JPH10334469A - 光学的情報記録媒体の記録再生方法及び記録再生装置 - Google Patents

光学的情報記録媒体の記録再生方法及び記録再生装置

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JPH10334469A
JPH10334469A JP21319597A JP21319597A JPH10334469A JP H10334469 A JPH10334469 A JP H10334469A JP 21319597 A JP21319597 A JP 21319597A JP 21319597 A JP21319597 A JP 21319597A JP H10334469 A JPH10334469 A JP H10334469A
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JP21319597A
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Kenji Narumi
建治 鳴海
Kenichi Nishiuchi
健一 西内
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録条件及び記録媒体に応じてデータ領域の
記録開始点の変化幅を変えることによって、光ディスク
の記録膜の劣化を適切に抑制し、繰り返し記録可能回数
を更に増大させることができる記録再生方法及び装置を
提供する。 【解決手段】 識別子検出回路119により光ディス
ク113上の書き換えるセクタでの記録条件を識別し、
その記録条件に応じて遅延量制御回路106にて記録開
始点の変化幅の範囲を設定する。そして、設定した変化
幅の範囲内で変調データ信号105の記録タイミングを
変化させ、光ディスク113上の該当セクタの情報を書
き換える動作を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学的に情報を記録・
再生するための光記録媒体の記録再生方法及び装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、光学的に情報を記録するための媒
体として、光ディスク、光カード、光テープなどが提案
され、また実用化されている。その中でも特に、光ディ
スクは大容量かつ高密度の記録及び再生ができる媒体と
して注目されている。
【0003】以下に、従来の光ディスクの記録再生方法
について、図面を参照しながら説明する。まず、記録膜
として相変化記録膜を用いた光ディスクの構成例を図2
7に示す。ガラスや樹脂材料(例えばPMMAやポリカ
ーボネート)からなる基板2301にはガイド溝230
2や、アドレス情報等を示す凸凹形状のピット(このピ
ット列の存在する領域をID領域という)をあらかじめ
形成する。ガイド溝は内周から外周へ渦状又は同心円状
に形成する。ガイド溝とガイド溝の間の部分2307は
ランドと呼ばれる。ID領域はガイド溝の途中に所定間
隔で配置する。ID領域とID領域との間の各ガイド溝
の領域はセクタと呼ばれる。その基板2301上に保護
膜2303、記録膜2304、反射膜2305をスパッ
タリング等により堆積し、更に保護基板2306を接着
する。
【0004】このような光学的情報記録媒体の記録再生
を図28及び29に基づいて説明する。図28は従来の
記録再生装置の構成例を示す図である。また、図29は
光ディスクの記録再生動作を説明するための図であり、
(a)は記録データ信号、(b)はレーザの駆動信号、
(c)は光ディスクへの記録状態、(d)は記録のフォ
ーマットをそれぞれ示している。
【0005】光ディスクからの再生は次のように行う。
システム制御回路101がスピンドルモーター114を
駆動して光ディスク113を回転させる。光ヘッド11
2は、弱いレーザ光(すなわち、図29(b)のレーザ
パワーPr)を集束して光ディスク113に照射し、図2
9(c)のガイド溝2302上及び一連のピット250
2上をトラッキングする。ピット2502の有無及び記
録マーク2501の有無により光ディスク113からの
反射光量が変化する。この反射光量を検出して再生信号
122を得る。そして再生信号処理回路115において
2値化等の信号処理を行ない、復調回路116で復調す
る。そしてエラー訂正情報によりエラー訂正を行い、デ
ィインターリーブ処理を施して所望の再生情報が得られ
る。ディインターリーブ処理はインターリーブ処理によ
り並べ替えた記録情報を復元するものである。
【0006】つぎに、光ディスクへの記録は以下のよう
に行う。上位計算機と接続されたシステム制御回路10
1から2値化情報である記録情報102が与えられる
と、この記録情報にエラー訂正情報(パリティともい
う)を付加し、インターリーブ処理を行う。インターリ
ーブ処理は光ディスク113の欠陥等に起因するバース
トエラー(すなわち連続的な長い誤り)をランダムエラ
ー(すなわち短い誤り)に変換してエラー訂正を容易に
するためのものであり、記録情報を一定の法則にしたが
って分割し並べ替える処理である。その後、変調回路1
04にて、例えば(1,7)RLL変調方式や(8−1
6)変調方式で変調する。この結果、図29(d)のデ
ータ領域604に記録する記録パターンに対応した変調
データ信号105が得られる。
【0007】そして合成回路109において、各セクタ
に記録するデータ長ごとに同期信号発生回路108から
のVFO及びRESYNCや、必要に応じてダミーデー
タ発生回路107からのダミーデータを付加して記録デ
ータ信号118とする。VFO及びRESYNCはいず
れも再生信号処理回路115内のPLL(同期信号発生
器)にて再生信号に同期したクロックを生成するために
設ける同期信号である。VFOは変調データ信号の前
に、RESYNCは変調データ信号内に一定の間隔をお
いて配置する。またダミーデータは、繰り返し記録時に
セクタ中での記録終了点に発生する記録膜劣化の影響を
緩和するために設けるデータ記録領域である。ダミーデ
ータには必ずしも記録情報を含む必要はない。記録デー
タ信号118は図29(a)のような波形となる。
【0008】この記録データ信号118に対応して、レ
ーザ駆動回路110によりレーザ駆動信号111を発生
し、光ヘッド112内のレーザを駆動しレーザ光の強度
を変調する。レーザ駆動信号111は図29(b)のよ
うな波形となる。
【0009】図28の光ヘッド112により集束させた
強いレーザ光(すなわち、図29(b)のレーザ光のパ
ワーPp)を光ディスク113の記録膜に照射して記録膜
の温度を融点を越えて上昇させると、溶融部分は急速に
冷却されて非晶質(アモルファスともいう)状態の記録
マーク2501(図29(c)参照)になる。また、記
録膜の温度を融点近くまで上昇させる程度のレーザ光
(すなわち図29(b)のレーザ光のパワーPb)を集束
して照射すると、照射部の記録膜は結晶化温度以上に昇
温し、徐冷されて結晶状態になる。
【0010】このようにしてガイド溝2302のデータ
領域604上には変調データ信号105に対応した結晶
質と非晶質との記録パターンが形成される。そして結晶
質と非晶質との反射率の相違を利用して、情報の記憶、
再生が行われる。
【0011】また、図29(d)に示すように、ID領
域601とVFO領域603との間にはギャップ領域6
02を設け、ダミーデータ領域605と次のID領域6
01との間にはバッファ領域606を設ける。ギャップ
領域602はレーザパワーを制御する時間を得るための
領域であり、バッファ領域606はスピンドルモータの
回転ムラによる記録位置のズレを吸収するための領域で
ある。
【0012】また、記録時に光ディスクのセクタ607
間にあるID領域601を走査するときは、レーザ光の
強度を再生時と同様の弱いパワーに落として光ディスク
に照射することによりアドレス情報を再生する。
【0013】システム制御回路の構成を図30を用いて
説明する。上位計算機と記録再生装置との記録情報及び
再生情報の転送は、それぞれ記録情報用バッファ回路2
601と再生情報用バッファ回路2602を介して行わ
れる。再生情報は、再生情報用バッファ回路2602と
ともにアドレス情報検出回路2603にも入力される。
アドレス情報検出回路2603では、アドレス情報を検
出し、アドレス情報検出のタイミングを示すアドレス情
報検出信号を発する。アドレス情報検出信号は記録情報
用バッファ回路2601及び再生情報用バッファ回路2
602に送られる。またモーター駆動回路2604はス
ピンドルモーターを回転させる。
【0014】ところで、上記のようにして光ディスクへ
の記録を繰り返すと、セクタに記録したデータの再生信
号の品質が局所的に劣化する傾向がある。特に、類似し
た記録データを同じセクタに繰り返し記録した場合、こ
の傾向が顕著になる。これはセクタ上において、多数回
の溶融/固化を繰り返す部分と全く溶融しない部分とが
生じ、両部分の境界で記録膜の膜厚が変動して熱的及び
光学的特性が劣化するためである。その結果、データの
再生信号の品質が劣化したり、情報が記録できなくなる
場合があった。
【0015】このような課題を解決するために、光ディ
スクのセクタにおけるデータの記録開始点を一定範囲
(これを変化幅という)内でランダムにシフトさせて情
報を記録する記録方法が提案されている(例えば特開平
2−94113号公報参照)。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の記録方法では、記録媒体や記録条件にかかわらず
記録開始点の変化幅が一定であった。一方、同一の繰り
返し記録回数に対する記録膜の劣化の度合い、及び、同
程度の記録膜の劣化に対する再生可能性は、記録条件や
記録媒体によって異なってくる。
【0017】そのため、従来の記録方法では、繰り返し
可能回数が十分に改善されない場合があった。例えば、
光ディスクでデータ領域を書き換えるときには、セクタ
単位で書換えを行っている。そのため、書き換えるべき
情報がセクタの一部であっても、実際には該当セクタ全
体を書き換えることになる。とりわけ、ディスク上のデ
ィレクトリ領域は、ディスクに記録されている情報の目
次に相当する情報が記録されるので、繰り返し記録の頻
度が高く、かつ非常に類似したデータが書き換えられ
る。そのため、この領域では、実際の情報が記録されて
いる領域(これを一般領域という)に比べて記録膜が早
期に劣化する傾向がある。
【0018】記録開始点の変化幅を大きくすれば記録膜
の劣化は改善されるが、データ領域はセクタの中に収ま
らなければならないので、セクタ内でVFOやダミーデ
ータに使用できる領域が減少することになる。つまり、
同期信号を得るためのVFO領域をデータ領域の前に付
加し、セクタ終端部分に生ずる記録膜劣化に対処するた
めのダミーデータ領域をデータ領域の後ろに付加したと
き、データの記録開始点の変化幅を大きくするとVFO
部分やダミーデータ部分の長さを短くせざるを得ない。
このため、繰り返し記録を行ったときに起こるセクタの
始端部分及び終端部分の記録膜劣化に対して敏感にな
る。すなわち、同等の記録膜劣化に対して、情報を再生
できなくなる可能性が高くなる。そのため、結果的に繰
り返し記録可能回数が減少することになる。
【0019】更に、記録密度の高い媒体と低い媒体との
両方を記録再生する装置の場合、記録密度の高い媒体で
は、記録マークの位置(又は間隔)やエッジが精密に検
出できないと情報の再生ができないため、情報の再生能
力は記録膜の劣化に対して敏感になる。すなわち、同等
の記録膜劣化でも記録密度の高い媒体のほうが情報を正
確に再生しにくい。
【0020】本発明は上記のような従来の問題点を解決
するために、記録条件及び記録媒体に応じてデータ領域
の記録開始点の変化幅を変えることによって、光ディス
クの記録膜の劣化を適切に抑制して、繰り返し記録可能
回数を更に増大させることができる記録再生方法及び装
置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明の光学的情報記録
媒体の記録再生方法及び装置によれば、光学的情報記録
媒体のセクタ中のデータの記録開始点をランダムに変化
させて情報を記録し、前記記録開始点の変化幅を少なく
とも2種類以上に異ならせ、更に、前記変調データ信号
の記録開始点と、VFOの記録開始点をそれぞれ所定の
変化幅の範囲内で独立に変化させることにより、ギャッ
プ領域及びバッファ領域を適度に確保しながら、同時に
VFO及びダミーデータの必要な長さを確保することが
できる。
【0022】本発明の記録再生方法は、情報信号を前記
光学的情報記録媒体上の記録パターンに対応した変調デ
ータ信号に変換する変調工程と、第1の記録タイミング
または第2の記録タイミングを選択する選択工程と、前
記選択工程で第1の記録タイミングが選択されたとき
は、前記変調データ信号の記録開始点をセクタ位置に対
して所定の変化幅の範囲内でランダムに変化させ、前記
選択工程で第2の記録タイミングが選択されたときは、
前記変調データ信号の記録開始点をセクタ位置に対して
前記所定の変化幅より大きい変化幅の範囲内でランダム
に変化させる記録制御工程とを備え、前記変調データ信
号の記録開始点と、VFOの記録開始点をセクタ位置に
対してそれぞれ独立に変化させることを特徴とする。
【0023】上記の構成によれば、繰り返し記録頻度の
高い媒体の場合にはVFOやダミーデータの長さを短く
して大きい変化幅を確保し、繰り返し記録時の記録膜の
局所的な劣化を改善して情報の再生能力を高め、同時に
セクタ始終端の劣化に対処して繰り返し記録回数をより
多くすることができる。 他方、繰り返し記録頻度の低
い媒体ではVFOやダミーデータの長さを長くしてセク
タ始終端の劣化に対処し、繰り返し記録回数をより多く
することができる。
【0024】記録条件や記録媒体の情報は、識別子とし
て媒体に記録しておくことができる。この場合、本発明
の記録再生方法は、光学的情報記録媒体に記録された識
別子を検出する識別工程を備え、前記識別工程の識別結
果に基づき前記選択工程において第1の記録タイミング
又は第2の記録タイミングを選択することが好ましい。
あるいは、情報記録媒体を保持するカートリッジに記録
された識別子を検出するようにしてもよい。
【0025】また、変調データ信号の種類に応じて変化
幅を変えてもよい。更に、記録するセクタの繰り返し記
録頻度、記録するセクタがディレクトリ領域であるか否
か、グルーブ(すなわちガイド溝)上にあるかランド
(すなわちガイド溝とガイド溝との間)上にあるか等の
記録条件に応じて記録開始点の変化幅を設定してもよ
い。つまり、前記識別工程が、繰り返し記録頻度の異な
る複数の前記光学的情報記録媒体又は繰り返し記録頻度
の異なる前記光学的情報記録媒体上の複数の領域を識別
し、又は前記光学的情報記録媒体上において記録するセ
クタがディレクトリ領域であるかディレクトリ領域以外
であるかを識別し、又は記録するセクタがグルーブ上に
あるかランド上にあるかを識別することが好ましい。
【0026】本発明による別の光学的情報記録媒体の記
録再生方法は、記録密度の異なる複数の前記光学的情報
記録媒体を識別する識別工程と、記録情報を前記光学的
情報記録媒体上の記録パターンに対応した変調データ信
号に変換する変調工程と、前記識別工程の識別結果に基
づいて第1の記録タイミングまたは第2の記録タイミン
グを選択する選択工程と、前記選択工程で第1の記録タ
イミングが選択されたときは、少なくとも前記変調デー
タ信号の記録開始点をセクタ位置に対して所定の変化幅
の範囲内でランダムに変化させ、前記選択工程で第2の
記録タイミングが選択されたときは、少なくとも前記変
調データ信号の記録開始点をセクタ位置に対して前記所
定の変化幅より大きい変化幅の範囲内でランダムに変化
させる記録制御工程とを備えている。好ましくは、前記
変調データ信号の記録開始点とVFOの記録開始点とを
それぞれ所定の変化幅の範囲内で独立に変化させる。
【0027】また、前記識別工程において、線密度及び
トラックピッチのうちの少なくとも一つが異なる複数の
光学的情報記録媒体を識別し、又は変調方式が異なる複
数の光学的情報記録媒体を識別し、前記光学的情報記録
媒体の所定の領域に記録されている識別子を検出するこ
とが好ましい。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明による光学的情報記
録媒体の記録再生方法及び装置の実施形態を図面に基づ
いて具体的に説明する。
【0029】(実施形態1)図1は本発明に係る記録再
生方法を用いた記録再生装置の構成を示す図であり、図
2は本発明の実施形態1において、あるセクタの記録情
報を書き換える動作を説明するフローチャートである。
上位計算機と接続されたシステム制御回路101は、光
ディスク113上の書き換えるセクタのアドレス情報を
検出(ステップ201)した後、2値化情報である記録
情報102を出力する(ステップ202)。
【0030】そしてこの記録情報にエラー訂正情報を付
加しインターリーブを行って(ステップ203)、変調
回路104にて変調する(ステップ204)。以上の動
作は従来例の構成と同様である。
【0031】つぎに、変調回路から出力した変調データ
信号105を遅延量制御回路106に入力する。遅延量
制御回路106では、該当領域がディレクトリ領域のよ
うな繰り返し記録頻度が高い領域か否かの識別結果にし
たがって(ステップ205)、一般領域では記録開始点
の変化幅を小さく(ステップ207)、ディレクトリ領
域では記録開始点の変化幅を大きく設定する(ステップ
206)。上記の識別結果は識別子検出回路119にて
識別子を検出することにより行う。また識別子はあらか
じめ各セクタのID領域(図29の601)等に記録さ
れている。識別子検出回路119は、光ディスク113
上の識別子の記録位置に対応してシステム制御回路10
1が発する所定のタイミングにしたがって識別子を検出
し、その識別結果を信号として発信する。
【0032】遅延量制御回路106は、変調データ信号
105を設定した変化幅に相当する遅延量の範囲内でラ
ンダムに遅延する(ステップ208)。遅延量制御回路
の構成の詳細については後述する。
【0033】そして合成回路109において、各セクタ
に記録するデータ長ごとに同期信号発生回路108から
の同期信号(VFO)、また必要に応じてダミーデータ
発生回路107からのダミーデータ等を付加して記録デ
ータ信号118とする(ステップ209)。この記録デ
ータ信号118をレーザ駆動回路110に入力し、レー
ザ駆動信号111を発生させて光ヘッド112内のレー
ザを駆動する。そしてレーザ光の強度変調を行って(ス
テップ210)、光ディスク113に照射し該当セクタ
に記録する(ステップ211)。
【0034】ここで、システム制御回路の構成を図3を
用いて説明する。図3で従来のシステム制御回路と異な
るのは、アドレス情報検出回路2603からのアドレス
情報及びアドレス情報検出信号にしたがって、識別タイ
ミング発生回路2701が識別タイミング信号を識別子
検出回路119に与える点である。また、アドレス情報
検出信号が遅延量制御回路106にも与えられる。
【0035】つぎに、遅延量制御回路106について説
明する。図4に遅延量制御回路106の構成の一例を示
す。遅延量制御回路は異なる2種類の記録タイミング設
定機能からなる記録制御部と、識別子に応じて前記の記
録タイミング設定機能を選択する選択部からなる。図4
の遅延量制御回路では、選択部は選択回路305からな
る。記録制御部は複数の遅延回路301、遅延回路30
1を動作させるクロックを発生する2つのクロック発生
回路302及び303、変調データ信号105の遅延回
路301への入力先を決定するセレクタ304からな
る。
【0036】遅延回路301の遅延量は遅延用のクロッ
クTにしたがって、それぞれ0, T, 2T, 3T,...,
16Tとなるように設定されている。すなわち、クロッ
クがTのときには遅延量の変化する各段階の間隔はTで
あり、遅延量の段階数は16である。各遅延回路はシフ
トレジスタ又はディレイライン、カウンタ等によって構
成される。
【0037】そして図4の遅延量制御回路では2つのク
ロック発生回路302、303が設けられている。選択
回路305を切り換えて第1のクロック発生回路302
を選択すると、遅延回路301は0〜16Tの変化幅の
範囲内で記録のタイミングをランダムに変化させる(こ
れが第1の記録タイミング設定機能に相当する)。
【0038】また、選択回路305により第2のクロッ
ク発生回路303を選択すると、遅延回路301は0〜
160Tの変化幅の範囲内で記録のタイミングをランダ
ムに変化させる(これが第2の記録タイミング設定機能
に相当する)。
【0039】図4の遅延量制御回路の実際の動作は以下
のようになる。光ディスク113の一般領域に記録する
ときには、識別子検出回路119からの信号121にし
たがって選択回路305を第1のクロック発生回路30
2のほうに切り換える。第1のクロック発生回路302
はクロックTを出力し、0〜16Tまでの遅延量を発生
させるようにする。そして、システム制御回路からのア
ドレス検出信号120によりセレクタ304の行き先を
ランダムに決定する。セレクタの行き先は次のアドレス
を検出するまで保持される。
【0040】一方、ディレクトリ領域に記録するときに
は、識別子検出回路119からの信号121にしたがっ
て選択回路305を第2のクロック発生回路303のほ
うに切り換える。第2のクロック発生回路303はクロ
ック10Tを出力し、0〜160Tまでの遅延量を発生
させるようにする。そして、システム制御回路からのア
ドレス検出信号120によりセレクタ304の行き先を
ランダムに決定する。このようにして、ディレクトリ領
域とそれ以外の領域とで遅延の各段階の間隔を異ならせ
ることによりデータ領域の記録開始点の変化幅を異なら
せることができる。
【0041】図5は遅延量制御回路の構成の別の例を示
す図である。図5の遅延量制御回路では、選択部は選択
回路405からなる。記録制御部は複数の遅延回路40
1、遅延回路401を動作させるクロックを発生するク
ロック発生回路402、変調データ信号105の遅延回
路401への入力先を決定する2つのセレクタ403及
び404からなる。
【0042】遅延回路401の遅延量は遅延用のクロッ
クTにしたがって0, T, 2T, 3T,..., 160Tと
なるように設定されている。すなわち、遅延量の変化す
る各段階の間隔はTであり、遅延量の変化幅は160T
である。
【0043】そして図5の遅延量制御回路は2つのセレ
クタ403、404を有する。選択回路405を切り換
えて第1のセレクタ403を選択すると、遅延回路40
1は0〜16Tの変化幅の範囲内で記録のタイミングを
ランダムに変化させる(これが第1の記録タイミング設
定機能に相当する)。また、選択回路405により第2
のセレクタ404を選択すると、遅延回路401は0〜
160Tの変化幅の範囲内で記録のタイミングをランダ
ムに変化させる(これが第2の記録タイミング設定機能
に相当する)。
【0044】図5の遅延量制御回路の実際の動作は以下
のようになる。光ディスク113の一般領域に記録する
ときには、識別子検出回路119からの信号121にし
たがってセレクタ405が第1の選択回路403を経由
するように切り替わり、遅延回路1〜16の16段階の
遅延量のいずれかを選択するようにし、0〜16Tの遅
延量を発生させるようにする。そして、システム制御回
路からのアドレス検出信号120により第1の選択回路
403の行き先をランダムに決定する。セレクタの行き
先は次のアドレスを検出するまで保持する。
【0045】一方、ディレクトリ領域に記録するときに
は、識別子検出回路119からの信号121にしたがっ
てセレクタ405が第2の選択回路404を経由するよ
うに切り替わり、遅延回路0〜160の160段階の遅
延量のいずれかを選択するようにし、0〜160Tの遅
延量を発生させるようにする。そして、システム制御回
路からのアドレス検出信号120により第2の選択回路
404の行き先をランダムに決定する。このようにし
て、ディレクトリ領域とそれ以外の領域とで遅延の段階
数を異ならせることによりデータ領域の記録開始点の変
化幅を異ならせることができる。
【0046】本実施形態の効果を確かめるために行った
比較実験(実施例)についてつぎに説明する。光ディス
ク113の基板には、厚さ0.6mmのポリカーボネー
ト樹脂を用いた。この基板には、凸凹形状の位相ピット
をあらかじめアドレス情報としてプリフォーマットし、
セクタ領域には記録用ガイド溝を形成した。ガイド溝の
ピッチは1.6μmである。基板上に保護膜、光感応性
記録膜、保護膜、反射膜をスパッタリング法により4層
成膜し、その上に保護基板を接着した。
【0047】保護膜としてZnS-SiO2、光感応性記録
膜としてTe-Sb-Ge、反射膜としてAlを用いた。そし
て、スピンドルモーター113によりこのディスクを線
速度5m/sで回転させ、波長680nmのレーザ光を
開口数(NA)0.6の対物レンズで集束させて記録を
行った。
【0048】記録再生時のレーザ光のパワーは、Pp=1
0mW、Pb=4mW、Pr=1mWとした。記録情報の変調
方式は(8-16)パルス幅変調を用いた。最短マーク
長は0.6μmとした。遅延量制御回路109は図4に
示すような、クロック発生回路302、303により各
段階の間隔を設定して記録開始点の変化幅を決定する構
成を採用した。
【0049】上記の条件を用い、まず、各領域における
記録開始位置の変化幅と再生情報のエラーレートとの関
係を調べた。ディレクトリ領域は、類似した記録情報が
記録されることを想定して2パターンの記録情報を繰り
返し記録し、変化幅を0〜160T(各段階の間隔は0
〜10T)の範囲で設定した。一般領域は30パターン
の記録情報を繰り返し記録し、変化幅を0〜64T(各
段階の間隔は0〜4T)の範囲で設定した。そして1万
回繰り返し記録後の再生情報のエラーレートを測定し
た。
【0050】図6(a)は一般領域の記録開始位置の変
化幅と、10万回繰り返し記録後の再生情報のエラーレ
ートとの関係をプロットしたものである。図6(b)は
ディレクトリ領域の記録開始位置の変化幅と10万回繰
り返し記録後の再生情報のエラーレートとの関係をプロ
ットしたものである。
【0051】図6より、記録開始位置の変化幅を大きく
するほど10万回繰り返し記録後に良好なエラーレート
が得られることがわかる。そして、良好なエラーレート
が得られる最小の変化幅は各領域(すなわち、記録情報
のランダム性)で異なることがわかった。
【0052】上記の結果から、記録開始点の変化幅は以
下のように設定した。エラーレート5×10-4以下が得
られる変化幅として、一般領域での変化幅を16T、各
段階の間隔は1Tとし、ディレクトリ領域での変化幅を
160T,各段階の間隔を10Tとしたものを変化幅可
変方式とした。そして、比較例として、双方の領域での
変化幅を16T、各段階の間隔は1Tとしたものを変化
幅固定方式1とし、双方の領域での変化幅を160T、
各段階の間隔は10Tとしたものを変化幅固定方式2と
した。
【0053】つぎに、上記の各方式に対して設定した、
記録のフォーマットについて以下に説明する。図7は、
記録開始点の変化幅を16Tに設定したとき(すなわ
ち、第1の記録タイミングが設定されたとき)の記録の
フォーマットを示す図である。ここで、データ記録用の
クロックは遅延用のクロックTと同一とし、1セクタに
記録できるデータ容量を1000バイト、記録開始点を
変化させないときのVFO領域及びダミーデータの長さ
をそれぞれ15バイトとした。
【0054】図7(a)は記録開始点を変化させていな
いときの記録のフォーマットである。データ領域(すな
わち、変調データ信号に対応する領域)604は、図1
の遅延量制御回路109により遅延を加えた後にVFO
603及びダミーデータ605が付加されており、これ
らの領域に対応する信号(すなわち記録データ信号)を
レーザ駆動回路110に入力し、レーザ駆動信号111
を発生する。
【0055】図7(b)は記録開始点を16T(すなわ
ち1バイト)だけ後ろにシフトしたときの記録のフォー
マットである。この場合データ領域に対応する部分のレ
ーザの駆動信号(図1の111)は、図7(a)の場合
よりも16Tだけ遅い時刻に発生する。変化幅16Tで
記録する場合、遅延量制御回路によってデータ領域に対
応する部分のレーザの駆動信号の発生するタイミングは
16Tの範囲内で変化し、その結果、セクタ中のデータ
領域の記録位置は16T(すなわち1バイト)の範囲で
変化する。
【0056】図8は、記録開始点の変化幅を160Tに
設定したとき(すなわち、第2の記録タイミングが設定
されたとき)の記録のフォーマットを示す図である。図
8(a)は記録開始点を変化させていないときの記録フ
ォーマットである。図8(b)は記録開始点を80T
(すなわち5バイト)だけ前にシフトしたときの記録の
フォーマットである。図8(b)の場合、データ領域に
対応する部分のレーザの駆動信号(図1の111)は、
図8(a)の場合よりも80Tだけ早い時刻に発生す
る。図8(c)は記録開始点を80T(すなわち5バイ
ト)だけ後ろにシフトしたときの記録のフォーマットで
ある。図8(c)の場合、データ領域に対応する部分の
レーザの駆動信号(図1の111)は、図8(a)の場
合よりも80Tだけ遅い時刻に発生する。
【0057】変化幅160Tで記録するときには、遅延
量制御回路によってレーザの駆動信号の発生するタイミ
ングは160Tの範囲内で変化し、その結果セクタ中の
記録位置は160T(すなわち10バイト)の範囲内で
変化する。光ディスク上に形成されたID領域によっ
て、セクタの長さはあらかじめ決まっている。したがっ
て、ギャップ領域802及びバッファ領域806の長さ
を固定する場合には、セクタ中での記録位置の変化範囲
を大きくするほど、VFO領域やダミーデータ領域の長
さは減少する。
【0058】変化幅固定方式1では、ディレクトリ領域
か否かにかかわらず変化幅は1バイトであるから、図7
(a)及び(b)に示すようにVFO領域及びダミーデ
ータ領域の長さはそれぞれ15〜16バイト(又は14
〜15バイト)の範囲で変動し、VFO領域及びダミー
データ領域は最も短い場合で14(又は15)バイトで
ある。また、変化幅固定方式2では、ディレクトリ領域
か否かにかかわらず変化幅は10バイトであるから、図
8(a)〜(c)に示すようにVFO及びダミーデータ
の長さはそれぞれ10〜20バイトの範囲で変動し、V
FO及びダミーデータは最も短い場合で10バイトとな
る。
【0059】一方、変化幅可変方式では、ディレクトリ
領域の場合は記録開始点の変化幅は10バイトであるか
ら、図8(a)〜(c)に示すようにVFO領域及びダ
ミーデータ領域の長さはそれぞれ10〜20バイトの範
囲で変動し、VFO領域及びダミーデータ領域は最も短
い場合で10バイトとなる。また、一般領域の場合には
記録開始点の変化幅が1バイトであるから、図7(a)
及び(b)に示すように記録開始点を変化させたときの
VFO領域及びダミーデータ領域の長さはそれぞれ15
〜16(又は14〜15)バイトの範囲で変動し、VF
O領域及びダミーデータ領域は最も短い場合で14(又
は15)バイトとなる。
【0060】上記の条件を用い、ディレクトリ領域では
2パターンの記録情報を、一般領域では30パターンの
記録情報を同じセクタに繰り返し書換え記録し、繰り返
し回数5万回及び10万回後のエラー発生状況を調べ
た。
【0061】表1は変化幅可変方式と変化幅固定方式
1、変化幅固定方式2との比較を示している。ここで、
「同期エラー」とはPLLがロックしなくなったことに
より情報を再生できなくなった状態を表し、「再生エラ
ー」とは完全なエラー訂正が不可能になったことにより
情報を再生できなくなった状態を表している。
【0062】
【表1】
【0063】表1に示すように、変化幅固定方式1では
一般領域のセクタは繰り返し回数10万回でも再生可能
であった。しかし、ディレクトリ領域では5万回でエラ
ーが発生した。ディレクトリ領域のセクタの場合には、
この時点で再生波形のエンベロープには歪みが発生して
いた。このことから、第1の従来例ではランダム性の低
い記録に対して記録開始点の変化幅が小さすぎたために
記録膜の局所劣化によってエラーが発生したと考えられ
る。
【0064】また、変化幅固定方式2では、繰り返し回
数5万回ではいずれの領域でも再生可能であったが、1
0万回ではいずれもエラーが発生した。いずれの領域に
おいても、10万回の繰り返し記録後の再生波形はVF
Oの少なくとも5バイト以上が消滅していた。このこと
から、第2の従来例では記録開始点の変化量が大きくV
FO領域の長さが短くなる場合が生じるので、セクタ始
端部の記録膜劣化によってVFO領域中に占める劣化領
域の割合が相対的に大きくなり、PLLがロックしなく
なってエラーが発生したと考えられる。
【0065】これに対し、変化幅可変方式では繰り返し
回数5万回ではいずれの領域でも再生可能であり、10
万回でも一般領域では再生可能であった。これは、一般
領域に記録する場合には記録開始点の変化量を小さく
し、VFO領域の長さを長く設定したので、VFO領域
中に占める劣化領域の割合が相対的に小さくなったため
と考えられる。また、ディレクトリ領域では記録開始点
の変化幅を大きくしたのでデータ領域中の局所的な記録
膜劣化が顕著に発生せず、5万回までは再生可能であっ
たと考えられる。
【0066】以上述べたように本実施形態に係る光学的
情報記録媒体の記録再生方法によれば、記録する条件に
合わせて記録開始点の変化幅を設定することができるの
で、記録膜劣化の顕著なディレクトリ領域の場合には変
化幅を大きくすることにより、繰り返し記録時の記録膜
の局所的な劣化を改善して繰り返し記録可能回数を多く
することができる。また、繰り返し記録に対して記録膜
劣化の少ない一般領域ではVFO領域やダミーデータ領
域の長さを長くしてセクタ始終端の劣化に対処し、繰り
返し記録可能回数をより多くすることができる。
【0067】なお、図1に示した実施形態では、合成回
路109の前に遅延量制御回路106を設けたが、図9
に示すように合成回路109の後に遅延量制御回路10
6を設けてもよい。図9の構成で、あるセクタを書き換
える動作を示すフローチャートは図10のようになり、
VFO603及びダミーデータ605を付加して(ステ
ップ905)から遅延量制御回路106にて記録データ
信号の遅延を行う(ステップ909)ことが図2のフロ
ーチャートと異なる。
【0068】そして、変化幅が16Tのとき(すなわ
ち、第1の記録タイミングが設定されたとき)の記録の
フォーマットは図11のようになる。図11(a)は記
録開始点を変化させていないとき、図11(b)は記録
開始点を16T遅らせたときの記録のフォーマットであ
る。変化幅が160Tのとき(すなわち、第2の記録タ
イミングが設定されたとき)の記録のフォーマットは図
12のようになる。図12(a)は記録開始点を変化させ
ていないとき、図12(b)は記録開始点を80T早め
たとき、図12(c)は記録開始点を80T遅らせたと
きの記録のフォーマットである。図9に示すような実施
形態の場合、VFO603、データ領域604、ダミー
データ605すべての記録開始点を変化させることが図
7及び図8と異なる。その結果、VFO領域及びダミー
データ領域の長さが短くなることはないので、セクタ始
終端の劣化の影響を受けにくい利点がある。
【0069】また、図1の別の実施形態として、図31
に示すように合成回路109の前後に2つの遅延量制御
回路3101、3102を設けてもよい。第1の遅延量
制御回路3101は0〜144Tの変化幅の範囲内で変
調データ信号の遅延を行ない、第2の遅延量制御回路3
102は0〜16Tの変化幅の範囲内で記録データ信号
の遅延を行う。図31の構成で、あるセクタを書き換え
る動作を示すフローチャートは図32のようになる。図
32では、記録頻度の高い領域の場合のみ第1の遅延量
制御回路3101により0〜144Tの変化幅の範囲内
で変調データ信号の遅延を行う(3206)。そして、
VFO603及びダミーデータ605を付加して(32
07)から、記録頻度の高低にかかわらず第2の遅延量
制御回路3102にて0〜16Tの変化幅の範囲内で記
録データ信号の遅延を行う(3208)ことが図2のフ
ローチャートと異なる。
【0070】図34は図31における第1の遅延量制御
回路の構成例を示す図である。図34の遅延量制御回路
では、選択部3406は選択回路3404からなる。記
録制御部3405は複数の遅延回路3401、遅延回路
3401を動作させるクロックを発生するクロック発生
回路3402、変調データ信号105の遅延回路340
1への入力先を決定するセレクタ3403からなる。
【0071】遅延回路3401の遅延量は遅延用のクロ
ックTにしたがって0, T, 2T,3T,..., 144T
となるように設定されている。すなわち、遅延量の変化
する各段階の間隔はTであり、遅延量の変化幅は144
Tである。
【0072】そして選択回路3404を切り換えてセレ
クタ3403を選択すると、遅延回路3401により0
〜144Tの変化幅の範囲内で記録のタイミングがラン
ダムに変化する(これが第1の記録タイミング設定機能
に相当する)。一方、選択回路3404は遅延回路40
1を経由しないで直接出力させることもできる。この場
合、遅延量は常にゼロであり記録のタイミングは一定で
ある(これが第2の記録タイミング設定機能に相当す
る)。
【0073】図34の遅延量制御回路の実際の動作は以
下のようになる。光ディスク113の一般領域に記録す
るときには、識別子検出回路119からの信号121に
したがってセレクタ3404が選択回路3403を経由
するように切り替わり、遅延回路1〜144Tの144
段階の遅延量のいずれかを選択するようにし、0〜14
4Tの遅延量を発生させるようにする。そして、システ
ム制御回路からのアドレス検出信号120により選択回
路3403の行き先をランダムに決定する。セレクタの
行き先は次のアドレスを検出するまで保持する。
【0074】一方、ディレクトリ領域に記録するときに
は、識別子検出回路119からの信号121にしたがっ
てセレクタ3404が遅延回路3401を経由しないよ
うに切り替わり、常に遅延量がゼロになるようにする。
【0075】図35は図31における第2の遅延量制御
回路の構成例を示す図である。図35の遅延量制御回路
において、記録制御部3504は複数の遅延回路350
1、遅延回路3501を動作させるクロックを発生する
クロック発生回路3502、変調データ信号105の遅
延回路3501への入力先を決定するセレクタ3503
からなる。
【0076】遅延回路3501の遅延量は遅延用のクロ
ックTにしたがって0, T, 2T,3T,..., 16Tと
なるように設定されている。すなわち、遅延量の変化す
る各段階の間隔はTであり、遅延量の変化幅は16Tで
ある。
【0077】図35の遅延量制御回路の実際の動作は以
下のようになる。光ディスク113の記録領域(又は記
録頻度)にかかわりなく、選択回路3503は遅延回路
1〜16の16段階の遅延量のいずれかを選択するよう
にし、0〜16Tの遅延量を発生させるようにする。そ
して、システム制御回路からのアドレス検出信号120
により選択回路3403の行き先をランダムに決定す
る。セレクタの行き先は次のアドレスを検出するまで保
持する。
【0078】このように図34と図35の遅延量制御回
路を用いて、ディレクトリ領域とそれ以外の領域とで遅
延の段階数を異ならせることによりデータ領域の記録開
始点の変化幅を異ならせることができる。
【0079】図31の実施形態における記録のフォーマ
ットについて説明する。図31の実施形態では、変化幅
が16Tのとき(すなわち、第1の記録タイミングが設
定されたとき)の記録のフォーマットは図11のように
なる。図11(a)は記録開始点を変化させていないと
き、図11(b)は記録開始点を16T遅らせたときの
記録のフォーマットである。これらの場合、VFO60
3、データ領域604、及びダミーデータ605は一様
に1バイトの変化幅で記録開始点が変化する。
【0080】変化幅が160Tのとき(すなわち、第2
の記録タイミングが設定されたとき)の記録のフォーマ
ットは図33のようになる。図33(a)は記録開始点
を変化させていないとき、図33(b)は記録開始点を
80T早めたとき、図33(c)は記録開始点を80T
遅らせたときの記録のフォーマットである。これらの場
合、VFO603及びダミーデータ605は1バイトの
変化幅で記録開始点が変化し、データ領域では10バイ
トの変化幅で記録開始点が独立に変化することが図7及
び図8と異なる。
【0081】なお、図31の実施形態では、第1の記録
タイミング機能が設定されたときには、VFO603、
データ領域604、及びダミーデータ605が一様に変
化するものとしたが、VFO及びダミーデータとデータ
領域とが独立に変化するものであってもよい。ただし、
一様に変化するものとしたほうが、第2の遅延量制御回
路内で記録領域に対する切り換えが必要無いので、第2
の遅延量制御回路の構成を簡略化できる利点がある。
【0082】スピンドルモーター114の回転ジッタが
小さいときや、レーザ駆動回路110でのレーザパワー
制御動作が十分早い場合には、図9の構成にするのがよ
り好ましい。逆に、スピンドルモーター114の回転ジ
ッタ114が大きいときや、レーザ駆動回路110のレ
ーザパワー制御動作が早くない場合には、図1の構成に
して、図7及び図8のように、記録開始点の変化にかか
わらず一定のギャップ領域602及びバッファ領域60
6を確保するのがより好ましい。図31の構成はギャッ
プ領域602及びバッファ領域606が適度に確保でき
るものである。図1、図9、図31いずれの構成でも繰
り返し記録可能回数をより多くすることができる。
【0083】また、情報を高密度に記録する別の手法と
して、ガイド溝とガイド溝の間のランドにも情報を記録
する方法が提案されている。この場合、ガイド溝とラン
ドとでは、記録マーク周辺の基板断面形状が異なること
から、記録マーク周辺部分への熱的負担が異なる。その
ため、同等の回数だけ繰り返し記録しても、ガイド溝と
ランドとでは記録膜の劣化の度合いが異なる現象が生ず
る。
【0084】このような課題を解決するために、記録再
生装置を図13のように構成してもよい。図13ではラ
ンド/ガイド溝識別子検出回路1201の識別結果によ
り遅延量制御回路で記録開始点の変化幅を設定する点が
図1と異なる。この場合には、ランドに記録するときと
ガイド溝に記録するときとで変化幅を異ならせることに
なる。そして、繰り返し記録可能回数をより増大させる
という、図1の構成と同様の効果が得られる。
【0085】また、情報を高密度に記録するために、記
録マークの両端のエッジに情報を持たせるパルス幅変調
(Pulse Width Modulation)方式を用いることが提案され
ている。しかし、パルス幅変調は、記録マークの位置
(又は間隔)に情報を持たせるパルス位置変調(Pulse P
osition Modulation)方式に比べて、長い記録マークを
形成することが多いため、記録膜の劣化が早い傾向にあ
る。更に、パルス幅変調では記録マークのエッジを精密
に検出できないと情報の再生ができないため、情報の再
生能力は記録膜の劣化に対してより敏感になる。すなわ
ち、同等の記録膜劣化でも、パルス幅変調のほうが情報
を正確に再生しにくい。
【0086】このような課題を解決するために、記録再
生装置を図14のように構成してもよい。図14では変
調方式識別子検出回路1301の識別結果により遅延量
制御回路106で記録開始点の変化幅を設定する点が図
1と異なる。この場合には、パルス幅変調で記録すると
きと、パルス位置変調で記録するときとで記録開始点の
変化幅を異ならせることになる。そして、繰り返し記録
可能回数をより増大させるという、図1の構成と同様の
効果が得られる。
【0087】また、記録情報を記録する線密度(トラッ
ク方向記録密度ともいう)が異なる複数の記録媒体又は
単一媒体中の複数の記録領域に対し、単一の記録再生装
置で記録することが提案されている。しかし、高い線密
度で記録するときは記録マークのエッジ(又は位置)を
より精密に検出できないと情報の再生ができないため、
情報の再生能力は記録膜の劣化に対してより敏感にな
る。すなわち、同等の記録膜劣化でも線密度を高くして
記録したほうが情報を正確に再現しにくい。
【0088】このような課題を解決するために、図14
の変調方式識別子検出回路1301の代わりに線密度識
別子検出回路を用いて構成してもよい。この場合には線
密度を高くして記録するときと線密度を低くして記録す
るときとで記録開始点の変化幅を異ならせることにな
る。そして、繰り返し記録回数をより増大させるとい
う、図1の構成と同様の効果が得られる。
【0089】また、トラックピッチ(すなわちガイド溝
間のピッチ)が異なる複数の記録媒体又は単一媒体中の
複数の記録領域に対し、単一の記録再生装置で記録する
ことが提案されている。しかし、狭いトラックピッチの
領域に記録するときには隣り合ったガイド溝に対する記
録による記録膜の劣化の影響も受けやすくなるため、情
報の再生能力は記録膜の劣化に対してより敏感になる。
すなわち、同等の記録膜劣化でもトラックピッチの高い
領域に記録したほうが情報を正確に再生しにくい。
【0090】このような課題を解決するために、図14
の変調方式識別子検出回路1301の代わりにトラック
ピッチ識別子検出回路を用いて構成してもよい。この場
合にはトラックピッチの高い領域に記録するときと低い
領域に記録するときとで記録開始点の変化幅を異ならせ
ることになる。そして、繰り返し記録回数をより増大さ
せるという、図1の構成と同様の効果が得られる。
【0091】なお、上記の繰り返し記録密度、変調デー
タ信号の変調方式、線密度、トラックピッチが記録媒体
ごとに異なるものである場合には、識別子は記録媒体を
保持するカートリッジに記録されているものであっても
同様の効果が得られる。
【0092】また、記録開始点の変化幅、段階数、間隔
や記録のフォーマット等は本実施形態で示したものに限
るわけではなく、記録条件や媒体に応じて適切な値を設
定することが可能である。更に、必要に応じて変調方
式、繰り返し記録の頻度、ランド/グルーブ等を組み合
わせて、記録開始点の変化幅を3種類以上に異ならせて
もよいことは言うまでもない。
【0093】(実施形態2)つぎに、本発明の別の実施
形態に係る光学的情報記録媒体の記録再生方法について
説明する。図15は本実施形態に係る記録再生装置の構
成を示す図であり、図16は本実施形態において、ある
セクタの記録情報を書き換える動作を説明するフローチ
ャートである。
【0094】図15及び図16で従来の構成・動作と異
なるのは、エラー訂正情報を付加する前に、並べ替え方
法決定手段1401により、信号として発せられる記録
情報102の並べ替え方法(変換方法)をランダムに決
定し(ステップ1503)、並べ替え手段1402にお
いて一連の記録情報の分割・並べ替え(変換)を行って
変換情報1405を得て(ステップ1504)、並べ替
えた記録情報を復元するための並べ替え情報を識別情報
として新たに付加する(ステップ1505)点である。
【0095】図17は本実施形態において、あるセクタ
に記録した記録情報を再生する動作を説明するフローチ
ャートである。図15及び図17で従来の構成・動作と
異なるのは、エラー訂正及びディインターリーブを行っ
た(ステップ1604)後、並べ替え情報検出回路14
03により記録情報の復元のための情報を識別情報とし
て検出し(ステップ1605)、その検出結果に基づい
て選択した復元方法により復元手段1404において記
録情報を復元する(ステップ1606)点である。
【0096】並べ替え方法決定手段1401、並べ替え
手段1402及び復元手段1404による、記録情報の
並べ替え及び復元の動作の一例を図18及び図19を用
いて具体的に説明する。
【0097】記録情報の分割及び並べ替えは以下のよう
にして行う。図18(a)に示すような一連の記録情報
に対し、分割する位置をランダムに決定する。そして記
録情報の分割を行ない、入れ換え、分割した位置を示す
並べ替え情報を識別情報として変換情報の後に付加し図
18(b)に示す状態にする。例えば記録情報の20バ
イト目で分割して並べ替えた(これが変換方法に相当す
る)場合には、その「20バイト目」を示す情報を変換
情報に付加する。なお、並べ替え情報は必ずしも各セク
タに記録する必要はなく、ディレクトリ領域(ディレク
トリ領域)に記録するものでもよい。また、一度の書換
えに対する並べ替え方式は必ずしもセクタごとに異なら
せる必要はなく、複数セクタに対する一連の書換えに対
しては並べ替え方式は同じであってもよい。そして、エ
ラー訂正情報付加及びインターリーブ処理を行う。
【0098】再生のときには、図19(a)に示すよう
にエラー訂正及びディインターリーブ処理を行ったのち
に変換情報の最後に付加されている並べ替え情報を検出
する。例えば並べ替え情報が「20バイト目」を示す情
報であった場合には、変換情報の後端20バイトを分割
して先頭に付加する(これが復元方法に相当する)こと
により、図19(b)に示すように元の記録情報を得る
ことになる。
【0099】何バイト目で分割するかは該当セクタに記
録するごとに図15の並べ替え手段1402においてラ
ンダムに決定するので、たとえ同一の記録情報を同一の
セクタに繰り返し記録する場合でも、常に異なる変調デ
ータ信号を用いて記録を行うことになる。その結果、V
FO領域及びRESYNC領域以外は常に異なる記録デ
ータ信号を用いて光ディスク113に記録することにな
り、光ディスク113のガイド溝2302において記録
マーク2501が形成される確率はセクタ内の記録領域
のいずれの位置においてもほぼ等しくなる。それゆえ、
多数回の書換えによって記録領域内で生じていた局部的
なダメージは解消されることになる。
【0100】上記の並べ替え動作を実現する、並べ替え
方法決定手段1401、並べ替え手段1402の構成例
を図20に示す。乱数発生回路2901は並べ替えタイ
ミング信号をトリガとして乱数を発生する。光ディスク
の各セクタをランダムにアクセスするような用途で使用
する場合には、乱数発生回路の代わりにカウンタ回路を
用いても実質的に乱数を発生したのと同じことになる。
乱数発生回路2901からの乱数に基づき、アドレスプ
リセット回路2902はメモリ2903から読み出す初
期メモリアドレス(上記の並べ替え動作例では、メモリ
2903に蓄えられた記録情報の先頭から20バイト目
に相当するメモリ上のアドレス)をメモリ2903に設
定する。メモリ2903は、記録情報をいったん蓄えた
後、設定された初期メモリアドレスから記録情報を順番
に出力し、記録情報の後端を出力した後は記録情報の先
頭から出力することにより、並べ替えられた変換情報を
発することになる。更に合成回路2904にて初期メモ
リアドレスを示す識別情報を結合する。
【0101】また上記の復元動作を実現する並べ替え情
報検出回路1403、復元手段1404の構成例を図2
1に示す。検出回路3001はエラー訂正・ディインタ
ーリーブを行った後の変換情報及び識別情報から、識別
情報を検出する。ホールド回路3002は、つぎの識別
情報を検出するまで識別情報をホールドしてアドレスプ
リセット回路3003に与える。アドレスプリセット回
路3003はメモリ3004に初期メモリアドレス(上
記の復元動作例では、メモリ2903に蓄えられた記録
情報の後端から20バイト目に相当するメモリ上のアド
レス)を設定する。メモリ3004は、変換情報をいっ
たん蓄えた後、設定された初期メモリアドレスから変換
情報を順番に出力し、変換情報の後端を出力した後は変
換情報の先頭から出力することにより、ことにより記録
情報を復元することになる。
【0102】ここで、システム制御回路の構成を図22
を用いて説明する。図22で従来のシステム制御回路と
異なるのは、アドレス情報検出回路2603からのアド
レス情報及びアドレス情報検出信号にしたがって、並べ
替えタイミング発生回路2801が並べ替えタイミング
信号を並べ替え方法決定手段1401に与える点であ
る。
【0103】以下に具体的な実施例をあげて本実施形態
の効果を説明する。光ディスクへの記録条件は先の実施
例と同様とした。光ディスク113のディスク基板に
は、直径130mmのポリカーボネート樹脂を用いた。
この樹脂基板には、凸凹形状の位相ピットをあらかじめ
アドレス情報としてプリフォーマットし、セクタ領域に
は記録用ガイド溝を形成した。基板上に保護膜、光感応
性記録膜、保護膜、反射膜をスパッタリング法により4
層成膜し、その上に保護基板を接着した。
【0104】本実施例では、保護膜としてZnS-Si
2、光感応性記録膜としてTe-Sb-Ge、反射膜として
Alを用いた。そして、スピンドルモーター113によ
りこのディスクを線速度5m/sで回転させ、波長68
0nmのレーザ光を開口数(NA)0.6の対物レンズ
で集束させて記録を行った。記録再生時のレーザ光のパ
ワーは、Pp=10mW、Pb=4mW、Pr=1mWとした。
記録情報の変調方式は(1,7)RLLのパルス幅変調
を用いた。また、最短マーク長は0.6μmである。
【0105】上記の条件を用いて、同一の記録情報を同
一のセクタに10万回繰り返し記録した。そして、繰り
返し記録ごとに記録情報をランダムな位置で2分割し並
べ替えた記録情報並べ替え方式と、並べ替えを用いない
従来方式とで再生信号のエラーレートを測定したものを
比較した。いずれの方式でも、1セクタに記録する記録
情報は500バイトとし、記録情報並べ替え方式では、
分割位置を1バイト単位でランダムに決定した。その比
較結果を表2に示す。
【0106】
【表2】
【0107】表2から明らかなように、記録情報並べ替
え方式のほうが10万回繰り返し記録後のエラーレート
が低く、繰り返し記録可能回数を増大させることができ
るという点で優れた効果が得られる。
【0108】以上述べたように本実施形態に係る光学的
情報記録媒体の記録再生方法によれば、同一の記録情報
をディスク上の同じ位置で繰り返し書き換える場合で
も、複数の異なるパターンへの変換により記録データ信
号は異なるパターンとなるので、記録膜の特定位置への
ダメージが分散され、多数回の書換えによる記録膜の劣
化を抑制することができる。
【0109】なお、記録情報の分割数等は本実施形態に
て示したものに限られるものではなく、記録条件や媒体
に応じて適切な値を設定することが可能である。また、
一連の記録情報の変換の方法は本実施形態に記載のもの
に限られるものではなく、同一の記録情報を2種類以上
の異なるパターンのいずれかに変換する方法であればど
のようなものでもよい。
【0110】例えば、図23のようにインターリーブ回
路にて異なるインターリーブ方法を複数設けておく構成
にしてもよい。この構成では、記録時には各インターリ
ーブ方法のいずれか(103、1903)を第1の選択
回路1902でランダムに選択してインターリーブ処理
を行ない、インターリーブの方法を示す情報を識別情報
として変換情報に付加する点が図15と異なる。また、
再生時には、インターリーブ方法検出回路1906で検
出したインターリーブの方法を示す情報に基づいて各デ
ィインターリーブ方法のいずれか(117、1904)
を第2の選択回路1905でランダムに選択してディイ
ンターリーブ処理を行う点が図15と異なる。またイン
ターリーブ方法決定手段1901は、図15の並べ替え
方法決定手段1401と同じく乱数発生回路やカウンタ
回路によって構成する。
【0111】図24(a)はインターリーブ処理をする
前の記録情報の状態の一例を示している。図24(b)
はインターリーブ処理をした後にインターリーブの方法
を表す情報を付加した状態を示す。図24(c)はディ
インターリーブ処理をする前の記録情報の状態の一例を
示す。そして、図24(d)はインターリーブの方法を
示す情報に基づきディインターリーブ処理をした後の状
態を示している。この場合、記録情報の分割及び並べ替
え処理をインターリーブ処理と兼用することができるの
で、記録再生装置の構成をより簡便なものとすることが
できる。
【0112】また、同一の記録情報を2種類以上の異な
る変換方法によって変換情報に変換する方法として、以
下のようなものであってもよい。図25は2種類以上の
異なるスクランブル方法により、記録情報から変換情報
を生成する例を示す構成である。本構成ではスクランブ
ル方法として、記録情報単位ごとにビットシフトする方
法を用いている。この構成では、記録時にはビットシフ
ト方法決定手段2101にてシフトするビット数をラン
ダムに決定し、ビットシフト回路2102においてある
特定の記録情報単位(例えば記録情報の1バイト)ごと
に一定ビットずつのビットシフト処理(これが変換方法
に相当する)を施して変換情報1405を得、各記録情
報単位のビットシフト量を示す情報を識別情報として付
加する点が図15と異なる。また、再生時には、ビット
シフト情報検出回路2103で検出したビットシフト数
を示す情報に基づいて逆ビットシフト数を選択し、逆ビ
ットシフト回路2104で一定ビットずつの逆ビットシ
フト処理(これが復元方法に相当する)を行う点が図1
5と異なる。またビットシフト方法決定手段2101
は、図15の並べ替え方法決定手段1401と同じく乱
数発生回路やカウンタ回路によって構成する。
【0113】図26(a)はビットシフト処理をする前
の記録情報の状態の一例を示す。図26(b)はビット
シフト処理をした後にビットシフトの方法を表す情報を
付加した状態を示す。図26(c)は逆ビットシフト処
理をする前の記録情報の状態の一例を示す。そして、図
26(d)はビットシフトの方法を示す情報に基づき逆
ビットシフト処理をした後の状態を示している。この場
合、並べ替えのために多くのバッファメモリを確保する
必要がなく、記録再生装置の構成をより簡便なものとす
ることができる。
【0114】更に、上記第2の各実施例において、セク
タ中の変調データ信号の記録開始点をランダムに変化さ
せて記録をすれば、データ領域中のRESYNC領域も
異なる位置に記録されることになるので繰り返し記録可
能回数を一層増大させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る記録再生装置の
構成を示すブロック図
【図2】図1の記録再生装置において、あるセクタの記
録情報を書き換える動作を示すフローチャート
【図3】図1の記録再生装置におけるシステム制御回路
の構成を示すブロック図
【図4】図1の記録再生装置における遅延量制御回路の
構成を示すブロック図
【図5】図1の記録再生装置における遅延量制御回路の
別の構成を示すブロック図
【図6】(a)は一般領域の場合の記録開始点の変化幅
とエラーレートとの関係を示す図(b)はディレクトリ
領域の場合の記録開始点の変化幅とエラーレートとの関
係を示す図
【図7】図1の記録再生装置において変化幅16Tのと
きの記録のフォーマットを示す図
【図8】図1の記録再生装置において変化幅160Tの
ときの記録のフォーマットを示す図
【図9】図1の記録再生装置の変形例を示すブロック図
【図10】図9の記録再生装置において、あるセクタの
記録情報を書き換える動作を示すフローチャート
【図11】図9の記録再生装置における変化幅16Tの
ときの記録フォーマットを示す図
【図12】図9の記録再生装置における変化幅160T
のときの記録フォーマットを示す図
【図13】図1の記録再生装置の別の変形例を示すブロ
ック図
【図14】図1の記録再生装置の別の変形例を示すブロ
ック図
【図15】本発明の第2の実施形態に係る記録再生装置
の構成を示すブロック図
【図16】図15の記録再生装置において、あるセクタ
の記録情報を書き換える動作を示すフローチャート
【図17】図15の記録再生装置において、あるセクタ
の記録情報を再生する動作を示すフローチャート
【図18】図15の記録再生装置において記録情報の並
べ替えの前後の状態を示す図
【図19】図15の記録再生装置において記録情報の復
元の前後の状態を示す図
【図20】図15の記録再生装置における並べ替え方法
決定手段、並べ替え手段の構成を示すブロック図
【図21】図15の記録再生装置における並べ替え情報
検出回路、復元手段の構成を示すブロック図
【図22】図15の記録再生装置におけるシステム制御
回路の構成を示すブロック図
【図23】図15の記録再生装置の変形例を示すブロッ
ク図
【図24】図23の記録再生装置におけるインターリー
ブ及びデインターリーブ処理の例を示す図
【図25】図15の記録再生装置の別の変形例を示すブ
ロック図
【図26】図25の記録再生装置におけるビットシフト
及び逆ビットシフト処理の例を示す図
【図27】従来の光学的情報記録媒体を示す断面図
【図28】従来の記録再生装置の構成を示すブロック図
【図29】従来の記録再生方法における記録データ信
号、レーザ光の強度変調状態、光ディスクへの記録状態
及び記録フォーマットを示す図
【図30】図28の記録再生装置におけるシステム制御
回路の構成を示すブロック図
【図31】図1の記録再生装置の変形例を示すブロック
【図32】図31の記録再生装置において、あるセクタ
の記録情報を書き換える動作を示すフローチャート図
【図33】図31の記録再生装置における変化幅160
Tのときの記録のフォーマットを説明するレイアウト図
【図34】図34は図31の記録再生装置における第1
の遅延量制御回路の構成を示すブロック図
【図35】図35は図31の記録再生装置における第2
の遅延量制御回路の構成を示すブロック図
【符号の説明】
101 システム制御回路 102 情報信号 103 エラー訂正・インターリーブ回路 104 変調回路 105 変調データ信号 106 遅延量制御回路 107 ダミーデータ発生回路 108 同期信号発生回路 109 合成回路 110 レーザ駆動回路 111 レーザ駆動信号 112 光ヘッド 113 光ディスク 114 スピンドルモーター 115 再生信号処理回路 116 復調回路 117 エラー訂正・ディインターリーブ回路 118 記録データ信号 119 記録頻度識別手段 120 ID検出信号 121 記録頻度識別信号 122 RF信号 301 遅延回路 302 第1のクロック発生回路 303 第2のクロック発生回路 304 セレクタ 305 選択回路 306 記録制御部 307 選択部 401 遅延回路 402 クロック発生回路 403 第1のセレクタ 404 第2のセレクタ 405 選択回路 406 記録制御部 407 選択部 601 ID領域 602 ギャップ領域 603 VFO領域 604 データ領域 605 ダミーデータ領域 606 バッファ領域 607 セクタ 1401 並べ替え情報決定手段 1402 並べ替え手段 1403 並べ替え情報検出手段 1404 復元手段 1405 記録信号

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セクタ構造のフォーマットからなる書換
    え可能な光学的情報記録媒体の記録再生方法であって、 情報信号を前記光学的情報記録媒体上の記録パターンに
    対応した変調データ信号に変換する変調工程と、 第1の記録タイミング又は第2の記録タイミングを選択
    する選択工程と、 前記選択工程で第1の記録タイミングが選択されたとき
    は、前記変調データ信号の記録開始点をセクタ位置に対
    して所定の変化幅の範囲内でランダムに変化させ、前記
    選択工程で第2の記録タイミングが選択されたときは、
    前記変調データ信号の記録開始点をセクタ位置に対して
    前記所定の変化幅より大きい変化幅の範囲内でランダム
    に変化させる記録制御工程とを備え、 少なくとも第2の記録タイミングが選択されたときに
    は、前記変調データ信号の記録開始点と、VFOの記録
    開始点をセクタ位置に対してそれぞれ独立に変化させる
    ことを特徴とする光学的情報記録媒体の記録再生方法。
  2. 【請求項2】 前記光学的情報記録媒体に記録された識
    別子を検出する識別工程を備え、前記識別工程の識別結
    果に基づき前記選択工程において第1の記録タイミング
    又は第2の記録タイミングを選択することを特徴とする
    請求項1に記載の光学的情報記録媒体の記録再生方法。
  3. 【請求項3】 前記光学的情報記録媒体を保持するカー
    トリッジに記録された識別子を検出する識別工程を備
    え、前記識別工程の識別結果に基づき前記選択工程にお
    いて第1の記録タイミング又は第2の記録タイミングを
    選択することを特徴とする請求項1に記載の光学的情報
    記録媒体の記録再生方法。
  4. 【請求項4】 前記識別工程が、繰り返し記録頻度の異
    なる複数の前記光学的情報記録媒体、又は、繰り返し記
    録頻度の異なる前記光学的情報記録媒体上の複数の領域
    を識別することを特徴とする請求項1から3のいずれか
    1項記載の光学的情報記録媒体の記録再生方法。
  5. 【請求項5】 前記識別工程が、前記光学的情報記録媒
    体上において記録するセクタがディレクトリ領域である
    かディレクトリ領域以外であるかを識別することを特徴
    とする請求項1から3のいずれか1項記載の光学的情報
    記録媒体の記録再生方法。
  6. 【請求項6】 前記識別工程が、前記光学的情報記録媒
    体上において記録するセクタがグルーブ上にあるかラン
    ド上にあるかを識別することを特徴とする請求項1から
    3のいずれか1項記載の光学的情報記録媒体の記録再生
    方法。
  7. 【請求項7】 セクタ構造のフォーマットからなる書換
    え可能な光学的情報記録媒体の記録再生方法であって、 記録密度の異なる複数の前記光学的情報記録媒体を識別
    する識別工程と、 記録情報を前記光学的情報記録媒体上の記録パターンに
    対応した変調データ信号に変換する変調工程と、 前記識別工程の識別結果に基づいて第1の記録タイミン
    グ又は第2の記録タイミングを選択する選択工程と、 前記選択工程で第1の記録タイミングが選択されたとき
    は、少なくとも前記変調データ信号の記録開始点をセク
    タ位置に対して所定の変化幅の範囲内でランダムに変化
    させ、前記選択工程で第2の記録タイミングが選択され
    たときは、少なくとも前記変調データ信号の記録開始点
    をセクタ位置に対して前記所定の変化幅より大きい変化
    幅の範囲内でランダムに変化させる記録制御工程とを備
    えていることを特徴とする光学的情報記録媒体の記録再
    生方法。
  8. 【請求項8】 少なくとも第2の記録タイミングが選択
    されたときは、前記変調データ信号の記録開始点とVF
    Oの記録開始点とをそれぞれ所定の変化幅の範囲内で独
    立に変化させることを特徴とする請求項7記載の光学的
    情報記録媒体の記録再生方法。
  9. 【請求項9】 前記識別工程において、前記光学的情報
    記録媒体の所定の領域に記録されている識別子を検出す
    ることを特徴とする請求項7又は8記載の光学的情報記
    録媒体の記録再生方法。
  10. 【請求項10】 前記識別工程において、前記光学的情
    報記録媒体を保持するカートリッジに記録されている識
    別子を検出することを特徴とする請求項7又は8記載の
    光学的情報記録媒体の記録再生方法。
  11. 【請求項11】 前記識別工程において、線密度及びト
    ラックピッチのうちの少なくとも一つが異なる複数の光
    学的情報記録媒体を識別することを特徴とする請求項7
    又は8記載の光学的情報記録媒体の記録再生方法。
  12. 【請求項12】 前記識別工程において、変調方式が異
    なる複数の光学的情報記録媒体を識別することを特徴と
    する請求項7又は8記載の光学的情報記録媒体の記録再
    生方法。
  13. 【請求項13】 セクタ構造のフォーマットからなる書
    換え可能な光学的情報記録媒体の記録再生装置であっ
    て、 記録密度の異なる複数の前記光学的情報記録媒体を識別
    する識別手段と、 情報を前記記録媒体上の記録パターンに対応した変調デ
    ータ信号に変換する変調回路と、 前記変調回路から与えられた変調データ信号の記録開始
    点を前記セクタ位置に対して所定の変化幅の範囲内でラ
    ンダムに遅延させる第1の遅延手段、及び、前記変調回
    路から与えられた変調データ信号の記録開始点を前記セ
    クタ位置に対して前記第1の遅延手段による所定の変化
    幅より大きい変化幅の範囲内でランダムに遅延させる第
    2の遅延手段を含む記録制御部と、 前記識別手段の識別結果に基づいて第1又は第2の遅延
    手段を選択する選択回路とを備えている光学的情報記録
    媒体の記録再生装置。
  14. 【請求項14】 変調データ信号の直前にVFOを配置
    し前記変調データ信号の直後にダミーデータを配置する
    合成回路と、前記合成回路から与えられたVFOの記録
    開始点を前記セクタ位置に対して所定の変化幅の範囲内
    でランダムに遅延させる第3の遅延手段、及び、前記合
    成回路から与えられたVFOの記録開始点を前記セクタ
    位置に対して前記第3の遅延手段による所定の変化幅よ
    り大きい変化幅の範囲内でランダムに遅延させる第4の
    遅延手段を含む第2の記録制御部と、 前記識別手段の識別結果に基づいて第1又は第2の遅延
    手段、及び、第3又は第4の遅延手段を選択する選択回
    路とを備えている請求項13記載の光学的情報記録媒体
    の記録再生装置。
JP21319597A 1997-06-02 1997-08-07 光学的情報記録媒体の記録再生方法及び記録再生装置 Withdrawn JPH10334469A (ja)

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EP97303685A EP0814463B1 (en) 1996-05-31 1997-06-02 Method and apparatus for writing and reading optical recording medium
EP973036858 1997-06-02

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JP21319597A Withdrawn JPH10334469A (ja) 1997-06-02 1997-08-07 光学的情報記録媒体の記録再生方法及び記録再生装置

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4817280B2 (ja) * 1999-11-04 2011-11-16 トムソン ライセンシング 書き換え可能なディスクのプリセスト・レコーディング

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