JPH1069838A

JPH1069838A - トリガースイッチ

Info

Publication number: JPH1069838A
Application number: JP9119358A
Authority: JP
Inventors: Tomohiro Kataoka; 朋宏片岡; Koji Omori; 浩二大盛; Satoshi Nozoe; 悟史野添; Shunkichi Sasaki; 俊吉佐々木; Tatsushi Yonezawa; 達氏米澤
Original assignee: Omron Corp; Omron Tateisi Electronics Co
Current assignee: Omron Corp
Priority date: 1996-06-03
Filing date: 1997-05-09
Publication date: 1998-03-10
Anticipated expiration: 2017-05-09
Also published as: JP3769873B2

Abstract

(57)【要約】【課題】電動工具などに用いられるトリガースイッチに
おいて、メインスイッチ部である第１，第２スイッチを
構成する部品点数を削減して組み立てを容易にしてコス
トの低減を図る。【解決手段】第１，第２スイッチの各可動接点２０
ｃ₁，２０ｃ₂を、単一のバネ性を有する可動片２０を分
岐して構成し、操作レバーに連動する操作軸４の押圧部
４ｄ₁，４ｄ₂によって第１，第２の操作位置で、可動片
２０の分岐部分を押圧して可動接点２０ｃ₁，２０ｃ
₂を、固定接点２２₁，２１₃にそれぞれ接触させるよう
に構成している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電気ドリルや電気
ドライバのような電動工具などの正逆転切り換えや回転
速度切り換えなどに好適なトリガースイッチに関する。

【０００２】

【従来の技術】図２９は、電動工具、例えば電気ドリル
に用いられる従来例のトリガースイッチの要部の回路構
成を示す図であり、図３０は、その縦断面図であり、図
３１は、その一部を切り欠いて示す平面図である。

【０００３】トリガースイッチは、ドリル刃駆動用の直
流モータの正逆転を切り換える切り換えレバー５０の操
作に応じて、直流モータ５１の両端の接続を連動して切
り換える一対の切り換えスイッチ７３，７４と、ドリル
刃を回転駆動するために手指で引き込み操作される操作
レバー（トリガー）５３が操作されていないフリーポジ
ションにおいて、直流モータ５１の両端を短絡して制動
をかけるブレーキスイッチ５４と、直流電源と直流モー
タ５１とを回転速度制御用のＦＥＴ５５を介して接続す
る第１スイッチ５６と、操作レバー５３の引き込み量が
最大になったときに、直流モータ５１と直流電源とを短
絡接続して直流モータ５１を全速で回転させる第２スイ
ッチ５７と、ダイオード５８とを備えている。

【０００４】ブレーキスイッチ５４は、図３０に示され
るように、復帰バネ５９によって矢符Ｃ方向へ付勢され
ている操作軸６０に装備されているブレーキ用可動接点
６１および該可動接点６１を矢符Ｃ方向へ付勢するコイ
ルバネ６２と、ケース側に配置されている上下のブレー
キ用固定接点６３，６４とを備えており、操作レバー５
３が手指で図３０の矢符Ｄ方向へ引き込み操作されてい
ないフリーポジションにおいては、ブレーキ用可動接点
６１が、両ブレーキ用固定接点６３，６４に圧接されて
ブレーキスイッチ５４がオンしており、直流モータ５１
に制動をかけた状態となっている。

【０００５】第１スイッチ５６は、ケース内の上部に配
置された固定接点６５と、この固定接点６５に圧接する
ようにコイルバネ６６によって付勢された可動接点６７
を有する可動片６８とを備えており、フリーポジション
においては、可動片６８の遊端側が、操作軸６０のプラ
ンジャ部６０ａの上部の凸部６０ｂに乗り上げた状態と
なって両接点６５，６７が離間しており、第１スイッチ
５６はオフしている。

【０００６】第２スイッチ５７は、ケースの下部に配置
された固定接点６９と、この固定接点６９に圧接するよ
うにコイルバネ７０によって付勢された可動接点７１を
有する可動片７２とを備えており、フリーポジションに
おいては、可動片７２の遊端側が、操作軸６０のプラン
ジャ部６０ａの下部の凸部６０ｃに乗り上げた状態とな
って両接点６９，７１が離間しており、第２スイッチ５
７はオフしている。

【０００７】切り換えレバー５０の切り換え操作によっ
て直流モータ５１の両端の接続を連動して切り換える第
１，第２切り換えスイッチ７３，７４は、直流モータ５
１の各一端にそれぞれ接続された固定接点７５，７６
と、切り換えレバー５０の操作によって切り換え動作す
る切換接点７７，７８と、直流電源の正極側に接続され
た固定接点７９，８０と、第１，第２スイッチ５６，５
７やＦＥＴ５５を介して直流電源の負極側に接続される
固定接点８１，８２とをそれぞれ備えている。

【０００８】操作部としての切り換えレバー５０は、切
り換え操作に応じて、回動支点８３を中心に回動可能と
なっており、この切り換えレバー５０の端部には、図３
０および図３１に示されるように、第１，第２切り換え
スイッチ７３，７４の各切換接点７７，７８が装備され
た切換部としての切り換えカム８４の突起８４ａが係合
しており、切り換えレバー３の切り換え操作に応じて、
前記突起８４ａを介して切り換えカム８４が、切り換え
レバー５０の回動支点８３とは異なる支点８５を中心に
回動するように構成されている。この切り換えカム８４
の周囲には、図３１に示されるように、第１，第２切り
換えスイッチ７３，７４の各固定接点７５，７６，７９
〜８２が、配置されている。なお、図３１において、９
０は放熱板、９１はネジである。

【０００９】図３２は、この切り換えカム８４の各切換
接点７７，７８と各固定接点７５，７６，７９〜８２の
接続状態を示す図であり、同図（Ａ）は中立状態、同図
（Ｂ）は正転状態、同図（Ｃ）は逆転状態をそれぞれ示
している。

【００１０】切り換えレバー５０が中立位置にあるとき
には、切り換えカム８４の各切換接点７７，７８は、直
流モータ５１の各一端にそれぞれ接続されている固定接
点７５，７６にのみそれぞれ接触している。この中立位
置から切り換えレバー５０を、切り換え操作して正転状
態を選択すると、切り換えカム８４が回動し、切換接点
７７を介して固定接点７５と固定接点７９（８０）とが
接続される一方、切換接点７８を介して固定接点７６と
固定接点８１（８２）とが接続されることになり、正転
状態となる。また、切り換えレバー５０を、逆方向に切
り換え操作して逆転状態を選択すると、切り換えカム８
４が回動し、切換接点７７を介して固定接点７５と固定
接点８１（８２）とが接続される一方、切換接点７８を
介して固定接点７６と固定接点７９（８０）とが接続さ
れることになり、逆転状態となる。

【００１１】次に、この従来例のトリガースイッチの動
作について説明する。

【００１２】今、切り換えレバー５０によって、例え
ば、正転状態が選択されて切り換えスイッチが図３２
（Ｂ）に示される状態にあるとする。

【００１３】先ず、操作レバー５３が手指で引き込み操
作されていないフリーポジションにおいては、上述のよ
うに、ブレーキスイッチ５４がオンしている一方、第
１，第２スイッチ５６，５７がオフしている。

【００１４】次に、このフリーポジションから操作レバ
ー５３を引き込み操作すると、遊び分のストロークの後
に、操作レバー５３に連動する操作軸６０のブレーキ用
可動接点６１が、ブレーキ用固定接点６３，６４から離
間してブレーキスイッチ５４がオフする。次に、第１ス
イッチ５６の可動片６８の遊端側が、操作軸６０のプラ
ンジャ部６０ａの上部の凸部６０ｂを乗り越し、図３３
に示されるように、可動接点６７が回動して固定接点６
５に接触して第１スイッチ５６がオンし、直流モータ５
１に電源が供給されて正転を開始する。また、操作レバ
ー５３の引き込み量に応じて、操作軸６０のプランジャ
部６０ａに装備されたブラシ８８が、図示しない回路基
板の抵抗体上を摺動し、摺動位置に対応した電流が、回
転速度制御用のＦＥＴ５５を介して直流モータ５１に供
給されることになり、操作レバー５３の引き込み量に応
じた回転速度で直流モータ５１が回転する。

【００１５】さらに、操作レバー５３の引き込み量が所
定量になると、第２スイッチ５７の可動片７２の遊端側
が、操作軸６０のプランジャ部６０ａの下部の凸部６０
ｃを乗り越し、可動接点７１が回動して固定接点６９に
接触して第２スイッチ５７がオンし、直流モータ５１と
直流電源とが短絡接続されて直流モータ５１が全速で回
転する。

【００１６】一方、操作レバー５３の引き込みを解除す
ると、復帰バネ５９によって操作軸６０が、矢符Ｃ方向
に移動し、引き込み時とは、逆の動作となり、第２スイ
ッチ５７がオフした後、第１スイッチ５６がオフして電
源の供給が断たれ、さらに、ブレーキスイッチ５４がオ
ンして直流モータ５１の両端が短絡されて直流モータ５
１に制動がかかるようになっている。

【００１７】なお、正逆転を切り換える切り換えレバー
５０によって、逆転状態が選択されたときには、上述と
同様にして直流モータ５１が逆転することになる。

【００１８】

【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来例のトリガースイッチでは、メインスイッチ部であ
る第１，第２スイッチは、図３０に示されるように、２
つの可動片６８，７２と、各可動片６８，７２を付勢す
る２つのコイルバネ６６，７０と、各可動片６８，７２
を連結支持する端子板８９とを有しており、部品点数が
多く、このため、組み立て性に劣り、コストが高くつく
という難点がある。

【００１９】本発明は、上述の点に鑑みて為されたもの
であって、メインスイッチ部である第１，第２スイッチ
を構成する部品点数を削減して組み立てを容易にしてコ
ストの低減を図ることを目的とする。

【００２０】

【課題を解決するための手段】本発明では、上述の目的
を達成するために、次のように構成している。

【００２１】すなわち、本発明のトリガースイッチは、
操作レバーの操作に応じて、電源とモータとを制御素子
を介して接続する第１スイッチと、前記操作レバーの操
作に応じて、前記電源とモータとを前記制御素子を介す
ることなく接続する第２スイッチとを備えるトリガース
イッチにおいて、前記第１，第２スイッチの各可動接点
を、バネ性を有する単一の可動片を分岐して構成すると
ともに、前記操作レバーに連動する操作部材によって、
前記各可動接点を、対応する各固定接点にそれぞれ接触
させるようにしている。

【００２２】前記可動片は、２つに分岐された第１，第
２分岐部に、前記第１，第２スイッチの各可動接点をそ
れぞれ有し、前記操作部材は、前記第１，第２分岐部
を、前記可動片のバネ力に抗してそれぞれ押圧すること
により、前記各可動接点を前記各固定接点にそれぞれ接
触させる第１，第２押圧部を有するとともに、各押圧部
は、前記操作レバーの異なる操作位置で各可動接点を各
固定接点にそれぞれ接触させるようにしてもよい。

【００２３】また、前記操作レバーが、第１の操作位置
まで操作されたときに、前記第１押圧部によって前記第
１分岐部の可動接点の対応する固定接点への接触が開始
され、前記操作レバーが、前記第１の操作位置よりもさ
らに操作された第２操作位置に達したときに、前記第２
押圧部によって前記第２分岐部の可動接点が、対応する
固定接点に接触するようしてもよい。

【００２４】さらに、モータの両端を短絡して制動をか
けるブレーキスイッチを備え、該ブレーキスイッチのブ
レーキ用可動接点を、前記操作部材に組み込まれる単一
のバネ部材で構成するとともに、前記操作レバーが操作
されていない初期位置では、該操作レバーを操作方向と
は逆方向に復帰付勢する付勢手段によって、前記バネ部
材は、そのバネ力に抗して対応するブレーキ用固定接点
に圧接されるようにしてもよい。

【００２５】また、前記操作部材は、前記第１スイッチ
または第２スイッチの接点部が溶着したときに、該操作
部材の復帰移動の際に、溶着した接点部を強制的に開離
させる開離部を有するようにしてもよい。

【００２６】また、前記可動片は、２つに分岐された第
１，第２分岐部に、前記第１，第２スイッチの各可動接
点をそれぞれ有し、前記操作部材は、前記第１，第２分
岐部を、前記可動片のバネ力に抗してそれぞれ保持する
ことにより、前記各可動接点を前記各固定接点からそれ
ぞれ離間させる第１，第２保持部を有するとともに、各
保持部は、前記操作レバーの異なる操作位置でその保持
を解除して各可動接点を各固定接点にそれぞれ接触させ
るようにしてもよい。

【００２７】また、前記操作レバーが、第１の操作位置
まで操作されたときに、前記第１保持部による保持が解
除されて前記第１分岐部の可動接点の対応する固定接点
への接触が開始され、前記操作レバーが、前記第１の操
作位置よりもさらに操作された第２操作位置に達したと
きに、前記第２保持部による保持が解除されて前記第２
分岐部の可動接点が、対応する固定接点に接触するよう
にしてもよい。

【００２８】さらに、前記操作部材は、前記第１,第２
分岐部を押圧することにより、各固定接点に接触した各
可動接点に対して接圧をそれぞれ付与する第１，第２圧
接部を有する構成としてもよい。

【００２９】さらに、モータの両端を短絡して制動をか
けるブレーキスイッチを備え、該ブレーキスイッチのブ
レーキ用可動接点を、前記操作部材に組み込まれる単一
の端子部材で構成するとともに、前記操作レバーを操作
方向とは逆方向に復帰付勢する付勢手段によって前記端
子部材を、ブレーキ用固定接点側へ付勢し、前記端子部
材は、操作レバーが操作されていない初期位置では、復
帰姿勢で前記ブレーキ用固定接点に圧接され、操作レバ
ーの操作に応じて前記復帰姿勢から操作姿勢に移行して
前記ブレーキ用固定接点から離間するとともに、復帰姿
勢から操作姿勢に移行するまでの期間は、ブレーキ用固
定接点との接触状態が維持されるようにしてもよい。

【００３０】また、電源側の各端子とモータ側の各端子
との接続を、切り換えることにより、前記モータを正転
あるいは逆転させる切り換えレバーを備え、前記切り換
えレバーは、切り換え操作に応じて回動するとともに、
互いに離反する方向に付勢された二つの第１，第２切換
接点を有し、前記モータ側の各端子（または前記電源側
の各端子）は、前記第１，第２切換接点が、前記切り換
え操作に応じて回動することにより、それぞれ接触・離
間する第１，第２固定接点部をそれぞれ有し、前記電源
（またはモータ）の一端側の端子は、前記切り換え操作
に応じて前記第１切換接点を介して前記第１固定接点部
に接触・離間する第１固定接点部を有し、前記電源（ま
たはモータ）の他端側の端子は、前記切り換え操作に応
じて前記第２切換接点を介して前記第２固定接点部に接
触・離間する第２固定接点部を有し、前記第１切換接点
が接触・離間する前記第１固定接点部または前記第２切
換接点が接触・離間する前記第２固定接点部のいずれか
の固定接点部には、前記切り換えレバーの前記切換接点
の付勢力に抗するように突出形成された凸部を有する構
成としてもよい。

【００３１】さらに、前記凸部が形成されていない前記
第１固定接点部または前記第２固定接点部は、正転ある
いは逆転のいずれも選択されていない中立位置で前記切
り換えレバーの前記両切換接点から離間するように配置
されるようにしてもよい。

【００３２】本発明のトリガースイッチによれば、第
１，第２スイッチの各可動接点を、バネ性を有する単一
の可動片を分岐して構成しているので、従来では、２つ
の可動片と、各可動片を付勢する２つのコイルバネと、
各可動片を連結支持する端子板との５つの部品で構成さ
れていた部分を、単一の可動片のみで構成できることに
なり、部品点数を削減して組み立て性を向上させること
ができ、これによって、コストを大幅に低減できること
になる。

【００３３】また、操作部材は、第１，第２分岐部を、
可動片のバネ力に抗してそれぞれ保持することにより、
前記各可動接点を前記各固定接点からそれぞれ離間さ
せ、操作レバーの異なる操作位置でその保持を解除して
各可動接点を各固定接点にそれぞれ接触させるので、第
１，第２分岐部を押圧して各可動接点を各固定接点に接
触させる構成に比べて操作レバーの押し込み量を少なく
できることになる。

【００３４】さらに、本発明のトリガースイッチによれ
ば、ブレーキ用可動接点を単一のバネ部材、あるいは、
操作レバーを復帰付勢する付勢手段によって付勢された
単一の端子部材で構成しているので、可動接点と、この
可動接点を付勢するコイルバネとの２つの部品で構成さ
れていた従来例に比べて、部品点数を削減して組み立て
性を向上させることができ、これによって、コストを一
層低減できることになる。

【００３５】また、本発明のトリガースイッチによれ
ば、操作部材は、開離部を有しているので、第１スイッ
チまたは第２スイッチの接点部が溶着したときには、操
作部材の復帰移動の際に、溶着した接点部を強制的に開
離させることができる。

【００３６】さらに、本発明のトリガースイッチによれ
ば、正転あるいは逆転を切り換える切り換えレバーの第
１切換接点が接触・離間する第１固定接点部または第２
切換接点が接触・離間する前記第２固定接点部のいずれ
かの固定接点部には、切換接点の付勢力に抗するように
突出形成された凸部を有しているので、切り換えレバー
が回動する際に、切換接点が、前記凸部を乗り越えるこ
とによって、十分なクリック感を得ることができる。

【００３７】また、前記凸部が形成されていない第１固
定接点部または第２固定接点部は、中立位置で前記切り
換えレバーの前記両切換接点から離間するように配置さ
れるので、中立位置で操作レバーを操作しても、モータ
に電流が流れることがない。

【００３８】

【発明の実施の形態】以下、図面によって本発明の実施
の形態について詳細に説明する。

【００３９】（実施の形態１）図１は、本発明の一つの
実施の形態に係るトリガースイッチの縦断面図であり、
図２は、図１の放熱板およびカバー等を外した状態の側
面図であり、図３は、一部を切り欠いて示す平面図であ
り、図４は、分解斜視図であり、図５は、端子部分の配
置関係を示す斜視図であり、図６は、回路構成図であ
る。

【００４０】このトリガースイッチは、例えば、電気ド
リルに備えられて正逆転切り換えおよび回転速度の制御
を行うものであり、ケース１の上部には、ドリル刃駆動
用の直流モータ２の正逆転を切り換える切り換えレバー
３が設けられるとともに、その下方には、ドリル刃を回
転駆動するために手指で引き込み操作される図示しない
操作レバー（トリガー）に連動する操作部材としての操
作軸４が設けられている。

【００４１】切り換えレバー３は、一端側がケース１外
に突出した操作部となっており、他端側のケース１内の
部分が、２つの第１，第２切換接点５₁，５₂が装備され
た切換部となっており、上述の図３０の従来例と異な
り、操作部と切換部とが、単一の切り換えレバー３によ
って構成されている。第１，第２切換接点５₁，５₂は、
切り換えレバー３の切り換え操作に応じて、直流モータ
２側の各端子と直流電源側の各端子との接続を切り換え
るものであり、この第１，第２切換接点５₁，５₂は、図
３，図５に示されるようにＵ字状に形成されている。こ
の第１，第２切換接点５₁，５₂およびそれらを互いに離
反する方向に付勢するコイルバネ６₁，６₂が、図７に示
されるように切り換えレバー３の他端側の収納部３ａに
収納保持されており、各切換接点５₁，５₂は、その上下
部分が、収納部３ａ外にそれぞれ臨んでおり、この部分
が、後述の固定接点部に接触離間する。

【００４２】第１，第２切換接点５₁，５₂は、切り換え
レバー３の切り換え操作に応じて、切り換えレバー３と
同一の回動支点３ｂを中心に該切り換えレバー３と一体
的に回動するものであり、第１，第２切換接点５₁，５₂
は、前記回動支点３ｂからの距離が相違するので、前記
回動支点３ｂを中心に同心円上に沿って回動することに
なる。

【００４３】図示しない操作レバーと一体的に移動する
操作軸４は、復帰バネ７によって図２の矢符Ａ方向に復
帰付勢されており、この操作軸４には、後述のブレーキ
スイッチの可動接点を構成するブレーキ端子８が装備さ
れるとともに、操作レバーの操作量に応じて、回路基板
９の抵抗体上を摺動するブラシ１０が装備されている。

【００４４】このトリガースイッチは、図６の回路構成
図に示されるように、切り換えレバー３の切り換え操作
に応じて、直流モータ２の両端の接続を連動して切り換
える正逆転切り換えスイッチ１１と、ドリル刃を回転駆
動するために手指で引き込み操作される操作レバーに連
動する操作軸４の移動に応じて、直流電源と直流モータ
２とを制御素子としてのＦＥＴ１２を介して接続する第
１スイッチ１３と、操作レバーの引き込み量が最大にな
ったときに、直流モータ２と直流電源とを短絡接続して
直流モータ２を全速で回転させる第２スイッチ１４と、
操作レバーを引き込み操作していないフリーポジション
において、直流モータ２の両端を短絡して制動をかける
ブレーキスイッチ１５と、ダイオード１６とを備えてい
る。

【００４５】これら各スイッチ１１，１３，１４，１５
等の回路を構成するために、図５の端子の配置にも示さ
れるように、ケース１内には、直流モータ２の一端側に
接続される第１モータ端子１７と、直流モータ２の他端
側に接続される第２モータ端子１８と、直流電源の正極
側に接続される第１端子１９と、直流電源の負極側に接
続される第２端子２０と、回転速度制御用のＦＥＴ１２
のドレインに接続されるとともに、第２スイッチ１４を
介して前記第２端子１９に接続される第３端子２１と、
ＦＥＴ１２のソースに接続されるとともに、第１スイッ
チ１３を介して前記第２端子２０に接続される第４端子
２２と、ブレーキスイッチ１５の可動接点を構成する上
述のブレーキ端子８とが組み込まれている。

【００４６】第１，第２モータ端子１７，１８は、切り
換えレバー３の切り換え操作に応じて、該切り換えレバ
ー３に設けられている上述の第１，第２切換接点５₁，
５₂が、それぞれ接触離間する第１，第２固定接点部１
７₁，１８₁，１７₂，１８₂をそれぞれ有している。これ
ら第１，第２固定接点部１７₁，１８₁，１７₂，１８
₂は、下方に屈曲して形成されるとともに、第１モータ
端子１７の第１固定接点部１７₁と第２モータ端子１８
の第２固定接点部１８₂とが対向するとともに、第１モ
ータ端子１７の第２固定接点部１７₂と第２モータ端子
１８の第１固定接点部１８₁とが対向するよう配置さ
れ、さらに、隣合う第１，第２固定接点部１７₁，１
８₁；１７₂，１８₂とは、所定の間隔をあけて配置され
る。

【００４７】直流電源の正極側に接続される第１端子１
９は、上端側に各モータ端子１７，１８の第２固定接点
部１７₂，１８₂に対応する２つの第２固定接点部１
９₂，１９₂を有し、これら２つの第２固定接点部１
９₂，１９₂の間には、各モータ端子１７，１８の第２固
定接点部１７₂，１８₂の配置に対応して所定の間隔の溝
２３が形成されている。この第１端子１９の第２固定接
点部１９₂，１９₂は、切り換えレバー３の切り換え操作
に応じて、該切り換えレバー３の第２切換接点５₂を介
して第１モータ端子１７または第２モータ端子１８の第
２固定接点部１７₂，１８₂に接触離間する。また、この
第１端子１９は、操作軸４に装備されたブレーキ端子８
が接離するブレーキ用固定接点部１９₁を有している。
さらに、この第１端子１９は、図４に示される回路基板
９の組み込みの際に、該回路基板９の側面に形成された
取付用の突起９ａが、はめ込まれる取付用孔１９ａを有
している。

【００４８】ＦＥＴ１２や第１，第２スイッチ１３，１
４を介して直流電源の負極側に接続される第３端子２１
は、上端側に各モータ端子１７，１８の第１固定接点部
１７₁，１８₁に対応する２つの第１固定接点部２１₁，
２１₁を有し、これら２つの第１固定接点部２１₁，２１
₁の間には、各モータ端子１７，１８の第１固定接点部
１７₁，１８₁の配置に対応して所定の間隔の溝２４が形
成されている。各モータ端子１７，１８の第１固定接点
部１７₁，１８₁の下方に配置される第３端子２１の第１
固定接点部２１₁，２１₁は、第１端子１９の第２固定接
点部１９₂，１９₂に対向して配置されており、切り換え
レバー３の切り換え操作に応じて、該切り換えレバー３
の第１切換接点５₁を介して第１モータ端子１７または
第２モータ端子１８の第１固定接点部１７₁，１８₁に接
触離間する。また、この第３端子２１は、屈曲形成され
て第１端子１９に平行に延びる部分を有しており、この
平行な部分に、操作軸４に装備されたブレーキ端子８が
接離するブレーキ用固定接点部２１₂を有しており、さ
らに、前記平行な部分の下端から水平の延びる部分の上
側に、上述の第２スイッチ１４を構成する第２スイッチ
用固定接点２１₃が形成されている。

【００４９】切り換えレバー３は、正転あるいは逆転に
応じて、図３の矢符Ｂで示されるように、一方側あるい
は他方側に切り換え操作されるものであり、この切り換
えレバー３の第１，第２切換接点５₁，５₂は、図８に示
されるように、上方に配置されている第１，第２モータ
端子１７，１８と、下方に配置されている第１，第３端
子１９，２１との間に配置されており、第１，第２モー
タ端子１７，１８の第１，第２固定接点部１７₁，１
８₁，１７₂，１８₂と、第３，第１端子２１，１９の第
１，第２固定接点部２１₁，２１₁，１９₂，１９₂とを接
触離間するものである。

【００５０】第１モータ端子１７の第１固定接点部１７
₁と第２モータ端子１８の第２固定接点部１８₂とは、切
り換えレバー３の操作方向の一方側に配置され、第１モ
ータ端子１７の第２固定接点部１７₂と第２モータ端子
１８の第１固定接点部１８₁とは、切り換えレバー３の
操作方向の他方側に配置される。すなわち、第１，第２
モータ端子１７，１８の第１，第２固定用接点部１
７₁，１７₂，１８₁，１８₂とは、互いに斜めに打ち違え
たような千鳥掛け状に配置される。

【００５１】このような配置とすることにより、切り換
えレバー３と同一の回動支点３ｂを中心として回動する
第１，第２切換接点５₁，５₂によって、正逆転の切り換
え接続を次のようにして行うことが可能となる。

【００５２】すなわち、図９（Ａ）（Ｂ）（Ｃ）は、中
立、正転および逆転の各状態を示す接点部分の平面図で
ある。

【００５３】同図（Ａ）の中立状態では、第１切換接点
５₁の一部は、第１，第２モータ端子１７，１８の隣合
う第１固定接点部１７₁，１８₁間の隙間に入り込むとと
もに、その下方の第３端子２１の隣合う第１固定接点部
２１₁，２１₁間の溝２４に入り込む一方、第２切換接点
５₂は、第１，第２モータ端子１７，１８の隣合う第２
固定接点部１７₂，１８₂間の隙間に入り込むとともに、
その下方の第１端子１９の隣合う第２固定接点部１
９₂，１９₂間の溝２３に入り込んだ状態となっている。

【００５４】この中立位置から切り換えレバー３を一方
側に切り換え操作して同図（Ｂ）に示される正転状態に
すると、第１切換接点５₁が、一方側に配置された第２
モータ端子１８の第１固定接点部１８₁と、その下方の
第３端子２１の第１固定接点部２１₁とに接触し、第２
切換接点５₂が、一方側に配置された第１モータ端子１
７の第２固定接点部１７₂と、その下方の第１端子１９
の第２固定接点部１９₂とに接触することになり、第１
モータ端子１７が直流電源の正極側に接続されるととも
に、第２モータ端子１８が、ＦＥＴ１２や第１，第２ス
イッチ１３，１４を介して直流電源の負極側に接続され
ることになる。

【００５５】また、同図（Ａ）の中立状態から切り換え
レバー３を他方側に切り換え操作して同図（Ｃ）に示さ
れる逆転状態にすると、第１切換接点５₁が、他方側に
配置された第１モータ端子１７の第１固定接点部１７₁
と、その下方の第３端子２１の第１固定接点部２１₁と
に接触し、第２切換接点５₂が、他方側に配置された第
２モータ端子１８の第２固定接点部１８₂と、その下方
の第１端子１９の第２固定接点部１９₂とに接触するこ
とになり、第１モータ端子１７が、ＦＥＴ１２や第１，
第２スイッチ１３，１４を介して直流電源の負極側に接
続されるとともに、第２モータ端子１８が、直流電源の
正極側に接続されることになる。

【００５６】上述の図３０に示される従来例のトリガー
スイッチでは、直流モータの正逆転を切り換えるための
切換機構は、上述のように、操作部としての切り換えレ
バー５０と、この切り換えレバー５０の操作に応じて該
切り換えレバー５０の回動支点８３とは異なる支点８５
を中心として回動する切換部としての切り換えカム８４
との個別の部品で構成されていたのに対して、この実施
の形態では、操作部および切換部は、切り換えレバー３
のみで構成されており、切り換えカム８４が不要とな
り、部品点数を削減できるとともに、組み立て性を向上
させることができ、これによってコストの低減を図るこ
とができる。

【００５７】しかも、切り換えレバー３の第１，第２切
換接点５₁，５₂は、コイルバネ６₁，６₂によって第１，
第２固定接点１７₁，１８₁，２１₁，２１₁；１７₂，１
８₂，１９₂，１９₂側にそれぞれ付勢されており、中立
位置においては、第１切換接点５₁の一部が、第１，第
２モータ端子１７，１８の隣合う第１固定接点部１
７₁，１８₁間の隙間および第３端子２１の隣合う第１固
定接点部２１₁，２１₁間の溝２４に入り込むとともに、
第２切換接点５₂の一部が、第１，第２モータ端子１
７，１８の隣合う第２固定接点部１７₂，１８₂間の隙間
および第１端子１９の隣合う第２固定接点部１９₂，１
９₂間の溝２３に入り込むことになり、その際にクリッ
ク感を得ることができる。このように隣合う第１固定接
点部１７₁，１８₁，２１₁，２１₁間および隣合う第２固
定接点部間１７₂，１８₂，１９₂，１９₂の隙間および溝
２３，２４に、第１，第２切換接点５₁，５₂が入り込む
という係合動作によって中立位置におけるクリック感を
得ることができるので、クリック感を得るために別の部
品を設けるといった必要がない。

【００５８】この実施の形態では、第１，第２モータ端
子１７，１８の第１，第２固定接点部１７₁，１８₁を、
切り換えレバー３の操作方向の一方側と他方側とに、千
鳥掛け状に配置したけれども、本発明の他の実施の形態
として、第１，第２モータ端子１７，１８と、直流電源
側の第１，第３端子１９，２１とを逆にしてもよい。す
なわち、直流電源側の第１端子１９および第３端子２１
に第１，第２固定接点部をそれぞれ形成するとともに、
それらを千鳥掛け状に配置し、第１，第２モータ端子１
７，１８の固定接点部を、第１，第２切換接点５₁，５₂
側にそれぞれ配置してもよい。

【００５９】直流電源の負極側に接続される第２端子２
０は、バネ性を有する単一の可動片から成り、この可動
片２０は、図１０に示されるように、基板部２０ａの一
方の端部から上方に延びて形成され、さらに、２つの部
分に分岐されて前記基板部２０ａに対向するように形成
されている。２つの第１，第２分岐部２０ｂ₁，２０ｂ₂
は、その各遊端側に、第１，第２スイッチ１３，１４を
構成する第１，第２スイッチ用可動接点２０ｃ₁，２０
ｃ₂がそれぞれ下方側に形成されており、また、この第
１，第２分岐部２０ｂ₁，２０ｂ₂には、操作レバーの操
作に連動する操作軸４に当接する屈曲した当接部２０ｄ
₁，２０ｄ₂がそれぞれ形成されている。

【００６０】この第２端子２０の第１，第２スイッチ用
可動接点２０ｃ₁，２０ｃ₂は、第１スイッチ１３を構成
する第４端子２２の第１スイッチ用固定接点２２₁およ
び第３端子２１の第２スイッチ用固定接点２１₃にそれ
ぞれ対向するようにケース１内に配置されている。

【００６１】ブレーキ端子８は、単一の板バネで構成さ
れており、このブレーキ端子８は、図１１に示されるよ
うに、操作軸４の収納部に収納される分岐した屈曲部分
８ａと、第１，第３端子１９，２１の各ブレーキ用固定
接点部１９₁，２１₂に接触離間する湾曲した接点部分８
ｂとを有している。このブレーキ端子８は、操作レバー
に連動する操作軸４の移動に応じて、第１端子１９のブ
レーキ用固定接点部１９₁および第３端子２１のブレー
キ用固定接点部２１₂に接離して第１，第３端子１９，
２１間を接続・遮断する。

【００６２】このブレーキ端子８は、操作レバーが引き
込み操作されていないフリーポジションでは、操作軸４
を付勢する復帰バネ７の付勢力によって、第１，第３端
子１９，２１の各ブレーキ用固定接点部１９₁，２１
₂に、そのバネ力に抗して圧接されており、この状態で
は、ブレーキ端子８は、撓んだ状態となっている。この
フリーポジションから操作レバーを、復帰バネ７の付勢
力に抗して引き込み操作すると、前記撓み量に相当する
分が操作レバーの遊び分となり、この遊び分の引き込み
操作の後に、ブレーキ端子８が、各固定用接点部１
９₁，２１₂から離間するように構成されている。

【００６３】上述の図３０に示される従来例のトリガー
スイッチでは、ブレーキスイッチ５４の可動側は、ブレ
ーキ用可動接点６１と、この可動接点６１を付勢するコ
イルバネ６２との２つの部品で構成されていたのに対し
て、この実施の形態では、それらを単一の板バネによっ
て構成しているので、部品点数を削減できるとともに、
組み立て性を向上させることができ、これによってコス
トの低減を図ることができる。

【００６４】電気ドリルを回転駆動するために手指で操
作される操作レバーと一体的に移動する操作軸４は、図
１２に示されるように、プランジャ部４ａを有してお
り、このプランジャ部４ａは、ブレーキ端子８が収納さ
れる第１収納凹部４ｂと、ブラシ１０が収納される第２
収納凹部４ｃを有している。

【００６５】また、この操作軸４のプランジャ部４ａの
下面側には、該操作軸４の移動に応じて、第２端子２０
の第１，第２分岐部２０ｂ₁，２０ｂ₂を、それぞれ押圧
して各可動接点２０ｃ₁，２０ｃ₂を、第４端子２２の第
１スイッチ用固定接点２２₁および第３端子２１の第２
スイッチ用固定接点２１₃に順次的に圧接するための第
１，第２押圧部４ｄ₁，４ｄ₂を有している。この第１，
第２押圧部４ｄ₁，４ｄ₂は、操作レバーを第１の操作位
置まで操作したときに、第１スイッチ１３をオンし、さ
らに、最大の操作位置である第２の操作位置まで操作し
たときに、第２スイッチ１４がオンするように、操作軸
４の移動方向に沿って異なる位置に形成されている。

【００６６】上述の図３０に示される従来例のトリガー
スイッチでは、第１，第２スイッチ５６，５７の可動側
は、２つの可動片６８，７２と、各可動片６８，７２を
それぞれ付勢する２つのコイルバネ６６，７０と、各可
動片６８，７２を支持する端子板８９とから構成されて
いたのに対して、この実施の形態のでは、それらをバネ
性を有する単一の可動片で構成しており、部品点数を大
幅に削減できるとともに、組み立て性を向上させること
ができ、これによってコストの低減を図ることができ
る。

【００６７】さらに、この実施の形態では、図１２に示
されるように、操作軸４の第１，第２押圧部４ｄ₁，４
ｄ₂の下方には、第１，第２スイッチ１３，１４の接点
が溶着したときに、操作軸４の復帰移動時に、溶着した
接点を強制的に開離させる板状の第１，第２開離部４ｅ
₁，４ｅ₂が設けられており、この第１，第２開離部４ｅ
₁，４ｅ₂は、接点が溶着したときには、操作軸４の移動
方向に沿って異なる復帰位置で、第２端子２０の第１，
第２分岐部２０ｂ₁，２０ｂ₂の第１，第２スイッチ用可
動接点２０ｃ₁，２０ｃ₂の近傍に当接して該第１，第２
分岐部２０ｂ₁，２０ｂ₂の第１，第２スイッチ用可動接
点２０ｃ₁，２０ｃ₂を、各固定接点２２₁，２１₃から開
離させるものである。

【００６８】以上の構成を有するトリガースイッチは、
図４に示されるように、ケース１内に各端子８，１７，
１８，１９，２０，２１，２２、切り換えレバー３およ
び操作軸４などを組み込んだ後に、回路基板９をはめ込
み、第３端子２１の下方側の端部２１₄にＦＥＴ１２の
放熱部の穴１２ａを挿通し、このＦＥＴ１２に対応した
開口部２５ａを有するカバー２５を装着し、さらに、放
熱板２６の挿通孔２６ａを、第３端子２１の端部２１₄
に挿通し、該端部２１₄をかしめて第３端子２１、ＦＥ
Ｔ１２および放熱板２６を密着固定して一体に取り付け
るようにしている。なお、カバー２５の周縁部には、ケ
ース１の外周面の突起１ａに係止させて当該カバー２５
を装着するための係止部２５ｂが突設される一方、開口
部２５ａの上方位置には、放熱板２６の取付孔２６ｂに
対応したピン２５ｃが突設されている。

【００６９】このように第３端子２１の端部２１₄をか
しめてＦＥＴ１２と放熱板２６を密着させるために、第
３端子２１の端部２１₄は、図１３に示されるように、
ＦＥＴ１２の放熱部の穴１２ａおよび放熱板２６の挿通
孔２６ａを挿通する突出した挿通部２１₄ａと、かしめ
られるＦＥＴ１２などを支持する対向した支持部２１₄
ｂとを有している。

【００７０】このように第３端子２１の端部２１₄を用
いて、いわゆる割りかしめによって取り付けるので、ネ
ジによって放熱板等を取り付ける従来例に比べて部品点
数を削減することができるとともに、組み立て性が向上
する。

【００７１】さらに、この第３端子は、図１３に示され
るように、他方側の端部に、図４に示される回路基板９
の周縁部に形成された係合孔９ｂに係合する係合突起２
１₅が形成されている。回路基板９は、ケース１内に組
み込む際に、操作軸４に装備されているブラシ１０によ
って組み込む方向とは逆方向へ付勢力を受けることにな
り、このため、回路基板９の位置決め困難であり、従来
では、治具によって回路基板を押さえるといった必要が
あり、組み立て性に劣っていた。

【００７２】この実施の形態では、回路基板９の側面の
突起９ａを、ケース１内に組み込まれている第１端子１
９の取付用孔１９ａにはめ込み、次に、図１４に示され
るように、回路基板９を、ブラシ１０の付勢力に抗して
押し下げることにより、回路基板９の係合孔９ｂを、第
３端子２１の「く」の字状の傾斜面を有する係合突起２
１₅に係合させることにより、回路基板９を所定の位置
に保持するものである。

【００７３】この実施の形態では、ケース１内の第３端
子２１の一端２１₄を、ケース１外に配置される放熱板
２６の挿通孔２６ａを挿通させて、いわゆる割りかしめ
によってＦＥＴ１２および放熱板２６を密着しているの
で、かしめた後の放熱板２６の挿通孔２６ａと第３端子
２１の一端２１₄との間の隙間を介してケース１内部が
ケース１外部と連通することになり、したがって、前記
隙間からケース１内部に塵などが侵入する虞れがある。

【００７４】このため、この実施の形態では、図２，図
４に示されるように、かしめられた放熱板２６の挿通孔
２６ａに連通するとともに、ケース１内の他の部分と区
画された第１，第２防塵室２７₁，２７₂を形成するため
の第１，第２隔離壁２８₁，２８₂が形成されており、こ
の第１，第２隔離壁２８₁，２８₂と第３端子２１とによ
って、ケース１内の他の部分と隔離された２つの第１，
第２防塵室２７₁，２７₂が形成されている。したがっ
て、放熱板２６の挿通孔２６ａの隙間から塵が侵入した
としても、その塵は、防塵室２７₁，２７₂内に止どまる
ことになり、ケース１内の各スイッチに影響を及ぼすこ
とがなく、塵の侵入による誤動作を生じることもない。

【００７５】次に、以上の構成を有するトリガースイッ
チの動作について、説明する。

【００７６】先ず、正転状態のフリーポジションにあっ
ては、切り換えレバー３は、上述のように一方側に切り
換え操作されており、切り換えレバー３の各切換接点５
₁，５₂は、図９（Ｂ）に示される状態にある。この状態
においては、切り換えレバー３の各切換接点５₁，５₂に
よって、第２モータ端子１８の第１固定接点部１８₁と
第３端子２１の第１固定接点部２１₁とが接続される一
方、第１モータ端子１７の第２固定接点部１７₂と第１
端子１９の第２固定接点部１９₂とが接続される。

【００７７】操作レバーが引き込み操作されていないフ
リーポジションにあっては、操作軸４は、復帰バネ７の
付勢力によって図２に示される初期位置にあり、操作軸
４のプランジャ部４ａに組み込まれたブレーキ端子８
が、第１，第３端子１９，２１のブレーキ用固定接点部
１９₁，２１₂に圧接されて両端子１９，２１間を接続し
て直流モータ２の両端を短絡している。また、このフリ
ーポジションでは、操作軸４のプランジャ部４ａの第
１，第２押圧部４ｄ₁，４ｄ₂は、第２端子２０としての
可動片２０の第１，第２分岐部２０ｂ₁，２０ｂ₂の上方
に湾曲した当接部２０ｄ₁，２０ｄ₂を押圧しておらず、
第１，第２スイッチ用可動接点２０ｃ₁，２０ｃ₂は、第
４端子２２の第１スイッチ用固定接点２２₁および第３
端子２１の第２スイッチ用固定接点２１₃から離間して
おり、第１，第２スイッチ１３，１４は、オフ状態とな
っている。すなわち、フリーポジションでは、ブレーキ
スイッチ１５はオンしている一方、第１，第２スイッチ
１３，１４は、共にオフしている。

【００７８】このフリーポジションから操作レバーを手
指で引き込み操作すると、それに応じて操作軸４が、図
２の左方（矢符Ａ方向とは逆方向）に移動し、ブレーキ
端子８の撓み分に相当する遊び分のストローク操作の後
に、操作軸４に配備されたブレーキ端子８が、図１５に
示されるように、第１，第３端子１９，２１の各ブレー
キ用固定接点部１９₁，２１₃から離間してブレーキスイ
ッチ１５がオフする。さらに、操作レバーを引き込み操
作して操作軸４がさらに移動すると、図１６に示される
ように、操作軸４のプランジャ部４ａの下方の第１押圧
部４ｄ₁が、第２端子２０としての可動片２０の第１分
岐部２０ｂ₁の当接部２０ｄ₁を下方に押圧し、第１スイ
ッチ用可動接点２０ｃ₁が、第４端子２２の第１スイッ
チ用固定接点２２₁に圧接し、第１スイッチ１３がオン
し、直流電源から直流モータ２に電流が流れてドリル刃
が正回転を開始し、操作レバーの引き込み量に応じて、
操作軸４のプランジャ部４ａに装備されたブラシ１０
が、回路基板９の抵抗体上を摺動し、摺動位置に対応し
た電流が、回転速度制御用のＦＥＴ１２を介して直流モ
ータ２に供給されることになり、操作レバーの引き込み
量に応じた回転速度で直流モータ２が回転する。

【００７９】さらに操作レバーを引き込み操作して最大
の引き込み量に達すると、操作軸４のプランジャ部４ａ
の下方の第２押圧部４ｄ₂が、第２端子２０としての可
動片２０の第２分岐部２０ｂ₂の当接部２０ｄ₂を下方に
押圧し、第２スイッチ用可動接点２０ｃ₂が、第３端子
２１の第２スイッチ用固定接点２１₃に圧接し、第２ス
イッチ１４がオンし、直流モータ２と直流電源とが短絡
接続されて直流モータ２が全速で回転することになる。

【００８０】一方、操作レバーの引き込み操作を解除す
ると、復帰バネ７の付勢力によって、操作レバーと一体
に操作軸４が図１６の右方へ復帰移動し、第２押圧部４
ｄ₂による可動片２０の第２分岐部２０ｂ₂の押圧が解除
されて第２スイッチ用可動接点２０ｃ₂が第２スイッチ
用固定接点２１₃から離間して第２スイッチ１４がオフ
し、さらに復帰移動すると、第１押圧部４ｄ₁による可
動片２０の第１分岐部２０ｂ₁の押圧が解除されて第１
スイッチ用可動接点２０ｃ₁が第１スイッチ用固定接点
２２₁から離間して第１スイッチ１３がオフして電源の
供給が断たれ、さらに、操作軸４のプランジャ部４ａに
装備されたブレーキ端子８が、第１，第３端子１９，２
１のブレーキ用固定接点部１９₁，２１₂に圧接してブレ
ーキスイッチ１５がオンして直流モータ２の両端が短絡
されて直流モータ２に制動がかかるようになっている。

【００８１】なお、第１，第２スイッチ１３，１４の各
接点が溶着しているときには、操作軸４の復帰移動時
に、該操作軸４の開離部４ｅ₁，４ｅ₂によって溶着した
接点が強制的に開離されることになる。

【００８２】以上の動作は、正転の場合であるが、正逆
転の切り換えレバー３を他方側に切り換え操作して、図
９（Ａ）に示される中立位置を経て図９（Ｃ）に示され
る逆転状態を選択したときには、切り換えレバー３の各
切換接点５₁，５₂によって、第１モータ端子１７の第１
固定接点部１７₁と第３端子２１の第１固定接点部２１₁
とが接続される一方、第２モータ端子１８の第２固定接
点部１８₂と第１端子１９の第２固定接点部１９₂とが接
続され、上述の正転の場合と同様の動作によって、直流
モータ２が逆転することになる。

【００８３】（実施の形態２）上述の実施の形態では、
バネ性を有する第２端子２０は、操作軸４のプランジャ
部４ａで押圧されていない開放状態では、その各可動接
点２０ｃ₁，２０ｃ₂が、第１スイッチ用固定接点２２₁
および第２スイッチ用固定接点２１₃からそれぞれ離間
するように付勢されていたけれども、本発明の他の実施
の形態として、以下に説明するように、バネ性を有する
第２端子２０は、その開放状態では、各可動接点２０ｃ
₁，２０ｃ₂が、第１スイッチ用固定接点２２₁および第
２スイッチ用固定接点２１₃に接触するように付勢され
ていてもよい。

【００８４】すなわち、図１７は、かかる本発明の他の
実施の形態の上述の図２に対応する図であり、図１８
は、操作レバーを引き込み操作して第１スイッチ１３が
オンした状態を、図１９は、さらに、第２スイッチ１４
がオンした状態をそれぞれ示す図である。なお、これら
の図においては、切り換えレバーおよびモータ端子等を
省略して示しており、上述の実施の形態に対応する部分
には、同一の参照符号を付している。

【００８５】この実施の形態の第２端子２０は、図２０
に示されるように、第１，第２分岐部２０ｂ₁，２０ｂ₂
の各遊端側が、上述の実施の形態に比べて、下方（基板
部２０ａ）側に湾曲しており、ケース１内に開放状態で
配置したときには、その付勢力によって第１，第２スイ
ッチ用可動接点２０ｃ₁，２０ｃ₂が、第４端子２２の第
１スイッチ用固定接点２２₁および第３端子２１の第２
スイッチ用固定接点２１₃に接触するように構成されて
いる。

【００８６】一方、操作軸４は、図２１に示されるよう
に、プランジャ部４ａを有しており、プランジャ部４ａ
の下面側には、第２端子２０の第１，第２分岐部２０ｂ
₁，２０ｂ₂を、その付勢力に抗して上方へ引き上げ保持
する金属製の保持プレート１００を有している。なお、
この図２１では、後述するブレーキ端子８の端子部材が
取付けられた状態を示している。この操作軸４は、図２
２に示される樹脂製の操作軸４の本体に、図２３に示さ
れる保持プレート１００が圧入されて構成されている。
この保持プレート１００は、第２端子２０の第１，第２
分岐部２０ｂ₁，２０ｂ₂を、それぞれ保持する第１，第
２保持部１００ａ₁，１００ａ₂と、第２保持部１００ａ
₂に対向して後述のように接圧を確保するために第２分
岐部２０ｂ₂を押圧する圧接部１００ｂと、操作軸４の
本体に圧入保持される圧入部１００ｃ，１００ｄとを備
えている。

【００８７】この操作軸４は、図１７に示されるフリー
ポジションにおいては、第２端子２０の第１，第２分岐
部２０ｂ₁，２０ｂ₂が、操作軸４の保持プレート１００
によって共に上方に保持されて各可動接点２０ｃ₁，２
０ｃ₂が、第４端子２２の第１スイッチ用固定接点２２₁
および第３端子２１の第２スイッチ用固定接点２１₃か
ら離間しており、操作軸４の移動に応じて、第２端子２
０の第１，第２分岐部２０ｂ₁，２０ｂ₂の保持を解除し
て各可動接点２０ｃ₁，２０ｃ₂を、第４端子２２の第１
スイッチ用固定接点２２₁および第３端子２１の第２ス
イッチ用固定接点２１₃に、順次的に接触させるための
上述の第１，第２保持部１００ａ₁，１００ａ₂を有して
いる。

【００８８】この第１，第２保持部１００ａ₁，１００
ａ₂は、図１８に示されるように操作レバーを第１の操
作位置まで操作したときに、第１スイッチ１３をオン
し、さらに、図１９に示される最大の操作位置である第
２の操作位置まで操作したときに、第２スイッチ１４が
オンするように、操作軸４の移動方向に沿って異なる位
置に形成されており、この第１，第２保持部１００₁，
１００₂は、上述の実施の形態における第１，第２押圧
部４ｄ₁，４ｄ₂に相当するものである。

【００８９】このように操作軸４のプランジャ部４ａに
設けられた保持プレート１００による第２端子２０の第
１，第２分岐部２０ｂ₁，２０ｂ₂の上方への引き上げ保
持を解除して第２端子２０のバネ力によって第１，第２
スイッチ用可動接点２０ｃ₁，２０ｃ₂を、第４端子２２
の第１スイッチ用固定接点２２₁および第３端子２１の
第２スイッチ用固定接点２１₃に接触させるので、上述
の実施の形態のように、第２端子２０のバネ力に抗して
操作軸４のプランジャ部４ａで押圧して各可動接点２０
ｃ₁，２０ｃ₂を、第１スイッチ用固定接点２２₁および
第２スイッチ用固定接点２１₃に圧接させる構成に比べ
て、操作軸４の押し込み量を少なくできることになり、
第２端子２０を構成する可動片の過度な変形を防止でき
る。

【００９０】この実施の形態においても、第２端子２０
の第１，第２スイッチ用可動接点２０ｃ₁，２０ｃ₂の第
１，第２スイッチ用固定接点２２₁，２１₃への接圧を増
すために、操作軸４のプランジャ部４ａの下面の圧接部
４ｈおよび保持プレート１００の上述の圧接部１００ｂ
によって、第２端子２０の第１，第２分岐部２０ｂ₁，
２０ｂ₂をそれぞれ押圧するように構成されている。特
に、直流モータ２と直流電源とを短絡接続する第２スイ
ッチ１４には、大きな電流が流れて発熱するのである
が、かかる第２スイッチ１４の第２スイッチ用可動接点
２０ｃ₂を押圧する圧接部１００ｂは、金属製のプレー
トで構成されているので、樹脂に比べて耐熱性に優れて
いる。

【００９１】さらに、上述の実施の形態では、ブレーキ
端子８を、単一の板バネで構成したけれども、この実施
の形態では、板バネに代えて、図２４に示される端子部
材で構成しており、この端子部材は、操作軸４に形成さ
れたボス部４ｆに挿通保持するための環状の取付部８ａ
と、この取付部８ａから屈曲して延びて第１，第３端子
１９，２１の各ブレーキ用固定接点部１９₁，２１₂に接
触・離間する接点部８ｂとを有している。この端子部材
は、図２５に示され操作軸４の本体のボス部４ｆに、前
記取付部８ａが挿通保持され、操作軸４の本体のプラン
ジャ部４ａの貫通孔４ｇを挿通する復帰バネ７よって第
１，第３端子１９，２１の各ブレーキ用固定接点部１９
₁，２１₂に、その接点部８ｂが圧接されるように構成さ
れている。すなわち、この実施の形態では、上述の実施
の形態の板バネの付勢力を、復帰バネ７の付勢力で兼用
している。

【００９２】この実施の形態のブレーキ端子８は、操作
レバーが引き込み操作されていないフリーポジションで
は、操作軸４を付勢する復帰バネ７の付勢力によって、
図１７に示されるように、その接点部８ｂが第１，第３
端子１９，２１の各ブレーキ用固定接点部１９₁，２１₂
に圧接されており、この状態では、ブレーキ端子８は、
その取付部８ａが操作軸４のボス部４ｆに対して傾斜し
た復帰姿勢で圧接されている。このフリーポジションか
ら操作レバーを、復帰バネ７の付勢力に抗して引き込み
操作すると、取付部８ａが傾斜した復帰姿勢から図１８
に示されるようにボス部４ｆに対して垂直な操作姿勢と
なり、この復帰姿勢から操作姿勢に移行するまでの期間
が操作レバーのストロークの遊び分となり、この遊び分
の引き込み操作の後に、ブレーキ端子８が、各固定用接
点部１９₁，２１₂から離間するように構成されている。

【００９３】このようにブレーキ端子８を板バネに代え
て端子部材で構成しているので、接点部の厚みを十分に
確保できることになり、アーク等による接点の消耗にも
十分に対応できることになる。

【００９４】また、この実施の形態では、正転逆転を切
り換える切り換えレバー３のクリック感を増すために、
次のように構成している。

【００９５】すなわち、図２６は、第１，第２モータ端
子１７，１８、第１，第３端子１９，２１および切り換
えレバー３の配置状態を示す斜視図であり、図２７およ
び図２８は、中立および正転の各状態の接点部分の平面
図であり、上述の実施の形態に対応する部分には、同一
の参照符号を付す。

【００９６】この実施の形態では、切り換えレバー３の
第１切換接点５₁が、それぞれ接触離間する第１，第２
モータ端子１７，１８のモータ側の第１固定接点部１７
₁，１８₁および第３端子２１の電源側である２つの第１
固定接点部２１₁，２１₁は、第１切換接点５₁側に突出
して円弧状に屈曲形成された凸部を有しており、中立位
置に復帰する際には、図２７および図２８に示されるよ
うに、切り換えレバー３の第１切換接点５₁が、円弧状
に突出した凸部を乗り越えて第１，第２モータ端子１
７，１８の隣合う第１固定接点部１７₁，１８₁間の隙間
および第３端子２１の隣合う第１固定接点部２１₁，２
１₁間の溝２４に入り込むという係合動作によってクリ
ック感を十分に得ることができる。

【００９７】さらに、この実施の形態では、切り換えレ
バー３の第２切換接点５₂が、接触離間する第１，第２
モータ端子１７，１８の第２固定接点部１７₂，１８₂お
よび第１端子１９の２つの第２固定接点部１９₂，１９₂
の各面は、上述の実施の形態のように、操作軸の操作方
向（図２７の左右方向）に対して垂直に形成されるので
はなく、斜め傾斜して形成されており、図２７に示され
る中立位置では、切り換えレバー３の第２切換接点５₂
が、第１，第２モータ端子１７，１８の第２固定接点部
１７₂，１８₂および第１端子１９の２つの第２固定接点
部１９₂，１９₂に接触せず、逆転位置あるいは図２８に
示される正転位置では、切り換えレバー３の第２切換接
点５₂が、第１または第２モータ端子１７，１８の第２
固定接点部１７₂（１８₂）および第１端子１９のいずれ
かの第２固定接点部１９₂（１９_２）に接触するように
構成されている。

【００９８】このように、中立位置では、切り換えレバ
ー３の第２切換接点５_２が、第１，第２モータ端子１
７，１８の第２固定接点部１７₂，１８₂および第１端子
１９の２つの第２固定接点部１９₂，１９₂から離間して
いるので、中立位置において、操作レバーを強引に操作
しても、電流が流れることがない。

【００９９】なお、本発明の他の実施の形態として、第
１，第２モータ端子１７，１８の第２固定接点部１
７₂，１８₂および第１端子１９の２つの第２固定接点部
１９₂，１９₂に、クリック感を得るための凸部を形成
し、第１，第２モータ端子１７，１８の第１固定接点部
１７₁，１８₁および第３端子２１の２つの第１固定接点
部２１₁，２１₁を、中立位置では、切り換えレバー３の
第１切換接点５₁から離間するように斜めに傾斜して配
置してもよい。

【０１００】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、第１，第
２スイッチの各可動接点を、バネ性を有する単一の可動
片を分岐して構成しているので、２つの可動片と、各可
動片を付勢する２つのコイルバネと、各可動片を連結支
持する端子板との５つの部品で構成されていた従来例に
比べて、部品点数を削減して組み立て性を向上させるこ
とができ、コストを大幅に低減できることになり、さら
に、操作部材は、第１，第２分岐部を、可動片のバネ力
に抗してそれぞれ保持することにより、前記各可動接点
を前記各固定接点からそれぞれ離間させ、操作レバーの
異なる操作位置でその保持を解除して各可動接点を各固
定接点にそれぞれ接触させるので、第１，第２分岐部を
押圧して各可動接点を各固定接点に接触させる構成に比
べて操作レバーの押し込み量を少なくできることにな
る。

【０１０１】さらに、本発明のトリガースイッチによれ
ば、ブレーキ用可動接点を単一のバネ部材、あるいは、
操作レバーを復帰付勢する付勢手段によって付勢された
単一の端子部材で構成しているので、可動接点と、この
可動接点を付勢するコイルバネとの２つの部品で構成さ
れていた従来例に比べて、部品点数を削減して組み立て
性を向上させることができ、これによって、コストを一
層低減できることになる。

【０１０２】また、本発明のトリガースイッチによれ
ば、操作部材は、開離部を有しているので、第１スイッ
チまたは第２スイッチの接点部が溶着したときには、操
作部材の復帰移動の際に、溶着した接点部を強制的に開
離させることができる。

【０１０３】さらに、本発明のトリガースイッチによれ
ば、正転あるいは逆転を切り換える切り換えレバーの第
１切換接点が接触・離間する第１固定接点部または第２
切換接点が接触・離間する前記第２固定接点部のいずれ
かの固定接点部には、中立位置から回動する前記切り換
えレバーの第１，第２切換接点の付勢力に抗するように
突出形成された凸部を有しているので、切り換えレバー
が回動する際に、切換接点が、前記凸部を乗り越えるこ
とによって、十分なクリック感を得ることができる。

【０１０４】また、前記凸部が形成されていない第１固
定接点部または第２固定接点部は、前記中立位置で前記
切り換えレバーの前記両切換接点から離間するように配
置されるので、中立位置で操作レバーを操作しても、モ
ータに電流が流れることがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一つの実施の形態に係るトリガースイ
ッチの断面図である。

【図２】図１の放熱板やカバー等を外した状態の側面図
である。

【図３】図１の一部の切り欠いて示す平面図である。

【図４】図１の分解斜視図である。

【図５】図１の端子部分の配置を示す斜視図である。

【図６】図１の回路構成図である。

【図７】切り換えレバーの斜視図である。

【図８】切り換えレバーによる切り換え動作を説明する
ための斜視図である。

【図９】中立、正転および逆転の接点状態を示す図であ
る。

【図１０】可動片の斜視図である。

【図１１】ブレーキ端子の斜視図である。

【図１２】操作軸の斜視図である。

【図１３】第３端子の斜視図である。

【図１４】回路基板の取り付け状態を示す断面図であ
る。

【図１５】操作レバーを引き込んだ状態の図２に対応す
る側面図である。

【図１６】操作レバーをさらに引き込んだ状態の図２に
対応する側面図である。

【図１７】本発明の他の実施の形態の図２に対応する側
面図である。

【図１８】操作レバーを引き込んだ状態の図１７に対応
する側面図である。

【図１９】操作レバーをさらに引き込んだ状態の図１７
に対応する側面図である。

【図２０】可動片の斜視図である。

【図２１】操作軸の斜視図である。

【図２２】操作軸の本体の斜視図である。

【図２３】保持プレートの斜視図である。

【図２４】ブレーキ端子の斜視図である。

【図２５】操作軸の本体の断面図である。

【図２６】各端子および切り換えレバーの配置状態を示
す斜視図である。

【図２７】中立位置の接点状態を示す図である。

【図２８】正転位置の接点状態を示す図である。

【図２９】従来例の回路構成図である。

【図３０】従来例の縦断面図である。

【図３１】従来例の切り換えレバー付近の一部を切り欠
いて示す平面図である。

【図３２】従来例の切り換えレバーの動作状態を示す図
である。

【図３３】操作レバーを引き込んだ状態の図３０に対応
する縦断面図である。

【符号の説明】

２直流モータ３切り換えレバー４操作軸５₁，５₂ 第１，第２切換接点９回路基板１２ＦＥＴ１３，１４第１，第２スイッチ１７，１８第１，第２モータ端子１９〜２２第１〜第４端子

フロントページの続き (72)発明者佐々木俊吉京都府京都市右京区花園土堂町10番地オムロン株式会社内 (72)発明者米澤達氏京都府京都市右京区花園土堂町10番地オムロン株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】操作レバーの操作に応じて、電源とモー
タとを制御素子を介して接続する第１スイッチと、前記
操作レバーの操作に応じて、前記電源とモータとを前記
制御素子を介することなく接続する第２スイッチとを備
えるトリガースイッチにおいて、前記第１，第２スイッチの各可動接点を、バネ性を有す
る単一の可動片を分岐して構成するとともに、前記操作
レバーに連動する操作部材によって、前記各可動接点
を、対応する各固定接点にそれぞれ接触させることを特
徴とするトリガースイッチ。
【請求項２】前記可動片は、２つに分岐された第１，
第２分岐部に、前記第１，第２スイッチの各可動接点を
それぞれ有し、前記操作部材は、前記第１，第２分岐部を、前記可動片
のバネ力に抗してそれぞれ押圧することにより、前記各
可動接点を前記各固定接点にそれぞれ接触させる第１，
第２押圧部を有するとともに、各押圧部は、前記操作レ
バーの異なる操作位置で各可動接点を各固定接点にそれ
ぞれ接触させるものである請求項１記載のトリガースイ
ッチ。
【請求項３】前記操作レバーが、第１の操作位置まで
操作されたときに、前記第１押圧部によって前記第１分
岐部の可動接点の対応する固定接点への接触が開始さ
れ、前記操作レバーが、前記第１の操作位置よりもさら
に操作された第２操作位置に達したときに、前記第２押
圧部によって前記第２分岐部の可動接点が、対応する固
定接点に接触するものである請求項２記載のトリガース
イッチ。
【請求項４】モータの両端を短絡して制動をかけるブ
レーキスイッチを備え、該ブレーキスイッチのブレーキ
用可動接点を、前記操作部材に組み込まれる単一のバネ
部材で構成するとともに、前記操作レバーが操作されて
いない初期位置では、該操作レバーを操作方向とは逆方
向に復帰付勢する付勢手段によって、前記バネ部材は、
そのバネ力に抗して対応するブレーキ用固定接点に圧接
される請求項１ないし３のいずれかに記載のトリガース
イッチ。
【請求項５】前記操作部材は、前記第１スイッチまた
は第２スイッチの接点部が溶着したときに、該操作部材
の復帰移動の際に、溶着した接点部を強制的に開離させ
る開離部を有する請求項１ないし４のいずれかに記載の
トリガースイッチ。
【請求項６】前記可動片は、２つに分岐された第１，
第２分岐部に、前記第１，第２スイッチの各可動接点を
それぞれ有し、前記操作部材は、前記第１，第２分岐部を、前記可動片
のバネ力に抗してそれぞれ保持することにより、前記各
可動接点を前記各固定接点からそれぞれ離間させる第
１，第２保持部を有するとともに、各保持部は、前記操
作レバーの異なる操作位置でその保持を解除して各可動
接点を各固定接点にそれぞれ接触させるものである請求
項１記載のトリガースイッチ。
【請求項７】前記操作レバーが、第１の操作位置まで
操作されたときに、前記第１保持部による保持が解除さ
れて前記第１分岐部の可動接点の対応する固定接点への
接触が開始され、前記操作レバーが、前記第１の操作位
置よりもさらに操作された第２操作位置に達したとき
に、前記第２保持部による保持が解除されて前記第２分
岐部の可動接点が、対応する固定接点に接触するもので
ある請求項６記載のトリガースイッチ。
【請求項８】前記操作部材は、前記第１,第２分岐部
を押圧することにより、各固定接点に接触した各可動接
点に対して接圧をそれぞれ付与する第１，第２圧接部を
有する請求項６または７記載のトリガースイッチ。
【請求項９】モータの両端を短絡して制動をかけるブ
レーキスイッチを備え、該ブレーキスイッチのブレーキ
用可動接点を、前記操作部材に組み込まれる単一の端子
部材で構成するとともに、前記操作レバーを操作方向と
は逆方向に復帰付勢する付勢手段によって前記端子部材
を、ブレーキ用固定接点側へ付勢し、前記端子部材は、操作レバーが操作されていない初期位
置では、復帰姿勢で前記ブレーキ用固定接点に圧接さ
れ、操作レバーの操作に応じて前記復帰姿勢から操作姿
勢に移行して前記ブレーキ用固定接点から離間するとと
もに、復帰姿勢から操作姿勢に移行するまでの期間は、
ブレーキ用固定接点との接触状態が維持される請求項１
ないし３あるいは６ないし８のいずれかに記載のトリガ
ースイッチ。
【請求項１０】電源側の各端子とモータ側の各端子と
の接続を、切り換えることにより、前記モータを正転あ
るいは逆転させる切り換えレバーを備え、前記切り換えレバーは、切り換え操作に応じて回動する
とともに、互いに離反する方向に付勢された二つの第
１，第２切換接点を有し、前記モータ側の各端子は、前記第１，第２切換接点が、
前記切り換え操作に応じて回動することにより、それぞ
れ接触・離間するモータ側第１，第２固定接点部をそれ
ぞれ有し、前記電源の一端側の端子は、前記切り換え操作に応じて
前記第１切換接点を介して前記モータ側第１固定接点部
に接触・離間する電源側第１固定接点部を有し、前記電
源の他端側の端子は、前記切り換え操作に応じて前記第
２切換接点を介して前記モータ側第２固定接点部に接触
・離間する電源側第２固定接点部を有し、前記第１切換接点が接触・離間する前記モータ側および
電源側第１固定接点部または前記第２切換接点が接触・
離間する前記モータ側および電源側第２固定接点部のい
ずれかの固定接点部は、前記切り換えレバーの前記切換
接点の付勢力に抗するように突出形成された凸部を有す
る請求項１ないし９のいずれかに記載のトリガースイッ
チ。
【請求項１１】電源側の各端子とモータ側の各端子と
の接続を、切り換えることにより、前記モータを正転あ
るいは逆転させる切り換えレバーを備え、前記切り換えレバーは、切り換え操作に応じて回動する
とともに、互いに離反する方向に付勢された二つの第
１，第２切換接点を有し、前記電源側の各端子は、前記第１，第２切換接点が、前
記切り換え操作に応じて回動することにより、それぞれ
接触・離間する電源側第１，第２固定接点部をそれぞれ
有し、前記モータの一端側の端子は、前記切り換え操作に応じ
て前記第１切換接点を介して前記電源側第１固定接点部
に接触・離間するモータ側第１固定接点部を有し、前記
モータの他端側の端子は、前記切り換え操作に応じて前
記第２切換接点を介して前記電源側第２固定接点部に接
触・離間するモータ側第２固定接点部を有し、前記第１切換接点が接触・離間する前記モータ側および
電源側第１固定接点部または前記第２切換接点が接触・
離間する前記モータ側および電源側第２固定接点部のい
ずれかの固定接点部は、前記切り換えレバーの前記切換
接点の付勢力に抗するように突出形成された凸部を有す
る請求項１ないし９のいずれかに記載のトリガースイッ
チ。
【請求項１２】前記凸部が形成されていない前記モー
タ側および電源側第１固定接点部または前記モータ側お
よび電源側第２固定接点部は、正転あるいは逆転のいず
れも選択されていない中立位置で前記切り換えレバーの
前記両切換接点から離間するように配置される請求項１
０または１１記載のトリガースイッチ。