JPH10510026A - 燃料噴射弁 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 従来公知の燃料噴射弁の場合、管状の接極子と、接続部分として役立つスリーブ状の弁ニードル区分と、弁閉鎖体とから成る弁ニードルが使用される。個々の構成部材の相互の結合は、例えば溶接またはろう接のような、素材結合的な接合法によって達成される。新規な燃料噴射弁は、次のように特徴付けられる。つまり、この燃料噴射弁では弁ニードル（１８）が使用され、例えば弁ニードル区分（１９）および弁閉鎖体（２４）のような、弁ニードル（１９）の個々の構成部材が、非素材結合的な接合法を用いることによって、互いに堅く結合されている。有利には、弁ニードルにはプレス嵌めのみが用いられる。このような燃料噴射弁は、特に、混合気圧縮外部点火式の内燃機関の燃料噴射装置での使用に適している。

Description

【発明の詳細な説明】 燃料噴射弁 背景技術 本発明は、請求の範囲第１項の上位概念に記載の燃料噴射弁から出発する。ド イツ連邦共和国特許出願公開第４００８６７５号明細書に基づき、既にこのよう な形式の燃料噴射弁は公知である。この燃料噴射弁は弁ニードルを有しており、 またこの弁ニードルは、接極子と、弁閉鎖部材と、前記接極子を例えば球状の弁 閉鎖部材に結合するスリーブ状もしくは管状の接続管とから成っている。これら 列挙された構成部材は、個別に製造された単個部材を成しており、これら単個部 材は、例えばレーザ溶接のような素材結合的な接合法によって初めて互いに結合 される。従って、素材結合的な接合法を用いることによって得られる、少なくと も２つの結合個所が生ぜしめられる。溶接またはろう接のような方法による高熱 負荷に基づいて、弁ニードルの不都合な変形が生じてしまう。接続管は、接極子 の、貫通する長手方向開口内に固定されているので、接極子は半径方向で完全に かつ軸方向で少なくとも部分的に接続管を取り囲んで係合している。この接続管 自体も、貫通する内側の長手方向開口を有している。この長手方向開口内では、 燃料が弁閉鎖部材へ向かっ て流れることが可能であって、さらに燃料は弁閉鎖部材の近傍で、接続管の壁に 設けられた、半径方向に延びる横方向開口を介して流出する。 発明の利点 請求の範囲第１項に記載の特徴を有する本発明による燃料噴射弁は、次のよう な利点を有している。つまり、特に簡単かつ安価な形式および方法で、個々の弁 ニードル構成部材を熱的負荷の結果を伴わずに極めて簡単かつ確実に結合させる ことによって、燃料噴射弁のための弁ニードルを製造することができる。このよ うな利点は、本発明によれば、特に、弁ニードルを形成する両構成部材、すなわ ち弁閉鎖体と、接極子〜弁閉鎖体間の結合部分としての弁ニードル区分との堅い 結合が、非素材結合的な接合法を用いることにより得られることによって、達成 される。接合法としては、特に公知の方法、例えば押し込みまたは押し嵌め、お よびクランプまたは押しつぶしが適している。有利には、弁ニードルの両構成部 材の確実で信頼性の良い結合が、弁ニードルの不都合な変形を生ぜしめることな く達成される。このような不都合な変形は、例えば溶接またはろう接のような特 に素材結合的な接合法において、高熱負荷に基づいて発生する可能性がある。構 成部材の許容差が比較的大きくてよいので、コスト削減が達成される。なぜなら ば、前記接合法によりプロセスパラメータの正確な調節に基づき、ずれを良好に 補償することができるからである。さらに、弁ニードルの製造において、極めて 高い生産性を達成することが可能である。なぜならば、その製造を極めて良好に 自動化することができるからである。 請求の範囲第２項以下に記載された手段によって、請求の範囲第１項に記載の 燃料噴射弁のさらに別の有利な構成および改良形が得られる。 有利には、弁閉鎖体内に円筒形の凹部が設けられており、この凹部内へスリー ブ状の弁ニードル区分が導入される。弁ニードル区分内へ緊締部材が挿入され、 この緊締部材が、弁閉鎖体によって少なくとも部分的に取り囲まれている。本来 の圧縮嵌め、つまり弁ニードルと弁閉鎖体との堅い結合は、緊締部材を挿入した 後に初めて行われる。弁ニードル区分の内部通路内へ進入可能な工具によって、 緊締部材に、軸方向に作用する押圧力が生ぜしめられる。この緊締部材の工具係 合面に既に凹部（圧刻部）が設けられていると、特に有利であり、その結果、工 具の滑りが回避され、かつ力作用が適切に行われる。緊締部材の材料は、良好な 面圧に基づいて、弁ニードル区分と弁閉鎖体との間に最適な結合が生じるように 、単に塑性変形させられるに過ぎない。 弁閉鎖体にシリンダ区分が形成されていると、同様に有利であって、この場合 、スリーブ状の弁ニードル区分が、弁閉鎖体のシリンダ区分に差し嵌められる。 弁ニードル区分と弁閉鎖体との堅い結合を生ぜしめるために、プレス工具が作用 するリング体が、シリンダ区分の領域で弁ニードル区分を取り囲んで係合する。 スリーブ状の弁ニードル区分を管状の接極子に結合するためにも、非素材結合 的な接合法が考えられる。特に簡単で安価に、弁ニードル区分の、接極子の内側 の長手方向開口内への押し込みもしくは、接極子の外側の周面への押し嵌めを行 うことができる。この場合、接極子が内側もしくは外側に段付けされて構成され ていると有利である。なぜなら、これら段部がそれぞれ、押し込もうとするもし くは押し嵌めようとする弁ニードル区分のための当接部として役立つからである 。 図面 以下に本発明の実施の形態を、図面につき詳しく説明する。 第１図は、本発明による弁ニードルを備えた燃料噴射弁を示しており、 第２図は、弁ニードルの２つの構成部材の第１結合形式を示しており、 第３図は、弁ニードルの２つの構成部材の第２結合形式を示しており、 第４図は、弁ニードルの２つの構成部材の第３結合形式を示しており、 第５図は、弁ニードルの２つの構成部材の第４結合 形式を示しており、 第２図および第３図は、球状の弁閉鎖体とスリーブ状の弁ニードル区分とを結 合するための実施例を示しており、 第４図および第５図は、スリーブ状の弁ニードル区分と管状の接極子とを結合 するための実施例を示している。 実施例の説明 例えば第１図に示された、混合気圧縮外部点火式の内燃機関の燃料噴射装置の ための燃料噴射弁は、電磁コイル１によって取り囲まれた、燃料流入管片として 役立つ管状のコア２を有しており、このコア２は、例えばコア２の全長に亘って 一定の外径を有している。半径方向に段付けされたコイル体３は、電磁コイル１ の巻線を受容しており、コア２と関連して、電磁コイル１の領域で燃料噴射弁の コンパクトな構造を可能にしている。 コア２の下方のコア端部９に、弁長手方向軸線１０に対して同心的に、管状の 金属製の中間部分１２が、例えば溶接によって密接に結合されていて、コア端部 ９を軸方向で部分的に取り囲んでいる。コイル体３および中間部分１２の下流側 を、管状の弁座支持部１６が延びており、この弁座支持部１６は中間部分１２と 、例えば不動に結合されている。弁座支持部１６内を長手方向孔１７が延びてお り、この長手方向孔１７は 弁長手方向軸線１０に対して同心的に形成されている。長手方向孔１７内には、 例えばスリーブ状もしくは管状の弁ニードル区分１９を有する本発明による弁ニ ードル１８が配置されている。弁ニードル区分１９の下流側の端部に、弁閉鎖体 ２４が設けられており、この弁閉鎖体２４は、例えば少なくともほぼ球状の外輪 郭を有しており、この弁閉鎖体２４の周面には、燃料の流過のための、例えば５ つの面取り部２５が設けられている。例えば球状に形成された弁閉鎖体２４は、 本発明によれば、非素材結合的な接合法を用いることによって管状の弁ニードル 区分１９と堅く結合されている。 燃料噴射弁の作動は公知の形式で、例えば電磁式に行われる。弁ニードル１８ の軸方向の運動のために、ひいては燃料噴射弁のリターンスプリング２６のばね 力に抗する開放のため、もしくは閉鎖のために、電磁コイル１とコア２と接極子 ２７とを有する電磁回路が用いられる。例えば管状の接極子２７は、第１図の第 １実施例では接極子２７内へ差し込まれた弁ニードル区分１９の、弁閉鎖体２４ とは反対側の端部２０に、溶接継ぎ目を介して堅く結合されていて、かつコア２ へ配向されている。接極子２７と弁閉鎖体２４とを結合する弁ニードル区分１９ が、これら両構成部材と一緒に弁ニードル１８を形成している。 下流側に位置する、弁座支持部１６の、コア２とは 反対側の端部内へ、長手方向孔１７内に、不動の弁座３０を有するシリンダ状の 弁座体２９が、溶接によって密接に取り付けられている。弁座体２９の案内開口 ３２は、弁ニードル１８が弁長手方向軸線１０に沿って軸方向に運動する際に、 弁閉鎖体２４を案内するのに役立つ。弁閉鎖体２４は弁座体２９の、流れ方向で 円錐台状に減径する弁座３０と協動する。弁座体２９の、弁閉鎖体２４とは反対 側の端面が、例えばポット状に形成された噴射口プレート３４に堅くかつ、例え ばレーザによって形成された溶接継ぎ目を介して密接に結合されている。噴射口 プレート３４には、例えば浸食または穿孔によって成形された少なくとも１つ（ 例えば４つ）の噴射開口３９が設けられている。 噴射口プレート３４を備えた弁座体２９の挿入深さが、弁ニードル１８の行程 の大きさを規定する。電磁コイル１が励起されていない場合、弁閉鎖体２４が弁 座体２９の弁座３０に当接していることによって、弁ニードル１８の一方の終端 位置が規定されているのに対して、電磁コイル１が励起されている場合、接極子 ２７がコア端部９に当接していることによって、弁ニードル１８の他方の終端位 置が生ぜしめられる。 弁長手方向軸線１０に対して同心的に延びる、コア２の流れ孔４６内へ差し込 まれた調節スリーブ４８は、この調節スリーブ４８に当接しているリターンスプ リング２６のプレロード、すなわち予荷重を調節する のに役立つ。このリターンスプリング２６の反対側が、弁ニードル区分１９に支 持される。燃料噴射弁はほぼプラスチック射出成形部５１で取り囲まれており、 プラスチック射出成形部５１は、コア２から出発して、軸方向で、電磁コイル１ を越えて、弁座支持部１６にまで延びている。このプラスチック射出成形部５１ には、例えばプラスチック射出成形部５１と一緒に射出成形された電気的な接続 コネクタ５２が所属している。 第２図には、個々の構成部材としての弁ニードル１８が拡大図示されていて、 管状の弁ニードル区分１９および弁閉鎖体２４のみが示されており、接極子２７ の図示は省かれる。弁ニードル区分１９と弁閉鎖体２４との間の、本発明による 非素材結合的な堅い結合を以下に詳しく説明する。弁ニードル区分１９の管壁に 、この管壁を半径方向に貫通するスリット５８が設けられていて、このスリット ５８は、例えば弁ニードル区分１９の全長に亘って延びている。接極子２７から 弁ニードル区分１９の内部通路５９へ流入する燃料が、前記スリット５８を介し て長手方向孔１７内へ流れ、従って弁座３０に達することができる。最終的には このような燃料流は、燃料噴射弁内で、少なくとも１つの噴射開口３９まで保証 され、この噴射開口３９を介して、燃料は、内燃機関の吸込み管またはシリンダ へ射出される。スリット５８は、面積の広いハイドロ リック的な流れ横断面を形成しており、この流れ横断面を介して燃料は、極めて 速く、内部通路５９から長手方向孔１７内へ、そして弁座３０に流れることがで きる。スリット５８に加えて、別の、例えば円状の流れ開口が弁ニードル区分１ ９に設けられていてもよく、この場合、流れ開口は、燃料を周囲にわたって均等 に分配する。弁ニードル区分１９を金属薄板区分から製造することによって、特 に容易で簡単な製造方式が得られ、このような製造方式によって種々異なる材料 の使用が可能である。スリット５８を弁ニードル区分１９に設けることによって 、この部分がばね弾性的となるので、接極子２７の内側の開口および弁ニードル 区分１９自体に関して、また弁閉鎖体２４に関しても、比較的大きな許容差が選 定され得る。なぜならば、ばね弾性的なたわみによって、弁ニードル区分１９の 両端部が、それぞれ緊締力下で他の構成部材内に押し込まれるからであり、この ことによって、組立ても簡略化される。 本発明による弁ニードル１８の場合、従来一般的であった素材結合的な接合法 （例えば溶接）によって達成された、弁ニードル区分１９と弁閉鎖体２４との堅 い結合が、例えば押し込み、クランプもしくは押しつぶしのような非素材結合的 な接合法で得られる結合によって代替される。第２図に示した第１実施例では、 弁閉鎖体２４の周面の一方の側から凹部６２が生ぜし められ、この凹部６２が円筒形に形成されていて、ほぼ、管状の弁ニードル区分 １９の直径に相当する直径を有している。この凹部６２のための製造方法として は、穿孔、フライス削り、浸食および研削が考えられる。凹部６２は、例えば球 状の弁閉鎖体２４において、球の中心まで、もしくは球体赤道６３の平面にまで 延びており、この球体赤道５３は一点鎖線で示されている。 このような凹部６２内には、次いで、弁ニードル区分１９の一方の端部区分６ ４が挿入される。この場合、スリット５８およびこれに関連したばね弾性に基づ き、弁ニードル区分１９を、わずかな圧縮によっていくらか小さい直径にして、 これによって挿入を容易にすることができる。次いで、弁ニードル区分１９は再 び負荷を除かれ、弁ニードル区分１９の端部区分６４が、前記弁ニードル区分６ ４の戻りばね弾性に基づいて、凹部６２の内側の側壁を押圧するのに対して、弁 ニードル区分１９の端面６５は、例えば凹部６２の凹部底面６６に当接している 。剛性に対するすべての要求および所望の結合を保証するために、容易に変形可 能な材料（例えば軟質金属）から成る付加的な円筒形の緊締部材６８が、弁ニー ドル区分１９内へ、弁ニードル区分１９の、端面６５に対向して位置する端面６ ９から導入される。この円筒形の緊締部材６８は、弁ニードル区分１９の内部通 路５９の直径より、わずか に小さい直径を有している。従って、緊締部材６８は内部通路５９に沿って、弁 閉鎖体２４の凹部６２まで滑動する。この場合、緊締部材６８は、例えば同様に 凹部底面６６に当接している。本来の圧縮嵌め、つまり弁ニードル区分１９と弁 閉鎖体２４との堅い結合は、緊締部材６８を挿入した後に初めて行われる。内部 通路５９内へ軸方向で進入可能な、例えば押し込みポンチの形の工具７０によっ て、緊締部材６８の、端面６５とは反対側の面７２に、軸方向に作用する押圧力 が生ぜしめられる。緊締部材６８の上側の面７２に、工具７０のより良好な係合 のために、凹部（圧刻部）７５が設けられていて、この凹部７５は、例えば中央 に配置されていて、円錐状の輪郭を有している。緊締部材６８の凹部７５は、工 具形状に応じてそれぞれ、トラフ状、漏斗状、クレータ状、溝状またはその他の 形状に形成されていてもよい。 軸方向に作用する押圧力によって、緊締部材６８が塑性変形させられ、その結 果、半径方向で外方に向かって軟化する材料が、弁ニードル区分１９の端部区分 ６４を、弁閉鎖体２４と弁ニードル区分１９との接触面へ強く押圧する。緊締部 材６８のこのような塑性変形によって、極めて良好な面圧と、相応に最適な結合 とが達成される。円筒形の緊締部材６８の代わりに、圧縮嵌めするための別の形 状を有する緊締部材を使用することも可能である。緊締部材６８としての、図面 には示していない球体、平板または円錐体への力作用によっても、同様に、弁閉 鎖体２４と弁ニードル区分１９との間の堅い結合を達成することができる。 弁閉鎖体２４と弁ニードル区分１９との非素材結合的な結合による弁ニードル １８の別の実施例を、第３図が示している。この実施例の場合、例えば球状の弁 閉鎖体２４が、片側で、この領域に球形の輪郭がもはや存在していないように加 工されている。このような加工は、例えば一方の球半部においてのみ行われるの で、他方の球面側には、球体赤道６３から球形が、それも球状の区分７７、具体 的には半球区分として維持されたままである。弁閉鎖体２４のこの球状の区分７ ７は、相応に弁座３０と協動する。かならずしも、弁座３０と協動するこのよう な区分７７が、第３図に示すように、完全に半球体を示していなくてもよい。区 分７７は、より大きくても、またより小さくてもよい。球状の区分７７に対向し て位置する側には、輪郭が、例えば旋削、研削または浸食によって、球状の区分 ７７から突出するシリンダ区分７８が生じるように、形成されている。 このようなシリンダ区分７８は、弁ニードル区分１９の内部通路５９の直径と ほぼ等しい直径を有しているので、弁ニードル区分１９の一方の端部区分６４を 極めて簡単にシリンダ区分７８に被せ嵌めることができる。このために、弁ニー ドル区分１９の端部区分６ ４を、例えば容易に拡開することができる。端部区分６４の戻りばね弾性に基づ いて、弁ニードル区分１９が、差し嵌められた後に、取り囲まれたシリンダ区分 ７８の外側の周面８０を押圧する。弁閉鎖体２４と弁ニードル区分１９との堅い 結合は、リング体８２が、弁ニードル区分１９の端部区分６４へ差し嵌められる か、および／または被せ嵌められることによって達成される。リング体８２は、 閉じているか、またはスリットを設けて構成されている。プレス工具８４はもっ ぱら矢印で示唆されており、この場合、主に半径方向の力作用が生ぜしめられる 。リング体８２と弁ニードル区分１９とは、例えば、球状の区分７７の上側の制 限面８５に当接しており、この制限面８５は、例えば球体赤道６３の平面に設け られている。第１図〜第３図には、各１つの球状の弁閉鎖体２４が示されている 。しかしながら、弁閉鎖体２４は、他のあらゆる形を有していてよく、従って円 錐状、円筒形またはその他の形状に形成されていてよい。 第４図および第５図は、弁ニードル１８の２つの実施例を示している。これら の実施例の場合、スリーブ状の弁ニードル区分１９と、この弁ニードル区分１９ に固定された各１つの接極子２７とが示されており、弁ニードル区分１９の、接 極子２７に対向して位置する側に固定するべき弁閉鎖体２４の図示は省略されて いる。弁閉鎖体２４は、第２図および第３図に図示さ れた実施例に相応して、弁ニードル区分１９に結合されていてよい。むしろ、第 ４図および第５図によって、弁ニードル区分１９と接極子２７との堅い結合を行 うために、同様に非素材結合的な接合法を用いられ得ることが示してある。接極 子２７が段付けされて構成されていると、特に有利である。ほぼ管状の接極子２ ７は、内側の長手方向開口８６を有しており、この長手方向開口８６は、特に弁 閉鎖体２４へ向かう方向で燃料供給を保証するために、接極子２７の全長に亘っ て延びている。長手方向開口８６内の段部８７は、例えばリターンスプリング２ ６のためのストッパとして役立つ。 第４図に示された実施例の場合、長手方向開口８６が、段部８７のほかに、下 流側に位置する別の段部８８を有しており、この段部８８によって、長手方向開 口８６の横断面が流れ方向で見て拡大される。このような段部８８の寸法は、例 えば次のように選定されている。つまり、管状の弁ニードル区分１９が接極子２ ７の内側の長手方向開口８６に達し、しかも弁ニードル区分１９の上側の端面６ ９が前記段部８８に当接し、かつこの段部８８の上方の長手方向開口８６の直径 が、弁ニードル区分１９の内部通路５９の直径に相当するように選定されている 。弁ニードル区分１９は、長手方向開口８６内へ押し込まれる。つまり、接極子 ２７と弁ニードル区分１９との間にプレス嵌めが生ぜ しめられる。このプレス嵌めは、極めて密接に選定されていて、内燃機関の燃料 噴射弁における長期使用時、および相応に生じる振動時にも、確実で信頼性の良 い結合が保証されている。 弁ニードル区分１９は、例えば接極子２７によって取り囲まれた上方の領域に刻 み目を有していてよく、これによって、嵌め合いのための広い（大きな）許容差 を選定することができる。プレス嵌めは、面圧による、結合パートナー間の摩擦 に基づいており、この面圧は、両構成部材の締めしろ寸法に基づく変形によって 生じる。このような摩擦接続的な結合は、燃料噴射弁の開放の際に弁ニードル１ ８へ作用する張力を何ら支障なく受容することができる。 第５図に図示の、弁ニードル区分１９と接極子２７との間のプレス嵌めの第２ 実施例によれば、スリーブ状の弁ニードル区分１９が、接極子２７の外輪郭へ押 圧される。接極子２７の外輪郭は、例えば段付けされて延びており、外側の段部 ８９は、例えば接極子２７の軸方向の延在のほぼ中央に設けられている。流れ方 向で見て、接極子２７の外径の減径が前記段部８９によって行われている。接極 子２７の内側の長手方向開口８６が、この実施例では、一定の直径を有するリタ ーンスプリング２６のための上方の段部８７にまで延びている。弁ニードル区分 １９は、この弁ニードル区分１９の上側の端面が段部８９に当接するように、減 径された外径を有する下方の接極子区分９０へ押圧される。弁ニードル区分１９ の内部通路５９は、接極子２７の下流側に、下側の接極子区分９０の外径とほぼ 等しい直径を有している。既に上に述べた、押し込みもしくは押し付けのための 説明が、この実施例にも同様に当てはまる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．燃料噴射弁であって、電磁コイルによって取り囲まれたコアと、不動の弁 座と、前記コアに向けられた接極子と、前記弁座と協動する弁ニードルとを有し ており、該弁ニードルが、前記接極子と弁閉鎖体とスリーブ状の弁ニードル区分 とから形成されており、該弁ニードル区分が、前記接極子と前記弁閉鎖体との間 に位置しており、前記接極子と前記弁ニードル区分と前記弁閉鎖体とが直接、互 いに堅く結合されている形式のものにおいて、 弁ニードル区分（１９）と弁閉鎖体（２４）と、および／または接極子（２７ ）との間の堅い結合が、非素材結合的な接合法を用いることによって達成される ことを特徴とする、燃料噴射弁。 ２．弁閉鎖体（２４）が、該弁閉鎖体（２４）の表面から延びる凹部（６２） を有しており、該凹部（６２）内へ、弁ニードル区分（１９）が端部区分（６４ ）で突入していて、前記弁ニードル区分（１９）が、長手方向に、貫通する内部 通路（５９）を有しており、該内部通路（５９）内に緊締部材（６８）が配置さ れており、該緊締部材（６８）が少なくとも部分的に前記弁閉鎖体（２４）によ って取り囲まれている、請求項１記載の燃料噴射弁。 ３．弁閉鎖体（２４）の凹部（６２）が円筒形に形 成されていてかつ凹部底面（６６）を有しており、該凹部底面（６６）に弁ニー ドル区分（１９）と緊締部材（６８）とが当接している、請求項２記載の燃料噴 射弁。 ４．弁閉鎖体（２４）の凹部（６２）の凹部底面（６６）が、球状に形成され た弁閉鎖体（２４）の中心を通って、球体赤道（６３）の平面内を延びている、 請求項３記載の燃料噴射弁。 ５．緊締部材（６８）が円筒形に形成されていて、かつ堅い結合を形成する前 には、弁ニードル区分（１９）の内部通路（５９）の直径より僅かに小さい外径 を有している、請求項２記載の燃料噴射弁。 ６．緊締部材（６８）が、弁閉鎖体（２４）の凹部（６２）から外側に向いた 上方の面（７２）を有しており、該上方の面（７２）に凹部（７５）が設けられ ており、該凹部（７５）内へ、堅い結合を形成するための工具（７０）が係合可 能である、請求項２から５までのいずれか１項記載の燃料噴射弁。 ７．．弁閉鎖体（２４）がシリンダ区分（７８）を有しており、該シリンダ区 分（７８）が弁ニードル区分（１９）の端部区分（６４）の内部通路（５９）内 へ突入していて、前記端部区分（６４）にリング体（８２）が被せ嵌められてい る、請求項１記載の燃料噴射弁。 ８．弁閉鎖体（２４）が球状の区分（７７）を有し ており、該区分（７７）が半球区分として形成されており、シリンダ区分（７８ ）への移行部が、球体赤道（６３）の平面に位置している、請求項７記載の燃料 噴射弁。 ９．弁ニードル区分（１９）の端部区分（６４）を取り囲むリング体（８２） が、閉じて構成されているか、またはスリットを設けて構成されている、請求項 ７記載の燃料噴射弁。 10．弁ニードル区分（１９）が部分的に、接極子（２７）の長手方向開口（８ ６）内へ押し込まれている、請求項１記載の燃料噴射弁。 11．弁ニードル区分（１９）が部分的に、接極子（２７）の区分（９０）の外 輪郭に押し嵌められている、請求項１記載の燃料噴射弁。