JPH10334736A - 含ふっ素エラストマ被覆電線・ケーブル - Google Patents

含ふっ素エラストマ被覆電線・ケーブル

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JPH10334736A
JPH10334736A JP14198897A JP14198897A JPH10334736A JP H10334736 A JPH10334736 A JP H10334736A JP 14198897 A JP14198897 A JP 14198897A JP 14198897 A JP14198897 A JP 14198897A JP H10334736 A JPH10334736 A JP H10334736A
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JP
Japan
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fluorine
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tetrafluoroethylene
cable
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JP14198897A
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Kazufumi Kimura
一史 木村
Ikuo Seki
育雄 関
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Hitachi Cable Ltd
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Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の課題は、耐カットスルー性が顕著に優
れていながら且つ引張強度、伸び、絶縁破壊電圧、耐熱
老化性も優れている含ふっ素エラストマ被覆電線・ケー
ブルを提供することにある。 【解決手段】本発明は、導体上又は絶縁電線コア外周上
にふっ素系ポリマ組成物を被覆して成る含ふっ素エラス
トマ被覆電線・ケーブルにおいて、前記ふっ素系ポリマ
組成物はふっ素系ポリマ100重量部に対してシリカ表
面処理炭酸カルシウムを5〜100重量部混和して成る
ものであることを特徴とする含ふっ素エラストマ被覆電
線・ケーブルにある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は含ふっ素エラストマ
被覆電線・ケーブルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電線・ケーブルの被覆材料としては各種
のゴム、プラスチックスが用いられている。
【0003】ゴム被覆材料としては天然ゴム、クロロプ
レンゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロスルホン化
ポリポリエチレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴ
ム、ポリウレタンゴム、シリコンゴム、ふっ素ゴム、テ
トラフルオロエチレン〜プロピレン共重合体等がある。
【0004】また、プラスチックス被覆材料としてはポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル混和物、
ポリアミド樹脂、ふっ素樹脂等がある。
【0005】これらの内テトラフルオロエチレン〜プロ
ピレン共重合体は可撓性、耐熱性、熱安定性、電気絶縁
性、耐油性、耐薬品性、難燃性等がいずれも優れてお
り、近年電線・ケーブルの耐熱被覆材料として広く実用
されるようになってきている。特に、パーオキサイドを
用いた加熱架橋又は放射線照射架橋したテトラフルオロ
エチレン〜プロピレン系共重合体エラストマーは電線・
ケーブルの耐熱被覆材料として広く実用されている。
【0006】しかしながらこのテトラフルオロエチレン
〜プロピレン共重合体は一面プラスチック的性質をも具
備しているため、高温下では熱軟化し易い難点がある。
特に、導体上又は電線コア外周上にテトラフルオロエチ
レン〜プロピレン共重合体を薄肉に被覆して成る電線・
ケーブルは、薄肉であるために高温下で著しく熱軟化し
易いのである。
【0007】このような高温下で熱軟化し難い特性は、
耐カットスルー性により評価されている。この試験方法
の詳細は後述するが、要は高温下で試験材料の表面に荷
重を載せた刃を載せ、そのカットスルー状況を評価する
ものである。
【0008】従来、テトラフルオロエチレン〜プロピレ
ン共重合体の耐カットスルー性の向上方法として無機充
填剤を多量に配合することが行われていた。このように
無機充填剤を多量に配合したテトラフルオロエチレン〜
プロピレン共重合体は耐カットスルー性が向上するが、
引張強度、伸び、絶縁破壊電圧、耐熱老化性が著しく低
下してしまうという難点があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる点に立
って為されたものであって、その目的とするところは前
記した従来技術の欠点を解消し、耐カットスルー性が顕
著に優れていながら且つ引張強度、伸び、絶縁破壊電
圧、耐熱老化性も優れている含ふっ素エラストマ被覆電
線・ケーブルを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、導体上又は絶縁電線コア外周上にふっ素系ポリマ
組成物を被覆して成る含ふっ素エラストマ被覆電線・ケ
ーブルにおいて、そのふっ素系ポリマ組成物はふっ素系
ポリマ100重量部に対してシリカ表面処理炭酸カルシ
ウムを5〜100重量部混和して成るものであることを
特徴とする含ふっ素エラストマ被覆電線・ケーブルにあ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の含ふっ素エラストマ被覆
電線・ケーブルの発明の実施の形態について説明する。
【0012】本発明においてふっ素系ポリマとしては耐
熱性と可撓性とが優れたテトラフルオロエチレン〜プロ
ピレン共重合体若しくはエチレン〜テトラフルオロエチ
レン系共重合体、又はテトラフルオロエチレン〜プロピ
レン共重合体とエチレン〜テトラフルオロエチレン系共
重合体とのブレンドふっ素系ポリマである。
【0013】ここにおいてテトラフルオロエチレン〜プ
ロピレン共重合体とエチレン〜テトラフルオロエチレン
系共重合体とのブレンドふっ素系ポリマはそのブレンド
比を限定するものでないが、特性バランスの点からはテ
トラフルオロエチレン〜プロピレン共重合体とエチレン
〜テトラフルオロエチレン系共重合体とを重量比95/
5〜60/40でブレンドしたものが適切である。
【0014】本発明においてはふっ素系ポリマに多量配
合しても耐熱性が低下しない充填剤として炭酸カルシウ
ムが選ばれた。更に、本発明者等はその炭酸カルシウム
をそのままふっ素系ポリマに配合したのでは直径が10
〜30μmのような巨大な2次凝集物が生じ、その結果
電気特性、特に絶縁破壊電圧が低下してしまうことを発
見した。
【0015】そこで本発明者等はふっ素系ポリマに炭酸
カルシウムを配合した場合の上記のような弊害を解決す
る方法を鋭意検討した結果、驚くべきことにシリカ表面
処理炭酸カルシウムを用いることにより分散性を顕著に
改善でき、それにより巨大な2次凝集物の発生を抑止で
きたのである。
【0016】このようなシリカ表面処理炭酸カルシウム
の製造方法としては一段分散重合法(例えば、株式会社
巴川製紙所;特開平6−102681号)等が知られて
いる。
【0017】また、本発明において炭酸カルシウムの粒
径を10μm以下としたのは分散性を一段と改善でき
る。なお、実用上好ましい粒径範囲は0.4〜8μmで
ある。本発明ではこのような特殊な炭酸カルシウムを廃
合することにより絶縁破壊電圧を顕著に向上できるので
ある。
【0018】本発明においてシリカ表面処理炭酸カルシ
ウムの配合量をふっ素系ポリマ100重量部に対して5
〜100重量部としたのは、5重量部以下では耐カット
スルー性の向上効果がなく、逆に100重量部以上では
耐熱性が急激に低下するためである。なお、より好まし
い範囲は30〜80重量部である。
【0019】本発明においてこれらの成分以外に必要に
応じて他の成分、例えば架橋モノマー、架橋剤、架橋助
剤、顔料、滑剤、加工助剤、安定剤、酸化防止剤等を配
合してもよい。
【0020】
【実施例】次に、本発明の含ふっ素エラストマ被覆電線
・ケーブルについての実施例を比較例と共に説明する。
【0021】(実施例1)数平均分子量が10万のテト
ラフルオロエチレン〜プロピレン共重合体90重量部、
軟化点が225℃で且つメルトインデックスが30のエ
チレン〜テトラフルオロエチレン−1、1−ジヒドロパ
ーフルオロプロペン−1を10重量部、架橋助剤のトリ
アリルイソシアヌレートを1重量部、滑剤のステアリン
酸バリウムを1重量部、充填剤のシリカ表面処理炭酸カ
ルシウム“A”(粒径1.0μm)を60重量部をそれ
ぞれ秤量、採取した。
【0022】これらを50〜60℃となっている混練ロ
ールで均一に混練することにより実施例1のふっ素系ポ
リマ組成物を得た。
【0023】上記で得られた実施例1のふっ素系ポリマ
組成物をシリンダーヘッド温度が250℃、シリンダー
1位置温度が280℃、シリンダー2位置温度が300
℃、L/D=22の40mm押出機のホッパーに入れた。
【0024】導体断面積75mm2 の銅撚線上に架橋ポリ
エチレンを被覆して成る架橋ポリエチレン絶縁電線2本
を撚合わせて成る絶縁電線コアを別途用意し、これらの
外周上に実施例1のふっ素系ポリマ組成物を被覆厚さ
1.0mmとなるように押出し被覆被覆して実施例1の未
架橋含ふっ素エラストマ被覆電線・ケーブルを得た。
【0025】実施例1の未架橋含ふっ素エラストマ被覆
電線・ケーブルを電離放射線照射炉内を通過させて10
Mradの電子線を照射し、架橋させることにより含ふ
っ素エラストマ被覆電線・ケーブルを得た。
【0026】図1は実施例1の含ふっ素エラストマ被覆
電線・ケーブルの横断面を示したものである。
【0027】図1において1は銅撚線、2は架橋ポリエ
チレン絶縁層、3は架橋ポリエチレン絶縁電線コアー、
4は介在物層、5は含ふっ素エラストマ被覆層である。
【0028】なお、ここでは絶縁層として架橋ポリエチ
レンを用いたが、勿論これ以外の絶縁層、例えば含ふっ
素エラストマ、塩化ビニル樹脂混和物、各種ゴム等でも
あってもよい。
【0029】(実施例2)数平均分子量が10万のテト
ラフルオロエチレン〜プロピレン共重合体90重量部、
軟化点が225℃で且つメルトインデックスが30のエ
チレン〜テトラフルオロエチレン−1、1−ジヒドロパ
ーフルオロプロペン−1を10重量部、架橋助剤のトリ
アリルイソシアヌレートを1重量部、滑剤のステアリン
酸バリウムを1重量部、充填剤のシリカ表面処理炭酸カ
ルシウム“B”(粒径2.7μm)を80重量部をそれ
ぞれ秤量、採取した。
【0030】以下、実施例1と同様にして実施例2の未
架橋含ふっ素エラストマ被覆電線・ケーブルを得た。
【0031】(実施例3)数平均分子量が10万のテト
ラフルオロエチレン〜プロピレン共重合体70重量部、
軟化点が225℃で且つメルトインデックスが30のエ
チレン〜テトラフルオロエチレン−1、1−ジヒドロパ
ーフルオロプロペン−1を30重量部、架橋助剤のトリ
アリルイソシアヌレートを1重量部、滑剤のステアリン
酸バリウムを1重量部、充填剤のシリカ表面処理炭酸カ
ルシウム“B”(粒径2.7μm)を40重量部をそれ
ぞれ秤量、採取した。
【0032】以下、実施例1と同様にして実施例3の未
架橋含ふっ素エラストマ被覆電線・ケーブルを得た。
【0033】(実施例4)数平均分子量が10万のテト
ラフルオロエチレン〜プロピレン共重合体85重量部、
軟化点が225℃で且つメルトインデックスが30のエ
チレン〜テトラフルオロエチレン−1、1−ジヒドロパ
ーフルオロプロペン−1を15重量部、架橋助剤のトリ
アリルイソシアヌレートを1重量部、滑剤のステアリン
酸バリウムを1重量部、充填剤のシリカ表面処理炭酸カ
ルシウム“B”(粒径2.7μm)を50重量部をそれ
ぞれ秤量、採取した。
【0034】以下、実施例1と同様にして実施例4の未
架橋含ふっ素エラストマ被覆電線・ケーブルを得た。
【0035】(実施例5)数平均分子量が10万のテト
ラフルオロエチレン〜プロピレン共重合体80重量部、
軟化点が225℃で且つメルトインデックスが30のエ
チレン〜テトラフルオロエチレン−1、1−ジヒドロパ
ーフルオロプロペン−1を20重量部、架橋助剤のトリ
アリルイソシアヌレートを1重量部、滑剤のステアリン
酸バリウムを1重量部、充填剤のシリカ表面処理炭酸カ
ルシウム“B”(粒径2.7μm)を50重量部をそれ
ぞれ秤量、採取した。
【0036】以下、実施例1と同様にして実施例5の未
架橋含ふっ素エラストマ被覆電線・ケーブルを得た。
【0037】(比較例1)まず、数平均分子量が10万
のテトラフルオロエチレン〜プロピレン共重合体100
重量部、架橋助剤のトリアリルイソシアヌレートを1重
量部、滑剤のステアリン酸バリウムを1重量部、充填剤
のシリカ表面処理炭酸カルシウム“D”(粒径0.4μ
m)を80重量部をそれぞれ秤量、採取した。
【0038】以下、実施例1と同様にして比較例1の未
架橋含ふっ素エラストマ被覆電線・ケーブルを得た。
【0039】(比較例2)まず、数平均分子量が10万
のテトラフルオロエチレン〜プロピレン共重合体80重
量部、軟化点が225℃で且つメルトインデックスが3
0のエチレン〜テトラフルオロエチレン−1、1−ジヒ
ドロパーフルオロプロペン−1を20重量部、架橋助剤
のトリアリルイソシアヌレートを1重量部、滑剤のステ
アリン酸バリウムを1重量部、充填剤のシリカ表面処理
炭酸カルシウム“C”(粒径5.0μm)を120重量
部をそれぞれ秤量、採取した。
【0040】以下、実施例1と同様にして比較例2の未
架橋含ふっ素エラストマ被覆電線・ケーブルを得た。
【0041】(比較例3)まず、数平均分子量が10万
のテトラフルオロエチレン〜プロピレン共重合体80重
量部、軟化点が225℃で且つメルトインデックスが3
0のエチレン〜テトラフルオロエチレン−1、1−ジヒ
ドロパーフルオロプロペン−1を20重量部、架橋助剤
のトリアリルイソシアヌレートを1重量部、滑剤のステ
アリン酸バリウムを1重量部、充填剤のシリカ表面処理
炭酸カルシウム“B”(粒径2.7μm)を10重量部
をそれぞれ秤量、採取した。
【0042】以下、実施例1と同様にして比較例3の未
架橋含ふっ素エラストマ被覆電線・ケーブルを得た。
【0043】(比較例4)まず、数平均分子量が10万
のテトラフルオロエチレン〜プロピレン共重合体70重
量部、軟化点が225℃で且つメルトインデックスが3
0のエチレン〜テトラフルオロエチレン−1、1−ジヒ
ドロパーフルオロプロペン−1を30重量部、架橋助剤
のトリアリルイソシアヌレートを1重量部、滑剤のステ
アリン酸バリウムを1重量部、充填剤のシリカ表面処理
炭酸カルシウム“E”(粒径10.3μm)を40重量
部をそれぞれ秤量、採取した。
【0044】以下、実施例1と同様にして比較例4の未
架橋含ふっ素エラストマ被覆電線・ケーブルを得た。
【0045】(比較例5)まず、数平均分子量が10万
のテトラフルオロエチレン〜プロピレン共重合体70重
量部、軟化点が225℃で且つメルトインデックスが3
0のエチレン〜テトラフルオロエチレン−1、1−ジヒ
ドロパーフルオロプロペン−1を30重量部、架橋助剤
のトリアリルイソシアヌレートを1重量部、滑剤のステ
アリン酸バリウムを1重量部、充填剤のステアリン酸カ
ルシウム表面処理炭酸カルシウム“F”(粒径1.0μ
m)を60重量部をそれぞれ秤量、採取した。
【0046】以下、実施例1と同様にして比較例5の未
架橋含ふっ素エラストマ被覆電線・ケーブルを得た。
【0047】(ふっ素系ポリマ組成物一覧)表1はこれ
らの実施例1〜5及び比較例1〜5のふっ素系ポリマ組
成物の一覧表である。
【0048】
【表1】
【0049】(含ふっ素エラストマ被覆電線・ケーブル
の特性試験方法)実施例1〜5及び比較例1〜5の含ふ
っ素エラストマ被覆電線・ケーブルについて特性試験を
行った。
【0050】a.引張強度試験(初期引張強さ、初期伸
びの測定) 実施例1〜5及び比較例1〜5の含ふっ素エラストマ被
覆電線・ケーブルよりそれぞれ絶縁電線コア等を抜き取
って含ふっ素エラストマ被覆層を取り出し、各含ふっ素
エラストマ被覆層についてそれぞれJIS−K−630
1に準じて引張試験を行い、引張強さ(MPa)、伸び
(%)を測定した。
【0051】また、各含ふっ素エラストマ被覆層につい
て、それぞれ厚さ0.8mmまで摩耗させた摩耗試料を作
成し、それらについてもそれぞれJIS−K−6301
に準じて引張試験を行い、引張強さ(MPa)、伸び
(%)を測定した。
【0052】b.絶縁破壊電圧試験 実施例1〜5及び比較例1〜5の含ふっ素エラストマ被
覆電線・ケーブルについて、それぞれ50cm長さの試料
を採取した。
【0053】これらをそれぞれ水中に浸漬し、それから
含ふっ素エラストマ被覆電線・ケーブルの導体と水との
間に交流電圧を1,000V/分の速度で上昇しながら
印加し、その破壊電圧を測定した。
【0054】c.耐熱老化性(熱老化後の引張強さ、伸
びの測定) 実施例1〜5及び比較例1〜5の含ふっ素エラストマ被
覆電線・ケーブルについて、それぞれ50cm長さの試料
を採取した。
【0055】これらの含ふっ素エラストマ被覆電線・ケ
ーブルを温度が232℃、空気置換量200回/Hrの
ギヤーオーブン熱老化試験槽に入れて、7日間の熱老化
した。
【0056】熱老化終了後、それぞれ絶縁電線コア等を
抜き取って含ふっ素エラストマ被覆層を取り出し、各含
ふっ素エラストマ被覆層についてそれぞれJIS−K−
6301に準じて引張試験を行い、引張強さ(MP
a)、伸び(%)を測定した。
【0057】d.耐カットスルー性 実施例1〜7及び比較例1〜5の含ふっ素エラストマ被
覆電線・ケーブルについてUL subject 75
8に準じて200℃で耐カットスルー性試験を行った。
【0058】[含ふっ素エラストマ被覆電線・ケーブル
の特性試験結果]実施例1〜5及び比較例1〜5の含ふ
っ素エラストマ被覆電線・ケーブルについての特性試験
結果を表2に示した。
【0059】
【表2】
【0060】表2から分かるように比較例1の含ふっ素
エラストマ被覆電線・ケーブルは絶縁は、絶縁破壊電圧
が12kvと著しく低い。
【0061】比較例2の含ふっ素エラストマ被覆電線・
ケーブルは、初期引張強さが小さく且つ熱老化後の伸び
も初期値の55%まで低下するという難点がある。
【0062】比較例3の含ふっ素エラストマ被覆電線・
ケーブルは、耐カットスルー性が50と最も劣ってい
る。
【0063】比較例4の含ふっ素エラストマ被覆電線・
ケーブルは、初期引張強さが最も小さく、絶縁破壊電圧
も10kvと最も低い。
【0064】比較例5の含ふっ素エラストマ被覆電線・
ケーブルは、初期引張強さが小さく、絶縁破壊電圧も1
2kvと低い。
【0065】これらに対して実施例1〜5の含ふっ素エ
ラストマ被覆電線・ケーブルは、初期の引張強さと伸び
か大きく且つ熱老化後の引張強さと伸びも大きく、その
上絶縁破壊電圧が大きく、更に耐カットスルー性も優れ
ている。
【0066】
【発明の効果】本発明の含ふっ素エラストマ被覆電線・
ケーブルは本来有している優れた可撓性、耐熱性、熱安
定性、電気絶縁性、耐油性、耐薬品性、難燃性の外に、
従来難点とされていた初期の引張強さと伸びか大きく且
つ熱老化後の引張強さと伸びも大きく、その上絶縁破壊
電圧が大きく、更に耐カットスルー性も優れたものであ
り、工業上有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の含ふっ素エラストマ被覆電
線・ケーブルの横断面を示したものである。
【符号の説明】
1 銅撚線 2 絶縁層 3 絶縁電線コアー 4 介在物層 5 含ふっ素エラストマ被覆層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導体上又は絶縁電線コア外周上にふっ素系
    ポリマ組成物を被覆して成る含ふっ素エラストマ被覆電
    線・ケーブルにおいて、前記ふっ素系ポリマ組成物はふ
    っ素系ポリマ100重量部に対してシリカ表面処理炭酸
    カルシウムを5〜100重量部混和して成るものである
    ことを特徴とする含ふっ素エラストマ被覆電線・ケーブ
    ル。
  2. 【請求項2】ふっ素系ポリマがテトラフルオロエチレン
    〜プロピレン共重合体若しくはエチレン〜テトラフルオ
    ロエチレン系共重合体、又はテトラフルオロエチレン〜
    プロピレン共重合体とエチレン〜テトラフルオロエチレ
    ン系共重合体とのブレンドふっ素系ポリマであることを
    特徴とする請求項1記載の含ふっ素エラストマ被覆電線
    ・ケーブル。
  3. 【請求項3】炭酸カルシウムが粒径10μm以下のもの
    であることを特徴とする請求項1記載の含ふっ素エラス
    トマ被覆電線・ケーブル。
JP14198897A 1997-05-30 1997-05-30 含ふっ素エラストマ被覆電線・ケーブル Pending JPH10334736A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014141599A (ja) * 2013-01-25 2014-08-07 Hitachi Metals Ltd 含ふっ素エラストマ組成物及びこれを用いた絶縁電線
WO2022013332A1 (en) * 2020-07-16 2022-01-20 Omya International Ag Reinforced fluoropolymer

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