JPH1043699A

JPH1043699A - クリーナ

Info

Publication number: JPH1043699A
Application number: JP22069296A
Authority: JP
Inventors: Shunji Hayashi; 俊二林; Takumi Aoki; 拓実青木; Hiroshi Uzawa; 啓宇澤
Original assignee: Shinko Co Ltd
Current assignee: Shinko Co Ltd
Priority date: 1996-08-02
Filing date: 1996-08-02
Publication date: 1998-02-17

Abstract

(57)【要約】【課題】除塵用のクリーナに於て、凹凸等のある複雑
な立体形状の物体に付着した塵を局部的に除去できるよ
うにする。【解決手段】ペンシル型クリーナヘッド１と、クリー
ナヘッド１に接続される可撓バキューム管及び可撓エア
ー供給管と、可撓バキューム管に連結される携帯用エア
ー吸引機と、を備える。クリーナヘッド１は、先端部に
て開口するエアー吸入口４と、先端側から見てエアー吸
入口４の中央部に位置するように配設される超音波エア
ー噴出ノズル５と、超音波エアー噴出ノズル５へのエア
ー送り状態と停止状態とに切換え可能なスイッチ機構６
と、を有する。エアー吸入口４から常時エアーを吸入す
るように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、クリーナに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、物体の表面に付着した塵（パーチ
クル）を除去するためのクリーナ（除塵装置）として
は、例えば、実開平５− 80573号に開示されたクリーナ
が公知であった。そのクリーナは、図６に示すように、
矢印ａ方向に走行するシート状のワークｂの上方に、走
行方向に直交する方向に固定状に配設される除塵ヘッド
ｍを備えていた。即ち、プラスチックフィルム工場や製
紙工場等に設置される大型のものであって、その除塵ヘ
ッドｍは、水平方向に長い角筒状のケーシングｃ内を仕
切壁ｄにて下流側のエアー排出室ｅと上流側のエアー吸
入室ｆとに分けて、エアー排出室ｅの底部に超音波発生
器ｇを設けると共にその超音波発生器ｇの下方に超音波
エアーを発生するスリット状の噴出ノズルｈを開設し、
かつ、エアー吸入室ｆの底壁部にスリット状の吸引ノズ
ルｉを開設したものであった。

【０００３】この装置を使用してワークｂに付着した塵
ｊ…を除去するには、塵ｊ…が付着したワークｂの表面
に噴出ノズルｈから超音波エアーを斜め下方へ噴出し、
その超音波ｋといわゆるエアーナイフとの相乗効果によ
り、塵ｊ…をワークｂから剥離させ、そのエアーと塵ｊ
…を吸引ノズルｉからエアー吸入室ｆ内に吸入してい
た。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のような
従来のクリーナでは、容積が大き過ぎて、手動で取扱い
に不便であり、かつ、箱体や電子部品等の表面に凹凸が
ある複雑な形状の物体に付着した塵を局部的・集中的に
除去することはできなかった。

【０００５】そこで、本発明は、上述の問題を解決し
て、小型で手動で取扱いが容易であって、物体表面に付
着した塵を局部的・集中的に除去することができ、凹凸
等のある複雑な形状の物体に付着した塵の除去に対応で
きるクリーナを提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明に係るクリーナは、先端部にて開口するエア
ー吸入口と、先端側から見て該エアー吸入口の中央部に
位置するように配設される超音波エアー噴出ノズルと、
該超音波エアー噴出ノズルへのエアー送り状態と停止状
態とに切換え可能なスイッチ機構と、を有するペンシル
型クリーナヘッドを備え、該クリーナヘッドに、上記エ
アー吸入口に連通する可撓バキューム管と、上記超音波
エアー噴出ノズルに連通する可撓エアー供給管を、連結
し、さらに、上記クリーナヘッドのエアー吸入口から常
時エアーを吸入するように構成したものである。

【０００７】なお、クリーナヘッドの長さ寸法をＬとし
たときに、70mm≦Ｌ≦ 180mmとするのが好ましい。特
に、90mm≦Ｌ≦ 160mmとするのが望ましい。また、可撓
バキューム管の基端部が携帯用エアー吸引機に連結され
て、全体が携帯可能な大きさに構成されているのが望ま
しい。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、図示の実施の形態に基き本
発明を詳説する。

【０００９】図１は本発明に係るクリーナの実施の一形
態を示し、このクリーナは、物体の表面に付着した塵
（パーチクル）を除去するためのものであり、人の手で
持って操作するペンシル型クリーナヘッド１と、そのク
リーナヘッド１に先端部が連結される可撓バキューム管
２と、その可撓バキューム管２の基端部に連結される携
帯用エアー吸引機３と、を備えている。

【００１０】携帯用エアー吸引機３は、エアー吸引用の
ポンプ等が内蔵されたケーシング26と、そのケーシング
26に取付けられた肩掛け用のベルト27と、電源用コード
28と、を備え、ベルト27を肩に掛けてクリーナ全体を持
ち運ぶことができるように構成されている。つまり、可
撓バキューム管２の基端部が携帯用エアー吸引機３に連
結されて、全体が携帯可能な大きさに構成されている。
なお、クリーナヘッド１には、後述の超音波エアー噴出
ノズルにエアーを供給するための可撓エアー供給管29が
接続される。

【００１１】しかして、図２に示すように、ペンシル型
クリーナヘッド１は、先端に先細のテーパ部７ａとその
先の小開口部７ｂとを有する断面円形のペンシル型外筒
体７と、その外筒体７の内部に挿入状に配設されると共
に内部がエアー供給路12とされるエアー供給細管８ａ，
８ｂと、先端側のエアー供給細管８ｂの最先端部に付設
される超音波エアー噴出ノズル５と、その超音波エアー
噴出ノズル５へのエアー送り状態と停止状態とに切換え
可能なスイッチ機構６と、を有している。

【００１２】ペンシル型外筒体７の内周面とエアー供給
細管８ａ，８ｂの外周面との間には、所定寸法のクリア
ランスＣが設けられ、そのクリアランスＣに相当する空
隙部が、図外の可撓バキューム管２に連通連結されるエ
アー吸入路11とされる。

【００１３】また、超音波エアー噴出ノズル５は、ノズ
ル本体９と、その内部に設けられる超音波発生器10と、
から成る。ここで、超音波発生器10とは、エアーを高速
で通すと超音波を発生するもののことをいう。また、超
音波エアー噴出ノズル５は、先端側から見てエアー吸入
口４の中央部に位置するように配設される。つまり、外
筒体７の先端の開口端縁と超音波エアー噴出ノズル５と
の間がエアー吸入口４とされる。

【００１４】さらに、超音波エアー噴出ノズル５は、外
筒体７の先端よりも基端側に配設される。即ち、超音波
エアー噴出ノズル５は外筒体７の先端部の内側に隠れる
ように収納される。なお、超音波エアー噴出ノズル５の
先端縁と外筒体７の先端縁との間の間隔寸法Ｅは、１mm
〜８mm、望ましくは、２mm〜５mmに設定される。なお、
間隔寸法Ｅを１mmよりも小さくすると、超音波エアーの
勢いが強くなり過ぎて除塵の際に塵が外部に飛散してし
まう。また、間隔寸法Ｅを８mmよりも大きくすると超音
波エアーの勢いが小さくなり過ぎて除塵作用が低下す
る。

【００１５】また、エアー吸入口４から常時エアーを吸
入するように構成する。即ち、このクリーナの作動中は
常時エアー吸引機３が駆動して常に所定流量のエアーが
エアー吸入口４から吸引される。なお、その所定流量と
しては、例えば、約１ｍ³ ／min とするのが好ましい。
そのようにすれば、除塵の際に塵が外部に飛散しない。

【００１６】また、スイッチ機構６は、外筒体７に基部
を中心として揺動可能に取付けられるスイッチ部材13
と、外筒体７内に於て２本のエアー供給細管８ａ，８ｂ
の間に介装される弁14と、から構成される。

【００１７】これを詳しく説明すると、図３と図４に示
すように、スイッチ機構６のスイッチ部材13は、基端部
が外筒体７に固着される弾性板片15と、その弾性板片15
の中途部の内面側に突設される押圧用突部16と、から成
る。外筒体７には、その押圧用突部16が挿入される貫孔
17を貫設する。

【００１８】また、弁14は、エアー供給細管８ａ，８ｂ
に連通連結される流入路18と流出路19を有すると共にそ
の流入路18と流出路19の間にスプール収納室20を有する
ボディ21と、そのボディ21のスプール収納室20に軸方向
へスライド自在に収納されると共に上記流入路18と流出
路19を連通連結する周方向溝22を外周面に有するスプー
ル23と、ボディ21のスプール収納室20に収納されると共
に弁が閉じるような軸方向にスプール23を常時弾発的に
付勢する圧縮ばね24と、から成る。そして、スプール23
の外端部25がボディ21の外部に突出し、その外端部25に
スイッチ部材13の押圧用突部16が当接可能とする。

【００１９】なお、基端側（上流側）のエアー供給細管
８ａの基端部には、図１に示した可撓エアー供給管29が
連通連結され、０〜８kgf ／cm² （ゲージ圧）の所定圧
の圧縮エアーが供給される。なお、その圧縮エアーの所
定圧を、４〜７kgf ／cm² （ゲージ圧）程度に設定する
のが特に好ましい。

【００２０】しかして、通常は、図３に示すように、弁
14のボディ21内の圧縮ばね24の弾発付勢力により、弁が
閉じる軸方向位置にスプール23が保持される。これによ
り、スプール23の内端部近傍の外周面にて、ボディ21の
流入路18の内端開口部と流出路19の内端開口部が封鎖さ
れ、エアー供給細管８ａ，８ｂ内をエアーが流れない。

【００２１】また、図４に示すように、弁14のボディ21
内の圧縮ばね24の弾発付勢力に抗して、スイッチ部材13
の弾性板片15を矢印Ａ方向に押すと、押圧用突部16にて
スプール23の外端部25が押されるので、スプール23が基
端側へスライドする。これにより、スプール23の周方向
溝22を介して、ボディ21の流入路18と流出路19が連通連
結され、エアー供給細管８ａ，８ｂ内をエアーが流れ
る。

【００２２】また、図１にもどって、クリーナヘッド１
の長さ寸法をＬとしたときに、70mm≦Ｌ≦ 180mmとする
のが好ましい。そして、特に望ましくは、90mm≦Ｌ≦ 1
60mmとする。これは、90mm≦Ｌ≦ 160mmとすると、クリ
ーナヘッド１が、平均的な体格の作業者にとって最も扱
い易いサイズとなるためである。また、Ｌ＜70mmである
とクリーナヘッド１が短くなり過ぎて持ち難くなり、 1
80mm＜Ｌであると、クリーナヘッド１が長くなり過ぎて
微妙な操作が困難となるからである。

【００２３】しかして、このクリーナを使用するには、
可撓エアー供給管29を圧縮エアー供給源に接続すると共
に、エアー吸引機３の電源用コード28を電源に接続し
て、そのエアー吸引機３を駆動させる（図１参照）。

【００２４】その後、図５に示すように、クリーナヘッ
ド１を手で把持してワークＷの表面近くに持って行き、
指Ｆにてスイッチ部材13の弾性板片15を押せば、弁14が
開いて超音波エアー噴出ノズル５からワークＷの表面に
向かって超音波エアーＭが吹き付けられる。ここで、超
音波エアーＭとは、超音波発生器10により発生した超音
波Ｊと高速のエアーナイフＫを含むエアー流のことをい
う。

【００２５】しかして、上記超音波エアーＭにより、ワ
ークＷに付着した塵Ｒ…が剥離する。このとき、超音波
エアー噴出ノズル５廻りのエアー吸入口４から、エアー
が常時吸入されているので、ワークＷから剥離した塵Ｒ
…は外部に吹き飛ばされず、全てエアー吸入口４からク
リーナヘッド１内に吸い込まれる。そして、その吸い込
まれた塵Ｒ…は、クリーナヘッド１のエアー吸入路11
と、可撓バキューム管２を通って、携帯用エアー吸引機
３内に収容される（図１と図５参照）。

【００２６】なお、除塵の際のクリーナヘッド１とワー
クＷとの間隔寸法Ｓは、10〜15mmとするのが好ましい。
即ち、間隔寸法Ｓを10mmよりも小さくするとエアー吸入
口４から塵Ｒを吸入する力よりも超音波エアーＭにより
塵Ｒを吹き飛ばす力の方が勝って塵Ｒが周囲に吹き飛ん
でワークＷに再付着する可能性が高いからであり、15mm
よりも大きくすると、超音波エアーＭが弱くなってワー
クＷから塵Ｒが剥離し難くなるからである。

【００２７】ところで、超音波エアーＭによる塵Ｒ…の
剥離と、エアー吸入口４からの塵Ｒ…の吸入は、ほぼ瞬
間的に行われる。従って、スイッチ部材13の弾性板片15
をほんの短時間押さえてからすぐに放し、その後、クリ
ーナヘッド１の先端を所望の位置に移動させてから再び
弾性板片15を押さえてすぐに放すという動作を繰り返せ
ば良い。即ち、超音波エアーＭの噴出を間欠的に行って
除塵する。なお、弾性板片15から指を放している間も、
エアー吸引機３が駆動してエアー吸入口４からエアーが
吸入される（図２と図３参照）。

【００２８】（図５にもどって）このクリーナによれ
ば、ワークＷ表面から局部的・集中的に塵Ｒを除去する
ことができる。特に、ワークの表面に隅部Ｎ（凹部）が
ある場合等に、その隅部Ｎ乃至その近傍に付着した塵Ｒ
をも、容易かつ確実に除去することができる。従って、
表面に凹凸のある複雑な立体形状のワークＷの除塵に最
適である。また、ワークＷの表面を顕微鏡で見つつ塵Ｒ
がある箇所のみを集中的に除塵することも可能であり、
精度の高い除塵を行うことができる。

【００２９】また、図１にて説明したように、エアー吸
引機３が携帯可能であるうえ、可撓バキューム管２によ
りクリーナヘッド１の向きや位置等を自由に変えること
ができるため、除塵作業を行う場所や姿勢等の自由度が
高くなる。従って、ワークＷの大きさや形状に広く対応
できる。かつ、楽な姿勢で除塵作業を行うことができ、
机上での精密な除塵作業も可能である。さらに、クリー
ナヘッド１がコンパクトとなり、取り扱いが容易であ
る。

【００３０】なお、ワークＷとしては、例えば、電気製
品のケーシング等の箱体、半導体チップや液晶表示板等
の電子部品、あるいは、机、フィルム、及び、その他の
洗浄対象物があげられる。

【００３１】また、図１にて説明したように、エアー吸
引機３を携帯できるように構成したが、エアー吸引機３
を工場内等に固定状に設置するように構成するも自由で
ある。

【００３２】なお、本発明に係るクリーナを実際に試作
して除塵を行ったところ、直径約１μｍ以上の塵を除去
可能であった。

【００３３】

【発明の効果】本発明は上述の構成により、次のような
著大な効果を奏する。

【００３４】請求項１記載のクリーナによれば、手で握
って取扱いしやすい簡便な小型クリーナであり、ワーク
Ｗ表面から局部的・集中的に塵Ｒを除去することができ
る。特に、表面に凹凸のある複雑な立体形状のワークＷ
の除塵に最適である。また、ワークＷの表面を顕微鏡で
見つつ局部的に塵Ｒを除去することも可能であり、精度
の高い除塵を行うことができる。さらに、ワークＷの大
きさや形状に広く対応でき、電子部品等の小さなものか
ら、机やケース等の大きなものまで除塵可能となる。ま
た、楽な姿勢で除塵作業を行うことができる。

【００３５】請求項２記載のクリーナによれば、請求項
１記載のものと同様の効果を奏すると共に、クリーナヘ
ッド１がコンパクトとなり取り扱い易くなり、除塵作業
が容易となる。

【００３６】請求項３記載のクリーナによれば、請求項
１記載のものと同様の効果を奏すると共に、クリーナヘ
ッド１が一層取り扱い易くなり、除塵作業が一層容易と
なる。

【００３７】請求項４記載のクリーナによれば、請求項
１記載のものと同様の効果を奏すると共に、除塵作業を
行う場所や姿勢等の自由度が高くなり、ワークＷの大き
さや形状に一層広く対応できる。また、このクリーナを
使用しないときに邪魔にならない場所に保管できるとい
う利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の一形態を示す簡略説明図であ
る。

【図２】要部拡大断面図である。

【図３】要部断面正面図である。

【図４】要部作用説明図である。

【図５】使用状態説明図である。

【図６】従来例の断面図である。

【符号の説明】

１ペンシル型クリーナヘッド２可撓バキューム管３携帯用エアー吸引機４エアー吸入口５超音波エアー噴出ノズル６スイッチ機構 29 可撓エアー供給管29

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】先端部にて開口するエアー吸入口４と、
先端側から見て該エアー吸入口４の中央部に位置するよ
うに配設される超音波エアー噴出ノズル５と、該超音波
エアー噴出ノズル５へのエアー送り状態と停止状態とに
切換え可能なスイッチ機構６と、を有するペンシル型ク
リーナヘッド１を備え、該クリーナヘッド１に、上記エ
アー吸入口４に連通する可撓バキューム管２と、上記超
音波エアー噴出ノズル５に連通する可撓エアー供給管29
を、連結し、さらに、上記クリーナヘッド１のエアー吸
入口４から常時エアーを吸入するように構成したことを
特徴とするクリーナ。
【請求項２】クリーナヘッド１の長さ寸法をＬとした
ときに、70mm≦Ｌ≦ 180mmである請求項１記載のクリー
ナ。
【請求項３】クリーナヘッド１の長さ寸法をＬとした
ときに、90mm≦Ｌ≦ 160mmである請求項１記載のクリー
ナ。
【請求項４】可撓バキューム管２の基端部が携帯用エ
アー吸引機３に連結されて、全体が携帯可能な大きさに
構成されている請求項１記載のクリーナ。