JPH1094555A - 携帯用遠赤外線放射型加熱体及びコイン型携帯用遠赤外線放射型加熱体 - Google Patents

携帯用遠赤外線放射型加熱体及びコイン型携帯用遠赤外線放射型加熱体

Info

Publication number
JPH1094555A
JPH1094555A JP11887597A JP11887597A JPH1094555A JP H1094555 A JPH1094555 A JP H1094555A JP 11887597 A JP11887597 A JP 11887597A JP 11887597 A JP11887597 A JP 11887597A JP H1094555 A JPH1094555 A JP H1094555A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
infrared radiation
storage battery
self
heating element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11887597A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeyuki Yasuda
繁之 安田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP11887597A priority Critical patent/JPH1094555A/ja
Publication of JPH1094555A publication Critical patent/JPH1094555A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Resistance Heating (AREA)
  • Radiation-Therapy Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 何度も利用でき、火事や火傷等の心配が少な
く安全で、しかも、遠赤外線放射効果により人の体の芯
まで短時間にて温めることができる携帯用遠赤外線放射
型加熱体及びコイン型携帯用遠赤外線放射型加熱体を提
供する。 【解決手段】 36〜47℃の範囲の適宜の温度の変化
に対して電気抵抗が急変する性質を有する感熱電気抵抗
組成物を面状に形成させるとともに電極を備える自己温
度調節型面状発熱素子と、該自己温度調節型面状発熱素
子を被覆し且つゴム若しくは樹脂からなる被覆部と、上
記自己温度調節型面状発熱素子に電力を供給するための
電源コードと、電力を蓄え電源コードを通じて該自己温
度調節型面状発熱素子に電力を供給する蓄電池と、を備
え、遠赤外線放射性に優れることを特徴とする携帯用遠
赤外線放射型加熱体を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯用遠赤外線放
射型加熱体及びコイン型携帯用遠赤外線放射型加熱体に
関し、更に詳しくは、何度も利用でき、安全で、しか
も、遠赤外線放射効果により人の体の芯まで短時間にて
温めることができる携帯用遠赤外線放射型加熱体及びコ
イン型携帯用遠赤外線放射型加熱体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電力が供給されていない地域にお
いては、暖房は、専ら物を燃焼させることによって行わ
れてきた。また、雪山登山やスキー等のレジャーにおい
ては、鉄等の粉末を酸化させることによる携帯用使い捨
て懐炉が用いられてきた。その他、白金触媒によりベン
ジンを燃焼させるベンジン懐炉も用いられてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、物を燃焼させ
る方式の暖房設備には、火事や火傷、周囲の物の熱によ
る損壊をひきおこすおそれがあった。また、不完全燃焼
による一酸化炭素中毒のおそれもあった。特に、その暖
房設備が雪山等で狭いテント内で用いられる場合には、
これらの点に細心の注意をする必要があった。また、使
い捨て懐炉においては、日帰り等の短日程の目的に用い
る場合には好適であるが、日程が数日以上にわたる場合
には、多数持っていかねばならず、その容積、重量が問
題であった。更に、発熱作用の入り切りを自由に行うこ
とができないという点でも不便であり、そのため、一つ
一つの懐炉を有効に使うことができず、より数多くの使
い捨て懐炉を持っていくことになるという問題もあっ
た。
【0004】また、物を燃焼させる方式であっても、そ
の周囲を十分に囲って、炎を制御し、表面温度を一定に
保っているベンジン懐炉も存在する。しかし、機器の手
入れや燃料補給等の取扱が面倒であり、一般に広く用い
られてはいない。更に、近年、空気中の二酸化炭素の増
大が問題となっており、できるだけ物を燃焼させること
は少なくすることが望まれている。
【0005】本発明は、上記問題点及び必要性に鑑みて
なされたものであり、何度も利用でき、火事や火傷等の
心配が少なく安全で、しかも、遠赤外線放射効果により
人の体の芯まで短時間にて温めることができ、特に低電
圧で作動可能な携帯用遠赤外線放射型加熱体を提供する
ことを目的とする。また、本発明は、風力発電機等を用
いることにより、二酸化炭素を発生させることなく、暖
房をすることが可能である携帯用遠赤外線放射型加熱体
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の携帯用遠赤外線
放射型加熱体は、36〜47℃の範囲の適宜の温度の変
化に対して電気抵抗が急変する性質を有する感熱電気抵
抗組成物を面状に形成させるとともに電極を備える自己
温度調節型面状発熱素子と、該自己温度調節型面状発熱
素子を被覆し且つゴム若しくは樹脂からなる被覆部と、
上記自己温度調節型面状発熱素子に電力を供給するため
の電源コードと、電力を蓄え電源コードを通じて該自己
温度調節型面状発熱素子に電力を供給する蓄電池と、を
備え、遠赤外線放射性に優れることを特徴とする。
【0007】本発明の携帯用遠赤外線放射型加熱体にお
いては、自己温度調節型面状発熱素子により加熱を行う
ため、サーモスタット等により温度調節を行う場合のよ
うに上限温度と下限温度の間で細かく加熱温度が上下す
るということがなく、快適である。また、機器の電気的
又は機械的な故障により加熱温度が異常に上昇するとい
うことがないので、安全である。
【0008】上記「携帯用遠赤外線放射型加熱体」にお
いて、「電気抵抗が急変する温度」を36〜47℃とす
るのは、通常、人間が触って「温かい」として快適に感
じる温度が42〜45℃程度であり、多少の放熱を考慮
しても47℃を越えると、接触する人体に熱く感じ、一
方、36℃未満では人体の温度よりも低くなるからであ
る。尚、好ましくは38〜43℃である。38〜43℃
とすれば、熱からず冷たからずという心地よい温度だか
らである。
【0009】本第2発明の携帯用遠赤外線放射型加熱体
は、第1発明の携帯用遠赤外線放射型加熱体であって、
上記蓄電池をニッケル水素電池としたものである。ま
た、この蓄電池は、リチウムイオン水素電池とすること
もできる。本発明は、上記携帯用遠赤外線放射型加熱体
の電源としてニッケル水素電池又はリチウムイオン電池
を採用したので、この携帯用遠赤外線放射型加熱体を、
電源も含めて全体で軽量のものとすることができる。特
に、ニッケル水素電池を採用した場合には、リチウムイ
オン電池に比べて安価に製造することができる。これに
対して、リチウムイオン電池を採用した場合には、メモ
リ効果が非常に少ない。
【0010】本第4発明の携帯用遠赤外線放射型加熱体
は、第1発明乃至第3発明のいずれかの携帯用遠赤外線
放射型加熱体であって、上記蓄電池に接続され、該蓄電
池に電力を供給する発電機を備えるものである。本携帯
用遠赤外線放射型加熱体は、発電機を備えるものである
ので、電源のない場所でも使うことができる。この発電
機は、風力発電機又は人間が回転部材を回転させること
により発電する人力発電機とすることができる。本携帯
用遠赤外線放射型加熱体を上記のような発電機によるも
のとした場合には、電池や燃料が不要である。また、発
電機を風力発電機とした場合には、風があるかぎり半永
久的に使用することができる。
【0011】本第10発明のコイン型携帯用遠赤外線放
射型加熱体は、36〜47℃の範囲の適宜の温度の変化
に対して電気抵抗が急変する性質を有する感熱電気抵抗
組成物を面状に形成させるとともに電極を備える自己温
度調節型面状発熱素子と、該自己温度調節型面状発熱素
子を被覆し且つゴム若しくは樹脂からなる被覆部と、上
記自己温度調節型面状発熱素子に電力を供給するコイン
型電池と、上記自己温度調節型面状発熱素子の電極と上
記コイン型電池とを電気的に接続する接続部と、を備
え、遠赤外線放射性に優れることを特徴とする。
【0012】本第12発明の携帯用遠赤外線放射型加熱
体は、36〜47℃の範囲の適宜の温度の変化に対して
電気抵抗が急変する性質を有する感熱電気抵抗組成物を
面状に形成させるとともに電極を備える自己温度調節型
面状発熱素子と、該自己温度調節型面状発熱素子を被覆
し且つゴム若しくは樹脂からなる被覆部と、電力を蓄え
該自己温度調節型面状発熱素子に電力を供給する蓄電池
と、を備え、該蓄電池は該被覆部内に設置されており、
遠赤外線放射性に優れることを特徴とする。
【0013】本第12発明の携帯用遠赤外線放射型加熱
体は、被覆部内に蓄電池を備えるため、携帯用遠赤外線
放射型加熱体全体をコンパクトにすることができる。ま
た、人体を温める自己温度調節型面状発熱素子の近辺に
電池を設置すると、携帯用遠赤外線放射型加熱体を使用
者の体に密着させる際に、固い電池が使用者の体に接触
することとなり、不快感を感じさせることとなる。しか
し、本発明においては、蓄電池は被覆部内に設置されて
いるため、この被腹部を介して使用者に接触することと
なり、固い電池の本体が接触して使用者に不快感を感じ
させることがない。
【0014】本第13発明の携帯用遠赤外線放射型加熱
体は、第12発明の携帯用遠赤外線放射型加熱体であっ
て、上記蓄電池に外部から電力を供給するコードを接続
するための接続端子を備え、該接続端子は被覆部上表面
に露出して設置されているものである。また、本第14
発明は、第12発明又は第13発明の携帯用遠赤外線放
射型加熱体であって、上記蓄電池は着脱可能に設置され
ているものである。
【0015】本第13発明の携帯用遠赤外線放射型加熱
体においては、電力を供給するコードを接続するための
接続端子を備えるため、携帯用遠赤外線放射型加熱体を
使用する際は、充電用のコードをその端子から外して携
帯用遠赤外線放射型加熱体を単独で使用することがで
き、充電を行う場合には、その端子に充電用のコードを
接続し、例えばACアダプターを介して交流電源から充
電を行う等することができる。従って、使用者は携帯用
遠赤外線放射型加熱体を単独で使用することで、使用中
も自由に動きまわることができ、その際に、コードが邪
魔になることもない。また、その接続端子は被覆部上表
面に露出して設置されているため、充電の際には簡単に
充電用のコードを接続して充電を行うことができる。
【0016】本第14発明の携帯用遠赤外線放射型加熱
体においては、蓄電池は着脱可能に設置されているた
め、蓄電池を取り外して充電を行うことができる。この
ため、予備の蓄電池と交代で使用すれば、充電により使
用が中断されることがなく、携帯用遠赤外線放射型加熱
体を使用しつづけることができる。家庭用交流電源等か
ら直接電力の供給を受ければ、もちろん、携帯用遠赤外
線放射型加熱体を使用しつづけることは可能であるが、
その場合には、コンセントとコードでつながれてしまう
ため、自由に動きまわることはできない。しかし、本発
明においては、蓄電池を用いているため、そのような問
題は発生しない。
【0017】本第14発明においては、被覆部内への蓄
電池の設置及び取り出しについては、被腹部に設けられ
た開閉可能な蓋部によって蓄電池の設置部位が覆われて
いるものとすることができる。また、蓄電池は、独立に
被腹部に覆われているものとし、これとは別体の被覆部
に覆われている携帯用遠赤外線放射型加熱体と結合可能
に設けるものとしてもよい。
【0018】本第15発明の携帯用遠赤外線放射型加熱
体は、36〜47℃の範囲の適宜の温度の変化に対して
電気抵抗が急変する性質を有する感熱電気抵抗組成物を
面状に形成させるとともに電極を備える自己温度調節型
面状発熱素子と、電力を蓄え該自己温度調節型面状発熱
素子に電力を供給する蓄電池と、を備える携帯用遠赤外
線放射型加熱体であって、上記自己温度調節型面状発熱
素子を収納する発熱素子収納部と、上記蓄電池を収納す
る蓄電池収納部と、互いに相手を固定して結合する固定
部と、を具備する帯状体を備え、人体の一部に巻き付け
ることができる携帯用遠赤外線放射型加熱体である。
【0019】このため、第15発明の携帯用遠赤外線放
射型加熱体は、例えば、腰部に巻き付けて使用すること
ができる。ここで、固定部としては、例えば、面ファス
ナー、ボタン、ホック等様々な固定具が考えられる。ま
た、本第15発明において、伸縮部を備えるものとすれ
ば、腰回り等にピッタリと巻き付けることができるた
め、使用中に携帯用遠赤外線放射型加熱体がずれること
がない。
【0020】本第16発明の携帯用遠赤外線放射型加熱
体は、請求項15記載の携帯用遠赤外線放射型加熱体で
あって、上記蓄電池収納部は、上記帯状体とは別体で設
けられ、面ファスナーにより上記帯状体上の適宜の箇所
に取り付け可能なものである。
【0021】各発明における蓄電池は、1.2V、1.
5V、3V等の単電池を単体で接続、又は複数個を直列
接続してその電圧を1〜10V、好ましくは1.2〜9
Vとしたものである。6〜9Vといった高電圧にするこ
とで、電源投入時の温度上昇速度をより早くできる。ま
た、1.2〜3Vといった低電圧の場合は蓄電池の数を
減らすことができる。また、上記蓄電池は、ニッケル水
素電池、リチウムイオン電池の他に、シール型鉛蓄電
池、ニッケルカドミニウム電池等を使用することができ
る。これらの電池を採用した場合はニッケル水素電池や
リチウムイオン電池と比べ、安価に製造することができ
る。更に、蓄電池の代わりに容易に入手できるマンガン
乾電池等の一次電池も使用することができる。
【0022】上記各発明における感熱電気抵抗組成物
は、樹脂(又はゴムでもよい。)と該樹脂中に分散され
る導電性粒子とを含むものとすることができる。更に、
その樹脂は、分子中に複数のアルキレンオキシドを単位
構造として含有するポリアルキレンオキシド類化合物と
することが好適である。上記樹脂のうち、好適に用いら
れる「ポリアルキレンオキシド類化合物」は、骨格にポ
リアルキレンオキシド部分を有するもの(ポリエーテル
類化合物といえる)であって、正特性を示すものであれ
ばよい。この化合物は、通常、融点が18℃〜75℃の
ほぼ常温固体のものである。その具体的化合物を以下に
例示する。
【0023】ポリアルキレンオキシド類としては、例え
ば、ポリエチレングリコール(PEGともいう。)、ポ
リエチレンオキシド(ジエチレングリコール等)、ポリ
プロピレングリコール(PPGともいう。)、ポリプロ
ピレンオキシド(ジプロピレングリコール等)、ポリオ
キシエチレンとポリオキシプロピレンのブロック共重合
体(いわゆるプルロニック、テトロニックと称されるも
の、図14参照)、ポリオキシエチレン−モノ若しくは
ジアルキルエーテル(図14参照)、ポリオキシエチレ
ン−モノ若しくはジアリルエーテル、ポリオキシエチレ
ンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン−モノ
若しくはジアルキルエステル、ポリオキシエチレン−モ
ノ若しくはジアルキルアミン、ポリオキシエチレンソル
ビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。これらのうち、
ポリエチレングリコールが好ましい。
【0024】また、上記「樹脂」は、融点が18℃〜7
5℃で正特性を示すものであれば、ポリアルキレンオキ
シド類化合物以外のものでもよく、例えば、ポリオレフ
ィン系樹脂(PE、EVA等)、ポリアミド系樹脂、ポ
リスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリフェニレンオキサイ
ド等でもよい。更に、樹脂以外の例えば、環状化合物で
もよい。
【0025】この環状化合物としては、トリオキサンの
他、各種クラウンエーテル類、例えば、ジベンゾ−14
−クラウン−4、15−クラウン−5、ベンゾ−15−
クラウン−5、18−クラウン−6、ジベンゾ−18−
クラウン−6、ジシクロヘキシル−18−クラウン−
6、ジベンゾ−21−クラウン−7、ジベンゾ−24−
クラウン−8、ジシクロヘキシル−24−クラウン−
8、テトラベンゾ−24−クラウン−8、ジベンゾ−6
0−クラウン−20等が挙げられる(表1参照)。
【0026】
【表1】
【0027】上記導電性粒子は、粉末、繊維若しくはウ
イスカーの形態をなす炭素微細片、金属微細片又は金属
酸化物微細片であるものとすることができる。この「炭
素微細片」としては、黒鉛、活性炭又は無定形炭素等か
らなり、上記アルキレンオキシド類化合物中に混合可能
なものである。このうち、黒鉛が好ましい。また、上記
アルキレンオキシド類化合物中に混合される化合物とし
ては、上記に示す炭素化合物の代わりに、金属、金属酸
化物等の他の導電性微細片(粉末、繊維若しくはウイス
カーの形態を問わない。)を用いることもできる。これ
らの場合においても、エーテル結合の酸素の孤立電子対
が、充填剤の分散等に対してやはり重要な役割を演じて
いると思われる。この導電性粒子等の具体例は次の通り
である。
【0028】金属粉末、金属箔片、金属繊維としての金
属は、金、銀(図18参照)、銅、鉛、錫、アンチモ
ン、鉄、ニッケル、コバルト、インジウム、アンチモン
がドープされた酸価錫(図18参照)等を用いることが
できる。この粉末の粒子径は約0.1〜50μm程度、
金属箔片は厚さ0.1〜20μm、アスペクト比5〜2
00程度のものが好ましい。金属繊維としては、太さ
0.05〜50μm、長さ1〜2mm程度のものが好ま
しい。
【0029】上記「感熱電気抵抗組成物」の具体的な構
成成分は、本発明の目的を達成できる範囲で種々選択で
きるが、例えば、分子中に複数のアルキレンオキシドを
単位構造として含有するポリアルキレンオキシド類化合
物からなる樹脂と、炭素微細片、金属微細片又は金属酸
化物微細片である導電性粒子との組み合わせとすること
ができる。両者の混合物は、いかなる組成比でも極めて
安定で均一に混合されており、相分離しないものであ
る。そして、炭素微細片等の混合割合によって正特性の
あらわれる領域があり、しかも感熱電気抵抗組成物とし
ての定常加熱温度が所定の温度範囲に入る組成(種類及
びその配合割合)であればよい。通常、この両者100
重量部に対する炭素微細片の配合割合は、15〜40重
量部の範囲である。この15重量部より少ない場合は高
抵抗で通電性がない場合が多く、40重量部を越える
と、逆に通電性が大となって温度変化により正特性を示
さないものが多くなる。しかし、ポリアルキレンオキシ
ド類の種類及び重合度、並びに炭素微細片の種類及びそ
の配合割合、更には、水等の添加物の添加等によって正
特性のあらわれる範囲は変動するので、上記範囲に限定
されるものではない。
【0030】上記「被覆部」は、通常、ゴム又は樹脂で
あり、このうちゴムが好ましい。人が接触した場合ソフ
トな感覚があり、マットとしての優れた機能を発揮する
からである。このゴムの種類は特に限定されず、ウレタ
ンゴム、EPR、EPDM等の熱可塑性エラストマー、
更にはシリコンゴム、天然ゴム、SBR、NBR等の合
成ゴムでもよい。これらのうち、ウレタンゴム、シリコ
ンゴムが好ましい。耐水性及び成形性に優れるととも
に、液状原料を用いて常温下若しくは加熱下において容
易に型成形できるからである。また、ウレタン樹脂のう
ち、ひまし油から誘導された変成ポリオールとポリイソ
シアネートとを反応硬化させてなるウレタン樹脂、又は
ひまし油から誘導された変成ポリオールとポリイソシア
ネートとを反応させてなるプレポリマーを硬化させてな
るポリウレタン樹脂から構成されるものが好ましい。耐
水性、耐湿気老化性、常温硬化性及び成形容易性に優れ
るからである。一方、シリコンゴムは、耐水性、耐湿気
老化性、常温硬化性及び成形容易性に優れるとともに安
全性も高い。
【0031】上記樹脂としても特に限定されないが、耐
水性に優れ及び水への含有成分の浸出の少ないものが好
ましい。この樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ポ
リウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、更にはポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等が挙げられ、成
形容易性の点では前者のエポキシ樹脂等の液状原料のも
のが好ましい。更に、独立気泡型発泡樹脂(ポリエチレ
ン、ポリウレタン、ポリプロピレン等)として軽量化す
ることもできる。
【0032】本感熱電気抵抗組成物は電力を供給すると
温度が低い間は抵抗が低いので電流が流れ、その結果、
発熱体温度が上昇し、ある温度に近づくと抵抗値が急増
するので電流は減少し、その結果発熱体は一定温度(定
常発熱温度)で発熱する(例えば図9及び図12参
照)。そして、この組成物においては、以下の〔発明の
実施の形態〕欄に示すように、黒鉛等の添加量、P
EGの分子量、分子量の異なるPEG同志の配合、
水等の添加剤の添加等により、定常発熱温度を36〜4
7℃(好ましくは38〜43℃)程度に自由に設定でき
る。従って、これらの調整により、携帯用遠赤外線放射
型加熱体に適する組成物を調製できる。また、この発熱
温度の上下変動が従来のPTCヒータに比べて格段に少
なく、温熱効果が安定していると共に、温度コントロー
ル用のサーモスタットが不要であり、電気回路構成も極
めて簡単である。
【0033】また、上記自己温度調節型面状発熱素子
を、ひまし油系ポリウレタン樹脂マット内にインサート
成形したものにおいては、常温硬化させることができる
ので、製造が極めて簡単であり、しかも防水性、防湿性
に優れ、可撓性(変形性)があって肌触りが良く、劣化
が少ない。従って、自己温度調節型面状発熱素子に対す
る防水対策が万全なものになると共に、遠赤外線放射型
加熱体の製造が容易になる。
【0034】本発明の遠赤外線放射型加熱体の形状は、
特に問わず、例えば、平板状でもよいし、断面が凸レン
ズ状でもよいし、平面形状も四角形、楕円形、丸状等で
もよいし、大きさも使用者の背面全体を覆うような大き
さでもよいし、その一部の大きさでもよい。
【0035】次に、本発熱素子に用いられている、自己
温度調節型面状発熱体とその輻射遠赤外線スペクトルに
ついて述べる。これらの発熱体はスイッチング機能によ
り通電後一定温度を保持し続けるわけであるが、この一
定温度とは36〜47℃程度である。黒体輻射の法則
(ウイーンの変位則)から計算すると、輻射遠赤外線は
9.1〜9.4μmに極大値をもつスペクトルを与え
る。この温度と輻射遠赤外線波長の関係は以下に示す通
りである。10℃(10.24μm)、30℃(9.5
6μm)、40℃(9.26μm)、50℃(8.97
μm)、60℃(8.70μm)。これらの波長の遠赤
外線は人体内部に入るので、本発明の携帯型遠赤外線放
射型加熱体にとって36〜47℃程度の加熱により放射
される遠赤外線(9μm強)は不可欠である。
【0036】さて、通常の懐炉は人体を暖めるが、それ
はあくまでも熱伝導により人体表面から内部に向かって
熱移動するので、それ相当の時間が必要である。しか
し、遠赤外線は組織を透過するので人体を内部から直接
暖めることができる。即ち、遠赤外線照射の効用は、文
字どおり芯から暖められることである。
【0037】
【発明の実施の形態】本発明において、懐炉等として用
いられる遠赤外線放射型加熱体に使用される感熱電気抵
抗組成物の条件を検討するために、即ち定常発熱温度を
36〜47℃(好ましくは38〜43℃)間に調整可能
とするために、まず、(1)黒鉛粉末の配合量、(2)
ポリエチレングリコール類の分子量、(3)分子量の異
なるポリエチレングリコール(PEGという。)同志の
混合、(4)PEGとポリプロピレングリコール(PP
Gという。)とのブロック共重合、(5)水等の添加剤
及び(6)膨潤する高分子物質の添加剤について、以下
に検討する。
【0038】(1)黒鉛粉末の配合量の検討 黒鉛粉末の配合量と適正な定常発熱温度との関係を調べ
るために、以下の試験を行い、その結果を図9及び図1
0に示す。即ち、融点49℃のPEGの黒鉛粉末を、図
9に示す割合で混合した感熱抵抗組成物を調整し、透明
なアクリル樹脂板(260×350×2mm)とウレタ
ンゴム板(260×350×30mm)中に形成された
間隙中に感熱抵抗組成物を厚さ50mmの状態で封じ込
んだ。そして電極を交互に感熱抵抗組成物中に配設し
た。この発熱体の中央には温度測定のための熱電対が配
設されている。この発熱体に、交流100Vの電圧印加
をして温度変化を調べた。この結果によれば、黒鉛粉末
の配合割合によって、定常加熱温度を自由に設定できる
(図9)。黒鉛粉末の添加を25〜33%程度とすれ
ば、懐炉に適する36〜47℃の定常加熱温度を確保で
きる。
【0039】また、黒鉛25%を含有する組成物におい
て加熱時間を経過を調べると、まず、電圧印加によって
電極付近から5分間以内に完全に溶融してしまう。温度
変化をみると、2時間位の通電によって最高温度42℃
になっている。以後温度調節機能が働いて同じ温度を保
持しているのである。この状態で6時間30分経過後電
圧印加を止めた(図10)。しかし、PEGを用いた本
例では、通電を止めた後1時間30分もの長い間同一温
度を保っている。そして、その後徐々に温度は下がり、
完全に常温に戻るのは通電を止めた後7時間以上経過し
てからであり、長期の保温性に優れる。この原因は、溶
融状態のPEGが凝固しながら熱を放散するためであ
る。
【0040】(2)ポリエチレングリコールの分子量の
検討 PEGの分子量と定常加熱温度との関係を調べると、図
11に示すように、分子量を変えることにより、この温
度を自由に調整できる。懐炉用としては、分子量が10
00〜2000程度(同温度;33〜47℃程度)が好
ましいことが判る。尚、この図11の結果は、黒鉛(西
村黒鉛(株)製、「90−300M」)を27重量%含
むものであり、この組成物層は80×3000×80m
mであり、鋸歯状の銅製電極を用い、印加電圧は100
Vである。
【0041】(3)分子量の異なるポリエチレングリコ
ール同士の混合 分子量100万の超高分子PEGと、分子量40万の中
分子PEGと、3000〜8000程度の低分子PEG
とを、各々配合して、その場合の定常加熱温度を調べ、
その結果を表2並びに図12及び図13に示した。
【0042】
【表2】
【0043】これらの結果によれば、その組み合わせに
よっては、定常加熱温度を調節できる。これらのデータ
においても、この温度が51〜55℃程度の目的のもの
が得られている。
【0044】尚、これらの結果は、以下のようにして素
子を製作し、測定した。即ち、トルエン95重量部に対
して平均分子量約100万のポリエチレングリコール
(ユニオンカーバイド・Polyox(WSR N-12K) )5部を
混合し、ポリマーが十分溶解した後、鱗片状黒鉛(西村
黒鉛(株)製、「90−300M」)1.58部を分散
させた。予め、ガラス板上に網状のシールド線を電極と
してセットし、これに対して前述の溶液を流して乾燥さ
せ、電極間距離76mm、長さ30cmの面状発熱体を
形成し、真空乾燥して溶媒を除去した。得られた面状発
熱体は柔軟性に非常に優れている。即ち、分子量の高い
ポリエチレングリコールは柔軟性を示すのでこれを用い
ればフレキシブルな面状発熱体が得られる。これを厚さ
5mmの発泡ウレタンシートで上下を覆い、AC100
Vを印加した後の各時刻における発熱温度と抵抗の関係
を調べた。
【0045】(4)PEGとPPGとのブロック共重合
体の使用について ポリプロピレングリコールの分子の両側にポリエチレン
グリコールを反応させた共重合体であるプルロニック
(旭電化工業(株)製、「F88」)70gとグラファ
イトカーボン(米山薬品工業製)30gの組成物を加熱
溶融し、繊維付きポリエステルシートに銅箔電極を接着
したもの2枚の間にシリコン製スペーサネットと共には
さみ込んで面状発熱体とした。面状発熱体の一方の面に
アルミ箔を接着して放熱板とし、温度センサーを装着し
て50mm断熱材2枚の間にはさみ込んで単一乾電池数
個を並列につないだ1.5VDC電源により通電し、各
時間における温度を図15に示した。尚、図14に示す
結果は、グラファイトカーボン量が28重量%のものを
用いた。これらの結果に示すように、定常加熱温度が4
0〜50℃という暖房用に適したものが得られている。
また、図15に示すように、乾電池1個(1.5V)の
電源であっても、100V同様、適正の発熱挙動を示し
た。
【0046】(5)水等の添加剤の検討 水等の添加剤の影響について試験を行った。その結果を
図16に示す。この結果によれば、水の添加量を変える
ことにより、容易にその温度を変えることができる。ま
た、同図に示すように、36〜47℃の範囲の組成物が
得られることがわかる。尚、これらの結果は、以下のよ
うにして素子を製作し、測定した。即ち、ポリエチレン
グリコール(第一工業製薬製、「#6000」)と黒鉛
粉末(米山薬品工業製、28重量%)と所定量の水の混
合物を加熱溶融して、これを300×800×0.11
の繊維付きポリエステルシートの2枚の間に入れ、全体
を厚さ300μmのシート状にした。電極は幅6mm、
厚さ80μmのジグザグ状の銅テープ電極を用いた。
尚、この面状発熱体の一方の面に厚さ50μmのアルミ
箔を接着して放熱板とした。AC100V通電後各時間
における温度を測定した。同図に示されるように、定常
発熱温度は水の添加により低下し、また、水の添加によ
る抵抗値増加もはっきりとみられる。
【0047】更に、水以外に、アルコール、カルボン酸
又は側鎖を有するポリアルキレングリコールの一種又は
二種以上を添加することによっても、同様に調節でき
る。尚、水は調節剤としての添加効果が極めて大きい
が、揮発性が大きな点で密閉系での使用に限定される。
ここで、添加されるアルコールとしては、エチルアルコ
ール、プロピルアルコール、セチルアルコールのような
高級アルコール、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、グリセリン、ペンチトールのような多価アルコ
ール等を用いることもできる。このカルボン酸も低級で
も高級でもよい。
【0048】(6)膨潤する高分子物質の添加効果 膨潤する高分子物質を添加することもできる。この添加
により、高圧(200V)であっても、図17(ポリビ
ニルピロリドンの場合)に示すように、安定な挙動を示
すことが判る。即ち、100Vの時はほぼ44.5℃で
安定し、200Vの時も約53℃で安定した。比較例と
して、上記混合物からポリビニルピロリドンを除去した
発熱体の場合を同図の中に点線でC及びDに示した。こ
の物質としては、ポリビニルピロリドン、ポリビニルア
ルコール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、澱
粉、可溶性澱粉、セルロース、メチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース、寒天、カゼイン、ゼラチン等
とすることができる。この添加量は、僅か0.3%の添
加で顕著な効果を示す。従って、定常加熱温度が36〜
47℃程度の組成物に更に、この添加物を添加すること
により、より安定な性能を備えるものとすることができ
る。尚、これらの結果は、上記(5)で示す方法により
素子を製作し、測定した。
【0049】〔実施例〕以下、本発明の第1の実施形態
を図1乃至図7に基づいて説明する。本実施例の電気式
懐炉は、図1に示すように、懐炉1と、電池ボックス2
とからなる。懐炉1は、図2に示すように、懐炉本体1
1と、一端を懐炉本体11に接続される電源コード12
と、電源コード12の他端に設けられている電源プラグ
13と、からなる。懐炉本体11は、縦15cm、横1
5cm、厚さ15mmであり、図1に示すような状態
で、着衣の間に挟んで使用される。懐炉本体11には電
源コード12が接続され、その先端の電源プラグ13を
電池ボックス2のプラグ穴21に差し込むようになって
いる。一方、電池ボックス2は、図3及び4に示すよう
に、プラグ穴21と、スイッチ22と、ベルトホルダ2
3と、を備えている。電池ボックス2内にはニッケル水
素電池(1.2V、2800mAhの電池を6本直列接
続し、7.2Vとして使用)が収容されている。また、
この電池ボックス2は、ベルトホルダ23により、図1
に示すように、ズボン等のベルトに取着することができ
る(図1においてベルトは図示せず。)。
【0050】この懐炉本体11は、図5に示すように、
塩化ビニル(好ましくは、軟質塩化ビニル)により形成
された2枚の樹脂シート33間に、自己温度調節型面状
発熱素子112と、裏面側(体表面に向き合う側とは逆
の側)への放熱を防ぐための断熱材113と、を挟んだ
状態で、両樹脂シート33の周縁部分を熱融着等で接合
したものである。この自己温度調節型の面状発熱素子1
12の構成は、図6に示すように、櫛状の電極112b
を対向配置し、その間に感熱電気抵抗組成物112aを
配置して、その表裏両面を、図5に示すように、内面に
不織布が接合されたポリエチレンテレフタレート製フィ
ルム112c、112cでサンドイッチ状に挟み込んだ
構成となっている。そして、その際の感熱電気抵抗組成
物112aは、ポリエチレングリコール(第一工業製薬
製、分子量;約2000、融点;49℃)に炭素粉末
(黒鉛粉末、米山薬品工業製)を均一に分散させて作っ
たものである。
【0051】なお、電極112bに隔てられて隣接する
感熱電気抵抗組成物112a同士の間隔が大きく、その
ままでは懐炉本体11表面の温度分布のむらが大きくな
ってしまう場合には、上記の一方のフィルム112c
に、アルミニウム箔等を接着又は貼付して、感熱電気抵
抗組成物112aが発した熱を分散させることもでき
る。
【0052】この場合、ポリエチレングリコールに分散
させる炭素粉末は、各種の形態のものを利用でき、例え
ば、無定形のカーボンブラックから結晶形の黒鉛まで幅
広く利用できるものであるが、その混合割合を25〜3
3重量%の範囲内で設定することが好ましい。但し、ア
セチレンブラックのように嵩比重の小さい炭素粉末は、
混合割合を少なめにし、黒鉛のような嵩比重の大きな炭
素粉末は、混合割合を多めに設定することが好ましい。
尚、5重量%以上25%未満、及び33重量%を越えて
45重量%以下の場合であっても、前記に示すように、
黒鉛量、PEGの分子量及び水の添加等により、目的と
する36〜47℃、好ましくは38〜43℃の定常加熱
温度に調整することができる。
【0053】このように構成された自己温度調節型の面
状発熱素子112の特長は、ポリエチレングリコールの
分子量を例えば500〜20000程度の範囲で適宜設
定することにより、肌が触れても熱くない範囲で発熱温
度を任意に設定できる点にある。しかも、この発熱温度
の上下変動が従来のPTCヒータに比べて格段に少な
く、素子全面で温熱効果が安定していると共に、温度コ
ントロール用のサーモスタットも不要である。
【0054】また、自己温度調節型の面状発熱素子11
2は、電源の投入後10〜50秒(特に10〜30秒)
で、暖かさを実感できる40℃に到着するため、即時に
使用できる状態となる。即ち、1.2Vの蓄電池を6個
直列接続して7.2Vとして使用した場合、40℃に達
する時間を10秒〜30秒とすることができる。更に、
身体に装着しての使用の場合、一回の充電に付き、8時
間という長時間の使用ができる。即ち、2800mA
h、7.2Vの蓄電池を蓄電池を使用した場合、8時間
以上(例えば8〜12時間)とすることができる。
【0055】また、ニッケル水素電池の供給する電圧
は、7.2Vであるので、万一、懐炉本体11や電源コ
ード12から漏電が発生した場合においても、人体に与
える影響が少なく、安全性が高い。このような懐炉本体
11を使用すれば、懐炉本体11の広範囲の安定した温
熱効果により冷たさを感じずに済み、しかも遠赤外線効
果により体の芯まで短時間で暖めることができる。
【0056】尚、本発明においては、前記具体的実施例
に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の範
囲内で種々変更した実施例とすることができる。即ち、
塩化ビニルで形成された2枚の樹脂シート33に、自己
温度調節型面状発熱素子112を挟み、両樹脂シート3
3の周縁部分を熱融着等で接合したものに限定されず、
ポリエチレンなどの他の合成樹脂で接合しても良く、ま
た、図8に示す本発明の第2の実施形態のように、自己
温度調節型面状発熱素子112をひまし油系ポリウレタ
ン又はシリコンゴム等でインサート成形しても良い。ま
た、樹脂で被覆した場合においてその一表面にゴム系素
材からなる被膜を形成させて、柔軟性をもたせてもよ
い。また、加熱体の大きさ、形状等も特に限定されない
し、の表面が平滑面ではなく、凹凸面となっていてもよ
い。更に、断熱材層のみならず、光熱反射層(金属層)
をも設けて、放熱を少なくして居所への加熱効率を向上
することもできる。
【0057】また、図21及び22に示すように、蓄電
池24を懐炉本体11内に備えるものとしてもよい。図
21に示した電気式懐炉は、接続端子25を介して充電
用コードに接続され、充電用コード、ACアダプタを介
して家庭用交流電源から電力の供給を受けて充電される
ものである。充電の際は、回路切替え器26により、自
己温度調節型面状発熱素子112への回路は切断される
ので、自己温度調節型面状発熱素子112が発熱するこ
とはない。
【0058】図22に示した電気式懐炉は、同様に蓄電
池24を懐炉本体11内に備える電気式懐炉であるが、
蓄電池24を取り出すことができるものである。図22
は、蓋部17を開いた状態であり、蓋部は閉じられる際
には、面ファスナー27a,27bにより固定される。
蓄電池24は、充電の際には取り出される。その際、予
備の充電済の蓄電池と入れ換えることで、途切れなく電
気式懐炉を使用することができる。ここで、面ファスナ
ー27a,27bに代わってボタン、ホック等の他の固
定具を用いることもできる。また、蓄電池24は、懐炉
本体11中央に配置するものとしてもよい。そうするこ
とで、重心位置が懐炉本体の中央付近となり、使用して
いるうちにずれることが少なくなる。
【0059】更に、図23に示すような、専用の帯状体4
を用いることもできる。この帯状体4は、ポケット状に
なっており懐炉本体11を収納する発熱素子収納部41
と、同様にポケット状になっており蓄電池24を収納す
る蓄電池収納部42と、発熱素子収納部41及び蓄電池
収納部42をつなぎ伸縮自在に設けられる伸縮部43
と、帯状体4の一端に設けられる鉤状の面ファスナーで
ある固定部44aと、発熱素子収納部41を挟んで固定
部44aと反対側にある伸縮部43の裏面に設けられる
輪状の面ファスナーである固定部44bと、を備える。
【0060】使用者は、図24及び25に示すように、
腰部に帯状体4を巻き付け、固定部44aと固定部44
bを互いに付着させることにより、懐炉本体11を腰部
に固定して使用するものである。このような態様とする
ことで、使用者は、衣服を問わず安定した状態で懐炉を
使用することができる
【0061】また、発熱素子収納部41及び蓄電池収納
部42は、図23に示したような開口部を上に持つ態様
だけでなく水平方向に開口部を持つ態様とすることもで
きる。なお、ここでは、使用者が直立した状態で上とな
る方向を帯状体4の「上」とする。用語「水平方向」に
ついても同様である。
【0062】懐炉本体11や蓄電池24が横長である場
合は、開口部を水平方向に持ち横方向(寸法の長い方
向)に懐炉本体11や蓄電池24を挿入する態様とした
方が、横長の帯状体において挿入距離を長くとることが
でき、摩擦によって安定して懐炉本体11及び蓄電池2
4を保持することができる。即ち、使用者が横になって
いる場合等の様々な姿勢において用いられても、発熱素
子収納部41及び蓄電池収納部42から懐炉本体11及
び蓄電池24が出てきてしまうことが少ない。
【0063】更に、発熱素子収納部41及び蓄電池収納
部42に蓋を設けることもでき、そうすることで、より
懐炉本体11及び蓄電池24の落下の可能性を少なくす
ることができる。また、蓄電池収納部42を独立した袋
状の態様として面ファスナーにより帯状体4の適宜の場
所に取り付けることができるものとしてもよい。そのよ
うな態様とすることで、使用者は、どちらを下にして横
になっていても、また、デイパックやウェストポーチ等
を使用していても、邪魔にならない適宜の場所に蓄電池
収納部42を取り付けることができる。また、柔軟性の
ある面ファスナーを用いているため、使用者が蓄電池収
納部42が取り付けられない面ファスナー部分を下にし
て横になるなどしても、ボタン等の場合のような違物感
を感じさせることがない。
【0064】更には、発熱素子収納部41を複数設け
て、懐炉本体11を複数取り付けることができる態様と
してもよい。そうすることで、使用者はより好みの場
所、好みの面積について懐炉を使用することができる。
【0065】面状発熱素子112の外周囲をカバーする
ひまし油系ポリウレタンの樹脂マットは、次のようにし
て製造される。先ず、ひまし油から誘導されたポリオー
ル(伊藤製油株式会社製:商品名「URIC H)とポ
リイソシアネート(例えばTDI)とを配合して、数分
間混合攪拌して作ったひまし油系ポリウレタンの原液3
1(図7参照)を成形型32内に所定量注入する。尚、
ひまし油から誘導されたポリオールとイソシアネートと
を反応させて得たプレポリマー(伊藤製油株式会社製:
商品名「URIC N)と触媒を配合した原液を用いる
こともできる。
【0066】この成形型32内には、予め面状発熱素子
112が断熱材113と共に水平に浮かせた状態にセッ
トされ、ひまし油系ポリウレタンの原液31を成形型3
2内に所定量注入することで、面状発熱素子112がひ
まし油系ポリウレタンの原液31の中央に位置した状態
となる。この状態で、1時間程度、常温で放置すると、
ひまし油系ポリウレタンの原液31が硬化し始め、その
後、15時間程度経過すると、完全に硬化し、ひまし油
系ポリウレタン樹脂マット111内に自己温度調節型の
面状発熱素子112を断熱材113と共にインサート成
形した懐炉本体11が出来上がる。
【0067】このようにして製造されるひまし油系ポリ
ウレタン樹脂マット111は、製造が極めて簡単である
ことに加え、防水性、防湿性に優れ、可撓性(変形性)
があって肌触りが良く、劣化が少なく、長期間にわたっ
て安定した防水性、防湿性を維持できる。このようなひ
まし油系ポリウレタン樹脂マット111内に自己温度調
節型面状発熱素子112をインサート成形することで、
自己温度調節型面状発熱素子112に対する防水対策が
万全なものになると共に、懐炉本体11の製造が容易に
なり、懐炉本体11の肌触りも良くなる。
【0068】また、図19に示すように、コイン形状の
自己温度調節型面状発熱素子112上にコイン型電池1
6を取りつけ、一体としたコイン型携帯用遠赤外線放射
加熱体としてもよい。このコイン型携帯用遠赤外線放射
発熱体は、順に発熱素子112、絶縁板兼電池押さえ板
14、コイン型電池16、電極兼電池押さえ具15、で
構成され、絶縁板兼電池押さえ板14には電極141が
固定されている。このコイン型電池16は、充電可能な
蓄電池(ニッケル水素電池、リチウムイオン電池、シー
ル型鉛蓄電池等)に限らず、マンガン乾電池などの一次
電池でもよい。
【0069】発熱素子112は、2つの渦巻き状電極1
12bを対向配置し、その間に感熱電気抵抗組成物11
2aを配置して、その表裏両面を、図5に示すように、
内面に不織布が接合されたポリエチレンテレフタレート
製フィルム112cでサンドイッチ状に挟み込んだ構成
となっている(図20参照)。また、電極112bの端
は電力供給のためにフィルム112cから露出し、電極
112h、112lなっている。コイン型電池16と発
熱素子112との電気的接続方法は、発熱素子112内
の電極112bの一部が外部に露出した112hと、電
極兼電池押さえ具15によってコイン型電池の外周部1
61と接続し、もう一方の電極112bが露出した11
2lと、電極141によってコイン型電池の中央部16
2が接続するようになっている。
【0070】このコイン型携帯用遠赤外線放射加熱体
は、例えば発熱素子112の表面側に両面テープなどの
粘着手段を貼ることにより、この素子上に、粘着層及び
剥離紙層を順次形成した、粘着手段付加熱体とすること
ができる。このコイン型加熱体は、加熱したい所定場所
(身体のツボ、又はツボ上に位置する衣類の上等)に剥
離層を剥がして貼着し、使用することによって局所加熱
が行え、無煙・無炎お灸とすることができる。更に、図
5に示すような断熱材層を設けたり、更に光熱反射層
(金属層)を設けて、局所等への加熱を効率良くするこ
ともできる。
【0071】尚、コイン型携帯用遠赤外線放射加熱体の
形状は図19に示すような円板形状のコイン型に限ら
ず、四角形、楕円形等の任意の平面形状でもよい。ま
た、コイン型携帯用遠赤外線放射加熱体にクリップを設
け、このクリップを用いて、ポケット等に止め、使用す
ることもできる。更にスイッチを設け、電源の入り切り
をできるようにしてもよい。
【0072】また、自己温度調節型面状発熱素子112
は、感熱電気抵抗組成物112aに電極112bを櫛状
に対向配置するに限らず、感熱電気抵抗組成物112a
の片面、あるいは両面に電極112bを接合、また印刷
形成させてもよい。更に、1つの電気組成物層/電極層
の上に絶縁層を設け、この上に他の電気組成物層/電極
層を積層形成した、積層型加熱体とすることもできる。
この場合には、一方を高温用組成物、他方を低温用組成
物として、高温・低温の切換型とすることもできる。
【0073】また、自己温度調節型面状発熱素子112
は、次のように構成することもできる。例えば、内面に
不織布が接合されたポリエチレンテレフタレート製フィ
ルム112c上に、感熱電気抵抗組成物層112aを形
成し、この上に電極層112bを櫛状に印刷形成し、こ
の表面上に内面に不織布が接合されたポリエチレンテレ
フタレート製フィルム112cを接合させることができ
る。また、この電極層112bは、感熱電気抵抗組成物
層間に形成することもできるし、感熱電気抵抗組成物1
12aの両面上に配置されるように印刷形成をすること
ができる。
【0074】更に、上記蓄電池は、ニッケル水素電池、
リチウムイオン電池の他に、シール型鉛蓄電池、ニッケ
ルカドミニウム電池等の2次電池を使用してもよい。こ
れらの電池を採用した場合はニッケル水素電池やリチウ
ムイオン電池と比べ、安価に製造することができる。
尚、上記第1発明〜第9発明に示す蓄電池の代わりに、
マンガン乾電池、アルカリマンガン乾電池等の一次電
池、大容量コンデンサ、燃料電池、又は発電機等を使用
する参考例とすることができる。
【0075】
【発明の効果】以上より、本遠赤外線放射型加熱体を使
用すれば、何度も利用でき、火事や火傷等の心配が少な
く安全で、短時間で使用が可能となる。しかも、遠赤外
線放射効果により人の体の芯まで短時間にて温めること
ができる。更に、温度コントロール用のサーモスタット
が不要であり、また、低電圧でも機能するので、安価か
つ安全である。また、自己温度調節型面状発熱素子を、
シリコンゴム又はひまし油系ポリウレタン樹脂で被覆し
たものは、製造が極めて簡単であることに加え、防水
性、防湿性に優れ、可撓性(変形性)があって肌触りが
良く、劣化が少なく、長期間にわたって安定した防水
性、防湿性を維持できる。このうち、特にシリコンゴム
の安全性は高い。
【0076】更に、自己温度調節型面状発熱素子に、ニ
ッケル水素電池またはリチウムイオン電池等の蓄電池に
よって給電するようにしたものは、軽量で長時間の使用
が可能となり、万一、遠赤外線放射型加熱体や電源コー
ドから漏電が発生した場合でも、人体に与える影響が極
めて少なくなり、安全性が保たれる。また、本発明の遠
赤外線放射型加熱体は、加熱にあたって物を燃焼させる
ことがないので、二酸化炭素を発生させない。
【0077】更に本発明の遠赤外線放射型加熱体は、身
体の所定部位に配置し、貼着する等によって、所定部位
を加熱し、温熱治療器として有用である。また、ポケッ
トの中、靴、靴下、身体と衣類の間、又は手袋内に挿
入、挿置して使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における携帯用遠赤外線放射
型加熱体の使用状態を示す説明図である。
【図2】懐炉本体の説明図である。
【図3】電池ボックスの説明図である。
【図4】電池ボックスの説明図である。
【図5】懐炉本体の縦断面図である。
【図6】懐炉本体の横断面図である。
【図7】ひまし油系ポリウレタン樹脂マットの成形法を
説明する図である。
【図8】本発明の第2の実施形態における懐炉本体の縦
断面図である。
【図9】黒鉛粉末の配合量を変えた場合の通電時間と温
度との関係を示すグラフである。
【図10】黒鉛粉末25%含有組成物の加熱経過時間と
温度との関係を示すグラフである。
【図11】ポリエチレングリコールの分子量と温度との
関係を示すグラフである。
【図12】分子量の異なるポリエチレングリコール同志
の混合効果を調べた結果を示すグラフである。
【図13】分子量の異なるポリエチレングリコール同志
の混合効果を調べた結果を示すグラフである。
【図14】ポリエチレングリコール類及びPEGとPP
Gとのブロック共重合体における発熱体温度と電気抵抗
との関係を示すグラフである。
【図15】PEGとPPGとのブロック共重合体と温度
との関係を示すグラフである。
【図16】水の添加効果を調べた結果を示すグラフであ
る。
【図17】膨潤する高分子物質の添加効果を調べた結果
を示すグラフである。
【図18】銀等の導電性物質において通電時間と発熱体
の温度との関係を示すグラフである。
【図19】コイン型遠赤外線放射加熱体の組付説明図で
ある。
【図20】コイン型遠赤外線放射加熱体の電極の配置状
態を示す説明図である。
【図21】被覆部内に蓄電池を内蔵した態様の懐炉本体
の説明図である。
【図22】被覆部内に着脱可能に蓄電池を内蔵した態様
の懐炉本体の説明図である。
【図23】帯状体を備えた携帯用遠赤外線放射型加熱体
の帯状体の説明図である。
【図24】帯状体を備えた携帯用遠赤外線放射型加熱体
の使用態様を示す背面図である。
【図25】帯状体を備えた携帯用遠赤外線放射型加熱体
の使用態様を示す正面図である。
【符号の説明】
1;懐炉、11;懐炉本体、111;ひまし油系ポリウ
レタン樹脂マット、112;自己温度調節型面状発熱素
子、112a;感熱電気抵抗組成物、112b;電極、
112c;ポリエチレンテレフタレート製フィルム、1
13;断熱材、12;電源コード、13;電源プラグ、
14;絶縁板兼電池押さえ板、141;電極、15;電
極兼電池押さえ具、16;コイン型蓄電池、17;蓋
部、2;電池ボックス、21;プラグ穴、22;スイッ
チ、23;ベルトホルダ、24;蓄電池、25;接続端
子、26;回路切替え器、27a,27b;面ファスナ
ー、31;ひまし油系ポリウレタンの原液、32;成形
型、33;塩化ビニル製樹脂シート、4;帯状体、4
1;発熱素子収納部、42;蓄電池収納部、43;伸縮
部、44a,44b;固定部、。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 36〜47℃の範囲の適宜の温度の変化
    に対して電気抵抗が急変する性質を有する感熱電気抵抗
    組成物を面状に形成させるとともに電極を備える自己温
    度調節型面状発熱素子と、該自己温度調節型面状発熱素
    子を被覆し且つゴム若しくは樹脂からなる被覆部と、上
    記自己温度調節型面状発熱素子に電力を供給するための
    電源コードと、電力を蓄え電源コードを通じて該自己温
    度調節型面状発熱素子に電力を供給する蓄電池と、を備
    え、遠赤外線放射性に優れることを特徴とする携帯用遠
    赤外線放射型加熱体。
  2. 【請求項2】 上記蓄電池はニッケル水素電池である請
    求項1記載の携帯用遠赤外線放射型加熱体。
  3. 【請求項3】 上記蓄電池はリチウムイオン電池である
    請求項1記載の携帯遠赤外線放射型加熱体。
  4. 【請求項4】 上記蓄電池に接続され、該蓄電池に電力
    を供給する発電機を備える請求項1乃至3のいずれかに
    記載の携帯用遠赤外線放射型加熱体。
  5. 【請求項5】 上記発電機は風力発電機である請求項4
    記載の携帯用遠赤外線放射型加熱体。
  6. 【請求項6】 上記発電機は人間が回転部材を回転させ
    ることにより発電する人力発電機である請求項4記載の
    携帯用遠赤外線放射型加熱体。
  7. 【請求項7】 上記感熱電気抵抗組成物は、樹脂と該樹
    脂中に分散される導電性粒子とを含み、該樹脂は、分子
    中に複数のアルキレンオキシドを単位構造として含有す
    るポリアルキレンオキシド類化合物であり、該導電性粒
    子は、粉末、繊維若しくはウイスカーの形態をなす炭素
    微細片、金属微細片又は金属酸化物微細片である請求項
    1乃至6のいずれかに記載の携帯用遠赤外線放射型加熱
    体。
  8. 【請求項8】 上記被覆部は、ひまし油から誘導された
    変成ポリオールとポリイソシアネートとを反応硬化させ
    てなるポリウレタン樹脂、若しくはひまし油から誘導さ
    れた変成ポリオールとポリイソシアネートとを反応させ
    てなるプレポリマーを硬化させてなるポリウレタン樹
    脂、又はシリコンゴムから構成される請求項1乃至7の
    いずれかに記載の携帯用遠赤外線放射型加熱体。
  9. 【請求項9】 上記蓄電池の起電力は1〜10Vである
    請求項1乃至8のいずれかに記載の携帯遠赤外線放射型
    加熱体。
  10. 【請求項10】 36〜47℃の範囲の適宜の温度の変
    化に対して電気抵抗が急変する性質を有する感熱電気抵
    抗組成物を面状に形成させるとともに電極を備える自己
    温度調節型面状発熱素子と、該自己温度調節型面状発熱
    素子を被覆し且つゴム若しくは樹脂からなる被覆部と、
    上記自己温度調節型面状発熱素子に電力を供給するコイ
    ン型電池と、上記自己温度調節型面状発熱素子の電極と
    上記コイン型電池とを電気的に接続する接続部と、を備
    え、遠赤外線放射性に優れることを特徴とするコイン型
    携帯用遠赤外線放射型加熱体。
  11. 【請求項11】 上記コイン型電池は蓄電池である請求
    項10記載のコイン型携帯用遠赤外線放射型加熱体。
  12. 【請求項12】 36〜47℃の範囲の適宜の温度の変
    化に対して電気抵抗が急変する性質を有する感熱電気抵
    抗組成物を面状に形成させるとともに電極を備える自己
    温度調節型面状発熱素子と、該自己温度調節型面状発熱
    素子を被覆し且つゴム若しくは樹脂からなる被覆部と、
    電力を蓄え該自己温度調節型面状発熱素子に電力を供給
    する蓄電池と、を備え、該蓄電池は該被覆部内に設置さ
    れており、遠赤外線放射性に優れることを特徴とする携
    帯用遠赤外線放射型加熱体。
  13. 【請求項13】 上記蓄電池に外部から電力を供給する
    コードを接続するための接続端子を備え、該接続端子は
    被覆部上表面に露出して設置されている請求項12記載
    の携帯用遠赤外線放射型加熱体。
  14. 【請求項14】 上記蓄電池は着脱可能に設置されてい
    る請求項12又は13記載の携帯用遠赤外線放射型加熱
    体。
  15. 【請求項15】 36〜47℃の範囲の適宜の温度の変
    化に対して電気抵抗が急変する性質を有する感熱電気抵
    抗組成物を面状に形成させるとともに電極を備える自己
    温度調節型面状発熱素子と、電力を蓄え該自己温度調節
    型面状発熱素子に電力を供給する蓄電池と、を備える携
    帯用遠赤外線放射型加熱体であって、 上記自己温度調節型面状発熱素子を収納する発熱素子収
    納部と、上記蓄電池を収納する蓄電池収納部と、互いに
    相手を固定して結合する固定部と、を具備する帯状体を
    備え、人体の一部に巻き付けることができる携帯用遠赤
    外線放射型加熱体。
  16. 【請求項16】 上記蓄電池収納部は、上記帯状体とは
    別体で設けられ、面ファスナーにより上記帯状体上の適
    宜の箇所に取り付け可能である請求項15記載の携帯用
    遠赤外線放射型加熱体。
JP11887597A 1996-07-31 1997-04-21 携帯用遠赤外線放射型加熱体及びコイン型携帯用遠赤外線放射型加熱体 Pending JPH1094555A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11887597A JPH1094555A (ja) 1996-07-31 1997-04-21 携帯用遠赤外線放射型加熱体及びコイン型携帯用遠赤外線放射型加熱体

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8-219378 1996-07-31
JP21937896 1996-07-31
JP11887597A JPH1094555A (ja) 1996-07-31 1997-04-21 携帯用遠赤外線放射型加熱体及びコイン型携帯用遠赤外線放射型加熱体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1094555A true JPH1094555A (ja) 1998-04-14

Family

ID=26456725

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11887597A Pending JPH1094555A (ja) 1996-07-31 1997-04-21 携帯用遠赤外線放射型加熱体及びコイン型携帯用遠赤外線放射型加熱体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1094555A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001299869A (ja) * 2000-02-08 2001-10-30 Katsutoshi Masuda 遠赤外線サウナ装置
WO2005063013A1 (ja) * 2003-12-25 2005-07-14 Fumakilla Limited 送風式薬剤放散装置及びそれに用いる薬剤カートリッジ及び薬剤含浸体
JP2005312335A (ja) * 2004-04-28 2005-11-10 Fumakilla Ltd 送風式薬剤放散装置
JP2007174720A (ja) * 2005-12-19 2007-07-05 Yunitekku Defense Kk 携帯型バッテリー装置
JP2013005972A (ja) * 2011-06-27 2013-01-10 Phiten Co Ltd 健康器具

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001299869A (ja) * 2000-02-08 2001-10-30 Katsutoshi Masuda 遠赤外線サウナ装置
WO2005063013A1 (ja) * 2003-12-25 2005-07-14 Fumakilla Limited 送風式薬剤放散装置及びそれに用いる薬剤カートリッジ及び薬剤含浸体
US7887760B2 (en) 2003-12-25 2011-02-15 Fumakilla Limited Blower type chemical diffusing apparatus, and chemical cartridge and chemical impregnated body used therefor
US8367011B2 (en) 2003-12-25 2013-02-05 Fumakilla Limited Blower type chemical diffusing apparatus, and chemical cartridge and chemical impregnated body used therefor
US8435450B2 (en) 2003-12-25 2013-05-07 Fumakilla Limited Blower type chemical diffusing apparatus, and chemical cartridge and chemical impregnated body used therefor
US8449828B2 (en) 2003-12-25 2013-05-28 Fumakilla Limited Blower type chemical diffusing apparatus, and chemical cartridge and chemical impregnated body used therefor
US8551409B2 (en) 2003-12-25 2013-10-08 Fumakilla Limited Blower type chemical diffusing apparatus, and chemical cartridge and chemical impregnated body used therefor
JP2005312335A (ja) * 2004-04-28 2005-11-10 Fumakilla Ltd 送風式薬剤放散装置
JP4627631B2 (ja) * 2004-04-28 2011-02-09 フマキラー株式会社 送風式薬剤放散装置
JP2007174720A (ja) * 2005-12-19 2007-07-05 Yunitekku Defense Kk 携帯型バッテリー装置
JP4559349B2 (ja) * 2005-12-19 2010-10-06 ユーディー株式会社 携帯型バッテリー装置
JP2013005972A (ja) * 2011-06-27 2013-01-10 Phiten Co Ltd 健康器具

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9516907B2 (en) Solar-assisted garment
US20080053979A1 (en) Hand warmer
JPH08502140A (ja) 電気加熱装置
US20090272337A1 (en) Heatable pet garments
KR20190085428A (ko) 휴대용 온열 방석
JPH1094555A (ja) 携帯用遠赤外線放射型加熱体及びコイン型携帯用遠赤外線放射型加熱体
JP2012050702A (ja) 腰用の加温具
KR200439942Y1 (ko) 온열조끼용 면상발열체 및 그것을 구비한 온열조끼
US20050045623A1 (en) Portable heated cushion
KR101226573B1 (ko) 휴대용 전자기기의 충전을 위한 태양전지패널이 구비된 가방
CA2939303C (en) Hand warmer
US20080271767A1 (en) Umbrella with heated handle and a water repellant canopy fabric
CN216365507U (zh) 一种可连续调温式暖手宝
JP2007259141A (ja) 携帯電話機
CN202334936U (zh) 一种便携式电发热装置
CN210227505U (zh) 一种太阳能座椅
KR100974487B1 (ko) 잠열 물질을 이용한 휴대용 온열찜질기
JPH1170137A (ja) 懐 炉
JPH10165434A (ja) 足温器、手温器及び体温器
JPH1079287A (ja) 室内内装材用遠赤外線放射型加熱体及び暖房具付室内内装材
JPH09294624A (ja) 遠赤外線放射型頭部加温器及び遠赤外線放射型顔面美容器
JP2000091060A (ja) 感熱電気抵抗発熱体及び感熱電気抵抗発熱体の製造方法
JPH09253117A (ja) 遠赤外線放射型温熱装置
CN213697446U (zh) 一种多功能暖手宝
KR200320681Y1 (ko) 면상발열체를 이용한 휴대용 보온주머니