JPH1036491A - ポリエステルの製造法及びポリエステル中空容器 - Google Patents

ポリエステルの製造法及びポリエステル中空容器

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JPH1036491A
JPH1036491A JP21658696A JP21658696A JPH1036491A JP H1036491 A JPH1036491 A JP H1036491A JP 21658696 A JP21658696 A JP 21658696A JP 21658696 A JP21658696 A JP 21658696A JP H1036491 A JPH1036491 A JP H1036491A
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JP
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polyester
phosphoric acid
acid
temperature
melt polycondensation
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JP21658696A
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Yuji Taneda
祐路 種田
Masayuki Kinugawa
雅之 衣川
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Nippon Ester Co Ltd
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Nippon Ester Co Ltd
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  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 三酸化アンチモンとリン酸を用いて中空容器
用ポリエステルを製造する際に生じる問題点を解消し、
中空容器として好適に利用できる透明性に優れたポリエ
ステルの製造法を提供する。 【解決手段】 エステル化反応、溶融重縮合及び固相重
合を経て極限粘度が0.70以上のポリアルキレンテレフタ
レート又はこれを主体とするポリエステルを製造するに
際し、平均重合度10以下のポリエステルオリゴマーに、
濃度 0.2〜1重量%のリン酸のアルキレングリコール溶
液をポリエステルの酸成分1モルに対してリン酸が1×
10-4〜1×10-3モルとなるように添加し、温度 200〜 2
80℃で 0.5〜4時間反応を行った後、重縮合触媒として
アンチモン化合物を添加し、溶融重縮合及び固相重合を
行うことを特徴とするポリエステルの製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明性に優れたポ
リエステルを製造する方法、及びこの方法により得られ
たポリエステルを用いた中空容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレート(PET)
は、機械的強度、化学的安定性、透明性等に優れ、また
軽量、安価であるため、ボトル、フィルム、シート、繊
維、発泡体等に幅広く用いられており、特に、炭酸飲
料、果汁飲料、液体調味料、食用油、酒、ワイン等、飲
食料品の充填用容器(ボトル)の素材として好適であ
る。
【0003】我が国では、上記のボトル用PETを製造
する際には、重縮合触媒としては、透明性、色調及び安
全性の点で二酸化ゲルマニウムが使われている。しか
し、二酸化ゲルマニウムはアンチモン化合物に比べると
価格が非常に高いため、コスト面で問題があった。
【0004】一方、近年、海外では、ボトル用PETの
製造に対しても、安価な三酸化アンチモンが重縮合触媒
として使用されるようになってきた。しかし、三酸化ア
ンチモンを用いた場合には、三酸化アンチモンが溶融重
縮合中に還元され、アンチモン金属となって析出するた
め、二酸化ゲルマニウムを用いた場合に比べて透明性が
劣るという問題があった。また、ボトルの成形時には、
PET中に混入された三酸化アンチモンが結晶核となっ
てポリエステルの結晶化速度を速めるため、ボトルが白
化し易いという問題があった。
【0005】これらの問題点を解決する方法として、三
酸化アンチモンと、リン酸あるいはリン酸アルキルエス
テル等のリン化合物とを共存させた状態で、溶融重縮合
する方法が提案されている。
【0006】例えば、特開平6−279579号公報には、三
酸化アンチモンとリン酸トリメチル等のリン酸の低級ア
ルキルエステルとを共存させた状態で、溶融重縮合する
方法が提案されているが、溶融重縮合時にリン酸の低級
アルキルエステルが系外に飛散しやすいため、これらを
多量に使用する必要があり、製造コストがアップすると
いう問題があった。
【0007】一方、リン酸の低級アルキルエステルの代
わりにリン酸を使用すれば、溶融重縮合時にリン酸の飛
散はほとんどないが、リン酸と三酸化アンチモンとが共
存すると、両者が反応してリン酸アンチモン等の不溶性
微粒子が形成され、ポリマーが白濁したり、重縮合触媒
が失活することにより重合度が上がらないという問題が
あった。
【0008】他方、特公平3−18651 号公報には、リン
酸と三酸化アンチモンとの反応性を抑制する方法とし
て、リン酸のアルキレングリコール溶液をグリコールの
還流下に加熱処理し、この処理液に三酸化アンチモンを
添加して得られた重縮合触媒溶液を用いることにより、
色調及び透明性の良好なPET系ポリエステルを製造す
る方法が開示されている。しかし、この方法は、リン酸
を熱安定剤として少量用いるものであり、リン酸のグリ
コール溶液をグリコールの還流下に加熱処理するという
特別の工程を必要とするものであった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記したよ
うな三酸化アンチモンとリン酸を用いてポリエステルを
製造する際に生じる問題点を解消し、良好な透明性及び
色調を有するポリアルキレンテレフタレート又はこれを
主体とするポリエステルを製造する方法、及びこの方法
により得られたポリエステルを用いた中空容器を提供し
ようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するもので、その要旨は次の通りである。 (1) エステル化反応、溶融重縮合及び固相重合を経て極
限粘度が0.70以上のポリアルキレンテレフタレート又は
これを主体とするポリエステルを製造するに際し、平均
重合度10以下のポリエステルオリゴマーに、濃度 0.2〜
1重量%のリン酸のアルキレングリコール溶液をポリエ
ステルの酸成分1モルに対してリン酸が1×10-4〜1×
10-3モルとなるように添加し、温度 200〜 280℃で 0.5
〜4時間反応を行った後、重縮合触媒としてアンチモン
化合物を添加し、溶融重縮合及び固相重合を行うことを
特徴とするポリエステルの製造法。 (2) 上記(1) 記載の製造法で得られたポリエステルを、
射出成形もしくは押出成形して得られるプリフォームを
ブロー成形してなることを特徴とするポリエステル中空
容器。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0012】本発明において、ポリエステルを形成する
主成分としては、ジカルボン酸成分としてテレフタル
酸、アルキレングリコール成分としてエチレングリコー
ル、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコー
ル、 1,4−シクロヘキサンジメタノール、 1,4−シクロ
ヘキサンジエタノール等が好ましく用いられるが、その
中でもエチレングリコールが特に好ましい。
【0013】なお、ポリエステルには、上記成分の他
に、フタル酸、イソフタル酸、5−ナトリウムスルホイ
ソフタル酸、 2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4'−ジ
フェニルスルホンジカルボン酸、 4,4'−ジフェニルジカ
ルボン酸等の芳香族ジカルボン酸成分、マロン酸、コハ
ク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、デカン
ジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸成分、プロピレン
グリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレ
ングリコール、ネオペンチルグリコール、ジエチレング
リコール等の脂肪族ジオール成分、ビスフェノールAや
ビスフェノールSのエチレンオキシド付加体等の芳香族
ジオール成分、4−ヒドロキシ安息香酸、ε−カプロラ
クトン等のヒドロキシカルボン酸成分等の共重合成分が
含有されていてもよい。
【0014】本発明の方法においては、まず初めに、平
均重合度10以下のポリエステルオリゴマーに、リン酸の
アルキレングリコール溶液を添加し、所定の温度で所定
時間反応を行うことが必要である。この際、リン酸のア
ルキレングリコール溶液は、常温で添加してもよいが、
加熱して添加すれば反応系の温度低下を防ぐことができ
るのでより好ましい。
【0015】優れた透明性を発現させるためには、リン
酸は、濃度 0.2〜1重量%のアルキレングリコール溶液
として添加することが必要である。リン酸をアルキレン
グリコール溶液として添加しない場合には、溶融重縮合
中にアンチモン化合物と反応してポリエステルに不溶の
微粒子が形成され、ポリエステルが白濁する。これに対
して、リン酸を濃度 0.2〜1重量%のアルキレングリコ
ール溶液として添加すると、アルキレングリコールある
いはポリエステルオリゴマーの末端水酸基とリン酸とが
反応してリン酸エステルとなる。このリン酸エステル
は、アンチモン化合物との反応が起こりにくいため、ポ
リエステルに不溶の微粒子が形成されにくく、ポリエス
テルは白濁することが少ない。リン酸の濃度が 0.2重量
%未満であると、投入アルキレングリコール量が多くな
るため、反応時間が長くなる。逆にリン酸の濃度が1重
量%を超えると、溶融重縮合時にリン酸とアンチモン化
合物とが反応してポリエステルが白濁するので好ましく
ない。
【0016】リン酸の添加量は、ポリステルの酸成分1
モルに対して1×10-4〜1×10-3モルの範囲とすること
が必要である。この添加量が1×10-4モル未満では、透
明性に優れたポリエステルが得られず、逆にこの添加量
が1×10-3モルを超えると、投入アルキレングリコール
量が多くなるため、反応時間が長くなり好ましくない。
【0017】また、使用するアルキレングリコールは、
ポリエステルを製造する際に使用するアルキレングリコ
ールと同じものを使用することが好ましい。さらに、反
応温度及び反応時間は、温度 200〜 280℃で 0.5〜4時
間、好ましくは 230〜 280℃で 1.5〜3時間反応を行う
必要がある。
【0018】この温度が 200℃未満では、アルキレング
リコールあるいはポリエステルオリゴマーの末端水酸基
とリン酸との反応が起こりにくいため、リン酸とアンチ
モン化合物とが反応してポリエステルに不溶の微粒子が
形成され、ポリエステルが白濁する傾向がある。逆にこ
の温度が 280℃を超えると、溶融重縮合時に熱分解等の
副反応が起こり易く、ポリエステルの色調が悪くなるの
で好ましくない。
【0019】また、反応時間が 0.5時間未満では、溶融
重縮合時にリン酸とアンチモン化合物とが反応してポリ
エステルが白濁するので好ましくない。逆に反応時間が
4時間を超えると、効果が飽和し意味がないばかりか、
熱分解等の副反応が起こり易く、ポリエステルの色調が
悪くなるので好ましくない。
【0020】次いで、本発明の方法においては、重縮合
触媒としてアンチモン化合物を添加し、通常0.9hPaの減
圧下で 250〜 300℃、好ましくは 260〜 290℃の温度で
溶融重縮合を行う。
【0021】この際、アンチモン化合物としては、三酸
化アンチモン、塩化アンチモン、酢酸アンチモン等が挙
げられるが、その中でも三酸化アンチモンが特に好まし
い。
【0022】アンチモン化合物の添加量は、ポリエステ
ルの酸成分1モルに対して1×10-4〜5×10-4モル、好
ましくは 1.5×10-4〜 2.5×10-4モルの範囲となるよう
にすることが望ましい。この添加量が1×10-4モル未満
では、溶融重縮合速度が遅く極限粘度の大きなポリエス
テルを得ることが難しい。逆にこの添加量が5×10-4
ルを超えると、触媒効果が飽和し意味がないばかりか、
得られたポリエステルを加工する際に熱分解が起こって
物性等が低下したり、着色したりするので好ましくな
い。
【0023】このような溶融重縮合により得られるポリ
エステル(以下、「プレポリマー」という。)は、通
常、極限粘度が0.50〜0.70のものであり、環状オリゴマ
ーを少なからず含有しているので、中空容器として使用
するには好適のものとはいえない。したがって、本発明
の方法においては、次に固相重合を行うことが必要であ
る。
【0024】なお、プレポリマーの製造に際し、二酸化
ケイ素やカオリンのような滑剤、二酸化チタンのような
顔料、ヒンダードフェノールのような酸化防止剤等の添
加剤を、本発明の効果を損なわない範囲で含有させても
差し支えない。
【0025】固相重合は、溶融重縮合により得られたプ
レポリマーを、通常、直径2〜5mm、長さ3〜6mm、好
ましくは直径3〜4mm、長さ4〜5mmのチップにした
後、不活性ガスの流通下あるいは減圧下で、ポリエステ
ルの融点未満の温度で、通常1〜50時間、好ましくは5
〜20時間行うことが好ましい。この際、固相重合の温度
は、融点よりも10℃以上低く、かつ 190℃以上とするこ
とがより好ましい。この温度が 190℃未満では、固相重
合に長時間を要する。逆にこの温度が融点付近の温度で
は、当然ながらチップが融着するので好ましくない。
【0026】また、固相重合に先だって、固相重合を行
う温度よりも低い温度で予備結晶化を行うと、固相重合
が効率よく進行する。この予備結晶化工程は、プレポリ
マーのチップを乾燥状態で、通常 100〜 180℃の温度で
30分間〜8時間加熱して行う。
【0027】上記の方法により得られるポリエステル
は、通常、極限粘度が0.70以上で、透明性に優れたもの
であり、これを成形して中空容器とする。
【0028】本発明の方法により得られたポリエステル
を用いて中空容器を成形する方法は、従来のPETで用
いられているブロー成形法と何ら異なるところはなく、
例えば、射出成形もしくは押出成形によりプリフォーム
を成形し、次いで二軸延伸ブロー成形するホットパリソ
ン法、あるいは射出成形もしくは押出成形によりプリフ
ォームを成形し、このプリフォームの口栓部及び底部を
予熱し、次いで二軸延伸ブロー成形するコールドパリソ
ン法等を適用することができる。
【0029】この際、射出成形もしくは押出成形時の成
形温度、具体的には、成形機のシリンダー各部及びノズ
ルの温度は、通常 270〜 300℃の範囲とする。また、延
伸温度は、通常70〜 120℃、好ましくは80〜 110℃で、
延伸倍率は縦方向に 1.5〜 3.5倍、円周方向に2〜5倍
の範囲とするのがよい。
【0030】得られた中空容器はそのまま使用すること
ができるが、特に果汁飲料等のように内容液の熱充填を
必要とする場合には、成形に用いた同じブロー金型内も
しくは別途設けた金型内でヒートセットし、耐熱性を向
上させて使用するのが一般的な方法である。このヒート
セットは、圧縮空気あるいは機械的伸長等による緊張
下、通常 100〜 200℃、好ましくは 120〜 180℃で、通
常2秒〜2時間、好ましくは10秒〜30分間行われる。
【0031】
【作用】本発明の方法により、透明性に優れたポリエス
テルが得られる理由は明らかでないが、ポリエステルオ
リゴマーに特定濃度のリン酸のアルキレングリコール溶
液を特定量添加して反応を行うことにより、アルキレン
グリコールあるいはポリエステルオリゴマーの末端水酸
基とリン酸とがエステル結合してリン酸エステル等が形
成され、続いて行う溶融重縮合の際に、リン酸アンチモ
ンやアンチモン金属等のポリエステルに不溶の微粒子が
生成されにくいためと考えられる。
【0032】
【実施例】次に、実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、実施例においてプレポリマー、ポリエステル
及び中空容器の特性値は次のようにして測定した。 (a) 極限粘度〔η〕 フェノールと四塩化エタンとの等重量混合物を溶媒とし
て、温度20℃で測定した。 (b) プレポリマーの色調 色差計(日本電色工業社製、ND−Σ80型)を用いて測定
した。色調の判定は、ハンターのLab表色計で行い、
L値は明度(値が大きい程明るい)、a値は赤−緑系の
色相(+側は赤味、−側は緑味)、b値は黄−青系の色
相(+側は黄味、−側は青味)を表す。ポリエステルの
色調としては、L値が大きい程、a値が0に近い程、ま
たb値は極端に小さくならない限り小さい方が良好であ
る。 (c) ポリエステルの透明性 二酸化チタンを溶融アクリル樹脂中に分散させた3種類
の標準サンプル(S1:二酸化チタン濃度0のもの、S2:
二酸化チタン濃度0.5ppmのもの、S3:二酸化チタン濃度
1.0ppmのもの)を作製し、これらの標準サンプルと溶融
ポリエステルとの濁度を比較することにより透明性を判
定した。 ○:濁度が、標準サンプルS1とS2との間にあり透明性良
好 △:濁度が、標準サンプルS2とS3との間にあり透明性普
通 ×:濁度が、標準サンプルS3を超えるもので透明性不良 (d) ポリエステルのプレートヘーズ 絶乾したポリエステルのチップを、厚さ5mm×長さ10cm
×幅6cmのプレートに射出成形したもの(成形条件:押
出温度 285℃、金型温度20℃、冷却時間30秒)につい
て、濁度計(日本電子工業社製、MODEL 2001DP)にて測
定した。なお、空気のヘーズ値は0%であり、ヘーズ値
が小さい程透明性が良好であり、10%未満のものは実用
に供することができる。 (e) 中空容器の透明性 目視観察により評価した。 ○:白化が認められず透明性良好 △:一部白化が認められ透明性普通 ×:全面に白化が認められ透明性不良
【0033】実施例1 ビス(β−ヒドロキシエチル)テレフタレート及びその
低重合体の存在するエステル化反応器に、テレフタル酸
(TPA)とエチレングリコール(EG)とのモル比1
/1.6 のスラリーを連続的に供給し、温度 250℃、圧力
50 hPaGの条件で反応させ、滞留時間8時間として平均
重合度7のポリエステルオリゴマーを連続的に得た。こ
のポリエステルオリゴマー60kgを重縮合反応器に仕込
み、濃度 0.5重量%のEG溶液を、TPA成分1モルに
対してリン酸が5×10-4モルになる量で添加した後、常
圧、260 ℃の温度で 1.5時間撹拌しながら反応させた。
その後、重縮合触媒としてTPA成分1モルに対して
1.7×10-4モルの三酸化アンチモンを加え、重縮合反応
器を減圧にして、最終的に圧力0.9hPa、温度 280℃で2
時間で溶融重縮合を行った。溶融重縮合が完結した時点
で、重縮合反応器から〔η〕0.60のプレポリマーを払出
して、直径3mm、長さ4mmのプレポリマーのチップを得
た。次いで、このチップを回転式固相重合装置により、
1.3hPaの減圧下、70℃で2時間で予備乾燥した後、 130
℃で6時間加熱して結晶化させた。続いて、窒素ガスを
流しながら、230 ℃に昇温し、この温度で10時間固相重
合を行って、〔η〕0.84のポリエステルを得た。このポ
リエステルを使用し、シリンダー各部及びノズルの温度
を280 ℃、スクリュー回転数100rpm、射出時間8秒、冷
却時間10秒、金型温度20℃に設定した射出成形機(日精
エーエスビー社製、ASB −50HT型)を用いてプリフォー
ムを成形した。次いで、このプリフォームを110 ℃の雰
囲気下、ブロー圧力2 MPaで延伸ブロー成形し、胴部平
均肉厚 300μm 、内容積1リットルの中空容器を作製
し、160 ℃に設定した金型内で圧縮緊張処理した後、10
秒間ヒートセットした。
【0034】実施例2〜9 リン酸の添加量やEG溶液中の濃度、EG溶液添加後の
反応温度や反応時間を変えた以外は、実施例1と同様に
してポリエステルを得、このポリエステルを使用して中
空容器を作製した。
【0035】比較例1〜8 リン酸の添加量やEG溶液中の濃度、EG溶液添加後の
反応温度や反応時間を変えた以外は、実施例1と同様に
してポリエステルを得、このポリエステルを使用して中
空容器を作製した。
【0036】上記実施例1〜9及び比較例1〜8におけ
るプレポリマー、ポリエステル及び中空容器の特性値を
表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、三酸化アンチモンとリ
ン酸を用いて中空容器用ポリエステルを製造する際に生
じる問題点を解消し、中空容器として好適に利用できる
透明性に優れたポリエステルを製造することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エステル化反応、溶融重縮合及び固相重
    合を経て極限粘度が0.70以上のポリアルキレンテレフタ
    レート又はこれを主体とするポリエステルを製造するに
    際し、平均重合度10以下のポリエステルオリゴマーに、
    濃度 0.2〜1重量%のリン酸のアルキレングリコール溶
    液をポリエステルの酸成分1モルに対してリン酸が1×
    10-4〜1×10-3モルとなるように添加し、温度 200〜 2
    80℃で0.5〜4時間反応を行った後、重縮合触媒として
    アンチモン化合物を添加し、溶融重縮合及び固相重合を
    行うことを特徴とするポリエステルの製造法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の製造法で得られたポリエ
    ステルを、射出成形もしくは押出成形して得られるプリ
    フォームをブロー成形してなることを特徴とするポリエ
    ステル中空容器。
JP21658696A 1996-07-29 1996-07-29 ポリエステルの製造法及びポリエステル中空容器 Pending JPH1036491A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6384180B1 (en) 1999-08-24 2002-05-07 Eastman Chemical Company Method for making polyesters employing acidic phosphorus-containing compounds

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6384180B1 (en) 1999-08-24 2002-05-07 Eastman Chemical Company Method for making polyesters employing acidic phosphorus-containing compounds

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