JPH1093085A - 半導体デバイスのパッケージ及びそれを用いた電力変換装置 - Google Patents

半導体デバイスのパッケージ及びそれを用いた電力変換装置

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JPH1093085A
JPH1093085A JP24752496A JP24752496A JPH1093085A JP H1093085 A JPH1093085 A JP H1093085A JP 24752496 A JP24752496 A JP 24752496A JP 24752496 A JP24752496 A JP 24752496A JP H1093085 A JPH1093085 A JP H1093085A
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igbt
package
diode
chips
chip
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JP24752496A
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Masahiro Nagasu
正浩 長洲
Hironori Kodama
弘則 児玉
Koichi Inoue
広一 井上
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】加圧型IGBTパッケージの電流集中や熱集中
を防止すると共に、均一な加圧特性を実現する。 【解決手段】少なくとも四つ以上のダイオードチップを
含むIGBTパッケージにおいて、任意の角を中心に四
つのチップを選んだとき、ダイオードチップが三つ以下
になるように、IGBTチップとダイオードチップを分
散配置する。 【効果】I電流や発熱部の集中が回避できるため、イン
ダクタンスの低減や冷却設備の小型化が図れる。また、
スタックのように多数のIGBTパッケージを同時加圧
したときに発生する歪みを低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速スイッチング
素子IGBTと逆並列にダイオードを接続して構成した
IGBTパッケージ、及びこれを用いたインバータ装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】電力変換装置の応用範囲の拡大に伴い装
置の高性能,低雑音,小型化がますます重要になってい
る。これを実現する制御素子としてパワーMOS−FE
Tの高速スイッチング特性とバイポーラトランジスタの
高電力制御性を兼ね備えたIGBT(Insulated Gate Bipola
r Transistor)が開発され、電力変換装置のキーデバイ
スとして幅広く実用化されている。
【0003】IGBTは飽和特性を有することから、M
OS−FETのように素子を複数個並列接続して、大き
な電流容量を得ることが可能である。そのため、複数の
IGBTチップを複数のダイオードと共に共通のベース上に
マウントすることで、大電流容量のIGBTモジュール
が実現されている。ここで、IGBTモジュール内のダ
イオードはフリーフォイールダイオードとして使用され
るため、IGBTチップに対し逆並列に接続されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のIGB
Tモジュールは、IGBTやダイオードの一方の主電極
が共通のベース電極上に半田等によりマウントされ、他
方の主電極がワイヤボンディングで配線された構造にな
っている。そのため、動作時の電力損失によるチップの
温度上昇や過電流によるワイヤの接続点の部分的な温度
上昇の繰り返しにより、ワイヤが外れるといった信頼性
上の問題を抱えていた。また、従来のIGBTモジュール
は、ワイヤで配線した他方の主電極からチップ内で発生
する熱を取り去ることができず、熱冷却効果が劣るとい
った問題も抱えていた。
【0005】これに対し、従来GTO(Gate Turn Off T
hyristor)のように半導体素子の両側の主電極を金属で
圧接することで放熱や断線の問題を解決した、新しいタ
イプのIGBTパッケージ(以後、圧接IGBTパッケ
ージと記述)を実用化する試みが進められている。これ
らは、例えば、特開平8−88240号や文献EPE'95,Vo
l.1, p.1051(1995)などで報告されている。
【0006】圧接IGBTパッケージでは、通常1から
2cm角のチップを複数個同時に加圧する。同時に加圧す
る必要のあるチップ数は、耐圧,電流容量およびチップ
サイズにより異なるが、耐圧数kV,電流数百A程度の
IGBTパッケージを実現する場合、10から30個の
IGBTおよび5から15個程度のダイオードが必要に
なる。
【0007】ところで、IGBTは、通常、インバータ
やコンバータ回路などの電力変換装置に使用され、スイ
ッチング動作を繰り返すことで電力変換を行う。この場
合、IGBTパッケージに組み込まれたIGBTとダイ
オードは同時にスイッチング動作を繰り返すことがな
い。例えば、インバータ出力の基本周波数が10Hzの
場合、50msの間はIGBTだけがスイッチング動作
を行い、また残りの50msはダイオードだけがスイッ
チング動作する。したがって、IGBTが動作している
期間はIGBTチップのみが損失を発生し、またダイオ
ードが動作している期間はダイオードチップのみが損失
を発生する。以上の動作説明から明らかなように、IG
BTパッケージではIGBTに電流が流れ損失が発生す
る期間とダイオードに電流が流れ損失が発生する期間は
異なることになる。このため、複数のIGBTとダイオ
ードチップを並列接続する圧接IGBTパッケージで
は、IGBTチップだけをパッケージの一部分に集中し
て配置すると、熱が集中的に発生するため放熱特性が悪
くなる。また、電流も部分的に流れるため電流集中を発
生しやすい。さらに、圧接IGBTパッケージではIG
BTチップとダイオードチップを同時に加圧する必要が
あるが、IGBTとダイオードチップではチップの厚み
が異なりやすいため、チップの加圧力の不均一性が発生
しやすい。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の問題を解
決するものであって、IGBTチップとダイオードチッ
プを集中的に配置するのではなく、均一に分散して配置
することによって実現する。
【0009】具体的な一手段としては、例えばチップ形
状が四角形のチップを均一に並べたパッケージの場合、
配置されたチップ群の中から任意のチップの一つの角を
中心に四つのチップを四角形をなすように選んだとき、
ダイオードチップの数が3個以下であるように配置す
る。したがって、IGBTチップとダイオードチップが
分散配置されるため、熱の発生部が分散され、冷却効率
が改善される。また、厚みの異なりやすい2種類のチッ
プが分散配置されるため均一加圧が可能となる。本発明
のIGBTスタックは、上述の圧接IGBTパッケージ
を複数個直列に同時加圧するものである。上記の圧接I
GBTパッケージは、加圧力の偏りがなくまた放熱特性
に優れていることから、圧接パッケージの直列数を多く
しても加圧力の偏りや電流および熱の部分的な集中のな
いIGBTスタックを提供できる。
【0010】尚、本発明の電力変換回路は上述のIGB
Tスタックを含むものであって、スタック当たりに含ま
れる圧接IGBTパッケージの数を多くできることか
ら、直列接続するスタック数が少なくなるため電力変換
回路を小型にすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施例を示す
圧接IGBTパッケージの断面図と平面図である。図1
(a)に示す本発明の実施例の断面図で、14はダイオ
ードチップ、11はIGBTチップである。IGBTの
コレクタ電極とダイオードのカソード電極は、モリブデ
ンなどの金属12を通してコレクタ電極板15に接して
いる。また、IGBTのエミッタ電極とダイオードのア
ノード電極は金属13を通してエミッタ電極板16に接
している。ここで、金属12と13は、IGBTとダイ
オードの基板材料と熱膨張係数の合った材料であること
がよい。例えばIGBTとダイオードがシリコンの場
合、モリブデンなどの金属であることがよい。また、コ
レクタ金属板15とエミッタ電極板16は電気抵抗と熱
伝導性に優れた金属、例えば銅などがよい。図1の実施
例で電流は、IGBTが動作しているときはコレクタ電
極板15からエミッタ電極板16へ、ダイオードが動作
しているときはエミッタ電極板16からコレクタ電極板
15へ流れる。
【0012】図1(b)は、本発明のIGBTパッケー
ジにおける、IGBTとダイオードの配置パターンの一
例を示す。1991と1992は、任意のチップの一つ
の角を中心に四つのチップを四角形をなすように選んだ
一例を示している。1991はダイオードチップが一つ
の場合、1992はダイオードチップが二つの場合であ
る。いずれの場合も、ダイオードチップは三つ以下であ
り、本発明の範囲を満たしている。ここでは、ダイオー
ドチップが一つの場合と二つの場合を示しているが、三
つの場合が含まれる配置であっても良い。また、本発明
は、四つのチップを選び出しその中に三つ以下のダイオ
ードが含まれることを対象としており、少なくとも四つ
以上のダイオードチップが含まれるIGBTパッケージ
を対象としている。例えば、ダイオードチップの総数が
三つのIGBTパッケージの場合に、任意のチップの一
つの角を中心に四つのチップを四角形をなすように選ん
だ中に三つのダイオードチップが含まれた場合、他の領
域はIGBTチップのみとなり、ダイオードチップとI
GBTチップはそれぞれ集中して配置されたことにな
る。これは、本発明の主旨に反するものであり本発明で
は、四つ以上のダイオードチップを含むIGBTパッケ
ージを対象とする。
【0013】また、ダイオードの損失は通常IGBTの
約半分であり、通常ダイオードにはIGBTの倍の電流
を導通するようにしてIGBTパッケージを作成する。
このようにすることにより、IGBTチップとダイオー
ドチップの発熱量が同等となり、最も少ないチップ数で
IGBTパッケージを構成できることになる。つまり、
ダイオードチップがIGBTチップの半分の個数になる
ようなIGBTパッケージであることが最も良い。した
がって、1991と1992に示したような四つの組を
任意の場所で選んだ場合、その中にダイオードチップが
一つまたは二つ含まれるようなダイオードの配置である
ことが好ましい。
【0014】図2は、本発明の他の実施例を示す平面図
である。図1(b)では縦横いずれのラインにもダイオ
ードチップが含まれたが、図2ではダイオードが含まれ
るラインと含まれるラインが交互に配置された構成とな
っている。図2の配置法は、ダイオードチップが隣接す
る部分がないため、電流通路や発熱部が最もよく分散さ
れる。
【0015】図3は、本発明の他の実施例を示す平面図
である。この例では、縦列にはどの列にもダイオードチ
ップがあるが、横の列ではダイオードチップがある列と
ない列が交互に配置された分布となっている。この場合
も、1991内に含まれるダイオードチップ数は三つ以
下であり、本発明の範囲を満足する。
【0016】図1から図3は、IGBTパッケージが四
角形であることを想定しているが、パッケージの形状は
四角形にとらわれることはない。図4は、図1のダイオ
ードの配置法で円形のIGBTパッケージを実現した場
合の一例である。この場合も、ダイオードチップは三つ
以下であり本発明を満足している。両側から圧力を加え
てチップを固定するパッケージの場合、パッケージ形状
が四角形であると、角部の圧力が高まりやすく、パッケ
ージ全体で均一に加圧することが難しい。これに対し、
円形のパッケージは均一に加圧しやすく、圧接型のIG
BTパッケージでは望ましい形状である。
【0017】図5は、図2で示したダイオードの配置法
で円形のパッケージを実現した実施例である。この場合
も、1991の中に含まれるダイオードチップの数は三
つ以下であり、本発明の範囲を満足している。
【0018】また、図6は図3の配置法で円形のパッケ
ージを実現したものであり、この場合も、本発明の範囲
を満足している。
【0019】尚、本発明のIGBTチップとダイオード
チップの配置方法は、コレクタ電極板15とエミッタ電
極板16側から加圧するタイプのパッケージにおいて有
効である。しかし、これに限定されることはなく、例え
ばエミッタ電極側をワイヤで配線するタイプのパッケー
ジであっても良い。
【0020】図7から図9は、本発明の圧接IGBTパ
ッケージを用いたインバータ回路の一実施例を示してい
る。図7は、本発明のダイオードを使用した三相誘導電
動機を駆動するためのインバータ回路の一例である。ま
た、図8と図9は、図7のインバータ回路の具体的な部
品の配置図である。2個のスイッチング素子(例えばIG
BT11とIGBT12)が直列に接続されている。また、それぞ
れのスイッチング素子にはフライフォイールダイオード
DFが並列に接続されている。さらに、それぞれのスイ
ッチング素子には、スイッチング時の急激な電圧の上昇
からスイッチング素子を保護するために、いわゆるスナ
バ回路Sが並列に接続されている。このスナバ回路は抵
抗RSとコンデンサCSを直列に接続したものである。
各相における2個のスイッチング素子の接続点は、それ
ぞれ交流端子T3,T4,T5に接続される。各交流端
子に三相誘導電動機が接続される。上アーム側のスイッ
チング素子のアノード端子は3個とも共通であり、直流
端子T1において直流電圧源の高電位側と接続されてい
る。下アーム側のスイッチング素子のカソード電極は3
個とも共通であり直流端子T2において直流電圧源の低
電位側と接続されている。このような構成の装置におい
て各スイッチング素子のスイッチングにより直流を交流
に変換することにより、三相誘導電動機を駆動する。
尚、スナバ回路は、ダイオードと抵抗の並列回路にコン
デンサを直列に配置した構成の回路であってもよい。
【0021】ところで本発明は、IGBTパッケージに
おいて、IGBTとダイオードが同時に動作することが
ないことに注目したものである。以下、図7の三相イン
バータ回路を用いて、この説明をする。図7は三相イン
バータであるが、一相分を考えれば三相の場合は容易に
理解できるので、ここでは一相分で説明をする。
【0022】図7(b)は、図7(a)のインバータ回
路図中に示している点の電圧V1と電流I1である。I
1は出力端子T3へ向かう時の電流を正、この逆を負と
定義している。図7のA期間は電流が正、B期間は電流
が負の場合である。IGBT11とIGBT12の接続点の電圧V1
は、IGBT11とIGBT12がスイッチング動作することで周期
的に変動し、IGBT11がオンでIGBT12がオフのとき直流電
圧Vcc、また、この逆のとき、0Vとなる。IGBT11の
オン期間が長く、IGBT12のオフ期間が短かいときV1の
平均電圧は増加し、また、この逆の時減少する。図7
(b)はこの様子を示しており、電圧V1の平均値の波
形である。
【0023】はじめに、電流I1が正の電流(出力端子
T3に向かって流れる)の場合について説明する。IGBT
11がオンでIGBT12がオフの場合、電流はIGBT11を流れて
出力へ供給される。次に、IGBT11がオフでIGBT12がオン
になると、出力電流はダイオードDF12を流れて供給
される。このとき、IGBT12のゲート信号はオン状態でも
IGBT12はエミッタ電極からコレクタに向かう電流が流れ
ない構造のため、IGBT12を電流が流れることはない。再
び、IGBT11がオンでIGBT12がオフの状態になると電流は
IGBT11から供給され、ダイオードDF12はオフ状態と
なる。以後、これを繰り返す。つまり、電流I1が正の
時は、IGBT11とDF12がオン状態とオフ状態を繰り返
す。
【0024】次に、出力電流が負の電流の時について説
明する。IGBT11がオンでIGBT12がオフの場合、電流はダ
イオードDF11を流れるためIGBT11のゲート信号がオ
ン状態であっても、IGBT11を電流は流れずIGBT11は非動
作状態である。次に、IGBT11がオフでIGBT12がオンにな
ると電流はIGBT12を流れ、ダイオードDF11はオフ状
態になる。次に、再びIGBT11がオンでIGBT12がオフにな
ると、電流はダイオードDF11を流れ、以後、上記の
状態を繰り返す。つまり、電流I1が負の時は、IGBT12
とダイオードDF12が動作する。尚、実際のインバー
タ動作においては、IGBT11とIGBT12が同時にオン状態に
なると、直流端子T1とT2が短絡され大電流が流れる
ことから、IGBT11とIGBT12を共にオフとする時間を設け
て、これを防止している。
【0025】以上の説明から明らかなうように、インバ
ータ装置では、上アームのIGBTと下アームのダイオ
ード、または上アームのダイオードと下アームのIGB
Tが組となって動作することはあっても、上アームのI
GBTとダイオード、または下アームのIGBTとダイ
オードが同時に動作することはない。そして、同時に動
作しているIGBTとダイオードの組は、出力の基本周
期の半分の時間ごとに切り替わる。したがって、IGB
Tとダイオードを同一パッケージに含む構造のIGBT
パッケージでは、IGBTとダイオードが動作して損失
を発生する期間がインバータ出力の基本周期の半周周期
ごとに切り替わることから、これらのチップは分散配置
された方が熱の集中がなく、冷却効果に優れたパッケー
ジとなる。
【0026】図8は、本発明の一実施例であって、図1
のパッケージで図7のインバータ装置を実現したもので
あて、IGBTスタックと呼ぶ。1は、図1に示した本
発明のIGBTパッケージで、これらの間に金属板89
2を挟んで多数配置した構造となっている。81は、図
7のインバータの上アーム、82は下アームを示してい
る。上アームは、上から順に、金属板891,絶縁物8
3,金属板892,IGBTパッケージ1,金属板89
3となっており、IGBTパッケージが多数直列に接続
された構造となっている。この直列数は、必要に応じて
調整することが可能で、例えばIGBTパッケージの直
列数が一つであっても良い。さらに、831はIGBT
パッケージの周辺を覆うもので通常セラミックなどの絶
縁物であることがよい。84はIGBTスタックを固定
するネジであって、金属棒88を固定することでスタッ
ク87全体を固定している。
【0027】一つのIGBTパッケージの両端の金属板
間にはスナバ抵抗86とスナバコンデンサ85が直列に
接続され、スナバ回路を構成している。スナバ回路の構
成は、図8の構成に限定されるものではない。例えば、
スナバ抵抗と並列にスナバダイオードが挿入された構成
のスナバ回路であっても良い。尚、前述したスナバ回路
構成の場合、スナバコンデンサとスナバ抵抗の積である
時定数には、使用しているIGBTの耐圧クラスによっ
てふさわしい値がある。例えば、耐圧が1000以上から2
000V以下では、0.1 から1μs、2000V以上
から4000Vでは0.5μsから2μs、4000V
以上6000V以上では0.8から4μs、6000V
以上から10000V以下では、1.5μs から6μs
程度に設定することがよい。このような値に設定するこ
とで、IGBTがターンオフする時に発生してIGBT
を破壊に導くはね上がり電圧を有効に防止できると共
に、スナバ回路が発生するスナバ損失も最小限になる。
スタック87の中心部からは、金属板を通して、インバ
ータ出力がT3として外部に出力される。また、これら
のスタック87は、三相出力の場合、三つ併設される。
尚、図8のスタックの電流は、IGBT動作時、上から
下へ、ダイオード動作時、下から上へ流れる。
【0028】本発明のIGBTパッケージはIGBTチ
ップとダイオードチップが分散配置されているためチッ
プの加圧力が均一になり、多数のIGBTパッケージを
直列配置したスタックを同時加圧しても、スタックが歪
むなどの問題を発生しない、また、IGBTパッケージ
内で電流が分散して流れるため、スタック部分のインダ
クタンスが小さくなる。さらに、発熱部が集中すること
がないので、冷却特性に優れたIGBTスタックが実現
でき、スタックの冷却設備を小型化にできる。図9は、
上アームと下アームが分離された構造のインバータ装置
の実施例である。このような構成は、一スタックあたり
のIGBTパッケージの個数を少なくできるため、均一
な加圧ができるなどのメリットがある。本構造は、図8
のスタックから容易に理解できることから、詳細な説明
は省略する。本発明のパッケージはこのような構造のイ
ンバータ装置でも有効に効果を発揮し、加圧時のスタッ
クの歪みがなくなり、また電流や発熱の集中のないスタ
ックを提供する。
【0029】尚、上アームと下アームのスタックを分割
して、それぞれ複数のスタックとしてもよい。例えば、
片方のIGBTパッケージの直列数が20個程度になる
場合であれば、5個ずつ4つのスタックに分割すること
が良い。
【0030】これまでの実施例ではIGBTで説明して
きたが、本発明はIGBTチップに限定されるものでは
なく、スイッチング素子はいかなる素子であってもよ
い。例えば、スイッチング素子は、MOSFET,GTO,M
CT(MOS ControlledThyristor)などであってもよ
い。本発明は、スイッチング素子チップとダイオードチ
ップを複数個同一のパッケージに組み込む場合に有効で
ある。
【0031】
【発明の効果】IGBTチップとダイオードチップを分
散して配置したパッケージとしたことにより、電流や発
熱部の集中が回避できる。このため、インダクタンスの
低減や冷却設備の小型化が図れる。また、高さの異なり
やすいIGBTとダイオードチップが分散配置されるこ
とにより、スタックのように多数のパッケージを同時加
圧したときに発生する歪みを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のIGBTとダイオードチップの配置法
の一実施例。
【図2】本発明のチップ配置法の他の実施例。
【図3】本発明のチップ配置法の他の実施例。
【図4】本発明で円形のパッケージを実現した場合のチ
ップ配置法の一実施例。
【図5】本発明で円形のパッケージを実現した場合のチ
ップ配置法の他の実施例。
【図6】本発明で円形のパッケージを実現した場合のチ
ップ配置法の他の実施例。
【図7】本発明のインバータ回路の動作を説明するため
の図。
【図8】本発明のインバータ回路の具体的な一実施例。
【図9】本発明のインバータ回路の具体的な他の実施
例。
【符号の説明】
1…本発明のIGBTパッケージ、11…IGBTチッ
プ、14…ダイオードチップ、12…モリブデンなどの
金属、15…コレクタ電極板、16…エミッタ電極板、
IGBT11…スイッチング素子、DF11…フリーフォイー
ルダイオード、81…上アーム、82…下アーム。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の自励式のスイッチング動作をするス
    イッチング素子のチップとこれと逆並列に接続される少
    なくとも四つ以上のダイオードチップを含むパッケージ
    において、パッケージ内のいかなるチップの角を中心に
    連続する四つのチップを選んでも、その中に含まれるダ
    イオードチップの数が三つ以下になるようにスイッチン
    グ素子とダイオードを配置したことを特徴とするパッケ
    ージ。
  2. 【請求項2】請求項1において、スイッチング素子が絶
    縁ゲート構造を有する素子であることを特徴とするスイ
    ッチング素子のパッケージ。
  3. 【請求項3】請求項1において、スイッチング素子がI
    GBTであることを特徴とするスイッチング素子のパッ
    ケージ。
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