JPH1082537A - 蓄熱装置 - Google Patents

蓄熱装置

Info

Publication number
JPH1082537A
JPH1082537A JP8237684A JP23768496A JPH1082537A JP H1082537 A JPH1082537 A JP H1082537A JP 8237684 A JP8237684 A JP 8237684A JP 23768496 A JP23768496 A JP 23768496A JP H1082537 A JPH1082537 A JP H1082537A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
heat storage
storage tank
heat medium
medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8237684A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuuji Fujimoto
裕地 藤本
Akio Adachi
昭夫 安達
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP8237684A priority Critical patent/JPH1082537A/ja
Publication of JPH1082537A publication Critical patent/JPH1082537A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/14Thermal energy storage

Landscapes

  • Other Air-Conditioning Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】蓄熱槽から負荷装置に対して、多量な単位時間
当たりの熱量を供給することが可能なように改良された
蓄熱装置を提供する。 【解決手段】蓄熱装置1は、従来例に対して、給熱用の
熱媒供給路7の接続に用いられる接続口の近辺に,バイ
パス循環路3の接続に用いる接続口が設けられている容
器を持つ蓄熱槽2を備えると共に、バイパス循環路3を
備えている。バイパス循環路3は、負荷装置6から蓄熱
槽2に循環される熱媒41Bの,蓄熱槽2内における通
流方向と同方向に、蓄熱槽2の槽内にバイパス用熱媒4
1Dを通流させるようにするための循環路である。バイ
パス循環路3には、バイパス用熱媒41Dを循環させる
ためのポンプ装置31が設置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、温熱および/ま
たは冷熱を蓄熱槽に蓄熱したうえで負荷装置に供給する
蓄熱装置に係わり、蓄熱槽から多量な単位時間当たりの
熱量を供給することが可能なように改良されたその構成
に関する。
【0002】
【従来の技術】温熱や冷熱として熱エネルギーを利用し
ようとする際に、温熱や冷熱の熱源として適宜の余剰エ
ネルギーを用い、この余剰エネルギーを、熱エネルギー
を消費する各種の負荷装置に,熱エネルギーが必要とな
るタイミングにおいて供給するようにするために、蓄熱
装置が採用されていることはよく知られているところで
ある。この蓄熱装置に熱エネルギーを与える余剰エネル
ギー源としては、太陽発電装置から発電された電気エネ
ルギーのごとく自然エネルギーを用いて得られた電力や
夜間電力などの電気エネルギー源、太陽温水器から得ら
れた温水のごとく自然エネルギーを用いて得られた高温
の流体や廃熱などの熱エネルギー源などが既に知られて
いる。
【0003】そうしてこれ等の余剰エネルギーは、熱源
装置を用い、蓄熱装置に与えるのに適合した温度条件等
を有する熱媒に持たせる熱エネルギーにいったん変換さ
れたうえで、熱媒を介して蓄熱装置に与えられるのが一
般である。熱源装置としては、余剰エネルギー源の種類
に応じて、ヒートポンプ装置,冷凍機,加熱装置,熱交
換装置などが適宜に選択されている。ヒートポンプ装置
は、同一個体の装置を運転状態を切り換えることで、冷
熱を持つ熱媒の供給も,温熱を持つ熱媒の供給も可能で
あるが、冷凍機は冷熱を持つ熱媒の供給に専用であり、
加熱装置や熱交換装置は温熱を持つ熱媒の供給に専用で
あることはよく知られているところである。
【0004】また、蓄熱装置と組み合わされて,蓄熱装
置に蓄熱されている熱エネルギーを利用する負荷装置と
しては、温蔵庫,温室等の保温・温蔵装置、冷蔵装置、
あるいは空調装置などが既に知られており、近年におい
ては、自動販売機用の冷蔵,保温用装置などの検討も行
われるようになってきている。このように幅広く採用さ
れている蓄熱装置について、熱源装置として夜間電力を
用いて運転されるヒートポンプ装置が採用された事例を
対象に、以下に従来例の蓄熱装置の説明を行う。図3
は、従来例の蓄熱装置を周辺装置と共に示すそのシステ
ム構成図であり、図4は、図3中に示されている蓄熱槽
の一部破断した側面図であり、図5は、図4中に示され
ている粒状蓄熱体の一般例を示すその断面図である。
【0005】図3〜図5において、9は、熱源装置8
と、受熱用の熱媒供給路81と、給熱用の熱媒供給路7
と、蓄熱槽5とを備えた蓄熱装置である。この蓄熱装置
9は、前記の熱エネルギーを利用する負荷装置である負
荷装置6に、負荷装置6が必要とする温度を持つ熱媒4
を供給する。蓄熱槽5は、図4に詳細に示したように、
多数の粒状蓄熱体51と、これ等の粒状蓄熱体51を収
容するための容器52とを有している。この粒状蓄熱体
51は、蓄熱用物質511と、蓄熱用物質511を内部
に封入する密封容器512とで構成されている。密封容
器512は、例えば、外径が1〔cm〕程度の球形状を
した高密度ポリエチレン樹脂材製の中空容器である。な
おここでは、この密封容器512として用いられている
密封容器を、以降,カプセルと呼ぶことにする。
【0006】ところで、蓄熱装置9のごとき蓄熱装置に
熱エネルギーを蓄積する場合には、蓄熱槽(例えば、蓄
熱槽5である)の容積を低減することが容易であるなど
の理由により、潜熱を利用することが一般に行われてい
る。ただし、水は比較的に大きな値の比熱値を持つと共
に,その取扱が容易であることから、蓄熱用物質511
として水を用い、顕熱を利用して蓄熱を行う方法も広く
採用されている。こうしたことで、蓄熱用物質511と
しては、水,パラフィン,無機塩類の水和物等が、負荷
装置6に必要な熱媒温度などに応じて選択されている。
【0007】ここでパラフィンは、一般式Cn 2n+2
表される脂肪族飽和化合物の総称であり、例えば、Oc
tadecane(1気圧における融点;28.2
〔℃〕)、Hexadecane(1気圧における融
点;18.2〔℃〕)などが含まれている。蓄熱槽5で
は、負荷装置6が必要とする熱媒4の温度に対応して、
1気圧における融点が−10〔℃〕程度〜+70〔℃〕
程度の範囲にあるパラフィンを選択することが一般であ
る。また無機塩類の水和物としては、1気圧における融
点が9〔℃〕程度のものなどが知られている。
【0008】容器52は、金属材や合成樹脂材などを用
いて形成されており、熱媒4を流出入させる接続口52
1,522と、粒状蓄熱体51を容器52内に収容する
際に用いられる蓄熱体収容口53が備えられている。接
続口521,522は、蓄熱槽5が熱媒供給路81,熱
媒供給路7に接続される部位であり、この事例の場合に
は、外側の端部に管用ねじが形成された円管が用いられ
ている。蓄熱体収容口53は、容器52の壁体に形成さ
れた貫通穴531と、貫通穴531を塞ぐための着脱自
在の蓋体532とで構成されている。熱媒4には、熱源
装置8や負荷装置6に必要な熱媒温度などに応じて、
水,周知の不凍液(水にエチレングリコールなどの不凍
物質を混入して凝固点を水よりも低下させるようにした
液体)などが選択されている。
【0009】熱源装置8は、蓄熱装置9においては、前
述した前提からヒートポンプ装置である。熱媒供給路8
1は、ポンプ装置82、三方向制御弁83,84、管路
86,87,88,89を備え、管路87,88で蓄熱
槽5と接続されている。なお、ポンプ装置82は、管路
89内に接続されている。熱媒供給路7は、ポンプ装置
71、三方向制御弁72,73、管路74,75,7
6,77,78,87,88を備え、管路74と管路7
7との間において負荷装置6に接続されている。
【0010】なお、管路87,88は、この事例の場合
には熱媒供給路81と共用されており、また、ポンプ装
置71は、管路74内に接続されており、さらに、管路
78は、必要に応じて設置されるバイパス用の管路であ
る。蓄熱装置9において、ポンプ装置71,82は熱媒
4を管路内に循環させるために必要となる圧力を熱媒4
に与えるための装置であり、三方向制御弁72,73,
83および84は、熱媒4の循環量の調整と循環経路の
切り換えとを行うための装置である。
【0011】次に、前述の構成を持つ蓄熱装置9の動作
について、熱媒4として不凍液を用い、蓄熱用物質51
1として水を用いた粒状蓄熱体51を収容した蓄熱槽5
に冷熱の蓄積を行うと共に、負荷装置6としての冷房運
転される空調装置に冷熱の供給を行う事例を対象にし、
図6,図7を用いて説明をする。ここで、図6は、図3
〜図5に示した蓄熱装置の熱源装置から蓄熱槽への蓄熱
動作時における熱媒の通流経路を説明する説明図であ
り、図7は、図3〜図5に示した蓄熱装置の蓄熱槽から
負荷装置への給熱動作時における熱媒の通流経路を説明
する説明図である。
【0012】図6,図7において、図3〜図5に示した
蓄熱装置と同一部分には同じ符号を付し、その説明を省
略する。なお、図6,図7中には、図3〜図5で付した
符号については、代表的な符号のみを記した。なお、受
熱用の熱媒供給路81を通流する熱媒4と、給熱用の熱
媒供給路7を通流する熱媒4とを区別する必要が有る場
合には、以降,前者を熱媒4A,後者を熱媒4Bと呼ぶ
ことにする。
【0013】この事例では、蓄熱装置9は、蓄熱槽5に
冷熱を蓄積する場合には、料金が割安な夜間電力を用い
てヒートポンプ装置である熱源装置(以降、ヒートポン
プ装置と称することがある)8を運転して冷熱を生成
し、−5〔℃〕程度の温度とされた熱媒(不凍液)4A
を得るようにしている。この熱媒4Aは熱媒供給路81
を介して蓄熱槽5に循環される(図6中の矢印付きの一
点鎖線を参照)。熱媒4Aは、蓄熱槽5内においてはそ
れぞれの粒状蓄熱体51相互間の間隙に広く分散され、
この間隙中を通流して粒状蓄熱体51に冷熱を与えて蓄
熱用物質(以降、水と称することがある)511に冷熱
を蓄積させる。その際、融点が0〔℃〕である水511
は−5〔℃〕程度の熱媒(不凍液)4Aで冷却されるこ
とで徐々に凝結をしていくので、蓄熱槽5は、ヒートポ
ンプ装置8から供給された冷熱を主として潜熱として蓄
積することになる。
【0014】蓄熱装置9は、蓄熱槽5に蓄積されている
前記の冷熱を、空調装置である負荷装置(以降、空調装
置と称することがある)6に空調装置6の運転が行われ
る昼間に主体を置いて供給を行う。そうして空調装置6
に冷熱を供給する場合には、7〔℃〕程度の温度に制御
された熱媒(不凍液)4Bを、蓄熱槽5から熱媒供給路
7を介して空調装置6に通流させるようにしている(図
7中の矢印付きの一点鎖線を参照)。なお、空調装置6
から蓄熱槽5に戻る熱媒4Bの温度は、空調装置6に冷
熱を与えてしまうことで、当然のことながら蓄熱槽5か
ら吐出される熱媒4Bの温度よりも上昇する。この蓄熱
槽5に戻る熱媒4Bの温度は、この事例の場合には12
〔℃〕程度に制御されている。
【0015】この空調装置6から戻った熱媒4Bは、蓄
熱時と同様に蓄熱槽5内においてはそれぞれの粒状蓄熱
体51相互間の間隙に広く分散されてこの間隙中を通流
することになるが、その間に粒状蓄熱体51から冷熱を
受け取ってその温度を低下させ、7〔℃〕程度の温度に
戻ったうえで再び蓄熱槽5から吐出される。その際、凝
結している水511は、徐々に溶融をしつつ冷熱の放出
を行うことになる。
【0016】空調装置6が必要とする単位時間当たりの
冷熱量は、当然のことではあるが空調装置6の運転状態
によって変化をする。蓄熱装置9では、空調装置6が必
要とする単位時間当たりの冷熱量の値に応じて熱媒4B
の循環量が変化するようにポンプ装置71の運転条件や
三方向制御弁72,73などの制御弁の弁開度を制御し
ている。このことにより、蓄熱装置9では、蓄熱槽5か
ら吐出される熱媒4Bの温度と,蓄熱槽5に戻る熱媒4
Bの温度とは、空調装置6が必要とする単位時間当たり
の冷熱量の値にかかわらずほぼ不変とされている。
【0017】そうして、空調装置6が軽負荷運転状態で
ある場合には、必要とする単位時間当たり冷熱量が少な
くて済むので、蓄熱装置9の場合には、熱媒供給路7中
に設けられたバイパス用の管路78に、熱媒4Bの一部
を熱媒42Bとして循環させるようにしている。この場
合には、空調装置6から蓄熱槽5に戻る熱媒4Bである
熱媒41Bの通流量は少量となるように制御されること
になる。
【0018】前述の構成を持つ蓄熱槽5にあっては、蓄
熱装置9の運転動作時における冷熱の蓄積および冷熱の
供給に際し、熱媒4は、粒状蓄熱体51の外側表面を通
流して粒状蓄熱体51と直接に熱交換を行っている。粒
状蓄熱体51の採用は、冷媒(例えば、冷媒4である)
と蓄熱用物質(例えば、蓄熱用物質511である)との
間での熱交換を行う際に、蓄熱槽内に冷媒を通流させる
ための装置(金属管をヘリカルコイル状に巻回した装置
や,隔板式等の熱交換用の装置などのことである)が不
要となるのである。すなわち、粒状蓄熱体51を採用す
ることで、蓄熱槽の構成の単純化と小形・軽量化,さら
には熱交換性能の向上が図れているのである。そうして
一般に、熱媒4が持つ冷熱や温熱は、最終的には蓄熱用
物質511に、潜熱または顕熱(例えば、水を温熱の蓄
積用に用いる場合である)として蓄積されることになっ
ているのである。
【0019】なお、カプセル(例えば、密封容器512
のことである)については、1〔cm〕とは異なる外径
を持つ球形状のもの、球形状以外の形状を持つもの、あ
るいは、高密度ポリエチレン樹脂材とは異なる樹脂材や
金属材を用いたものなどの、各種の形状・構造・使用材
料とした事例も知られている。なお、三方向制御弁(例
えば、三方向制御弁72,73,83,84のことであ
る)に替えて、二方向制御弁と二方向締切弁との組み合
わせを用いるようにした蓄熱装置の事例も知られてい
る。また、熱媒供給路として、管路87,88の部位
を、熱媒供給路81と熱媒供給路7とで別個の管路とし
て構成した事例も知られている。
【0020】また、冷熱蓄積用の蓄熱槽と、温熱蓄積用
の蓄熱槽とを独立して備える蓄熱装置も知られている。
この場合には、それぞれの蓄熱槽に収容される粒状蓄熱
体に封入される蓄熱用物質には、凝固点が互いに異なる
蓄熱用物質が採用されていることが一般である。なおま
た、蓄熱槽の熱媒供給路との接続部(例えば、接続口5
21,522のことである)の構造としては、管用ねじ
に替えて接続用のフランジを持つ管であるとか、蓄熱槽
の容器に直接に管用ねじあるいはフランジとの結合部を
形成するようにしたものなども知られている。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来技術によ
る蓄熱装置、例えば、蓄熱装置9においては、蓄熱用物
質をカプセル内に封入してなる粒状蓄熱体(例えば、粒
状蓄熱体51である)の多数個が収容された蓄熱槽(例
えば、蓄熱槽5である)を用いることで、蓄熱槽の小形
・軽量化や製造原価の低減などを達成できているが、次
記する問題点が見い出されている。すなわち、負荷装置
〔例えば、負荷装置(空調装置)6である〕が重負荷状
態で運転されている際に、蓄熱槽から供給される熱媒
(例えば、熱媒4Bである)だけでは単位時間当たりの
供給熱量が不足する場合には、図8に例示したように、
熱源装置〔例えば、熱源装置(ヒートポンプ装置)8で
ある〕を運転し、負荷装置に蓄熱槽と熱源装置の両方か
ら同時に熱媒(図8中の熱媒4Aと熱媒4Bとである)
を循環することで、負荷装置に多量な単位時間当たりの
熱量を供給するようにしている。
【0022】ここで図8は、図3〜図5に示した蓄熱装
置の負荷装置への熱媒供給を蓄熱槽と熱源装置の両方か
ら行う動作時における熱媒の通流経路を説明する説明図
である。図8において、図3〜図7に示した蓄熱装置と
同一部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。な
お、図8中には、図3〜図7で付した符号については、
代表的な符号のみを記した。また、図8に示した事例
は、図6,図7の場合と同じ条件の蓄熱装置と負荷装置
とが用いられる場合である。
【0023】負荷装置から多量な単位時間当たりの熱量
が要求される場合に、蓄熱槽と熱源装置の両方から同時
に熱媒を供給しなければならない主たる理由は、蓄熱槽
内に通流する熱媒と粒状蓄熱体との間の単位時間当たり
の熱交換量に最大値が存在しているためである。このた
めに、負荷装置が多量な単位時間当たりの熱量を消費す
る場合には、蓄熱槽に戻る熱媒の温度が前述の12
〔℃〕(従来の技術の項の説明を参照)であったとして
も、蓄熱槽から吐出される熱媒の温度は前述の7〔℃〕
(従来の技術の項の説明を参照)よりも高くなってしま
うのである。このことが主たる原因となって、負荷装置
から多量な単位時間当たりの熱量の供給を要求される場
合に、蓄熱槽内の粒状蓄熱体に十分な熱量がまだ蓄積さ
れているのにもかかわらず、熱源装置の運転が必要とな
っているのである。
【0024】さらに、負荷装置に熱源装置から熱量を直
接に供給することは、図6,図7に示した蓄熱装置の本
来の運転モードが、熱源装置を夜間電力を用いて運転を
行うことである場合には、電力料金の増大や,昼間電力
の使用配分に混乱を引き起こすなどの問題が発生するこ
とにもなるのである。この発明は、前述の従来技術の問
題点に鑑みなされたものであり、その目的は、蓄熱槽か
ら負荷装置に多量な単位時間当たりの熱量を供給するこ
とが可能なように改良された蓄熱装置を提供することに
ある。
【0025】
【課題を解決するための手段】この発明では前述の目的
は、 1)蓄熱用物質をカプセル内に封入してなる粒状蓄熱体
の多数個が収容されていて,この多数の粒状蓄熱体に温
熱および/または冷熱を蓄積するようにした蓄熱槽と、
熱源装置が接続されていて,熱源装置から供給される温
熱および/または冷熱を持つ熱媒を蓄熱槽に供給する受
熱用の熱媒供給路と、負荷装置に接続されていて,前記
の粒状蓄熱体に蓄積されている温熱および/または冷熱
を熱媒を介して取り出して負荷装置に供給する給熱用の
熱媒供給路とを備えた蓄熱装置において、給熱用の熱媒
供給路を介して負荷装置に通流する熱媒が蓄熱槽の内部
を通流する際の通流方向にほぼ一致する方向で蓄熱槽の
内部に熱媒を通流させると共に,この熱媒を負荷装置を
バイパスして通流させるようにした熱媒用のバイパス循
環路を備え、このバイパス供給路には熱媒循環用のポン
プ装置が接続されてなる構成とすること、により達成さ
れる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。なお、この項の以下の説明におい
ては、図3〜図8に示した従来例の蓄熱装置と同一部分
には同じ符号を付し、その説明を省略する。また、この
項の以後の説明に用いる図中には、図3〜図8で付した
符号については、極力代表的な符号のみを記すようにし
ている。
【0027】図1は、この発明の一つの実施の形態の例
による蓄熱装置を周辺装置と共に示すそのシステム構成
図であり、図2は、図1中に示されている蓄熱槽の一部
破断した側面図である。図1,図2において、1は、図
3〜図5に示した従来例による蓄熱装置9に対して、蓄
熱槽5に替えて蓄熱槽2を用いると共に、バイパス循環
路3を備えるようにした蓄熱装置である。
【0028】蓄熱槽2は、従来例による蓄熱槽5に対し
て、蓄熱槽5が持つ容器52と対比した場合に、接続口
521,522のそれぞれの近辺に,バイパス循環路3
の接続に用いる接続口22,23が形成された容器21
を備えるようにしたことのみが相異している。また、バ
イパス循環路3は、従来例による蓄熱槽5において循環
されている熱媒41Bの,蓄熱槽内における通流方向と
同方向に、蓄熱槽2の槽内にバイパス用熱媒41Dを通
流させるようにするための循環路である。バイパス循環
路3には、前記のようなバイパス用熱媒41Dを循環さ
せるために、ポンプ装置31が設置されている。このポ
ンプ装置31は、バイパス用熱媒41Dを蓄熱槽2内に
のみ循環させればよいので、ポンプ装置71と対比する
と比較的に小容量のポンプ装置を採用することができ
る。
【0029】このような構成を持つ蓄熱装置1は、負荷
装置6から要求される単位時間当たりの熱量が平均レベ
ル程度以下である場合には、従来例の蓄熱装置9の場合
と全く同様に運転されて、バイパス用熱媒41Dの循環
を行う必要は無い。しかし蓄熱装置1は、負荷装置6か
ら多量な単位時間当たりの熱量を要求された場合には、
この発明になる蓄熱装置1の特長として、ポンプ装置3
1が運転されて、蓄熱槽2内には、熱媒41Bに加えて
バイパス用熱媒41Dが通流される。これによって粒状
蓄熱体51の表面を通流する熱媒の流速が増大されて、
例えば熱媒(この場合には熱媒41Bとバイパス用熱媒
41Dとの混合液である)の乱流状態が促進されること
で、周知のように,粒状蓄熱体51の表面と接する熱媒
の温度境界層の層厚を薄くすることができる。この結
果、蓄熱槽2では、粒状蓄熱体51と熱媒の間の熱伝達
係数の値が、従来例の蓄熱槽5の場合と比較して大きく
増大されることになる。
【0030】さらに蓄熱装置1の場合には、蓄熱槽2に
流入される熱媒(熱媒41Bとバイパス用熱媒41Dと
の混合液である)の温度は、蓄熱槽2に戻る熱媒41B
の温度が12〔℃〕であっても、バイパス用熱媒41D
の温度が蓄熱槽2から吐出される熱媒41Bの温度と同
一の7〔℃〕程度であることで、12〔℃〕よりも低く
なる。すなわち、蓄熱装置1は、前述のようにしてバイ
パス用熱媒41Dの循環を行うことによって、蓄熱槽2
内の粒状蓄熱体51と熱媒の間の熱伝達係数の値の増大
と、蓄熱槽2に流入される熱媒温度の低下とを同時に得
ることができることになる。
【0031】これにより、蓄熱装置1では、負荷装置6
から要求される多量な単位時間当たりの熱量を熱媒を介
して粒状蓄熱体51から取り出すことができると共に、
その様な場合でも蓄熱槽2から吐出される熱媒41Bの
温度を7〔℃〕程度に維持できるのである。したがっ
て、蓄熱装置1は、熱源装置(ヒートポンプ装置)8を
運転すること無しに、負荷装置6に多量な単位時間当た
りの冷熱量の供給ができるのである。またこのことによ
って、電力料金の増大,昼間電力の使用配分の混乱など
の従来技術の蓄熱装置が持つ問題点も解消することがで
きるのである。
【0032】発明の実施の形態の項における今までの説
明では、蓄熱装置(例えば、蓄熱装置1である)が備え
る蓄熱槽(例えば、蓄熱槽2である)には、バイパス循
環路(例えば、バイパス循環路3である)の接続に用い
る接続口(例えば、接続口22,23である)が設けら
れているとしてきたが、これに限定されるものではな
く、例えば、バイパス循環路用の接続口が設けられてい
ない蓄熱槽を用いてもよく、その場合には、バイパス循
環路を給熱用の熱媒供給路(例えば、熱媒供給路7であ
る)接続用の接続口(例えば、接続口521,522で
ある)の近傍の給熱用の熱媒供給路に接続すればよいも
のである。ただしこの場合には当然のこととして、バイ
パス用熱媒が給熱用の熱媒供給路内を負荷装置(例え
ば、負荷装置6である)に向かって逆流することが無い
ように配慮する必要がある。
【0033】また、発明の実施の形態の項における今ま
での説明では、蓄熱装置から供給される熱媒(例えば、
熱媒4Bである)は負荷装置に冷熱を供給するとしてき
たが、熱媒が温熱を供給するものであってもよいことは
勿論のことである。
【0034】
【発明の効果】この発明になる蓄熱装置においては、前
記の課題を解決するための手段の項で述べた構成とする
ことにより、蓄熱槽内の粒状蓄熱体と熱媒の間の熱伝達
係数の値の増大と,蓄熱槽に流入される熱媒温度の低下
とが同時に得られることで、熱源装置を運転すること無
しに、負荷装置に多量な単位時間当たりの熱量を供給す
ることが可能になるとの効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一つの実施の形態の例による蓄熱装
置を周辺装置と共に示すそのシステム構成図
【図2】図1中に示されている蓄熱槽の一部破断した側
面図
【図3】従来例の蓄熱装置を周辺装置と共に示すそのシ
ステム構成図
【図4】図3中に示されている蓄熱槽の一部破断した側
面図
【図5】図4中に示されている粒状蓄熱体の一般例を示
すその断面図
【図6】図3〜図5に示した蓄熱装置の熱源装置から蓄
熱槽への蓄熱動作時における熱媒の通流経路を説明する
説明図
【図7】図3〜図5に示した蓄熱装置の蓄熱槽から負荷
装置への給熱動作時における熱媒の通流経路を説明する
説明図
【図8】図3〜図5に示した蓄熱装置の負荷装置への熱
媒供給を蓄熱槽と熱源装置の両方から行う動作時におけ
る熱媒の通流経路を説明する説明図
【符号の説明】
1 蓄熱装置 2 蓄熱槽 3 バイパス循環路 31 ポンプ装置 41B 熱媒 41D バイパス用熱媒 6 負荷装置 7 熱媒供給路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蓄熱用物質をカプセル内に封入してなる粒
    状蓄熱体の多数個が収容されていて,この多数の粒状蓄
    熱体に温熱および/または冷熱を蓄積するようにした蓄
    熱槽と、熱源装置が接続されていて,熱源装置から供給
    される温熱および/または冷熱を持つ熱媒を蓄熱槽に供
    給する受熱用の熱媒供給路と、負荷装置に接続されてい
    て,前記の粒状蓄熱体に蓄積されている温熱および/ま
    たは冷熱を熱媒を介して取り出して負荷装置に供給する
    給熱用の熱媒供給路とを備えた蓄熱装置において、 給熱用の熱媒供給路を介して負荷装置に通流する熱媒が
    蓄熱槽の内部を通流する際の通流方向にほぼ一致する方
    向で蓄熱槽の内部に熱媒を通流させると共に,この熱媒
    を負荷装置をバイパスして通流させるようにした熱媒用
    のバイパス循環路を備え、このバイパス供給路には熱媒
    循環用のポンプ装置が接続されてなることを特徴とする
    蓄熱装置。
JP8237684A 1996-09-09 1996-09-09 蓄熱装置 Pending JPH1082537A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8237684A JPH1082537A (ja) 1996-09-09 1996-09-09 蓄熱装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8237684A JPH1082537A (ja) 1996-09-09 1996-09-09 蓄熱装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1082537A true JPH1082537A (ja) 1998-03-31

Family

ID=17018983

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8237684A Pending JPH1082537A (ja) 1996-09-09 1996-09-09 蓄熱装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1082537A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011040387A1 (ja) 2009-09-29 2011-04-07 三菱電機株式会社 蓄熱給湯空調機
JP2014081167A (ja) * 2012-10-18 2014-05-08 Nagoya City Univ 水冷式空調システム及びその運転制御方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011040387A1 (ja) 2009-09-29 2011-04-07 三菱電機株式会社 蓄熱給湯空調機
US9765977B2 (en) 2009-09-29 2017-09-19 Mitsubishi Electric Corporation Heat-accumulating hot-water-supplying air conditioner
JP2014081167A (ja) * 2012-10-18 2014-05-08 Nagoya City Univ 水冷式空調システム及びその運転制御方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4131158A (en) Storage arrangement for thermal energy
US4169554A (en) Solar energy system with heat pump assistance
US20110083459A1 (en) Heat exchanger with integral phase change material for heating and cooling applications
US20170248377A1 (en) Refrigeration, or thermal, energy storage system by phase change materials
US20090175603A1 (en) Equipment group and procedure for storage of heat energy using electric current
JP2006234310A (ja) 蓄熱装置
US4226364A (en) Single conduit air conditioning system
CN101354223A (zh) 一种蓄能装置
US20100031954A1 (en) Heat storage and transfer system
JPH1082537A (ja) 蓄熱装置
CN114353161A (zh) 一种太阳能-蓄热式脉动热管供热***梯级蓄供调控方法
JPS5855434B2 (ja) 蓄熱装置の過冷却防止方法及びその装置
JPS6214062B2 (ja)
JP3831924B2 (ja) カプセル式潜熱蓄熱システム
CN112629149B (zh) 一种用于制冷或加热液体的设备
JPS6064192A (ja) 蓄熱装置
JPS5920943B2 (ja) 冷暖房装置
EP1361404A2 (en) An accumulator tank
JPH10325572A (ja) 蓄熱式冷却装置
JP2000111286A (ja) 蓄・冷熱装置、及び蓄・冷熱素子
JPH10160372A (ja) 蓄熱体
JPH0261443A (ja) 冷水供給装置
JP3585081B2 (ja) 蓄熱機構
JPS60149891A (ja) 蓄熱装置
JPH11294803A (ja) ヒートポンプを用いた冷暖房方法及び装置