JPH1080481A - 注腸機 - Google Patents

注腸機

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JPH1080481A
JPH1080481A JP9239534A JP23953497A JPH1080481A JP H1080481 A JPH1080481 A JP H1080481A JP 9239534 A JP9239534 A JP 9239534A JP 23953497 A JP23953497 A JP 23953497A JP H1080481 A JPH1080481 A JP H1080481A
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air
barium
catheter
supply
contrast agent
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JP9239534A
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Minoru Yamada
稔 山田
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Kaigen Pharma Co Ltd
Original Assignee
Kaigen Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 肛門内に余分な圧力が作用しない安全性の高
い注腸機を提供する。 【解決手段】 造影剤供給排出管3を管軸方向にしごい
て肛門内へ造影剤を供給する造影剤供給排出装置7,
8,9を備えた。よって、従来のように造影剤保持容器
内に圧力を作用させる機構に故障を生じたときであって
も、肛門内に余分な圧力が作用せず、より安全性の高い
注腸機を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大腸や小腸などの
下部消化管をX線検査するに際し、肛門から腸内に造影
剤、例えばバリウムを注入したのち、空気を注入して腸
管を膨張させて2重造影する一方、直腸に残った上記バ
リウムを排出できるようにした注腸機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の注腸機は種々の構造のも
のが知られている。例えば、バリウム貯蔵タンクとカテ
ーテルとをバリウム供給・排出管を介して連結してなる
バリウム供給排出機構と、空気送出コンプレッサとカテ
ーテルとを空気供給管を介して連結してなる空気供給機
構とを有し、まず、上記バリウム貯蔵タンク内に圧力を
作用させ、その圧力で貯蔵タンク内のバリウムをバリウ
ム供給・排出管及びカテーテルを介して肛門内に注入し
たのち、上記コンプレッサより空気供給管及びカテーテ
ルを介して肛門内に空気を注入するようにしたものがあ
る(特公昭55ー46729号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
造のものでは、造影剤保持容器内に圧力を作用させて造
影剤を送り出すものでは、電気的系統の故障などの場合
には弁が開放状態に放置されてしまい上記保持容器内に
作用する圧力が肛門内に作用してしまうことも考えら
れ、安全性に問題があった。従って、本発明の目的は、
上記問題を解決することにあって、肛門内に余分な圧力
が作用しない安全性の高い注腸機を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、造影剤保持容器と、該保持容器に一端が
取り付けられかつ他端がカテーテルに取り付けられた可
撓性造影剤供給管と、上記造影剤供給管を管軸方向にし
ごいて造影剤を上記保持容器と肛門内部との間で上記造
影剤供給管及び上記カテーテルを介して供給を行う造影
剤供給装置とを備えたことを特徴とする。
【0005】又、さらに、空気送出装置と、該空気送出
装置に一端が取り付けられた空気供給管と、をさらに備
え、上記カテーテルには上記空気供給管の他端が取り付
けられ、上記造影剤供給装置により上記造影剤を肛門内
へ供給した後、上記空気送出装置により上記空気供給管
及び上記カテーテルを介して上記肛門内へ空気を供給す
るように構成することもできる。
【0006】又、上記構成においては、上記造影剤供給
装置は、複数のローラが自転可能に外部に配置された回
転体を正逆方向に公転させる駆動部と、該駆動部の上記
回転体の上記ローラに上記造影剤供給管を押圧接触させ
る管押さえと、上記造影剤供給管を保持するホルダとを
備え、上記駆動部の上記回転体のローラの上記正方向へ
の公転により上記造影剤供給管が管軸方向沿いにしごか
れて造影剤を上記保持容器から上記カテーテル側に送り
出すように構成することもできる。
【0007】又、さらに、上記造影剤供給装置は、上記
駆動部の上記回転体のローラの上記逆方向への公転によ
り上記造影剤供給管が管軸方向沿いにしごかれて造影剤
を上記カテーテルから上記保持容器側に送り出すように
構成することもできる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施形態の注
腸機を図1〜図12に基づいて詳細に説明する。本実施
形態にかかる遠隔注腸機は、図1,2に示すように、空
気供給機構と造影剤としてのバリウム供給機構とを備
え、上記空気供給機構より肛門内に加圧空気を供給する
とき、肛門内の空気圧力が所定時間内に所定圧力を越え
ると、上記空気供給機構の駆動を停止する一方、上記肛
門内の圧力が所定時間外に上記所定圧力を越えると、上
記肛門内に注入された空気及びバリウムを排出するよう
に大略構成する。本注腸機は、遠隔式操作により、腸内
の病変、狭窄などをチェックしながらバリウムの供給排
出及び空気供給を行うものである。一方、上記バリウム
供給機構はバリウム保持容器6と、該保持容器6に一端
が取り付けられかつ他端が上記カテーテル4に取り付け
られた、可撓性造影剤供給管に相当する、可撓性バリウ
ム供給排出管3と、上記バリウム供給排出管3に圧力を
作用させてバリウムを上記保持容器6と上記肛門内部と
の間で上記バリウム供給排出管3及び上記カテーテル4
を介して供給排出するバリウム供給排出装置とを備え
る。上記バリウム供給排出装置のカバー12の一側面に
は、上記保持容器6を上下逆さまの状態で保持する容器
ホルダ2が回転自在に取り付けられており、上記注腸機
本体1が透視撮影台(図示せず)の手すりのレールなどに
固定具19を介して取り付けられたとき、該注腸機本体
1が透視撮影台の傾動に伴って傾斜しても上記容器ホル
ダ2が回転して上記保持容器6を、常時、鉛直方向沿い
に位置させるようにしている。
【0009】また、上記図1の注腸機本体1の左側面に
は、図3〜図5に示すように、造影剤供給装置を構成す
る、駆動部7と、供給排出管押さえ機構と、供給排出管
保持機構とを備える。この駆動部7は、本体ケーシング
18に固定されるモータ13と、該モータ13の正逆回
転軸13aに相対回転不自在に固定された回転体22と
を有する。この回転体22は、回転軸固定用穴22cを
夫々有する一対の回転板22a,22b間に3個のローラ
23,23,23をピン24,24,24により夫々自在に
自転するように支持するとともに、上記回転体22の回
転によりモータ13の回転軸回りに公転するようになっ
ている。なお、25はカバーである。また、上記供給排
出管押さえ機構は、上記バリウム供給排出管3を上記回
転体の上面に押し付けるためのものである。すなわち、
この供給排出管押さえ機構は、管押さえ8と、該管押さ
え8を所定位置に位置させるストッパ10とを有する。
上記管押さえ8は、基部8dの一端がピン20で注腸機
本体1に枢着されるとともに、上記基部側より大きく湾
曲した湾曲部8cと、平坦部8bと、小湾曲部8aとを一
体的に形成してなる。この管押さえ8は、その先端の小
湾曲部8aの下面が注腸機本体1の左側面より突出した
ピン21に係合する。上記ストッパ10は、その基部が
上記ピン21の回りに回転自在に取り付けられており、
中間部において本体側と反本体側とに夫々ローラ10a,
10aを回転自在に取り付け、かつ、先端にレバー10b
を形成してなる。よって、上記バリウム供給排出管3を
上記回転体22の上面に載置したのち、上記管押さえ8
をその上から被せ、管押さえ8の小湾曲部8aを上記ピ
ン21に係合させる。そして、上記ストッパ10のレバ
ー10bを手でつまんで、該ストッパ10をピン回りに
図5の一点鎖線で示された位置から実線で示された位置
まで回転させると、上記一対のローラ10a,10aが上
記管押さえ8の小湾曲部8aを乗り越えて平坦部8bに入
り込み、管押さえ8の下側の曲面により上記バリウム供
給排出管3を回転体22に押し付けた状態で上記管押さ
え8を位置決めする。上記供給排出管保持機構はホルダ
としての一対のクリップ9,9よりなり、各クリップ9
は、図6〜図8に示すように、一対の係合部材30,3
1をピン32で回動自在に支持してなり、一方の係合部
材30を上記注腸機本体1の左側面に固定する。各係合
部材30,31は、平面大略コ字状に屈曲して形成さ
れ、かつ、他方の係合部材31が一方の係合部材30の
外側に嵌合する。各係合部材30,31の側面には、夫
々、上記バリウム供給排出管3の外径寸法よりやや小さ
い幅寸法を有する切欠溝30a,30a;31a,31aを形
成する。よって、一方、他方の係合部材31が一方の係
合部材30に嵌合された状態では、図8に示すように、
円形の貫通穴33が形成され、ここに上記バリウム供給
排出管3を位置させる。すなわち、一方の係合部材の溝
30a,30a内に上記供給排出管3を若干撓ませつつ挿
入したのち、上記他方の係合部材31を一方の係合部材
30に嵌合させて、他方の係合部材31の溝31a,31
a内にも上記供給排出管3を若干撓ませつつ挿入し、両
係合部材30,31の溝30a,30a;31a,31a間に上
記供給排出管3を撓ませた状態で位置させて、この供給
排出管3を上記クリップ9で係止する。
【0010】ここで、上記駆動部7によりバリウムが送
り出される機構を説明する。すなわち、上記一対のクリ
ップ9,9と管押さえ8で上記供給排出管3が支持され
た状態で、上記回転体22が保持容器6からカテーテル
側にバリウムを送る方向(図2において反時計方向)に回
転すると、上記ローラ23が供給排出管3を上記管押さ
え8の湾曲部8cの下面に押し付けるようにして自転し
つつ公転し、このローラ23の押し付けにより上記供給
排出管3が一旦弾性的につぶされ、供給排出管軸方向カ
テーテル側にしごかれ、この部分のバリウムがカテーテ
ル側に送られる。そして、さらに回転体22の回転によ
りローラ23が移動して該ローラ23の押し付けがなく
なると、供給排出管3の弾性力により元の状態に復帰す
る。このとき、バリウムを上記保持容器側より吸引し、
次のローラ23により上記と同様に押し付けられてバリ
ウムをカテーテル側に送り出す。この作用を連続的に行
うことにより、定速でバリウムを送り出すことができ
る。
【0011】また、上記空気供給機構は、上記注腸機本
体1内に有り、空気送出装置として微量ポンプ17(最
大注入速度2.5l/min)と、該ポンプ17に一端が取
り付けられかつ他端がカテーテル4に取り付けられた空
気供給管5とを有する。上記空気供給管5には電磁弁1
6を備え、常時はこの電磁弁16を閉じたままとし、後
述するバリウム及び空気の排出時にカテーテル4を介し
て空気供給管5内の空気が保持容器内に吸い込まれて、
バリウムの排出量が減少するのを防止するようにしてい
る。よって、上記ポンプ17が駆動されたときのみ、上
記電磁弁16が開き、加圧空気を供給管5から供給する
ようにしている。上記電磁弁16と上記ポンプ17との
間には、圧力スイッチ45と逃がし弁46とを備える。
上記圧力スイッチ45は、空気供給管5内の空気圧力P
が所定圧力P1、例えば、100mmHgを越えると、異常
信号を後述する制御回路42に出力するものである。ま
た、上記逃がし弁46は、上記圧力スイッチ45が何等
かの理由により作動せず、上記空気圧力Pが上記所定圧
力P1より高い設定圧力P2、例えば、150mmHgを越
えたとき、供給管5内の空気を外部に逃がすためのもの
である。
【0012】図9に示すように、上記ポンプ17及び上
記モータ13は、いずれもプリント基板14(図2参照)
の制御回路42に接続され、操作部41を介してこの制
御回路42によって制御される。また、この制御回路4
2には警報回路43が接続されており、上記異常信号の
出力に応じて警報ランプを点灯させたり、警報ブザーを
鳴らせたりする。なお、図2において、11は遠隔操作
用ケーブルを接続するためのコネクタ、15はマニホー
ルドである。一方、上記カテーテル4は、図10に示す
ように、その本体部4dには大径のバリウム供給排出路
4iと、小径の図1気供給路4kと、小径のカテーテル係
止袋膨張用の第2空気供給路4jとが形成される。この
本体部4dの先端側には両側が本体部外面に密着された
カテーテル係止袋4eが形成され、この係止袋4eを肛門
内に挿入したのち上記第2空気供給路4jから空気が供
給されると、上記係止袋4eが点線で示されたように風
船のように膨らみ、カテーテル4が肛門から自然に抜け
出さないようになる。上記カテーテル4のさらに先端に
は、上記バリウム供給排出路4iに連通したバリウム出
入口4fと、上記第1空気供給路4kに連通した空気供給
用切欠(ワニ口)4gとが形成される。一方、上記本体部
4dの後端側は3つの接続部4a,4b,4cに分岐され、そ
のうち2つの接続部4a,4bは上記バリウム供給排出管
3と上記空気供給管5とに夫々接続される。残りの1つ
の接続部4cは、図示しない注射筒に連結させて、注射
筒のピストンを動かすことにより第2空気供給路4jに
空気を供給して上記係止袋4eを膨張させるようにして
いる。また、上記接続部4b内には、逆止弁26が挿入
されており、腸内のバリウムや空気をカテーテル4内に
吸い込むとき、これらが空気供給管5を介してポンプ1
7に入り込むのを防止する。なお、4lはカテーテル4
を肛門内に挿入するときの挿入位置を示すマークであ
る。
【0013】また、上記注腸機本体1に対してケーブル
により接続される上記操作部41の操作パネルを図11
に示す。50はリセットスイッチ、51は上記モータ1
3を駆動させるためのバリウム注入スイッチ、52はエ
マージェンシーランプ、53は上記ポンプ17を駆動す
るための空気注入スイッチ、54はトラブルランプ、5
5は上記モータ13を逆回転させるバリウム排出スイッ
チ、56は電源スイッチ、57はエマージェンシースイ
ッチ、58はコントロールユニットケース、59は一端
が上記注腸機本体1に接続された上記ケーブルの他端が
接続されるコネクタである。この操作パネルは、操作者
の被曝を防ぐため、撮影室とは別の操作室内に設けら
れ、該操作室内のX線テレビモニター用テレビ画面にバ
リウム及び空気の注入状態を写しだし、これを見ながら
操作者が遠隔操作するためのものである。
【0014】上記構成にかかる注腸機の作動について説
明する。まず、バリウム供給排出管3とが接続されたバ
リウム保持容器6を上下逆さまに上記注腸機本体1の上
記ホルダ2内に挿入するとともに、上記空気供給管5を
上記本体1に接続する。そして、上記供給排出管3を上
記一対のクリップ9,9で係止したのち、上記供給排出
管3を上記回転体22の上部に管押さえ8より押さえ付
けてストッパ10で上記管押さえ8を係止する。そし
て、カテーテル4に上記供給排出管3と空気供給管5と
を接続する。そして、上記電源スイッチ56をオンにし
たのち、上記バリウム注入スイッチ51を押し続けてバ
リウムをカテーテル4の先端まで送る。次いで、上記カ
テーテル4の先端をマーク4lで示された位置まで肛門
内に挿入したのち、注射筒により例えば30〜50ccの
空気を供給して係止袋4eを膨張させて、カテーテル4
の先端を肛門内に挿入された状態に係止する。そして、
上記バリウム注入スイッチ51を押す。このスイッチ5
1を押し続けている間のみ、上記モータ13が駆動され
て、回転体22が回転し、複数のローラ23,23,23
により供給排出管3をしごいて保持容器側よりカテーテ
ル側にバリウムを定速で送り出し、カテーテル4を介し
て肛門内にバリウムを供給する。必要量(例えば300
〜600ml)のバリウムを注入すれば、上記バリウム注
入スイッチ51を離す。
【0015】次いで、二重造影のための大腸を膨張させ
るため、空気注入スイッチ53を押して空気を肛門より
腸内に注入する。この作動についてのフローチャートを
図12に示す。上記空気注入スイッチ53を押し続けて
いる間のみ、ポンプ17が駆動されて空気が空気供給管
5及びカテーテル4を介して肛門内に供給される。この
とき、所定時間、例えば上記空気注入スイッチ53を押
してから5秒、以内に、空気供給管5内の空気圧力Pが
所定圧力P1の100mmHgを越えると、上記制御回路4
2によりトラブルランプ54が点灯するとともにトラブ
ル警報用ブザーが鳴り、上記ポンプ17の駆動が自動的
に停止される。このように5秒以内に空気圧力Pが上記
100mmHg(P1)を越えるようになったのは、空気供給
管5が単に折れ曲がっているか、カテーテル4の空気供
給口4gが閉塞しているか、または、カテーテル4の空
気供給口4gが腸の壁面に接触して空気供給口が閉塞さ
れている等の機械的原因であると考えられ、腸内には異
常がないと考えられるので、上記制御回路42により上
記ポンプ17の駆動を単に停止するだけで十分である。
よって、駆動停止後、上記原因を究明して解決したの
ち、リセットスイッチ50を押せば、上記トラブルラン
プ54が消え、ブザーが停止するとともに、上記空気注
入スイッチ53が作動可能となる。そして、該スイッチ
53を押し続けると、再び、空気の供給を開始すること
ができる。
【0016】一方、上記空気注入スイッチ53を押した
のち5秒経過後に空気供給管5内の空気圧力Pが上記所
定圧力P1が100mmHgを越えると、腸内に異常部位が
あって腸に大きな負担がかかり、この結果、上記空気圧
力Pの上昇が生じたと考えられ、これ以上の空気の供
給、並びに、既に供給された空気及びバリウムを腸内に
注入されたままにするのは危険であるため、上記制御回
路42により、上記エマージェンシーランプ52を点灯
させエマージェンシー用警報ブザーを鳴らし、上記ポン
プ17の駆動を停止するとともに、上記カテーテル4及
び上記バリウム供給排出管3を介して肛門内の空気及び
バリウムを排出させる。すなわち、上記モータ13を逆
回転させて、上記回転体22を上記とは逆方向に回転さ
せる。よって、供給排出管3内に腸内の空気及びバリウ
ムが吸い込まれ、これらが保持容器6内に戻され、腸内
圧を下げることができる。そして、上記回転体22が逆
回転を開始したのち、5秒経過後、上記エマージェンシ
ーランプ52を消すとともにブザーを停止させ、上記空
気注入スイッチ53を作動可能にする。これは、5秒程
度の間、上記バリウム及び空気を排出しつづければ、経
験則上、腸に大きな負担がかかるような異常事態を回避
することができるからである。上記逆回転開始後の5秒
以内に、再び、バリウムを供給する場合には、上記リセ
ットスイッチ50を押せば、上記エマージェンシーラン
プ52が消え、ブザーが停止するとともに、上記空気注
入スイッチ53が作動可能となる。よって、該スイッチ
53を押し続けると、再び、空気の供給を開始すること
ができる。
【0017】なお、上記バリウム排出スイッチ55を押
すと、直腸内の余分なバリウムを上記供給排出管3介し
て保持容器6内に収納すべく排出させることができる。
また、上記排出スイッチ55を押して上記バリウムと空
気の排出を行う場合、上記スイッチ55とともに上記空
気注入スイッチ53も同時に押すと、上記ポンプ17が
同時に駆動されて空気を空気供給管5から腸内に注入し
つつ、上記バリウム及び腸内の空気を供給排出管3から
排出させて、直腸が収縮することなくバリウムと空気の
置換を行うことができ、上記直腸の収縮に起因するもう
ろう像による二重造影効果が損なわれることを防止でき
る。また、何等かの理由により、腸内圧を下げる必要が
ある場合には、上記エマージェンシースイッチ57を押
すと、約5秒間だけ上記バリウムの排出作業を行う。そ
の後、上記と同様に空気注入スイッチ53が作動可能状
態となる。 上記実施形態によれば、上記制御回路42
を備えたので、空気の圧力Pが所定圧力P1以上になっ
たとき、その原因に応じて適切に、すなわち、空気の再
供給可能な場合には一旦腸内に注入された空気を抜かず
に原因の究明並びに解決を図ることができる一方、空気
の再供給が危険な場合並びに注入した空気を排出したほ
うが良い場合には、直ちに、空気並びにバリウムの排出
を行うことができる。また、バリウム保持容器内に圧力
を作用させてバリウムを送り出すものでは、電気的系統
の故障などの場合には弁が開放状態に放置されてしまい
容器内に作用する圧力が肛門内に作用してしまうことも
考えられるが、上記注腸機では圧力によりバリウムを供
給するのではなくバリウム供給排出管3をしごくことに
よりバリウムを肛門内に送り込むようにしているので、
上記のような電気的系統の故障の場合にも肛門内に余分
な圧力が作用せず、より安全性の高いものとなる。ま
た、上記圧力スイッチ45の他に上記逃がし弁46を備
えたので、電気的系統の故障などにより万が一、圧力ス
イッチ45が作動しなくとも、上記空気圧力Pが所定圧
力P1以上となりかつ設定圧力P2を越えると上記逃がし
弁46から空気を空気供給管外部に逃がすことができ、
総ての弁を電気的な部品より構成する場合と比較して、
安全性を高めることができる。また、上記保持容器6、
供給排出管3、及び、カテーテル4を1回の使用により
廃棄するようにすれば、衛生的に非常に好ましく、感染
症などを効果的に防止することができる。この場合、逆
止弁26をカテーテル4に設けることにより、バリウム
と空気の吸い込み時に逆止弁26がバリウムで汚れて
も、この逆止弁26もカテーテル4とともに廃棄するよ
うにしたので、より衛生的に非常に好ましいものとな
る。また、上記供給排出管3を本体1に取り付けると
き、回転体22の上部に載置したのち、上記一対のクリ
ップ9,9により係止し、さらに、上記管押さえ8で押
さえ付けてストッパ10でこれを保持するだけでよいた
め、上記供給排出管3の保持機構が簡単なものとなり、
かつ、その操作も容易なものとなる。また、肛門内に注
入されるバリウムの量は、最大限、上記容器6の容量に
限定され、それ以上は注入されないので、バリウムの注
入量の管理が容易になる。これに対して、従来、複数の
患者に注入するだけの量を保持させるバリウム貯蔵タン
クを使用するものでは、バリウムの注入量の管理が煩雑
になっていたのである。
【0018】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、その他種々の態様で実施できる。例え
ば、上記保持容器6は上記ホルダ2に対して上下逆さま
に保持するものに限定されず、逆さまにせずそのままホ
ルダ2に入れる一方、上記供給排出管3の先端を上記容
器底部まで届くように挿入して殆どのバリウムを保持容
器内から供給排出管内に吸い出すことができるようにし
てもよい。また、上記容器6は本体1に保持されるもの
に限定されず、他の部材に保持されるようにしてもよ
い。また、上記所定時間、所定圧力及び設定圧力は、経
験則上から上記のように決定しただけであり、上記数値
に限定されず任意の値でもよい。
【0019】以上詳述したように本実施形態の注腸機に
よれば、空気送出装置より肛門内に空気を供給すると
き、肛門内の空気圧力が所定時間例えば供給開始後のご
く短時間内に所定圧力を越えると、空気供給管が単に折
れ曲がっているか、カテーテルの空気供給口が閉塞して
いるか、または、カテーテルの空気供給口が腸の壁面に
接触して空気供給口が閉塞されている等の原因であると
考えられ、上記空気送出装置の駆動を単に停止するだけ
で十分である。よって、駆動停止後、上記原因を究明し
て解決したのち、再び、空気の供給を開始することがで
きる。一方、上記肛門内の圧力が上記所定時間外に上記
所定圧力を越えると、腸内に異常部位があり、このため
に上記圧力の上昇が生じたと考えられ、これ以上の空気
の供給、並びに、既に供給された空気及び造影剤を腸内
に注入されたままにするのは危険であるため、上記空気
送出装置の駆動を停止するとともに上記駆動装置の逆駆
動により、上記カテーテル及び上記造影剤供給排出管を
介して肛門内の空気及び造影剤を排出させる。従って、
上記構成によれば、空気の圧力が所定圧力以上になった
とき、その原因に応じて適切に、すなわち、空気の再供
給可能な場合には一旦腸内に注入された空気を抜かずに
原因の究明並びに解決を図ることができる一方、空気の
再供給が危険な場合並びに注入した空気を排出したほう
が良い場合には、直ちに、空気並びに造影剤の排出を行
うことができる。
【0020】また、逃がし弁を備えると、電気的系統の
故障などにより万が一、圧力スイッチが作動しなくと
も、上記空気圧力が所定圧力以上となりかつ設定圧力を
越えると上記逃がし弁から空気を空気供給管外部に逃が
すことができ、総ての弁を電気的な部品より構成する場
合と比較して、安全性を高めることができる。
【0021】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば以下
の効果を奏する。即ち、造影剤保持容器内に圧力を作用
させて造影剤を送り出す従来のものでは、電気的系統の
故障などの場合には弁が開放状態に放置されてしまい上
記保持容器内に作用する圧力が肛門内に作用してしまう
ことも考えられる。しかしながら、本注腸機によれば、
造影剤供給管をしごくことにより造影剤を肛門内に送り
込むようにしているので、上記のような電気的系統の故
障の場合にも肛門内に余分な圧力が作用せず、より安全
性の高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態にかかる注腸機の斜視図
である。
【図2】 上記注腸機の本体の分解斜視図である。
【図3】 上記注腸機の本体の平面図である。
【図4】 上記注腸機の本体の正面図である。
【図5】 上記注腸機の本体の左側面図である。
【図6】 非嵌合状態の上記クリップの斜視図である。
【図7】 嵌合状態のクリップの斜視図である。
【図8】 嵌合状態のクリップの正面図である。
【図9】 上記注腸機本体のブロック図である。
【図10】 カテーテルの先端部分の拡大図である。
【図11】 操作パネルの平面図である。
【図12】 上記注腸機の空気注入に関するフローチャ
ートである。
【符号の説明】
1…注腸機本体、2…バリウム保持容器ホルダ、3…バ
リウム供給排出管、4…カテーテル、5…空気供給管、
6…バリウム保持容器、7…駆動部、8…管押さえ、9
…管クリップ、10…ストッパ、11…コネクタ、12
…カバー、13…モータ、14…プリント基板、15…
マニホールド、16…電磁弁、17…ポンプ、18…ケ
ーシング、19…固定金具、20,21…ピン、22…
回転体、23…ローラ、24…ピン、25…カバー、2
6…逆止弁、30,31…係合部材、32…ピン、41
…操作部、42…制御回路、43…警報回路、45…圧
力スイッチ、46…電磁弁、50…リセットスイッチ、
51…バリウム注入スイッチ、52…エマージェンシー
ランプ、53…空気注入スイッチ、54…トラブルラン
プ、55…バリウム排出スイッチ、56…電源スイッ
チ、57…エマージェンシースイッチ、58…コントロ
ールユニットケース、59…コネクタ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 造影剤保持容器(6)と、 該保持容器に一端が取り付けられかつ他端がカテーテル
    (4)に取り付けられた可撓性造影剤供給管(3)と、 上記造影剤供給管を管軸方向にしごいて造影剤を上記保
    持容器と肛門内部との間で上記造影剤供給管及び上記カ
    テーテルを介して供給を行う造影剤供給装置(7,8,
    9)と、を備えたことを特徴とする注腸機。
  2. 【請求項2】 空気送出装置(17)と、該空気送出装
    置に一端が取り付けられた空気供給管(5)と、をさら
    に備え、 上記カテーテルには上記空気供給管の他端が取り付けら
    れ、上記造影剤供給装置により上記造影剤を肛門内へ供
    給した後、上記空気送出装置により上記空気供給管及び
    上記カテーテルを介して上記肛門内へ空気を供給する、
    請求項1記載の注腸機。
  3. 【請求項3】 上記造影剤供給装置は、複数のローラ
    (23)が自転可能に回転体外部に配置された回転体
    (22)を正逆方向に公転させる駆動部(7)と、該駆
    動部の上記回転体の上記ローラに上記造影剤供給管を押
    圧接触させる管押さえ(8)と、上記造影剤供給管を保
    持するホルダ(9)とを備え、上記駆動部の上記回転体
    のローラの上記正方向への公転により上記造影剤供給管
    が管軸方向沿いにしごかれて造影剤を上記保持容器から
    上記カテーテル側に送り出すようにした、請求項1又は
    2記載の注腸機。
  4. 【請求項4】 上記造影剤供給装置は、上記駆動部の上
    記回転体のローラの上記逆方向への公転により上記造影
    剤供給管が管軸方向沿いにしごかれて造影剤を上記カテ
    ーテルから上記保持容器側に送り出す、請求項3記載の
    注腸機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002113099A (ja) * 2000-08-16 2002-04-16 Smiths Group Plc シリンジポンプ
KR20040036864A (ko) * 2002-10-25 2004-05-03 (주)이노텍시스템 조영제 펌프 시스템

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