JPH1051098A - 抵抗内蔵回路基板 - Google Patents

抵抗内蔵回路基板

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JPH1051098A
JPH1051098A JP20824996A JP20824996A JPH1051098A JP H1051098 A JPH1051098 A JP H1051098A JP 20824996 A JP20824996 A JP 20824996A JP 20824996 A JP20824996 A JP 20824996A JP H1051098 A JPH1051098 A JP H1051098A
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layer
chromate
circuit board
copper foil
chromium
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Application number
JP20824996A
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English (en)
Inventor
Moriji Morita
守次 森田
Hirobumi Tanaka
博文 田中
Shigeki Nakahara
重樹 中原
Toshiji Koike
利治 小池
Naoki Kuwabara
直樹 桑原
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 銅箔上に、金属クロム(あるいはクロム
合金)層および/または金属クロム(あるいはクロム合
金)を含むクロメート層が形成され、更にクロメート層
が順に形成される処理を施してなる表面処理銅箔を、絶
縁性基材に該クロメート層が接触するように接着された
配線基材をもちいて加工形成された回路基板において、
パターニング形成された表面処理銅箔からなる電送ライ
ン上の一部の銅が除去され、該電送ライン内に金属クロ
ム(あるいはクロム合金)層および/または金属クロム
(あるいはクロム合金)を含むクロメート層およびクロ
メート層からなるシート状抵抗を有することを特徴とす
る回路基板。 【効果】 本発明により、抵抗精度良好で且つ耐久性に
優れたシート状抵抗を内蔵した回路基板を製造でき、抵
抗実装の際の接続信頼性や実装体積の問題を解決でき、
実装回路の小型化に効果がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプリント配線板の製
造に関し、特に抵抗内蔵回路を有するプリント配線板の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プリント回路基板内に抵抗を入れる場合
には、回路間に抵抗部品を実装する事が一般であるが、
実装の際の接続信頼性の問題や実装体積の問題があり、
今後の小型化・多ピン化の趨勢に合致しなくなってい
る。この問題を解決するため、プリント回路基板内に、
シート状抵抗を形成する方法としては、ガラス繊維入り
のエポキシ系樹脂、BT樹脂、マレイミド系ポリイミド
樹脂の片面もしくは両面に、電気メッキにより形成され
たリンを含むNi層をシート状抵抗体として、銅箔上に形
成した金属箔を接着した基材を用いた方法(米国特許38
08576 号)やシート抵抗としてリンを含むNi層の代わり
にNi金属、ニッケルクロム合金を用いた方法(特開平3-
180094号)等が知られている。しかしながら、これらの
方法では、銅箔とNi層からなるシート状抵抗とのエッチ
ング選択性が低いという問題点が残されているのが現状
である。一例として、リンを含むNi層をシート抵抗とし
て用いた場合の加工法として次のような方法(工程1〜
3)が採られているが、管理幅が狭いという困難さが残
されている。
【0003】すなわち、工程1;電送ラインを形成後公
知の方法でマスクしたのち、導体の銅箔層とシート抵抗
のリンを含むNi層に対してエッチング選択性が小さい、
塩化第二銅やアンモニア液といったエッチング液を用い
て銅箔層とリンを含むNi層からなる電送ラインを形成す
る。
【0004】工程2;エッチング速度の小さいリンを含
むNi層が電送ライン以外の場所に不要な層として残るの
で、この層を、銅箔層とリンを含むNi層とのエッチング
選択性が高い、硫酸銅/濃硫酸エッチング液を用いて、
銅の部分をサイドエッチングしないよう注意しながら、
リンを含むNi層のエッチングを行い除去する。
【0005】工程3;シート状抵抗形成用レジストを公
知の方法で形成し、その次に、導体の銅とシート抵抗の
リンを含むNi層に対して選択性が小さいアンモニアを含
むアルカリエッチング液で銅のエッチングを行い銅のみ
を除去する。この操作は、リンを含むNi層をエッチング
しないように、エッチング温度、時間等厳密に注意しな
がら、電送ライン上の銅箔のみを一部除去し、電送ライ
ンの一部にリンを含むNi層からなるシート状抵抗を形成
するのである。
【0006】このような方法の場合、リンを含むNi層の
一部がどうしてもエッチングされてしまうことで、抵抗
値が変化してしまっていた。そのため、通常、シート状
抵抗形成後に、多くの場合にはレーザートリミングを行
う工程が必要であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、銅と
のエッチング選択性が高く、かつ、エッチング可能な耐
久性に優れる金属および、または金属を含む金属酸化物
を抵抗層へ適用することにより抵抗層のエッチング加工
精度を高めると同時に、絶縁性基材側の表面粗度を制御
することにより絶縁性基材との接着力が高いシート状抵
抗を内蔵した回路基板を製造する技術を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1) 銅箔
上に、金属クロム層および/または金属クロムを含むク
ロメート層が形成され、更にクロメート層が順に形成さ
れる処理を施してなる表面処理銅箔を(以下表面処理銅
箔1と略す)、絶縁性基材に該クロメート層が接触する
ように接着された配線基材を用いて加工形成された回路
基板において、パターニング形成された表面処理銅箔1
からなる電送ライン上の一部の銅が除去され、該電送ラ
イン内に金属クロム層および/または金属クロムを含む
クロメート層およびクロメート層(以下クロメート抵抗
層1と略す)からなるシート状抵抗を有することを特徴
とする回路基板、(2) 銅箔上に、クロム合金層およ
び/またはクロム合金を含むクロメート層が形成され、
更にクロメート層が順に形成される処理を施してなる表
面処理銅箔(以下表面処理銅箔2と略す)を、絶縁性基
材に該クロメート層が接触するように接着された配線基
材を用いて加工形成された回路基板において、パターニ
ング形成された表面処理銅箔からなる電送ライン上の一
部の銅が除去され、該電送ライン内にクロム合金層およ
び/またはクロム合金を含むクロメート層およびクロメ
ート層(以下クロメート抵抗層2と略す)からなるシー
ト状抵抗を有することを特徴とする回路基板、(3)
表面処理銅箔1の、該表面処理が電解メッキで行われ、
表面処理層が銅側に緻密な金属光沢を有する金属クロム
層および/または金属クロムを含むクロメート層を、絶
縁基材側に中心線表面粗さが0.05〜2.0μmであ
る粗面状態のクロメート層を有することを特徴とする
(1)記載の回路基板、(4) 表面処理銅箔2の、該
表面処理が電解メッキで行われ、表面処理層が銅側に緻
密な金属光沢を有するクロム合金層および/またはクロ
ム合金を含むクロメート層を、絶縁基材側に中心線表面
粗さが0.05〜2.0μmである粗面状態のクロメー
ト層を有することを特徴とする(2)記載の回路基板、
(5) (1)記載の回路基板の製造方法であって、金
属クロム層および/または金属クロムを含むクロメート
層およびクロメート層からなる表面処理層のエッチング
において、濃度2〜10N、温度40〜95℃の塩酸水
溶液を使用することを特徴とする回路基板の製造方法、
(6) (2)記載の回路基板の製造方法であって、ク
ロム合金層および/またはクロム合金を含むクロメート
層およびクロメート層からなる表面処理層のエッチング
において、濃度2〜10N、温度40〜95℃の塩酸水
溶液を使用することを特徴とする回路基板の製造方法で
ある。
【0009】
【発明の実施の形態】まず、添付図面について説明す
る。図1の(a)は、銅箔10/(金属クロム層または
金属クロムを含むクロメート層)15/クロメート層3
5/ポリイミド等の絶縁性基材40/(銅または銅合金
等の金属板)50からなる回路基板を示す断面図であ
り、(b)は、銅箔10/(クロム合金層またはクロム
合金を含むクロメート層)16/クロメート層35/ポ
リイミド等の絶縁性基材40/(銅または銅合金等の金
属板)50からなる回路基板を示す断面図であり、
(c)は、銅箔10/(金属クロム層またはクロム合金
層)20/(金属クロムまたはクロム合金を含むクロメ
ート層)30/クロメート層35/ポリイミド等の絶縁
性基材40/(銅または銅合金等の金属板)50からな
る回路基板を示す断面図であり、いずれも本発明の回路
基板を示す。
【0010】図2は、これらの回路基板よりシート状抵
抗60を形成した状態を示す断面図である。すなわち、
(a)は、銅箔10/(金属クロム層またはクロム合金
層)20/(金属クロムまたはクロム合金を含むクロメ
ート層)30/クロメート層35/ポリイミド等の絶縁
性基材40/(銅または銅合金等の金属板)50からな
る回路基板において、銅箔/(金属クロム層またはクロ
ム合金層)/(金属クロムまたはクロム合金を含むクロ
メート層)/クロメート層を加工して、回路基板の一部
に、複数のシート状抵抗形成を行ったその一つの断面図
であり、(b)は、(a)の上面図である(なお、図2
は図1(C)の回路基板を使用した場合である。)。
【0011】本発明で使用する絶縁性基材としては、エ
ポキシ樹脂、フッ素樹脂、BT樹脂、マレイミド系ポリ
イミド樹脂、芳香族系ポリイミド樹脂等の樹脂やセラミ
ックスが使用される。高速ICチップの動作用としては誘
電特性に優れた芳香族ポリイミド樹脂やフッ素樹脂がよ
り好適に使用される。絶縁性基材の厚みは、10〜3000μ
mのものが用いられる。より好適には20〜200 μmのも
のが使用される。また、樹脂にガラス繊維や公知のフィ
ラー等を添加しても良い。
【0012】また、基材の放熱性、電磁シールド性、機
械強度を高めるために絶縁性基材の片面に銅板等の厚さ
0.01〜5mmの金属を積層しても良い。この積層には、
Bステージ状態の絶縁性基材を用いても、Cステージ状
態の絶縁性基材にエポキシ系、アクリル系或いは熱可塑
性ポリイミド等の接着剤を用いて該基材に積層してもよ
い。
【0013】本発明において、銅箔に、クロメート抵抗
層1を形成する方法としては、クロムメッキ浴、およ
び、無水クロム酸を成分として含んだ硫酸浴に浸せき
し、電気メッキ等により所定の膜厚形成を行えばよい。
また、クロメート抵抗層2を形成する方法としては、ク
ロムメッキ浴あるいはクロム合金メッキ浴、および、無
水クロム酸を成分として含んだ硫酸浴に浸せきし、電気
メッキ等により所定の膜厚形成を行えばよい。
【0014】かくして得られた表面処理銅箔1あるいは
2と絶縁性基材との積層は、加熱真空プレス機等の公知
のプレス機を用いて、接着積層したり、絶縁性基材の前
駆体のワニスを公知の方法で銅箔に塗工、乾燥、硬化さ
せ絶縁性基材を積層する事により得られる。この際、中
心線表面粗さが好ましくは0.05〜2.0 μmに制御された
クロメート層が絶縁基材に接触積層するようにすること
で、接着強度が高められるようにすることが好ましい。
【0015】この回路基板に、クロメート抵抗層1ある
いは2からなるシート状抵抗を形成する方法としては、
表面処理銅箔層1あるいは2から回路を形成する部分以
外の不要部分の銅のみを公知のエッチング液、例えば塩
化第二銅または、塩化第二鉄といったエッチング液で除
去する(回路形成工程1)。この結果、銅が除かれた部
分には、金属光沢を帯びた金属クロム層または金属クロ
ムを含んだクロメート層、あるいはクロム合金層または
クロム合金を含んだクロメート層が露出することにな
る。この際、エッチング選択性が極めて高いので、クロ
メート抵抗層1あるいは2は全くエッチングされない。
【0016】続いて、この露出したクロメート抵抗層1
あるいは2を、好ましくは濃度2〜10N、温度40〜9
5℃、より好ましくは濃度3N〜8N、温度60〜80
℃の塩酸水溶液を用いて溶解除去する(回路形成工程
2)。クロメート抵抗層のエッチングを塩酸を用いて行
うことが本発明の特徴の一つである。通常の当業者の予
想に反して、驚くべきことにエッチング選択性は極めて
高いことを我々は見いだした。したがって、このエッチ
ングは、回路状の銅およびその銅の下のクロメートの溶
解の心配は実質的に無く行うことができ、表面処理銅箔
1あるいは2からなる回路が形成されるのである。温度
および濃度は、エッチング速度および選択性の点から好
ましい範囲である。
【0017】続いて、シート状抵抗部を電送ライン上に
形成するためには、公知のレジストマスク形成を行い、
銅のみを塩化第二銅または、塩化第二鉄といった公知の
エッチング液で除去して、クロメート抵抗層1あるいは
2からなるシート状抵抗を形成する(回路形成工程
3)。
【0018】この場合も、エッチング選択性が極めて高
いので所定の形状のシート状の抵抗を精度良く形成でき
る。クロム合金の場合、クロム含有率が 30atom%以上、
好ましくは35atom% 以上であり、Mn、Co、Fe、Cu、W 、
Ni、P 、B 、O の複数もしくは、いづれかの元素を含む
合金であればエッチング選択性が維持でき、シート状抵
抗が精度良く形成できる。
【0019】この時のシート状抵抗の抵抗値としては、
クロム、クロム合金、クロムを含むクロメート層の厚み
を調節したり、クロム合金層の場合、クロムに添加され
る元素の合金比を調節することで調節する。用いられる
シート抵抗値としては、 5Ω/□〜1000Ω/□のものが
選ばれ、金属クロムあるいはクロム合金、金属クロムあ
るいはクロム合金を含むクロメート層の厚みとしては0.
001 〜0.1 μm、クロメート抵抗層1あるいは2の厚み
が0.1 〜10μmと比較的薄いものが好ましい。
【0020】
【実施例】以下実施例により、発明の効果について説明
する。 (実施例1)非熱可塑性ポリイミドに厚み25μmのアピ
カル (鐘が淵化学( 株) 製) を用い、この両側に熱可塑
性ポリイミドとして、厚み 8μmのPI-A( 三井東圧化学
( 株) 製) を用い、両者を積層したポリイミド両面接着
シートをポリイミドフィルムとして用いた。
【0021】一方、厚み18μmの圧延銅箔に、電気メッ
キ法で、厚み、約50nmの金属クロムを含むクロメート
層、続いて厚み約 0.4μmのクロメート層を形成(クロ
メート抵抗層3とする)し表面処理銅箔3とした。この
クロメート層の中心線表面粗さは0.2μmであった。
接着層の他の側には、厚さ200 μmの銅板を用いた。こ
れら銅箔、接着シート、銅板をこの順番に、また、表面
処理銅箔3はクロメート層が接着シート側に来るように
積層し、真空下、240℃、圧力40kg/cm2で30分間
圧着して銅ベース回路用基板を得た。
【0022】この銅ベース回路基板において表面処理銅
箔3とポリイミドフィルムとの剥離強度は2.2kg/cmであ
り十分に強力であった。また、クロメート抵抗層3のシ
ート抵抗値は、18μmの圧延銅箔を塩化第二銅エッチン
グ液で除去してクロメート層3を露出させて測定した。
この露出面は光沢を帯びており、シート抵抗は27.6
Ωであった。
【0023】抵抗回路の形成は、回路以外の不要部分の
銅を塩化第二銅エッチング液で除去したあと、露出した
クロメート抵抗層3を3.5Nの塩酸水溶液を用い、液
温65℃で1分間エッチング除去した。この際、回路部
分の銅およびその銅の下のクロム抵抗層3は全くエッチ
ングされず、極めてエッチング選択性が高い事が示され
た。続いて、シート状抵抗形成部を電送ライン上に形成
するための所定のレジストマスク形成を行い、露出して
いる銅のみを塩化第二銅エッチング液で除去して、クロ
メート抵抗層3からなるシート状抵抗を形成した。かく
して幅40μmの電送ライン上で、幅40μm×長さ72μm
の形状で、シート状抵抗を形成した。この抵抗値を測定
したところ、50.3Ωであった。このシート状抵抗の
耐久性を測定するために85℃、85%の雰囲気で10
00時間放置したのち、23℃、50%雰囲気に24時
間放置した。再度測定した結果、抵抗値は50.6Ωと
初期値と殆ど変化がなかった。
【0024】(実施例2)非熱可塑性ポリイミドに厚み
25μmのアピカル (鐘が淵化学( 株) 製) を用い、その
両側に熱可塑性ポリイミドに、厚み 3μmのPI-A( 三井
東圧化学( 株) 製) を用い、両者を積層したポリイミド
両面接着シートをポリイミドフィルムとして用いた。厚
み12μmの圧延銅箔に、電気メッキ法で、厚み、約10nm
の金属クロム層、続いて厚み約 0.5μmのクロメート層
を形成(クロメート抵抗層4とする)し表面処理銅箔4
とした。クロメート層の中心線表面粗さは0.3 μであっ
た。接着層の他の側には、厚さ500 μmの銅板を用い
た。
【0025】これら銅箔、接着シート、銅板をこの順番
に、また、表面処理銅箔4はクロメート層が接着シート
側に来るように積層し、真空下、240℃、圧力50kg
/cm2で30分間圧着して銅ベース回路用基板を得た。こ
の銅ベース回路基板において、表面処理銅箔4とポリイ
ミドフィルム層との剥離強度は1.9kg/cmであった。ま
た、クロメート層4のシート抵抗値は、12μmの圧延銅
箔を塩化第二銅エッチング液で除去してクロメート抵抗
層4を露出させて測定した。この露出面は光沢を帯びて
おり、シート抵抗は22Ωであった。
【0026】抵抗回路の形成は、回路以外の不要部分の
銅を塩化第二銅エッチング液で除去したあと、露出した
クロメート抵抗層4を4.5Nの塩酸溶液を用い、液温
70℃で30秒間エッチング除去した。続いて、シート
状抵抗形成部を電送ライン上に形成するための所定のレ
ジストマスク形成を行い、露出している銅のみを塩化第
二銅エッチング液で除去して、クロメート抵抗層4から
なるシート状抵抗を形成した。幅50μの電送ライン上
で、幅50μm×長さ115 μmの形状で、シート状抵抗を
形成した。この抵抗値を測定したところ、50.5Ωであっ
た。このシート状抵抗の耐久性を測定するために85
℃、85%の雰囲気で1000時間放置したのち、23
℃、50%雰囲気に24時間放置した。再度測定した結
果、抵抗値は50.8Ωと初期値と殆ど変化がなかった。
【0027】(実施例3)Bステージの絶縁性基材とし
て1mm厚みのエポキシ系のFR−4プリプレグ(松下
電工( 株) 製、R1661)を使用した。厚さ18μm
の圧延銅箔に、電気メッキ法で、厚み10nmのクロム
ニッケル合金層(クロム含有率=55atom% )を、続い
て厚み約0.4μmのクロメート層を形成(クロメート
抵抗層5とする)し表面処理銅箔5とした。表面処理銅
箔5、FR−4プリプレグ、表面処理銅箔5をこの順番
に、また、表面処理銅箔5はクロメート層がプリプレグ
側に来るように積層し、170℃、35kg/cm2で40分
圧着して両面銅張回路基板を得た。この両面銅張回路基
板の表面処理銅箔3の剥離強度は2.5kg/cm であっ
た。また、クロメート層5のシート抵抗値は実施例1と
同様にして測定した所、110Ωであり、光沢を帯びて
いた。
【0028】抵抗回路の形成は実施例1と同様にして行
い、幅50μm×長さ180μmの形状でシート状抵抗
を形成した。この抵抗値を測定したところ398Ωであ
った。
【0029】このシート状抵抗の耐久性を測定するため
に85℃、85%の雰囲気で1000時間放置したの
ち、23℃、50%雰囲気に24時間放置した。再度測
定した結果、抵抗値は401Ωであり、変化率は1%以
下であった。
【0030】
【発明の効果】銅箔の片面に、銅とのエッチング選択性
が高く、耐久性に優れた金属クロム(クロム合金)およ
び、または金属クロム(クロム合金)を含むクロメート
層とクロメート層からなる複合体を抵抗層として形成
し、そのエッチングを高温の塩酸溶液で行うことによ
り、抵抗精度良好で且つ耐久性に優れたシート状抵抗を
内蔵した回路基板を製造でき、抵抗を含む回路の信頼性
向上、小型化に効果が顕著である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a):銅箔/(金属クロム層または金属クロ
ムを含むクロメート層)/クロメート層/ポリイミド等
の絶縁性基材/(銅または銅合金等の金属板)からなる
回路基板を示す断面図 (b):銅箔/(クロム合金層またはクロム合金を含む
クロメート層)/クロメート層/ポリイミド等の絶縁性
基材/(銅または銅合金等の金属板)からなる回路基板
を示す断面図 (c):銅箔/(金属クロム層またはクロム合金層)/
(金属クロムまたはクロム合金を含むクロメート層)/
クロメート層/ポリイミド等の絶縁性基材/(銅または
銅合金等の金属板)からなる回路基板を示す断面図
【図2】(a):銅箔/(金属クロム層またはクロム合
金層)/(金属クロムまたはクロム合金を含むクロメー
ト層)/クロメート層/ポリイミド等の絶縁性基材/
(銅または銅合金等の金属板)からなる回路基板におい
て、銅箔/(金属クロム層またはクロム合金層)/(金
属クロムまたはクロム合金を含むクロメート層)/クロ
メート層を加工して、回路基板の一部に、複数のシート
状抵抗形成を行ったその一つの断面図 (b):(a)の上面図
【符号の説明】
10 銅箔 15 金属クロム層または金属クロムを含むクロメート
層 16 クロム合金層またはクロム合金を含むクロメート
層 20 金属クロム層またはクロム合金層 30 金属クロムまたはクロム合金を含むクロメート層 35 クロメート層 40 ポリイミド等の絶縁性基材 50 銅板または銅合金板等の金属板 60 シート状抵抗 70 電送ライン1 71 電送ライン2
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小池 利治 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 桑原 直樹 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅箔上に、金属クロム層および/または
    金属クロムを含むクロメート層が形成され、更にクロメ
    ート層が順に形成される処理を施してなる表面処理銅箔
    を、絶縁性基材に該クロメート層が接触するように接着
    された配線基材を用いて加工形成された回路基板におい
    て、パターニング形成された表面処理銅箔からなる電送
    ライン上の一部の銅が除去され、該電送ライン内に金属
    クロム層および/または金属クロムを含むクロメート層
    およびクロメート層からなるシート状抵抗を有すること
    を特徴とする回路基板。
  2. 【請求項2】 銅箔上に、クロム合金層および/または
    クロム合金を含むクロメート層が形成され、更にクロメ
    ート層が順に形成される処理を施してなる表面処理銅箔
    を、絶縁性基材に該クロメート層が接触するように接着
    された配線基材を用いて加工形成された回路基板におい
    て、パターニング形成された表面処理銅箔からなる電送
    ライン上の一部の銅が除去され、該電送ライン内にクロ
    ム合金層および/またはクロム合金を含むクロメート層
    およびクロメート層からなるシート状抵抗を有すること
    を特徴とする回路基板。
  3. 【請求項3】 表面処理銅箔の、該表面処理が電解メッ
    キで行われ、表面処理層が銅側に緻密な金属光沢を有す
    る金属クロム層および/または金属クロムを含むクロメ
    ート層を、絶縁基材側に中心線表面粗さが0.05〜
    2.0μmである粗面状態のクロメート層を有すること
    を特徴とする請求項1記載の回路基板。
  4. 【請求項4】 表面処理銅箔の、該表面処理が電解メッ
    キで行われ、表面処理層が銅側に緻密な金属光沢を有す
    るクロム合金層および/またはクロム合金を含むクロメ
    ート層を、絶縁基材側に中心線表面粗さが0.05〜
    2.0μmである粗面状態のクロメート層を有すること
    を特徴とする請求項2記載の回路基板。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の回路基板の製造方法であ
    って、金属クロム層および/または金属クロムを含むク
    ロメート層およびクロメート層からなる表面処理層のエ
    ッチングにおいて、濃度2〜10N、温度40〜95℃
    の塩酸水溶液を使用することを特徴とする回路基板の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 請求項2記載の回路基板の製造方法であ
    って、クロム合金層および/またはクロム合金を含むク
    ロメート層およびクロメート層からなる表面処理層のエ
    ッチングにおいて、濃度2〜10N、温度40〜95℃
    の塩酸水溶液を使用することを特徴とする回路基板の製
    造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016187052A (ja) * 2016-07-12 2016-10-27 パナソニックIpマネジメント株式会社 プリント配線板
WO2022104995A1 (zh) * 2020-11-19 2022-05-27 广州方邦电子股份有限公司 一种复合金属箔及线路板

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