JPH1087554A - アミドカルボン酸またはアルコキシカルボン酸およびそれらの塩の製造方法 - Google Patents

アミドカルボン酸またはアルコキシカルボン酸およびそれらの塩の製造方法

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JPH1087554A
JPH1087554A JP26366896A JP26366896A JPH1087554A JP H1087554 A JPH1087554 A JP H1087554A JP 26366896 A JP26366896 A JP 26366896A JP 26366896 A JP26366896 A JP 26366896A JP H1087554 A JPH1087554 A JP H1087554A
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acid
carboxylic acid
alcohol
chlorine
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Kenji Yokoi
健二 横井
Ryuichi Nakagawa
龍一 中川
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗浄剤用界面活性剤として有用なアミドエー
テルカルボン酸、アルコキシエーテルカルボン酸、アル
ケニルオキシエーテルカルボン酸、或いはそれらの塩等
のカルボン酸類を、高純度で経済的に製造する方法を提
供する。 【解決手段】 アミド基及び/又はアルコキシ基、或い
はアルケニルオキシ基、或いは更にエーテル基を有する
アルコールを、ニトロキシドラジカルおよび、アルカリ
金属ハライドまたはアルカリ土類金属ハライドの存在下
に、塩素系酸化剤で酸化し、対応するカルボン酸または
その塩を製造する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アミド−および/
またはアルコキシ−或いはアルケニル−オキシカルボン
酸またはそれらの塩の新規製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】工業分野や家庭などにおいて、一般に使
用されている洗浄剤の成分としては、界面活性剤の中で
も特にアニオン界面活性剤が広く用いられている。この
アニオン界面活性剤には各種の構造のものがあるが、最
近は水溶性が良く、洗浄力、泡立ちが良好で、皮膚や毛
髪にマイルドなものが望まれている。これらに対応する
研究のうち、このようなアニオン界面活性剤として、ア
ミドエーテルカルボン酸、アルコキシエーテルカルボン
酸、アルケニルエーテルカルボン酸等がある。
【0003】アルコール、例えばアミド基、アルコキシ
基、またはアルケニルオキシ基を有するアルコール或い
はさらにエーテル基を有するアルコールを酸化して、対
応するカルボン酸を製造する方法は、以下に示すように
種々のものが知られている。 特開昭62−198649号公報(花王) ポリオキシエチレン脂肪酸アミド及びポリオキシエチレ
ンアルキルアミンを、白金及び/又はパラジウム、或い
はこれとセレン、テルル、アンチモン、スズ、ビスマス
及び鉛からなる触媒の存在下に、酸素含有ガスで接触酸
化することによりカルボン酸を製造する方法が開示され
ている。しかし、この方法は、高温を要すること、高価
な貴金属を使用しなければならないという問題がある。 J Org.Chem.52,2559(1987) 4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−
オキシルあるいはそのオキソアンモニウム塩を用いて、
水/塩化メチレンの系で相関移動触媒の存在下に、1級
アルコールをアルデヒド或いはカルボン酸に酸化する方
法が開示されている。しかし、この方法は、高価な相関
移動触媒を使用しなければならないという問題がある。
【0004】また、酸化反応をニトロキシドラジカルの
存在下に行う方法としては、以下に示す方法が知られて
いる。 特開平5−194334号公報(Sandz A.G.) ポリオキシアルキレンシロキサン、ポリオキシアルキレ
ンアミン、アルキルポリオキシアルキレン、ポリオキシ
アルキレンブロックコポリマー、アルキルアミドポリオ
キシアルキレン及びアルキルポリグルコシドより選ばれ
るヒドロキシ基含有化合物を弱塩基及び触媒量のヒンダ
ードニトロキシドの存在下、少なくとも等モル量の無機
もしくは有機ハロ含有酸化剤と反応させることにより対
応するカルボキシルレートを製造する方法が開示されて
いる。しかし、この方法ではカルボン酸への転化率が充
分とはいえない。 特開平4−283537(Shell Int.) 2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシルの存
在下で次亜塩素酸ナトリウムなどの酸化剤を用いてアル
コキシアルカノールを酸化し対応するアルコキシアルカ
ン酸を製造する方法が開示されている。しかし、この方
法は、カルボン酸への転化率および選択率が充分とはい
えない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アミド基、
アルコキシ基、アルケニルオキシ基、或いはこれらの2
種以上の基を有するアルコール或いは更にエーテル基を
有するアルコールを酸化することにより、選択率が高
く、目的とするカルボン酸または塩を製造する方法を提
供することを目的とする。
【0006】
【発明を解決する手段】本発明によれば、アミド基およ
び/またはアルコキシ基或いはアルケニルオキシ基を有
するアルコールを、ニトロキシドラジカルおよびアルカ
リ金属ハライドまたはアルカリ土類金属ハライドの存在
下に、塩素系酸化剤で酸化することを特徴とするアミド
−および/またはアルコキシ−或いはアルケニルオキシ
−カルボン酸またはそれらの塩の製造方法が提供され
る。即ち本発明者らは、鋭意検討の結果、フリーラジカ
ルニトロキシドの存在下に塩素系酸化剤により、アミド
基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基等を有し、或い
は更にエーテル基を有するアルコールを酸化するに際
し、アルカリ金属ハライドまたはアルカリ土類金属ハラ
イドを添加することにより、目的とするカルボン酸への
選択率が大幅に向上することを見出し、本発明を完成す
るに至った。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法で使用する原料
アルコールは、例えば下記一般式(1) 〔化1〕 R1-X-(CH2)1O(AO)m(C24O)nH (1) (式中、R1 ;炭素数8〜22の直鎖または分岐鎖の、
アルキル基またはアルケニル基 X ;−CON(R2)-または -N(R2)CO-或いは酸素
原子 R2 ;H、炭素数1〜6のアルキル基またはヒドロキシ
アルキル基、或いは、-(AO)m(C24O)nH A ;炭素数2〜4の、直鎖または分岐のアルキレン基 l ;1〜6の整数 m、n;0〜20
)で表される、アミド基、アルコキシ基、
アルケニルオキシ基を有し、或いは更にエーテル基を有
するアルコールである。
【0008】本発明の製造方法においては、原料アルコ
ールを安定なニトロキシドラジカルおよびアルカリ(ま
たはアルカリ土類)金属ハライドの存在下に、塩素系酸
化剤で酸化することにより、下記一般式(2)で表され
る対応するカルボン酸またはその塩を製造することがで
きる。 〔化2〕 R1-X-(CH2)1O(AO)m(C24O)n-1CH2COOM (2) (式中、R1 ;炭素数8〜22の直鎖または分岐鎖の、
アルキル基またはアルケニル基 X ;−CON(R3)-または -N(R3)CO-或いは酸素
原子 R3 ;H、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数2〜
5のカルボキシアルキル基、或いは-(AO)m(C24O)
n-1CH2COOM A ;炭素数2〜4の、直鎖または分岐のアルキレン基 l ;1〜6の整数 m、n;0〜20 M ;水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ア
ンモニウム、または有機アンモニウム
【0009】但し、m≠O、n=Oの場合は、下記一般
式(3)で表されるカルボン酸またはその塩を製造する
ことができる。
【化3】 R1-×-(CH2)lO(AO)m-1-B-COOM (3) (式中、R1、A、 l、Mは前記と同じ) X ;-CON(R4)-または-N(R4)CO- 或いは酸素原子 R4 ;H、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数2〜
5のカルボキシアルキル基、或いは-(AO)m-1-B-CO
OM B ;A基から水酸基に結合したメチレン基を除いた基 m ;1〜20
【0010】また、m=0、n=0の場合は、下記一般
式(4)で表されるカルボン酸またはその塩を製造する
ことができる。
【化4】 R1-X-(CH2)l-1−COOM (4) (式中、R1、Mは前記と同じ X ;CONR5または-N(R5)CO- 或いは酸素原子 R5 ;炭素数1〜6のアルキル基または炭素2〜5のカ
ルボキシアルキル基 l ;2〜6の整数
)
【0011】本発明で用いる安定なニトロキシドラジカ
ル(ヒンダードニトロキシド)は、Nに隣接する炭素上
の置換基に水素を含まない環状あるいは非環状の2級ア
ミンの、過酸化物などによる酸化あるいは相当するヒド
ロキシアミンの酸化などによって製造される。このよう
なニトロキシドは、下記文献 Chem. Review,78,37(1978). G.Rozantsev,″Free Nitroxyl Radicals″,Plenum Pub.
Corp., New York,1970. E.G.Rozantsev,V.D.Sholle, Synthesis,1971,190. などに記載されている安定なニトロキシラジカルが使用
できる。それらには、直鎖状、環状、2環状あるいは、
複数のニトロキシラジカルを連結した高分子状のものも
含まれる。
【0012】ニトロキシドラジカルの好ましいものを以
下に示す。 2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル 2,2,5,5−テトラメチル−ピロリジン−1−オキシル 1−アザ−2,2,7,7−テトラメチル−シクロヘプタン−
1−オキシル また、これらの誘導体も使用でき、好ましいものを以下
に示す。 4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン
−1−オキシル 4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−
1−オキシル 4−エトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−
1−オキシル 4−アセチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリ
ジン−1−オキシル 4−カルバモイル−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジ
ン−1−オキシル 4−ベンゾイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペ
リジン−1−オキシル 4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1
−オキシル 2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル−
4−サルフェート 2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル−
4−ホスフェート 3−カルバモイル−2,2,6,6−テトラメチル−ピロリジ
ン−1−オキシル 更に、これらの前駆体であるアミンあるいはヒドロキシ
ルアミンを用い、使用時にこれを酸化して使用すること
もできるし、安定フリーラジカルニトロキシドを次亜塩
素酸塩などで酸化しオキソアンモニウム塩として使用し
ても良い。
【0013】ニトロキシドラジカルの使用量は、原料ア
ルコール1当量に対し、0.001〜0.5モル当量、
好ましくは、0.005〜0.1モル当量である。
【0014】本発明で用いる塩素系酸化剤の具体例を以
下に示す。塩素、次亜塩素酸塩、トリクロロイソシアヌ
ル酸、ジクロロイソシアヌル酸など。これらのうち、好
ましいものは、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カル
シウム、塩素である。
【0015】塩素系酸化剤の使用量は、原料アルコール
1当量に対し等モル以上、好ましくは、1.5〜3モル
当量である。
【0016】本発明で用いるアルカリ金属ハライドおよ
びアルカリ土類金属ハライドの具体例を以下に示す。ア
ルカリ金属臭素化物、アルカリ金属塩素化物、アルカリ
土類金属臭素化物、アルカリ土類金属塩素化物。塩化ナ
トリウム、臭化ナトリウム、塩化カリウム、臭化カリウ
ム、塩化カルシウム、臭化カルシウム、塩化マグネシウ
ム、臭化マグネシウムなど。
【0017】アルカリ金属ハライドまたはアルカリ土類
金属ハライドの使用量は、原料アルコール1当量に対
し、0.01〜0.5モル当量、好ましくは、0.05
〜0.3モル当量である。
【0018】本発明の原料アルコールを酸化して、対応
するカルボン酸を製造する方法において、該酸化反応
は、pH10以下、好ましくはpH9以下、更に好まし
くはpH8,0〜9.0で行う。該酸化反応をこのよう
はpHの範囲で行うには、塩素系酸化剤を原料アルコー
ル1当量に対し0.10モル当量添加した段階でpHが
8.0〜9.0となるように調整し、以降pH9.0以
下で反応させる。
【0019】本発明において、該酸化反応をこのように
pH調整を行うには、pH調整剤を用いることができる
が、反応系のpHを10以下(好ましくは8.0〜9.
0)にできるものであれば何でも良い。pH調整剤とし
ては、好ましくはギ酸、酢酸、プロピオン酸などの有機
酸、硫酸、塩酸、燐酸などを用いることができる。
【0020】該酸化反応の反応温度としては、−10〜
60℃、好ましくは0〜30℃であり、塩素系酸化剤を
添加し、20〜60℃で熟成を行う。
【0021】本発明において、上記酸化反応は、溶媒の
存在下に行うのが好ましく、該溶媒としては、水溶媒で
もよいが、反応をよりマイルドに行うためには、パラフ
ィン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコー
ルジメチルエーテル、トルエン、アセトニトリル、酢酸
エチルなどの溶媒を用いても良い。
【0022】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。
【0023】〔原料アルコールの製造例1〕 前記一般式(1)において、R1;C1123-、R2
H、X;-CONH-、1;2、m;0、n;3.9の化
合物の合成 1 lオートクレーブに108g(0.5モル)のラウ
リン酸メチルと31.5g(0.52モル)のモノエタ
ノールアミンおよび0.6gのナトリウムメチラートを
加え、減圧下(160mmHg)、110℃で2時間加
熱後、更に0.6gのナトリウムメチラートを加え、1
60mmHg、80℃で5時間熟成し、生成するメタノ
ールを完全に留去した。室温に徐冷し、ラウリン酸モノ
エタノールアミドが得られた。この反応生成物に0.6
gのナトリウムメチラートを加え、100〜120℃で
保ちながら、88g(2.0モル)のエチレンオキサイ
ドを30分かけて徐々に圧入した。圧入終了後約1時間
反応し、更に0.6gのナトリウムメチラートを加え7
0℃で6時間熟成した。反応生成物を酢酸で中和後、イ
オン交換水を加えて加熱し、曇点分離した。エチレンオ
キサイド付加モル数は3.9モルであった。
【0024】〔原料アルコールの製造例2〕 前記一般式(1)において、R1;C1225-、R2
H、X;-NHCO-、1;2、m;0、n;6.0の化
合物の合成 撹拌後、還流コンデンサー、窒素吹込管、滴下ロート、
温度計を付けた1 lの四つ口フラスコに185g
(1.0モル)のドデシルアミンで仕込み、窒素を吹込
みながら、72g(1.0モル)のβ-プロピオラクト
ンを滴下ロートから徐々に添加した。発熱により温度が
上昇するので40℃以下に保ちつつ滴下を行った。滴下
終了後50℃で更に4時間熟成を行った。反応液を冷却
後、エチルテーテル500mlを加えてエーテル相を分
離し、イオン交換水で2回洗浄した。エーテルを留去す
ることによりN−ドテシル−β−ヒドロキシプロピオア
ミド221g(0.86モル)を得た。この反応生成物
128g(0.5モル)と4gの20%カセイソーダ
(0.02モル)を500mlオートクレーブに入れ減
圧下(80mmHg)90℃で1時間撹拌後、100〜
110℃に保ちながら、135g(3.1モル)のエチ
レンオキサイドを50分かけて徐々に圧入した。圧入終
了後、約1時間熟成した。反応生成物を中和後、イオン
交換水を加えて加熱し、曇点分離した。エチレンオキサ
イド付加モル数は6.0モルであった。
【0025】次に、上記製造例1及び2で得られたアル
コール、および高級アルコールエトキシレート、或いは
高級脂肪酸モノエタノールアミドを用いて、対応するカ
ルボン酸を製造する実施例及び比較例を示す。尚、製造
されたカルボン酸の純度試験は、以下の方法で行った。 〈純度試験法〉以下の実施例で得られたアミド基、エー
テル基を有するカルボン酸の純度試験は、反応生成物の
酸カルボン酸価(試料1g中に含まれる遊離脂肪酸を中
和するに要する水酸化カリウムのmg数)を測定し、次
式により行った。 純度(%)=[酸価 /(56108/カルボン酸の分
子量)]×100
【0026】[実施例1]撹拌機、pHメーター、滴下
ロート、温度計を付けた1 lの四つ口フラスコに、4
1.5gの製造例1で得られたアミド基、エーテル基を
持ったアルコールと0.3gの2,2,6,6−テトラメチル
−ピペリジン−1−オキシル、12mlの10%臭化カ
リウム水溶液を加え、15℃で撹拌しながら15mlの
5%次亜塩素酸ナトリウムを滴下後、20%硫酸でpH
を8.6に調整した。反応温度を15℃に保ちながら更
に350mlの5%次亜塩素酸ナトリウムを滴下した。
この際、必要に応じてpHを9以下に調整した。滴下終
了後1時間撹拌し、徐々に温度を上げ35℃で更に3時
間撹拌を続けた。得られた反応混合物のpHを2に調整
し、加熱して上層を分離した。赤外線吸収スペクトルで
1725cm-1付近にカルボン酸基、1635cm-1
アミド基、1120cm-1にエーテル基の吸収が認めら
れた。酸価より求めたカルボン酸の純度は98%であっ
た。
【0027】[実施例2]撹拌機、pHメーター、滴下
ロート、温度計を付けた11の四つ口フラスコに、5
2.1gの製造例2で得られたアミド基、エーテル基を
持ったアルコールと0.6gの4−ヒドロキシ−2,2,6,
6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、10m
lの10%臭化ナトリウム水溶液を加え、20℃で撹拌
しながら15mlの5%次亜塩素酸ナトリウムを滴下
後、20%硫酸でpHを8.6に調整した。反応温度を
20℃に保ちながら更に300mlの5%次亜塩素酸ナ
トリウムを滴下した。この際、必要に応じてpHを9以
下に調整した。滴下終了後1時間撹拌し、徐々に温度を
上げ40℃で更に3時間撹拌を続けた。得られた反応混
合物のpHを2に調整し、加熱して上層を分離した。酸
価より求めたカルボン酸の純度は97%であった。
【0028】[実施例3]撹拌機、pHメーター、滴下
ロート、温度計を付けた1 lの四つ口フラスコに、4
1.5gの製造例1で得られたアミド基、エーテル基を
持ったアルコールと0.3gの 2,2,6,6−テトラメチル
−ピペリジン−1−オキシル、8mlの10%塩化カリ
ウム水溶液及び50mlのアセトニトリルを加え、15
℃で撹拌しながら15mlの5%次亜塩素酸ナトリウム
を滴下後、20%硫酸でpHを8.6に調整した。反応
温度を15℃に保ちながら更に330mlの5%次亜塩
素酸ナトリウムを滴下した。この際、必要に応じてpH
を9以下に調整した。滴下終了後1時間撹拌し、徐々に
温度を上げ35℃で更に3時間撹拌を続けた。得られた
反応混合物の溶媒を留去した後、pHを2に調整し、加
熱して上層を分離した。 酸価より求めたカルボン酸の
純度は99%であった。
【0029】[実施例4]撹拌機、pHメーター、適下
ロート、温度計を付けた1 lの四つ口フラスコに、4
0.6gのポリオキシエチレン(P=5)ラウリルエー
テルと0.4gの4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメ
チル−ピペリジン−1−オキシル、10mlの10%臭
化カリウム水溶液及び50mlのアセトニトリルを加
え、15℃で撹拌しながら15mlの5%次亜塩素酸ナ
トリウムを滴下後、20%硫酸でpHを8.6に調整す
る。反応温度を15℃に保ちながら更に350mlの5
%次亜塩素酸ナトリウムを滴下する。この際、必要に応
じてpHを9以下に調整する。滴下終了後、1時間撹拌
し、徐々に温度を上げ35℃で更に4時間撹拌を続け
る。得られた反応混合物の溶媒を留去した後、pHを2
に調整し、加熱して上層を分離する。赤外線吸収スペク
トルで1720cm-1付近にカルボン酸基、1120c
-1付近にエーテル基の吸収が認められた。酸価より求
めたカルボン酸の純度は、97%であった。
【0030】[実施例5]撹拌機、pHメーター、滴下
ロート、温度計を付けた1 lの四つ口フラスコに、2
4.3gのラウリン酸モノエタノールアミドと0.3g
の2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシ
ル、5mlの10%臭化ナトリウム水溶液および50m
lのアセトニトリルを加え、15℃で撹拌しながら15
mlの5%次亜鉛塩素酸ナトリウムを滴下後、20%硫
酸でpHを8.6に調整する。反応温度を15℃に保ち
ながら更に330mlの5%次亜塩素酸ナトリウムを滴
下する。この際、必要に応じてpHを9以下に調整す
る。滴下終了後1時間撹拌し、徐々に温度を上げ35℃
で更に3時間撹拌を続ける。得られた反応混合物の溶媒
を留去したあと、pHを2に調整し、加熱して上層を分
離する。赤外線吸収スペクトルで1720cm-1付近に
カルボン酸基、1670cm-1付近にカルボン酸の吸収
が認められた。酸価より求めたカルボン酸の純度は、9
4%であった。
【0031】[比較例1]実施例1において、 2,2,6,6
−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシルを添加しな
い以外は同じ方法で反応を行った。酸価より求めたカル
ボン酸の純度は、18%であった。
【0032】[比較例2]実施例1において、次亜塩素
酸ナトリウムを添加しない以外は同じ方法で反応を行っ
た。酸価より求めたカルボン酸の純度は、0%であっ
た。
【0033】[比較例3]実施例1において、臭化ナト
リウムを添加しない以外は同じ方法で反応を行った。酸
価より求めたカルボン酸の純度は、91%であった。
【0034】[比較例4]実施例1において、臭化ナト
リウムを添加せず、pH調整剤として炭酸水素ナトリウ
ムを使用した以外は同じ方法で反応を行った。(特開平
5−194334の方法に準拠) 酸価より求めたカルボン酸の純度は、90%であった。
【0035】[比較例5]実施例4において、臭化カリ
ウムを添加しない以外は同じ方法を行った。酸価より求
めたカルボン酸の純度は89%であった。
【0036】[比較例6]実施例5において、臭化ナト
リウムを添加しない以外は同じ方法で反応を行った。酸
価より求めたカルボン酸の純度は85%であった。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、目的とするカルボン酸
を高純度で経済的に製造することができる。そして本発
明によって得られるカルボン酸又はその塩は、例えば、
アミドエーテルカルボン酸、アルコキシエーテルカルボ
ン酸、アルケニルオキシエーテルカルボン酸、或いはそ
れらの塩は、皮膚に対する刺激が少なく、気泡性に優れ
た洗浄剤用の界面活性剤として、シャンプー、ボディシ
ャンプー、食器野菜用洗剤、おしゃれ着用洗剤、石鹸な
どに有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アミド基および/またはアルコキシ基或い
    はアルケニルオキシ基を有するアルコールを、ニトロキ
    シドラジカルおよびアルカリ金属ハライドまたはアルカ
    リ土類金属ハライドの存在下に、塩素系酸化剤で酸化す
    ることを特徴とするアミド−および/またはアルコキシ
    −或いはアルケニルオキシ−カルボン酸またはそれらの
    塩の製造方法。
JP26366896A 1996-09-12 1996-09-12 アミドカルボン酸またはアルコキシカルボン酸およびそれらの塩の製造方法 Pending JPH1087554A (ja)

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JP26366896A JPH1087554A (ja) 1996-09-12 1996-09-12 アミドカルボン酸またはアルコキシカルボン酸およびそれらの塩の製造方法

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