JPH10504534A - 放射性標識アネキシン−ガラクトース結合体 - Google Patents

放射性標識アネキシン−ガラクトース結合体

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JPH10504534A JP8502468A JP50246896A JPH10504534A JP H10504534 A JPH10504534 A JP H10504534A JP 8502468 A JP8502468 A JP 8502468A JP 50246896 A JP50246896 A JP 50246896A JP H10504534 A JPH10504534 A JP H10504534A
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Abstract

(57)【要約】 血管血栓を画像化するのに有用な放射性標識アネキシン−ガラクトース結合体に関する。また、このような放射性標識アネキシン−ガラクトース結合体の製造方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 放射性標識アネキシン−ガラクトース結合体技術分野 本発明は放射性標識アネキシン(annexin)−ガラクトース結合体に関する。 また、本発明は放射性標識アネキシン−ガラクトース結合体の投与を含む画像化 (imaging)プロトコールを提供しようとするものである。結合体のアネキシン成 分は、血管(vascular)血栓標的部位に結合体の放射性標識活性成分を送達する作 用をする。結合体のガラクトース成分はレシピエントの循環系からの放射性標識 アネキシン−ガラクトース結合体の迅速な排除を促進する。発明の背景 患者に胸部痛、動悸または心臓のショック性障害(coronary trauma)あるいは 心臓疾患の他の症状がある場合には心臓における血管血栓の存在が治療を複雑に する可能性のある重要な因子である。医療分野に従事する者が、1つ以上の血管 血栓が存在しているかどうかを、そして存在している場合にはこの血管血栓の位 置を非侵入的に決定することができるならば、選択した治療を一層良く評価する ことができる。さらに、医療分野に従事している者が、血管血栓が存在しないこ とを決定することができるならば、それによって治療が複雑になる可能性が抑え られ、心臓の病状をより安全かつ効果的に治療することができる。 血管血栓の存在を決める現在の大部分の技術は、侵入的であり、および/また は煩雑であり、および/またはこのような血管血栓を良好な感度および特異性で 検出することができなかった。従って、非侵入的な血管血栓画像化に有用な画像 化剤が望まれている。 アネキシンは、陰イオン性リン脂質に対するカルシウム媒介結合により特徴付 けられるタンパク質の1つのクラスである。陰イオン性リン脂質は活性型血小板 と静止状態の血小板(quiescent platelet)より約20倍大きく結合し、そして 活性型血小板は血管血栓と結合する。 ヨウ素化アネキシンVはインビトロで血管血栓に局在することが明らかにされ ているが、しかし、最適とは言えない画像化特性を有し、これは恐らく血清中高 分子または非標的組織中への再取り込みを伴って起こり得るトランスヨーディネ ーションおよび/または代謝分解によって生じる血中クリアランスの顕著なβ相 に起因する。遊離の放射性ヨウ素またはヨウ素含有代謝分解生成物は、非標的組 織、特に甲状腺を放射能に曝した。さらに、使用したヨウ素放射性標識は得るの が困難であり、従って広範囲な用途には実用的でない。従って、改善された放射 性標識アネキシン化合物が望ましい。発明の要旨 本発明は、放射性標識アネキシン−ガラクトース結合体、その製造方法および 使用方法を提供する。本発明の好ましいアネキシン含有結合体は、診断用画像化 剤による放射性標識に適切な結合体であり、 アネキシン; 1個以上のガラクトース残基;および アネキシンと結合しているN2S2キレート を含有することを特徴とする。 また、本発明は、血管血栓を画像化するのに適切な放射性標識アネキシン−ガ ラクトース結合体において、放射性標識アネキシン−ガラクトース結合体は: アネキシン; 1個以上のガラクトース残基; アネキシンと結合しているN2S2キレート;および 該キレートによって錯体化されている診断用放射性核種 を含有することを特徴とする。 本発明に用いるのに好ましいアネキシンはアネキシンVである。本発明に用い るのに好ましい放射性標識アネキシン−ガラクトース結合体は、以下の構造式: (式中のnは1以上の数を示す)で表されることを特徴とする。 本発明を実施する際に用いるのに好ましい診断用放射性核種はTc−99m、 Re−186およびRe−188であり、特に好ましい核種はTc−99mであ る。心臓内またはその近くに位置する血管血栓は、本発明に係る画像化に特に適 合している。図面の簡単な説明 図1は、アネキシンVを放射性標識する方法の概念図である。 図2は、Tc−99m−アネキシンVの血中クリアランス(○)およびTc− 99m−アネキシンV−ガラクトースの血中クリアランス(△)を示す図である 。発明の詳細な説明 本発明について記載する前に、本開示内に使用される特定の用語の定義につい て述べるのが有用であり得る。 アネキシン:ミリモル濃度のカルシウムの存在下で高い親和力で膜脂質に結合 する能力により特徴付けられる化合物のクラス。アネキシンは、負電荷を有する 表面リン脂質(例えば、活性型血小板上の)にアネキシンが結合することによっ て媒介される抗凝固作用を示すことが明らかにされている。このアネキシン−リ ン脂質結合は、このような負電荷を有する表面リン脂質による凝固因子の活性化 をブロックすると考えられる。アネキシンクラスの分子が認識される前に、その メンバーは文献中で胎盤抗凝血タンパク質(例えば、PAP−1,2,3および 4)、リポコルチン(lipocortin)、カルパクチン(calpactin)、血管凝固物質 (αおよびβ)、カルホビンディンI(calphobindin I)、エンドネキシン(en donexin)II、アンコリン(anchorin)CII、カルシウム依存性リン脂質結合性 タンパク質などともいわれた。Crumptonら、Nature 345:212,1990を参照のこと 。 アネキシン−Vは本発明の記載に用いる原型(prototypical)アネキシン分子で ある。 NxSy キレート:本明細書中で規定される用語「NxSyキレート」は、(i)金属 または放射性金属に配位結合することができ、また(ii)アネキシン分子に共有 結合することができる二官能性キレート化剤を包含する。特に好ましいNxSyキレ ートはN2S2コアおよびN3Sコアを有する。NxSyキレートの例は、例えば、Fritzbe rgら、Proc.Natl .Acad.Sci.USA 85:4024-29,1988;Weberら、Bioconj .Chem. 1 :431-37,1990;およびこれらの文献で引用されている文献中に記載されている 。この記載の目的のために、原型NxSyキレートはN2S2キレートであるとする。 N2S2 キレート:適切に配置された2個の窒素原子および2個の硫黄原子を介し て放射性核種を安定に錯体化することができるNxSyファミリーのジアミド、ジメ ルカプチド二官能性キレート化剤。好ましいN2S2キレートは、例えば米国特許第 4,897,225号に記載されている。 N3S キレート:適当に配置された3個の窒素原子および1個の硫黄原子を介し て放射性核種を安定に錯体化することができるNxSyファミリーのトリアミド、メ ルカプチド二官能性キレート化剤。好ましいN3Sキレートは、例えば、米国特許 第4,965,392号に記載されている。 放射性標識アネキシン:キレート内で錯体化されている放射性核種を有するキ レートに結合しているアネキシン。 放射性標識アネキシン−ガラクトース:キレート内で錯体化されている放射性 核種を有するキレートに結合しているガラクトース誘導体化アネキシン。 結合体(conjugate):化学的結合体(共有結合または非共有結合したもの)、 融合タンパク質などを包含する結合体。 本発明は、アネキシン含有結合体、放射性標識アネキシン−ガラクトース結合 体、および診断用画像化のためのその使用に関する。放射性標識アネキシンは次 の特性:陰イオン性リン脂質によって特徴付けられる標的細胞部位への迅速な融 合(accretion)、短い循環半減期(short circulating half-life);代謝分解また はキレートからの放射性核種の分離に対するインビホ安定性;および冷温キッ トフォーマット(cold kit format)に包装する適合性によって特徴付けられる 。 本発明の放射性標識アネキシン−ガラクトース結合体はまた、程度は異なると しても、上述の特性を示す。例えば、放射性標識アネキシン−ガラクトース結合 体はそれらの放射性標識アネキシン対応物(counterpart)より短い循環半減期を 示す。また、放射性標識アネキシン−ガラクトース結合体は、一般に標的部位に 対して、それらの放射性標識アネキシン対応物より低い結合親和性を示す。成功 を収めた診断用画像化は、標的部位におけるシグナルの蓄積および非標的シグナ ルの迅速な排除の両方を必要とする。従って、レシピエントの循環系からの本発 明の放射性標識アネキシン−ガラクトース結合体の排除の強化は、一層短い時間 枠内に診断用画像を達成できる明確な機会を提供する。 本発明の1つの実施態様は診断用画像化剤によって放射性標識するのに適切な アネキシン含有結合体に関するものであり、このアネキシン含有結合体は: アネキシン; 1個以上のガラクトース残基;および アネキシンと結合しているNxSyキレート を含有する。レシピエント内のどの位置でも(しかし、特に心臓内またはその近 くで)血管血栓を画像化するのに適切な放射性標識アネキシン−ガラクトース結 合体もまた意図され、この放射性標識アネキシン−ガラクトース結合体は、アネ キシン、1個以上のガラクトース残基、NxSyキレート、およびさらにこのキレー トによって錯体化されている診断用放射性核種を取り込む。 本発明の好適な1つの実施態様は、診断用画像化剤によって放射性標識するの に適切なアネキシン含有結合体を含み、このアネキシン含有結合体は: アネキシン; 1個以上のガラクトース残基;および アネキシンと結合しているN2S2キレート を含有している。血管血栓を画像化するのに適切な放射性標識アネキシン−ガラ クトース結合体もまた意図され、この放射性標識アネキシン−ガラクトース結合 体は、アネキシン、1個以上のガラクトース残基、N2S2キレート、およびさらに このキレートによって錯体化されている診断用放射性核種を取り込む。 多くの病状と関係する血管血栓を視覚化するために、アネキシンと、例えば、 Tc−99mのような画像化用放射性核種によって錯体化されているキレートと の結合体を、このような画像化診断が望まれるレシピエントに投与する。この結 合体のアネキシン部分は、血管血栓のような負電荷を有する表面リン脂質によっ て特性付けられている標的部位に、迅速に局在する。放射性核種は、種々の視覚 化技術の1つ、例えば、γカメラ画像化技術によって視覚化できる能力に関して 選択される。標的部位へのアネキシンの迅速な融合およびアネキシン(アネキシ ンは放射性標識の際に有意に長くなることはない)の短い血清半減期(普通、3 0分未満)のために、これらの標的部位の画像化は、非標的部位が放射能にほと んど曝されることなく進行する。 診断用画像化はSN比に依存している。標的シグナルの蓄積またはノイズの低 下のいずれかを含む改善は、診断用画像化生成物の効能を大きくする。標的部位 を画像化する場合には、ノイズの低下はバックグラウンド放射能、特に血液プー ル(blood pool)活性の低下と同義である。アネキシンはアネキシンVを含めて 、肝臓によって迅速に除去されるが;肝臓を通って循環する結合体が通過するた びに活性の一部分が除去されるにすぎない。 血液からバックグラウンド活性を一層効果的に除去するためには、アネキシン 含有結合体の肝臓における抽出の改善を行ってもよい。肝臓における抽出を強化 する好ましい方法では、アネキシン含有結合体を、ガラクトースのような肝臓レ セプターによって認識される部分によって誘導体にする。肝臓レセプターによっ て認識される部分の肝臓レセプターによる抽出効率が改善されると、誘導体化さ れたアネキシン含有結合体(例えば、アネキシン−グルコース結合体)の肝臓に よる「1回通過ごと」の除去量が、このようにして除去された誘導体化されてい ないアネキシン含有結合体の場合の量と比較して増加する。 一般的に、アネキシン(最も注目に値する例外はアネキシンIIである)は、約 33〜72キロダルトンの分子量を有する単鎖の非グリコキシル化タンパク質で ある。アネキシンはカルシウムイオンで媒介される結合と関連するいくつかの活 性を有する。 検討の結果、アネキシンが、ミリモル濃度のカルシウムの存在下に、陰イオン 性膜脂質に大きな親和力によって結合することが分かった。このようなタンパク 質は、カルシウムの存在下に、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロ ール、ホスファチジン酸、またはホスファチジルイノシトールのような負電荷を 有するリン脂質に対して特に大きな親和力を有する。例えば Funakoshiら、Bioc hem. 26:5572-78,1987;および Taitら、Biochem. 27:6268-76,1988を参照され たい。このような負電荷を有するリン脂質は血管血栓と結合している(例えば、 活性化ヒト血小板の表面上に位置する)。 アネキシンは抗凝固効果を及ぼす。凝固抑制は、負電荷を有する表面リン脂質 (例えば、活性型血小板の表面上に存在する)にアネキシンが結合することによ って、媒介される。このように結合すると、上述のような負電荷を有する表面リ ン脂質によって、凝固因子の活性化が阻止される、と考えられる。アネキシンは 迅速に、即ちその循環レベルに応じて約5〜30分で、標的部位を有する陰イオ ン性リン脂質に局在するが、やや長い時間の間血清中で循環している(循環半減 期<30分)。後述の実施例3は、82分の平均時間(アネキシン投与後)で血 管血栓を平面画像で視覚化した画像化実験の結果を説明している。 このような性質のために、アネキシンまたは診断薬または治療薬との結合体を 形成しているアネキシンを、DVT(強度の静脈血栓症)、PE(肺動脈塞栓病 )、心筋梗塞、心房細動、人工心臓血管材料に伴う問題、拍動のような多数の徴 候に関連する血管血栓の診断または治療についてのプロトコルで使用することが できる。放射性標識アネキシンを使用する診断プロトコルおよび実験の例を、本 発明のこの点を一層明瞭にするために、以下に説明する。 本発明を実施するのに有用な好ましいアネキシンの一例はアネキシンVであり 、これは1979年にBohnによってヒトの胎盤から単離された。ヒトの胎盤はア ネキシン含有量の大きい供給源であり、胎盤プロテイン4(Placenta Protein 4 ;PP4)と呼ばれている。また、アネキシンVは大腸菌において発現されてい る。また、アネキシンVの全長cDNAクローンが得られており、かつ発現ベクター においてサブクローン(subclone)されており、これによりアネキシンVを含有 する融合タンパク質の産生が容易になる。アネキシンVは4種の領域(4個のタ ンデム(tandem)、約75個のアミノ酸残基の不完全な繰り返し、Funakoshiら 、Bio chem. 26:8087-92,1987)から成り、各領域は5個のα−ヘリックスから構成さ れている。側方から見ると、アネキシンV分子はクラウン様(crown-like)に見 え、その凸面上に少なくとも4個のカルシウム結合部位を有し、これを介してア ネキシン−リン脂質の相互作用が媒介される。また、他のアネキシン分子も本発 明を実施するのに有用であり、ここに述べるアネキシンVに関する記載は一般的 にアネキシン分子に適用される。 アネキシンVは複数個のカルシウム結合部位を有するため、また負電荷を有す るリン脂質に結合するアネキシンVはカルシウムによって媒介されるため、1個 以上の個々のアネキシンV領域から成る設計された分子(engineered molecule )を本発明に係る画像化プロトコルに使用することができる。また、アネキシン 分子を領域境界とは異なる1個または複数個の位置に分配して、陰イオン性リン 脂質のカルシウム媒介結合を可能にする設計された分子を提供することができる 。また、陰イオン性リン脂質に対するアネキシンVの親和力が有意に損なわれな い限り、アネキシンVを1個以上のアミノ酸残基において変えることができる。 リン脂質に対するアネキシンの結合度は、Taitら、J .Biol.Chem. 264:7944-49 ,1989に記載されているように、蛍光消光によって定量することができる。 アネキシンのうちで、アネキシンVは、血漿および細胞外流体に匹敵する条件 (イオン化カルシウム1.2 mM、イオン強度0.15M)下において、ホスファチジ ルコリン80%およびホスファチジルセリン20%を含有するリン脂質小嚢に対 して最も強い結合親和力(Kd <10-10M)を有する。この結合は可逆性であ り、カルシウム依存性である。 バックグラウンド放射性標識活性を減少させるために、ヘキソースまたはヘキ ソースをベースとする部分(moiety)を使用してアネキシンを誘導体にすること ができる。特に、肝臓の内皮細胞および/またはクッパー細胞と結合しているア ッシュウエル(Aschwell)レセプターまたは他の肝臓レセプター、例えば、マン ノース/N−アセチルグルコサミンレセプターによって、あるいはマンノース6 −ホスフェートレセプターによって認識される1個以上のヘキソース(6炭糖部 分)を組み込むために、アネキシンを誘導体にすることができる。このようなヘ キソースおよびヘキソースをベースとする部分の例は、ガラクトース、マンノー ス、マンノース6−ホスフェート、N−アセチルグルコサミン、ペンタマンノシ ルホスフェートなどである。アッシュウエルレセプターによって認識される他の 部分としては、グルコース、N−ガラクトサミン、N−アセチルガラクトサミン 、ガラクトースのチオグリコシド、および、一般的に、D−ガラクトシドおよび グルコシドなどがあり、これらのものも本発明を実施するのに使用することがで きる。 ガラクトースはこの説明のために使用する基本的なヘキソースである。ガラク トースチオグリコシドとタンパク質との結合体の生成は、Leeら、「2−イミノ −2−メトキシエチル1−チオグリコシド:タンパク質に糖を結合させる新規な 試薬」、Biochemistry 15(18):3956,1976の教示に従って達成するのが好ましい 。他の有用なガラクトースチオグリコシド結合体の生成方法は、Drantzら、「タ ンパク質に対するチオグリコシドの結合:肝臓膜との結合性の強化」Biochemist ry 15(18) :3963,1976に記載されている。アネキシン−ガラクトース結合体につ いても、この文献に示されている例で説明されている。 化学的方法によるアネキシンとヘキソースとの結合体の生成は、アネキシンと キレートとの結合体の生成前(形成後アプローチ)あるいは生成後(形成前アプ ローチ)のいずれかで行なうことができる。しかし、ヘキソース結合体の化学的 生成は、キレート結合体の生成前に行うのが好ましい。 生成物である結合体におけるガラクトース残基数は、1からアネキシンの標的 に対するアネキシンの結合親和力を有意には小さくしない最大ガラクトース数の 範囲である。例えば、アネキシンの本来の結合活性の少なくとも20%が保持さ れているガラクトース誘導体化が好ましく、アネキシンの本来の結合性の少なく とも50%が保持されている場合が一層好ましい。アネキシン分子に存在する理 論的に可能な最大ガラクトース残基の数は22(すなわち、アネキシン構造内の リジン残基数)である。本発明に係る放射性標識アネキシン−ガラクトース結合 体におけるガラクトース残基数は、例えば、1〜約5の範囲である。 本発明に使用するには、アネキシンVを画像化用放射性核種で放射性標識する 。本発明において有用な放射性核種としては、γ放射体、陽電子放射体、オージ ェ電子放射体、X線放射体、蛍光放射体などがある。本発明に用いるのに適当な 放 射性核種は当業界において既知であり、このような放射性核種としては64Cu、186 Re、188Re、100Pd、212Bi、212Pb、109Pd、67Cu、99mTc、9 4 Tc、95Ru、105Ru、99Rh、105Rh、111In、153Sm、177Lu、170 Lu、189Pt、193Pt、199Au、197Hgなどがある。 Tc−99mは本発明を実施するのに好ましい放射性核種である。Tc−99 mは、低比活性および高比活性(0.53μCi/μg〜101.2 μCi/μg)の両 方において、本発明に従ってアネキシンVに安定に結合される。適当な放射化学 的収率および良好な放射化学的純度が得られる。また活性型血小板結合性につい ての研究を行なった。放射性標識アネキシンV結合体は活性型血小板に良好に結 合した。 N2S2キレートおよびN3Sキレートはその分野で既知である。例えば、好ましいN2 S2キレートは米国特許第4,897,225号に記載され、好ましいN3Sキレー トは米国特許第4,965,392号に記載されている。本発明者らはこの安定 なキレート化技術を適用してアネキシン分子の血栓ターゲッティング能力(targe ting ability)を活用し、これにより血管血栓を迅速にインビボで視覚化するこ とができる画像化剤を生成する。本発明に係る放射性標識アネキシンおよび放射 性標識アネキシン−ガラクトース結合体を使用して、代謝によって分解した放射 性標識結合体から生じる高レベルのバックグラウンド放射能が減少または消滅さ れている血栓画像を得ることができる。また、放射性標識アネキシンおよび放射 性標識アネキシン−ガラクトース結合体は、非標的細胞部位に対して臨床的に許 容できない毒性を回避することができる。Tc−99m放射性標識アネキシンV は、後述する実施例IIIで説明するブタについての研究において、I−123よ り優れた性能を示した。 N2S2キレートまたはN3Sキレートを使用してアネキシンVを放射性核種で放射 性標識することは、形成前アプローチまたは形成後アプローチのいずれかを使用 して行うことができる。すなわち、放射性核種は、アネキシンVとキレートとの 結合体の生成前(形成前アプローチ)あるいは生成後(形成後アプローチ)のい ずれかで、キレート内で錯体化される。形成前アプローチが好ましく、この方法 に適切な操作手順は実施例I,IIおよびIVに説明されている。 アネキシン分子は、約2個〜約6個の末端アミノ酸残基を加えることにより改 変して、アネキシン分子とキレートとの間またはアネキシン分子とガラクトース 残基との間の結合体生成反応を容易にすることができる。例えば、末端アミノ酸 残基を加えてスルフヒドリル基を生成することができ、あるいはマレイミド基に 誘導体化することができる基を生成することができ、このようなスルフヒドリル 基およびマレイミド基は結合体生成反応に使用することができる。このような改 変は、タンパク質化学法により、あるいは適当な融合タンパク質を生成させるこ とにより、あるいは上述の改変に有用な他の技術により、行うことができる。 本発明に係る放射性標識アネキシンおよび放射性標識アネキシン−ガラクトー ス結合体は、コールドキット内にパッキングすることができる点で、以前に調製 されているI−123標識アネキシンより優れた追加の利点を有する。すなわち 、アネキシンまたはアネキシン−ガラクトースおよびキレートの諸成分は、個々 に瓶に詰めておき、Tc−99m成分とは別個に提供することができる(場合に よっては、互いに別個に瓶に詰めておくことができる)。血栓画像を必要とする 患者が識別された場合には、コールドキットを注文するか、貯蔵所から持ち出す ことができ;Tc−99mはラディオファーマシー(radiopharmacy)または他の 供給源から入手することができ;プレフォームドもしくはポストフォームドキレ ート化/錯体化処理を行うことができ;放射性標識アネキシンまたは放射性標識 アネキシン−ガラクトース結合体を患者に投与し;次いで患者の画像を作る。放 射性標識アネキシン−ガラクトース結合体の場合には、アネキシン−ガラクトー ス結合体を調製し、キット内の瓶に詰めておくのが好ましい。 結合体成分を凍結乾燥し、発熱分子の存在していない無菌雰囲気で瓶に詰める ことは、良好な製造業務、特に生体材料に関する業務の分野における通常の知識 を有するものにとって既知である技術によって達成することができる。 本発明に係る放射性標識アネキシンおよび放射性標識アネキシン−ガラクトー ス結合体は、診断に有効な量の放射性核種が標的部位に供給されるような量で投 与する。適当な投与量は大いに患者に固有である種々の因子によって変動し、こ のような因子は、本発明を実施するに当たって、この分野に従事する者によって 考慮される。また、放射性標識アネキシンまたは放射性標識アネキシン−ガラク トース結合体の成分は、この分野に従事している者にとって既知であるか、ある いはこの分野に従事している者によって日常的に確認可能な道筋で用量に影響を 及ぼす。一般的に、放射性標識アネキシンまたは放射性標識アネキシン−ガラク トース結合体は、患者および関係または疑いのある病気の生理学的特徴によって 、レシピエントの体重当たり約0.3 〜約300μg/kg、好ましくは約3〜約 10μg/kgの範囲の用量で、大きな哺乳動物に投与される。この分野に従事 している者は、所定の病気にかかっている所定の患者に対して、適当な用量およ び投与方法を明らかにすることができる。 本発明に係る放射性標識アネキシンまたは放射性標識アネキシン−ガラクトー ス結合体は、任意の好都合な方法で投与することができる。例えば、静脈注射を 使用して放射性標識アネキシンまたは放射性標識アネキシン−ガラクトース結合 体を投与することができる。また、本発明を実施するに当たっては、他の投与方 法も使用することができる。追加の投与方法としては、例えば、動脈法(例えば 、冠状動脈法)、冠状動脈内法、リンパ管内法、鞘内法、または他の腔内法など による注入がある。 放射性核種の性質(nature)および投与目的に応じて、放射性核種を投与した 後に、レシピエントに、放射性核種が存在する部位からの放射性発光を検出する ための種々の操作を施す。例えば、Tc−99mを含有する結合体はγ線カメラ によって画像化することができる。 本発明を次の実施例についてさらに説明する。これらの実施例は例示のもので あって、本発明を限定するものではない。 実施例I アネキシン−N2S2キレート結合体を放射性標識する方法 アネキシンVは、肝臓、肺臓および胎盤のような種々の組織摘出物(extract )から、例えば、Funakoshiら、Biochem. 26:8087-92,1987; Taitら、Biochem. 27:6268-76,1988;および米国特許第4,937,324 号に記載されている方法によっ て単離することがでる。さらに、アネキシンVは、Taitら、Archives of Bioche mistry and Biophysics 288:141-44,1991に記載されているように、大腸菌にお い て発現させることができる。 アネキシンVをJ.Nucl .Med. 32:1445-51,1991に記載されているオンコトラッ ク(OncoTrac,登録商標)小細胞肺癌画像化用キット(Small Cell Lung Cancer Imaging Kit)標識法に従って、ジアミドジメルカプチドN2S2キレートを使用する ことにより、Tc−99mで放射性標識した。 アネキシンVをTc−99mで放射性標識する好ましい方法は、C−18ベー カー(Baker)精製Tc−99m−N2S2−TFPを使用する改良オンコトラック( 登録商標)キット法である。この方法では、0.6 mlの2,3,5,6−テトラ フルオロフェニル4,5−ビス−(S−1−エトキシ−エチル−メルカプトアセ トアミド)ペンタノエート(0.3 mg、0.0005モル、0.9 mlのイソプロピルア ルコールに新たに溶解したもの)に0.16mlの0.2 M塩酸:氷酢酸(14:2の 比)を加えることにより、酸性化活性エステル溶液を調製した。次いで、0.5 m lのこの溶液を1.1 mlのTc−99m−グルコネート(pH6.1〜6.3において 0.12mgのSnCl22H2Oと5.0 mgのグルコン酸ナトリウムと100mCi /mlの[Tc−99]過テクネチウム酸とから調製した、すなわちオンコトラッ ク(登録商標)キット標識法における第1工程)に添加した。この反応混合物を 75℃において15分間加熱し、次いで氷上で冷却した。生成したTc−99m −4,5−ビス(チオアセトアミド)ペンタノエートのTc−99mキレート交 換化(transchelated)テトラフルオロフェニル活性エステル誘導体を、所要に応 じてかつ好ましくは、2mlの水で希釈し、反応混合物を調整C−18カートリ ッジ(J.T.Baker)に装入(loading)し、2.0 mlの水で8回洗浄し、次いでカラム を5分間乾燥し、100%アセトニトリルで溶離することにより、精製した。溶 媒を定常的N2流れの存在下でエバポレートした。次いで、0.15mlのリン酸緩 衝化生理食塩水(PBS)、0.15mlの2.35mg/mlアネキシンVおよび0.2 mlの0.2 M重炭酸塩(pH10.0)を添加して、Tc−99m−N2S2との結合体 を生成した。室温において20分後に、Tc−99m−N2S2−アネキシンV結合 体を、PBSで平衡状態にしたG−25セファデックス(SEPHADEX,登 録商標)(PD−10)カラム(Pharmaciaから入手できる)に通すことにより 精製した。複数個の画分(1.0 ml)を回収し、アネキシンVを含有 するこれらの画分をプールした。タンパク質濃度は280nmにおけるUV吸収 によって求めた。Tc−99m−アネキシンV(300〜350mg)結合体溶 液は、注入前に、1mlのPBS当たり15〜20mgのウシ血清アルブミン( BSA)を含有する最終濃度において、ウシ血清アルブミン(BSA)を含有す るPBSで希釈し、貯蔵した。 実施例II アネキシン−N3Sキレート結合体を放射性標識する方法 S−ベンゾイルメルカプトアセチルグリシルグリシルグリシン(S−ベンゾイ ルMAG3)を、米国特許第4,965,392号明細書に記載されている方法 に従って調製した。次いで、25ミクログラムのS−ベンゾイルメルカプトアセ チルグリシルグリシルグリシンを0.10mlの1.0 Mの炭酸緩衝液(carbonate bu ffer)(pH12)に溶解する。次いで、75mCiのパーテクテートTc−9 9mを約1.0 ml次いで1.0 mgの新たに溶解した亜二チオン酸ナトリウム(1 0mg/ml)中に添加する。この混合物を100℃±4℃において3分間加熱 し、次いで氷浴中で5分間冷却してTc−99m−MAG3を生成する。この生 成物はITLC(CH3CN溶媒);陰イオン交換HPLC(ベックマンAX( 商品名)、10ミクロン、0.01M Na2SO4/0.01M Na3PO4、pH7.0 )、および逆相HPLC(ベックマンODS(商品名)、5ミクロン、2%CH3 CN/0.01M Na3PO4、pH7.0)によって決定する。 次いで、カーボキシレートの形態のTc−99m−MAG3錯体をエステル化 し、0.20 mlの1N HCl、0.30mlの0.2 Mリン酸緩衝液pH6.0、0.01m lの90%CH3CN中の10.0mgの2,3,5,6−テトラフルオロフェノー ル(TFP)および0.10mlの90%CH3CN中の12.5mgのEDC(1−( 3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド・ヒドロクロリド) と組み合わせ、これらの反応体を室温(25℃±2℃)において1時間混合する 。この時点で、Tc−99m−MAG3−TFPエステルの収量をITLC(C H3CN溶媒);陰イオン交換HPLC(ベックマンAX、10ミクロン、0. 01M Na2SO4/0.01M Na3PO4、pH7.0);および逆相HP LC(ベックマンODS、5ミクロン、34% CH3CN/0.01M Na3PO4 、pH7.0)によって求める。C−18ベーカー(Baker)カラムを使用して調製 物を精製する。この反応混合物を、必要に応じてかつ好ましくは、2mlの水で 希釈し、カラムに装入し、2回水で洗浄し、次いで10% C25OH/0.01M Na3PO4、pH7.0で8回洗浄する。生成物をCH3CNで溶離し、アネキシ ンVとの結合体を形成する前に溶媒を除去する。 活性エステルとアネキシンVとの結合は、Tc−99m−MAG3−TFPエ ステルにリン酸緩衝液pH9.5中のアネキシンVを添加することにより行われる 。この反応は少なくとも30分間にわたって行われ、PD−10ゲル濾過カラム に通すことにより所望の放射性標識アネキシン生成物が得られる。 実施例III 放射アネキシンによる血栓の画像化 A.動物試料−LA血管血栓 絶食している25〜30kgのYorkshireブタを、テラゾール(Telazol)(5〜 10mg/kg)(AVECO Co.から市販されている)および市販されているアト ロピン(1mg、Elkins-Sinn,Inc.,Cherry Hill,NJ)を筋肉投与することに より鎮静状態にした。スリタール(Surital)(200mg)(アボット・ラボラ トリーズから市販されている)麻酔薬を静脈内投与した。これらの試験動物に挿 管し、1.5 〜2%のハロタン(アボット・ラボラトリーズから市販されている) により吸入麻酔をかけ、深いレベルの麻酔および生理学的動脈血ガスを得るのに 充分なO2を与えた。ワニ口クリップ電極を使用して連続的な心電図モニターを 行った。頸部で切開(cut down)し、8フレンチカテーテル(8 french cathete r)(USCI Co,Billerica,MA)を右総頸動脈に挿入して血圧および動脈血ガス をモニターし、また血液試料を採取した。 これらのブタを右側面位に置き、側部開胸を行って心臓を露出させた。切開部 を開胸牽引子によって開いた状態に保持した。心膜を開き、左心耳(left atria l appendage)を血管クロスクランプ(cross-clamp)によって左心房から単離した 。ゴム付鉗子を使用して左心耳を穏やかに圧搾した。5分後に、リシノールエ ート(ricinoleate)(1mg、ICN Pharmaceuticals,Costa Mesa,CA)およびト ロンビン(50mg、Johnson and Johnson Co.,Arlington,Texas)をLAA (左心耳)中に27Ga針を用いて注射した。クロスクランプを10分後に取り 除いた。 圧搾損傷1時間後に、上述の実施例1に従って調製したTc−99m−アネキ シンVを、耳静脈内に静脈内ボーラス(bolus)用量として投与した。次いで、静 脈ライン(intravenous line)を生理食塩水で洗浄した。7匹の動物において、 I−125標識オボアルブミンを、例えば、Frakerら、Biochem .Biophys.Res. commun. 80:849-57、1978に記載されている方法によって、非特異的コントロー ル調製物として投与した。I−125放射性標識オボアルブミンは、600μg のオボアルブミン(Sigma Chemical Co.,St.Louis,Missouri)およびNaI −125(2mCi,0.92nmol)を使用して、ヨードゲン(Iodogen)法によって 調製した。 画像化は下記のようにして行った。実験操作(普通約150分間)の終りに、 動物がなお全身麻酔状態にある間に、静脈内ボーラス用量の80mEqのKClに よって屠殺した。最終血液試料を適切な計数のために採取した。心臓を迅速に切 取り、血液がなくなるまで洗浄し、切り裂いて適切な計数のための試料とした。 いくつかの動物において、頸動脈、肺臓、肝臓、脾臓、筋肉および腎臓のさらな る試料を得た。B.コントロール。 異なる5種のタイプのコントロール:開放胸部シャム(ch est sham);密封胸部シャム;オボアルブミン;インジウム血小板(indium pla telet);および非特異的Tc−99m−標識抗体を使用した。 1.開放胸部シャム。 3匹の動物において、心臓を上述のように露出させたが 、左心房は単離せず、圧搾せず、あるいはリシノールエート/トロンビンを注射 しなかった。コバルトマーカーによるマーカー画像(marker image)を後述のよ うにして形成し、LAAを露出させてから30〜60分後にTc−99m−アネ キシンVを注射した。画像化および試料採取は上述のAに記載したと同様に行っ た。 2.密閉胸部シャム(closed chest sham)。 7匹の動物において、耳静脈ラ インを確認した。開胸は行わなかった。鎮静にし麻酔をかける操作は上述のAに 記載したと同様に行った。Tc−99m−アネキシンV(+/− I−125オ ボアルブミンまたはIn−111−血小板のような他のコントロール放射性核種) を投与し、画像化を行った。 3.オボアルブミン。 7匹の動物において、陰性コントロールタンパク質とし てI−125オボアルブミンを投与した。オボアルブミンはアネキシンと類似の 分子のサイズを有し、僅かに遅い血中クリアランス(clearance)を示す。 4.インジウム血小板。 7匹の動物において、陽性の良好な計数標識としてI n−111 血小板の標識化を行った。In−111−放射性標識血小板は、Stratton ら、Am .J.Cardiol. 47:874,1981および Strattonら、Circulation 69:561,198 4に記載されている方法に従って調製した。In−111−血小板の血清半減期が長 いため、画像化は行わなかった。 5.非特異的Tc−標識抗体。 1回の実験において、左心房(LA)血栓を上 述の方法によって生成したが、Tc−99m−アネキシンVは投与しなかった。 その代わりに、NR−LU−10と呼ばれている抗体のTc−99m−Fab画 分を投与した。NR−LU−10は分子量150キロダルトンのIgG2bモノ クローナル抗体であり、この抗体は大部分の癌において発現されている約40キ ロダルトンの糖タンパク質抗原を認識する。NR−LU−10は良好な特徴付け られている汎ガン腫(pancarcinoma)抗体であり、ヒトの臨床試験において56 5人以上の患者に安全に投与されている。NR−LU−10−Fabは既知技術 によって調製され、J .Nucl.Med. 32:1445-51,1991記載の方法に従って、放射 性標識アネキシンVの調製に関する実施例1記載の改良C−18ベーカー精製T c−99m−N2S2−TEP法により放射性標識される。このTc−99m−Fa b結合体を適切な計数および画像化の両方に対する陰性コントロールとした。C.画像化。 LAAの露出表面上にコバルトマーカーを載せ、開胸牽引子に取 り付けた手術用テープで所定位置に保持した。このテープを調整してマーカーが 全般的に心臓周期毎にLAAと共に動くようにした。マーカー画像を、それぞれ 平面方向に見て10秒間にわたって、また断層撮影切片毎に10秒間にわたって 得た。次いで、コバルトマーカーを除去した。 一般的な目的に用いられるコリメータを装置したジェネラル・エレクトリック ・スターポート(General Electric Starport)カメラを使用してTc−99m画 像を得た。5分間平面方向で撮影し、続いて左側方、45LAO方向、および前 方(anterior)から見て撮影を行った。これらの撮影に次いで10分間断層撮影 を行った。3回の平面撮影および1回の断層撮影から成るこのフルセットを全体 で5セットになるまで繰り返した。逐次画像化を行う全過程において、ブタまた は画像化用ガントリ(imaging gantry)を動かさないように注意した。 画像を、VAXメインフレーム系の従属装置であるミクロデルタ(Microdelta )コンピュータに記録した。画像はテープまたはVAXハードドライブに貯蔵し た。平面画像の解析は、第1のマーカーを使用して画像を検査する工程と、マー カー位置をビューイング末端スクリーン上に記録する工程とからなる。Tc−9 9m−アネキシンV注射後に得られた最初の画像を使用して心臓の血液プールを 規定した。これに続く各画像を、マーカーおよび対照として当初の血液プールを 使用して観察し、解析した。各画像を(+)、(±)または(−)で評価した。 13匹の動物は上述のようにして生成した左心房血栓を有し、これらの動物を 上述のようにして画像化した。12匹の動物は画像化のために注射したTc−9 9m−アネキシンVを有し、一匹の動物はコントロールとして注射した非特異的 Tc−99m−Fabを有していた。密閉胸部の画像化を7匹の動物について心 房を損傷することなく行い、開放胸部シャム実験を3匹の動物について行った。 心房血栓を有する動物において、Tc−99m−アネキシンVを投与後35分未 満で撮影したすべての平面画像は(−)であった。70分間を超えて撮影した心 房血栓平面画像のうち9つは(+)であり、1つは(±)であり、2つは(−) であった。心房血栓の断層撮影画像はすべて、注射後2時間超の画像化の時点に おいて、(+)(n=10)または(±)(n=2)であった。Tc−99m− アネキシンVの投与後に平面画像が(+)になった平均時間は、82分(35〜 135分)であった。 密閉胸部コントロール動物はいずれも(+)の画像を有していなかった。3つ の開放胸部シャムの内の1つは85分で(+)の画像を有していた。この偽の (+)は外科的に生じた血栓の産生に由来すると思われる。 これらの結果は、Tc−99m−アネキシンVを静脈内投与すると、結合体投 与後短時間以内に心房血管血栓を同定する診断用画像を得ることができることを 示す。 D.試料採取。 上述のような試料(血液および組織の両方)を秤量し、Tc −99mを直ちに計数するためにバイアルのなかに入れた。Tc−99mが壊変 (代表的な例では5〜7日間で)した後、試料を再度アッセイしてI−125の カウントを得た。各バイアルについて1分間計数した。カウントを、壊変につい て、次いで重量について補正し、カウント/分/グラムとして記録した。次いで 、各試料についてカウント/分/グラムを、最終血液試料のカウント/分/グラ ムで割ることによって標準化した。次いで、各試料についての結果から最後の血 液試料との比を計算し、動物間で意味のある比較ができるようにした。この方法 を所定の実験におけるすべての放射性核種について行った。 種々の組織試料についての適切な計数比を得た。損傷を受けた組織および血栓 については、通常同じ動物から多数の試料を採取した。これらの場合には、任意 の1個の試料についての最大比を、採取した全試料の平均値と共に報告する。各 動物における最大値を全動物について平均し、これを最大Anx−V比として報 告する。 これらの結果は、Tc−99m−アネキシンVが心房血栓および損傷を受けた 左心房に優先的に局在し、最高の非標的局在化(highest non-target localizati on)が腎臓で起こっていることを示す。腎臓レベルは少なくとも部分的に腎臓ル ートを経由するTc−99m−アネキシンVの分泌を示す。 実施例IV 放射性標識アネキシン−ガラクトース結合体 A.大腸菌における発現によるヒト胎盤からのアネキシンVの調製 アネキシンVを、Funakoshiら、Biochemistry 26,5572-78,1987およびTaitら 、Biochemistry 27,6268-76,1988に記載されているようにして、ヒト胎盤から 9 9%の最終純度まで精製した。 別法として、以下の実験では使用しなかったが、大腸菌において発現させるこ とにより、アネキシンVを得た。この発現を以下のように行った。 1.大量醗酵上清の調製。 標準的な分子生物学の技術を使用して大腸菌にお いてアネキシンを発現させた。特に、アネキシンV cDNAのタンパク質コード領 域(上述のFunakoshiらの文献を参照)をプラスミドpET-12a(Novagen,Madison WI)のNdeI/Bam HI部位に挿入した。選定したプラスミドを使用して大腸 菌株BL21(DE3)(Novagen)を形質転換させた。 個々のコロニー(クローン)を、Sambrookら、「Molecular Cloning Laborato ry Manual」、第2版、Cold Springs Harbor Laboratory Press、1989に記載さ れているようにして、50μg/mlのアンピシリンまたはカルベニシリンを含 有するLuria Brothプレート上で単離した。産生させるために、所望のプラスミ ドを含有する選定したクローンの培養物を、50μg/mLのカルベニシリン( Sigma Chemical Co.,St.Louis,Missouriから市販されている)を含有するTer rific Broth(Tartofら、Bethesda Res .Lab.Focus9:12,1987参照)中で振と うしながら、37℃において一夜生育させた。この培養物を同じ培地中で1:2 0に希釈し、37℃において振とうしながら18〜24時間インキュベーション した。細菌を遠心分離によって採取し、等容積の0.05Mトリス−HCl、0 .15M塩化ナトリウム、pH8で一回洗浄し、−20℃においてペレットとし て貯蔵した。これらのペレットを溶解し、10〜15%(w/v)の冷温の0. 05Mトリス−HCl,0.02M Na4EDTA、pH7.2で再懸濁させ た。精製した懸濁液を氷上で4分間超音波処理し、遠心分離し、次いで上清を− 70℃で貯蔵した。 2.大量培養上清からのアネキシンVの精製。 溶解後に、0.1μm中空繊 維ユニット(A/G Technology,Needham,MAから市販されている)を使用して濾 過し、濃塩化ナトリウムを使用して導電率を0.02Mトリス−HCl,0.5 M塩化ナトリウム、pH8に等しくなるように調整した。ポリエチレンイミン− WP(J.T.Baker,Phillipsberg,NJ)を0.02Mトリス−HCl,0.5M 塩化ナトリウム、pH8中に懸濁させ、10mlの大量培養上清当り1gの樹脂 を濾過後の上清に添加した。30分間かきまぜた後に、上清を取り出し、0.0 2Mトリス−HCl,pH8中に移し、次いで同じ緩衝液中で平衡状態になって いるQ−セファローズ(SEPHAROSE,登録商標)HPカラム(Pharmacia,Piscata way,NJ)に適用した。このカラムを段階的勾配の0〜0.5M塩化ナトリウム で展開させた。サイズ排除HPLCによって各画分をアネキシンVについてアッ セイし、適当な大きさのA280吸収物質を含有する画分を集めた。なかば精製さ れたアネキシンVをPBS中に移し、限外濾過によって濃縮した。PBS中で平 衡状態になっているセファクリル(SEPHACRYL,登録商標)100HP(Parmacia )を使用してゲル濾過を行い、精製されたタンパク質を得た。タンパク質濃度を 1mg/mlに調整し、無菌0.2μm濾過を行い、2〜8℃で貯蔵した。 B.ガラクトースによるアネキシンVの誘導体化。Leeら、Biochemistry 15:6 268-76,1976の一般的な方法を使用した。 a.2−イミノ−2−メトキシエチル−1−チオ−β−D−ガラクトピラノシ ドの調製。 シアノメチル−2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−1−チオ−β−D− ガラクトピラノシド(Sigma Chemical Company,St.Louis,MOから市販されて いる)の1.0M溶液を、この化合物1.83g(4.5mmole)を4.5ml の無水メタノール中に、50℃に加熱しながら溶解することにより調製した。こ の溶液を50℃に維持し、ナトリウムメトキシドの25%メタノール溶液(Aldr ich Chemical Company,Milwaukee,WIから市販されている)0.1ml(0.45m mole)を連続的に撹拌しながら添加した。50℃において6時間後に、メタノー ルを減圧下に除去して、ガラクトース メチル イミデートを無色粘性油状物質 として得た。 b.アネキシンVのガラクトシル化 ガラクトース メチル イミデートをアネキシンVに対して300:1、15 0:1および75:1のモル比で使用した。モル比300:1で使用した場合に は、メタノール中の3.35mgのガラクトース メチル イミデートを窒素流 下に油状物質に溶解させた。この油状物質に、0.05M HEPES緩衝液( 米国ミズーリ州セントルイス所在のシグマ・ケミカル社から市販されている)、 pH7.4および0.04mlの0.5Mホウ酸ナトリウム緩衝液、pH8.5 中の2.53mgのアネキシンVを添加した。この溶液を、反応容器を転倒させ ることにより、1時間混合し、次いで室温で一夜(約18時間)静置した。この 反応混合物を0.4mlのPBSで希釈し、透析チューブ(カットオフ分子量6 000〜8000)に移し、PBSに対して24時間透析した。本物質を透析バ ッグから取り出した後に、溶液を0.2μmシリンジ(syringe)フィルターに 通して濾過した。他の使用レベルについても同様に実施した。 C.ガラクトース−誘導体化アネキシンVの特徴付け。 アネキシンVの1m g/ml溶液について、0.6のA280を使用してタンパク質濃度を求めた。Hab eeb 、Analytical Biochemistry 14:328-36,1966に記載されているように、トリ ニトロベンゼンスルホン酸を使用して、ガラクトースメチルイミデートとの反応 の前および後におけるアネキシンVにおける反応性アミンの総数を測定すること により、1個のアネキシンV分子当りのガラクトース残基の数を求めた。 活性型血小板に結合するガラクトース−改変アネキシンVの能力は、Thiagaraja nおよびTait、J .Biol.Chem. 265:17240-43,1990の方法に従って、新たに単離 したヒト血小板に対する未改変 125I放射性標識アネキシンVの結合を阻止する 能力によって、アッセイした。以下の表は、競合アッセイの結果を、絶対値(左 欄)および未改変アネキシンVに対する100%に標準化した値(右欄)の両方 について示した。 D.Tc−99m−アネキシンV−ガラクトースの調製。 アネキシンV−ガラ クトースを、Kasinaら、J .Nucl.Med. 32:1445-51,1991に記載されているよう に、ジアミド ジメルカプチド(N2S2)を使用して、テクネチウム−99mで放 射性標識した。あらかじめ形成させた活性エステルキレートを2.0mlの水で 希釈し、Fritzbergら、Proc .Natl.Acad.Sci.USA 85:4025-29,1988に記載さ れているように、アネキシンV−ガラクトースとの結合体を精製する前に、改良 調整C−18カラム(J.T.Bakerから市販されている)を使用して精製し、2. 0mlの水で8回洗浄し、次いでこのC−18カラムを乾燥し、100%アセト ニトリルで溶離させた。溶媒をN2定常流下で除去した。次いで、Tc−99m −N2S2−TFPエステルとの結合体を精製するために、0.15mlのPBS, 0.35mlの1.0mg/mlアネキシンV−ガラクトース(4.7:1のガ ラクトース:アネキシンV)、および0.2mlの0.2M重炭酸塩緩衝液(p H10.0)を添加した。常温において20分経過した後に、Tc−99m−ア ネキシンV−ガラクトース結合体を、PBSで平衡状化したG−25セファデッ クス(SEPHADEX,登録商標)PD−10カラム(Pharmaciaから市販されている)に 通すことにより精製した。 複数個の1.0ml画分を回収し、アネキシンVを含有する画分をプールした 。280nmにおけるUV吸収によって、タンパク質濃度を求めた。結合体の放 射化学的収率は35.3%であった。12%w/vトリクロロ酢酸水溶液中で展 開させたシリカゲル含浸ガラス繊維シートにおけるインスタント薄層クロマトグ ラ フィーによってアッセイした際に、放射化学的純度は99.8%であった。IT LCシートを2個の半部に切断し、各半部についてγ線計数器または線量キャリ ブレータで計数を行った。放射性標識アネキシンV−ガラクトース結合体は最初 に沈澱し、この溶媒系においてタンパク質と結合していない放射能は溶媒と共に 移動した。Tc−99m−アネキシンV−ガラクトース結合体(300〜350 μg)溶液を希釈し、ウシ血清アルブミン(Sigma Chemical Co.から市販されて いる)を含有するPBS中に、15〜20mg/mlの最終濃度で貯蔵し、その 後静脈注射を行った。 E.Tc−99m−アネキシンVおよびTc−99m−アネキシンV−ガラク トースの血中クリアランス。 先に実施例IIIに記載の動物モデルを使用して上 述の分子の血中クリアランスを評価した。N=20のブタにおいて、血中クリア ランス(図2)は二相(biphasic)(二次指数(biexponential)曲線: %ID/g a=0.0389 t1/2 a=9.6分 %ID/g b=0.0300 t1/2 b=46分 a+b=0.0689であり、従って血液1g当りの注入量の57%(0.03 89/0.0689)は急速なa相で消失(clear)し、ID/gの43%は緩徐 なb相で消失する。 また、ブタにおけるTc−99m−アネキシンV−ガラクトースの血中クリア ランス(図2)も、二相(二次指数)曲線: %ID/g a=0.0313 t1/2 a=3.5分 %ID/g b=0.0045 t1/2 b=160分 a+b=0.0358であり、従って血液1g当りの注入量の87%(0.31 3/0.0358)は早期のa相において極めて迅速に消失する。この一層迅速 なクリアランスは血液におけるバックグラウンド放射能、すなわちノイズを減少 させ、従ってSN比を改善した。従って、血栓の画像化は一層短い時点で達成す ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07M 5:00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),CA,JP

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.診断用画像化剤によって放射性標識するためのアネキシン含有結合体であっ て、 アネキシン、 1個以上のガラクトース残基、および アネキシンと結合しているN2S2キレート を含むことを特徴とする、アネキシン含有結合体。 2.前記アネキシンがアネキシンVであることを特徴とする、請求項1に記載の アネキシン含有結合体。 3.次式: (式中のnは1以上の数を示す)で表されることを特徴とする、請求項1に記載 のアネキシン含有結合体。 4.nが1〜約5個のガラクトース残基の数を示すことを特徴とする、請求項1 に記載のアネキシン含有結合体。 5.血管血栓を画像化するための放射性標識アネキシン−ガラクトースであって 、 アネキシン; 1個以上のガラクトース残基; アネキシンと結合しているN2S2キレート;および 該キレートによって錯体化されている診断用放射性核種 を含むことを特徴とする、放射性標識アネキシン−ガラクトース。 6.前記アネキシンがアネキシンVであることを特徴とする、請求項5に記載の 放射性標識アネキシン−ガラクトース。 7.次式: (式中のnは1以上の数を示し、そしてMは放射性核種を示す)で表されること を特徴とする、請求項5に記載の放射性標識アネキシン−ガラクトース。 8.放射性核種がTc−99m、Re−186、Re−188、Pd−100、 Bi−212、Pb−212、Pd−109およびCu−67からなる群から選 択される核種であることを特徴とする、請求項5に記載の放射性標識アネキシン −ガラクトース。 9.前記放射性核種がTc−99mであることを特徴とする、請求項5に記載の 放射性標識アネキシン−ガラクトース。 10.nが1〜約5個のガラクトース残基の数を示すことを特徴とする、請求項 5に記載の放射性標識アネキシン−ガラクトース。 11.前記放射性標識アネキシン−ガラクトースの結合活性が本来のアネキシン の結合活性より20%以上大きいことを特徴とする、請求項5に記載の放射性標 識アネキシン−ガラクトース。
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