JPH108931A - エンジンのオイル通路形成方法 - Google Patents

エンジンのオイル通路形成方法

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JPH108931A
JPH108931A JP16626596A JP16626596A JPH108931A JP H108931 A JPH108931 A JP H108931A JP 16626596 A JP16626596 A JP 16626596A JP 16626596 A JP16626596 A JP 16626596A JP H108931 A JPH108931 A JP H108931A
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JP
Japan
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oil passage
pipe member
casting
engine
cast
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Application number
JP16626596A
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English (en)
Inventor
Yoshihisa Kami
由久 加美
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】エンジンを構成する鋳造部材の鋳造時に中空の
パイプ部材を鋳込んでオイル通路を形成する際、溶融材
料がパイプ部材の中空部に浸入する懸念を排除し、容易
にオイル通路を形成できるようにする。 【解決手段】本発明に係るエンジンのオイル通路形成方
法は、両端部18a,18bを閉塞したパイプ部材18をエン
ジンの鋳造部材(2L)の鋳造型内に予め設置し、この
パイプ部材18の中空部の両端が鋳造部材(2L)の鋳造
後の切削加工面A,B,Cよりも外方に突出するように
パイプ部材18の長さL1,L2を設定し、鋳造部材(2
L)の鋳造後の切削加工時にパイプ部材18の両端部18
a,18bを切削加工により削り落としてパイプ部材18の
中空部を外部に連通させ、この中空部をオイル通路13と
することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンを構成す
る鋳造部材の内部にオイル通路を形成するためのエンジ
ンのオイル通路形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動二輪車や自動車のエンジンの内部に
は数本のオイル通路が形成されている。これらのオイル
通路は、エンジンに設けられたオイルポンプと、エンジ
ン内部の各軸受および摺動部との間を結ぶように形成さ
れており、オイルポンプから吐出される潤滑オイルがオ
イル通路を通って各軸受および摺動部に供給される。
【0003】従来、オイル通路の形成方法としては、ク
ランクケースやシリンダブロック等の鋳造部材を鋳造す
る際に細い中子を用いてオイル通路を同時に鋳抜く方法
と、鋳造部材の鋳造後にドリル加工等の切削加工によっ
てオイル通路を形成する方法とがあった。
【0004】ところが、オイル通路を鋳抜きにより形成
する方法は、中子の径をあまり細くすることができない
ので細いオイル通路を形成しにくい上に、屈折したオイ
ル通路の形成も不可能である。
【0005】また、切削加工によってオイル通路を形成
する方法も、細長い孔の加工が困難なためエンジンの量
産性に難が生じ、しかも屈折したオイル通路を形成する
には2方向からドリルで切削した後に少なくとも一方の
通路の端部をメクラ蓋やボルト等の栓部材で閉塞すると
いう面倒な構成が必要があるため、エンジンの製造コス
トを大幅に増大させてしまう。
【0006】そこで、例えば実開昭64-44308号公報に開
示されているように、シリンダブロック等の鋳造部材の
鋳造時に中空のパイプ部材を鋳込み、このパイプ部材の
中空をそのままオイル通路として用いる方法がある。
【0007】この方法によれば、困難なドリル加工等の
切削加工に頼ることなく容易にオイル通路を形成するこ
とができ、しかもメクラ蓋やボルト等の栓部材を一切用
いることなく屈折した形状のオイル通路を形成すること
ができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに中空のパイプ部材を鋳込んでオイル通路を形成する
場合、鋳造時に溶融材料がパイプ部材の中空に浸入して
オイル通路を閉塞させてしまう懸念がある。
【0009】本発明は、この問題点を解決するためにな
されたもので、エンジンを構成する鋳造部材の鋳造時に
中空のパイプ部材を鋳込んでオイル通路を形成する際、
溶融材料がパイプ部材の中空部に浸入する懸念を排除
し、容易にオイル通路を形成することのできるエンジン
のオイル通路形成方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係るエンジンのオイル通路形成方法は、請
求項1に記載したように、両端部を閉塞したパイプ部材
をエンジンの鋳造部材の鋳造型内に予め設置し、このパ
イプ部材の中空部の両端が鋳造部材の鋳造後の切削加工
面よりも外方に突出するようにパイプ部材の長さを設定
し、鋳造部材の鋳造後の切削加工時にパイプ部材の両端
部を切削加工により削り落としてパイプ部材の中空部を
外部に連通させ、この中空部をオイル通路とすることを
特徴とする。
【0011】このようなエンジンのオイル通路形成方法
を採れば、両端部が閉塞されたパイプ部材により、鋳造
部材の鋳造時に溶融材料がパイプ部材の中空部に浸入す
ることが防止され、鋳造部材の鋳造後の切削加工を行う
と同時にパイプ部材の両端部が削り落とされてパイプ部
材の中空部がそのままオイル通路になるため、オイル通
路を非常に容易に形成することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。
【0013】図1は、本発明に係るオイル通路形成方法
が採用されたエンジンの左側面図である。このエンジン
1は、例えば自動二輪車用の単気筒4サイクル形式のエ
ンジンであり、図1中の左側が前方となっている。
【0014】エンジン1は、クランクケース2の上にシ
リンダブロック3とシリンダヘッド4とヘッドカバー5
が順に載置されて互いに固定された構成となっている。
クランクケース2は、例えば左右に2分割される構造で
あり、左右のケース半身2L,2Rにそれぞれ軸受6,
7,8が設けられ、これらの軸受6,7,8にクランク
軸9とカウンタ軸10とドライブ軸11が回転自在に軸支さ
れている。
【0015】クランク軸9とカウンタ軸10の間には図示
しない一次減速ギヤが設けられ、カウンタ軸10とドライ
ブ軸11の間には常時噛合式の多段ギヤからなる変速装置
が組み込まれている。この他、クランクケース2内には
発電用のジェネレータや振動緩和用のバランサ軸、潤滑
用のオイルポンプ等が収納される。
【0016】ところで、図2にも示すように、例えばク
ランクケース2の左側の左ケース半身2Lにはオイル通
路13が形成されている。このオイル通路13は、左ケース
半身2Lの天井壁14内を左方へ水平に延びた後、直角に
屈折して左側壁15内を鉛直下に延び、ドライブ軸11の左
端側を支持する軸受8に繋がる形状とされている。オイ
ル通路13の末端部は軸受8とオイルシール16との間に開
口しており、オイルポンプから吐出される潤滑オイルが
軸受8内を経てクランクケース2内に流れ込むようにな
っている。
【0017】クランクケース2は鋳造部材であり、オイ
ル通路13は左ケース半身2Lの鋳造時に同時に形成され
る。その形成方法は以下の通りである。
【0018】まず、オイル通路13の形状に合わせて直角
に屈折加工したパイプ部材18を用意する。このパイプ部
材18の材質は、左ケース半身2Lが鋳造される際に溶融
材料の温度によって溶けたり変形したりする懸念のない
ものを選定する。例えば左ケース半身2Lがアルミ合金
製である場合には、パイプ部材18をスチール製とする。
【0019】次に、このパイプ部材18の両端部18a,18
bを閉塞加工する(図3参照)。この閉塞加工は、両端
部18a,18bを潰すか、あるいは簡単な栓部材を両端部
18a,18bに圧入もしくは溶着することにより行う。そ
して、このように加工したパイプ部材18を左ケース半身
2Lの鋳造型内に予め設置した後、鋳造型内に溶融材料
を流し込んで左ケース半身2Lの鋳造を行う。
【0020】図3は、鋳造後、かつ切削加工前における
左ケース半身2Lの縦断面図である。この図に示すよう
に、パイプ部材18の屈折部18cからの長さL1,L2
は、左ケース半身2Lの鋳造後にパイプ部材18の中空部
の両端が左ケース半身2Lの切削加工面A,B,Cより
も外方へ充分に突出するように設定しておく必要があ
る。
【0021】切削加工面Aは、左ケース半身2Lに右ケ
ース半身2Rを密に接合するための接合面であり、平坦
面に加工される。また、切削加工面B,Cは、それぞれ
軸受8とオイルシール16の圧入面であり、円筒面に加工
される。なお、切削加工面Dは、ドライブ軸11に軸装さ
れる変速装置の軸方向の位置を決めるための平坦面であ
る。
【0022】左ケース半身2Lの鋳造が終了し、切削加
工面A〜Dの切削加工が行われると、図4に示すように
左ケース半身2Lは切削加工面A〜Dよりも外方の駄肉
が全て落とされた状態となる。そして、切削加工面Aの
切削加工と同時にパイプ部材18の右側の端部18aが削り
落とされ、切削加工面B,Cの切削加工と同時にパイプ
部材18の左側の端部18bが削り落とされる。このため、
パイプ部材18の中空部が外部に連通し、この中空部がそ
のままオイル通路13となる。
【0023】以上のように、本実施形態によれば、両端
部18a,18bを閉塞したパイプ部材18を左ケース半身2
Lの鋳造時に鋳込むことにより、鋳造時に溶融材料がパ
イプ部材18の中空部に浸入することが防止されるため、
非常に容易にオイル通路13を形成することができる。
【0024】なお、本実施形態では、自動二輪車用エン
ジン1のクランクケース2(左ケース半身2L)にオイ
ル通路13を形成する例について説明したが、クランクケ
ース2に限らず、シリンダブロック3やシリンダヘッド
4にオイル通路を形成する場合にも本発明に係るオイル
通路形成方法を適用することができ、さらに自動二輪車
用のエンジンに限らず、自動車や他の車両のエンジンに
も本発明に係るオイル通路形成方法を幅広く適用するこ
とができる。
【0025】また、オイル通路のみならず、他の用途の
通路を形成する方法としても本発明の方法を適用するこ
とができる。さらに、エンジンに限らず、他の鋳造構造
物の内部に細い通路を形成する場合にも本発明の方法を
適用することができる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るエン
ジンのオイル通路形成方法は、両端部を閉塞したパイプ
部材をエンジンの鋳造部材の鋳造型内に予め設置し、こ
のパイプ部材の中空部の両端が鋳造部材の鋳造後の切削
加工面よりも外方に突出するようにパイプ部材の長さを
設定し、鋳造部材の鋳造後の切削加工時にパイプ部材の
両端部を切削加工により削り落としてパイプ部材の中空
部を外部に連通させ、この中空部をオイル通路とするこ
とを特徴とする。
【0027】このようなエンジンのオイル通路形成方法
を採れば、両端部が閉塞されたパイプ部材により、鋳造
部材の鋳造時に溶融材料がパイプ部材の中空部に浸入す
ることが防止され、鋳造部材の鋳造後の切削加工を行う
と同時にパイプ部材の両端部が削り落とされてパイプ部
材の中空部がそのままオイル通路になるため、オイル通
路を非常に容易に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るオイル通路形成方法が採用された
エンジンの左側面図。
【図2】図1の II-II線に沿う縦断面図。
【図3】鋳造後、かつ切削加工前における左ケース半身
の縦断面図で、本発明の一実施形態を示す図。
【図4】切削加工後における左ケース半身の縦断面図。
【符号の説明】
1 エンジン 2 クランクケース 2L エンジンの鋳造部材である左ケース半身 13 オイル通路 18 パイプ部材 18a,18b パイプ部材の両端部 18c パイプ部材の屈折部 A,B,C 切削加工面 L1,L2 パイプ部材18の長さ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端部18a,18bを閉塞したパイプ部材
    18をエンジン1の鋳造部材(2L)の鋳造型内に予め設
    置し、このパイプ部材18の中空部の両端が鋳造部材(2
    L)の鋳造後の切削加工面A,B,Cよりも外方に突出
    するようにパイプ部材18の長さL1,L2を設定し、鋳
    造部材(2L)の鋳造後の切削加工時にパイプ部材18の
    両端部18a,18bを切削加工により削り落としてパイプ
    部材18の中空部を外部に連通させ、この中空部をオイル
    通路13とすることを特徴とするエンジンのオイル通路形
    成方法。
JP16626596A 1996-06-26 1996-06-26 エンジンのオイル通路形成方法 Pending JPH108931A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010500501A (ja) * 2006-08-08 2010-01-07 インターナショナル エンジン インテレクチュアル プロパティー カンパニー リミテッド ライアビリティ カンパニー エンジンの流体通路の交差部及びその製造方法
DE102013008863A1 (de) 2012-05-24 2013-11-28 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Vorrichtungshauptteil mit einstückig ausgebildetem Strömungsweg und Herstellungsverfahren für den besagten Vorrichtungshauptteil
JP2015059484A (ja) * 2013-09-18 2015-03-30 マツダ株式会社 エンジンのシリンダヘッド構造及びその製造方法
CN109699175A (zh) * 2017-08-22 2019-04-30 真边工业株式会社 中空部件以及其制造方法

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