つ熱
駆動型メタルハイドライド吸着式冷凍機を各対毎に12
0度ずつずらした水素充填モード,冷却モード及び冷凍
出力モードの3モードで運転する。各反応器対を連通す
る配管上にはバルブをそれぞれ配置する。水素充填モー
ドでは熱源が高温側反応器を加熱し、冷却モードでは冷
却回路が高温側反応器を、水素充填及び冷却モードでも
該冷却回路が低温側反応器をそれぞれ冷却し、冷凍出力
モードでは冷媒回路が低温側反応器に冷媒を供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】
【従来の技術】例えば、EP 0 131 869 B1 に開示される
ように、熱駆動型メタルハイドライド吸着式ヒートポン
プが公知である。メタルハイドライドは水素を吸蔵(吸
着)する際に発熱し、逆にメタルハイドライドが水素を
放出する際に吸熱する。この吸熱作用を冷凍作用として
用いている。
【0003】4反応器を持つ冷凍機を図13に基づいて
説明する。高温側反応器HT1,HT2と低温側反応器
NT1,NT2を配管101,102を介してそれぞれ
接続し、2組の反応器対P1(HT1&NT1),P2
(HT2&NT2)を作る。各反応器対P1,P2には
適量の水素が封入され、配管101,102を介してそ
れぞれ高温側反応器HT1,HT2と低温側反応器NT
1,NT2との間を行き来できるようになっている。配
管101,102の途中にはバルブVW1,VW2がそ
れぞれ配設され、先の水素の行き来を遮断できる。高温
側反応器HT1,HT2内には図15に示すファント・
ホーフ曲線で103に示すような特性を持つ高温メタル
ハイドライド(水素吸蔵合金)を収容し、低温側反応器
L1,L2には同じく104に示すような特性を持つ低
温メタルハイドライド(水素吸蔵合金)を収容する。
【0004】熱輸送回路110は、熱源111,通路1
12およびポンプ113を有している。熱源111とし
ては、例えば化学プラントや熱処理プロセス(高炉な
ど)といったものの他に、自動車の排気ガス熱が利用で
き、この場合冷凍機は自動車のエアコンとして用いられ
る。熱輸送回路110は熱源111の熱を高温側反応器
HT1,HT2のいずれか一方に選択的に供給する。バ
ルブVH1E,VH2E,VH1A,VH2Aは図16
のバルブ位置に基づいて、a位置またはb位置に切り替
えられる。
【0005】バルブVH1E,VH1Aがa位置にあれ
ば高温側反応器HT1が加熱され、バルブVH2E,V
H2Aがa位置にあれば高温側反応器HT2が加熱され
る。熱源111の熱は例えば水などの伝熱媒体を介し
て、あるいは排気ガス自身として通路112を流れる。
熱輸送回路がループ状の閉回路であれば、ポンプ113
が必要となる。
【0006】冷却回路120は冷却水配管121,ポン
プ122,放熱部(ラジエター)123を有しており、
高温側反応器HT1,HT2のいずれか一方を冷却す
る。バルブVH1E,VH1Aがb位置にあれば高温側
反応器HT1が冷却され、バルブVH2E,VH2Aが
b位置にあれば高温側反応器HT2が冷却される。冷却
媒体としては例えば水が用いられる。冷却回路120
は、また、低温側反応器NT1,NT2のいずれか一方
も冷却する。バルブVN1E,VN1Aがb位置にあれ
ば低温側反応器NT1が冷却され、バルブVN2E,V
N2Aがb位置にあれば低温側反応器NT2が冷却され
る。バルブVN1E,VN2E,VN1A,VN2Aも
図16のバルブ位置に基づいて、a位置またはb位置に
切り替えられる。
【0007】冷媒回路130は冷媒配管131,ポンプ
132,熱交換器133を有している。バルブVN1
E,VN1Aがa位置にあれば低温側反応器NT1に冷
媒が供給され、バルブVN2E,VN2Aがa位置にあ
れば低温側反応器NT2に冷媒が供給される。送風機回
路140は送風機141と切り替え弁142を有してい
る。ファン114によって供給される空気は熱交換器1
33で冷却され、室143に吹き出される。切り替え弁
142がa位置にあれば、室内空気が送風機回路140
を循環し、b位置にあれば新気が室外から供給される。
【0008】なお、各反応器HT1,HT2,NT1,
NT2内には少なくとも2つの液密的・気密的に隔離さ
れた2室が形成され、一方にはメタルハイドライドが配
設されて水素が流入でき、他方には伝熱媒体,冷却水,
冷媒のうちのいずれかがバルブの位置に応じて適宜流れ
る。
【0009】各反応器対P1,P2は作動モードが18
0度ずらしてある。即ち、反応器対P1がフェーズ1:
水素充填モード(反応器NT1)および水素放出モード
(反応器HT1)と、それに続くフェーズ2:待機モー
ド(反応器NT1)および冷却モード(反応器HT1)
として冷凍出力がない状態でも、反応器対P2はフェー
ズ1,2の両方において冷凍出力モード(反応器NT
2)および水素吸着モード(反応器HT2)となってい
る。逆に反応器対P1はフェーズ3,4の両方において
冷凍出力モード(反応器NT1)および水素吸着モード
(反応器HT1)となっているが、反応器対P2がフェ
ーズ3:水素充填モード(反応器NT2)および水素放
出モード(反応器HT2)と、それに続くフェーズ4:
待機モード(反応器NT2)および冷却モード(反応器
HT2)として冷凍出力がない。従って、システム全体
としては常に冷凍出力が得られる。
【0010】以下に、フェーズ毎の作用を説明するが、
前述のとおり反応器対P1,P2は作動モードを互いに
180度ずらしてあるだけなので、反応器対P1につい
てのみ説明する。
【0011】フェーズ1は低温側反応器NT1の水素充
填モードである。高温側反応器HT1は水素放出モード
であり、バルブVH1E,VH1Aはa位置とされ、バ
ルブVH2E,VH2Aはb位置とされて高温側反応器
HT1にのみ熱源からの熱が供給される。この状態は図
13に示すとおりである。従って、高温側反応器HT1
に吸蔵されていた水素は外部から熱を与えられることで
水素を放出し、配管101を介して低温側反応器NT1
に水素を充填する。このとき、バルブVN1E,VN1
Aはb位置とされ、冷却水回路により供給される冷却水
が低温反応器NT1を流れる。図18に示すように、高
温側反応器HT1の入口温度TH1Eは、例えば、摂氏
150度まで上昇し、その出口温度TH1Aも摂氏15
0度まで上昇する。低温側反応器NT1の入口温度TN
1Eは摂氏35度のままであり、一方、その出口温度T
N1Aは一時的に摂氏60度まで上昇するが、フェーズ
1の終了までには入口温度TN1E(=摂氏35度)に
降下する。この作用は反応器対P2ではフェーズ3にお
いて全く同様に生じる。
【0012】低温側反応器NT1の水素充填が終わると
フェーズ2に移行する。フェーズ2は高温側反応器HT
1の冷却モードであり、反応器対P1の配管101上に
配置されたバルブVW1が閉じられる(図16参照)。
バルブVH1E,VH1Aがb位置に切り替えられ、バ
ルブVH2E,VH2Aはb位置のままとされる。高温
側反応器HT1は冷却水回路により供給される冷却水に
よって冷却され、低温側反応器NT1は待機モードであ
るため何も起こらない。バルブVW1が閉じられている
ので、低温側反応器NT1に充填された水素はそのまま
である。バルブVN1E,VN1Aはb位置のままであ
る。図18に示すように、高温側反応器HT1の出口温
度TH1Aは、フェーズ2の終了までには冷却水温度に
等しいその入口温度TH1Eまで降下する。この作用は
反応器対P2ではフェーズ4において全く同様に生じ
る。
【0013】ついでフェーズ3およびフェーズ4は共に
冷凍出力モードである。バルブVW1が開かれる。バル
ブVH1E,VH1Aがb位置のままである。一方、バ
ルブVN1E,VN1Aはa位置に切り替えられる。低
温側反応器NT1について見てみると、反応器NT1内
を流れる冷媒の熱を奪って水素を放出する。冷媒にして
みれば熱を奪われるということは、すなわち冷却される
ことになり、熱交換器133においてファン114によ
って供給される空気を冷却する。低温側反応器NT1か
ら放出された水素は配管101を通って高温側反応器H
T1に吸着される。図18に示すように、高温側反応器
HT1の出口温度TH1Aは一時的に摂氏75度まで上
昇するが、フェーズ3の終了までには、冷却水温度に等
しい高温側反応器HT1の入口温度TH1Eまで降下す
る。低温側反応器NT1の出口温度TN1Aは一時的に
摂氏6度まで減少するものの、フェーズ3,4が進むに
つれて、その入口温度TN1Eまで上昇する。この作用
は反応器対P2ではフェーズ1,2において全く同様に
生じる。
【0014】以上のような4反応器を持つヒートポンプ
では、次のような不具合を有している。
【0015】第1に、フェーズ2ではバルブVH1E,
VH1A,VH2E,VH2Aの全てがb位置にあり、
熱源の熱が全く利用されていない。排熱利用の観点から
は、システムとして常に排熱が利用される方が好まし
い。
【0016】第2に、図18から明らかなように、反応
器対P1が冷凍出力を生じるのはフェーズ3,4だが、
低温側反応器NT1の出口温度Taを示す曲線L1から
明らかなように、フェーズ3が終わる少し前にはすでに
冷凍出力が小さくなっており、フェーズ4に至っては冷
凍出力はきわめて小さい。しかしながら、フェーズ4は
反応器対2の高温側反応器HT2を冷却するのに必須の
ものであり、システムとして考えた場合フェーズ4およ
びフェーズ2は実質的に冷凍出力の期待できない、いわ
ばシステム待機状態となる。
【0017】そして第3に、メタルハイドライドの水素
吸着・放出速度は、その吸着・放出モードの始まり、つ
まりフェーズの始まりにおいてもっとも速く、時間の経
過と共に遅くなっていく。冷凍出力を得る際、低温側反
応器に吸着された水素を最大限に利用、すなわち最大限
に放出するには多くの時間を要する。しかし、システム
の冷凍出力は1サイクルに利用される水素エネルギーを
利用するのに要した時間で除して求められ、冷凍出力に
は最適値が存在する。システムを冷凍出力が最適となる
ように運転した場合、水素エネルギーを利用する時間
は、吸着された水素を最大限に放出する時間よりも短く
なるため、システムの持つ水素エネルギの全てが利用さ
れないことになり、その成績係数(COP)が悪化す
る。 例えば、図10からみて、反応器対P1が冷凍出
力を得るフェーズ3,4の時間は422秒であるが、こ
の422秒で得られるエネルギーは全エネルギーの78
パーセントを利用しているにすぎない。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明ではメ
タルハイドライド式冷凍機のエネルギー効率の向上をそ
の技術的課題とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記した技術的課題を解
決するために講じた本発明の第1の技術的手段は、水素
充填モード,冷却モード及び冷凍出力モードからなる運
転モードと、高温側及び低温側反応器対と、該反応器対
を連通する配管上に配置されたバルブと、水素充填モー
ドにおいて高温側反応器を加熱する熱源と、冷却モード
において高温側反応器を、水素充填及び冷却モードにお
いて低温側反応器をそれぞれ冷却する冷却回路と、冷凍
出力モードにおいて低温側反応器に冷媒を供給する冷媒
回路とを備えた熱駆動型メタルハイドライド吸着式冷凍
機において、前記高温側及び低温側反応器対を3対備
え、この3対の反応器対の操作サイクルを120度ずつ
ずらしたことである。
【0020】上記した技術的課題を解決するために講じ
た本発明の第2の技術的手段は、上気した第1の技術的
手段に加えて、前記運転モードの冷凍出力モード末期を
予冷モードとしたことである。
【0021】上記した技術的課題を解決するために講じ
た本発明の第3の技術的手段は、上気した第1の技術的
手段に加えて、運転モードの水素充填モード初期を予熱
モードとしたことである。
【0022】(作用)上述した第1の技術的手段によれ
ば、水素充填モード,冷却モード及び冷凍出力モードか
らなる運転モードで運転される3対の高温側及び低温側
反応器対が120度ずつずらされたモードサイクルで運
転される。反応器対を連通する配管上にはバルブが配置
され、冷却モードにおいて反応器対間の水素の連通を遮
断する。水素充填モードにおいて熱源が高温側反応器を
加熱する。冷却モードにおいて高温側反応器を、水素充
填及び冷却モードにおいて低温側反応器を、冷却回路が
それぞれ冷却する。冷凍出力モードにおいて冷媒回路が
低温側反応器に冷媒を供給する。
【0023】上述した第2の技術的手段によれば、予冷
モードにある低温側反応器が、冷凍出力モードにある低
温反応器に流れ込む冷媒を事前に冷却する。
【0024】上述した第3の技術的手段によれば、水素
充填モードにある反応器対の高温側反応器を加熱した熱
源の熱が、続いて予熱モードにある反応器対の高温側反
応器を加熱する。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明実施形態例の6反応器を持
つ冷凍機10を図1に基づいて説明する。高温側反応器
HT1,HT2,HT3と低温側反応器NT1,NT
2,NT3を配管11,12,13を介してそれぞれ接
続し、3組の反応器対P1(HT1&NT1),P2
(HT2&NT2),P3(HT3&NT3)を作る。
高温側反応器HT1,HT2,HT3内には図 に示し
たファント・ホーフ曲線で103に示すような特性を持
つ高温メタルハイドライド(水素吸蔵合金)を収容し、
低温側反応器NT1,NT2,NT3には同じく104
に示すような特性を持つ低温メタルハイドライド(水素
吸蔵合金)を収容する。各反応器対P1,P2,P3の
系にはそれぞれ適量の水素が封入され、配管11,1
2,13を介してそれぞれ高温側反応器HT1,HT
2,HT3と低温側反応器NT1,NT2,NT3との
間を行き来できるようになっている。配管11,12,
13の途中にはバルブVW1,VW2,VW3がそれぞ
れ配設され、先の水素の行き来を遮断できる。
【0026】伝熱媒体配管14,ポンプ15,熱源16
からなる熱供給回路17の働きにより、高温側反応器H
T1,HT2,HT3が適宜加熱されうる。熱源16と
しては、例えば化学プラントや熱処理プロセス(高炉な
ど)といったものの他に、この冷凍機を自動車のエアコ
ンとして用いるなら自動車の排気ガス熱が利用できる。
即ち、この冷凍機10は排熱の回収・利用を可能とす
る。しかし、熱源16が必ずしも排熱源である必要はな
い。図1では、伝熱媒体配管14がループ状となってお
り、その途中にポンプ15が配設されているが、これは
熱源として化学プラントや熱処理プロセスの排熱を利用
する場合のものである。伝熱媒体配管14は必ずしもル
ープ状になっている必要はなく、伝熱媒体配管14がル
ープ状でなければポンプ15も必ずしも配設されている
必要はない。このことは、排熱源として自動車の排気ガ
ス熱を利用する場合に明らかである。即ち、この場合、
伝熱媒体は高温排気ガスであり、伝熱媒体配管14は排
気管である。
【0027】熱源16からの熱は例えば水などの伝熱媒
体を介して伝熱媒体配管14を通り、バルブVH1E,
VH2E,VH3E,VH1A,VH2A,VH3A
(以下、「高温反応器側バルブ群」)の働きにより高温
側反応器HT1,HT2,HT3に適宜供給される。高
温反応器側バルブ群は図4のバルブ位置に基づいて、a
位置,b位置またはc位置に切り替えられる。バルブV
H1E,VH1A,(VH2E,VH2A),(VH3
E,VH3A)の位置がa位置にあるとき、高温側反応
器HT1(HT2),(HT3)が加熱される。
【0028】冷却水配管21,ポンプ22,放熱部(ラ
ジエター)23からなる冷却回路24の働きにより、高
温側反応器HT1,HT2,HT3および低温側反応器
NT1,NT2,NT3がそれぞれ冷却水によって冷却
可能とされる。高温反応器側バルブ群の働きにより、冷
却回路24の冷却水は高温側反応器HT1,HT2,H
T3に適宜供給される。同じく、バルブVN1E,VN
2E,VN3E,VN1A,VN2A,VN3A(以
下、「低温反応器側バルブ群」)の働きにより、冷却回
路24の冷却水は低温側反応器NT1,NT2,NT3
にも適宜供給される。低温反応器側バルブ群も図4のバ
ルブ位置に基づいて、a位置,b位置またはc位置に切
り替えられる。
【0029】冷媒配管31,ポンプ32,熱交換器33
から冷媒回路34が形成される。熱交換器33にはファ
ン35によって供給される空気が導かれ、冷媒によって
この空気を冷却する。冷却された空気は例えば室内空調
装置などに代表される冷凍装置に用いられ室36を冷房
する。バルブ37がa位置にあるとき、熱交換器33に
は室36内の空気が循環し、バルブ37がb位置にある
とき、熱交換器33には外気が導かれる。熱交換器33
は、あるいは室33などの閉空間内に直接配設してもよ
い。低温反応器側バルブ群の働きにより、冷媒回路34
の冷媒は低温側反応器NT1,NT2,NT3に適宜供
給される。
【0030】図5に示すように、各反応器HT1,HT
2,HT3,NT1,NT2,NT3内には少なくとも
2つの液密的・気密的に隔離された室41,42がそれ
ぞれ形成される。各高温側反応器の室41には図6で曲
線HT- MHで示す特性を持つ高温メタルハイドライド
が収容され、水素を吸蔵する。同様に、各低温側反応器
の室41には図6で曲線NT- MHで示す特性を持つ低
温メタルハイドライドが収容され、水素を吸蔵する。室
42は、伝熱媒体,冷却水,冷媒のいずれか1つを選択
的に受け入れる。但し、各高温側反応器の室42には冷
媒は流れず、各低温側反応器の室42には伝熱媒体は流
れない。室42はバッファ空間43,44、パイプ45
を備える。出口としての機能も有する入口46,47は
室41に接続され、入口48及び出口49は室42と接
続される。
【0031】温度センサTH1A,TH2A,TH3A
はそれぞれ、高温側反応器HT1,HT2,HT3を流
れ出た伝熱媒体または冷却水の温度を検知し、TN1
A,TN2A,TN3Aは低温側反応器NT1,NT
2,NT3を流れ出た冷却水または冷媒の温度を検知す
る。同様に、温度センサTH1E,TH2E,TH3E
はそれぞれ、高温側反応器HT1,HT2,HT3に流
れ込む前の伝熱媒体または冷却水の温度を検知し、TN
1E,TN2E,TN3Eは低温側反応器NT1,NT
2,NT3に流れ込む前の冷却水または冷媒の温度を検
知する。また、温度センサTUは放熱器23雰囲気の、
温度センサTKabinは室36内の温度を検知する。
【0032】各反応器対P1,P2,P3は作動モード
が120度ずつずらしてある。即ち、図7に示すよう
に、6反応器をもつ冷凍機10では作動フェーズが9つ
あり、反応器対P1のフェーズ1〜フェーズ9の各フェ
ーズは、それぞれ、反応器対P2ではフェーズ4〜9,
1〜3の各フェーズに相当し、反応器対P3ではフェー
ズ7〜9,1〜6の各フェーズに相当する。そして、フ
ェーズ3〜5では反応器対P1の低温側反応器NT1か
ら冷凍出力が得られ、フェーズ6〜8では反応器対P2
の低温側反応器NT2から冷凍出力が得られ、フェーズ
9,1〜2では反応器対P3の低温側反応器NT3から
冷凍出力が得られ、システム全体としては常に(全フェ
ーズにおいて)冷凍出力が得られる。
【0033】以下に、フェーズ毎の作用を説明するが、
前述のとおり反応器対P1,P2,P3は作動モードを
互いに120度ずらしてあるだけなので、反応器対P1
についてのみ説明する。
【0034】(1)低温側反応器の水素充填モード フェーズ7,8,9,1は低温側反応器NT1の水素充
填モードである。各フェーズにおいて全バルブは図4に
示す位置とされる。フェーズ7は、特に、高温側反応器
HT1の予熱モードであり、熱源からの熱が伝熱媒体を
介してダイレクトに高温側反応器HT1に供給されるの
ではなく、図4のバルブ位置図から明らかなように、高
温側反応器HT3を流れた伝熱媒体が高温側反応器HT
1に供給される。高温側反応器HT1について、フェー
ズ7の状態は図1〜3のいずれにも示さないが、図1に
示される高温反応器HT2がこれに相当する。
【0035】フェーズ8,9,1において高温側反応器
HT1は水素放出モードであり、高温側反応器HT1に
熱源からダイレクトに伝熱媒体が供給される。フェーズ
8,9において、伝熱媒体は高温側反応器HT1に熱源
16から直接流れ込む。これは高温側反応器HT1のバ
ルブVH1E,VH1Aのみがa位置とされ、他の高温
側反応器に係わるバルブはすべてb位置とされているか
らである。フェーズ8,9の状態は図1〜3のいずれに
も示さないが、図2に示される高温反応器HT2がこれ
に相当する。
【0036】フェーズ1の状態を図1に示す。高温側反
応器HT1を流れた伝熱媒体は、続いて高温側反応器H
T2にも流れ、高温側反応器HT2を予熱する。すなわ
ち、4フェーズからなる水素充填モードにおいて、最終
フェーズ(この場合フェーズ1)では、高温側反応器H
Txを流れた伝熱媒体が続いて高温側反応器HTx+1
を流れる。ここで、xは反応器対の番号1〜3のうちの
いずれかであり、x=3のときのみ例外的にx+1=1 と
する。
【0037】フェーズ7,8,9,1において、高温側
反応器HT1の高温メタルハイドライドに吸蔵されてい
た水素は外部から熱を与えられることで水素を放出し、
配管11を介して低温側反応器NT1の低温メタルハイ
ドライドに水素を充填する。このとき、低温側反応器N
T1には冷却水回路24の作用により常に冷却水が供給
される。
【0038】図8に示されるように、高温側反応器HT
1の出口温度TH1Aはフェーズ7初期において摂氏約
53度である。この出口温度TH1Aはフェーズ9の中
間時点までに急速に摂氏150度まで上昇する。一方、
低温側反応器NT1の出口温度TN1Aはフェーズ7初
期において摂氏約34度である。この出口温度TN1A
はフェーズ8の終了までに一時的に摂氏約53度まで上
昇するものの、フェーズ1の終了までに摂氏37.5度
まで下降する。
【0039】以上のフェーズ7,8,9,1からなる低
温側反応器NT1の水素充填モードは、反応器対P2で
はフェーズ1,2,3,4で低温側反応器NT2の水素
充填モードと対応し、反応器対P3ではフェーズ4,
5,6,7で低温側反応器NT3の水素充填モードと対
応する。
【0040】(2)高温側反応器の冷却モード フェーズ1を最終フェーズとする低温側反応器NT1の
水素充填モードが終わるとフェーズ2に移行する。フェ
ーズ2は高温側反応器HT1の冷却モードであり、反応
器対P1の配管11上に配置されたバルブVW1が閉じ
られる(図9参照)。図7から分かるように、フェーズ
2の開始時において高温側反応器HT1の出口側におけ
る冷却水温温度は150℃弱であるが、フェーズ2の終
了時にはこの冷却水温度が約100℃まで低下してい
る。フェーズ2の状態を図2に示す。バルブVH1E,
VH1Aがb位置に切り替えられ、高温側反応器HT1
は冷却水回路24の作用によって冷却され、低温側反応
器NT1は待機モードであるため何も起こらない。バル
ブVW1が閉じられているので、低温側反応器NT1の
低温メタルハイドライドに充填された水素はそのままで
ある。バルブVN1E,VN1Aはb位置のままであ
る。
【0041】図5から明らかなように、以上のフェーズ
2からなる高温側反応器HT1の冷却モードは、反応器
対P2ではフェーズ5で高温側反応器HT2の冷却モー
ドと対応し、反応器対P3ではフェーズ8で高温側反応
器HT3の冷却モードと対応する。そして、反応器対P
2ではフェーズ5でのみバルブVW2が閉じられ、反応
器対P3ではフェーズ8でのみバルブVW3が閉じられ
る。(図9参照) (3)低温側反応器の冷凍出力モード ついでフェーズ3,4,5は低温側反応器NT1の冷凍
出力モードである。バルブVW1が開かれる。バルブV
H1E,VH1Aはb位置のままである。フェーズ3の
状態を図3に示す。フェーズ3において、バルブVN1
Eはc位置、VN1Aはa位置に切り替えられる。一
方、フェーズ4,5においてはバルブVN1E,VN1
Aは共にa位置に切り替えられる。従って、フェーズ3
では低温側反応器NT3を流れて予冷された冷媒が低温
側反応器NT1に供給され、フェーズ4,5ではポンプ
32からダイレクトに冷媒が低温側反応器NT1に供給
さる。いずれにしても、低温側反応器NT1内を冷媒が
流れる時、反応器NT1内の低温メタルハイドライドに
充填された水素は冷媒の熱を奪って放出される。そし
て、配管11を介して高温側反応器HT2に到達し、反
応器HT2内の高温メタルハイドライドに充填される。
一方、熱を奪われた冷媒は熱交換器33においてファン
35によって供給される空気を冷却する。低温側反応器
NT1について、フェーズ4,5の状態は図1〜3のい
ずれにも示さないが、図1に示される低温側反応器NT
3がこれに相当する。
【0042】図8に示すように、高温側反応器HT1の
出口温度TH1Aはフェーズ3開始時において摂氏10
0度であり、フェーズ5の終了時までに摂氏55度まで
降下する。一方、低温側反応器NT1の出口温度TN1
Aはフェーズ3開始時において摂氏約35度であり、フ
ェーズ3の終了時までに一時的に摂氏22度まで降下す
る。そしてゆっくりとフェーズ5の終了までに摂氏26
度まで上昇する。
【0043】以上のフェーズ3,4,5からなる低温側
反応器NT1の冷凍出力モードは、反応器対P2ではフ
ェーズ6,7,8で低温側反応器NT2の冷凍出力モー
ドと対応し、反応器対P3ではフェーズ9,1,2で低
温側反応器NT3の冷凍出力モードと対応する。
【0044】(4)低温側反応器の予冷モード そして、フェーズ6は低温側反応器NT1の予冷モード
である。但し、低温側反応器NT1が予冷されるのでは
なく、、低温側反応器NT1を流れる冷媒が予冷される
ことを意味する。バルブVN1Eはa位置、VN1Aは
c位置に切り替えられる。従って、フェーズ6では低温
側反応器NT1を流れて予冷された冷媒が低温側反応器
NT2に供給される。すなわち、予冷モードにおいて
は、低温側反応器NTxを流れた冷媒が続いて低温側反
応器NTx+ 1を流れる。ここで、xは反応器対の番号
1〜3のうちのいずれかであり、x=3のときのみ例外
的にx+1=1 とする。低温側反応器NT1について、フ
ェーズ6の状態は図1〜3のいずれにも示さないが、図
3に示される低温側反応器NT3がこれに相当する。
【0045】図8から明らかなように、高温側反応器H
T1の出口温度はフェーズ6終了時までに摂氏約55度
から摂氏約53度まで下降する。一方、低温側反応器ん
T1の出口温度はフェーズ6終了時までにゆっくりと摂
氏約26度から摂氏約34度にまで上昇する。
【0046】以上のフェーズ6からなる低温側反応器N
T1の予冷モードは、反応器対P2ではフェーズ9で低
温側反応器NT2の予冷モードと対応し、反応器対P3
ではフェーズ3で低温側反応器NT3の予冷モードと対
応する。
【0047】次に各フェーズの切換タイミングについて
説明する。
【0048】まず、フェーズ1の終了基準は、低温側反
応器NT1の出口側冷却水温度TN1Aと入口側冷却水
温度TN1Eの差がΔT1よりも小さくなったかどうか
(TN1A−TN1E≦ΔT1)である。即ち、両者の
差が小さいほど、低温側反応器NT1において低温メタ
ルハイドライドに水素を充填するのに必要な熱が得られ
なくなってきていることが分かり、反応器対P1が次の
高温側反応器HT1の冷却モードに移るべきことを示し
ている。ΔT1の値は、システムの冷凍出力を最大とす
るか、あるいは成績係数COPを最大とするかによっ
て、またさまざまな要因によって変わってくるが、例え
ばあるシステムのもとでは2Kと実験的に求められた。
フェーズ4,7の終了基準も、それぞれ反応器対P2,
P3において、低温側反応器NT2,NT3の出口側冷
却水温度TN2A,TN3Aと入口側冷却水温度TN2
E,TN3Eの差がΔT1よりも小さくなったかどうか
である。一般式では、TNxA−TNxE≦ΔT1で表
わされ、xは反応器対の番号(1〜3)を示す。 次に
フェーズ2の終了基準は、高温側反応器HT1の出口側
冷却水温度TH1Aが所定温度THcよりも小さくなっ
たかどうか(TH1A≦THc)である。ここでTHc
は次のようにして決められる。即ち、冷却水回路24の
ポンプ22から供給される冷却水温度が例えば35℃で
あるとすると、低温側反応器NT1の温度はやはり35
℃に落ち着く。このとき、図6からみて、その内部圧力
は約13barであり、高温側反応器HT1の内部圧力
13barに相当する温度は約100℃となる。そし
て、この温度が所定温度THcである。従って、所定温
度THcは冷却水回路24が供給する冷却水温度によっ
て変化する。フェーズ5,8の終了基準も、それぞれ反
応器対P2,P3において、高温側反応器HT2,HT
3の出口側冷却水温度TH2A,TH3Aが所定温度T
Hcよりも小さくなったかどうかである。一般式では、
THxA≦THcで表わされ、xは反応器対の番号(1
〜3)を示す。
【0049】そして、フェーズ3の終了基準は、低温側
反応器NT3の入口側冷媒温度TN3Eと出口側冷媒温
度TN3Aの差がΔT2よりも小さくなったかどうか
(TN3E−TN3A≦ΔT2)である。即ち、両者の
差が小さいほど、低温側反応器NT3において冷媒が冷
却されないことが分かり、低温側反応器NT3による冷
却能力が低下してきていて、反応器対P3が次の低温側
反応器NT3の水素充填モードに移るべきことを示して
いる。ΔT2の値は、システムの冷凍出力を最大とする
か、あるいは成績係数COPを最大とするかによって、
またさまざまな要因によって変わってくるが、例えばあ
るシステムのもとでは2Kと実験的に求められた。フェ
ーズ6,9の終了基準も、それぞれ反応器対P1,P2
の低温側反応器NT1,NT2がその冷媒予冷を終了さ
せることなので、低温側反応器NT1,NT2の入口側
冷媒温度TN1E,TN2Eと出口側冷媒温度TN1
A,TN2Aの差がΔT2よりも小さくなったかどうか
を監視することで判断される。一般式では、TNxE−
TNxA≦ΔT2で表わされ、xは反応器対の番号(1
〜3)を示す。
【0050】水素エネルギの利用度合いを見てみる。図
10に示すように、従来技術の4反応器システムの場
合、ある反応器対の低温側反応器が冷凍出力を得るフェ
ーズの時間は約422秒であって、この時間で得られる
エネルギーは全エネルギーの約78パーセントであっ
た。 一方、本発明実施例の6反応器システムの場合、
ある反応器対の低温側反応器が冷凍出力(=冷凍出力モ
ード+予冷モード)を得るフェーズの時間は約436秒
であって、この約430秒で得られるエネルギーは全エ
ネルギーの約92パーセントにも達する。
【0051】排熱源を自動車の排気ガスとした場合の、
排熱の利用度合いを見てみる。従来技術の4反応器シス
テムの場合、図11に示すようにフェーズ2及びフェー
ズ4で排熱が全く利用されないので、利用効率は(利用
された排熱エネルギ/全排熱エネルギ)となって、(8
2kJ+82kJ)/(82kJ+82kJ+32kJ
+32kJ+36kJ+36kJ)×100≒55%で
ある。一方、本発明実施例の6反応器システムの場合、
図12に示すように利用効率は同様にして、(238k
J+10kJ)/(238kJ+10kJ+107k
J)×100≒70%である。すなわち、排熱利用効率
が従来のものに比べて15%も向上している。なお、6
反応器システムの利用された排熱エネルギ(238kJ
+10kJ)のうち、前者の238kJが低温側反応器
の充填モードにおいて高温側反応器によって利用・回収
されたエネルギ量であり、後者の10kJが高温側反応
器の予熱モードによって利用・回収されたエネルギ量で
ある。
【0052】
【発明の効果】上述した請求項1記載の発明によれば、
水素充填モード,冷却モード及び冷凍出力モードからな
る運転モードで運転される3対の高温側及び低温側反応
器対が120度ずつずらされたモードサイクルで運転さ
れるので、システム全体として常に水素充填モードがあ
るので常に熱源の熱を利用・回収でき、かつ常に冷凍出
力モードがあるので冷凍出力を常時得られる。
【0053】上述した請求項2記載の発明によれば、予
冷モードにある低温側反応器が、冷凍出力モードにある
低温反応器に流れ込む冷媒を事前に冷却するので、図1
0から明らかなように、水素エネルギーの利用率が高ま
る。この予冷モードは冷凍出力モード末期に位置してい
て、その冷凍出力が小さくなっており、そのままでは冷
凍出力が不十分であるが、これを冷凍出力モード初期〜
中期にある低温側反応器に流れ込む冷媒を冷却するため
に使っているので、冷凍出力をむだなく使える。
【0054】上述した請求項3記載の発明によれば、水
素充填モードにある反応器対の高温側反応器を加熱した
熱源の熱が、続いて予熱モードにある反応器対の高温側
反応器を加熱するので、図11,12の比較から明らか
なように、熱源の熱利用率が高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る熱駆動型メタルハイドラ
イド吸着式冷凍機の水素充填モードにおけるシステム図
である。
【図2】図1の冷却モードにおけるシステム図である。
【図3】図1の冷凍出力モードにおけるシステム図であ
る。
【図4】図1〜3におけるバルブVN1E〜VH3Aの
各フェーズにおけるバルブ位置図である。
【図5】図1における各反応器の部分断面図である。
【図6】図5の反応器に収容される高温側及び低温側メ
タルハイドライドのファント・ホーフ曲線である。
【図7】図1〜3における各反応器の各フェーズにおけ
るモード状態図である。
【図8】図1〜3における各反応器の各フェーズにおけ
る各媒体温度図である。
【図9】図1〜3における各バルブの閉止タイミング図
である。
【図10】図1〜3における各反応器のエネルギー利用
率図である。
【図11】従来技術における各反応器の利用エネルギー
図である。
【図12】図1〜3における各反応器の利用エネルギー
図である。
【図13】従来技術に係る熱駆動型メタルハイドライド
吸着式冷凍機の水素充填モードにおけるシステム図であ
る。
【図14】図13の冷却モードにおけるシステム図であ
る。
【図15】図13乃至図14の反応器に収容される高温
側及び低温側メタルハイドライドのファント・ホーフ曲
線である。
【図16】図14〜15におけるバルブVN1E〜VH
2A,VW1,VW2の各フェーズにおけるバルブ位置
図である。
【図17】図14〜15における各反応器の各フェーズ
におけるモード状態図である。
【図18】図14〜15における各反応器の各フェーズ
における各媒体温度図である。
【符号の説明】
HT1,HT2,HT3・・・高温側反応器、NT1,
NT2,NT3・・・低温側反応器対、VW1,VW
2,VW3・・・バルブ、16・・・熱源、24・・・
冷却回路、34・・・冷媒回路。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素充填モード,冷却モード及び冷凍出
    力モードからなる運転モードと、 高温側及び低温側反応器対と、 該反応器対を連通する配管上に配置されたバルブと、 水素充填モードにおいて高温側反応器を加熱する熱源
    と、 冷却モードにおいて高温側反応器を、水素充填及び冷却
    モードにおいて低温側反応器をそれぞれ冷却する冷却回
    路と、 冷凍出力モードにおいて低温側反応器に冷媒を供給する
    冷媒回路とを備えた熱駆動型メタルハイドライド吸着式
    冷凍機において、 前記高温側及び低温側反応器対を3対備え、この3対の
    反応器対の操作サイクルを120度ずつずらしたことを
    特徴とする熱駆動型メタルハイドライド吸着式冷凍機。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記運転モードの冷
    凍出力モード末期を予冷モードとしたことを特徴とする
    熱駆動型メタルハイドライド吸着式冷凍機。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記運転モードの水
    素充填モード初期を予熱モードとしたことを特徴とする
    熱駆動型メタルハイドライド吸着式冷凍機。
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