JPH10331427A - 免震装置設置用治具およびそれを用いた免震装置設置方法 - Google Patents

免震装置設置用治具およびそれを用いた免震装置設置方法

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JPH10331427A
JPH10331427A JP13846497A JP13846497A JPH10331427A JP H10331427 A JPH10331427 A JP H10331427A JP 13846497 A JP13846497 A JP 13846497A JP 13846497 A JP13846497 A JP 13846497A JP H10331427 A JPH10331427 A JP H10331427A
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JP
Japan
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isolation device
seismic isolation
building
gantry
jig
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Application number
JP13846497A
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English (en)
Inventor
Hiromi Aoki
廣美 青木
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Fujita Corp
Original Assignee
Fujita Corp
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Publication date
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  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
  • Conveying And Assembling Of Building Elements In Situ (AREA)
  • Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 免震装置を所定位置に容易かつ正確に設置す
る。 【解決手段】 建物の下方に形成された基台上に建物の
下方と外側とに亘って設置され建物の外側に配置される
部位に免震装置の設置方向を示すテンプレート13を備
えた架台3と、この架台3上を建物の下方と外側に亘っ
て移動自在に配置され、免震装置を持ち上げるスクリュ
ーサポート23を備え、免震装置31を持ち上げた状態
で架台3上を移動可能な台車2と、架台3を建物の下方
の所定位置に設置するためのゲージ板18とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、免震装置設置用治
具に関し、特に、既設の建築物に免震装置を設置する場
合に適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、新たに建設されるオフィスビルや
マンション等には、大地震対策として様々な免震構造が
採用されてきている。このような免震構造としては、建
物自体を柔軟構造として振動を吸収するものや、積層ゴ
ム等の弾性体を建物の基礎と建物本体との間に設置する
などして建物をフロート構造とするものなど、様々な方
式が提案されている。
【0003】一方、このような免震構造は、新築の建物
を対象としたものであり、既設の建築物には対応できな
い。ところが、数多く存在する既設の建築物を地震に強
い免震構造にすることも震災対策として重要な課題であ
る。そこで、既設の建物の下方を掘り下げて基台を形成
し、この基台と建物基礎との間に免震装置を設置する方
式も既設建築物の耐震対策として提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな既設建築物への免震装置設置方法では、免震装置を
取り付ける場所の上部に建物側の補強梁があるため、免
震装置を吊り上げて所定の場所に設置することができず
その移動が困難であるという問題があった。この場合、
免震装置はそれ自体の重量が600〜700kgあるた
め、人力で移動したり設置したりすることは困難であ
る。従って、建物の下でその位置合わせを行いつつ免震
装置を移動、設置することを人手により行うことは至難
の業であった。そこで、建築物の下側に容易かつ正確に
免震装置を設置できる治具の登場が望まれていた。
【0005】本発明の目的は、免震装置を所定位置に容
易かつ正確に設置できる免震装置設置用治具を提供する
ことにある。
【0006】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0008】すなわち、本発明の免震装置設置用治具
は、建物の下方に免震装置を設置させるための免震装置
設置用治具であって、建物の下方に形成された基台上に
建物の下方と外側とに亘って設置され、建物の外側に配
置される部位に免震装置の設置方向を示す設置方向表示
手段を備えた架台と、この架台上を建物の下方と外側に
亘って移動自在に配置され、免震装置を持ち上げる上昇
支持手段を備え、免震装置を持ち上げた状態で架台上を
移動可能な台車と、前記架台を建物の下方の所定位置に
設置するためのゲージ手段とを有することを特徴として
いる。
【0009】この場合、建物と架台との間に上下方向に
伸縮自在に形成された固定支持手段を取り付け、この固
定支持手段を延伸させて建物と架台との間に突っ張らせ
ることにより、架台を基台上に固定するようにしても良
い。
【0010】一方、本発明の免震装置設置方法は、前記
の免震装置設置用治具を用いて、まず架台をゲージ手段
を用いて建物の下方の所定位置に設置する工程と、免震
装置を設置方向表示手段が示す免震装置の設置方向に従
って架台の設置方向表示手段上に仮置きする工程と、仮
置きされた免震装置を台車に装着し台車に設けられた上
昇支持手段によって免震装置を持ち上げる工程と、持ち
上げられた免震装置を台車を用いて建物の下方に設定さ
れた免震装置設置位置の上方まで移動させる工程と、免
震装置設置位置に免震装置を下ろして基台上に免震装置
を設置固定する工程とを有することを特徴としている。
【0011】そして、これらのような構成により、設置
方向表示手段上で位置合わせを行うだけで免震装置を所
定位置に容易かつ正確に設置でき、また、建物の下で位
置合わせを行うという煩雑かつ危険な作業から解放され
る。さらに、架台がゲージ手段によって免震装置取付位
置に合わせて設置されており、免震装置もまた設置方向
表示手段により免震装置取付位置に合わせて台車に載せ
られているため、正確かつ容易に免震装置の位置合わせ
が可能となる。加えて、免震装置を台車によって移動さ
せるため、免震装置に無理な力をかけることなく移動、
設置を行うこともできる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の一実施の
形態である免震装置設置用治具1(以下、設置治具と略
す)の構成を示す斜視図、図2は図1の設置治具1を建
物50の下に取り付けた様子を側面から見た説明図であ
る。
【0013】本実施の形態の設置治具1は、図2に示し
たように、建物50の補強梁51の下方に形成されたコ
ンクリート基台(以下、基台と略す)52上に設置さ
れ、免震装置31を建物外側(建物の下より外れた位
置)から建物下方に移動、設置させるために用いられ
る。この場合、当該設置治具1は、図1に示したよう
に、免震装置31を移動させるための台車2と、基台5
2上に設置されこの台車2を支持し走行させる架台3と
から構成されており、補強梁51と架台3との間に取り
付けられたサポート(固定支持手段)4により、基台5
2上に突っ張り固定されて使用される。そして、免震装
置31を台車2によって持ち上げて支持し、その状態で
台車2を架台3上を移動させて免震装置31を基台52
上に設けられた下部ベースプレート53上に移動させ、
そこで免震装置31を台車2から下ろして設置する。
【0014】ここで、当該実施の形態で用いられる免震
装置31は、図3に示すように、中央に鉛プラグ34a
が埋め込まれた積層ゴムによりなる弾性体34を、上部
フランジプレート32と下部フランジプレート33との
間に挟んだ構成となっている。また、各フランジプレー
ト32, 33には、それぞれ取付孔32a, 33aが設
けられている。
【0015】上部フランジプレート32の上面側には、
複数のアンカー35が設けられた上部取付プレート36
が取り付けられる。この場合、アンカー35の内部に
は、下面側に開口した雌ねじ35aが形成されている。
そして、この雌ねじ35aに取付孔32aを介してボル
ト37を螺合させることによって上部フランジプレート
32およびアンカー35が免震装置31に固着される。
なお、アンカー35は、建物50の補強梁51下部に打
設される上部基礎フーチングに固設される。
【0016】一方、下部フランジプレート33は、基台
52に形成されたグラウト部54上に設置された下部ベ
ースプレート53(図2参照)に取り付けられる。ま
た、下部ベースプレート53には、グラウト部54に設
けられた免震装置31取り付け用のボルト穴55(雌ね
じ穴)と適合する取付孔56が設けられている。この場
合、グラウト部54には、その内部に雌ねじ38aが形
成されたアンカー38が埋設されており、これによりボ
ルト穴55が形成される。そして、取付孔56および取
付孔33aを介して、下部フランジプレート33をボル
ト穴55にボルト止めすることにより、免震装置31は
下部ベースプレート53上に固定される。
【0017】なお、下部ベースプレート53の四隅に
は、下部ベースプレート53取り付け時にその高さを調
整するための調整ボルト(図示せず)を取り付けるため
の雌ねじ孔58が設けられている。また、下部ベースプ
レート53の中心部には、直径100mm程度のグラウ
ト注入孔59も設けられている。
【0018】次に台車2は、図4に示したように、アン
グル材等を溶接して組み立てた台車本体21と、台車本
体21上に載置された上板22と、この上板22に設け
られた3個のスクリューサポート(上昇支持手段)23
とから構成されている。そして、台車本体21の側部に
取り付けられた車輪24a, 24bにより、架台3上を
長手方向に沿って移動できるようになっている。
【0019】また、上板22には凹部22aが形成され
ており、そこに免震装置31の弾性体34が入り込むよ
うになっている。なお、凹部22aの最奥部にはゴム板
25が取り付けられており、免震装置31を凹部22a
に差し込んだときに免震装置31の弾性体34が傷付か
ないよう考慮されている。
【0020】さらに、この台車2では、凹部22aに免
震装置31が入り込んだとき、スクリューサポート23
の上に免震装置31の上部取付プレート36が来る位置
に等分配置されている。そして、このスクリューサポー
ト23を操作してそのヘッド部23aを上昇させること
により免震装置31が持ち上げられるようになってい
る。図5は架台3に置かれた台車2を台車2の進行方向
から見た説明図であり、中心線より右側はスクリューサ
ポート23を上昇させて免震装置31を持ち上げている
状態を示し(上昇位置)、中心線より左側はスクリュー
サポート23を下降させて免震装置31を下ろした状態
(下降位置)を示している。
【0021】なお、当該実施の形態では、図5に示され
ているように、車輪24aにはフランジ付の踏面がフラ
ットな車輪を、また、車輪24bにはV溝車輪を用いて
いる。これは、横ブレを防止しつつ台車がスムーズに移
動できるようにするためであり、V溝車輪により横ブレ
を防止し、フラット車輪により直線走行の円滑性を確保
している。但し、必ずしもこのような構成を採る必要は
なく、本発明の範囲はこれに限定されないのは言うまで
もない。
【0022】次に、当該設置治具1の架台3は、図1,
6に示すように、I型鋼11aやコの字断面の鋼材11
b〜11dを組み立てた長方形状の枠体である受け台1
1と、この受け台11のI型鋼11a上に載置されたレ
ール12a, 12bと、受け台11の内側に固定され免
震装置31を正確な方向に向けるために用いられるテン
プレート13とから構成されており、ゲージ板18を用
いて基台52上の所定の位置に正確に設置される。な
お、図6はゲージ板18を用いて架台3を取り付けた状
態を上から見た説明図である。
【0023】この場合、鋼材11c, 11d上にはレベ
ル調整用のスクリュージャッキ14がそれぞれ設けられ
ており、基台52上に受け台11を水平状態で設置でき
るようになっている。また、レール12a, 12bは、
台車2の車輪24a, 24bに対応してそれぞれ角形断
面と三角形断面の鋼材が使用されている。さらに、レー
ル12a, 12bの一端側には台車2の移動を規制する
ストッパ16が設けられている。なお、鋼材11cとI
型鋼11aとの間は溶接固定されているが、鋼材11d
とI型鋼11aとの間はボルト19により脱着自在に固
定されている。すなわち、鋼材11d上には巾決めスト
ッパー20が設けられており、これをボルト19を介し
てI型鋼11aに設けられたブラケット26に取り付け
るようになっている。
【0024】また、テンプレート13は、受け台11の
内側に渡された支持板15の上に固定されており、免震
装置31の取り付け位置に設けられた免震装置取り付け
用のボルト穴55に合わせて、ピッチ円直径の異なる2
種類の位置合わせ孔13a,13b(P. C. D. =X,
Y)が各2組開けられている。この場合、ピッチ円直
径が異なる位置合わせ孔13a, 13bを設けたのは、
異なるサイズの免震装置にも対応できるようにするため
である。なお、位置合わせ孔は必ずしも2種類設ける必
要はなく、1種類でもまた3種類以上でも良い。
【0025】このように、位置合わせ孔13a, 13b
は免震装置の取り付け位置に対応して設けられているた
め、位置合わせ孔13aと免震装置31の取付孔33a
を合わせて免震装置31を置くことにより、免震装置3
1を正確に位置合わせできることになる。従って、テン
プレート13上の免震装置31をそのまま持ち上げて移
動するだけで免震装置31の取り付けを行うことがで
き、建物の下で位置合わせを行うという煩雑かつ危険な
作業から解放される。
【0026】一方、前述のように当該設置治具1は、サ
ポート4により補強梁51と基台52との間に固定され
る。この場合、サポート4は、図1に示したように、基
板41上に取り付けられたジャッキ42と、受け板43
が取り付けられた単管パイプ44とから構成されてい
る。そして、図2からも分かるように、基板41を架台
3のI型鋼11a上に設置し、受け板43を補強梁51
の下端に係止させた状態でジャッキ42により架台3を
補強梁51と基台52との間に突っ張り固定させるよう
になっている。なお、架台3のI型鋼11a上には、サ
ポート4のずれを防止するためのズレ止め17が設けら
れている。
【0027】ところで、架台3は、ゲージ板(ゲージ手
段)18によって基台52の下部ベースプレート53に
対して正確な位置に設置される。図7は、架台3とゲー
ジ板18との関係を示す説明図である。
【0028】ここで、ゲージ板18には、図7に示すよ
うに、グラウト部54に設けられた免震装置31取り付
け用のボルト穴55に合わせて、ピッチ円直径の異なる
2種類のゲージ孔18a, 18b(P. C. D. =X,
Y)が各2組開けられている。そして、ゲージ板18
は、これらのゲージ孔18a, 18bを用いて下部ベー
スプレート53上に取り付けられ、それを基準として架
台3が設置される。なお、ピッチ円直径が異なるゲージ
孔18a, 18bを設けたのは、異なるサイズの免震装
置にも対応できるようにするためであり、前述同様その
種類や数は任意である。
【0029】また、ゲージ板18には把手27が設けら
れており、この把手27によって人手により下部ベース
プレート53上に運ばれ固定される。さらに、ゲージ板
18の端部には、図1, 7に示したように、ゲージ板1
8の取り付け方向を示す赤色のマーキング28が施され
ている。なお、台車2全体は黄色に塗装されている。こ
れに対し架台3にも、図1に斜線にて示したように、ゲ
ージ板18との位置関係を示す赤色のマーキング29a
がI型鋼11aの底面から側面にかけてゲージ板18の
長さに合わせて設けられている。さらに、架台3には図
7に示したように、マーキング29aに対向する位置に
も黄色のマーキング29bが設けられている。従って、
架台3(黄色塗装されている)とゲージ板18のマーキ
ングの色と位置を合わせることにより、架台3を常に正
確な位置に設置することが可能となる。そして、架台3
のテンプレート13にも、位置合わせ孔13aが設けら
れていることから、テンプレート13に合わせて免震装
置31を置けば、常に正確な位置関係を維持しつつ免震
装置31を正しい位置に移動、設置させることができる
ことになる。
【0030】次に、本発明による設置治具1を用いて免
震装置31を建物の下に設置する手順について説明す
る。図8〜図13はその手順を示した説明図である。な
お、図8〜図13においては、説明のため台車2や架台
3等の構成は簡略化して示されている。また、図9以降
では、建物50とサポート4を省略して示す。
【0031】当該設置治具1では、建物50の下におい
て、まずゲージ板18をグラウト部54に取り付ける。
すなわち、ゲージ板18のゲージ孔18aと取付孔56
およびボルト穴55とを合わせてゲージ板18を下部ベ
ースプレート53上にボルト止めする。このようにして
ゲージ板18を設置した後、ゲージ板18のマーキング
28と架台3のマーキング29aおよび、ゲージ板18
の端面とマーキング29bとを合わせ、架台3を基台5
2の所定位置に設置する。そして、図8に示したよう
に、サポート4を用いて架台3を固定する。
【0032】この場合、架台3は、その一端側が建物の
下に位置し、他端側(テンプレート13取り付け側)が
建物の外側に位置するように設置される。また、スクリ
ュージャッキ14により架台3が水平状態となるように
調整される。このようにして架台3が固定された後、ゲ
ージ板18が取り除かれる。
【0033】なお、ボルト穴55は、基礎フーチングの
1次打設部分上に施工される2次打設部分にアンカー3
8を埋設することによって形成され、この1, 2次打設
により基台52が形成される。また、下部ベースプレー
ト53は、このようにして完成した基台52上に調節ボ
ルトによってレベル調節を行った上で配置される。そし
て、水平状態に調節された下部ベースプレート53と基
台52との間に、グラウト注入孔59を介して無収縮モ
ルタルが充填されグラウト部54が形成される。
【0034】一方、架台3をセッティングした後、図9
に示したように、建物の外側にて免震装置31をテンプ
レート13上に仮置きする。このとき、免震装置31の
取付孔33aとテンプレート13の位置合わせ孔13a
とを合わせて免震装置31を載せる。これにより、免震
装置31が正確な方向で架台3上に仮置きされることに
なる。なお、免震装置31は、ワイヤ等により吊り上げ
られてテンプレート13の位置まで運ばれる。
【0035】次に、図10に示したように、台車2を建
物の外側から架台3上に載せ、台車2の凹部22aに免
震装置31の弾性体34を挿入して免震装置31を台車
2に装着する。このとき、スクリューサポート23は下
降位置にセットされている。
【0036】免震装置31に台車2を装着した後、図1
1に示したように、スクリューサポート23を上昇させ
て免震装置31を持ち上げ(上昇位置)、その状態で台
車2を建物の下に移動させる。建物の下では、免震装置
設置位置である下部ベースプレート53上にて台車2を
停止させ、免震装置31の取付孔33aと下部ベースプ
レート53の取付孔56とを合わせる(図12)。な
お、取付孔56はグラウト部54のボルト穴55と連通
している。この場合、架台3はゲージ板18によってボ
ルト穴55と合わせて設置されており、免震装置31も
またテンプレート13によりボルト穴55と合わせて台
車2に載せられているため、取付孔33aとボルト穴5
5との位置合わせは容易である。
【0037】取付孔33aを位置合わせした後、スクリ
ューサポート23を下降させ免震装置31を下部ベース
プレート53上に下ろす(図13)。そして、取付孔3
3a、取付孔56を介してボルト穴55にボルト57を
ねじ込んで免震装置31を基台52上に固定し、これに
より免震装置31の設置作業を完了する。
【0038】また、当該設置治具1は免震装置31の設
置後に撤収される。すなわち、まず台車2をテンプレー
ト13側に戻して架台3から降ろし、サポート4を外し
て架台3を自由にする。その後、ボルト19を外して鋼
材11dを取り除き、架台3を建物の下から外側に引き
出して設置治具1一式の撤収が完了する。
【0039】このように、本発明による設置治具1によ
れば、テンプレート13上で位置合わせを行うだけで免
震装置31を所定位置に容易かつ正確に設置できる。ま
た、免震装置31を台車2によって移動させるため、免
震装置31に無理な力をかけることなく移動、設置を行
うことが可能である。
【0040】以上、本発明者によってなされた発明を実
施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実
施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱し
ない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0041】たとえば、前記の実施の形態ではゲージ手
段として1枚のゲージ板18を用いた構成を示したが、
このような手段はゲージ板18には限られない。すなわ
ち、架台3を所定位置に設置させることができれば、ボ
ルト穴に適合するゲージ孔を形成した帯板状のものでも
良く、材質も鉄のみならず紙や合成樹脂でも良い。この
場合、1枚板のものより帯板や合成樹脂製のものは軽量
でありその取り扱いが容易である。
【0042】また、前記のストッパ16の位置とゲージ
板18の位置を関連付けることにより、台車2がストッ
パ16により停止する位置がちょうど免震装置31の設
置位置となるようにすることも可能である。
【0043】さらに、前記のゲージ板18を架台3に仮
止めして使用することも可能である。すなわち、架台3
とゲージ板18とのそれぞれに位置決め用の孔や切欠を
設けておき、そこにピン等の位置決め用部材を嵌め込み
架台3を仮止めした状態でサポート4により突っ張り固
定しても良い。加えて、マーキング28等の色や形、設
置位置は任意であり、例えばゲージ板18の端部が来る
位置に線を付したり、目印となる部材やボルトを取り付
けたりしても良い。
【0044】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその利用分野である既設建築物への免震
装置の設置に適用した場合について説明したが、これに
限定されるものではなく、たとえば、新築建築物への免
震装置の設置にも適用できる。
【0045】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0046】(1)テンプレートを備えた架台上に免震
装置を持ち上げた状態で架台上を移動可能な台車を配
し、ゲージ手段を用いて架台を建物の下方の所定位置に
設置するようにしたことにより、テンプレート上で位置
合わせを行うだけで免震装置を所定位置に容易かつ正確
に設置できる。また、建物の下で位置合わせを行うとい
う煩雑かつ危険な作業から解放される。
【0047】(2)さらに、架台がゲージ板によって免
震装置取付用のボルト穴と合わせて設置されており、免
震装置もまたテンプレートによりボルト穴と合わせて台
車に載せられているため、免震装置の取付孔とボルト穴
との位置合わせが正確かつ容易である。
【0048】(3)加えて、免震装置を台車によって移
動させるため、免震装置に無理な力をかけることなく移
動、設置を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である免震装置設置用治
具の構成を示す斜視図である。
【図2】図1の設置治具を建物の下に取り付けた様子を
側面から見た説明図である。
【図3】図1の免震装置設置用治具によって設置される
免震装置の構成を示す斜視図である。
【図4】図1の免震装置設置用治具で用いられる台車の
構成を示す斜視図である。
【図5】図1の免震装置設置用治具の架台に置かれた台
車を台車の進行方向から見た説明図である。
【図6】図1の免震装置設置用治具の架台をゲージ板を
用いて取り付けた状態を上から見た説明図である。
【図7】図1の免震装置設置用治具の架台とゲージ板と
の関係を示す説明図である。
【図8】図1の免震装置設置用治具を用いて免震装置を
建物の下に設置する手順を示した説明図である。
【図9】図1の免震装置設置用治具を用いて免震装置を
建物の下に設置する手順を示した説明図である。
【図10】図1の免震装置設置用治具を用いて免震装置
を建物の下に設置する手順を示した説明図である。
【図11】図1の免震装置設置用治具を用いて免震装置
を建物の下に設置する手順を示した説明図である。
【図12】図1の免震装置設置用治具を用いて免震装置
を建物の下に設置する手順を示した説明図である。
【図13】図1の免震装置設置用治具を用いて免震装置
を建物の下に設置する手順を示した説明図である。
【符号の説明】
1 免震装置設置用治具 2 台車 3 架台 4 サポート(固定支持手段) 11 受け台 11a I型鋼 11b 鋼材 11c 鋼材 11d 鋼材 12a レール 12b レール 13 テンプレート 13a 位置合わせ孔 13b 位置合わせ孔 14 スクリュージャッキ 15 支持板 16 ストッパ 17 ズレ止め 18 ゲージ板(ゲージ手段) 18a ゲージ孔 18b ゲージ孔 19 ボルト 20 巾決めストッパー 21 台車本体 22 上板 22a 凹部 23 スクリューサポート(上昇支持手段) 23a ヘッド部 24a 車輪 24b 車輪 25 ゴム板 26 ブラケット 27 把手 28 マーキング 29a マーキング 29b マーキング 31 免震装置 32 上部フランジプレート 33 下部フランジプレート 32a 取付孔 33a 取付孔 34 弾性体 34a 鉛プラグ 35 アンカー 35a 雌ねじ 36 上部取付プレート 37 ボルト 38 アンカー 38a 雌ねじ 41 基板 42 ジャッキ 43 受け板 44 単管パイプ 50 建物 51 補強梁 52 コンクリート基台 53 下部ベースプレート 54 グラウト部 55 ボルト穴 56 取付孔 57 ボルト 58 雌ねじ孔 59 グラウト注入孔

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の下方に免震装置を設置させるため
    の免震装置設置用治具であって、 前記建物の下方に形成された基台上に前記建物の下方と
    外側とに亘って設置され、前記建物の外側に配置される
    部位に前記免震装置の設置方向を示す設置方向表示手段
    を備えた架台と、 前記架台上を前記建物の下方と外側に亘って移動自在に
    配置され、前記免震装置を持ち上げる上昇支持手段を備
    え、前記免震装置を持ち上げた状態で前記架台上を移動
    可能な台車と、 前記架台を前記建物の下方の所定位置に設置するための
    ゲージ手段とを有することを特徴とする免震装置設置用
    治具。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の免震装置設置用治具であ
    って、前記建物と前記架台との間に上下方向に伸縮自在
    に形成された固定支持手段を取り付け、前記固定支持手
    段を延伸させて前記建物と前記架台との間に突っ張らせ
    ることにより、前記架台を前記基台上に固定することを
    特徴とする免震装置設置用治具。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の免震装置設置用
    治具を用いた免震装置設置方法であって、 前記架台を前記ゲージ手段を用いて前記建物の下方の所
    定位置に設置する工程と、 前記免震装置を前記設置方向表示手段が示す前記免震装
    置の設置方向に従って、前記架台の前記設置方向表示手
    段上に仮置きする工程と、 前記仮置きされた免震装置を前記台車に装着し、前記台
    車に設けられた前記上昇支持手段によって前記免震装置
    を持ち上げる工程と、 前記持ち上げられた免震装置を前記台車を用いて前記建
    物の下方に設定された免震装置設置位置の上方まで移動
    させる工程と、 前記免震装置設置位置に前記免震装置を下ろして前記基
    台上に前記免震装置を設置固定する工程とを有すること
    を特徴とする免震装置設置方法。
JP13846497A 1997-05-28 1997-05-28 免震装置設置用治具およびそれを用いた免震装置設置方法 Pending JPH10331427A (ja)

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