JPH10501312A - 収容ポケット付き帽子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 頭覆い部の（１２）の外面に収容ポケット（２４）が頭覆い部（１２）の下縁（１４）近くに設けられた帽子（１０）であって、頭覆い部に対して一枚のシート片（２６）を被覆すると共にそのシート片の周縁（２８）を固着して、間に小物を収容し得る収容ポケットが形成され、シート片の側に開閉装置（３２）が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】 収容ポケット付き帽子 技術分野 本発明は、装着衣類に関し、詳しくは帽子やそれに似た被り物であってこれら に小物入れ用収容ポケットを一体的に設けたものに関する。 本発明の背景 様々な帽子や類似の頭覆いの被り物に収容ポケットを構成することは周知であ る。例えば、ガルカ(Galka)に付与された米国特許No.5,233,703は、被り物の鍔 部の下面に身分証用ポケットを設けられたものが提案されている。そのポケット はとりわけ身分証カードや類似の平坦なものを収容できるように形成されている 。 又、ヘンシェル(Henschcl)に付与された米国特許No.4,451,935には、頭覆いの 側部に一対のポケットが設けられたものが開示されている。一対の側壁要素のう ち一方はフラップから成り第一のポケットを形成しており、当該付属物の縁を帽 子に固着することによって第２の上方の開放ポケットを形成している。 更に、ガム(Gam)に付与された米国特許No.4,312,076は、帽子の前方部に沿っ てポケットが形成されて成る別の構造のものが開示されている。そのポケットは 典型的にはＶ字状の形を呈し、一つの縁に沿ってフラップが固着され、他方の縁 に沿って開閉手段を具備している。 上記したような公知の構造のものが存在するにも拘わらず、小物を安全に仕舞 って置くことが出来、また低コストで効率的に製造できる、魅力的な構造のポケ ットを有する帽子に対する継続的な需要が依然として残って いる。 発明の開示 本発明に依れば、帽子は、頭覆い部と、該頭覆い部の下縁の少なくとも一部に 固着された鍔部とが関連付けられて成る。鍔部を頭覆い部の前方域からのみ突き 出るように構成している場合には、帽子装着者の頭を包囲する頭覆い部の下縁、 延いては帽子自体を張り締めるのに役立つ弾性バンドを設けるのが好ましい。こ の様な弾性バンドは典型的には帽子の後部に設けられ、半円状の切り欠きが帽子 後部位置の弾性バンドのすぐ上に位置する頭覆い部の素材の一部を切り欠いて形 成される。表側に配置される収容ポケットが帽子の後部に、典型的には弾性バン ドが設けらればその付近に設けられる。該収容ポケットは帽子本体自体の外面の 一部によって形成される第一のポケット壁部と、上から被覆する一枚のシート片 によって形成される第二のポケット壁部とから成る。この第二のポケット壁部は その周辺が帽子本体に結合される。ポケット内部にアクセスする為の入り口は、 典型的には被覆シート片の方に設けられ、ジッパーやその他の開閉手段の使用に よって調整可能に閉鎖可能である。 本発明およびその特長の充分な理解は、添付図面を参照して、例示に過ぎない が以下の好ましい実施例の詳細な説明を考慮することによって得られよう。 図面の簡単な説明 図１は、弾性バンド付き帽子に化体した本発明の第一実施例の斜視図である。 図２は、図１の帽子の後部の背面図であって、後部位置に於ける収容ポケット を具体的に示す。 図３は、図２の矢視線３−３についての縦断図である。 図４は、下縁全周に鍔部を備える帽子に化体された本発明の第二実施例の斜視 図である。 図５は、図１の帽子の側面図である。 発明を実施するための最良の形態 先ず図１、２、３、及び５を参照して説明すると、本発明によって構成される 帽子１０は、下縁１４に前方延出鍔部１６が固着された頭覆い部１２から成る。 帽子１０は公知の方法で、例えば複数の三角形状のゴア（まち）１８を用いて、 側辺を縁に沿って互いに縫い合わせることによってほぼ半円球状の構成物に仕立 てられている。 頭覆い部１２の後部の一部を下縁１４近くで湾曲状に切り欠いて下向きに開口 する開口部２０が形成され、下縁１４の一対の切り取り端部が対向している。こ れら一対の切り欠き端部は或る長さの弾性バンド２２によって連結されるが、弾 性バンド２２は、伸張されることなく延び拡がっていない状態で、切り取られた 下縁１４の長さ分を維持して開口部２０の形成に資するように設けられている。 下縁の全周長さは帽子装着者の額周りの全周より若干短いように設定しているの で、弾性バンド２２はサイズ調整手段として機能し、帽子を使用者の頭に確実か つ穏便に適切に維持するのに役立っている。 収容ポケット２４は、好ましくは頭覆い部１２の後部の位置に設けられ、それ ぞれ共通の周縁が結合されて中間に収容ポケットを形成する２つの層状要素から 成る。詳しくは、外側に配置されるシート片２６、代表的には繊維素材のものの 周縁が下に位置する頭覆い部１２の対応部分に縫い合わされている。外側のシー ト片２６の外形寸法に応じて収容ポケットの広さ及び形状が定まる。図示したよ うに、収容ポケット２４は、好ましくは弾性バンド２２と頭覆い部後部下縁１４ の切り取り端部との左右の結合ポ イントから外斜め上方に延びる側縁と、開口部２０から上方に隔たった円弧状上 縁とによって取り囲まれている。外側のシート片２６は別の異なったパターンや 素材のものであってもよいし、所望の効果を得るために特別に選んだものであっ てもよい。細長の切り口が上下のシートのうち一方に、好ましくは外側の繊維性 シート片２６に形成され、その切り口にジッパー３２が公知の方法で取り付けら れ、ポケット内部にアクセスするための開閉手段を構成している。 開口部２０の周辺沿いに形成される継ぎ目は平坦であることが好ましいが、弾 性バンドを中に組み入れて多数の皺が生ずるように形成してもよい。この場合は 、少なくともポケット下縁３４の部分は頭覆い部１２の後部下縁の弾性バンド２ ２の作用と同様な態様で伸張され得る。この様な作用効果のために内部に弾性バ ンドを組み入れる仕方は周知のどの様な方法でもよい。この種の構成は、頭髪の 長い人が帽子を被る場合に高い実用性を提供する。例えば、頭髪をポニーテール に整髪して開口部２０に挿通させることが出来る。開口部２０を実質囲む部分は 柔軟であるので、この結果、開口部２０は挿通される一塊の頭髪を受け入れるに 適した大きさを有することになる。 本発明の第２の実施例は図４に示される。図示したように帽子３６は頭覆い部 ４０の下縁を全周取り囲む鍔部３８を含む。この実施例では収容ポケット４２は 、頭覆い部４０と鍔部３８との交差ライン４０に収容ポケットの下辺が位置する ように配置されるが、その他は上記した第一実施例の帽子と類似する構造を有す る。外側の繊維性シート片４６は、収容ポケット全体の大きさを規定するように 裁断され又寸法付けられ、周縁が頭覆い部４０に対して縫い合わされている。ジ ッパー４８が同じく収容ポケット内部へのアクセスを許すように取り付けられて いる。 産業上の利用可能性 本出願で明らかにした本発明の帽子構造はファショナブルな構造の小物携帯手 段、つまり収容ポケットを具備する経済的な帽子を提供する。 本発明の具体的な形態は、開示の明確な趣旨から逸脱することなしに変更し得 るので、代表的なものに過ぎないと理解されるべきである。従って発明の全範囲 を決定するに際して以下に示す請求項を参照すべきである。

【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９６年１月１１日 【補正内容】 請求の範囲 １．下方が円周状下縁から成る頭覆い部；該頭覆い部の一部に被覆される一枚の 被覆シート片；該被覆シート片は下縁、左右の傾斜側縁および円弧状上縁によっ て囲まれていること；前記被覆シート片の下縁を前記頭覆い部の下縁に揃えて重 合させると共に前記シート片の下縁以外の周縁を前記頭覆い部に固着することに よりシート片と頭覆い部との両者の間に収容ポケットを形成していること；該収 容ポケットは使用者が帽子を装着している間に活用されること；外部から収容ポ ケット内部へアクセスする為の制御可能アクセス手段が前記シート片に対して前 記円弧状上縁の近くに設けられていること；から成る収容ポケット付き帽子。 ２．前記収容ポケットは前記帽子の後部の外面に設けられて成る請求項１の収容 ポケット付き帽子。 ３．前記頭覆い部の下縁は上方湾曲部を含み、前記頭覆い部に於いて前記上方湾 曲部より上方に位置する区域に前記収容ポケットが設けられて成る請求項１の収 容ポケット付き帽子。 ４．前記制御可能アクセス手段はジッパーであることから成る請求項１の収容ポ ケット付き帽子。 ５．前記ジッパーは前記被覆シート片に設けられて成る請求項４の収容ポケット 付き帽子。 ６．前記頭覆い部は後部位置に於いて頭覆い部の下縁が切り取られて一対の切り 取り端部を有する下向き開口部を有し、一対の前記切り取り端部の間に弾性バン ドが延設され、前記頭覆い部に於ける前記開口部より上方に 位置する区域に前記被覆シートが配設されていることから成る請求項１の収容ポ ケット付き帽子。 ７．下方が円周状下縁から成る頭覆い部、該頭覆い部の一部に被覆される一枚の 被覆シート片、該被覆シート片の周縁の一部を前記頭覆い部の下縁に揃えて重ね ると共に前記シート片の周縁を前記頭覆い部に固着することにより被覆シート片 と頭覆い部との両者の間に収容ポケットを形成していること、収容ポケット内部 へアクセスする為の制御可能アクセス手段が上下の前記被覆シート片および頭覆 い部の一部のうち少なくとも一方に設けられていること、から成る収容ポケット 付き帽子。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．下方が円周状下縁から成る頭覆い部、該頭覆い部の一部に被覆される一枚の 被覆シート片、該被覆シート片の周縁の一部を前記頭覆い部の下縁に揃えて重ね ると共に前記シート片の周縁を前記頭覆い部に固着することにより被覆シート片 と頭覆い部との両者の間に収容ポケットを形成していること、収容ポケット内部 へアクセスする為の制御可能アクセス手段が上下の前記被覆シート片および頭覆 い部の一部のうち少なくとも一方に設けられていること、から成る収容ポケット 付き帽子。 ２．前記収容ポケットは前記帽子の後部の外面に設けられて成る請求項１の収容 ポケット付き帽子。 ３．前記頭覆い部の下縁は上方湾曲部を含み、前記頭覆い部に於いて前記上方湾 曲部より上方に位置する区域に前記収容ポケットが設けられて成る請求項１の収 容ポケット付き帽子。 ４．前記制御可能アクセス手段はジッパーであることから成る請求項１の収容ポ ケット付き帽子。 ５．前記ジッパーは前記被覆シート片に設けられて成る請求項４の収容ポケット 付き帽子。 ６．前記頭覆い部は後部位置に於いて頭覆い部の下縁が切り取られて一対の切り 取り端部を有する下向き開口部を有し、一対の前記切り取り端部の間に弾性バン ドが延設され、前記頭覆い部に於ける前記開口部より上方に位置する区域に前記 被覆シートが配設されていることから成る請求項１の収容ポケット付き帽子。