JPH10511902A

JPH10511902A - 水で流すことができるフィルム

Info

Publication number: JPH10511902A
Application number: JP8521089A
Authority: JP
Inventors: ジェニファーカッペルラーソン; ウィリアムシールポンプラン
Original assignee: キンバリークラークワールドワイドインコーポレイテッド
Priority date: 1994-12-30
Filing date: 1995-12-21
Publication date: 1998-11-17
Also published as: AU4643196A; DE69525654T2; EP0800455B1; PL321539A1; CA2209159A1; WO1996020831A1; KR980700911A; KR100353583B1; PL181637B1; DE69525654D1; MX9704874A; EP0800455A1; AU709811B2

Abstract

(57)【要約】水分散性層に付けられたバリヤー層を含むフィルムを開示する。また、そのフィルムを含む、体液吸収用の使い捨て吸収剤製品を開示する。そのフィルムは、改良されたフラッシュ特性を、使い捨て吸収剤製品に付与するのに有用である。

Description

【発明の詳細な説明】水で流すことができるフィルム発明の背景発明の技術分野本発明は、水に浸した時に改良フラッシュ特性(flushability property)を示す柔軟なポリマーフィルムに関するものである。フィルムを使い捨て吸収剤製品に用いて、改良フラッシュ特性を、使用後の製品に与えることができる。関連技術の記載使い捨て吸収剤製品には、現在、多用途な幅広い使用が見出されている。例えば、育児の分野では、おむつ及びトレーニングパンツが、一般に、再利用可能な布吸収剤製品に置き換えられてきている。他の典型的な使い捨て吸収剤製品は、衛生的ナプキン又はタンポン等の女性ケア製品、成人失禁用製品、及び外科的ドレープ生地又は傷用包帯等の健康ケア製品を含む。典型的な使い捨て吸収剤製品は、一般には、トップシート、バックシート及び該トップシートとバックシートとの間の吸収剤構造部材を含む複合構造を含む。これらの製品には、通常、製品を携帯者に定着させるための数タイプの定着システムが含まれる。使い捨て吸収剤製品は、典型的には、使用の間、液体、例えば、水、尿、血液又は月経時のもの等に１回以上接触する。従って、使い捨て吸収剤製品の外側カバーバックシート材料は、典型的には、該使い捨て吸収剤製品が、携帯者による使用の間のその結合性を保持し、かつ該製品に接触する液体が漏れないような十分な強度及び取扱性を示す液体不溶性及び液体不透性材料（ポリプロピレンフィルム等）からなる。現在の使い捨ての幼児用おむつ、及び他の使い捨て吸収剤製品は、一般的には公衆に受け入れられているが、これらの製品は、依然として、特定の分野において改良が必要とされている。例えば、多くの使い捨て吸収剤製品は、水性環境に処分することが困難である。例えば、多くの使い捨て吸収剤製品をトイレから下水管に水で流すことにより、一般に、トイレ、又はトイレから下水管システムに連結しているパイプの詰まりが生じる。具体的に、特に使い捨て吸収剤製品に使用される外側カバー材料は、一般的には、トイレに流された時に崩壊又は分散せず、該使い捨て吸収剤製品のこのような処分が可能でない。外側カバー材料が、トイレ又は下水パイプの詰まりの可能性を低減させる程に、使い捨て吸収剤製品の全体的な嵩を低減させるために、極薄く製造された場合には、典型的には、外側カバー材料には十分な強度がなく、該外側カバー材料が携帯者による通常使用の応力に付された時の裂け又は引裂けが防止されるであろう。従って、一般的には、使用の間には結合性及び強度を保持するが、使用後には水性環境に処分可能である、使い捨て吸収剤製品に使用可能な新規な材料が必要とされる。例えば、使い捨て吸収剤製品は、トイレに流すことにより、容易にかつ効果的に処分することができる。そのような使い捨て吸収剤製品は、その後、液体下水システムに崩壊可能であり、埋め立て又は他の固形廃棄物処分システムへの廃棄は不要である。本発明の概要本発明は、過剰量の水に接触した時に実質的に分散するフィルムに関するものである。そのようなフィルムを、使い捨て吸収剤製品に使用して、該製品の液体下水システムへのフラッシュ性を高めることができる。本発明のある態様は、バリヤー層及び水分散性層を含み、所望の水分散特性を示すフィルムに関する。そのようなフィルムは、ある態様では、厚さ約10〜約100 マイクロメーターの水分散性層に付けられた、厚さ約２〜約15マイクロメーターの液体バリヤー層を含み、その立方センチメートルあたりの平均密度は約１グラムより高い。他の態様においては、本発明は、本明細書に記載のフィルムを含む使い捨て吸収剤製品に関する。そのような使い捨て吸収剤製品は、ある態様では、液体透過性トップシート、該液体透過性トップシートに付けられたバックシート、及び該トップシートとバックシートとの間に位置する吸収剤構造部材を含み、該バックシートが、本発明のフィルムを含む。図の簡単な説明図１は、本発明の使い捨て吸収剤製品を表す。好ましい態様の詳細な説明本発明は、ある態様では、所望の水分散特性を示し、かつ押出可能な組成物から製造されるフィルム材料に関する。そのフィルムは、一般的には、バリヤー層及び水分散性層を含む。本明細書において使用する用語“水分散性層”は、水性環境に置かれた場合に、満足のいく時間で、分解して小片となるであろう本発明のフィルム層を言及することを意図するものである。結果として、一度分散した水分散性層は、リサイクル工程での加工性がより有利なものであり、又は例えば、腐敗した街の下水処理システムに水で流すことができる。所望なら、水分散性層の分散は、攪拌及び／又は数種のトリガー手段の使用により促進可能である。水分散性層の分散に必要な実際の時間は、典型的には、少なくとも部分的には、具体的な最終使用設計基準に依存する。典型的には、水分散性層は、約60分以内、好ましくは約15分以内、より好ましくは約５分以内、最も好ましくは約30秒以内、置かれた水性環境中に十分に分散するであろう。水分散性層は、典型的には、水分散性ポリマーから製造され、従って、該ポリマーを含む。本発明の水分散性層の製造に有用なポリマーの例としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールコポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジン、ゲル化スターチ(gelatinized starch)、ナイロンコポリマー、アクリル酸コポリマー、コポリマー類、又はそれらの混合物がある。好ましくは、水分散性層は、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールコポリマー、又はそれらの混合物を含む。水分散性層は、また、該層が、所望の水分散特性を示す限り、その強度及び取扱性を改良するための量の非−水分散性ポリマーを含んでいてもよい。非−水分散性ポリマーの使用により、単独で使用する場合には非常に乏しい取扱性を示し、かつ使用の間に亀裂又は引裂けが生じ易い、水分散性ポリマーとしてのより感水性の高いポリマーの使用が可能となる。本発明のある態様においては、水分散性層は、ポリエチレンオキシド及びポリ（エチレン-co-アクリル酸）を含む混合物から製造する。そのような混合物においては、ポリエチレンオキシドは、適切には、約55〜約95重量％の量で存在し、ポリ（エチレン-co-アクリル酸）は、約45〜約５重量％の量で存在し、かかる場合の全ての重量％は、水分散性層中に存在するポリエチレンオキシド、及びポリ（エチレン-co-アクリル酸）の全量をベースとするものである。水分散性層は、一般には、熱押出法又は溶液流延法等の公知の方法により製造することができる。水分散性層は、フィルム中に、所望の強度及び水分散特性が達成されるのに有効な量で存在するべきである。従って、水分散性層は、フィルム中に、該フィルムが、所望の水分散特性を所望の期間示すように、過剰量未満で存在するべきである。また、水分散性層は、フィルム中に、該フィルムが、所望の強度特性を示すように、最小量より多く存在するべきである。フィルム中に存在する水分散性層の所望量は、ある態様においては、水分散性層の厚さにより定めることができる。水分散性層は、従って、望ましくは、本発明のフィルム中に、該水分散性層の厚さが、約10〜約100 マイクロメーター、好ましくは約10〜約50マイクロメーター、より好ましくは約10〜約30マイクロメーター、及び最も好ましくは約10〜約 20マイクロメーターとなる量で存在する。本明細書において使用した用語“バリヤー層”は、液体が該バリヤー層と接触している期間、液体が効果的に通過することができないであろう、液体不透性の本発明のフィルム層を言及することを意図するものである。具体的には、本明細書において使用した材料の液体不透性は、本明細書の試験法の欄に記載のフィルム液体一時的暴露試験(Film Liquid Transient Exposure Test）に従って測定することができる。一般的には、60分間、測定層を通過する液体がなく、フィルム液体一時的暴露試験に合格すれば、該材料又は層はバリヤー層であると考えられるであろう。または、60分間で、測定層を通過する液体が観察されて、フィルム液体一時的暴露試験に不合格となれば、該材料及び層は、バリヤー層ではないと考えられるであろう。バリヤー層は、典型的には、フィルム形態で液体不透性であるポリマーから製造することができる。本発明に有用なバリヤー層を製造する際に有用なポリマーの例としては、アクリル酸コポリマー、ポリ乳酸、無水マレイン酸改質ポリエチレン、ポリ（エチレン-co-アクリル酸）、ポリカプロラクトン、ポリエステル、ポリヒドロキシアルカノエート（ポリヒドロキシブチレート／ヒドロキシバレレート、ポリヒドロキシブチレート、及びポリヒドロキシバレレート等）、及びコポリマー類及びそれらの混合物がある。バリヤー層は、また、依然として、所望の水不透特性を示す限り、その分解特性を改良するための量の水分散性ポリマーを含んでいてもよい。本発明のある態様においては、バリヤー層は、望ましくは生分解性のものである。バリヤーフィルムのそのような生分解性により、該フィルムが処分された時にその分解が促進されるであろう。生分解性バリヤー層の例としては、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、数種の合成ポリエステル、ポリヒドロキシアルカノエート（ポリヒドロキシブチレート／ヒドロキシバレレート、ポリヒドロキシブチレート、及びポリヒドロキシバレレート等）、及びコポリマー類及びそれらの混合物がある。バリヤー層は、フィルム中に、所望の強度及び水分散特性が達成されるのに有効な量で存在するべきである。従って、バリヤー層は、フィルム中に、該フィルムが、所望の水分散特性を所望の期間示すように、過剰量未満で存在するべきである。また、バリヤー層は、フィルム中に、該フィルムが所望の強度特性を示すように、最小量より多く存在するべきである。フィルム中に存在するバリヤー層の所望量は、ある態様においては、該バリヤー層の厚さにより定めることができる。バリヤー層は、従って、望ましくは、本発明のフィルム中に、該バリヤー層の厚さが、約２〜約15マイクロメーター、好ましくは約２〜約10マイクロメーター、より好ましくは約２〜約７マイクロメーター、及び最も好ましくは約２〜約５マイクロメーターとなる量で存在する。本発明のフィルムは、一般的には、同一とはみなされない材料、個々の繊維等の連続シートの構造を有する。フィルムは、少なくとも２つの層を含み、第１の層は、バリヤー層であり、第２層は、水分散性層である。バリヤー層は、接着剤により、又は適切には層間の凝集力により水分散性層に付けられるであろう。フィルムは、また、例えば、こぼれた水又はフィルムを取り扱う者の濡れた手により引き起こされ得る水分散性層の早期分散性を防止するのを助ける、水分散性層に付けられた第３の層（不織布材料等）を含む。不織布材料は、一般には、例えば、非抽出又は抽出流体成形(non-eductive or eductive fluid-drawing)又は他の周知のスパンボンドメカニズムにより、後に素早く低減される押出フィラメントの直径での紡糸口金において、複数の、通常環状で細管から、フィラメントとして、溶融熱可塑性材料を押出すことにより形成する。不織布ウェブは、Appel らの米国特許第4,340,563 号、Matsuki らの米国特許第3,802,817 号、Dorschner らの米国特許第3,692,618 号、Kinneyの米国特許第3,338,992 及び3,341,394 号、Levyの米国特許第3,276,944 号、Peterson の米国特許第3,502,538 号、Hartman の米国特許第3,502,763 号、Doboらの米国特許第3,542,615 号、及びHarmonのカナダ特許第803,714 号等に挙げられている。前述の文献の全ては、本明細書に組み込まれるものとする。フィルムは、例えば、押出法や流延法等の種々の方法により製造可能なことが知られている。一般に、本発明のフィルムは、２つの別々の熱可塑性組成物から製造することができ、その第１の組成物は、バリヤー層を製造するために使用するポリマーを含み、第２の組成物は、水分散性層を製造するために使用するポリマーを含む。本明細書において使用した用語“熱可塑性”は、加熱により軟化し、冷却して室温にした時に実質的にその元の状態に戻る材料を記載することを意図するものである。本発明のフィルムの主要成分は先に述べたが、そのようなフィルムの主要成分は限定されず、該フィルムの所望の水分散特性に悪影響を与えない他の成分も含まれ得る。付加的成分として使用可能な材料の典型例としては、顔料、酸化防止剤、可塑剤、安定化剤、界面活性剤、ワックス、流動性改良剤、固形溶剤、微粒子、及び該フィルムの加工性を高めるために添加する材料があるが、これらに限定されるわけではない。本発明のフィルムが、過剰量の水中に一定期間浸された時に、所望の水分散特性を示すことが望ましい。本明細書に使用した用語“浸された”は、材料が、実質的に完全に水中に浸されるか、又は実質的に完全に水で取り囲まれることを表すことを意図するものである。本明細書において使用した用語“過剰の水”は、材料が浸される水の量が、その浸される材料を実質的に完全に取り囲むのに有効なものであることを表すことを意図するものであり、浸される材料により吸収される水の量は、使用する水の全量のわずかなものである。従って、材料を浸すために使用する水の量は、その浸漬及びその後の分散の間に材料により吸収され得る水の量を考慮して、十分に多いものでなければならない。本発明のフィルムは、過剰量の水に、約15分間、好ましくは約５分間、より好ましくは約１分間、及び最も好ましくは約30秒間浸された時に、その所望の分散性を示すであろう。比較的薄いバリヤー層及び比較的厚い水分散性層を用いることにより、本発明のフィルムが、所望の液体取扱特性を、該フィルムが使用されている使い捨て吸収剤製品に付与するのに有効な強度及び液体不透過特性を示すであろうことを見出した。使い捨て吸収剤製品は、使用後、水性環境中に処分可能である。水分散性層は、そのような水性環境中に入れられると、該水性環境中に分散する。比較的薄いバリヤー層によっては、フィルム及び使い捨て吸収剤製品のフラッシュ特性は過度には妨げられない。本発明のフィルムのフラッシュ特性を改良するためには、該フィルムの立方センチメートルあたりの平均密度が約１グラムより高いことが望ましい。フィルムのかかる密度により、一般に、フィルムが、処分された水性環境（トイレ等）の底に沈むことが可能となり、それにより、該フィルムがトイレ中の水面上に浮遊しなくなるので、そのフラッシュ特性が高められる。本発明のフィルムは、一般に、本明細書に記載の所望の強度及び水分散特性を示す限り、いかなるサイズ又は寸法を有していてもよい。一般には、本発明のフィルムの厚さは、望ましくは、約10〜約115 マイクロメーター、好ましくは約12 〜約60マイクロメーター、より好ましくは約12〜約40マイクロメーター、及び最も好ましくは約12〜約25マイクロメーターである。本発明のフィルムは、他のフィルム材料と組み合わせて使用することができ、本発明のフィルムは、より大きな複合フィルム材料において、分離層として、又は個々のゾーン又はエリアとして使用する。本発明のフィルム材料は、当業者には周知の方法、例えば接着剤を用いること、又は単に、異なるフィルム材料と共に層を形成させて、複合材料をステッチ等により保持させること、又は熱及び圧力を加えることにより、他のフィルム材料と組み合わせることができる。本発明のある態様では、液体透過性トップシート、該トップシートに付けられたバックシート、及び該トップシートとバックシートとの間に位置する吸収剤構造部材を含む使い捨て吸収剤製品（該バックシートが、本発明のフィルムを含む）が提供される。本発明の１つの態様を、幼児用おむつにおけるフィルム材料の使用の観点で記載するが、該フィルム材料は、同様に、当業者に公知の他の使い捨て吸収剤製品への使用にも適切なものであると理解されるべきである。図１は、本発明の１つの態様である使い捨ておむつ11を示す。使い捨ておむつ 11は、バックシート12、トップシート14、バックシート12とトップシート14との間に位置する吸収剤構造部材16を含み、該バックシート12が、本発明のフィルムを含む。当業者には、トップシート及びバックシートとして使用するのに適切な材料が理解されるであろう。トップシートとして使用するのに適切な材料の典型例は、平方メートルあたり約15〜約25グラムの基本重量を有するスパンボンドされたポリプロピレン及びポリエチレン等の液体透過性材料である。バックシートとして使用するのに適切な、本発明のフィルム以外の付加的材料の典型例は、ポリオレフィンフィルム等の液体不浸透性材料、及び微孔質ポリオレフィンフィルム等の蒸気透過性材料である。本発明の全ての態様によれば、使い捨て吸収剤製品は、一般に、使用の間、複数回、体液に接触する。従って、使い捨て吸収剤製品は、望ましくは、複数回放出された体液を、該吸収剤製品及び構造部材が使用の間に付されるであろう量、吸収可能なものである。放出(insult)には、一般に、ある一定の間隔がある。使い捨て吸収剤製品が、本発明のフィルムを含む場合、該フィルムが、実質的に、該製品の使用の間、その結合性及び強度を保持することが望ましい。従って、使用の間に使い捨て吸収剤製品に接触する液体の量は、フィルムが、該製品の使用の単に、結合性又は強度における実質的な変化を受けるであろう過剰量のものでないべきである。使い捨て吸収剤製品は、使用後に処分することが望ましい。使い捨て吸収剤製品が、本発明のフィルムを含む場合、該製品を、トイレへの処分等により、直接液体処分システムに処分することができる。トイレに入れる場合、一般に、本発明のフィルムの水分散性層が素早く水に分散し得るような過剰量の水が存在するであろう。従って、使い捨て吸収剤製品は、該製品によるトイレのパイプを詰まりの恐れなく、トイレに流すことができる。この処分方法により、使い捨て吸収剤製品は、固形廃棄物処分システムによる使い捨て吸収剤製品の処分に代えて、トイレに連結した下水管により、首尾よく処理及び分解することが可能となる。固形物処分システムにより処分する必要がないので、本発明のフィルムの使用により、埋め立て、焼却、又は他の処分が必要である固形廃棄物の量の低減が可能となる。試験方法フィルム液体一時的暴露フィルム液体一時的暴露試験は、材料が液体不透性であるかを測定することを意図するものである。幅約7.6cm、長さ約15.2cm、厚さ約25マイクロメーターであり、バリヤー層の厚さが約５マイクロメーターのフィルムサンプルを製造する。フィルムサンプルを、ベースプレートの上昇した、中央に位置する長方形表面に置く。上昇した、中央に位置する長方形表面は、幅約7.6cm、長さ約15.2cm、高さ約0.3cmである。ベースプレートは、平坦な透明プラスチック又は金属プレートからなっていもよい。幅約7.0cm、長さ約14.6cmの液体分配材料(liquid distribution material) を、フィルムサンプル表面の中央に位置させる。液体分配材料は、Whatman Inte rnational Limited，Whatman Laboratory Divisionから入手可能な、定性グレードのワットマン＃４濾紙（カタロクナンバー1004 500）である。塩水（約2.0ml）を、シリンジを用いて、液体分配材料の中央の幅一杯に分布させた。塩水はBaxter International Incから入手可能な、Baxter Scientific Products Division(カタログナンバーB3158-3)、血液バンクの塩水である。その後、寸法がベースプレートと同一のトッププレートを、湿潤サンプル複合体上に置く。その後、約4,086 グラムの分銅を、トッププレート表面上に置き、平方センチメートルあたりの圧力を約35.2グラム（平方インチあたり約0.5ポンド）とする。フィルムサンプルのみを、温度約22℃、相対湿度約30〜約50％の周囲条件下で約60秒間放置する。その後、分銅、トッププレート及び液体分布材料を取り除く。その後、フィルムサンプルをベースプレートから取り除く。ベースプレート上に液体がみられたら、フィルム材料は、試験に不合格なものであり、バリヤー層としての使用に適切な材料であるとは考えられない。ベースプレート上に液体がみられなかったら、フィルム材料は、試験に合格であり、バリヤー層としての使用に適切な材料であると考えられる。引張強さまた、フィルムサンプルの引張強さを測定する。フィルムサンプルの引張強さは、Instron Corporation，Canton MAからのModel 4201 Instron with Microcon II 等の引張試験機を用いて測定する。機械では、100 グラムの分銅を、上方ジョー(upper jaw)の中央に、ジョーに対して垂直に置き、自由な状態で吊るすこと(hanging unobstructed)により基準化する。使用の引張セルは、22.7kgの電気的−自己基準化−識別ロードセル(electrically-calibrating self-identifying load cell）である。その後、重量を、マイクロコンディスプレイウインドウ上に表示する。その手順は、温度約23℃、相対湿度約50％の標準条件雰囲気の室内で進める。フィルムサンプルを、１インチの空気処置グリップ（ジョー）に、３インチのゴム被覆（非スリップ）グリップ面により置いた。１分あたり約500 mmの初期グリップ分離速度及び１分あたり約2000mmのクロスヘッド速度で、ゲージ長さは約 15.2cmである。クロスヘッド速度は、破損が起こるまでフィルムサンプルを引っ張るよう上方グリップが上方に移動する速度である。引張試験機は、約75％の引張感度、約50.8cmの伸び限界、及び約2,068 キロパスカルの応力限界を有する。乾燥状態、及びフィルム液体一時的暴露試験により湿潤されたような湿潤状態の両方のフィルムサンプルについての引張強さを測定する。引張強さの値は、サンプルを弱体化させ又は引き裂くのに必要とされる力をグラムで表した、破損時の最大荷重である。引張強さ＝破損時の最高荷重（グラム重）フィルムサンプルの引張強さの値を、乾燥及び湿潤状態で比較する。理想的なバリヤー層について、各引張強さの値は、95％の信頼レベルで統計学的に有意に異なるべきでない。しかしながら、材料には、乾燥状態から湿潤状態への引張強さの値の低下があり、また、該材料は、フィルム液体一時的暴露試験においていかなる食塩水も該材料を通過せず、実際の使用の間に本質的に無傷のままでいる限り、効果的なバリヤー層材料である。実施例実施例１水分散性層及び潜在的バリヤー層を含むサンプルフィルム材料を製造した。以下の各フィルムサンプルについて、その製造フィルムの厚さは、約25マイクロメーターとした。水分散性層は、フィルムサンプルの約80重量％とし、約20マイクロメーターとした。潜在的バリヤー層は、フィルムサンプルの約20重量％とし、約５マイクロメーターとした。各フィルムサンプルについて、約200,000 の分子量、及び約25℃での５重量％水溶液として約65〜約115 センチポアズの粘度を有するポリエチレンオキシド約 80重量％（商品名Polyox WSRN-80 水溶性樹脂としてUnion Carbide Company から商業的に入手可能である）及び約9.5重量％のアクリル酸コモノマー量を有するポリ（エチレン-co-アクリル酸）約20重量％（商品名Primacor 1410 ポリ（エチレン-co-アクリル酸）としてDow Chemical Companyから商業的に入手可能である）の混合物を含む。ポリエチレンオキシド及びポリ（エチレン-co-アクリル酸）を、押出機において混合して、バリヤー層と共に所望の厚さのフィルムに共押出(coextrude)した。サンプル１について、潜在的バリヤー層は、約9.5重量％のアクリル酸コモノマー量を有するポリ（エチレン-co-アクリル酸）を含み、商品名Primacor 1430 ポリ（エチレン-co-アクリル酸）としてDow Chemical Companyから商業的に入手可能である。ポリ（エチレン-co-アクリル酸）を、押出機において混合し、水分散性層と共に、所望の厚さのフィルムに共押出した。サンプル２について、潜在的バリヤー層は、約200,000 の分子量、及び約25℃ での５重量％水溶液として約65〜約115 センチポアズの粘度を有するポリエチレンオキシド約10重量％(商品名Polyox WSR N-80 水溶性樹脂としてUnion Carbide Company から商業的に入手可能である）、及び約9.5重量％のアクリル酸コモノマー量を有するポリ（エチレン-co-アクリル酸）約90重量％（商品名 Primacor 1410ポリ（エチレン-co-アクリル酸）としてDow Chemical Companyから商業的に入手可能である）の混合物を含む。ポリエチレンオキシド、及びポリ（エチレン -co-アクリル酸）を、押出機において混合し、水分散性層と共に所望の厚さのフィルムに共押出した。サンプル３について、潜在的バリヤー層は、約200,000 の分子量、及び約25℃ での５重量％水溶液として約65〜約115 センチポアズの粘度を有するポリエチレンオキシド約20重量％(商品名Polyox WSR N-80 水溶性樹脂としてUnion Carbide Company から商業的に入手可能である）、及び約9.5重量％のアクリル酸コモノマー量を有するポリ（エチレン-co-アクリル酸）約80重量％（商品名 Primacor 1410ポリ（エチレン-co-アクリル酸）としてDow Chemical Companyから商業的に入手可能である）の混合物を含む。ポリエチレンオキシド、及びポリ（エチレン -co-アクリル酸）を、押出機において混合し、水分散性層と共に所望の厚さのフィルムに共押出した。サンプル４について、潜在的バリヤー層は、約70,000の分子量を有するポリ乳酸を含み、商品名EcoPla 520ポリ乳酸としてCargill Company から入手可能である。ポリ乳酸を、押出機において混合し、水分散性層と共に所望の厚さのフィルムに共押出した。その後、フィルムサンプルを、本明細書に記載のフィルム液体一時的暴露試験及び引張強さ試験に従って評価した。結果を表１に記載する。実施例２実施例１において製造したサンプル１のフィルムを、メルトブロー(meltblow) されたポリマー30重量％、及び毛羽パルプ70重量％を含む共形成吸収剤(coforma bsorbent)に積層し（平方メートルあたりの全体的基本重量約190グラム）、その後、生産機においてパンチライナーに加工した。また、ポリエチレンフィルムをバリヤー層として用いて、コントロールパンチライナーを製造した。パンチライナーを、成人女性の消費者的研究に付した。サンプル１のフィルムは、６時間、尿や月経によるパンチライナーへの少量の液体の漏れも防止されることから、効果的なバックシートとして機能し得ることを見出した。両方のパンチライナーの20個の各サンプルを、トイレのフラッシュ試験に付した。試験では、個々のパンチライナーサンプルを、ランダムに、3.5ガロンのトイレに置き、水で流す前に約30秒間トイレ中に保持した。コントロールパンチライナーについては、20個のサンプルのうち６個のみを水で流した。対照的に、本発明のサンプル１のフィルムの全20個のサンプルが水で流れた。この試験の間の目視では、本発明のパンチライナーは、ほとんど即座に分散し、かつ大便器の底に直接沈下した。対照的に、ポリエチレンフィルムのバックフィルム（立方センチメートルあたり１グラム未満の密度を有する）を含むコントロールパンチライナーは、大便器中の水面上に浮遊した。従って、コントロール製品に作用する油圧運転力は、実験生成物に作用するものよりかなり低い。このことから、コントロール製品では、トイレにおけるプライミングジェット(priming jet)の運転力が実現されないので、そのフラッシュ特性が欠如していることが説明される。当業者なら、本発明は、その範囲を逸脱することなく、多くの改良及び変更が可能であることが分かるであろう。従って、上述した詳細な説明及び実施例は、単に説明的なものであり、いかなる場合にも、クレームに記載の本発明の範囲を制限することを意図するものではない。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ)，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ (72)発明者ポンプランウィリアムシールアメリカ合衆国ウィスコンシン州 54956 ニーナブルックフィールドドライヴ 1873

Claims

【特許請求の範囲】１．厚さ約10〜約100 マイクロメーターの水分散性層に付けられた、厚さ約２〜約15マイクロメーターの液体バリヤー層を含むフィルムであって、立方センチメートルあたりの平均密度が約１グラムより高いことを特徴とする該フィルム。２．水分散性層が、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールコポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジン、ゲル化スターチ、ナイロンコポリマー、アクリル酸コポリマー、コポリマー類、又はそれらの混合物を含む請求項１に記載のフィルム。３．水分散性層が、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールコポリマー、又はそれらの混合物を含む請求項２に記載のフィルム。４．水分散性層が、ポリエチレンオキシド及びポリ（エチレン-co-アクリル酸）を含む請求項１に記載のフィルム。５．水分散性層の厚さが、約10〜約50マイクロメーターである請求項１に記載のフィルム。６．バリヤー層が、アクリル酸コポリマー、ポリ乳酸、無水マレイン酸改質ポリエチレン、ポリ（エチレン-co-アクリル酸）、ポリカプロラクトン、ポリエステル、ポリヒドロキシアルカノエート、コポリマー類、又はそれらの混合物を含む請求項１に記載のフィルム。７．バリヤー層の厚さが、約２〜約10マイクロメーターである請求項１に記載のフィルム。８．押出法により製造された請求項１に記載のフィルム。９．液体透過性トップシート、該液体透過性トップシートに付けられたバックシート及び該液体透過性トップシートとバックシートとの間に位置する吸収剤構造部材を含む使い捨て吸収剤製品であって、該バックシートが、厚さ約10〜約100 マイクロメーターの水分散性層に付けられた、厚さ約２〜約15マイクロメーターの液体バリヤー層を含むフィルムを含み、該フィルムの立方センチメートルあたりの密度が、約１グラムより高いことを特徴とする該使い捨て吸収剤製品。