JPH10509225A - 内燃エンジンの吸気マニホールドに設けられた装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、内燃エンジン（１）のための吸気マニホールド（２）を含む装置に関する。この装置は、流れダクトが形成された機素（３）を含む。この装置には、ダクトと連通する２つのカップリング装置の半分割部品（４ａ）（５ａ）が形成されており、これらカップリング装置の半分割部品（４ａ）（５ａ）は、吸気マニホールド（２）に配置された２つの対応するカップリング装置の半分割部品（４ｂ）（４ｂ）に接続できる。これら半分割部品の一方（４ｂ）は、エンジンの燃焼空気を供給するための部材（９）とエンジン冷却剤排出パイプ（７）に連通し、他方の部品（５ｂ）は、吸気マニホールド（２）と前記冷却剤のための供給パイプ（８）に連通している。

Description

【発明の詳細な説明】 内燃エンジンの吸気マニホールドに設けられた装置 本発明は、内燃エンジンのための吸気マニホールド装置に関する。 公知の内燃エンジンの吸気マニホールドの目的は、できるだけ均一に、エンジ ンのシリンダに燃焼空気を運ぶことにある。 異なるタイプのエンジン、例えば通常に吸気されるエンジン、または過給式エ ンジンに対して同じ設計のエンジンを使用できることが好ましいことが多い。し かし、公知のエンジンの場合、このように、通常の吸気式エンジンを過給式エン ジンへ改造するには、吸気マニホールドを広範に改造し、マニホールドにターボ チャージャーを接続するために、吸気クーラーをマニホールドに増設し、エンジ ンに対して燃焼空気を圧縮する必要がある。 このような燃焼空気の圧縮は、エンジンの動力を増加させる上で最良の効果を 生むようには使用されていない。燃焼空気を圧縮すると、１サイクル当たりにエ ンジンに供給される燃焼空気量が増加し、従って、より多くの燃料をエンジンに 供給して、燃焼させることができる。燃焼空気を圧縮することにより、燃焼空気 の温度が高まり、周知のように、空気は膨張しようとする。上記の不利な影響、 すなわち、圧縮された空気の温度の上昇をなくすために、空気をエンジンへ送る 前に、このように圧縮された燃焼空気を給気冷却器に通過させることは知られて いる。 かかる給気冷却器は、これまでは別個に取り付けられ、エンジンに接続されて おり、通常、ケーシング内に配置されたコアから構成されている。コア用の冷却 材（通常はエンジン冷却材）がケーシング内を通過するように流れ、コアを通過 する燃焼空気を冷却する。 このタイプの給気冷却器は、比較的深刻な多くの欠点を有している。 その欠点の１つとして、冷却材が燃焼空気内に入り込んでいるかどうかを検出 することが困難であることが挙げられる。 別の欠点としては、性能レベルが異なる他の内燃エンジンに対し、クーラーす なわちラジエータの寸法を変える作業が、比較的面倒であることが挙げられる。 その理由は、新しいケーシングを設計し、製造しなければならないからである。 公知の国際公開第83/02481号は、過給式内燃エンジンに対する燃焼空気を冷却 したり、予熱するための熱交換機を開示している。この熱交換機は、燃焼空気と 熱交換するよう接続された蓄熱能動媒体を備える要素を含む自蔵式システムから 成っている。前記要素には、通常エンジン作動温度で潜熱蓄熱体として働く蓄熱 能動媒体が充填されている。この媒体は、エンジンの出力が高くなった時、およ び給気を冷却しなければならない時に、固相から液相へ相変化する。アイドリン グすなわち低負荷時には、この媒体は逆方向に相変化し、吸気を加熱する。この ように、給気冷却器を接続するため、従来は、周辺空気を冷却媒体または蓄熱媒 体として使用していた。 米国特許第4,269,158号明細書は、給気冷却器と共に、またはこのクーラーを 使うことなく使用できるようになっているエンジン吸気マニホールドと共に使用 しうる過給式内燃エンジン用給気冷却器を開示している。この冷却器は、シリン ダヘッドと吸気マニホールドとの間に設けたスペーサと同じように取り付けられ る。 本発明の課題は、通常の吸気式エンジンまたは過給式エンジンに対し、１つの 設計に基づくエンジンだけを使用するだけでよいようにした、先に述べたタイプ の装置を提供することにある。 本発明によれば、この課題は、ダクトを有し、２つのカップリング装置の半分 割部品で形成された要素をもって本装置を構成し、２つのカップリング装置の半 分割部品を、吸気マニホールドに配置した２つの対応するカップリング装置の半 分割部品に接続することができ、該カップリング装置の半分割部品の一方を、エ ンジンのための燃焼空気を供給するための部材と、エンジンの冷却剤用の排出パ イプとに連通させ、かつ前記カップリング装置の半分割部品の他方を、吸気マニ ホールドと前記冷却剤のための供給パイプとに連通させることによって達成され る。 過給式エンジンの場合、本発明の装置は、ダクトを有する要素が作り付けタイ プの給気冷却器、すなわちケーシングのないタイプのものであり、かつエンジン 冷却剤によって、燃焼空気の温度を、エンジンの作動条件に合致させるようにし たことを特徴としている。 通常の吸気式のエンジンの場合、本発明の装置は、ダクトを備える要素が、エ ンジンのための燃焼空気を吸気マニホールドに供給するための接続部を有し、供 給パイプと排出パイプとの間における冷却剤の流れをブロックするようになって いることを特徴としている。 さらに本発明の装置は、従来すべてのタイプのエンジンに対して行われていた 、エンジンのシリンダへの空気の供給を、更に改善するものである。 次に、添付図面を参照して、本発明についてさらに詳細に説明する。 添付図面中、 図１は、本発明に従って給気冷却器が配置された過給式エンジンを略図で示す 。 図２および図３は、図１のエンジンを、空気通過パイプを備える通常の吸気エ ンジンとしたもの、および過給式エンジンとしたものを、それぞれ示す。 図４は、本発明に係わる結合装置の半分に関する実施例の平面図を示す。 図中、符号１は、６個のシリンダを有する内燃エンジン全体を示し、符号２は 、エンジン吸気マニホールドを示す。エンジン１の各シリンダと連通する開口部 ２ａは、点線で示されている。 流れダクトを有する機素全体は、符号３で表示されており、この機素には、カ ップリング装置４、５の２つの半分割部品４ａ、５ａが形成されており、これら 半分割部品４ａ、５ａは、ダクトと連通している。この機素には、吸気マニホー ルド２に配置されたカップリング装置４、５の対応する半分割部品４ｂ、５ｂも 形成されている。このように、カップリング装置の半分割部品４ｂは、吸気マニ ホールド２に取り付けられたダクト６の一端に取り付けられている。 ダクト６およびエンジン冷却剤排出パイプ７には、カップリング装置の半分割 部品４ｂが接続されており、これら接続部は、互いに連通しないが、カップリン グ装置の半分割部品４ａを介して、機素３のそれぞれの流れダクトに連通してい る。 これと対応して、吸気マニホールド２およびエンジン１の冷却剤用の供給パイ プ８には、カップリング装置の半分割部品５ｂが接続されている。これらの接続 部は互いに連通しないが、カップリング装置の半分割部品５ａを介して、機素３ のそれぞれの流れダクトと連通している。 ターボチャージャーアセンブリ９によって供給されるエンジンを示す図１は、 ターボチャージャーアセンブリ９から、ダクト６、カップリング装置４、機素３ の空気ダクト、カップリング装置５および吸気マニホールド２を介して、開口部 ２ａに至るエンジン１の燃焼空気のための流れ通路を示す。 これに対応して、カップリング装置５を備える供給パイプ８、機素３の冷却剤 ダクト、カップリング装置４および排出パイプ７からのエンジン１への冷却剤の ための流れ通路が配置されている。 公知のように、ターボアセンブリ９の目的は、１サイクル当たりのエンジンに 対する空気量を増すよう、燃焼空気を圧縮することにある。圧縮により、燃焼空 気は加熱されるが、圧縮によって得られる利点をより活用するため、燃焼空気は 、吸気マニホールド２へ達する前に冷却しなければならない。 本例における機素３は、給気冷却器として作動し、本発明によれば、作り付け タイプ、すなわちケーシングのないタイプのものとなっている。このような構造 によると、燃焼空気内に冷却剤が侵入する恐れは、事実上存在しない。本発明に よる給気冷却器の構造および配置によれば、特定の条件に合致するように、冷却 器の寸法を容易に決定できる。 対応する部分には、図１と同じ符号を付してある図２は、通常の吸気式エンジ ンの場合の本発明の一実施例を示す。 符号１０は、ターボチャージャーアセンブリ９の代わりに、ダクト６に接続さ れた空気フィルタを示す。本例では、本発明による機素３は、流れ通過式パイプ ３’であり、このパイプ３’は、空気フィルタ１０から吸気マニホールド２へエ ンジン１の燃焼空気を流すことができ、供給パイプ８と排出パイプ７との間の冷 却剤の流れをブロックするようになっている。 過給式エンジンを示す図３では、本発明に係わるユニットは、図２の場合と同 じ流れ通過式パイプ３’であり、図１の場合と同じように、ダクト５にターボチ ャージャーアセンブリ９が接続されている。 図４に平面図で示すカップリング装置の半分割部品は、例えば図１で符号４ａ で示された部品である。明らかに、他方のカップリング装置の半分割部品は、互 いに嵌合できるよう同一であり、逆向きとなっている。 カップリング装置の半分割部品４ａは、そのカップリングの半分割部品４ｂを 介して、ダクト６と共に機素３を取り付けるための２つの連続するボルト孔４ａ １を有し、かつ２つの連続する開口部４ａ２、４ａ３を有する。開口部４ａ２は 、排出パイプ７と連通しているが、他方、開口部４ａ３は、ダクト６と連通して いる。当業者であれば、シール要素、例えばＯリングが省略されていることは容 易に理解できよう。 結論として、本発明に係わる装置は、特定の条件に合う性能レベルを有する複 数の異なるエンジンに対し、同じ基本エンジンを使用できるようにするものであ ると言うことができる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．内燃エンジン（１）のための吸気マニホールド（２）を含む装置であって 、 流れダクトと２つのカップリング装置の半分割部品（４ａ）（５ａ）が形成さ れた機素（３）（３’）を含み、２つのカップリング装置の半分割部品（４ａ） （５ａ）が、吸気マニホールド（２）に配置された２つの対応するカップリング 装置の半分割部品（４ｂ）（５ｂ）に接続でき、このカップリング装置の半分割 部品（４ｂ）（５ｂ）の一方（４ｂ）が、エンジンのための燃焼空気を供給する ための部材（９）（１０）およびエンジンの冷却剤用の排出パイプ（７）と連通 し、前記カップリング装置の半分割部品の他方（５ｂ）が吸気マニホールド（２ ）および前記冷却剤のための供給パイプ（８）に連通していることを特徴とする 、内燃エンジン（１）のための吸気マニホールド（２）を含む装置。 ２．エンジン（１）のための燃焼空気を供給するための前記部材が、過給機（ ９）を含む請求項１記載の装置において、ダクトが設けられた機素（３）が、作 り付けタイプの給気冷却器、すなわちケーシングのないタイプのものであり、エ ンジン冷却剤によって、燃焼空気の温度がエンジン（１）の作動条件に合うよう になっていることを特徴とする装置。 ３．エンジンが通常の吸気タイプのものである、請求項１記載の装置であって 、ダクトの形成された機素（３）（３’）が、エンジンのための燃焼空気を吸気 マニホールド（２）に供給するための流れ通過パイプ（３’）を有し、供給パイ プ（８）と排出パイプ（７）との間の冷却剤の流れをブロックするようになって いることを特徴とする装置。