JPH1071348A - 塗料噴霧装置 - Google Patents

塗料噴霧装置

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JPH1071348A
JPH1071348A JP24909896A JP24909896A JPH1071348A JP H1071348 A JPH1071348 A JP H1071348A JP 24909896 A JP24909896 A JP 24909896A JP 24909896 A JP24909896 A JP 24909896A JP H1071348 A JPH1071348 A JP H1071348A
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JP
Japan
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paint
valve
passage
metallic
coating machine
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JP24909896A
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English (en)
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Osamu Yoshida
治 吉田
Hidetsugu Matsuda
英嗣 松田
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ABB Industry KK
Original Assignee
ABB Industry KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2組の色替弁装置と1台の塗装機とを組合せ
て用いることにより、性質の異なる塗料、例えばメタリ
ック塗料、ソリッド塗料、クリア塗料等を選択して塗装
する。 【解決手段】 弁ケース1にA色,B色,C色のメタリ
ック塗料を選択して供給する第1の色替弁装置12とE
色,F色のソリッド塗料を選択して供給する第2の色替
弁装置15とを設けると共に、第1の色替弁装置12か
らのメタリック塗料を回転霧化頭64に向けて供給する
メタリック塗料通路68と第2の色替弁装置15からの
ソリッド塗料を回転霧化頭64に向けて供給するソリッ
ド塗料通路70とを独立して設ける構成としている。従
って、粘度等の性質の異なるメタリック塗料とソリッド
塗料を1台の塗装機61で塗装することができると共
に、メタリック塗料とソリッド塗料との色替作業を容易
に行なうことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車の車
体等の被塗物を塗装するのに用いて好適な塗料噴霧装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車の車体等の被塗物を塗装
する塗料噴霧装置は、異なる複数色の塗料源に接続さ
れ、該各塗料源からの塗料を選択的に供給する色替弁装
置と、該色替弁装置に接続して設けられ、該色替弁装置
から供給される塗料を被塗物に向けて噴霧する塗装機と
から構成されている。
【0003】また、塗料噴霧装置には、高電圧発生器を
用いて塗装機から噴霧される塗料に高電圧を印加し、高
電圧に帯電した帯電塗料粒子を、アース電位にある被塗
物との間に形成された静電界に沿って飛行させることに
より、被塗物への塗料の塗着効率を高めるものがある。
【0004】さらに、この種の塗料噴霧装置では、被塗
物に施す塗装に応じて、メタリック塗料を噴霧する塗装
機と非メタリック塗料を噴霧する塗装機とがある。ここ
で、前記メタリック塗料は樹脂、溶剤および顔料にアル
ミニウム等の金属粉末を混練して構成され、その粘度は
塗膜を薄く仕上げるために一般的に低く設定されてい
る。一方、前記非メタリック塗料としては、樹脂、溶剤
および顔料からなるソリッド塗料、樹脂と顔料からなる
クリア塗料等があり、その粘度は塗膜を厚く仕上げるた
めにメタリック塗料に比較して高く設定されている。
【0005】そして、前記メタリック塗料を塗装する場
合には、塗料に高電圧を印加したときに、この塗料に含
まれる金属粉末が連なって高電圧がリークするブリッジ
現象が発生する虞れがある。このため、塗装機の霧化ヘ
ッドに塗料を供給する塗料通路の途中にスパイラル状に
巻回された長尺のスパイラルチューブを設け、該スパイ
ラルチューブによって通路長を長くして高電圧のリーク
を防止している。一方、ソリッド塗料、クリア塗料等の
非メタリック塗料は粘度が高いために、この塗料を塗装
する場合には、塗料が流通するときの抵抗が小さくなる
ように、短尺のストレートチューブ等を用いて塗料通路
の短縮を図っている。
【0006】従って、従来技術では、メタリック塗料を
塗装する場合にはスパイラルチューブを備えた塗装機
を、非メタリック塗料を塗装する場合にはストレートチ
ューブを備えた塗装機を交換して取付け、それぞれの塗
装を行なっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術による塗料噴霧装置では、スパイラルチューブを
備えたメタリック塗料用の塗装機とストレートチューブ
を備えた非メタリック塗料用の塗装機とを交換して取付
ける構成となっているから、塗料の性質が変わる都度、
塗装機を交換しなくてはならない。このため、塗装機の
交換作業に時間を要してしまい、生産性が低下するとい
う問題がある。
【0008】また、非メタリック塗料であるソリッド塗
料とクリア塗料との関係においても、ソリッド塗料とク
リア塗料で色替弁装置、塗料通路等を共用すると、ソリ
ッド塗料から分離した顔料が塗料通路内等に付着、堆積
する。この堆積物(コレステロール)は塗装後に洗浄を
行なっても容易に除去することができないから、塗料通
路内等に残存してしまう。この結果、次色塗料としてク
リア塗料を流通させたときに、クリア塗料が堆積した顔
料によって着色されることがあり、塗装不良が発生する
という問題がある。
【0009】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、2組の色替弁装置と1台の塗装機とを組
合せて用いることにより、性質の異なる塗料、例えばメ
タリック塗料、ソリッド塗料、クリア塗料等を選択して
塗装することができるようにした塗料噴霧装置を提供す
ることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明が採用する塗料噴霧装置は、複
数の弁体を収容するための弁体取付穴が環状に設けられ
た弁ケースと、一の塗料を供給するために該弁ケースの
弁体取付穴内に収容して設けられる塗料弁からなる第1
の色替弁装置と、他の塗料を供給するために前記弁ケー
スの弁体取付穴内に収容して設けられる塗料弁からなる
第2の色替弁装置と、前記弁ケースの前端側に設けら
れ、前記第1の色替弁装置または第2の色替弁装置から
供給された塗料を霧化ヘッドから被塗物に噴霧する塗装
機と、前記第1の色替弁装置から供給される一の塗料を
該塗装機の霧化ヘッドに向け流通させる第1の塗料通路
と、該第1の塗料通路とは独立して設けられ、前記第2
の色替弁装置から供給される他の塗料を前記塗装機の霧
化ヘッドに向け流通させる第2の塗料通路とから構成し
てなる。
【0011】このように弁ケースに2組の色替弁装置を
設ける構成したことにより、一の塗料は第1の色替弁装
置から第1の塗料通路を介して霧化ヘッドに供給され、
他の塗料は第2の色替弁装置から第2の塗料通路を介し
て霧化ヘッドに供給されるから、霧化ヘッドに向け一の
塗料と他の塗料を独立して供給することができ、1台の
塗装機により2種類の塗料を選択して塗装することがで
きる。しかも、弁ケースに環状に配設された各弁体取付
穴内に塗料弁を収容することにより、該弁ケースに一の
塗料に用いる第1の色替弁装置と他の塗料に用いる第2
の色替弁装置とを効率よく配設することができる。
【0012】請求項2の発明は、前記塗装機は前記弁ケ
ースに対して着脱して取付けられる型式の異なる複数種
類の塗装機をもって構成し、該各塗装機は塗装条件に応
じて交換して取付ける構成としたことにある。
【0013】このように構成したことにより、塗装条件
に応じて様々な型式の塗装機を弁ケースに対し交換して
取付けることができるから、弁ケース内に設けた一の塗
料用の第1の色替弁装置と他の塗料用の第2の色替弁装
置を共通として、塗装条件に対応した各種の塗装機を交
換して使い分けることができる。
【0014】請求項3の発明は、前記弁ケースの前端側
には環状の締付け部材を設け、該締付け部材を用いて前
記弁ケースに対して前記塗装機を着脱可能に取付ける構
成としたことにある。
【0015】このように構成したことにより、塗装機の
交換時には、締付け部材を締付けることによって塗装機
を弁ケースに取付けることができ、締付け部材を緩める
ことによって塗装機を弁ケースから取外すことができ
る。
【0016】請求項4の発明は、前記第1の色替弁装置
から供給される一の塗料はメタリック塗料であり、前記
第1の塗料通路はスパイラル状に巻回された長尺のスパ
イラルチューブによって構成し、前記第2の色替弁装置
から供給される他の塗料は非メタリック塗料であり、前
記第2の塗料通路は短尺のストレートチューブによって
構成したことにある。
【0017】このように構成したことにより、メタリッ
ク塗料は長尺のスパイラルチューブ内を流通して霧化ヘ
ッドに供給されるから、例えばメタリック塗料に高電圧
を印加した場合でも、メタリック塗料中の金属粉末が電
気的に連なるブリッジ現象によって高電圧がリークする
のを防止できる。また、非メタリック塗料は短尺のスト
レートチューブ内を流通して霧化ヘッドに供給されるか
ら、一般的に粘度が高く設定される非メタリック塗料を
霧化ヘッドに円滑に供給することができる。これによ
り、1台の塗装機でメタリック塗料と非メタリック塗料
を塗装することができる。
【0018】請求項5の発明は、前記第1の色替弁装置
から供給される一の塗料はソリッド塗料であり、前記第
1の塗料通路は短尺の第1のストレートチューブによっ
て構成し、前記第2の色替弁装置から供給される他の塗
料はクリア塗料であり、前記第2の塗料通路は短尺の第
2のストレートチューブによって構成したことにある。
【0019】このように構成したことにより、ソリッド
塗料は短尺の第1のスパイラルチューブ内を流通して霧
化ヘッドに供給されるから、一般的に粘度が高く設定さ
れるソリッド塗料を霧化ヘッドに円滑に供給することが
できる。また、クリア塗料は短尺の第2のストレートチ
ューブ内を流通して霧化ヘッドに供給されるから、一般
的に粘度が高く設定されるクリア塗料を霧化ヘッドに円
滑に供給することができる。しかも、クリア塗料はソリ
ッド塗料とは独立して霧化ヘッドに供給されるから、ソ
リッド塗料から分離した顔料によるクリア塗料の着色を
防止することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
塗料噴霧装置を添付図面に従って詳細に説明する。
【0021】まず、図1ないし図10は本発明の第1の
実施例による塗料噴霧装置を示している。
【0022】図中、1は塗料噴霧装置のベースをなす弁
ケースを示し、該弁ケース1は、後述する環状ボディ
2、接続筒体3およびフロントプレート5から大略構成
されている。
【0023】2は弁ケース1の基部となる環状ボディ
で、該環状ボディ2は、図2に示す如く、中央部がケー
ブル挿通穴2Aとなる円環状に形成され、その一端側外
周には接続筒体3の環状平板3Aが嵌合される環状の嵌
合筒部2Bが一側に向けて突設されている。
【0024】3は環状ボディ2の一側に配設された接続
筒体で、該接続筒体3は、環状ボディ2の嵌合筒部2B
内周側に嵌合される環状平板3Aと、該環状平板3Aか
ら一側に向けて突設された筒部3Bと、該筒部3Bの外
周面に刻設されたねじ部3Cとから構成されている。そ
して、接続筒体3は、前記環状平板3Aが環状ボディ2
にボルト4,4,…によって固定されている。
【0025】5は環状ボディ2の他端面に取付けられた
フロントプレートで、該フロントプレート5は、大径部
5Aと小径部5Bとから段付円板状に形成され、その中
央には環状ボディ2のケーブル挿通穴2Aと同径のケー
ブル挿通穴5Cが形成されている。また、前記小径部5
Bの外周面にはねじ部5Dが刻設され、小径部5Bの内
周側は後述する塗装機61,81,101,111等が
選択的に取付けられる嵌合段部5Eとなっている。
【0026】ここで、前記環状ボディ2の外周側には、
図3に示す如く、9個の弁体取付穴6A,6B,6C,
…6Iが周方向に円環状に配列され、該弁体取付穴6A
〜6I内には後述する弁13A,13B,13C,1
4,16E,16F,17,19,18が収容されてい
る。
【0027】また、前記環状ボディ2の内周側には、塗
料噴霧パターンを整形するためのシェーピングエアが流
通するシェーピングエア通路7と、後述するエアモータ
63のエアタービン63Cを駆動する駆動エアが流通す
る駆動エア通路8と、エアタービン63Cを制動するブ
レーキエアが流通するブレーキエア通路9と、エアモー
タ63のエア軸受(図示せず)へのエアが流通する軸受
エア通路10と、エアタービン63Cの回転数を検出す
るための回転数検出器(図示せず)に接続された検出ケ
ーブル38が挿通されるケーブル通し穴11とが形成さ
れている。そして、これらシェーピングエア通路7、駆
動エア通路8、ブレーキエア通路9、軸受エア通路1
0、ケーブル通し穴11は、環状ボディ2からフロント
プレート5を貫通して塗装機61,81等側に接続され
る。
【0028】そして、このように構成された弁ケース1
は、後述の高電圧発生器71に対してアース側に接続さ
れると共に、接続筒体3が後述するリヤプレート36、
ホルダ50等を介して塗装用ロボットのアーム先端側
(図示せず)に固定的に取付けられる。また、弁ケース
1の前端側には、そのフロントプレート5に塗装機6
1,81,101,111等が選択的に取付けられる。
【0029】次に、12は弁ケース1に内蔵された第1
の色替弁装置を示し、該色替弁装置12は一の塗料とし
てメタリック塗料を選択して供給するもので、後述する
塗料弁13A,13B,13Cおよびゲート弁14を含
んで構成されている。
【0030】ここで、前記メタリック塗料は、樹脂、シ
ンナ等の溶剤および顔料にアルミニウム等の金属粉末を
混練して構成されている。また、メタリック塗料は、車
輌の車体に塗装される場合において仕上げにクリア塗装
が施されることを考慮し、塗膜が薄くなるように粘度が
低く設定されている。
【0031】13A,13B,13Cは弁体取付穴6
A,6B,6C内に収容されたA色,B色,C色のメタ
リック塗料用の塗料弁で、該塗料弁13A,13B,1
3Cは、比較的塗装頻度の高い専用色となるA色,B
色,C色のメタリック塗料を後述するメタリック塗料通
路68を介して塗装機61等側に選択的に供給するもの
である。
【0032】また、14は弁体取付穴6D内に収容され
たゲート弁で、該ゲート弁14は、後述するエア・シン
ナ供給通路26、エア・シンナ配管40を介してエア・
シンナ源46に接続されている。そして、ゲート弁14
は、色替時にメタリック塗料通路68内に洗浄用のエア
・シンナを供給するものである。
【0033】このように構成された第1の色替弁装置1
2は、塗装時には各塗料弁13A,13B,13Cを選
択的に開閉することでメタリック塗料通路68を介して
塗装機61,81等側にA色,B色,C色のメタリック
塗料を選択的に供給する。また、色替時にはゲート弁1
4を開弁する。これにより、エア・シンナをメタリック
塗料通路68に供給し、内部に残存する前色塗料の排
出、洗浄を行なう。
【0034】一方、15は第1の色替弁装置12のほぼ
反対側に位置して弁ケース1に内蔵された第2の色替弁
装置で、該色替弁装置15は他の塗料として非メタリッ
ク塗料をなすソリッド塗料を選択して供給するもので、
後述する塗料弁16E,16Fおよびゲート弁17を含
んで構成されている。
【0035】ここで、前記ソリッド塗料は、樹脂、シン
ナ等の溶剤および顔料から構成されている。また、一般
にソリッド塗装の膜厚は、比較的厚膜化傾向であるから
ソリッド塗料の粘度は高く設定されている。
【0036】16E,16Fは弁体取付穴6E,6F内
に収容されたE色,F色のソリッド塗料用の塗料弁で、
該塗料弁16E,16Fは、後述のソリッド塗料通路7
0を介してE色,F色のソリッド塗料を塗装機61等側
に選択的に供給するものである。
【0037】また、17は弁体取付穴6G内に収容され
たゲート弁で、該ゲート弁17は、前述したゲート弁1
4と同様に、後述するエア・シンナ供給通路28、エア
・シンナ配管42を介してエア・シンナ源46に接続さ
れている。そして、ゲート弁17は、色替時にソリッド
塗料通路70内に洗浄用のエア・シンナを供給するもの
である。
【0038】このように構成された第2の色替弁装置1
2は、塗装時には各塗料弁16E,16Fを選択的に開
閉することでソリッド塗料通路70を介して塗装機6
1,81等側にE色,F色のソリッド塗料を選択的に供
給する。また、色替時にはゲート弁17を開弁する。こ
れにより、エア・シンナをソリッド塗料通路70に供給
し、内部に残存する前色塗料の排出、洗浄を行なう。
【0039】18は弁体取付穴6I内に収容された塗料
供給弁で、該塗料供給弁18は、後述する他の色替弁装
置49から供給される塗装頻度の低いメタリック塗料を
塗装機61等側に供給、停止するものである。
【0040】19は弁体取付穴6H内に収容された排液
弁で、該排液弁19は、他の色替弁装置49から供給さ
れるメタリック塗料を他色塗料に色替するときに、開弁
して前色塗料を後述する廃液タンク48に排出するもの
である。
【0041】ここで、前述した各塗料弁13A,13
B,13C,16E,16F、ゲート弁14,17、塗
料供給弁18、排液弁19は、いずれも同様の弁構造を
なしている。即ち、これら各塗料弁13A,13B,1
3C,16E,16F、ゲート弁14,17、塗料供給
弁18、排液弁19は、弁体取付穴6A〜6Iの他端側
に嵌合された弁座部材20と、該弁座部材20の流通路
20Aを開閉するニードル弁体21と、該ニードル弁体
21の基端側に取付けられ、弁体取付穴6A〜6I内を
軸方向に摺動するピストン22と、該ピストン22を介
して前記ニードル弁体21を閉弁方向に付勢するばね部
材23と、弁体取付穴6A〜6Iの一側を閉塞するキャ
ップ24とから大略構成されている。
【0042】なお、各塗料弁13A,13B,13C,
16E,16F、ゲート弁14,17、排液弁19は、
ニードル弁体21で弁座部材20の流通路20Aを開閉
する2ポート2位置の開閉弁として構成されている。ま
た、塗料供給弁18は、3ポート2位置の切換弁として
構成され、ニードル弁体21の動作位置に応じて後述の
メタリック塗料供給通路30と排液弁19、該メタリッ
ク塗料供給通路30と塗料通路32とを選択的に連通さ
せる。
【0043】次に、前記各塗料弁13A,13B,13
C,16E,16F、ゲート弁14,17、塗料供給弁
18、排液弁19に連通して弁ケース1内に形成される
各種通路について、図3、図4に基づいて述べる。
【0044】即ち、25A,25B,25Cは弁体取付
穴6A,6B,6Cに隣接し、比較的塗装頻度の高い専
用色となるA色,B色,C色のメタリック塗料が流通す
るメタリック塗料供給通路で、該メタリック塗料供給通
路25A,25B,25Cは、A色,B色,C色のメタ
リック塗料配管39A,39B,39Cを介してA色,
B色,C色のメタリック塗料源45A,45B,45C
と接続されている。
【0045】26は弁体取付穴6Dに隣接し、色替時に
メタリック塗料通路68内の前色塗料を押出すためのエ
ア、シンナが流通するエア・シンナ供給通路で、該エア
・シンナ供給通路26はエア・シンナ配管40を介して
エア・シンナ源46と接続されている。
【0046】27E,27Fは弁体取付穴6E,6Fに
隣接し、E色,F色のソリッド塗料が流通するソリッド
塗料供給通路で、該ソリッド塗料供給通路27E,27
FはE色,F色のソリッド塗料配管41E,41Fを介
してE色,F色のソリッド塗料源47E,47Fと接続
されている。
【0047】28は弁体取付穴6Gに隣接し、色替時に
ソリッド塗料通路70内の前色塗料を排出、洗浄するた
めのエア、シンナが流通するエア・シンナ供給通路で、
該エア・シンナ供給通路28はエア・シンナ配管42を
介してエア・シンナ源46と接続されている。
【0048】29は弁体取付穴6Hに隣接し、共通塗料
通路31等から排出された前色塗料やシンナが流通する
排出通路で、該排出通路29は排液配管43を介して廃
液タンク48と接続されている。
【0049】30は弁体取付穴6Iに隣接し、比較的塗
装頻度の低い色のメタリック塗料が流通するメタリック
塗料供給通路で、該メタリック塗料供給通路30は他の
メタリック塗料配管44を介して他の色替弁装置49に
接続されている。
【0050】次に、前述した弁ケース1内の各塗料弁1
3A,13B,13C,16E,16F、ゲート弁1
4,17、塗料供給弁18、排液弁19を塗装機61等
と接続するため、フロントプレート5内に形成される各
通路について述べる。
【0051】31はフロントプレート5に設けられたメ
タリック塗料用の共通塗料通路で、該共通塗料通路31
は、図5に示す如く、上流側からゲート弁14、塗料弁
13C,13B,13Aに順次連通し、その下流側が塗
料供給弁18の流出口と合流し、塗料通路32を介して
スパイラルチューブ67に連通している。
【0052】32はフロントプレート5に形成された塗
料通路で、該塗料通路32は、上流側が塗料供給弁18
と共通塗料通路31に連通し、下流側がスパイラルチュ
ーブ67に連通している。
【0053】33はメタリック塗料用の共通塗料通路3
1のほぼ反対側に位置してフロントプレート5に設けら
れたソリッド塗料用の共通塗料通路で、該共通塗料通路
33は、上流側からゲート弁17、塗料弁16F,16
Eに順次連通し、その下流側が塗料通路34を介してス
トレートチューブ69に連通している。
【0054】34はフロントプレート5に形成された塗
料通路で、該塗料通路34は、上流側が共通塗料通路3
3に連通し、下流側がストレートチューブ69に連通し
ている。
【0055】35はフロントプレート5に形成された連
通路で、該連通路35は、排液弁19と排出通路29と
を連通させるものである。
【0056】次に、環状ボディ2の後側に配設されたリ
ヤプレート36について説明する。このリヤプレート3
6は、接続筒体3の筒部3B内に位置して環状ボディ2
の後端面に当接されたプレート部36Aと、該プレート
部36Aの中央から環状ボディ2のケーブル挿通穴2A
内に延びた筒部36Bとから大略構成されている。
【0057】ここで、前記リヤプレート36のプレート
部36Aには、図1または図5に示すように、シェーピ
ングエア通路7に連通するシェーピングエア配管37
と、ケーブル通し穴11に進入する検出ケーブル38
と、メタリック塗料供給通路25A,25B,25Cに
連通するA色,B色,C色のメタリック塗料配管39
A,39B,39Cと、エア・シンナ供給通路26に連
通するエア・シンナ配管40と、ソリッド塗料供給通路
27E,27Fに連通するE色,F色のソリッド塗料配
管41E,41Fと、エア・シンナ供給通路28に連通
するエア・シンナ配管42と、排出通路29に連通する
排液配管43と、メタリック塗料供給通路30に連通す
る他のメタリック塗料配管44とが接続されている。
【0058】そして、前記メタリック塗料配管39A,
39B,39CはA色,B色,C色のメタリック塗料源
45A,45B,45Cに接続され、エア・シンナ配管
40,42はエア・シンナ源46に接続されている。ま
た、ソリッド塗料配管41E,41FはE色,F色のソ
リッド塗料源47E,47Fに接続され、排液配管43
は、廃液タンク48に接続されている。さらに、他のメ
タリック塗料配管44は、比較的塗装頻度の低い色のメ
タリック塗料を選択的に供給する他の色替弁装置49に
接続されている。
【0059】また、前記リヤプレート36には、各塗料
弁13A,13B,13C,16E,16F、ゲート弁
14,17、塗料供給弁18、排液弁19に連通するパ
イロットエア配管と、駆動エア通路8に連通する駆動エ
ア配管と、ブレーキエア通路9に連通するブレーキエア
配管と、軸受エア通路10に連通する軸受エア配管(い
ずれも図示せず)とが接続されている。
【0060】50は弁ケース1を塗装用ロボットに取付
けるためのホルダで、該ホルダ50は、図1に示す如
く、リヤプレート36と共にアーム側固定ナット51に
よって弁ケース1に固定されている。
【0061】52はそのコネクタ52Aが弁ケース1の
中央に配置された給電ケーブルで、該給電ケーブル52
のコネクタ52Aはコネクタ接続筒53内に支持された
状態でリヤプレート36の筒部36B内に固定されてい
る。そして、給電ケーブル52は高電圧発生器71等に
給電を行なうものである。
【0062】次に、弁ケース1のフロントプレート5に
塗装機61,81,101,111等を着脱可能に取付
けるための構成について述べる。
【0063】54はフロントプレート5の一端側に位置
してねじ部5Dに螺着可能に設けられた締付け部材をな
す塗装機側固定ナットで、該塗装機側固定ナット54の
他端部は、径方向内向きに突出して段部54Aとなって
いる。そして、塗装機側固定ナット54は、フロントプ
レート5の嵌合段部5E内に塗装機61等の基端側を嵌
合させた状態でねじ部5Dに螺着する。これにより、塗
装機側固定ナット54の段部54Aをチューブカバー7
2の段部72Aに係合させ、もって弁ケース1に対して
該塗装機61等を一体的に固定するものである。
【0064】次に、弁ケース1の前端側に着脱可能に取
付けられるストレート型の回転霧化頭型静電塗装機61
について説明するに、この回転霧化頭型静電塗装機61
は、図6に示す如く、後述するハウジング62、エアモ
ータ63、回転霧化頭64、シェーピングエアリング6
5、フィードチューブ66、スパイラルチューブ67、
ストレートチューブ69、高電圧発生器71から大略構
成されている。
【0065】62はエアモータ63、高電圧発生器71
等を覆うように設けられた段付円柱状のハウジングを示
し、該ハウジング62は直線的な段付円柱状に形成さ
れ、その他側にはエアモータ63を収容するモータ収容
空間62Aが形成されている。また、ハウジング62の
外周側には軸方向中間部から一端側までの間を縮径させ
ることによりチューブ巻回部62Bが形成されている。
また、ハウジング62には、前記チューブ巻回部62B
の一側に位置して塗料通路32に連通するメタリック塗
料用の塗料流通路62Cと、塗料通路34に連通するソ
リッド塗料用の塗料流通路62Dが形成されている。
【0066】また、ハウジング62には前記チューブ巻
回部62Bとモータ収容空間62Aとの間に位置し、フ
ィードチューブ66のメタリック塗料供給路66Aとス
パイラルチューブ67とを連通する連絡通路62Eと、
ソリッド塗料供給路66Bとストレートチューブ69と
を連通する連絡通路62Fとが設けられている。さら
に、ハウジング62には、外周側に位置して一側が弁ケ
ース1のシェーピングエア通路7に連通する第1のシェ
ーピングエア通路62Gと、該第1のシェーピングエア
通路62Gに連通してモータ収容空間62A内の外周側
に形成された第2のシェーピングエア通路62Hとが形
成されている。また、ハウジング62には、検出ケーブ
ル38が挿通されるケーブル通し穴、駆動エア通路、ブ
レーキエア通路、軸受エア通路(いずれも図示せず)等
が形成されている。
【0067】63はハウジング62のモータ収容空間6
2A内に収容されたエアモータで、該エアモータ63
は、モータハウジング63Aと、該モータハウジング6
3A内にエア軸受を介して回転可能に支持された中空の
回転軸63Bと、該回転軸63Bの基端側に固定された
エアタービン63Cとから大略構成されている。そし
て、エアモータ63は、駆動エア通路8等を介してエア
タービン63Cに駆動エアを供給することにより、エア
タービン63Cを介して回転軸63Bを高速回転するも
のである。
【0068】64はエアモータ63の回転軸63B先端
側に取付けられた霧化ヘッドをなすベル型の回転霧化頭
を示し、該回転霧化頭64は、エアモータ63によって
高速回転された状態でフィードチューブ66から塗料が
供給されることにより、その塗料を遠心力によって周縁
から噴霧するものである。
【0069】65は回転霧化頭64を囲繞するようにハ
ウジング62の他端側に設けられたシェーピングエアリ
ングで、該シェーピングエアリング65には、ハウジン
グ62の第2のシェーピングエア通路62Hに連通した
シェーピングエア通路65Aと、該シェーピングエア通
路65Aから供給されるシェーピングエアを回転霧化頭
64から噴霧された塗料に向けて噴出する複数のエア噴
出孔65B,65B,…とが設けられている。
【0070】66はエアモータ63の回転軸63B内に
挿通されたフィードチューブで、該フィードチューブ6
6には、中心部を軸方向に伸長したメタリック塗料供給
路66Aと、該メタリック塗料供給路66Aと独立し、
該メタリック塗料供給路66Aを覆うように軸方向に伸
長した円筒状のソリッド塗料供給路66Bとが設けられ
ている。また、メタリック塗料供給路66Aは連絡通路
62E、スパイラルチューブ67等を介して弁ケース1
側の塗料通路32、共通塗料通路31に連通している。
さらに、ソリッド塗料供給路66Bは連絡通路63F、
ストレートチューブ69等を介して塗料通路34、共通
塗料通路33に連通している。
【0071】67はハウジング62のチューブ巻回部6
2B外周側に位置して、樹脂材料等から比較的細径に形
成されたスパイラルチューブで、該スパイラルチューブ
67は第1の塗料通路としてのメタリック塗料通路68
の一部をなしている。また、スパイラルチューブ67の
一端側は塗料流通路62Cに接続され、他端側は連絡通
路62Eに接続されている。さらに、スパイラルチュー
ブ67の中間部は、チューブ巻回部62Bを巻回する細
径なチューブによってスパイラル状をなし、これによっ
て長尺の塗料通路を形成している。そして、スパイラル
チューブ67は、高電圧発生器71からエアモータ6
3、フィードチューブ66を介してメタリック塗料に高
電圧を印加したときに、メタリック塗料に含まれる金属
粉末が連なって高電圧がリークするブリッジ現象が発生
するのを防止するものである。
【0072】ここで、前記メタリック塗料通路68は、
弁ケース1側の第1の色替弁装置12等から供給される
メタリック塗料を塗装機61の回転霧化頭64に向けて
供給するもので、共通塗料通路31、塗料通路32、ハ
ウジング62の塗料流通路62C、連絡通路62E、ス
パイラルチューブ67、フィードチューブ66のメタリ
ック塗料供給路66Aから構成されている。
【0073】69はハウジング62のチューブ巻回部6
2B外周側に位置して、樹脂材料等から比較的太径に形
成されたストレートチューブで、該ストレートチューブ
69は第2の塗料通路としてのソリッド塗料通路70の
一部をなしている。また、ストレートチューブ69の一
端側は塗料流通路62Dに接続され、他端側は連絡通路
62Fに接続されている。さらに、ストレートチューブ
69は内部の流通抵抗が小さくなるようにほぼ直線的に
形成され、かつスパイラルチューブ67よりも太径とな
っており、これにより粘度が高く設定されたソリッド塗
料でも円滑に流通させることができる。
【0074】ここで、前記ソリッド塗料通路70は、弁
ケース1側の第2の色替弁装置15から供給されるソリ
ッド塗料を、メタリック塗料通路68とは独立して塗装
機61の回転霧化頭64に向けて供給するもので、共通
塗料通路33、塗料通路34、ハウジング62の塗料流
通路62D、連絡通路62F、ストレートチューブ6
9、フィードチューブ66のソリッド塗料供給路66B
から構成されている。
【0075】71はハウジング62の一側に内蔵された
高電圧発生器で、該高電圧発生器71は、低圧側(アー
ス側)にコネクタ71Aが設けられ、該コネクタ71A
が給電ケーブル52のコネクタ52Aに接続されてい
る。また、高電圧発生器71の高圧側(出力側)は、リ
ードスプリング(図示せず)を介してエアモータ63の
モータハウジング63Aに電気的に接続されている。こ
こで、高電圧発生器71は、複数のコンデンサ、ダイオ
ード(いずれも図示せず)からなる多段の倍電圧整流回
路(コッククロフト回路)によって構成されている。こ
れにより、給電ケーブル52を介して供給された電圧を
所定の高電圧、例えば−90〜−120KVに変換し、
この高電圧をエアモータ63、フィードチューブ66を
介して塗料供給路66A,66Bを流通する塗料に印加
している。
【0076】72はチューブ巻回部62Bを覆うように
ハウジング62に取付けられたチューブカバーを示し、
該チューブカバー72は、チューブ巻回部62Bに設け
られたスパイラルチューブ67、ストレートチューブ6
9を保護するもので円筒状に形成されている。また、チ
ューブカバー72の一端側外周には、径方向外向きに突
出して段部72Aが形成され、該段部72Aは塗装機側
固定ナット54の段部54Aに係合するものである。
【0077】ここで、塗装機61を取付け、取外すに
は、塗装機側固定ナット54をフロントプレート5のね
じ部5Dに螺合することにより、該フロントプレート5
に対して着脱することができる。
【0078】次に、図7および図8は前述したストレー
ト型の回転霧化頭型静電塗装機61に代えて弁ケース1
に着脱可能に取付けられるストレート型のスプレーガン
型静電塗装機を示している。
【0079】即ち、81は弁ケース1の前端側に着脱可
能に取付けられたストレート型のスプレーガン型静電塗
装機で、該スプレーガン型静電塗装機81は、後述する
ハウジング82、ガンヘッド部83、スパイラルチュー
ブ86、ストレートチューブ88、高電圧発生器90、
針状電極92等から構成されている。
【0080】82はスプレーガン型静電塗装機81のハ
ウジングを示し、該ハウジング82は、図8に示す如く
段付円柱状に形成され、その一側には高電圧発生器90
が収容される収容空間82Aが形成され、他側にはガン
ヘッド部83が嵌合される嵌合空間82Bが形成されて
いる。また、ハウジング82の外周側には軸方向中間部
から一端側までの間にチューブ巻回部82Cが形成さ
れ、該チューブ巻回部82Cの一側には、塗料通路32
に連通するメタリック塗料用の塗料流通路82Dと、塗
料通路34に連通するソリッド塗料用の塗料流通路82
Eが形成されている。
【0081】また、ハウジング82には前記チューブ巻
回部82Cからガンヘッド部83に亘って、後述する塗
料ノズル84とスパイラルチューブ86とを連通する連
絡通路82Fと、塗料ノズル84とストレートチューブ
88とを連通する連絡通路82Gとが設けられている。
さらに、ハウジング82には、エアノズル85に霧化エ
アやパターンエアを供給するエア通路(図示せず)等が
形成されている。
【0082】83はハウジング82の他端側に固着され
た霧化ヘッドとしてのガンヘッド部で、該ガンヘッド部
83には塗料ノズル84とエアノズル85とが設けられ
ている。
【0083】84はガンヘッド部83に設けられた塗料
ノズルで、該塗料ノズル84は、その先端が塗料噴霧オ
リフィス84Aとなっている。そして、塗料ノズル84
は、後述するメタリック塗料通路87またはソリッド塗
料通路89を介して供給される塗料を塗料噴霧オリフィ
ス84Aから噴霧するものである。
【0084】85はガンヘッド部83の外周側に螺着さ
れたエアノズルで、該エアノズル85は複数の霧化エア
噴出口85A,85A,…とパターンエア噴出口85
B,85B,…とを有している。そして、エアノズル8
5は、各霧化エア噴出口85Aから霧化エアを噴出する
ことにより噴霧された塗料の霧化を促進し、各パターン
エア噴出口85Bからパターンエアを噴出することによ
り霧化した塗料を所望の噴霧パターンに整形するもので
ある。
【0085】86はハウジング82のチューブ巻回部8
2C外周側に位置して、樹脂材料等から比較的細径に形
成されたスパイラルチューブで、該スパイラルチューブ
86は、第1の塗料通路としてのメタリック塗料通路8
7の一部をなし、その一端側が塗料流通路82Dに接続
され、他端側が連絡通路82Fに接続されている。ま
た、スパイラルチューブ86の中間部は、細径なチュー
ブによってチューブ巻回部82Cを巻回するスパイラル
状をなし、これによって長尺に形成されている。そし
て、スパイラルチューブ86は長尺となることにより、
高電圧発生器90からの高電圧を針状電極92に印加し
たときに、メタリック塗料に含まれる金属粉末が連なっ
て高電圧がリークするブリッジ現象が発生するのを防止
するものである。
【0086】ここで、前記メタリック塗料通路87は、
弁ケース1側の第1の色替弁装置12等から供給される
メタリック塗料を塗装機81のガンヘッド部83に向け
て供給するもので、共通塗料通路31、塗料通路32、
ハウジング82の塗料流通路82D、連絡通路82F、
スパイラルチューブ86から構成されている。
【0087】88はハウジング82のチューブ巻回部8
2C外周側に位置して、樹脂材料等から比較的太径に形
成されたストレートチューブで、該ストレートチューブ
88は第2の塗料通路としてのソリッド塗料通路89の
一部をなし、その一端側が塗料流通路82Eに接続さ
れ、他端側が連絡通路82Gに接続されている。また、
ストレートチューブ88はほぼ直線的に形成され、かつ
スパイラルチューブ86よりも太径となっており、これ
により粘度が高く設定されたソリッド塗料でも円滑に流
通させることができる。
【0088】ここで、前記ソリッド塗料通路89は、弁
ケース1側の第2の色替弁装置15等から供給されるソ
リッド塗料を、メタリック塗料通路87とは独立して塗
装機81のガンヘッド部83に向けて供給するもので、
共通塗料通路33、塗料通路34、ハウジング82の塗
料流通路82E、連絡通路82G、ストレートチューブ
88から構成されている。
【0089】90はハウジング82の収容空間82Aに
内蔵された高電圧発生器で、該高電圧発生器90の低圧
側にはコネクタ90Aが設けられ、該コネクタ90Aが
給電ケーブル52のコネクタ52Aに接続されている。
また、高電圧発生器90の高圧側は、コネクタ90B等
を介して針状電極92に電気的に接続されている。ここ
で、高電圧発生器90は、前述した高電圧発生器71と
同様に、多段の倍電圧整流回路(コッククロフト回路)
からなり、給電ケーブル52を介して供給された電圧を
所定の高電圧、例えば−90〜−120KVに変換し、
この高電圧を針状電極92に供給している。
【0090】91はガンヘッド部83内に収容され、高
電圧発生器90と針状電極92との間に設けられた高抵
抗で、該高抵抗91は、針状電極92が被塗物に異常接
近したときにも、火花放電するのを防止するものであ
る。
【0091】92は塗料ノズル84の軸心に設けられた
針状電極で、該針状電極92の基端側は塗料ノズル84
内で電極ホルダ93に支持されている。また、針状電極
92の先端側は、塗料噴霧オリフィス84Aから外部に
突出している。そして、針状電極92は、高電圧発生器
90から給電される高電圧によって塗料ノズル84の前
方にコロナ放電領域を形成し、噴霧された塗料を高電圧
に帯電させるものである。
【0092】94はチューブ巻回部82Cを覆うように
ハウジング82に取付けられたチューブカバーを示し、
該チューブカバー94は、チューブ巻回部82Cに設け
られたスパイラルチューブ86、ストレートチューブ8
8を保護するもので円筒状に形成されている。また、チ
ューブカバー94の一端側外周には、径方向外向きに突
出して段部94Aが形成され、該段部94Aは塗装機側
固定ナット54の段部54Aに係合するものである。
【0093】ここで、塗装機81を取付け、取外すに
は、塗装機側固定ナット54をフロントプレート5のね
じ部5Dに螺合することにより、該フロントプレート5
に対して着脱することができる。
【0094】また、95は、図7に示す如くリヤプレー
ト36のプレート部36Aに取付けられたプラグで、該
プラグ95は、塗装機が回転霧化頭型静電塗装機61か
らスプレーガン型静電塗装機81に変更され、エアモー
タ63の回転数を検出するための検出ケーブル38が不
要になった場合に、該検出ケーブル38が接続されてい
た所に取付けられる。
【0095】一方、本実施例では、前述したストレート
型の回転霧化頭型静電塗装機61、ストレート型のスプ
レーガン型静電塗装機81の他に、弁ケース1に着脱可
能に取付けられる塗装機としては、図9、図10に示す
ものがある。
【0096】まず、図9において、101は弁ケース1
の前端側に着脱可能に取付けられたベンド型の回転霧化
頭型静電塗装機で、該ベンド型の回転霧化頭型静電塗装
機101は、そのハウジング102が軸方向中間部で塗
装機101の軸線に対して約60度屈曲している。
【0097】なお、ベンド型の回転霧化頭型静電塗装機
101を構成する部材で、ハウジング102以外の部
材、即ちエアモータ、回転霧化頭、シェーピングエアリ
ング、フィードチューブ、スパイラルチューブ、ストレ
ートチューブ、高電圧発生器、チューブカバー等の部材
については、ストレート型の回転霧化頭型静電塗装機6
1と共通の構成となっている。従って、これらの部材に
ついては、その説明を省略するものとする。
【0098】次に、図10において、111は弁ケース
1の前端側に着脱可能に取付けられたベンド型のスプレ
ーガン型静電塗装機で、該ベンド型のスプレーガン型静
電塗装機111は、そのハウジング112が軸方向中間
部で塗装機111の軸線に対して約60度屈曲してい
る。
【0099】なお、ベンド型のスプレーガン型静電塗装
機111を構成する部材で、ハウジング112以外の部
材、即ちガンヘッド部、スパイラルチューブ、ストレー
トチューブ、高電圧発生器、針状電極、チューブカバー
等の部材については、ストレート型のスプレーガン型静
電塗装機81と共通の構成となっている。従って、これ
らの部材については、その説明を省略するものとする。
【0100】ここで、前述したベンド型の回転霧化頭型
静電塗装機101とベンド型のスプレーガン型静電塗装
機111は、被塗物となる車体の内面を塗装するとき、
塗装用ロボットのアームに取付けられて車体の窓枠から
車体内に侵入し、複雑な塗装面を塗装するものである。
【0101】そして、本実施例の塗料噴霧装置では、こ
れら全ての塗装機61,81,101,111を弁ケー
ス1に対し交換可能に取付けることができ、第1の色替
弁装置12、第2の色替弁装置15を塗装機61,8
1,101,111で共用できるようになっている。
【0102】本実施例による塗料噴霧装置は上述の如き
構成を有するもので、次に、塗装機61,81,10
1,111を弁ケース1に交換して取付ける場合の作業
動作と、塗装時および色替時の動作について説明する。
【0103】最初に、ストレート型の回転霧化頭型静電
塗装機61を弁ケース1に取付け、例えば被塗物として
車体の外面を塗装する場合の動作について説明する。
【0104】まず、車体の外面をA色のメタリック塗料
で塗装する場合には、駆動エア、ブレーキエア、軸受エ
アを駆動エア通路8、ブレーキエア通路9、軸受エア通
路10をそれぞれ経由してエアモータ63に供給する。
そして、検出ケーブル38からの出力信号に基き、エア
タービン63Cの回転数を検出し、回転霧化頭64を所
望の回転数で高速回転させる。
【0105】次に、この状態で第1の色替弁装置12の
塗料弁13Aにパイロットエアを供給し、該塗料弁13
Aを開弁させる。これにより、A色のメタリック塗料源
45Aからメタリック塗料配管39Aを介して供給され
るA色のメタリック塗料が共通塗料通路31、塗料通路
32、ハウジング62の塗料流通路62C、連絡通路6
2E、スパイラルチューブ67、フィードチューブ66
のメタリック塗料供給路66Aからなるメタリック塗料
通路68を流通し、該メタリック塗料供給路66Aから
回転霧化頭64に向けて吐出される。
【0106】また、A色のメタリック塗料の流通時に
は、給電ケーブル52から給電された高電圧発生器71
がエアモータ63に−90〜−120KV程度の高電圧
を印加し、フィードチューブ66を流通するA色のメタ
リック塗料を高電圧に帯電させている。なお、メタリッ
ク塗料に高電圧を印加するときには、高電圧が塗料中の
金属粉末に作用してブリッジ現象が発生する虞れがあ
る。しかし、本実施例では、メタリック塗料通路68を
スパイラルチューブ67によって長くかつ細径に形成し
ているから、このときのブリッジ現象を抑制することが
できる。
【0107】このように、回転霧化頭64に供給された
A色のメタリック塗料は、高速回転による遠心力で該回
転霧化頭64の外周縁から塗料粒子となって噴霧される
と共に、高電圧に帯電しているから、アース電位にある
車体に向けて形成された静電界に沿って飛行し塗着す
る。しかも、このときには、シェーピングエア配管3
7、シェーピングエア通路7,62G,62H,65A
等を介して供給されたシェーピングエアを、各エア噴出
孔65Bから噴出する。そして、このシェーピングエア
により塗料粒子をさらに微粒化すると共に、所望の噴霧
パターンに整形するようになっている。
【0108】一方、塗装色をA色のメタリック塗料から
B色のメタリック塗料に色替する場合には、塗料弁13
Aを閉弁する。次に、第1の色替弁装置12のゲート弁
14を交互に開弁させ、メタリック塗料通路68内に残
ったA色のメタリック塗料をエア・シンナ源46からの
エア、シンナによって洗浄する。このときには、フィー
ドチューブ66のメタリック塗料供給路66Aから吐出
されるエア・シンナによって、回転霧化頭64に付着し
たA色のメタリック塗料を洗浄する。
【0109】そして、A色のメタリック塗料の洗浄が完
了したら、次色塗料としてB色のメタリック塗料を供給
するために、塗料弁13Bを開弁させる。これにより、
B色のメタリック塗料源45Bからメタリック塗料配管
39Bを介して供給されるB色のメタリック塗料は、メ
タリック塗料通路68を介して回転霧化頭64から車体
に向けて噴霧される。
【0110】次に、塗装色をB色のメタリック塗料から
E色のソリッド塗料に色替する場合について説明する。
【0111】この場合には、塗料弁13Bを閉弁した
後、第2の色替弁装置15の塗料弁16Eを開弁させ
る。これにより、E色のソリッド塗料源47Eからソリ
ッド塗料配管41Eを介して供給されるE色のソリッド
塗料が共通塗料通路33、塗料通路34、ハウジング6
2の塗料流通路62D、連絡通路62F、ストレートチ
ューブ69、フィードチューブ66のソリッド塗料供給
路66Bからなるソリッド塗料通路70を流通し、該ソ
リッド塗料供給路66Bから回転霧化頭64に向けて吐
出される。
【0112】また、E色のソリッド塗料の流通時には、
高電圧発生器71がエアモータ63に高電圧を印加し、
フィードチューブ66を流通するE色のソリッド塗料を
高電圧に帯電させている。
【0113】さらに、ソリッド塗料通路70を流通する
ソリッド塗料は、メタリック塗料と比較して粘度が高く
設定されている。しかし、本実施例では、ソリッド塗料
通路70をストレートチューブ69等によって直線的か
つ太径に形成しているから、ソリッド塗料を円滑に流通
させることができる。
【0114】そして、回転霧化頭64から噴霧されたE
色のソリッド塗料は、シェーピングエアによってパター
ン整形されつつ、車体に向け飛行して塗着する。
【0115】次に、ストレート型の回転霧化頭型静電塗
装機61をストレート型のスプレーガン型静電塗装機8
1に変更する場合の作業および塗装時の動作について説
明する。
【0116】まず、塗装機側固定ナット54を緩めてフ
ロントプレート5のねじ部5Dから取外す。これによ
り、回転霧化頭型静電塗装機61を弁ケース1から取外
すことができる。そして塗装機61を取外したら、ケー
ブル通し穴11から検出ケーブル38を引抜き、リヤプ
レート36にプラグ95を取付ける。次にストレート型
のスプレーガン型静電塗装機81を弁ケース1に取付け
る。この場合には、ハウジング82に取付けられたチュ
ーブカバー94をフロントプレート5の嵌合段部5Eに
嵌合させ、この状態で塗装機側固定ナット54をねじ部
5Dに螺着する。これにより、スプレーガン型静電塗装
機81を弁ケース1に容易に取付けることができる。
【0117】次に、スプレーガン型静電塗装機81でA
色のメタリック塗料を塗装する場合には、塗料弁13A
を開弁させる。これにより、A色のメタリック塗料源4
5Aから供給されるA色のメタリック塗料は、共通塗料
通路31、塗料通路32、スパイラルチューブ86から
なるメタリック塗料通路87を介してガンヘッド部83
に供給され、該ガンヘッド部83の塗料ノズル84から
車体の外面に向けて噴霧される。このときには、高電圧
発生器90による高電圧が針状電極92に印加され、該
針状電極92によって形成されたコロナ放電領域で噴霧
された塗料が帯電する。これにより、このA色のメタリ
ック塗料は、エアノズル85の各霧化エア噴出口85A
から噴出する霧化エアによって微粒化されつつ、各パタ
ーンエア噴出口85Bから噴出するパターンエアによっ
て所望の噴霧パターンに整形された状態で、アース電位
にある車体に向け形成された静電界に沿って飛行し塗着
する。
【0118】ここで、メタリック塗料を塗装するときに
は、高電圧が塗料中の金属粉末に作用してブリッジ現象
が発生する虞れがあるが、このスプレーガン型静電塗装
機81でも、メタリック塗料通路87をスパイラルチュ
ーブ86によって長くかつ細径に形成しているから、こ
のときのブリッジ現象を抑制することができる。
【0119】一方、ソリッド塗料を塗装する場合には、
ソリッド塗料は、メタリック塗料と比較して粘度が高
い。しかし、本実施例では、ソリッド塗料通路89をス
トレートチューブ88等によって直線的かつ太径に形成
しているから、ソリッド塗料を円滑に流通させることが
できる。
【0120】なお、スプレーガン型静電塗装機81の色
替時の動作、ソリッド塗料の塗装動作については、前述
した動作と大きく変わるところがないので省略するもの
とする。
【0121】かくして、本実施例によれば、弁ケース1
にA色,B色,C色のメタリック塗料を選択して供給す
る第1の色替弁装置12とE色,F色のソリッド塗料を
選択して供給する第2の色替弁装置15とを設けると共
に、弁ケース1と塗装機61,81等との間に第1の色
替弁装置12からのメタリック塗料を回転霧化頭64、
ガンヘッド部83に向けて供給するメタリック塗料通路
68,87と、第2の色替弁装置15からのソリッド塗
料を回転霧化頭64、ガンヘッド部83に向けて供給す
るソリッド塗料通路70,89とを設ける構成としてい
る。
【0122】従って、性質の異なるメタリック塗料とソ
リッド塗料を1台の塗装機61等で塗装することがで
き、従来技術で述べた塗装機の交換作業を廃止すること
ができるから、メタリック塗料とソリッド塗料との色替
作業を容易に行なうことができ、生産性を向上すること
ができる。また、塗装機61を1台とすることにより、
コストの低減や組立作業性の向上を図ることができる。
【0123】しかも、メタリック塗料通路68とソリッ
ド塗料通路70とは、色替弁装置12,15と回転霧化
頭64との間で完全に独立して形成されているから、メ
タリック塗料に含まれる金属粉末等がソリッド塗料に混
入するのを防止できる。
【0124】さらに、メタリック塗料通路68の途中に
スパイラルチューブ67を設け、塗料通路を長くかつ細
径に形成しているから、該スパイラルチューブ67によ
ってメタリック塗料に高電圧を印加したときに生じるブ
リッジ現象の発生を抑制することができ、塗装不良を防
止することができる。また、ソリッド塗料通路70をス
トレートチューブ69等により全体として直線的かつ太
径に形成しているから、粘性の高いソリッド塗料でも円
滑に流通させることができる。この結果、粘性等の特性
の異なる塗料を、その特性に応じた流通経路をもって回
転霧化頭64に供給することができるから、塗料の塗着
効率や塗装面の仕上り性等を向上することができる。
【0125】一方、弁ケース1をベースとし、該弁ケー
ス1に、各種の塗装機61,81,101,111等
を、塗装条件塗装面の形状、塗料の性質、特性等に応じ
て選択的に取付けると共に、弁ケース1に内蔵された第
1,第2の色替弁装置12,15をこれらの塗装機で共
用して使用することができる。
【0126】この結果、塗装機61,81,101,1
11を塗装条件に応じて容易に交換することができ、塗
装ラインの変更等に容易に対応して、生産性や作業性を
向上することができる。しかも、第1,第2の色替弁装
置12,15を塗装機61,81,101,111で共
用することにより、第1,第2の色替弁装置12,15
を構成する多くの部品を統一することができるから、部
品点数を削減して生産性の向上を図ることができる上
に、顧客側での部品の在庫数を削減でき、顧客の負担を
軽減することができる。
【0127】また、弁ケース1を環状に形成し、該弁ケ
ース1に塗料弁13A,13B,13C,16E,16
F、ゲート弁14,17、塗料供給弁18、排液弁19
を周方向に円環状に配列している。このため、弁ケース
1内には該塗料弁13A,13B,13C,16E,1
6F、ゲート弁14,17、塗料供給弁18、排液弁1
9を効率よく配置することができる。これにより、弁ケ
ース1(色替弁装置12,15)を小型軽量化できるか
ら、当該塗料噴霧装置を小型化できる上に、塗装時にお
ける塗装用ロボット等の動作性能を向上でき、高品質な
塗装を施すことができる。
【0128】次に、図11ないし図13は本発明の第2
の実施例を示し、本実施例の特徴は、ソリッド塗料とク
リア塗料を噴霧する塗装機を用いたことにある。なお、
本実施例では、前述した第1の実施例と同一の構成要素
には同一の符号を付し、その説明を省略するものとす
る。
【0129】図中、121は第1の実施例による第1の
色替弁装置12に代えて本実施例に用いる第1の色替弁
装置で、該色替弁装置121は、a色,b色,c色のソ
リッド塗料用の塗料弁122a,122b,122c
と、ゲート弁123とから大略構成されている。また、
前記塗料弁122a,122b,122cはソリッド塗
料配管124a,124b,124cを介してa色,b
色,c色のソリッド塗料源125a,125b,125
cに接続されている。さらに、前記ゲート弁123は、
エア・シンナ配管40を介してエア・シンナ源46に接
続されている。
【0130】126は第1の実施例による第2の色替弁
装置15に代えて本実施例に用いる第2の色替弁装置
で、該色替弁装置126は、クリア塗料用の塗料弁12
7と、ゲート弁128とから大略構成されている。ま
た、前記塗料弁127は、クリア塗料配管129を介し
てクリア塗料源130に接続されている。さらに、前記
ゲート弁128はエア・シンナ配管42を介してエア・
シンナ源46に接続されている。
【0131】131は弁ケース1に着脱可能に取付けら
れる本実施例によるストレート型の回転霧化頭型静電塗
装機で、該回転霧化頭型静電塗装機131は、図12に
示す如く、第1の色替弁装置121から供給される一の
塗料としてのソリッド塗料が流通する第1のストレート
チューブ132と、第2の色替弁装置126から供給さ
れる他の塗料としてのクリア塗料が流通する第2のスト
レートチューブ133とを備えている。
【0132】ここで、前記第1,第2のストレートチュ
ーブ132,133は、前記第1の実施例で述べたスト
レートチューブ69,88とほぼ同様に、樹脂材料等か
ら短尺かつ太径なチューブとして形成されている。これ
により、粘性が高く設定されたソリッド塗料、クリア塗
料でも円滑に流通させることができる。
【0133】一方、図13に示す如く、141はストレ
ート型の回転霧化頭型静電塗装機131と交換して用い
られるストレート型のスプレーガン型静電塗装機を示
し、該スプレーガン型静電塗装機141は、回転霧化頭
型静電塗装機131と同様に、第1の色替弁装置121
からのソリッド塗料が流通する第1のストレートチュー
ブ142と、第2の色替弁装置126からのクリア塗料
が流通する第2のストレートチューブ143とを備えて
いる。
【0134】なお、本実施例において、前述した第1の
実施例と同様に、ストレート型の回転霧化頭型静電塗装
機131、ストレート型のスプレーガン型静電塗装機1
41と交換して用いられる他の塗装機として、ベンド型
の回転霧化頭型静電塗装機、ベンド型のスプレーガン型
静電塗装機等の塗装機が用意されているが、これらの塗
装機は、第1,第2のストレートチューブを有している
点を除いて、前記第1の実施例で述べたベンド型の回転
霧化頭型静電塗装機101、ベンド型のスプレーガン型
静電塗装機111と同様の構成となっているので、その
説明を省略するものとする。
【0135】かくして、このように構成された本実施例
においても、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を
得ることができるが、特に、本実施例では、樹脂、溶剤
および顔料からなるソリッド塗料と、樹脂と溶剤からな
るクリア塗料とを独立して流通させることができるか
ら、従来技術のように、ソリッド塗料から分離した顔料
によってクリア塗料が着色不良を生じるのを確実に防止
することができる。この結果、性質の異なるソリッド塗
料とクリア塗料を1台の塗装機131,141で塗装す
ることができるから、各種の塗料に対応することができ
る。
【0136】次に、図14は本発明の第3の実施例を示
し、本実施例の特徴は、メタリック塗料とクリア塗料を
噴霧する塗装機を用いたことにある。なお、本実施例で
は、第1の色替弁装置12等は第1の実施例と変わると
ころがないので省略し、その他の構成においても前述し
た第1の実施例と同一の構成要素には同一の符号を付
し、その説明を省略するものとする。
【0137】図中、151は第1の実施例による第2の
色替弁装置15に代えて本実施例に用いる第2の色替弁
装置で、該色替弁装置151は、クリア塗料用の塗料弁
152と、ゲート弁153とから大略構成されている。
また、前記塗料弁152は、クリア塗料配管154を介
してクリア塗料源155に接続されている。さらに、前
記ゲート弁153はエア・シンナ配管42を介してエア
・シンナ源46に接続されている。
【0138】かくして、このように構成された本実施例
においても、前述した各実施例とほぼ同様の作用効果を
得ることができる。即ち、メタリック塗料用の第1の色
替弁装置12およびクリア塗料用の第2の色替弁装置1
51と1台の塗装機61とを組合せることで、メタリッ
ク塗料とクリア塗料を塗装することができる。
【0139】なお、前記各実施例では、メタリック塗
料、ソリッド塗料およびクリア塗料の溶剤としてシンナ
を用いたものを例に挙げて説明したが、本発明はこれに
限らず、水系の溶剤を用いたメタリック塗料、ソリッド
塗料、クリア塗料の塗装に用いてもよい。この場合に
は、塗装機の外周側に外部電極が設けられた間接帯電方
式の塗装機を用いればよい。
【0140】また、前記各実施例では、塗装機として高
電圧発生器71,90を内蔵した直接帯電方式の静電塗
装機61,81等を例に挙げて説明したが、これに替え
て、例えば、高電圧発生器を塗装機から離間した場所に
配設して両者をケーブルで接続するようにしてもよい。
さらに、外部電極を用いた間接帯電方式の静電塗装機に
適用してもよく、また、非静電型の塗装機に適用しても
よい。
【0141】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1の発明によ
れば、弁ケースに2組の色替弁装置を設ける構成とする
ことにより、一の塗料を第1の色替弁装置から第1の塗
料通路を介して霧化ヘッドに供給することができ、他の
塗料を第2の色替弁装置から第2の塗料通路を介して霧
化ヘッドに供給することができる。これにより、霧化ヘ
ッドに向け一の塗料と他の塗料を独立して供給すること
ができから、1台の塗装機によって2種類の塗料を選択
して塗装することができ、塗装機の交換作業を簡略化し
て、作業性を向上することができる。しかも、弁ケース
に環状に配設された各弁体取付穴内に塗料弁を収容する
ことにより、該弁ケースに一の塗料に用いる第1の色替
弁装置と、他の塗料に用いる第2の色替弁装置とを効率
よく配設することができ、弁ケースを小型化して当該塗
料噴霧装置を小型化することができる。
【0142】請求項2の発明によれば、塗装条件に応じ
て様々な型式の塗装機を弁ケースに対し交換して取付け
ることができるから、弁ケース内に設けた一の塗料用の
第1の色替弁装置と他の塗料用の第2の色替弁装置を共
通として、塗装条件に対応した各種の塗装機を交換して
使い分けることができる。この結果、塗装ラインの変更
等に容易に対応することができ、生産性や作業性を向上
することができる。また、塗装機毎の色替弁装置に用い
られていた多くの部品を統一することができ、部品点数
を削減して生産性の向上を図ることができる。
【0143】請求項3の発明によれば、塗装機の交換時
には、締付け部材を締付けることによって塗装機を弁ケ
ースに取付けることができ、締付け部材を緩めることに
よって塗装機を弁ケースから取外すことができるから、
塗装機を該弁ケースに容易に着脱することができ、塗装
機の交換作業を容易にすることができる。
【0144】請求項4の発明によれば、メタリック塗料
を長尺のスパイラルチューブ内を流通させて霧化ヘッド
に供給することができるから、例えばメタリック塗料に
高電圧を印加した場合でも、メタリック塗料中の金属粉
末が電気的に連なるブリッジ現象によって高電圧がリー
クするのを防止することができる。また、非メタリック
塗料を短尺のストレートチューブ内を流通させて霧化ヘ
ッドに供給することができるから、一般的に粘度が高く
設定される非メタリック塗料を霧化ヘッドに円滑に供給
することができる。これにより、1台の塗装機でメタリ
ック塗料と非メタリック塗料を塗装することができ、従
来技術で述べたメタリック塗料と非メタリック塗料との
色替に伴う塗装機の交換作業を廃止することができるか
ら、メタリック塗料と非メタリック塗料との色替作業を
容易に行なうことができ、生産性を向上することができ
る。
【0145】請求項5の発明によれば、ソリッド塗料を
短尺の第1のスパイラルチューブ内を流通させて霧化ヘ
ッドに供給することができるから、一般的に粘度が高く
設定されるソリッド塗料を霧化ヘッドに円滑に供給する
ことができる。また、クリア塗料を短尺の第2のストレ
ートチューブ内を流通させて霧化ヘッドに供給すること
ができるから、一般的に粘度が高く設定されるクリア塗
料を霧化ヘッドに円滑に供給することができる。しか
も、クリア塗料をソリッド塗料とは独立して霧化ヘッド
に供給することにより、ソリッド塗料から分離した顔料
によるクリア塗料の着色を防止することができるから、
塗装不良の発生を防止して、当該塗料噴霧装置に対する
信頼性を向上することができる上に、性質の異なるソリ
ッド塗料とクリア塗料を1台の塗装機で塗装できるか
ら、各種の塗料に容易に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による塗料噴霧装置を弁
ケースにストレート型の回転霧化頭型静電塗装機を取付
けた状態で示す縦断面図である。
【図2】図1中の弁ケース、各色替弁装置等を拡大して
示す断面図である。
【図3】図2中の弁ケースを矢示 III−III 方向からみ
た一部破断の右側面図である。
【図4】図2中のフロントプレートを矢示IV−IV方向か
らみた横断面図である。
【図5】塗料噴霧装置の全体構成を示す回路構成図であ
る。
【図6】図1中の回転霧化頭型静電塗装機を拡大して示
す拡大縦断面図である。
【図7】弁ケースにストレート型のスプレーガン型静電
塗装機を取付けた状態で示す図1と同様位置からみた塗
料噴霧装置の縦断面図である。
【図8】図7中のスプレーガン型静電塗装機を拡大して
示す拡大縦断面図である。
【図9】弁ケースにベンド型の回転霧化頭型静電塗装機
を取付けた状態で示す図1と同様位置からみた塗料噴霧
装置の縦断面図である。
【図10】弁ケースにベンド型のスプレーガン型静電塗
装機を取付けた状態で示す図1と同様位置からみた塗料
噴霧装置の縦断面図である。
【図11】本発明の第2の実施例による塗料噴霧装置の
全体構成を示す回路構成図である。
【図12】図11中のストレート型の回転霧化頭型静電
塗装機を示す拡大縦断面図である。
【図13】図12に示すストレート型の回転霧化頭型静
電塗装機と交換して用いられるストレート型のスプレー
ガン型静電塗装機を示す図8と同様位置からみた拡大縦
断面図である。
【図14】本発明の第3の実施例による塗料噴霧装置の
全体構成を示す回路構成図である。
【符号の説明】
1 弁ケース 6A〜6I 弁体取付穴 12,121 第1の色替弁装置 13A,13B,13C,16E,16F,122a,
122b,122c,127,152 塗料弁 14,17,123,128,153 ゲート弁 15,126,151 第2の色替弁装置 61,131 ストレート型の回転霧化頭型静電塗装機 64 回転霧化頭(霧化ヘッド) 67,86 スパイラルチューブ 68,87 メタリック塗料通路 69,88 ストレートチューブ 70,89 ソリッド塗料通路(非メタリック塗料通
路) 81,141 ストレート型のスプレーガン型静電塗装
機 83 ガンヘッド部(霧化ヘッド) 101 ベンド型の回転霧化頭型静電塗装機 111 ベンド型のスプレーガン型静電塗装機 132,142 第1のストレートチューブ 133,143 第2のストレートチューブ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の弁体を収容するための弁体取付穴
    が環状に設けられた弁ケースと、一の塗料を供給するた
    めに該弁ケースの弁体取付穴内に収容して設けられる塗
    料弁からなる第1の色替弁装置と、他の塗料を供給する
    ために前記弁ケースの弁体取付穴内に収容して設けられ
    る塗料弁からなる第2の色替弁装置と、前記弁ケースの
    前端側に設けられ、前記第1の色替弁装置または第2の
    色替弁装置から供給された塗料を霧化ヘッドから被塗物
    に噴霧する塗装機と、前記第1の色替弁装置から供給さ
    れる一の塗料を該塗装機の霧化ヘッドに向け流通させる
    第1の塗料通路と、該第1の塗料通路とは独立して設け
    られ、前記第2の色替弁装置から供給される他の塗料を
    前記塗装機の霧化ヘッドに向け流通させる第2の塗料通
    路とから構成してなる塗料噴霧装置。
  2. 【請求項2】 前記塗装機は前記弁ケースに対して着脱
    して取付けられる型式の異なる複数種類の塗装機をもっ
    て構成し、該各塗装機は塗装条件に応じて交換して取付
    ける構成としてなる請求項1に記載の塗料噴霧装置。
  3. 【請求項3】 前記弁ケースの前端側には環状の締付け
    部材を設け、該締付け部材を用いて前記弁ケースに対し
    て前記塗装機を着脱可能に取付ける構成としてなる請求
    項1に記載の塗料噴霧装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の色替弁装置から供給される一
    の塗料はメタリック塗料であり、前記第1の塗料通路は
    スパイラル状に巻回された長尺のスパイラルチューブに
    よって構成し、前記第2の色替弁装置から供給される他
    の塗料は非メタリック塗料であり、前記第2の塗料通路
    は短尺のストレートチューブによって構成してなる請求
    項1,2または3に記載の塗料噴霧装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の色替弁装置から供給される一
    の塗料はソリッド塗料であり、前記第1の塗料通路は短
    尺の第1のストレートチューブによって構成し、前記第
    2の色替弁装置から供給される他の塗料はクリア塗料で
    あり、前記第2の塗料通路は短尺の第2のストレートチ
    ューブによって構成してなる請求項1,2または3に記
    載の塗料噴霧装置。
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