JPH10504584A - 漂白組成物 - Google Patents
漂白組成物Info
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- JPH10504584A JPH10504584A JP8502165A JP50216595A JPH10504584A JP H10504584 A JPH10504584 A JP H10504584A JP 8502165 A JP8502165 A JP 8502165A JP 50216595 A JP50216595 A JP 50216595A JP H10504584 A JPH10504584 A JP H10504584A
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Abstract
(57)【要約】
親水性ノニオン界面活性剤と疎水性ノニオン界面活性剤とのエマルジョンとして調合され、有効量のベンゾイルペルオキシドを更に含む組成物が記載されている。好ましい組成物は、過酸化水素を更に含む。本発明の組成物は、布地の漂白に特に有用である。
Description
【発明の詳細な説明】
漂白組成物
技術的分野
本発明は、漂白組成物に関するものである。本発明の組成物は、特に洗濯物の
漂白に有用である。
背景
洗濯物を漂白する為の組成物は、当該技術分野で広く記述されている。漂白組
成物は、過酸化物漂白組成物と次亜塩素酸塩漂白組成物とに分類することができ
る。過酸化物漂白組成物は、次亜塩素酸塩漂白組成物に比べ、布地(fabrics)、
特に色のついた布地に対して幾分安全であると一般的に考えられているので有利
である。しかしながら、過酸化物組成物は化学的に不安定であることが多く、そ
の為、商品として十分な安定性をもつ過酸化物漂白組成物を配合するのは困難で
ある、という点で不便である。この問題を解決する方法として考えられるのは、
組成物の「有効」期間を長くする為に、高レベルの過酸化物を含む組成物を配合
することである。この解決法の欠点として考えられるのは、多量の過酸化物が未
だ含まれている組成物が使用者のもとに届き、その為に、使用者の皮膚が過酸化
物組成物に触れると痒みが生じる可能性があるということである。この痒みの現
象は非常に穏やかで、また完全に解消可能ではあるが、使用者にとって不快なも
のとなりうるものである。
また、過酸化物種は低温では漂白効果が不十分な為、幅広い温度範囲での使用
には、活性化した過酸化物漂白組成物を配合する必要がある。活性化漂白組成物
は、漂白活性剤、典型的には、水性媒体中で過酸化水素と反応して対応する過酸
を形成する過酸先駆物質、からなる。この過酸は、低温でも効果的である。
従って、本発明の目的は、多量の過酸化物を使用することに頼らなくとも安定
であって、且つ安定に活性化することのできる過酸化物漂白組成物を調合するこ
とである。
本発明の目的はまた、優れた漂白性能を有する漂白組成物を調合することであ
る。
これに対し、我々は今回、この目的が、ベンゾイルペルオキシドを添加した、
ノニオン界面活性剤の水性エマルジョンを調合することにより達成されることを
発見した。ベンゾイルペルオキシドは、中性/アルカリ性のpHの水性媒体中で
加水分解して過酸を発生するので、漂白性過酸化物種のみを形成する。しかし、
本発明の好ましい態様に於いては、組成物を、エマルジョンの一方の相に過酸化
水素を、またエマルジョンのもう一方の相にベンゾイルペルオキシドを含むよう
に調合する。
エマルジョンとして調合された漂白組成物は、EP598170号明細書に開
示されている。EP598170号明細書の組成物は、一方の相に過酸化水素を
、もう一方の相に疎水性の液状成分を含むエマルジョンである。この疎水性の液
状成分は、過酸先駆物質であることができる。
発明の要旨
本発明は、親水性のノニオン界面活性剤と疎水性のノニオン界面活性剤とから
なるエマルジョンの形態の水性漂白組成物であって、該エマルジョンが、有効量
のベンゾイルペルオキシドを更に含む組成物である。
発明の詳細な説明
本発明による組成物は、ノニオン界面活性剤の安定な水性のエマルジョンであ
る。安定なエマルジョンとは、20℃で少なくとも2週間、好ましくは少なくと
も6ヵ月間放置しても、肉眼的にはっきりと分かる層に分離しないエマルジョン
を意味する。本明細書で用いられるエマルジョンという語は、少量のベンゾイル
ペルオキシドを用いたときに得られる、ベンゾイルペルオキシドが疎水性のノニ
オン界面活性剤に完全に溶解可能なエマルジョン、及びベンゾイルペルオキシド
のレベルを、その一部が疎水性のノニオン界面活性剤に溶解せず、ベンゾイルペ
ルオキシドの凝集体が水性相中で形成される点に迄増加させた場合に得られるサ
スペンジョン、を指す。
本発明による組成物は水性である。従って、本発明による組成物は、水を組成
物全体の10〜95重量%、好ましくは30〜90重量%、最も好ましくは60
〜85重量%、含む。脱イオン水を用いるのが好ましい。
本発明による組成物は、ノニオン界面活性剤のエマルジョンである。このノニ
オン界面活性剤のエマルジョンは、少なくとも二種類のノニオン界面活性剤から
なる。安定なエマルジョンを形成させる為には、これら二種類のノニオン界面活
性剤のHLB値(親水性親油性バランス)が異なっていなければならず、また二
種類の界面活性剤のHLB値の差が少なくとも1、より好ましくは少なくとも3
、であるのが好ましい。異なるHLBをもつ少なくとも二種類のノニオン界面活
性剤を、水中で適切に組み合わせることにより、本発明によるエマルジョンが形
成される。
本発明で用いられるノニオン界面活性剤の一つは、HLBが11より大きいノ
ニオン界面活性剤(本明細書では親水性ノニオン界面活性剤という)であり、も
う一つは、HLBが10より小さいノニオン界面活性剤(本明細書では疎水性ノ
ニオン界面活性剤という)である。親水性界面活性剤と疎水性界面活性剤との濃
度比は、それら界面活性剤のHLBの重量平均が9〜11となるように選択する
のが好ましい。重量平均HLBは、以下のように定義される。
(親水性の% × 親水性のHLB)+(疎水性の% × 疎水性のHLB)
ここで、
親水性の% = 〔親水性〕/〔親水性+疎水性〕の合計、
疎水性の% = 〔疎水性〕/〔親水性+疎水性〕の合計、及び
親水性の% + 疎水性の% = 1
〔親水性〕、及び〔疎水性〕は、親水性界面活性剤、及び疎水性界面活性剤の
配合物全体に対する重量%濃度をそれぞれ意味する。本発明による組成物は、上
記の二種類の界面活性剤に加えて、その他のいかなるノニオン界面活性剤をも含
むことができるが、この追加の界面活性剤を入れて計算した重量平均HLBも、
上記の範囲に入るのが好ましい。
本発明で用いるのに適当なノニオン界面活性剤には、アルコキシル化脂肪アル
コールが含まれる。実際、極めて異なるHLB値(親水性親油性バランス)をも
つ、非常に様々なアルコキシル化脂肪アルコールが市販されている。このような
アルコキシル化ノニオン界面活性剤のHLB値は、実質的には、アルコキシル化
の性質とアルコキシル化度により異なる。親水性ノニオン界面活性剤はアルコキ
シル化度が高いという傾向があり、一方疎水性界面活性剤は、アルコキシル化度
が低く、また長鎖脂肪アルコールを有するという傾向がある。ノニオン系の界面
活性剤を含む数多くの界面活性剤が、そのHLB値と共にリストアップされてい
る、界面活性剤のカタログを利用することができる。
本発明による組成物は、これらの親水性ノニオン界面活性剤と疎水性ノニオン
界面活性剤を、組成物全体の2〜70重量%、好ましくは3〜40重量%、最も
好ましくは4〜30重量%、含む。
本発明による組成物は、必須成分として、有効量のベンゾイルペルオキシドを
疎水性相に更に含む。本明細書中で有効量とは、布地を漂白するのに十分な量を
意味する。本発明によれば、ベンゾイルペルオキシドは過酸化水素と共に、もし
くは過酸化水素なしに用いることができる。ベンゾイルペルオキシドを過酸化水
素なしに用いた場合には、ベンゾイルペルオキシドは中性/アルカリ性の媒体中
で、すなわち本発明の組成物を水で希釈して得られる漂白液中で、単純に加水分
解して、漂白種であるペルオキシベンゾエートを形成する。従って、ベンゾイル
ペルオキシドを単独で用いる場合には、本発明の組成物は、ベンゾイルペルオキ
シドを組成物全体の1〜20重量%、好ましくは2〜10重量%、含む。
別の方法として、本発明では、ベンゾイルペルオキシドを過酸化水素と共に用
いることができる。過酸化水素を親水性相中に添加し、一方ベンゾイルペルオキ
シドを疎水性相中に添加するので、これら両成分は組成物中では反応しない。こ
のように、使用時に組成物を水性媒体で希釈する迄、両成分は分離されている。
希釈するとエマルジョン構造が破壊され、ベンゾイルペルオキシドが過酸化水素
により過加水分解されて、ペルオキシベンゾエートが形成される。このシナリオ
に於いては、ベンゾイルペルオキシド1モルにつきペルオキシベンゾエートが2
モル形成されるが、前述のシナリオに於いては、ベンゾイルペルオキシド1モル
につきペルオキシベンゾエートが1モルだけ形成された。
従って、本発明の組成物を過酸化水素を用いて調合する場合、組成物は、過酸
化水素を組成物全体の1〜10重量%、好ましくは2〜4重量%、及びベンゾイ
ルペルオキシドを組成物全体の1〜20重量%、好ましくは1〜10重量%、含
むべきである。勿論、過酸化水素そのものの代わりに過酸化水素源を使用しても
よい。本発明で用いるのに適当な過酸化水素源には、過炭酸塩、過硼酸塩、過硫
酸塩およびその他が含まれる。
我々は、本発明の組成物のpHが、組成物の化学的安定性に役割を演ずること
に気づいた。従って、本発明の組成物はpH1〜6、好ましくは2〜5、に調合
するのが好ましい。組成物のpHを調整するには、有機酸、無機酸、アルカノー
ルアミンおよびその他を含む、様々な適当な手段を用いることができる。エマル
ジョンの粘度を、その物理的安定性を低下させることなく調節できるという付加
的な効果を有するので、アルカノールアミン、特にモノエタノールアミンを用い
るのが都合良い。
本発明の組成物は、様々な任意の成分を含むことができる。本発明の組成物の
付加的な特色として好ましいのは、ラジカルスカベンジャーが存在していること
である。ラジカルスカベンジャーは、本発明の組成物の安定性にとって有益であ
る。本発明で用いるのに適当なラジカルスカベンジャーには、良く知られている
置換モノ及びジヒドロキシベンゼン、及びそれらの類似体、アルキルおよびアリ
ールカルボキシレート、並びにそれらの混合物が含まれる。本発明で用いるのに
好ましいラジカルスカベンジャーは、ブチルヒドロキシトルエン、モノ−ter
t−ブチルハイドロキノン、安息香酸、トルイル酸、t−ブチルカテコール、ベ
れている1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフ
ェニル)ブタン、及び没食子酸n−プロピルである。ラジカルスカベンジャーは
、それを使用した場合、組成物全体の0.01〜2重量%、好ましくは0.01
〜0.2重量%、の範囲の量で組成物中に存在しているのが一般的である。
本発明の組成物にキレート化剤を配合するのも有用である。キレート化剤は、
本発明の組成物の化学的安定性を更に高めるものである。本発明に用いることの
できる典型的なキレート化剤には、ホスホン酸エステル、エチレンジアミン二コ
ハク酸、二ピコリン酸、ジエチレントリアミン四酢酸塩、その他が含まれる。キ
レート化剤のレベルは、本発明に於いては組成物全体の0.01〜5重量%が適
当である。前述の二つの組成物、ラジカルスカベンジャー、及びキレート化剤の
組み合わせによる相乗効果により、化学的安定性の改良が観察された。
本発明の組成物は、組成物の親水性相に配合されるアニオンおよびカチオン界
面活性剤、他の漂白活性剤、例えばベンゾイルペルオキシドと混合されるクエン
酸アセチルトリエチル、ビルダー、キレート化剤、並びに染料や香料等の審美的
成分を含むことができ、そしてその他の任意成分を更に含むことができる。
本発明による組成物は、前処理剤、すなわち、布地を洗う前に分取して布地に
作用させる組成物を含む、洗濯物用の漂白剤に特に有用である。本発明の組成物
は、洗浄剤の性能を高める為に、水性媒体中に入れた洗浄剤を使用する前に、も
しくはそのような洗浄剤と共に使用する洗濯用添加剤として、もしくは洗浄剤組
成物そのものとして配合することができる。本発明の組成物は、自動もしくは手
による食器洗浄用組成物、硬質表面洗浄剤、義歯用洗浄剤、又はカーペット用洗
浄剤としても使用することができる。
本発明は更に、本明細書に記載されている組成物を製造する方法を包含してい
る。本発明による方法は、少なくとも三つの工程からなっている。
第一の工程では、疎水性ノニオン界面活性剤と、ベンゾイルペルオキシドと、
組成物に配合しようとする他の任意の疎水性成分、例えば香料、溶剤、酵素、漂
白活性剤及びポリマー、とを共に含む疎水性の混合物を調製する。
第二の工程では、少なくとも水と、親水性ノニオン界面活性剤とからなる親水
性の混合物を調製する。この親水性混合物は、組成物に配合しようとする他の親
水性成分、例えば染料、蛍光増白剤、ビルダー、キレート化剤、過酸化水素もし
くは過酸化水素源及び緩衝剤、を更に含んでいるのが好ましい。
当然、第一の工程と第二の工程はどのような順序で行ってもよく、すなわち第
二の工程を先に行ってもよい。
本発明による方法の第三の工程では、上記の疎水性混合物と親水性混合物とを
一緒に混合する。
実験例−実験データ 組成物1
組成物2
組成物3
以下の技術的なデータは、本発明によるベンゾイルペルオキシドから得られる
利点を説明するものである。
以下に示すような汚れの付着した木綿の布地について、テストを行う。テスト
する漂白組成物を0.2g、各汚れに塗布する。その後、この布地(それぞれに
つき反復試験を6回行う)を、ダッシュ・ウルトラ・パウダー(Dash ultra Pow
der)5gを水500mlに入れたものを用いて、ランダー・オー・メーター
(Launder-o-meter)中で洗浄する。テストする漂白組成物の塗布と洗浄との間
には、待ち時間は設けない。WO93/12067号明細書に開示されているよ
うな、過酸化水素とクエン酸アセチルトリエチルとからなる活性化した漂白組成
物を、対照漂白組成物として用いる。具体的には、この対照漂白組成物は、H2
O2を6%、クエン酸アセチルトリエチルを3.5%、ルテンソール(Lutensol)
ウムを2%、水を残部含んでなり、pHは4である。同じレベル(3.5%)の
ベンゾイルペルオキシド(プロトタイプ)とクエン酸アセチルトリエチル(対照
)を、一変数テストで比較する。
結果を、専門のパネル審査員の判定による評価として、パネル・スコア・ユニ
ットで表す。
プロトタイプ vs.対照
上記の結果から、過酸化水素のレベルは一定で、活性化剤のレベルが同じであ
る場合、クエン酸アセチルトリエチルの代わりにベンゾイルペルオキシドを用い
ると、全ての汚れに対して非常に利点のあることが分かる。
上と同じテスト条件を用いて、H2O2を4%、及びベンゾイルペルオキシド
を2%含むプロトタイプと、H2O2を7%含む対照組成物との間で同様の比較
を行った。
プロトタイプ vs.対照
上記の結果から、過酸化水素のレベルを対照組成物の7%から、プロトタイプ
の4%に低下させても、優れた結果が未だ得られることが分かる。
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フロントページの続き
(72)発明者 スコッチアンティ,ラファエレ
イタリー国ローマ、ビアレ、トラステベー
レ、26
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. HLBの異なる少なくとも二種類のノニオン界面活性剤からなる、エマ ルジョンの形態の水性漂白組成物であって、該エマルジョンが、有効量のベンゾ イルペルオキシドを更に含むことを特徴とする組成物。 2. ベンゾイルペルオキシドを組成物全体の1〜20重量%含む、請求項1 に記載の組成物。 3. 有効量の過酸化水素源を更に含む、請求項1に記載の組成物。 4. 該過酸化水素源が過酸化水素である、請求項1に記載の組成物。 5. 過酸化水素を組成物全体の1〜8重量%、好ましくは2〜4重量%含む 、請求項4に記載の組成物。 6. ベンゾイルペルオキシドを組成物全体の2〜10重量%含む、請求項5 に記載の組成物。 7. pHが1〜6である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。 8. 該親水性ノニオン界面活性剤のHLBが11より大きい、請求項1〜7 のいずれか一項に記載の組成物。 9. 該疎水性界面活性剤のHLBが10より小さい、請求項1〜8のいずれ か一項に記載の組成物。 10. 下記の工程からなる、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物を 製造する方法。 −該疎水性ノニオン界面活性剤と、該ベンゾイルペルオキシドと、組成物に配合 しようとする他の任意の疎水性成分、例えば香料、溶剤、酵素、漂白活性剤及び ポリマー、とを共に含む疎水性の混合物を調製し、 −少なくとも該水と、該親水性ノニオン界面活性剤と、組成物に配合しようとす る他の任意の親水性成分、例えば染料、蛍光増白剤、ビルダー、キレート化剤、 過酸化水素もしくは過酸化水素源及び緩衝剤、とからなる親水性の混合物を調製 し、 −ここでベンゾイルペルオキシドを、該疎水性もしくは該親水性混合物のいずれ かに添加するか、又はその誘導体を該疎水性相に添加し、 −引き続いて、該疎水性混合物と該親水性混合物とを一緒に混合する。
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