JPH1091921A - デュアルスピンバルブ型薄膜磁気ヘッド - Google Patents

デュアルスピンバルブ型薄膜磁気ヘッド

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JPH1091921A
JPH1091921A JP24204396A JP24204396A JPH1091921A JP H1091921 A JPH1091921 A JP H1091921A JP 24204396 A JP24204396 A JP 24204396A JP 24204396 A JP24204396 A JP 24204396A JP H1091921 A JPH1091921 A JP H1091921A
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正路 斎藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 FeMn合金などの反強磁性材料は、下地の
影響を受けやすく、FeNi合金などのピン磁性層の上
に成膜されたときには交換異方性磁界を生じるが、ピン
磁性層の下に成膜されたときには交換異方性磁界を有効
に発揮できない。よって、ピン磁性層と反強磁性層とが
上下に対称に配置されるデュアルスピンバルブ型薄膜磁
気ヘッドの反強磁性材料にFeMn合金を用いることは
できない。またFeMn合金は耐食性に劣り、さらに交
換異方性磁界を発揮させるための熱処理温度が高く、非
磁性導電層とピン磁性層の界面の拡散を生じやすい。 【解決手段】 デュアルスピンバルブ型の薄膜磁気ヘッ
ドの反強磁性層4,4にPtMn膜を使用する。前記P
tMn膜はピン磁性層3,3の上下どちらに形成されて
も交換異方性磁界を得ることができる。また比較的低温
の熱処理で有効な交換異方性磁界を発生できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ピン(Pinned)磁
性層の磁化の方向と外部磁界の影響を受けるフリー(Fr
ee)磁性層の磁化の方向との関係で電気抵抗が変化する
いわゆるスピンバルブ型薄膜磁気ヘッドに係り、フリー
磁性層の上下に位置するピン磁性層のそれぞれに反強磁
性層が積層されているデュアルスピンバルブ型薄膜磁気
ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】磁気抵抗効果型読み取りヘッドには、磁
気抵抗効果を示す素子を用いたMR(Magnetoresistiv
e)ヘッドと巨大磁気抵抗効果を示す素子を利用したG
MR(Giant Magnetoresistive)ヘッドとがある。前記
MRヘッドは、磁気抵抗効果を示す磁性体が単層構造と
なっている。一方、GMRヘッドは、磁気抵抗効果を示
す層が複数の材料を組み合せた多層構造で形成されてい
る。巨大磁気抵抗効果を生み出す構造にはいくつかの種
類があるが、そのなかで比較的構造が単純で、外部磁界
に対して抵抗変化率の高いものとしてスピンバルブ方式
がある。スピンバルブ方式にはシングルスピンバルブ方
式とデュアルスピンバルブ方式とがある。
【0003】図8はシングルスピンバルブ型薄膜磁気ヘ
ッドを示すものであり、下からフリー(Free)磁性層
1,非磁性導電層2,ピン(Pinned)磁性層3及び反強
磁性層4の4層で構成されている。また、両側に位置す
る符号5,5はハードバイアス層である。6,7はTa
(タンタル)などの非磁性材料で形成された下地層及び
保護層で、8は導電層である。前記ピン磁性層3の保磁
力はフリー磁性層1の保磁力に比べて高く設定されてい
る。ピン磁性層3と反強磁性層4とが接して形成され、
前記ピン磁性層3は、前記反強磁性層4との界面での交
換結合による交換異方性磁界により、Y方向へ単磁区化
され、磁化の方向がY方向へ固定される。前記交換異方
性磁界は、磁界を与えながら熱処理を施すことにより前
記反強磁性層4と前記ピン磁性層3の界面において生じ
る。
【0004】また、X方向に磁化されているハードバイ
アス層5の影響を受け前記フリー磁性層1の磁化方向は
X方向へ揃えられている。ハードバイアス層5によりフ
リー磁性層1が所定方向に単磁区化されることによっ
て、バルクハウゼンノイズの発生を防止することができ
る。このシングルスピンバルブ型薄膜磁気ヘッドでは、
導電層8からフリー磁性層1、非磁性導電層2及びピン
磁性層3に定常電流が与えられる。ハードディスクなど
の磁気記録媒体の走行方向はZ方向であり、前記磁気記
録媒体からの洩れ磁界がY方向に与えられると、フリー
磁性層1の磁化の方向がX方向からY方向へ向けて変化
する。このフリー磁性層1内での磁化の方向の変動と、
ピン磁性層3の固定磁化方向との関係で電気抵抗が変化
し、この電気抵抗値の変化に基づく電圧変化により、磁
気記録媒体からの洩れ磁界が検出される。
【0005】次に、図1はデュアルスピンバルブ型薄膜
磁気ヘッドを示す断面図である。デュアルスピンバルブ
型では、フリー磁性層1を中心にして上下対象に、非磁
性導電層2,2、ピン磁性層3,3及び反強磁性層4,
4が積層されている。前記フリー磁性層1の磁化の方向
はハードバイアス層5によりX方向に揃えられ、前記ピ
ン磁性層3,3の磁化の方向は、前記ピン磁性層3,3
と反強磁性層4,4との界面での交換異方性磁界による
交換結合で、Y方向に単磁区化されて固定されている。
【0006】前記記録媒体からのY方向の洩れ磁界によ
り、前記フリー磁性層1の磁化方向がX方向からY方向
へ向けて変化することにより、電気抵抗値が変化する。
スピンバルブ型の薄膜磁気ヘッドでは、フリー磁性層1
の磁化方向がX方向からY方向へ向けて変化すると、フ
リー磁性層1とピン磁性層3との間で片方の層から他方
の層へ移動しようとする電子が、非磁性導電層2とフリ
ー磁性層1との界面、または非磁性導電層2とピン磁性
層3との界面で散乱を起すことにより電気抵抗が変化
し、この電気抵抗値の変化に基づく電圧変化により、磁
気記録媒体からの洩れ磁界が検出される。
【0007】フリー磁性層1の磁化の方向とピン磁性層
3の磁化の方向との角度が最も大きくなったとき、すな
わち反平行になったときに前記電気抵抗は最大値を示
し、前記フリー磁性層1の磁化の方向と前記ピン磁性層
3の磁化の方向が同じになったときに前記電気抵抗は最
少値を示す。記録媒体からの洩れ磁界が与えられたとき
に、抵抗変化率{(最大電圧値―最少電圧値)/最少電
圧値}が大きくなればなるほど、薄膜磁気ヘッドの特性
は良好になる。
【0008】図8に示すシングルスピンバルブ型薄膜磁
気ヘッドでは、電子散乱が起こる場所が、非磁性導電層
2とフリー磁性層1との界面、及び非磁性導電層2とピ
ン磁性層3との界面の2箇所であるのに対し、図1に示
すデュアルスピンバルブ型薄膜磁気ヘッドでは、電子散
乱が起こる場所が、非磁性導電層2とフリー磁性層1と
の2箇所の界面と、非磁性導電層2とピン磁性層3との
2箇所の界面の計4箇所であるため、デュアルスピンバ
ルブ型薄膜磁気ヘッドの方がシングルスピンバルブ型薄
膜磁気ヘッドに比べて抵抗変化率が大きくなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記フリー磁性層1及
びピン磁性層3としては例えばFeNi(鉄―ニッケ
ル)系合金膜、非磁性導電層2としてはCu(銅)膜が
一般に使用される。また、図8に示す従来のシングルス
ピンバルブ型薄膜磁気ヘッドでは、反強磁性層4を構成
する反強磁性材料として、FeMn(鉄―マンガン)合
金膜が一般的に用いられている。しかし、前記FeMn
膜は腐食しやすく、水分を含む空気中にさらしておくと
急速に錆びを発生する欠点がある。また、反強磁性材料
のFeMn合金膜と、ピン磁性層であるFeNi合金膜
との交換結合でのブロッキング温度は約150℃程度と
低いものであり、薄膜磁気ヘッド動作中に自己発熱や環
境温度によりヘッドの温度が高くなると、交換異方性磁
界が弱くなり、検出出力でのノイズが大きくなる欠点が
ある。
【0010】また、前記FeMn合金に代わる反強磁性
材料としてIrMn(イリジウム―マンガン)合金膜、
RhMn(ロジウム―マンガン)合金膜などがある。し
かし、前記FeMn(鉄−マンガン)合金膜,IrMn
(イリジウム―マンガン)合金膜,RhMn(ロジウム
―マンガン)合金膜などは、ピン磁性層3を構成するF
eNi合金などの強磁性材料の上に重ねて成膜されたと
きにはピン磁性層3との界面において交換結合を発揮で
きるが、これらの反強磁性材料は下地層の影響を受けや
すく、また反強磁性材料の上面付近が反強磁性の性質を
発揮しづらい特徴を有しているため、反強磁性材料の上
にピン磁性層3が重ねられて成膜された場合には交換結
合を発揮できない性質を有している。
【0011】このように、上記に列記した反強磁性材料
は、ピン磁性層3に対して上か下の一方に積層されたと
きにしか有効な交換結合を発揮できない。よって、図1
に示すデュアルスピンバルブ型のように、反強磁性層
4,4がピン磁性層3,3の上と下の双方に成膜される
構造では、前記反強磁性材料を使用することができな
い。また、ピン磁性層3に対して上下どちらに形成され
ても交換異方性磁界を得ることができる材料として、N
iMn(ニッケル―マンガン)合金がある。この反強磁
性材料は、ピン磁性層3の上と下の双方に成膜できるた
め、図1に示すデュアルスピンバルブ型薄膜磁気ヘッド
に使用可能である。
【0012】ところがこのNiMn合金膜と、FeNi
系合金膜(ピン磁性層3)との間で有効な交換結合を発
揮させるためには、比較的高い温度での加熱処理(アニ
ール)が必要になる。すなわち、交換異方性磁界を発生
させるためには、反強磁性層4およびピン磁性層3を接
合して成膜した後に、磁界を与え且つ熱処理を行うこと
が必要であるが、反強磁性層4がNiMn合金膜で、ピ
ン磁性層3がFeNi系合金の場合、有効な交換異方性
結合を発揮させるための熱処理温度は約250℃以上の
かなり高い温度が必要である。ところが、250℃以上
の高温の熱処理を行うと、FeNi合金膜で形成されて
いるフリー磁性層1及びピン磁性層3と、Cuで形成さ
れている非磁性導電層2の界面において、金属元素の拡
散が発生し、フリー磁性層1と非磁性導電層2との界面
および、ピン磁性層3と非磁性導電層2との界面での電
子拡散による磁気抵抗効果に影響が出て、外部磁界に対
する抵抗変化率が低下する問題がある。
【0013】本発明は上記従来の課題を解決するための
ものであり、反強磁性層をPtMn(白金―マンガン)
合金などで形成することにより、前記反強磁性層がピン
磁性層の上下どちらに形成されても、有効な交換異方性
磁界を得ることができるデュアルスピンバルブ型薄膜磁
気ヘッドを提供することを目的としている。
【0014】また本発明は、反強磁性膜による交換結合
を発揮させるための熱処理温度を低くできるようにし
て、フリー磁性層及びピン磁性層と、非磁性導電層との
界面での拡散を防止でき、高い抵抗変化率を得ることが
できるデュアルスピンバルブ型薄膜磁気ヘッドを提供す
ることを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のデュアルスピン
バルブ型薄膜磁気ヘッドは、フリー磁性層の上下に積層
された非磁性導電層と、一方の前記非磁性導電層の上お
よび他方の非磁性導電層の下に位置するピン磁性層と、
一方の前記ピン磁性層の上および他方のピン磁性層の下
に位置して交換異方性磁界によりそれぞれのピン磁性層
の磁化方向を一定の方向に固定する反強磁性層と、前記
フリー磁性層の磁化方向を前記ピン磁性層の磁化方向と
交叉する方向に揃えるバイアス層とを有し、前記反強磁
性層がPtMn(白金−マンガン)合金で形成されてい
ることを特徴とするものである。
【0016】上記において、前記フリー磁性層及び前記
ピン磁性層は、例えばFeNi(鉄―ニッケル)系合金
で形成される。
【0017】また、前記PtMn合金の膜組成は、Pt
が44〜51原子%で、Mnが49〜56原子%の範囲
であることが好ましい。
【0018】さらに、反強磁性層を、PtMn合金に代
えて、Pt―Mn―X(X=Ni,Pd,Rh,Ru,
Ir,Cr,Fe,Co)合金、あるいはPdMn合金
により形成することも可能である。
【0019】また、前記フリー磁性層及び前記ピン磁性
層をCo(コバルト),Fe―Co(鉄―コバルト)合
金,Fe―Co―Ni(鉄―コバルト―ニッケル)合金
で形成することも可能である。
【0020】本発明では、反強磁性層を構成する反強磁
性材料としてPtMn合金膜またはこれと同等の性質の
PdMn合金膜を用いている。これらの反強磁性材料
は、ピン磁性層を構成する強磁性材料の上と下のどちら
に重ねられても、ピン磁性層との界面で有効な交換異方
性磁界を発揮することができる。よって、フリー磁性層
の上下対称位置にピン磁性層が設けられ、一方のピン磁
性層の上と他方のピン磁性層の下に反強磁性層が設けら
れるデュアルスピンバルブ型薄膜磁気ヘッドを、前記反
強磁性材料を用いて構成した場合に、充分な磁気抵抗効
果を得ることができる。
【0021】また前記反強磁性層としてPtMn合金膜
またはPdMn合金膜を使用すると、成膜後の熱処理温
度が230℃以下でも十分な交換異方性磁界を得ること
ができる。そのため、前記熱処理において、非磁性導電
層と、ピン磁性層及びフリー磁性層との界面での拡散を
防止でき、外部磁界に対して高い抵抗変化率を得ること
ができる。
【0022】また、PtMn合金膜は、FeMn合金膜
やNiMn合金膜に比べて耐食性が優れており、デュア
ルスピンバルブ型薄膜磁気ヘッド製造工程における各種
の溶剤や洗浄剤においても腐食が全く進行せず、過酷な
環境下でのデュアルスピンバルブ型薄膜磁気ヘッドの動
作においても化学的に安定している。
【0023】さらに、PtMn合金膜とピン磁性層とが
接することにより得られた交換異方性磁界は熱的に極め
て安定であり、ブロッキング温度が380℃程度に高
く、よって薄膜磁気ヘッドの動作時の温度が高くなって
も、安定した交換異方性磁界を発生でき、読取り精度が
安定する。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は本発明のデュアルスピンバ
ルブ型薄膜磁気ヘッドの構造を示す断面図である。この
薄膜磁気ヘッドは、ハードディスク装置に設けられる浮
上式スライダのトレーリング側端部などに設けられるも
のであり、ハードディスクなどの磁気記録媒体の移動方
向はZ方向であり、磁気記録媒体からの洩れ磁界の方向
はY方向である。
【0025】図1の最も下に形成されているのはTa
(タンタル)などの非磁性材料で形成された下地層6で
ある。この下地層6上に、PtMn(白金―マンガン)
合金で形成された反強磁性層4、FeNi(鉄―ニッケ
ル)系合金で形成されたピン磁性層3が積層されてい
る。前記ピン磁性層3上に、Cu(銅)などの非磁性導
電層2が形成され、前記非磁性導電層2上にFeNi系
合金のフリー磁性層1が形成される。さらに前記フリー
磁性層1上に、非磁性導電層2、ピン磁性層3及び反強
磁性層4が連続して積層され、さらにTaなどの保護層
7が形成されている。
【0026】前記反強磁性層4とピン磁性層3とが積層
された状態で、所定の大きさの磁界中で熱処理を施すこ
とにより、前記両層の界面で交換異方性磁界が得られ、
前記ピン磁性層の磁化の方向がY方向に単磁区化され固
定される。反強磁性層4をPtMn合金で形成し、ピン
磁性層3をFeNi系合金で形成した場合、反強磁性層
4がピン磁性層3の下に形成されているときと、反強磁
性層4の上に形成されているときの双方において交換結
合が可能になる。なお、前記ピン磁性層3をCo(コバ
ルト),Fe―Co(鉄―コバルト)合金,Fe―Co
―Ni(鉄―コバルト―ニッケル)合金で形成しても、
反強磁性層4との界面で交換異方性磁界を得ることがで
きる。
【0027】下地層6から保護層7までの多層膜がスパ
ッタにより成膜され、所定断面形状にエッチングされた
後に、前記フリー磁性層1にバイアス磁界を与えるハー
ドバイアス層5が形成されている。前記ハードバイアス
層5はX方向に磁化され、フリー磁性層1の磁化がX方
向に揃えられる。また、ハードバイアス層5,5の上に
W(タングステン),Cu(銅)などにより形成された
導電層8,8が形成される。
【0028】このようにして形成されたデュアルスピン
バルブ型薄膜磁気ヘッドでは、導電層8からフリー磁性
層1、非磁性導電層2及びピン磁性層3に定常電流が与
えられ、しかも記録媒体からY方向へ磁界が与えられる
と、フリー磁性層1の磁化の方向がX方向からY方向へ
向けて変化する。このとき、フリー磁性層1とピン磁性
層3のうち片方の層から他方へ移動しようとする電子
が、非磁性導電層2とフリー磁性層1との界面、または
非磁性導電層2とピン磁性層3との界面で散乱を起し、
電気抵抗が変化する。よって定常電流が変化し、検出出
力を得ることができる。本発明で反強磁性層4に用いた
PtMn合金は、FeMn(鉄―マンガン)合金やNi
Mn(ニッケル―マンガン)合金に比べて耐食性に優れ
ている。よって腐食によるヘッド特性の劣化を防止でき
る。
【0029】
【実施例】以下反強磁性層としてPtMn合金膜を使用
した多層膜および、この多層膜を使用したデュアルスピ
ンバルブ型薄膜磁気ヘッドの実施例を説明する。X方向
の素子幅(トラック幅)が2.2μm、Y方向の素子長
さ(MRハイト)が1.5μmの、デュアルスピンバル
ブ素子(図1)及びシングルスピンバルブ素子(図8)
を成膜した。
【0030】デュアルスピンバルブ素子の膜構成は、シ
リコン(Si)基板の上に非磁性材料としてアルミナ
(Al23)を成膜し、その上に図1と同様に、下地層
6から保護層7の順に成膜されたものであり、その構成
膜材料は、Ta(3nm)/PtMn(20nm)/N
iFe(4nm)/Cu(2.5nm)/NiFe(7
nm)/Cu(2.5nm)/NiFe(4nm)/P
tMn(20nm)/Ta(5nm)である。なおカッ
コ内は膜厚である。シングルスピンバルブ素子の膜構成
は、シリコン基板の上にアルミナの膜を形成し、その上
に、図8と上下逆の層を成膜したものであり、下から下
地層/反強磁性層/ピン磁性層/非磁性導電層/フリー
磁性層/保護層の順であり、具体的な材料としては、下
から、Ta(3nm)/PtMn(30nm)/NiF
e(4nm)/Cu(2.5nm)/NiFe(8n
m)/Ta(5nm)とした。
【0031】また、デュアルスピンバルブ膜と、シング
ルスピンバルブ膜の双方において、反強磁性層となるP
tMn膜の膜組成を、Ptが48原子%(at%)、M
nが52原子%(at%)のものとした(Pt48
52)。上記の成膜は、合金ターゲットを用いDCマグ
ネトロンスパッタにより行った。前記デュアルスピンバ
ルブ素子において、230℃の熱処理を施すことによ
り、反強磁性層4であるPtMn合金膜からピン磁性層
3のFeNi合金膜に与えられる交換結合磁界(He
x)が470(Oe)、ピン磁性層3の保磁力(Hc)
が240(Oe)であった。
【0032】また、図1及び図8に示すように、前記デ
ュアルスピンバルブ素子の両側には、厚さ30nmのC
oPt合金膜をハードバイアス層5として成膜し、シン
グルスピンバルブ素子の両側には、前記CoPt合金膜
をハードバイアス層5として厚さ20nmにて成膜し
た。また、前記ハードバイアス層5は、残留磁気(M
r)が0.9T(テスラ)で、保磁力が1300(O
e)であった。また5mm×25mmのシリコン基板上
に前記多層膜を形成した場合、前記デュアルスピンバル
ブ素子では、抵抗変化率が6.2%、シート抵抗が1
0.8Ω/m2、前記シングルスピンバルブ素子では、
抵抗変化率が3.9%、シート抵抗が16.3Ω/m2
であった。
【0033】前記のようにデュアルスピンバルブ素子の
抵抗変化率がシングルスピンバルブ素子の抵抗変化率に
比べて高くなっている。これはフリー磁性層1の上側と
下側の双方に形成されているピン磁性層3,3が共にY
方向へ磁化が固定されていることを意味し、これはピン
磁性層3の下側に形成されたPtMn合金の反強磁性層
4と、ピン磁性層3の上側に形成されたPtMn合金の
反強磁性層4の双方が、ピン磁性層3,3との界面で交
換結合を発揮していることを意味している。次に素子幅
(トラック幅Tw)が2.2μm、素子長さ(MRハイ
トh)が1.5μmの、デュアルスピンバルブ素子及び
シングルスピンバルブ素子に対し、5mAの定常電流
(Is)を与え、Y方向から外部磁界を与え、この外部
磁界を変化させて、定常電流Isから電圧の変化(抵抗
変化に比例する)を測定した。
【0034】図2は、横軸に外部磁界の大きさをとり、
縦軸に、デュアルスピンバルブ素子に与えられた定常電
流に基づく電圧の変化(ΔV)をとったものであり、
(A)は外部磁界の±2K(Oe)の範囲での変化を横
軸にとったメジャーループで、(B)は、外部磁界の±
200(Oe)の範囲での変化を横軸にとったマイナー
ループである。
【0035】図2(A)のメジャーループから、デュア
ルスピンバルブ素子の電圧変化は4.4mVであり、抵
抗変化率は3.5%であった。また、メジャーループは
スムーズな曲線を描いており、2段階変化になっていな
い。これは2層のピン磁性層3、3がほぼ等しい大きさ
の交換異方性磁界で単磁区化され、ほぼ等しい保磁力を
有していることを示している。またマイナーループには
ヒステリシスがなく、外部磁界を0(Oe)に戻して
も、前記フリー磁性層の保磁力がほぼゼロになっている
ことがわかる。つまり、ハードバイアス層5によりフリ
ー磁性層1のX方向への単磁区化がなされていることを
示し、バルクハウゼンノイズを低減できるものとなって
いる。
【0036】図3は、定常電流(Is)を±10mAの
範囲で変化させたときの電圧変化率(抵抗変化率)(Δ
V/V)の変動をシングルスピンバルブ素子とデュアル
スピンバルブ素子の双方に関して測定した結果である。
前記定常電流は、シングルスピンバルブ素子において、
この定常電流による磁界が、ピン磁性層の交換異方性磁
界を弱める方向をプラスとしている。図3では、定常電
流の変化にかかわらず、デュアルスピンバルブ素子の抵
抗変化率が、シングルスピンバルブ素子の抵抗変化率よ
りも大きくなっている。さらに、定常電流が10mAの
ときの変化率ΔV/Vが、1mAでのΔV/Vに対し、
デュアルスピンバルブ素子では8.8%の減少であり、
シングルスピンバルブ素子では16.2%の減少となっ
ている。図3から本発明のデュアルスピンバルブ素子で
の抵抗変化率が定常電流の変化に対して安定しているこ
とが解る。
【0037】図4は、定常電流の変化と、アシンメトリ
ー(Asymmetry)との関係を示したグラフである。図4
では、マイナーループから求めたものであり、ハードデ
ィスクなどの磁気記録媒体からの洩れ磁界の大きさに相
当する±40(Oe)での電圧変化(抵抗変化)の対称
性を調べたものである。横軸は定常電流の変化を示し、
縦軸は、デュアルスピンバルブ素子とシングルスピンバ
ルブ素子の双方のアシンメトリーを、(ΔV(―40O
e)―ΔV(+40Oe))/(ΔV(―40Oe)+
ΔV(+40Oe))で示している。
【0038】図4では、デュアルスピンバルブ素子のア
シンメトリーが約―10%であり、定常電流に対する依
存性がほとんどないことがわかる。これに対し、シング
ルスピンバルブ素子では、約―32%から+1%まで変
化しており、定常電流に強く依存していることがわか
る。これは、デュアルスピンバルブ素子は上下対象の膜
構成と成っており、フリー磁性層の上下を流れる定常電
流が作る定常電流磁界がフリー磁性層内で打ち消し合
い、フリー磁性層には定常電流磁界が作用しないためで
ある。
【0039】以上のように、PtMn合金を反強磁性層
4として用いた、デュアルスピンバルブ素子は、外部磁
界に対して大きな抵抗変化率を得ることができ、しかも
この抵抗変化率にヒステリシスがなく、さらに定常電流
の変化の影響を受けにくいものとなっている。したがっ
て、PtMn合金を反強磁性層としたデュアルスピンバ
ルブ型薄膜磁気ヘッドは、優れた特性を得られるものと
なる。
【0040】次に、反強磁性層4を形成するPtMn合
金と、ピン磁性層3を形成する強磁性材料との交換結合
についての実験結果を説明する。まず、DCマグネトロ
ンスパッタおよびRFコンベンショナルスパッタによ
り、シリコン(Si)基板の表面にアルミナを成膜し、
さらに下から順にTa(3nm)/FeNi(5nm)
/PtMn(20nm)/Ta(5nm)を成膜し、さ
らにアルミナで覆った。前記のカッコ内は膜厚である。
【0041】PtMn膜の成膜はMnターゲットにPt
チップを配置した複合ターゲット及び合金ターゲットを
用いて行い、成膜時のPtMnの組成を変えられるよう
にした。前記構成の多層膜では、PtMn膜の組成を変
化させるが、前記多層膜と同時にSi基板上に膜厚1μ
mのPtMn膜を形成し、XMA(X線マイクロアナラ
イザ)でPtMnの膜組成を分析できるようにした。前
記多層膜において、反強磁性材料のPtMn合金と、強
磁性材料のFeNi合金との間の交換結合を得るための
熱処理は、5×10-6Torr以下の真空度で、200
0(Oe)の磁界中で、270℃の温度により行った。
交換異方性磁界(Hex)の測定は真空加熱機構付VS
Mにより行った。
【0042】図5は、PtMn膜の膜組成を、Ptが0
〜60at%の範囲となるように変化させたときの、成
膜直後の状態(as depo.)と、前記のように2
70℃で熱処理した後での、交換異方性磁界(Hex)
の測定値を示している。図5に示すように、熱処理をし
たときおよびしないときの双方において、Ptが0〜2
5at%の範囲でHexが生じるが、この交換結合は、
PtMn膜をNiFe膜の上に積層したときにのみ生
じ、PtMn膜がFeNi膜の下に形成されたときには
交換結合は生じない。
【0043】熱処理後は、Ptが42at%から55a
t%の範囲で、交換結合を生じ、この場合、PtMn膜
がFeNi膜の上に成膜されたときと下に成膜されたと
きの双方において交換結合を生じる。そしてPtが44
〜51at%の範囲で、交換異方性磁界(Hex)が1
30(Oe)を越え、Ptが46〜49at%の範囲で
前記Hexが240(Oe)を越える。したがって、図
1に示すデュアルスピンバルブ型薄膜磁気ヘッドでは、
熱処理により交換異方性磁界を発生させ、反強磁性層を
構成するPtMn合金の組成は、Ptが44〜51at
%の範囲でMnが49〜56at%であることが好まし
く、さらに好ましくは、Ptが46〜49at%でMn
が51〜54at%である。
【0044】図6は、反強磁性材料であるPtMn膜
と、ピン磁性層となるFeNi膜との交換結合と、熱処
理温度との関係を測定したものである。膜構成は、シリ
コン基板上にアルミナ層を形成し、その上にTa(3n
m)/PtMn(30nm)/FeNi/Ta(5n
m)/アルミナの順に成膜した。膜は合金ターゲットを
用い、DCマグネトロンスパッタにより行った。また、
PtMn膜の組成はPtが48at%でMnが52at
%とした。またFeNi膜の膜厚は2nm、3nm、4
nm、10nm、20nmの5種類とした。
【0045】上記のそれぞれの多層膜につき、5×10
-6Torr以下の真空度で、2000(Oe)の磁界中
で交換異方性磁界(Hex)を発生させた。前記真空中
においての加熱処理を0℃、190℃、210℃、23
0℃、250℃とした。各温度で熱処理した多層膜につ
き交換異方性磁界をVSMにより測定した。図6では横
軸にFeNi膜の膜厚の変化をとり、縦軸に交換異方性
磁界(Hex)をとっている。
【0046】図6によれば、ピン磁性層となるFeNi
膜の膜厚が5nm以下であれば、210℃の熱処理で2
00(Oe)以上の交換異方性磁界(Hex)を得るこ
とができ、FeNi膜の膜厚が10nm以下であれば、
熱処理温度が230℃程度の比較的低温において、交換
異方性磁界を200(Oe)以上にできる。すなわちP
tMnを反強磁性層4として使用すると、比較的低い温
度での熱処理で交換異方性磁界を発生させることがで
き、高温の熱処理により問題となる非磁性導電層として
のCu膜とピン磁性層またはフリー磁性層としてのNi
Fe膜との拡散を防止することが可能となり、常に良好
な薄膜磁気ヘッドとしての特性を得ることができる。
【0047】図7は、ピン磁性層3を構成する挟持性材
料として、FeNi合金を使用した場合と、Coを使用
した場合とでの動作環境温度の影響について調べたもの
である。膜構成は、シリコン基板上に、アルミナ/Ta
(3nm)/PtMn(30nm)/FeNi(3n
m)/Ta(5nm)/アルミナを成膜したものと、シ
リコン基板上に、アルミナ/Ta(3nm)/PtMn
(30nm)/Co(4nm)/Ta(5nm)/アル
ミナを成膜したものを2種類製造した。
【0048】成膜は合金ターゲットを用いDCマグネト
ロンスパッタにより行ない、PtMn膜の組成は、Pt
が48at%で、Mnが52at%とした。上記2種類
の多層膜に対し、5×10-6Torr以下の真空度で、
2000(Oe)の磁界中で、230℃で熱処理し、交
換異方性磁界(Hex)を発生させるようにした。熱処
理後に室温にまで冷却した。冷却後に前記各多層膜の環
境温度を上昇させていき、そのときの交換異方性磁界を
測定した。
【0049】図7は横軸に環境温度、縦軸に交換異方性
磁界(Hex)を示している。ピン磁性層となる強磁性
材料としてFeNi膜を使用した場合、Hexは室温か
ら約200℃まで上昇させてもあまり低下せず、約24
0℃から下がり始め約380℃で消失する(ブロッキン
グ温度)。ピン磁性層にCoを使用した場合、Hexは
室温から約120℃まではあまり変化が見えず、約12
0℃以降から徐々に下がり始め、FeNi膜の場合と同
じように約380℃でブロッキング温度となる。このよ
うに、Hexが消失する温度(ブロッキング温度)はF
eNi膜、Co膜ともに380℃と非常に高い値を示し
ており、特に磁気抵抗効果膜周辺の実用温度として上昇
する可能性のある室温から約120℃の範囲において、
FeNi膜及びCo膜によるHexはほぼフラットな値
を示しているため、常に安定した交換異方性磁界を得る
ことが可能となっている。
【0050】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、反強磁性
層がPtMn合金またはこれと同種の性質をもつPdM
n合金、あるいはPt―Mn―X(X=Ni,Pd,R
h,Ru,Ir,Cr,Fe,Co)合金で形成される
ことによって、前記反強磁性層がピン磁性層の上下どち
らに形成されても交換異方性磁界を得ることが可能とな
り、さらに比較的低い温度の熱処理でも効果的な交換異
方性磁界を得ることができる。またPtMn合金は熱的
安定性が高く、耐腐食性にも優れている。そのため、良
好な薄膜磁気ヘッドとしての特性を有するデュアルスピ
ンバルブ型薄膜磁気ヘッドの製作が可能となる。
【0051】また、反強磁性層がPtMn合金またはP
dMn合金、あるいはPt―Mn―X(X=Ni,P
d,Rh,Ru,Ir,Cr,Fe,Co)合金で形成
されたデュアルスピンバルブ型薄膜磁気ヘッドは、シン
グルスピンバルブ型薄膜磁気ヘッドに比べて抵抗変化率
が高く、またアシンメトリーも飛躍的に向上する。
【0052】また、反強磁性層がPtMn合金またはP
dMn合金、あるいはPt―Mn―X(X=Ni,P
d,Rh,Ru,Ir,Cr,Fe,Co)合金で形成
されることによって、ピン磁性層の上下の前記反強磁性
層の材料を共通化することができるため、成膜時のスパ
ッタリングターゲットの数を減らすことができ、製造が
容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】デュアルスピンバルブ型薄膜磁気ヘッドの構造
を示す拡大断面図、
【図2】デュアルスピンバルブ膜における外部磁界と抵
抗変化率との関係を示す線図であり、(A)はメジャー
ループ、(B)はマイナーループ、
【図3】シングルスピンバルブ膜及びデュアルスピンバ
ルブ膜における定常電流と抵抗変化率との関係を示す線
図、
【図4】シングルスピンバルブ素子とデュアルスピンバ
ルブ素子における定常電流とアシンメトリーとの関係を
示す線図、
【図5】PtMn膜の膜組成と交換異方性磁界との関係
を示す線図、
【図6】熱処理温度及びピン磁性層(FeNi膜)の膜
厚と交換異方性磁界との関係を示す線図、
【図7】ピン磁性層にFeNi膜とCo膜を用いた場合
の、環境温度と交換異方性磁界との関係を示す線図、
【図8】シングルスピンバルブ型薄膜磁気ヘッドの構造
を示す拡大断面図、
【符号の説明】
1 フリー磁性層 2 非磁性導電層 3 ピン磁性層 4 反強磁性層 5 ハードバイアス層 6 下地層 7 保護層 8 導電層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フリー磁性層の上下に積層された非磁性
    導電層と、一方の前記非磁性導電層の上および他方の非
    磁性導電層の下に位置するピン磁性層と、一方の前記ピ
    ン磁性層の上および他方のピン磁性層の下に位置して交
    換異方性磁界によりそれぞれのピン磁性層の磁化方向を
    一定の方向に固定する反強磁性層と、前記フリー磁性層
    の磁化方向を前記ピン磁性層の磁化方向と交叉する方向
    に揃えるバイアス層とを有し、前記反強磁性層がPtM
    n(白金−マンガン)合金で形成されていることを特徴
    とするデュアルスピンバルブ型薄膜磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記フリー磁性層及び前記ピン磁性層が
    FeNi(鉄―ニッケル)合金または、Co(コバル
    ト),Fe―Co合金,Fe―Co―Ni合金で形成さ
    れている請求項1記載のデュアルスピンバルブ型薄膜磁
    気ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記PtMn合金の膜組成は、Ptが4
    4〜51原子%で、Mnが49〜56原子%の範囲であ
    る請求項1または2記載のデュアルスピンバルブ型薄膜
    磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 反強磁性層が、PtMn合金に代えて、
    Pt―Mn―X(X=Ni,Pd,Rh,Ru,Ir,
    Cr,Fe,Co)合金、あるいはPdMn合金により
    形成される請求項1記載のデュアルスピンバルブ型薄膜
    磁気ヘッド。
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