JPH1052999A - 絵付シート - Google Patents

絵付シート

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JPH1052999A
JPH1052999A JP22739396A JP22739396A JPH1052999A JP H1052999 A JPH1052999 A JP H1052999A JP 22739396 A JP22739396 A JP 22739396A JP 22739396 A JP22739396 A JP 22739396A JP H1052999 A JPH1052999 A JP H1052999A
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JP
Japan
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layer
sheet
pattern
base sheet
transfer
Prior art date
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JP22739396A
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English (en)
Inventor
Keiji Kishi
圭司 岸
Tetsuo Miyatani
哲夫 宮谷
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Nissha Printing Co Ltd
Original Assignee
Nissha Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多品種・大量生産に適した絵付シートであ
り、基体シートのロスが少なく、被転写物への転写位置
精度が良好で、転写物を大量生産するのにも適した絵付
シートを提供すること。 【構成】 基体シートの片面に絵柄層がカラーコピーに
より形成された絵付シートが、長尺でロール状に巻かれ
ている。また、カラーコピー用各色トナー層を、静電ド
ラムにより、順次、同一ブランケット上に積層させた
後、基体シート上に一括転写する工程により、絵柄層が
形成されている。さらに、絵柄層とは別の箇所に、印刷
位置検出用パターンが、カラーコピーにより同時に形成
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は転写シート、イン
サートシート、貼り付けシートなどの絵付シートにおい
て、長尺の基体シートに絵柄層をカラーコピーによって
形成し、ロール状に巻き取ったものであり、多品種・大
量生産への対応を可能にした絵付シートに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】被転写物を装飾する方法として、転写法
がある。転写法とは、基体シートの片面に剥離層、絵柄
層、接着層などの転写層を順次形成した転写シートを用
い、プラスチック成形品などからなる被転写物の表面
に、転写シートの転写層側を重ね合わせ、熱圧をかけて
転写層を接着させた後、基体シートを剥がす工程によ
り、被転写物を装飾するものである。転写シートとして
は、転写層をグラビア印刷により形成し、長尺でロール
状に巻き取ったものが主流であり、その他、小ロット対
応を目的として、転写層中の絵柄層をカラーコピーによ
って形成した枚葉の転写シートがある。グラビア印刷で
絵柄層を形成するには、一色につき一つの版を用意し、
各色インキ層を一色ずつ順番に基体シート上に印刷形成
する。カラーコピーで絵柄層を形成するには、印刷ドラ
ムに固定した枚葉の基体シート上に、静電ドラムから各
色トナーを一色ずつ順番に転写形成する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】グラビア印刷では絵柄
層の図柄を変更するには版を作製し直す必要があり、大
変手間がかかりコスト高となるので、絵柄層がグラビア
印刷により形成された転写シートは、多品種生産に適さ
なかった。また、グラビア印刷では、絵柄層を印刷する
際に、基体シート上で、各色インキの見当を合わせるの
で、良好な見当精度を得るためには基体シートの寸法が
安定していることが必要である。しかし、刷りだし時に
おいては、印刷速度、テンション、乾燥温度が安定する
までは、基体シートの伸縮量が不安定であり、寸法が安
定するまでに、刷りだしロスが非常に多く発生する問題
があった。
【0004】カラーコピーにより絵柄層を形成する方法
では、印刷ドラムに基体シートを固定する際に固定位置
がずれると、そのずれにしたがい基体シート上の絵柄印
刷位置がずれるため、それぞれの基体シートごとに絵柄
の印刷位置が異なりやすく、したがって、絵柄層がカラ
ーコピーにより形成された枚葉の転写シートは、被転写
物への転写位置精度が悪かった。また、絵柄層がカラー
コピーにより形成された枚葉の転写シートは、転写シー
トごとに絵柄の印刷位置が異なり、被転写物への転写作
業を自動化することが困難なので、転写物を大量生産す
るのには適さなかった。
【0005】この発明は上記の欠点を解決し、多品種・
大量生産に適した絵付シートであり、基体シートのロス
が少なく、被転写物への転写位置精度が良好で、転写物
を大量生産するのにも適した絵付シートを提供すること
を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上のような目的を達成
するために、この発明の絵付シートは、基体シートの片
面に絵柄層がカラーコピーにより形成された絵付シート
が、長尺でロール状に巻かれている構成とした。また、
基体シートの片面に少なくとも剥離層、絵柄層、接着層
が順次形成され、絵柄層がカラーコピーにより形成され
た絵付シートが、長尺でロール状に巻かれている構成に
してもよい。また、基体シートの片面に少なくとも絵柄
層、接着層が順次形成され、絵柄層がカラーコピーによ
り形成された絵付シートが、長尺でロール状に巻かれて
いる構成にしてもよい。また、カラーコピー用各色トナ
ー層を、静電ドラムにより、順次、同一ブランケット上
に積層させた後、基体シート上に一括転写する工程によ
り、絵柄層が形成された構成にしてもよい。また、絵柄
層とは別の箇所に、印刷位置検出用パターンが、カラー
コピーにより同時に形成された構成にしてもよい。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながらこの発
明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。図1
は、この発明の絵付シートの一実施例を示す模式断面図
である。図2は、この発明の絵付シートの他の実施例を
示す模式断面図である。図中、1は基体シート、2は剥
離層、3はアンカー層、4は絵柄層、5は白色隠蔽層、
6は接着層を示している。
【0008】この発明の絵付シートとしては、転写シー
トとインサートシートおよび貼り付けシートとが含まれ
る。転写シートは、基体シートの片面に剥離層を設けて
から、絵柄層を形成し(図1参照)、被絵付物に接着し
た後に、剥離層から基体シートを剥がすものである。ま
た、インサートシートおよび貼り付けシートは、基体シ
ートに剥離層を設けずに、絵柄層を形成し(図2参
照)、被絵付物に接着した後に、基体シートを剥がさな
いものである。
【0009】まず、転写シートについて説明する。転写
シートは、基体シートの片面に剥離層、絵柄層などの転
写層を形成したものである。
【0010】基体シート1は長尺でロール状に巻かれて
いるものを用いる。基体シート1の材質としては、ポリ
プロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系
樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化
ビニル系樹脂などの樹脂シート、アルミニウム箔、銅箔
などの金属箔、グラシン紙、コート紙、セロハンなどの
セルロース系シート、あるいは以上の各シートの複合体
など、通常の転写シートの基体シートとして用いられる
ものを使用することができる。
【0011】剥離層2は、基体シート1上に全面的また
は部分的に形成される。剥離層2は、転写後に基体シー
トを剥離した際に、基体シートから剥離して被絵付物の
最外面となる層である。なお、剥離層が層間剥離を起こ
す場合には、層間剥離した面が最外面となる。剥離層2
の材質としては、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹
脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、ゴム系
樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ酢
酸ビニル系樹脂などのほか、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体系樹脂などのコポリマーを用いるとよい。剥離層
2に硬度が要求される場合には、紫外線硬化性樹脂など
の光硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂などの放射線硬化性
樹脂、熱硬化性樹脂などを選定して用いるとよい。剥離
層2は、着色したものでも、未着色のものでもよい。剥
離層の形成方法としては、グラビアコート法、ロールコ
ート法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷
法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。
【0012】なお、基体シート1からの剥離層2の剥離
性をさらに改善するために、基体シート1上に剥離層2
を設ける前に、離型層を全面的に形成してもよい(図示
せず)。離型層は、転写後または成形同時転写後に基体
シートを剥離した際に、基体シートとともに転写層から
離型するものである。離型層の材質としては、メラミン
樹脂系離型剤、シリコーン樹脂系離型剤、フッ素樹脂系
離型剤、セルロース誘導体系離型剤、尿素樹脂系離型
剤、ポリオレフィン樹脂系離型剤、パラフィン系離型剤
およびこれらの複合型離型剤などを用いることができ
る。離型層の形成方法としては、ロールコート法、スプ
レーコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリ
ーン印刷法などの印刷法がある。
【0013】絵柄層4は、剥離層2上に形成する。絵柄
層4は、文字、模様、図柄などからなり、被絵付物に装
飾を施すためのものである。絵柄層4の材質としては、
変性ポリエチレン、変性ポリプロピレン、変性エチレン
−酢酸ビニル共重合樹脂などのオレフィン系のポリマー
をバインダーとし、適切な色の顔料または染料を着色剤
として含有するカラートナーを用いるとよい。絵柄層4
は、カラーコピーにより形成する。たとえば、帯電した
静電ドラム上に、レーザーを走査することにより、任意
の絵柄潜像を形成し、その上にカラートナーを付着さ
せ、現像により得られるカラートナー像を基体シート1
上に転写することにより、絵柄層4を形成する。絵柄層
4の図柄を変更する際には、絵柄潜像のもととなる原稿
やデジタルデータを取り替えるだけでよい。絵柄層4
は、表現したい図柄に応じて、全面的に設ける場合や部
分的に設ける場合もある。
【0014】カラーコピーにより絵柄層4を形成する詳
細な方法としては、2種類の方式がある。一方は、一色
につき一組の静電ドラムとブランケットを用意し、基体
シート上に、各色トナーを一色ずつ見当合わせをしなが
ら順番に転写していき、基体シート上で絵柄パターンを
完成させる方式である。もう一方は、静電ドラムとブラ
ンケットを一つだけ用意し、同一ブランケット上に、静
電ドラムより各色トナーを順次積層させ、ブランケット
上で絵柄パターンを完成させてから、基体シート上に一
括転写する方式である。前者は、基体シート上に一色ず
つトナーを転写していく際に、基体シートの送り出し、
巻き戻しの作業を繰り返し行うため、基体シートの伸縮
による各色トナー層の見当ずれが生じることがある。こ
れに対し、後者の方式によると、ブランケット上で絵柄
パターンを完成させるので、各色トナー層の見当精度
は、基体シートの伸縮の影響を受けない。したがって、
後者の方式によると、一定した見当精度が得られるの
で、特に好ましい。また、後者の方式によると、ブラン
ケット上で絵柄パターンを完成させるので、刷りだしロ
スがほとんどない。
【0015】長尺基体シート上に、絵柄パターンが不連
続に設けられた転写シートを用いて転写加工を行う場
合、絵柄パターン間のピッチ精度が十分でないと、被絵
付物と絵柄パターンの整合性が悪くなり、品質上問題が
あるので、各絵柄パターン間のピッチ管理が必要であ
る。しかし、ブランケット上で絵柄パターンを完成させ
てから、基体シート上に一括転写して絵柄層を形成する
方式においては、基体シートを間欠送りする必要があ
り、搬送系の制御により印刷位置を設定する従来の方法
では、基体シートの伸縮や搬送時のスリップなどによ
り、絵柄パターン間のピッチ管理は困難である。このた
め、カラーコピーにより絵柄層を形成する際に、絵柄層
とは別の箇所に、印刷位置検出用パターンを同時に形成
し、これにより絵柄パターン間のピッチ管理を行うのが
好ましい。印刷位置検出用パターンは、一印刷単位の中
の、絵柄層とは別の任意の位置に、少なくとも一箇所以
上設ければよい。印刷位置検出用パターンを設け、光電
管センサーなどで印刷位置検出用パターンを認識し、次
の絵柄パターンの印刷位置が設定され、各絵柄パターン
間のピッチが常に一定となる。したがって、各印刷単位
ごとの絵柄の印刷位置が同一となるので、この絵付シー
トは、被転写物への転写位置精度が良好となる。また、
被転写物への転写作業を自動化できるので、転写物を大
量生産するのに適した絵付シートとなる。
【0016】剥離層2上に絵柄層4を形成する前、また
は後に、白色隠蔽層5を設けてもよい。被絵付物の表側
に転写シートを貼り付ける場合、白色隠蔽層5は、転写
後、被絵付物を表側から見ると、絵柄層4の下になり、
その下の被絵付物表面を隠蔽し、絵柄層が被絵付物自体
の色に影響されないようにするものである。また、被絵
付物が透明な場合や、被絵付物の裏側に転写シートを貼
り付ける場合には、絵柄が透けてしまったり、ぼんやり
した絵柄になってしまったりするのを防ぐものである。
白色隠蔽層5は、オレフィン系のポリマーをバインダー
とし、白色の顔料を着色剤として含有するカラートナー
を用い、カラーコピーにより形成するとよい。また、白
インキを用いて印刷形成してもよい。さらに、白色隠蔽
層が形成された別の転写シートを用い、転写法により形
成してもよい。白色隠蔽層5は、全面的に設けてもよい
し、絵柄層4の絵柄に応じてパターン形成してもよい。
【0017】接着層6は、被絵付物面に上記の各層を接
着するものであり、絵柄層4と被絵付物との接着性が悪
い場合に、絵柄層4上に接着層6を形成するとよい。接
着層6は、接着させたい部分に形成する。すなわち、接
着させたい部分が全面的なら、絵柄層4上に接着層を全
面的に形成する。また、接着させたい部分が部分的な
ら、絵柄層4上に接着層を部分的に形成する。接着層と
しては、被絵付物の素材に適した感熱性あるいは感圧性
の樹脂を適宜使用する。たとえば、被絵付物の材質がア
クリル系樹脂の場合はアクリル系樹脂を用いるとよい。
また、被絵付物の材質がポリフェニレンオキシド・ポリ
スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、スチレン共
重合体系樹脂、ポリスチレン系ブレンド樹脂の場合は、
これらの樹脂と親和性のあるアクリル系樹脂、ポリスチ
レン系樹脂、ポリアミド系樹脂などを使用すればよい。
さらに、被絵付物の材質がポリプロピレン樹脂の場合
は、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩素化エチレン−酢酸
ビニル共重合樹脂、環化ゴム、クマロンインデン樹脂が
使用可能である。接着層の形成方法としては、グラビア
コート法、ロールコート法、コンマコート法などのコー
ト法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法
がある。また、接着層6は、接着性フィルムを絵柄層4
上に貼り合わせることにより設けてもよい。接着性フィ
ルムとしては、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレン
フィルム、ポリブチレンフィルム、ポリエチレンテレフ
タレートフィルム、アクリル系樹脂フィルム、ウレタン
系樹脂フィルムなどを用いることができる。
【0018】アンカー層3は、カラーコピーにより形成
された絵柄層4または白色隠蔽層5と、剥離層2または
接着層6との間に、必要により全面的または部分的に設
ける。すなわち、カラーコピーに用いるトナーのバイン
ダーには、オレフィン系のポリマーが使用されており、
剥離層2の材質が、オレフィン系ポリマーとは密着が困
難なものである場合、剥離層2とオレフィン系ポリマー
の両者との密着性が良好な材料により、剥離層2と絵柄
層4または白色隠蔽層5との間にアンカー層3を設ける
(図1参照)。また、接着層6の材質がオレフィン系ポ
リマーとは密着が困難なものである場合、接着層6とオ
レフィン系ポリマーの両者との密着性が良好な材料によ
り、接着層6と絵柄層4または白色隠蔽層5との間にア
ンカー層3を設ける(図1参照)。
【0019】アンカー層3としては、塩素化ポリプロピ
レン、塩素化ポリエチレン、塩素化エチレン−酢酸ビニ
ル共重合樹脂などの変性オレフィン系樹脂を、剥離層2
または接着層6との密着性に優れた樹脂バインダーに混
合して用いるとよい。剥離層2または接着層6との密着
性に優れた樹脂バインダーとしては、アクリル系樹脂、
ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ゴム系樹
脂、ポリウレタン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂、ポリアミド系樹脂
などを用いることができる。アンカー層3の形成方法と
しては、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコ
ート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印
刷法などの印刷法がある。
【0020】次に、インサートシートおよび貼り付けシ
ートについて説明する。インサートシートおよび貼り付
けシートは、基体シート上に、剥離層を設けずに、絵柄
層を形成したものである。
【0021】基体シート1、絵柄層4、白色隠蔽層5、
接着層6については、いずれも転写シートに用いるのと
同様のものを使用することができる。また、カラーコピ
ーにより絵柄層を形成する際に、絵柄層とは別の箇所
に、印刷位置検出用パターンを同時に形成してもよい。
また、カラーコピーにより形成された絵柄層4または白
色隠蔽層5と、基体シート1または接着層6との間に、
必要によりアンカー層3を全面的または部分的に設けて
もよい。基体シート1と絵柄層4または白色隠蔽層5と
の間に設ける場合、アンカー層3としては、転写シート
の場合と同様の変性オレフィン系樹脂を、基体シート1
との密着性に優れた樹脂バインダーに混合させて用いる
とよい。基体シート1との密着性に優れた樹脂バインダ
ーとしては、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポ
リ塩化ビニル系樹脂、ゴム系樹脂、ポリウレタン系樹
脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体系樹脂、ポリアミド系樹脂などを用いることがで
きる。絵柄層4または白色隠蔽層5と接着層6との間に
アンカー層3を設ける場合は、転写シートの場合と同様
のものを使用できる。
【0022】上記構成の転写シートまたはインサートシ
ートおよび貼り付けシートを用いて、被絵付物表面に装
飾を施す方法について説明する。なお、被絵付物として
は、樹脂成形品、ゴム製品、金属製品、木工品、ガラス
製品、陶磁器製品もしくは各種材質からなる複合製品な
どを挙げることができる。これらは、透明、半透明、不
透明のいずれでもよい。
【0023】上記構成の転写シートを用い、転写法を利
用して被絵付物表面に装飾を施す方法について説明す
る。まず、被絵付物表面に、転写シートの接着層側を密
着させる。次に、耐熱ゴム状弾性体たとえばシリコンラ
バーを備えたロール転写機、アップダウン転写機などの
転写機を用い、温度80〜260℃程度、圧力50〜200kg/m2
程度の条件に設定した耐熱ゴム状弾性体を介して転写シ
ートの基体シート側から熱と圧力とを加える。こうする
ことにより、接着層が被絵付物表面に接着する。最後
に、冷却後に基体シートを剥がすと、基体シートと剥離
層との境界面で剥離が起こり、転写が完了する。また、
基体シート上に離型層を設けた場合は、基体シートを剥
がすと、離型層と剥離層との境界面で剥離が起こり、転
写が完了する。
【0024】次に、上記構成の転写シートを用い、射出
成形による成形同時転写法を利用して被絵付物である樹
脂成形品の表面に装飾を行う方法について説明する。ま
ず、可動型と固定型とからなる成形用金型内に転写シー
トの必要部分を間欠的に送り込む。この際、位置決め機
構を有する送り装置を使用して、印刷位置検出用パター
ンを検出することにより、転写シートの図柄層と成形用
金型との見当が一致するようにするとよい。また、転写
シートを間欠的に送りむ際に、転写シートの位置をセン
サーで検出した後に転写シートをシート固定クランプで
固定するようにすれば、常に同じ位置で転写シートを固
定することができ、図柄層の位置ずれが生じないので便
利である。成形用金型を閉じた後、固定型に設けたゲー
トより溶融樹脂をキャビティ内に射出充満させ、被絵付
物を形成するのと同時にその面に転写シートを接着させ
る。被絵付物である樹脂成形品を冷却した後、成形用金
型を開いて樹脂成形品を取り出す。最後に、基体シート
を剥がすことにより、転写が完了する。
【0025】次に、上記構成の貼り付けシートを用い、
貼り合わせ法を利用して被絵付物表面に装飾を施す方法
について説明する。被絵付物上に、貼り付けシートの接
着層側を重ね合わせ、加熱されたゴムロールを用いて被
絵付物の各面を加熱および加圧して、貼り付けシートを
被絵付物上に接着する。加熱されたゴムロールを用いて
被絵付物の各面を加熱するのは、固化した接着層を一時
的に溶融あるいは軟化させるためである。
【0026】次に、上記構成のインサートシートを用
い、インサート成形法を利用して被絵付物である樹脂成
形品の表面に装飾を行う方法について説明する。インサ
ート成形法は、成形同時転写方法とほぼ同様に行うが、
最後に基体シートを剥がさない点で、成形同時転写方法
とは異なる。まず、可動型と固定型とからなる成形用金
型内にインサートシートを装着する。インサートシート
を金型内に固定する方法としては、インサートシートを
帯電させて、金型に保持したり、金型に設置した吸引穴
から減圧吸引することで、金型に保持する方法がある。
成形用金型を閉じた後、固定型に設けたゲートより溶融
樹脂をキャビティ内に射出充満させ、被絵付物を形成す
るのと同時にその面にインサートシートを接着させる。
被絵付物である樹脂成形品を冷却した後、成形用金型を
開いて樹脂成形品を取り出す。
【0027】
【実施例】厚み25μm、幅200mmの長尺でロール状に巻
かれたポリエチレンテレフタレートからなる基体シート
の片面に、グラビア印刷法によりアクリル樹脂よりなる
剥離層を全面に形成し、その上に、カラーコピー(イン
ディゴ社製オムニアス)により任意の絵柄を形成した
後、アクリル樹脂よりなる接着層をグラビア印刷法によ
り全面形成して転写シートを得た。絵柄層は一印刷位置
ごとに、異なる絵柄パターンを形成した。このため、同
一ロール内で数種類の絵柄を形成した転写シートが得ら
れた。
【0029】この転写シートを、220℃、100kg/m2、0.
5秒の条件でABS樹脂成形品に転写したところ、転写機に
設置したロールの取り替えをせずに、数種類の絵柄を形
成した樹脂成形品を得ることができた。
【0030】
【発明の効果】この発明の絵付シートは、絵柄層がカラ
ーコピーにより形成されているので、絵柄層の図柄の変
更が簡単であり、多品種・大量生産に適しており、ま
た、長尺でロール状に巻かれているので多品種の絵付物
を大量生産するのに適している。また、この発明の絵付
シートのうち、カラーコピー用各色トナー層を、静電ド
ラムにより、順次、同一ブランケット上に積層させた
後、基体シート上に一括転写する工程により、絵柄層が
形成された絵付シートは、基ブランケット上で絵柄パタ
ーンを完成させるので、刷りだしロスがほとんどない。
さらに、この発明の絵付シートのうち、カラーコピー用
各色トナー層を、静電ドラムにより、順次、同一ブラン
ケット上に積層させた後、基体シート上に一括転写する
工程により、絵柄層が形成され、また、絵柄層とは別の
箇所に、印刷位置検出用パターンが、カラーコピーによ
り同時に形成された態様の絵付シートは、各印刷単位ご
との絵柄の印刷位置が同一となるので、被絵付物への絵
付位置精度が良好となり、また、位置精度よく自動化が
できるので、多品種の絵付物を大量生産するのに適して
いる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の絵付シートの一実施例を示す模式断
面図である。
【図2】この発明の絵付シートの一実施例を示す模式断
面図である。
【符号の説明】
1 基体シート 2 剥離層 3 アンカー層 4 絵柄層 5 白色隠蔽層 6 接着層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体シートの片面に絵柄層がカラーコピ
    ーにより形成された絵付シートが、長尺でロール状に巻
    かれていることを特徴とする絵付シート。
  2. 【請求項2】 基体シートの片面に少なくとも剥離層、
    絵柄層、接着層が順次形成され、絵柄層がカラーコピー
    により形成された絵付シートが、長尺でロール状に巻か
    れていることを特徴とする絵付シート。
  3. 【請求項3】 基体シートの片面に少なくとも絵柄層、
    接着層が順次形成され、絵柄層がカラーコピーにより形
    成された絵付シートが、長尺でロール状に巻かれている
    ことを特徴とする絵付シート。
  4. 【請求項4】 カラーコピー用各色トナー層を、静電ド
    ラムにより、順次、同一ブランケット上に積層させた
    後、基体シート上に一括転写する工程により、絵柄層が
    形成された請求項1〜3のいずれかに記載の絵付シー
    ト。
  5. 【請求項5】 絵柄層とは別の箇所に、印刷位置検出用
    パターンが、カラーコピーにより同時に形成された請求
    項4に記載の絵付シート。
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