JPH108596A - 発泡型防火性成形品および発泡型防火組成物 - Google Patents

発泡型防火性成形品および発泡型防火組成物

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JPH108596A
JPH108596A JP17985296A JP17985296A JPH108596A JP H108596 A JPH108596 A JP H108596A JP 17985296 A JP17985296 A JP 17985296A JP 17985296 A JP17985296 A JP 17985296A JP H108596 A JPH108596 A JP H108596A
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JP17985296A
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Inventor
Hiroshi Iizuka
弘 飯塚
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Mitsui Kinzoku Paints and Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Kinzoku Paints and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来品に比べて、耐水性が良く、長期間にわ
たり高い防火性能を維持することができるとともに、火
災発生時に、加熱により軟化し液状化したポリウレタン
樹脂が流出したり、炭化物が脱落したりすることがな
く、熱膨張性黒鉛単独よりも熱伝導性が低く、高い防火
性能を発揮する発泡型防火性成形品と、この成形品を得
るための発泡型防火組成物を提供すること。 【解決手段】 発泡型防火組成物は、ポリオールを含む
第1液と、ポリイソシアネートを含む第2液とからなる
ポリウレタン樹脂組成物と、熱膨張性黒鉛と、バーミキ
ュライト粉末及びポリリン酸アンモニウム粉末が樹脂に
より被覆されてなるマイクロカプセルを必須成分とする
ものであり、発泡型防火性成形品は、この組成物の成型
品である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、一般建造物の内
外壁の目地部や隙間、穴等に挿入され、火炎にさらされ
た際に、強固な発泡炭化膜を形成して、木材等の可燃物
を防火したり、煙、炎、燃焼により発生するガス等の外
部への流出を防いだりする効果を有し、一定の形に成形
された発泡型防火性成形品と、この成形品を得るための
発泡型防火組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般建造物屋内に、配管等のために開け
られた開口部は、配管敷設後、モルタルまたはシーリン
グ剤で塞がれる。また、内装パネルや間仕切り等に用い
られる耐火性部材のジョイント部のシールには、耐火性
および遮音性を目的として、モルタル、石膏、水ガラス
等の無機質系材料が用いられている。
【0003】これらの無機質系材料やシーリング剤は、
手軽なため広く利用されている。
【0004】しかし、無機質系材料は、硬化の過程で収
縮が避けられないこと、および硬化後の状態が非常に硬
いため、一般建造物では避けることのできない微震動等
により短期間のうちにひび割れや界面破壊等が生じるこ
とにより、隙間が生じやすく、必ずしも本来の機能を示
さない。層間変位、追従性を重視した高層建築物にあっ
ては、目地を可動にして変位を吸収させるようになって
いるため、前記無機質系材料の硬化体が使用できず、複
雑な構造をとることにして耐火遮音性を確保している。
【0005】また、シーリング剤は、そのほとんどが可
燃性であるとともに、燃焼残渣は、開口部の防火にほと
んど効果がない。
【0006】そこで、たとえば、外装壁パネルの可動目
地には、目地幅に合わせて裁断した発泡石綿体(たとえ
ば、ニチアス株式会社製の商品名「リトフレックス」)
等を目地部底部に圧縮挿入し、その上から、防水性等を
付与するためにシーリング仕上げをして、可動目地部に
防火性を付与することが行なわれている。
【0007】しかし、前記発泡石綿体は、加熱による変
形が全くないものであるため、これを目地幅に裁断して
目地部に挿入した場合、加熱により外装壁パネルが脱水
収縮して目地部が2〜3倍に開いたときには、隙間がで
きて、炎の侵入を完全に止めることが難しい。
【0008】このような隙間の発生を防ぐため、外装壁
パネルの可動目地に湿式発泡型防火塗料を注入し、その
上から、防水性、気密性を付与するためにシーリング剤
を注入することが提案された。
【0009】しかし、上記湿式発泡型防火塗料は、防火
性能は高いが、それ自体の耐水性に問題がある。また、
この塗料を所定の肉厚に注入する技術が困難であるとい
う問題がある。例えば、湿式発泡型防火塗料をノズルか
ら吐出しながら目地部に注入していくときにノズルが引
っ掛かったりしてスムーズに移動せず、そのため、注入
量が均一にならない。防火塗料の肉厚が一定でないと、
その上に注入されたシーリング剤の厚みが不均一にな
り、その結果、水密性または防水性が悪くなる。この湿
式発泡型防火塗料の欠点を解消するものとして、下記成
分 (i)、(ii)、(iii) および(iv)を必須成分とする発泡
型防火組成物が成形されてなる発泡型防火性成形品が知
られている(特開平3−149283号公報参照)。
【0010】(i) ポリオールを含む第1液と、ポリイソ
シアネートを含む第2液とからなるポリウレタン樹脂組
成物、(ii) ポリリン酸アンモニウム、(iii) 多価アル
コール、および(iv) アミノ基含有化合物。
【0011】上記発泡型防火組成物は、施工箇所に応じ
て所定の形状に成形することができる。そのため、この
組成物を成形して得られる発泡型防火性成形品を用いる
と、前記湿式発泡型防火塗料を用いた場合に比べて、施
工が容易になり、しかも均一な厚みにしやすくなる。上
記発泡型防火性成形品は、火災発生時、加熱により膨張
(たとえば、10倍以上)、発泡して炭化層を形成し、
この炭化層が可燃性の目地下地材を炎と熱から遮断する
ことにより、可燃性の目地下地材が燃えるのを防ぐこと
ができる。また、加熱により内外装材等のひび割れ、収
縮、震動等により隙間が生じても、前記発泡石綿体の場
合と異なり、加熱により膨張、発泡して隙間を塞ぐの
で、隙間から煙、炎、ガス等が侵入または流出するのを
防ぐことができる。
【0012】ところが、上述した従来の発泡型防火性成
形品には、下記の欠点があった。原料の発泡型防火組成
物の必須成分の一つであるポリリン酸アンモニウムの耐
水性が充分でないため、成形品の防火性能が短期間で低
下する恐れがある。また、火災発生時、加熱により成形
品中のポリウレタン樹脂が軟化し液状化して目地部より
流出したり、炭化物の脱落が起きたりする。
【0013】そこで、前記従来品に比べて、耐水性が良
く、長期間にわたり高い防火性能を維持することができ
るとともに、火災発生時、加熱により軟化し液状化した
ポリウレタン樹脂が流出したり炭化物が脱落したりする
ことがない発泡型防火性成形品と、この成形品を得るた
めの発泡型防火組成物を提供することを課題として、下
記成分(i) 、(ii)および(iii) を必須成分とする発泡型
防火組成物が成形されてなる発泡型防火成形品が提案さ
れている(特開平7−70428号公報)。
【0014】(i) ポリオールを含む第1液と、ポリイ
ソシアネートを含む第2液とからなるポリウレタン樹脂
組成物、(ii) 熱膨張性黒鉛、および(iii) ポリリン
酸アンモニウム粉末が樹脂により被覆されてなるマイク
ロカプセル。
【0015】この成形品は熱膨張性黒鉛が加熱により膨
張し、この膨張した黒鉛層が、高い防火性を発揮すると
ともに、加熱により軟化し液状化したポリウレタン樹脂
の流出と炭化物の脱落を防ぐことを実験で確認されてい
る。
【0016】しかし、膨張した黒鉛層と樹脂が脱水炭化
されてなる炭化層との複合膨張体の熱伝導性が良く、よ
り高い水準の防火性能を要求される場合には充分に対応
出来ないという問題点があった。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は前記
従来品に比べて、耐水性が良く、長期間にわたり高い防
火性能を維持することができるとともに、火災発生時
に、加熱により軟化し液状化したポリウレタン樹脂が流
出したり、炭化物が脱落したりすることがなく、特に、
火災時の加熱により熱膨張性黒鉛が膨張してなる黒鉛層
とウレタン樹脂が脱水・炭化されてなる炭化層との複合
膨張体により、熱伝導性の低い熱膨張してなる複合膨張
体を作ることを目的とした、発泡型防火性成形品と、こ
の成形品を得るための発泡型防火組成物を提供すること
を課題とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、発明者らは、種々検討を重ねた。その結果、バー
ミキュライトを使用することにより、更に熱伝導性の低
い、加熱による複合発泡体を形成することが出来るこ
と、また、熱膨張性黒鉛と併用することにより、加熱
に際し、発泡物の飛散、脱落が少なく、比較的強固な発
泡複合体を得ることが出来ることを実験で確認して、本
発明を完成させた。
【0019】したがって、本発明にかかる発泡型防火組
成物は、下記成分(A)、(B)、(C)および(D)
を必須成分とするものである。
【0020】(A)ポリオールを含む第1液と、ポリイ
ソシアネートを含む第2液とからなるポリウレタン樹脂
組成物、(B)熱膨張性黒鉛、(C)バーミキュライト
粉末、および(D)ポリリン酸アンモニウム粉末が樹脂
により被覆されてなるマイクロカプセル。
【0021】また、本発明にかかる発泡型防火性成形品
は、上記の、本発明にかかる発泡型防火組成物が成形さ
れてなるものである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の発泡型防火性成
形品および発泡型防火組成物について詳しく説明する。
【0023】本発明で用いられる成分(A)は、ポリオ
ールを含む第1液と、ポリイソシアネートを含む第2液
とからなるポリウレタン樹脂組成物である。このポリウ
レタン樹脂組成物は、2液性であるため常温硬化型であ
る場合が多い。常温硬化型のポリウレタン樹脂組成物を
用いると、低温(たとえば、110℃以下)での成形が
できるという利点がある。しかし、本発明で用いられる
ポリウレタン樹脂組成物は、常温硬化型のものに限定さ
れない。
【0024】前記第1液に含まれるポリオールは、従
来、常温硬化型2液性ポリウレタン樹脂組成物のポリオ
ール成分として慣用されているものの中から任意に1種
以上を選択して使用することができる。このようなポリ
オールとしては、特に限定はされないが、たとえば、有
機ジカルボン酸と多価アルコールから誘導されるポリエ
ステルポリオール、ラクトンから誘導されるポリエステ
ルポリオール、ヒマシ油、ヒマシ油変性ポリオール、ポ
リエーテルポリオール、エポキシ変性ポリオール、シリ
コン系ポリオール、前記ポリエステル単位と前記ポリエ
ーテル単位の両方を有するポリエーテルポリエステルポ
リオール、(メタ)アクリル酸から誘導される(メタ)
アクリルポリオール等の中で分子量300〜3000、
水酸基価50〜350のもの等を挙げることができる。
これらのポリオールは、1種のみを用いてもよいし2種
以上を併用してもよい。前記有機ジカルボン酸として
は、特に限定はされないが、たとえば、フタル酸、アジ
ピン酸、二量化リノレイン酸、マレイン酸等が用いられ
る。前記多価アルコールとしては、特に限定はされない
が、たとえば、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リメチロールプロパン、ヘキサントリオール、グリセリ
ン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール等が
用いられる。ラクトンから誘導されるポリエステルポリ
オールとしては、特に限定はされないが、たとえば、ポ
リブチロラクトン、ポリバレロラクトン等が挙げられ
る。ポリエーテルポリオールとしては、特に限定はされ
ないが、たとえば、ポリ(オキシプロピレン)グリコー
ル、ポリ(オキシプロピレン)ポリ(オキシエチレン)
グリコール、ポリ(オキシブチレン)グリコール、ポリ
(オキシテトラメチレン)グリコール、ポリ(オキシプ
ロピレン)トリオール、ポリ(オキシプロピレン)ポリ
(オキシエチレン)トリオール、ポリ(オキシプロピレ
ン)ポリ(オキシエチレン)ポリ(オキシプロピレン)
トリオール等が挙げられる。
【0025】前記第1液において、前記ポリオールと各
種の架橋剤とを併用して、反応速度を速くしたり成形品
の機械的強度を上げたりすることも可能である。使用す
ることのできる架橋剤としては、特に限定はされない
が、たとえば、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ブチレングリコール、ペンタンジオール、ジエチ
レングリコール、ジプロピレングリコール等の脂肪族ジ
オール類;エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブ
チレンジアミン、ペンタメチレンジアミン等の脂肪族ジ
アミン類;アニリン、フェニレンジアミン、4,4′−
メチレンジアニリン、2−2−ビス(p−アミノフェニ
ル)プロパン、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジアミ
ノジフェニルメタン、1,2−ビス(2−アミノフェニ
ルチオ)エタン等の芳香族アミン類等が挙げられる。
【0026】前記第2液中に含まれるポリイソシアネー
トとしては、通常のポリウレタン樹脂組成物に使用され
ているポリイソシアネートを用いることができ、特に限
定はされないが、たとえば、ヘキサメチレンジイソシア
ネート、オクタメチレンジイソシアネート、トリレンジ
イソシアネート(TDIとも言う)、1,5−ナフタレ
ンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4′−ジ
イソシアネート、ビフェニル−4,4′−ジイソシアネ
ート、2−2′−ジフェニルプロピレン−p,p′−ジ
イソシアネート等が挙げられる。
【0027】前記第1液と第2液との配合割合について
は、特に限定はされず、通常、第1液中のポリオール
(たとえば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポ
リオール)および架橋剤(たとえば、アミン成分および
/またはジオール成分)の活性水素の合計モル数と、第
2液中のポリイソシアネート(たとえば、ジイソシアネ
ート成分)のイソシアネート基のモル数とがほぼ等しく
なるように選ばれるが、所望に応じていずれか一方を過
剰に用いることもできる。
【0028】本発明で用いられる成分(B)は、熱膨張
性黒鉛である。この熱膨張性黒鉛は、加熱すると黒鉛層
間に存在する化合物が熱分解して全体が膨張する性質を
持つ黒鉛である。この黒鉛の層間に存在し熱分解する、
前記の化合物としては、特に限定はされないが、たとえ
ば、黒鉛酸性硫酸塩、ナトリウム黒鉛、カリウム黒鉛、
ハロゲン化黒鉛、黒鉛酸化物、塩化アルミニウム黒鉛化
物、塩化第二鉄黒鉛等が挙げられる。熱膨張性黒鉛は、
公知のものを使用することができる。
【0029】熱膨張性黒鉛の使用量は、特に限定はされ
ないが、通常は、成分(A)であるポリウレタン樹脂組
成物100重量部当り10〜100重量部の範囲になる
割合で配合される。これよりも量が少ないと、防火性が
不充分になり、これよりも量が多いと、加熱時に剥離し
て防火の役目を果たさない上に、成形品の機械的強度が
低くなり、好ましくないからである。
【0030】本発明に用いられる成分(c)は、バーミ
キュライト粉末である。わが国ではヒル石とも呼ばれる
含水ケイ酸塩鉱物である。ウンモ群鉱物によく似たフィ
ロケイ酸塩、カンラン岩が熱水変性により変化して生じ
たもの、またはウンモ群鉱物の崩壊により生じた二次成
鉱物である。
【0031】バーミキュライト粉末は加熱されると、c
軸方向に著しく伸び、もとの厚さの10〜30倍に伸び
る。バーミキュライト自体は極めて熱伝導が低く、例え
ば、ケイ砂(SiO2 )に比べて約1/4である。従っ
て、上記(B)成分の熱膨張性黒鉛を単独で用いた場合
には熱膨張により多孔性であるが、バーミキュライトを
併用して空隙を充填することにより熱伝導を抑えること
ができ、防火性能をさらに向上させることができる。こ
のように、熱膨張性黒鉛とバーミキュライトを併用して
用いることにより、併用効果が発現する。
【0032】本発明に使用されるバーミキュライト粉末
は加熱されて伸びた状態では無く、鉱石をそのまま粉末
化したものである。粒径としては、混合性、成形性の面
から直径3mm以下のものが望ましいが、これに限定さ
れるものではない。
【0033】バーミキュライトの使用量は特に限定はさ
れないが、通常は、成分(A)であるポリウレタン樹脂
組成物100重量部当り10〜300重量部の範囲にな
る割合で配合される。これよりも量が少ないと防火性が
不充分になり、これよりも量が多いと、加熱時に剥離し
て防火の役目を果さない上に、成形品の機械的強度が低
くなり好ましくないからである。
【0034】本発明で用いられる成分(D)は、ポリリ
ン酸アンモニウム粉末が完全またはほぼ完全に樹脂によ
り被覆されてなるマイクロカプセルである。
【0035】ポリリン酸アンモニウムをマイクロカプセ
ル化する方法としては、特に限定はされないが、たとえ
ば、界面重合法、イン・サイテュー(In situ)
重合法、液中硬化法、相分離法、液中乾燥法、融解分散
冷却法、スプレードライング法、粉床法等の公知の方法
を採用することができる。マイクロカプセル化に使用で
きる樹脂としては、特に限定はされないが、水が透過し
にくく耐水性に優れた被膜を形成するものが好ましく、
たとえば、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、エポ
キシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹
脂、酢酸ビニル樹脂、セルロース系樹脂、アルキッド樹
脂、セラック樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリアミ
ド樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂等が挙げられる。これ
らは、1種のみを用いてもよいし2種以上を併用しても
よい。上記の樹脂の中でも、より完全な樹脂による被
覆、樹脂の耐水性、カプセルの強度、より微細なカプセ
ル化が可能等の観点から、メラミンホルムアルデヒド樹
脂が好ましく用いられる。
【0036】ポリリン酸アンモニウムのマイクロカプセ
ルの粒子径は、特に限定されるわけではないが、100
μm以下であることが好ましい。100μm超の粒子径
を持つものの割合が多くなると、発泡型防火組成物中で
の硬沈降が生じて発泡型防火性成形品の製造が困難にな
ったり、均一な脱水・炭化が困難になったりするため、
好ましくないからである。
【0037】ポリリン酸アンモニウムは、リン含有量3
1.5±0.5重量%、窒素含有量14.5±0.5重
量%、分解温度275℃以上のものが好適である。この
ようなポリリン酸アンモニウムとしては、特に限定はさ
れないが、たとえば、住友化学工業株式会社製のポリリ
ン酸アンモニウム(商品名「スミセーフP」)等が挙げ
られる。
【0038】成分(D)であるポリリン酸アンモニウム
のマイクロカプセルの配合量は、特に限定されるわけで
はないが、成分(A)であるポリウレタン樹脂組成物1
00重量部に対して20〜150重量部であることが好
ましい。成分(D)の配合量がこの範囲を下回ると、有
機物全体を効果的に炭化することが困難になったり、充
分な発泡が期待できなくなったりし、成分(D)の配合
量が上記範囲を上回ると、熱膨張性黒鉛等も添加する関
係上、発泡型防火組成物の粘度が高くなって発泡型防火
性成形品の製造が困難になったり、発泡倍率が低下した
りして、好ましくないからである。
【0039】なお、成分(B)、(C)と(D)は、い
ずれも、成分(A)のポリウレタン樹脂組成物の第1液
の中で混合、分散されることが多く、その関係上、おの
ずとその添加量は制約される。しかし、成分(A)〜
(D)の混合は、このやり方に限定されるものではな
い。
【0040】本発明の発泡型防火組成物には、前記必須
成分(A)〜(D)の他に、必要に応じて、通常の2液
性常温硬化型ポリウレタン樹脂組成物に慣用されている
補助成分を1種または2種以上含有させることができ
る。このような補助成分(任意成分)としては、特に限
定はされないが、たとえば、シリカ、タルク、硫酸バリ
ウム等の体質顔料;水酸化アルミニウム、水酸化マグネ
シウム、カオリン、リン酸水素カルシウム、ヘクトライ
ト、亜硫酸ナトリウム・7水和物、エトリンジャイト、
明礬石(アルナイト)、水滑石(ブルース石)、ダイア
スポア、ギブス石(ハイドラーギライト)、カオリナイ
ト、モンモリロナイト、蛇紋石、消石灰、石膏、リン酸
亜鉛等の、加熱により水蒸気を発生する無機充填剤;ア
イアンオキシドイエロー、ライトイエロー50、アイア
ンオキシドブラウン、アイアンオキシドレッド、ライト
ブルー100、クロムオキシドグリーンGN等の着色顔
料;有機スズ化合物、有機鉛化合物等の触媒;フタル酸
ジオクチル(DOPとも言う)等の有機可塑剤;トリフ
ェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリ
ス(クロロエチル)ホスフェート、クレジルジフェニル
ホスフェート等の各種リン系可塑剤;脱水剤;ガラス繊
維、セピオライト、ナイロン繊維、植物繊維等の繊維状
の物質;一般に加熱により発泡、膨張して炭化膜を形成
するタイプの耐火塗料に使用されるジペンタエリスリッ
ト、メラミン等の物質;フリット等のガ粉等が挙げられ
る。これらの補助成分は、たとえば、成分(A)のポリ
ウレタン樹脂組成物の第1液に含有されて用いられる
が、これに限定されない。
【0041】本発明の発泡型防火組成物は、特に限定さ
れるわけではないが、たとえば、羽根付撹拌機等により
混合された後、所望の形状に成形される。その成形の方
法および条件については、特に限定はされないが、たと
えば、所定の幅、厚み、長さに作製された容器に流し込
んでシート状またはフィルム状に成形するか、所定の形
状に成形しうる金型に注入して成形するか、あるいは、
所定の幅および厚みに設計されたダイスを用い、押し出
し注型して成形すればよい。これらの成形方法により均
一な形状の発泡型防火性成形品を得ることができる。
【0042】本発明の発泡型防火性成形品がシート状ま
たはフィルム状で得られたときには、所定の幅で切断し
てもよいし、あるいは、所定の幅で切断しやすいように
切れ目を入れておいてもよい。テープ状またはバー状で
得られたときには、所定の長さで切断してもよいし、あ
るいは、所定の長さで切断しやすいように切れ目を入れ
ておいてもよい。
【0043】本発明の発泡型防火性成形品は、たとえ
ば、目地部等にそのまま、あるいは、所定の幅および/
または長さに切断してから挿入される。湿式の防火塗料
を注入する場合と比べて、容易に挿入することができ、
しかも厚みをより均一にすることができる。ここで、所
定の幅および/または長さとは、たとえば、可動目地
部、開口部の形状に合った幅および/または長さ等、発
泡型防火性成形品を挿入しようとする部分の幅および/
または長さである。
【0044】なお、本発明の発泡型防火性成形品の適用
箇所は、防火性を要求される目地部等であれば、特に限
定されることはなく、たとえば、一般住宅の外壁、天
井、屋根、床等、各種建築物における外装面等の目地部
に任意に適用できる。あるいは、目地部以外の開口部で
あってもよい。またシート状で外装材、パーティクルボ
ード、鉄板等の平面部に貼り付けても良いし、外装材、
パーティクルボード、鉄板等に発泡型防火性組成物を塗
装して使用することも出来る。
【0045】本発明の発泡型防火組成物は、その成形品
の施工場所によって、それぞれに適した組成のものが選
択されるとともに、必要に応じて、種々の材料と組み合
わせて用いることもできる。たとえば、適用する目地部
に防火性と併せて防水性や耐候性等のその他の性能も要
求されるが発泡型防火性成形品に前記その他の性能が充
分に付与されていない場合等には、この成形品の上に防
水層を形成することが有効である。この防水層を形成す
るものとしては、特に限定はされないが、たとえば、通
常使用されているシーリング剤(たとえば、シリコーン
系シーリング剤、変性シリコーン系シーリング剤等)、
定形水密材〔たとえば、エチレンプロピレンジメチルゴ
ム(EPDMゴムとも言う)からなるもの〕等が挙げら
れる。難燃性を有するものを使用すればより好ましい。
【0046】
【作用】本発明では、前記の成分(A)、(B)、
(C)および(D)を必須成分として発泡型防火組成物
を構成し、この組成物を成形したものを発泡型防火性成
形品としている。
【0047】成分(A)である2液性のポリウレタン樹
脂組成物の使用は、発泡型防火組成物の硬化反応を速く
するとともに、硬化による体積の収縮を少なくして発泡
型防火組成物を一定の形状に成形しやすくする。そのた
め、前記の湿式発泡型防火塗料と比べて、施工が容易に
なり、しかも均一な厚みにしやすくなる。
【0048】成分(B)である熱膨張性黒鉛は、加熱さ
れると、体積が100倍程度に膨張する。この熱膨張し
た黒鉛層は、可燃性の目地下地材等を炎と熱から遮断す
ることにより可燃性の目地下地材等が燃えるのを防ぐ。
加熱により内外装材等のひび割れ、収縮、震動等により
隙間が生じていても、熱膨張性黒鉛は、前記発泡石綿体
の場合と異なり、加熱により膨張して隙間を塞ぐので、
隙間から煙、炎、ガス等が侵入または流出するのを防
ぐ。また、熱膨張した黒鉛層は、その層間に、加熱によ
り軟化し液状化したポリウレタン樹脂を吸収してこの樹
脂と一体化することにより、ポリウレタン樹脂の流出を
防止するとともに、炭化層の脱落を防止する。そのた
め、本発明の発泡型防火性成形品は、前述の従来の発泡
型防火性成形品と比べて、防火性が向上し、一般の開口
部や目地部に単独で使用されたり定形水密材と併用され
たりしても高い防火性を発揮する。
【0049】この成分(c)であるバーミキュライト粉
末は、加熱されて体積が10〜30倍に膨張して、熱伝
導性の低い熱膨張体を形成する。
【0050】本発明の防火性複合発泡物の形成過程は以
下のように考えられる。すなわち、加熱により、最初に
熱膨張性黒鉛が膨張し、同時に成分(A)のポリウレタ
ン樹脂組成物がポリリン酸アンモニウムにより脱水、炭
化され、加熱により膨張した熱膨張性黒鉛のからみ合い
と炭化された樹脂成分の固化作用により飛散、脱落のな
い発泡物が形成される。更に加熱温度が高くなると、こ
の発泡物の中でバーミキュライト粉末が膨張して熱膨張
性黒鉛と、炭化され固定化された樹脂成分の中で固定化
され膨張したバーミキュライトとなり、このように膨張
したバーミキュライトは膨張した熱膨張性黒鉛、炭化さ
れて固定化された樹脂成分との発泡複合体を形成し、こ
の発泡複合体が、火災に際して隙間からの炎、煙、ガス
等が侵入または流出するのを防ぐことができる。
【0051】バーミキュライト粉末を熱膨張性黒鉛と併
用しないで使用すると、発泡物によって防火性能を発揮
するこの系統の防火機構からすれば、バーミキュライト
の発泡温度は400℃以上と高いので、火災初期に於け
る防火性能の面で不充分であり、また、すでに低い温度
で脱水、炭化されて固定化した成分(A)のポリウレタ
ン樹脂組成物の炭化物が、バーミキュライトの発泡によ
り破壊され、結果として、バーミキュライトの発泡体の
飛散、脱落を防止することが出来ない。
【0052】熱膨張性黒鉛との配合比率は任意の割合で
配合出来る。バーミキュライトの比率を高くすれば、そ
れだけ熱伝導の低い複合発泡物を作ることが出来るが、
半面、複合発泡物が飛散、脱落しやすくなる。
【0053】したがって、好ましい配合比率は熱膨張性
黒鉛100部に対し、バーミキュライト50〜400部
の範囲である。
【0054】成分(D)であるポリリン酸アンモニウム
は、脱水触媒として作用する。すなわち、加熱環境下に
おいて、有機物を脱水、炭化し、防火炭化層を形成させ
るとともに、自らも防火性の無機質リン酸膜を形成す
る。また、加熱により分解してアンモニアガスを発生
し、有機物を膨張させる発泡剤としての作用も兼ね備え
ている。ただし、本発明では、ポリリン酸アンモニウム
は、その粉末を樹脂により完全またはほぼ完全に被覆し
てマイクロカプセル化した状態で使用される。すると、
たとえば、20℃の水に対するポリリン酸アンモニウム
の溶解率が、最大でも0.3重量%以下、通常は0.1
重量%以下になるため、成形品としての充分な耐水性が
確保されて、長期にわたり高い防火性能が維持される。
【0055】
【実施例】以下に、本発明の具体的な実施例および比較
例を示すが、本発明は下記実施例に限定されない。下記
実施例および比較例中、「部」は「重量部」を表す。
【0056】実施例1 ポリエーテルポリオール[平均分子量≒3000、OH
V(水酸基価)≒56]32.9部に熱膨張性黒鉛(中
央化成株式会社製、商品名「熱膨張性黒鉛CA−6
0」)19.8部、バーミキュライト粉末24.4部お
よびマイクロカプセル化ポリリン酸アンモニウム19.
4部を添加し、撹拌混合した。ここで、マイクロカプセ
ル化ポリリン酸アンモニウムは、住友化学工業株式会社
製のポリリン酸アンモニウム(商品名「スミセーフ
P」)と同等の組成のポリリン酸アンモニウムを液中硬
化法によりメラミンホルムアルデヒド樹脂でコーティン
グすることにより得られたものであり、その粒子径は
0.1〜100μm、20℃の水に対する溶解率は0.
3重量%以下であった。
【0057】さらに有機鉛系触媒(オクチル酸鉛)2.
0部を添加し、5分間撹拌した。次いで、第2液として
TDI系プレポリマー[ポリエーテルポリオールとTD
I(トリレンジイソシアネート)とのウレタンプレポリ
マー、平均分子量1500、NCO%≒2.9%]5
7.0部を添加し、2分間撹拌混合することにより、発
泡型防火組成物を得た。この発泡型防火組成物に用いた
各成分の配合量を表1に示す。
【0058】この組成物を5mm×100mm×150mmの
ポリエチレン容器に流し込み、1日間放置後、取り出
し、5mm×10mm×140mmに切断することにより、発
泡型防火性成形品を得た。
【0059】実施例2〜3 実施例1において、発泡型防火組成物の配合を表1に示
す通りとしたこと以外は実施例1と同様の操作により、
発泡型防火組成物の作製と、この組成物の成形を行うこ
とにより、実施例1と同じ形状、サイズの発泡型防火性
成形品を得た。
【0060】比較例1 ポリエーテルポリオール[平均分子量≒3000、OH
V(水酸基価)≒56]36.7部に熱膨張性黒鉛(中
央化成株式会社製、商品名「熱膨張性黒鉛CA−6
0」)23.5部およびマイクロカプセル化ポリリン酸
アンモニウム30.8部を添加し、撹拌混合した。ここ
で、マイクロカプセル化ポリリン酸アンモニウムは、住
友化学工業株式会社製のポリリン酸アンモニウム(商品
名「スミセーフP」)と同等の組成のポリリン酸アンモ
ニウムを液中硬化法によりメラミンホルムアルデヒド樹
脂でコーティングすることにより得られたものであり、
その粒子径は0.1〜100μm、20℃の水に対する
溶解率は0.3重量%以下であった。
【0061】さらに有機鉛系触媒(オクチル酸鉛)2.
0部を添加し、5分間撹拌した。次いで、第2液として
TDI系プレポリマー[ポリエーテルポリオールとTD
I(トリレンジイソシアネート)とのウレタンプレポリ
マー、平均分子量1500、NCO%≒2.9%]6
3.3部を添加し、2分間撹拌混合することにより、発
泡型防火組成物を得た。この発泡型防火組成物に用いた
各成分の配合量を表1に示す。
【0062】この組成物を5mm×100mm×150mmの
ポリエチレン製容器に流し込み、1日間放置後、取り出
し、5mm×10mm×140mmに切断することにより、発
泡型防火性成形品を得た。
【0063】比較例2 比較例1において、発泡型防火組成物の配合を表1に示
す通りとしたこと以外は比較例1と同様の操作により、
発泡型防火組成物の作製と、この組成物の成形を行うこ
とにより、比較例1と同じ形状、サイズの発泡型防火性
成形品を得た。
【0064】
【表1】 前記実施例1〜3および比較例1および2で得られた発
泡型防火性成形品について、下記に示す防火性試験と耐
水性試験を行なった。それらの結果を表2に示した。
【0065】防火性試験 (1)裏面温度の測定 図1にみるように、木質のパーティクルボード(148
mm×148mm×12mm)1の上に、フライアッシュスラ
グセメント系(=NFC、ノン石綿)外装材(65mm×
140mm×12mm)2を2枚並べて貼り合わせ、幅10
mmの目地部3を作製した。この目地部3に、発泡型防火
性成形品4を挿入して、試験体を得た。その後、図2に
みるように、目地部3の成形品4挿入側に1,100℃
の炎を当て、30分経過後の裏面温度を熱電対で測定し
た。図中、5はガスバーナー、6は熱電対差し込み穴、
7は熱電対である。
【0066】(2)発泡倍率の測定 発泡型防火性成形品をスレート板の上に置き、1,10
0℃の炎を当てて発泡させた時の発泡状態を確認し、体
積膨張倍数で評価した。
【0067】(3)炭化物の強度 発泡倍率の測定後の試験片について、50cmの高さか
ら自由落下させて、試験片の外観を評価した。外観に異
常のないものは〇、一部異常が認められるものは△、試
験片が破壊したものはXで評価した。
【0068】(4)炭化層の脱落 前記の裏面温度の測定を行なう際に観察した。炭化層の
脱落のないものは〇、脱落は無いが一部飛散が認められ
るものは△、一部脱落が認められるものはXで評価し
た。
【0069】(5)樹脂の流出 発泡型防火性成形品を5mm×10mm×20mmに切断して
スレート板に置き、ガスバーナーで加熱した。その際、
樹脂の流出がないものは〇、流出が認められるものはX
で評価した。
【0070】耐水性試験 発泡型防火性成形品を、i)40℃の水道水に1ケ月間
浸漬するか、あるいは、ii) 3ケ月間天然曝露した。こ
れらi)およびii) の各試験後に900℃の炎を当てた
ときの状態と、i)およびii) の各試験を行わずに90
0℃の炎を当てたときの状態とを比較し、発泡性能に変
化がないものは○、発泡性能が低下したものはXで評価
した。
【0071】総合評価 実施例1〜3及び比較例1〜2で得られた発泡型防火性
成形品についての防火性試験及び耐水性試験の結果か
ら、発泡型防火性成形品としての性能を総合的に評価し
た。発泡型防火性成形品として特に優れており、高い水
準の防火性能を要求される場合にも対応できるものは
◎、通常の防火性能を要求される場合に対応できるもの
は〇、通常の防火性能を要求される場合に対応できない
ものはXで評価した。
【0072】
【表2】
【0073】
【発明の効果】本発明にかかる発泡型防火性成形品は、
一般建造物の内外壁の目地部や隙間、穴等に挿入され、
火炎にさらされた際に、膨張、発泡して炭化層を形成し
て木材等の可燃物を防火する効果が熱膨張性黒鉛単独使
用することよりも大きくすることができるとともに、施
工箇所に隙間が生じていても、加熱により膨張、発泡し
て形成される前記炭化層がこの隙間を塞ぐので、隙間か
ら煙、炎、燃焼により発生するガス等が侵入または流出
するのを防ぐことができる。
【0074】この発泡型防火性成形品は、所定の形状の
成形品とすることができるため、前述の湿式発泡型防火
塗料と比べて、施工が容易であり、均一な厚みにしやす
い。
【0075】本発明の発泡型防火性成形品は、前述の従
来の発泡型防火性成形品と比べて、耐水性が高いため、
長期間にわたり高い防火性を維持することができるとと
もに、加熱時に軟化、液状化したポリウレタン樹脂が流
出したり炭化層が脱落したりすることがないため、一般
の開口部や目地部に単独で使用されたり定形水蜜材と併
用されたりしても高い防火性を発揮することができる。
【0076】また、その高い防火性能からシート状で外
装材、パーティクルボード、鉄板、鋼材等の平面部に貼
り付けても良いし、外装材、パーティクルボード、鉄
板、鋼材等にこの発泡型防火組成物を塗装して使用する
ことも出来る。
【0077】本発明にかかる発泡型防火組成物は、これ
を成形することにより、上記の優れた発泡型防火性成形
品にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 防火性試験に供される試験体の断面図であ
る。
【図2】 上記試験体を用いた防火性試験の説明図であ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記成分(A)、(B)、(C)および
    (D)を必須成分とする発泡型防火組成物が成形されて
    なる発泡型防火性成形品。 (A)ポリオールを含む第1液と、ポリイソシアネート
    を含む第2液とからなるポリウレタン樹脂組成物。 (B)熱膨張性黒鉛。 (C)バーミキュライト粉末。 (D)ポリリン酸アンモニウム粉末が樹脂により被覆さ
    れてなるマイクロカプセル。
  2. 【請求項2】 下記成分(A)、(B)、(C)および
    (D)を必須成分とする発泡型防火組成物。 (A)ポリオールを含む第1液と、ポリイソシアネート
    を含む第2液とからなるポリウレタン樹脂組成物、 (B)熱膨張性黒鉛、 (C)バーミキュライト粉末、および (D)ポリリン酸アンモニウム粉末が樹脂により被覆さ
    れてなるマイクロカプセル。
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