JPH1058454A - 金型の開閉制御装置 - Google Patents

金型の開閉制御装置

Info

Publication number
JPH1058454A
JPH1058454A JP23251296A JP23251296A JPH1058454A JP H1058454 A JPH1058454 A JP H1058454A JP 23251296 A JP23251296 A JP 23251296A JP 23251296 A JP23251296 A JP 23251296A JP H1058454 A JPH1058454 A JP H1058454A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
hole
opening
mold
joining
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP23251296A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2903302B2 (ja
Inventor
Masaaki Kubo
昌昭 久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP23251296A priority Critical patent/JP2903302B2/ja
Publication of JPH1058454A publication Critical patent/JPH1058454A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2903302B2 publication Critical patent/JP2903302B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 開型時に第1プレートと第2プレート6を離
間せしめた後に第2プレートと第3プレートを離間せし
める開閉機構を備えた金型において、閉型時に第3プレ
ートと第2プレートを接合せしめた後に第2プレートと
第1プレートを接合せしめることができる制御装置を提
供する。 【構成】 第2プレートの接合部を貫通する摺動孔と、
第3プレートの接合部に穿設されると共に前記摺動孔に
連通する摩擦孔と、前記摺動孔に摺動自在に挿通された
制御体とを備え、該制御体の一端に前記摩擦孔に圧入せ
しめられる係合部材を設けると共に、他端に第1プレー
トの接合部に当接せしめられる従動部を設け、更に、該
制御体が第3プレートの開型に追従して摺動することを
阻止するストッパー45を設けた構成において、前記摺
動孔の内径D1 と、係合部材の外径D2 と、摩擦孔の内
径D3 を、D1 ≧D2 >D3 とした構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形金型等の
金型における開閉制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の射出成形金型の1例として、図1
ないし図4に基づいて、本発明に対する比較例を説明す
ると、金型は、スプルー1を設けたトッププレート2
と、前記スプルー1を挿脱自在に挿入せしめるランナー
プレート3と、スプルー1からの溶融樹脂のランナー4
を設けると共に成形品のための雌側のキャビティ5を設
けたキャビティプレート6と、前記キャビティ5の雄側
を形成するコア7を設けたコアプレート8と、センター
ピン9及びエジェクタピン10を挿通せしめたバックプ
レート11とを順次接合せしめることにより構成されて
いる。前記バックプレート11には、スリーブ状のスペ
ーサ12を介してボトムプレート13が連結されてお
り、該ボトムプレート13とバックプレート11の間に
は、相互にボルト14により連結された第1エジェクタ
プレート15及び第2エジェクタプレート16が配置さ
れている。尚、エジェクタプレート15、16には、前
記センターピン9を挿通せしめたエジェクタスリーブ1
7並びに前記エジェクタピン10が支持されている。
【0003】金型の開閉に際し、前記トッププレート
2、ランナープレート3、キャビティプレート6、コア
プレート8は、開閉機構18を介して所定の順序で開閉
せしめられる。図例の場合、開閉機構18は、ストップ
ボルト19の頭部20をトッププレート2の大径孔21
に摺動自在に挿入すると共に、首部22を前記大径孔2
1に連設された小径孔23に摺動自在に挿入し、該スト
ップボルト19のシャンク19aをランナープレート3
に挿通せしめ、挿出端のネジ部にガイドロッド24を螺
着している。ガイドロッド24は、キャビティプレート
6のスライド孔25に摺動自在に挿通されると共に、尾
端にストッパ26を設けており、該ストッパ26は、ス
リーブ状スペーサ12の内部並びにコアプレート8及び
バックプレート11に貫通して穿設したガイド孔27、
28内に沿って移動自在である。
【0004】更に、開閉機構18による所定順序の開型
を可能とするため、キャビティプレート6とコアプレー
ト8の間には、開閉制御装置29が設けられている。開
閉制御装置29は、キャビティプレート6に穿設した摩
擦孔30に係合部材31を圧入すると共に、該係合部材
31をボルト32によりコアプレート8に固着してい
る。
【0005】上記の金型は、図1に示すように金型を閉
じた状態で、図示しない射出成形機から溶融樹脂を射出
し、スプルー1からランナー4を経てゲート33からキ
ャビティ5に樹脂を充填せしめ、成形品34を射出成形
する。
【0006】そこで、成形品34を金型から離型するた
め、図2に示すように、図示しない駆動機構によりボト
ムプレート13を後退せしめる。この際、コアプレート
8及びバックプレート11は、ボトムプレート13に連
結固定されているので一体的に後退する。また、キャビ
ティプレート6は、摩擦孔30に圧入された係合部材3
1の摩擦係合によりコアプレート8に追従して後退し、
キャビティプレート6とランナープレート3を離間せし
める(第一離間行程)。従って、ランナー4に充填され
た不要樹脂35は、該ランナー4から脱してランナープ
レート3に残存する。
【0007】ボトムプレート13を後退させたとき、図
2に示すように、開閉機構18を構成するガイドロッド
24のストッパ26がキャビティプレート6のスライド
孔25の開口縁に当接するので、この状態から更にボト
ムプレート13を後退させると、開閉機構18が追従し
て移動し、図3に示すように、ストップボルト19の首
部22によりランナープレート3を後退させ、不要樹脂
35をスプルー1から抜き出す。即ち、ランナープレー
ト3とトッププレート2を離間せしめる(第二離間行
程)。尚、不要樹脂35は、図示省略したエジェクタピ
ン等により押出され、ランナープレート3から脱落せし
められる。
【0008】ボトムプレート13を更に後退せしめるこ
とにより、前記ガイドロッド22のストッパ26がキャ
ビティプレート6のスライド孔25の開口縁に当接し、
該キャビティプレート6のそれ以上の後退を阻止するの
で、図3に示すように、係合部材31が摩擦孔30から
引抜かれ、コアプレート8とキャビティプレート6が離
間せしめられる(第三離間行程)。
【0009】この状態で、成形品34は、キャビティ5
から離型され、コア7に付着しているので、エジェクタ
ピン10及びエジェクタスリーブ17を突き出すことに
より成形品34をコア7から脱型せしめる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述のように成形品の
ワンショットを終えて開型された金型は、再び成形品を
射出成形するために閉型され、ボトムプレート13を駆
動機構により前進せしめられる。
【0011】ところで、開型に際しては、前述のよう
に、キャビティプレート6とランナープレート3を離間
せしめる第一離間行程、ランナープレート3とトッププ
レート2を離間せしめる第二離間行程、コアプレート8
とキャビティプレート6を離間せしめる第三離間行程の
順に開型が行われるが、閉型を行う場合は、これと正反
対の順に閉型されることが望まれる。具体的には、最初
にコアプレート8とキャビティプレート6を接合せしめ
る第一接合行程を行ない、次いで、ランナープレート3
とトッププレート2を接合せしめる第二接合行程を行な
い、最後にキャビティプレート6とランナープレート3
を接合せしめる第三接合行程を行うことが望ましい。
【0012】然しながら、比較例においては、開閉制御
装置29が最初にコアプレート8とキャビティプレート
6が接合されることを妨げるため、前述したような所望
の順序の接合行程を不可能ならしめることになる。
【0013】即ち、図4に示すように、ボトムプレート
13を駆動機構により前進せしめコアプレート8がキャ
ビティプレート6に接近すると、係合部材31が摩擦孔
30の開口縁に係止し、該係合部材31を介してキャビ
ティプレート6を押しながら前進する。従って、この
間、コアプレート8とキャビティプレート6は、前記係
合部材31を介して離間されており、相互に接合されな
い。このため、コアプレート8に押されて前進するキャ
ビティプレート6がランナープレート3に接合すると共
に、更に該ランナープレート3を押して前進させトップ
プレート2に接合せしめた後、初めて、係合部材31が
摩擦孔30に圧入され、最後にコアプレート8とキャビ
ティプレート6の接合が行われる。
【0014】このように、比較例では、本来、コアプレ
ート8とキャビティプレート6の接合を最初に行うこと
が望まれるのに対して、開閉制御装置29の構造上、こ
れが最後に行われることになる。また、図示した比較例
のような開閉制御装置29とは異なる他の方法で構成し
た従来の装置においても、同様に作用する。
【0015】図示省略しているが、多くの場合、キャビ
ティ5には進退自在なピン等の挿入物が設けられ、これ
により成形品の形状を決定するように設計されている。
そして、このような挿入物は、金型の閉型に連動するカ
ム等の連動機構によりキャビティ5内に進出する。従っ
て、閉型に際しては、挿入物がキャビティ5に進出する
動作と同期して、最初にコアプレート8とキャビティプ
レート6を接合せしめることによりキャビティ5の空間
を完成する必要がある。ところが、比較例のように、コ
アプレート8とキャビティプレート6の接合が挿入物の
進出動作と連動しない場合、ピン等の挿入物を破損する
虞れがあり、このような金型設計のニーズに対応できな
いという問題がある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決した金型の開閉制御装置を提供するものであり、その
第一の手段として構成したところは、少なくとも第1プ
レートと第2プレートと第3プレートを順次接合せし
め、開型時に第1プレートと第2プレートを離間せしめ
た後に第2プレートと第3プレートを離間せしめ、閉型
時に第3プレートと第2プレートを接合せしめた後に第
2プレートと第1プレートを接合せしめる開閉機構を備
えた金型において、前記第2プレートと第3プレートの
接離自在な接合部に設けた開閉制御装置が、第2プレー
トの接合部を貫通する摺動孔と、第3プレートの接合部
に穿設されると共に前記摺動孔に連通する摩擦孔と、前
記摺動孔に摺動自在に挿通された制御体とを備えて成
り、該制御体の一端に前記摩擦孔に圧入せしめられる係
合部材を設けると共に、他端に第1プレートの接合部に
当接せしめられる従動部を設け、更に、該制御体が第3
プレートの開型に追従して摺動することを阻止するスト
ッパーを設けて成り、前記摺動孔の内径D1 と、係合部
材の外径D2 と、摩擦孔の内径D3 を、D1 ≧D2 >D
3 に形成して成る点にある。
【0017】また、本発明が第二の手段として構成した
ところは、少なくとも第1プレートと第2プレートと第
3プレートを順次接合せしめ、開型時に第1プレートと
第2プレートを離間せしめた後に第2プレートと第3プ
レートを離間せしめ、閉型時に第3プレートと第2プレ
ートを接合せしめた後に第2プレートと第1プレートを
接合せしめる開閉機構を備えた金型において、前記第2
プレートと第3プレートの接離自在な接合部に設けた開
閉制御装置が、第2プレートの接合部を貫通する摺動孔
と、第3プレートの接合部に穿設されると共に前記摺動
孔に連通する摩擦孔と、前記摺動孔に摺動自在に挿通さ
れた制御体とを備えて成り、該制御体の一端に前記摩擦
孔に圧入せしめられる係合部を設けると共に、他端に第
1プレートの接合部に当接せしめられる従動部を設け、
更に、該制御体が第3プレートの開型に追従して摺動す
ることを阻止するストッパーを設けて成り、前記係合部
と摩擦孔の相互に係脱自在に係合する弾発機構を設けた
点にある。
【0018】本発明の実施形態において、前記第1プレ
ートはランナープレートから構成され、第2プレートは
キャビティプレートから構成され、第3プレートはコア
プレートから構成される。
【0019】
【発明の実施の形態】以下図面に基づいて本発明の実施
形態を詳述する。
【0020】(第1実施形態)図5ないし図8は、金型
の1例として、図1ないし図4に基づき上述した比較例
と同様の射出成形金型を示している。従って、金型の全
体的構成と開閉機構18は上記比較例と異ならないの
で、同一部材には同一符号を示し、上述の説明を援用す
る。
【0021】本発明は、開閉制御装置29aに特徴を有
しており、該開閉制御装置29aは、上述した比較例と
根本的に相違する。
【0022】即ち、図5に示すように、開閉制御装置2
9aは、キャビティプレート6とコアプレート8の接離
自在な接合部6a、8aの間に設けられており、キャビ
ティプレート6の接合部6aを貫通する摺動孔40と、
コアプレート8の接合部8aに穿設されると共に前記摺
動孔40に連通する摩擦孔41と、前記摺動孔40に摺
動自在に挿通された制御体42とを備えており、該制御
体42の一端に前記摩擦孔41に圧入せしめられる係合
部材43を設けると共に、他端にランナープレート3の
接合部3aに当接せしめられる従動部44を設け、更
に、制御体42がコアプレート8の開型に追従して摺動
することを阻止するストッパー45を設けている。そし
て、前記摺動孔40の内径D1 と、係合部材43の外径
2 と、摩擦孔41の内径D3 を、D1 ≧D2 >D3
形成している。
【0023】図例の第1実施形態は、開閉制御装置29
aを金型内に設けた構成を示しており、制御体42は、
摺動孔40内で摺動自在なシャンク46と、該シャンク
46の尾端に設けられた頭部47を一体に形成してお
り、これに対して、キャビティプレート6の接合部6a
に貫設した摺動孔40は、前記内径D1 により規定され
る大径孔40aと、前記シャンク46に適合する小径孔
40bと、前記頭部47を内嵌する凹状孔40cを連設
した構成とされ、凹状孔40cをランナープレート3に
向けて開口せしめる一方、大径孔40aをコアプレート
8に向けて開口せしめている。従って、後述するよう
に、制御体42は、ランナープレート3に向かう方向に
は摺動自在であるが、コアプレート8に向かう方向に対
しては、凹状孔40cと小径孔40bの異径段部に形成
されたストッパー45に頭部47が当接するので、摺動
不能である。
【0024】前記係合部材43は、例えば、合成樹脂製
の筒部材から成り、シャンク46の先端にボルト48に
より固着されている。ボルト48は、テーパシャンク4
8aを係合部材43に挿通せしめると共に、先端のネジ
軸48bをシャンク46に螺入している。従って、ボル
ト48を螺進せしめたとき、テーパシャンク48aによ
り係合部材43を押し広げ、該係合部材43の外径D2
を微増せしめることが可能である。この際、ボルト48
の頭部及びシャンク46の頭部47には、スパナ又はレ
ンチ等の回動工具が係合する多角面又は多角穴等から成
る工具係合部を設けておくのが良い。尚、係合部材43
の先端周縁には面取り部又は先細状テーパ部等の進入ガ
イド部49を形成しておくのが好ましい。
【0025】上記構成の第1実施形態によれば、図5に
示すような閉型状態で、成形品34を射出成形した後、
開型を行うに際しては、上述した比較例と同様に、所定
の順序で第一離間行程と、第二離間行程と、第三離間行
程を行ない、上述したような所定の作業を行うことがで
きる。
【0026】即ち、ボトムプレート13を後退せしめる
と、コアプレート8及びバックプレート11がボトムプ
レート13と一体的に後退し、この際、キャビティプレ
ート6がコアプレート8に追従して後退するので、キャ
ビティプレート6とランナープレート3を離間せしめる
(第一離間行程)。即ち、係合部材43が摩擦孔41に
圧入された状態で摩擦係合しており、しかも、頭部47
がストッパー45に係止しているので、キャビティプレ
ート6はコアプレート8に対して連結された状態にあ
る。
【0027】開閉機構18を構成するガイドロッド24
のストッパ26がキャビティプレート6の摺動孔25の
開口縁に当接した後、更にボトムプレート13を後退さ
せると、ストップボルト19の首部22がランナープレ
ート3を後退させるので、ランナープレート3とトップ
プレート2が離間せしめられる(第二離間行程)。
【0028】ボトムプレート13を更に後退せしめる
と、開閉機構18におけるガイドロッド22のストッパ
26がキャビティプレート6のスライド孔25の開口縁
に当接し、該キャビティプレート6のそれ以上の後退を
阻止するので、図6に示すように、係合部材43が摩擦
孔41から引抜かれ、コアプレート8をキャビティプレ
ート6から離間せしめる(第三離間行程)。
【0029】ところで、閉型に際しては、前述の第一離
間行程、第二離間行程、第三離間行程の順序と正反対の
順で閉型を行うことができる。換言すれば、ボトムプレ
ート13を駆動機構により前進せしめると、最初にコア
プレート8とキャビティプレート6が接合され(第一接
合行程)、次いで、ランナープレート3とトッププレー
ト2が接合され(第二接合行程)、最後にキャビティプ
レート6とランナープレート3が接合される(第三接合
行程)。
【0030】図7に示すように、ボトムプレート13が
前進してコアプレート8をキャビティプレート6に接近
せしめると、係合部材43が摩擦孔41の開口縁に係止
し、該係合部材43と共に制御体42をランナープレー
ト3に向けて移動させるので、係合部材43が摺動孔4
0の大径孔40aに収納され、その結果、コアプレート
8をキャビティプレート6に接合せしめ、第一接合行程
を行う。
【0031】ボトムプレート13を引き続き前進せしめ
ると、図8に示すように、キャビティプレート6から突
出した制御体42の頭部47がランナープレート3に当
接するので、該ランナープレート3を押しながら前進せ
しめることにより、トッププレート2に接合せしめ、第
二接合行程を行う。
【0032】ところで、制御体42の頭部47(従動部
44)は、前述のようにランナープレート3に当接せし
められるので、ボトムプレート13の前進により、制御
体42がランナープレート3により押され、その結果、
係合部材43を摩擦孔41に圧入せしめる。そこで、頭
部47(従動部44)が凹状孔40cに納められると、
キャビティプレート6とランナープレート3が接合さ
れ、第三接合行程を完了する。
【0033】上述した第1実施形態においては、所定順
序の離間行程と、所定順序の接合行程を、ランナープレ
ート3とキャビティプレート6とコアプレート8の三者
の間で行う形式の金型について説明したが、本発明は、
このような特定のプレートに限らず、所定順序の離間行
程と、所定順序の接合行程を目的とする金型に実施する
ことができる。即ち、本発明は、少なくとも第1プレー
ト(図例ではランナープレート3)と第2プレート(図
例ではキャビティプレート6)と第3プレート(図例で
はコアプレート8)を順次接合せしめ、開型時に第1プ
レートと第2プレートを離間せしめた後、次いで第2プ
レートと第3プレートを離間せしめる離間順序とする一
方、閉型時には、これと正反対の順序になるように、第
3プレートと第2プレートを接合せしめた後、次いで第
2プレートと第1プレートを接合せしめる接合順序を目
的とする金型であれば、如何なる形式の金型にも実施で
きる。
【0034】(第2実施形態)上記の第1実施形態で
は、本発明の開閉制御装置29aを金型内部に設けた構
成を説明したが、第2実施形態のように、該開閉制御装
置29aを金型の外部に付設することができる。即ち、
図9に示す第2実施形態は、ランナープレート3(第1
プレート)の外部に接合部を構成するプレート3bを設
け、キャビティプレート6(第2プレート)及びコアプ
レート8(第3プレート)にそれぞれ接合部を構成する
プレート6b及び8bを設け、これらのプレート間に開
閉制御装置29aを設けており、これにより本発明の目
的を達することができる。
【0035】この際、図9に示すように、前記プレート
3b及び6bの間に隙間を設け、制御体42の従動部4
4(頭部47)が該隙間に納まるように構成すれば、上
述した第1実施形態のような凹状孔40cの加工が不要
であり、構造が簡単になる。また、摩擦孔41をプレー
ト8bに貫通して形成すれば、この点でも加工が容易に
なる。
【0036】(第3実施形態)図10及び図11は、本
発明の第3実施形態を示しており、開閉制御装置29a
は、キャビティプレート6(第2プレート)及びコアプ
レート8(第3プレート)にそれぞれ接合部を構成する
保持金具6c及び着脱金具8cを設け、これらの金具間
に開閉制御装置29aを設けている。
【0037】開閉制御装置29aは、前記保持金具6c
を貫通する摺動孔40と、着脱金具8cに穿設されると
共に前記摺動孔40に連通する摩擦孔41と、前記摺動
孔40に摺動自在に挿入された制御体42とを備えてお
り、該制御体42の一端に前記摩擦孔41に圧入せしめ
られる係合部43aを設けると共に、他端にランナープ
レート3(第1プレート)の接合部に当接せしめられる
従動部44を設け、更に、該制御体42がコアプレート
8の開型に追従して摺動することを阻止するストッパー
45を設けている。
【0038】そして、前記係合部43aと摩擦孔41の
相互には、係脱自在に係合する弾発機構50を設けてい
る。図例の構成の場合、係合部43aに周溝51を形成
すると共に、着脱金具8cに摩擦孔41に臨むボール5
2を設け、該ボール52を摩擦孔41に向けて進退自在
に弾発するスプリング53を内装することにより、係合
部43aを摩擦孔41に挿入したときボール52を周溝
51に係合せしめるように構成している。尚、前記スプ
リング53の圧縮力を調整可能とするため、該スプリン
グ53を押圧する進退自在な押しボルト54を設けてお
くのが良い。
【0039】従って、図11(A)に示すように、キャ
ビティプレート6とランナープレート3を離間せしめる
第一離間行程においては、係合部43aが摩擦孔41に
ボール52及び周溝51を介して摩擦係合しており、し
かも、ストッパー45が保持金具6cに係止しているの
で、キャビティプレート6はコアプレート8に対して連
結された状態にある。
【0040】引き続き、第1実施形態について上述した
ようなランナープレート3とトッププレート2を離間せ
しめる第二離間行程を経た後、キャビティプレート6の
後退を阻止した状態でコアプレート8をキャビティプレ
ート6から離間せしめる第三離間行程に際しては、図1
1(B)に示すように、スプリング53に抗してボール
52が後退しつつ周溝51との係合を解くので、制御体
42の係合部43aは摩擦孔41から引抜かれ、保持金
具6cと着脱金具8cを離間せしめる。
【0041】その後、閉型に際しては、コアプレート8
をキャビティプレート6に接近せしめると、係合部43
aが摩擦孔41内に挿入されると共に、該係合部43a
の先端をボール52に接当せしめた状態で、制御体42
を保持金具6cの摺動孔40内で摺動せしめる。従っ
て、図11(C)に示すように、保持金具6cと着脱金
具8cを接合せしめることが可能であり、その結果、コ
アプレート8をキャビティプレート6に接合せしめ、第
一接合行程を行う。
【0042】引き続き閉型動作を継続すると、第1実施
形態について上述したように、保持金具6cから突出し
た制御体42の従動部44がランナープレート3の接合
部に当接するので、該ランナープレート3を押しながら
前進せしめることにより、トッププレート2に接合せし
め、第二接合行程を行なう。そして、この第二接合行程
を終えると、従動部44をランナープレート3に当接し
た状態で制御体42が摺動孔40に押し込まれ、係合部
43aを摩擦孔41に圧入する。この際、スプリング5
3に抗してボール52が後退した後、スプリング53の
復元によりボール52を周溝51に係合せしめ、キャビ
ティプレート6とランナープレート3を接合せしめる第
三接合行程を完了する。
【0043】このように、第3実施形態においても、上
述した第1実施形態と全く同様に、開型時における第一
離間行程、第二離間行程、第三離間行程の順序と正反対
の順で閉型を行うことが可能である。
【0044】尚、上記第1ないし第3実施形態におい
て、閉型時の第三接合行程は、制御体42の従動部44
をランナープレート3の接合部により押し込ませるよう
にした構成を例として説明したが、本発明において、制
御体42の従動部44は、トッププレート2に当接され
押し込まれるように構成しても良く、或いは、金型の一
部を構成するプレートとは別の金型装置の固定壁に当接
され押し込まれるように構成しても良い。
【0045】
【発明の効果】請求項1に記載の本発明によれば、ラン
ナープレート3のような第1プレート3と、キャビティ
プレート6のような第2プレート6と、コアプレート8
のような第3プレート8を順次接合せしめ、開型時に第
1プレート3と第2プレート6を離間せしめた後に第2
プレート6と第3プレート8を離間せしめ、閉型時に第
3プレート8と第2プレート6を接合せしめた後に第2
プレート6と第1プレート3を接合せしめる開閉機構を
備えた金型において、前記第2プレート6と第3プレー
ト8の接離自在な接合部に設けた開閉制御装置29a
が、第2プレート6の接合部を貫通する摺動孔40と、
第3プレート8の接合部に穿設されると共に前記摺動孔
40に連通する摩擦孔41と、前記摺動孔40に摺動自
在に挿通された制御体42とを備えて成り、該制御体4
2の一端に前記摩擦孔41に圧入せしめられる係合部材
43を設けると共に、他端に第1プレート3の接合部に
当接せしめられる従動部44を設け、更に、該制御体4
2が第3プレート8の開型に追従して摺動することを阻
止するストッパー45を設けて成り、前記摺動孔40の
内径D1 と、係合部材43の外径D2 と、摩擦孔41の
内径D3 を、D1 ≧D2>D3 に形成した構成であるか
ら、各プレートの離間行程順序と正反対の順序で接合行
程を行わしめることが可能になるという効果がある。
【0046】また、請求項2に記載の本発明によれば、
少なくとも第1プレート3と第2プレート6と第3プレ
ート8を順次接合せしめ、開型時に第1プレート3と第
2プレート6を離間せしめた後に第2プレート6と第3
プレート8を離間せしめ、閉型時に第3プレート8と第
2プレート6を接合せしめた後に第2プレート6と第1
プレート3を接合せしめる開閉機構を備えた金型におい
て、前記第2プレート6と第3プレート8の接離自在な
接合部に設けた開閉制御装置29aが、第2プレート6
の接合部を貫通する摺動孔40と、第3プレート8の接
合部に穿設されると共に前記摺動孔40に連通する摩擦
孔41と、前記摺動孔40に摺動自在に挿通された制御
体42とを備えて成り、該制御体42の一端に前記摩擦
孔41に圧入せしめられる係合部43aを設けると共
に、他端に第1プレート3の接合部に当接せしめられる
従動部44を設け、更に、該制御体42が第3プレート
8の開型に追従して摺動することを阻止するストッパー
45を設けて成り、前記係合部43aと摩擦孔41の相
互に係脱自在に係合する弾発機構50を設けた構成であ
るから、前記と同様に、各プレートの離間行程順序と正
反対の順序で接合行程を行わしめることが可能になると
いう効果がある。
【0047】このため、キャビティ5に進退自在なピン
等の挿入物を設けた金型において、閉型時に、コアプレ
ート8とキャビティプレート6を最初に接合せしめるこ
とが可能になり、ピン等の挿入物の破損を生じる虞れが
なく、このような金型の設計ニーズに対応できるという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に対する比較例の閉型状態を示す断面図
である。
【図2】比較例の開型中途状態を示す断面図である。
【図3】比較例の開型完了状態を示す断面図である。
【図4】比較例の閉型中途状態を示す断面図である。
【図5】本発明の第1実施形態の閉型状態を示し、
(A)は金型の断面図、(B)は開閉制御装置の断面図
である。
【図6】本発明の第1実施形態の開型完了状態を示し、
(A)は金型の断面図、(B)は開閉制御装置の断面図
である。
【図7】本発明の第1実施形態の閉型中途状態を示し、
(A)は金型の断面図、(B)は開閉制御装置の断面図
である。
【図8】本発明の第1実施形態の閉型完了直前の状態を
示し、(A)は金型の断面図、(B)は開閉制御装置の
断面図である。
【図9】本発明の第2実施形態を示し、(A)は閉型状
態の金型の断面図、(B)は閉型完了直前の状態の開閉
制御装置の断面図である。
【図10】本発明の第3実施形態を示す要部外観図であ
る。
【図11】本発明の第3実施形態の作用を示し、(A)
は開型開始状態の断面図、(B)は開型中途状態の断面
図、(C)は閉型完了直前の状態の断面図である。
【符号の説明】
2 トッププレート 3 ランナープレート(第1プレート) 6 キャビティプレート(第2プレート) 6c 保持金具 8 コアプレート(第3プレート) 8c 着脱金具 11 バックプレート 13 ボトムプレート 18 プレート開閉機構 19 ストップボルト 29a 開閉制御装置 40 摺動孔 40a 大径孔 40b 小径孔 40c 凹状孔 41 摩擦孔 42 制御体 43 係合部材 43a 係合部 44 従動部 45 ストッパー 46 シャンク 47 頭部 48 ボルト 48a テーパシャンク 48b ネジ軸 49 進入ガイド部 50 弾発機構 51 周溝 52 ボール 53 スプリング

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも第1プレート3と第2プレー
    ト6と第3プレート8を順次接合せしめ、開型時に第1
    プレート3と第2プレート6を離間せしめた後に第2プ
    レート6と第3プレート8を離間せしめ、閉型時に第3
    プレート8と第2プレート6を接合せしめた後に第2プ
    レート6と第1プレート3を接合せしめる開閉機構を備
    えた金型において、 前記第2プレート6と第3プレート8の接離自在な接合
    部に設けた開閉制御装置29aが、第2プレート6の接
    合部を貫通する摺動孔40と、第3プレート8の接合部
    に穿設されると共に前記摺動孔40に連通する摩擦孔4
    1と、前記摺動孔40に摺動自在に挿通された制御体4
    2とを備えて成り、該制御体42の一端に前記摩擦孔4
    1に圧入せしめられる係合部材43を設けると共に、他
    端に第1プレート3の接合部に当接せしめられる従動部
    44を設け、更に、該制御体42が第3プレート8の開
    型に追従して摺動することを阻止するストッパー45を
    設けて成り、 前記摺動孔40の内径D1 と、係合部材43の外径D2
    と、摩擦孔41の内径D3 を、D1 ≧D2 >D3 に形成
    したことを特徴とする金型の開閉制御装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも第1プレート3と第2プレー
    ト6と第3プレート8を順次接合せしめ、開型時に第1
    プレート3と第2プレート6を離間せしめた後に第2プ
    レート6と第3プレート8を離間せしめ、閉型時に第3
    プレート8と第2プレート6を接合せしめた後に第2プ
    レート6と第1プレート3を接合せしめる開閉機構を備
    えた金型において、 前記第2プレート6と第3プレート8の接離自在な接合
    部に設けた開閉制御装置29aが、第2プレート6の接
    合部を貫通する摺動孔40と、第3プレート8の接合部
    に穿設されると共に前記摺動孔40に連通する摩擦孔4
    1と、前記摺動孔40に摺動自在に挿通された制御体4
    2とを備えて成り、該制御体42の一端に前記摩擦孔4
    1に圧入せしめられる係合部43aを設けると共に、他
    端に第1プレート3の接合部に当接せしめられる従動部
    44を設け、更に、該制御体42が第3プレート8の開
    型に追従して摺動することを阻止するストッパー45を
    設けて成り、 前記係合部43aと摩擦孔41の相互に係脱自在に係合
    する弾発機構50を設けたことを特徴とする金型の開閉
    制御装置。
  3. 【請求項3】 第1プレートがランナープレート3、第
    2プレートがキャビティプレート6、第3プレートがコ
    アプレート8をそれぞれ構成して成ることを特徴とする
    請求項1又は2に記載の金型の開閉制御装置。
JP23251296A 1996-08-13 1996-08-13 金型の開閉制御装置 Expired - Fee Related JP2903302B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23251296A JP2903302B2 (ja) 1996-08-13 1996-08-13 金型の開閉制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23251296A JP2903302B2 (ja) 1996-08-13 1996-08-13 金型の開閉制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1058454A true JPH1058454A (ja) 1998-03-03
JP2903302B2 JP2903302B2 (ja) 1999-06-07

Family

ID=16940501

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23251296A Expired - Fee Related JP2903302B2 (ja) 1996-08-13 1996-08-13 金型の開閉制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2903302B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106273291A (zh) * 2015-05-20 2017-01-04 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 开闭器装置及具有该开闭器装置的模具
FR3115487A1 (fr) * 2020-10-28 2022-04-29 Faurecia Interieur Industrie Moule de réalisation d’un article moulé

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109080051A (zh) * 2018-09-29 2018-12-25 浙江伟星新型建材股份有限公司 一种模具非脱离式多次顶出装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106273291A (zh) * 2015-05-20 2017-01-04 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 开闭器装置及具有该开闭器装置的模具
US10040232B2 (en) 2015-05-20 2018-08-07 Hong Fu Jin Precision Industry (Shenzhen) Co., Ltd. Locking device and mold using same
FR3115487A1 (fr) * 2020-10-28 2022-04-29 Faurecia Interieur Industrie Moule de réalisation d’un article moulé

Also Published As

Publication number Publication date
JP2903302B2 (ja) 1999-06-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2871663B2 (ja) 金型および金型開閉装置
JP2009045896A (ja) アンダーカット部を有する椀状物品の射出成形方法。
JP2903302B2 (ja) 金型の開閉制御装置
JP4659286B2 (ja) 円筒成形品の射出成形型および射出成形方法
US5385705A (en) Reusable core apparatus for a casting mold, and methods of utilizing same
JPH081680A (ja) 成形用金型装置
JP2007331248A (ja) 射出成形金型
JPH106347A (ja) 成形用金型
US5366683A (en) Process for moulding a locking fastener, produced as two members
JP2958052B2 (ja) 複合成形用金型
US5158736A (en) Method for stripping molded U-shaped article from mold
JPS6144615A (ja) 射出成形用金型
JPH0533309Y2 (ja)
JPS5941219A (ja) 結合機構を有する金型
JPH08309802A (ja) スリー・プレート金型構造
JPS6030533B2 (ja) 筒状成形品の成形方法及び装置
JP3000421B2 (ja) 射出成形用金型装置
JP2001334559A (ja) アンダーカット部を有する椀状物品の射出成形方法
JPH08187752A (ja) 射出成形方法および射出成形機
JP2002254474A (ja) 脆性リングのインサート成形方法および金型
JP2004082519A (ja) 部分薄肉樹脂製品の成形用金型及び成形方法
JPH0331476Y2 (ja)
JP2583829Y2 (ja) 射出成形金型
JPH0966546A (ja) 成形金型
JPS63112133A (ja) 成形装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees