JPH1064429A - 画像表示装置の製造方法 - Google Patents

画像表示装置の製造方法

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JPH1064429A
JPH1064429A JP21458096A JP21458096A JPH1064429A JP H1064429 A JPH1064429 A JP H1064429A JP 21458096 A JP21458096 A JP 21458096A JP 21458096 A JP21458096 A JP 21458096A JP H1064429 A JPH1064429 A JP H1064429A
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Hidehiko Fujimura
秀彦 藤村
Masaaki Ogura
全昭 小倉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 気密容器を備えた画像表示装置においてその
気密容器の真空度が長時間維持され、装置内の電子源の
劣化が小さい同装置の製造方法を提供する。 【解決手段】 気密容器に複数本の排気管を取り付け、
高温のベーキング工程中にその少なくとも1本を残して
封止し、残りの排気管は降温後に封止し、その後にゲッ
タをフラッシュして容器の真空を維持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子ビームを利用
した画像表示装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、平板型画像表示装置としては、液
晶表示装置、EL表示装置、プラズマディスプレイパネ
ル(PDP)が実用化されている。しかし、これらの画
像表示装置は視野角、コントラスト比、輝度の点で一般
に使われている陰極線管(CRT)に比較すると劣って
いる。
【0003】このため、画像表示装置としては、電子ビ
ーム加速型の平板型ディスプレイが幾つか提案されてい
る。その中で、簡単な構造で電子の放出が得られる素子
として、例えば、エム・アイ・エリンソン(M.I.E
linson)等によって発表された冷陰極素子が知ら
れている[ラジオ・エンジニアリング・エレクトロン・
フィジッス(Radio.Eng.Electron.
Phys.)第10巻、1290〜1296頁、196
5年]。
【0004】これは、基板上に形成された小面積の薄膜
に、膜面に平行に電流を流すことによって、電子放出が
生じる現象を利用するもので、一般には表面伝導形電子
放出素子と呼ばれている。
【0005】この表面伝導形電子放出素子としては、前
記エリンソン等によって開発されたSnO2薄膜を用い
たものやカ−ボン薄膜によるもの[荒木久他:”真
空”、第26巻、第1号、22頁、(1983年)]等
が報告されている。
【0006】これらの表面伝導形電子放出素子は、構造
が簡単なため、製造が容易であり、基体上に多数の素子
を配置した大面積の電子源に適する等の利点を有する。
【0007】以下、前記表面伝導形電子放出素子である
面状冷陰極を使用した、平板型画像表示装置の従来の製
造方法を説明する。上記画像表示装置の製造方法を示す
前に、その構造について図面を参照しながら説明する。
【0008】図2は、表面伝導形電子放出素子を使用し
た画像表示装置である。この画像表示装置は図に示すよ
うに、ガラス等の絶縁物からなる画像表示面としてのフ
ェイスプレート1と、フェイスプレート1と対向して配
置されたリアプレート2と、ガラス等からなる絶縁性の
外枠3とを、フェイスプレート1及びリアプレート2の
周辺部分において低融点ガラスで接合し、気密容器を形
成する。外部から気密容器にかかる圧力は前記の外枠3
と大気圧支持支柱7で支持され、フェイスプレート1と
リアプレート2間の間隔を一定に保つ。フェイスプレー
ト1上には蛍光体4とアルミ薄膜5が形成されており、
アルミ薄膜5には外部高圧電源(不図示)により1kV
乃至10kVの高圧が印加される。8は活性化処理時に
導入するガスの導入管であるとともに気密容器内の排気
も行う排気管である。導入された活性化ガスは電子放出
素子6を活性化させる。9は前記気密容器を排気する排
気管であり、バルブを介して真空ポンプに接続してあ
る。10は気密容器封止後、容器内の真空度を保つため
に設けたゲッタであり、11はゲッタ材をフラッシュ
(活性化)させたときに、ゲッタ材が画像表示領域に拡
散するのを防止するための遮蔽板である。
【0009】図3に画像表示装置の電子源である表面伝
導形電子放出素子を示す。電子源はリアプレート2上に
素子電極12および13が形成されており、電極間は一
定の間隔(2μm程度)で配置されている。素子電極1
2および13上に有機パラジウム薄膜14が形成されて
おり、有機パラジム薄膜の中央部に形成されている亀裂
部が電子放出部15となっている。
【0010】上述した画像表示装置の製造方法について
説明する。リアプレート2にはあらかじめ素子部を形成
する。素子部とは、配線、素子電極12及び13、Pd
O(酸化パラジウム)薄膜14からなるものである。素
子部が形成されたリアプレート2上に低融点ガラスを焼
成させてゲッタ10及び大気圧支持支柱7を固着させ
る。電子放出素子6、ゲッタ10及び、大気圧支持支柱
7が形成されたリアプレート2と、蛍光体4、アルミ薄
膜5が形成されたフェイスプレート1との周辺部と、外
枠3との接合部分に低融点ガラスを塗布しておく。ま
た、外枠3の周囲にはガスを導入又は排気する管8と管
9の配置部が設けられており、前記設置部にも低融点ガ
ラスが塗布されている。これら部材を低融点ガラスを焼
成することにより封着させ気密容器を完成させる。
【0011】封着からゲッタフラッシュ工程を経て、画
像表示装置を完成させる製造工程を示すフローチャート
を図5に示す。
【0012】全ての部材の封着後、管8及び管9より気
密容器内の残留気体を排気する。気密容器内の圧力がお
よそ1×10-5Torr以下に達したら、フォーミング
処理(素子電極12、13に電圧印加)を行いPdO薄
膜14に電子放出部15を形成する。その後、気密容器
内の圧力がおよそ5×10-7Torr以下に達したら、
気密容器内の圧力が4×10-6Torrとなるように活
性化ガスを管8より導入し管9より排気し、素子の活性
化処理を行う。活性化処理とは、気密容器内に活性化ガ
スを導入し素子電極間にパルス電圧を印加する処理であ
る。この活性化処理を行うことにより電子放出が増大
し、画像表示装置の輝度が向上する。素子の活性化後脱
ガス処理を行うため真空高温ベーキング処理を行う。気
密容器を200℃迄昇温し、5時間から10時間保持す
る。その後室温まで降温する。その後、管8及び管9を
封止した後、ゲッタ10を誘導加熱によってフラッシュ
(活性化)させる。ゲッタ10は排気効果をもたせるも
のであり、このゲッタ10を活性化することにより気密
容器内の残留ガスは捕獲され、気密容器内が長期にわた
り高真空に維持される。
【0013】前記の画像表示装置が長時間安定に動作さ
せるためには、気密容器内の真空をできるだけ高真空に
長時間維持する必要がある。
【0014】ゲッタの総排気量には限界があるため、気
密容器内の真空維持時間をできるだけ延ばすためには、
ゲッタフラッシュ時における気密容器内の放出ガス量を
できるだけ低減することが重要である。さらに、ゲッタ
フラッシュ時の放出ガスをできるだけ低減する必要があ
る。一般に、ゲッタ材に吸着されているガスを追い出す
ために、ゲッタ材を真空排気状態で300〜350℃で
数分間加熱処理を施す方法が採用されている。さらに、
ゲッタフラッシュ時の放出ガス(特にArなどの希ガ
ス)をできるだけ低減し、気密容器内の真空維持時間を
長時間維持する方法が特開平4−277440に記載さ
れている。これは、高温ベーキング排気中にゲッタを気
密容器の最高温度より高温、かつ、ゲッタの活性化温度
よりも低温で加熱処理を行い、ゲッタに吸着されている
アルゴン等の希ガスを脱離排気する方法である。これに
より封止切り後のゲッタ活性時のアルゴン等の希ガスの
発生を防止する。
【0015】一般に、気密容器を真空排気する排気管は
1本であるが、場合によっては前述画像表示装置のよう
に排気管を2本以上設ける。これは、排気のコンダクタ
ンスを向上させ高真空状態への排気時間の短縮を図った
り、ガスを気密容器に導入する際に、ガス導入を容易に
するためである。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】前述したような(ガス
導入用を含めて)排気管が2本以上ある場合には、排気
管が1本に比べて排気管の封止切り回数が増加し、それ
により封止切り工程で発生する放出ガスも増加する。当
然、封止切り工程で発生したガスは気密容器内に付着し
て、せっかくベーキング処理によって脱ガス処理を施し
た気密容器が汚染されてしまう。ガスの発生が多い分、
ゲッタの量を多くすれば良いが、ゲッタは通常ゲッタフ
ラッシュ領域にできるだけ多く組み込まれていることが
多いので、ゲッタの量を多くすることは画像表示装置全
体を大きくすることとなる。画像表示装置ではできるだ
け小型化、軽量化したいので、排気管の本数が増加して
も、封止切り工程に伴う気密容器内のガスの付着量を増
加させないことが必要である。さらに、表面伝導形放出
素子を利用した画像表示装置の製造において、有機系ガ
スを導入し活性化処理を施し、電子を放出し易く処理を
行った電子源は、封止切り工程で発生する酸素、水等の
反応性の高いガスによって劣化し、電子の放出が抑制さ
れ画像表示能力が低下してしまう等の問題も発生する。
長時間ゲッタによる排気で気密容器内の酸素、水等の反
応性の高いガスを吸着排気できるが、表面伝導形電子素
子の電子放出特性が劣化しない状態になるためには、か
なりの時間が必要である。
【0017】そこで、本発明では封止切り工程で発生す
るガスが気密容器に付着し、それによってゲッタの吸着
量を制限し、気密容器内の高真空維持時間が短縮される
ようなことがなく、かつ画像表示装置の電子源にとって
劣化の原因となっているガスの発生をできるだけなくす
画像表示装置の製造方法を提供するものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本願
の発明は次のようである。 1.気密容器を備えた画像表示装置の製造方法におい
て、気密容器に接続されている排気管を通して気密容器
内を排気しながらベーキングする工程、排気管を封止す
る工程、および気密容器内に配置されているゲッタをフ
ラッシュする工程を含み、前記排気管は複数本が気密容
器に接続され、ベーキング工程中にその少なくとも1本
を残して封止され、ベーキング工程終了後に封止残しの
排気管が封止され、その後ゲッタをフラッシュする工程
により容器の真空を維持することを特徴とする画像装置
の製造方法。 2.気密容器を備えた画像表示装置の製造方法におい
て、気密容器に接続されている排気管を通して気密容器
内を排気しながらベーキングする工程、排気管を封止す
る工程、および気密容器内に配置されているゲッタをフ
ラッシュする工程を含み、前記排気管は複数本が気密容
器に接続され、ベーキング工程中にその少なくとも1本
を残して封止され、ベーキング工程終了後にゲッタをフ
ラッシュし、ついで封止残しの排気管を封止することに
より容器の真空を維持することを特徴とする画像装置の
製造方法。 3.ベーキング工程前に上記排気管から活性化ガスを気
密容器に導入する工程を含むことを特徴とする、前記1
または2に記載の画像装置の製造方法。 4.ベーキング工程中に行われる封止が、100℃以上
の温度で行われることを特徴とする前記1ないし3のい
ずれか一つに記載の画像装置の製造方法。 5.排気管がガラス管であり、ベーキング中に封止を行
わない排気管の封止箇所をそのガラスの軟化点以下、1
00℃以上の温度でベーキング脱ガス処理を行うことを
特徴とする前記1ないし4のいずれか一つに記載の画像
装置の製造方法。
【0019】
【発明の実施の形態】上記本発明は、実施例により詳細
に説明する。本発明の画像表示装置の製造方法によれ
ば、気密容器に接続されている排気管の本数を増加させ
て排気時間の短縮化やガス導入を容易にさせることがで
き、封止切り(チップオフ)工程で発生するガスのチッ
プオフ完了時に気密容器内に付着残留する量を最小限に
低減できるため、高真空維持を長時間達成し、かつ表面
伝導形電子放出素子の電子放出性能を劣化させない画像
表示装置を提供できる。
【0020】
【実施例】
実施例1 図1に本発明による画像表示装置の製造工程の内、封着
からゲッタフラッシュ工程までのフローチャートを示
す。前述の図2において、フェイスプレート1とリアプ
レート2の間隔を10mmとし全ての部材の封着後、管
8及び管9より気密容器内の残留気体を排気する。気密
容器内の圧力がおよそ1×10-5Torr以下に達した
ら、フォーミング処理(素子電極12、13に電圧印
加)を行いPdO薄膜14に電子放出部15を形成す
る。その後、気密容器内の圧力がおよそ5×10-7以下
に達したら、気密容器内の圧力が4×10ー6Torrと
なるようにn−ヘキサンを管8より導入し管9より排気
し、素子の活性化処理を行う。本実施例および後述の実
施例では、電子放出素子の活性化ガスとしてn−ヘキサ
ンを用いたが、本発明は電子放出素子を活性化させるガ
スであれば特に限定されるものではない。活性化ガス種
としては、特に有機系ガスが有効である。素子の活性後
脱ガス処理を行うため真空高温ベーキング処理を行う。
気密容器を200℃迄昇温し、通常5時間から10時
間、本例では10時間保持した。降温直前に、管8を封
止切りする。ベーキング工程中に行うこの第1の封止切
り工程は、必ずしも高温保持時間中にする必要はなく、
画像表示装置の温度が100℃以上であれば効果があ
る。その後室温まで降温する。その後、管9を封止した
後、ゲッタ10を誘導加熱によってフラッシュ(活性
化)させる。ゲッタ10は排気効果をもたせるものであ
り、このゲッタ10を活性化することにより気密容器内
の残留ガスは捕獲され、気密容器内が長期にわたり高真
空に維持される。また、本実施例および後述の実施例で
はゲッタ材としてBa−Al−Niの蒸発型を用いた
が、たとえばTi(チタン)、Zr(ジルコニウム)、
Fe(鉄)、Ni(ニッケル)、V(バナジウム)等を
主成分とするゲッタ等でもよく、これらに限定されるも
のではない。以上で画像表示装置を完成させる。
【0021】上述したように構成された画像表示装置の
動作について、以下に説明する。所定の真空度に維持さ
れた画像表示装置において、外部駆動回路(不図示)に
よって電子放出素子部の素子電極12、13に駆動パル
ス電圧を印加すると、電子放出部15から電子が放出さ
れる。放出された電子は、蛍光体4及びアルミ薄膜5に
印加された電圧(1kV〜10kV)によって加速さ
れ、アルミ薄膜5に衝突する。この衝突により蛍光体4
が励起され、画像表示面に画像が表示される。
【0022】上述した本実施例の製造方法で作成した画
像表示装置を、前述の従来の製造方法で作成した画像表
示装置と比較するために、素子特性の評価を行った。
【0023】素子電極間の駆動電圧を15V、パルス幅
100μA,周期10mSの短形波を印加した。また、
蛍光体及びアルミ薄膜に4kVの加速電圧を印加した。
このときの一定時間駆動した後の1素子当りの放出電流
Ieの測定結果を表1に示す。
【0024】
【表1】 この結果から、本実施例の製造方法で作成された画像表
示装置の素子特性は従来例に比べて画像の輝度に寄与す
るIeが改善されいるのが解る。これは、従来例の画像
表示装置においてゲッタのガスの吸着能力が排気管の封
止切りによるガス発生分だけ余分に消費されたため長時
間駆動後ゲッタの排気能力が低下し、真空度が劣化した
ことと、酸素、水等の反応性ガスが電子源の性能を悪化
させたためと考えられる。これらの値から、本発明によ
る画像表示装置の製造方法の効果は明らかである。
【0025】実施例2 図4に本発明による画像表示装置の製造工程の内、封着
からチップオフ完了までのフローチャートを示す。前述
の図2において、フェイスプレート1とリアプレート2
の間隔を10mmとし全ての部材の封着後、管8及び管
9より気密容器内の残留気体を排気する。気密容器内の
圧力がおよそ1×10-5Torr以下に達したら、フォ
ーミング処理(素子電極12、13に電圧印加)を行い
PdO薄膜14に電子放出部15を形成する。その後、
気密容器内の圧力がおよそ5×10-7Torr以下に達
したら、気密容器内の圧力が4×10-6Torrとなる
ようにn−ヘキサンを管8より導入し管9より排気し、
素子の活性化処理を行う。素子の活性化後脱ガス処理を
行うため、真空高温ベーキング処理を行う。気密容器を
200℃迄昇温し、10時間保持した。降温直前に管8
を封止切りする。その後室温まで降温する。ゲッタ10
は、実施例1と同じものを用い、誘導加熱によってフラ
ッシュ(活性化)させる。ゲッタ10は排気効果をもた
せるものであり、このゲッタ10を活性化することによ
り気密容器内の残留ガスは捕獲され、気密容器内が長期
にわたり高真空に維持される。フラッシュ完了から数分
〜1時間経過後、管9を封止しチップオフ完了とする。
以上で画像表示装置を完成させる。
【0026】上述した本実施例の製造方法で作成した画
像表示装置を、前述の従来の製造方法で作成した画像表
示装置と比較するために、実施例1と同様な条件で素子
特性の評価を行った。測定結果を表2に示す。
【0027】
【表2】 この結果から、本実施例の製造方法で作成された画像表
示装置の素子特性は従来例に比べて画像の輝度に寄与す
るIeが改善されているのが解る。これは、従来例の画
像表示装置においてゲッタのガスの吸着能力が排気管の
封止切りによるガス発生分だけ余分に消費されたため長
時間駆動後ゲッタの排気能力が低下し、真空度が劣化し
たことと、酸素、水等の反応性ガスが電子源の性能を悪
化させたためと考えられる。これらの値から、本発明に
よる画像表示装置の製造方法の効果は明らかである。
【0028】実施例3 図5に本発明による画像表示装置の製造工程の内、封着
からゲッタフラッシュ工程までのフローチャートを示
す。前述の図2において、フェイスプレート1とリアプ
レート2の間隔を10mmとし全ての部材の封着後、管
8及び管9より気密容器内の残留気体を排気する。気密
容器内の圧力がおよそ1×10-5Torr以下に達した
ら、フォーミング処理(素子電極12、13に電圧印
加)を行いPdO薄膜14に電子放出部15を形成す
る。その後、気密容器内の圧力がおよそ5×10-7To
rr以下に達したら、気密容器内の圧力が4×10-6
orrとなるようにn−ヘキサンを管8より導入し管9
より排気し、素子の活性化処理を行う。素子の活性後脱
ガス処理を行うため真空高温ベーキング処理を行う。気
密容器を200℃迄昇温し、10時間保持した。降温直
前にまず高温ベーキング中に封止切り工程を施さない管
9のチップオフ箇所を400℃で2時間脱ガス処理を実
施する。その後管9のチップオフ箇所の温度を200℃
迄降温し、続いて管8を封止切りする。その後気密容器
全体を室温まで降温する。その後、管9を封止した後、
ゲッタ10(実施例1と同じものを使用)を誘導加熱に
よってフラッシュ(活性化)させる。ゲッタ10は排気
効果をもたせるもであり、このゲッタ10を活性化する
ことにより気密容器内の残留ガスは捕獲され、気密容器
内が長期にわたり高真空に維持される。以上で画像表示
装置を完成させる。
【0029】上述した本実施例の製造方法で作成した画
像表示装置を、前述の従来の製造方法で作成した画像表
示装置と比較するために、実施例1と同様の条件で素子
特性の評価を行った。測定結果を表3に示す。
【0030】
【表3】 この結果から、本実施例の製造方法で作成された画像表
示装置の素子特性は従来例に比べて画像の輝度に寄与す
るIeが改善されているのが解る。これは、従来例の画
像表示装置においてゲッタのガスの吸着能力が排気管の
封止切りによるガス発生分だけ余分に消費されたため長
時間駆動後ゲッタの排気能力が低下し、真空度が劣化し
たことと、酸素、水等の反応性ガスが電子源の性能を悪
化させたためと考えられる。これらの値から、本発明に
よる画像表示装置の製造方法の効果は明らかである。
【0031】さらに、ベーキング中に封止切りを行わな
い排気管の封止切り箇所を排気管のガラスの軟化点以下
の温度でベーキング脱ガス処理を行うことにより、第2
封止切りによって発生するガスも低減できるため、さら
に長時間の特性向上が見られることも確認できた。また
第1の排気管の封止工程は、必ずしもベーキング処理中
の高温保持工程に実施する必要はなく、画像表示装置の
温度が100℃以上であれば、降温工程中に実施しても
良い。
【0032】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、気密容器
に接続されている排気管の本数を増加させて、排気時間
の短縮化やガス導入を容易にさせる等の利点を持ち合わ
せかつ比較的簡単に高真空維持を長時間達成でき、画像
表示装置として電子源の劣化が少なく、長時間使用でき
る画像表示装置の製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像表示装置の製造工程を例示するフ
ローチャートである。
【図2】画像表示装置の構成を例示する概略図である。
【図3】画像表示装置の表面伝導形電子放出素子の概略
図である。
【図4】本発明の画像表示装置の製造工程を例示するフ
ローチャートである。
【図5】本発明の画像表示装置の製造工程を例示するフ
ローチャートである。
【図6】従来の画像表示装置の製造工程を例示するフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
1 フェイスプレート 2 リアプレート 3 外枠 4 蛍光体 5 アルミ薄膜 6 電子放出素子 7 大気圧支持支柱 8 管(排気およびガス導入用) 9 管(排気およびガス導入用) 10 ゲッタ 11 遮蔽板 12、13 素子電極 14 パラジウム薄膜 15 電子放出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01J 29/86 H01J 29/86 Z 31/12 31/12 C

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気密容器を備えた画像表示装置の製造方
    法において、気密容器に接続されている排気管を通して
    気密容器内を排気しながらベーキングする工程、排気管
    を封止する工程、および気密容器内に配置されているゲ
    ッタをフラッシュする工程を含み、前記排気管は複数本
    が気密容器に接続され、ベーキング工程中にその少なく
    とも1本を残して封止され、ベーキング工程終了後に封
    止残しの排気管が封止され、その後ゲッタをフラッシュ
    する工程により容器の真空を維持することを特徴とする
    画像装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 気密容器を備えた画像表示装置の製造方
    法において、気密容器に接続されている排気管を通して
    気密容器内を排気しながらベーキングする工程、排気管
    を封止する工程、および気密容器内に配置されているゲ
    ッタをフラッシュする工程を含み、前記排気管は複数本
    が気密容器に接続され、ベーキング工程中にその少なく
    とも1本を残して封止され、ベーキング工程終了後にゲ
    ッタをフラッシュし、ついで封止残しの排気管を封止す
    ることにより容器の真空を維持することを特徴とする画
    像装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 ベーキング工程前に上記排気管から活性
    化ガスを気密容器に導入する工程を含むことを特徴とす
    る請求項1または2に記載の画像装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 ベーキング工程中に行われる封止が、1
    00℃以上の温度で行われることを特徴とする請求項1
    ないし3のいずれか一つに記載の画像装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 排気管がガラス管であり、ベーキング中
    に封止を行わない排気管の封止箇所をそのガラスの軟化
    点以下、100℃以上の温度でベーキング脱ガス処理を
    行うことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一つ
    に記載の画像装置の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7545538B2 (en) 2000-09-27 2009-06-09 Ricoh Company, Ltd. Image-processing apparatus, image-processing method and recording medium
WO2019082981A1 (ja) * 2017-10-26 2019-05-02 アイリスオーヤマ株式会社 加熱調理器
JP2019103783A (ja) * 2017-10-26 2019-06-27 アイリスオーヤマ株式会社 加熱調理器

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