JPH1052754A - アーク加工用電源装置 - Google Patents

アーク加工用電源装置

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JPH1052754A
JPH1052754A JP22753596A JP22753596A JPH1052754A JP H1052754 A JPH1052754 A JP H1052754A JP 22753596 A JP22753596 A JP 22753596A JP 22753596 A JP22753596 A JP 22753596A JP H1052754 A JPH1052754 A JP H1052754A
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output
signal
voltage
polarity
switching
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JP22753596A
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Inventor
Kikuo Terayama
喜久夫 寺山
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Daihen Corp
Original Assignee
Daihen Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】直流電源をフォワードコンバータによって高周
波交流に変換した後に再度整流して直流とする方式のア
ーク加工用電源装置において、動作速度の遅いスイッチ
ング素子を用いて高い周波数で動作させても小出力領域
で出力変化に跳躍点が生じないで安定に動作すると共に
装置を小形でかつ安価にする。 【解決手段】PWM制御方式のフォワードコンバータを
2組用意し、各フォワードコンバータの駆動信号に出力
設定値に対応した位相差を設け、これらの出力変圧器の
2次出力を直列にして共通の二次整流回路を介して出力
を取り出す構造として、位相差を変化させることによっ
て出力を零から100%まで跳躍点なく連続的に変化さ
せ得るようにしたアーク加工用電源装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は直流電源をフォワー
ドコンバータによって高周波交流に変換した後に再度整
流して直流とする方式のアーク溶接、切断、プラズマア
ーク加工等に用いるアーク加工用電源装置の改良に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、アーク加工用電源として直流電源
をフォワードコンバータにより数KHzないし数10KHz
の高周波交流に変換した後に再度整流して直流出力を得
る方式のものが小形、軽量化および高精度の出力制御を
目的として製作されている。
【0003】図8は上記のようにした直流出力のアーク
加工用電源装置の例を示す接続図である。同図におい
て、1は交流電源であり、単相商用交流または3相商用
交流の電源が用いられる。2は交流電源1からの電力を
整流して直流に変換する一次整流回路であり、簡単な平
滑回路を含むこともある。3ないし6はブリッジ接続さ
れたスイッチング素子であり、後述するPWM制御回路
19からの駆動信号によって、スイッチング素子3と4
が導通と遮断とをくりかえして一次整流回路2の出力を
高周波でON−OFFする。5および6はスイッチング
素子3および4にそれぞれ逆極性で並列に接続されたダ
イオードであり、スイッチング素子3および4に逆方向
の電圧が印加されるのを防止するために設けられてい
る。また、7および8はダイオードであり、スイッチン
グ素子3および4が遮断した時のバイパス回路を構成し
ている。11は出力変圧器であり、スイッチング素子3
および4にて高周波でON−OFFされた出力電圧をア
ーク加工に適した電圧に変換する。12は出力変圧器1
1の出力を再度整流して直流とする二次整流回路であ
り、半波整流回路のダイオード12aとフライホイール
ダイオード12bとからなる。13は二次整流回路12
と出力端子(a)との間に直列に接続された直流リアク
トル、14は出力端子(a)に接続されたアーク加工用
電極、15は出力端子(b)に接続された被加工物であ
る。16は出力電流検出器、17は出力電流設定器18
の出力信号Ir と出力電流検出器16の出力信号If
を比較して差信号ΔI=Ir −If を出力する比較器、
19は比較器17の出力信号ΔIに応じてデューティサ
イクルが決定されるPWM制御回路であり、スイッチン
グ素子3、4を所定の時間幅で導通させる駆動信号を出
力する。ここで、スイッチング素子3、4、ダイオード
5、6、ダイオード7、8、出力変圧器11およびダイ
オード12a、12bはフォワードコンバータを構成し
ている。
【0004】図8の従来装置においては、交流電源1か
らの電力は一次整流回路2にて整流・平滑されて直流と
なり、スイッチング素子3および4にて高周波でON−
OFFされた後に出力変圧器11にて所定の電圧とな
る。出力変圧器11の出力電圧は二次整流回路12にて
再び直流に変換されて直流リアクトル13を経て出力端
子(a)(b)からアーク加工用電極14および被加工
物15に供給され、これによって両者間に加工用アーク
が発生する。この出力電流は出力電流検出器16にて検
出されて出力電流設定器18の設定値と比較され、差信
号ΔIが演算される。PWM制御回路19はこの差信号
ΔIを入力として入力信号が減少する方向に出力パルス
の導通時間率即ちデューティサイクルを調整してスイッ
チング素子3および4を駆動する。この結果、出力電流
は設定値に対応した一定値に保たれる。同図において
は、スイッチング素子3および4の出力を変圧器11に
て取り出し半波整流するフォワードコンバータを構成す
るので変圧器11の磁気リセットのためにスィツチング
素子3および4は50%以下のデューティサイクルで駆
動される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来装置におい
ては、出力設定器の設定値を変化させることによって出
力電流または出力電圧を変化させるものであるが、その
構造上出力設定値を小さくしてゆくときに出力零の近く
で出力変化に跳躍点が生じ、スムーズに変化しない部分
が現われる。
【0006】図9はこの現象を説明するための線図であ
り、同図(a)、(c)および(e)はPWM制御回路
19からの出力信号を示し、同図(b)、(d)および
(f)はこれによって導通するスイッチング素子を流れ
る電流の時間的変化の様子を示す。
【0007】図9に示すように、スイッチング素子は駆
動信号が供給されると導通遅延時間td の後に電流が流
れ始め次第に増加して上昇時間tr の後に最大電流に達
する。次に駆動信号が遮断されると蓄積時間tstg の後
に電流が減少を始め、さらに下降時間tf の後に完全遮
断となる。これらの遅れ時間td 、tr 、tstg 、tf
はスイッチング素子に対する駆動信号の波形を工夫する
ことによりある程度は改善することができるが完全には
零にはできない。このために出力電流設定器18の設定
値が大きく駆動信号の幅が図9(a)に示すようにこれ
らの遅れ時間に較べて広いときはあまり影響しないが、
出力電流設定器の設定値を小さくしていったときに図9
(c)に示すように駆動信号の幅がこれらの遅れ時間の
幅に近くなると無視できなくなる。
【0008】この駆動信号の幅が(td +tr )となる
点を境として、図9(e)に示すように、駆動信号の幅
が狭いときは、スイッチング素子の導通期間が(tr
stg +tf )から図9(f)に示すように零へと急変
することになる。図10に出力設定の最小値近辺におけ
る設定値と出力との関係を示す。同図に示すように出力
設定値が零から(td +tr )までは出力も零であり、
(td +tr )を越えると急に(tr +tstg +tf
に相当する出力となる。
【0009】ここで、フォワードコンバータの出力波形
の長さを考えてみると、スイッチング素子の最大導通期
間を1周期の50%として、この周期の50%に相当す
る長さはフォワードコンバータの動作周波数が10KHz
のときには50μs、20KHz では25μs、40KHz
では12.5μsである。これに対して、スイッチング
素子としてスイッチング用パワートランジスタを用いる
ときには、例えば定格容量が300A、1200Vのも
ので遮断時にベース電流を逆方向に流して高速化を図っ
たとしても、td +tr =3μs、tstg =15μs、
f =3μs程度の値となっており、tstg +tf =1
8μsとなる。
【0010】したがって、このようなパワートランジス
タを用いるときはフォワードコンバータの周波数が10
KHz であっても18/50=0.36、即ち最大出力の
36%が最小出力となり、それよりも出力電流を低下さ
せようとすると図10に示すように出力は直ちに零とな
ってしまう。このために出力調整範囲は100%〜36
%の範囲となり、ほとんど実用にならない範囲となる。
【0011】この出力調整範囲は、蓄積時間tstg の短
いものを採用すれば広くすることが可能であるが、一般
に電流容量の大きな素子ほどこのtstg は長くなる傾向
にある。このためにtstg の短い小容量の素子を並列に
して使用することが必要となるが、並列接続のための多
くの製作工数が必要となるばかりでなく、素子の合計価
格も合計容量と同容量の1個の素子を使用するときに比
べて高くなり、また装置も大型化してしまうことにな
る。
【0012】さらに、フォワードコンバータの動作周波
数が人間の可聴周波数内(20KHz以下)であるとフォ
ワードコンバータの動作音が強烈な雑音となって作業環
境を悪化させることから、フォワードコンバータの動作
周波数は20KHz 以上、望ましくは40KHz 程度にまで
高くすることが要求されている。このためにフォワード
コンバータに用いるスイッチング素子としては蓄積時間
stg が数桁小さいMOS・FETの比較的小容量のも
のを複数個並列に接続して用いなければならず、高価な
高速MOS・FETが必要となるばかりでなく、並列接
続のために大形化がさけられないものであった。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来装置の
課題を解決するために、フォワードコンバータを2組用
意し、その二次整流回路を共有すると共に各フォワード
コンバータの駆動信号に出力設定値に対応した位相差を
設け、これらのフォワードコンバータの出力変圧器の2
次出力を直列にして出力を取り出すことによって、各フ
ォワードコンバータは一定のデューティサイクルと周波
数で動作させたまま、位相差を変化させることによって
出力を零から100%まで跳躍点なく連続的に変化させ
得るようにしたアーク加工用電源装置を提案したもので
ある。
【0014】
【作用】本発明の装置においては、2組のフォワードコ
ンバータが共に出力状態(スイッチング素子が導通して
いる間)にあるときのみ出力が二次整流回路に現われる
ので、フォワードコンバータの導通期間がスイッチング
素子の各動作遅れ時間の和に等しい長さになるまで動作
周波数を高くしても、出力を100%から0%まで連続
的に調整可能となる。このために比較的遅いスイッチン
グ素子を用いても高い周波数で動作させることが可能と
なる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態の例を
示す接続図である。同図において、31a、31bは共
に同仕様に構成されたスイッチング回路であり、11
a、11bはそれぞれスイッチング回路31a、31b
の出力電圧を適宜に変換する出力変圧器で、その2次巻
線は図示のように同極性で直列接続してある。20はス
イッチング回路31a、31bに対して駆動信号Pa
b を供給するフォワードコンバータ制御回路であり、
12は直列接続された出力変圧器11a、11bの総合
出力を整流する二次整流回路である。同図のその他の部
分は図8に示した従来装置と同機能のものに同符号を付
してある。同図において、スイッチング回路31a、出
力変圧器11a、二次整流回路12およびスイッチング
回路31b、出力変圧器11b、二次整流回路12はそ
れぞれ二次整流回路12を共有するフォワードコンバー
タを構成している。
【0016】図1の装置において、出力電流設定器18
の設定信号Ir は出力電流検出器16の出力信号If
比較器17にて比較されて差信号ΔI=Ir −If がフ
ォワードコンバータ制御回路20に供給される。フォワ
ードコンバータ制御回路20においては、入力信号ΔI
に対応して駆動信号Pa と駆動信号Pb との間に位相差
を設けて出力し、スイッチング回路31aと31bとを
差信号ΔIに対応した位相差で動作するように駆動す
る。スイッチング回路31a、31bの出力は出力変圧
器11a、11bによって加算されて二次整流回路12
にて直流に変換された後、直流リアクトル13、出力端
子(a)、(b)を経てアーク加工用電極14および被
加工物15に供給される。
【0017】図2は図1の装置に用いるフォワードコン
バータ制御回路20の例を示すブロック図である。同図
において21はパルス発振器であり、図1の装置のスイ
ッチング回路31a、31bの動作周波数を決定する。
22は位相比較器であり2つの入力信号の位相差に応じ
た電圧信号を出力する公知の乗算器形、ディジィタル
形、位相周波数比較器などの位相比較器が用いられる。
23はローパスフィルタであり、位相比較器22の出力
のうち高周波成分を除去する。24は加算器、25は電
圧制御発振器、26は極性反転用インバータ回路、27
はインバータ回路26にて極性反転された電圧制御発振
器25の出力を入力として入力信号に同期してスイッチ
ング回路31bを一定のデューティサイクルで駆動する
ための駆動信号Pb を発生する駆動パルス発生器であ
る。28はパルス発振器21の出力パルスを入力として
入力信号に同期してスイッチング回路31aを一定のデ
ューティサイクルで駆動するための駆動信号Pa を発生
する駆動パルス発生器である。17は比較器、18は出
力電流設定器であり、それぞれ図1の比較器17および
出力電流設定器18に相当する。
【0018】図2のフォワードコンバータ制御回路にお
いて、パルス発振器21の出力は電圧制御発振器25の
出力信号と位相比較器22にて比較されて両入力信号の
位相差に相当する電圧が演算される。この位相比較器2
2の出力はローパスフィルタ23にて高周波成分が除去
されて加算器24の一方の入力となる。一方、出力電流
設定器18の設定値Ir は出力電流検出器16の出力信
号If と比較器17にて比較されて差信号ΔIとなり、
加算器24の他方の入力となる。加算器24において、
ローパスフィルタ23の出力と比較器17の出力とが加
算されて電圧制御発振器25に入力され、電圧制御発振
器25は入力電圧に対応した周波数のパルス信号を出力
する。この電圧制御発振器25の出力信号はインバータ
回路26にて極性が反転された後に駆動パルス発生器2
7に入力される。また電圧制御発振器25の出力は位相
比較器22にフィードバックされる。
【0019】ここで、位相比較器22、ローパスフィル
タ23、電圧制御発振器25は公知のPLL回路を構成
しており、図2の回路は、この公知のPLL回路の途中
に差信号ΔIを加算する加算器24を加えたものであ
る。それ故、電圧制御発振器25はパルス発振器21の
出力周波数と同一の周波数でかつ差信号ΔIに相当する
分だけ位相がずれた波形のパルス信号を出力することに
なる。
【0020】図2のフォワードコンバータ制御回路の駆
動パルス発生器27、28の出力Pa 、Pb により図1
のスイッチング回路31a、31bの各スイッチング素
子を駆動すると出力変圧器11a、11bには差信号Δ
Iに対応した位相差の出力が現われることになる。
【0021】図3は図2のフォワードコンバータ制御回
路を用いたときの図1の装置の動作を説明するための線
図である。同図において(a)はパルス発振器21の出
力、(b)は駆動パルス発生器28の出力信号Pa
(c)は電圧制御発振器25の出力、(d)は駆動パル
ス発生器27の出力信号Pb 、(e)は出力変圧器11
aの出力、(f)は出力変圧器11bの出力、(g)は
出力変圧器11aと11bとの各2次巻線を図に示す極
性で直列接続したときの二次整流回路12の出力をそれ
ぞれ時間の経過とともに示したものである。
【0022】図1ないし図3に示すように、2組のフォ
ワードコンバータが矩形波出力であるときは、両フォワ
ードコンバータの出力がともに出力されている期間のみ
2次整流回路12に出力が供給され、これが整流されて
直流リアクトル13によって平滑されて出力端子
(a)、(b)間に現われることになる。
【0023】また上記から判るように各フォワードコン
バータ自身のデューティサイクルと総合出力とは無関係
であり、総合出力は両フォワードコンバータの位相差の
みによって決定されるから、両フォワードコンバータの
デューティサイクルは常に最大に設定しておくとよい。
この場合、両フォワードコンバータの位相差が零、即ち
総合出力として最大出力を指定したときに各フォワード
コンバータも最大出力で動作することになり、スイッチ
ング素子の電流容量を有効に利用できる。
【0024】図1においてスイッチング回路31a、3
1bと変圧器11a、11bおよび二次整流回路12は
フォワードコンバータを構成しているのでそのデューテ
イサイクルは50%以下とすることが必要であり、この
点から出力を調整するための位相差αの範囲も0≦α≦
πの範囲とする。このとき各フォワードコンバータのデ
ューティサイクルが最大値に設定されていないと、位相
差αが0≦α≦πの間で変化させる途中で出力が零にな
ってしまうことになる。それ故、フォワードコンバータ
のデューティサイクルが最大でないときには、位相差を
変化させる範囲もこれに応じて狭くすることが必要とな
る。
【0025】ここで図2において極性反転用インバータ
回路26は差信号ΔIに正比例して2次整流回路の出力
が増加するようにスイッチング回路31aと31bとを
駆動するために設けたものである。したがってその位置
は、図2のように駆動パルス発生器27の入力側でもよ
いがこれに替えて駆動パルス発生器28の入力側に設け
てもよい。
【0026】また、図1ないし図3に示した実施の形態
の例においては出力電流を検出して、これを設定値と比
較することにより、出力電流を設定値に保つよう2組の
フォワードコンバータの位相差を制御するものについて
説明したが、本発明はこれに限らず、出力電圧を検出し
てこれを設定値と比較し、出力電圧を設定値に保つよう
に制御するものにも適用可能であり、さらには出力電
流、出力電圧ともに検出してそれぞれ設定値と比較し、
両方の差信号に所定の係数を乗じて加算した信号によっ
て2組のフォワードコンバータの位相差を制御して所定
の出力電圧・電流特性を得るようにしてもよい。
【0027】図4は本発明の別の実施の形態の例を示す
接続図である。同図においては一次整流回路の出力側に
電圧切替スイッチ32と電圧分割用コンデンサ29、3
0を設けたものであり、交流電源1として200Vと4
00V、220Vと440Vのように略1:2の比率と
なる2種類の交流電源に適用できるようにしたものであ
る。同図の装置において、電源電圧が200Vのときに
はスイッチ32をL側にすると一次整流回路2の出力に
対してスイッチング回路31aと31bとが並列に接続
されて図1に示した実施例と同じ構成となる。また、交
流電源1が400Vのときにはスイッチ32をH側にす
ると、一次整流回路2の出力はコンデンサ29と30と
によって2分されて、それぞれのコンデンサの端子電圧
がそれぞれスイッチング回路に供給される形となり、各
スイッチング回路は交流電圧の1/2に対応した電圧を
電源として動作することになるので、スイッチング回路
は200Vと400Vとで何ら変更を要せず、そのまま
使用可能となる。
【0028】図5は本発明のさらに別の実施の形態の例
を示す接続図である。同図の実施例においては図1に示
した実施例に加えて、直流リアクトルと出力端子との間
に出力極性を切りかえるためのブリッジ接続されたスイ
ッチング素子からなる極性切替回路36および極性切替
制御回路37を設けたものである。ここで極性切替回路
36は極性切替制御回路37が信号P3 のみを出力する
ときはスイッチング素子36a、36bのみが導通し、
出力端子(a)側が正の極性の直流出力となり、信号P
4 のみを出力するときはスイッチング素子36c、36
dのみが導通して、出力端子(b)側が正の極性の直流
出力となる。さらに信号P3 とP4 とを所定のくりかえ
し周期とデューティサイクルとによって交互に出力する
ときはスイッチング素子36a、36bまたはスイッチ
ング素子36c、36dが交互に導通・遮断をくりかえ
し、所定の正・負比率の交流出力が得られることにな
る。この場合、直流出力、交流出力にかかわらず、導通
期間の一部にスイッチング素子が不完全飽和となる期間
を設ければ、その期間を低電流または低電圧出力期間と
し、完全飽和期間をパルス電流またはパルス電圧出力期
間としたパルス波形を得ることができる。
【0029】図6は図5に示した極性切替機能を追加し
た実施の形態の例の変形であり、出力変圧器11g、1
1hとして各2組の2次巻線を用意し、各出力変圧器の
二次巻線を1個ずつ互いに直列となるように接続し、か
つこれらの直列接続された二次巻線の組をさらに直列に
して、その接続点から共通出力端子として出力端子
(b)に接続してある。38は二次整流回路であり、直
列接続された出力変圧器の両端にそれぞれ正・負両出力
を得るためのセンタータップ式の両波整流回路となって
いる。39は直流リアクトルであり、2つの巻線39
a、39bが共通の鉄心に巻かれており、かつ両巻線は
図中に・印で示すようにそれぞれに流れる2次整流回路
38の出力電流によって共有する鉄心に同一方向の磁束
を生ずる極性にその巻方向が定められている。40は極
性切替回路であり、互いに逆方向に電流を流す極性に定
められたスイッチング素子40aと40bとからなる。
41は極性切替制御回路であり、図5に示した実施例の
極性切替制御回路37と同機能のものである。
【0030】図6の装置においては、出力変圧器11
g、11hの出力は二次整流回路38にて整流されて正
・負両極性の直流出力となってリアクトル巻線39a、
39bを経て極性切替回路40のスイッチング素子40
a、40bに供給される。いま極性切替回路40のスイ
ッチング素子40aが導通していると出力端子(a)
側、即ち電極14が正となる極性の出力が発生し、電流
はリアクトル39の巻線39a、極性切替回路40のス
イッチング素子40a、出力端子(a)、電極14、加
工アーク、被加工物15、出力端子(b)、出力変圧器
11gと11hの2次巻線の共通接続点の経路を流れ
る。次にスイッチング素子40aが遮断すると同時にス
イッチング素子40bを導通させると、それまでリアク
トル巻線39aに流れていた電流は急減しようとするが
電磁誘導により共通鉄心に巻かれているリアクトル巻線
39bはこの電流の急減を防げる方向の電圧を図中に矢
印で示す極性に発生する。この誘起電圧の極性は新たに
導通し始めるスイッチング素子40bの導通によって流
れ始める電流の極性と同じ極性の電流である。このため
に、スイッチング素子40aを遮断し同時にスイッチン
グ素子40bを導通させると、回路にはこの切替の直前
に流れていた電流と同じ値の電流が先とは逆の極性の被
加工物15から電極14に向う方向に流れ始める。この
結果電極14から被加工物15に向って流れていた電流
は急峻にその極性が反転して被加工物15から電極14
に向って流れることになる。スイッチング素子40bが
導通している状態から遮断し、スイッチング素子40a
が導通するときも同様に出力電流はその絶対値が同じで
極性のみ反転した電流に急峻に変化することになる。こ
の結果、出力電流の極性反転に際してアークが一旦消滅
した後の再点弧が容易となり、交流アーク加工が安定に
継続できるものである。
【0031】なお、上記説明においては電極と被加工物
のみを対象として出力するアーク加工用電源装置に本発
明を適用する場合についてのみ説明したが、出力電圧の
一部をパイロットアーク用電極に導いて加工用アークの
起動に先立ち電極との間にパイロットアークを発生さ
せ、このパイロットアークを被加工物に移行させて加工
を行うプラズマアーク加工用電源にも本発明が適用でき
るのはもちろんである。
【0032】図7は、プラズマアーク加工用電源装置に
本発明を適用したときの実施の形態の例を示す接続図で
ある。同図において42はパイロットアーク電流制限用
抵抗器であり、二次整流回路12の正出力端子とパイロ
ットアーク出力用端子(c)との間に接続されている。
43はパイロットアーク用電極であり、加工用電極14
の周囲にプラズマ生成ガスを供給し、先端の狭い開口部
からアークによってプラズマ化されたガスを高速で噴出
させるためのノズルを共用しているので一般にノズル電
極と呼ばれている。その他の構成要素は図1に示した装
置と同機能のものに同符号を付してあるので説明は省略
する。
【0033】図7の装置において、図示を省略した高周
波点弧手段により加工用電極14とパイロットアーク用
電極(ノズル電極)43との間に抵抗器42によって制
限された小電流のアーク(パイロットアーク)を点弧
し、同時にノズル内にプラズマ生成ガスを供給すると、
このプラズマ生成ガスがパイロットアークによって電離
してイオン化され、このイオン化されたガスが加工用電
極14とノズル電極43とを被加工物15に接近させる
ことによって被加工物に接触すると加工用電極14と被
加工物15との間の絶縁が低下するためにアークが発生
する。このアークは出力電流設定器18にて設定された
値にまで増加し、プラズマアーク加工が行なわれる。
【0034】
【発明の効果】上記の通り、本発明のアーク加工用電源
装置は、同一の周波数で動作するフォワードコンバータ
を2組設け、両フォワードコンバータの出力波形の位相
差を調整して、フォワードコンバータの出力変圧器の二
次巻線を直列にして出力を取り出すものであるので、出
力は両フォワードコンバータのスイッチング素子が共に
導通している期間のみを出力として取り出すことにな
り、両フォワードコンバータの位相差を調整することに
よってこれらを構成するスイッチング素子の導通遮断遅
れ時間に無関係に出力が決定される。この結果、比較的
動作速度の遅い大容量のスイッチング素子を用いても出
力調整の範囲を0〜100%まで連続的に変化させるこ
とが可能となる。また動作速度の遅いスイッチング素子
は大容量のものでも安価であるので多数を並列運転する
必要がなく、安価でかつ小形の装置を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置の実施の形態の例を示す接続図で
ある。
【図2】図1の装置に用いるフォワードコンバータ制御
回路の例を示すブロック図である。
【図3】図2のフォワードコンバータ制御回路を用いた
ときの図1の装置の動作を説明するための線図である。
【図4】本発明の装置の別の実施の形態の例を示す接続
図である。
【図5】本発明の装置の別の実施の形態の例を示す接続
図である。
【図6】本発明の装置の別の実施の形態の例を示す接続
図である。
【図7】本発明の装置の別の実施の形態の例を示す接続
図である。
【図8】従来の装置の例を示す接続図である。
【図9】図8の従来装置における現象を説明するための
線図である。
【図10】図8の従来装置の出力設定を最小値近辺で変
化させたときの設定値と出力との関係を示す線図であ
る。
【符号の説明】
1 交流電源 2 一次整流回路 3、3a、3b スイッチング素子 5、5a、5b スイッチング素子 7、7a、7b ダイオード 8、8a、8b ダイオード 11、11aないし11d 出力変圧器 12、38 二次整流回路 13、39 直流リアクトル 14 加工用電極 15 被加工物 16 出力電流検出器 17 比較器 18 出力電流設定器 19 PWM制御回路 20 フォワードコンバータ制御回路 21 パルス発振器 22 位相比較器 23 ローパスフィルタ 24 加算器 25 電圧制御発振器 26 極性反転用インバータ回路 27、28 駆動パルス発生器 29、30 コンデンサ 31aないし31c スイッチング回路 32 スイッチ 36、40 極性切替回路 36aないし36d 極性切替用スイッチング素子 40a、40b 極性切替用スイッチング素子 37、41 極性切替制御回路 42 電流制限用抵抗器 43 パイロットアーク用電極(ノズル電極)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源を整流して直流電力を得る一次
    整流回路と、前記一次整流回路の出力をパルス幅制御に
    より高周波でON−OFFする2組のスイッチング回路
    と前記各スイッチング回路の出力を所定の電圧に変換す
    る二次巻線が相互に直列接続された2個の出力変圧器と
    前記出力変圧器の前記直列接続された2次巻線の出力を
    整流して直流とする二次整流回路とからなる二次整流回
    路を共有した2組のフォワードコンバータと、、前記2
    組のフォワードコンバータを同一周波数でかつ両フォワ
    ードコンバータ相互間の出力位相差αを出力設定器の設
    定に応じて0≦α≦πの範囲で変化させるフォワードコ
    ンバータ制御回路とを具備したアーク加工用電源装置。
  2. 【請求項2】 前記フォワードコンバータ制御回路は、
    あらかじめ定められた周波数で発振する基準信号発振器
    と、前記基準信号発振器の出力信号と後述する電圧制御
    発振器の出力信号とを比較し両信号の位相差に相当する
    電圧信号を出力する位相比較器と、前記位相比較器の出
    力のうち高周波成分を除去するローパスフィルタと、出
    力設定器と、出力電流または出力電圧を検出する出力検
    出器と、前記出力設定器の出力信号と前記出力検出器の
    出力信号とを比較し差信号を得る比較器と、前記ローパ
    スフィルタの出力と前記比較器の出力とを加算する加算
    器と、前記加算器の出力電圧に応じて周波数が決定され
    る電圧制御発振器と、前記2組のフォワードコンバータ
    のうち一方のフォワードコンバータを前記基準信号発振
    器の出力信号に応じて駆動し、他方のフォワードコンバ
    ータを前記電圧制御発振器の出力信号に応じて駆動する
    駆動パルス発生器とを備えた回路とした請求項1に記載
    のアーク加工用電源装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動パルス発生器は、前記2組の各
    フォワードコンバータが最大の導通時間率(デューティ
    サイクル)となる波形の信号を出力するパルス発生器で
    ある請求項2に記載のアーク加工用電源装置。
  4. 【請求項4】 前記二次整流回路と出力端子との間に
    は、出力極性を正・逆に切りかえるための極性切換回路
    を備え、出力極性を直流正極性,直流逆極性または交流
    に切りかえ可能とした請求項1ないし3のいずれかに記
    載のアーク加工用電源装置。
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