JPH1033180A - 組換えフルクトシルアミノ酸オキシダーゼ - Google Patents

組換えフルクトシルアミノ酸オキシダーゼ

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JPH1033180A
JPH1033180A JP8194557A JP19455796A JPH1033180A JP H1033180 A JPH1033180 A JP H1033180A JP 8194557 A JP8194557 A JP 8194557A JP 19455796 A JP19455796 A JP 19455796A JP H1033180 A JPH1033180 A JP H1033180A
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fructosyl amino
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 DNA組換え技術によるフルクトシルアミノ
酸オキシダーゼの製造。 【解決手段】 異種遺伝子を導入された真核細胞により
生産されたことを特徴とするフルクトシルアミノ酸オキ
シダーゼ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、DNA組換え技術
によるフルクトシルアミノ酸オキシダーゼ(以下、FA
OD−Lと称する)の真核細胞による製造に関し、より
詳しくは、アスペルギルス属(Aspergillu s)由来のF
AOD−Lをコードする遺伝子を含有し、真核細胞内で
機能的な発現ベクター、該発現ベクターにより形質転換
された真核細胞、得られた形質転換体を培養することに
よる組換えFAOD−Lの製造、そのようにして得られ
る組換えFAOD−L、該組換えFAOD−Lを用いる
アマドリ化合物の分析法及び該分析法に有用な試薬に関
する。
【0002】
【従来技術】アマドリ化合物は、タンパク質、ペプチド
及びアミノ酸のようなアミノ基を有する物質と、アルド
ースのような還元性の糖が共存する場合、アミノ基とア
ルデヒド基が非酵素的かつ非可逆的に結合し、アマドリ
転移することにより生成される物質であり、醤油等の食
品、及び血液等の体液に含有されている。その生成速度
は、反応性物質の濃度、接触時間、温度などの関数であ
ることから、生成量を測定することにより、それら反応
性物質を含有する物質に関する様々な情報を得ることが
できる。例えば、生体内では、グルコースとアミノ酸が
結合したアマドリ化合物であるフルクトシルアミン誘導
体が生成しており、血液中のヘモグロビンが糖化された
フルクトシルアミン誘導体はグリコヘモグロビン、アル
ブミンが糖化された誘導体はグリコアルブミン、血液中
のタンパクが糖化された誘導体はフルクトサミンと呼ば
れる。これらの血中濃度は、過去の一定期間の平均血糖
値を反映しており、その測定値は、糖尿病の症状の重要
な指標となり得るために、測定手段の確立は臨床上、極
めて有用である。また、食品中のアマドリ化合物を定量
することにより、その食品の製造後の保存状況や期間を
知ることができ、品質管理に役立つと考えられる。この
ように、アマドリ化合物の定量分析は医学及び食品を含
む広範な分野で有用である。
【0003】従来、アマドリ化合物を含有する試料に酸
化還元酵素を作用させ、酸素の消費量又は過酸化水素の
発生量を測定することにより、定量する分析法が提案さ
れている(例えば、特公平5−33997号公報、特開
昭61ー268178号公報、特開平2−195900
号公報、特開平3−155780号公報)。さらに、糖
尿病の診断のための糖化タンパクの定量法も開示されて
いる(特開平2−195899号公報、特開平2−19
5900号公報)。
【0004】アマドリ化合物の酸化還元酵素による分解
反応は下記の一般式で表すことができる。
【化1】R1−CO−CH2−NH−R2 + O2
2O→R1−CO−CHO + R2−NH2 + H2
2 (式中、R1はアルドース残基、R2はアミノ酸、タンパ
ク質又はペプチド残基を表す) 本出願人は、上記の目的に適う酵素として、フサリウム
属(Fusa rium)由来のフルクトシルアミノ酸オキシダー
ゼ(FAOD−L及びFAOD−S)を精製し、その有
用性を明らかにした(特開平8−154672、特開平
7−289253)。また、アスペルギルス属(Asper
gillus)が、フルクトシルアミノ酸オキシダーゼ(FA
OD−L)を生産することも明らかにした。
【0005】
【発明が解決すべき課題】しかしながら、微生物を培養
し、培地から該酵素を抽出して製造する方法は、多くの
労力と時間を必要とし、非効率的である。また、精製法
で得られる酵素には、フサリウム属又はアスペルギルス
属の菌株固有のタンパク質等の不純物が付随する確立が
高く、そのような不純物には、FAOD−L活性に悪影
響を及ぼす物質が混在する可能性があり、測定の信頼性
が十分に確保できない恐れがあった。従って、フサリウ
ム属またはアスペルギルス属の菌に由来する不純物を伴
わないFAOD−Lを効率よく製造する方法の開発が求
められていた。そのためには、フサリウム属又はアスペ
ルギルス属由来のFAOD−LをコードするDNAをク
ローニングし、該DNAを含有する適当な発現ベクター
を構築し、該発現ベクターで宿主細胞を形質転換し、該
形質転換体を適当な培地で培養することにより、解決す
ることができる。しかしながら、フサリウム属またはア
スペルギルス属由来のFAOD−LをコードするDNA
がクローニングされた例はなく、まず、そのようなDN
Aのクローニングが必要であった。
【0006】本発明者らは、上記課題を解決するために
鋭意研究を行った結果、アスペルギルス・テレウス G
P1(Aspergillus terreus GP1:FERM−15
664)が産生するFAOD−LをコードするDNAを
クローニングし、該DNAを含有する発現ベクターを構
築し、該発現ベクターで大腸菌を形質転換し、得られた
大腸菌形質転換体(coli SOLR/pFAL2及
coli JM109/pFAL2)を培養すること
により、フルクトシルアミノ酸オキシダーゼ活性を有す
る組換えFAOD−Lを製造した。
【0007】しかしながら、本来、真核生物であるアス
ペルギルス・テレウス GP1(Aspergillus terreus
GP1:FERM−15664)が生産していたFA
OD−Lを原核生物に生産させると、インクルージョン
ボディ(封入体)を形成し、効率的な酵素の生産を確保
できない恐れがある。このような現象は当業者に公知で
あり、多くの文献に記載されている(例、ラボマニュア
ル遺伝子工学増補版、丸善株式会社、187頁参照)。
従って、FAOD−Lをコードする遺伝子(又はDN
A)を含有し、真核細胞を形質転換することが可能な発
現ベクターを構築し、該発現ベクターで真核細胞を形質
転換し、得られた形質転換体を培養して酵素を生産させ
る方法の開発が必要であった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を行った結果、FAOD−L
をコードする遺伝子(又はDNA)を適当な発現ベクタ
ーに挿入し、得られたベクターを用いて真核細胞を形質
転換し、FAOD−Lを生産させることに成功した。す
なわち、本発明はアスペルギルス属(Aspergillus)の
菌に由来するFAOD−Lをコードする異種遺伝子を導
入された真核細胞により生産されたことを特徴とするF
AOD−Lを提供するものである。異種遺伝子として
は、アスペルギルス属(Asper gillus)の菌に由来する
FAOD−Lをコードする遺伝子であることが好まし
く、アスペルギルス・テレウスGP1(As pergillus t
err eus GP1:FERM−15664)由来のFAO
D−Lをコードする遺伝子がより好ましい。本発明のF
AOD−Lは、例えば、後述する実施例に記載のごとく
原核性宿主を形質転換して得られる形質転換体(例、
col i SOLR/pFAL2又はcoli JM10
9/pFAL2)から得られるFAOD−Lをコードす
るDNA断片を真核細胞に発現させることによって得る
ことができる。
【0009】さらに、本発明は、上記のFAOD−Lを
コードする異種遺伝子を含有し、真核細胞内で機能的な
発現ベクターを提供するものである。該遺伝子は、好ま
しくはアスペルギルス属(Aspergillus)の菌、より好
ましくはアスペルギルス・テレウス GP1(Asp ergi
llus terre us GP1:FERM−15664)由来の
FAOD−Lをコードする遺伝子である。そのような発
現ベクターには、実施例に記載の原核性形質転換体であ
coli SOLR/pFAL2又はc oli JM1
09/pFAL2から得られるFAOD−Lをコードす
るDNA断片を含有させてもよい。最も好ましい発現ベ
クターはプラスミドpNFL8である。本明細書中、発
現ベクターが真核細胞内で「機能的」であるとは、該ベ
クターを真核細胞に導入したとき、得られた形質転換体
が適当な培地で増殖し、該ベクターに含有されている異
種のFAOD−Lを生産しうることを意味する。「異種
遺伝子」とは、FAOD−Lを生産する真核細胞固有の
遺伝子以外の外来性遺伝子であることを意味する。な
お、本明細書中、「遺伝子」及び「DNA」なる語句
は、起源に関係なく、目的のFAOD−L活性を有する
ペプチドをコードすることを条件として、相互変換可能
に用いられる。
【0010】本発明はまた、上記発現ベクターで真核細
胞を形質転換して得られる形質転換体を提供するもので
ある。真核細胞は、好ましくは酵母、より好ましくはメ
タノール酵母である(メチロトロフ酵母またはメタノー
ル資化性酵母)。さらに、本発明は、これらの形質転換
体を培地に培養し、培養物からフルクトシルアミノ酸オ
キシダーゼを回収することを特徴とするフルクトシルア
ミノ酸オキシダーゼの製造方法を提供するものである。
また、本発明は、アマドリ化合物を含有する試料と、こ
れら形質転換体の培養物又はその処理物を接触させ、酸
素の消費量又は過酸化水素の発生量を測定することを特
徴とする、試料中のアマドリ化合物の分析法を提供する
ものである。本発明の分析法は、アマドリ化合物を含有
する試料の全てに適用可能であるが、生体成分であるこ
とが好ましい。また、その場合、該生体成分中の糖化タ
ンパクの量及び/又は糖化率の測定、あるいはフルクト
サミンの定量により行うことが好ましい。本発明はま
た、上記の形質転換体の培養物又はその処理物を含有す
るアマドリ化合物の分析のための試薬又はキットを提供
するものである。該試薬及びキットは、好ましくは生体
成分中の糖化タンパクの量及び/又は糖化率の測定、あ
るいはフルクトサミンの定量のために用いられるもので
ある。
【0011】本発明のFAOD−Lは、以下の特性: (1)酸素の存在下でアマドリ化合物を酸化して、α−
ケトアルデヒド、アミン誘導体及び過酸化水素を生成す
る反応を触媒する酵素活性を有し; (2)SDS−PAGEにより測定したとき、分子量約
48,000ダルトンの同一サブユニット2個より成
り; (3)そのN末端に配列表の配列番号2で示されるアミ
ノ酸配列を、また、中間に配列番号3で示されるアミノ
酸配列を有し;かつ (4)アスペルギルス属(Aspergill us)の菌由来の他
のタンパク質を実質上含有しない;を有するペプチド又
はその酵素活性を有するフラグメントである。本発明の
FAOD−L又はそのフラグメントは、配列番号1記載
のアミノ酸配列又はその部分配列を含有することが好ま
しい。また、本発明の発現ベクターは、1つの実施態様
として、配列番号1記載の塩基配列又はその部分配列を
含有する。
【0012】本明細書中、培養物の「処理物」とは培養物
から得られる物質であって、上記式(I)で示される反応
を触媒する酵素活性を高め、及び/又は酵素活性の利用
をより容易にするために、当該技術分野で通常の方法に
より処理された物質を指す。FAOD−L活性が形質転
換体細胞内に止まっている場合、処理物の例として以下
のものを挙げることができる。 (1)生の細胞:ろ過又は遠心等の通常の方法で培養物
から分離された細胞。 (2)乾燥細胞:(1)の生細胞を凍結乾燥又は真空乾
燥したもの。 (3)細胞抽出物:(1)又は(2)の細胞を通常の方
法(例えば有機溶媒中での自己溶菌、アルミナや海砂と
混合しての摩砕、又は超音波処理)して得られる。 (4)酵素溶液:細胞抽出物を常法通り精製するか部分
精製することにより得られる。 (5)精製酵素:(4)に記載の酵素溶液をさらに精製
し、不純物を含まないもの。 (6)酵素活性を有するフラグメント;精製酵素等を適
当な方法で断片化処理することにより得られるペプチド
フラグメント。 (7)固定化細胞又は酵素:細胞又は酵素を通常の方法
で固定化(例えばポリアクリルアミド、ガラスビーズ、
イオン交換樹脂等に固定化)したもの。培地に分泌され
る場合は、培養物そのもの及びそれから精製される酵素
(溶液、凍結乾燥品、断片化したフラグメント等)及び
固定化酵素が培養物又は処理物の例として挙げられる。
本発明の目的には、酵素活性を有するフラグメントも有
用であり、そのような「酵素活性を有するフラグメン
ト」は、(6)に記載のごとく、FAOD−L活性を有
し、本発明の目的に有用なペプチドフラグメントを指
す。それは、例えば、上記(5)の精製酵素を、適当な
方法で断片化処理することにより得ることができ、培養
物の処理物の1つである。なお、本明細書で、単にFA
OD−Lというときにも、上記の培養物の処理物の1つ
を表す場合がある。
【0013】
【発明の実施の形態】FAOD−Lの真核細胞での生産
のための発現ベクターの構築、形質転換及び形質転換体
の培養は、当該技術分野で既知の方法に従って行うこと
ができる。本発明のFAOD−Lの生産に適した真核細
胞としては、酵母、特に a ccharomyces属に属する株
(例えば、cerevisiae)やCandida属に属する株
(例えば、boidinii)、動物細胞又は培養植物細
胞、例えば、マウスL929細胞、チャイニーズハムス
ター卵巣(CHO)細胞などが例示される。通常、発現
には菌体内発現と分泌発現の2種類があるが、各々につ
いて適当な発現系が存在する。例えば、酵母形質転換体
に、発現産物を細胞外に分泌させる必要があれば、FA
OD−LをコードするDNAのN末端に宿主酵母由来の
分泌蛋白質のシグナル配列の遺伝子を連結させて、発現
産物をペリプラスムに分泌させるよう、発現系を構築す
る。
【0014】真核性宿主に使用するのに適した発現ベク
ターは既知であり、それらから任意に選択することがで
きるが、酵母でのFAOD−Lの発現のための発現ベク
ターとしては、GALプロモーターやAODプロモータ
ー等のプロモーターを含有するものが好ましい。又、哺
乳動物細胞でのFAOD−L発現のための発現ベクター
としては、SV40プロモーター等のプロモーターを有
するものが挙げられる。また、発現効率を高めるため
に、当該技術分野で既知の多コピー型プラスミドを用い
て、多コピー型発現ベクターを構築することもできる。
FAOD−L発現ベクターの構築は、適当な方法で得ら
れるFAOD−Lをコードする遺伝子又はDNA、例え
ばmRNAの逆転写によって得られるcDNA、既にク
ローン化されたDNA、あるいは合成DNA等を、適当
な発現ベクターに挿入することにより行うことができ、
そのような方法は当該技術分野で既知である。
【0015】以下に、酵母での発現に適した発現ベクタ
ーの構築方法を示すが、これは1例にすぎず、本発明は
以下の発現ベクターに限定されるものではない。酵母で
のFAOD−L遺伝子の発現のために、boidin ii
染色体挿入型発現ベクターであるプラスミドpNOTel
(特開平5−344895)を用い、FAOD−L発現
ベクターを構築する。このプラスミドpNOTelは、A
ODプロモーターとURA3遺伝子を含んでおり、該プ
ラスミドで形質転換された形質転換体を、Ura要求を
指標として選抜する手段を与えることができる。まず、
クローン化FAOD−LcDNAを含む大腸菌発現ベク
ターpFAL2を、実施例の記載に従って得られる
coli SOLR/pFAL2又はcoli JM109/
pFAL2から得、これを鋳型としてFAOD−LのN
末端とC末端に相当する2種のプライマー(配列番号4
及び5)を用いてPCRを行い、約1.3kbのFAO
D−LcDNA断片を得、精製した。他方、プラスミド
pNOTelを制限酵素NotIにより消化した後、ウシ腸ホ
スファターゼを用いて脱リン酸化処理し、上記の、FA
OD−LcDNA断片と共にDNA Blunting Kit(宝
酒造株式会社)を用いて平滑化した。これらをDNA l
igation Kit(宝酒造株式会社)を用いて連結し、プラ
スミドpNFLを得た。これを大腸菌にHanahan法(H
anahan,D,Techniques for Transformation of .
coli. In:DNA Cloning, vol I, Glover, D.
M.(ed), pp109-136, IRL Press,1985)で形質転換
し、得られた形質転換体から任意に84株を選択してプ
ラスミドを調製した。プラスミドを制限酵素HindIIIで
処理して挿入片の方向性を確認し、FAOD−LcDN
A断片がAODプロモーターの下流に挿入されているプ
ラスミドpNFL8を得た。該プラスミドpNFL8の
制限地図は図5に示されている。
【0016】上記のプラスミドpNFL8を用い、Ur
a要求性のboidiniiTK62株を形質転換し、形質転換
体をUraを含まないYNB培地で培養した。URA +
型形質転換体から任意に14株を選び、これらの株をメ
タノール含有基本培地で培養すると、その11株が後述
の表1に示すように、FAOD−Lを生産した。形質転
換体のサザン解析の結果、大多数の形質転換体がシング
ルコピーを有していることがわかった。
【0017】発現ベクターによる宿主細胞の形質転換は
既知であり、Molecular Cloning:A LABOLATORY MANU
AL, Cold Spring Harbor Laboratory Pressに記載
の方法で行うことができる。真核性宿主の場合は、コン
ピテントセル作製法、エレクトロポレーション法、リチ
ウム改変法、哺乳動物細胞の場合はトランスフェクショ
ン法、エレクトロポレーション法により行うことができ
る。形質転換体の培養に用いる培地は、炭素源(例えば
グルコース、メタノール、ガラクトース、フルクトース
等)及び無機また有機窒素源(例えば硫酸アンモニウ
ム、塩化アンモニウム、硝酸ナトリウム、ペプトン、カ
ザミノ酸等)を含有していてよい。所望により、培地に
他の栄養源(例えば無機塩類(塩化ナトリウム、塩化カ
リウム)、ビタミン類(例えばビタミンB1)、抗生物
質(例えばアンピシリン、テトラサイクリン、カナマイ
シン等))を加えてもよい。哺乳動物細胞の培養には、
イーグル培地が適当である。本発明のFAOD−Lの製
造に適した培地は、0.1〜5.0%、好ましくは0.5
〜2.0%のNH4Cl及び/又は0.1〜5.0%、好ま
しくは1%の酵母エキスを含有する、メタノール0.1
〜5.0%、好ましくは1.5%を含有する基本培地であ
る。例えば、後述の表2及び3には、宿主細胞がメタノ
ール酵母である場合の培地条件の比較が示されている。
表から、1.5%メタノール含有基本培地でも十分にF
AOD−Lが生産されるが、窒素源としてNH4Clを
含有することが好ましく、酵母エキスの濃度が約1%で
あることが好ましいことが分る。
【0018】形質転換体の培養は、通常、pH5.0〜
8.0、好ましくはpH5.5〜6.0、25〜40℃(好
ましくは28℃)で16〜96時間行えばよい。生産さ
れたFAOD−Lが培養溶液、培養濾液(上澄み)中に
存在しているときは、培養物を濾過又は遠心分離する。
培養濾液から、FAOD−Lを天然又は合成のタンパク
質の精製、単離に一般的に用いられる常法(例えば透
析、ゲル濾過、抗FAOD−Lモノクロナール抗体を用
いてのアフィニティカラムクロマトグラフィー、適当な
吸着剤を用いてのカラムクロマトグラフィー、高速液体
クロマトグラフィー等)によって精製できる。生産され
たFAOD−Lが培養形質転換体のペリプラズム及び細
胞質中に存在するときは、濾過や遠心分離によって細胞
を集め、それらの細胞壁及び/又は細胞膜を、たとえば
超音波及び/又はリゾチーム処理によって、破壊して、
デブリス(細胞破砕物)を得る。デブリスを適当な水溶
液(例えばトリス−塩酸緩衝液)に溶解させる。この溶
液から、常法によって、FAOD−Lを精製することが
できる。
【0019】形質転換体中で生産されたFAOD−Lを
再生(リフォールディング)する必要があるときは、こ
れを常法によって行なうことができる。本発明方法で得
られる形質転換体を適当な培地で培養して得られる培養
物はFAOD−L活性を示すが、このものを上記のごと
く当業者既知の通常の方法でさらに処理して酵素溶液等
の処理物を調製することができる。また、所望により精
製してもよい。例えば、培養物を遠心してFAOD−L
産生−形質転換体を収穫し、りん酸緩衝液に懸濁し、音
波処理等によって細胞を破壊する。次いで、上清を遠心
分離することにより、酵素標品を得る。さらに、上清を
透折し、クロマトグラフィー等でさらに精製すれば精製
酵素が得られる。次いで、制限酵素処理やエキソヌクレ
アーゼ処理等により、酵素活性を有するフラグメントを
得ることができる。
【0020】上記の培養物、その処理物(精製酵素標品
及び酵素活性を有するフラグメントを含む)は、FAO
D−L酵素活性を有し、アマドリ化合物の定量分析に適
しており、例えば、糖尿病の診断に有用である。既述の
ごとく、本発明の形質転換体を培養して得られる培養物
及びその処理物は以下の反応式:
【化2】R1−CO−CH2−NH−R2 + O2
2O→R1−CO−CHO + R2−NH2 + H2
2 (式中、R1はアルドース残基、R2はアミノ酸、タンパ
ク質又はペプチド残基を表す)で示されるアマドリ化合
物の酸化還元反応を触媒する。上記式において、R1
−OH、−(CH2n−、又は−[CH(OH)]n−C
2OH(式中、nは0−6の整数)であり、R2が−C
HR3−[CONHR3mCOOH(式中、R3はα−ア
ミノ酸側鎖残基、mは1−480の整数を表す)で示さ
れるアマドリ化合物が基質として好ましい。中でも、R
3がリジン、ポリリジン、バリン、アスパラギンなどか
ら選択されるアミノ酸の側鎖残基であり、またnが5〜
6、mが55以下である化合物が好ましい。
【0021】本発明の分析法を行うには、アマドリ化合
物を含有すると考えられる試料と本発明のFAOD−L
を発現する形質転換体の培養物又はその処理物を、水又
は緩衝液中で接触させ、酸素の消費量又は過酸化水素の
発生量を測定することにより、試料中のアマドリ化合物
を分析する。本発明の分析法は、生体成分中の、糖化タ
ンパクの量及び/又は糖化率の測定、あるいはフルクト
サミンの定量に基づいて行われる。例えばアマドリ化合
物を含有する緩衝液中の試料に、培養物又はその処理物
の水又は緩衝液中懸濁液(溶液)を加える。pH、温度
及び反応時間等の反応条件は特に限定されるものでな
く、同様の酵素反応に通常用いられる条件から適宜選択
するとよい。しかしながら、約pH4.0〜12.0、好
ましくはpH7.0〜9.0であり、より好ましくはpH
約8.0、温度25〜50℃、好ましくは25〜40
℃、より好ましくは35℃で反応させる。
【0022】本発明方法に用いる被検液としては、アマ
ドリ化合物を含有する任意の試料溶液を用いることがで
き、例えば、血液(全血、血漿又は血清)、尿等の生体
由来の試料の外、醤油等の食品が挙げられる。緩衝液と
してはトリス−塩酸緩衝液等を用いる。FAOD−L、
FAOD−Lを発現する形質転換体の培養物又はその処
理物の使用量は、終点分析法においては通常、0.1単
位/ml以上、好ましくは1〜100単位/mlである。本
発明の分析法では、下記のいずれかのアマドリ化合物の
定量法を用いる。 (1)過酸化水素発生量に基づく方法 当該技術分野で既知の過酸化水素の定量法、例えば、発
色法、過酸化水素電極を用いる方法等で測定し、過酸化
水素及びアマドリ化合物の量に関して作成した標準曲線
と比較することにより、試料中のアマドリ化合物を定量
する。具体的には、後述の力価の測定法に準じる。ただ
し、FAOD−L量は1ユニット/mlとし適当に希釈
した試料を添加し、生成する過酸化水素量を測定する。
過酸化水素発色系としては、4−アミノアンチピリン/
フェノール系のかわりに4−アミノアンチピリン/N−
エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)
−m−トルイジン,4−アミノアンチピリン/N,N−
ジメチルアニリン,4−アミノアンチピリン/N,N−
ジエチルアニリン,MBTH/N,N−ジメチルアニリ
ン,4−アミノアンチピリン/2,4−ジクロロフェノ
ール等の組み合わせが可能である。
【0023】(2)酸素の消費量に基づく方法 反応開始時の酸素量から反応終了時の酸素量を差し引い
た値(酸素消費量)を測定し、酸素消費量とアマドリ化
合物の量に関して作成した標準曲線と比較することによ
り、試料中のアマドリ化合物を定量する。具合的には、
後述の力価の測定法に準じて行う。但し用いるFAOD
−L量は1ユニット/mlとし、適当に希釈した試料を添
加し吸収される酸素量を求める。
【0024】本発明方法は試料溶液をそのまま用いて行
うこともできるが、対象によっては、あらかじめ糖が結
合したリジン残基を遊離させてから行うことが好まし
い。そのような目的には、タンパク質分解酵素を用いる
場合(酵素法)と、塩酸等の化学物質を用いる場合(化
学法)があるが、前者が好ましい。本発明方法に用いる
ことができるタンパク質分解酵素は、当業者に既知であ
り、トリプシン、カルボキシペプチダーゼB、パパイ
ン、アミノペプチダーゼ、キモトリプシン、サーモリシ
ン、ズブシリシン、プロティナーゼK、プロナーゼ等を
挙げることができる。酵素処理の方法も既知であり、例
えばプロテアーゼ処理は、下記実施例に記載の方法で行
うことができる。
【0025】上記のごとく、本発明のFAOD−Lを発
現する形質転換体の培養物又はその処理物は、糖化タン
パクに含まれるフルクトシルリジンに高い基質特異性を
有するものであることから、血液試料中の糖化タンパク
を測定することを含む、糖尿病の診断などに有用であ
る。また、フルクトシルバリンにも特異性を有すること
から、糖化ヘモグロビンの測定にも有用である。なお、
検体として血液試料(全血、血漿又は血清)を用いる場
合、採血した試料をそのまま、あるいは透折等の処理を
した後用いる。さらに、本発明方法に用いるFAOD−
Lを発現する形質転換体の培養物又はその処理物、ある
いはパーオキシダーゼ等の酵素は、溶液状態で用いても
よいが、適当な固体支持体に固定化してもよい。例え
ば、ビーズに固定化した酵素をカラムに充填し、自動化
装置に組み込むことにより、臨床検査など、多数の検体
の日常的な分析を効率的に行うことができる。しかも、
固定化酵素は再使用が可能であることから、経済効率の
点でも好ましい。さらには、酵素と発色色素とを適宜組
み合わせ、臨床分析のみならず、食品分析にも有用なア
マドリ化合物の分析のためのキットを得ることができ
る。
【0026】酵素の固定化は当該技術分野で既知の方法
により行うことができる。例えば、担体結合法、架橋化
法、包括法、複合法等によって行う。担体としては、高
分子ゲル、マイクロカプセル、アガロース、アルギン
酸、カラギーナンなどがある。結合は共有結合、イオン
結合、物理吸着法、生化学的親和力を利用し、当業者既
知の方法で行う。固定化酵素を用いる場合、分析はカラ
ム又はバッチ方式のいずれでもよい。上記のごとく、固
定化酵素は、血液試料中の糖化タンパクの日常的な分析
(臨床検査)に特に有用である。臨床検査が糖尿病診断
を目的とする場合、診断の基準としては、結果を糖化タ
ンパク濃度として表すか、試料中の全タンパク質濃度に
対する糖化タンパク質の濃度の比率で表される。全タン
パク質濃度は、通常の方法(280nmの吸光度、Lowry
法あるいは、アルブミンの自然蛍光など)で測定するこ
とができる。
【0027】本発明のアマドリ化合物の定量のための試
薬は、本発明のFAOD−Lを発現する形質転換体の培
養物又はその処理物、及び好ましくはpH7.0〜9.
0、より好ましくはpH8.0の緩衝液からなる。該培
養物又はその処理物が固定化されている場合、固体支持
体は高分子ゲルなどから選択され、好ましくはアルギン
酸である。試薬中の培養物又はその処理物の量は、終点
分析を行う場合、試料あたり、通常1〜100単位/m
l、バッファーはトリス−塩酸緩衝液(pH8.0)が好
ましい。過酸化水素の生成量に基づいてアマドリ化合物
を定量する場合、発色系としては、上記の各種の組み合
わせを利用することが可能である。本発明のアマドリ化
合物の分析試薬と、適当な発色剤ならびに比較のための
色基準あるいは標準物質を組み合わせてキットとするこ
ともできる。そのようなキットは、予備的な診断、検査
に有用であると考えられる。
【0028】
【実施例】次下に実施例を挙げて本発明を詳しく説明す
るが、これらは本発明を制限するものではない。以下の
実施例において用いたプラスミド類、様々な制限酵素等
の酵素類は、市販品から入手し、供給者の指示に従って
使用するか、文献記載の方法で製造することができる。
また、プラスミドの構築、宿主の形質転換、形質転換体
の培養及び培養物からの酵素の回収は、当業者既知の方
法、あるいは文献記載の方法に準じて行なった。また、
酵素活性は以下の力価の測定法に従って測定した。力価測定法 (1)生成する過酸化水素を比色法により測定する方
法。 A.速度法 100mM FZL溶液はあらかじめ得られたFZLを
蒸留水で溶解することによって調製した。45mM 4−
アミノアンチピリン、60ユニット/mlパーオキシダ
ーゼ溶液、及び60mM フェノール溶液それぞれ10
0μlと、0.1M トリス−塩酸緩衝液(pH8.0)
1ml、及び酵素溶液50μlを混合し、全量を蒸留水
で3.0mlとする。30℃で平衡化した後、100m
M FZL溶液50μlを添加し、505nmにおける
吸光度を経時的に測定した。生成するキノン色素の分子
吸光係数(5.16×103-1cm-1)から、1分間に生
成する過酸化水素のマイクロモルを算出し、この数字を
酵素活性単位とする。
【0029】B.終末法 上記A法と同様に処理し、基質添加後、20分間30℃
でインキュベートした後の505nmにおける吸光度を
測定し、別にあらかじめ標準過酸化水素溶液を用いて作
成した検量線から生成した過酸化水素量を算出すること
により、酵素活性を測定する。 (2)酵素反応による酸素吸収を測定する方法 0.1M トリス−塩酸緩衝液1mlと酵素溶液50μl
を混合し、蒸留水で全量を3.0mlとし、ランク ブラ
ザーズ社の酸素電極のセルに入れる。30℃で攪拌し、
溶存酸素と温度を平衡化した後、50mM FZL 10
0μlを添加し、酸素吸収を記録計で連続的に計測し、
初速度を得る。標準曲線から1分間に吸収された酸素量
を求め、これを酵素単位とする。
【0030】実施例1 FAOD−LをコードするDN
Aのクローニング 1.アスペルギルス・テレウスGP1(Asper gillus te
rreus GP1;FERMP−15664)のFAOD−
Lの部分アミノ酸配列の決定 1). terreus GP1の培養及びFAOD−Lの精製Aspergillus terreus GP1;P−15664)をF
ZL 0.5%、グルコース 1.0%、リン酸二カリウム
0.1%、リン酸一ナトリウム 0.1%、硫酸マグネシ
ウム 0.05%、塩化カルシウム 0.01%, イースト
エキス 0.2%を含有した培地(pH6.0)10Lに植
菌し、ジャーファーメンターを用いて通気量2L/分、
攪拌速度400rpmの条件で28℃、24時間攪拌培
養した。培養物は瀘過して集めた。菌糸体259g(湿
重量)を、2mMのDTTを含む、0.1Mトリス−塩
酸緩衝液(pH8.5)800mlに懸濁し、ダイノ・ミル
により菌糸体を破砕した。破砕液を9,500rpmで
20分間遠心分離し、得られた液を粗酵素液とし、以下
の方法で精製した。
【0031】粗酵素液に40%飽和になるように硫酸ア
ンモニウム(以下、硫安と略す)を加え、攪拌し、1
2,000rpmで10分間遠心分離した。得られた上
清に75%飽和になるように硫安を加え、撹拌し、1
2,000rpmで10分間遠心分離した。沈殿を2m
MのDTTを含有する50mM トリス−塩酸緩衝液
(pH8.5)(以下、緩衝液Aと略す)に溶解した。
その溶液に硫安40%を含む緩衝液Aを等量加え、次い
で、約200mlのブチル−トヨパール(butyl-TOYO
PEARL)樹脂を加え、穏やかに撹拌した。同緩衝液
で洗浄後、緩衝液Aを用い、バッチ法で溶出した。溶出
液を硫安濃縮し、25%飽和硫安を含む緩衝液Aで平衡
化したフェニル−トヨパール(phenyl-TOYOPEA
RL)カラムに吸着した。同緩衝液にて洗浄した後、硫
安濃度25−0%飽和の直線勾配で溶出した。活性画分
を集め、硫安濃縮後、40%飽和硫安を緩衝液Aで平衡
化したブチル−トヨパールカラムに吸着した。同緩衝液
にて洗浄した後、硫安濃度40−0%飽和の直線濃度勾
配にて溶出した。活性画分を統合し、緩衝液Aで平衡化
したDEAE−トヨパールカラムに供した。活性画分は
同緩衝液による洗浄画分に認められたので、これを集
め、硫安濃縮した。続いて得られた酵素溶液を0.1M
NaCl、2mM DTTを含む0.1Mトリス−塩酸緩衝
液(pH8.5)にて平衡化したセファクリルS−30
0カラムによりゲル瀘過を行い、70〜100ユニット
の精製酵素を得た。
【0032】得られた精製酵素標品をSDS−PAGE
(ドデシル硫酸ナトリウム・ポリアクリルアミドゲル電
気泳動)において、標準タンパクとしてホスホリラーゼ
B、牛血清アルブミン、オボアルブミン、カルボニック
アンヒドラーゼ、大豆トリプシンインヒビターを用い、
デービスの方法に従って分子量を測定した。即ち、10
%ゲルを用いて、40mAで3時間泳動し、クーマシー
ブリリアントブルーG−250でタンパク染色を行っ
た。分子量既知の数種のタンパクについて同様に泳動
し、検量線から分子量を求めた結果、サブユニットの分
子量は約48,000ダルトンであることが示された
(図6)。また、スーパーデックス200pgによるゲ
ルろ過による分子量測定では、図7の検量線図から明ら
かなように、約94,000ダルトンであった。
【0033】2)部分アミノ酸配列の決定 上記の方法で精製した酵素標品をV8プロテアーゼ(シ
グマ社製)により断片化し、クリーブランド法[D.W.Cl
eaveland, S.G.Fisher, M.W. Kirschner and U.K. Laem
mli, J.Biol.Chem., 252, 1102 (1977)]によりさらに
断片化した。次いで、PVDF(ポリビニリデン フル
オリド、ミリポア社製、商品名,イモピロン−PSQ)
膜にトランスファー(14Vで一晩(12時間))し、
プロテインシーケンサー476A(アプライドバイオシ
ステムズ社)を用い、エドマン分解法によりアミノ酸配
列を決定した。その結果、N−末端及び内部ペプチドの
2断片からそれぞれ、配列番号2及び3に示す17及び
16残基のアミノ酸配列が決定された。
【0034】2.RT−PCRによる部分cDNA断片
の増幅 1)オリゴヌクレオチドプライマーの調製 上記1.2)で得たアミノ酸配列から推定される塩基配
列を基に、PCR(ポリメラーゼチェーン反応)に用い
るためのプライマーを、図1に示すように設計した。こ
のプライマーの設計に際して、アスペルギルス属のコド
ン使用率を考慮に入れ、またサブクローニングを容易に
するために、プライマーの端にBamHI認識配列を付加
した。これらプライマー1及び2の塩基配列をそれぞ
れ、配列番号4及び5に示す。なお、プライマー2は、
プライマー1が付着するDNAに相補なDNAに付着す
るよう、図1に記載の配列に基づき、そのC末端側から
合成されている。
【0035】2)totalRNAの調製 上記1.1)の方法で培養した. terreus GP1株の
菌糸体1gからグアニジン/フェノール/クロロホルム
法(Chomczynski,P. and Sacchi,N. (1987) Single-step
method of RNA isolation by acid guanidinium thioc
yanate-PhOH-chloroform extraction, Anal. Biochem.
162, 156-159)に従って、totalRNA5mgを得た。
【0036】3)RT−PCR 上記1.2)で設計したプライマーと、2.2)で調製
したtotalRNAを用い、以下の手順で逆転写ポリメラ
ーゼチェーン反応(RT−PCR)を行った。 a)totalRNA(5μg/μl)2μlに滅菌水36μl
を加え、65℃、5分加温した後、氷上で急冷する。 b)a)の溶液に以下の溶液を加える。 5×buffer 20μl dNTPmix(各20mM) 5μl RNase inhibitor(115U/ml) 2μl Oligo dt (0.42μg/μl) 24μl RTase (MLV)(200U/μl) 1μl DTT(0.1M) 10μl c)a)+b)の溶液を25℃、10分放置した後、4
2℃で一夜反応させる。そして、95℃で5分加熱した
後、氷上で急冷するとcDNAが得られる。 d)c)で合成したcDNA2μlに以下の溶液を加え
る。 10×PCR buffer 2.5μl dNTP mix 1.8μl プライマー1 1 μl プライマー2 1 μl 減菌水 16.575μl e)d)の溶液を95℃で5分加熱した後、氷上で急冷
した後、Taq DNAPolymerase(5U/ml)を0.
125μl加える。 f)e)にミネラルオイルを重層して以下の条件でPC
R反応を行う。(94℃,1分;60℃,2分;72
℃,2分)からなる一連の処理を30サイクル行った
後、72℃で3分処理する。 g)次いで、アガロースゲル電気泳動にかける。その結
果、プライマー1と2を用いたとき、図3に示すように
約400bpの断片の増幅が確認できた。図3は、アガロ
ース電気泳動の結果を示す模写図である。図中、レーン
1はφX174/HincII(マーカー)、レーン2はプ
ライマー1及び2を用いた電気泳動パターンである。マ
ーカーはPCRにより増幅した断片のサイズを判断する
ために泳動を行った。
【0037】3.PCR断片のサブクローニング 上記2.で得た約400bpのPCR断片をアガロースゲ
ルから切り出し、DNA回収用フィルター付遠心チュー
ブ(孔径0.22μm、宝酒造社製Code No.904
0)を用いて、10,000rpm.4℃、1時間の遠
心の後、エタノール沈殿を行うことで精製した。次い
で、PCR断片(1μl)、K buffer(1μl)、Bam
HI(1μl)及び減菌水(7μl)を混合し、37℃で
4時間の消化を行った。得られたBamHI消化断片を、
同じくBamHIで消化したpBluescreipt II SK+(STRAT
AGENE社製:lacプロモータ−を有する大腸菌用発現
ベクター)に、ライゲーション(16℃・30分)し、
得られたライゲーション混合物を用いて大腸菌JM10
9株を形質転換した。形質転換は、TaKaRa Liga
tion Kit Ver. 2.0(宝酒造)を使用し、Hanahan
法(Hanahan,D,Techniques for Transformation
of .coli. In:DNA Cloning, vol I, Glover,
D.M.(ed), pp109-136, IRL Press, 1985)に従
って行った。その結果、図4に示すように、約400bp
のPCR断片がpBluescreipt II SK+のBamHIサイト
に挿入されたプラスミドpFLPを得た。図4におい
て、レーン1はλ/EcoT141(マーカー)を、レー
ン2はpFLP/BamHIを表す。その塩基配列をジデ
オキシ法により決定したところ、FAOD−LのcDN
Aの部分配列であることが確認された。
【0038】4.cDNAライブラリーの作成及びプラ
ークハイブリダイゼーション 上記の2.2)の方法で得たtotal RNAからmRNA
Purification Kit(ファルマシア社)を用いてmR
NAを得た。該mRNA 5μgから、ZAP-cDNA
Synthesis Kit(STRATAGENE社製)を用いてcDNA
ライブラリーを作成した。即ちmRNA5μgから逆転
写酵素を用いてcDNAを合成し、λZAP IIベク
ター(STRATAGENE社製)に連結し、Gigapack III Gold
(STRATAGENE社製)を用いてインビトロでパッケージン
グしてcDNAライブラリーを得た。(条件等はマニュ
アルに従った。) 次いで、cDNAのタイターを測定した結果、1.0×
105pfu/μgベクターであった。このファージライブラ
リーを大腸菌XLI−Blue MRF株に感染させ、3
7℃で12時間培養することによりプラークを形成させ
た。次いで、3.でサブクローニングしたPCR断片を
32Pで標識してプローブとして用い、プラークハイブリ
ダイゼーションによりスクリーニングした。即ち、得ら
れたプラークをニトロセルロースフィルターに転写し、
アルカリ変性後、42℃で32Pで標識したプローブと1
2時間ハイブリダイズさせた。洗浄後、X線フィルムに
12時間露光させた。その結果、約20,000プラー
クから7つの陽性プラークを得た。
【0039】5. FAOD−LをコードするDNAの
サブクローニング FAOD−LをコードするDNAのプラスミドへのサブ
クローニングはインビトロ切除法で行った。7個の陽性
プラークからExAssistヘルパーファージ(STRATAGENE社
製)を用いて添付のマニュアルに従い、大腸菌JM10
9(.coli JM109 Competent Cell.宝酒造株
式会社)に形質転換した。得られた形質転換体からプラ
スミドを抽出し塩基配列を決定した。その結果、FAO
D−LのN末端アミノ酸配列に相当する塩基配列を有す
る約1.5kbのDNA断片が挿入されたプラスミドp
FAL2を保持するクローンを1株得た(大腸菌形質転
換体(.coli JM109/pFAL2))。このpFA
L2の制限地図を図2に示す。該クローンの塩基配列及
び推定のアミノ酸配列を配列番号1に示す。又、該プラ
スミドpFAL2を用いて大腸菌SOLR(STRATAGENE
社)を形質転換して大腸菌形質転換体(.coli SOL
R/pFAL2)を得た。
【0040】実施例2 酵母でのFAOD−Lの発現 (1)FAOD−L発現ベクターの構築 アスペルギルス・テレウス GP1(Asperg illus ter
reus GP1:FERM−15664)由来のクローン
化cDNAを含む大腸菌発現ベクターpFAL2を、
.coli JM109/pFAL2(実施例1)から得
た。得られたpFAL2を鋳型としてFAOD−LのN
末端とC末端に相当する2種のプライマー(配列番号6
及び7)を用いて以下の条件でPCRを行って約1.3
kbのFAOD−LcDNA断片を得た。PCR条件:
[94℃,1分;60℃,1分;72℃,3分]を30サ
イクル+72℃,5分を1回。アガロース電気泳動後、
断片を常法通り精製し、FAOD−LcDNA断片を得
た。
【0041】プラスミドpNOTel(特開平5−344
895)を制限酵素NotIにより消化した後、ウシ腸ホ
スファターゼ(ベーリンガーマンハイム社)を用いて脱
リン酸化処理し、上記の、FAOD−LcDNA断片と
共にDNA Blunting Kit(宝酒造株式会社)を用いて
平滑化した。これらをDNA ligation Kit(宝酒造株
式会社)を用いて連結し、プラスミドpNFLを得た。
次いで、プラスミドpNFLを用い、Hanahan法(前
掲)でcoli JM109株を形質転換した。得られた形質
転換体から任意に84株を選択してプラスミドを調製し
た。プラスミドを制限酵素HindIIIで処理して挿入片の
方向性を確認し、FAOD−LcDNA断片がAODプ
ロモーターの下流に挿入されているプラスミドpNFL
8を得た。該プラスミドpNFL8の制限地図を図5に
示す。
【0042】(2)形質転換 上記のプラスミドpNFL8を、制限酵素BamHIによ
り直鎖状にした後、リチウム改変法を用いてboidin
iiTK62株に形質転換した。このTK62株はUra要求
性であり、プラスミドpNOTelにはURA3遺伝子が含ま
れているので、Ura要求を指標に形質転換体を選抜す
ることができる。形質転換体をUraを含まないYNB
培地に塗布することにより得られたURA +型の形質転
換体から任意に14株を選び、1.5%メタノール含有
基本培地に接種し、28℃で3日間震盪培養した。集菌
後、菌体内のFAOD−L活性を上記の力価測定法の
A.速度法により測定し、表1の結果を得た。なお、以
下の実施例におけるFAOD−Lの力価測定は同様の方
法で行った。
【0043】表1 pNFL8により形質転換された
b oidiniiのFAOD−L活性
【表1】 注:1,検出されず 2,pNOTelで形質転換したboid iniiTK62株 表1から明らかに、11株にFAOD−L活性が認めら
れ、その内、FLC14株が最大の活性を示した。
【0044】(3)形質転換体のサザン解析boidiniiTK62株の染色体DNAに挿入されたプラス
ミドのコピー数を決定するためにサザン解析を行った。
活性の異なる形質転換体3株より染色体DNAを抽出
し、制限酵素EcoRIで消化した後、アガロースゲル電
気泳動に供し、常法通りサザンブロッティングした。プ
ローブとしてURA3遺伝子を用い、プローブの標識は
DIG−ELISA法により行った。結果は図8に示す
ように、強い活性を示すboidi nii TK62/pNEL14株の
みにおいて8.8kbの断片が認められたので、2コピ
ー以上のFAOD−LcDNA断片が染色体DNAに挿
入されていることが予想された。それ以外のものは全て
シングルコピーであった。これは、挿入されているコピ
ーが1つの時はEcoRI処理により、C.boidiniiのE
coRI認識部位とpNFL8のEcoRI認識部位か
ら9.1kbの断片が切り出されるだけであるのに対し
て、2つ以上のコピーが挿入されていれば、2カ所のp
NFL8のEcoRI認識部位から切り出される断片が
生じ、この断片のサイズが8.8kbであることによる
ものである。
【0045】(4)FAOD−L活性を有する形質転換
体の培養条件の検討 上記(3)で最も高活性を示した形質転換体boidi n
ii TK62/pNEP14株を用い、好適な培養条件を検討した。
1.5%メタノールを含有する基本培地を用い、無機窒
素源を種々変えて培養しFAOD−L活性を測定した。
その結果を表2に示す。表2 boidinii TK62/pNEP14株によるFAOD−L
生産に対する窒素源の影響
【表2】 表2から、窒素源としてNH4Clが好ましいことが分
かる。その培地中の含有量は、0.1〜5.0%、より好
ましくは0.5〜2.0%である。
【0046】次いで、酵母エキス濃度を種々変化させて
検討した結果、下記の表3に示すように、酵母エキス濃
度が高いほど、FAOD−L活性が上昇する。好ましい
酵母エキス濃度は0.1〜5.0%、より好ましくは約1
%である。表3 boidinii TK62/pNEP14株によるFAOD−L
生産に対する酵母エキス濃度の影響
【表3】
【0047】さらに、炭素源として1.5%メタノー
ル、1.5%メタノール+3%グリセロール、3%グリ
セロールのいずれかを含有する培地でboidinii
K62/pNEP14株を培養しFAOD−L生産のタ
イムコースをとったところ、図9に示すように、メタノ
ール培地でのみ、顕著な生産が認められ、培養40時間
で最大の生産性を示した。以上の実験の結果から、FA
OD−L生産能力を有する形質転換体の培養に適した培
地は、メタノール0.1〜5.0%、好ましくは1.5%
を含有する基本培地に、0.1〜5.0%、より好ましく
は0.5〜2.0%のNH4Cl及び/又は0.1〜5.0
%、より好ましくは1%の酵母エキスを含有するもので
あることが分かる。
【0048】(5)boidinii TK62/pNEP14株のジャ
ーファーメンターを用いた大量培養C .boidinii TK62/pNEP14株を15L容のジャーファーメ
ンターを用い、1Lの培地中で培養することにより、F
AOD−Lの大量生産を行った。培地は以下の方法で調
整した。1L中に(NH4Cl:5g,K2HPO4:1
g,NaH2PO4:1g,MgSO4・2H20:0.5
g,CaCl2・2H20:0.1g,酵母エキス:10
g)を含有する混合物を、pH6.0に調整し、120
℃,20分オートクレイブ処理した後、1.5%になる
ようにメタノールを加える。その結果、図10に示すよ
うに、培養40時間でFAOD−Lの生産は最大にな
り、40時間を過ぎると生産性の減少が認められた。次
いで、得られた培養物を、遠心分離(10,000rp
m、4℃、1分)により集菌し、ペレットを0.85%
KClで洗浄し、0.1M トリス−塩酸緩衝液 (pH 8.
0)に懸濁した。MINI-BEAT BEATER(ジャパンラムダ社)
で菌体を3,800rpm、30秒で氷冷をはさみなが
ら6回ビーズ破砕し、遠心分離(1,400rpm、4
℃、5分)して無細胞抽出液を調製した。このものを以
後、酵素液として用いた。
【0049】実施例3 糖化ヒト血清アルブミン濃度の
測定 糖化ヒト血清アルブミン(シグマ社)を0.9%塩化ナ
トリウム水溶液で溶解させ、0〜1.0%の範囲で濃度
の異なる糖化ヒト血清アルブミン溶液を調製した。これ
らの溶液を用いて以下の操作を行った。 1)プロテアーゼ処理 糖化アルブミン溶液 60μl 12.5mg/ml プロテアーゼXIV(シグマ社)溶液 60μl この混合液を37℃で30分間インキュベートし、その
後、約90℃で5分間、加熱して反応を停止させた。
【0050】2)活性測定 FAOD反応液は以下のようにして調製した。 45mM 4−アミノアンチピリン溶液 30μl 60mM N−エチル−N−(2−ヒドロキシ− 3−スルホプロピル)−m−トルイジン溶液 30μl 60ユニット/ml パーオキシダーゼ溶液 30μl 0.1M トリス−塩酸緩衝液(pH8.0) 300μl 6ユニット/ml FAOD−L溶液 50μl 蒸留水で全量を1mlとした。6ユニット/ml FAOD
−L溶液は、実施例1の方法で得たFAOD−Lを6ユ
ニット/mlになるよう、0.1Mトリス−塩酸緩衝液(p
H8.0)で希釈して調製した。FAOD反応液を30
℃で2分間インキュベートした後、上記の各プロテアー
ゼ処理溶液を100μl加え、30分後の555nmにお
ける吸光度を測定した。この方法で得られる糖化アルブ
ミンの濃度と吸光度との関係を図11に示す。図中の縦
軸は555nmの吸光度(過酸化水素の量に対応)、横軸
は糖化アルブミンの濃度を表す。図は、糖化アルブミン
の濃度と過酸化水素発生量が相関関係にあることを示し
ている。
【0051】実施例4 ヒト血清アルブミンの糖化率の
測定 0.9%塩化ナトリウム水溶液3mlに、糖化ヒト血清ア
ルブミン(シグマ社)150mg、ヒト血清アルブミン
(シグマ社)150mgをそれぞれ溶解した。これらの溶
液を混合することにより、糖化率の異なる溶液を作製
し、自動グリコアルブミン測定装置(京都第一科学)を
用いて検定したところ、その糖化率は、24.6%〜6
1.1%であった。これらの溶液を用いて以下の操作を
行った。 1)プロテアーゼ処理 糖化アルブミン溶液 60μl 12.5mg/ml プロテアーゼXIV(シグマ社)溶液 60μl この溶液を37℃で30分間インキュベートし、その
後、約90℃で5分間加熱して反応を停止させた。
【0052】2)活性測定 FAOD反応液は以下のようにして調製した。 45mM 4−アミノアンチピリン溶液 30μl 60mM N−エチル−N−(2−ヒドロキシ− 3−スルホプロピル)−m−トルイジン溶液 30μl 60ユニット/ml パーオキシダーゼ溶液 30μl 0.1M トリス−塩酸緩衝液(pH8.0) 300μl 6ユニット/ml FAOD−L溶液 50μl 蒸留水で全量を1mlとした。6ユニット/ml FAOD
−L溶液は、実施例1の方法で得たFAOD−Lを6ユ
ニット/mlになるよう、0.1Mトリス−塩酸緩衝液(p
H8.0)で希釈して調製した。FAOD反応液を30
℃で2分間インキュベートした後、上記の各プロテアー
ゼ処理溶液を100μl加え、30分後の555nmにお
ける吸光度を測定した。この方法で得られるアルブミン
の糖化率と吸光度との関係を図12に示す。図中の縦軸
は555nmの吸光度(過酸化水素の量に対応)、横軸は
アルブミンの糖化率を表す。図は、アルブミンの糖化率
と過酸化水素発生量が相関関係にあることを示してい
る。
【0053】実施例4 糖化ヘモグロビン濃度の測定 グリコヘモグロビンコントロール(シグマ社)を蒸留水
で溶解させ、0〜30%の範囲で濃度の異なる糖化ヘモ
グロビン溶液を調製した。これらの溶液を用いて以下の
操作を行った。 1)プロテアーゼ処理 糖化ヘモグロビン溶液 25μl 500ユニット/ml アミノペプチダーゼ溶液 5μl 0.1M トリス−塩酸緩衝液(pH8.0) 20μl この混合液を30℃で30分間インキュベートした。そ
の後、10%トリクロロ酢酸を50μl加えて撹拌し、
0℃で30分間静置した後12000回転で10分間遠
心分離を行った。得られた上清に2M NaOHを約5
0μl加え中性溶液にした。
【0054】2)活性測定 FAOD反応液は以下のようにして調製した。 3mM N−カルボメチルアミノ−2−フェニルアミン溶液 30μl 60ユニット/ml パーオキシダーゼ溶液 30μl 0.1M トリス−塩酸緩衝液(pH8.0) 300μl 4ユニット/ml FAOD−L溶液 10μl 蒸留水で全量を1mlとした。4ユニット/ml FAOD
−L溶液は、実施例1の方法で得たFAOD−Lを4ユ
ニット/mlになるよう、0.1Mトリス−塩酸緩衝液(p
H8.0)で希釈して調製した。FAOD反応液を30
℃で2分間インキュベートした後、上記の各プロテアー
ゼ処理溶液を80μl加え、30分後の727nmにおけ
る吸光度を測定した。この方法で得られる糖化ヘモグロ
ビンの濃度と吸光度との関係を図13に示す。図中の縦
軸は727nmの吸光度(過酸化水素の量に対応)、横軸
は糖化ヘモグロビンの濃度を表す。図は、糖化ヘモグロ
ビンの濃度と過酸化水素発生量が相関関係にあることを
示している。
【0055】
【配列表】
【0056】配列番号:1 配列の長さ:1314 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 起源 生物名:Aspergillus terreus GP1 配列 ATG CCA GTC ACC AAG TCT TCG TCG ATA TTG ATC ATC GGG GCG GGC 45 Met Pro Val Thr Lys Ser Ser Ser Ile Leu Ile Ile Gly Ala Gly 1 5 10 15 ACC TGG GGT TGC TCA ACT GCC CTG CAT CTT GCC CGC AGA GGA TAC 90 Thr Trp Gly Cys Ser Thr Ala Leu His Leu Ala Arg Arg Gly Tyr 20 25 30 ACC AAT GTC ACT GTC CTT GAC CCG TAC CCG GTT CCA TCA GCC ATT 135 Thr Asn Val Thr Val Leu Asp Pro Tyr Pro Val Pro Ser Ala Ile 35 40 45 TCG GCC GGC AAC GAC GTC AAC AAG ATC ATC TCG TCC GGC CAG TAC 180 Ser Ala Gly Asn Asp Val Asn Lys Ile Ile Ser Ser Gly Gln Tyr 50 55 60 AGC AGC AAG AAG GAC GAG GTC GAA GTC AAT GAG ATT ATC GCC GAA 225 Ser Ser Lys Lys Asp Glu Val Glu Val Asn Glu Ile Ile Ala Glu 65 70 75 CAG GCC TTC AAT GGC TGG AAA AAT GAC CCC ATC TTC AAG CCG TAC 270 Gln Ala Phe Asn Gly Trp Lys Asn Asp Pro Ile Phe Lys Pro Tyr 80 85 90 TAC CAC GAC ACC GGC GTC GTG ATG TCC GCC ACC ACA CAG GAA GGA 315 Tyr His Asp Thr Gly Val Val Met Ser Ala Thr Thr Gln Glu Gly 95 100 105 TTG GAG CGT CTG GGG GTC CGC GTG CGA CCT GAA GAT GAA CCC GAT 360 Leu Glu Arg Leu Gly Val Arg Val Arg Pro Glu Asp Glu Pro Asp 110 115 120 GTA GCC GAA TTG ACT CGG CCG GAG CAG TTC CGC CAG CTG GCC CCC 405 Val Ala Glu Leu Thr Arg Pro Glu Gln Phe Arg Gln Leu Ala Pro 125 130 135 GGC GTC TTG AAG GGT AAC TTC CCC GGT TGG AGG GGG TAC CAC ATT 450 Gly Val Leu Lys Gly Asn Phe Pro Gly Trp Arg Gly Tyr His Ile 140 145 150 CGC TCA AAC GCG GGC TGG GCG CAT GCG CGC AAC GCC CTG GTC GCC 495 Arg Ser Asn Ala Gly Trp Ala His Ala Arg Asn Ala Leu Val Ala 155 160 165 GCG GCG CGG GAG GCA CAG CGC CTG GGT GTG CGC TTC GTC GCG GGA 540 Ala Ala Arg Glu Ala Gln Arg Leu Gly Val Arg Phe Val Ala Gly 170 175 180 TCG CCG CAG GGC AGA GTC ATC ACG TTG ATT TTT GAG AAC AAC GAT 585 Ser Pro Gln Gly Arg Val Ile Thr Leu Ile Phe Glu Asn Asn Asp 185 190 195 GTG AAG GGT GCC GTC ACG GCG GAC GGC AAG ATC TGG CGG GCC GAG 630 Val Lys Gly Ala Val Thr Ala Asp Gly Lys Ile Trp Arg Ala Glu 200 205 210 CAG ACT ATC CTC TGC GCT GGT GCG GCC GCC GGC CAG TTT CTG GAT 675 Gln Thr Ile Leu Cys Ala Gly Ala Ala Ala Gly Gln Phe Leu Asp 215 220 225 TTC AAG GAC CAA CTG CGT CCC ACT GCG TGG ACT CTG GTC CAC ATC 720 Phe Lys Asp Gln Leu Arg Pro Thr Ala Trp Thr Leu Val His Ile 230 235 240 CAG TTG AAG CCG GAA GAG CGT GCC CAG TAT AAA AAC ATG CCG GTG 765 Gln Leu Lys Pro Glu Glu Arg Ala Gln Tyr Lys Asn Met Pro Val 245 250 255 GTC TTC AAC ATC GAG AAG GGG TTC TTC TTC GAG CCG GAT GAG GAG 810 Val Phe Asn Ile Glu Lys Gly Phe Phe Phe Glu Pro Asp Glu Glu 260 265 270 CGT GGT GAA ATC AAG ATC TGC GAC GAA CAC CCC GGG TAC ACG AAT 855 Arg Gly Glu Ile Lys Ile Cys Asp Glu His Pro Gly Tyr Thr Asn 275 280 285 ATG ACC ACG GGG GCC GAC GGC CGC GTG AGG AGC ATT CCC TTC GAG 900 Met Thr Thr Gly Ala Asp Gly Arg Val Arg Ser Ile Pro Phe Glu 290 295 300 AAG ACG CAG GTT CCT CGA GAA GCG GAG ATG CGC GTC CGC AAG CTT 945 Lys Thr Gln Val Pro Arg Glu Ala Glu Met Arg Val Arg Lys Leu 305 310 315 CTG TCT GAA ACG ATG CCT CAG CTT GCG GAC CGG CCG TTC AGT TTC 990 Leu Ser Glu Thr Met Pro Gln Leu Ala Asp Arg Pro Phe Ser Phe 320 325 330 GCA AGG ATC TGC TGG TGT GCG GAT ACC CCC AAT CGC GAG TTT ATC 1035 Ala Arg Ile Cys Trp Cys Ala Asp Thr Pro Asn Arg Glu Phe Ile 335 340 345 ATT GAC CGT CAT CCC GAA TAC CCG TCG CTT GTT CTT GGG TGT GGT 1080 Ile Asp Arg His Pro Glu Tyr Pro Ser Leu Val Leu Gly Cys Gly 350 355 360 GCT TCA GGA CGA GGC TTC AAA TAT CTT CCC TCG ATC GGA AGC ATC 1125 Ala Ser Gly Arg Gly Phe Lys Tyr Leu Pro Ser Ile Gly Ser Ile 365 370 375 ATC GCA GAC GCC ATG GAG GAC AAA ACC CCG GCA AAA ATC CAC AAG 1170 Ile Ala Asp Ala Met Glu Asp Lys Thr Pro Ala Lys Ile His Lys 380 385 390 CTG ATC CGC TGG AGC CCG GAA ATC GCG ATC AAC CGT AAC TGG GGG 1215 Leu Ile Arg Trp Ser Pro Glu Ile Ala Ile Asn Arg Asn Trp Gly 395 400 405 GAC AGA TTA GGT CGA TTT GGA GGG CCC AAC CGG GTC ATG GAT TTC 1260 Asp Arg Leu Gly Arg Phe Gly Gly Pro Asn Arg Val Met Asp Phe 410 415 420 AAT GAA GTG AAG GAG TGG ACT AAT GTC ACC CAA AGG GAC ATC TCG 1305 Asn Glu Val Lys Glu Trp Thr Asn Val Thr Gln Arg Asp Ile Ser 425 430 435 AAG TTA TAG 1314 Lys Leu 437
【0057】配列番号:2 配列の長さ:17 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 起源 生物名:Aspergillus terreus GP1 配列 Pro Val Thr Lys Ser Ser Ser Ile Leu
Ile Ike Gly Ala Gly Thr Trp 1 5
10 15 Gly 17
【0058】配列番号:3 配列の長さ:16 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 起源 生物名:Aspergillus terreus GP1 配列 Leu Thr Arg Pro Glu Gln Phe Arg Gln Leu Ala Pro Gly Val Leu Lys 1 5 10 16
【0059】配列番号:4 配列の長さ:24 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 YTNATHATHG GNGCNGGN C NTGG 24
【0060】配列番号:5 配列の長さ:26 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 CCNGGNGCNA RYTGNCKRAA YTGYTC
26
【0061】配列番号:6 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 ATAATGCCAG TCACCAAGTC T
21
【0062】配列番号:5 配列の長さ:24 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 GATAGATTAA CTATTATACA TCGA
24
【図面の簡単な説明】
【図1】 PCRに用いるためのプライマーの、FAO
D−Lの部分アミノ酸配列との関係を示す説明図。
【図2】 FAOD−LをコードするDNAを含むプラ
スミドpFAL2の制限地図。
【図3】 RT−PCRにおけるアガロース電気泳動の
結果を示す模写図であって、図中、レーン1はφX17
4/HincII;レーン2はプライマー1及び2を用
いた電気泳動パターンを表す。
【図4】 図3の約400bpのPCR断片のサブクロー
ニングにおける電気泳動の結果を示す模写図であって、
図中、レーン1はλ/EcoT141、レーン2はpFL
P/BamHIの泳動パターンを表す。
【図5】 FAOD−L発現ベクターpNFL8の制限
地図。
【図6】 アスペルギルス・テレウス GP1(Asper
gillus terreus GP1;FERM P−15664)
由来の精製FAOD−LをSDS−PAGE(ドデシル
硫酸ナトリウム・ポリアクリルアミドゲル電気泳動)に
かけて得た移動パターンを示す写真。
【図7】 図6と同様のFAOD−Lの、スーパーデッ
クス200pgを用いたゲルろ過による分子量測定の結果
を示すグラフ。
【図8】 pNFL8により形質転換されたC.boidi nii
形質転換体の染色体DNAのサザン解析の結果を示すア
ガロース電気泳動パターンの模写図。
【図9】 C.boidinii TK62/pNEP14株の、1.5%メタ
ノール、1.5%メタノール+3%グリセロール又は3
%グリセロールを含有する培地でのFAOD−L活性産
生のタイムコースを示すグラフ。
【図10】 C.boidinii TK62/pNEP14株のジャーファー
メンター培養におけるFAOD−L活性産生のタイムコ
ースを示すグラフ。
【図11】 糖化ヒト血清アルブミンの濃度とFAOD
作用により生成された過酸化水素量との関係を示すグラ
フ。
【図12】 ヒト血清アルブミンの糖化率とFAOD作
用により生成された過酸化水素量との関係を示すグラ
フ。
【図13】 糖化ヘモグロビンの濃度とFAOD作用に
より生成された過酸化水素量との関係を示すグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12Q 1/26 9452−4B C12Q 1/26 G01N 33/66 G01N 33/66 33/68 33/68 //(C12N 1/19 C12R 1:72) (C12N 9/06 C12R 1:72) (72)発明者 福家 博司 京都府京都市南区東九条西明田町57番地 株式会社京都第一科学内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アスペルギルス属(Aspergillus)の菌
    に由来するフルクトシルアミノ酸オキシダーゼをコード
    する異種遺伝子を導入された真核細胞により生産された
    ことを特徴とするフルクトシルアミノ酸オキシダーゼ。
  2. 【請求項2】 アスペルギルス属の菌がアスペルギルス
    ・テレウス GP1(Aspergillus te rreus GP1;
    FERM−15664)である請求項1記載のフルクト
    シルアミノ酸オキシダーゼ。
  3. 【請求項3】 異種遺伝子が、mRNAから逆転写酵素
    により合成されたDNA又はその断片である請求項1記
    載のフルクトシルアミノ酸オキシダーゼ。
  4. 【請求項4】 異種遺伝子が、mRNAからRT−PC
    Rにより合成されたDNA又はその断片である請求項1
    記載のフルクトシルアミノ酸オキシダーゼ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のフルク
    トシルアミノ酸オキシダーゼをコードする遺伝子を含有
    し、真核細胞内で機能的な発現ベクター。
  6. 【請求項6】 プラスミドpNFL8である請求項5記
    載の発現ベクター。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6に記載の発現ベクターで
    形質転換された形質転換体。
  8. 【請求項8】 酵母である請求項7記載の形質転換体。
  9. 【請求項9】 メタノール酵母である請求項8記載の形
    質転換体。
  10. 【請求項10】 請求項8又は9に記載の形質転換体を
    培地に培養し、培養物からフルクトシルアミノ酸オキシ
    ダーゼを回収することを特徴とするフルクトシルアミノ
    酸オキシダーゼの製造方法。
  11. 【請求項11】 培地が、メタノール0.1〜5.0%、
    及び0.1〜5.0%のNH4Cl及び/又は0.1〜5.
    0%の酵母エキスを含有するものである請求項10記載
    の方法。
  12. 【請求項12】 アマドリ化合物を含有する試料と、請
    求項7〜9のいずれかに記載の宿主細胞の培養物又はそ
    の処理物を接触させ、酸素の消費量又は過酸化水素の発
    生量を測定することを特徴とする、試料中のアマドリ化
    合物の分析法。
  13. 【請求項13】 試料が生体成分であり、アマドリ化合
    物の分析が、該生体成分中の糖化タンパクの量及び/又
    は糖化率の測定、あるいはフルクトサミンの定量により
    なされることを特徴とする請求項12記載の分析法。
  14. 【請求項14】 請求項7〜9のいずれかに記載の宿主
    細胞の培養物またはその処理物を含有するアマドリ化合
    物の分析のための試薬又はキット。
  15. 【請求項15】 生体成分中の糖化タンパクの量及び/
    又は糖化率の測定、あるいはフルクトサミンの定量のた
    めに用いられることを特徴とする請求項14記載の試薬
    又はキット。
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