JPH10503441A - 翼構造体の製造方法及び製造装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ガラスファイバ製又はそれ以外の材料製のスキンは、部分的に変形自在なカウルプレートを部品として有した成形アッセンブリ（２２）内で複合材翼構造体（２）に取り付けられる。このカウルプレート部品は、上記翼の下側面形状を画成している。上記カウルプレート部品は、第１の部分（３４）を有しており、この第１の部分（３４）は、本質的に剛性を有し、かつ、前記翼の前縁端（１６）を被覆している。前記カウルプレート剛性部分は、前記翼の前記前縁端に改良された前記翼スキン形状を与えている。前記カウルプレート部品は、また、変形自在部分（３６）を有しており、この変形自在部分（３６）は、上記翼の下側面の前記後縁端部分を覆うようにしてこれを画成している。上記カウルプレートの剛性は、また、剛性変化領域（３８）を有していて、この領域（３８）は、上記翼の剛性端と、変形自在端と、を連結している。上記剛性部分と、前記変形部分と、を上記カウルプレートに付与することによって上記スキンを上記翼の前縁端へと厳密に形状づけることが可能となる。同時にまた、上記スキンが、上記翼の内側部品の寸法が僅かに異なった場合でも、上記翼の残りの部分が正確に形状づけられることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 翼構造体の製造方法及び製造装置 技術分野 本発明は、ヘリコプタロータブレード等の翼構造体アッセンブリ接合方法及び 接合装置に関するものである。 背景技術 ヘリコプタロータブレード、フラップ、補助翼等と言った今日における翼アッ センブリは、ロータブレードスパーや、翼形状のハニカム部材等と言った構造支 持部材を内側部材として有している。上記翼アッセンブリは、上記翼の外形を形 成する外側スキンを有しており、典型的には、通常ではエポキシ樹脂と言った樹 脂マトリックスに埋封されたガラスファイバや炭素ファイバの数プライによって 形成されており、これらは、当工業分野においては“プリプレグ”と言われてい る。上記内側翼部材は、あらかじめ組み付けられ、その後成形アッセンブリ中に 配置されて、上記翼の内側部品に上記外側スキンが配置され、かつ、接合される ようになっている。上記成形アッセンブリは、連動する複数の半金型を有してお り、これらの半金型は、スチールベースの内側キャビティを有する成形部材を有 していて、このキャビティが、上記翼の上面及び下面を所望の形状へと成形する ようになっている。さらに、上記半金型は、内側キャビティを有する相補的なカ ウルプレート部材を有しているとともに、 上記翼の上面と、下面と、を所望の形状に形成するための内側キャビティを備え ている。上記スチール製の金型は、最も厳密な形状を要求される上記翼上部に通 常用いられている。 ヘリコプタ部品と言った複合材物体の成形における近年の革新においては、種 々の形状の成形アッセンブリの使用が開示されており、その際の成形アッセンブ リは、典型的にはスチール製の剛性のある成形部材と、成形操作を改善するため 変形しうる対となったカウルプレートを有するものである。１９９１年１２月１ ０日にＡ．Ｃ．ダブリンスキー（Ｄｕｂｌｉｎｓｋｉ）に付与された米国特許第 ５，０７１，３３８号、１９９２年２月１１日にＲ．Ｊ．シムクラーク（Ｓｉｍ ｋｕｌａｋ）に付与された米国特許第５，０８７，１８７号、１９９２年１０月 ６日にＰ．Ｂ．レオーニ（Ｌｅｏｎｉ）に付与された米国特許第５，１５２，９ ４９号では、それらすべてが剛性の成形部材と、これと相補的な変形自在カウル プレート部材と、を有する成形アッセンブリを使用することによって複合材成形 物体を形成する方法及び装置が開示されている。上記変形自在なカウルプレート 部材は、製造する上記物体の細部を形成する場合に使用することができることが 示唆されている（上記米国特許代５，０７１，３３８号）。また、このカウルプ レートは、上記成形物体を硬化した後、上記成形物体から上記金型部材を引き剥 がしやすくするためにも使用されている（上記米国特許第５，１５２，９４９号 ）。上記米国特許において開示の成形物体は航空機部品である。 発明の開示 本発明は、ヘリコプタロータブレード等、航空機等のための翼の上記外側スキ ンと、上記翼の上記内側構造部材等と、を組み付けのために用いられる成形アッ センブリの使用に関するものである。本発明の上記成形アッセンブリは、好まし くはスチール製の剛性の金型ボディを有しており、この金型ボディは、上記翼の 上面形状となったキャビティを有している。上記成形アッセンブリはまた、相補 的なカウルプレートを有しており、このカウルプレートは、上記翼の下側面形状 を画成する内側キャビティを有している。上記カウルプレートは、前部端領域を 有しており、この前端部領域は、上記カウルの全長にわたって本質的に剛性を有 しているととともに、その対向する側にある後方端領域は、本質的に変形自在と なっている。上記カウルプレートはまた、中間領域を有しており、この中間領域 はその剛性が漸減しているとともに、上記カウルの上記前端領域と、上記後端領 域と、を互いに連結している。 上記カウルプレートの本質的に剛性となった前部端領域は、上記翼の前縁端を 押圧して正確な翼表面を形成させて、上記翼スパー及びこれとは別の内側部材の 周囲に、あらかじめ定められ、かつ、比較的正確な形状を与えることができるよ うになっている。同時に、上記カウルプレートの上記変形自在な後方端領域は、 寸法変化を許容することができ、上記スパーの後方にあるハニカムコアの機械加 工による寸法変化をすべて許容することができるとともに、上記翼の後縁部分に わたって均一な圧を維持することができるようになっている。 上記カウルプレートは、ガラスファイバや炭素ファイバ織布に含 浸させた層がラミネートされていることが好ましい。上記織布層は、エポキシ樹 脂と言った樹脂によってあらかじめ含浸されており、これは、硬化温度に耐えて 互いに接合し、上記カウルを形成する。上記カウルプレートの上記剛性前部端部 分は、その変形自在な後方端領域よりも、より多数の複合材シート材料を含んで いて、上記カウルプレートの各領域に必要とされる剛性規格を満足させるように されていることが好ましい。上記カウルプレートの上記端部領域の相対強度と、 変形性とは、直接上記翼構造体に取り付けられ、かつ、結合される上記ガラスフ ァイバスキンの剛性に関連する。上記カウルプレートの変形自在な上記端部領域 は、上記翼スキンよりも約６倍程度の剛性を有していることが好ましい。上記カ ウルプレートの上記剛性端部領域は、上記変形自在領域の少なくとも２倍の剛性 を有している必要がある。 従って本発明の目的は、正確な翼形状に成形された前縁端及びハニカムコアに 対して変形自在に結合することで後縁端を有する翼構造体を組み付けて接合する ための方法と、装置と、を提供することにある。上記前縁端領域内側部材は、接 着厚さが可変となっているために正確な形状へと調節することを可能としている 。上記後縁端形状は、均一な接着厚を有するコア形状へと変形されている。 さらに本発明の目的は、上記翼部材上の上記スキンの上記前縁端が、上記翼の 残りの部分にしっかりと連結され、上記翼のための正確な前縁端形状を与えるよ うになっていることを特徴とする製造方法及び製造装置を提供することを目的と する。 また、本発明の目的はさらに、上記スキンの上記後縁端が、上記 翼の後縁端にわたって均一な圧力で上記コアへと変形自在に取り付けられるよう になったことを特徴とする方法及び装置に関するものである。 本発明の別の目的は、上記前縁端と上記後縁端とにおける上記翼の残りの部分 と上記スキンが付着との程度が、直接上記翼スキン及び上記内側構造体の剛性に 関連することを特徴とする方法及び装置が提供できる。 本発明の上記目的及びその他の目的については、添付する図面をもってより詳 細に後述する。 図面の簡単な説明 図１は、翼アッセンブリの概略的な断面図であり、外側スキンが、内側翼構造 体上に取り付けられているのが示されている図である。 図２は、本発明により形成された装置の概略的な断面図である。 図３は、図２の装置の上面平面図である。 発明の最良の実施態様 図面を参照すると、図１には、典型的なヘリコプタロータブレード翼構造体を 示す。このロータブレード翼構造体は、その概形が符号２で示されている。上記 ロータブレード２は、その概形が符号４で示されている内側構造体を有しており 、この構造体は、一次支持構造体となり、かつ、典型的には、金属材料又は複合 材により形成されているスパー６と、ハニカムコア部分８及び必要に応じ、複数 のチューニングウエイトと、脱氷システム等を有していても良いが、 これについては詳細を示していない。上記ロータブレード２は、ガラスファイバ ー製のプリプレグである外側スキン１０を有しており、このスキン１０は、例示 する目的のため互いに重なり合った２つのガラスファイバシート１２，１４を有 する２層スキンとして示してある。上記ロータブレード２の上記前縁端は、概略 的に符号１６で示されており、また、上記後縁端は、概略的に符号１８で示して ある。 ここで、図２と、図３と、には、本発明の上記成形アッセンブリを幾分概略的 に示しているが、この装置は、上記ロータブレード２の上記内側部品４に、上記 スキン１０を重ね合わせであり、符号２０によって概略的に示されている。上記 成形アッセンブリ２０は、２つの部品を有しており、そのうちの一つは、好まし くはスチール性の剛性金型ボディ２２であり、この他の部品は、好ましくはあら かじめ含浸されたガラスファイバシート２６が重なり合わされた層から形成され ているカウルプレート２４である。上記金型ボディ２２及び上記カウルプレート ２４のそれぞれの内側面、２８及び３０は、それぞれ上記ロータブレードスキン の上記外側表面の所望の形状に適合するような形状とされている。上記ロータブ レードガラスファイバスキンシートは、上記内側ブレード部品側に重ね合わされ て、上記部品を被覆し、上記複合材アッセンブリが、上記金型キャビティ内部に 位置決めされるようになっている。上記カウルプレートには、真空又は加圧等、 圧力処理されるようになっていても良い。使用される接着剤は、およそ高温硬化 型のものを挙げることができる。上記ブレードスパーの位置は、符号６により、 破線で示してあ る。 上記カウルプレート２４は、複数のガラスファイバプリプレグシート又は炭素 繊維プリプレグシート２６から形成されており、上記ロータブレードアッセンブ リ２の上記前縁端部分１６を覆っている厚くなった前部端領域３４と、上記ロー タブレードの上記後縁端部分１８を覆っている相対的に薄い後部端領域３６と、 上記カウルプレート２４の上記厚さが、上記ロータブレード２の上記前縁端１６ から上記後縁端１８へと徐々に減少している中間領域３８と、を有している。上 記厚いカウルプレート端部３４と上記薄いカウルプレート端部３６を形成するた めの好適な方法としては、上記カウルの中間領域３８にわたって上記カウルプレ ート２４を形成する複合材プライ２６の数を徐々に減少させるようにすることを 挙げることができる。従って上記カウルプレート領域３４を形成する複合材プラ イ２６の数は、例えば７であり、また、上記カウルプレート領域３６を形成する 複合材プライ２６の数は３とすることもできる。それぞれのカウルプレート２４ の領域を形成する上記複合材プライの数は、本願中で開示するように、上記ロー タブレード２上の上記ガラスファイバスキン１０の目標とする剛性により決定さ れることになる。 上記カウルプレート領域３４，３８，３６の境界は、以下のようにして決定さ れる。上記成形キャビティ３２内での上記翼スパー６の位置は、上記カウルプレ ート領域３４，３６，３８の複数の境界を決めることになる。上記翼スパー６は 、上記ブレードのピッチ軸４４を含んでいるとともに、この軸を画定しており、 このピッチ軸 ４４はさらに、上記ブレード２のフェザリング軸に対応している。上記ブレード ２の上記ピッチ軸４４と、上記後縁端１８と、を通って延び、上記ブレードの上 記前縁端１６を本質的に２分しているライン４６を、本願中では“コードライン ”とする。上記コードラン４６と直角となり、上記ピッチ軸４４を通って延びる ライン４８は、上記外側面上において、上記カウルプレート２４の厚くなった端 部領域３４の一端部を形成しているとともに、上記カウルプレート２４の厚さが テーパ状に減少して行く上記カウルプレート２４の中間領域３８の開始点を画成 している。ライン５０は、上記ライン４８に平行とされており、上記スパー６の 後縁端と接し、かつ、上記カウルプレート２４の外側表面上の上記中間部領域３ ８の終端部を形成しているとともに、上記カウルの後縁端にまで延びている上記 薄い変形自在なカウルプレート領域３６の開始点となっている。上記ロータブレ ード２の上記前縁端１６の形状を形成している面３０を有する本質的に剛性の領 域３４を有する上記カウルプレート２４を与えることによって、上記カウルプレ ート領域３４の下側にある上記外側スキン部分１０は、上記ロータブレード２の 上記前縁端部分上で比較的正確、かつ、厳密に制御された形状とすることができ る。同時に、柔軟、かつ、変形自在な後縁領域３６を上記カウルプレートに与え ることにより、上記ブレード外側スキンの上記後縁部分にわたって均一な圧力を 保持しつつ寸法変動を許容するようにして、上記内側後縁端ブレード部品が固定 できる。これらの製造条件は、図３に示されるように、上記カウルプレート２４ の全長Ｗにわたって上記カウルプレート領域３４，３６が延びているため、根本 端部 から上記ブレード２の翼先端部にまで実現することができる。これによって得ら れるブレードには、上記ブレードの上記根本から翼先端部にまで双方の端部にお いて実質的に均一な外側スキンを付与することができることになる。 本発明の製造方法及び製造プロセスは、厳密に制御された前縁形状を有すると ともに、同時に、上記翼の上記後縁領域における内側部品の寸法変化を許容する ことができる翼を与えることができることが理解されよう。上記翼成形アッセン ブリは、本質的に剛性のある前縁端領域と、変形自在な後縁端領域と、を有して おり、このことによって、上記翼の製造中の所望の制御性とフレキシビリティー を得ることができる。上記カウルプレートの剛性の程度と変形性の程度は、上記 翼に施される上記スキンの所望の剛性に直接関連している。 本願において開示した実施例に対して、本発明の趣旨範囲内において種々の変 更、改良を行うことが可能であり、また、本実施例は、また、請求の範囲に記載 する発明の範囲を制限するものではない。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】１９９６年８月６日 【補正内容】 （３４条補正書差し替えシート第２頁翻訳文、明細書翻訳文のおよそ第２頁１行 目から、およそ第３項１１行目に相当します） 上記翼の上面と、下面と、を所望の形状に形成するための内側キャビティを備え ている。上記スチール製の金型は、最も厳密な形状を要求される上記翼上部に通 常用いられている。 ヘリコプタ部品と言った複合材物体の成形における近年の革新においては、種 々の形状の成形アッセンブリの使用が開示されており、その際の成形アッセンブ リは、典型的にはスチール製の剛性のある成形部材と、成形操作を改善するため 変形しうる対となったカウルプレートを有するものである。１９９１年１２月１ ０日にＡ．Ｃ．ダブリンスキー（Ｄｕｂｌｉｎｓｋｉ）に付与された米国特許第 ５，０７１，３３３号、１９９２年２月１１日にＲ．Ｊ．シムクラーク（Ｓｉｍ ｋｕｌａｋ）に付与された米国特許第５，０８７，１８７号、１９９２年１０月 ６日にＰ．Ｂ．レオーニ（Ｌｅｏｎｉ）に付与された米国特許第５，１５２，９ ４９号では、それらすべてが剛性の成形部材と、これと相補的な変形しうるカウ ルプレート部材と、を有する成形アッセンブリを使用することによって複合材成 形物体を形成する方法及び装置が開示されている。上記変形自在なカウルプレー ト部材は、製造する上記物体の細部を形成する場合に使用することができること が示唆されている（上記米国特許第５，０７１，３３８号）。また、このカウル プレートは、上記成形物体を硬化した後、上記成形物体から上記金型部材を引き 剥がしやすくするためにも使用されている（上記米国特許第５，１５２，９４９ 号）。上 記米国特許において開示されている成形物体は、航空機部品である。 当業界においては、ワークピースの互いに異なった隣接面に異なった接着圧力 を加えるため、インフレーション装置を含む成形アッセンブリを使用することが 知られている。米国特許第３，３０５，４２０号では、ゴム又は加硫された材料 で含浸又はコートされたガラスファイバ織布の複数の層から形成された、大きく 、平面的であり、かつ、膨張性のバッグ及び上記大きな圧力バッグの中空圧力キ ャビティ内に配設された、類似構成の一つ以上の膨張性のより小さなバッグを備 えた上記インフレーション装置が開示されている。上記小さな膨張可能圧力バッ グの中空の圧力バッグには、高圧空気が供給されているとともに、上記大きな膨 張可能圧力バッグの中空圧力バッグには、低圧空気が供給されるようになってい る。 発明の開示 本発明は、ヘリコプタロータブレード等、航空機等のための翼の上記外側スキ ンと、上記翼の上記内側構造部材と、を組み付けのために用いられる成形アッセ ンブリの使用に関するものである。本発明の上記成形アッセンブリは、好ましく はスチール製の剛性の金型ボディを有しており、この金型ボディは、上記翼の上 面形状となったキャビティを有している。上記成形アッセンブリはまた、相補的 なカウルプレートを有しており、このカウルプレートは、上記翼の下側面形状を 画成する内側キャビティを有している。上記カウルプレートは、前端領域を有し ており、この前端領域は、上記カウルの全長にわたって本質的に剛性を有してい るとともに、その対向する 側にある後方端領域は、本質的に変形自在となっている。 （３４条補正書差し替えシート第８頁翻訳文、明細書の翻訳文の第９頁第１４行 目から第１６行目に相当します） 本願中で説明した本発明の趣旨内において、改変及び変更を行うことができる が、本願中で開示した発明は、請求項に記載する発明を制限するものではない。 （３４条補正書差し替えシート第９頁〜第１１頁翻訳文、請求の範囲の翻訳文に 相当します） 請求の範囲 １． コードライン（４６）と、ピッチ軸（４４）と、前縁端領域（１６）と、 後縁端領域（１８）と、を有する翼（２）に外側スキン層（１０）を取り付ける ための方法であって、該方法は、 剛性ボディ部材（２２）と、前記翼（２）に前記外側スキン層（１０）が取り 付けられた場合に、前記剛性ボディ（２２）と協働して前記翼（２）を形成する ための協働手段（２４）と、を有する成形アッセンブリを与えるステップと、 前記成形アッセンブリ（２０）の内部で内側翼部品（４）と、前記外側スキン 層（１０）と、をレイアップするステップと、 前記成形アッセンブリ（２０）が前記翼（２）を形成するように前記協働手段 （２４）に対して圧力を加えるステップと、を有しており、成形アッセンブリを 与える前記ステップでは、剛性前部端領域（３４）と、変形自在後方端領域（３ ６）と、を有するカウルプレート（２４）を前記成形アッセンブリ（２０）の前 記協働手段（２４）として用い、 前記カウルプレート（２４）の前記剛性前部端領域（３４）に加える圧力によ り、前記翼（２）の前記前縁端領域上に高度に制御された曲面を有する前記外側 スキン層（１０）を与え、 かつ、前記カウルプレート（２４）の前記変形自在後方端領域（３ ６）に加えられる圧力により、前記外側スキン層（１０）を、前記内側翼部品（ ４）の寸法変動に拘わらず、前記翼（２）の前記後縁端領域（１８）へと滑らか に連結させるようになっていることを特徴とする方法。 ２． 前記カウルプレート（２４）の前記剛性前部端領域（３４）に加えられる 圧力は、前記ピッチ軸（４４）と前記コードライン（４６）の間に画成される前 記翼（２）の前記前縁端領域において、前記外側スキン層（１０）へと加えられ ることを特徴とする請求項１に記載の方法。 ３． コードライン（４６）と、ピッチ軸（４４）と、前縁端領域（１６）と、 後縁端領域（１８）と、を有する翼（２）に外側スキン層（１０）を取り付ける ための成形アッセンブリ（２０）であって、該成形アッセンブリ（２０）は、 前記翼（２）の一方の側の面形状を画成している内側面（２８）を有する剛性 金型ボディ（２２）と、 前記剛性金型ボディ（２２）と協働して、前記スキン層（１０）が前記翼（２ ）に取り付けられた場合に前記翼（２）を形成し、かつ、前記翼（２）のもう一 つの側の面形状を画定する内側面（３０）を有する協働手段（２４）と、を有し ており、 前記手段（２４）は、前記スキン層（１０）を前記翼（２）に取り付けた場合 に、前記翼（２）の前記前縁端（１６）である一方の側を形成する剛性前部端（ ３４）と、前記スキン層（１０）を前記 翼（２）に取り付けた場合に、前記翼（２）の後縁端領域（１８）を形成する変 形自在な後方端領域（３６）と、を有しているカウルプレートであることを特徴 とする成形アッセンブリ（２０）。 ４． 前記カウルプレート（２４）の前記剛性前部端領域（３４）は、壁が厚く されており、前記カウルプレート（２４）の前記変形自在後方端領域（３６）は 、壁が薄くされていることを特徴とする請求項３に記載の成形アッセンブリ（２ ０）。 ５． 前記カウルプレート（２４）は、前記剛性前部端領域（３４）と前記変形 自在後方端領域（３６）の間に形成された中間領域（３８）を有しており、前記 中間領域（３８）は、前記剛性前部端領域（３４）から前記変形自在後方端領域 （３６）まで壁厚が漸減していることを特徴とする請求項４に記載の成形アッセ ンブリ（２０）。 ６． 前記翼（２）は、内側スパー（６）を有しており、前記カウルプレート（ ２４）の前記剛性前部端領域（３４）は、前記内側スパー（６）の本質的に上部 側である前記前縁端領域（１６）に配置されていることを特徴とする請求項５に 記載の形成アッセンブリ（２０）。 ７． 前記翼（２）は、内側ハニカムコア（８）を有しており、前記カウルプレ ート（２４）の前記変形自在前記後方端領域（３６）は、前記ハニカムコア（８ ）の本質的に上部側である前記後方端領 域（３６）に配置されていることを特徴とする請求項６に記載の形成アッセンブ リ（２０）。 ８． 前記カウルプレート（２４）は、あらかじめ含浸された複合材（２６）の 重ね合わされた複数のプライから形成され、前記剛性前部端領域（３４）の重ね 合わされた複合材（２６）プライの数は、前記変形自在後方端領域（３６）にお ける予め含浸され、重なり合わされた複合材（２６）プライの数よりも多くされ ていることを特徴とする請求項３に記載の成形アッセンブリ（２０）。 ９． 前記カウルプレート（２４）の前記剛性前部端領域（３４）は、前記カウ ルプレート（２４）の前記変形自在後方端部（３６）の剛性の少なくとも２倍で あることを特徴とする請求項３に記載の成形アッセンブリ（２０）。 １０． 前記カウルプレート（２４）の前記変形自在後方端部領域（３６）は、 前記翼（２）に取り付けられる前記外側スキン層（１０）の剛性の６倍の剛性を 有していることを特徴とする請求項９に記載の成形アッセンブリ（２０）。 １１． コードライン（４６）と、ピッチ軸（４４）と、前縁端領域（１６）と 、後縁端領域（１８）と、を有する翼（２）に外側スキン層（１０）を取り付け るための成形アッセンブリ（２０）に用いるカウルプレート（２４）であって、 該カウルプレート（２４） は、 予め含浸された複合材料（２６）が複数重なり合わされたプライを有しており 、 前記翼（２）に前記スキン層（１０）を取り付けた場合に、前記翼（２）の前 記前縁端領域（１６）である一方の側を形成する剛性前部端領域（３４）と、 前記翼（２）に前記スキン層（１０）を取り付けた場合に、前記翼（２）の前 記後縁端領域（１８）である一方の側を形成する変形自在後方端領域（３６）と 、を有していることを特徴とするカウルプレート（２４）。 １２． 前記カウルプレート（２４）の前記剛性前部端領域（３４）は、壁が厚 くされており、前記カウルプレート（２４）の前記変形自在後方端領域（３６） は、壁が薄くされていることを特徴とする請求項１１に記載のカウルプレート（ ２４）。 １３． 前記カウルプレート（２４）は、前記剛性前部端領域（３４）と前記変 形自在後方端領域（３６）の間に形成された中間領域（３８）を有しており、前 記中間領域（３８）は、前記剛性前部端領域（３４）から前記変形自在後方端領 域（３６）まで壁厚が斬減していることを特徴とする請求項１２に記載のカウル プレート（２４）。 １４． 前記カウルプレート（２４）は、あらかじめ含浸された複 合材（２６）の重ね合わされた複数のプライから形成され、前記剛性の前部端領 域（３４）にある重ね合わされた複合材（２６）プライの数は、前記変形自在後 方端領域（３６）における予め含浸され、重なり合わされた複合材（２６）プラ イの数よりも多くされていることを特徴とする請求項１２に記載のカウルプレー ト（２４）。 １５． 前記カウルプレート（２４）の前記剛性前部端領域（３４）は、前記カ ウルプレート（２４）の前記変形自在後方端部領域（３６）の剛性の少なくとも ２倍であることを特徴とする請求項１１に記載のカウルプレート（２４）。 １６． 前記カウルプレート（２４）の前記変形自在後方端部領域（３６）は、 前記翼（２）に取り付けられる前記外側スキン層（１０）の剛性の６倍の剛性を 有していることを特徴とする請求項１５に記載のカウルプレート（２４）。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ラインフェルダー，ウイリアム シー. アメリカ合衆国，コネチカット 06525, ウッドブリッジ，ローズ ビュー レーン ８ (72)発明者 コヴァルスキー，デイビッド エイ. アメリカ合衆国，コネチカット 06484, シェルトン，キャシー ドライブ 23 (72)発明者 ジョーンズ，コアリー ディー. アメリカ合衆国，コネチカット 06712, プロスペクト，ファームウッド ドライブ 10 【要約の続き】 僅かに異なった場合でも、上記翼の残りの部分が正確に 形状づけられることができる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． コードラインと、ピッチ軸と、前縁端部分と、後縁端部分と、を有する翼 に外側スキン層を取り付けるための方法であって、該方法は、 ａ） 前記翼の前記前縁端領域内において前記スキン層に均一な実質的に高 い圧力を加えて、厳密に制御された曲率を有し、かつ、前記翼の前記前縁端領域 を被覆する前記スキン層を与えるステップと、 ｂ） 前記翼の前記後縁端領域内において、前記スキン層に均一な変形圧力 を加え、かつ、前記翼の前記後縁端領域にわたって前記スキンに均一な圧力を加 えて、内側翼部品の寸法変動によらずに前記後縁端領域に前記スキン層を滑らか に結合させるステップと、を有することを特徴とする翼に外側スキン層を取り付 けるための方法。 ２． 前記ピッチ軸を通り、かつ、前記コードラインに垂直なラインの前記前縁 端領域側上の前記翼領域内において、前記高圧を前記スキン層へと加えることを 特徴とする請求項１に記載の方法。 ３． コードラインと、ピッチ軸と、前縁端領域と、後縁端領域とを有する翼に 外側スキン層を取り付けるための成形アッセンブリであって、該成形アッセンブ リは、 ａ） 前記翼の一つの面形状を画成するキャビティを有する金型 ボディと、 ｂ） 前記金型ボディと協働し、前記スキン層が前記翼に取り付けられると、 前記翼の形状へと成形するカウルプレートを有し、このカウルプレートは、前記 翼における対向する側の面形状を画成し、かつ、前記翼の前記前縁端領域の一方 の側を形成する剛性のある前端領域と、前記スキン層が前記翼に取り付けられる と、前記翼の前記後縁端領域の一方の側を形成する変形自在後方領域と、を有し ていることを特徴とする成形アッセンブリ。 ４． 前記カウルプレートの前記剛性前端部領域の壁は厚くされており、かつ、 前記カウルプレートの前記変形自在後方端領域は、壁が薄くされていることを特 徴とする請求項３に記載の成形アッセンブリ。 ５． 前記カウルプレートには、前記剛性前端領域と前記変形自在後方端領域の 間に中間領域が備えられており、前記中間領域は、前記剛性前端領域から前記変 形自在後方領域まで壁厚が漸減して行くようにされていることを特徴とする請求 項４に記載の成形アッセンブリ。 ６． 前記カウルプレートの前記剛性前端領域は、本質的にスパー上の前記前縁 端領域上まで配置されていることを特徴とする請求項５に記載の成形アッセンブ リ。 ７． 前記翼は、内側スパーを備えており、前記カウルプレートの前記変形自在 領域は、本質的にハニカムコア上の前記翼後縁端領域にまで配置されていること を特徴とする請求項６に記載の成形アッセンブリ。 ８． 前記カウルプレートは、予め含浸された複合材の重ね合わされた複数のプ ライから形成され、前記剛性前端領域の重ね合わされた複合材プライの数は、前 記変形自在後方端領域における重ね合わされたシートの数よりも多くされている ことを特徴とする請求項３に記載の成形アッセンブリ。 ９． 前記カウルプレートの前記剛性前端領域は、前記カウルプレートの前記変 形自在後方端部の剛性の少なくとも２倍であることを特徴とする請求項３に記載 の成形アッセンブリ。 １０． 前記カウルプレートの前記変形自在端部領域は、前記翼に取り付けられ る前記外側スキン層の剛性の６倍の剛性を有していることを特徴とする請求項９ に記載の成形アッセンブリ。 １１． コードラインと、ピッチ軸と、前縁端領域と、後縁端領域と、を有する 翼に外側スキン層を取り付けるための成形アッセンブリに用いるカウルプレート であって、前記カウルプレートは、前記スキン層が前記翼に取り付けられた場合 に、前記翼前縁端領域である一方の側を画成する剛性の前端領域と、前記スキン 層が前記翼に 取り付けられた場合に、前記翼後縁端領域である一方の側を画成する変形自在後 方端領域とを有していることを特徴とするカウルプレート。 １２． 前記剛性前部端領域は、壁が厚くされており、前記変形自在後方端領域 は、壁が薄くされていることを特徴とする請求項１１に記載のカウルプレート。 １３． 前記剛性前部端領域と、前記変形自在後方端領域と、を連結する中間領 域をさらに有し、前記中間領域は、前記剛性前部端領域から前記変形自在後方端 領域まで壁厚が漸減していることを特徴とする請求項１２に記載のカウルプレー ト。 １４． 前記カウルプレートは、あらかじめ含浸された複合材の重ね合わされた 複数のシートから形成され、前記剛性前端領域の重ね合わされた複合材シートの 数は、前記変形自在後方端領域内の重なり合わされた複合材シートの数よりも多 くされていることを特徴とする請求項１２に記載のカウルプレート。 １５． 前記カウルプレートの前記剛性前端領域は、前記カウルプレートの変形 自在後方端部の剛性の少なくとも２倍であることを特徴とする請求項１１に記載 のカウルプレート。 １６． 前記カウルプレートの前記変形自在端部領域は、前記翼に 取り付けられる前記外側スキン層の剛性の６倍の剛性を有していることを特徴と する請求項１５に記載のカウルプレート。