JPH1050861A - 半導体集積回路装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体集積回路装置およびその製造方法

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JPH1050861A
JPH1050861A JP8203565A JP20356596A JPH1050861A JP H1050861 A JPH1050861 A JP H1050861A JP 8203565 A JP8203565 A JP 8203565A JP 20356596 A JP20356596 A JP 20356596A JP H1050861 A JPH1050861 A JP H1050861A
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region
layer
epitaxial
integrated circuit
circuit device
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JP8203565A
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English (en)
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Nobuyoshi Kashu
信義 夏秋
Yasunobu Yanagisawa
泰伸 柳沢
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Insulated Gate Type Field-Effect Transistor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゲッタリング層を形成する高エネルギー・イ
オン注入技術の長所を保持しながら、かつ、高エネルギ
ー・イオン注入技術を用いた場合に生じる欠陥層に起因
する接合の洩れ電流を低減する。 【解決手段】 半導体基板1s上に薄いホモエピタキシ
ャル層1eを設けて成るエピタキシャル基板1におい
て、重金属原子等を捕獲するゲッタリング領域2の直上
に、ゲッタリング領域2として機能する欠陥領域の少数
キャリアが素子側に移動するのを防止するためのキャリ
ア障壁層3を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路装
置およびその製造技術に関し、特に、半導体基板の上層
部に薄いエピタキシャル層を備え、かつ、埋込みゲッタ
リング層を有する半導体集積回路装置技術に適用して有
効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】MOS・FET(Metal Oxide Semicond
uctor Field Effect Transistor )のゲート絶縁膜の信
頼性の向上やラッチアップ耐性の向上のために半導体ウ
エハ上にエピタキシャル層を形成する、いわゆるエピタ
キシャルウエハを用いる技術がある。
【0003】通常のエピタキシャルウエハにおいては、
例えばプロシーディングス・オブ・ザ1981・インタ
ーナショナル・エレクトロン・デバイス・ミーティング
・アイ・イー・イー・イー(Proceedings of the 1981
International Electron Device Meeting,IEEE,(1981)
P236 に開示されているように、エピタキシャル層の厚
みは2μmよりも厚く、また、エピタキシャルウエハに
はドーパントを高濃度に添加している。
【0004】エピタキシャルウエハに高濃度のドーパン
トを添加するのは、上記ラッチアップ耐性の向上の他、
ゲッタリング効果を持たせることも意図しているからで
ある。
【0005】また、半導体集積回路装置の製造過程で混
入する重金属等の悪影響を軽減するために、エピタキシ
ャルウエハにゲッタリング層を設けることも行われてい
る。
【0006】このゲッタリング技術のうち、近年の半導
体集積回路装置の製造技術におけるプロセス温度の低温
化に適合する1つの技術として高エネルギーイオン注入
を用いた近接ゲッタリング技術が提案されている。
【0007】この技術は、例えばアプライド・フィジッ
クス・レター・52(1988) P1023に開示されているよ
うに、炭素等のイオンを数MeVのエネルギーで注入
し、数μmの深さのイオン飛程付近に埋め込まれて形成
された注入元素を含む欠陥層に重金属を捕獲しようとす
るものである。
【0008】さらに、MOS・FETのしきい値制御や
ドレイン電流低下防止、トランジスタへの雑音防止、工
程簡略化等のために高エネルギー・イオン注入技術を用
いてレトログレード・ウエルや埋め込みシールド層を形
成することも行われている。
【0009】これは、例えばニュークリア・インストリ
ューメンツ・アンド・メソッド・B59/ 60(199
1)(Nuclear Instruments and Methods ,B59/60.(199
1))P584 に開示されているように、ドーパントのイオ
ンを高エネルギーで注入し、飛程付近の深さに埋め込ま
れたドーパント添加領域を形成するものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記したエ
ピタキシャルウエハにおいては、以下の問題があること
を本発明者は見出した。
【0011】まず、上記したエピタキシャルウエハはそ
のエピタキシャル層の厚みが2μmよりもかなり厚いこ
とが多いが、その主な理由の1つは、高濃度のドーパン
トを添加した基板を用いるために、通常の高温でのエピ
タキシャル層の形成時にエピタキシャル層にドーパント
がオートドーピング機構により取り込まれたり基板より
拡散するので、トランジスタを形成する表面層にその悪
影響がなくなるだけの厚さが必要だからである。
【0012】特に、ホウ素をドープしたp+ 形基板の場
合にはエピタキシャル層の厚さを薄くすることは困難で
ある。その結果、厚いエピタキシャル層を形成するた
め、必然的にコストが高くなるという問題があった。
【0013】勿論、基板表面清浄化工程を含めたエピタ
キシャル層形成工程の温度を充分低温にすれば良いが、
分子線蒸着など既知の技術を用いる限り、低温で高品質
のエピタキシャル層を得るにはエピタキシャル成長速度
を低くする必要があり、やはりコストが高くなってしま
うという問題は避けられない。
【0014】また、仮にエピタキシャル層の厚みを2μ
m以下とすることができたとしても、基板に高濃度ドー
パントが添加されている場合には、ウエルも含めた集積
回路デバイス構造を薄いエピタキシャル層内に形成しな
ければならず、接合耐圧の低下が生じる等、設計の自由
度が大幅に制約されるという問題があり、基板に高濃度
のドーパントを添加してゲッタリング作用を持たすこと
やラッチアップ耐性の向上を意図することと整合性を保
つのが困難となる。
【0015】一方、上記したように、高エネルギー・イ
オン注入をゲッタリングやラッチアップ耐性向上の目的
に用いる方法が知られているが、この技術がエピタキシ
ャルウエハと組み合わせて用いられることは従来殆どな
かった。従来のエピタキシャルウエハが既に有している
ラッチアップ耐性向上やゲッタリングの機能を、高エネ
ルギー・イオン注入で重複して備え付ける必要がなかっ
たからである。
【0016】勿論、これは厚いエピタキシャル層とその
下部に高濃度ドーパントが添加されているエピタキシャ
ルウエハの場合である。むしろ、上記したようなコスト
の高い厚膜のエピタキシャルウエハの代替技術として、
通常のCZ(チョクラルスキー成長)基板と組み合わせ
た高エネルギー・イオン注入技術のほうが、廉価な技術
として登場したと言うべきである。
【0017】しかし、CZ基板と高エネルギー・イオン
注入技術を組み合わせた技術では、ゲート絶縁膜の信頼
性の向上のようなエピタキシャル層の結晶性に基づく特
性向上効果は期待できないという問題がある。
【0018】また、高エネルギー・イオン注入を用いた
ゲッタリング方法は欠陥層を形成するものであるから、
接合の近傍に形成すると欠陥層に起因する接合の洩れ電
流が増大するので、欠陥層を接合の空乏層端から少数キ
ャリアの拡散長以上充分離れた深い場所に配置するか、
あるいは欠陥層から発生する洩れ電流の原因を覆い隠す
工夫が必要である。
【0019】しかし、上記技術においては、そのような
配慮が不充分であったために、実用的な高エネルギー・
イオン注入装置の3MeV程度以下のエネルギーでゲッ
タリング層を形成すると、しばしば洩れ電流が増大する
という問題がある。
【0020】そこで、本発明の目的は、エピタキシャル
ウエハ特有の効果を確保しながら、かつ、設計の自由度
による大幅な制約を受けることなく、製品コストを低下
させることのできる技術を提供することにある。
【0021】また、本発明の他の目的は、ゲッタリング
層を形成する高エネルギー・イオン注入技術の長所を保
持しながら、かつ、高エネルギー・イオン注入技術を用
いた場合に生じる欠陥層に起因する接合の洩れ電流を低
減することのできる技術を提供することにある。
【0022】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0023】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
次のとおりである。
【0024】本発明の半導体集積回路装置は、半導体基
板上にエピタキシャル層を設けてなるエピタキシャル基
板を用いた半導体集積回路装置であって、前記エピタキ
シャル基板の内部に設けられたゲッタリング領域と、前
記エピタキシャル層の主面に設けられたMISトランジ
スタとを備え、前記エピタキシャル基板に、キャリアの
移動に対して障壁を形成するキャリア障壁領域を、その
最大濃度位置が前記ゲッタリング領域の上層に配置され
るように設けたものである。
【0025】また、本発明の半導体集積回路装置は、前
記エピタキシャル層の厚さが2μm以下であり、前記エ
ピタキシャル層の下層の半導体基板における不純物濃度
が1017/ cm3 未満であるものである。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する(なお、実施の形態を説明す
るための全図において同一機能を有するものは同一の符
号を付し、その繰り返しの説明は省略する)。
【0027】(実施の形態1)図1は本発明の一実施の
形態である半導体集積回路装置の要部断面図、図2は図
1の半導体集積回路装置の作用を模式的に説明するため
の説明図、図3〜図12は図1の半導体集積回路装置の
製造工程中における要部断面図である。
【0028】本実施の形態1においては、本発明を、例
えばCMOS回路を有する半導体集積回路装置に適用し
た場合について説明する。本実施の形態1の半導体集積
回路装置の構造を図1および図2によって説明する。
【0029】図1に示すエピタキシャル基板1は、半導
体基板1s上に、薄膜のホモエピタキシャル層1eが堆
積されて構成されている。
【0030】半導体基板1sは、例えば比抵抗が約10
Ω・cmのp形のシリコン(Si)単結晶からなり、不
純物濃度は、例えば1017/ cm3 未満に設定されてい
る。
【0031】この不純物濃度を1017/ cm3 未満とし
たのは、薄いホモエピタキシャル層1eを形成した場合
に生じる問題を抑制するためである。
【0032】すなわち、その不純物濃度を1019/ cm
3 〜1020/ cm3 とする技術に比べて不純物濃度を約
2桁低減したことにより、半導体基板1s中の不純物が
ホモエピタキシャル層1eに取り込まれる量を大幅に低
減することが可能となっている。また、半導体基板1s
の不純物濃度をウエルの不純物濃度(1017/cm3
満)以下にしたことにより、設計の自由度の制約を低減
することが可能となっている。
【0033】ホモエピタキシャル層1eは、例えば比抵
抗が約10Ω・cmのp形のSi単結晶からなり、その
厚さは、例えば0.3〜2μm程度である。本実施の形態
1においては、その厚さを、例えば1μm程度とした。
【0034】ここで、ホモエピタキシャル層1eを、例
えば0.3〜2μm程度としたのは、次の理由からであ
る。すなわち、本来の欠陥の少ないエピタキシャル結晶
の性質を実現するには、エピタキシャル層の厚さが0.3
μm以上であることが望ましいからである。
【0035】また、通常の熱CVD法によるホモエピタ
キシャル層1eの形成コストは2μm程度までは殆ど変
化なく一定と見なせるが、それ以上の膜厚形成では膜厚
が増加するにつれコストが上昇する。
【0036】勿論、厳密には2μm以下でも膜厚が増え
るに従ってコストは微増するが、膜厚に関係しない装置
運転コストが大部分を占め、かつ、スループットも殆ど
低下しないので、殆どコスト一定と見なせる。
【0037】一方、2μm以上の膜厚では膜厚に応じて
スループットが低下するので、コストが膜厚とともに目
に見えて増大する。したがって、本発明で採用した2μ
m程度以下の膜厚が、エピタキシャル基板1を用いる場
合のコスト低減の実用的条件なのである。本実施の形態
1によれば、エピタキシャル層の厚さを10μm程度と
した場合に比べて約3.5割程度の初期材料コストの低減
が可能となった。
【0038】エピタキシャル基板1には、ゲッタリング
領域2、キャリア障壁層3およびウエル4n, 4pが下
層から順に形成されている。
【0039】このゲッタリング領域2は、重金属等を捕
獲するための領域であり、例えば炭素をイオン注入法等
によって導入することで形成されている。ゲッタリング
領域2の深さは、ホモエピタキシャル層1eの主面か
ら、例えば5μm程度の位置に形成されている。
【0040】このゲッタリング領域2を設けたことによ
り、ウエル4n, 4p内における重金属汚染濃度を約1
/ 2にすることができるので、ウエル4n, 4p上に形
成されるMOS・FETにおいて室温付近での接合洩れ
電流を半減することが可能となっている。
【0041】ただし、ゲッタリング領域2は、炭素をイ
オン注入することで形成することに限定されるものでは
なく種々変更可能であり、例えばSi、フッ素、酸素、
窒素、ホウ素(p形のエピタキシャル基板を用いる場
合)またはリン(n形のエピタキシャル基板を用いる場
合)等を採用することができる。特に、炭素とフッ素と
を重ねて注入することにより、フッ素が残留点欠陥を不
活性化する効果を有するので、より優れた効果を期待す
ることができる。
【0042】ゲッタリング領域2の上層のキャリア障壁
層3は、ゲッタリング領域2を形成する際の高エネルギ
ーイオン注入等で生じた欠陥領域に起因して少数キャリ
ア(電子)が素子形成層側(ホモエピタキシャル層1e
の主面側)に流れる(拡散する)のを抑制するための層
である。
【0043】このキャリア障壁層3は、例えばp形不純
物のホウ素が導入されてなり、その不純物の最大濃度位
置が、ゲッタリング領域2の直上に配置されるように設
けられている。
【0044】このキャリア障壁層3の深さは、ホモエピ
タキシャル層1eの主面から、例えば2μm以上の深さ
位置に形成されている。その最大濃度領域は、ホモエピ
タキシャル層1eの主面から、例えば3μm程度の位置
にあり、その最大濃度は、例えば1018/ cm3 程度で
ある。
【0045】このようにキャリア障壁層3をウエル4
n, 4pよりも深い位置に形成したことにより、通常の
CZ結晶上に形成された場合と同様の接合耐圧が得られ
た。なお、キャリア障壁層3の詳細な機能についての説
明は後述する。
【0046】ウエル4pには、例えばp形不純物のホウ
素が含有されている。また、ウエル4nには、例えばn
形不純物のリンまたはAsが含有されている。
【0047】また、半導体基板1sの上部には、例えば
二酸化シリコン(SiO2 )からなる分離用のフィール
ド絶縁膜5が形成されている。なお、このフィールド絶
縁膜5の下層には、チャネルストッパ領域が形成されて
いる。
【0048】このフィールド絶縁膜5に囲まれたウエル
4p上およびウエル4n上には、例えばnチャネル形の
MOSトランジスタ(以下、単にnMOSという)6n
およびpチャネル形のMOSトランジスタ(以下、単に
pMOSという)6pが形成されている。そして、この
nMOS6nおよびpMOS6pによってCMOS(Co
mplimentary MOS )回路が形成されている。
【0049】nMOS6nは、ウエル4pの上部に互い
に離間して形成された一対の半導体領域6nlと、ホモ
エピタキシャル層1e上に形成されたゲート絶縁膜6n
iと、その上に形成されたゲート電極6ngとを有して
いる。なお、一対の半導体領域6nlの間にnMOS6
nのチャネル領域が形成される。
【0050】この半導体領域6nlは、nMOS6nの
ソース・ドレイン領域を形成するための領域であり、チ
ャネル領域側に配置された低濃度領域6nlaと、その
外側に配置された高濃度領域6nlbとを有している。
【0051】低濃度領域6nlaおよび高濃度領域6n
lbには、例えばn形不純物のリンまたはAsが含有さ
れている。この低濃度領域6nlaおよび高濃度領域6
nlbは、例えばイオン打ち込み法によって形成されて
いる。
【0052】ゲート絶縁膜6niは、例えばSiO2
らなり、ホモエピタキシャル層1eの主面を熱酸化する
ことによって形成されている。したがって、ゲート絶縁
膜6niの信頼性を向上させることが可能となってい
る。
【0053】これは、ゲート絶縁膜の信頼性がSi結晶
中に含まれる欠陥によって劣化することが知られている
が、エピタキシャル層の場合は他の方法で形成された結
晶と比較して最も欠陥が少ないからである。
【0054】これにより、本実施の形態1においては、
例えば8MeV/ cm以上の高電界強度領域における耐
圧不良を、通常のCZ結晶上に形成されたゲート絶縁膜
に比べて約1/ 10に低減することができ、厚いエピタ
キシャル層の形成されたエピタキシャル基板で期待され
るのと同等以上の高い信頼性を得ることができた。
【0055】また、ゲート電極6ngは、例えば低抵抗
ポリシリコン上に、チタンシリサイド(TiSi2 )等
のようなシリサイド膜が堆積されてなる。ただし、ゲー
ト電極6ngは、低抵抗ポリシリコンの単体膜で形成し
ても良い。
【0056】なお、ゲート電極6ngの上面には、例え
ばSiO2 からなるキャップ絶縁膜7が形成されてい
る。このキャップ絶縁膜7は、ゲート電極6ngのパタ
ーン形成時に同時に形成される。また、ゲート電極6n
gの側面には、例えばSiO2からなるサイドウォール
8が形成されている。
【0057】一方、pMOS6pは、ウエル4nの上部
に互いに離間して形成された一対の半導体領域6pl
と、ホモエピタキシャル層1e上に形成されたゲート絶
縁膜(絶縁膜)6piと、その上に形成されたゲート電
極6pgとを有している。なお、一対の半導体領域6p
lの間にpMOS6pのチャネル領域が形成される。
【0058】この半導体領域6plは、pMOS6pの
ソース・ドレイン領域を形成するための領域であり、チ
ャネル領域側に配置された低濃度領域6plaと、その
外側に配置された高濃度領域6plbとを有している。
【0059】低濃度領域6plaおよび高濃度領域6p
lbには、例えばp形不純物のホウ素が含有されてい
る。低濃度領域6plaおよび高濃度領域6plbは、
例えばイオン打ち込み法によって形成されている。
【0060】ゲート絶縁膜6piは、例えばSiO2
らなり、ホモエピタキシャル層1eの主面を熱酸化する
ことによって形成されている。したがって、ゲート絶縁
膜6piの信頼性を向上させることが可能となってい
る。
【0061】これは、ゲート絶縁膜の信頼性がSi結晶
中に含まれる欠陥によって劣化することが知られている
が、エピタキシャル層の場合は他の方法で形成された結
晶と比較して最も欠陥が少ないからである。
【0062】これにより、本実施の形態1においては、
例えば8MeV/ cm以上の高電界強度領域における耐
圧不良を、通常のCZ結晶上に形成されたゲート絶縁膜
に比べて約1/ 10に低減することができ、厚い(10
μm程度)エピタキシャル層の形成されたエピタキシャ
ル基板で期待されるのと同等以上の高い信頼性を得るこ
とができた。
【0063】また、ゲート電極6pgは、例えば低抵抗
ポリシリコン上にTiSi2 等のようなシリサイド膜が
堆積されてなる。ただし、ゲート電極6pgは、低抵抗
ポリシリコンの単体膜で形成しても良い。
【0064】なお、ゲート電極6pgの上面には、例え
ばSiO2 からなるキャップ絶縁膜7が形成されてい
る。このキャップ絶縁膜7は、ゲート電極6pgのパタ
ーン形成時に同時に形成される。また、ゲート電極6p
gの側面には、例えばSiO2からなるサイドウォール
8が形成されている。
【0065】このようなエピタキシャル基板1上には、
例えばSiO2 からなる層間絶縁膜9aが堆積されてお
り、これによって、上記したnMOS6nおよびpMO
S6pが被覆されている。
【0066】この層間絶縁膜9aの上面には、例えばア
ルミニウム(Al)−Si−銅(Cu)合金からなるソ
ース電極10S1,10S2 、ドレイン電極10D1,10
D2および第1層配線10Lが形成されている。
【0067】このソース電極10S1,10S2 およびド
レイン電極10D1,10D2 は、層間絶縁膜9aに穿孔
された接続孔11aを通じてnMOS6nおよびpMO
S6pの半導体領域6nl, 6plと電気的に接続され
ている。
【0068】また、第1層配線10Lは、ドレイン電極
10D1,10D2 を電気的に接続する配線であり、それ
ら電極と一体的にパターン形成されている。
【0069】このようなソース電極10S1,10S2 、
ドレイン電極10D1,10D2 および第1層配線10L
は、例えばSiO2 からなる層間絶縁膜9bによって被
覆されている。
【0070】その層間絶縁膜9bの上面には、例えばA
lーSiーCu合金からなる第2層配線10L2 が形成
されている。第2層配線10L2 は、層間絶縁膜9bに
穿孔された接続孔11bを通じて第1層配線10Lと電
気的に接続されている。
【0071】層間絶縁膜9b上には、例えばSiO2
らなる層間絶縁膜9cが堆積されており、これによっ
て、第2層配線10L2 が被覆されている。その層間絶
縁膜9c上には、第3層配線10L3 が形成されてい
る。
【0072】この第3層配線10L3 は、例えばAlー
SiーCu合金からなり、層間絶縁膜9cに形成された
接続孔11cを通じて第2層配線10L2 と電気的に接
続されている。
【0073】層間絶縁膜9c上には、表面保護膜9dが
形成されている。表面保護膜9dは、例えば保護膜9d
1 上に保護膜9d2 が堆積されてなる。保護膜9d1
は、例えばSiO2 からなり、その上層の保護膜9d2
は、例えば窒化シリコンからなる。
【0074】表面保護膜9dの一部には、第3層配線1
0L3 の一部が露出するような開口部11dが形成され
ている。第3層配線10L3 において、この開口部11
dから露出する部分は、ボンディングパッド部BPを形
成している。
【0075】なお、このボンディングパッド部BPに
は、ボンディングワイヤを通じて半導体集積回路装置を
構成するパッケージのリードが電気的に接続されるよう
になっている。
【0076】次に、本実施の形態1における半導体集積
回路装置のキャリア障壁層3の作用について説明する。
【0077】pMOS6pおよびnMOS6nのソース
・ドレイン領域における接合の洩れ電流の増大を避ける
には、上記したゲッタリング領域2として機能する欠陥
領域を空乏層中に作らないことは勿論であるが、それに
加えてその欠陥領域で生じる少数キャリアが上記接合の
空乏層端に到達することを防止しなければならない。
【0078】そのためには、欠陥領域と空乏層端との間
に少数キャリアの移動を阻止するための少数キャリアの
障壁を設ければ良い。本実施の形態1においては、欠陥
領域と空乏層端の間にキャリア障壁層3を設けている。
このキャリア障壁層3は、レトログレード形状の不純物
添加領域によって形成されている。
【0079】すなわち、図2に示すように、半導体基板
1s中にゲッタリング領域として機能する欠陥領域2a
が存在し、その上層に、p形のレトログレード形状の不
純物添加領域で形成されたキャリア障壁層3を介してn
+ / p接合Jが形成されている。
【0080】図2において、符号3aはキャリア障壁層
3の不純物濃度の最大位置を示し、符号12は不純物濃
度分布を示している。また、この場合の半導体基板1s
内の所定の深さにおける少数キャリア(電子)に対する
ポテンシャルを図2の右側に曲線13で模式的に示し
た。
【0081】欠陥領域2aで生じた少数キャリア(電
子)は、レトログレード形状の不純物添加領域(キャリ
ア障壁層3)の不純物の最大濃度が適当(例えば1018
/ cm3 程度)に高ければ、その不純物添加領域に存在
するポテンシャル障壁13aを超えることができず、n
+ / p接合J側に流れる(拡散)ことができない。
【0082】したがって、ゲッタリング領域2がレトロ
グレード形状の不純物添加領域(キャリア障壁層3)に
おける不純物濃度の最大位置3aよりも下部に配置され
ていれば、欠陥領域2aに起因するn+ / P接合Jの洩
れ電流増大を効率的に低減させる作用を有することにな
る。
【0083】このようなキャリア障壁層3を設けた場合
において、例えば100℃の温度での少数キャリア拡散
電流に起因するMOSトランジスタのソース・ドレイン
の接合洩れ電流は、ゲッタリング領域2を設けない場合
と同等となる。すなわち、キャリア障壁層3による少数
キャリアに対するバリア効果が得られたことが確認され
た。
【0084】次に、本実施の形態1の半導体集積回路装
置の製造方法を図3〜図12によって説明する。
【0085】まず、図3に示すように、例えば比抵抗が
約10Ω・cmのp形のSi単結晶からなる半導体基板
1sを用意する。この半導体基板1sはCZ法によって
形成されている。
【0086】続いて、その半導体基板1sの主面上に、
例えば比抵抗が約10Ω・cmのp形のSi単結晶から
なるホモエピタキシャル層1eをエピタキシャル成長法
によって、例えば1μm程度の厚さで形成する。これに
より、エピタキシャル基板1を形成する。
【0087】その後、ホモエピタキシャル層1e上に、
例えばSiO2 からなるパッド膜を熱酸化法によって形
成した後、そのパッド膜上に、例えば窒化シリコンから
なる耐酸化性膜をCVD法等によって形成する。
【0088】次いで、その耐酸化性膜およびパッド膜を
フォトリソグラフィ技術およびドライエッチング技術に
よってパターニングすることにより、図4に示すよう
に、素子形成領域を被覆するようなパッド膜14および
耐酸化性膜15のマスクパターンを形成する。
【0089】続いて、エピタキシャル基板1に対して、
例えば1050℃のパイロジェニック酸化により400
nm程度の酸化を行うことにより、図5に示すように、
分離領域に、例えばSiO2 からなるフィールド絶縁膜
5を形成する。
【0090】その後、パッド膜および耐酸化性膜を除去
した後、エピタキシャル基板1上に、フォトレジスト膜
を塗布し、そのフォトレジスト膜をフォトリソグラフィ
技術によってパターニングすることにより、図6に示す
ように、pMOS形成領域を被覆するようなフォトレジ
ストパターン16aを形成する。
【0091】次いで、pウエルを形成するために、エピ
タキシャル基板1に対して、例えばp形不純物のホウ素
をイオン注入法等によって導入する。この際の打ち込み
エネルギーは、例えば300keV、ドーズ量は、例え
ば3×1013/ cm2 である。
【0092】続いて、フォトレジストパターン16aを
除去した後、図7に示すように、同様にしてnMOS形
成領域を被覆するようなフォトレジストパターン16b
を形成した後、nウエルを形成するために、エピタキシ
ャル基板1に対して、例えばn形不純物のリンまたはA
sをイオン注入法等によって導入する。この際の打ち込
みエネルギーは、例えば900keV、ドーズ量は、例
えば3×1013/ cm2 である。
【0093】その後、エピタキシャル基板1に対して、
例えば1100℃、3時間程度の熱処理を施すことによ
り、図8に示すように、エピタキシャル基板1にウエル
4n, 4pを形成する。
【0094】次いで、キャリア障壁層を形成するため
に、エピタキシャル基板1の主面の全面に、例えばp形
不純物のホウ素をイオン注入法等によって導入する。こ
の際の打ち込みエネルギーは、例えば1MeV程度、ド
ーズ量は、例えば1×1013/cm2 程度である。
【0095】ただし、キャリア障壁層形成用の不純物
は、ホウ素に限定されるものではなく種々変更可能であ
り、例えばn形のエピタキシャル基板を用いる場合には
リンまたはAsでも良い。
【0096】続いて、ゲッタリング領域を形成するため
に、エピタキシャル基板1の主面の全面に、例えば炭素
をイオン注入法等によって導入する。この際の打ち込み
エネルギーは、例えば2MeV程度、ドーズ量は、例え
ば1×1015/ cm2 程度である。
【0097】ただし、ゲッタリング領域形成用の不純物
は、炭素に限定されるものではなく種々変更可能であ
り、例えばSi、フッ素、酸素、窒素、ホウ素またはn
形のエピタキシャル基板を用いる場合にはリンでも良
い。
【0098】その後、エピタキシャル基板1に対して、
例えば1000℃、30分程度の熱処理を施すことによ
り、図9に示すように、ゲッタリング領域2およびキャ
リア障壁層3を形成する。
【0099】本実施の形態1においては、キャリア障壁
層3を形成するためのイオン注入処理時に高エネルギー
・イオン注入をすることにより、ラッチアップ耐性を向
上させることができる。これは、ラッチアップが生じる
構造に含まれる寄生バイポーラトランジスタのベース領
域の不純物濃度を高くすることができるからであり、こ
れは、MOSトランジスタにおけるウエル抵抗を下げる
ことができることに等しいからである。
【0100】また、キャリア障壁層3およびゲッタリン
グ領域2の形成において、高エネルギーイオン注入法を
採用することにより、核阻止能の小さい高エネルギーの
イオン通過領域においては、イオン注入による損傷が少
なく、かつ、残留するイオン濃度も低いので、ホモエピ
タキシャル層1eの表面の優れた結晶性が確保されると
ともに、しきい値制御やドレイン電流の低下防止に好都
合である。
【0101】次いで、チャネルストッパ領域およびチャ
ネル領域に所定の不純物をイオン注入法により別々に導
入した後、素子形成領域におけるホモエピタキシャル層
1eの上面を露出させる。
【0102】続いて、エピタキシャル基板1に対して熱
酸化処理を施すことにより、図10に示すように、ホモ
エピタキシャル層1e上に、例えば厚さ7nm程度のS
iO2 からなるゲート絶縁膜6ni, 6piを形成す
る。
【0103】その後、エピタキシャル基板1上に、例え
ば低抵抗ポリシリコン膜をCVD法等によって堆積した
後、その低抵抗ポリシリコン膜上に、例えばTiSi2
からなる導体膜をCVD法等によって堆積し、さらにそ
の上面に、例えばSiO2 からなる絶縁膜をCVD法等
によって堆積する。
【0104】次いで、その低抵抗ポリシリコン膜、Ti
Si2 膜および絶縁膜をフォトリソグラフィ技術および
ドライエッチング技術によってパターニングすることに
より、ゲート電極6ng, 6pgおよびキャップ絶縁膜
7を形成する。
【0105】続いて、pMOS形成領域を被覆するフォ
トレジストパターンを形成した後、そのフォトレジスト
パターンおよびnMOS形成領域におけるゲート電極6
ngをマスクとして、nMOS形成領域に低濃度領域を
形成するために、例えばn形不純物のリンまたはAsを
イオン注入法等によって低濃度で導入する。
【0106】その後、pMOS形成領域を被覆するフォ
トレジストパターンを除去した後、nMOS形成領域を
被覆するフォトレジストパターンを形成し、そのフォト
レジストパターンおよびpMOS形成領域におけるゲー
ト電極6pgをマスクとして、pMOS形成領域に低濃
度領域を形成するために、例えばp形不純物のホウ素を
イオン注入法等によって低濃度で導入する。
【0107】次いで、エピタキシャル基板1上に、絶縁
膜をCVD法等によって堆積した後、その絶縁膜をエッ
チバックすることにより、図11に示すように、ゲート
電極6ng, 6pgの側面にサイドウォール8を形成す
る。
【0108】続いて、pMOS形成領域を被覆するフォ
トレジストパターンを形成した後、そのフォトレジスト
パターンおよびnMOS形成領域におけるゲート電極6
ngをマスクとして、nMOS形成領域に高濃度領域6
nlbを形成するために、例えばn形不純物のリンまた
はAsをイオン注入法等によって高濃度で導入する。
【0109】その後、pMOS形成領域を被覆するフォ
トレジストパターンを除去した後、nMOS形成領域を
被覆するフォトレジストパターンを形成し、そのフォト
レジストパターンおよびpMOS形成領域におけるゲー
ト電極6pgをマスクとして、pMOS形成領域に高濃
度領域を形成するために、例えばp形不純物のホウ素を
イオン注入法等によって高濃度で導入する。
【0110】次いで、エピタキシャル基板1に対して熱
処理を施すことにより、nMOS形成領域およびpMO
S形成領域に、半導体領域6pl, 6nlの低濃度領域
6pla, 6nlaおよび高濃度領域6plb, 6nl
bを形成し、nMOS6nおよびpMOS6pを形成す
る。
【0111】続いて、エピタキシャル基板1上に、通常
の配線形成工程によって配線層を形成する。すなわち、
例えば次のようにする。
【0112】まず、図12に示すように、ホモエピタキ
シャル層1e上に、層間絶縁膜をCVD法等によって堆
積した後、その層間絶縁膜にnMOSおよびpMOSの
半導体領域が露出するような接続孔を穿孔する。
【0113】続いて、エピタキシャル基板上に、例えば
Al−Si−Cu合金からなる導体膜をスパッタリング
法等によって堆積した後、その導体膜をフォトリソグラ
フィ技術およびドライエッチング技術によってパターニ
ングすることにより、図12に示すように、配線10
L、ソース電極10S1,10S2 およびドレイン電極1
0D1,10D2 を形成する。
【0114】このような配線形成工程を各配線層毎に行
い図1に示した半導体集積回路装置を製造する。
【0115】このように、本実施の形態1においては、
以下の効果を得ることが可能となる。
【0116】(1).nMOS6nおよびpMOS6pのゲ
ート絶縁膜6ni, 6piをホモエピタキシャル層1e
上に形成したことにより、ゲート絶縁膜6ni、6pi
の耐圧を向上させることができるので、nMOS6nお
よびpMOS6pの信頼性を向上させることが可能とな
る。
【0117】(2).ホモエピタキシャル層1eの厚さを、
例えば0.3〜2μmとしたことにより、エピタキシャル
基板1のコストを低減することができるので、半導体集
積回路装置の製造コストを低減することが可能となる。
【0118】(3).ホモエピタキシャル層1eの下層の半
導体基板1sの不純物濃度を1017/cm3 未満とした
ことにより、半導体基板1s中の不純物がホモエピタキ
シャル層1eに取り込まれてしまう量を大幅に低減する
ことが可能である。
【0119】(4).ホモエピタキシャル層1eの下層の半
導体基板1sの不純物濃度をウエル4n, 4pより低い
1017/ cm3 未満としたことにより、ウエル4n, 4
pの形成における設計の自由度の制約を低減することが
可能となる。
【0120】(5).エピタキシャル基板1にゲッタリング
領域2を設けたことにより、ウエル4n, 4pの重金属
汚染濃度を半減することができるので、nMOS6nお
よびpMOS6pの半導体領域6nl, 6plの室温付
近での接合洩れ電流を半減することが可能となる。
【0121】(6).ゲッタリング領域2の上層にキャリア
障壁層3を設けたことにより、ゲッタリング領域2とし
て機能する欠陥領域の少数キャリアが素子層側に流れる
のを抑制することができるので、それに起因するnMO
S6nおよびpMOS6pの半導体領域6nl, 6pl
の接合洩れ電流を低減することが可能となる。
【0122】(7).ホモエピタキシャル層1eの下層の半
導体基板1sの不純物濃度を1017/cm3 未満とし、
かつ、キャリア障壁層3をウエル4n, 4pよりも深い
位置に形成したことにより、通常のCZ結晶上に形成さ
れた場合と同様の接合耐圧を得ることが可能となる。
【0123】(8).キャリア障壁層3を形成するための不
純物を高エネルギー・イオン注入によって形成したこと
により、寄生バイポーラトランジスタのベース領域の不
純物濃度を高くすることができ、ウエル4n, 4pの抵
抗を下げることができるので、ラッチアップを低減する
ことが可能となる。
【0124】(9).上記した(1) 〜(8) により、信頼性の
高い半導体集積回路装置を低コストで低減することが可
能となる。
【0125】以上、本発明者によってなされた発明を実
施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実
施の形態1に限定されるものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもな
い。
【0126】例えば接合がゲッタリング領域の上層にあ
る場合に適用したが、これに限定されるものではなく、
例えば接合がゲッタリング領域の下層にある場合も本発
明を適用できる。
【0127】また、接合は1つに限らず、複数の接合が
積み重なっていても本発明を適用できる。
【0128】また、ラッチアップ耐性を向上させるため
に、ウエルにその不純物分布がレトログレード形状とな
るようにイオン注入処理を行うことにより、高濃度不純
物が添加された下地基板を有するエピタキシャル基板を
用いた場合と同等のラッチアップ耐性向上の効果を容易
に得ることが可能となる。
【0129】また、前記実施の形態1においては、ゲッ
タリング領域の上層にキャリア障壁層を設ける構造とし
たが、これに限定されるものではなく、例えばキャリア
障壁層の内部にゲッタリング領域を設ける構造としても
良い。
【0130】また、前記実施の形態1においては、半導
体基板上にエピタキシャル層を形成した後、ゲッタリン
グ領域をイオン注入法により形成したが、これに限定さ
れるものではなく、ゲッタリング領域をイオン注入法に
より半導体基板に形成した後、その半導体基板上にエピ
タキシャル層を形成しても良い。また、イントリンシッ
クゲッタリング処理を施した半導体基板上にエピタキシ
ャル層を形成するようにしても良い。
【0131】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその背景となった利用分野であるCMO
S回路を有する半導体集積回路装置技術に適用した場合
について説明したが、それに限定されるものではなく、
例えばCMOS回路とバイポーラトランジスタ回路とを
同一半導体基板上に設けてなる他の半導体集積回路装置
等に適用できる。本発明は、少なくとも薄膜のエピタキ
シャル層を有するエピタキシャル基板を用いる半導体集
積回路装置に適用できる。
【0132】
【発明の効果】本願によって開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下の通りである。
【0133】(1).MISトランジスタのゲート絶縁膜を
エピタキシャル層上に形成したことにより、ゲート絶縁
膜の耐圧を向上させることができるので、MISトラン
ジスタの信頼性を向上させることが可能となる。
【0134】(2).エピタキシャル層の厚さを2μm以下
としたことにより、エピタキシャル基板のコストを低減
することができるので、半導体集積回路装置の製造コス
トを低減することが可能となる。
【0135】(3).エピタキシャル層の下層の半導体基板
の不純物濃度を1017/ cm3 未満としたことにより、
半導体基板中の不純物がエピタキシャル層に取り込まれ
てしまう量を大幅に低減することが可能である。
【0136】(4).エピタキシャル層の下層の半導体基板
の不純物濃度をウエルより低い1017/ cm3 未満とし
たことにより、ウエル等の形成における設計の自由度の
制約を低減することが可能となる。
【0137】(5).エピタキシャル基板にゲッタリング領
域を設けたことにより、ウエルの重金属汚染濃度を半減
することができるので、MISトランジスタのソース・
ドレイン領域の接合洩れ電流を半減することが可能とな
る。
【0138】(6).ゲッタリング領域の上層にキャリア障
壁層を設けたことにより、ゲッタリング領域として機能
する欠陥領域の少数キャリアが素子層側に流れるのを抑
制することができるので、それに起因するMISトラン
ジスタのソース・ドレイン領域の接合洩れ電流を低減す
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である半導体集積回路装
置の要部断面図である。
【図2】図1の半導体集積回路装置の作用を模式的に説
明するための説明図である。
【図3】図1の半導体集積回路装置の製造工程中におけ
る要部断面図である。
【図4】図1の半導体集積回路装置の図3に続く製造工
程中における要部断面図である。
【図5】図1の半導体集積回路装置の図4に続く製造工
程中における要部断面図である。
【図6】図1の半導体集積回路装置の図5に続く製造工
程中における要部断面図である。
【図7】図1の半導体集積回路装置の図6に続く製造工
程中における要部断面図である。
【図8】図1の半導体集積回路装置の図7に続く製造工
程中における要部断面図である。
【図9】図1の半導体集積回路装置の図8に続く製造工
程中における要部断面図である。
【図10】図1の半導体集積回路装置の図9に続く製造
工程中における要部断面図である。
【図11】図1の半導体集積回路装置の図10に続く製
造工程中における要部断面図である。
【図12】図1の半導体集積回路装置の図11に続く製
造工程中における要部断面図である。
【符号の説明】
1 エピタキシャル基板 1s 半導体基板 1e ホモエピタキシャル層 2 ゲッタリング領域 2a 欠陥領域 3 キャリア障壁層 4n, 4p ウエル 5 フィールド絶縁膜 6p pチャネル形のMOSトランジスタ 6pl 半導体領域 6pla 低濃度領域 6plb 高濃度領域 6pi ゲート絶縁膜 6pg ゲート電極 6n nチャネル形のMOSトランジスタ 6nl 半導体領域 6nla 低濃度領域 6nlb 高濃度領域 6ni ゲート絶縁膜 6ng ゲート電極 7 キャップ絶縁膜 8 サイドウォール 9a〜9c 層間絶縁膜 9d 表面保護膜 9d1,9d2 保護膜 10L 第1層配線 10S1,10S2 ソース電極 10D1,10D2 ドレイン電極 10L2 第2層配線 10L3 第3層配線 11a〜11c 接続孔 11d 開口部 12 不純物濃度分布 13a ポテンシャル障壁 14 パッド膜 15 耐酸化性膜 16a, 16b フォトレジストパターン BP ボンディングパッド J n+ / p接合

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上にエピタキシャル層を設け
    てなるエピタキシャル基板を用いた半導体集積回路装置
    であって、(a)前記エピタキシャル基板の内部に設け
    られたゲッタリング領域と、(b)前記エピタキシャル
    層の主面に設けられたMISトランジスタとを備え、
    (c)前記エピタキシャル基板に、キャリア移動に対し
    て障壁を形成するキャリア障壁領域を、その最大濃度位
    置が前記ゲッタリング領域の上層に配置されるように設
    けたことを特徴とする半導体集積回路装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体集積回路装置にお
    いて、前記MISトランジスタがnチャネル形MISト
    ランジスタまたはpチャネル形MISトランジスタの少
    なくとも一方であることを特徴とする半導体集積回路装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の半導体集積回路
    装置において、前記エピタキシャル層の厚さが2μm以
    下であり、前記エピタキシャル層の下層の半導体基板に
    おける不純物濃度が1017/ cm3 未満であることを特
    徴とする半導体集積回路装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3記載の半導体集積
    回路装置の製造方法において、(a)前記キャリア障壁
    領域をイオン注入法によって形成する工程と、(b)前
    記ゲッタリング領域をイオン注入法によってエピタキシ
    ャル基板の内部に埋め込むように形成する工程とを有す
    ることを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
JP8203565A 1996-08-01 1996-08-01 半導体集積回路装置およびその製造方法 Pending JPH1050861A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002368001A (ja) * 2001-06-07 2002-12-20 Denso Corp 半導体装置及びその製造方法
JP2006093175A (ja) * 2004-09-21 2006-04-06 Sony Corp 固体撮像素子及びその製造方法

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