JPH104556A - 動きベクトル検出装置及び動きベクトル検出方法 - Google Patents

動きベクトル検出装置及び動きベクトル検出方法

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JPH104556A
JPH104556A JP15510696A JP15510696A JPH104556A JP H104556 A JPH104556 A JP H104556A JP 15510696 A JP15510696 A JP 15510696A JP 15510696 A JP15510696 A JP 15510696A JP H104556 A JPH104556 A JP H104556A
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motion vector
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prediction
motion
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JP15510696A
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English (en)
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Masahito Nonaka
雅人 野中
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Oki Electric Industry Co Ltd
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  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)
  • Color Television Systems (AREA)
  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 検出動きベクトルと真の動きとのずれを低減
し、雑音による動きベクトルのずれを軽減する動きベク
トル検出装置を提供する。 【解決手段】 動きベクトル検出装置10は、予測誤差
を基準とするベクトルの評価値を算出する評価演算器A
104と、予め推測される予測ベクトルと現在評価中の
ベクトルとのずれ(距離)を基にした重み付け係数を発
生する評価演算器B105と、評価演算器A104,B
105の出力を乗算する乗算器106と、乗算器106
の出力の最小値を検出する最小値検出器107と、最小
値が検出されたときのベクトルを保持するレジスタ10
8とを備える。予測誤差を基準とするベクトルの評価値
に対し、予め推測される予測ベクトルと現在評価中のベ
クトルとのずれ(距離)を元にした重み付け係数で重み
付けを行い、重み付け結果が最小となるベクトルを動き
ベクトルとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動画像圧縮におけ
る動き補償のベクトルを検出する動きベクトル検出装置
及び動きベクトル検出方法に係り、特に、フレーム間予
測における動き補償のための画像の動きベクル検出装置
及び動きベクトル検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】画像圧縮の国際標準としてJPEG(Jo
int Photograghic Expert Group)やMPEG(Moving
Picture Expert Group)がある。
【0003】MPEGは、MPEGI,MPEGII,M
PEGIVの3レベルの規格案が検討されている。MPE
GIでは、1.5Mbpsの通信回線で伝送できる動画
像圧縮を目的としており、おもにテレビ電話やテレビ会
議などで使用することが考えられている。MPEGIで
は、現行のNTSC方式のビデオ画像を320×240
ピクセルの解像度として扱い、1フレームを構成する2
フィールドのうち1フィールドのみのデータを用いる。
MPEGIIでは、10Mbpsを超える通信回線で伝送
できる圧縮が目標で、ISDNなどによる動画像伝送や
ディジタル・ビデオがターゲットとされている。そし
て、MPEGIVは、低ビットレートを対象としている。
【0004】MPEGの特徴は、DCT(Discrete Cos
ine Transform:離散コサイン変換)による静止画像圧
縮に加えて、時間軸方向の圧縮のためのフレーム間予測
処理を行なうことであるが、動画像圧縮の前提条件とし
てフレームのランダム・アクセスができること、早送り
による再生や巻戻し再生(逆方向)ができることがあげ
られている。したがって、MPEGにおけるフレーム間
予測は、前向きと後向きの両方向を採用している。MP
EGにあっても、基本的にはMC(動き補償)+DCT
を用いる。動き補償を行なうブロックサイズは16×1
6(但し8×8のモードもある)、DCTは8×8ブロ
ックに対して行なう。また、この動き補償は1/2画素
精度で行なう。1/2画素精度の動き補償は、予測に用
いる参照フレーム上において画素単位でずらした位置を
調べるのみならず、画素と画素の間の位置を補間によっ
て生成し、マッチングをとることによって行なう。
【0005】時間方向の予測を伴う動画像圧縮装置で
は、カメラのPANや被写体の移動による予測効率の低
下を軽減させるために、動き補償による予測を行なって
いる。この動き補償は、着目フレーム(符号化対象フレ
ーム)と参照フレーム(例えば、前フレーム)間で対象
領域の動きベクトルを検出し、参照フレームにおいて動
きベクトル分だけずらした位置を参照画素とし、これを
予測値として着目画素との差分(予測誤差)を伝送する
方法である。例えば、動き補償予測は予測元画像の動き
ベクトルを基に移動体の動きを予測し、原画像において
その動きを補償している。動き補償は16×16画素の
ブロック単位で前画像のそのブロックの位置の近傍で一
番差分が少ないところを探索し、それとの差分をとるこ
とによりさらに送らなければならないデータを削減する
という手法であり、動きベクトルを検出する手段として
一般に動き補償の対象となる部分画像の元の場所から一
定の範囲内をサーチし、最も誤差の少ない(すなわち、
最も近似度が高い)場所を検出し、これを予測信号とし
て用いるものである。
【0006】また、時間方向の予測を伴う通常の動画像
圧縮装置(CCITT H.261やMPEG.Vid
eo等)では、生成された動きベクトルを符号化する場
合、その付近の部分画像(通常は、1つ前に処理された
部分画像)の持つ動きベクトルとの差分をとり、その差
分のみを符号化している。
【0007】従来のこの種の動画像圧縮装置におけるM
C(動き補償)検出方法としては、例えば特開昭58−
107785号公報に開示されたものがある。
【0008】動画像の高能率符号化技術の一つに、上述
したフレーム間予測がある。フレーム間予測は、時間的
に接近した画像間には高い相関があるという性質を利用
した圧縮方法で、前画像と現画像の差分を伝送する方法
である。静止している画像の場合、前画像と現画像の差
分はほとんどないため符号化効率は非常に高くなるが、
動きのある画像では相関が少なくなり符号化効率は低下
する。このため、動き量及び方向(動きベクトル)を検
出し、これを用いて画像の一部または全部を動かすこと
で、2枚の画像間の相関を高くする方法が用いられてい
る。
【0009】動きベクトルの検出は、ブロックマッチン
グで行う方法が一般的である。ブロックマッチング方法
とは、現画像1フレームを複数のブロックに分割し、各
ブロックと前画像の同じ大きさのブロックとの類似性を
調べ、最も類似性の高いブロックとの位置関係を動きベ
クトルとして出力する方法である。ある1つの位置関係
に対する評価演算は、2つのブロック間で同じ位置にあ
る画素同士の差分の絶対値または自乗値をブロック内の
全ての画素に対し求め、これを累計することで行う。ブ
ロックサイズがΜライン×N画素の時、1本の試行ベク
トル(i,j)の演算は数1で示される。
【0010】
【数1】
【0011】この評価を、探索範囲内に存在する評価を
行うべき全てのベクトル(以下、試行ベクトルという)
について行い、最終的に数1に示す式のDi,jを最も小
さくする(i,j)を動きベクトルにしている。
【0012】すなわち、ここで求まる動きベクトルは、
現実に画像内に存在する動きを表すのではなく、フレー
ム間予測誤差を最も小さくするベクトルになる。このた
め、画像によっては雑音などの影響で、検出動きベクト
ルと実際の動きにずれが発生する。
【0013】このようなずれを、上記文献ではゼロベク
トル(0,0)に対する評価値を補正することで抑える
ようにしている。動画像中には背景など動きの発生しな
いブロックが存在する。静止しているはずの背景など
が、動き補償によって動くと視覚上大きな劣化になる。
このため、数1に示す式による評価値の最小値とゼロベ
クトルの評価値とを比較し、一定以上の差が現われない
ときにはゼロベクトルを動きベクトルとして出力するよ
うにしている。このようにすることで、ゼロベクトルを
選択する確率が高くなり、実際に動きがゼロのブロック
については、ずれを抑えることができる。
【0014】上記文献の方法において、ある値を持った
ベクトルの評価値を補正すると、動きがゼロでないブロ
ックについても適応できる。近傍に位置するブロック同
士は動きが類似する場合が多いため、あるブロックの動
きベクトルは隣接するブロックの動きベクトルと一致す
る可能性が高い。したがって、既に求まっている隣接ブ
ロックの動きベクトルを予測ベクトルとし、上記文献中
のゼロベクトルの代わりにすることで、動きのあるブロ
ックでも検出動きベクトルと実際の動きとのずれを抑え
ることが可能になる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の動きベクトル検出装置にあっては、以下に述
べるような問題点があった。
【0016】上述したように従来例では、あるブロック
での評価最小値と予測ベクトル(ゼロベクトル)の評価
値だけを比較することで、最終的な動きベクトルを決定
していた。このため、予測ベクトルと真の動きを表現す
るベクトルが一致する場合にのみ有効であり、真の動き
が予測ベクトルから少しずれたベクトルで表されるよう
な場合には最終的な比較対象に真の動きベクトルは含ま
れなくなる。すなわち、動画像において近傍に位置する
ブロックは動きが類似することが多いという特性の中
で、動きが一致する場合のみを対象としていた。以下、
具体的に説明する。
【0017】図5は物体の拡大が含まれる場合の隣接す
るブロックの動きを示す図である。この図5の物体の拡
大を含む動画像に示すように、動画像中の物体の動きに
拡大・回転が存在する場合、近傍ブロック同士の動きは
類似はするが一致はしない。予測ベクトルとして直前
(左に位置する)ブロックの動きベクトルを用いると、
実際の動きと予測ベクトルは一致しないため予測ベクト
ルの評価値は大きな値になってしまい、評価最小値をと
るベクトルを動きベクトルとして選択することになる。
このため、上記文献で述べられていた、雑音などの影響
で発生する検出動きベクトルと実際の動きのずれを補正
することができなくなり、画質劣化の低減ができなくな
るという問題点があった。
【0018】本発明は、検出動きベクトルと真の動きと
のずれを低減することができ、予測ベクトルが真の動き
と類似していれば、雑音による動きベクトルのずれを軽
減することができる動きベクトル検出装置及び動きベク
トル検出方法を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明に係る動きベクト
ル検出方法は、符号化対象フレームを所定のブロックに
分割し、各ブロックに対して前フレームの中から最も差
分が小さくなる位置を検出する動きベクトル検出方法に
おいて、予測誤差を基準とするベクトルの評価値に対
し、予め推測される予測ベクトルと現在評価中のベクト
ルとのずれ(距離)を元にした重み付け係数で、重み付
けを行い、重み付け結果が最小となるベクトルを動きベ
クトルとする。
【0020】また、予測ベクトルを複数にするようにし
た動きベクトル検出方法であってもよい。
【0021】また、動きベクトル検出装置は、符号化対
象フレームを所定のブロックに分割し、各ブロックに対
して前フレームの中から最も差分が小さくなる位置を検
出する動きベクトル検出装置において、予測誤差を基準
とするベクトルの評価値を算出する第1の評価演算手段
と、予め推測される予測ベクトルと現在評価中のベクト
ルとのずれ(距離)を基にした重み付け係数を発生する
第2の評価演算手段と、第1の評価演算手段の出力及び
第2の評価演算手段の出力を乗算する乗算手段と、乗算
手段の出力の最小値を検出する最小値検出手段と、最小
値が検出されたときのベクトルを保持するベクトル保持
手段とを備えて構成する。
【0022】また、第1の評価演算手段は、現画像デー
タ及び前画像データを基に、各ブロック間で同じ位置に
ある画素同士の差分の絶対値または自乗値をブロック内
の全ての画素に対し求めて累計することにより評価値を
算出するように構成してもよく、第2の評価演算手段
は、予測ベクトル及び試行ベクトルを基に、所定の演算
により重み付け係数を算出するように構成してもよい。
【0023】また、第2の評価演算手段は、予測ベクト
ルと試行ベクトルの水平成分同士の差分を求める第1の
加算器と、予測ベクトルと試行ベクトルの垂直成分同士
の差分を求める第2の加算器と、第1の加算器の出力の
自乗値を算出する第1の自乗回路と、第2の加算器の出
力の自乗値を算出する第2の自乗回路と、第1の自乗回
路の出力と第2の自乗回路の出力を加算する第3の加算
器と、第3の加算器出力に対応した評価値を出力するテ
ーブルとを備えたものであってもよい。
【0024】また、予測ベクトルは複数であり、複数の
予測ベクトルに対し演算処理を行い得るように構成して
もよい。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明に係る動きベクトル検出装
置及び動きベクトル検出方法は、動画像の動き検出予測
信号を用いる動画像蓄積装置等の動きベクトル検出装置
に適用することができる。
【0026】図1は本発明の第1の実施形態に係る動き
ベクトル検出装置の構成を示すブロック図である。図1
に示す動きベクトル検出装置は、1フレーム内を複数個
の矩形ブロックに分割し、各ブロックに対して他のフレ
ームとの比較によって画素データの動きを検出する動き
ベクトル検出装置に適用した例である。
【0027】図1において、動きベクトル検出装置10
は、現画像データ入力端子100、前画像データ入力端
子101、予測ベクトル入力端子102、試行ベクトル
入力端子103、評価演算器A104(第1の評価演算
手段)、評価演算器B105(第2の評価演算手段)、
乗算器106(乗算手段)、最小値検出器107(最小
値検出手段)、レジスタ108(ベクトル保持手段)及
び動きベクトル出力端子109から構成される。
【0028】上記現画像データ入力端子100は、現画
像データが入力される入力端子である。
【0029】上記前画像データ入力端子101は、前画
像データが入力される入力端子である。
【0030】上記予測ベクトル入力端子102は、予測
ベクトルの入力端子である。
【0031】上記試行ベクトル入力端子103は、入力
端子100,101の画像データの位置関係を示す試行
ベクトルの入力端子である。
【0032】上記評価演算器A104は、加算器及び絶
対値演算器から構成され、現画像データ入力端子100
及び前画像データ入力端子101に入力された画像デー
タに対して数1に示す式の演算を行い評価値を算出す
る。
【0033】上記評価演算器B105は、予測ベクトル
入力端子102及び試行ベクトル入力端子103に接続
され、入力されたベクトルデータを基に後述する数3に
示す式に従って重み付けパラメータの算出を行う演算器
である(図2参照)。
【0034】上記乗算器106は、評価演算器A104
の出力と評価演算器B105の出力を後述する数2に示
す式に従って演算する。
【0035】上記最小値検出器107は、内部に比較器
と仮最小値を記憶するレジスタを備え、乗算器106出
力の評価値を比較し、最小の値をとるときにホールドパ
ルスを出力する最小値検出器である。
【0036】上記レジスタ108は、D−フリップフロ
ップ(FF)から構成され、最小値検出器107出力の
パルスを用いて、試行ベクトル入力端子103からの試
行ベクトルを保持する。
【0037】上記動きベクトル出力端子109は、レジ
スタ108に蓄えられている試行ベクトルを動きベクト
ルとして出力する出力端子である。
【0038】図2は上記評価演算器B105の構成を示
すブロック図である。
【0039】図2において、評価演算器B105は、加
算器300,301(第1の加算器,第2の加算器)、
自乗回路302,303(第1の自乗回路,第2の自乗
回路)、加算器304(第3の加算器)、テーブル30
5及び評価値B出力端子306から構成される。
【0040】上記加算器300は、予測ベクトル入力端
子102及び試行ベクトル入力端子103に接続され、
予測ベクトルと試行ベクトルの水平成分同士の差分を求
める加算器である。
【0041】上記加算器301は、予測ベクトル入力端
子102及び試行ベクトル入力端子103に接続され、
予測ベクトルと試行ベクトルの垂直成分同士の差分を求
める加算器である。
【0042】上記自乗回路302は、加算器300の出
力の自乗値を求める自乗回路である。
【0043】上記自乗回路303は、加算器301の出
力の自乗値を求める自乗回路である。
【0044】上記加算器304は、自乗回路302の出
力と自乗回路303の出力を加算する加算器である。
【0045】上記テーブル305は、ROΜで構成さ
れ、加算器304出力に対応した評価値Bを出力するテ
ーブルである。テーブル305の出力は評価値B出力端
子30から出力される。
【0046】ここで、上記自乗回路302,303及び
加算器304の機能は、テーブル305の中に含めるこ
とも可能であるが、テーブル305への入力ビット数が
多くなるため、本実施形態では分けている。
【0047】このように、本実施形態に係る動きベクト
ル検出装置10は、予測誤差を基準とするベクトルの評
価値を算出する評価演算器A104と、予め推測される
予測ベクトルと現在評価中のベクトルとのずれ(距離)
を基にした重み付け係数を発生する評価演算器B105
と、評価演算器A104,B105の出力を乗算する乗
算器106と、乗算器106の出力の最小値を検出する
最小値検出器107と、最小値が検出されたときのベク
トルを保持するレジスタ108とを備え、さらに、評価
演算器B105は、予測ベクトルと試行ベクトルの水平
成分同士の差分を求める加算器300と、予測ベクトル
と試行ベクトルの垂直成分同士の差分を求める加算器3
01と、加算器300の出力の自乗値を算出する自乗回
路302と、加算器301の出力の自乗値を算出する自
乗回路303と、自乗回路302の出力と自乗回路30
3の出力を加算する加算器304と、加算器304出力
に対応した評価値を出力するテーブル305とを備えた
構成となっている。
【0048】特に、従来例の構成に比べると、評価演算
器B105,乗算器106が追加された点が大きな違い
となっている。なお、従来例では最小値検出器におい
て、予測ベクトルの評価値と求められた評価最小値とを
比較することになっていた。
【0049】次に、上述のように構成された動きベクト
ル検出装置10の動作を説明する。
【0050】本実施形態に係る動きベクトル検出装置
は、ベクトルの評価の際に予測ベクトルとの距離を重み
付けパラメータとして用いることを特徴とするものであ
る。
【0051】予測ベクトルについては前記数1に示す式
の計算結果をそのまま評価値とし、予測ベクトルから離
れるに従い計算結果が大きくなるような重み付けを行
う。
【0052】数2及び数3にその一例を示す。
【0053】
【数2】
【0054】
【数3】
【0055】ここで、αは重み付けパラメータ、SV
x,SVyはそれぞれ予測ベクトルの水平,垂直成分の
値、Vx,Vy,は試行ベクトルの水平,垂直成分の値
である。また、aは距離の大きさに対するαの大きさ
(強さ)を決めるパラメータ(定数)である。本実施形
態では、Dsを最小とするベクトルを動きベクトルにす
る。
【0056】数3に示す式では、評価すべきベクトルと
予測ベクトルの距離を元にした重み付けパラメータαの
算出を行い、数2に示す式では、αと評価値Dの乗算を
行う。予測ベクトルと評価中のベクトル(試行ベクト
ル)が一致すると、αは「1」になり、評価値DsはD
と同じ値になる。予測ベクトルと試行ベクトルの距離が
離れるに従い、αの値は大きくなり評価結果も数1に示
す式の評価値より大きくなっていく。ここで、αの値に
はある程度の制限を設け、一定距離以上離れた場合に
は、それ以上αの値を増加させないようにする。
【0057】以下、動きベクトル検出装置10の動作に
ついて図1及び図2を参照して詳細に説明する。
【0058】現画像データ入力端子100からは現フレ
ーム画像データ、前画像データ入力端子101からは現
フレーム画像データより時間的に1フレーム前のデー
タ、すなわち前フレーム画像データが、ベクトル検出を
行うブロック単位に入力される。
【0059】また、前フレームデータは試行ベクトルを
用いて動き補償されたものが入力される。これらのデー
タはそのまま評価演算器Α104に入力され、ここで前
記数1に示す式の評価演算を行う。
【0060】すなわち、評価演算器A104では、2種
類の画像データの差分絶対値または差分自乗値を求め、
これをブロック内の全ての画素について累計する。
【0061】一方、予測ベクトル入力端子102から
は、隣接ブロックにおける動きベクトルなどから推測さ
れる予測ベクトルが入力される。また同時に、現在入力
されている画像データ入力端子100,101の2種類
の画像データの位置関係を示す試行ベクトルが試行ベク
トル入力端子103から入力される。これらのベクトル
データは評価演算器B105に入力され、ここで前記数
3に示す式の演算を行う。
【0062】以下、図2に示す評価演算器B105の動
作を説明する。
【0063】評価演算器B105では、最初に予測ベク
トルと試行ベクトル間の距離を求める。
【0064】まず、入力された2種類のベクトルを水平
・垂直成分に分け、それぞれの成分について予測ベクト
ルと試行ベクトルの差を加算器300,301で求め
る。次いで、それぞれの差分結果を自乗回路302,3
03にて自乗値にする。加算器304で2系統の自乗値
出力を加算することで、両ベクトルの距離が得られる。
【0065】この距離情報を元に、テーブル305で重
み付けパラメータαを算出する。テーブル305では、
前記数3に示す式における「平方根の計算」,「1の加
算」と「aによる除算」、及び「αの最大値の制限」を
行い、最終的なαを評価値B出力端子306より出力す
る。
【0066】これらの演算はロジック回路でも実現でき
るが、入力距離情報の種類が少ないため本実施形態では
テーブル(ROΜ)で実現している。
【0067】図1に戻って、乗算器106では、以上の
ようにして得られた距離情報を元にしたパラメータαと
評価演算器A104出力の数1に示す式の演算による評
価値を乗算する。すなわち、数2に示す式の演算を行
う。
【0068】ここで、距離による重み付けがなされた評
価値は、最小値検出器107に入力される。最小値検出
器107では、乗算器106出力の新たな評価値と、最
小検出器107内にある評価値保持のためのレジスタの
内容(過去に調べた試行ベクトル中の評価最小値)とを
比較する。新たな評価値の方がより小さいと判断する
と、内部レジスタの値を新たな評価値に更新し、レジス
タ108に最小値検出パルスを送出する。逆に、内部レ
ジスタの値の方が小さいと判定すると、内部レジスタの
更新等は行わない。レジスタ108では、最小値検出パ
ルスが入力された時の試行ベクトルを、仮の動きベクト
ルとして保持する。
【0069】以上の動作がある1個の試行ベクトルに対
する評価演算になる。同様に、次の試行ベクトルの評価
値が乗算器106より出力されると、再び内部レジスタ
の値との比較を行い、その結果に応じて内部レジスタ及
びレジスタ108の記憶内容を更新していく。
【0070】このような動作を、動きベクトル探索範囲
内に存在する全ての試行ベクトルに対して繰り返し行う
ことで、評価終了時にはレジスタ108に最も小さな評
価値をとる試行ベクトルが保持されていることになる。
この値が動きベクトル出力端子109から動きベクトル
として出力される。
【0071】以上説明したように、第1の実施形態に係
る動きベクトル検出装置10は、予測誤差を基準とする
ベクトルの評価値を算出する評価演算器A104と、予
め推測される予測ベクトルと現在評価中のベクトルとの
ずれ(距離)を基にした重み付け係数を発生する評価演
算器B105と、評価演算器A104,B105の出力
を乗算する乗算器106と、乗算器106の出力の最小
値を検出する最小値検出器107と、最小値が検出され
たときのベクトルを保持するレジスタ108とを備え、
符号化対象フレームを所定のブロックに分割し、各ブロ
ックに対して前フレームの中から最も差分が小さくなる
位置を検出する動きベクトル検出方法において、予測誤
差を基準とするベクトルの評価値に対し、予め推測され
る予測ベクトルと現在評価中のベクトルとのずれ(距
離)を元にした重み付け係数で、重み付けを行い、重み
付け結果が最小となるベクトルを動きベクトルとするよ
うにしているので、検出動きベクトルと真の動きとのず
れを低減することができ、予測ベクトルが真の動きと類
似している場合には、雑音による動きベクトルのずれを
軽減することができる。
【0072】すなわち、第1の実施形態に係る動きベク
トル検出装置では、動き補償フレーム間予測における動
きベクトルの検出において、一般に行なわれている絶対
誤差の累計による試行ベクトルの評価に加えて、予め予
想される予測ベクトルと試行ベクトルとの距離を元にし
た重み付けパラメータを用いている。従来方法では予測
ベクトルと真の動きが一致しない場合は、検出動きベク
トルと真の動きとのずれを低減することができなかっ
た。これに対して、本方法では、予測ベクトルの近くの
ベクトルは重み付けパラメータにより動きベクトルとし
て選択され易くなるために、予測ベクトルが真の動きと
類似していれば、雑音による動きベクトルのずれを軽減
することが可能になる。
【0073】
【表1】
【0074】表1は、本実施形態と前記特開昭58−1
07785号公報に記載されている方法(従来方法1)
と予測ベクトルを用いない方法(従来方法2)のシミュ
レーション結果を示したものである。
【0075】シミュレーションは、標準画像であるMiss
America(0〜99frame)を使用し、動画像の符号化
アリゴリズムとしてはH.261に準拠を使用してい
る。この中で動きベクトル検出アルゴリズムを上記方法
に対応したものに変更している。
【0076】符号化のフレームレートは10Hz、ビッ
トレートは64kbpsである。1フレームの画像に与
えられる符号量が平均で6.4kbitになるように量
子化制御を行なっているため、評価は量子化ステップサ
イズ(1フレームの平均)の大きさで行なっている。量
子化ステップサイズQの値が小さくなるほど、視覚的な
劣化が少ないといえる。
【0077】本実施形態の方法では、数3に示す式のパ
ラメータαを112とし、重み付けパラメータαは1.
1以下になるように制限している。従来方法1では、予
測ベクトルの評価値と評価最小値との差が5%以下な
ら、予測ベクトルを動きベクトルとして出力するように
制御している。また両方法共、直前のブロックの動きベ
クトルを予測ベクトルとしている。
【0078】表1に示すように、本実施形態の方法では
従来方法に比べ、より小さい量子化ステップサイズが得
られる。100フレームの平均では、本方法が「17.
66」、従来方法1が「17.72」、従来方法2が
「17.83」となり、本方法が最も小さな量子化ステ
ップサイズを得ている。
【0079】以上のように、本方法を動画像符号化にお
ける動きベクトル検出に使用することで画質劣化の改善
が可能である。
【0080】また、本方法は、従来の動きベクトル検出
回路に、前記評価演算器B105及び乗算器106を追
加するだけで実現することができ、ハードウェア上の負
担増加が少ない構成となっている。
【0081】上述した第1の実施形態では、予測ベクト
ルが1個の場合について説明しているが、予測ベクトル
が複数あってもよく予測ベクトルを複数(2個)にした
場合について第2の実施形態で述べる。
【0082】図3は本発明の第2の実施形態に係る動き
ベクトル検出装置の評価演算器の構成を示すブロック図
である。なお、本実施形態に係る動きベクトル検出装置
の説明にあたり図1に示す動きベクトル検出装置と同一
構成部分には同一符号を付して重複部分の説明を省略す
る。
【0083】第2の実施形態の全体構成は基本的に図1
と同じであるが、図3に示される評価演算器B105内
で複数の距離情報を扱っている点が異なる。また、動画
像中には背景など静止部分が多く含まれるため、この例
では、ゼロベクトル(0,0)を2個目の予測ベクトル
としている。したがって、試行ベクトルと2番目の予測
ベクトルとの差分は計算する必要がなく、そのための回
路が含まれていない。
【0084】図3において、評価演算器B105は、複
数の予測ベクトルに対応した評価演算器であり、加算器
400,401、自乗回路402,403、加算器40
4、自乗回路405,406、加算器407、テーブル
408及び評価値B出力端子409から構成される。ま
た、102,103はそれぞれ予測ベクトルと試行ベク
トルの入力端子である。
【0085】上記加算器400,401は、前記加算器
300,301と同様に予測ベクトルと試行ベクトルの
水平または垂直成分同士の差分を求める加算器である。
この例では、2番目の予測ベクトルをゼロベクトル固定
としているが、2番目の予測ベクトルを1番目の予測ベ
クトルと同様に外部から入力する場合は、予測ベクトル
入力端子のビット幅を増やし、ここから入力される2番
目の予測ベクトルと試行ベクトルの差分を計算する加算
器を水平・垂直成分に対し各1個(計2個)追加すれば
よい。
【0086】上記自乗回路402,403は、加算器4
00,401の出力の自乗値を求める自乗回路である。
【0087】上記加算器404は、自乗回路402の出
力と自乗回路403の出力を加算する。
【0088】上記自乗回路405,406は、試行ベク
トル入力端子に入力される試行ベクトル出力の自乗値を
求める自乗回路である。
【0089】上記加算器407は、自乗回路405の出
力と自乗回路406の出力を加算する。
【0090】上記テーブル408は、2個の加算器40
4,407の出力に対応した重み付けパラメータを出力
するテーブルである。テーブル408は、前記図2のテ
ーブル305と同様にROΜで構成され、その出力は評
価値B出力端子409に出力される。
【0091】次に、上述のように構成された動きベクト
ル検出装置の動作を説明する。
【0092】第2の実施形態にあっても第1の実施形態
と同様に、現画像データ入力端子100からは現フレー
ム画像データ、前画像データ入力端子101からは試行
ベクトルを用いて動き補償した前フレーム画像データが
入力される。
【0093】評価演算部A104では、これらのデータ
を用いて前記数1に示す式の評価演算を行い、評価結果
つまり2種類の画像データの絶対誤差の累計値を出力す
る。
【0094】予測ベクトル入力端子102からは予測ベ
クトルが、試行ベクトル入力端子103からは試行ベク
トルが入力される。これらのベクトルデータは図3の評
価演算器B105に入力され、ここで前記数3に示す式
に従った演算を行う。
【0095】以下、図3に示す評価演算器B105の動
作を説明する。
【0096】第2の実施形態における評価演算器B10
5でも、最初に予測ベクトルと試行ベクトル間の距離を
求める。
【0097】まず、両ベクトルの水平・自直成分それぞ
れについての差分を加算器400,401で求める。次
いで、その差分結果を自乗回路402,403により自
乗値にする。同時に、試行ベクトルとゼロベクトル(2
番目の予測ベクトル)との差分、すなわち試行ベクトル
の水平・垂直成分を自乗回路405,406で自乗す
る。
【0098】加算器404では、自乗回路402,40
3出力を、加算器407では自乗回路405,406の
出力を加算することで、1番目の予測べクトル及び2番
目の予測ベクトルと試行ベクトルとの距離情報を得る。
【0099】これを元に、テーブル408で前記数3に
示す式の「平方根の計算」,「1の加算」と「aによる
除算」、及び「αの最大値の制限」を行い、最終的なα
を評価値B出力端子409より出力する。
【0100】テーブル408では、第1の実施形態のテ
ーブル305に加えて、2種類の距離情報の融合という
機能を持つ。融合にはさまざまな方法が考えられるが、
どちらか小さい方の距離情報のみ使ってパラメータαを
算出するのが簡単である。以上のようにして得られた重
み付けパラメータαには、2個の予測ベクトルの情報が
含まれていることになる。
【0101】以降の処理は第1の実施形態と同じであ
る。すなわち、図1の乗算器106ではαと評価演算器
A104出力の評価値を演算する。最小値検出器107
では、距離による重み付けがなされた評価値と内部レジ
スタの内容(現在までの評価最小値)とを比較し、新た
に入力された評価値の方が小さいと判定すると、内部レ
ジスタの値を新たな評価値に更新し、レジスタ108に
最小値検出パルスを送出する。レジスタ108では、最
小値検出パルスが入力された時の試行ベクトルを仮の動
きベクトルとして保持する。
【0102】このような動作を繰り返すことで、より小
さな評価値をとる試行ベクトルがレジスタ108に保持
されていくことになる。最終的にレジスタ108に残っ
たベクトルを動きベクトル出力端子109から動きベク
トルとして出力し、1個のブロックに対する動きベクト
ル検出を終了する。
【0103】このように、第2の実施形態に係る動きベ
クトル検出装置では、動きベクトル検出装置の評価演算
器B105において予測ベクトルを複数個にすること
で、より実際の動きと検出動きベクトルのずれを軽減す
ることができる。
【0104】図4は移動物体の輪郭の動きを示す図であ
り、この図を参照して本実施形態の効果をより詳細に説
明する。
【0105】ブロック単位の動きベクトル検出では、移
動物体の大きさがブロックの大きさより小さい場合、ブ
ロック内に複数の動きが存在することになる。図4にお
いて○を含む領域に注目すると、動きはないといえる。
一方、●を含む領域で考えると左下に向かう動きがあ
る。ベクトル検出単位であるブロックの形状と移動物体
の形状が一致しない限り、移動物体の輪郭部分には静止
している部分と移動物体の2つの動きが存在する。この
場合、ブロック単位の動きベクトル検出ではブロック内
の2つの動きを1個の動きベクトルで表現することにな
るため、正確な動きの表現ができなくなってしまう。
【0106】予測ベクトルを使用しない動きベクトル検
出では、単純に予測誤差の小さいものを動きべクトルと
するため、図4の背景(静止部)又は移動物体(移動
部)の動きを表すとは限らない。静止部、移動部のどち
らのベクトルを選んでもマッチングしない画素が発生す
るため、単一の動きしか存在しないブロックに比べる
と、前記数1に示す式で算出される評価値は大きな値と
なる。このため、静止部、移動部のどちらにも関係しな
いベクトルを動きベクトルにする可能性が高くなり、画
質劣化、及び符号化効率の低下の原因となっていた。
【0107】第1の実施形態では、予測ベクトルが1個
であったため、静止または移動部の片方の動きのみを予
想されるベクトルとして使うことになっていたが、第2
の実施形態では、複数の予測ベクトルの入力を可能にし
たため、上述の移動物体の輪郭部の動きを静止部または
移動部のどちらかに一致させ易くなり、どちらにも関係
しないベクトルを動きベクトルにする場合に比べ、画質
劣化を抑えることができる。
【0108】ここで、第1の実施形態及び第2の実施形
態では、評価演算器B105内での重み付けパラメータ
αの生成を、前記数3に示す式によって行なってるが、
予測べクトルと試行ベクトルの間の距離情報を元にする
ものであれば、異なる算出方法でも差し支えない。一例
として、数4に示す式のような、前記数3に示す式の自
乗演算を絶対値演算に置き換えた方法が考えられる。
【0109】
【数4】
【0110】自乗演算を行うには、図2及び図3に示し
たような自乗回路が必要になる。自乗回路は、乗算器ま
たはROΜ等のテーブルを使うことで実現され、加算器
と比べると大きな回路規模(5〜10倍)になってしま
う。絶対値演算は加算で実現できるため、絶対値演算に
置き換えることで回路規探の削減が可能である。この場
合、自乗距離を使用することになる。自乗回路を使う場
合と比較すると、誤差が発生するが、実際の使用にあた
っては問題にならない。
【0111】なお、上記各実施形態では動きベクトル検
出方法を、例えばMPEGアルゴリズムに基づく動画像
圧縮装置に適用してもよいが、勿論これには限定され
ず、動き補償を用いるものであれば全ての装置に適用可
能であることは言うまでもない。
【0112】さらに、上記動きベクトル検出装置、評価
演算器を構成する回路や部材の数、種類などは前述した
実施形態に限られないことは言うまでもなく、ソフトウ
ェア(例えば、C言語)により実現するようにしてもよ
い。
【0113】
【発明の効果】本発明に係る動きベクトル検出方法で
は、符号化対象フレームを所定のブロックに分割し、各
ブロックに対して前フレームの中から最も差分が小さく
なる位置を検出する動きベクトル検出方法において、予
測誤差を基準とするベクトルの評価値に対し、予め推測
される予測ベクトルと現在評価中のベクトルとのずれ
(距離)を元にした重み付け係数で、重み付けを行い、
重み付け結果が最小となるベクトルを動きベクトルとし
ているので、予測ベクトルの近くのベクトルは重み付け
パラメータにより動きベクトルとして選択され易くな
り、予測ベクトルが真の動きと類似していれば、雑音に
よる動きベクトルのずれを軽減することができる。
【0114】本発明に係る動きベクトル検出装置では、
予測誤差を基準とするベクトルの評価値を算出する第1
の評価演算手段と、予め推測される予測ベクトルと現在
評価中のベクトルとのずれ(距離)を基にした重み付け
係数を発生する第2の評価演算手段と、第1の評価演算
手段の出力及び第2の評価演算手段の出力を乗算する乗
算手段と、乗算手段の出力の最小値を検出する最小値検
出手段と、最小値が検出されたときのベクトルを保持す
るベクトル保持手段とを備えて構成しているので、検出
動きベクトルと真の動きとのずれを低減することがで
き、予測ベクトルが真の動きと類似している場合には、
雑音による動きベクトルのずれを軽減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1の実施形態に係る動きベ
クトル検出装置及び動きベクトル検出方法の構成を示す
ブロック図である。
【図2】上記動きベクトル検出装置の評価演算器の構成
図である。
【図3】本発明を適用した第2の実施形態に係る動きベ
クトル検出装置及び動きベクトル検出方法の評価演算器
の構成図である。
【図4】上記動きベクトル検出装置の移動物体の輪郭の
動きを説明するための図である。
【図5】上記動きベクトル検出装置の物体の拡大が含ま
れる場合の隣接するブロックの動きを説明するための図
である。
【符号の説明】
10 動きベクトル検出装置、100 現画像データ入
力端子、101 前画像データ入力端子、102 予測
ベクトル入力端子、103 試行ベクトル入力端子、1
04 評価演算器A(第1の評価演算手段)、105
評価演算器B(第2の評価演算手段)、106 乗算器
(乗算手段)、107 最小値検出器(最小値検出手
段)、108 レジスタ(ベクトル保持手段)、109
動きベクトル出力端子、300,301,304 加
算器(第1の加算器,第2の加算器,第3の加算器)、
302,303 自乗回路(第1の自乗回路,第2の自
乗回路)、305,408 テーブル、306,409
評価値B出力端子、400,401,404,407
加算器、402,403,405,406 自乗回路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 符号化対象フレームを所定のブロックに
    分割し、各ブロックに対して前フレームの中から最も差
    分が小さくなる位置を検出する動きベクトル検出方法に
    おいて、 予測誤差を基準とするベクトルの評価値に対し、予め推
    測される予測ベクトルと現在評価中のベクトルとのずれ
    を元にした重み付け係数で、重み付けを行い、重み付け
    結果が最小となるベクトルを動きベクトルとすることを
    特徴とする動きベクトル検出方法。
  2. 【請求項2】 前記予測ベクトルを複数にするようにし
    たことを特徴とする請求項1記載の動きベクトル検出方
    法。
  3. 【請求項3】 符号化対象フレームを所定のブロックに
    分割し、各ブロックに対して前フレームの中から最も差
    分が小さくなる位置を検出する動きベクトル検出装置に
    おいて、 予測誤差を基準とするベクトルの評価値を算出する第1
    の評価演算手段と、 予め推測される予測ベクトルと現在評価中のベクトルと
    のずれを基にした重み付け係数を発生する第2の評価演
    算手段と、 前記第1の評価演算手段の出力及び前記第2の評価演算
    手段の出力を乗算する乗算手段と、 前記乗算手段の出力の最小値を検出する最小値検出手段
    と、 前記最小値が検出されたときのベクトルを保持するベク
    トル保持手段とを備えたことを特徴とする動きベクトル
    検出装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の評価演算手段は、現画像デー
    タ及び前画像データを基に、各ブロック間で同じ位置に
    ある画素同士の差分の絶対値または自乗値をブロック内
    の全ての画素に対し求めて累計することにより評価値を
    算出するようにしたことを特徴とする請求項3記載の動
    きベクトル検出装置。
  5. 【請求項5】 前記第2の評価演算手段は、予測ベクト
    ル及び試行ベクトルを基に、所定の演算により重み付け
    係数を算出するようにしたことを特徴とする請求項3記
    載の動きベクトル検出装置。
  6. 【請求項6】 前記第2の評価演算手段は、 予測ベクトルと試行ベクトルの水平成分同士の差分を求
    める第1の加算器と、 予測ベクトルと試行ベクトルの垂直成分同士の差分を求
    める第2の加算器と、 前記第1の加算器の出力の自乗値を算出する第1の自乗
    回路と、 前記第2の加算器の出力の自乗値を算出する第2の自乗
    回路と、 前記第1の自乗回路の出力と前記第2の自乗回路の出力
    を加算する第3の加算器と、 前記第3の加算器出力に対応した評価値を出力するテー
    ブルとを備えたことを特徴とする請求項3又は5の何れ
    かに記載の動きベクトル検出装置。
  7. 【請求項7】 前記予測ベクトルは複数であり、複数の
    予測ベクトルに対し演算処理を行い得るように構成した
    ことを特徴とする請求項3、5又は6の何れかに記載の
    動きベクトル検出装置。
JP15510696A 1996-06-17 1996-06-17 動きベクトル検出装置及び動きベクトル検出方法 Withdrawn JPH104556A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013514714A (ja) * 2009-12-16 2013-04-25 エレクトロニクス アンド テレコミュニケーションズ リサーチ インスチチュート 適応的映像符号化装置及び方法

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