JPH1079162A - ディスクドライブ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全性を考慮した簡易な構造のディスクドラ
イブ装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 キャビネット２に開閉自在な上蓋１を設
ける。キャビネット２の下部に板ばね３に弾発された開
閉レバー４や制御レバー６を設け、制動レバー６にブレ
ーキパッド７を装着する。上蓋１が閉じているときは、
開閉レバー４の後端部は上蓋１の縁部１ａに押され、制
動レバー６は後退してブレーキパッド７はターンテーブ
ル９上のディスク８から離れている。上蓋１を開くと開
閉レバー４は板ばね３のばね力により支持リブ５を中心
に回転し、制動レバー６は前進してブレーキパッド７は
ディスク８に押し付けられ、ディスク８を制動する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、高速回転するディ
スクの回転制動に有効なブレーキ機構を備えたディスク
ドライブ装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のディスクプレーヤ装置では、ディ
スクを装着するターンテーブルを回転させるスピンドル
モータの制御によってディスクの回転制御を行いブレー
キをかける方法が一般的であった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このような従来の回転
制御方法では、制御のための電源供給が突然絶たれるな
どの不具合が生じた場合、モータの制御が効かなくなり
上蓋開閉式のディスクプレーヤでは蓋を開けてもディス
クが回転し続けたままとなり、近年の高速回転化するデ
ィスクプレーヤ装置では回転しているディスクに触れる
ことによる危険性の問題がある。

【０００４】本発明は上記課題を解決するもので安全か
つ簡易な機構部品のみで構成し得るディスクドライブ装
置を提供することを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、ターンテーブ
ルを備えたキャビネットと、このキャビネットに開閉自
在に装着される上蓋と、この上蓋の開閉に連動して前進
後退するブレーキパッドと、このブレーキパッドを弾発
するばね材とを備え、前記上蓋が閉じた状態では前記ブ
レーキパッドを後退させて前記ターンテーブルに装着さ
れたディスクから離し、前記上蓋を開くと前記ブレーキ
パッドを前記ばね材のばね力により前進させて前記ディ
スクに押し付け、前記ディスクを制動するようにした。

【０００６】

【発明の実施の形態】上記構成の本発明は、上蓋を開く
とブレーキパッドがばね材のばね力によりディスクにソ
フトに押し付けられてディスクを確実に制動できる。

【０００７】（実施の形態１）図１は、本発明の実施の
形態１のディスクプレーヤ装置の外観斜視図、図２は同
ディスクプレーヤ装置のディスクドライブ装置の断面図
である。

【０００８】上蓋１はキャビネット２に一本の軸を支点
として開閉するクラムシェル型の蓋開閉機構となってい
る。キャビネット２にはターンテーブル９を有するピッ
クアップモジュール（図示せず）が収められており、デ
ィスク８をターンテーブル９に装着する。上蓋１によっ
てディスク８を覆うことでディスク８を保護している。

【０００９】図２において、キャビネット２の内部には
開閉レバー４が設けられている。開閉レバー４の後端部
はキャビネット２から突出して上蓋１の縁部１ａの直下
に位置している。開閉レバー４は、その中央部を板ばね
３で上方へ弾発されており、キャビネット２の下面に突
設された支持リブ５を支点にして回転する。

【００１０】キャビネット２の下部には制動レバー６が
設けられている。制動レバー６の先端部にはブレーキパ
ッド７が装着されている。ブレーキパッド７は前進後退
してターンテーブル９に装着されたディスク８の側面に
接離する。図２において、実線は上蓋１を開いた状態を
示しており、また破線は上蓋１を閉じた状態を示してい
る。

【００１１】次に取り扱い動作を説明する。図２におい
て破線で示すように、上蓋１が閉じた状態では、開閉レ
バー４の後端部は上蓋１の縁部１ａに押し下げられてい
る。さて、上蓋１が閉じた状態からディスク８を取り出
すために上蓋１を開けると、押し下げられていた開閉レ
バー４の後端部は板ばね３によって押し上げられる力を
受けているので上蓋１が開くのと連動してその後端部は
上がり（矢印Ａ）、先端部は支持リブ５を支点にしてシ
ーソーの原理で押し下げられる。図２において実線は、
このときの状態を示している。開閉レバー４の先端部は
制動レバー６と接触していてその接触面は制動レバー６
をスムーズにスライドさせるためにエッジを丸めてあり
制動レバー６についても同様の処理がなされているた
め、制動レバー６は開閉レバー４に押し出されブレーキ
パッド７がディスク８端面に板ばね３のばね力によりソ
フトに押し当てられてディスク８を制動するようになっ
ている（矢印Ｂ）。さらに開閉レバー４の先端部が制動
レバー６の下へ来るように（ストローク量を下方向へ増
すように）設定すると、押し出されてディスク８の回転
を制動した後，制動レバー６を再びキャビネット２内へ
収めることもできる。

【００１２】ターンテーブル９にディスク８を装着し上
蓋１を閉じるときには、上蓋１の縁部１ａが開閉レバー
４の後端部を押し下げる（矢印Ｃ）。すると開閉レバー
４は支持リブ５を支点に板ばね３の押し上げる力に反発
して先端が持ち上がる（矢印Ｄ）。制動レバー６は板ば
ね３の有するディスク８と反対方向すなわち開閉レバー
４の方向に押し当てられるばね力を常に受けており、開
閉レバー４の上側へ入り込むようにスライドさせられて
ディスク８との接触が解かれる構造になっている（矢印
Ｅ）。なおディスク８を装着する際に制動レバー６を上
から押さえつけてしまった場合には、板ばね３が下方へ
たわむことで破損やディスク８の装着ミスを防止でき
る。

【００１３】（実施の形態２）図３は本発明の実施の形
態２のディスクプレーヤ装置の外観斜視図、図４は同デ
ィスクプレーヤ装置のディスクドライブ装置の断面図で
ある。以下の説明では、実施の形態１と異る点のみ説明
する。

【００１４】キャビネット１１の側部にはボタン１３が
突設されている。ボタン１３は上蓋１０に接触して上蓋
１０の開閉に連動して上下するようになっており、ボタ
ン１３はキャビネット１１の内部で制動レバー１５とか
み合っている（図４参照）。すなわち図４において、ボ
タン１３の下面はテーパ面ａになっており、制動レバー
１５にはこのテーパ面ａが接合するテーパ面ｂが切欠形
成されている。制動レバー１５は圧縮スプリング１２に
弾発されており、また弾性を有するプレート１４で支持
されている。

【００１５】次に取り扱い動作を説明する。上蓋１０を
閉じた状態では、ボタン１３は上蓋１０に押え付けら
れ、テーパ面ａでテーパ面ｂを押すことにより、制動レ
バー１５は圧縮スプリング１２のばね力に抗して左方へ
退去している。この状態でブレーキパッド７はディスク
８から離れている（以上、図４の破線参照）。上蓋１０
を開けると、ボタン１３は上蓋１０による押圧状態を解
除され、圧縮スプリング１２のばね力により上昇する。
これとともにブレーキパッド７がディスク８へ押しつけ
られて回転を制動するようになっている。

【００１６】なお、ディスク８を装着する際に制動レバ
ー１５を上から押さえつけてしまった場合には、制動レ
バー１５および圧縮スプリング１２のガイドにもなって
いるプレート１４が下方向にたわむことで破損やディス
ク８の装着ミスを防止している。

【００１７】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば上蓋の開蓋時には確実にディスクの回転を制動
でき、安全でかつディスクを傷つけたり破損したりする
ことのない、きわめて簡易な構成部品によってディスク
ドライブ装置を実現できる。またソフトウェアやハード
制御の有無や不具合に関係なくディスクを機械的手段に
より確実に制動できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態１のディスクプレーヤ装置
の外観斜視図

【図２】本発明の実施の形態１のディスクプレーヤ装置
のディスクドライブ装置の断面図

【図３】本発明の実施の形態２のディスクプレーヤ装置
の外観斜視図

【図４】本発明の実施の形態２のディスクプレーヤ装置
のディスクドライブ装置の断面図

【符号の説明】

１ 上蓋 ２ キャビネット ３ 板ばね ４ 開閉レバー ６ 制動レバー ７ ブレーキパッド ８ ディスク ９ ターンテーブル １０ 上蓋 １１ キャビネット １２ 圧縮スプリング １３ ボタン １５ 制動レバー

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ターンテーブルを備えたキャビネットと、
   このキャビネットに開閉自在に装着される上蓋と、この
   上蓋の開閉に連動して前進後退するブレーキパッドと、
   このブレーキパッドを弾発するばね材とを備え、前記上
   蓋が閉じた状態では前記ブレーキパッドを後退させて前
   記ターンテーブルに装着されたディスクから離し、前記
   上蓋を開くと前記ブレーキパッドを前記ばね材のばね力
   により前進させて前記ディスクに押し付け、前記ディス
   クを制動するようにしたことを特徴とするディスクドラ
   イブ装置。