JPH1062154A - 測定値処理方法、形状の再構成方法および形状の再構成装置 - Google Patents

測定値処理方法、形状の再構成方法および形状の再構成装置

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JPH1062154A
JPH1062154A JP8215648A JP21564896A JPH1062154A JP H1062154 A JPH1062154 A JP H1062154A JP 8215648 A JP8215648 A JP 8215648A JP 21564896 A JP21564896 A JP 21564896A JP H1062154 A JPH1062154 A JP H1062154A
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integral
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JP8215648A
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Mitsuo Oshima
光雄 大島
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定値群の各測定値を積分し目的の測定結果
を得る際、積分誤差の累積を簡単な方法で低減出来る方
法を提供する。 【解決手段】 測定値群のうちの偶数番目の測定値それ
ぞれを基準にして、部分積分法により各測定値までの積
分値Ye[i]をそれぞれ求める。測定値群のうちの奇
数番目の測定値それぞれを基準にして、部分積分法によ
り各測定値までの積分値Yo[i]をそれぞれ求める。
Ye(i)と、奇数基準積分値Yo(i−1)、Yo
(i)またはYo(i+1)のいずれかとの平均値を、
各測定値までの最終的な積分結果Y(i)とする。ただ
し、iは測定値の並び番号である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、測定で得た多数
の測定値、例えば画像処理での画素単位の画像情報とか
音声処理にて時系列順に並ぶ音声情報とかを積分して目
的の測定結果を得る場合の方法と、該方法を用いた形状
の再構成方法と、該再構成方法の実施に好適な装置とに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】被写体の傾きを画素単位で検出し、該検
出した傾きを積分することにより被写体の形状を再構成
する方法の一例として、例えば文献I(電子情報通信学
会論文誌 D-II Vol.J77-D-II No.9 pp.1797-1805(1994.
9))に開示された方法がある。この方法では、被写体
を、同一位置から光源の方向のみを変化させて撮像する
ことで、該被写体についての複数枚の画像を得る。次に
これら画像での任意画素についての輝度の組から被写体
の傾きを画素単位で検出する。そして検出した傾きを積
分することにより形状を再構成する(文献Iの第1798頁
左欄1〜9行)。この積分に当たっては積分範囲を決め
る必要がある。被写体における対象物体と背景とを区別
する等のためである。積分範囲を決定する方法として、
従来は、(a).2値化等の処理で画像から積分範囲を分割
する方法(文献Iの第1799頁下から第5行)、(b).反射
率マップをもとに参照物体と比較して反射率の異なった
領域を画素法線ベクトルの推定誤差値から推定するなど
して、積分範囲を判別する方法(文献Iの第1799頁下か
ら第4行〜第1800頁第1行)がある。また、積分に当た
って、(1).積分計算の初期値として画像中の最明点を用
いたり(文献Iの第1800頁第9〜10行)、(2).初期傾き
値の誤差を最小化するような積分開始点を求めてから積
分を行なうなどの方法がとられている(文献II:電子情
報通信学会論文誌D-II Vol.J76-D-II No.10の第2244頁
左欄第28行〜)。また積分誤差の蓄積を抑えるために推
定誤差による重みづけを行ないながら奥行きの平均値を
計算することも行なわれている(文献Iの第1800頁左欄
第19〜20行)。また、積分誤差を低減するために、積分
経路を選ぶことも行なわれている(文献IIの第2244頁左
欄下から第3行〜)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来方
法では積分自体は各画素での傾きを単に積分してゆくこ
とでなされている。そのため、雑音や量子化誤差などが
累積されてしまうので、積分誤差が大きくなり易いとい
う欠点があった。具体的には、例えばCCD(Charge C
oupled Device )カメラなどで被写体を撮像したときに
良く生じる突起状の雑音あるいは量子化雑音は、従来方
法では、積分誤差として累積されてしまう(後の図6参
照)。
【0004】また、積分誤差の蓄積を抑えるために推定
誤差による重みづけを行なう方法をとった場合、誤差の
推定に誤りがあるとそれが原因で積分値に歪みが出る
し、推定誤差の大きさによっても抑圧量に違いが出てそ
れが原因で積分値に歪みが生じてしまう。
【0005】また積分誤差を低減するために積分経路を
選ぶ方法をとった場合、適正な積分経路を選ぶことは簡
単ではないし、選んだ経路によって積分値に違いが生じ
てしまう。
【0006】誤差推定や積分経路の選択などの人為的な
作業を行なうことなく積分誤差の累積を簡単な方法で低
減出来る測定値処理方法、これを用いた形状の再構成方
法および装置の実現が望まれる。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明によれ
ば、測定値群の各測定値を積分し目的の測定結果を得る
測定値処理方法において、前記測定値群のうちの偶数番
目の測定値それぞれを基準にして、以下の(a) 〜(c) の
処理により各測定値までの積分値Ye[i](これを偶
数基準積分値という。)をそれぞれ求める。また、前記
測定値群のうちの奇数番目の測定値それぞれを基準にし
て、以下の(a) 〜(c) の処理により各測定値までの積分
値Yo[i](これを奇数基準積分値という。)をそれ
ぞれ求める。そして、前記偶数基準積分値Ye(i)
と、奇数基準積分値Yo(i−1)、Yo(i)または
Yo(i+1)のいずれかとの平均値を、各測定値まで
の最終的な積分結果Y(i)とする。ただし、iは測定
値の並び番号である。
【0008】(a).前記基準とする測定値と、これに隣接
する測定値との差分を求め、該差分に所定の係数を乗算
することで部分積分要素を求め、かつ、該部分積分要素
をそれ以前に求めた部分積分要素に累積する処理。
【0009】(b).前記基準とする測定値に前記所定の係
数を乗算しかつこの乗算結果から前記累積した部分積分
要素を減算し、該減算結果を前記基準とする測定値まで
の積分値とする処理。
【0010】(c).前記(a) および(b) の処理を各基準と
する測定値に対しそれぞれ実施して各基準とする測定値
までの積分値をそれぞれ得ると共に、該基準とする測定
値に対し前記所定方向で隣接する測定値までの積分値
は、該基準とする測定値について前記(a) および(b) の
処理で求めた積分値で補完する処理。
【0011】なお、この発明において所定の係数とは、
典型的には積分連続数すなわち後述するnやn−1など
であらわされる値(そこまでの積分に用いた測定値数)
とできる。しかし、積分誤差の累積の許容具合によって
は前記積分連続数の近傍の数としても良い。また、部分
積分の第1項と第2項の係数を積分値の許容具合によっ
ては異ならせても良い。
【0012】この測定値処理方法によれば、次の様な作
用が得られる。まず、基準とする測定値に所定の係数を
乗算した乗算結果自体は、その算出原理からして、積分
誤差が累積される性質のものではない。一方、累積した
部分積分要素は、隣接する測定値の差分を積分連続数だ
け加算したものであるので積分誤差が累積される性質の
ものである。ところがこの発明では、測定値群の各測定
値について偶数番目の測定値をそれぞれ基準にして積分
すると共に、奇数番目の測定値をそれぞれ基準にして積
分する。そのため、隣接する測定値同士の差分の積分と
して、(偶数番目−奇数番目)という差分の積分と、
(奇数番目−偶数番目)という差分の積分とが別々にな
されることになる。このように別々の積分がなされる
と、例えばある測定値が突起状のノイズが乗った状態の
測定値である場合、奇数番目の測定値を基準とする積分
においてはこの突起状ノイズは例えば正のノイズとして
積分されるが、偶数番目の測定値を基準とする積分にお
いてはこの突起状ノイズは負のノイズとして積分される
ことになる。またさらに、この発明では偶数番目の測定
値を基準とした積分値と奇数番目の測定値を基準とした
積分値との平均を最終積分値とする。このように平均を
とるので、上記正のノイズと負のノイズとは相殺され
る。よって、誤差推定や積分経路の選択などの人為的な
作業を行なうことなく、単発的なノイズを除去できる。
【0013】また、この測定値処理方法の発明の実施に
当たり、以下の様にするのが好適である。すなわち、前
記差分をとる測定値同士が同符号か異符号かを判定する
処理を追加する。そして、ある測定値を処理する際に前
記測定値同士が異符号と判定された場合は、前記所定の
係数および部分積分要素の累積値をそれぞれリセット
し、かつ、それまでの積分で得ている偶数基準積分値お
よび奇数基準積分値をそれぞれ基礎値Ve,Voとして
記憶した後に、当該ある測定値以降の測定値について前
記(a) 〜(c) の処理を実施する。然も、前記(a) 〜(c)
の処理で得られる偶数基準積分値に前記記憶した基礎値
Veを加算した値(Ve+Ye[i])を当該偶数基準
積分値とし、前記(a) 〜(c) の処理で得られる奇数基準
積分値に前記記憶した基礎値Voを加算した値(Vo+
Yo[i])を当該奇数基準積分値とする。この好適例
によれば、測定値が正負に亙っても積分が可能になるの
で、本発明の応用範囲が広がる。
【0014】また請求項4に記載の形状の再構成方法の
発明によれば、上記の測定値処理方法での作用が画素単
位の傾きを積分する際に発現されるので、突起状ノイズ
あるいは量子化ノイズなどに対し頑強な、形状の再構成
方法が実現される。
【0015】なお、形状の再構成方法の発明の実施に当
たり、被写体を少なくとも2つの異なる位置から撮像
し、これら位置間での前記被写体についての視差を画素
単位で求め、前記視差が所定範囲となっている画素群を
1つの積分範囲として前記積分を行なうのが好適であ
る。こうすると、2値化処理などをすることなく積分範
囲を決定できる。また視差が所定範囲となっている画素
列の端部分がそのまま積分開始点となるので、従来なさ
れていた最明点検出や積分開始点の算出をせずにすむ。
なお、視差に基づいて積分範囲を決めるという考えは、
以下のような考えに基づいている。形状を再構成したい
対象物体は、一般には、距離方向(典型的には図4のD
に沿う方向)において離散的に存在していることが多
い。然も、1つの対象物体は距離方向においてある距離
範囲に納まることが多い。ここで、1つの対象物体が距
離方向においてある距離範囲に納まるということは、1
つの対象物体を例えば2眼ステレオで撮像した場合の視
差も、ある範囲に納まるといえる。これは逆に言えば、
被写体を例えば2眼ステレオで撮像して求めた画像にお
いて視差が所定範囲となっている画素群は、1つの対象
物体を撮像している画素群と考えることができ、したが
って、この画素群を1つの積分範囲と考えても良いとい
えるのである。なお、ここでいう所定範囲の視差とは、
視差が例えば5同士の画素とか、視差が8同士の画素と
かの場合はもちろん、視差が3〜5の範囲にある画素、
視差が6〜8の範囲にある画素等ある幅を持つ場合も含
む。
【0016】さらに、形状の再構成方法の発明の実施に
当たり、前記画素単位の傾きは、被写体を少なくとも2
つの異なる位置から撮像し、該異なる位置から得られる
各画像での同一被写***置を見ている画素同士が持つ被
写体輝度の比に基づいて、検出するのが好適である。な
ぜなら例えば文献Iに開示の従来方法で被写体の傾きを
求める場合、被写体の照明方向を複数とする必要がある
ので、光源と物体の材質を限定した上で反射率マップを
用意する必要があったり、被写体を制約することになっ
たり、検出装置の構成を複雑化する等の問題が生じる。
しかしこの好適例ではそれらを回避できる。さらに、こ
の好適例では視差を求めるための手段やそのときに得た
画像をそのまま利用して傾き検出が行なえるので、その
点でも好ましい。
【0017】また請求項9に記載の形状の再構成装置に
よれば、所定の手段を有したので上述した形状の再構成
方法を容易に実施できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
測定値処理方法、形状の再構成方法および形状の再構成
装置の各発明の実施の形態について説明する。なお以下
の説明では測定値が被写体の画素単位の傾きである例を
説明する。また説明に用いる各図はこの発明を理解出来
る程度に概略的に示してあるにすぎない。また、各図に
おいて同様な構成成分については同一の番号を付して示
し、その重複する説明を省略することもある。また、以
下の実施の形態では、被写体を撮像する位置を異なる2
個所とした例(2眼ステレオ検出装置を用いた例)を説
明する。
【0019】1.第1の実施の形態 1−1.装置の説明 図1は第1の実施の形態の、形状の再構成装置10を示
したブロック図、図2はこの装置10に備わる2眼ステ
レオ検出装置11が有するカメラ13a,13bと被写
体30との配置例を示した図である。なお、図2では被
写体30を平板のごとく示しているがこれは一例にすぎ
ない。
【0020】この形状の再構成装置10は、傾き検出手
段11、所定視差判断手段21、積分連続数計数手段2
3、偶数基準積分値算出手段25、奇数基準積分値算出
手段27および最終積分値算出手段29を具える。
【0021】傾き検出手段11は、この実施の形態の場
合、2眼ステレオ検出装置13、濃淡画像・視差記憶手
段15、輝度比計算手段(ここでは奥行き計算手段も含
む)17および傾き記憶手段19で構成する。
【0022】ここで2眼ステレオ検出装置13は、図2
に示したように、2台のカメラ13a,13bと対応画
素探索手段(対応点探索手段とも称される。図示せず)
とを具えた構成としてある。2台のカメラ13a,13
b(以下、左カメラ13a、右カメラ13bともいう)
は、距離Wをもってかつこれに限られないがそれぞれの
光軸が平行になるように被写体30に対し配置してあ
る。これらカメラ13a,13bを用い2つの異なる位
置からの被写体30の濃淡画像を撮像する。これらカメ
ラ13a,13bは、例えばCCD(Charge Coupled D
evice )カメラで構成出来る。また、図示しない対応画
素探索手段は、左カメラ13aで得られる濃淡画像(以
下、左画像ともいう。)における被写体30の各部の位
置が、右カメラ13bで得られる濃淡画像(以下、右画
像ともいう。)中のどの画素位置にあるか(或はその
逆、或は双方)を、画素数差で検出するものである。す
なわち視差を検出するものである。このような2眼ステ
レオ検出装置11は、例えば文献III (「等輝度線のス
テレオ視による曲面の復元」、石山,富田,電子情報通
信学会論文誌 D-II Vol.J77-D-II No.9 pp.1673-1679
1994.9)に開示の技術で構成出来る。
【0023】また、濃淡画像・視差記憶手段15は、2
眼ステレオ検出装置13で検出した左画像、右画像およ
び視差をそれぞれ記憶するものである。ここで濃淡画像
は、典型的には、被写体の濃度分布を多値デイジタル信
号で表した情報とできる。さらに濃淡画像は、R
(赤)、G(緑)およびB(青)の各色ごとの濃度分布
を多値デイジタル信号でそれぞれ表した情報とできる。
【0024】また、輝度比計算手段17は、左画像およ
び右画像それぞれでの同一被写***置を見ている画素同
士が持つ被写体輝度の比に基づいて、画素単位の傾きを
計算するものである。ここでは、被写体の各部の奥行き
値(後に図7を用い説明する)をも計算するものとして
ある。
【0025】また、傾き記憶手段19は、前記画素単位
で検出された傾きとさらにここでは奥行きとを、画素単
位でそれぞれ記憶するものである。
【0026】また、所定視差判断手段21は、積分範囲
を決定するものである。詳細には、積分しようとする画
素が所定位相差に入っている画素であるか否かを判断す
るもので、入っていれば積分連続数計数手段23に画素
数を連続して数えさせ、はずれたら累積した部分積分要
素を初期値に戻させるものである。また積分連続数計数
手段23は、いま積分をしようとする画素を含めそこま
での積分に用いた画素数を計数するものである。
【0027】また、偶数基準積分値算出手段25は、所
定視差と判断された画素群のうちの偶数番目の画素をそ
れぞれ基準として各画素までの傾きを後述する方法でそ
れぞれ積分するものである。また奇数基準積分値算出手
段27は、所定視差と判断された画素群のうちの奇数番
目の画素をそれぞれ基準として各画素までの傾きを後述
する方法でそれぞれ積分するものである。また、最終積
分値算出手段29は、偶数基準積分値算出手段25およ
び奇数基準積分値算出手段27からそれぞれ出力される
積分値の平均値を求め、それを最終積分結果として出力
するものである。
【0028】上述した各構成成分のうちの15〜29は
例えばコンピュータにより構成出来る。
【0029】1−2.再構成方法の説明 次に、この発明の形状の再構成方法により形状を再構成
する手順について、図1を用いて説明した装置10の動
作説明と併せて説明する。
【0030】まず、被写体30を2眼ステレオ検出装置
13の2台のカメラ13a,13bで撮像する。これに
より、2台のカメラ13a,13bそれぞれの位置から
みた濃淡画像を得る。撮像は連続的に行うことが可能で
あるがここではステレオ画像が1対あれば本発明の主旨
を説明できるので、1対についてのみ説明する。
【0031】撮像されたステレオ画像(左画像および右
画像)はそのまま濃淡画像・視差記憶手段15に出力さ
れそこに記憶されるが、同時に2眼ステレオ検出装置に
よる左右画像の対応画素探索が行われて、視差(位相差
と称されることもある。)が抽出される。視差の抽出に
ついて図3(A)〜(C)を参照し、具体的に説明す
る。図3(A)は濃淡画像・視差記憶手段15内に格納
された左画像の様子を模式的に示した図、図3(B)は
同じく右画像の様子を模式的に示した図、図3(C)は
同じく視差を模式的に示した図である。図示しない対応
点画素検索手段は、記憶手段15内の左画像および右画
像をそれぞれ走査する。この際、例えば濃淡の変化具合
が同様な画像部分が出現したか否か等を検出し、左右画
像における対応画素を探索する。図3(A)および
(B)には、左画像における基準から(d1,y1)の
位置の画素「A」と、右画像における基準から(d2,
y1)の位置の画素「B」とが対応する例を、示してい
る。これに応じ、記憶手段15における視差を記憶して
いる領域の(d1,y1)の位置には、左画像および右
画像の対応画素同士の座標差d=d2−d1で与えられ
る情報すなわち視差dが格納される。左画像および右画
像の全画素について上記同様に視差を求める。なお右画
像を基準として視差を抽出してももちろん良い。
【0032】また、被写体30の画素単位の傾き検出は
次のように行なえる。左画像および右画像における対応
画素は、上述した視差により判明しているので、対応す
る画素同士の輝度の比を計算する。そしてこの輝度比に
基づいて被写体30における各微小部分(着目部分とも
いう)の面の傾きを算出する。これらについて図4
(A)〜(C)を参照して具体的に説明する。ここで、
図4(A)は被写体30と2台のカメラ13a,13b
との配置、および、被写体30の着目部分30aから2
台のカメラ13a,13bへ入射する光の様子などを示
した図である。また、図4(B)は左カメラ13aで得
た濃淡画像上での上記着目部分30aに対応する画素の
位置の説明図である。また、図4(C)は、右カメラ1
3bで得た濃淡画像上での上記着目部分30aに対応す
る画素の位置の説明図である。
【0033】被写体30の着目部分を30aと表すとす
る。そして、ランバートの余弦法則を適用する。すなわ
ち、着目部分30aにおける面の傾きにより、着目部分
30aから2台のカメラ13a,13bに入射する輝度
の強さが変わることを利用した傾き検出法を適用するの
である。すると、この着目部分30aから左カメラ13
aに入射される入射光Llと、この着目部分30aから
右カメラ13bに入射される入射光Lrとは、下記の
(1),(2)式でそれぞれ表せる。
【0034】 Ll=L0・cos(β+θl)cosψ ・・・(1) Lr=L0・cos(β+θr)cosψ ・・・(2) ただし、βは被写体30の着目部分30aの傾き角であ
る。この場合この傾き角βは、被写体30の着目部分3
0aにおける面の法線がカメラの光軸に対しなす角度と
考えている。また、ψはカメラの視線(すなわち光軸)
が被写体30に対しなす角度である(よってβと同
じ)。また、θlは左カメラ11aの光軸と、左カメラ
11aおよび着目部分30aを結ぶ線分とがなす角度、
θrは右カメラ11bの光軸と、右カメラ11bおよび
着目部分30aを結ぶ線分とがなす角度である。
【0035】求める因子は被写体の傾き角βである。こ
こでL0は不明なので上記(1)、(2)式を用いLl
とLrとの比をとることで規格化する。
【0036】 Ll/Lr={L0・cos(β+θl)}/{L0・cos(β+θr)} =cos(β+θl)/cos(β+θr) ・・・(3) また、上記Ll/Lrは、左右画像の対応画素の出力比
すなわち濃度比であるので、この濃度比をHで表すこと
として上記(3)式を書き直す。
【0037】 Ll/Lr=H=cos(β+θl)/cos(β+θr) ・・・(4) この(4)式を変形して下記の(5)式を得る。
【0038】 Hcos(β+θr)=cos(β+θl) ・・・(5) この(5)式を次のように変形する。
【0039】 H(cosβcosθr−sinβsinθr)=cosβcosθl−si nβsinθl ・・・(6) この(6)式を次のように変形する。
【0040】 cosβ(Hcosθr−cosθl)−sinβ(Hsinθr−sinθ l)=O ・・・(7) さらにこの(7)式を次のように変形する。
【0041】 cosβ(Hcosθr−cosθl)=sinβ(Hsinθr−sinθ l) ・・・(8) さらにこの(8)式を次のように変形する。
【0042】 (Hcosθr−cosθl)/(Hsinθr−sinθl)=sinβ/ cosβ=tanβ ・・・(9) この(9)式中のθlは左画像における着目部分30a
に対応する画素の位置から求められ、θrは右画像にお
ける着目部分30aに対応する画素の位置から求められ
る。すなわち、図4(B)に示したように、カメラ11
aから角度θlの視線上にある着目部分30aは、画角
αでNの画素数から成る画像上においては画素位置Pl
に現れる。よって、画素位置Plを与える角度θlは、 θl=tan-1{{2(Pl−P0)/N}・tan(α/2)}・・・(a) で求まる。ただし、P0は画像の中心画素位置である。
同様に、図4(C)に示したように、カメラ11bから
角度θrの視線上にある着目部分30aは、画角αでN
の画素数から成る画像上においては画素位置Prに現れ
る。よって、画素位置Prを与える角度θrは、 θr=tan-1{{2(Pr−P0)/N}・tan(α/2)}・・・(b) で求まる。
【0043】これら(9)式、(a) 式および (b)式から
明らかなように、被写体30の着目部分30aの傾き角
βは、左右画像の輝度比に基づいて、具体的には、左画
像および右画像における対応画素同士の輝度比と、用い
たカメラ13a,13bの画角と、左画像および右画像
における対応画素の画素位置と、左画像および右画像の
大きさNとにより求まることが理解出来る。なお、対応
画素同士の輝度比を算出する際、左画像の輝度値Llと
右画像の輝度値Lrのどちらを分母にしどちらを分子に
するかは画素面の傾きの正負に関係するのであらかじめ
決めておけばよく、本質的な問題では無い。
【0044】被写体30における着目部分30aを順次
に他の部分に移して上記と同様な手順で傾き角をそれぞ
れ検出する。こうすることで、被写体30の傾きを画素
単位で検出することができる。画素単位で検出した被写
体の傾きは傾き記憶手段19に記憶される。
【0045】画素単位で上記のごとく検出した被写体の
傾きは、カメラ13a,13bの配置方向に平行な面
(図4のWに沿う面)に対し出てくる。すなわちエピポ
ーララインに沿ってそれぞれの画素の傾きがいくつとい
う形で得られる。この画素単位の傾きを本発明の特徴と
する手法で以下に説明するように積分することで被写体
の形状を再構成できる。ただし、ここでは積分は走査ラ
インごとに行なう。しかも所定視差を示す画素群を1つ
の積分範囲とみなして積分をするものとする。所定視差
以外の視差を示した画素が出現したときは積分値をリセ
ット後にその視差が連続する画素群について改めて積分
を行なって行く。図5に積分範囲決定処理を模式的に示
した。この図5の例では視差がdである画素群X1 〜X
j-1 が第1の積分範囲41、視差がdx である画素群X
j 〜Xn-1 が第2の積分範囲43、視差がdである画素
群Xn 〜Xs が第3の積分範囲45になっている例を示
している。処理しようとする画素が所定視差の画素か否
かの判断は、所定視差判断手段21により行なう。
【0046】所定視差を示す画素群の各画素での傾きを
積分するときには、数学においては既知である部分積分
法を適用する。基本式は、 ∫f(x)dx=xf(x)−∫xf’(x)dx ・・・(10) である。ただし、(10)式において、左辺は通常積分
であり、右辺第1項は被積分関数に変数xを乗じたもの
であり、右辺第2項は被積分関数を微分したものに変数
xを乗じたものである。
【0047】量子化した表現では微分部分のf’(x)
は通常(xi −xi-1 )で表す。したがって、本願では
積分値F(x)は、 F(x)=xf(x)−Σx(xi −xi-1 ) ・・・(11) で求める。すなわち、f(x)が量子化された量なので
f’(x)は差分をもって代替したのである。この(1
1)式で積分値を得ると、第1項は面の傾き値そのもの
に積分開始点からの連続する画素の数(連続積分数とも
いう)を掛けたものとなるから、積分誤差の累積の無い
値になる。一方、第2項では隣り合う面の傾きの差分を
連続積分数だけ加算してゆくので積分誤差が累積される
値になる。そこで、この発明においては、以下の処理を
とる。
【0048】先ず、積分範囲の画素群のうちの偶数番目
の画素での傾きそれぞれを基準にして、以下の(a) 〜
(c) の処理により各測定値までの積分値(偶数基準積分
値)Ye(i)をそれぞれ求める。また、積分範囲の画
素群のうちの奇数番目の画素での傾きそれぞれを基準に
して、以下の(a) 〜(c) の処理により各測定値までの積
分値(奇数基準積分値)Yo(i)をそれぞれ求める。
そして、前記偶数基準積分値Ye(i)と、奇数基準積
分値Yo(i−1)、Yo(i)またはYo(i+1)
のいずれかとの平均値を、各測定値までの最終的な積分
結果Y(i)とする。ただし、iは測定値の並び番号で
ある。
【0049】(a).前記基準とする画素での傾きと、これ
に隣接する画素での傾きとの差分を求め、該差分に所定
の係数を乗算することで部分積分要素を求め、かつ、該
部分積分要素をそれ以前然に求めた部分積分要素に累積
する処理。
【0050】(b).前記基準とする画素での傾きに前記所
定の係数を乗算しかつこの乗算結果から前記累積した部
分積分要素を減算し、該減算結果を前記基準とする測定
値までの積分値とする処理。
【0051】(c).前記(a) および(b) の処理を各基準と
する画素での傾きに対しそれぞれ実施して各基準とする
画素までの傾きの積分値をそれぞれ得ると共に、該基準
とする画素に隣接する画素までの傾きの積分値は、該基
準とする画素について前記(a) および(b) の処理で求め
た積分値で補完する処理。
【0052】この実施の形態の場合は、上記(a) 〜(c)
を具体的には以下のように実行する。
【0053】偶数基準積分値Ye[i]は、 Y0 [i]=n・(x[i]−x[i−1]) (12a) Ae=ΣY0 [i] (12b) Ye[i]=n・(x[i])−Ae (12c) により求める。ただし、i=n=2、4、6、・・・
(偶数)である。そして、Ye[i+1]はYe[i]
により補完する。ここで、Aeは偶数基準積分値を算出
する際の累積した部分積分要素である。
【0054】また、奇数基準積分値Yo[i]は、 Y1 [i]=(n−1)・(x[i]−x[i−1]) (13a) Ao=ΣY1 [i] (13b) Yo[i]=(n−1)・(x[i])−Ao (13c) により求める。ただし、i=n=1、3、5、・・・
(奇数)である。そして、Yo[i+1]はYo[i]
により補完する。ここで、Aoは奇数基準積分値を算出
する際の累積した部分積分要素である。
【0055】また、最終積分結果Y[i]は、 Y[i]1 =(Ye[i]+Yo[i+1])/2 (14a) Y[i]2 =(Ye[i]+Yo[i])/2 (14b) または Y[i]3 =(Ye[i]+Yo[i−1])/2 (14c) で求まる平均値のうち、単発ノイズなどに起因する傾き
異常を抑制する効果が大きな平均値を最終積分結果とす
る。
【0056】なお、上記の12a式や13a式では差分
は基準とする画素x[i]に対し降順方向で隣接する画
素X[i−1]との間でとっているが、場合によって
は、基準とする画素に対し昇順方向で隣接する画素との
間で差分をとっても良い。
【0057】この発明の方法によれば、隣接する画素で
の傾き同士の差分の積分として、(偶数番目−奇数番
目)という差分の積分と、(奇数番目−偶数番目)とい
う差分の積分とが別々なされることになる。このように
別々の積分がなされると、例えばある画素での傾き値が
突起状のノイズが乗った状態の傾き値である場合、奇数
番目の画素を基準とする積分においてはこの突起状ノイ
ズは例えば正のノイズとして積分されるが、偶数番目の
画素を基準とする積分においてはこの突起状ノイズは負
のノイズとして積分されることになる。そこで、偶数番
目の画素を基準とする積分値と奇数番目の画素を基準と
する積分値とのうち、連続積分数が同じである積分値同
士の平均をとると上記正のノイズと負のノイズとは相殺
されてノイズを除去できる。すなわち、単発ノイズが積
分誤差として累積されない方法が実現される。
【0058】これについて具体例により説明する。視差
が同じ画素群であって各画素での傾きが後記の表1のx
[1]〜x[28]のようなデータについて考える。し
かも、画素番号10番および20番において突起状のノ
イズがそれぞれ乗っているデータを考える。ここで、偶
数基準積分値Ye[i]は上記12a〜12c式により
求まり、奇数基準積分値Yo[i]は上記13a〜13
c式によりそれぞれ求まる訳であるが、理解を深めるた
めに、いくつかを求めてみる。
【0059】先ず、Ye[1]は0とする。
【0060】次にYe[2]を求める。
【0061】Y0 [2]=n・(x[2]−x[1])
=2・(1−1)=0 Ae=Y0 [2]=0 Ye[2]=n・x[2]−Ae=2・1−0=2 よって、Ye[2]=2となる。またYe[3]はYe
[2]で補完するので、Ye[3]=2となる。
【0062】次にYe[4]を求める。
【0063】Y0 [4]=n・(x[4]−x[3])
=4・(1−1)=0 Ae=Y0 [2]+Y0 [4]=0+0=0 Ye[4]=n・x[4]−Ae=4・1−0=4 よって、Ye[4]=4となる。またYe[5]はYe
[4]で補完するので、Ye[5]=4となる。
【0064】以下、同様にして、偶数番目の画素の傾き
を基準とした偶数基準積分値Ye(i)を求める。その
結果を表1のYe[i]の欄に示す。
【0065】一方、奇数基準積分値は次のように求め
る。
【0066】先ず、Yo[1]は0とする。x[1]に
対するx[i−1]は今回の積分範囲外の値すなわち所
定視差とは異なる視差であるので積分値としては0を与
えている。なぜならこの処理を行なわないと、積分範囲
の境界にあたる画素の処理の際に、画像によっては異常
値が積分されてしまうからである。Yo[2]はYo
[1]で補完するので、Yo[2]=0となる。
【0067】次に、Yo[3]を求める。
【0068】Y1 [3]=(n−1)・(x[3]−x
[2])=(3−1)・(1−1)=0 Ao=Y1 [3]=0 Yo[3]=(n−1)・x[3]−Ao=(3−1)
・1−0=2 よって、Yo[3]=2となる。またYo[4]はYo
[3]で補完するので、Yo[4]=2となる。
【0069】次に、Yo[5]を求める。
【0070】Y1 [5]=(n−1)・(x[5]−x
[4])=(5−1)・(1−1)=0 Ao=Y1 [3]+Y1 [5]=0+0=0 Yo[5]=(n−1)・x[5]−Ao=(5−1)
・1−0=4 よって、Yo[5]=4となる。またYo[6]はYo
[5]で補完するので、Yo[6]=4となる。
【0071】以下、同様にして、奇数番目の画素の傾き
を基準とした奇数基準積分値Yo(i)を求める。その
結果を表1のYo[i]の欄に示す。
【0072】次に、最終積分結果Y[i]を求める。こ
こでは、上記の14a〜14c式それぞれに従いY
[i]1 、Y[i]2 、Y[i]3 をそれぞれ求めてみ
る。その結果をそれぞれ表1のY[i]1 、Y[i]
2 、Y[i]3 の各欄にそれぞれ示す。なお、表1には
比較のために通常積分による結果も「通常」という欄に
示してある。表1から分かるように、Y[i]1 の場合
は、突起状のノイズに起因して画素番号10、11、2
0、21それぞれに異常値が認められる。Y[i]2
場合は、突起状のノイズに起因して画素番号11、21
それぞれに異常値が認められる。Y[i]3 の場合は、
突起状のノイズに起因する異常値は除去されている。し
たがってこの場合は、Y[i]3 =(Ye[i]+Yo
[i−1])/2に従って最終積分結果を求めるのが良
いことが分かる。これは、Y[i]3 のときが、偶数基
準積分値を求める際の所定の計数nと奇数基準積分値を
求める際の所定の計数n−1とが整合した状態、すなわ
ち連続積分数が同じ状態で平均をとることになるからで
ある。ただし、Y[i]1 、Y[i]2 の場合も、突起
状のノイズは限られた画素についてのみ出現するに止ま
り積分結果には累積されず、かつ、定常的な積分は行な
われるので、仕様によってはY[i]1 またはY[i]
2 を最終積分結果とする場合があっても良い。一方、通
常積分では、画素番号10以降の積分値に突起状のノイ
ズがすべて累積されている。通常積分では突起状のノイ
ズを相殺するような操作が入らないので最終的には累積
誤差が大きくなってしまい、その誤差の乗り方が画面の
走査線ごとに一般的には大きく異なっているので積分後
の画面には大きな横縞状の雑音が乗ってしまうが、本発
明によればそれを抑制できる。図6には、本発明による
積分と通常積分との相違をより明確にするため、各画素
での傾きx[i]、最終積分結果Y[i]3 、通常積分
結果を併せて示した。
【0073】この第1の実施の形態の形状の再構成方法
および装置によれば、画素単位の傾きの積分を行なう際
に偶数番目の画素を基準にした積分と奇数番目の画素を
基準にした積分を並列に行ない、かつ、それぞれの積分
の際に用いた所定の係数(連続積分数)が整合する画素
同士の積分値(Ye[i]、Yo[i−1])の平均値
を最終積分結果とできる。そのため、撮像の際に一般に
単発で発生する量子化誤差やノイズの影響を相殺しなが
ら傾き値の積分値が得られるので、量子化誤差やノイズ
の影響を受けにくい積分手法が得られる。また、エピポ
ーララインに沿って面の傾きを算出できかつその算出方
向と同じ方向で積分が出来る。そのため、理論的に求め
た傾き値の算出方向に沿った積分値が得られるという利
点を有する。従来のように積分経路を選択する手法をと
った場合、積分経路次第では面の傾き算出方向からずれ
る方向への積分を行なう場合も生じるが本発明はそれを
防止出来る。また、積分範囲の決定を視差に基づいて行
なうので、積分境界を簡易かつ明確に得られる。そのた
め、目的の対象物のみの形状を再構成できる。
【0074】また、偶数番目の画素を基準にしての隣接
画素との差分と、奇数番目の画素を基準にしての隣接画
素との差分とで、雑音の符号の現れ方が違うことを利用
し、雑音を除去しているので、人為的に積分制御を行な
うなどの積分値に歪みを生じさせ易い手法をとらずに済
むから、画像そのものに依存した再現性の良い積分が行
なえる。
【0075】なお、この発明の形状の再構成方法は例え
ば次のような処理と組み合わせることも出来る。すなわ
ち、カメラ13a,13bを結ぶ線分から被写体30の
着目部分30aまでの奥行き(垂直距離)Dを、ステレ
オ画像法および三角測量の原理により検出する処理と組
み合わせるのである。以下、具体的に説明する。
【0076】図7に示した様に、正弦定理から w/sinθa=b/sinθb=c/sinθc となる。ただし、θa、θb、θcは、カメラ13aと
カメラ13bと被写体30の着目部分30aとによって
構成される三角形の内角である。また、bおよびcは、
該三角形における、カメラ間距離w以外の他の辺の長さ
である。よって、 b=(w/sinθa)・sinθb ・・・(i) となる。また、検出したい奥行きDは例えば D=b・sinθc ・・・(ii) となる。そこで、(ii)式に(i) 式を代入すると、 D=(w・sinθb・sinθc)/sinθa ・・・(iii) となる。
【0077】ここで、θb=π/2−θl,θc=π/
2−θrであり、また、θa=π−θb−θcである。
また、θlおよびθrは上記(a)式、(b)式により
与えられるものである。よって、奥行きDが求まる。
【0078】このようにして求めた奥行きDと、本発明
方法で求めた傾きとを重畳することで細かい凸凹まで再
現することが可能になる。
【0079】ちなみに、ステレオ画像法および三角測量
の原理による形状の再構成方法だけでは、例えば被写体
までの距離が1m程度でカメラ画角13度程度、2台の
カメラ間隔が6.5cm程度でCCDの画素数が640
x480程度の場合、数cm程度の距離分解能しか持て
ず人間の顔などを測定した場合には平面的に見えてしま
っていたが、これに本発明の形状再構成法による結果を
重畳することで鼻などの凸凹を得ることができる。
【0080】2.第2の実施の形態 次に、第2の実施の形態について説明する。この第2の
実施の形態では、差分をとる画素同士の傾きx[i]と
x[i−1]とが同符号か異符号かを検出する。そし
て、x[i]とx[i−1]とが共に正の値あるいは負
の値ならばそのまま第1の実施の形態で説明した処理を
するが、x[i]とx[i−1]との符号が異なる場合
には前記所定の係数(nやn−1)および部分積分要素
の累積値(AeやAo)をそれぞれリセットし、かつ、
それまでの積分で得ている偶数基準積分値Ye[i]お
よび奇数基準積分値Yo[i]をそれぞれ基礎値Ve,
Voとして記憶した後に、それ以降の傾きX[i]につ
いて第1の実施の形態で説明した処理をする。ただし、
その処理で得られる偶数基準積分値に前記基礎値Veを
加算した値(Ve+Ye[i])を当該偶数基準積分値
とし、その処理で得られる奇数基準積分値に前記基礎値
Voを加算した値(Vo+Yo[i])を当該奇数基準
積分値とする。
【0081】図8はこの第2の実施の形態の形状の再構
成方法の実施に好適な装置50を示すブロック図であ
る。図1を用い説明した装置10が有していた構成成分
に加え、傾き面符号判定手段51と、基礎値記憶手段5
3と、第1の加算手段55と、第2の加算手段57とを
有した構成の装置となっている。
【0082】傾き面符号判定手段51は差分をとる画素
同士の傾きx[i]とx[i−1]の符号を判定し、両
者が異符号の場合は後段の回路に指示信号Scを出力す
る。この指示信号Scは積分連続数計数手段23、偶数
基準積分値算出手段25、奇数基準積分値算出手段27
および基礎値記憶手段53にそれぞれ出力される。この
指示信号Scは、積分連続数計数手段23に対しては積
分連続数をリセットさせる信号となり、偶数基準積分値
算出手段25および奇数基準積分値算出手段27に対し
ては累積した部分積分要素Ae、Aoをリセットさせる
信号となる。さらにこの指示信号Scは、基礎値記憶手
段53に対しては現在得られている偶数基準積分値Ye
[i]を基礎値Veとしてラッチしかつ現在得られてい
る奇数基準積分値Yo[i]を基礎値Voとしてラッチ
させるラッチ信号となる。なお、基礎値記憶手段43は
初期状態では基礎値Ve、Voとして0を記憶している
ものとする。
【0083】次に、この第2の実施の形態の処理方法の
理解を深めるために具体例により処理手順を説明する。
視差が同じ画素群であって各画素での傾きが後記の表2
のx[1]〜x[28]のようなデータについて考え
る。しかも、画素番号16番において傾きの符号が負に
変化しているデータを考える。
【0084】画素番号1から15までのデータについて
は第1の実施の形態において説明した手順で偶数基準積
分値Ye[i]および奇数基準積分値Yo[i]を順次
に求められる。ところがこの例の場合では、画素番号1
6のデータを処理しようとしたときデータの符号が変化
したことを、傾き面符号判定手段41は検出する。する
と、傾き面符号判定手段41は指示信号Scを各構成成
分23、25、27、53にそれぞれ出力する。この指
示信号Scに応じ、基礎値記憶手段53は、(i−1)
番目まで積分されてきた積分値すなわちここでは画素番
号15番目までの偶数基準積分値Ye[15]=104
および奇数基準積分値Yo[15]=218を、基礎値
VeおよびVoとしてそれぞれ記憶する。また、この指
示信号Scに応じ積分連続数計数手段は積分連続数nを
初期値(0)にリセットし、偶数基準積分値算出手段2
5および奇数基準積分値算出手段27はそれぞれ累積し
た部分積分要素Ae、Aoを初期値(0)にリセットす
る。次に、画素番号16を画素番号1とみなした状態で
画素番号16以降のデータを第1の実施の形態と同様な
手順で処理する。具体的には次のような処理が行なわれ
る。
【0085】画素番号16のデータについての偶数基準
積分値Ye[16]は、この画素番号を1とみなして処
理がされるので、何ら手当がないとしたら0とされる。
しかし、ここでは基礎値Veの値が104となっている
ので、画素番号16のデータについての偶数基準積分値
Ye[16]は、結局、0+104=104になる。ま
た、画素番号16のデータについての奇数基準積分値Y
o[16]は、この画素番号が1とみなして処理がされ
るので、何ら手当がないとしたら0とされる。しかし、
ここでは基礎値Voの値が218となっているので、画
素番号16のデータについての奇数基準積分値Yo[1
6]は、結局、0+218=218になる。また、画素
番号17のデータについての奇数基準積分値Yo[1
7]は、Yo[16]により補完するので、218にな
る。
【0086】次に、画素番号17についての偶数基準積
分値Ye[17]は、この画素番号を2とみなして処理
がされるので、何ら手当がないとしたら、上記の12a
〜12cにより求められるので、次のようになる。
【0087】Y0 [17]=2・(x[17]−x[1
6])=2・(−16−(−15))=−2 Ae=−2 Ye[17]=2・(x[17])−Ae=2・(−1
6)−(−2)=−30 しかし、(Ve+Ye[i])の処理がなされるので、
画素番号17のデータについての偶数基準積分値Ye
[17]は、結局、−30+104=74になる。ま
た、偶数基準積分値Ye[18]は、Ye[17]によ
り補完するので、74になる。
【0088】画素番号18以降について上記の手順で処
理をそれぞれして偶数基準積分値Ye[i]および奇数
基準積分値Yo[i]を求める。この結果を表2のYe
[i]およびYo[i]の欄にそれぞれ示す。
【0089】最終積分結果は、第1の加算手段55およ
び第2の加算手段57の出力の平均値とする。平均値の
とり方は、第1の実施の形態と同様Y[i]1 、Y
[i]2、Y[i]3 のいずれかとできる。ただし、こ
の第2の実施の形態の場合もY[i]3 =(Ye[i]
+Yo[i−1])/2に従い平均値を求めるのが積分
誤差の低減のうえで好ましい。図9には、本発明による
積分と通常積分との相違をより明確にするため、各画素
での傾きx[i]、最終積分結果Y[i]3 、通常積分
結果を併せて示した。
【0090】この第2の実施の形態の方法によれば、デ
ータが正負に亘るものであっても積分が可能になるの
で、第1の実施の形態に比べこの発明の適用範囲が広が
る。
【0091】上述においては2眼のステレオ画像で説明
したが、3眼以上の多眼のステレオ法を適用しても良
い。その場合は各位置で得られた第1〜第nまでの画像
の対として考えればよいので本発明を適用できることは
いうまでもない。
【0092】また、ステレオカメラで撮像せずに他の手
段で距離画像あるいは視差を得ても、その後に本手法を
適用できることも明白である。前者の例としては、例え
ば、1台のカメラを移動して複数位置からの濃淡画像を
得る方法が挙げられる。
【0093】また上述においては画素単位で検出した傾
きの処理に本発明の測定値処理方法を適用した例を説明
したが、本発明の測定値処理方法は上記の傾きの積分に
限られず、他の測定値を積分する処理にも広く適用出来
る。
【0094】
【表1】
【0095】
【表2】
【0096】
【発明の効果】上述した説明からも明らかなように、こ
の発明の測定値処理方法および形状の再構成方法によれ
ば、測定値群のうちの偶数番目の測定値それぞれを基準
にして、所定の処理により各測定値までの積分値Ye
[i]をそれぞれ求める。また、前記測定値群のうちの
奇数番目の測定値それぞれを基準にして、所定の処理に
より各測定値までの積分値Yo[i]をそれぞれ求め
る。そして、前記偶数基準積分値Ye(i)と、奇数基
準積分値Yo(i−1)、Yo(i)またはYo(i+
1)のいずれかとの平均値を、各測定値までの最終的な
積分結果Y(i)とする。そのため、誤差推定や積分経
路の選択などの人為的な作業を行なうことなく積分誤差
の累積を低減出来る。そのため、突起状のノイズや量子
化ノイズの影響を受けにくい測定値処理や形状の再構成
が行なえる。
【0097】またこの発明の形状の再構成装置によれ
ば、形状の再構成方法の発明を容易に実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の装置の全体構成図である。
【図2】2眼ステレオ検出装置に備わる2台のカメラと
被写体との位置関係の説明図である。
【図3】左右画像の対応づけ処理と視差の説明図であ
る。
【図4】輝度比算出処理および傾き検出処理の説明図で
ある。
【図5】積分範囲の決定処理の説明図である。
【図6】第1の実施の形態での処理結果を示す図であ
る。
【図7】奥行き(距離値)の算出処理の説明図である。
【図8】第2の実施の形態の装置の全体構成図である。
【図9】第2の実施の形態での処理結果を示す図であ
る。
【符号の説明】
10:第1の実施の形態の形状の再構成装置 11:傾き検出手段 13:2眼ステレオ検出装置 13a:左カメラ 13b:右カメラ 15:濃淡画像・視差記憶手段 17:輝度比計算手段(奥行き計算手段も含む) 19:傾き記憶手段 21:所定視差判断手段 23:積分連続数計数手段 25:偶数基準積分値算出手段 27:奇数基準積分値算出手段 29:最終積分値算出手段 30:被写体 30a:被写体の着目部分 50:第2の実施の形態の形状の再構成装置 51:傾き面符号判定手段 53:基礎値記憶手段 55:第1の加算手段 57:第2の加算手段

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定値群の各測定値を積分し目的の測定
    結果を得る測定値処理方法において、 前記測定値群のうちの偶数番目の測定値それぞれを基準
    にして、以下の(a) 〜(c) の処理により各測定値までの
    積分値(偶数基準積分値)Ye(i)をそれぞれ求め、 前記測定値群のうちの奇数番目の測定値それぞれを基準
    にして、以下の(a) 〜(c) の処理により各測定値までの
    積分値(奇数基準積分値)Yo(i)をそれぞれ求め、 前記偶数基準積分値Ye(i)と、奇数基準積分値Yo
    (i−1)、Yo(i)またはYo(i+1)のいずれ
    かとの平均値を、各測定値までの最終的な積分結果Y
    (i)とすることを特徴とする測定値処理方法(ただ
    し、iは測定値の並び番号である)。 (a).前記基準とする測定値と、これに隣接する測定値と
    の差分を求め、該差分に所定の係数を乗算することで部
    分積分要素を求め、かつ、該部分積分要素をそれ以前に
    求めた部分積分要素に累積する処理。 (b).前記基準とする測定値に前記所定の係数を乗算しか
    つこの乗算結果から前記累積した部分積分要素を減算
    し、該減算結果を前記基準とする測定値までの積分値と
    する処理。 (c).前記(a) および(b) の処理を各基準とする測定値に
    対しそれぞれ実施して各基準とする測定値までの積分値
    をそれぞれ得ると共に、該基準とする測定値に隣接する
    測定値までの積分値は、該基準とする測定値について前
    記(a) および(b) の処理で求めた積分値で補完する処
    理。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の測定値処理方法におい
    て、 前記最終的な積分結果Y(i)を求める際は、 偶数基準積分値Ye(i)と奇数基準積分値Yo(i−
    1)との平均値、偶数基準積分値Ye(i)と奇数基準
    積分値Yo(i)との平均値および偶数基準積分値Ye
    (i)と奇数基準積分値Yo(i+1)との平均値のう
    ちの、測定値異常の抑制が大となる平均値を、最終積分
    結果Y(i)とすることを特徴とする測定値処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の測定値処理方法におい
    て、 前記差分をとる測定値同士が同符号か異符号かを判定す
    る処理を追加し、 ある測定値を処理する際に前記測定値同士が異符号と判
    定された場合は、前記所定の係数および部分積分要素の
    累積値をそれぞれリセットし、かつ、それまでの積分で
    得ている偶数基準積分値および奇数基準積分値をそれぞ
    れ基礎値Ve,Voとして記憶した後に、当該ある測定
    値以降の測定値について前記(a) 〜(c)の処理を実施
    し、然も、 前記(a) 〜(c) の処理で得られる偶数基準積分値に前記
    記憶した基礎値Veを加算した値を当該偶数基準積分値
    とし、前記(a) 〜(c) の処理で得られる奇数基準積分値
    に前記記憶した基礎値Voを加算した値を当該奇数基準
    積分値とすることを特徴とする測定値処理方法。
  4. 【請求項4】 被写体の傾きを画素単位で検出し、該検
    出した傾きを積分することにより前記被写体の形状を再
    構成するに当たり、 偶数番目の画素で検出された傾きそれぞれを基準にし
    て、以下の(a) 〜(c) の処理により各画素までの傾きの
    積分値(偶数基準積分値)Ye(i)をそれぞれ求め、 奇数番目の画素で検出された傾きそれぞれを基準にし
    て、以下の(a) 〜(c) の処理により各画素までの傾きの
    積分値(奇数基準積分値)Yo(i)をそれぞれ求め、 前記偶数基準積分値Ye(i)と、奇数基準積分値Yo
    (i−1)、Yo(i)またはYo(i+1)のいずれ
    かとの平均値を、各測定値までの最終的な積分結果Y
    (i)とすることを特徴とする形状の再構成方法(ただ
    し、iは画素の並び番号である)。 (a).前記基準とする画素での傾きと、これに隣接する画
    素での傾きとの差分を求め、該差分に所定の係数を乗算
    することで部分積分要素を求め、かつ、該部分積分要素
    をそれ以前に求めた部分積分要素に累積する処理。 (b).前記基準とする画素に前記所定の係数を乗算しかつ
    この乗算結果から前記累積した部分積分要素を減算し、
    該減算結果を前記基準とする画素までの積分値とする処
    理。 (c).前記(a) および(b) の処理を各基準とする画素に対
    しそれぞれ実施して各基準とする画素までの積分値をそ
    れぞれ得ると共に、該基準とする画素に隣接する画素ま
    での積分値は、該基準とする画素について前記(a) およ
    び(b) の処理で求めた積分値で補完する処理。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の形状の再構成方法にお
    いて、 最終的な積分結果Y(i)を求める際は、 偶数基準積分値Ye(i)と奇数基準積分値Yo(i−
    1)との平均値、偶数基準積分値Ye(i)と奇数基準
    積分値Yo(i)との平均値および偶数基準積分値Ye
    (i)と奇数基準積分値Yo(i+1)との平均値のう
    ちの、傾き異常の抑制が大となる平均値を、最終積分結
    果Y(i)とすることを特徴とする形状の再構成方法。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の形状の再構成方法にお
    いて、 前記差分をとる画素での傾き同士が同符号か異符号かを
    判定する処理を追加し、 ある画素の処理の際に異符号と判定された場合は、前記
    所定の係数および部分積分要素の累積値をそれぞれリセ
    ットし、かつ、それまでの積分で得ている偶数基準積分
    値および奇数基準積分値をそれぞれ基礎値Ve,Voと
    して記憶した後に、当該ある画素以降の画素について前
    記(a) 〜(c) の処理を実施し、然も、 前記(a) 〜(c) の処理で得られる偶数基準積分値に前記
    記憶した基礎値Veを加算した値を当該偶数基準積分値
    とし、前記(a) 〜(c) の処理で得られる奇数基準積分値
    に前記記憶した基礎値Voを加算した値を当該奇数基準
    積分値とすることを特徴とする形状の再構成方法。
  7. 【請求項7】 請求項4に記載の形状の再構成方法にお
    いて、 前記積分を行なうに当たり、 被写体を少なくとも2つの異なる位置から撮像し、これ
    ら位置間での前記被写体についての視差を画素単位で求
    め、前記視差が所定範囲となっている画素群を1つの積
    分範囲として前記積分を行なうことを特徴とする形状の
    再構成方法。
  8. 【請求項8】 請求項4に記載の形状の再構成方法にお
    いて、 前記画素単位の傾きは、被写体を少なくとも2つの異な
    る位置から撮像し、該異なる位置から得られる各画像で
    の同一被写***置を見ている画素同士が持つ被写体輝度
    の比に基づいて、検出することを特徴とする形状の再構
    成方法。
  9. 【請求項9】 被写体の傾きを画素単位で検出する傾き
    検出手段を具え、該検出した傾きを積分することにより
    前記被写体の形状を再構成する装置において、 偶数番目の画素で検出された傾きそれぞれを基準にし
    て、以下の(a) 〜(c) の処理により各画素までの傾きの
    積分値(偶数基準積分値)Ye(i)をそれぞれ求める
    偶数基準積分値算出手段と、 奇数番目の画素で検出された傾きそれぞれを基準にし
    て、以下の(a) 〜(c) の処理により各画素までの傾きの
    積分値(奇数基準積分値)Yo(i)をそれぞれ求める
    奇数基準積分値算出手段と、 前記偶数基準積分値Ye(i)と、奇数基準積分値Yo
    (i−1)、Yo(i)またはYo(i+1)のいずれ
    かとの平均値を、各測定値までの最終的な積分結果Y
    (i)とする最終積分値算出手段とを具えたことを特徴
    とする形状の再構成装置(ただし、iは画素の並び番号
    である)。 (a).前記基準とする画素での傾きと、これに隣接する画
    素での傾きとの差分を求め、該差分に所定の係数を乗算
    することで部分積分要素を求め、かつ、該部分積分要素
    をそれ以前に求めた部分積分要素に累積する処理。 (b).前記基準とする画素に前記所定の係数を乗算しかつ
    この乗算結果から前記累積した部分積分要素を減算し、
    該減算結果を前記基準とする画素までの積分値とする処
    理。 (c).前記(a) および(b) の処理を各基準とする画素に対
    しそれぞれ実施して各基準とする画素までの積分値をそ
    れぞれ得ると共に、該基準とする画素に隣接する画素ま
    での積分値は、該基準とする画素について前記(a) およ
    び(b) の処理で求めた積分値で補完する処理。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の形状の再構成装置に
    おいて、 前記最終積分値算出手段は、偶数基準積分値Ye(i)
    と奇数基準積分値Yo(i+1)との平均値、偶数基準
    積分値Ye(i)と奇数基準積分値Yo(i)との平均
    値および偶数基準積分値Ye(i)と奇数基準積分値Y
    o(i+1)との平均値のうちの、予め定めた平均値を
    求める手段であることを特徴とする形状の再構成装置。
  11. 【請求項11】 請求項9に記載の形状の再構成装置に
    おいて、 前記差分をとる画素の傾き同士が同符号か異符号かを判
    定し、異符号と判定された場合には前記所定の係数およ
    び部分積分要素の累積値をそれぞれリセットする指示信
    号を出力する傾き面符号判定手段と、 前記傾き面符号判定手段から出力される前記指示信号に
    より動作し、それまでの積分で得ている偶数基準積分値
    および奇数基準積分値をそれぞれ基礎値Ve,Voとし
    て記憶する基礎値記憶手段と、 前記傾き面符号判定手段から出力される前記指示信号に
    より動作し、前記偶数基準積分値算出手段から出力され
    る積分値に前記基礎値Veを加算してそれを偶数基準積
    分値とする第1の加算手段と、 前記傾き面符号判定手段から出力される前記指示信号に
    より動作し、前記奇数基準積分値算出手段から出力され
    る積分値に前記基礎値Voを加算してそれを奇数基準積
    分値とする第2の加算手段とを具えたことを特徴とする
    形状の再構成装置。
  12. 【請求項12】 請求項9に記載の形状の再構成装置に
    おいて、 前記傾き検出手段は、 被写体を少なくとも2つの異なる位置から撮像し、該異
    なる位置から得られる各画像での同一被写***置を見て
    いる画素同士が持つ被写体輝度の比に基づいて、画素単
    位に傾きを検出する手段であることを特徴とする形状の
    再構成装置。
  13. 【請求項13】 請求項9に記載の形状の再構成装置に
    おいて、 被写体を少なくとも2つの異なる位置から撮像しこれら
    位置間での前記被写体についての視差を画素単位で検出
    する手段と、 画素単位で視差を記憶する手段と、 前記視差が所定視差となっている画素群を検出する所定
    視差判断手段とを具えたことを特徴とする形状の再構成
    装置。
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