JPH10510726A - 人体内のガス／空気および他の流体の流れの内部的記録ならびに記録のための圧力センサの使用 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 生体への、生体における、または生体からの流体の流れを記録する方法であって、１つまたは一連のセンサが流体の流路に沿って１箇所または数箇所に配置され、１個または数個のセンサの、圧力および／または温度に依存する固有の物理的および電気的特性を利用することにより、流れる流体の温度および温度差を計測することにより記録が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】 人体内のガス／空気および他の流体の流れの内部的記録ならびに記録のための圧 力センサの使用 本発明は生体への、または生体における、あるいは生体からの流体の流れの内 部的記録のための方法に関する。 本発明は特に、人間の、好ましくは睡眠中の呼吸の記録のための方法に関する 。 本発明はまた、それ自体は既知の感圧センサを、前述の方法に関連する温度の 記録のために用いることに関する。 本発明は主に睡眠中の呼吸の測定に関して説明されるが、本発明の主要な考え は、尿の流れおよび／または漏れや血液の流れ等に関する記録の際にも用いるこ とができる。 睡眠は周期的で、一般に、律動的に起こる状態であって、肉体的または精神的 な活動が減少する状態である。 睡眠により不活動の状態となり、エネルギーが節約され、身体の代謝が低下し 、筋肉が弛緩し、呼吸と心臓の活動が遅くなり、血圧が低下する。 この状態においてエネルギーの新たな供給がなされ蓄積されるので、睡眠は生 物にとって、生きるための１つの条件である。 従って、睡眠の質を可能な限り最良のものとし、障害を取り除くことは非常に 重要である。 個々の人の睡眠を妨げ得る問題のうち、気道における様々なタイプの障害があ る。 これらの障害は、純粋な肉体的な睡眠の妨げに加えて、酸素供給の減少ならび に最終的な停止に至るほど重大であり、それは心臓、心臓血管系、および他の器 官の作用に短期的および長期的に影響を与える。 当該個人に問題が起きるだけでなく、いびき等の問題は、現実に家庭的または 社会的な問題でもある。いびきが、各人に必要な睡眠中の他人を妨げるからであ る。 いわゆる睡眠時無呼吸、すなわち一時的な呼吸の停止を患っている患者の睡眠 を記録するために、吸気と呼気を記録することを目的とした技術が確立されてき た。 これを行う１つの方法として、１つ以上の感温センサを患者の鼻と口の間に配 置し、それらのセンサが呼吸により吸排される空気の影響を受けるようにするも のがあり、例えば、米国特許第５,３１１,８７５−Ａ号公報に記載されている。 吸気される空気の温度は呼気される空気の温度とは異なっているので、適切な 計測および記録設備により、センサが発する信号を呼吸曲線のグラフの形態で表 現することが可能である。 ＥＣＧ（心電図）、血液中の酸素レベル、ＥＥＧ（脳電図）、眼球の運動、（ 特に最後のものは、到達した睡眠のステージを示す良い指標となる）等の多くの 他の生理学的なパラメータの計測および提示に加え、呼吸も患者の状態を診断す るのに重要なパラメータである。 最近、呼吸気道の幾つかの箇所における圧力の記録が用いられるようになって きた。 呼吸気道の所定の箇所における圧力の変動を計測することにより、睡眠時の障 害の位置を決めることが可能になる。この種の圧力の記録は、いわゆるマイクロ センサカテーテル、すなわち中に小さな圧力センサが搭載された微細なプラスチ ックチューブを用いることにより実行される。 それらのセンサに働く直接的圧力および間接的圧力の両方に起因する、圧力に 関する信号が睡眠記録設備に伝達され、圧力曲線として、例えばパーソナルコン ピュータの画面に表現される。 この種の圧力センサは通常、本質的に多かれ少なかれ感温的であるため、温度 の影響を補償して、温度の変動が圧力信号に及ぼす影響を最小にすることが不可 欠である。 この分野の既知の技術として米国特許第４,５５４,９２７号公報が挙げられる が、それには、シリコン結晶からなるピエゾ抵抗素子に基づいた圧力・温度セン サが記載されている。しかし、この特許公報に記載された装置は流体の流れを計 測するには不適切である。この装置の本質的な特徴は、分離された感圧性の部分 ではなく感温性の部分の温度を計測することにある。 この分野の技術の一般的な説明として、国際出願ＷＯ９３／１９６６９も参照 されたい。 先行技術とは対照的に、本発明は、それ自体は既知の圧力センサの温度の影響 を利用することを目的としたものである。 本発明は、添付の図面を参照してより詳細に説明される。 図１は、呼吸流体の流路における内部圧力／温度センサを示したものである。 図２は、呼吸の一換気量信号を内部温度の記録により示したものである。 図３は、圧力および流体流れセンサとして用いられるホイートストンブリッジ を示したものである。 従って本発明は、患者の吸気および呼気、すなわち呼吸を、図１に示されてい るように気道の１箇所または数箇所に配置された感温センサ（図１では５個のセ ンサが微細な可撓性チューブに配列されている）により記録するためにこの感温 性を利用することに基づいたものである。 上記のことに調和して、本発明は生体内部の、または生体への、あるいは生体 からの流体の流れを記録する方法に関し、この方法は、１つまたは一連の感圧セ ンサが流体の流路に沿って１箇所または数箇所に設けられ、流れる流体の温度お よび温度差を計測する際、１個または数個のセンサの、温度に依存する固有の物 理的および電気的特性を利用することにより記録がなされることを特徴とする。 最初の部分で言及したように、本発明はまた、生体への、または生体における 、あるいは生体から流れる流体の温度および温度差を生体内で計測するために、 それ自体は既知の感圧センサを利用することに関する。 上述のように、計測は尿路、血管等において実施することができるが、本発明 は個々の人の、特に睡眠中の呼吸の記録に関して詳細に説明され、また、その分 野に特に適用することができる。 図２は、睡眠中のある個人の呼吸の記録を図示したものであり、吸気および呼 気に対する一換気量信号を内部温度の記録により示したものである。 患者の呼吸を記録するために、前述の感温センサを、例えばマイクロチップセ ンサカテーテルに搭載された圧力センサと同様に微細なプラスチックチューブに 配置することができる（図１を参照されたい）。 呼吸の記録は、吸気される空気の温度が呼気される空気の温度より低いという 事実、また、時間単位当たりの空気量も温度の動向に影響するという事実に基づ いたものである。従って、患者の呼吸の記録を得ることが可能である。 これら温度の記録は、感温抵抗器、いわゆるサーミスタ、半導体素子、熱電対 等によりなされる。 本発明は、圧力センサに固有の、温度依存性の物理的および電気的材料特性を 利用することを目的としている。それにより、適切なカップリングおよびセンサ 電子工学により、同一のセンサを用いて圧力と温度の両方を（実際、あるアプロ ーチによれば互いに独立に）計測することが可能である。これをどのように行う ことができるかは、図３を参照して以下により詳細に説明する。 これら圧力および温度の記録には、他の圧力、例えばいびきの音や心臓の音に より生成される音圧の記録が含まれ、加えて、内部体温を計測することが可能で ある。 上述のように、体外ではなく、体内でこれらのパラメータを記録できることの 利点は主に、患者が自分の体からセンサを吊り下げるという不快がなく、何らか の外部的な作用によりそれらセンサの位置がずれたり、外乱を受ける危険性がな いことにある。更に、鼻を通る呼吸と口を通る呼吸とを区別することができ、そ れは状況を評価するのに非常に重要となり得る。そして、最後の点として（ただ し、重要性が最小という訳ではない）、得られる信号はより明瞭であり、それは より正確な診断に貢献する。 圧力センサは、マイクロチップ圧力カテーテルの形態で、市場で入手すること ができる。これらマイクロチップ圧力カテーテルは、選択的に温度補償的なもの でもよいが、必ずしもそうである必要はない。 通常、シリコン製の圧力センサが非拡散抵抗器と共に用いられ、それらの抵抗 器は通常、それ自体は既知のタイプのいわゆるホイートストンブリッジ（完全な ブリッジまたは半ブリッジ）となるよう接続されている。このタイプのブリッジ 回路が図３に示されている。 図３において、Ｒは圧力センサ抵抗器を示しており、Ｒcompは温度補償抵抗器 、Ｒ0は零点調節抵抗器を示している。 符号Ｉは、センサ励起電流を示すのに用いられている。 ホイートストンセンサブリッジ回路は、４個の能動センサ抵抗器で作用するか 、２個の能動センサ抵抗器と２個の受動抵抗器により作用する。 好適な実施形態において、点Ｃと点Ｄに電流／電圧が供給されると、圧力信号 が点Ａと点Ｂにわたって得られ、流体流れ信号が点Ｃと点Ｄにわたって得られる （図２を参照）。しかし、他の可能な方法でそれがなされたとしても、本発明の 範囲を逸脱するものではない。 更に、温度の影響は既知の物理的効果であり、用いられる抵抗器の温度係数は 約０．２％／℃であるが、この価は本発明の原理において決定的に重要ではない 。 この影響は非常に安定しているので、主に呼吸に関して、また他の形態の気体 および液体の流れに関しても有用な信号と記録を得るために非常に有利である。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】１９９６年１２月２０日 【補正内容】 請求の範囲の補正（翻訳） １．固有の温度依存性を有する１個または数個のセンサ、特に温度および圧力セ ンサを利用する、呼吸の一換気量の内部的記録および計測のための１個以上のセ ンサの使用。 ２．１個の同じセンサを用いて、または別々の複数のセンサを用いて、圧力、音 、温度等の他のパラメータの記録および計測と同時に、呼吸の一換気量の記録お よび計測をするための請求項１記載の１個以上のセンサの使用。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，Ｕ Ｇ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，Ｂ Ｙ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ， ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，Ｍ Ｄ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ， ＴＪ，ＴＭ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．生体への、生体における、または生体からの液体の流れを記録する方法であ って、 １つまたは一連のセンサが流体の流路に沿って１箇所または数箇所に配置され 、 １個または数個のセンサの、圧力および／または温度に依存する固有の物理的 および電気的特性を利用することにより、流れる流体の温度および温度差を計測 することにより記録が行われることを特徴とする、生体への、生体における、ま たは生体からの液体の流れを記録する方法。 ２．センサの温度特性により流体の温度および温度差を内部的に計測する、生体 への、生体における、または生体からの流体の流れの記録のための圧力センサの 使用。 ３．好ましくは人間の呼吸の記録のための請求項２記載の圧力センサの使用。