JPH1088289A - 高耐食性高強度Cr−Mn系オーステナイト焼結鋼とその製造方法及びその用途 - Google Patents

高耐食性高強度Cr−Mn系オーステナイト焼結鋼とその製造方法及びその用途

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JPH1088289A
JPH1088289A JP8241586A JP24158696A JPH1088289A JP H1088289 A JPH1088289 A JP H1088289A JP 8241586 A JP8241586 A JP 8241586A JP 24158696 A JP24158696 A JP 24158696A JP H1088289 A JPH1088289 A JP H1088289A
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less
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grain size
reactor
austenitic
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JP8241586A
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Masahiko Arai
将彦 新井
Tatsumi Hirano
辰己 平野
Yasuhisa Aono
泰久 青野
Takahiko Kato
隆彦 加藤
Yasuo Kondo
保夫 近藤
Masatoshi Inagaki
正寿 稲垣
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Abstract

(57)【要約】 【課題】結晶粒径を均一に超微細化することにより、耐
食性,強度耐放射線照射損傷に優れたCr−Mn系オー
ステナイト鋼、その製造法及びそれを用いた原子炉及び
核融合炉とそれらの構成部品を提供する。 【解決手段】重量で、C0.1%以下,Si1%以下,
N0.4%以下,Mn2%を越え15%以下の範囲で
(Mn+Ni)9〜25%及びCr14〜20%を含有
し、平均結晶粒径が1μm以下であり、90体積%以上
のオーステナイト相を有する高耐食性高強度Cr−Mn
系オーステナイト焼結鋼、またはこれにMo3%以下,
Ti1.0%以下,Zr2.0%以下,Nb1.0% 以下
の少なくとも1種を含み、これらの鋼を原子炉内構造
物,核融合炉などの中性子照射を受け高温水に接する部
分に用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なオースナテナ
イト鋼に係り、特に、腐食環境,高応力負荷環境下で使
用するに好適な構造用Cr−Mn系オーステナイト鋼と
その製造法,用途に関する。本発明は新規なオーステナ
イト鋼に係り、特に原子炉炉心等の放射線照射環境下で
使用するに好適な構造用Cr−Mn系オーステナイト鋼
とその製造法,用途に関する。
【0002】
【従来の技術】オーステナイト系ステンレス鋼は、耐食
性,加工性,経済性の面から構造材料として好適な特性
を具備しており、構造部品の材料として広く用いられて
いる。しかし、他の構造用鋼と比較して強度が十分でな
い欠点を有している。オーステナイト鋼の合金組成を変
えずに、耐食特性を維持し、強度を向上させる方法とし
て、変形抵抗となる粒界を材料中に多数導入する所謂結
晶粒径微細化法がある。結晶粒界は異なる結晶方位を持
つ単結晶間の境界であり、粒内の整然とした原子配列の
結晶格子とは相違して乱れた結晶構造を有する。変形を
担う転位は応力下で粒内を運動して変形を起こすが、粒
界の存在は転位との相互作用を引き起こし、転位が乱れ
た粒界を通過する時に大きな抵抗を生む。この変形抵抗
は結晶粒径の関数として結晶粒径の−1/2乗に比例し
て増加し、所謂ホール・ペッチの法則に従うことがよく
知られている。
【0003】近年、圧延プロセスでオーステナイト鋼に
対し加工誘起マルテンサイト変態および高温での逆変態
を起こさせ、オーステナイト結晶粒径をサブミクロンサ
イズまで微細化させた研究が進展中であり、例として製
造方法等が鉄と鋼,日本鉄鋼協会,第80巻,1994
年,529−535ページ及び日本金属学会会報,第2
7巻,第5号,1988年,400−402ページに報
告されている。
【0004】オーステナイト鋼は、耐食性のCrを含有
し、腐食環境下に対する抵抗を有していることから、例
えば原子炉内で使用する構造部品の製造用として多く用
いられている。しかし、軽水炉炉心のオーステナイト鋼
部材は使用中に被る長期の放射線照射により、不純物の
結晶粒界への偏析あるいは延性の低下等の機械的性質が
低下することが知られている。例えば、通常の溶体化熱
処理で結晶粒径を数十μm程度の多結晶としたオーステ
ナイト系ステンレス鋼では、炉心部で照射量で4×10
25n/m2 以上の中性子照射を受けた場合、均一延びが
1%以下になる。このような照射下での強度劣化現象の
金属学的メカニズムは、照射によって導入される空孔,
格子間原子等の素欠陥が集合して形成される二次欠陥の
存在により変形抵抗が増大すると説明されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし製造方法で、一
般的な傾向として溶体化材が一気に圧延される工程であ
る逆変態熱処理工程あるいは熱加工工程では、結晶粒径
は、強い加工性の影響、すなわち圧延方向及び厚さ方向
の加工度に強く依存して方向に対して不均一となり易
い。また本方法では加工度に上限があり、サブミクロン
からナノスケールまでの超微細結晶化はより困難であ
る。
【0006】ナノ結晶を有するオーステナイト系ステン
レス鋼は、組成の持つ耐食性に加えて、結晶粒の超微細
化のために高強度が達成され、また超微細結晶であるが
故に粒界での不純物の希釈効果および特に照射損傷によ
る組織変化にも抵抗性がある利点を有する。
【0007】オーステナイト鋼組成を有するナノ結晶化
バルク材の製造には以下の課題がある。結晶粒径のナノ
スケール化には、低温でオーステナイト相をより強加工
するプロセスが必要である。また結晶粒径の均一化には
強い圧延組織が残存する溶体化した部材の強圧延以外の
方法の選択が必要である。以上の課題に対して期待でき
る製造方法として機械的グラインディング法の活用があ
る。このプロセスでは、素材粉は圧延法よりもより微細
な加工誘起マルテンサイト相に変態され、そのため加工
粉末の固形化熱処理でも粗大化が抑制されて、ナノ結晶
化され易い。また本法では加工粉末の固形化熱処理およ
びそれに続く組織調整のための高温での加工熱処理でも
結晶粒径の不均一性は圧延プロセスに比べて十分に小さ
いことが期待される。
【0008】本発明の目的は、結晶粒径を均一に超微細
化することにより、耐食性,強度,耐放射線照射損傷に
優れたCr−Mn系オーステナイト鋼、その製造法及び
それを用いた原子炉及び核融合炉とそれらの構成部品を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、重量で、C
0.1%以下,Si1%以下,N0.4%以下,Mn2%
を越え15%以下の範囲で(Mn+Ni)9〜25%及
びCr14〜20%を含有し、平均結晶粒径が1μm以
下であり、90体積%以上のオーステナイト相を有する
ことを特徴とする高耐食性高強度Cr−Mn系オーステ
ナイト焼結鋼にある。
【0010】更に、本発明は上述の合金に、Mo3%以
下,Ti1.0%以下,Zr2.0%以下,Nb1.0%
以下の1種又は複数の元素をTi,Zr及びNbの総量
で2.0%以下を含むものである。
【0011】また、本発明は重量で、C0.1%以下,
Si1%以下,N0.4%以下,Mn2%を越え15%
以下の範囲で(Mn+Ni)9〜25%及びCr14〜
20%含有する鋼粉又はこれにMo3%以下,Ti1.
0%以下,Zr2.0%以下,Nb1.0%以下の少なく
とも1種又はTi,Zr,Nbの複数の元素を2.0%
以下を含有する鋼粉に結晶粒径20nm以下でかつ加工
誘起マルテンサイト変態相を有する加工粉末を形成する
工程と、加工粉末を1000℃以下の温度で熱間静水圧
焼結又は熱間押し出し加工を施す工程とを有することを
特徴とする高耐食性高強度Cr−Mn系オーステナイト
焼結鋼にある。
【0012】本発明は、重量で、C0.1%以下,Si
1%以下,P0.045%以下,S0.03%以下,N
0.4%以下,Mn2%を越え15%以下の範囲で(M
n+Ni)9〜25%及びCr14〜20%を含有する
オーステナイト鋼で、加工誘起マルテンサイト相を含む
機械的加工粉末を用いて700℃〜1050℃の温度で
固形化熱処理、あるいは固形化熱処理とそれに続く該固
形化物の加工熱処理を実施し、室温の体積率で90%以
上がオーステナイト相であり、該相の平均結晶粒径が1
0nm〜1000nmであることを特徴とする高耐食性
高強度Cr−Mn系オーステナイト焼結鋼にある。
【0013】本発明は前述と同様にMo,Ti,Zr及
びNbを含むものである。
【0014】本発明は、重量で、C0.1%以下,Si
1%以下,N0.4%以下,Mn2%を越え15%以下
の範囲で(Mn+Ni)9〜25%及びCr14〜20
%を含有する鋼粉又はこれにMo3%以下,Ti1.0
%以下,Zr2.0%以下,Nb1.0%以下の少なくと
も1種でTi,Zr,Nbの複数の元素を合計で2.0
%以下を含有する鋼粉をアトマイズ粉末あるいは総体と
して該組成を満たす混合粉末を100℃以下で30〜1
00時間アトライタあるいはボールミルを用いて機械的
にグラインディングまたは合金化処理し、結晶粒径が1
5nm以下の加工誘起マルテンサイト変態相を有する加
工粉末を形成する工程と、該加工粉末を熱間静水圧焼結
または熱間押し出し法にて700℃〜1050℃の温度
範囲で固形化熱処理あるいは固形化熱処理とそれに続く
温度域での最終加工熱処理をすることにより室温の体積
率で90%以上がオーステナイト相となり、10nm〜
1000nmの範囲で平均結晶粒径を調整することを特徴と
する高耐食性高強度Cr−Mn系オーステナイト焼結鋼
の製造方法にある。
【0015】本発明は、重量で、C0.1%以下,Si
1%以下,N0.4%以下,Mn2%を越え15%以下
の範囲で(Mn+Ni)9〜25%及びCr14〜20
%を含有するCr−Mn系オーステナイト焼結鋼又はこ
れにMo3%以下,Ti1.0%以下,Zr2.0%以
下,Nb1.0%以下の少なくとも1種でTi,Zr,
Nbの複数の元素を合計で2.0% 以下を含有するCr
−Mn系オーステナイト焼結鋼よりなることを特徴とす
る原子炉内部材にあり、他前述したCr−Mn系オース
テナイト鋼によって構成される。
【0016】本発明は、重量で、C0.1%以下,Si
1%以下,N0.4%以下,Mn2%を越え15%以下
の範囲で(Mn+Ni)9〜25%及びCr14〜20
%を含有するCr−Mn系オーステナイト焼結鋼又はこ
れにMo3%以下,Ti1.0%以下,Zr2.0%以
下,Nb1.0%以下の少なくとも1種でTi,Zr,
Nbの複数の元素を合計で2.0% 以下を含有するCr
−Mn系オーステナイト焼結鋼よりなることを特徴とす
る締結部材にあり、他前述のCr−Mn系オーステナイ
ト鋼によって構成される。
【0017】本発明は、水と接触し、中性子照射を受け
るCr−Mn系オーステナイト鋼からなる構造部材で、
該部材は平均結晶粒径が1μm以下であることを特徴と
する高耐食性高強度構造部材にある。
【0018】本発明は、原子炉圧力容器内に中性子源パ
イプ,炉心支持板,中性子計装管,制御棒挿入パイプ,
シュラウド,上部格子板,燃料集合体用被覆管及びチャ
ンネルボックスの各構造部品を備えた原子炉で、該原子
炉の構造部品の少なくとも一つを前述の本発明に係わる
Cr−Mn系オーステナイト鋼又は中性子照射を受け高
温高圧水に接する表面を前述の本発明の鋼によって構成
したことを特徴とする原子炉及びその原子炉内構成部品
にある。
【0019】本発明は、原子炉圧力容器内に中性子源パ
イプ,炉心支持板,中性子計装管,制御棒挿入パイプ,
シュラウド,上部格子板,燃料集合体用被覆管及びチャ
ンネルボックスの各構造部品を備えた原子炉用構成部品
で、構造部品の少なくとも一つが全オーステナイト組織
を有する前述のCr−Mn系オーステナイト鋼によって
構成される。
【0020】本発明は、原子炉圧力容器内に収納された
原子燃料によって得られた熱出力で蒸気タービンを回
し、蒸気タービンの回転によって発電機を駆動し、それ
によって電気出力を得る原子力発電プラントで、原子炉
の熱出力が3200MW以上,原子炉圧力7.0MPa
以上,原子炉水温度288℃以上、電気出力が1100
MW以上であり、原子炉圧力容器内に設けられた中性子
源パイプ,炉心支持板,中性子計装検出管,制御棒挿入
パイプ,シュラウド及び上部格子板の各構成部品の少な
くとも一つを30年以上無交換で使用でき、稼働質を8
5%以上としたことを特徴とする原子力発電プラントに
ある。。
【0021】本発明は、原子炉圧力容器内に収納された
原子燃料によって得られた熱出力で蒸気タービンを回
し、該蒸気タービンの回転によって発電機を駆動し、そ
れによって電気出力を得る原子力発電プラントで、原子
炉の熱出力が4300MW以上,原子炉圧力が7.2M
Pa以上,原子炉水温度288℃以上,電気出力が1500
MW以上の稼働率を85%以上及び12ケ月運転後の定
検期間を1回当り50日以内としたことを特徴とする原
子力発電プラントにある。
【0022】本発明における原子炉及び原子力発電プラ
ントは前述のCr−Mn系オーステナイト鋼との組合せ
は勿論である。更に、原子力発電の高効率化には蒸気条
件を高めることが必須であり、そのためには原子炉によ
って得た蒸気をガスタービンとの複合サイクルとし、そ
の排熱を用いて300℃〜500℃の蒸気とする過熱蒸
気を得ることによって達成される。
【0023】本発明は、水冷構造を有する真空容器内に
プラズマ側にセラミックスタイルが設けられ水冷構造を
有するダイバータ、およびプラズマ側にセラミックスタ
イルが設けられ水冷構造を有する第一壁を備えた核融合
炉で、該核融合炉の構成部品の少なくとも一つ、さら
に、水冷構造を有する真空容器,セラミックスタイルが
設けられ水冷構造を有するダイバータ、およびプラズマ
側にセラミックスタイルが設けられた水冷構造を有する
第一壁の少なくとも一つを、前述の本発明に係るCr−
Mn系オーステナイト鋼によって構成したこと、又は中
性子照射を受け高温高圧水に接する表面を前述の本発明
の鋼によって構成したことを特徴とする核融合炉又は核
融合炉内構成部品にある。
【0024】本発明の鋼は室温における耐力が300M
Pa以上,伸び率0.5% 以上が好ましく、特に、耐力
400〜600MPa,伸び率10〜30%が好まし
い。
【0025】本発明に係る鋼を前述のBWR原子炉内構
造物に用いることにより原子炉内構造物を交換すること
なく30年以上使用することができ、特に40年間同様
に使用できる。更に、原子炉として熱出力3200MW
以上,原子炉圧力7.0MPa以上,温度288℃以上で
ある大容量に対して長期にわたる使用で有効である。更
に、本発明に係る鋼を同様に用いたABWR原子炉では
熱出力4300MW以上,炉圧力7.2MPa 以上,温
度288℃以上とし、電気出力を1500MW以上の大
容量化が達成できるものである。更に、このABWRで
も前述の構造材を無交換で30年以上の使用が可能とな
るものである。
【0026】特に、本発明に係る鋼を用いることにより
定検時被曝量を20mSV/人年以下,定検期間を30
月以内,稼働率90%以上,熱効率35%以上,ボイド
係数−2.8〜−4.2%,取出燃焼度45〜70GWd
/tとすることが可能である。
【0027】本発明が解決しようとする耐食性に優れた
オーステナイト鋼の高強度化は、結晶粒径の超微細化に
より解決できる。このことは、結晶粒界が塑性変形を担
う転位のすべり運動の障害物になることから粒界の密度
を極限まで高めることで塑性変形抵抗性が飛躍化できる
ことで説明される。
【0028】ナノスケールまでのオーステナイト鋼結晶
粒の超微細化は、加工によるオーステナイト系ステンレ
ス鋼の加工誘起マルテンサイト変態および高温でのオー
ステナイト相への逆変態の性質を応用するのがより効率
的である。従来加工法の圧延法では加工度に上限があ
り、微細な加工誘起マルテンサイトが十分蓄積されな
い。超微細化には粉末冶金法を適用して、極めて強加工
が達成でき、合金化プロセスの併用が可能な機械的グラ
インディングを活用するのがよい。粉末素材の強加工に
は加工粉末の量産が期待できるアトライタあるいは遊星
型ボールミルが適している。加工により初期結晶構造が
面心立方構造のオーステナイト相(γ)である粉末を体
心立方構造のマルテンサイト相(α′)に変態させる
が、逆変態で少なくとも数十nm粒径の超微細γ相を得
るには粒径が少なくとも15nm以下のα′とするのが
よい。
【0029】加工粉末の固形化は現状技術では大型部材
が得やすいHIPあるいは熱間押し出し法が好適であ
る。固形化温度は要求される最終結晶粒径に依存する
が、加工粉末の焼結が可能な温度域以上、すなわち70
0℃以上が望ましく、特にナノスケール粒径を求める場
合は再結晶温度900℃以下の条件を付した方がよい。
再結晶温度以上では原子拡散はより活発で、粒径の成長
が生じる。サブミクロンサイズの結晶粒径径を得る時に
は900℃以上での処理も可能である。加工粉末では、
加工により導入される多量の格子欠陥(点欠陥)の働き
で原子拡散がより低温でも活発である。またこの下限近
くの温度での固形化熱処理で固化物中に未焼結部分が存
在する場合には、その後の下限温度以上の熱間加工でそ
れらを消滅させることが可能である。いずれにしても要
求される最終の結晶粒径に調整および均質な組織とする
ためには、さらに700℃〜1050℃間で圧延等の熱
間加工を実施することが望ましい。棒,板,帯及び管形
状等の種々の形状の部材を製造する場合には、最終粒径
調整工程で加工することが望ましい。
【0030】本Cr−Mn系オーステナイト鋼に関して
は、耐食性,強度,耐照射性等の要求を満たす条件に依
存し、望ましい結晶の平均粒径は、10nmから100
nmの範囲にあることであり、特に微細結晶オーステナ
イト鋼の変形挙動によって要求される結晶粒径は三つの
領域に分類される。金属,合金におけるナノスケールま
での結晶粒径と耐力の関係は一般的な傾向として図1に
示されるように耐力のピーク点に対応する粒径Aを持
つ。粒径の減少と共に耐力が減少し、転位による変形が
起き難い(伸びが小さい)領域、すなわち10nmから
最大耐力値を示すAまでの領域Iとしたホール・ペッチ
則に従って耐力が増加し、結晶粒内での転位のすべり運
動により変形が進行して比較的塑性伸びを有する粒径領
域、すなわちAから500nmまでの領域II及び500
nmから1000nmまでの領域III とに分けられる。
領域Iの下限10nmの設定は、最終γ相粒径を得るた
めのα′の微細化が最大に見積っても5nmから10n
mの範囲にとどまることによる。また上限の1000n
mは現状の超微細化技術動向の下限と思われるからであ
る。またこの領域は高温での粒界すべりによる超塑性効
果を持ち、高温での加工性を向上させる利点を有してい
る。領域IIが強度的に最も好適な領域であり、使用強度
の要求が最も望まれる部材に好適である。領域III は靭
性を期待する部材に好適である。
【0031】上記の範囲のCr−Mn系オーステナイト
鋼の耐食性は耐食性の化学組成を有する理由以外にも結
晶をより均質化及び微細化することにより達成できる。
機械的グラインディングは、溶融凝固で製造された鋼に
比して、非平衡固溶体の加工粉末の製造と低温での固形
化により腐食に関与する粒内での溶質原子の偏析,析出
が少ない組織とすることができる。これは、溶融過程を
経ないことによる。また腐食性の不純物は結晶粒の微細
化により多数ある格子間隔の拡張した粒界に原子レベル
で保有され、より析出し難い。さらに粒径の微細化は孔
食の形成および数に影響を与え、耐食性を向上させる。
【0032】中性子照射による材料損傷に関しては、数
十nm程度の通常粒径のオーステナイト系ステレンス鋼
で発生する照射誘起拡散に伴う偏析や塑性変形を阻害す
る照射欠陥の蓄積が、結晶粒径を限りなく微小化するこ
とにより改善される。結晶粒の微細化はバルク体積率で
格子間隔の拡張した粒界の占有率を高め、偏析発生を抑
制することができる。また粒径が照射欠陥のサイズによ
り近くなることで、欠陥と粒界との相互作用が大きくな
り粒界での欠陥の消滅頻度が高まることで粒内の塑性変
形を阻害する欠陥量を低減することができる。
【0033】以上のように、材料の結晶粒径を微細化し
て結晶粒界を多数導入することで、強度が増し、また、
耐食,耐応力腐食割れ性を向上させ、さらに、耐放射線
照射損傷性が向上する。本発明は強度を上昇させるとと
もに、割れを防止し、耐腐食性,耐照射損傷性を向上さ
せたCr−Mn系オーステナイト鋼を提供するにある。
【0034】Niはオーステナイト相を安定にし耐食性
を高めるために7%以上含有させる。高Ni量は耐食性
を向上させるが、他の部材と同一腐食環境下で使用する
場合には接触部で電気化学反応を生じ、他の部材の腐食
を促進させるので、上限は23%が好ましく、より18
%が好ましい。
【0035】Mnは素材粉末鋼の製造の際、脱酸材さら
に脱硫材として添加されている。またMnはオーステナ
イト生成元素であり、Niと置換することが可能であ
る。高Mn量はσ相を生成させるためMnは2%を越え
15%以下とする。
【0036】耐食性を高めるのにMnとNiの複合添加
は9%以上が必要である。MnとNi複合添加の上限は
Ni単独添加にならい25%が好ましい。
【0037】Nはオーステナイト生成元素である。Mn
10%を越え、Cr15%以上の高Mn高Cr鋼になる
とσ相が生成しやすいため、N添加がσ相の抑制に有効
である。高N量は製造コストがかかるため0.5% 以下
が望ましい。低Mn低Crの鋼では添加しなくともよ
い。
【0038】Crは耐食性を向上させるために14%以
上が必要である。しかし、20%を越えるとオーステナ
イト相を不安定化し、またσ相を生成させ脆化させるた
め14〜20%が好ましい。
【0039】Siは素材粉末鋼の製造の際、脱酸剤とし
て添加されている。市販SUS304,SUS316等のJIS規格
に準じてSiは1%以下、特に、0.2〜0.5%が好ま
しい。
【0040】P,Sは素材粉末の製造時に含有され、耐
食性に悪い効果を有している。市販SUS304,SUS316等の
JIS規格に準じてPは0.045%以下、Sは0.03
%以下が好ましい。
【0041】Moは耐食性及び固溶強化型添加元素であ
る。しかし3%を越えて添加するとσ相を生成させ、材
料の脆化を引き起こすので、良好な耐食性及び強度を付
与するには3%以下、2〜3%の添加が好ましい。
【0042】Cは材料が溶接継ぎ手として使用される場
合は熱影響部の耐食性からできるだけ低減させることが
好ましく、利用できる素材粉末中のC量に依存する。し
かし非溶接部材として利用する場合には材料の強化,粒
界の強化に高めに添加するほうがよい。上限で0.1%
が好適である。これ以上では炭化物の析出が起こりやす
くなり、本来のオーステナイト鋼の特性が失われる。
【0043】Ti,Zr,Nbは、炭化物及び酸化物形
成元素であり、また固溶状態ではオーバーサイズ原子で
あるためそれらの添加により照射によって導入される原
子空孔を固着して耐照射性を向上させる。0.1% 以上
の高炭素組成では、これらの元素の添加はそれらの元素
を含む多量の炭化物を生成して材料を脆くするため、有
効でない。一般に素材粉末は0.2% 近くの酸素を含有
しており、また含有C量も考慮してO,Cを固定化する
ためにはTi,Zr,Nbの添加は、単独添加では、そ
れぞれ1.0,2.0,1.0%、また複合添加では最大
1.5%までが好適である。添加元素の余剰分は固溶し
て効果を発揮する。
【0044】以上のように、材料の結晶粒微を微細化し
て結晶粒界を多数導入することで、強度が増し、また、
耐食,耐応力腐食割れ性を向上させ、さらに、耐放射線
照射損傷性が向上する。
【0045】本発明の鋼は、一般的に粒界が材料劣化の
主因となり得る環境化で使用される強度部材に適用され
得る。また、原子炉炉心だけでなく、水冷却環境や水素
が存在する環境で使用され、放射線照射損傷を受ける構
造部材に適用され得る。
【0046】
【発明の実施の形態】
(実施例1)本発明の結晶粒超微細化オーステナイト鋼
の作製方法の実施例を説明する。本実施例では機械的合
金化処理に図2のアトライタを使用した。この装置の構
成は、容積25リットルのステンレス製粉砕タンク1,
タンク1の冷却水入口2,冷却水出口3,アルゴンまた
は窒素ガスの置換ガスをシールするガスシール4,重量
5kgの混合粉末5,粉砕タンク内の直径10mmの鋼製ボ
ール6,アジテータアーム7からなる。外部駆動系から
回転がアーム軸8に伝えられ、アジテータアーム7が回
転運動する。アジテータアーム7によってボール6が撹
拌され、ボール6間同士、ボール6とタンク1の内壁間
で衝突が生じ、混合粉末5が強加工され微細結晶粒を有
する合金粉末が得られた。アーム軸8の回転速度は17
0rpm で行った。本発明に係る各種結晶粒超微細化オー
ステナイト鋼の主要化学成分(重量%)が表1中No.1
−8に示される。
【0047】
【表1】
【0048】No.4,6は容器内を窒素ガスで置換して
行った。代表例として本発明のNo.5の鋼種について
図3,図4及び図5にミリング時間とX線回折法により
測定した回折ピーク,平均結晶粒径及び相変化の関係を
それぞれ示した。平均結晶粒径は100nm以下につい
てはX線回折法を用い、100nm以上については電子
顕微鏡を用いて測定した。ミリング時間が30時間以上
で平均結晶粒径はほぼ8nmで飽和してγ→α′変態が
完了しており、60時間ミリングした該粉末を熱間等方
加圧処理(HIP)〔条件1:850℃×0.5時間,
2000kgf/cm〕によりバルク材とした。表2に、H
IP処理条件をまとめた。
【0049】
【表2】
【0050】(実施例2)本発明の結晶粒超微細化オー
ステナイト鋼の作製方法の実施例を説明する。本実施例
では機械的合金化処理に図6の遊星型ボールミル装置を
使用した。この装置の構成は、真空引き弁9と、Arガ
スまたは窒素ガスの置換弁10及び温度計測用の***1
1を具備するステンレス製の蓋12,容積500ccのス
テンレス容器13,重量300gの混合粉末14,容器
13内の直径10mmの鋼製ボール15からなる。外部駆
動系から回転が回転盤16に伝えられ、その上に十文字
に配置された4基の容器13には遠心力が生じると共に
各容器13自身の回転も起こり、ボール15は容器13
の内壁に沿って回転運動し、ボール15間同士、ボール
15と容器13の内壁間で衝突が生じ、混合粉末14が
強加工され微細結晶粒を有する合金粉末が得られた。回
転盤の回転速度は150rpm で行った。本発明に係る各
種結晶粒超微細化オーステナイト鋼の主要化学成分が表
1中No.1−24に示される。No.9,11,17は容
器内を窒素ガスで置換して行った。微細結晶粒を有する
合金粉末を熱間等方加圧処理(HIP)〔条件1:85
0℃×0.5時間,2000kgf/cm2〕によりバルク材
とした。
【0051】(実施例3)表1に示した組成の結晶粒超
微細化オーステナイト鋼のHIP処理したバルク材料
を、900℃,950℃,1000℃,1050℃の温
度でそれぞれ0.5時間真空焼鈍した。また、1050
℃で、0.25,0.5,1.0,2.0,5.0,10.0
時間真空焼鈍し、これらの試料に室温で引張試験(歪み
速度:〜10-4/s)を行った。C濃度の高い鋼及びT
i,Zr,Nbを添加した鋼では、C濃度の低い鋼及び
Ti,Zr,Nbを添加した鋼に比して結晶粒の成長が
遅れ、C,Ti,Zr,Nbには結晶粒成長抑制効果が
あった。代表例として本発明のNo.5の鋼種について図
7に焼鈍時間30分の場合の焼鈍温度と平均結晶粒径、
図8に焼鈍温度1050℃の場合の焼鈍時間と平均結晶
粒径、図9に平均結晶粒径と耐力の関係を従来材の実用
316L鋼と共にそれぞれ示し、表3には平均結晶粒径
と耐力及び伸びの関係を示した。
【0052】
【表3】
【0053】また表4に本発明のNo.5,No.7、及び
No.17の鋼種について、1050℃で、0.5 時間真
空焼鈍した時の平均結晶粒径,耐力及び伸びをまとめ
た。
【0054】
【表4】
【0055】平均結晶粒径は100nm以下については
X線回折法を用い、100nm以上については電子顕微
鏡を用いて測定した。表1に示した組成の機械的合金化
処理粉末に実施例1及び2よりも高い温度でHIP処理
〔条件2:900℃/0.5時間,2000kgf/cm2
条件3:950℃/0.5時間,2000kgf/cm2〕し
た。条件2では実施例1及び2よりも平均結晶粒径は大
きくなり、条件3ではサブミクロンサイズの平均結晶粒
径が得られた。代表的な例として本発明のNo.5の鋼種
について表5にそれぞれの条件で得られた結晶粒径をま
とめた。
【0056】
【表5】
【0057】本実施例と実施例1及び2で固化したバル
ク材料に、700℃〜1050℃の温度範囲で5%〜4
0%の圧下率まで熱間圧延を行い急冷し、その後室温で
引張試験(歪み速度:〜10-4/s)した。HIP処理
による固化成形後に真空焼鈍した材料よりも耐力,伸び
が向上した。代表的な例として本発明のNo.5の鋼種に
ついて700℃で20%の圧下率まで熱間圧延した試料
の応力−歪曲線を図10に示し、表6に700℃で熱間
圧延したときに得られた平均結晶粒径を示した。
【0058】
【表6】
【0059】(実施例4)表1に示した組成の結晶粒超
微細化オーステナイト鋼のHIP処理したバルク材料に
応力腐食割れ試験としてCBB試験を行った。図11は
CBB試験方法を示す斜視図である。試験片17に隙間
をつけるためのグラファイトファイバーウール18と共
にホルダ19の間に挟み、ボルト穴20にボルトを挿入
し、ホルダ19間にアールをつけて締め付け、オートク
レーブ中で応力腐食割れ試験に供した。試験条件は28
8℃,85kg/cm2 の高温高圧純水(溶存酸素量8ppm
)中で500時間浸漬した。その後試験片を取り出
し、光学顕微鏡による試験片の断面観察から割れ発生の
有無を調べた。全ての試料で割れは認められなかった。
【0060】(実施例5)実施例1で作製した本発明の
No.5の結晶粒超微細化オーステナイト鋼を800℃で熱
間鍛造し、一般産業用構造部材として直径20mm,長さ
300mmの棒及び幅50mm,長さ200,厚さ5mmの板
を製造した。また、実施例1で作製した本発明のNo.
2,No.5及びNo.17の結晶粒超微細化オーステナイ
ト鋼を800℃で熱間鍛造し、図12に示す沸騰水型原
子炉炉心用の各種構造部材を製造した。本原子炉は蒸気
温度286℃,蒸気圧力70.7atgで運転され、発電出
力として500,800,1100MWの発電が可能で
ある。各名称は次の通りである。中性子線パイプ51,
炉心支持板52,中性子計装検出管53,制御棒54,
炉心シュラウド55,上部格子板56,燃料集合体5
7,上鏡スプレイノズル58,ベントノズル59,圧力
容器蓋60,フランジ61,計測用ノズル62,気水分
離器63,シュラウドヘッド64,給水入口ノズル6
5,ジェットポンプ66,蒸気乾燥機68,蒸気出口ノ
ズル69,給水スパージャ70,炉心スプレイ用ノズル
71,下部炉心格子72,再循環水入口ノズル73,バ
ッフル板74,制御棒案内管75。
【0061】前述の上部格子板56はリム胴21,フラ
ンジ22及びグリットプレート35を有し、これらには
SUS316鋼多結晶の圧延材が用いられる。グリットプレー
ト35は互いに交叉しているだけで互いに固定はされて
いない。また、炉心支持板52は同じくSUS316鋼多結晶
圧延材が用いられ、一枚の圧延板により製造され、燃料
支持金具を取り付ける穴が設けられ、円周面で炉容器に
固定される。従っていずれも中性子照射を受ける中心部
では熔接部がない構造である。
【0062】図13は上部格子板の一部平面図である。
図14は図13のVII−VII切断の断面図及び図15は図
16のXIII部分を拡大した断面図である。前述の本発明
の合金を図15のボルト23に適用したものである。本
発明のボルト23はリム胴21と上部フランジ22を固
定するもので、丸棒の材料より切削加工によってネジを
製造したものである。
【0063】図16は上部格子板の部分拡大図、図17
は図16Xの部分拡大図及び図18は図17IXの部分拡
大図である。上部格子板56のグリットプレート31と
サポートプレート32を締め付け固定するボルト及びナ
ット,グリットプレート31とサポートプレート32お
よびサポートプレート32とグリットプレート35を締
めるボルト36及びナット37を上述と同様に本発明の
No.2,No.5及びNo.17超微細結晶粒オーステナイ
ト鋼で作製した。
【0064】図19は炉心支持板52の断面図であり、
炉心支持板には図20の燃料支持金具、図21の周辺燃
料支持金具、図22の図21のXV拡大図である。アイボ
ルト42が設けられ、これらの図20〜図22の物品が
前述の本発明の超微細結晶粒オーステナイト鋼によって
作製されたものである。更に、炉心支持板41に取り付
けられる処心支持板ピン及び図23のワッシャ43を同
様に超微細結晶粒オーステナイト鋼で作製した。
【0065】さらに図23は沸騰水型原子炉炉心各種構
造物、たとえば炉心シュラウド55に発生した応力腐食
割れ等の不具合いを含む部分を機械的に保護するクラン
プ77,補修用ボルト78,補修用ナット79からなる
補修方法を示す。図24はテーパ無しボルト80を使用
した場合の補修部断面図、図25はテーパ付ボルト81
を使用した場合の補修部の断面図で、テーパ付ボルト8
1はスリット付スリーブ82を介して炉心シュラウド5
5,クランプ77を固定する。ボルト,ナットは実施例
1で作製した本発明のNo.2,No.5及びNo.17の超
微細結晶粒オーステナイト鋼で作製した。
【0066】本発明の方法で作製した部材を、沸騰水型
原子炉中で生じる条件を模擬し、更に、中性子照射量で
1×1022n/cm2(>1MeV)まで中性子照射した。
非照射材と照射材に室温で引張試験(歪み速度:〜10
-4/s)した。本発明による結晶粒超微細化オーステナ
イト鋼は従来実用材316L鋼に比して、耐力の増加及
び伸びの低下に代表される材料の照射劣化がわずかであ
った。また、本発明材の中でも、Ti,Zr,Nb添加
をした材料が良好な耐照射損傷性を示した。代表的な例
として表7に、本発明の表1中のNo.2,No.5及びN
o.17と従来実用材316L鋼について、照射前後の耐
力及び伸びをまとめた。
【0067】
【表7】
【0068】前述した使用箇所としてその中性子照射量
が1×1022n/cm2 である高い中性子照射を受ける部
分で、ボルト,ナットの如く高応力を受け、外部からそ
の表面を直接観察できない部材を耐照射損傷性の高い部
材によって構成することが重要である。そして、これら
の部材は周囲の構造物との材質と類似又はほぼ同一の組
成とすることが高温純水中での電位を同等にする点から
も必要である。また本発明の方法で作製した超微細結晶
粒オーステナイト鋼に含まれる多量の結晶粒界は照射欠
陥の消滅場所として働き得ることから、母相中の照射に
よる欠陥の蓄積がより抑えられ、いわゆる照射脆化,照
射下クリープ等の抑制効果も大きい。
【0069】本実施例ではボルト,ナットを製造した
が、上部格子板のグリットプレート35,炉心支持板5
2を同じ材料の超微細結晶粒オーステナイト鋼で使用す
ることも非常に有効である。そして、大型部材を熱間静
水圧によって製造することができるので、図13〜図2
5の各種炉内構造材全てを部材の種類に応じて組成を選
択して用いることができる。
【0070】図26は円形の上部格子板56の切断面の
断面図及び図27は円形の炉心支持板52の切断面の断
面図である。これらの構造物は同じく表1に示すNo.5
の合金を用い、実施例1に示す製造法による熱間圧延及
び熱処理によって得た板を用いて溶接によって製造した
ものである。
【0071】図28は中性子計装検出管53を示す炉心
部断面拡大図である。中性子計装検出管53は原子炉圧
力容器下鏡に溶接接続されたハウジングに溶接によって
接続される。本実施例では同じく表1に示すNo.5の合
金を用い、シームレスの中性子計装検出管53が熱間に
よって製造され、実施例1に記載の最終熱処理が施され
たものである。
【0072】図29は制御棒の斜視図であり、本実施例
ではシース及びBCチューブに表1に示すNo.5の合金
を用いた。BCチューブは熱間によって素管を作った
後、ピルガーミルによって冷間圧延と焼鈍とを繰返して
得た。またシースは冷間圧延と焼鈍を繰返し薄板とした
後、溶接によって得た。
【0073】図30は燃料集合体57の部分断面図であ
る。燃料集合体57の主な構成は燃料棒151,ウォー
タロッド152,チャンネルボックス154,上部タイ
プレート155,下部タイプレート156,スペーサ1
57及びハンドル161からなり、結合するためのボル
ト及びナットが多数使用される。これらの構成部品には
本発明の合金を用いることができる。ハンドル,上部及
び下部タイプレートの構造材は熱間鍛造後に溶体化処理
が施され、チャンネルボックス及びスペーサの薄板は熱
間圧延後に溶体化処理し、冷間圧延と焼鈍を繰返し製造
され、燃料棒の被覆管及びウォータロッドの薄肉管はピ
ルガーミルによって製造される。
【0074】図31は燃料棒の部分断面図であり、被覆
管164及び端栓167ともに本発明に係る合金が用い
られる。
【0075】図32は中性子源パイプの一部断面斜視図
で、本実施例では表1に示すNo.5の合金を用いて製造
した。本パイプのパイプ部分は熱間にてシームレス管と
し、上部の棒の部分と下部の厚肉部分は熱間鍛造及び熱
処理とも実施例1と同じ製造工程によって得た。接合部
はいずれも電子ビーム溶接によって接合した。
【0076】以上の構成によって得られるBWR発電プ
ラントの主な仕様は表8に示す通りである。
【0077】
【表8】
【0078】本実施例によれば、本発明に係る合金によ
って構成した各部材はいずれも30年無交換で使用可能
となり、更に検査によって40年で無交換で使用できる
見通しが得られた。原子炉温度は288℃であり、12
ケ月運転後で1回当り50日以内、好ましくは40日以
内、特に好ましくは30日での定期点検が繰返し実施さ
れるとともに、稼働率85%以上、より好ましくは90
%以上、特に好ましくは92%,熱効率35%とする。
【0079】(実施例6)図33は新型沸騰水型原子力
発電における原子炉の断面図である。
【0080】原子炉圧力容器は、原子力発電所の中心機
器であり、ABWRでは、特にインターナルポンプを取
り付けるノズル部は、原子炉圧力容器内に温度および圧
力変化が生じても、インターナルポンプの回転機能へ影
響を与えば、また電動機部への熱の伝達が少なくなるよ
うな、スリーブ型の最適形状である。
【0081】また炉内構造物は、インターナルポンプ採
用による流動振動への影響を少なくしている。
【0082】炉心流量の計測は、インターナルポンプの
部分運転の状態を考慮して、実験による検証も含めて精
度の確保が図られている。タービンに流れる蒸気流量の
計測は、原子炉圧力容器の主蒸気ノズル部に設けたベン
チュリ構造によって行い、計測精度が十分確保される。
【0083】RPV(原子炉圧力容器)は、冷却材の圧
力バウンダリを構成するとともに、炉心および圧力容器
内部構造物を内蔵し保持する機能を持つ。
【0084】従来のRPVでは、燃料集合体764体,
ジェットポンプおよび内部構造物を収納して内径約6.
4m となっているが、ABWRでは燃料集合体が87
2体に増加したこと、インターナルポンプの炉内取り扱
いスペースを確保し内径を約7.1mとした。
【0085】従来のRPVの内高は約22mであるのに
対し、ABWRでは次に示す(a)〜(d)の要因によ
って約21mにした。
【0086】(a)高効率気水分離器の採用によって、
スタンドパイプ長さを短くしたこと。 (b)FMCRDの採用により、制御棒落下速度制限器
が不要になったこと。
【0087】(c)上ぶた・主フランジ構造変更による
上ぶた高さを低くしたこと。
【0088】(d)下鏡の皿型形状の高さを低くしたこ
と。
【0089】下鏡形状はインターナルポンプの採用に伴
い、インターナルポンプの圧力容器下部への据付け必要
スペースを確保すること、および冷却水の循環流路を考
慮して下鏡形状を従来の半球型から皿型にした。また、
インターナルポンプを一体鍛造とし、溶接線数の少ない
設計とした。
【0090】支持スカートは、インターナルポンプの取
り扱いなどに必要なスペースを確保するとともに、イン
ターナルポンプ用の熱交換器をペデスタル内に設置する
ために胴部を円錐形状とした。
【0091】インターナルポンプの採用に伴い、従来の
プラントの冷却材再循環出口・入口ノズルがなくなるの
で、胴部炉心領域以下に大口径ノズルのないものにし、
大きな冷却材喪失事故を仮定する必要はない。
【0092】従来のプラントでは、流量制限器は主蒸気
管上の隔離弁に至る立下り部分に設置されていたが、こ
れを主蒸気ノズルに設置することにより、主蒸気配管破
断事故に対する安全余裕の向上,格納容器スペースの最
適化を図った。
【0093】炉内構造物要目の実施例5のBWRとの比
較を表8に示す。
【0094】炉内構造物は、RPV内にあって、炉内の
支持と冷却材の流路の形成、および炉心で発生した熱
水,蒸気を気水分離する機能などの主要な役目のほか、
仮想事故下での冷却水の炉心注水路の確保など、その性
格上十分な健全性と信頼性が要求されている。
【0095】表9はABWRプラント用蒸気タービン・
発電機設備の基本仕様は、50Hz用で比較すると、B
WRプラントに比較しABWRプラントでは、原子炉熱
出力19.2%増に対して電気出力23.3%増とした高
効率形プラントである。
【0096】
【表9】
【0097】本実施例でも実施例5と同様に各炉内部材
の結合のためのボルト,ナットを実施例1〜4に記載の
平均結晶粒10〜600nmを有する焼結鋼を使用する
ことができることは勿論であるが、その他実施例5に記
載の炉心構造物への適用についても前述の実施例と同様
である。
【0098】(実施例7)図34は加圧水型原子炉(P
WR)の炉内構造の斜視図である。
【0099】原子炉関係設備には原子炉,一次冷却回路
およびその補助設備などがあり、図に示すように原子炉
容器とその中に収納される炉,炉内構造物,制御棒クラ
スタおよび駆動装置よりなる。
【0100】炉心は燃料集合体群が上,下部炉心板およ
びバッフル(シュラウド)で固定された部分で、全体的
にほぼ円柱形をなしている。
【0101】原子炉容器の冷却材出入口ノズルおよび低
圧注入ノズルは炉心上部よりさらに上方に取り付けら
れ、炉心は常に冷却材中にあるように考慮されている。
【0102】原子炉容器上部のノズルより入る一次冷却
材は炉心バルブ構造物と原子炉容器間の円環部を下方に
流れ、原子炉容器底部で上方に方向を変えて混合板を通
り、一流量分布で炉心下部に入る。燃料要素の核***に
より発生する熱を吸収して高温になった一次冷却材は原
子炉容器上部のノズルより蒸気発生器に送られる。
【0103】炉心の有する反応度は次の2方法で制御さ
れる。
【0104】(1)制御棒クラスタによる起動,停止,
負荷変化などに伴う比較的急速な反応度変化の制御。
【0105】(2)一次冷却材中に溶解されるほう素濃
度の調整による燃料燃焼に伴う反応度減少の補償,X
e,Smの変化に伴う反応度の変化,常温から運転温度
までの温度変化によって起こる反応度の変化など緩慢な
反応度変化の制御。
【0106】炉心は出力により所定数の燃料集合体を
上,下炉心板とバッフルにより、ほぼ円柱形に形成され
ている。発電出力と燃料集合体数とは300〜500M
Weでは121個,800MWeでは157〜177
個,1100MWeでは193〜249個である。
【0107】炉心重量は下部炉心支持板,炉心バレル,
上部炉心支持板などにより原子炉容器のフランジに支持
されている。また、炉心部の横振動は炉心バレル下端側
面にある数個のキーとそれに対応する位置にある原子炉
容器側キー溝により抑制される。
【0108】炉心は大体同数の同心円状の燃料集合体を
有する3領域に分けられ、初装荷燃料の場合は濃縮度を
変え、外周部の方に濃縮度の高い燃料集合体を装荷す
る。燃料交換の場合は中心領域の燃料を取り出し、その
外側の二つの領域の燃料を中心方向に移動し、外周に新
燃料を装填する3領域、外→内式3サイクル方式である
が、他、炉心中央部の高燃焼度に達した燃料を取り出し
その位置に外周部の燃料を系し、外周部に新燃料を装荷
する。いわゆる3領域チェッカーボード式3サイクル方
式もある。
【0109】これらの方式により、炉心の出力分布が平
坦化されて出力密度を高くすることができ、また燃料の
平均燃焼度が高くなり、燃料費を低下させることができ
る。PWRでは燃料取替期間は燃料により異なるが1年
以上である。
【0110】なお、燃焼度は次第に上がり、平衡炉心平
均約33000MWD/MT(最大燃焼度50000M
WD/MT)のものがある。
【0111】本実施例でも実施例6と同様に炉内構造材
として実施例1〜5に記載の平均結晶粒径10〜600
nmの微細結晶粒を有する焼結鋼を用いることができ
る。炉心構造材の部品として、上部炉心支持板,炉心バ
レル,上部炉心板,燃料集合体では実施例5と同様、下
部炉心支持板,下部炉心板,バッフル支持板,炉心バッ
フル,制御棒クラスタ,支持パット,制御棒クラスタ案
内管,制御棒クラスタ駆動軸の他、これを結合するボル
ト,ナット類が特に有効である。
【0112】本実施例によれば実施例5と同様の運転年
数,稼働率,運転期間,定検期間及び熱効率が得られ
る。
【0113】(実施例8)図35は、本発明鋼を用いた
トーラス型核融合装置の概要を縦断面図にて示したもの
である。図で、ペース131上にプラズマ133の加熱
及び制御を行うポロイダル磁場コイル134とダイバー
コイル135、及びプラズマ133を閉じ込めるトロイ
ダル磁場コイル136の内側に中空ドーナツ型の真空容
器137内に、例えばヘリウムのような冷却剤を供給し
て熱交換するブランケット138の内側に、燃料として
重水素若しくは三重水素を入れてプラズマ133を生成
するとともに、真空容器137の下部137aに遮蔽筒
体139に嵌装し、この遮蔽筒体139の内側にダイバ
ータコイル135に接続され、冷却管ヘッダ140に支
持された各ダイバータ141にプラズマ133より引出
されたプラズマの一部133a(He等の不純物)を当
て、さらに遮蔽筒体139の開口部139aに排気管4
2を介して排気ポンプ143を設け、排気管142の上
位の真空容器137に中性粒子入射装置144を設置し
た。
【0114】核融合装置は水冷構造を有する真空容器1
37内に重水素等を入れておき、他方、ポロイダル磁場
コイル134,ダイバータコイル135及びトロイダル
磁場コイル136に電流を供給し、真空容器137内の
重水素等をプラズマ133に置換すると共に、真空容器
137内に中性粒子入射装置144で中性粒子を照明し
てプラズマ133を二次加熱し、このプラズマ133に
生じた熱エネルギをブランケット38内に流れる冷却剤
と熱交換し、この熱交換した冷却剤を装置外に取り出し
て、これにより、例えばタービンを駆動し得るものであ
る。また一方、真空容器137内のプラズマ133のス
パッタリングにより生じる不純物は、プラズマ発生効率
を低減させるばかりでなく、真空容器137表面の高熱
による損傷の原因となるので、この損傷の原因となる不
純物を除去するためにダイバータ141が設けられてお
り、ダイバータ141に不純物を当てて除去するもので
ある。ブランケット138の内側には第一壁146が設
けられ、水冷却される金属ベース147にセラミックス
タイル148がメタル接合されたものとなっている。
【0115】図36はダイバータ141の概要を示すも
のである。図で、ダイバータ141はプラズマから大き
な熱負荷と、ダイバータ141に発生するうず電流が大
きな電磁力となって作用する。ダイバータ141は、長
尺の板が複数トーラス方向に並び、冷却管ヘッダ140
とサブヘッダ140a及びダイバータ141の下面に取
り付けた支持架台145により支持されている。また、
ダイバータ141は複数枚を1ブロックとし、トーラス
方向に複数個のブロックにより構成されている。各ブロ
ックは水冷却される金属ベース147にセラミックスタ
イル148が結合した構造を有する。セラミックスタイ
ル148は0.2cal/cm・sec・℃ 以上の高熱伝導性を
有するものが好ましい。特にSiCにBe又はBe化合
物を0.2〜2重量%以上含む焼結体、AlN又はこれに
前述のBe化合物と同様に含む焼結体を用いるのが好ま
しい。
【0116】本実施例で、ダイバータ141,真空容器
137及び第一壁146はいずれも多量の中性子、およ
びプラズマから漏洩する種々の粒子線の照射を受け、ま
た冷却のために水と接する構造になっており、高温水と
接触することになる。これらの構造物の金属ベースに表
1のNo.5に関わる鋼で製作することにより、中性子照
射下での粒界水素割れ感受性を低減することができ、耐
照射脆化性の向上が図れる。
【0117】これらの構造はいずれも実施例1に示す熱
間圧延した後、冷間圧換と焼鈍を繰返した後、同様に1
050℃,30分の溶体化処理を行い、全オーステナイ
ト相からなる。
【0118】
【発明の効果】本発明によれば、一般的に粒界が材料劣
化の主因となり得る環境化で使用される強度部材に適用
され、耐食性,強度に優れるため、製品の安全性,信頼
性の向上に顕著な効果が得られる。また、原子炉炉心だ
けでなく、水冷却環境や水素が存在する環境で使用さ
れ、放射線照射損傷を受ける核融合炉用構造部材に適用
され、耐照射損傷性に優れるため、製品の安全性,信頼
性の向上に顕著な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の結晶粒超微細化オーステナイト鋼の平
均結晶粒径と耐力及び伸びの関係を示す特性図。
【図2】本発明に係る結晶粒超微細化オーステナイト鋼
を製造するのに用いた装置の斜視図。
【図3】本発明の結晶粒超微細化オーステナイト鋼を製
造するのに用いた機械的合金化粉末のミリング時間とX
線回折強度の関係を示す特性図。
【図4】本発明の結晶粒超微細化オーステナイト鋼を製
造するのに用いた機械的合金化粉末のミリング時間と平
均結晶粒径の関係を示す特性図。
【図5】本発明の結晶粒超微細化オーステナイト鋼を製
造するのに用いた機械的合金化粉末のミリング時間とX
線回折強度から求めた相変化の関係を示す特性図。
【図6】本発明に係る結晶粒超微細化オーステナイト鋼
を製造するのに用いた装置の説明図。
【図7】本発明のNo.5オーステナイト鋼の熱処理温度
と平均結晶粒径の関係を示す特性図。
【図8】本発明のNo.5オーステナイト鋼の熱処理時間
と平均結晶粒径の関係を示す特性図。
【図9】本発明のNo.5オーステナイト鋼と従来材実用
316L鋼の平均結晶粒径と耐力の関係を示す特性図。
【図10】本発明のNo.5オーステナイト鋼の真空焼鈍
材と圧延急冷材の応力−歪曲線を示す特性図。
【図11】応力腐食割れ試験方法を示す斜視図。
【図12】本発明の結晶粒超微細化オーステナイト鋼を
用いた原子炉炉心を示す斜視図。
【図13】上部格子板の部分平面図。
【図14】図15のVII部分の断面図。
【図15】VIII部分の拡大図。
【図16】上部格子板部分の拡大図。
【図17】図18のX部の拡大図。
【図18】XI部の拡大図。
【図19】炉心支持板の断面図。
【図20】燃料支持金具の斜視図。
【図21】周辺燃料支持金具の断面図。
【図22】図21のXV部の拡大図。
【図23】不具合い部の補修方法を示す説明図。
【図24】テーパ無しボルトを使用した補修部の断面
図。
【図25】テーパ付ボルトを使用した補修部の断面図。
【図26】上部格子板の正面図。
【図27】炉心支持板の正面図。
【図28】中性子計装検出管の断面図。
【図29】制御棒の部分の斜視図。
【図30】燃料集合体の断面図。
【図31】燃料棒の部分断面図。
【図32】中性子源ホルダの断面図。
【図33】ABWR原子炉の断面図。
【図34】PWRの炉心構造を示す断面図。
【図35】核融合炉の断面図。
【図36】ダイバータの斜視図。
【符号の説明】
1…粉砕タンク、2…冷却水入口、3…冷却水出口、7
…アジテータアーム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G21B 1/00 G21B 1/00 D G21C 3/10 G21C 3/10 B 3/30 5/00 C 3/34 3/30 V 5/00 3/34 Y (72)発明者 加藤 隆彦 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 近藤 保夫 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 稲垣 正寿 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量で、C0.1%以下,Si1%以下,
    N0.4%以下,Mn2%を越え15%以下の範囲で
    (Mn+Ni)9〜25%及びCr14〜20%を含有
    し、平均結晶粒径が1μm以下であり、90体積%以上
    のオーステナイト相を有することを特徴とする高耐食性
    高強度Cr−Mn系オーステナイト焼結鋼。
  2. 【請求項2】重量で、C0.1%以下,Si1%以下,
    N0.4%以下,Mn2%を越え15%以下の範囲で
    (Mn+Ni)9〜25%,Cr14〜20%及びMo
    3%以下を含有し、平均結晶粒径が1μm以下であり、
    90体積%以上のオーステナイト相を有することを特徴
    とする高耐食性高強度Cr−Mn系オーステナイト焼結
    鋼。
  3. 【請求項3】重量で、C0.1%以下,Si1%以下,
    N0.4%以下,Mn2%を越え15%以下の範囲で
    (Mn+Ni)9〜25%,Cr14〜20%及びTi
    1.0%以下,Zr2.0%以下,Nb1.0%以下の1
    種又は複数の元素を2.0% 以下を含有し、平均結晶粒
    径が1μm以下であり、90体積%以上のオーステナイ
    ト相を有することを特徴とする高耐食性高強度Cr−M
    n系オーステナイト焼結鋼。
  4. 【請求項4】重量で、C0.1%以下,Si1%以下,
    N0.4%以下,Mn2%を越え15%以下の範囲で(M
    n+Ni)9〜25%,Cr14〜20%,Mo3%以
    下及びTi1.0%以下,Zr2.0%以下,Nb1.0
    % 以下の1種又は複数の元素を2.0% 以下を含有
    し、平均結晶粒径が1μm以下であり、90体積%以上
    のオーステナイト相を有することを特徴とする高耐食性
    高強度Cr−Mn系オーステナイト焼結鋼。
  5. 【請求項5】重量で、C0.1%以下,Si1%以下,
    N0.4%以下,Mn2%を越え15%以下の範囲で
    (Mn+Ni)9〜25%、及びCr14〜20%含有
    する鋼粉又はこれにMo3%以下,Ti1.0%以下,
    Zr2.0%以下,Nb1.0% 以下の1種又はTi,
    Zr,Nbの複数の元素を2.0% 以下を含有する鋼粉
    に結晶粒径20nm以下でかつ加工誘起マルテンサイト
    変態相を有する加工粉末を形成する工程と、前記加工粉
    末を1000℃以下の温度で熱間静水圧焼結又は熱間押
    し出し加工を施す工程とを有することを特徴とする高耐
    食性高強度Cr−Mn系オーステナイト焼結鋼。
  6. 【請求項6】重量で、C0.1%以下,Si1%以下,
    P0.045%以下,S0.03% 以下,N0.4%以
    下,Mn2%を越え15%以下の範囲で(Mn+Ni)
    9〜25%及びCr14〜20%を含有するオーステナ
    イト鋼において、加工誘起マルテンサイト相を含む機械
    的加工粉末を用いて700℃〜1050℃の温度で固形
    化熱処理、あるいは固形化熱処理とそれに続く固形化物
    の加工熱処理を実施し、室温の体積率で90%以上がオ
    ーステナイト相であり、平均結晶粒径が10nm〜10
    00nmであることを特徴とする高耐食性高強度Cr−
    Mn系オーステナイト焼結鋼。
  7. 【請求項7】重量で、C0.1%以下,Si1%以下,
    P0.045%以下,S0.03%以下,N0.4%以
    下,Mn2%を越え15%以下の範囲で(Mn+Ni)
    9〜25%,Cr14〜20%及びMo2〜3%を含有
    するオーステナイト鋼において、加工誘起マルテンサイ
    ト相を含む機械的加工粉末を用いて、700℃〜105
    0℃の温度で固形化熱処理、あるいは固形化熱処理とそ
    れに続く固形化物の加工熱処理を実施し、室温の体積率
    で90%以上がオーステナイト相であり、平均結晶粒径
    が10nm〜1000nmであることを特徴とする高耐
    食性高強度Cr−Mn系オーステナイト焼結鋼。
  8. 【請求項8】重量で、C0.1%以下,Si1%以下,
    P0.045%以下,S0.03% 以下,N0.4%以
    下,Mn2%を越え15%以下の範囲で(Mn+Ni)
    9〜25%,Cr14〜20%、及びTi1.0%以
    下,Zr2.0% 以下,Nb1.0%以下のうち1種あ
    るいは複数の元素を2.0%以下 を含むオーステナイト
    鋼において、加工誘起マルテンサイト相を含む機械的加
    工粉末を用いて、700℃〜1050℃の温度で固形化
    熱処理、あるいは固形化熱処理とそれに続く該固形化物
    の加工熱処理を実施し、室温での体積率で90%以上が
    オーステナイト相であり、平均結晶粒径が10nm〜1
    000nmであることを特徴とする高耐食性高強度Cr
    −Mn系オーステナイト焼結鋼。
  9. 【請求項9】重量で、C0.1%以下,Si1%以下,
    P0.045%以下,S0.03% 以下,N0.4%以
    下,Mn2%を越え15%以下の範囲で(Mn+Ni)
    9〜25%,Cr14〜20%,Mo2.0〜3.0%、
    及びTi1.0% 以下,Zr2.0%以下,Nb1.0%
    以下のうち1種あるいは複数の元素を2.0%以下 を含
    むオーステナイト鋼において、加工誘起マルテンサイト
    相を含む機械的加工粉末を用いて700℃〜1050℃
    の温度で固形化熱処理、あるいは固形化熱処理とそれに
    続く固形化物の加工熱処理を実施し、室温の体積率で9
    0%以上がオーステナイト相であり、平均結晶粒径が1
    0nm〜1000nmであることを特徴とする高耐食性
    高強度Cr−Mn系オーステナイト焼結鋼。
  10. 【請求項10】重量で、C0.1%以下,Si1%以
    下,N0.4%以下,Mn2%を越え15%以下の範囲
    で(Mn+Ni)9〜25%及びCr14〜20%を含
    有する鋼粉又はこれにMo3%以下,Ti1.0%以
    下,Zr2.0%以下,Nb1.0% 以下の少なくとも
    1種でTi,Zr,Nbの複数の元素を合計で2.0%
    以下を含有する鋼粉をアトマイズ粉末あるいは総体とし
    て前記組成を満たす混合粉末を100℃以下で30〜1
    00時間アトライタあるいはボールミルを用いて機械的
    にグラインディングまたは合金化処理し、結晶粒径が1
    5nm以下の加工誘起マルテンサイト変態相を有する加
    工粉末を形成する工程と、前記加工粉末を熱間静水圧焼
    結または熱間押し出し法にて700〜1050℃の温度
    範囲で固形化熱処理あるいは固形化熱処理とそれに続く
    最終加工熱処理をすることにより室温の体積率で90%
    以上がオーステナイト相となり、10nm〜1000n
    mの範囲で平均結晶粒径を調整することを特徴とする高
    耐食性高強度Cr−Mn系オーステナイト焼結鋼の製造
    方法。
  11. 【請求項11】重量で、C0.1%以下,Si1%以
    下,N0.4%以下,Mn2%を越え15%以下の範囲
    で(Mn+Ni)9〜25%及びCr14〜20%を含
    有するCr−Mn系オーステナイト焼結鋼又はこれにM
    o3%以下,Ti1.0% 以下,Zr2.0%以下,N
    b1.0%以下の少なくとも1種でTi,Zr,Nbの
    複数の元素を合計で2.0% 以下を含有するCr−Mn
    系オーステナイト焼結鋼よりなることを特徴とする原子
    炉内部材。
  12. 【請求項12】重量で、C0.1%以下,Si1%以
    下,N0.4%以下,Mn2%を越え15%以下の範囲
    で(Mn+Ni)9〜25%及びCr14〜20%を含
    有するCr−Mn系オーステナイト焼結鋼又はこれにM
    o3%以下,Ti1.0% 以下,Zr2.0%以下,N
    b1.0%以下の少なくとも1種でTi,Zr,Nbの
    複数の元素を合計で2.0% 以下を含有するCr−Mn
    系オーステナイト焼結鋼よりなることを特徴とする締結
    部材。
  13. 【請求項13】水と接触し、中性子照射を受けるCr−
    Mn系オーステナイト鋼からなる構造部材において、平
    均結晶粒径が1μm以下であることを特徴とする高耐食
    性高強度構造部材。
  14. 【請求項14】原子炉圧力容器内に中性子源パイプ,炉
    心支持板,中性子計装管,制御棒挿入パイプ,シュラウ
    ド,上部格子板,燃料集合体用被覆管及びチャンネルボ
    ックスの構造部品を備えた原子炉において、前記構造部
    品の少なくとも一つが、1μm以下の平均結晶粒径を有
    するCr−Mn系オーステナイト鋼よりなることを特徴
    とする原子炉。
  15. 【請求項15】中性子源パイプ,炉心支持板,中性子計
    装管,制御棒挿入パイプ,シュラウド,上部格子板,燃
    料集合体用被覆管及びチャンネルボックスの構造部品を
    備えた原子炉において、前記構造部品の少なくとも一つ
    が、重量で、C0.1% 以下,Si1%以下,N0.4
    % 以下,Mn2%を越え15%以下の範囲で(Mn+
    Ni)9〜25%及びCr14〜20%を含み、又はこ
    れにMo3%以下,Ti1.0%以下,Zr2.0%以
    下,Nb1.0% 以下の少なくとも1種でTi,Zr,
    Nbの複数の元素を合計で2.0% 以下を含み、1μm
    以下の平均結晶粒径を有するCr−Mn系オーステナイ
    ト鋼よりなることを特徴とする原子炉。
  16. 【請求項16】請求項14において、前記原子炉の熱出
    力が3200MW以上,原子炉圧力7.0MPa 以上,
    原子炉水温度288℃以上,前記電気出力が1100M
    W以上であり、前記原子炉圧力容器内に設けられた中性
    子源パイプ,炉心支持板,中性子計装管,制御棒挿入パ
    イプ,シュラウド及び上部格子板の各構成部品の少なく
    とも一つを30年以上無交換で使用でき、稼働率を85
    %以上とした原子力発電プラント。
  17. 【請求項17】請求項14において、前記原子炉の熱出
    力が4300MW以上,原子炉圧力が7.0MPa 以
    上,原子炉水温度が288℃以上,前記電気出力が15
    00MW以上,稼働率85%以上及び12ケ月運転後の
    定検期間を1回当り50日以内とした原子力発電プラン
    ト。
  18. 【請求項18】原子炉圧力容器内に中性子源パイプ,炉
    心支持板,中性子計装管,制御棒挿入パイプ,シュラウ
    ド,上部格子板,燃料集合体用被覆管及びチャンネルボ
    ックスの構造部品を備えてなる原子炉用構成部品におい
    て、前記構造部品の少なくとも一つが全オーステナイト
    組織を有し、平均結晶粒径が1μm以下であるCr−M
    n系オーステナイト鋼よりなることを特徴とする原子炉
    用構成部品。
  19. 【請求項19】水冷構造を有する真空容器内にプラズマ
    側にセラミックスタイルが設けられ水冷構造を有するダ
    イバータ、およびプラズマ側にセラミックスタイルが設
    けられ水冷構造を有する第一壁の構成部品を備えた核融
    合炉において、前記構成部品の少なくとも一つが平均結
    晶粒径が1μm以下であるCr−Mn系オーステナイト
    鋼よりなることを特徴とする核融合炉。
  20. 【請求項20】水冷構造を有する真空容器,セラミック
    スタイルが設けられ水冷構造を有するダイバータ、およ
    びプラズマ側にセラミックスタイルが設けられ水冷構造
    を有する第一壁を備えた核融合炉用構成部品において、
    前記構成部品の少なくとも一つが、平均結晶粒径が1μ
    m以下であるCr−Mn系オーステナイト鋼よりなるこ
    とを特徴とする核融合炉用構成部品。
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