JPH1058714A - 記録媒体の上に画像を印刷する方法 - Google Patents

記録媒体の上に画像を印刷する方法

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JPH1058714A
JPH1058714A JP9167738A JP16773897A JPH1058714A JP H1058714 A JPH1058714 A JP H1058714A JP 9167738 A JP9167738 A JP 9167738A JP 16773897 A JP16773897 A JP 16773897A JP H1058714 A JPH1058714 A JP H1058714A
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JP9167738A
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David A Mantell
デイビッド・エイ・マンテル
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    • B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 グレースケール印刷に関して小さな液滴の上
重ね印刷を使用する液体インク印刷方法を提供する。 【解決手段】 走査方向に運動し、所定の解像度におい
て離間配置されるピクセル位置で記録媒体の上にインク
液滴を付着せしめる液滴噴射器を有する液体インク印刷
ヘッドを備えて、記録媒体の上に画像を印刷する方法。
この方法は、合計されると第２インク液滴の液滴容積に
近似する第１個数の第１インク液滴の各々の液滴容積を
決定し、ピクセル位置の選択されたものの中において第
１個数と等しくなるようにサブピクセル位置の個数を選
択し、第１個数で割算された所定の解像度より大きいサ
ブピクセル解像度におけるピクセル位置の選択されたも
のの中においてサブピクセルを離間配置し、離間配置さ
れたサブピクセル位置において第１個数又はそれ以下の
第１インク液滴を付着するステップを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体インク印刷の
方法並びに装置に関するものであり、より詳細には、グ
レースケール印刷に関して小さな液滴の上重ね印刷を使
用する液体インク印刷に関する。
【０００２】
【従来の技術】圧電式、音波式、相変化ワックス・ベー
ス(phase change wax-based)式、又はサーマル式などの
ように、しばしば連続ストリーム型或いはドロップ・オ
ン・デマンド型と呼ばれる形式の液体インクプリンタ
は、液体インクの液滴がそこから記録媒体に向かって方
向付けされる、少なくとも１つの印刷ヘッドを有する。
印刷ヘッドの内部において、当該インクは、複数のイン
ク・コンジット即ちインク流路の中に収容される。出力
パルスは、流路の端部におけるオリフィス即ちノズルか
ら必要に応じてインクの液滴を放出させる。
【０００３】プリンタは、典型的には、パーソナルコン
ピュータのような画像出力装置から受け取った情報を印
刷する。典型的には、この受け取り情報は、フルページ
・ビットマップのようなラスター走査画像の形態の形態
にあるか、或いはページ記述言語で書かれた画像の形態
にある。ラスター走査画像は、各々の走査線がページを
横断して直線的な様式で情報の単一の線を印刷するに足
る十分な情報を内包するようにして、ピクセル情報を表
示するビットから構成される一連の走査線を包含する。
プリンタは、受け取ったビットマップ情報を印刷するこ
とが可能であり、或いは、一旦ピクセル情報から成るビ
ットマップに変換されるページ記述言語で書かれた画像
を印刷することが可能である。
【０００４】プリンタによって印刷されるビットマップ
は、受け取ったビットマップの解像度で印刷されること
が可能である。プリンタは、受け取ったビットマップを
修正し、受け取ったものとは異なった解像度で情報を印
刷することも可能である。いずれにせよ、ほとんどの場
合、印刷される画像の解像度が高くなれば、即ち、印刷
される画像の知覚(perceived)解像度が高くなれば、画
像を見るものによって受け取られる画像もより良好にな
ると、概ね考えられる。従って、大抵のプリンタ製造業
者は、１インチ当りに多くのインク噴射ノズルを有する
印刷ヘッドを製造するか、或いは、受け取ったビットマ
ップを操作し又は変更させる印刷アルゴリズムによって
高い解像度の画像の外観を人工的に形成することによっ
て、高い解像度の画像を印刷しようと努める。
【０００５】ランド他（Lund et al）の米国特許第５，
２７０，７２８号は、インクジェットプリンタのような
ラスター走査装置又は画像形成装置の高速解像生成物を
倍増させる方法と、結果として生じるデータ構造とを説
明する。６００ｄｐｉによる１インチ当り３００ドット
（ｄｐｉ）の論理的なピクセル画像は、対応する非重複
的な(non-overlapping)物理的ドット画像にマッピング
される。プリンタのインクジェットは、ドット画像に応
じて発射され、６００ｄｐｉの解像グリッド・タイミン
グで紙の上に個々の略球形のインク液滴を方向付けし、
印刷されるピクセル画像の水平解像度を効果的に倍増さ
せる。
【０００６】ホルスタン他（Holstun et al）の欧州特
許出願第６２３，４７３号は、インクジェットプリンタ
のキャリッジ走査軸における増大した印刷解像度を説明
する。増大した印刷解像度は、キャリッジ走査方向にお
いてインクジェットカートリッジのキャリッジを運動さ
せることによって、印刷媒体前進方向における第２解像
度の２倍であるその方向における第１解像度を提供する
ようにして達成される。２つのインクの小さな液滴は、
カートリッジの単一通路内における各々の正方形ピクセ
ルの上に発射され、例えば、媒体前進方向における３０
０ｄｐｉの解像度を備えたキャリッジ走査軸において６
００ｄｐｉの解像度を提供する。
【０００７】１９８４年６月２５日に公開された、特開
昭５９−１０９３７５は、ヘッドを前方に運動させる際
にヘッドの走査方向におけるピッチを削減しつつドット
マトリックス・パターンが印刷され、当該パターンは、
ワイヤードット・シリアルプリンタ内においてヘッドを
後方に運動させる際に２分の１ドットピッチだけ印刷ヘ
ッドを上方又は下方に千鳥配列することによって、同じ
線内に印刷される、高いドット密度を備えた印刷を可能
にする方法を説明する。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】本発明の１つの特徴に
従えば、走査方向に運動し、所定の解像度において離間
配置される複数のピクセル位置で記録媒体の上にインク
液滴を付着せしめる液滴噴射器を有する液体インク印刷
ヘッドを備えて、記録媒体の上に画像を印刷する方法が
提供される。
【０００９】
【課題を解決するための手段】当該方法は、ピクセル位
置の１つを満たすために必要な液滴容積を決定し、決定
された液滴容積の液滴を所定の解像度のピクセル位置に
おける記録媒体の上に噴射するために必要な液滴噴射頻
度を決定し、ｎより大きい係数によって決定された液滴
噴射頻度を削減し、およそｎの係数によって縮小された
液滴容積を有する複数のインク液滴を決定された液滴噴
射頻度でピクセル位置の１つ又はほぼその１つの位置に
付着する各ステップを包含する。
【００１０】本発明のもう１つの特徴に従えば、走査方
向に運動し、所定の解像度において離間配置されるピク
セル位置で記録媒体の上にインク液滴を付着せしめる液
滴噴射器を有する液体インク印刷ヘッドを備えて、記録
媒体の上に画像を印刷する方法が提供される。当該方法
は、合計されると第２インク液滴の液滴容積に近似する
第１個数の第１インク液滴の各々の液滴容積を決定し、
ピクセル位置の選択されたものの中において第１個数と
等しくなるようにサブピクセル位置の個数を選択し、第
１個数で割算された所定の解像度より大きいサブピクセ
ル解像度におけるピクセル位置の選択されたものの中に
おいてサブピクセルを離間配置し、離間配置されたサブ
ピクセル位置において第１個数又はそれ以下の第１イン
ク液滴を付着する各ステップを包含する。
【００１１】本発明のもう１つの特徴に従えば、走査方
向に運動し、所定の解像度において離間配置される複数
のピクセル位置で記録媒体の上にインク液滴を付着せし
める液滴噴射器を有する液体インク印刷ヘッドを備え
て、記録媒体の上に画像を印刷する方法が提供される。
当該方法は、合計されると第２インク液滴の液滴容積に
近似する第１個数の第１インク液滴の各々の液滴容積を
決定し、液滴が記録媒体の上におけるインクの拡がりよ
りも速い速度で付着されるようにして、所定の解像度の
ピクセル位置又はほぼその位置に第１個数の第１インク
液滴を噴射するために必要な液滴噴射頻度を決定し、決
定された第１個数の第１インク液滴の１つ又はそれ以上
を付着する各ステップを包含する。
【００１２】
【発明の実施の形態】図１は、本発明を組み込んだイン
クジェットプリンタの部分的な概略的斜視図である。図
２は、本発明が適用され得る画像形成システムの簡略化
された概略的ブロックダイヤグラムである。図３は、印
刷ヘッドによって１×１パターンで付着されるインク液
滴の位置を示す。図４は、本発明を組み込んだインク噴
射ノズル及び付随のヒータを備えたインクジェット印刷
ヘッドを有する、インクジェット印刷カートリッジの概
略的な斜視図である。図５は、小さな液滴で上重ね印刷
する本発明のプリンタによって付着されるインク液滴の
位置を示す。図６は、用紙前進方向に離間配置されるサ
ブピクセル・グルーピングのサブピクセルを備えた小さ
な液滴の上重ね印刷を使用する、本発明のプリンタによ
って付着されるインク液滴の位置を示す。図７は、走査
方向に離間配置されるサブピクセル・グルーピングのサ
ブピクセルを備えた小さな液滴の上重ね印刷を使用す
る、本発明のプリンタによって付着されるインク液滴の
位置を示す。
【００１３】図１は、キャリッジレール１６によって支
持されたキャリッジ１４の上に装着されるインクジェッ
ト印刷ヘッドカートリッジ１２を有するインクジェット
プリンタ１０である、１種の液体インクプリンタの部分
的な概略的斜視図である。印刷ヘッドカートリッジ１２
は、電気ケーブル２２を介してプリンタ１０のコントロ
ーラ２１から受け取られた電気信号の制御を受けてイン
クの液滴を選択的に放出する、サーマル式インクジェッ
ト印刷ヘッド２０に供給するためのインクを収容するハ
ウジング１８を包含する。印刷ヘッド２０は、インクを
ハウジング１８から夫々のインク噴射器に搬送する複数
のインク・コンジット即ちインク流路（図示略）を内包
するものであり、それらのインク噴射器は、オリフィス
即ちノズル（これもまた図示略）を介してインクを噴射
する。印刷の際、キャリッジ１４は、一定の速度で矢印
２４の方向においてキャリッジレール１６に沿って往復
運動し即ち前後に走査する。印刷ヘッドカートリッジ１
２が紙又は透明陽画のシートのような記録媒体２６を横
断して前後に往復運動するとき、インクの液滴は、紙の
シート２６に向かって印刷ヘッドノズルの選択されたも
のから放出される。インク噴射オリフィス即ちノズル
は、典型的には、走査方向２４に対して実質的に垂直な
線形配列で配列される。キャリッジ１４の各々の通過の
間、記録媒体２６は、静止位置に保持される。しかしな
がら、各々の通過の終了時には、記録媒体は、矢印２８
の方向において、プリンタコントローラ２１の制御を受
けるステップ送り機構によって、用紙前進方向に前送り
され即ちステップ送りされる。従って、その印刷ヘッド
及び印刷のより詳細な説明に関しては、米国特許第４，
５７１，５９９号及び米国再発行特許第３２，５７２号
を参照されたい。
【００１４】コントローラ２１のような従来的であるか
又は汎用のマイクロプロセッサに関するソフトウェア命
令によって、画像形成、印刷、文書及び／又は用紙の処
理制御機能及び論理をプログラムして実行することは、
周知且つ平凡である。このことは、様々な先行する特許
及び商業的製品によって教示される。そのようなプログ
ラミング即ちソフトウェアは、当然ながら、利用される
特定の機能、ソフトウェア形式、及びマイクロプロセッ
サ又はその他のコンピュータシステムに応じて変化し得
るものであるが、本文において提供されたような機能的
説明から、或いはソフトウェア及びコンピュータ分野に
おける一般的な知識と共に従来的である機能の先行的な
知識から、不当な実験なしで利用可能であるか又は容易
にプログラム可能であることになる。それは、Ｃ＋＋の
ようなオブジェクト指向的なソフトウェア開発環境を包
含することが可能である。代替的に、本開示のシステム
即ち方法は、標準的な論理回路を使用し、或いはＶＬＳ
Ｉ設計を使用する単一チップを使用して、部分的又は完
全にハードウェアで実行されることも可能である。
【００１５】キャリッジ１４は、それに取付けられたベ
ルト３８によって、走査方向２４において前後に移動さ
れる。ベルト３８は、第１回転プーリ４０及び第２回転
プーリ４２によって駆動される。第１回転プーリ４０も
また、インクジェットプリンタのコントローラ２１の制
御を受けて可逆モータ４４によって駆動される。キャリ
ッジを運動させるための歯付きベルト／プーリシステム
に加えて、当該分野における熟練技術者には周知である
ケーブル／キャプスタン、親ネジ又はその他の機構を使
用することによって、キャリッジの運動を制御すること
もまた実行可能である。
【００１６】キャリッジレール１６に沿ったキャリッジ
１４の運動及び／又は位置を制御するために、プリンタ
は、エンコーダ・ストリップ４６を有するエンコーダを
包含するものであり、そのストリップは、パターン４８
における一連の基準マークを包含する。パターン４８
は、印刷ヘッドキャリッジ１４に取付けられるフォトダ
イオード／光源のようなセンサ５０によって感知され
る。センサ５０は、感知されたパターン４８の基準マー
クを表わす電気信号をプリンタコントローラに送信する
ケーブル５２を包含する。ロータリーエンコーダのよう
なその他の周知のエンコーダもまた実行可能である。
【００１７】インクジェットプリンタ１０は、図２の基
本的な画像処理システム５３の中に包含される。システ
ム５３において、画像入力端末５４からの文書即ち画像
の電子表示は、典型的にはピクセルを包含する装置の物
理的特性に関連するフォーマットにおける、原稿画像又
はその他の供給源からの所定の様式の電子的なデジタル
データに由来する。典型的な画像入力端末は、スキャ
ナ、パーソナルコンピュータのようなコンピュータ画像
ジェネレータ、及び画像記憶装置を包含する。画像処理
装置５５を介して送信される電子的なデジタルデータ信
号は、画像記憶装置、プリンタ１０のようなプリンタ５
７、又はディスプレイを包含し得る画像出力端末５６に
おいて適切に複製されるべく処理される。プリンタ５７
は、圧電式、音波式、相変化ワックス・ベース式、又は
サーマル式を包含する連続ストリーム型プリンタ或いは
ドロップ・オン・デマンド型プリンタを包含する多くの
形式のプリンタを包含することが可能であり、それらの
各々は、記録媒体の上に液体インクを付着させる液体イ
ンク印刷ヘッドを包含する。画像データの操作は、画像
処理装置ばかりでなく、画像出力端末においても行われ
ることが可能である。
【００１８】図３は、当該分野では周知であるように、
印刷ヘッドによって１×１パターンで付着されるインク
液滴の位置を示す。そのような印刷ヘッドでは、１イン
チ当り３００スポットでの印刷の場合、ピクセルは、概
略的に示されたような印刷ヘッドのマーキング変換器の
間の間隙が概ねＳである、寸法Ｓを有する正方形グリッ
ドの上に配置される。概略的に三角形として示され、夫
々に単一の変換器６１を随伴しているノズル６０は、図
示されたような走査方向Ｘで記録媒体を横断してトラバ
ースする。等方性エッチングによって形成される丸くな
った特徴を有するもの、或いはプラズマエッチングによ
って形成される角張ったか又は台形の特徴を有するもの
のような、その他のノズル形状もまた実行可能である。
音波変換器によって生成される音波生成式インク液滴も
また実行可能である。ピッチとしても知られる指定の間
隔Ｓだけ互いに離間配置されるマーキング変換器は、所
定の解像度において複数のピクセル領域を画成するグリ
ッドの上にインクスポット６２を付着せしめるものであ
り、ピクセル領域内に付着されるインクスポットは、間
隔Ｓだけ離間して配置されるピクセル中心６４を有す
る。インクノズル６０は、ここでは間隔Ｄとして示され
ている、グリッド間隙Ｓのほぼ１．４１４（２の平方
根）倍のスポット直径を形成するようにして設計され
る。この間隔は、対角的に隣接するピクセルが接するこ
とを可能にすることによって、ピクセル空間の完全な充
填を提供する。結果として、１×１の印刷（例えば３０
０×３００）において、用紙をカバーするためには少な
くとも１．４１Ｓのスポットが存在しなければならな
い。しかしながら、実際には、インクスポット即ちピク
セルは、用紙の十分なカバーを保証すべく、典型的には
僅かに大きく形成される。
【００１９】液体インク印刷では、高い解像度は、イン
ク液滴の寸法を縮小し且つ印刷ヘッドにおける液滴噴射
器の間隙を縮小させることによって達成され得ることが
周知である。これは、高解像度バイナリー印刷として知
られている。高解像度バイナリー印刷は、グレースケー
ル印刷における改善を提供するものであるが、増大した
解像度の印刷ヘッドを作成するためのスケーリング規制
は、小型のヒータ、流路などが特にそれらの間の間隙が
縮小するときに容易には製造されないので、印刷ヘッド
のコスト及び複雑性を増大させてしまうことになる。
【００２０】解像度は、走査方向において付着されるイ
ンク液滴の量を倍増させ且つ記録媒体をより小さなステ
ップで前送りすることによって増大されることも可能で
ある。この方法は、典型的には３倍以上の印刷ヘッドの
複数通過を使用し且つ記録媒体を正確に前送りすること
によってもまた実行される。必要とされる多数回の通過
は、プリンタの生産性を大きく低減させてしまうことに
なる。これらの形式の解像度の増大は、記録媒体の上に
おける余りに多過ぎるインクの付着という欠陥をもたら
す可能性もある。
【００２１】高解像度バイナリー印刷に関する第２の問
題点は、記録媒体の上に配置される液滴の方向性即ち正
確さが出力画像の品質における主要な役割を演ずるとい
うことである。用紙の上に付着されるとき液滴がずれて
方向付けされる場合には、増大した解像度の印刷から獲
得される品質が喪失してしまう可能性もある。結果とし
て、高解像度のバイナリー印刷が低解像度のバイナリー
印刷と比べれば画像の解像度を改善することが可能であ
るにしても、高解像度バイナリー印刷は、増大する複雑
性の故に多くの点で不都合なのである。
【００２２】用紙前進方向における単一の液滴毎にキャ
リッジ走査方向において２つの液体インク液滴を付着せ
しめ、それによって用紙前進方向に関するキャリッジ走
査軸における解像度を倍増させることもまた実行可能で
ある。走査方向における解像度を倍増させるそのような
方法は、印刷ヘッドの単一の通過において或いは印刷ヘ
ッドの２回又はそれ以上の通過において液滴を付着させ
ることによって達成されることも可能である。いずれに
せよ、結果として生じる画像は、２分の１だけ縮小され
た液滴容積を有する２つのインク液滴がピクセル領域の
白い空間を完全にカバーする十分なものであるので、本
質的には同じように見える。
【００２３】これらの方法の各々は、印刷の解像度を或
る程度まで改善することが可能であるが、各々の方法
は、各々の方法がそれでもなお本質的にはバイナリー印
刷方法であるので、複製されることが可能であるグレー
レベルの個数に限定される。しかしながら、液体インク
によるグレースケール印刷は、各々の液滴が異なった液
滴中心を有するがピクセル空間の中心の近傍に集合され
るようにして、ピクセル空間内において不均一又は一様
に離間配置される多くの小さなインク液滴を付着させる
ことによって大きく改善され得ることが判明している。
これらの液滴は、各々の液滴のインクが混ざって大きな
単一の液滴に拡がるようにして、ピクセル空間内におい
て迅速に連続して付着される。所定のインク拡散特性を
有するインクを選択することによって、部分的に重複す
るインク液滴は、部分的に重複する液滴から結果として
生じるスポット寸法が同じ量のインクを有する単一液滴
の寸法及び形状に近似する傾向になるようにして、キャ
リッジ走査方向におけるよりも用紙前進方向において大
きな量で拡がる。その結果、上重ね印刷として周知であ
る本発明は、複数の通過を要求することになる互いの頂
部における複数液滴の印刷の必要なしで、或いは、部分
的な記録媒体前送りステップによる複数通過を形成する
必要なしで、即ち印刷ヘッドの解像度を増大させる必要
なしで、増大したグレースケール解像度を提供する。
【００２４】隣接する液滴の間の間隙が縮小されるよう
にして、液滴容積を縮小し且つ発射頻度即ち液滴噴射比
率を増大させることによって、上重ね印刷は機能する。
隣接する液滴は、典型的には３分の１か又はそれ以上の
大きな重複量を有し、それが、重複の軸に直交する方向
にインクを拡散させることになる。液滴が印刷ヘッドの
同一の通過において迅速に連続して付着されるので、付
着させるための時間量は、インク特性が適切に選択され
る場合には、拡散させるための時間量より少ない。選択
されるインクは、インク拡散が非常に少ないか又は全く
生じない緩慢乾燥インクであるべきではなく、液滴が不
規則に形成され光学密度が大きく削減されるようにし
て、インクが紙の繊維に沿って拘束されずに拡散する急
速乾燥インクであるべきでもない。緩慢乾燥インクと急
速乾燥インクの両極端の間に留まる中速度乾燥インク
は、十分な拡散が単一液滴の寸法及び形状と密接に近似
して生じるように、拡散及び乾燥の時間の特性を釣り合
わせる。十分な拡散は、液滴が同一の通過において印刷
されるとき、用紙前進方向において隣接して部分的に重
複する液滴の間におけるいかなる間隙をも満たすことに
なる。インク拡散は、熱、マイクロ波のような放射又は
圧力を包含する、記録媒体に対するエネルギーの適用に
よって支援されることも可能である。
【００２５】用紙の種類もまた、液滴拡散における重要
なファクターである可能性がある。例えば、スプリング
ヒル６Ｔ（Springhill 6T）用紙は、ゼロックス再生（X
eroxRecycled）用紙よりも急速に濡れることが判明して
いる。結果として、用紙の選択及び液体インクの選択に
よって、液滴拡散は、所望の印刷結果を達成するために
最適化されることが可能である。例えば、下書きモード
又は高品質モードのような異なった品質の印刷モード
は、インクばかりでなく、記録媒体の選択によっても実
行され得ることになる。
【００２６】図４は、走査方向ではない即ち用紙前進方
向に沿って図２で説明されたノズルの間隙Ｓに等しい間
隔Ｓだけ離間配置される複数のノズル７０を包含する本
発明の印刷ヘッド２０を示す。例えば、間隙Ｓは、用紙
前進方向における１インチ当り３００スポットのもので
あることが可能である。間隙Ｓは、１インチ当り３００
スポットに留まるが、ノズル７０の各々によって付着さ
れるインクの量は、係数ｎによって縮小され、その発射
頻度は、ｎより大きい係数によって増大される。結果と
して、本発明の所望の上重ね印刷を達成するため、ノズ
ル７０のノズル寸法は、ノズル７０の各々に付随するヒ
ータ７２の寸法と同様に縮小される。
【００２７】上重ね印刷のためにノズル７０によって付
着されることが必要なインクの量の決定に際しては、ど
れほどの光学密度かを決定することが重要であり、従っ
て、インク容積は、周知の３００×３００解像度の印刷
におけるインクカバー範囲と同じ量を提供することが必
要になる。連続的な小さな液滴の印刷によってページを
カバーするためにはバイナリー印刷とほぼ同じであるか
又は少ないインクの量を必要とすることが判明してい
る。従って、液滴寸法が縮小され発射頻度が増大される
ことが可能である限り、上重ね印刷は、プリンタの生産
性を減少させることなく画像品質を改善するための実行
可能な方法であることになる。より小さな液滴容積は、
液滴噴射器に関して、より迅速な再充填時間即ち回復時
間という補足的な利点をも提供する。より小さな液滴
は、液滴１個当りでは少ないエネルギーしか必要としな
いので、より多くの噴射器が同時に付勢されることをも
可能にする。スポット寸法を縮小することは、それが１
インチ当り３００スポットから、それでもなお１インチ
当り３００スポットで離間配置される１インチ当り６０
０スポットのスポット寸法まで縮小されようと、所定の
中間的なスポット寸法まで縮小されようとに関わらず、
画像品質を改善する。最も明るいグレーレベル及びグレ
ーレベルの間の間隙は、スポット寸法によって決定され
る。結果として、説明した本発明は、グレースケールに
おいて大きな改善を提供することが可能である。
【００２８】図５は、図４で示された印刷ヘッドを例証
するために３個の液滴を使用する印刷の具体例である。
図４の印刷ヘッドを使用すれば、上重ね印刷は、サブピ
クセルのグルーピングとしても知られる、１インチ当り
３００スポットの複数のピクセル位置７４内において、
高いアドレス可能度のグリッドにおける印刷によって達
成される。図５では、３回の上重ね印刷が、ほぼ３であ
る係数によって液滴容積を縮小し、３以上である係数に
よって発射頻度を増大させることによって達成される。
図４の説明の印刷ヘッドによる印刷のための妥当なコン
トローラは、印刷ヘッドのノズルに印刷頻度を増大させ
るために発射制御パルスの頻度が増大され得るようにし
た、ホーキンズ（Hawkins）の米国特許第５，３００，
９６８号で説明されている。サブピクセルのグルーピン
グ７４の各々は、走査方向に沿って印刷される多くの液
滴即ち走査方向が多くの各個の液滴７６（一定の縮尺で
は図示されていない）を包含し得る高いアドレス可能度
のグリッドを包含する。ゼロから３個の液滴を包含する
ものまでがサブピクセルのグルーピング内において付着
され得るという事実は、１ピクセル当り５個のグレーレ
ベルの可能性を有する増大したグレースケール解像度を
許容する。
【００２９】本発明は、液滴中心がピクセルの２分の１
以下だけ離間して配置されるサブピクセルのグルーピン
グの中に２個の液滴を付着させるものをも包含する。こ
の印刷方法は、インク液滴がグループの中に同時に付着
され、一群の液滴噴射器がインクを連続的に付着させ
る、説明のインクジェットプリンタにおいて実現される
ことが可能である。印刷ヘッドのすべての液滴噴射器
は、単一ピクセル間隙だけ印刷ヘッドを移動させるため
に必要な時間よりも少ない時間でインク液滴を付着させ
なければならない。１個のピクセルが第１の間隔だけ離
間して配置される液滴中心を有する２個の最大限の液滴
を包含し、もう１個のピクセルが第１の間隔とは異なっ
ていることが可能である間隔だけ離間して配置される液
滴中心を有する３個の最大限の液滴を包含する、異なっ
たピクセル内において付着されるべき液滴の最大限の個
数を選択することもまた実行可能である。
【００３０】ピクセル及び液体インクの拡散は、液滴が
展開される走査方向において発生するだけでなく、用紙
前進方向２８においてより大きく発生することが判明し
ている。この現象は、付着される液滴が相対的に円形の
液滴寸法を獲得するために互いの頂部に付着される必要
がなくなって、液滴中心が離間配置され並べて付着され
る、本発明によって利用される。これは、典型的には５
ｋＨｚより大きいものであるインクジェットプリンタの
高い液滴頻度において、拡散し得るよりも速く液滴が用
紙に到達してしまうために生じる。例えば、内部に１個
のインク液滴を付着せしめたサブピクセルのグルーピン
グ７４Ａは、液滴拡散の故に初めに付着された液滴より
も僅かに大きい寸法を有するが、１インチ当り３００ス
ポットのプリンタにおいて標準的な液滴寸法を付着させ
る単一オリフィスによって付着されるインク液滴の寸法
よりも寸法が小さい、実際的なインク液滴７８として示
されている。サブピクセルのグルーピング７４Ｂは、そ
れによって形成されるインク液滴８０がインク液滴７８
よりも大きい寸法を有するが、それでもなお標準的な液
滴寸法よりも小さい、２個のインク液滴を走査軸に沿っ
て付着せしめたものとして示されている。当該インク
は、走査方向よりも用紙前進方向においてより大きく拡
散するものであったので、結果として生じる液滴は、相
当に円形の外観を包含する。同様にして、印刷されない
サブピクセル位置によって分離される２個のインク液滴
を包含するサブピクセルのグルーピング７４Ｃは、液滴
７８又は液滴８０の何れよりも大きな寸法を有するイン
クスポット８２を形成する。最後に、サブピクセルのグ
ルーピング７４Ｄは、１インチ当り３００スポットのプ
リンタの標準的な液滴寸法に対して寸法及び周囲が非常
に接近しているインクスポット８２を形成する３個のイ
ンク液滴を包含するものである。実際には、グレーレベ
ルの個数は、例えば、サブピクセルのグルーピング７４
Ｂが、１個の開放サブピクセルによって分離される２個
のインク液滴を包含することも可能であり、それによっ
て、並べて付着される２個のインク液滴とは異なったイ
ンク密度を提供するので、図３におけるものより４個以
上多いことも可能である。理解され得るように、液滴
は、ピクセルの外側区域よりもピクセルの中心区域に接
近してグループ付けされ付着されるので、インク拡散が
必要に応じてピクセル位置を満たすという利点を有す
る。
【００３１】例示のものは規則的に離間配置される液滴
中心の間の間隙を示しているが、実際には、液滴中心
は、液滴の位置決めにおける固有変動の故に不規則に離
間配置されても構わない。液滴の所定の不規則な間隙
は、本発明の範囲内にあるばかりでなく、液滴が記録媒
体の上におけるインク拡散の速度よりも速い速度で配置
されるようにして液滴噴射頻度の範囲を決定することに
よって、不規則な間隙における液滴の付着を提供するよ
うに設計されるプリンタ及び／又は印刷ヘッドから生じ
ることも可能である。
【００３２】２個の連続的な液滴の場合には、７４Ｃと
して示されるものと、右側（又は左側の）の２個のサブ
ピクセルが印刷されるもう１つという、２つの可能性が
存在する。これは７４Ｃと同じスポット寸法を付与する
ものであるが、それは、隣接するピクセルを考慮に入れ
る場合には補足的な画像品質の利点を提供することも可
能である。そのような効果は、形状又は文字のエッジを
滑らかにすることばかりでなく、スポットの間の白い空
間によってグレースケールを制御することをも包含す
る。
【００３３】本発明の第２の実施例は、サブピクセルの
グルーピング７４の各々が走査軸に沿って配列される複
数のサブピクセル８６を包含するように成して、図６に
示されている。サブピクセル８６の各々は、サブピクセ
ルのほぼ７分の１だけ離間して配置される３個の液滴中
心８８を包含する。サブピクセル８８が少なくとも２倍
は走査軸の解像度を増大させるものだったことは確かで
あるが、サブピクセル８８の各々の内部において小さな
液滴を印刷するその能力は、走査アクセスにおける解像
度を単に倍増させるだけでは利用され得ない大きなパー
セントに渡ってグレースケール解像度を増大させるもの
でもある。
【００３４】図７は、サブピクセルのグルーピング７４
の各々が用紙前進方向に沿って２個のアドレス可能なグ
リッドを内包する、本発明の第３の実施例を示す。理解
され得るように、走査軸に沿ったドット中心は、この実
施例では、サブピクセルのグルーピング７４毎に、第１
のアドレス可能なグリッド９０と、用紙前進方向におい
てサブピクセルのグルーピングの半分だけ離間して配置
される第２のアドレス可能なグリッド９２とが存在する
ことを除けば、図５で示された実施例のドット中心と全
く同じものである。サブピクセルのグルーピング７４の
アドレス可能なグリッド９２の印刷は、先行する実施例
のようにピクセル全幅の間隙ではなく、ピクセルの２分
の１だけ記録媒体を前送りすることによって達成され
る。２個のピクセルグリッドが用紙前進方向に沿って各
々のサブピクセルのグルーピングの中に出現するので、
単一の液滴即ちサブピクセル９４の中に内包されるイン
クの量は、図５の単一液滴７６において付着されるイン
クの量よりも縮小されることになる。
【００３５】本発明は３重の液滴の上重ね印刷に関連し
て説明されてきたが、本発明は、３重液滴の上重ね印刷
に限定されるものではなく、２重又はそれ以上の液滴の
上重ね印刷を包含することも可能である。
【００３６】本発明は、サーマル式のインクジェット印
刷に限定されるものではなく、液体インク液滴が記録媒
体又は中間物の上に付着されるすべての形式の印刷を包
含するものであり、音波式のインクジェット印刷ばかり
でなく相変化ワックス・ベースの印刷をも包含する。例
えば、インクが中間物の上に付着され、その後、記録媒
体が付着したインク及び中間物に接触され押圧されるよ
うに成したワックス・ベースの印刷では、拡散は、押圧
のステップの間に発生する。更に、本発明は、単色の印
刷に限定されるものではなく、カラー印刷をも同様に包
含する。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明を組み込んだインクジェットプリンタ
の部分的な概略的斜視図である。
【図２】 本発明が適用され得る画像形成システムの簡
略化された概略的ブロックダイヤグラムである。
【図３】 印刷ヘッドによって１×１パターンで付着さ
れるインク液滴の位置を示す。
【図４】 本発明を組み込んだインク噴射ノズル及び付
随のヒータを備えたインクジェット印刷ヘッドを有す
る、インクジェット印刷カートリッジの概略的な斜視図
である。
【図５】 小さな液滴で上重ね印刷する本発明のプリン
タによって付着されるインク液滴の位置を示す。
【図６】 用紙前進方向に離間配置されるサブピクセル
・グルーピングのサブピクセルを備えた小さな液滴の上
重ね印刷を使用する、本発明のプリンタによって付着さ
れるインク液滴の位置を示す。
【図７】 走査方向に離間配置されるサブピクセル・グ
ルーピングのサブピクセルを備えた小さな液滴の上重ね
印刷を使用する、本発明のプリンタによって付着される
インク液滴の位置を示す。
【符号の説明】
１０ インクジェットプリンタ、１２ 印刷ヘッドカー
トリッジ、１４ キャリッジ、１６ キャリッジレー
ル、１８ ハウジング、２０ 印刷ヘッド、２１コント
ローラ、２２ 電気ケーブル、２６ 記録媒体、３８
ベルト、４０ 第１回転プーリ、４２ 第２回転プー
リ、４４ 可逆モータ、４６ エンコーダ・ストリッ
プ、４８ パターン、５０ センサ、５２ ケーブル、
５３ 画像処理システム、５４ 画像入力端末、５６
画像出力端末、５７ プリンタ、６０，７０ ノズル、
６１ 変換器、６２ インクスポット、６４ ピクセ
ル、７２ヒータ、７４ グルーピング、７６，７８，８
０ 液滴、８６，９４ サブピクセル、８８ 液滴中
心、９０，９２ グリッド

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 走査方向に運動し、所定の解像度におい
    て離間配置されるピクセル位置で記録媒体の上にインク
    液滴を付着せしめる液滴噴射器を有する液体インク印刷
    ヘッドを備えて、記録媒体の上に画像を印刷する、次の
    ステップを含む方法：合計されると第２インク液滴の液
    滴容積に近似する第１個数の第１インク液滴の各々の液
    滴容積を決定し；ピクセル位置の選択されたものの中に
    おいて第１個数と等しくなるようにサブピクセル位置の
    個数を選択し；第１個数で割算された所定の解像度より
    大きいサブピクセル解像度におけるピクセル位置の選択
    されたものの中においてサブピクセルを離間配置し；離
    間配置されたサブピクセル位置において第１個数又はそ
    れ以下の第１インク液滴を付着する。
  2. 【請求項２】 前記付着のステップは、第１個数又はそ
    れ以下の第１インク液滴を迅速に連続して付着するもの
    である、請求項１に記載の方法。
  3. 【請求項３】 前記付着のステップは、第１個数又はそ
    れ以下の第１インク液滴を迅速に連続して付着せしめ、
    走査方向に垂直な方向におけるインクの拡がりが第２イ
    ンク液滴の寸法及び形状に近似することを可能にするも
    のである、請求項２に記載の方法。
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