JPH1090699A - 液晶セル封着用硬化性樹脂組成物及びそれを用いた液晶表示パネル - Google Patents

液晶セル封着用硬化性樹脂組成物及びそれを用いた液晶表示パネル

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JPH1090699A
JPH1090699A JP28121696A JP28121696A JPH1090699A JP H1090699 A JPH1090699 A JP H1090699A JP 28121696 A JP28121696 A JP 28121696A JP 28121696 A JP28121696 A JP 28121696A JP H1090699 A JPH1090699 A JP H1090699A
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賢一 堀江
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の液晶セル封着用硬化性樹脂組成物では、
スクリーン印刷による塗布作業中に溶剤揮散により増粘
してしまい、塗布量のばらつきが生じていた。また、加
熱工程での基板の熱膨張によるズレや、液晶パネルの大
型化、薄型化に伴いアライメント工程から硬化工程への
搬送途中における基板のたわみ等によるズレが生じてい
た。 【解決手段】金属カチオンを付加したカルボキシル基を
有する単量体との共重合体のセル成分をもつコアシェル
ポリマーを加熱硬化性または光硬化性の樹脂中に相容さ
せ、硬化反応前の予備加熱で非流動性のゲル状に変性す
る疑似硬化性の挙動をすることを特徴した液晶セル封着
用硬化性樹脂組成物で液晶表示パネルを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶セル用の封着用
硬化性樹脂組成物に関する。より詳しくは液晶セルを製
造する工程において、予備加熱で当該封着用硬化性樹脂
組成物を擬似硬化させて非流動性のゲル状に好ましくは
表面タック性をもつ粘着性ゲル物質に変性して、液晶セ
ルの上下基板を所定位置に合わせるアライメント工程に
好適な液晶セル封着用硬化性樹脂組成物の提供と、当該
封着用硬化性樹脂組成物の特性を利用した液晶表示パネ
ルの製造方法及びこの製造方法で得られる液晶表示パネ
ルに関する。
【0002】
【従来の技術】通常2枚のガラス板またはプラスチック
板を所定の間隙をもって接着される液晶セルには封着用
樹脂組成物が用いられる。従来、この液晶セル封着用樹
脂組成物には1液または2液のエポキシ系加熱硬化性樹
脂組成物が用いられてきた。このエポキシ系加熱硬化性
樹脂組成物では、基板へのスクリーン印刷の作業性およ
びパターン特性を向上させる目的のために溶剤で希釈さ
れていた。しかし、溶剤で希釈した当該硬化性樹脂組成
物では流動性が生じるので、アライメント工程から硬化
工程への搬送時において上下の基板間のズレを発生しや
すい欠点をもつ。そのため、このズレを防止させるため
に溶剤を揮散させて増粘させる前処理が必要となってい
た。
【0003】そこで、近年ではアクリル系、エポキシ系
の光硬化性樹脂組成物またはこれらの混合物からなる光
硬化性樹脂組成物もしくは光・加熱併用硬化性樹脂組成
物がの液晶セル封着用硬化性樹脂組成物として使用され
ている。これらの封着用硬化性樹脂組成物の利点は光照
射等で硬化させる事により加熱硬化時の温度の影響を減
らし硬化時の液晶セルの熱膨張によるズレを抑える事が
可能となる。この効果により、液晶パネルの高精細化に
要求に対応可能になった。さらに、光硬化性樹脂組成物
の場合では液晶セルの枚葉処理が可能になるため液晶セ
ルの生産性向上にも寄与する事ができる。
【0004】なお、光硬化性の封着用樹脂組成物の技術
については、特開昭56−111832、特開昭56−
29779、特開昭58−44420、特開昭58−1
05124、特開昭59−131、特開昭59−745
27等で開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の従来の液晶セル封着用硬化性樹脂組成物には以下のよ
うな問題点がある。
【0006】従来用いられているエポキシ系加熱硬化
性樹脂組成物に代表される溶剤揮散型の液晶セル封着用
硬化性樹脂組成物については、溶剤揮散型であるためス
クリーン印刷による塗布作業中においても増粘してしま
い塗布量のばらつきが生じる。また、揮散が不完全であ
ると溶剤成分が液晶セル内に溶出し、液晶に混入し液晶
配向不良や気泡発生等の問題が発生する。
【0007】また加熱硬化性樹脂組成物の場合、硬化の
ための長時間にわたる高温処理が必要となり基板の熱膨
張による寸法ズレが生じる。なお、近年では硬化条件は
低温化になってきているがまだ100℃を越える条件が
一般的である。
【0008】液晶セル封着用硬化性組成物が光硬化性
樹脂組成物または光・加熱併用硬化性樹脂組成物の場
合、前述の熱膨張によるズレは解消できるが、大型化、
薄型化にされた基板に対してはアライメント工程から硬
化工程への搬送途中における基板のたわみ等による振動
ズレが大きくなる。つまり硬化前の液晶セル封着用硬化
性樹脂組成物は液状なので、基板を固定しズレを抑制す
る能力がなく振動ズレを防止できない。この振動ズレを
防止するために前記封着用硬化性樹脂組成物とは別個の
光硬化性樹脂で仮固定を行う場合もある。しかし、基板
上に仮固定用の光硬化性樹脂の接着スペースを必要とす
ることになり一枚の基板当りの液晶セルの生産個数が低
くなる欠点をもつ。
【0009】液晶セル封着用硬化性樹脂組成物にゴム
やエラストマーを溶解させて基板への保持力、接着力、
密着力等の改善を図っているが、糸曳き現象や高粘度の
組成物になりスクリーン印刷の作業性や塗布パターン特
性が低下し、硬化条件や硬化物の特性が均一でないとい
う問題も発生している。
【0010】このように各々の材料によっては一長一短
があり、それぞれの特性のどの部分を重要視するかによ
って、使用する液晶セル封着用硬化性樹脂組成物を選定
しなければならない。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、鋭意検討の結
果、ガラス転移点が室温以下のアクリレートまたはメタ
アクリレート系重合体からなるゴム状ポリマーのコア成
分と、ガラス転移点が室温以上のアクリレートまたはメ
タアクリレート系重合体からなるガラス状ポリマーのシ
ェル成分からなるコアシェルポリマーを硬化性樹脂組成
物中に相容させることにより、これらの問題点を解決し
た。
【0012】好ましくは、前記コアシェルポリマーのコ
ア部のガラス転移温度が−30℃以下のアクリレートま
たはメタクリレート系重合体からなるコア成分と、アク
リレートまたはメタクリレート系単量体とカルボキシル
基を有する炭素数3〜8のラジカル重合性不飽和カルボ
ン酸単量体と架橋性単量体とから得られたガラス転移点
温度が70℃以上の共重合体からなりかつ一価または二
価の金属カチオンを付加してイオン架橋させたシェル成
分とから構成され、かつコア成分/シェル成分重量比が
10/1〜1/4の範囲の共重合体樹脂粒子のコアシェ
ルポリマーを硬化性樹脂組成物中に相容させることを特
徴とする。
【0013】本発明の液晶セル封着用硬化性樹脂組成物
には、下記の硬化性樹脂組成物のいずれかを含んでい
る。
【0014】1)その分子中に少なくとも1個以上の重
合可能な不飽和結合を有する硬化性樹脂と光ラジカル重
合開始剤を含有する光硬化性樹脂組成物。
【0015】2)その分子中に少なくとも1個以上のグ
リシジル基を有する硬化性樹脂と光カチオン重合開始剤
を含有する光硬化性樹脂組成物。
【0016】3)その分子中に少なくとも1個以上のグ
リシジル基を有する硬化性樹脂と潜在性熱硬化剤を含有
する加熱硬化性樹脂組成物。
【0017】4)その分子中に少なくとも1個以上の重
合可能な不飽和結合を有する硬化性樹脂と光ラジカル重
合開始剤を含有する硬化性樹脂組成物と、その分子中に
少なくとも1個以上のグリシジル基を有する硬化性樹脂
と光カチオン重合開始剤を含有する硬化性樹脂組成物と
の混合組成である光硬化性樹脂組成物。
【0018】5)その分子中に少なくとも1個以上の重
合可能な不飽和結合を有する硬化性樹脂と光ラジカル重
合開始剤を含有する硬化性樹脂組成物と、その分子中に
少なくとも1個以上のグリシジル基を有する硬化性樹脂
と潜在性熱硬化剤を含有する硬化性樹脂組成物との混合
組成である光・加熱併用硬化性樹脂組成物。
【0019】さらに、本発明は液晶セル用封着硬化性樹
脂組成物をガラス板またはプラスチック板に所定のパタ
ーン形状で塗布し、次いで予備加熱で当該樹脂組成物を
擬似硬化させて非流動性の表面タック性をもつ粘着性物
質に変成させた後、別のガラス板またはプラスチック板
を所定の位置にアライメントしてから当該樹脂組成物を
加熱または紫外線照射で完全硬化させることを特徴とす
る液晶セルの製造方法と、この液晶セル用硬化性樹脂組
成物の特性を利用した当該製造方法により生産される液
晶セルに液晶を封入した液晶表示パネルを含む。
【0020】ここで、重合可能な不飽和結合を有する硬
化性樹脂組とは、フマール酸エステル、マレイン酸エス
テル、アリル化合物、アクリル酸エステル、メタアクリ
ル酸エステル、スチレン化合物、ブタジェン化合物など
のエチレン性不飽和基をもつ樹脂をいい、本発明におい
て好ましいのはウレタン変成もしくはエポキシ変成した
アクリル酸エステルまたはメタアクリル酸エステルをい
う。また、グリシジル基を有する硬化性樹脂組とは、一
般にエポキシ樹脂と呼ばれる樹脂をいい、本発明では既
存のエポキシ樹脂であればよく特に限定されない。
【0021】コアシェルポリマーをウレタン変成樹脂好
ましくはウレタン変成エポキシ樹脂と混合すると、接着
の剥離強度が上昇し粘度の経時変化が小さく貯蔵安定性
が優れることは、特開平6−271827、特開平6−
264045に開示されている。
【0022】光ラジカル重合開始剤には、アセトフェノ
ン化合物、ベンゾイン化合物、ベンゾインアルキルエー
テル類、ベンゾフェノン化合物、チオキサンソン化合
物、ベンジル、アシルホスフィンオキサイド化合物など
があげらる。また光カチオン重合開始剤には、トリアリ
ルスルホニウム塩などが挙げられる。
【0023】潜在性熱重合開始剤としては、ジシアンア
ミド、イミダゾール誘導体、N−アルキル尿素誘導体、
N−アルキルチオ尿素誘導体、N−アミノピペラジン、
フェニレンジアミン、メラミン、グアナミン、三フッ化
ホウ素錯化合物などが挙げられる。特に好ましくは、イ
ミダゾール誘導体をイソシアネート化合物でブロックし
たマイクロカプセルタイプの潜在性熱重合開始剤がよ
い。
【0024】本発明におけるコアシエルポリマーとは、
ガラス転移点が室温以下のアクリレートまたはメタアク
リレート系重合体からなるゴム状ポリマーのコア成分
と、ガラス転移点が室温以上のアクリレートまたはメタ
アクリレート系重合体からなるガラス状ポリマーのシェ
ル成分からなる粉末状共重合体のことをいう。
【0025】コア成分は炭素数4〜8のアルコキシル基
をもつ単官能の(メタ)アクリレート化合物と、エチレ
ングリコールジアクリレート、ブチレングリコールジメ
タアクリレートなどのジ(メタ)アクリレートなどの多
価アルコール(メタ)アクリレート化合物またはジビニ
ルベンゼンなどの芳香族ジビニル化合物などの共重合モ
ノマーと、シェル成分との架橋させるための一分子内に
異なる重合速度の官能基をもつ二官能性モノマー、例え
ばアリル(メタ)アクリレート、ジアリルマレエートな
どとのの共重合体である。
【0026】前記コア成分を乳化重合させたのち、シェ
ル成分としてスチレン、ジビニルトルエン、メチルメタ
クリレートなどの硬化物のガラス転移点が室温以上のモ
ノマー、もしくはこれらモノマーとエチル(メタ)アク
リレート、ブチル(メタ)アクリレートなどの炭素数1
〜4のアクリレートとの共重合成分として混合しその硬
化物のガラス転移点が室温以上の混合モノマーで、コア
成分/シェル成分重量比を10/1〜1/4の範囲でコ
ア成分を覆って二層構造の共重合体粒子のコアシェルポ
リマーが得られる。
【0027】ここで、シェル成分によってはコアシェル
ポリマーを硬化性樹脂組成物中に混合するとシェル成分
が溶解または膨潤する場合もあるので、これを回避する
ためにシェル成分には必要に応じて(メタ)アクリル
酸、クロトン酸、ケイ皮酸などの不飽和モノカルボン
酸、マレイン酸、イタコン酸、フマール酸、無水マレイ
ン酸などのジカルボキシル基を有する炭素数3〜8の不
飽和ジカルボン酸モノマーもしくは無水ジカルボン酸モ
ノマー、 マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノブチ
ル、フマール酸モノエチル、イタコン酸モノエチルなど
の不飽和ジカルボン酸、のモノエステルのモノマーを前
記シェル成分に添加して共重合させて、シェル成分にカ
ルボン酸基を導入しておくことが好ましい。
【0028】さらに、シェル成分のカルボン酸基に一ま
たは二価の金属カチオン、例えばカリウム、ナトリウ
ム、リチウム、カルシウム、亜鉛、錫等の金属カチオン
を付加させておくと、イオン架橋性を発現して溶剤や液
状樹脂に対する溶解または膨潤に対する耐溶剤性を改善
できる。さらに、このイオン架橋の可逆反応性を利用し
て、樹脂が加熱硬化する温度より低い温度で予備加熱す
ると非流動性のゲル状物に変性する擬似硬化性を得られ
やすくなる。
【0029】
【作用】本発明では、硬化性樹脂組成物にコアシェルポ
リマーを相容させることで、いいかえるとポリマーを樹
脂中に溶解させずにかつポリマー粒子の表面の膨潤させ
ずに均一に分散させることにより、以下の作用が得られ
た。
【0030】基板へのスクリーン印刷塗布前の物性は
低粘度で適度なチクソトロピック性を保有するので、良
好な印刷作業性および精度の高いパターン特性を得られ
る。なおかつ塗布後においては、従来の溶剤希釈タイプ
の液晶セル封着用硬化性樹脂組成物に比べ短い時間と低
い温度の予備加熱の条件で非流動性のゲル状に変性しや
すい。さらに、擬似硬化したゲル状物に表面タック性を
付与しておくと基板保持力が一段と向上する。
【0031】スクリーン印刷のパターン特性を改善す
るために液晶セル封着用硬化性樹脂組成物を溶剤希釈し
て低粘度化することが不必要になり、溶剤揮散によるス
クリーン印刷作業中の増粘による作業性のむらまたは塗
布量のばらつきを解消する。さらに溶剤輝散が不完全な
場合における液晶への溶剤混入を防止できるなどの液晶
セルの品質および信頼性を向上させることがきる。
【0032】コアシェル構造を持つポリマーが分散さ
れるため硬化物中に海島構造を生成し応力緩和の効果が
発現し接着力が向上する。また、従来のゴム溶解型等と
比較して初期状態から分散型であるため硬化条件、硬化
部分による硬化物の物性のばらつきが発生しない。
【0033】
【実施例】本発明の液晶セル封着用硬化性樹脂組成物の
配合例を表1、表2、表3、表4に示す。グリシジル基
を有する樹脂組成物であって光硬化性タイプを実施例1
〜4に加熱硬化性タイプを実施例5〜6に示す。また、
不飽和結合を有する樹脂組成物であって光硬化性タオプ
を実施例7〜10に示す。グリシジル基を有する樹脂組
成物および不飽和結合を有する樹脂組成物の混合系の光
硬化性タイプを実施例11〜18に、光・加熱硬化併用
タイプを実施例19〜26に示す。比較例として、コア
シェルポリマーを無添加の場合を比較例1〜8として示
す。
【0034】実施例および比較例の液晶セル封着用硬化
性樹脂組成物を液晶パネルのガラス基板に塗布し、下記
の評価を行いその結果を同じく表1〜4に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】塗布作業性:液晶セル用封着用硬化性樹脂
組成物をガラス基板にスクリーン印刷を行い、印刷直後
のパターンの直線性、ひけの発生の有無等を観察した。
判定基準は以下のとおりにした ○・・・・・全くない場合 ×・・・・・ひけ、切れ等が発生する
【0040】硬化前パネル保持力:前記塗布作業性を確
認したガラス基板を、予備加熱して液晶セル封着用硬化
性樹脂組成物を疑似硬化させ非流動性の粘着物質に変性
し、別のガラス基板と貼り合わせた。貼り合わせたガラ
ス基板を指で押した時の、上下のガラス基板ずれ有無を
調べた。判定基準は以下のとおりにした。 ○・・・・ずれない場合 ×・・・・ずれる場合
【0041】硬化後基板接着力:前記硬化前パネル保持
力で張り合わせたガラス基板を、紫外線照射もしくは加
熱して液晶セル用硬化性樹脂組成物を完全硬化させた。
次いで、スクライブ(ガラス基板を表示パネルの大きさ
に分割する)した際に、液晶セル封着用硬化性樹脂組成
物の硬化部に剥離が発生しているかどうか確認した。判
定基準は以下のとおりにした。 ○・・・・剥離なし △・・・・角部分に一部浮きが発生 ×・・・・ガラス基板が2つに剥離した
【0042】信頼性試験結果:前記硬化後基板接着力で
作製した表示パネルを、温度60℃湿度95%の環境下
で1000時間曝す信頼試験をした後、電気特性(比抵
抗、電圧保持率)の変化について調べた。判定基準は以
下のとおりにした。 ○・・・・電気特性の変化率が信頼試験前に比べて10
%以内 △・・・・電気特性の変化率が信頼試験前に比べて30
%以内 ×・・・・電気特性の変化率が信頼試験前に比べて30
%以上
【0043】
【発明の効果】低粘度の適度なチクソトロピック性を保
有するので良好な印刷作業性および精度の高いパターン
特性を得られ、なおかつ塗布後においては従来の溶剤希
釈タイプの封着用硬化性樹脂組成物に比べ短い時間で低
い温度の予備加熱の条件で非流動性のゲル状に変性しや
すい。
【0044】さらにスクリーン印刷のパターン特性を改
善するための溶剤希釈が不要なのでスクリーン印刷作業
中の増粘により作業性のむらまたは塗布量のばらつきを
解消でき、溶剤輝散が不完全な場合における液晶へ溶剤
混入を防止できるなどの液晶セルの品質および信頼性を
向上させることがきる。
【0045】また、コアシェル構造を持つポリマーが分
散されているるため、硬化物中に海島構造ができこの構
造により応力緩和の効果が発現し、パネルの基板同士の
接着力が向上する。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス転移点が室温以下のアクリレート
    またはメタアクリレート系重合体からなるゴム状ポリマ
    ーのコア成分と、ガラス転移点が室温以上のアクリレー
    トまたはメタアクリレート系重合体からなるガラス状ポ
    リマーのシェル成分からなるコアシェルポリマーを硬化
    性樹脂組成物中に相容させることを特徴とした液晶セル
    封着用硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 コア部のガラス転移温度が−30℃以下
    のアクリレートまたはメタクリレート系重合体からなる
    コア成分と、アクリレートまたはメタクリレート系単量
    体とカルボキシル基を有する炭素数3〜8のラジカル重
    合性不飽和カルボン酸単量体と架橋性単量体とから得ら
    れたガラス転移点温度が70℃以上の共重合体からなり
    かつ一価または二価の金属カチオンを付加してイオン架
    橋させたシェル成分とから構成され、コア成分/シェル
    成分重量比が10/1〜1/4の範囲の共重合体樹脂粒
    子で構成されているコアシェルポリマーを硬化性樹脂組
    成物中に相容させることを特徴とした請求項1の液晶セ
    ル封着用硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1若しくは請求項2に記載の液晶
    セル封着用硬化性樹脂組成物にあって、分子中に少なく
    とも1個以上の重合可能な不飽和結合を有する硬化性樹
    脂と光ラジカル重合開始剤を含有し、紫外線照射による
    硬化反応前の予備加熱で非流動性のゲル状に変性する擬
    似硬化性の挙動を発現することを特徴とする光硬化性の
    液晶セル封着用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1若しくは請求項2に記載の液晶
    セル封着用硬化性樹脂組成物にあって、分子中に少なく
    とも1個以上のグリシジル基を有する硬化性樹脂と光カ
    チオン重合開始剤を含有し、紫外線照射による硬化反応
    前の予備加熱で非流動性のゲル状に変性する擬似硬化性
    の挙動を発現することを特徴とする光硬化性の液晶セル
    封着用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1若しくは請求項2に記載の液晶
    セル封着用硬化性樹脂組成物にあって、分子中に少なく
    とも1個以上のグリシジル基を有する硬化性樹脂と潜在
    性熱硬化剤を含有し、当該潜在硬化剤による硬化反応を
    する温度以下の予備加熱で非流動性のゲル状に変性する
    擬似硬化性の挙動を発現することを特徴とする加熱硬化
    性の液晶セル封着用樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1若しくは請求項2に記載の液晶
    セル封着用硬化性樹脂組成物にあって、分子中に少なく
    とも1個以上の重合可能な不飽和結合を有する硬化性樹
    脂と光ラジカル重合開始剤を含有し、さらに分子中に少
    なくとも1個以上のグリシジル基を有する硬化性樹脂と
    光カチオン重合開始剤を含有し、紫外線照射による硬化
    反応前の予備加熱で非流動性のゲル状に変性する擬似硬
    化性の挙動を発現することを特徴とする光硬化性の液晶
    セル封着用樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1若しくは請求項2に記載の液晶
    セル封着用硬化性樹脂組成物にあって、分子中に少なく
    とも1個以上の重合可能な不飽和結合を有する硬化性樹
    脂と光ラジカル重合開始剤を含有し、さらに分子中に少
    なくとも1個以上のグリシジル基を有する硬化性樹脂と
    潜在性熱硬化剤を含有し、紫外線照射による硬化反応前
    の予備加熱もしく当該潜在硬化剤による硬化反応をする
    温度以下の予備加熱で非流動性のゲル状に変性する擬似
    硬化性の挙動を発現することを特徴とする光・加熱併用
    硬化性の液晶セル封着用樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1もしくは請求項2に記載される
    液晶封着用硬化性樹脂組成物をガラス板またはプラスチ
    ック板に所定のパターン形状で塗布し、次いで予備加熱
    で当該樹脂組成物を擬似硬化させて非流動性のゲル状物
    質に変成させた後、別のガラス板またはプラスチック板
    を所定の位置にアライメントしてから当該樹脂組成物を
    加熱または紫外線照射で完全硬化させることを特徴とす
    る液晶セルの製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1もしくは請求項2に記載される
    液晶封着用硬化性樹脂組成物をガラス板またはプラスチ
    ック板に所定のパターン形状で塗布し、次いで予備加熱
    で当該樹脂組成物を擬似硬化させて非流動性の表面タッ
    ク性をもつ粘着性物質に変成させた後、別のガラス板ま
    たはプラスチック板を所定の位置にアライメントしてか
    ら当該樹脂組成物を加熱または紫外線照射で完全硬化さ
    せることを特徴とする液晶セルの製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1もしくは請求項2に記載され
    る液晶セル封着用樹脂組成物で基板を張り合わせてセル
    を形成し、当該セル内に液晶を封入した液晶表示パネ
    ル。
  11. 【請求項11】 請求項8に記載される製造方法を用い
    て製造された液晶セルに液晶を封入したことを特徴とし
    た液晶表示パネル。
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