JPH10505364A - 残留炭化水素油の品質を向上させる方法 - Google Patents

残留炭化水素油の品質を向上させる方法

Info

Publication number
JPH10505364A
JPH10505364A JP7529375A JP52937595A JPH10505364A JP H10505364 A JPH10505364 A JP H10505364A JP 7529375 A JP7529375 A JP 7529375A JP 52937595 A JP52937595 A JP 52937595A JP H10505364 A JPH10505364 A JP H10505364A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resid
electrode
oil
residual
residual oil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7529375A
Other languages
English (en)
Inventor
クルカ,ヴイトルド・レイモンド
ヴイーレルス,アントニウス・フランジスクス・ハインリツヒ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shell Internationale Research Maatschappij BV
Original Assignee
Shell Internationale Research Maatschappij BV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shell Internationale Research Maatschappij BV filed Critical Shell Internationale Research Maatschappij BV
Publication of JPH10505364A publication Critical patent/JPH10505364A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10GCRACKING HYDROCARBON OILS; PRODUCTION OF LIQUID HYDROCARBON MIXTURES, e.g. BY DESTRUCTIVE HYDROGENATION, OLIGOMERISATION, POLYMERISATION; RECOVERY OF HYDROCARBON OILS FROM OIL-SHALE, OIL-SAND, OR GASES; REFINING MIXTURES MAINLY CONSISTING OF HYDROCARBONS; REFORMING OF NAPHTHA; MINERAL WAXES
    • C10G67/00Treatment of hydrocarbon oils by at least one hydrotreatment process and at least one process for refining in the absence of hydrogen only
    • C10G67/02Treatment of hydrocarbon oils by at least one hydrotreatment process and at least one process for refining in the absence of hydrogen only plural serial stages only
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10GCRACKING HYDROCARBON OILS; PRODUCTION OF LIQUID HYDROCARBON MIXTURES, e.g. BY DESTRUCTIVE HYDROGENATION, OLIGOMERISATION, POLYMERISATION; RECOVERY OF HYDROCARBON OILS FROM OIL-SHALE, OIL-SAND, OR GASES; REFINING MIXTURES MAINLY CONSISTING OF HYDROCARBONS; REFORMING OF NAPHTHA; MINERAL WAXES
    • C10G32/00Refining of hydrocarbon oils by electric or magnetic means, by irradiation, or by using microorganisms
    • C10G32/02Refining of hydrocarbon oils by electric or magnetic means, by irradiation, or by using microorganisms by electric or magnetic means
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10GCRACKING HYDROCARBON OILS; PRODUCTION OF LIQUID HYDROCARBON MIXTURES, e.g. BY DESTRUCTIVE HYDROGENATION, OLIGOMERISATION, POLYMERISATION; RECOVERY OF HYDROCARBON OILS FROM OIL-SHALE, OIL-SAND, OR GASES; REFINING MIXTURES MAINLY CONSISTING OF HYDROCARBONS; REFORMING OF NAPHTHA; MINERAL WAXES
    • C10G45/00Refining of hydrocarbon oils using hydrogen or hydrogen-generating compounds
    • C10G45/02Refining of hydrocarbon oils using hydrogen or hydrogen-generating compounds to eliminate hetero atoms without changing the skeleton of the hydrocarbon involved and without cracking into lower boiling hydrocarbons; Hydrofinishing

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 懸濁無機固体粒子を残留炭化水素油から電気泳動的に除去する方法であって、残留炭化水素油を1個以上の容器に通し、各容器は少なくとも1個の電極を有し、前記容器内にて残留炭化水素油に少なくとも0.4kV/cm(1kV/インチ)の強さのDC電場をかけ、合計で、選択される無機固体粒子(好ましくは、鉄化合物)の初期量の少なくとも10重量%を、電極に引きつけて除去することからなる上記方法。適切には、処理残油を続いて水素化脱金属及び水素化脱硫処理する。

Description

【発明の詳細な説明】 残留炭化水素油の品質を向上させる方法 本発明は、懸濁固体を除去することにより、原油残渣の品質を向上させる方法 に関するものである。 硫黄を多量に含む炭化水素燃料は、世界の各地でその使用を制限されつつある 。例えば、米国西海岸にて製造された1.6重量%を越える硫黄を含む残油燃料 のほぼ全ては、国内での需要がないため米国から輸出されている。高硫黄残油燃 料は常に低価格を要求され、高硫黄物と低硫黄物との価格差は、将来さらに拡大 するものと予測される。高硫黄残油の品質向上に有効な方法は数多くあるものの 、精製業者の多くは、これらの方法に設備投資するよりも低価値残油の販売を続 けているのである。これは、前記先行技術の方法に欠点があるためである。 残油の品質を向上させる最も一般的な方法の一つは、熱分解である。熱分解に よって軽質の炭化水素生成物が生成するが、実質量のコークスも生成する。前記 コークスは特に高価値の生成物というわけではない。ガス化型の方法は、残油を ガスに変換するものとして公知である。硫黄は、前記ガスから容易に除去でき、 不純物を含まない燃料が得られる。しかし、このガス化方法の主生成物は低BT Uガスであり、代替燃料であるため通常高価値なものではない。 硫黄は、水素化脱硫により残油から除去できる。水素化脱硫は、通常、水素の 存在下で残油を水素化脱硫触媒と接触させるものである。このような方法は、当 該技術分野で公知であり、固定床方式、沸騰床(ebullating bed)方式、あるいは 移動床またはバンカーフロー方式にて操作可能である。通常残油中に含まれてい るニッケル及びバナジウムが、水素化脱硫触媒の失活を招くことも当該技術分野 では公知である。このため、水素化脱硫に先立ち残油中のニッケル及びバナジウ ム含量を低減させるため、通常、まず最初に残油を脱金属処理する。 脱金属触媒は徐々に金属で飽和されるため、最終的には再生あるいは交換しな ければならない。アスファルテンにも、触媒上にコークスを形成し、開孔を覆っ て触媒床を塞いでしまう傾向がある。 残油流には固体、硫化鉄や酸化鉄のような懸濁鉄化合物が比較的少量含まれて おり、該残油流を脱金属触媒に通す場合には、これらの少量物質により重大な問 題が引き起こされる。鉄化合物には、脱金属触媒の開孔付近に堆積し、触媒の表 面積を大幅に急速に覆ってしまう傾向がある。一旦堆積すると、鉄は他の無機固 体の堆積を促進し、孔の閉塞という問題も引き起こす。 残油中に含まれる他の無機固体としては、ナトリウム、マンガン及びカルシウ ム塩等の金属固体が挙げられる。例えば、中国産の原油チェンバイ、シェングリ 及びヤンサムから得られる真空残油には、各々117、39及び25重量ppm の カルシウムが含まれていることが判っている。このような残油流を水素処理触媒 に通す場合には、これら他の金属固体によっても孔の閉塞が起こる。残油中に含 まれるトルエン不溶性有機物(スラッジ)も、触媒の孔を塞いでしまう。 残油の水素化脱金属及び水素化脱硫に用いる触媒及び方法は、例えば、米国特 許発明明細書第4,908,344号、同第4,680,105号、同第4,5 34,852号、同第4,520,128号、同第4,451,354号、同第 4,444,655号、同第4,166,026号及び同第3,766,058 号に開示されている。固定床反応器中の脱金属触媒が活性を失う速度は、方法を 中断して触媒を交換するのに要する費用との関係上、経済的に重要である。 金属を残油から除去する工業化された改良方法には、許容され得る中断期間と 妥当な反応器容積を達成するため、脱金属触媒を連続的に添加すると同時に反応 器から除去する工程が含まれている。これを、触媒の「バンカーリング」という 。 バンカー速度を充分に速くした場合、即ち、脱金属触媒を迅速に連続交換した 場合には、脱金属触媒の失活を招く固体鉄化合物及び他の無機固体の残油中にお ける含有量を制御できることは言うまでもないであろう。従って、触媒寿命を延 ばして、バンカー速度を遅くできる方が有利である。従って、脱金属触媒の寿命 を延ばす経済的根拠があるのである。また、同一のバンカー速度で初期の金属含 有量が多い残油を処理できる方が非常に有効である。 1インチ当たり少なくとも5キロボルト(kV)(即ち、2kV/cm)の強さのDC電 場を使って石油残油から固体を除去する方法は、米国特許発明明細書第3,79 9,855号及び同第3,928,158号に記載されている。前記方法は、電 気フィルターとして作用する非伝導性球(適切には、ガラスビーズ)の多孔質床 を内包する容器中で、石油残油に電場をかけるものである。電場の作用によって 球の表面に固体が堆積した後、電場を解除するかあるいは電場の方向を反転させ て固体を球から除去し、洗浄液をバックフラッシュさせる。洗浄液には好ましく は少量の窒素ガスが含まれ、球からの固体の除去が促進される。この方法は、残 油の変換の場合と同様、液の流速を高速にしたい場合にはあまり適していない。 米国特許発明明細書第2,996,442号には、DC電場を使って溶解して いる錯体有機金属化合物を残油から除去する方法が開示されている。この特許に 記載された方法には、残油を約316℃(6000°F)〜約482℃(900 °F)に約0.3〜約10時間予熱し、次いでナフサ等の溶剤で残油を希釈し、 DC電場をかける工程が含まれている。溶剤と予熱された残油との接触により沈 殿物が形成される。次いで、DC電場により沈殿物を除去する。溶剤を添加した ため、溶剤を回収する後続の蒸留工程が必要となる。この種の蒸留は、操作面で も設備面でも非常にコストがかかる。 米国特許発明明細書第4,248,686号には、高電圧DC電場をかけたフ ィルターを用いて、固体を炭化水素流から除去する方法が開示されている。この 特許には、ジオクチルナトリウムスルホコハク酸塩等の界面活性剤をスラリーに 添加することにより、スラリー中に含まれる固体の電気泳動移動度が向上するこ とが開示されている。界面活性剤としてはナトリウム塩の形態のものが例示され ているだけであり、このような界面活性剤を残油から金属を除去する際に用いて も、残油中のナトリウムの量を増加させるだけで望ましくないであろう。さらに 、残油の処理に関しては何等知見を与えてるものではない。 従って、添加した希釈剤を除去する蒸留工程を必要とすることなく、経済的に 有効な流速にて効率的に懸濁金属固体(特に、鉄化合物)を除去し、残油を処理 できる方法が求められている。 この点に関しては、米国特許発明明細書第5,106,468号にも記載され ている。この特許明細書を基にした試みにより、残油等の連続液相中における分 散相の電気泳動による移動が可能な方法がもたらされた。濾過も希釈剤も不要で ある。処理すべき液体の電気伝導度が高値(即ち、10-8(Ωm)-1以上)である ことが、主に大規模な電気泳動分離法の実現を困難にしているようである。上述 の米国特許発明明細書第3,928,158号からも明らかなように、残油は1 0-6(Ωm)-1程度の比較的高い電気伝導度を有している。米国特許発明明細書第 5,106,468号に記載された解決方法は、分散固体不純物を含む液体に特 定の非対称かつ時間依存性の周期電場をかけて、分散固体粒子を電気泳動移動さ せ、前記粒子を回収領域に集めるものである。しかしながら、非対称の周期電場 をかけるためには、装置に対する要求が厳しくなり、特に工程の制御が難しくな る。このような高価な装置には高額の設備投資と経費が必要になることは明らか である。従って、より単純な装置で間に合い、かつ初期の設備投資及び作業コス トのいずれに対しても安価である一方、懸濁無機固体を残油から効率よく除去で きる方法が求められている。 従って、本発明の目的は、電気泳動のみにより(即ち、非伝導性の電気フィル ター材料を用いずに)、経済的な方法で懸濁固体無機粒子(特に、鉄化合物)を 残留炭化水素油から効率よく除去する方法を提供することである。前記方法は、 DC電場を用いることにより、制御が比較的簡単である。 本発明の別の目的は、残油にDC電場を予めかけておき、残油から金属を除去 する方法を提供することである。さらに、本発明の別の目的は、脱金属触媒を用 いたこの種の方法を提供することであり、前記方法は、脱金属触媒の消耗が高速 にはならないものである。さらに、本発明の別の目的は、実際にDC電場を限定 数の大規模容器にかけ、油の流速を高速にし、溶剤の蒸留を必要としないこの種 の方法を提供するものである。 従って、本発明は、懸濁無機固体粒子を残留炭化水素油から電気泳動的に除去 する方法に関するものであり、前記方法は、残留炭化水素油を1個以上の容器に 通し、各容器は少なくとも1個の電極を有し、前記容器内にて残留炭化水素油に 少なくとも0.4kV/cm(1kV/インチ)の強さのDC電場をかけ、合計で、選 択される無機固体粒子(好ましくは、鉄化合物)の初期量の少なくとも10重量 %を、電極に引きつけて除去することからなる。 ここで、「電気泳動的に除去する」という表現は、懸濁無機固体を除去するの に非伝導性電気フィルター材料を用いる必要のないことを意味する。 各容器は好ましくは、2分〜6時間、好ましくは2分〜2時間の滞留時間と1 個以上の電極を備えており、好ましくは電極の全表面積は、残油の総量に対して 0.01〜1.0m2/(トン/日)である。 水素化脱金属触媒の孔を塞ぐ無機固体の量を有意に低減させるため、適切には 本発明の方法にて残油を電気泳動処理した後に水素化脱金属処理にかける。 水素化脱金属触媒の寿命は、触媒孔が無機及び有機固体にて早々に塞がれてし まうため、必要な寿命よりも短い場合が多い。有機固体としては、トルエンに不 溶性の物質が挙げられる。無機固体は、典型的には鉄含有量が高く、塩化ナトリ ウム、カルシウム塩及びマンガン塩等の無機塩も有意量含有する。鉄は典型的に は酸化鉄及び硫化鉄の状態で含まれる。これらの固体は、水素化脱金属の前に本 発明に従ってDC電場をかけることで残油流から効率よく除去され、水素化脱金 属触媒の有効寿命を有意に延ばすことができる。 好ましくは電極をポリマー材料で被覆し、電極の洗浄効率を向上させる。好適 なポリマー材料はシロキサンポリマーとテトラフルオロエチレンポリマーである 。 残油に界面活性剤を添加すると、本発明のDC電場を用いる残油からの固体の 除去を促進することができる。 図1は、5種類の残油に対するセベリティーファクター(severity factor)の 関数として鉄の除去をプロットしたものである。 図2は、処理した残油の量の関数として鉄の除去をプロットしたものである。 本発明の方法で処理する残油は、好ましくは大気圧残油(長鎖残油(long resi due))または真空残油(短鎖残油(short residue))であるが、この種の生成物を 含有する流れであれば構わない。例えば、直留原油には、熱分解または接触分解 重質生成物と同様、これらの残油生成物が含まれている。いずれにせよ、残油に はアスファルテンが比較的大量に含まれている。好ましくは、残油は重質アスフ ァルテン含有炭化水素質原料であり、少なくとも35重量%、好ましくは少なく とも75重量%、さらに好ましくは少なくとも90重量%の沸点が520℃以上 の炭化水素を含有するものである。従って、残油は好ましくは大気圧残油または 真空残油であり、これらの流れは、先行する蒸留処理のため実質的に水を含まず 、また、先行する蒸留処理により流れの総体積は減少するものの、固体は除去さ れずに残っており、比較的高濃度の固体を含有している。 本発明は、選択される無機固体のうち10重量%以上を除去するものである。 好ましくは、選択される固体の元の量の50重量%以上が油から除去される。選 択される無機固体は、例えば鉄、カルシウム、ナトリウムまたはマンガン等の成 分である。トルエン不溶性有機固体、他の無機固体及びアスファルテンも、残油 にDC電場をかけることにより有意に除去される。 鉄の除去は、無機固体及びトルエン不溶性固体の除去の指標とすることができ る。鉄の除去は精度よく求められるため、本発明の選択される無機固体としては 鉄を選ぶのが好適である。鉄の除去を測定する場合には、通常、無機固体及びト ルエン不溶性有機固体が少なくともある程度、好ましくは有意量除去されるもの と理解される。残油中の鉄の初期量は、例えば、約5〜約150重量ppm である 。 水素化脱金属触媒の固定またはバンカー床でも、選択される無機固体が少量な らば問題はない。選択される無機固体が多量の場合は、他の方法を用いて経済的 に除去することが可能である。水素化脱金属触媒に残油を通す前に選択される無 機固体の10重量%以上を残油から除去すると、水素化脱金属触媒の寿命を飛躍 的に向上させることができる。好ましくは、本発明に従ってDC電場を残油にか け、選択される無機固体の初期量の50重量%以上を残油から除去する。 電極上への固体の堆積により、除去に要する電場の有効性は減少する。好まし くは電極の有効性が失われる前に、電場を中断あるいは反転させ、ガス油または スラリー油等の流体でフラッシュして固体を電極から除去する。電場の反転によ り固体の除去が促進される。DC電場をかけるための電極を内包する複数の容器 は、好ましくは、残油処理工程を中断することなく、固体除去操作のための残油 処理設備から容器を取り外せるようになっている。これは、例えば、容器を直列 に配置し、各容器を独立してバイパスさせることにより可能である。従って、容 器内の電極を洗浄する際には、容器をバイパスさせるのと同時に他の容器への残 油の流れを維持することができる。また、容器を並列に配置し、容器内の電極の 洗浄が必要な際には、各容器への残油の流れを中断させることも可能であり、そ れと同時に残りの容器への残油の流れを維持することもできる。 交互に電極を洗浄する方法は、電場を中断または反転させるものであり、フラ ッシング流体として残油を用いるものである。容器から流出する固体を含んだ残 油を、容器の操作を中断することなく、洗浄サイクル時に交互に送ることが可能 である。 好ましくは電極をポリマーで被覆し、電極の洗浄効率を向上させる。好ましく はポリマーを薄く塗布し、電場の強度低下を最小に抑える。好ましくはポリマー は、所望の電極操作温度に耐え得るものである。特に好適なポリマーには、テト ラフルオロエチレンポリマー、シロキサンポリマー、及びエポキシ樹脂が含まれ る。前記ポリマーによる被覆は、ステンレス鋼電極等の電極に刷毛で塗る、電極 をポリマーを含む溶剤に浸漬する、あるいは電極上に吹き付けることにより容易 に行える。適切なテトラフルオロエチレンポリマーは、デュポン製の「カミー2 000TFAコート(CAMIE 2000TFA COAT)」(登録商標)であり、適切なシロキ サンポリマーは、アムロン社製の「アメルコート738(AMERCOAT 738)」(登録 商標)である。 電極は好ましくは平行プレートであり、該プレートは垂直容器内に残油流に対 して平行になるよう取り付けられている。プレートの間隔は2.5〜10cm(1 〜4インチ)である。プレートの間隔は約5cm(2インチ)が好適である。約5 cm(2インチ)あればプレートのショートを防ぐのに充分であり、かつ電極の表 面積も容積に対して充分に確保でき、好適な滞留時間が得られる。よごれた電極 の洗浄を行う時間間隔は、固体が堆積する電極の表面積にほぼ比例する。充分な 電極表面積を確保できれば、固体を電極から除去するまでに1〜5日間の連続運 転が可能である。 陽極及び陰極の両者の電極の表面積は、電極の洗浄を適切な間隔で行えるよう 、残油の総量に対して好ましくは0.01〜1.0m2/(トン/日)であり、よ り好ましくは0.05〜0.4m2/(トン/日)である。 平行プレート電極の配置は、工場規模に容易にスケールアップされる。 平行プレート電極は、波形あるいは平板状である。縦方向の波形が好適である 。これは、残油の流れが波形プレートを通ることにより一層均一になるためであ る。波形プレートだとプレートの重量に対する強度も増加するため、同様の厚さ のプレートでも変形しにくくなる。プレートを交互に帯電させることにより、プ レートの各側面が電極として作用し、固体が堆積できる表面積が得られる。 電極は、棒または円筒等の他の形状であってもよい。極めて適切な配置は、例 えば、中央に棒状カソードを備えた円筒状アノードであり、該カソードはアノー ドの長手軸方向に沿って配置されている。DC処理を行う容器を円筒状アノード としてもよく、その際、容器内部に配置すべき電極は棒状電極のみを要する。あ るいは、円筒状アノードと棒状カソードを容器内に配置する。円筒の長手軸方向 に沿って中央に配置された棒状アノードを備えた円筒状カソードを用いることも 当然可能である。DC電場を適切にかけられるのであれば、他の配置も可能であ る。 容器は好ましくは垂直容器であり、滞留時間が2分〜6時間、好ましくは2分 〜2時間、さらに好ましくは5分〜30分のものである。上述したように、複数 の容器を用いるのが好適であり、該容器は、容器のうちの一つをラインから外し て電極に堆積した固体を除去する際に好適な滞留時間における残油の流量をおと さなくても済むよう、充分な容積を備えている。 残油が残油中に含まれる固体の移動度の許容範囲の温度にある場合には、残油 をDC電場で処理するのが好適である。典型的には、大気圧カラムの残油または 真空フラッシャーの残油には、93℃(200°F)〜371℃(700°F) の温度が必要である。149℃(300°F)〜316℃(600°F)の温度 が好適である。 通常、DC電場の強度を上げると固体の除去は促進される。最大強度は残油の 伝導度に依る。驚くべきことに、DC電場を用いることにより、他の炭化水素よ りも相当高い伝導度にて固体を残油から分離できることが見い出された。これは 、比較的多量に含まれているアスファルテンによって残油の伝導度が決まるため ではないかと考えられる。実際にこのことは、DC電場が少なくとも0.4kV/ cm(1kV/インチ)、好ましくは0.8〜8kV/cm(2〜20kV/インチ)、さ らに好ましくは2〜6kV/cm(5〜15kV/インチ)の強度を有することを意味 している。 界面活性剤を残油に加えて、本発明のDC電場にて有機または無機固体の除去 を促進することも可能である。界面活性剤は、好ましくは油溶性アニオン界面活 性剤であり、ラウリル硫酸ジアンモニウムまたはアルキルスルホコハク酸アンモ ニウム等が挙げられる。アンモニウム塩であれば、下流の触媒に有害な金属イオ ンを残油中へ余計に追加せずにすむため、アンモニウム塩の形態のアニオン界面 活性剤が最も好適である。界面活性剤を用いる場合は、残油の総量に対して約5 〜約100重量ppm の界面活性剤濃度が好適である。 本発明のDC電場もアスファルテンをいくらか残油から除去する。アスファル テンには固定床触媒上へコークスを形成する傾向があるため、この意味でも本発 明のDC電場は有利である。本発明における残油の滞留時間は、元の残油中に含 まれるアスファルテンの少なくとも約3分の1を除去するのに充分な時間である 。アスファルテンの除去が望ましい場合には、界面活性剤を残油中へ添加するの がアスファルテンの除去促進に実際有効であることが判明している。水素化脱金 属触媒はアスファルテンの除去に経済的かつ有効であるため、滞留時間、温度、 界面活性剤の濃度、あるいはDC電場の強度は、アスファルテンではなくて、無 機固体を有効に除去できるように調整するのが好ましい。これにより、下流の触 媒の活性を低下させることなく、電極への堆積を有意に減らせるであろう。 本発明に従ってDC電場により、選択される無機固体の少なくとも10%を除 去した後に残油を通される水素化脱金属触媒は、残油の水素化脱金属処理に有用 な当該技術分野で公知のものである。これらの公知触媒は、残油を触媒へ通す前 に残油から固体を除去することで有効に作用する。 残油を水素化脱金属処理した後、次いで残油をさらに処理して生成物の価値を 上げるのが好ましい。公知方法による脱硫及び脱窒処理は、燃料としてのあるい は別の変換方法への供給原料としての残油の特性を向上させることが可能である 。別の変換方法は、通常、流動床接触分解法または固定床反応器内の触媒を用い た水素化分解法のいずれかである。 以下、実施例により本発明をさらに説明する。実施例1 内径4.6cm(1.8インチ)、長さ6.6cm(2.6インチ)の円筒状アノ ードと該アノードの中央に長手軸方向に配置された直径0.3cm(1/8インチ )の棒状カソードを有する円筒状容器に異なる残油を通し、残油からの鉄成分の 除去におけるDC電場の有効性を立証した。初期の鉄含有量が約18重量ppm の アラビア産重質長鎖残油を、滞留時間が0.9時間となるような流速にてDC電 場に通した。残油を177℃(350°F)の温度まで予熱した。残油の鉄含有 量は、電極間に10kVの電圧差(即ち、4.7kV/cmの強さの電場)をかけるこ とにより約2.5ppm へ減少し、電極間に5kVの電圧差(即ち、2.4kV/cmの 強さの電場)をかけることにより約7.5ppm へ減少した。電極上に堆積した固 体には、鉄(酸化鉄及び硫化鉄として存在)、ナトリウム(大部分が塩化ナトリ ウムとして存在)、及びトルエン不溶性有機物質が含まれていた。実施例2 2枚の平板状電極を備えた円筒状セル内にて静電実験を行った。平板状電極間 の間隔は、1.7cm(11/16インチ)である。各プレートは長さが6.88 cm(2.71インチ)であり、幅が2.8cm(1.1インチ)である。セルを油 で満たし、次いで試験滞留時間にわたりDC電位を電極間にかけた。試験を以下 の条件で行った。温度を93℃〜371℃(200°F〜700°F)に上げ、 DC電位あるいは電圧を2〜7kVとし、滞留時間を5分〜5時間にした。各試験 の終了後、電極を取り出し、残油を分析して無機及び有機粒子の濃度を求めた。 本実施例では、5種類の異なる残油にDC電場をかけた。図1には、セベリティ ーファクターに対する除去された鉄の割合をプロットした。セベリティーファク ターは、滞留時間(時間)に印加電圧(kV)をかけて残油の粘度(センチストー クス)で割ったものである。電極間の間隔を各試験で同一にしたため、電場の強 度は電極間に印加された電圧に比例する。図1中の5種類の残油と線は、アラビ ア産重質長鎖残油(「AHL」)(1)、アラビア産重質短鎖残油(「AHS」 )(1)、オマーン産長鎖残油(「OL」)(2)、キルクーク/クエート産短 鎖残油(「KKS」)(3)及びクエート産長鎖残油(「KL」)(4)である 。アラビア産重質長鎖及びアラビア産重質短鎖は同じ線で表されている。下記第 1表に金属含有量、C5アスファルテン及び上記残油の特定温度(@℃)におけ る粘度(動粘度(センチストークス)、Cst)を示す。 図1より、鉄除去の目標レベルを得るのに要するセベリティーが残油間で異な るにも係わらず、5種類の各残油に対して、充分なセベリティーにて各残油中に 含まれる鉄の約80%が除去できることが判る。実施例3 約199℃(390°F)の温度で滞留時間が約10分になるような残油の供 給速度にて装置を操作して、電極が汚れて実施例1の装置の性能が低下する速度 を求めた。図2に、処理残油の鉄含有量を、電極の表面積1単位当たりで処理さ れた残油の量の関数としてプロットした。図2より、残油を処理すればするほど 、処理残油中に含まれる鉄が徐々に増加することが判る。さらに、電場を解除し て電極をガス油で洗浄した後には、電極の性能が開始時の有効性に一様に戻るこ とも判明した。実施例4 鉄及び他の金属の除去を、実施例2の装置を用いて行った。AHS残油を12 .5kV分/Cstのセベリティーにて316℃(600°F)で処理した。印加 電圧は5kVであり、滞留時間は30分であった。初期及び処理後の油の金属含有 量(重量ppm(ppmw))を下記第2表に示す。 第2表より、ニッケル、バナジウム及びモリブデン以外の金属の濃度が有意に 減少していることが判る。ニッケル及びバナジウムは、大部分がアスファルテン と会合しており、有意に除去することができない。上記金属は水素化脱金属処理 にて除去するのが便利である。実施例5 3種類の異なるアニオン界面活性剤をKKS残油に加え、実施例2と同様に試 験を行った。260℃(500°F)の温度、5時間の滞留時間、5kVの電位に て試験を行ったところ、本試験の電極配置ではセベリティーは約62.5kv分/ Cstであった。界面活性剤とその結果を下記第3表に示す。 第3表より、3種類の界面活性剤は各々DC電場による鉄除去の向上に有効で あり、必要な有効界面活性剤濃度は100ppm 未満であることが判る。さらに、 第3表の結果並びに実施例2及び3の結果から、多くの通常の残油から固体を最 大限に除去するには、約10〜約50kV分/Cstのセベリティーがあれば充分 であることも判る。数種の残油ではより高値のセベリティーが必要であるにも係 わらず、これらの残油に界面活性剤を添加して処理することにより、2〜50kV 分/Cstのセベリティーにて鉄の約10%以上を除去できる残油に変換させる ことが可能である。実施例6 実施例2の装置を用いて試験を行い、界面活性剤の効果を求めた。用いた界面 活性剤は、ASA−3(ロイヤルルーブリカントカンパニー社製、イーストハノ ーバー、N.J.)である。この界面活性剤は、帯電防止ジェット燃料添加剤と して市販されており、ポリマーで安定化されたクロム及びカルシウム有機塩のキ シレン溶液である。滞留時間を2時間、温度を316℃(600°F)、電圧を 5kVとし、KKS残油を用いた。処理KKS残油の金属含有量を下記第4表に示 す。 第4表より、ASA−3の濃度が増加すると、通常はアスファルテンと会合し ているバナジウム及びニッケルの除去が促進されることが判る。特に、処理油中 のカルシウムレベルがASA−3の添加により増加するため、ASA−3により カルシウムが残油に添加されることが明らかである。実施例7 「カミー2000TFAコート」(デュポン製)にて被覆した電極を用いて実 施例2に記載のセル内で静電試験を行い、電極の洗浄性向上に対するポリマー被 覆の有効性を立証した。前記被覆用ポリマーは、テトラフルオロエチレンポリマ ーである。アラビア産重質長鎖残油をセル内に入れ、149°(300°F)に て2時間サイクルで運転し、各サイクルごとに新鮮な残油を用いた。3サイクル 後、電極は固体層に覆われた。次いで電圧を解除し、電極を177℃(350° F)のガス油バスに入れた。5分後、電極から固体が除去された。未被覆ステン レス鋼電極を用いた以外は、同一手順にて比較実験を行った。3サイクル後、未 被覆ステンレス鋼電極には同量程度の固体が堆積していたが、ガス油バス中に1 時間入れておいても電極はなお固体でいくらか被覆されていた。本試験により、 電極の洗浄性向上に対するポリマー被覆の有効性が立証された。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1996年5月14日 【補正内容】 補正明細書 セルを油で満たし、次いで試験滞留時間にわたりDC電位を電極間にかけた。試 験を以下の条件で行った。温度を93℃〜371℃(200°F〜700°F) に上げ、DC電位あるいは電圧を2〜7kVとし、滞留時間を5分〜5時間にした 。各試験の終了後、電極を取り出し、残油を分析して無機及び有機粒子の濃度を 求めた。本実施例では、5種類の異なる残油にDC電場をかけた。図1には、セ ベリティーファクターに対する除去された鉄の割合をプロットした。セベリティ ーファクターは、滞留時間(時間)に印加電圧(kV)をかけて残油の粘度(mm2/ 秒=センチストークス)で割ったものである。電極間の間隔を各試験で同一にし たため、電場の強度は電極間に印加された電圧に比例する。図1中の5種類の残 油と線は、アラビア産重質長鎖残油(「AHL」)(1)、アラビア産重質短鎖 残油(「AHS」)(1)、オマーン産長鎖残油(「OL」)(2)、キルクー ク/クエート産短鎖残油(「KKS」)(3)及びクエート産長鎖残油(「KL 」)(4)である。アラビア産重質長鎖及びアラビア産重質短鎖は同じ線で表さ れている。下記第1表に金属含有量、C5アスファルテン及び上記残油の特定温 度(@℃)における粘度(動粘度(mm2s-1))を示す。 図1より、鉄除去の目標レベルを得るのに要するセベリティーが残油間で異な るにも係わらず、5種類の各残油に対して、充分なセベリティーにて各残油中に 含まれる鉄の約80%が除去できることが判る。実施例3 約199℃(390°F)の温度で滞留時間が約10分になるような残油の供 給速度にて装置を操作して、電極が汚れて実施例1の装置の性能が低下する速度 を求めた。図2に、処理残油の鉄含有量を、電極の表面積1単位当たりで処理さ れた残油の量の関数としてプロットした。図2より、残油を処理すればするほど 、処理残油中に含まれる鉄が徐々に増加することが判る。さらに、電場を解除し て電極をガス油で洗浄した後には、電極の性能が開始時の有効性に一様に戻るこ とも判明した。実施例4 鉄及び他の金属の除去を、実施例2の装置を用いて行った。AHS残油を12 .5kV分/(mm2s-1)のセベリティーにて316℃(600°F)で処理した。 印加電圧は5kVであり、滞留時間は30分であった。初期及び処理後の油の金属 含有量(重量ppm(ppmw))を下記第2表に示す。 第2表より、ニッケル、バナジウム及びモリブデン以外の金属の濃度が有意に 減少していることが判る。ニッケル及びバナジウムは、大部分がアスファルテン と会合しており、有意に除去することができない。上記金属は水素化脱金属処理 にて除去するのが便利である。実施例5 3種類の異なるアニオン界面活性剤をKKS残油に加え、実施例2と同様に試 験を行った。260℃(500°F)の温度、5時間の滞留時間、5kVの電位に て試験を行ったところ、本試験の電極配置ではセベリティーは約62.5kv分/ (mm2s-1)であった。界面活性剤とその結果を下記第3表に示す。 第3表より、3種類の界面活性剤は各々DC電場による鉄除去の向上に有効で あり、必要な有効界面活性剤濃度は100ppm 未満であることが判る。さらに、 第3表の結果並びに実施例2及び3の結果から、多くの通常の残油から固体を最 大限に除去するには、約10〜約50kV分/(mm2s-1)のセベリティーがあれば 充分であることも判る。数種の残油ではより高値のセベリティーが必要であるに も係わらず、これらの残油に界面活性剤を添加して処理することにより、2〜5 0kV分/(mm2s-1)のセベリティーにて鉄の約10%以上を除去できる残油に変 換させることが可能である。 補正請求の範囲 1.懸濁無機固体粒子を残留炭化水素油から電気泳動的に除去する方法であっ て、316℃(600°F)〜482℃(900°F)の温度での初期熱処理を 行わずに残留炭化水素油を1個以上の容器に通し、各容器は少なくとも1個の電 極を有し、前記容器内にて残留炭化水素油に少なくとも0.4kV/cm(1kV/イ ンチ)の強さのDC電場をかけ、合計で、選択される無機固体粒子(好ましくは 、鉄化合物)の初期量の少なくとも10重量%を、電極に引きつけて除去するこ とからなる上記方法。 2.容器内における残留炭化水素油の滞留時間が、2分〜6時間、好ましくは 2分〜2時間である請求の範囲1記載の方法。 3.電極の総表面積が、残留炭化水素油の総量に対して0.01〜1m2/(ト ン/日)である請求の範囲1または2に記載の方法。 4.複数の容器を用い、電極に引きつけられた金属を、電場を中断または反転 させてかつフラッシング流体を用いてフラッシングして容器から除去する請求の 範囲1〜3のいずれか一項に記載の方法。 5.フラッシング流体をガス油、残油及びスラリー油からなる群から選択する 請求の範囲4記載の方法。 6.容器が、間隔が2.5cm〜10.2cm(1インチ〜4インチ)の平行電極 プレートを複数備えている請求の範囲1〜5のいずれか一項に記載の方法。 7.電極プレートが波形プレートである請求の範囲6記載の方法。 8.残油を容器に通す前に、懸濁無機固体粒子(特に懸濁鉄化合物)の除去を 促進するのに有効な量の界面活性剤を残油へ添加する工程をさらに含む請求の範 囲1〜7のいずれか一項に記載の方法。 9.界面活性剤の有効量が、残油の重量に対して5〜100重量ppm である請 求の範囲8記載の方法。 10.界面活性剤を、ラウリル硫酸アンモニウム及びアルキルスルホコハク酸 アンモニウムからなる群から選択する請求の範囲8または9に記載の方法。 11.容器内における残油の滞留時間(分)×印加電場の強度(kV/cm)÷残 油流が容器を通り抜ける際の温度における残油流の粘度(mm2/秒(センチストー クス))が、5〜125である請求の範囲1〜10のいずれか一項に記載の方法 。 12.93℃〜371℃の温度にて残油を容器に通す請求の範囲1〜11のい ずれか一項に記載の方法。 13.容器内における残油の滞留時間が、5分〜30分である請求の範囲1〜 12のいずれか一項に記載の方法。 14.各電極の表面をポリマーで被覆する請求の範囲1〜13のいずれか一項 に記載の方法。 15.ポリマーをテトラフルオロエチレンポリマー、シロキサンポリマー及び エポキシ樹脂からなる群から選択する請求の範囲14記載の方法。 16.水素化脱金属条件下にて、処理残油を水素化脱金属触媒に通す工程をさ らに含む請求の範囲1〜15のいずれか一項に記載の方法。 17.水素化脱硫条件下にて、残油を水素化脱硫触媒に通す工程をさらに含む 請求の範囲16記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB ,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TT, UA,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.懸濁無機固体粒子を残留炭化水素油から電気泳動的に除去する方法であっ て、残留炭化水素油を1個以上の容器に通し、各容器は少なくとも1個の電極を 有し、前記容器内にて残留炭化水素油に少なくとも0.4kV/cm(1kV/インチ )の強さのDC電場をかけ、合計で、選択される無機固体粒子(好ましくは、鉄 化合物)の初期量の少なくとも10重量%を、電極に引きつけて除去することか らなる上記方法。 2.容器内における残留炭化水素油の滞留時間が、2分〜6時間、好ましくは 2分〜2時間である請求の範囲1記載の方法。 3.電極の総表面積が、残留炭化水素油の総量に対して0.01〜1m2/(ト ン/日)である請求の範囲1または2に記載の方法。 4.複数の容器を用い、電極に引きつけられた金属を、電場を中断または反転 させてかつフラッシング流体を用いてフラッシングして容器から除去する請求の 範囲1〜3のいずれか一項に記載の方法。 5.フラッシング流体をガス油、残油及びスラリー油からなる群から選択する 請求の範囲4記載の方法。 6.容器が、間隔が約1〜約4インチの平行電極プレートを複数備えている請 求の範囲1〜5のいずれか一項に記載の方法。 7.電極プレートが波形プレートである請求の範囲6記載の方法。 8.残油を容器に通す前に、懸濁無機固体粒子(特に懸濁鉄化合物)の除去を 促進するのに有効な量の界面活性剤を残油へ添加する工程をさらに含む請求の範 囲1〜7のいずれか一項に記載の方法。 9.界面活性剤の有効量が、残油の重量に対して約5〜約100重量ppm であ る請求の範囲8記載の方法。 10.界面活性剤を、ラウリル硫酸アンモニウム及びアルキルスルホコハク酸 アンモニウムからなる群から選択する請求の範囲8または9に記載の方法。 11.容器内における残油の滞留時間(分)×印加電場の強度(kV/cm)÷残 油流が容器を通り抜ける際の温度における残油流の粘度(センチストークス)が 、5〜125である請求の範囲1〜10のいずれか一項に記載の方法。 12.残油を容器に通し、懸濁無機固体粒子の少なくとも半分を除去する請求 の範囲1〜11のいずれか一項に記載の方法。 13.93℃〜371℃の温度にて残油を容器に通す請求の範囲1〜12のい ずれか一項に記載の方法。 14.容器内における残油の滞留時間が、5分〜30分である請求の範囲1〜 13のいずれか一項に記載の方法。 15.各電極の表面をポリマーで被覆する請求の範囲1〜14のいずれか一項 に記載の方法。 16.ポリマーをテトラフルオロエチレンポリマー、シロキサンポリマー及び エポキシ樹脂からなる群から選択する請求の範囲15記載の方法。 17.水素化脱金属条件下にて、処理残油を水素化脱金属触媒に通す工程をさ らに含む請求の範囲1〜16のいずれか一項に記載の方法。 18.水素化脱硫条件下にて、残油を水素化脱硫触媒に通す工程をさらに含む 請求の範囲17記載の方法。
JP7529375A 1994-05-16 1995-05-12 残留炭化水素油の品質を向上させる方法 Pending JPH10505364A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US24514394A 1994-05-16 1994-05-16
US245,143 1994-05-16
PCT/EP1995/001887 WO1995031517A1 (en) 1994-05-16 1995-05-12 Process for upgrading residual hydrocarbon oils

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10505364A true JPH10505364A (ja) 1998-05-26

Family

ID=22925464

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7529375A Pending JPH10505364A (ja) 1994-05-16 1995-05-12 残留炭化水素油の品質を向上させる方法

Country Status (8)

Country Link
US (1) US5746907A (ja)
EP (1) EP0759963B1 (ja)
JP (1) JPH10505364A (ja)
CN (1) CN1148404A (ja)
AU (1) AU2614095A (ja)
CA (1) CA2190369A1 (ja)
DE (1) DE69501891T2 (ja)
WO (1) WO1995031517A1 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5965008A (en) * 1996-12-20 1999-10-12 Exxon Research And Engineering Company Method for anodically decreasing conradson carbon content of petroleum streams
US5817228A (en) * 1996-12-20 1998-10-06 Exxon Research And Engineering Company Method for anodically demetallating refinery feedstreams
US6013176A (en) * 1998-12-18 2000-01-11 Exxon Research And Engineering Co. Method for decreasing the metals content of petroleum streams
US6007705A (en) * 1998-12-18 1999-12-28 Exxon Research And Engineering Co Method for demetallating petroleum streams (LAW772)
PL377451A1 (pl) * 2005-10-05 2007-04-16 Instytut Wysokich Ciśnień PAN Sposób prowadzenia reakcji i reaktor chemiczny
US20140248191A1 (en) * 2011-10-12 2014-09-04 Indian Oil Corporation Ltd. Reactor assembly for improving reaction between two immiscible phases for metal reduction of hydrocarbons
US9478793B2 (en) * 2013-09-05 2016-10-25 Encell Technology, Inc. Process of preparing a chemically pre-formed (CPF) iron negative electrode with oxidizing compounds
US9935312B2 (en) 2013-09-05 2018-04-03 Encell Technology, Inc. Nickel-iron battery with a chemically pre-formed (CPF) iron negative electrode
US9997767B2 (en) 2013-09-05 2018-06-12 Encell Technology, Inc. Accelerated formation and increased performance in chemically pre-formed (CPF) iron negative electrodes
US9732409B2 (en) 2013-09-05 2017-08-15 Encell Technology, Inc. Process of preparing a chemically pre-formed (CPF) iron negative electrode with oxidizing gases
US9816170B2 (en) 2013-09-05 2017-11-14 Encell Technology, Inc. Process of preparing a chemically pre-formed (CPF) iron negative electrode with water
CN111303937A (zh) * 2019-08-20 2020-06-19 武汉兰兆科技有限公司 一种费托合成催化剂在线回收利用的电分离装置及电分离工艺
CN115261059B (zh) * 2022-07-17 2024-02-09 中国石油化工股份有限公司 一种渣油加氢未转化油净化处理方法

Family Cites Families (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2870081A (en) * 1955-04-11 1959-01-20 Phillips Petroleum Co Removal of metal contaminants from hydrocarbon liquids and improved hydrocarbon conversion process
GB894136A (en) * 1958-06-25 1962-04-18 Esso Researoh And Engineering Process for the treatment of petroleum oils
US2996442A (en) * 1958-06-25 1961-08-15 Exxon Research Engineering Co Process for electrically treating a metallic contaminated residual petroleum fraction
US3153623A (en) * 1961-04-07 1964-10-20 Exxon Research Engineering Co Deashing of residua
US3582489A (en) * 1968-12-10 1971-06-01 Petrolite Corp Process for crude oil purification
US3857770A (en) * 1969-10-20 1974-12-31 Global Environmental Technolog Removal of contaminants from hydrocarbon liquids
US3839176A (en) * 1971-03-08 1974-10-01 North American Rockwell Method and apparatus for removing contaminants from liquids
US3770605A (en) * 1971-03-08 1973-11-06 Rockwell International Corp Apparatus and method for removing solids from liquids
US3798156A (en) * 1971-09-22 1974-03-19 Standard Oil Co Hydroprocessing catalyst and process
US3799856A (en) * 1972-06-15 1974-03-26 Petrolite Corp Waterless desalting process
US3799855A (en) * 1972-06-15 1974-03-26 Petrolite Corp Solids removal process
US3928158A (en) * 1973-05-22 1975-12-23 Gulf Research Development Co Electrofilter
US3951771A (en) * 1975-07-21 1976-04-20 Atlantic Richfield Company Solids removal from viscous liquids
JPS5850636B2 (ja) * 1977-07-15 1983-11-11 千代田化工建設株式会社 重質炭化水素油の脱硫処理方法
US4248686A (en) * 1979-12-06 1981-02-03 The United States Of America As Represented By The United States Department Of Energy Cross flow electrofilter and method
JPS601056B2 (ja) * 1980-02-19 1985-01-11 千代田化工建設株式会社 アスファルテンを含む重質炭化水素油の水素化処理
US4370236A (en) * 1980-12-16 1983-01-25 Phillips Petroleum Company Purification of hydrocarbon streams
US4431526A (en) * 1982-07-06 1984-02-14 Union Oil Company Of California Multiple-stage hydroprocessing of hydrocarbon oil
US4451354A (en) * 1983-01-03 1984-05-29 Exxon Research And Engineering Co. Process for upgrading hydrocarbonaceous oils
US4520128A (en) * 1983-12-19 1985-05-28 Intevep, S.A. Catalyst having high metal retention capacity and good stability for use in the demetallization of heavy crudes and method of preparation of same
US4534852A (en) * 1984-11-30 1985-08-13 Shell Oil Company Single-stage hydrotreating process for converting pitch to conversion process feedstock
CA1268426A (en) * 1985-05-08 1990-05-01 Yasuyuki Oishi Method for removing iron content in petroleum series mineral oil therefrom
US4657664A (en) * 1985-12-20 1987-04-14 Amoco Corporation Process for demetallation and desulfurization of heavy hydrocarbons
US5106468A (en) * 1985-12-30 1992-04-21 Exxon Research And Engineering Company Electrophoretic separation
US4908344A (en) * 1986-05-02 1990-03-13 W. R. Grace & Co.-Conn. Hydroprocessing catalyst and support having bidisperse pore structure
US4680105A (en) * 1986-05-05 1987-07-14 Phillips Petroleum Company Hydrodemetallization of oils with catalysts comprising nickel phosphate and titanium phosphate
FR2599375B1 (fr) * 1986-05-28 1988-09-09 Ramensky O Z Bitumoperl Procede de desulfuration de residus lourds de petrole
JP2948968B2 (ja) * 1991-12-27 1999-09-13 日石三菱株式会社 石油系蒸留残査油中の鉄分の除去方法
GB9605124D0 (en) * 1996-03-11 1996-05-08 Royal Free Hosp School Med Method of treating muscular disorders

Also Published As

Publication number Publication date
DE69501891T2 (de) 1998-08-27
EP0759963A1 (en) 1997-03-05
CN1148404A (zh) 1997-04-23
WO1995031517A1 (en) 1995-11-23
AU2614095A (en) 1995-12-05
DE69501891D1 (de) 1998-04-30
EP0759963B1 (en) 1998-03-25
CA2190369A1 (en) 1995-11-23
US5746907A (en) 1998-05-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4076613A (en) Combined disulfurization and conversion with alkali metals
US5230791A (en) Process for the reactivation of spent alumina-supported hydrotreating catalysts
US5209840A (en) Separation of active catalyst particles from spent catalyst particles by air elutriation
US3712861A (en) Upgrading a hydrocarbon utilizing a catalyst of metal sulfides dispersed in alumina
JPH10505364A (ja) 残留炭化水素油の品質を向上させる方法
DE1202423B (de) Verfahren zum Hydrocracken hochsiedender Kohlenwasserstoffrueckstandsoele in niedriger siedende Produkte
US3839187A (en) Removing metal contaminants from petroleum residual oil
JPH03139595A (ja) スラリー式水素化処理方法
US3095368A (en) Process for removing metallic contaminants from oils
US4414102A (en) Process for reducing nitrogen and/or oxygen heteroatom content of a mineral oil
US3817855A (en) Hydroprocessing of resids with metal adsorption on the second stage catalyst
DE2558505A1 (de) Verfahren zur entschwefelung und hydrierung von kohlenwasserstoffen
US4007111A (en) Residua desulfurization and hydroconversion with sodamide and hydrogen
US4585546A (en) Hydrotreating petroleum heavy ends in aromatic solvents with large pore size alumina
JP2995269B2 (ja) 炭化水素液体からの金属汚染物質の除去
JPS59108091A (ja) 重質炭化水素の水素化分解方法
CA1209512A (en) Used oil re-refining
US3483118A (en) Hydrorefining a hydrocarbonaceous charge stock with a molten lewis acid and molybdenum sulfide
JP2013249385A (ja) 重質油の水素化処理方法
US3553106A (en) Catalytic removal of vanadium and nickel from oils
JPH03131685A (ja) スラリー式水素化処理方法
JPH0753968A (ja) 重質炭化水素油の水素化処理方法
RU2074883C1 (ru) Ресурсосберегающий способ глубокой переработки нефти
JP5852892B2 (ja) 重質油の水素化処理方法
CA2108911A1 (en) Demetallization of hydrocarbon conversion catalysts