JPH10507965A - エチレンオキシド触媒の調製方法 - Google Patents

エチレンオキシド触媒の調製方法

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JPH10507965A JP8514329A JP51432996A JPH10507965A JP H10507965 A JPH10507965 A JP H10507965A JP 8514329 A JP8514329 A JP 8514329A JP 51432996 A JP51432996 A JP 51432996A JP H10507965 A JPH10507965 A JP H10507965A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、初期活性の向上したエチレンオキシド製造用の触媒の調製方法に関するものであり、該方法は、促進量のアルカリ土類金属(好ましくはバリウム及び/またはマグネシウム)を耐火性多孔質担体上へ担持させ、少なくとも担体を部分的に乾燥させ、次いで触媒有効量の銀、促進量のアルカリ金属及び任意に促進量のレニウム及び/または促進量のレニウム共促進剤(好ましくは、硫黄、モリブデン、タングステン、クロム、リン、硼素、及びこれらの混合物から選ばれるもの)を担体上へ担持させ、次いで担体を乾燥させることからなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】 エチレンオキシド触媒の調製方法 本発明は、エチレンオキシドの調製に適した銀含有触媒の調製方法、及び前記 触媒をエチレンオキシドの調製に用いることに関する。 エチレンと分子状酸素からエチレンオキシドを調製するための触媒は、通常、 担持型銀触媒である。この種の触媒は、通常促進されている。米国特許発明明細 書第3,962,136号(1976年6月8日公表)及び同第4,010,1 15号(1977年3月1日公表)には、少量のアルカリ金属カリウム、ルビジ ウム及びセシウムが担持型銀触媒の有用な促進剤として挙げられている。レニウ ム単独またはレニウムと硫黄、モリブデン、タングステン及びクロムの組み合わ せといった他の共促進剤の使用も、米国特許発明明細書第4,766,105号 (1988年8月23日公表)及び米国特許発明明細書第4,808,738号 (1989年2月28日公表)に開示されている。米国特許発明明細書第4,9 08,343号(1990年3月13日公表)には、セシウム塩と1種以上のア ルカリ金属及びアルカリ土類金属塩との混合物を含む担持型銀触媒が開示されて いる。 今回、促進量の1種以上のアルカリ土類金属で予備ドープした、予備処理した 、あるいは予備含浸した触媒が、予備ドープしなかった触媒よりも高い初期活性 を有することを見い出した。 従って、本発明は、気相にてエチレンと分子状酸素からエチレンオキシドを製 造するための触媒の調製方法に関するものであり、該方法は、促進量の1種以上 のアルカリ土類金属を耐火性多孔質担体上へ担持させ、少なくとも担体を部分的 に乾燥させ、次いで触媒有効量の銀、促進量のアルカリ金属及び任意に促進量の レニウム及び/または促進量のレニウム共促進剤(好ましくは、硫黄、モリブデ ン、タングステン、クロム、リン、硼素、及びこれらの混合物から選ばれるもの )を担体上へ担持させ、次いで担体を乾燥させることからなるものである。 好ましくは、アルカリ土類金属はバリウム及び/またはマグネシウムである。 通常、エチレンオキシドを生成するエチレンと酸素との気相反応では、エチレ ンは少なくとも酸素の2倍量(モル基準)含まれるが、これよりも多量に含まれ ることも多い。従って、変換率は、エチレンオキシド及び各種酸化副生物を生成 するために反応で消費された酸素のモルパーセントより計算される。酸素変換率 は反応温度に依存し、反応温度は使用触媒の活性の指標である。T40値は、反応 器内の酸素変換率が40モル%の場合の温度(℃)を示すものである。酸素変換 率が高いほど、触媒のT40値が高くなる。さらに、この温度は、使用触媒と反応 条件に大いに依存する。(エチレンオキシドに対する)選択性は、変換されたエ チレンの総モル数に対する反応生成物中のエチレンオキシドのモル数を表す。本 明細書では、選択性をS40(酸素変換率が40モル%の場合の選択性)で表し、 活性をT40で表す。温度が低いほど望ましくない副反応が最小に抑えられ、触媒 の寿命が延びるため、触媒の活性は重要である。本明細書中、「活性」は、エチ レンオキシド触媒が初期反応条件下で平衡状態になった後、所定の40%酸素変 換レベルかつ約3300のガス空間速度にて測定した反応温度を意味するものと する。 本発明の触媒は、触媒有効量の銀、促進量のアルカリ金属、任意に促進量のレ ニウム、任意に硫黄、クロム、モリブデン、タングステン、リン、硼素またはこ れらの混合物から選択される促進量のレニウム共促進剤を、促進量のアルカリ土 類金属で予備処理した耐火性多孔質担体上に担持させたものよりなる。 通常、本発明の触媒は、触媒の総重量に対し10〜8000ppmw、好ましくは 15〜1500ppmwのアルカリ土類金属を担体上へ担持させるのに充分な適切な 溶剤に溶解したアルカリ土類金属(特に、バリウム及び/またはマグネシウム) の化合物、錯体及び/または塩にて耐火性多孔質担体を含浸することにより調製 する。次いで耐火性多孔質担体を少なくとも部分的に乾燥させ、触媒の総重量に 対し1〜40重量%、好ましくは1〜25重量%の銀を担体上へ担持させるのに 充分な適切な溶剤に溶解した銀イオンまたは銀化合物、銀錯体及び/または銀塩 にて含浸する。続いて含浸担体を溶液から分離し、担持させた銀化合物を金属銀 へ還元する。また、銀を担持させる前に、銀を担持させるのと同時に、あるいは 銀を担持させた後に、適切な溶剤に溶解した適切なアルカリ金属のイオンまたは 化合物及び/または塩を担体上へ担持させる。任意に、銀及び/またはアルカリ 金属を担持させる前に、銀及び/またはアルカリ金属を担持させるのと同時に、 あるいは銀及び/またはアルカリ金属を担持させた後に、適切な溶剤に溶解した レニウムの適切なイオンまたは化合物、錯体及び/または塩、並びに/あるいは 適切な溶剤に溶解した硫黄、モリブデン、タングステン、クロム、リン及び/ま たは硼素の適切なイオンまたは塩、錯体及び/または化合物を担体上へ担持させ てもよい。本発明では、銀、アルカリ金属、レニウム(もしあれば)及びレニウ ム共促進剤(もしあれば)を担持させる前に、適切な溶剤に溶解したアルカリ土 類金属の化合物、錯体及び/または塩を担体上へ担持させる。 本発明の触媒に用いる担体は、広義には、エチレン酸化原料及び生成物の存在 下並びに反応条件下にて比較的不活性であると考えられる従来慣用の数多くの耐 火性多孔質触媒担体材料であればどれでもよい。このような従来慣用の材料は、 当業者に公知であり、天然または合成由来の、好ましくはマクロ多孔質構造(即 ち、表面積が10m2/g未満、好ましくは3m2/g未満の構造)を有するものである 。特に適切な担体はアルミナ組成物であり、特にα−アルミナを含むものである 。α−アルミナ含有担体の場合には、BET法にて測定して0.03〜10m2/g 、好ましくは0.05〜5m2/g、さらに好ましくは0.1〜3m2/gの比表面積と 慣用の吸水技術にて測定して0.1〜0.75ml/gの水細孔容積を有するものが 挙げられる。比表面積を測定するBET法は、ブルナウアー,S、エメット,P .Y.及びテラー,E、J.Am.Chem.Soc.,60号、309〜316頁(193 8)に詳細に記載されている。 本発明の触媒は、溶解性塩及び/または溶解性化合物の状態のアルカリ土類金 属促進剤を担体上へ担持させ、次いで触媒表面上へバリウム塩を担持させて(特 定の理論に束縛されるものではないが)アニオン性成分と錯化させるのに充分な 程度部分的に乾燥させるかあるいは熱処理にかけることにより調製する。次いで 、銀を担持させる前に、銀を担持させるのと同時に、あるいは銀を担持させた後 に、溶解性塩及び/または溶解性化合物の状態のアルカリ金属促進剤、レニウム 促進剤(もしあれば)及びレニウム共促進剤(もしあれば)を触媒及び/または 担体上へ担持させる。 好適な方法は、銀、アルカリ金属、レニウム及びレニウム共促進剤を同時に担 体上へ担持させることである(即ち、一段階含浸)。 しかしながら、他の触媒成分全てよりも先にアルカリ土類金属を担体上へ担持 させなければならず、また、アルカリ土類金属を担体上へ固定するのに充分な程 度まで少なくとも担体を部分的に乾燥させてから、他の触媒成分を担持させなけ ればならない。触媒を促進量のアルカリ土類金属で予備含浸または予備ドープす ることにより、初期活性の向上した触媒が得られる。 通常、水溶性または実質的に水溶性の溶液に溶解したアルカリ土類塩、アルカ リ土類化合物またはアルカリ土類錯体と担体を接触させ、200℃〜1000℃ の温度にて乾燥させ、次いで水溶液に溶解した銀塩、銀化合物または銀錯体と接 触させて、担体を上記水溶液で含浸し、続いて遠心分離または濾過等により含浸 担体を水溶液から分離し、乾燥させる。このようにして得られた含浸担体を加熱 し、銀を金属銀へ還元する。銀塩、銀化合物または銀錯体を金属銀へ還元し、か つ担体の外表面と細孔表面の両方に結合する微細に分散した銀の層を形成するの に充分な時間50℃〜600℃の温度に加熱するのが便利である。この加熱工程 時に、空気または他の酸化ガス、還元ガス、不活性ガスあるいはこれらの混合物 を導入することが可能である。 アルカリ土類金属は純粋な金属状態で存在しているものの、この状態で用いる のは適切ではない。アルカリ土類金属は、適切な溶剤に溶解されたイオンまたは 化合物として含浸に使用する。触媒を、銀イオンまたは銀塩、銀錯体及び/また は銀化合物と他の促進剤(即ち、アルカリ金属、任意にレニウム、及び任意にレ ニウム共促進剤)で含浸する前に、アルカリ土類促進剤イオン、塩及び/または 化合物の溶液にて予備含浸または予備ドープする。 アルカリ土類金属の使用量は、例えば、使用担体の表面積、細孔構造、表面化 学特性、触媒の銀含有量、アルカリ金属カチオン、レニウム(もしあれば)また はレニウム共促進剤(もしあれば)と併用される特定のイオン、並びにアルカリ 金属、レニウム(もしあれば)及びレニウム共促進剤(もしあれば)の量等多く の要素に依存する。担体上へ担持されるあるいは触媒上に含まれるアルカリ土類 金属促進剤の量は、通常、触媒の総重量に対して10〜8000ppmw、好ましく は15〜1500ppmw、最も好ましくは30〜800ppmwである。 好適な態様では、アルカリ土類化合物は、バリウム及び/またはマグネシウム の酢酸塩、アセチルアセトネート塩化物、水酸化物、硝酸塩、酸化物及びこれら の混合物からなる群から選択され、硝酸塩、酢酸塩、塩化物及びこれらの混合物 が特に好適である。特に好適なバリウム及びマグネシウム促進剤は、硝酸塩と酢 酸塩である。 アルカリ土類金属促進剤は、恐らく金属としてよりも酸化物または酸素結合化 合物あるいは表面化合物または表面錯体の状態で触媒上に存在する。しかしなが ら、簡便のため、担体上へ担持されたまたは触媒上に含まれるアルカリ土類の量 を元素として表す。本発明の範囲を限定するわけではないが、アルカリ土類化合 物は酸化化合物であると考えられる。特に、アルカリ土類化合物は、恐らく担体 のアルミニウム及び/または触媒の銀と表面酸化物または二重表面酸化物あるい は錯体表面酸化物の状態にあり、恐らく塩化物または炭酸塩または含浸溶液から の残留化合物といった反応混合物中に含まれるあるいは反応混合物から形成され た化合物と結合した状態にあると考えられる。 担体は、銀イオンまたは銀塩、銀錯体及び/または銀化合物の含浸前、含浸時 、または含浸後に、アルカリ金属促進剤のイオン、塩及び/または化合物の溶液 で含浸する。アルカリ金属促進剤は、金属銀への還元を行った後でも担体上へ担 持させることができる。 担体上へ担持されるあるいは触媒上に含まれるアルカリ金属促進剤の量は、通 常、触媒の総重量に対して10〜3000ppmw、好ましくは15〜2000ppmw 、より好ましくは20〜1500ppmw、最も好ましくは50〜1000ppmwであ る。 アルカリ金属促進剤は、高活性な遊離アルカリ金属としてよりもカチオンまた は化合物または錯体の状態で触媒上に存在するが、本明細書中では、簡便のため 、「アルカリ金属」または「アルカリ金属促進剤」という。簡便のため、担体上 へ担持されるあるいは触媒上に含まれるアルカリ金属の量を金属として表す。 好適な態様では、少なくともアルカリ金属の大部分(50%を越える)は、重 質アルカリ金属(即ち、カリウム、ルビジウム、セシウム及びこれらの混合物か ら選択されたアルカリ金属)からなる。 特に好適なアルカリ金属促進剤は、セシウムと、少なくとも1種の別のアルカ リ金属(好ましくはナトリウム、リチウム及びこれらの混合物から選択され、リ チウムが好適である)との組み合わせである。 触媒上のアルカリ金属促進剤の量が、必ずしも触媒中に含まれるこれらの金属 の総量とは限らないと理解しなければならない。 上記量には、例えばか焼等により担体中に閉じ込められた、あるいは水または 低級アルカノールまたはアミンまたはこれらの混合物といった適切な溶剤に溶出 しないアルカリ金属であって、促進効果をもたらさないアルカリ金属の量は含ま れない。また、触媒を促進するために用いるアルカリ金属促進剤のイオン、塩及 び/または化合物の源が担体であってもよい。即ち、担体には、水または低級ア ルカノール等の適切な溶剤で抽出され得る溶出量のアルカリ金属が含まれていて もよい。 一態様では、担体を、レニウムのイオン、塩、化合物及び/または錯体でも含 浸する。該含浸は、アルカリ金属促進剤の添加と同時にあるいは前または後に行 ってもよいし、銀の添加と同時にあるいは前または後に行ってもよいし、もしあ ればレニウム共促進剤の添加と同時にあるいは前または後に行うこともできる。 好ましくは、レニウム、アルカリ金属、レニウム共促進剤(もしあれば)及び銀 を同じ含浸溶液に溶解させる。レニウム促進剤を用いる場合、担体上に担持され るまたは触媒上に含まれるレニウムの好適量(金属として計算)は、触媒の全g 数に対して0.1〜10マイクロモル、さらに好ましくは0.2〜5マイクロモ ルであるか、触媒の総重量に対して19〜1860ppmw、さらに好ましくは37 〜930ppmwである。 本発明の触媒の調製に用いる適切なレニウム化合物は、適切な溶剤中に溶解可 能なレニウム化合物である。好ましくは、溶剤は水含有溶剤である。より好まし くは、溶剤は、銀及びアルカリ金属促進剤を担持させるのに用いる溶剤と同一の ものである。適切なレニウム化合物の例としては、レニウムハライド、オキシハ ライド、レニウム酸塩、過レニウム酸塩等のレニウム塩、及びレニウムの酸化物 及び酸が挙げられる。含浸溶液での使用に好適な化合物は、過レニウム酸塩、好 ましくは過レニウム酸アンモニウムである。しかしながら、アルカリ金属の過レ ニウム酸塩、アルカリ土類金属の過レニウム酸塩、銀の過レニウム酸塩、他の過 レニウム酸塩及び七酸化レニウムも適切に用いることができる。 本発明の好適な態様では、触媒上に含まれるレニウムは、希薄水性塩基溶液に 溶出可能な状態で含まれる。 米国特許発明明細書第4,766,105号には、硫黄、モリブデン、タング ステン及び/またはクロムから選ばれるレニウム共促進剤を、アルカリ金属/レ ニウムをドープした担持型銀触媒に添加すると、初期選択性が向上することが示 されている。レニウムとレニウム共促進剤の両者を用いなくても適切な触媒は調 製できるものの、触媒にレニウムが含まれる場合にはレニウム共促進剤も含まれ るのが好ましい。本発明にて共促進剤を用いる場合には、硫黄、モリブデン、タ ングステン、クロム、リン、硼素及びこれらの混合物(好ましくはこれらの化合 物)からなる群より選択する。好適な態様では、共促進剤をオキシアニオン状態 にて触媒へ担持させる。 硫酸塩、モリブデン酸塩、タングステン酸塩、クロム酸塩、リン酸塩及びホウ 酸塩が好適である。アニオンは各種対イオンと共に供給することが可能である。 アンモニア、アルカリ金属、混合アルカリ金属、及び水素(即ち、酸の形態)が 好適である。 担体上に担持されるまたは触媒上に含まれるレニウム共促進剤の好適量は、触 媒の全g数に対して元素で表して0.1〜10マイクロモル、さらに好ましくは 0.2〜5マイクロモルである。 銀含有触媒の調製方法の一つは、米国特許発明明細書3,702,259号に 記載されている。重質アルカリ金属促進剤をさらに含む銀含有触媒の他の調製方 法は、米国特許発明明細書第4,010,115号、米国特許発明明細書第4, 356,312号、米国特許発明明細書第3,962,136号及び米国特許発 明明細書第4,012,425号に記載されている。 重質アルカリ金属とレニウム促進剤を含有する銀含有触媒の調製方法は、米国 特許発明明細書第4,761,394号に記載されており、重質アルカリ金属と レニウム促進剤と硫黄、モリブデン、タングステン及びクロムから選ばれるレニ ウム共促進剤を含有する銀含有触媒の調製方法は、米国特許発明明細書第4,7 66,105号に記載されている。 触媒の担体表面上に担持されるまたは含まれるアルカリ金属促進剤の好適量は 、全担体材料に基づいて計算して、通常、アルカリ金属が10〜3000ppmw、 好ましくは15〜2000ppmw、さらに好ましくは20〜1500ppmwである。 50〜1000ppmwの量が最も好適である。アルカリ金属の適切な化合物には、 促進量のリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムまたはこれら の混合物が含まれ、より好適な促進剤はルビジウム及び/またはセシウムと、リ チウム、ナトリウム及びこれらの混合物から選ばれる他のアルカリ金属との組み 合わせである。 最も好適な促進剤はセシウムとリチウムの組み合わせであり、硝酸セシウムま たは水酸化セシウムを溶解させた水溶液中にて担持させるのが好ましい。 通常、含浸工程は、担体をアルカリ土類金属を含む1種以上の溶液で含浸し、 含浸担体を少なくとも部分的に乾燥させ、アルカリ土類金属を予備ドープした担 体を銀、アルカリ金属、及び任意にレニウム及びレニウム共促進剤を含む1種以 上の溶液で含浸し、担体を乾燥させることからなる。本明細書及び請求の範囲に おいて「担体を銀、アルカリ金属、レニウム及び/またはレニウム共促進剤を含 む1種以上の溶液で含浸する」なる表現及びこれに類似の表現は、銀、アルカリ 金属、レニウム及びレニウム共促進剤をそれぞれ異なる量で含む1種類の溶液に て一段階または多段階含浸工程により担体を含浸することを意味するか、2種以 上の溶液(各溶液は、銀、アルカリ金属、レニウム及びレニウム共促進剤から選 択された少なくとも1種の成分を含み、銀、アルカリ金属、レニウム及びレニウ ム共促進剤の各成分は、それぞれ、溶液のうちの少なくとも1つには含まれてい る)で複数回含浸することを意味する。一段階で予備含浸を行う場合、予備含浸 段階でのアルカリ土類の濃度(元素として表す)は1×10-5〜1g/リットル 、好ましくは5×10-4〜0.1g/リットルである。一段階で含浸を行う場合 、銀含有溶液中に含まれる銀の濃度(金属で表す)は1g/リットル〜溶解度の 限界までである。一段階で含浸を行う場合、アルカリ金属の濃度(金属で表す) は1×10-3〜12g/リットル、好ましくは10×10-3〜12g/リットル である。一段階で含浸を行う場合、レニウム(もしあれば)の濃度(金属として 表す)は5×10-3〜20g/リットル、好ましくは50×10-3〜20g/リ ットルである。一段階で含浸を行う場合、レニウム共促進剤(もしあれば)の濃 度(元素として表す)は1×10-3〜20g/リットル、好ましくは10×10-3 〜20g/リットルである。上述の範囲より選ばれる濃度は、触媒の細孔容積 、完成触媒に望まれる最終的な量、及び含浸を一段階で行うか多段階で行うかに 依る。適切な濃度は、実験により容易に求められる。 担体上に担持されるまたは担体上に含まれる銀の量は、触媒有効量である。即 ち、エチレンオキシドを生成するエチレンと酸素との反応を触媒する量である。 好ましくは、この量は、触媒の総重量に対して1〜40重量%、さらに好ましく は1〜25重量%、より好ましくは5〜20重量%である。 本発明の銀触媒は、エチレンと分子状酸素のエチレンオキシドへの直接酸化に おいてエチレンオキシド製造に対し高い初期活性を示すものである。本発明の銀 触媒の存在下にてこのような酸化反応を行うための条件は、既に先行技術にて開 示されている条件を広く含むものである。例えば、適切な温度、圧力、滞留時間 、窒素、二酸化炭素、蒸気、アルゴン、メタンまたは飽和炭化水素等の希釈物質 を適用し、触媒作用を制御する調整剤(1−2−ジクロロエタン、塩化ビニル、 塩化エチルまたは塩素化ポリフェニル化合物等)を用い、望ましくは循環操作を 採用するかまたは異なる反応器にて連続変換を適用してエチレンオキシドの収量 を向上させ、エチレンオキシドの調製方法において選択可能な他の特定の条件を 適用する。大気圧〜約3500KPaの圧力が通常用いられる。しかしながら、さ らに高い圧力を除外する訳ではない。反応体として用いられる分子状酸素は、従 来慣用の源から得られる。適切な酸素チャージは、実質的にあるいは比較的純粋 な酸素、酸素を主成分とし1種以上の希釈剤(窒素及びアルゴン等)を少量含む 濃縮酸素流、あるいは空気等の他の酸素含有流よりなる。従って、本発明の触媒 をエチレンオキシド反応に用いることは、有効であることが知られている条件の うちの特定の条件を採用しようとするものではないことは明らかである。例示の ため、以下の表に現行の工業用エチレンオキシド反応器ユニットにて多く用いら れる条件の範囲を示す。 本発明の銀触媒の好適な利用においては、180〜330℃の温度、好ましく は200〜325℃の温度かつ本発明の触媒の存在下にて酸素含有ガスをエチレ ンと接触させることにより、エチレンオキシドが得られる。 以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に記載する。実施例 パートA :触媒の調製に使用する貯蔵シュウ酸銀/エチレンジアミン溶液の調製 1)試薬級水酸化ナトリウム415gを脱イオン水2340mlに溶解する。温 度を50℃へ調整する。 2)「スペクトロピュア(高純度)」の硝酸銀1699gを脱イオン水210 0mlへ溶解する。温度を50℃へ調整する。 3)温度を50℃に維持しながら、水酸化ナトリウム溶液を攪拌下にゆっくり と硝酸銀溶液へ添加する。添加終了後、15分間攪拌し、次いで温度を40℃へ 下げる。 4)ナトリウムイオンと硝酸イオンを除去するため、清浄なフィルター棒を挿 入し、工程(3)にて生成した沈殿物から出来るかぎり多量の水を除去する。除 去した水の伝導度を測定し、フィルター棒にて除去した水と同量の新鮮な脱イオ ン水を添加する。40℃にて15分間攪拌する。除去した水の伝導度が90μmh o/cm未満になるまでこの工程を繰り返す。次いで脱イオン水1500mlを添加す る。 5)高純度シュウ酸2水和物630gを約100gずつ添加する。温度を40 ℃に維持し、充分に攪拌混合する。最後のシュウ酸2水和物をゆっくりと添加し 、pHが7.8未満に下がらないようpHを監視する。 6)高度に濃縮した銀含有スラリーを得るため、清浄なフィルター棒を用いて 混合物から出来るだけ多量の水を除去する。シュウ酸銀スラリーを30℃へ冷却 する。 7)92重量%のエチレンジアミン(8%脱イオン水)699gを添加する。 添加時に温度が30℃を越えないようにする。 上述の手順により、約27〜33重量%の銀を含む溶液が得られる。パートB :触媒予備ドープ工程 触媒A用として、275ppm(2マイクロモル/g)のバリウムイオンを担持 させるため、以下の溶液を調製した。モノエタノールアミン30mlを脱イオン水 570mlにて希釈し、全容量を600mlとした。硝酸バリウム(0.6744g )を前記溶液に溶解した。触媒A用として、400gの触媒担体I(99重量% α−アルミナ、BET表面積0.48m2/g、水細孔容積0.465ml/g)を次い で3.33〜6.66kPaにて3分間減圧含浸した。時間終了時に減圧を開放し 、過剰の溶液を担体からデカンテーションした。担体を次いで270℃にて35 00リットル/時の空気流中にて7分間連続振盪し、強制空気オーブン内にて6 00℃で4時間乾燥させた。 触媒B用には、硝酸バリウムの量を4分の1に減らした(即ち、0.1686 gにした)以外は、触媒Aと同様の手順を繰り返した。 触媒C及びD用には、触媒担体Iに対しバリウムの予備ドープを行わなかった 。 触媒E用として、4500ppmのマグネシウムイオンを予備ドープするため、 以下の溶液を調製した。硝酸マグネシウム7水和物5.74gを脱イオン水60 .0mlに溶解した。120gの触媒担体II(98.5重量%α−アルミナ、BE T表面積0.65m2/g、水細孔容積0.320ml/g)を次いで3.33〜6.6 6kPaにて3分間減圧含浸した。時間終了時に減圧を開放し、過剰の溶液を担体 からデカンテーションした。担体を次いで270℃にて8500リットル/時の 空気流中にて連続振盪し、120〜150℃で3分間、及び250℃で4分間乾 燥させた。 触媒F用には、触媒担体IIに対しマグネシウムの予備ドープを行わなかった。 触媒G用として、48ppm(2マイクロモル/g)のマグネシウムイオンを予 備ドープするため、以下の溶液を調製した。モノエタノールアミン30mlを脱イ オン水570mlにて希釈し、全容量を600mlとした。酢酸マグネシウム4水和 物(0.5535g)を前記溶液に溶解した。400gの触媒担体Iを次いで3 .33〜6.66kPaにて3分間減圧含浸した。時間終了時に減圧を開放し、過 剰の溶液を担体からデカンテーションした。担体を次いで270℃にて8500 リットル/時の空気流中にて7分間連続振盪して乾燥させ、その後強制空気オー ブン内にて600℃で4時間さらに乾燥させた。 触媒H用には、触媒担体Iに対しマグネシウムの予備ドープを行わなかった。パートC :含浸触媒の調製触媒A 含浸触媒Aを調製するため、水酸化セシウム(0.1458g)を上で調製し たシュウ酸銀/エチレンジアミン溶液(比重=1.553g/ml)152gへ添加 し、溶液を調製した。得られた溶液50gを255ppmのセシウムレベルを有す る触媒の調製に使用する。 このように調製した含浸溶液を用いて、以下に示す手順により、バリウムを予 備ドープした担体を含浸した。 触媒A用として上述したバリウムを予備ドープした担体約30gを室温にて3 .33kPaに3分間置いた。セシウムをドープした含浸溶液約50gを次いで導 入して担体を浸漬し、25mmの減圧をさらに3分間維持した。時間終了時に減圧 を開放し、500rpmにて2分間遠心分離を行い、過剰の含浸溶液を担体から除 去した。次いで250℃にて8500リットル/時の空気流中にて5分間(約1 9〜32cm2の断面積にわたって)連続振盪することにより、含浸担体を硬化さ せた。次いで硬化バリウム予備ドープ触媒(触媒A)を試験した。触媒B セシウムレベルを270ppm(水酸化セシウム0.1544g)にした以外は、 触媒Aと同様の手順にて触媒Bを調製した。触媒C 触媒担体をバリウムで予備ドープしなかった以外は、触媒Aと同様の手順にて 触媒Cを調製した。触媒D 触媒担体をバリウムで予備ドープしなかった以外は、触媒Aと同様の手順にて 触媒Dを調製した。但し、バリウムイオン275ppm(2μg/g)でのドープ を同時に行った。 触媒A、B、C及びDで記載した手順により、担体上に約13.5重量%のA gと以下のドープ物質レベル(触媒の総重量に対するppm、即ち、ppmwで表す) を有し、銀及びレニウム(もしあれば)及び硫黄レベル及び担体に対してほぼ最 適なセシウムを含む触媒を得た。試験条件下における初期選択性については後述 する。 触媒E 含浸触媒Eを調製するため、10mlビーカーへ0.168gの(NH4)ReO4 と約2gのエチレンジアミン/H2O(50/50重量比)を添加し、混合物を 攪拌下に溶解させた。0.080gのLi2SO4・H2Oを秤量皿中で水1mlに 溶解し、次いで過レニウム酸塩溶液へ添加した。0.345gのLiNO3を水 2mlに溶解し、次いで過レニウム酸塩溶液へ添加した。過レニウム酸塩/硫酸リ チウム/硝酸リチウム溶液を攪拌し、完全に溶解させた。このドープ物質溶液を 上で調製した銀溶液(比重=1.55g/cc)190gへ添加し、得られた溶液を 水で希釈して全量を204gにした。この溶液の4分の1を用いて触媒を調製し た。0.069gのCsOHを51gのシュウ酸銀/ドープ物質溶液へ添加し、 最終的に含浸溶液を調製した。 次いで、このように調製した最終的な含浸溶液を用い、以下の手順にてマグネ シウムを予備ドープした担体を含浸した。 触媒E用として上述したマグネシウムを予備ドープした担体約30gを室温に て3.33kPaに3分間置いた。含浸溶液約50gを次いで導入して担体を浸漬 し、2.5mmの減圧をさらに3分間維持した。時間終了時に減圧を開放し、50 0rpmにて2分間遠心分離を行い、過剰の含浸溶液を担体から除去した。次いで 250〜270℃にて8500リットル/時の空気流中にて5〜6分間(約19 〜32cm2の断面積にわたって)連続振盪することにより、含浸担体を硬化させ た。次いで硬化マグネシウム予備ドープ触媒(触媒E)を試験した。触媒F 触媒担体をマグネシウムで予備ドープしなかった以外は、触媒Eと同様の手順 にて触媒Fを調製した。触媒G 含浸触媒Gを調製するため、水酸化セシウム(0.3375g)を350gの 上で調製したシュウ酸銀/エチレンジアミン溶液(比重=1.553g/ml)へ添 加し、溶液を調製した。得られた溶液50gを255ppmのセシウムレベルを有 する触媒の調製に使用した。 このように調製した含浸溶液を用いて、以下に示す手順により、マグネシウム を予備ドープした担体を含浸した。 触媒G用として上述したマグネシウムを予備ドープした担体約30gを室温に て3.33kPaに3分間置いた。セシウムをドープした含浸溶液約50gを次い で導入して担体を浸漬し、3.33kPaの減圧をさらに3分間維持した。時間終 了時に減圧を開放し、500rpmにて2分間遠心分離を行い、過剰の含浸溶液を 担体から除去した。次いで250℃にて8500リットル/時の空気流中にて5 分間(約19〜32cm2の断面積にわたって)連続振盪することにより、含浸担 体を硬化させた。次いで硬化マグネシウム予備ドープ触媒(触媒G)を試験した 。触媒H 触媒担体をマグネシウムで予備ドープしなかった以外は、触媒Gと同様の手順 にて触媒Hを調製した。 触媒E、F、G及びHで記載した手順により、担体上に約13.5重量%のA gと以下のドープ物質レベル(触媒の総重量に対するppm、即ち、ppmwで表す) を有し、銀及びレニウム(もしあれば)及び硫黄レベル及び担体に対してほぼ最 適なセシウムを含む触媒を得た。試験条件下における初期選択性については後述 する。 触媒の実質的な銀含有量は、多くの標準的な方法のうち任意の方法にて求める ことができる。触媒上のレニウムの実質的なレベルは、前記方法にて求めること ができ、20mMの水酸化ナトリウム水溶液にて抽出し、抽出液中のレニウムを分 光光度定量により定量することにより測定が可能である。触媒上におけるバリウ ムの実質的なレベルは、直結プラズマ分光法にて測定が可能である。触媒上にお けるマグネシウムの実質的なレベルは、標準原子発光分光法にて測定が可能であ る。触媒上におけるセシウムの実質的なレベルは、触媒調製時にセシウムの放射 性同位体で標識した貯蔵水酸化セシウム溶液を用いて測定することが可能である 。触媒のセシウム含有量は触媒の放射能を測定することにより求めることができ る。また、触媒のセシウム含有量は、触媒を沸騰脱イオン水にて溶脱することに より測定が可能である。この抽出方法では、触媒からの抽出により、セシウムだ けでなく他のアルカリ金属も測定される。完全な触媒10gを水20mlで5分間 沸騰させ、この操作をさらに2回以上繰り返し、前記抽出液を合わせてその中に 含まれるアルカリ金属の量を、原子吸光分光法を用いて(パーキンエルマーモデ ル1100Bまたはこれと等価のものを使用)レファレンスのアルカリ金属の標 準溶液と比較することにより求める。パートD :標準マイクロ反応器触媒試験 条件/手順 粉砕した触媒(1.41〜0.84mm、即ち、14〜20メッシュ)3〜5g を直径1/4インチのステンレススチールU型チューブへ充填する。U型チュー ブを溶融金属バス(熱媒体)へ浸漬し、両端部をガスフローシステムへ接続する 。用いる触媒の重量と注入ガスの流速を調整し、触媒1ml当たり毎時で3300 mlのガス空間速度を達成する。注入ガス圧は1550kPaである。 試験実施時に(単流操作にて)触媒床を通過させるガス混合物は、エチレン3 0%、酸素8.5%、二酸化炭素5%、窒素54.5%、及び塩化エチル2.0 〜6.0ppmvよりなる。 初期反応器(熱媒体)温度は225℃である。この初期温度を1時間維持した 後、温度を1時間235℃へ上げ、次いで1時間245℃に調整する。次いで酸 素変換レベルが40%の一定値となるよう温度を調整する。この変換レベルにお ける性能データは、通常、合計で少なくとも1〜2日間ガス混合物を触媒に流す ことにより得られる。原料ガスの組成にわずかな差異があるため、ガス流速や、 原料ガス及び生成物ガスの組成を求めるのに使用される分析機器の検量、得られ た触媒の選択性及び活性の測定値が試験間でわずかに変動する。様々な時点で試 験触媒の性能を有意に比較するため、本実施例に記載の触媒全てをレファレンス 触媒と同時に試験した。本実施例で得られた全性能データを、レファレンス触媒 、即ち、触媒C(S40=81.0%、T40=230℃)の平均初期性能に対して 補正する。 結果を以下の第2表と第3表に示す。選択性値は全て%で表してあり、活性値 は全て℃で表してある。 第2表から明らかなように、予備ドープバリウム担体を用いて調製した触媒( 触媒A及びB)は、予備ドープバリウム担体を用いずに調製した触媒(触媒C及 びD)よりも高い初期活性を有し、従って非常に有利であることが判明した。触 媒A及びBの高い活性が、初期選択性を犠牲にせずに得られるということも判明 した。 第3表から明らかなように、予備ドープマグネシウム担体を用いて調製したレ ニウム含有触媒(触媒E)とレニウムを含まない触媒(触媒G)の両者は、予備 ドープマグネシウム担体を用いずに調製したレニウム含有触媒及びレニウムを含 まない触媒(それぞれ触媒F及びH)よりも高い初期活性を有し、従って非常に 有利であることが判明した。触媒E及びGの高い活性が、初期選択性を犠牲にせ ずに得られるということも判明した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),JP

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.気相にてエチレンと酸素からエチレンオキシドを製造するための触媒の調 製方法であって、促進量の1種以上のアルカリ土類金属を耐火性多孔質担体上へ 担持させ、少なくとも担体を部分的に乾燥させ、次いで触媒有効量の銀、促進量 のアルカリ金属及び任意に促進量のレニウム及び促進量のレニウム共促進剤を前 記担体上へ担持させ、次いで担体を乾燥させることからなる上記方法。 2.アルカリ土類金属促進剤の量が触媒の総重量に対し元素で表して10〜8 000ppm、銀の量が触媒の総重量の1〜40重量%、アルカリ金属促進剤の量 が触媒の総重量に対し金属で表して10〜1500ppm、任意のレニウムの量が 触媒の全g数に対し金属で表して0.1〜10マイクロモル、任意のレニウム共 促進剤の量が触媒の全g数に対し金属で表して0.1〜10マイクロモルである 請求の範囲1記載の方法。 3.アルカリ土類金属がバリウム及び/またはマグネシウムである請求の範囲 1または2記載の方法。 4.バリウム及び/またはマグネシウムを、可溶化化合物として担体へ担持さ せる請求の範囲3記載の方法。 5.バリウム及び/またはマグネシウム化合物を、酢酸塩、アセチルアセトネ ート、塩化物、水酸化物、硝酸塩、酸化物及びこれらの混合物から選択する請求 の範囲4記載の方法。 6.担体が、表面積が0.05〜5m2/gのα−アルミナを含むものである請求 の範囲1記載の方法。 7.アルカリ金属を、カリウム、ルビジウム、セシウム、及びこれらの混合物 から選択する請求の範囲1〜6のいずれか一項に記載の方法。 8.アルカリ金属が、セシウムとさらに少なくとも1種のアルカリ金属を含む ものである請求の範囲7記載の方法。 9.アルカリ金属がセシウムとリチウムである請求の範囲8記載の方法。 10.任意のレニウム共促進剤を、硫黄、モリブデン、タングステン、クロム 、リン、硼素及びこれらの混合物よりなる群から選択する請求の範囲1〜9のい ずれか一項に記載の方法。
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