JPH106575A - 画像データ処理方法および記憶媒体および画像データ処理装置およびカラープリンタ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の記録素子を有するカラープリンタ装置
への画像データを処理する画像データ処理方法および当
該方法を実行するプログラムを記憶した記憶媒体および
複数の記録素子を有するカラープリンタ装置への画像デ
ータを処理する画像データ処理装置および複数の記録素
子を有するカラープリンタ装置に関し、カラープリンタ
装置のメモリ容量を低減すること。 【解決手段】 カラープリンタ装置３は、コンピュータ
１からのカラー画像データに応じ、記録用紙の搬送方向
と同一方向に配列された複数の記録素子からなる記録ヘ
ッド９によりそれぞれ異なる色で画像を記録する。プリ
ンタ制御回路７は、コンピュータ１からのカラー画像デ
ータをＲＡＭ８に記憶させ、複数の記録素子の記録用紙
の搬送方向における構成に応じた所定量が記憶されるの
に同期して記録用紙の構成に応じた所定距離搬送するよ
うに制御する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は画像データ処理方法
および記憶媒体および画像データ処理装置およびカラー
プリンタ装置に関し、特に、複数の記録素子を有するカ
ラープリンタ装置への画像データを処理する画像データ
処理方法および当該方法を実行するプログラムを記憶し
た記憶媒体および複数の記録素子を有するカラープリン
タ装置への画像データを処理する画像データ処理装置お
よび複数の記録素子を有するカラープリンタ装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、シリアルカラープリンタは小型か
つ低価格な構成が可能なカラープリンタとして広く普及
している。特にインクジェットカラープリンタは、シリ
アルカラープリンタの中でも静粛かつ高速で印字が可能
なカラープリンタとして、近年は目覚ましい発展を遂
げ、諸性能の向上が図られている。例えば印字速度に関
しては、記録ヘッドを搭載したキャリッジの走査速度の
高速化等によって印字速度向上が達成されてきた。

【０００３】また、低価格のパーソナルコンピュータに
おいてもカラーグラフィック環境が充実したきたため、
低価格で高品位な印刷を行えるパーソナルコンピュータ
用のカラープリンタが要望されてきている。このパーソ
ナルコンピュータ用に好適なカラープリンタとしても、
インクジェットカラープリンタは注目を浴びている。

【０００４】一般にカラープリンタは、３色（ＲＧＢ）
または４色（ＹＭＣＫ）の複数色の印刷機能を備える必
要がある。インクジェットカラープリンタの中には１個
の記録ヘッド中の複数の記録素子を用紙搬送方向に配列
された複数（ＲＧＢの場合は３，ＹＭＣＫの場合は４）
のグループに分け、各グループの記録素子に異なる色の
インクを供給することによりカラー印刷を行うように構
成されたものがある。このようなインクジェットカラー
プリンタは、１個の記録ヘッドでカラー印刷が可能にな
るためカラープリンタの低価格化に特に有利である。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】この方式では、記録ヘ
ッドが１回のヘッド走査で記録用紙を印刷する領域が色
によって異なる。しかしながら画像データを送信するコ
ンピュータ側では、各色の画像データを同じラスターデ
ータ毎にパラレルに送るため、カラープリンタ側では１
回のヘッド走査に必要な画像データよりも多くの容量の
画像データを格納しておかなければならず、そのために
大容量のメモリが必要になるという問題があった。

【０００６】図５は従来のカラープリンタ装置に使用さ
れている記録ヘッドの構成とメモリに格納される画像デ
ータとの関係を説明するための図である。

【０００７】記録ヘッド９には複数の記録素子が、一定
の間隔でグループ分けされて記録用紙の搬送方向（Ｙ方
向）に一列に配列されている。図５に示すとおり、上か
ら順にイエローを印刷するグループ（Ｙ）、マゼンタを
印刷するグループ（Ｍ）、シアンを印刷するグループ
（Ｃ）およびブラックを印刷するグループ（Ｋ）にグル
ープ分けされている。各グループの記録素子数はたとえ
ば２４ドットで、各グループの間には８ドット分のギャ
ップが設けられている。この記録ヘッド９を記録用紙の
搬送方向に対して垂直方向（Ｘ方向）に走査しながら記
録素子を駆動することによって、各色２４ドット分の印
刷を同時に行う。記録ヘッドで１回走査した後に、記録
用紙をＹ方向に２４ドット分搬送する。カラープリンタ
は、このようにして記録ヘッドの走査と記録用紙の搬送
を繰り返して記録用紙全面へのカラー印刷を行う。

【０００８】また図５において、２１、２２、２３およ
び２４はカラープリンタ内に取り込まれたイエロー、マ
ゼンタ、シアンおよびブラックの各画像データを示して
おり、その容量は図示の面積に対応している。各画像デ
ータのＹ方向は各色用の各記録素子の配列方向に対応
し、Ｘ方向は記録ヘッドの走査方向、すなわち記録用紙
の幅方向に対応する。図示の各画像データのＸ方向の位
置が色によって異なっているが、これは各画像データの
容量の違いを分かりやすく説明するためにずらして図示
したためであって、実際の画像データのＸ方向の位置は
全て一致している。

【０００９】カラープリンタに接続されたコンピュータ
は、印刷すべき画像を各色の画像データに分解し、水平
方向に展開されたラスターデータにして、ラスターデー
タ毎に順にカラープリンタに送信する。カラープリンタ
はイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック各２４ドット
の画像データを１回の走査で印刷する。このため、記録
ヘッド９の図５中で一番下のドット、すなわち記録用紙
の搬送方向に対する記録ヘッド９の相対的な移動方向
（−Ｙ方向）に対してブラックの２４ドット目のデータ
の受信を終了するまで、それまでに受信したすべてのデ
ータをカラープリンタ内のメモリに格納しておく必要が
ある。

【００１０】つまり、コンピュータが各色の画像データ
を同じ位置のラスター毎にパラレルに送信するために、
ブラック以外の各色については１回の走査に必要な分の
画像データを既に受信し終わっていても、ブラックのデ
ータを受信して１回走査してその走査位置に各色の対応
する画像を印刷し終わるまでは、各色の画像データを格
納しておなかければならない。したがって、ブラックの
データについては記録素子の１色分のドット数と同じ２
４ドット分の画像データを保持しておけばよいが、イエ
ローのデータは１２０ドット分、マゼンタのデータは８
８ドット分、シアンのデータは５６ドット分を保持して
いなければいけないことになる。カラープリンタ内に格
納すべき画像データ量が印刷に直接必要な分よりも大き
くなることはメモリ容量の増加を招き、カラープリンタ
のコストアップの要因となっていた。

【００１１】本発明は、上述の点に鑑みて成されたもの
で、その目的はカラープリンタ装置のメモリ容量が少な
くて済むようにカラープリンタ装置への画像データを処
理する画像データ処理方法および当該方法を実行するプ
ログラムを記憶した記憶媒体およびカラープリンタ装置
のメモリ容量が少なくて済むようにカラープリンタ装置
への画像データを処理する画像データ処理装置およびメ
モリ容量が少なくて済むカラープリンタ装置を提供する
ことにある。

【００１２】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１に記載の本発明の方法では、記録用紙の搬
送方向と略同一方向に配列されておりそれぞれ異なる色
で画像を記録する複数の記録素子からなる記録ヘッドを
有するカラープリンタ装置に送信する画像データを処理
する画像データ処理方法において、前記複数の記録素子
の前記略同一方向における構成を検知する検知ステップ
と、前記複数の記録素子それぞれが前記記録用紙上に記
録する各色の画像に対応したラスターデータを、前記複
数の記録素子の前記構成に応じて前記記録用紙の搬送に
同期して生成するラスターデータ生成ステップと、前記
ラスターデータ生成ステップにおいて生成された前記ラ
スターデータを圧縮する圧縮ステップとを含んでなる構
成とした。

【００１３】また、請求項２に記載の本発明の方法で
は、前記圧縮ステップにおいて生成された圧縮ラスター
データを送信する送信ステップをさらに含んでなる構成
とした。

【００１４】上記目的を達成するために、請求項３に記
載の本発明の記憶媒体では、記録用紙の搬送方向と略同
一方向に配列されておりそれぞれ異なる色で画像を記録
する複数の記録素子の前記略同一方向における構成を検
知する検知ステップと、前記複数の記録素子それぞれが
前記記録用紙上に記録する各色の画像に対応したラスタ
ーデータを、前記複数の記録素子の前記構成に応じて前
記記録用紙の搬送に同期して生成するラスターデータ生
成ステップと、前記ラスターデータ生成ステップにおい
て生成された前記ラスターデータを圧縮する圧縮ステッ
プとを含む読み出し可能なプログラムを記憶した構成と
した。

【００１５】また、請求項４に記載の本発明の記憶媒体
では、前記プログラムは、コンピュータネットワークに
接続されたコンピュータ装置により書き込み可能な記憶
媒体に前記コンピュータネットワークから供給された構
成とした。

【００１６】また、請求項５に記載の本発明の記憶媒体
では、前記記憶媒体は、ＣＤ−ＲＯＭである構成とし
た。

【００１７】また、請求項６に記載の本発明の記憶媒体
では、前記記憶媒体は、フロッピィディスクである構成
とした。

【００１８】また、請求項７に記載の本発明の記憶媒体
では、前記記憶媒体は、ハードディスクである構成とし
た。

【００１９】また、上記目的を達成するために、請求項
８に記載の本発明の画像データ処理装置では、記録用紙
の搬送方向と略同一方向に配列されておりそれぞれ異な
る色で画像を記録する複数の記録素子からなる記録ヘッ
ドを有するカラープリンタ装置に送信する画像データを
処理する画像データ処理装置において、前記複数の記録
素子の前記略同一方向における構成を検知する検知手段
と、前記複数の記録素子それぞれが前記記録用紙上に記
録する各色の画像に対応したラスターデータを、前記複
数の記録素子の前記構成に応じて前記記録用紙の搬送に
同期して生成するラスターデータ生成手段と、前記ラス
ターデータ生成手段により生成された前記ラスターデー
タを圧縮する圧縮手段とを含んでなる構成とした。

【００２０】また、請求項９に記載の本発明の画像デー
タ処理装置では、前記圧縮手段により生成された圧縮ラ
スターデータを送信する送信手段をさらに含んでなる構
成とした。

【００２１】さらに、上記目的を達成するために、請求
項１０に記載の本発明のカラープリンタ装置では、外部
装置からの圧縮カラー画像データに応じ、記録用紙の搬
送方向と略同一方向に配列された複数の記録素子からな
る記録ヘッドによりそれぞれ異なる色で画像を記録する
カラープリンタ装置において、前記外部装置からの前記
圧縮カラー画像データを記憶手段に記憶させ、前記複数
の記録素子の前記略同一方向における構成に応じた所定
量が記憶されるのに同期して前記記録用紙を前記構成に
応じた所定距離搬送する搬送手段と、前記圧縮カラー画
像データを伸張する伸張手段とを具備した構成とした。

【００２２】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態を詳細に説明する。

【００２３】（第１の実施の形態）図１は本発明の第１
の実施の形態を示すブロック図である。

【００２４】図１において１はコンピュータ、２はプリ
ンタドライバ、３はカラープリンタ装置、４はＣＰＵ、
５はＲＯＭ、６はインターフェイス、７は一体的にＩＣ
化されたプリンタ制御回路、７ａはデータ展開回路、７
ｂは横縦変換回路、８はＲＡＭ、９は記録ヘッドであ
る。

【００２５】コンピュータ１は、内部にインターフェイ
ス，ＣＰＵ，ＲＯＭ，ＲＡＭ，ハードディスクドライブ
装置、フロッピィディスクドライブ装置、ＣＤ−ＲＯＭ
ドライブ装置、通信装置、表示装置制御装置等を有する
周知の構成であり、ＣＲＴ等を有する表示装置やキーボ
ードが接続される。フロッピィディスクドライブ装置に
はフロッピィディスクが、ＣＤ−ＲＯＭドライブ装置に
はＣＤ−ＲＯＭが着脱自在とされている。フロッピィデ
ィスクドライブ装置およびＣＤ−ＲＯＭドライブ装置
は、コンピュータ本体と別であってもよい。

【００２６】コンピュータ１は、ＲＯＭ，ハードディス
ク、フロッピィディスク、またはＣＤ−ＲＯＭ等の記憶
媒体に読み出し可能に記憶された画像処理のためのアプ
リケーションプログラムにより画像を形成可能とされて
いる。さらに、カラープリンタ装置３専用の制御ソフト
ウェアであるプリンタドライバ２は、カラープリンタ装
置３を使用する前に予め上記の各記憶媒体のいずれかに
読み出し可能に記憶されているか、ネットワークサービ
スによってユーザに提供されているものとする。

【００２７】コンピュータ１はインターフェイス６を介
してカラープリンタ装置３と接続される。印刷すべき画
像データはアプリケーションプログラムによりコンピュ
ータ１上で作成されてカラープリンタ装置３に送信され
る。カラープリンタ装置３の記録ヘッド９はインクジェ
ットノズルが３６０分の１インチ間隔で記録用紙の搬送
方向と同一方向に配列されたインクジェットヘッドであ
り、［従来の技術］に記載されたものと同様の構成とさ
れている。印刷時には、プリンタドライバ２の制御によ
りコンピュータ１が動作してカラープリンタ装置３を制
御することによって、カラープリンタ装置３の記録ヘッ
ド９の構成に合致した最適な印刷動作が可能となる。

【００２８】図２はプリンタドライバ２による制御を示
すフローチャートである。

【００２９】プリンタドライバ２は、ユーザが画像処理
のためのアプリケーションプログラム上で印刷の実行を
指示することにより、アプリケーションプログラムから
呼び出されて動作を開始する。

【００３０】ステップＳ２０でプリンタドライバ２は、
カラープリンタ装置３の記録ヘッド９の複数の記録素子
の記録用紙と同一方向における構成を、プリンタドライ
バ２を記憶した記憶媒体から読み出すことで検知する。

【００３１】ステップＳ２２では、アプリケーションプ
ログラム上で作成された画像データをラスターデータに
分解する。この際、プリンタドライバ２は、イエロー、
マゼンタ、シアン、ブラック各色の画像に対して、記録
ヘッド９の複数の記録素子の配列方向（記録用紙の搬送
方向と同一方向）に記録用紙の搬送と同期して３２ビッ
トづつずらしたラスターデータを生成する（データ１ビ
ットは記録素子の１ドットに相当する）。

【００３２】ステップＳ２４では、生成されたラスター
データをランレングス等の既知の技術によりデータ圧縮
する。データ圧縮するとステップＳ２６において、圧縮
されたラスターデータをカラープリンタ装置３へ送信す
る。

【００３３】ステップＳ２８では、全ての画像データの
送信が終了しているかを判断する。終了していなければ
ステップＳ２２以降の処理を再度行い、ステップＳ２８
において全ての画像データの送信が終了したと判断され
るまで、ステップＳ２２〜Ｓ２８の処理を繰り返し実行
する。

【００３４】次にカラープリンタ装置３の内部構成につ
いて説明する。ＣＰＵ４はカラープリンタ装置３全体を
総括的に制御するもので、プログラムを実行するプロセ
ッサ部の他にタイマー機能、入出力ポート等を内蔵す
る。ＲＯＭ５はＣＰＵ４が実行するプログラムを内蔵す
る。インターフェイス６はコンピュータ１に接続されて
印刷データやコマンドを受信する。プリンタ制御回路７
はＣＰＵ４からの指示に基づいてインターフェイス６、
ＲＡＭ８、記録ヘッド９を制御する。データ展開回路７
ａはプリンタ制御回路７中の回路であり、ダイレクトメ
モリアクセスによってＲＡＭ８から圧縮データを読み出
して伸張し、再びダイレクトメモリアクセスによってＲ
ＡＭ８に書き込む。

【００３５】横縦変換回路７ｂもプリンタ制御回路７中
の回路であり、ダイレクトメモリアクセスによってＲＡ
Ｍ８からラスターデータをブロック状に読み出して縦方
向の配列に変換し、再びダイレクトメモリアクセスによ
ってＲＡＭ８に書き込む。ＲＡＭ８はバス幅１６ビット
のダイナミックＲＡＭであり、受信データや印刷データ
等の格納に使用される。

【００３６】図３はカラープリンタ装置３に使用されて
いる記録ヘッド９の構成とメモリに格納される画像デー
タとの関係を説明するための図である。

【００３７】記録ヘッド９には複数の記録素子が、一定
の間隔でグループ分けされて記録用紙の搬送方向（Ｙ方
向）に一列に配列されている。図５に示すとおり、上か
ら順にイエローを印刷するグループ（Ｙ）、マゼンタを
印刷するグループ（Ｍ）、シアンを印刷するグループ
（Ｃ）およびブラックを印刷するグループ（Ｋ）にグル
ープ分けされている。各グループの記録素子数はたとえ
ば２４ドットで、各グループの間には８ドット分のギャ
ップが設けられている。この記録ヘッド９を記録用紙の
搬送方向に対して垂直方向（Ｘ方向）に走査しながら記
録素子を駆動することによって、各色２４ドット分の印
刷を同時に行う。記録ヘッドで１回走査した後に、記録
用紙をＹ方向に２４ドット分搬送する。カラープリンタ
装置３は、このようにして記録ヘッドの走査と記録用紙
の搬送を繰り返して記録用紙全面へのカラー印刷を行
う。

【００３８】図３において、１１、１２、１３および１
４はカラープリンタ装置３のＲＡＭ８内に取り込まれた
イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの各画像デ
ータを示しており、その容量は図示の面積に対応してい
る。各画像データのＹ方向は各色用の各記録素子の配列
方向に対応し、Ｘ方向は記録ヘッドの走査方向、すなわ
ち記録用紙の幅方向に対応する。

【００３９】コンピュータ１は印刷すべき画像を各色毎
の画像データに分解し、水平方向に展開されたラスター
データにして、上のラスターから順にカラープリンタ装
置に送信する。この際に、コンピュータ１は前述したと
おりプリンタドライバ２により得た記録ヘッドの構成、
すなわち各色の記録素子数２４ドットとギャップの８ド
ット分のずれに対応して、各色の画像データのラスター
位置を記録用紙の搬送と同期して３２ビットづつずらし
て送信する。画像データは圧縮してから送信される。圧
縮方法はプリンタドライバ２によって指示され、ランレ
ングス等の既知の技術を適用できる。

【００４０】カラープリンタ装置３はイエロー、マゼン
タ、シアン、ブラック各色２４ドット分の画像データを
受信した時点で記録ヘッドを走査して印刷することが可
能であるため、カラープリンタ装置内で格納すべき画像
データ量は１回の走査に直接必要な分のみとなる。した
がって、ＲＡＭ８の容量を従来と比べて大幅に低減する
ことができる。

【００４１】図４はカラープリンタ装置３の動作を説明
するフローチャートである。

【００４２】ステップＳ４１でプリンタ制御回路７はイ
ンターフェイス６によって受信されたデータをＲＡＭ８
内の受信バッファに格納してゆく。ステップＳ４２でＣ
ＰＵ４は受信バッファ内の受信データを解析する。ステ
ップＳ４３で受信データが圧縮されている画像データで
あれば、ＣＰＵ４はステップＳ４４においてデータ展開
回路７ａを起動する。データ展開回路７ａは受信バッフ
ァからダイレクトメモリアクセスによって圧縮データを
読み出して元のラスターデータに伸張し、再びダイレク
トメモリアクセスによってＲＡＭ８内の編集バッファに
格納する。

【００４３】ステップＳ４３で受信データがコマンド等
であれば、ステップＳ４５においてコマンド処理を行
う。例えばコマンドが排紙命令であれば排紙動作を実行
する。ステップＳ４６では編集バッファに格納された画
像データが８ラスターに達していなければステップＳ４
１に戻る。ステップＳ４７では水平方向に展開されてい
るラスターデータをシリアルプリンタでの印刷に適した
垂直方向に並んだデータに変換するため横縦変換回路７
ｂを起動する。

【００４４】横縦変換回路７ｂは、ダイレクトメモリア
クセスによって８本分のラスターデータを横１６ドット
縦８ドット分のブロック形状単位ごとに読み出しては垂
直方向に並んだデータに変換し、再びダイレクトメモリ
アクセスによってＲＡＭ８内の印刷バッファに格納して
ゆく。ステップＳ４８では印刷バッファに格納されたデ
ータが印刷可能となる各色縦２４ビット分の複数の記録
素子の記録用紙の搬送方向と同一方向における構成に応
じた所定量に達していなければステップＳ４１に戻る。
所定量に達していればこれと同期してステップＳ４９に
進み、記録ヘッドを走査して各色縦２４ビット分のデー
タを印刷すると共に記録用紙を２４ドット相当分の所定
距離だけＹ方向に搬送する。また、ＲＡＭ８内の印刷が
終了した印刷バッファ領域を解放する。

【００４５】以上説明したように本実施の形態によれ
ば、画像データを出力するコンピュータ内の記憶媒体に
カラープリンタ装置の記録ヘッドの構成に応じて制御動
作を実行するプリンタドライバを読み出し可能に記憶さ
せ、コンピュータが記録ヘッドの記録色の位置構成に合
わせて、記録色毎に位置をずらした画像データを送信す
ることにより、カラープリンタ装置内のＲＡＭ８内の印
刷バッファ容量を印刷動作に必要な最小限度に低減する
ことができる。

【００４６】また、コンピュータが画像データを圧縮し
て送信し、カラープリンタ装置側でも受信データを圧縮
されたまま受信バッファに格納することにより、ＲＡＭ
８内の受信バッファ容量をも低減することができる。印
刷バッファと受信バッファの２つのバッファ容量の削減
はカラープリンタ装置内のＲＡＭ８の容量を減らし、低
価格のカラープリンタ装置を提供することが可能にな
る。

【００４７】さらに、コンピュータからカラープリンタ
装置へのデータ転送速度はコンピュータ内部のデータ処
理速度に比べて遅くなるため、画像データを圧縮するこ
とにより転送時間を削減することができ、カラープリン
タ装置の印刷速度は向上する。カラープリンタ装置が受
信データを圧縮されたまま受信バッファに格納すること
により、印刷中の画像よりも多くの画像データをカラー
プリンタ装置内に格納できるので、コンピュータは速や
かにデータ転送を終了して印刷処理から解放される。圧
縮された画像データの伸張はデータ展開回路によって行
うことにより短時間に行うことができ、伸張作業のため
にカラープリンタ装置の印刷速度が低下することはな
い。

【００４８】なお、本発明方法は、複数の機器から構成
されるシステムに適用しても、１つの機器からなる装置
に適用しても良い。また、本発明方法はシステム或いは
装置にプログラムを供給することによって達成される場
合にも適用できることは言うまでもない。この場合、本
発明方法を達成するためのソフトウエアによって表され
るプログラムを格納した記憶媒体をシステム或いは装置
に読み出すことによって、そのシステム或いは装置が、
本発明方法の効果を享受することが可能になる。

【００４９】

【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、外部装置内の記憶媒体にカラープリンタ装置の記録
ヘッドの構成に適した制御プログラムを組み込み、外部
装置が記録ヘッドの複数の記録素子の構成に合わせて、
各記録色毎に記録用紙の搬送と同期してずらした画像デ
ータを送信することにより、カラープリンタ装置内のメ
モリ容量を低減することができ、低価格のカラープリン
タ装置を提供することができる。

【００５０】また、画像データを圧縮して送信すること
により、データ転送時間を短くすることができるので、
外部装置は印刷処理から早く解放されて他の処理を行え
ると共に、カラープリンタ装置の印刷速度も向上する。
圧縮された画像データはカラープリンタ装置内の回路動
作で伸張することにより、伸張作業による印刷速度が低
下することはない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施の形態を示すブロック図で
ある。

【図２】プリンタドライバ２による制御を示すフローチ
ャートである。

【図３】本発明の第１の実施の形態のカラープリンタに
使用されている記録ヘッドの構成とメモリに格納される
画像データとの関係を説明するための図である。

【図４】カラープリンタ装置３の動作を説明するフロー
チャートである。

【図５】従来のカラープリンタに使用されている記録ヘ
ッドの構成とメモリに格納される画像データとの関係を
説明するための図である。

【符号の説明】

１ コンピユータ ２ プリンタドライバ ３ カラープリンタ装置 ４ ＣＰＵ ５ ＲＯＭ ６ インターフェイス ７ プリンタ制御回路 ７ａ データ展開回路 ７ｂ 横縦変換回路 ８ ＲＡＭ ９ 記録ヘッド

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 記録用紙の搬送方向と略同一方向に配列
   されておりそれぞれ異なる色で画像を記録する複数の記
   録素子からなる記録ヘッドを有するカラープリンタ装置
   に送信する画像データを処理する画像データ処理方法に
   おいて、 前記複数の記録素子の前記略同一方向における構成を検
   知する検知ステップと、 前記複数の記録素子それぞれが前記記録用紙上に記録す
   る各色の画像に対応したラスターデータを、前記複数の
   記録素子の前記構成に応じて前記記録用紙の搬送に同期
   して生成するラスターデータ生成ステップと、 前記ラスターデータ生成ステップにおいて生成された前
   記ラスターデータを圧縮する圧縮ステップとを含んでな
   ることを特徴とする画像データ処理方法。
2. 【請求項２】 前記圧縮ステップにおいて生成された圧
   縮ラスターデータを送信する送信ステップをさらに含ん
   でなることを特徴とする請求項１に記載の画像データ処
   理方法。
3. 【請求項３】 記録用紙の搬送方向と略同一方向に配列
   されておりそれぞれ異なる色で画像を記録する複数の記
   録素子の前記略同一方向における構成を検知する検知ス
   テップと、 前記複数の記録素子それぞれが前記記録用紙上に記録す
   る各色の画像に対応したラスターデータを、前記複数の
   記録素子の前記構成に応じて前記記録用紙の搬送に同期
   して生成するラスターデータ生成ステップと、 前記ラスターデータ生成ステップにおいて生成された前
   記ラスターデータを圧縮する圧縮ステップとを含む読み
   出し可能なプログラムを記憶した記憶媒体。
4. 【請求項４】 前記プログラムは、コンピュータネット
   ワークに接続されたコンピュータ装置により書き込み可
   能な記憶媒体に前記コンピュータネットワークから供給
   されたことを特徴とする請求項３に記載の記憶媒体。
5. 【請求項５】 前記記憶媒体は、ＣＤ−ＲＯＭであるこ
   とを特徴とする請求項３に記載の記憶媒体。
6. 【請求項６】 前記記憶媒体は、フロッピィディスクで
   あることを特徴とする請求項３または４に記載の記憶媒
   体。
7. 【請求項７】 前記記憶媒体は、ハードディスクである
   ことを特徴とする請求項３または４に記載の記憶媒体。
8. 【請求項８】 記録用紙の搬送方向と略同一方向に配列
   されておりそれぞれ異なる色で画像を記録する複数の記
   録素子からなる記録ヘッドを有するカラープリンタ装置
   に送信する画像データを処理する画像データ処理装置に
   おいて、 前記複数の記録素子の前記略同一方向における構成を検
   知する検知手段と、 前記複数の記録素子それぞれが前記記録用紙上に記録す
   る各色の画像に対応したラスターデータを、前記複数の
   記録素子の前記構成に応じて前記記録用紙の搬送に同期
   して生成するラスターデータ生成手段と、 前記ラスターデータ生成手段により生成された前記ラス
   ターデータを圧縮する圧縮手段とを含んでなることを特
   徴とする画像データ処理装置。
9. 【請求項９】 前記圧縮手段により生成された圧縮ラス
   ターデータを送信する送信手段をさらに含んでなること
   を特徴とする請求項８に記載の画像データ処理装置。
10. 【請求項１０】 外部装置からの圧縮カラー画像データ
    に応じ、記録用紙の搬送方向と略同一方向に配列された
    複数の記録素子からなる記録ヘッドによりそれぞれ異な
    る色で画像を記録するカラープリンタ装置において、 前記外部装置からの前記圧縮カラー画像データを記憶手
    段に記憶させ、前記複数の記録素子の前記略同一方向に
    おける構成に応じた所定量が記憶されるのに同期して前
    記記録用紙を前記構成に応じた所定距離搬送する搬送手
    段と、 前記圧縮カラー画像データを伸張する伸張手段とを具備
    したことを特徴とするカラープリンタ装置。