JPH1092796A - プラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理装置

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Publication number
JPH1092796A
JPH1092796A JP26135396A JP26135396A JPH1092796A JP H1092796 A JPH1092796 A JP H1092796A JP 26135396 A JP26135396 A JP 26135396A JP 26135396 A JP26135396 A JP 26135396A JP H1092796 A JPH1092796 A JP H1092796A
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JP
Japan
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plasma
mounting table
processing apparatus
clamp ring
wafer
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Application number
JP26135396A
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English (en)
Inventor
Kosuke Imafuku
光祐 今福
Yoshiyuki Kobayashi
義之 小林
Masayuki Nagayama
将之 長山
Shiyousuke Endou
昇佐 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極周辺の消耗部品として耐プラズマ性が高
く、パーティクルも発生し難い材料を用いたプラズマ処
理装置を提供する。 【解決手段】 真空引き可能になされた処理容器4内に
て載置台6上に載置された被処理体に対してプラズマ処
理を施すプラズマ処理装置において、前記処理容器内に
設けられた消耗部品24、46を、純度99.9%以上
で、かさ比重が3.980以上の多結晶アルミナ質焼結
体により構成する。これにより、プラズマに対する耐久
性を向上し、堆積物に対する密着性を向上させてパーテ
ィクルを剥がれ難くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハ等に
プラズマ処理を施すプラズマ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ICやLSI等の半導体デバイ
スの製造プロセスにおいては、半導体ウエハに対して、
CVD等による成膜やパターンエッチング等を繰り返し
施すことにより、所望の回路素子を形成して行く。ウエ
ハの処理に際しては、最近の高密度、高微細化の傾向に
より、益々プロセス条件も厳しくなっており、特に、歩
留まり低下の大きな原因となっているパーティクルの抑
制に関しては厳しい条件が求められている。半導体ウエ
ハの処理に関しては、一般的には一度に多量のウエハを
処理することができることからバッチ式処理装置が使用
されるが、ウエハサイズが8インチ、或いは12インチ
へと大口径化するに従って、バッチ処理では均一処理が
比較的難しくなってきているので、これに対抗して枚葉
式処理装置、特に、プラズマ処理装置が注目されてきて
いる。
【0003】プラズマ処理装置においては、例えば真空
引き可能になされた処理容器内の載置台上に半導体ウエ
ハを載置し、これをアルミナ製のクランプリングや静電
チャックにより機械的に或いはクーロン力を利用して載
置台上に固定する。そして、下部電極を兼用する載置台
とこれに対向させて配置した上部電極との間に高周波電
力等を印加することにより真空雰囲気下でプラズマを立
て、例えばエッチングガス等を流してウエハ表面の酸化
物等にエッチング処理を施すことになる。
【0004】ところで、処理容器内には、上記クランプ
リングや、クランプリングを用いないで静電チャックを
用いた時には、高周波電界がウエハ面に集中するように
載置台の周辺部に配置した石英製のフォーカスリングが
設けられるが、電極周辺のこれらの部品は、プロセス中
においては常時、プラズマに晒されることからプラズマ
にスパッタされて少しずつ消耗したり、或いは、これら
の部品にウエハ表面の酸化物をエッチングする際に発生
するCF系のポリマーよりなる堆積物が次第に付着す
る。
【0005】この付着物は、部品から剥がれ落ちるとパ
ーティクルとなってウエハ面に付着し、歩留まり低下の
原因となることから、プロセスの積算時間がある程度以
上になったならば、当該部品を処理容器から取り出して
洗浄を施して堆積物を除去するようになっている。ま
た、これらの部品がある程度以上消耗して薄くなったな
らば、部品自体を別の新たな部品と交換することにな
る。載置台と対向して配置される上部電極の周辺部等に
も、上記フォーカスリングの機能と同様に高周波電界を
電極面側に集中させる石英製のシールドリングが設けら
れるが、この部品に関しても同様に消耗し、且つ堆積物
が付着する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、半導体デバ
イスのデザイン設計がそれ程厳しくない従来においては
それ程問題は生じなかったが、最近のように高密度、高
微細化が進んで線幅としてサブミクロンのオーダが要求
されると、パーティクルに対する要求も一層厳しくな
り、よりパーティクルの発生し難い部品が求められてい
る。更には、洗浄、或いは部品交換の毎に処理容器内を
開放しなければならないことからその分、プロセスを中
止してスループットの低下の原因となっており、プラズ
マに対する耐久性を向上させる必要もあった。本発明は
以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく
創案されたものである。本発明の目的は、電極周辺の消
耗部品として耐プラズマ性が高く、パーティクルも発生
し難い材料を用いたプラズマ処理装置を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するために、真空引き可能になされた処理容器内に
て載置台上に載置された被処理体に対してプラズマ処理
を施すプラズマ処理装置において、前記処理容器内に設
けられた消耗部品を、純度99.9%以上で、かさ比重
が3.980以上の多結晶アルミナ質焼結体により構成
したものである。
【0008】このように構成することにより、多結晶ア
ルミナ質焼結体よりなる消耗部品の剛性及び機械的強度
が向上して耐プラズマ性が高まり、また、堆積物に対す
る密着性も高めることができる。従って、例えば酸化物
のエッチング時に発生するCF系ポリマー付着物が剥が
れ難くなるのでその分、発生するパーティクルを抑制で
き、洗浄を必要とするまでのランニング期間を長くする
ことが可能となる。更には、耐プラズマ性が高まる結
果、消耗部品の消耗量が少なくなり、この寿命を長くす
ることが可能となる。
【0009】このような消耗部品としては、電極の近傍
に配置されてプラズマによるスパッタを受け易い部品、
例えばフォーカスリング、クランプリング、シールドリ
ング等が対応するが、これらに限定されない。適用でき
るプラズマ処理装置としては、種類は限定されず、例え
ば平行平板型プラズマ装置、反応性イオンエッチング
(RIE)装置、ECR(Electron Cycl
otron Resonance)エッチング装置等に
適用することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係るプラズマ処
理装置の一実施例について添付図面を参照して説明す
る。図1は本発明に係るプラズマ処理装置を示す構成
図、図2は図1に示す処理装置に用いるクランプリング
を示す平面図である。ここでは、プラズマ処理装置とし
て平行平板型のプラズマエッチング装置を例にとって説
明する。図示するように、このプラズマエッチング装置
2は、例えばアルミニウムにより筒体状に成形された処
理容器4を有している。この処理容器4は接地されてお
り、この内部には、下部電極として導電性材料、例えば
アルミニウムよりなる円板状の載置台6が、容器底部4
Aの中央部の開口8を介して挿入された昇降軸10の上
端に指示固定されており、図示しない昇降機構によりこ
の昇降軸10を昇降駆動することにより、上記載置台6
を上昇、或いは下降し得るようになっている。この載置
台6の上面である載置面に被処理体として、例えば半導
体ウエハWを載置するようになっている。
【0011】この載置台6の裏面と容器底部4Aの開口
8の周辺とは伸縮可能になされた金属性のベローズ12
を介して気密に連結されており、処理容器4内の気密性
を保持しつつ、載置台6の昇降を許容している。そし
て、載置台6は、このベローズ12及び処理容器4を介
して間接的に接地されていることになる。この載置台6
内には、通路状の冷却ジャケット14が設けられてお
り、これに冷媒を流すことによりウエハWを所望の温度
に維持し得るようになっている。更に、この載置台6の
周辺部の所定の位置には、複数のリフタ孔16が上下方
向に貫通して設けられており、このリフタ孔16に対応
させて上下方向に昇降可能にウエハリフタピン18が配
置されている。このウエハリフタピン18は底部開口8
を通って上下動可能になされたピン昇降ロッド20によ
って一体的に昇降移動可能になされている。このピン1
8の貫通部には、載置台6の裏面との間で金属性の伸縮
ベローズ22が設けられており、ピン18が気密性を保
持しつつ上下動することを許容している。このように、
載置台6を一点鎖線に示すところに位置させた状態でピ
ン18を昇降させることにより、ウエハWを持ち上げた
り、持ち下げたりするようになっている。このようなウ
エハリフタピン18は一般的にはウエハ周縁部に対応さ
せて3本設けられる。
【0012】また、この載置台6の周辺部に対応させ
て、その上方には、消耗部品として本発明の特徴とする
クランプリング24が配置されている。図2にも示すよ
うにこのクランプリング24は、ウエハWの径よりも少
し大きい径でリング状に成形されており、その内側端縁
はウエハWの輪郭に沿って形成され、ウエハWの外周縁
と僅かに重なってその周辺部を載置台側へ押し付け得る
ようになっている。そのため、クランプリング24の内
側端縁は、ウエハWの端縁と接触する部分が断面直角に
成形されている。そして、このクランプリング24は、
容器4の天井4Bに設けた貫通孔28を貫通して垂下さ
れた複数本、例えば4本のアルミナセラミック製の支持
ロッド26の下端に支持固定されている。そして、支持
ロッド26の容器天井4Bよりも少し上方に位置する部
分には、それ以上のロッドの降下を規制するストッパ3
0が設けられており、このストッパ30と容器天井4B
との間に金属性の伸縮ベローズ32を設けて、容器内の
気密性を保持しつつ、支持ロッド26が、一定のストロ
ークで上下動することを許容している。そして、この支
持ロッド26の上方には、図示しない例えばエアーアク
チュエータが設けられており、各支持ロッド26を下方
に向けて常時、所定の圧力、例えば3kgf/cm2
力で付勢するようになっている。
【0013】従って、載置台6上のウエハWはその周辺
部が3kgf/cm2の圧力でクランプリング24によ
り載置台6上に押圧固定され、載置台6を降下させる
と、支持ロッド26のストッパ30が天井4Bに到達し
た時点で、クランプリング24はそこに取り残されてウ
エハWとクランプリング24の係合が外れることにな
る。尚、このクランプリングは、上記したウエハ保持機
能の他に、高周波電界を載置面側に集める、いわゆるフ
ォーカス機能も併せ持っている。このクランプリング2
4は、純度が99.9%以上で、かさ比重が3.980
以上の多結晶アルミナ質焼結体により構成される。この
アルミナ質焼結体は、特開平5−160240号公報に
示されるようなアルミナセラミックスを用いることがで
きる。この場合、平均結晶粒を10〜100μmの範囲
内に設定するのが好ましい。このように、平均結晶粒を
規定することにより、内部の気孔を極めて少なくできる
と共に歪みを小さくして機械的強度、耐プラズマ性を向
上させ、堆積物との密着性も向上させることが可能とな
る。
【0014】平均結晶粒径が10μm未満であると、結
晶粒界に残留気孔が存在し、耐蝕性の低下を招いたり、
表面の気孔に外部からの汚染物質が侵入し易くなる恐れ
がある。平均結晶粒が100μmを越えると、機械的強
度及び耐プラズマ性が低下する。また、アルミナの純度
が99.9%未満であると、フッ酸等を用いるウェット
洗浄時の耐薬品性が低下してしまう。消耗部品としてこ
のクランプリング24を製造するには、まず、望ましく
は99.99%以上の高純度アルミナ原料粉を用い、こ
れに異常粒子の成長抑制剤としてのマグネシア(Mg
O)、有機成形剤を添加混合してクランプリング形状に
成形する。成形方法としては、プレス成形、押出成形、
射出成形またはドクターブレード法がとられる。得られ
た成形体は、900〜1100℃の温度の大気中で仮焼
して有機添加物を飛散させ、焼成工程に進める。焼成前
工程での不純物混入は、焼成後の製品に悪影響を与える
ため、各装置や雰囲気等からの汚染をできるだけ少なく
する工夫が必要である。
【0015】次いで、真密度焼結体を得るため、真空中
や水素ガス雰囲気等の非酸化性雰囲気において1700
〜1850℃の焼成温度で所要時間保持して仮焼体の焼
成を行ない、製品を完成する。水素ガス雰囲気焼成にお
いては、水素の拡散速度が大きいことから、焼成後期に
おける気孔の排出が容易になり、実質的に気孔がなくな
る。また、焼成中において、アルカリ金属等の不純物の
揮散が進行し、原料粉に含まれる不純物量が少なくな
り、高純度化が一層促進される。ここで、焼成温度及び
保持時間は、平均結晶粒径が10〜100μmとなるよ
う適宜に設定される。図1及び図2に戻って、処理容器
4の天井4Bは、絶縁部材34を介して容器本体側に接
続されており、この天井4Bには載置台6に対向させて
薄い容器状のシャワーヘッド36が設けられている。こ
のシャワーヘッド36の下面のガス噴射面には、このヘ
ッド36内に導入された処理ガスやプラズマガスを処理
空間Sに向けて噴出する多数の噴射孔38が設けられて
いる。
【0016】このシャワーヘッド36は、導電性材料、
例えば表面がアルマイト処理されたアルミニウムにより
形成されて上部電極を構成しており、途中にマッチング
回路40を介設した給電線42を介して例えば13.5
6MHzの高周波を発生する高周波電源44に接続され
ており、高周波電圧を印加し得るようになっている。そ
して、このシャワーヘッド36の下端周辺部には、上部
電極に発生する高周波電界を内側の電極面に集めるため
に消耗部品として断面L字状のシールドリング46がシ
ャワーヘッド36の周方向に沿って形成されている。こ
のシールドリング46は、前記クランプリング24と同
じ材料の多結晶アルミナ質焼結体により構成されてお
り、耐プラズマ性を向上させて、しかも堆積物との密着
性を向上させてこれが剥がれ落ち難くしている。
【0017】このシャワーヘッド36のガス導入口48
には、ガス導入管50が接続され、このガス導入管50
は複数に分岐されて、プラズマガスとしてのArガスを
貯留するArガス源52、処理ガスとしてCHF3とC
4のエッチングガスを貯留するエッチングガス源5
4、56が、それぞれ接続されている。これらの各ガス
は、途中に介設したマスフローコントローラ58や開閉
弁60により流量制御されつつ供給されることになる。
また、処理容器4の側壁の一部には、載置台6を降下さ
せた位置に対応させてウエハ搬出入口62が設けられ、
ここに真空引き可能になされた例えばロードロック室6
4との間を連通・遮断するゲートバルブGを設けてお
り、また、他方には、図示しない真空ポンプ等を介設し
た真空排気系に接続される排気口66が設けられてい
る。
【0018】次に、以上のように構成された装置を用い
て行なわれるエッチングプロセスについて説明する。ま
ず、載置台6を一点鎖線に示すように処理容器4内の下
方に降下させた状態において、未処理の半導体ウエハW
を、ロードロック室64側からウエハ搬出入口62を介
して予め真空状態になされている処理容器4内に導入
し、載置台6上に載置する。次に、昇降軸10を上方へ
移動させることによって載置台6を上昇させて、ウエハ
Wの周縁部を上下動可能に吊り下げられているクランプ
リング24に当接させて更にこれを押し上げ、ウエハW
をクランプリング24の例えば3kgf/cm2の付勢
力で固定する。そして、シャワーヘッド36から所定量
のプラズマガスやエッチングガスを処理容器4内に供給
しつつ内部を真空引きしてプロセス圧を維持し、同時に
下部電極である載置台6と上部電極との間に13.56
MHzの高周波電圧を印加して処理空間Sにプラズマを
立て、ウエハ表面に形成されている例えば酸化膜のエッ
チング処理を行なう。
【0019】このようなプラズマによるエッチング処理
を行なう毎に、電極周辺の消耗部品、例えばクランプリ
ング24やシールドリング46はプラズマに晒されて僅
かずつではあるが消耗し、また、エッチング時に発生す
るCF系のポリマーが少しずつ堆積することとなる。こ
こで、本実施例ではこれらの消耗部品の構成材料として
剛性が高くて耐プラズマ性に優れ、しかも堆積物との密
着性が優れた多結晶アルミナ質焼結体を用いているの
で、堆積物が容易には剥がれ落ちないことからクリーニ
ングまでのランニング時を長くとることができ、しかも
パーティクルの発生を極力抑制することが可能となる。
また、プラズマによる消耗量も少ないことから、その
分、使用期間を長くして長寿命化することが可能とな
る。このようにして、耐プラズマ性とパーティクル抑制
効果を同時に向上させることができ、歩留まりの向上と
スループットの向上を同時に図ることができる。
【0020】ここで、プラズマに対する消耗の度合いを
実際に求めたので、その結果を図3及び図4を参照して
説明する。図3は従来のクランプリングの初期形状と約
180時間処理後のクランプリングの形状変化を示すグ
ラフである。図4は本発明のクランプリングの初期の形
状と約270時間後のクランプリングの形状変化を示す
グラフである。曲線Aは共に初期形状を示し、曲線Bは
約180時間処理後の形状を示し、曲線Cは約270時
間処理後の形状を示している。測定箇所はクランプリン
グのウエハ接触部であり、リング周方向に等間隔で4点
測定したところ全て略同じ消耗量を示した。図3に示す
グラフから明らかなように、約180時間の処理後にお
いては最大0.25mm程度の消耗を受けており、消耗
部品のスパッタレートは約1.36μm/時間となる。
【0021】これに対して、図4に示すグラフから明ら
かなように、多結晶アルミナ質焼結体のクランプリング
の場合には、約270時間の処理後においてでさえ、僅
か最大0.12mm程度の消耗であり、消耗部品のスパ
ッタレートは約0.44μm/時間となる。従って、本
発明の場合には、従来品と比較してプラズマに対する耐
久性を約3倍も向上させることができ、良好な結果を示
している。図5は従来の技術のクランプリングを用いた
時と本発明のクランプリングを用いた時のパーティクル
増加の推移を示すグラフである。測定に際しては、8イ
ンチサイズのモニターウエハを高周波電力の印加時間5
時間毎に処理容器内に入れて、入れる前と入れた後とで
ウエハ上の粒径が0.2μm以上のパーティクル数を計
測することにより行なった。パーティクル管理値は30
個であり、これに達すると、一般的にはクリーニング操
作が入る。この時のプロセス条件は、RFパワーが13
00ワット、圧力が300mTorr、処理空間Sのギ
ャップが9mm、CHF3/CH4/Arガスの各流量
は、それぞれ30/30/600SCCMである。
【0022】このグラフから明らかなように、従来装置
においては、高周波電力の印加時間が、例えば25時
間、50時間、80時間、90時間の箇所で、パーティ
クル管理値を越えており、ここで洗浄操作が必要である
が、本発明装置の場合には、高周波電力の印加時間が略
115〜130時間の箇所で初めて大きくパーティクル
管理値を越えており、成膜が非常に剥がれ落ち難くなっ
てパーティクルの発生が抑制されていることが判明す
る。これは、多結晶アルミナ質焼結体と、堆積物との密
着性が向上したからであると考えられる。また、本発明
装置の場合、上記時間帯において大きなピークが発生し
た理由は、今まで堆積していたパーティクルが一気に剥
がれ落ちてウエハ上に落下したためであると考えられ
る。
【0023】図1に示す装置例にあっては、ウエハWを
載置台6上に保持固定する手段として、高周波電界のフ
ォーカス機能を併せ持つクランプリング24を設けてい
るが、これに代えて、クーロン力でウエハを載置台上に
吸着保持する静電チャックを設けた装置にも適用でき
る。図6はそのようなプラズマ処理装置を示す構成図で
あり、図1に示す構成部分と同一部分については同一符
号を付して説明を省略する。すなわち、このプラズマ処
理装置においては、載置台6の上面には、内部に銅など
の導電板よりなるチャック用電極68を埋め込んだ薄い
ポリイミド樹脂製或いはセラミック製の静電チャック7
0が設けられており、この静電チャック70が発生する
クーロン力により、この上面にウエハWを吸着保持する
ようになっている。そして、このチャック用電極68に
は絶縁された給電用のリード線72が接続され、このリ
ード線72は開閉スイッチ74を介してクーロン力発生
用の高圧直流電圧を出力する高圧直流源76に接続され
ている。
【0024】そして、載置台6の載置面の周辺部には、
ウエハWの外周を近接して囲むように消耗部品としての
リング状のフォーカスリング78が設けられており、高
周波電界を載置面側に集めるようになっている。このフ
ォーカスリング78も先のクランプリング24(図1参
照)と同じ材料である多結晶アルミナ質焼結体により構
成している。これにより、先に説明したと同様にプラズ
マに対する耐久性を大幅に向上させることができ、しか
も、堆積物との密着性を向上させてこれが剥がれ難く
し、結果的にパーティクル発生の抑制効果を向上させる
ことができる。
【0025】以上の実施例では、クランプリング、シー
ルドリング、フォーカスリングの構造は単に一例を示し
たに過ぎず、これらの構造には限定されない。例えばク
ランプリングやフォーカスリングの構造として、内側に
本発明の多結晶アルミナ質焼結体をリング状に設け、そ
の外側に従来のアルミナ製リングを設けて、いわゆる2
重リング構造とした構成にしてもよい。また、シールド
リングとして処理空間を区画する容器側壁に設けた構造
のものでもよい。更に、消耗部品としては上記した3つ
の部品に限定されず、定期的、或いは不定期的に交換す
る部品ならばどのようなものでも適用することができ
る。更に、上部電極に高周波電圧を印加したものに限定
されず、下部電極、或いは両電極に高周波電圧を印加し
た構造のものにも適用できる。また、プラズマ処理装置
の形式も、平行平板型に限らず、反応性イオンエッチン
グ(RIE)装置、MERIE(Magnetical
EnhancedRIE)装置、ECRエッチング装
置等にも適用することができる。更に、プロセスとして
はエッチングに限らず、プラズマスパッタ装置、プラズ
マアッシング装置、プラズマCVD装置等にも適用する
ことができる。また、被処理体としては、半導体ウエハ
に限定されず、例えばガラス基板やLCD基板等にも適
用し得る。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のプラズマ
処理装置によれば、次のように優れた作用効果を発揮す
ることができる。プラズマにより被処理体を処理する処
理容器内の消耗部品として純度99.9%以上でかさ比
重が3.980以上の多結晶アルミナ質焼結体を用いる
ようにしたので、剛性及び機械的強度を向上してプラズ
マに対する耐久性を大幅に向上させることができ、この
寿命を大幅に延ばすことができる。また、処理容器内に
て発生する堆積物に対する密着性を向上させてこれを剥
がれ難くしているので、パーティクルの発生を大幅に抑
制することができ、歩留まりを向上させることができ
る。また、その結果、クリーニングサイクルを長くでき
るので、その分、スループットも向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプラズマ処理装置を示す構成図で
ある。
【図2】図1に示す処理装置に用いるクランプリングを
示す平面図である。
【図3】従来のクランプリングの初期形状と約180時
間処理後のクランプリングの形状変化を示すグラフであ
る。
【図4】本発明のクランプリングの初期の形状と約27
0時間後のクランプリングの形状変化を示すグラフであ
る。
【図5】従来の技術のクランプリングを用いた時と本発
明のクランプリングを用いた時のパーティクル増加の推
移を示すグラフである。
【図6】消耗部品としてフォーカスリングを用いたプラ
ズマ処理装置を示す構成図である。
【符号の説明】
2 プラズマエッチング装置(プラズマ処理装置) 4 処理容器 6 載置台(下部電極) 24 クランプリング(消耗部品) 26 支持ロッド 36 シャワーヘッド(上部電極) 44 高周波電源 46 シールドリング(シールドリング) 70 静電チャック 78 フォーカスリング(消耗部品) W 半導体ウエハ(被処理体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/285 H01L 21/285 S C 21/68 21/68 N (72)発明者 遠藤 昇佐 山梨県韮崎市藤井町北下条2381番地の1 東京エレクトロン山梨株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空引き可能になされた処理容器内にて
    載置台上に載置された被処理体に対してプラズマ処理を
    施すプラズマ処理装置において、前記処理容器内に設け
    られた消耗部品を、純度99.9%以上で、かさ比重が
    3.980以上の多結晶アルミナ質焼結体により構成し
    たことを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 【請求項2】 前記消耗部品は、前記載置台の周辺部に
    配置されて電界を前記載置台の載置面側に集めるフォー
    カスリングであることを特徴とする請求項1記載のプラ
    ズマ処理装置。
  3. 【請求項3】 前記消耗部品は、前記被処理体を前記載
    置台上に保持させるためのクランプリングであることを
    特徴とする請求項1記載のプラズマ処理装置。
  4. 【請求項4】 前記処理装置内には、前記載置台に対向
    させて上部電極が設けられており、前記消耗部品は前記
    上部電極の周辺部に配置されて電界をこの上部電極の表
    面に集めるシールドリングであることを特徴とする請求
    項1乃至3記載のプラズマ処理装置。
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