JPH10331841A - 動圧流体軸受装置及び動圧流体軸受装置の製造方法 - Google Patents

動圧流体軸受装置及び動圧流体軸受装置の製造方法

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JPH10331841A
JPH10331841A JP13691297A JP13691297A JPH10331841A JP H10331841 A JPH10331841 A JP H10331841A JP 13691297 A JP13691297 A JP 13691297A JP 13691297 A JP13691297 A JP 13691297A JP H10331841 A JPH10331841 A JP H10331841A
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JP
Japan
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dynamic pressure
groove
bearing
shaft
base
Prior art date
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JP13691297A
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Inventor
Soichi Murakami
荘一 村上
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ラジアル動圧軸受やスラスト動圧軸受を、安
価にかつ煩雑な管理を必要とせずに容易に得られる。 【解決手段】 軸4と、この軸4を回転可能に配置する
ための軸受穴8を有する軸受部材14と、によりラジア
ル軸受20を構成し、軸4の周囲面又は軸受穴の内周面
のいずれか少なくとも一方にラジアル動圧発生用の動圧
溝30を設け、動圧溝30を設けた軸4の周囲面又は軸
受穴の内周面がダイカスト用金属で作られている。動圧
溝30の断面形状が、溝幅を底辺とし、かつ1μm乃至
15μmの溝深さを高さとする二等辺三角形と、溝幅を
底辺とし、かつ1μm乃至15μmの溝深さを高さとし
て、この底辺と斜辺との成す角度が30度の二等辺台形
とで囲まれる範囲内であり、動圧溝を設けた軸の周囲面
又は軸受穴の内周面がダイカスト成形で形成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばモータのよ
うな回転部を有する機器に対して設定される動圧流体軸
受装置及び動圧流体軸受装置の製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】軸受を必要とする機器として、例えばモ
ータを例に挙げると、モータは、例えばハードディスク
や光ディスクのようなディスク型の情報記録媒体を保持
して連続回転するのに用いられる。この種のモータで
は、軸受に対して回転軸が常に正確に回転しないと、回
転している情報記録媒体に偏芯が生じて、情報記録媒体
に対して信号を記録したり、あるいは情報記録媒体に記
録されている信号を読み出すことが困難になってしま
う。このような観点から、この種のモータには動圧軸受
を設定して、軸と軸受間の摩擦を少なくして回転させる
必要がある。このように摩擦を少くして回転する目的の
ために、動圧軸受が用いられることがあるが、動圧軸受
にはラジアル動圧軸受やスラスト動圧軸受がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のラジ
アル動圧軸受の溝を形成する例としては、特開平8−2
67129号公報等に開示されているが、製造設備が高
価であり、加工時間が長く、複雑な加工工程や2次加工
を要する等の問題があり、安価に短時間でラジアル動圧
軸受を量産するのには問題がある。ラジアル動圧軸受の
溝を製造する場合に、加工によって得られる溝の形状精
度が充分満足する程度には得られず、軸受を樹脂で構成
する場合は、軸受の強度が弱く、摩耗及び変形が問題に
なる。スラスト動圧軸受の溝を製造する例としては、特
開平8−275446号公報等に開示されているが、従
来のいずれの方法によっても、ラジアル動圧軸受の溝と
同様な問題があり、充分満足が得られる溝が得られな
い。そこで本発明は上記課題を解消し、ラジアル動圧軸
受やスラスト動圧軸受のような動圧流体軸受装置を、安
価にかつ煩雑な管理を必要とせずに確実かつ容易に得ら
れる動圧流体軸受装置及び動圧流体軸受装置の製造方法
を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明にあ
っては、軸と、この軸を回転可能に配置するための軸受
穴を有する軸受部材と、によりラジアル軸受を構成し、
軸の周囲面又は軸受穴の内周面のいずれか少なくとも一
方にラジアル動圧発生用の動圧溝を設け、動圧溝を設け
た軸の周囲面又は軸受穴の内周面がダイカスト用金属で
作られており、動圧溝の断面形状が、溝幅を底辺とし、
かつ1μm乃至15μmの溝深さを高さとする二等辺三
角形と、溝幅を底辺とし、かつ1μm乃至15μmの溝
深さを高さとしてこの底辺と斜辺との成す角度が30度
の二等辺台形とで囲まれる範囲内であり、動圧溝を設け
た軸の周囲面又は軸受穴の内周面がダイカスト成形で形
成されていることを特徴とする動圧流体軸受装置によ
り、達成される。
【0005】本発明では、動圧溝の断面形状が上述した
二等辺三角形と二等辺台形とで囲まれる範囲内に設定さ
れているので、ラジアル動圧溝を確実にダイカスト成形
することができる。溝深さが1μmよりも小さいと、金
型の加工バラツキ及び、金型成形上のバラツキの範囲内
に入り、成形品形状が適正に得られないという問題が生
じ、現実的でないという点で好ましくなく、溝深さが1
5μmよりも大きいか、又は底辺と斜辺との成す角度が
30°を超えると、コアピンを強制抜きする際に、金型
のアンダーカット部により成形品が削られることが発生
する。この結果として、成形品の溝断面形状がくずれ、
1つの溝断面形状内で左右対称でなくなり、動圧溝の断
面形状として好ましくない形状になるということが、実
験的に確認されている点で好ましくない。
【0006】上記目的は、本発明にあっては、対向する
第1面と第2面でスラスト軸受と構成し、第1面と第2
面の内の少なくとも一方にスラスト動圧発生用の動圧溝
を設け、動圧溝を設けた第1面と第2面の少なくとも一
方がダイカスト用金属で作られており、動圧溝の断面形
状が、溝幅を底辺とし、かつ1μm乃至30μmの溝深
さを高さとする二等辺三角形と、溝幅を底辺とし、かつ
1μm乃至30μmの溝深さを高さとする長方形とで囲
まれる範囲内であり、動圧溝を設けた第1面と第2面の
少なくとも一方がダイカスト成形で形成されていること
を特徴とする動圧流体軸受装置により、達成される。
【0007】本発明では、動圧溝の断面形状が、上記二
等辺三角形と上記長方形とで囲まれる範囲内にあるの
で、スラスト軸受の動圧溝を確実にダイカスト成形する
ことができる。溝深さが1μmよりも小さいと、金型の
加工バラツキ及び、金型成形上のバラツキの範囲内に入
り、成形品形状が適正に得られないという問題が生じ、
現実的でないという点で好ましくなく、30μmを超え
ると、成形品がアンダーカット部により削られることが
発生するので好ましくない。
【0008】上記目的は、本発明にあっては、軸と、こ
の軸を回転可能に配置するための軸受穴を有する軸受部
材と、によりラジアル軸受を構成し、軸の周囲面又は軸
受穴の内周面のいずれか少なくとも一方にラジアル動圧
発生用の動圧溝を設け、動圧溝を設けた軸の周囲面又は
軸受穴の内周面がダイカスト用金属で作られており、動
圧溝の断面形状が、溝幅を底辺とし、かつ1μm乃至1
5μmの溝深さを高さとする二等辺三角形と、溝幅を底
辺とし、かつ1μm乃至15μmの溝深さを高さとして
この底辺と斜辺との成す角度が30度の二等辺台形とで
囲まれる範囲内であり、動圧溝を設けた軸の周囲面又は
軸受穴の内周面がダイカスト成形で形成され、対向する
第1面と第2面でスラスト軸受と構成し、第1面と第2
面の内の少なくとも一方にスラスト動圧発生用の動圧溝
を設け、このスラスト軸受はラジアル軸受と同芯状に配
置され、動圧溝を設けた第1面と第2面の少なくとも一
方がダイカスト用金属で作られており、動圧溝の断面形
状が、溝幅を底辺とし、かつ1μm乃至30μmの溝深
さを高さとする二等辺三角形と、溝幅を底辺とし、かつ
1μm乃至30μmの溝深さを高さとする長方形とで囲
まれる範囲内であり、動圧溝を設けた第1面と第2面の
少なくとも一方がダイカスト成形で形成されていること
を特徴とする動圧流体軸受装置により、達成される。本
発明では、ラジアル軸受用の動圧溝と、スラスト軸受用
の動圧溝を確実にダイカスト成形することができる。
【0009】上記目的は、本発明にあっては、軸、又は
この軸を回転可能に配置するための軸受穴に対してラジ
アル軸受用の動圧溝を成形するための金型の表面には、
溝幅を底辺とし、かつ1μm乃至15μmの溝深さを高
さとする二等辺三角形と、溝幅を底辺とし、かつ1μm
乃至15μmの溝深さを高さとしてこの底辺と斜辺との
成す角度が30度の二等辺台形とで囲まれる範囲内であ
る動圧溝成形用の突起を設け、動圧溝に相当する金型成
形上のアンダーカット部を、金型の強制抜きによって成
形することを特徴とする動圧流体軸受装置の製造方法に
より、達成される。
【0010】本発明では、軸又はこの軸を回転可能に配
置するための軸受穴に対し動圧溝を成形するため金型部
材の表面には、上記二等辺三角形と上記二等辺台形とで
囲まれる範囲内である動圧溝成形用の突起を設けている
ので、この金型の強制抜きによって、動圧溝に相当する
金型成形上のアンダーカット部を確実に成形することが
できる。溝深さが1μmよりも小さいと、金型の加工バ
ラツキ及び、金型成形上のバラツキの範囲内に入り、成
形品形状が適正に得られないという問題が生じ、現実的
でないという点で好ましくなく、溝深さが15μmより
も大きいか、又は底辺と斜辺との成す角度が30°を超
えると、コアピンを強制抜きする際に、金型のアンダー
カット部により成形品が削られることが発生する。この
結果として、成形品の溝断面形状がくずれ、1つの溝断
面形状内で左右対称でなくなり、動圧溝の断面形状とし
て好ましくない形状になるということが、実験的に確認
されている点で好ましくない。
【0011】上記目的は、本発明にあっては、対向する
第1面と第2面でスラスト軸受と構成し、第1面と第2
面の内の少なくとも一方にスラスト動圧発生用の動圧溝
を成形するための金型の表面には、動圧溝の断面形状
が、溝幅を底辺とし、かつ1μm乃至30μmの溝深さ
を高さとする二等辺三角形と、溝幅を底辺とし、かつ1
μm乃至30μmの溝深さを高さとする長方形とで囲ま
れる範囲内である成形用の突起を設け、動圧溝を金型に
よって形成することを特徴とする動圧流体軸受装置の製
造方法により、達成される。
【0012】本発明では、スラスト軸受用の動圧溝が、
第1面と第2面の少なくとも一方に対して確実に成形す
ることができる。溝深さが1μmよりも小さいと、金型
の加工バラツキ及び、金型成形上のバラツキの範囲内に
入り、成形品形状が適正に得られないという問題が生
じ、現実的でないという点で好ましくなく、溝深さが3
0μmよりも大きいと、成形品がアンダーカット部によ
り削られることが発生するので好ましくない。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、
技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明
の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨
の記載がない限り、これらの形態に限られるものではな
い。
【0014】図1は、本発明の動圧流体軸受装置100
の好ましい実施の形態が適用されているモータの一例を
示している。このモータは、スピンドルモータであり、
例えばCD−ROM(読出し専用のコンパクトディス
ク)ディスクや、ミニディスク(MD)等のディスク状
の情報記録媒体を回転駆動するための電動機である。こ
のディスク6は、ターンテーブル7に対して着脱可能に
取り付けることができる。
【0015】モータ10は、概略的に言えばロータ部1
0aと、ステータ部10b及び動圧流体軸受装置100
を有している。ロータ部10aは、回転子ともいい、永
久磁石2、ヨーク3、ボス5、軸4、ターンテーブル7
を有している。ターンテーブル7は、上述したようにデ
ィスク6を着脱可能に機械的にクランプするためのテー
ブルであり、ボス5に対して圧入により固定されてい
る。ヨーク3は、磁性を有する材料、例えば鉄等の金属
により作られており、ヨーク3はボス5に対して圧入又
はかしめ等により固定されている。ヨーク3の内周面に
は、永久磁石2が固定されている。この永久磁石2とし
ては、例えばプラスチックマグネット等を用いることが
でき、永久磁石2の内面には、N極とS極が交互に多極
着磁されている。
【0016】次にステータ部10bについて説明する
と、ステータ部10bは固定子ともいい、基板13、ハ
ウジング14、コイル12、鉄心11等を有している。
基板13にはコイル12に対して外部から通電するため
の配線部分等が設けられている。コイル12は、鉄心1
1に巻かれており、例えばコイル12は軸4を中心とす
る円周方向に沿って等間隔において複数個配置されてい
る。コイル12と鉄心11はハウジング14に対して固
定されている。各コイル12は、永久磁石2に対向して
間隔をあけて配置されている。
【0017】ロータ部10aの軸4は、ステータ部10
bのハウジング14に対して、動圧流体軸受装置100
を介して連続回転可能に支持されている。この動圧流体
軸受装置100は、ラジアル軸受20とスラスト軸受2
2を有している。ラジアル軸受20は、軸4の回転をラ
ジアル方向RLに関して受ける部分であり、スラスト軸
受22は、軸4をスラスト方向STに関して受ける部分
である。
【0018】図1において、ディスク6がターンテーブ
ル7に取り付けられて、ターンテーブル7が回転する時
に、ディスク6がスラスト方向STに沿って遊動しない
ようにするために、すなわちロータ部10aがスラスト
方向STに関する位置を一定に保つようにするために、
永久磁石2と鉄心11の間では、永久磁石2の磁力(吸
引力)により、ロータ部10aをステータ部10bに対
して軸方向に軸4の端部とスラスト軸受面9とが接近す
るようにスラスト荷重を付加している。軸受穴8、軸受
穴8の底部のスラスト軸受面9を含むハウジング14
は、ダイカスト用金属例えば亜鉛ダイカスト、詳しくは
ZDC−2合金を用いて、ダイカスト成形により形成さ
れている。
【0019】図1におけるハウジング14から軸4を抜
いた状態を、図2に示している。ハウジング14の軸受
穴8の中には、ラジアル軸受20とスラスト軸受22が
形成されている。ラジアル軸受20としては、軸受穴8
の内周面8aに沿って、ラジアル動圧発生用の動圧溝3
0が形成されている。この動圧溝30は、ハウジング1
4をダイカスト成形する時に同時に成形されるものであ
るが、図2の例では動圧発生用の動圧溝30として、ヘ
リングボーン(Herring Bone:にしんのほ
ね)型のものであり、軸方向に沿って所定間隔をおいて
2組形成されている。図2において黒く示している所が
動圧溝30であり、軸受穴8の内周面8aに沿って各動
圧溝30が形成されている。これに対して、スラスト軸
受22としては、スラスト軸受面9において、図3に示
すように動圧溝40が形成されている。この動圧溝40
は、例えばスパイラル溝(スパイラルグルーブ)であ
る。
【0020】図2に示す軸受穴8内の動圧溝30を形成
する場合には、次のようにして行う必要がある。ラジア
ル動圧発生用の動圧溝30が、軸受穴8の内周面(内径
面もしくは円筒面ともいう)8aに形成するのには、図
4に示すコアピン200が必要である。このコアピン2
00には突起210,220が形成されているが、この
突起210,220は、図2の動圧溝30,40の形状
に対応した凸部となっていなければならない。ところ
で、本発明の実施の形態においてもこのコアピンを使用
するが、ダイカスト成形では、金型のキャビティにダイ
カスト用の溶融金属湯を鋳込んだ後で、このコアピンを
ハウジングから抜いてハウジングを取り出すので、コア
ピンの凸部がコアピンを抜き出す方向に対してアンダー
カットになる。このために、コアピンを抜いてハウジン
グを取り出す際に、コアピンは強制抜き(無理抜き)せ
ざるを得ずに、この時にコアピンが製品から抜けない事
態が起こるか、抜けたとしても、このコアピンのアンダ
ーカット部がハウジングの内部を削ってしまい、所定の
形状の動圧溝が得られない結果が予測されるので、従来
ではダイカストによるラジアル動圧溝を形成することが
できなかった。
【0021】しかし、本発明の実施の形態では、本発明
者は成形しようとする動圧溝の形状を鋭意工夫して、ダ
イカスト成形する際の上述のようなコアピンのアンダー
カット部がハウジングの内部を削ってしまって所定形状
の動圧溝が得られないという問題を解消している。すな
わち、図2に示すラジアル軸受20の動圧溝30の断面
形状は、図6に示すようにたとえば2mm以下の溝幅W
を底辺とし1μm乃至15μmの溝深さDを高さとする
二等辺三角形と、図7に示すようにたとえば2mm以下
の溝幅Wを底辺とし1μm乃至15μm以下の溝深さD
を高さとして底辺50と斜辺51とが成す角θが30度
の二等辺台形とで囲まれる範囲内に収まる形状にするこ
とで、図4と図5に示すコアピンをダイカスト成形され
たハウジング14から強制抜き(無理抜き)することで
成形が可能であり、かつ所定形状の動圧溝30を得るこ
とができた。
【0022】図8(A)に示すのは上述した二等辺三角
形と二等辺台形とで囲まれる範囲内に収まる動圧溝30
を形成するためのコアピン200の形状の一例を示し、
図8(B)はこのコアピン200により作られた軸受穴
8の動圧溝30の形状例を示している。図8(A)のコ
アピン200は突起210を有し、この突起210に対
応して、図8(B)の動圧溝30は軸受穴8に形成され
る。図8(B)の動圧溝30の断面形状では、例えば溝
幅W1が0.5mmであり、溝深さD1が7μmである
ほぼ半円弧状の断面となっており、図8(A)のコアピ
ン200の突起210の幅W10の幅はやはり0.5m
mであり、突起210の高さD10はやはり7μmとな
っている。
【0023】図4と図5に示す金型としてのコアピン2
00の表面205には、上述したように突起210,2
10が形成されている。これらの突起210,210の
断面形状は、すでに述べたように、形成されるべき動圧
溝30の断面形状と等しいかほとんど等しく、たとえば
2mm以下の溝幅を底辺とし、1μm乃至15μm以下
の溝深さを高さとする二等辺三角形と、たとえば2mm
以下の溝幅を底辺とし1μm乃至15μm以下の溝深さ
を高さとし底辺と斜辺との成す角θが30度の二等辺台
形とで囲まれる範囲内である。これに対して図5に示す
ようにコアピン200の先端部には、別の突起220が
形成されている。この突起220は、図3に示すスラス
ト軸受面9に形成された動圧溝40を形成するための突
起である。
【0024】図2と図3に示すスラスト軸受面9の動圧
溝40は、例えばスパイラル溝であり、動圧溝40の断
面形状が、たとえば2mm以下の溝幅を底辺とし1μm
乃至30μm以下の溝深さを高さとする二等辺三角形
と、たとえば2mm以下の溝幅を底辺とし1μm乃至3
0μm以下の溝深さを高さとする長方形とで囲まれる範
囲内になるように形成されている。そしてスラスト軸受
面9の動圧溝40は、ダイカスト成形により形成されて
いる。スラスト軸受22用の動圧溝40を形成するため
に、図4と図5に示すコアピン200の突起220の断
面形状は、たとえば2mm以下の溝幅を底辺とし1μm
乃至30μm以下の溝深さを高さとする二等辺三角形
と、たとえば2mm以下の溝幅を底辺とし1μm乃至3
0μm以下の溝深さを高さとする長方形とで囲まれる範
囲内である。この動圧溝40を有するスラスト軸受面9
は、このコアピン200により、ダイカスト成形によっ
て形成されている。
【0025】図9は、本発明の動圧流体軸受装置の別の
実施の形態を備えるモータの例を示している。図9のモ
ータ10が、図1のモータ10と異なるのは、動圧流体
軸受装置300の構造であり、図9のモータ10の他の
部分は図1のモータ10と同じであるのでその説明は省
略する。この動圧流体軸受装置300は、ラジアル軸受
20を有している点については、図1のモータ10と同
じであるが、動圧流体軸受装置300は、異なる構造の
スラスト軸受322を有している。このスラスト軸受3
22は、ハウジング14とは別体に作られており、スラ
スト軸受322はハウジング14の下部に対してかしめ
により固定されている。このスラスト軸受322の上面
にはスラスト軸受面9が形成されており、このスラスト
軸受面9には、図1のモータのスラスト軸受面9と同様
な図3に示すような動圧溝40が形成されている。
【0026】上述した実施の形態では、図2に示すよう
にラジアル軸受20用に、ヘリングボーン型の動圧溝3
0を形成しているが、これに代えて図10に示すように
ハウジング14の軸受面8の内周面8aには、スパイラ
ル型のラジアル軸受420を設けることもできる。この
ラジアル軸受420は、スパイラル型の動圧溝430を
有している。又図11に示すように、ハウジング14の
内底面のスラスト軸受面9は、図11に示すようにヘリ
ングボーン型の動圧溝440を設けることもできる。
【0027】図10と図11の動圧溝430,440の
形状に対応して、図12と図13に示すコアピン500
に対しては、スパイラル型の突起510と、ヘリングボ
ーン型の突起520を形成する。図1及び図9に示すモ
ータのハウジング14と、図9に示すスラスト軸受32
2は、ダイカスト用金属で作られており、例えば亜鉛ダ
イカスト、錫ダイカスト、アルミニウムダイカスト、又
はマグネシウムダイカストのような材質の中から選択し
て作ることができる。
【0028】ところで、本発明は、以下のような実施の
形態をも含む。本発明の実施の形態としては、軸と、こ
の軸を回転可能に配置するための軸受穴を有する軸受部
材と、によりラジアル軸受を構成し、軸の周囲面又は軸
受穴の内周面のいずれか少なくとも一方にラジアル動圧
発生用の動圧溝を設け、動圧溝を設けた軸の周囲面又は
軸受穴の内周面がダイカスト用金属で作られており、動
圧溝の断面形状が、溝幅を底辺とし、かつ1μm乃至1
5μmの溝深さを高さとする二等辺三角形と、溝幅を底
辺とし、かつ1μm乃至15μmの溝深さを高さとして
この底辺と斜辺との成す角度が30度の二等辺台形とで
囲まれる範囲内であり、動圧溝を設けた軸の周囲面又は
軸受穴の内周面がダイカスト成形で形成されている。
【0029】この実施の形態においては、動圧溝の断面
形状が上述した二等辺三角形と二等辺台形とで囲まれる
範囲内に設定されているので、ダイカストでラジアル動
圧溝を確実に成形することができる。溝深さが1μmよ
りも小さいと、金型の加工バラツキ及び、金型成形上の
バラツキの範囲内に入り、成形品形状が適正に得られな
いという問題が生じ、現実的でないという点で好ましく
なく、溝深さが15μmよりも大きいか、又は底辺と斜
辺との成す角度が30°を超えると、コアピンを強制抜
きする際に、金型のアンダーカット部により成形品が削
られることが発生する。この結果として、成形品の溝断
面形状がくずれ、1つの溝断面形状内で左右対称でなく
なり、動圧溝の断面形状として好ましくない形状になる
ということが、実験的に確認されている点で好ましくな
い。
【0030】本発明の実施の形態としては、対向する第
1面と第2面でスラスト軸受と構成し、第1面と第2面
の内の少なくとも一方にスラスト動圧発生用の動圧溝を
設け、動圧溝を設けた第1面と第2面がダイカスト用金
属で作られており、動圧溝の断面形状が、溝幅を底辺と
し、かつ1μm乃至30μmの溝深さを高さとする二等
辺三角形と、溝幅を底辺とし、かつ1μm乃至30μm
の溝深さを高さとする長方形とで囲まれる範囲内であ
り、動圧溝を設けた第1面と第2面がダイカストがダイ
カスト成形で形成されている。
【0031】この実施の形態においては、動圧溝の断面
形状が、上記二等辺三角形と上記長方形とで囲まれる範
囲内にあるので、スラスト軸受の動圧溝を確実にダイカ
スト成形することができる。溝深さが1μmよりも小さ
いと、金型の加工バラツキ及び、金型成形上のバラツキ
の範囲内に入り、成形品形状が適正に得られないという
問題が生じ、現実的でないという点で好ましくなく、3
0μmを超えると、成形品がアンダーカット部により削
られることが発生するので好ましくない。
【0032】本発明のさらに別の実施の形態としては、
軸と、この軸を回転可能に配置するための軸受穴を有す
る軸受部材と、によりラジアル軸受を構成し、軸の周囲
面又は軸受穴の内周面のいずれか少なくとも一方にラジ
アル動圧発生用の動圧溝を設け、動圧溝を設けた軸の周
囲面又は軸受穴の内周面がダイカスト用金属で作られて
おり、動圧溝の断面形状が、溝幅を底辺とし、かつ1μ
m乃至15μmの溝深さを高さとする二等辺三角形と、
溝幅を底辺とし、かつ1μm乃至15μmの溝深さを高
さとしてこの底辺と斜辺との成す角度が30度の二等辺
台形とで囲まれる範囲内であり、動圧溝を設けた軸の周
囲面又は軸受穴の内周面がダイカスト成形で形成されて
いる。しかも対向する第1面と第2面でスラスト軸受と
構成し、第1面と第2面の内の少なくとも一方にスラス
ト動圧発生用の動圧溝を設け、このスラスト軸受はラジ
アル軸受と同芯状に配置され、動圧溝を設けた第1面と
第2面がダイカスト用金属で作られており、動圧溝の断
面形状が、溝幅を底辺とし、かつ1μm乃至30μmの
溝深さを高さとする二等辺三角形と、溝幅を底辺とし、
かつ1μm乃至30μmの溝深さを高さとする長方形と
で囲まれる範囲内であり、動圧溝を設けた第1面と第2
面がダイカストがダイカスト成形で形成されている。こ
の実施の形態では、ラジアル軸受用の動圧溝と、スラス
ト軸受用の動圧溝を確実にダイカスト成形することがで
きる。
【0033】本発明の動圧溝を形成する場合に、軸、又
はこの軸を回転可能に配置するための軸受穴に対してラ
ジアル軸受用の動圧溝を成形するための金型の表面に
は、溝幅を底辺とし、かつ1μm乃至15μmの溝深さ
を高さとする二等辺三角形と、溝幅を底辺とし、かつ1
μm乃至15μmの溝深さを高さとしてこの底辺と斜辺
との成す角度が30度の二等辺台形とで囲まれる範囲内
である動圧溝成形用の突起を設け、動圧溝に相当する金
型成形上のアンダーカット部を、金型の強制抜きによっ
て成形する。
【0034】この場合には、軸又はこの軸を回転可能に
配置するための軸受穴に対し動圧溝を成形するため金型
部材の表面には、上記二等辺三角形と上記二等辺台形と
で囲まれる範囲内である動圧溝成形用の突起を設けてい
るので、この金型の強制抜きによって、動圧溝に相当す
る金型成形上のアンダーカット部を確実に成形すること
ができる。溝深さが1μmよりも小さいと、金型の加工
バラツキ及び、金型成形上のバラツキの範囲内に入り、
成形品形状が適正に得られないという問題が生じ、現実
的でないという点で好ましくなく、15μmよりも大き
いか、又は底辺と斜辺との成す角度が30°を超える
と、コアピンを強制抜きする際に、金型のアンダーカッ
ト部により成形品が削られることが発生する。この結果
として、成形品の溝断面形状がくずれ、1つの溝断面形
状内で左右対称でなくなり、動圧溝の断面形状として好
ましくない形状になるということが、実験的に確認され
ている点で好ましくない。
【0035】本発明の動圧溝を形成する場合に、対向す
る第1面と第2面でスラスト軸受と構成し、第1面と第
2面の内の少なくとも一方にスラスト動圧発生用の動圧
溝を設けるために、動圧溝の断面形状が、溝幅を底辺と
し、かつ1μm乃至30μmの溝深さを高さとする二等
辺三角形と、溝幅を底辺とし、かつ1μm乃至30μm
の溝深さを高さとする長方形とで囲まれる範囲内である
成形用の突起を設け、動圧溝を金型によって形成する。
【0036】この場合には、スラスト軸受用の動圧溝
が、第1面と第2面の少なくとも一方に対して確実に成
形することができる。溝深さが1μmよりも小さいと、
金型の加工バラツキ及び、金型成形上のバラツキの範囲
内に入り、成形品形状が適正に得られないという問題が
生じ、現実的でないという点で好ましくなく、溝深さが
30μmよりも大きいと、成形品がアンダーカット部に
より削られることが発生するので好ましくない。
【0037】以上説明した本発明の動圧軸受装置である
ラジアル軸受とスラスト軸受についてまとめてみると次
の通りである。 1.ラジアル軸受を有する動圧流体軸受装置に関して: (1)軸と軸に回転自在に嵌挿された円筒状軸受穴とで
ラジアル軸受を構成する際に、軸又は軸受穴の少なくと
も一方は、亜鉛ダイカスト又は錫ダイカスト又はアルミ
ダイカスト又はマグネシウムダイカスト等のダイカスト
用金属で構成し、ダイカスト成形により形成する。 (2)前記の軸又は円筒状軸受穴の少なくとも一方の円
筒面には、ラジアル動圧発生用のスパイラルグルーブ溝
又はヘリングボーン溝を有し、前記動圧発生用の溝を形
成するのに前記ダイカスト成形時に同時に形成して設け
る。 (3)前記の動圧溝の断面形状は、溝幅を底辺とし1μ
m乃至15μm以下の溝深さを高さとする二等辺三角形
と、溝幅を底辺とし1μm乃至15μm以下の溝深さを
高さとし底辺と斜辺との成す角が30度の二等辺台形と
で囲まれる範囲内に収まる形状にする。 (4)前記の軸又は軸受穴を成形する金型の表面に、断
面形状が溝幅を底辺とし1μm乃至15μm以下の溝深
さを高さとする二等辺三角形と、溝幅を底辺とし1μm
乃至15μm以下の溝深さを高さとし底辺と斜辺との成
す角が30度の二等辺台形とで囲まれる範囲内である動
圧溝成形用の突起を受け、前記溝に相当する金型成形上
のアンダーカット部を前記金型の強制抜きによって成形
する。
【0038】2.スラスト軸受を有する動圧流体軸受装
置に関して: (1)対向する2面でスラスト軸受を構成する際に、対
向する2面の内の少なくとも一方を亜鉛ダイカスト又は
錫ダイカスト又はアルミダイカスト又はマグネシウム等
のダイカスト用金属で構成しダイカスト成形により形成
する。 (2)対向する2面の内の少なくとも一方のスラスト面
にスラスト動圧発生用のスパイラルグルーブ溝又はヘリ
ングボーン溝を設けを形成するのに上記のダイカスト成
形により同時に形成して設ける。 (3)前記動圧溝の断面形状が、溝幅を底辺とし1μm
乃至30μm以下の溝深さを高さとする二等辺三角形
と、溝幅を底辺とし1μm乃至30μm以下の溝深さを
高さとする長方形とで囲まれる範囲内に収まる形状にす
る。 (4)上記の構成を有する動圧流体軸受装置とその製法
である。
【0039】3.ラジアル軸受とスラスト軸受の両方を
有する動圧流体軸受装置に関して:
【0040】1.ラジアル動圧軸受又はスラスト動圧軸
受がダイカスト成形で形成することにより、以下の効果
があり、本発明はラジアル動圧軸受又はスラスト動圧軸
受又はその両方を製造する際に非常に、効果的である。 (1)特別な生産設備を用いないで生産できる。このた
め、軸受を安価に生産できる。 (2)溝を高精度かつ、高い生産性で生産できる。この
ため、軸受を安価に生産できる。 (3)溝を形成するのに、その他の方法で形成する際に
必要とする煩雑な管理を特に必要とせず、製造時の管理
が容易である。 (4)ラジアル軸受又は、及びスラスト軸受をハウジン
グと一体に成形できるので、これら軸受要素とハウジン
グの締結を必要とせず、装置をコンパクトかつ安価に構
成できる。 (5)ラジアル軸受とスラスト軸受を一体に形成できる
ので、ラジアル軸受とスラスト軸受を個別に設ける場合
に必要な両者間のシールを特別に設けないで良い。この
ため、装置をコンパクトかつ安価に構成できる。
【0041】ところで本発明は上記実施の形態に限定さ
れず、上述した実施の形態のモータは、ディスク状の情
報記録媒体を連続回転するためのモータであったが、本
発明の動圧流体軸受装置は、他の種類のモータあるいは
モータ以外の回転部分を有する機器に適用できることは
勿論である。
【0042】次に、図1のモータの動作例について簡単
に説明しておく。ディスクDが、ターンテーブル7に取
り付けられる。ステータ部10bのコイル12に対して
外部から所定の通電パターンで通電することにより、コ
イル12に磁界が発生し、その磁力線が鉄心11を通っ
て永久磁石2からヨーク3を通る磁力線と相互に作用す
る。これにより、ロータ部10aが軸4を中心としてス
テータ部10bに対して回転することから、ディスク6
はこのロータ部10aとともに連続回転する。この時
に、軸4は、動圧流体軸受装置100のラジアル軸受2
0とスラスト軸受22において円滑に回転される。すな
わちラジアル軸受20とスラスト軸受22において軸4
は油のような流体を用いることで動圧を受けるので安定
して回転することができる。すなわち、ラジアル軸受2
0の図2に示す動圧溝20と、軸4の外周囲面との間で
動圧が発生するので、軸4は、ハウジング14に対して
軸倒れがなく安定して回転できる。また、スラスト軸受
22の図3に示す動圧溝40と、軸4の下端面の間に油
のような流体の動圧が発生するので、軸4の下端面はス
ラスト軸受面9から浮くようにしてかつ安定して支持す
ることができる。このようなことから、軸4は、中心軸
CLを中心として、ディスク6を回転させる時に軸傾き
がなく、軸触れもなく安定して回転できる。しかも、図
2に示すようにラジアル軸受20は2箇所に動圧溝3
0,30が形成されているので、軸4は軸倒れがなく安
定して回転することができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ラジアル動圧軸受やスラスト動圧軸受のような動圧流体
軸受装置を、安価にかつ煩雑な管理を必要とせずに容易
に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の動圧流体軸受装置の好ましい実施の形
態が適用されているモータの一例を示す図。
【図2】図1のモータのハウジングに設けられたラジア
ル軸受とスラスト軸受の例を示す図。
【図3】図2のスラスト軸受の動圧溝を示す図。
【図4】図2のラジアル軸受とスラスト軸受を形成する
ためのコアピン(金型)の例を示す図。
【図5】図4のコアピンの下端面を示す図。
【図6】ラジアル軸受の動圧溝の一例を示す図。
【図7】ラジアル軸受の動圧溝の一例を示す図。
【図8】コアピンと動圧溝の一例を示す断面図。
【図9】本発明の動圧流体軸受装置の好ましい他の実施
の形態を備えるモータの例を示す図。
【図10】モータのハウジングに設けられたラジアル軸
受とスラスト軸受の他の実施の形態を示す図。
【図11】図10のスラスト軸受の動圧溝を示す図。
【図12】図10のラジアル軸受とスラスト軸受を作る
ためのコアピン(金型)の例を示す図。
【図13】図12のコアピンの下端面を示す図。
【符号の説明】
4・・・軸、6・・・ディスク(ディスク状の情報記録
媒体)、9・・・スラスト軸受面、10・・・モータ、
14・・・ハウジング(軸受部材)、20・・・ラジア
ル軸受、22・・・スラスト軸受、30・・・ラジアル
軸受の動圧溝、40・・・スラスト軸受の動圧溝、10
0・・・動圧流体軸受装置、200・・・コアピン、2
10・・・コアピンの突起、220・・・コアピンの突

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸と、この軸を回転可能に配置するため
    の軸受穴を有する軸受部材と、によりラジアル軸受を構
    成し、軸の周囲面又は軸受穴の内周面のいずれか少なく
    とも一方にラジアル動圧発生用の動圧溝を設け、 動圧溝を設けた軸の周囲面又は軸受穴の内周面がダイカ
    スト用金属で作られており、 動圧溝の断面形状が、溝幅を底辺とし、かつ1μm乃至
    15μmの溝深さを高さとする二等辺三角形と、溝幅を
    底辺とし、かつ1μm乃至15μmの溝深さを高さとし
    てこの底辺と斜辺との成す角度が30度の二等辺台形と
    で囲まれる範囲内であり、 動圧溝を設けた軸の周囲面又は軸受穴の内周面がダイカ
    スト成形で形成されていることを特徴とする動圧流体軸
    受装置。
  2. 【請求項2】 対向する第1面と第2面でスラスト軸受
    と構成し、第1面と第2面の内の少なくとも一方にスラ
    スト動圧発生用の動圧溝を設け、 動圧溝を設けた第1面と第2面の少なくとも一方がダイ
    カスト用金属で作られており、 動圧溝の断面形状が、溝幅を底辺とし、かつ1μm乃至
    30μmの溝深さを高さとする二等辺三角形と、溝幅を
    底辺とし、かつ1μm乃至30μmの溝深さを高さとす
    る長方形とで囲まれる範囲内であり、 動圧溝を設けた第1面と第2面の少なくとも一方がダイ
    カスト成形で形成されていることを特徴とする動圧流体
    軸受装置。
  3. 【請求項3】 軸と、この軸を回転可能に配置するため
    の軸受穴を有する軸受部材と、によりラジアル軸受を構
    成し、軸の周囲面又は軸受穴の内周面のいずれか少なく
    とも一方にラジアル動圧発生用の動圧溝を設け、 動圧溝を設けた軸の周囲面又は軸受穴の内周面がダイカ
    スト用金属で作られており、 動圧溝の断面形状が、溝幅を底辺とし、かつ1μm乃至
    15μmの溝深さを高さとする二等辺三角形と、溝幅を
    底辺とし、かつ1μm乃至15μmの溝深さを高さとし
    てこの底辺と斜辺との成す角度が30度の二等辺台形と
    で囲まれる範囲内であり、 動圧溝を設けた軸の周囲面又は軸受穴の内周面がダイカ
    スト成形で形成され、 対向する第1面と第2面でスラスト軸受と構成し、第1
    面と第2面の内の少なくとも一方にスラスト動圧発生用
    の動圧溝を設け、 このスラスト軸受はラジアル軸受と同芯状に配置され、 動圧溝を設けた第1面と第2面の少なくとも一方がダイ
    カスト用金属で作られており、 動圧溝の断面形状が、溝幅を底辺とし、かつ1μm乃至
    30μmの溝深さを高さとする二等辺三角形と、溝幅を
    底辺とし、かつ1μm乃至30μmの溝深さを高さとす
    る長方形とで囲まれる範囲内であり、 動圧溝を設けた第1面と第2面の少なくとも一方がダイ
    カスト成形で形成されていることを特徴とする動圧流体
    軸受装置。
  4. 【請求項4】 ダイカスト用金属は、亜鉛、錫、アルミ
    ニウム、又はマグネシウムから選択される請求項1に記
    載の動圧流体軸受装置。
  5. 【請求項5】 ダイカスト用金属は、亜鉛、錫、アルミ
    ニウム、又はマグネシウムから選択される請求項2に記
    載の動圧流体軸受装置。
  6. 【請求項6】 ダイカスト用金属は、亜鉛、錫、アルミ
    ニウム、又はマグネシウムから選択される請求項3に記
    載の動圧流体軸受装置。
  7. 【請求項7】 軸の周囲面、又はこの軸を回転可能に配
    置するための軸受穴に対してラジアル軸受用の動圧溝を
    成形するための金型の表面には、溝幅を底辺とし、かつ
    1μm乃至15μmの溝深さを高さとする二等辺三角形
    と、溝幅を底辺とし、かつ1μm乃至15μmの溝深さ
    を高さとしてこの底辺と斜辺との成す角度が30度の二
    等辺台形とで囲まれる範囲内である動圧溝成形用の突起
    を設け、 動圧溝に相当する金型成形上のアンダーカット部を、金
    型の強制抜きによって成形することを特徴とする動圧流
    体軸受装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 対向する第1面と第2面でスラスト軸受
    と構成し、第1面と第2面の内の少なくとも一方にスラ
    スト動圧発生用の動圧溝を成形するための金型の表面に
    は、動圧溝の断面形状が、溝幅を底辺とし、かつ1μm
    乃至30μmの溝深さを高さとする二等辺三角形と、溝
    幅を底辺とし、かつ1μm乃至30μmの溝深さを高さ
    とする長方形とで囲まれる範囲内である成形用の突起を
    設け、 動圧溝を金型による成形により形成することを特徴とす
    る動圧流体軸受装置の製造方法。
JP13691297A 1997-05-27 1997-05-27 動圧流体軸受装置及び動圧流体軸受装置の製造方法 Withdrawn JPH10331841A (ja)

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