JPH10313705A - 植物育成用人工気象装置 - Google Patents

植物育成用人工気象装置

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JPH10313705A
JPH10313705A JP9126993A JP12699397A JPH10313705A JP H10313705 A JPH10313705 A JP H10313705A JP 9126993 A JP9126993 A JP 9126993A JP 12699397 A JP12699397 A JP 12699397A JP H10313705 A JPH10313705 A JP H10313705A
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JP
Japan
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growing
plant
vertical
floor
space
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Withdrawn
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JP9126993A
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English (en)
Inventor
Yoichi Ido
洋一 井戸
Keiko Kobayashi
圭子 小林
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Publication date
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/25Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor

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  • Greenhouses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種の植物体の育成やその過程の観察などを
好ましい状態で行えるようにすることを簡単に可能とす
る植物育成用人工気象装置を提供する 【解決手段】 育成空間が、植物体40を植えた鉢など
が載置される床面12a、該床面から起立された周囲を
囲む周壁12b、及び該周壁の上端に前記床面と対向す
るように設けられた天井12cにより形成される。育成
空間内の温度、湿度或いは日照量などを制御し、該育成
空間に収容した植物体の生育環境を人工的につくりだ
す。床面が、複数の垂直支柱装着部120aを有する床
板120により構成される。垂直支柱装着部の各々は、
垂直支柱20が挿脱自在に起立して装着可能であり、垂
直支柱装着部に装着状態で垂直支柱を垂直に起立させて
保持し、垂直支柱に育成空間内において各種のものを支
えさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温度及び湿度或い
は日照量などを制御して植物体の生育環境を人工的につ
くりだす植物育成用人工気象装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、世界的な食料危機がさけばれてお
り、このような状況下で食料生産の効率化に適した収量
の高い品種や病害虫に強い品種の開発が盛んに行われて
いる。特に、最近のバイオテクノロジーの発達によっ
て、既存の業者だけでなく、これまで品種改良に係わっ
たことのない業種の会社もこの分野に進出して新品種の
開発を行うようになってきている。
【0003】新品種の開発過程においては、多くの交配
種子や融合細胞に基づいて育てた苗を成体まで育成し、
その中から生育の良好なものを選択する作業が繰り返し
行われる。このような非常に時間のかかる新品種開発に
おいて、生育環境が植物体に適さないことが原因で育成
に失敗してしまい、開発が振り出しに戻ってしまうこと
がないように、人工気象装置によって人工的につくりだ
した生育環境下で、開発対象の植物体を育成することが
一般に行われる。
【0004】また、人工気象装置によりつくりだした育
成環境下で生育した植物体について、生育の完了した成
体の状態は勿論のこと、その生育過程における成長の度
合いも観察し、後の実地使用のために生育環境とともに
記録しておくことが求められる。
【0005】上述した人工気象装置は、植物体を出し入
れするための開閉自在の扉が設けられ内部に育成すべき
植物体を収容する育成空間を有する。この育成空間内の
温度、湿度、土壌湿度、日照量などの生育環境は、空調
装置、換気装置、散水装置、照明光源などを設定された
育成条件に従って制御装置により制御することで調整さ
れ、制御の結果得られる育成環境状態が記録装置により
記録されるようになっている。装置内の育成空間は、床
面、周壁及び天井により形成され、その大きさには限り
があるため、その内部に直接土を入れて植物体を生育さ
せることができず、一般に植木鉢等に植えた状態で鉢ご
と育成空間に入れて生育させることが行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、人工気象装
置により育成される植物体には蔓性や背の高いものもあ
る。このような植物の場合、その生育にとって添え木が
必須となるが、従来の人工気象装置の育成空間には、こ
の添え木を突き立てるための土が収容されていないの
で、植物体が植えられている植木鉢に添え木を直接突き
刺して蔓を沿わせたり、添え木に植物体を支えさせるよ
うにしている。しかし、添え木を突き刺す位置によって
は植物体の根の生育に影響を与える可能性がある。ま
た、植物体が植えられた植木鉢が小さければ添え木に沿
わされた植物体に重量アンバランスが生じ、これが原因
で自然に或いは外部振動の作用により、鉢ごと植物体が
倒れてしまい、植物体を痛めてしまうなどの問題があっ
た。
【0007】また、植物体を収容した育成空間内の生育
環境の1つである日照量は、照明光源を設定された照明
量に従って制御装置により制御することで調光すること
で得ることに限度があり最適な育成条件を得ることが難
しいという問題もあった。
【0008】また、育成空間内に収容した植物体の生育
過程を観察する一要素として、植物体全体又は部分(葉
や幹等)の撮影を行い、撮影によって得られる色情報に
基づいて生育状態や栄養状態を観察してその良否を判断
することがある。そこで、この判断を画像処理技術を利
用して自動的に行うことも試みられている。
【0009】しかし、画像処理技術を利用して生育状態
の良否を自動的に判断するものにあっては、時間をおい
て相前後して行う撮影の条件が、例えば植物体が鉢ごと
動いたりして変化するようになると、正しい判断ができ
なくなるおそれがあり、また植物体の背景色や照明色が
適当でないと、判断に必要な色情報を適切に得ることが
できないなどの難点がある。
【0010】このような難点は、植物体を植えた鉢が育
成空間内において簡単に動かないように大きな鉢を使用
したり、撮影毎に適切な色の背景を形成する背板を植物
体の背後に配置するようにすれば、一応解消することが
できる。しかし、必要以上に大きな鉢は植物体の生育に
好ましくなく、またこれを限られた狭い育成空間に入れ
ることは育成環境を悪化させ、この点からも植物体の生
育に悪影響を及ぼす。また、撮影毎に背景色を決定する
背板を配置したり、照明色を決める照明光源を交換する
ことは、作業が極めて面倒で、しかも背板を撮影毎に再
現良く所定の位置に配置することが難しく、この位置の
違いが得られる色情報に微妙な変化をもたらし、結果と
して、生育状態の良否の判断を狂わせることになりかね
ない。
【0011】よって本発明は、上述した状況に鑑み、各
種の植物体の育成やその過程の観察などを好ましい状態
で行えるようにすることを簡単に可能とする植物育成用
人工気象装置を提供することを課題としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明により成された請求項1記載の植物育成用人工気
象装置は、植物体を植えた鉢などが載置される床面、該
床面から起立された周囲を囲む周壁及び該周壁の上端に
前記床面と対向するように設けられた天井により形成さ
れた育成空間を備え、該育成空間内の温度、湿度或いは
日照量などを制御し、該育成空間に収容した植物体の生
育環境を人工的につくりだす植物育成用人工気象装置に
おいて、前記床面が複数の垂直支柱装着部を有する床板
により構成され、該垂直支柱装着部の各々は垂直支柱が
挿脱自在に起立して装着可能であり、前記垂直支柱装着
部に装着状態で前記垂直支柱を垂直に起立させて保持
し、前記垂直支柱に前記育成空間内において各種のもの
を支えさせることを特徴としている。
【0013】上記構成において、植物体を植えた鉢など
が載置される床面を構成する床板が、垂直支柱が挿脱自
在に装着可能である複数の垂直支柱装着部を有し、垂直
支柱装着部の各々は装着された垂直支柱を垂直に起立さ
せて保持し、垂直支柱が育成空間内において各種のもの
を支えることができるようにするので、温度、湿度或い
は日照量などが制御され、生育環境を人工的につくりだ
す育成空間内に収容した植物体を管理のもとで生育させ
ることができるとともに、複数の垂直支柱装着部から選
択した所望のものに垂直支柱を装着して床面に起立させ
ることにより、育成中の植物体、鉢、その他のものを垂
直支柱に支持させることができる。
【0014】上記課題を解決するため本発明により成さ
れた請求項2記載の植物育成用人工気象装置は、請求項
1記載の植物育成用人工気象装置において、前記垂直支
柱装着部は、前記垂直支柱の下端が挿脱自在に挿入され
るよう前記床板に形成された孔又は穴からなることを特
徴としている。
【0015】上記構成において、垂直支柱装着部は垂直
支柱の下端が挿脱自在に挿入されるよう床板に形成され
た孔又は穴からなるので、垂直支柱を装着していない状
態において、床面への鉢などの載置の邪魔にならず、孔
の場合には、潅水の際に鉢底から漏出される水の排水孔
にもなる。
【0016】上記課題を解決するため本発明により成さ
れた請求項3記載の植物育成用人工気象装置は、請求項
1又は2記載の植物育成用人工気象装置において、前記
垂直支柱装着部に着脱自在に装着される垂直支柱を備え
ることを特徴としている。
【0017】上記構成において、垂直支柱装着部に着脱
自在に装着される垂直支柱を備えるので、必要に応じて
垂直支柱を垂直支柱装着部に装着し、育成中の植物体、
鉢、その他のものを支持させることができる。
【0018】上記課題を解決するため本発明により成さ
れた請求項4記載の植物育成用人工気象装置は、植物体
を植えた鉢などが載置される床面、該床面から起立され
た周囲を囲む周壁及び該周壁の上端に前記床面と対向す
るように設けられた天井により形成された育成空間を備
え、該育成空間内の温度、湿度或いは日照量などを制御
し、該育成空間に収容した植物体の生育環境を人工的に
つくりだす植物育成用人工気象装置において、前記周壁
の前記天井に近い相対向する内面間に複数本の水平支柱
を設けたことを特徴としている。
【0019】上記構成において、周壁の天井に近い相対
向する内面間に複数本の水平支柱を設けているので、管
理のもとで生育させるために、温度、湿度或いは日照量
などが制御され、生育環境を人工的につくりだす育成空
間内に収容した育成中の植物体や、照射量を調整したり
照明色を調整するための調光用フィルタなどを水平支柱
に支持させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の一
実施の形態を説明する。図1は本発明による植物育成用
人工気象装置の一実施の形態を示す外観斜視図である。
【0021】植物育成用人工気象装置は、正面に開閉自
在の片開き扉11を有する立方体状の箱形をなしてい
る。装置内部には、植物体を植えた鉢などが載置される
床面12aと、この床面12aから起立された周壁12
bと、この周壁12bの上端に床面12aと対向するよ
うに設けられた天井12cとからなる立方体状の育成空
間12が形成されている。片開き扉11は、育成空間1
2内の明るさが外界から影響されないように隔離する場
合には、不透明材料によって形成され、このようなこと
を必要としない場合には透明材料によって形成される。
しかし、不透明材料の扉11の場合、内部の植物体を観
察するには、扉11を開けなければならないので、扉1
1の開閉が植物体の育成上好ましくない場合には、透明
材料によって扉11を形成し、扉11を開閉することな
く内部の植物体を常時観察できるようにする必要があ
る。
【0022】片開き扉11の側方の外壁には、設定部1
3、表示部14及び記録部15が配されている。設定部
13は育成空間12内の温度、湿度、土壌湿度、日照量
などの育成条件の設定を行うためのもの、表示部14は
育成空間12内の現在の温度、湿度、土壌湿度、日照量
などを表示するためのもの、記録部15は育成空間12
内の育成条件をチャート紙のような記録媒体15aに記
録するためのものである。
【0023】図示しないが、装置は空調装置、換気装
置、散水装置、照明光源などの他、これらを設定部13
により設定された育成条件に従って制御する制御部を有
する。例えば、ヒータのような空調装置は床面の下方
に、換気装置は周壁に、散水装置及び照明光源は例えば
天井にそれぞれ収容され配置されている。制御部は、設
定された育成条件に従って、空調装置により育成空間1
2内の温度を、換気装置により湿度を、例えば天井に配
置された散水装置により土壌湿度を、照明光源により日
照量をそれぞれ調整させる。よって、育成空間12を形
成している床面12aに載置された鉢植えの植物体は、
上述のように制御された生育条件の下で育成されるとと
もに、その生育条件が記録部15において記録される。
【0024】育成空間12を形成している床面12a
は、複数の垂直支柱装着部120aを有する例えば合成
樹脂製の床板120により構成されている。垂直支柱装
着部120aの各々は、図2の拡大断面図に示すよう
に、床板120に貫通してあけられた丸孔からなってい
る。なお、図示の例では、丸孔は床面12aに等間隔に
マトリクス状に配されているが、垂直支柱を装着する孔
を変えることによって、垂直支柱の起立位置を可能な限
り小さく変更できることが好ましい。任意の垂直支柱装
着部120aの丸孔には、例えば合成樹脂製の丸棒から
なる垂直支柱20が挿脱自在に装着可能である。
【0025】垂直支柱装着部120aの丸孔は、これに
装着された垂直支柱20が倒れたり或いは傾いたりする
ことなく、図示のように垂直に起立されて保持されるに
十分な長さを有するように形成されている。このために
垂直支柱装着部120aの丸孔があけられる床板120
には、十分な板厚のものが使用される。
【0026】一方、垂直支柱装着部120aの丸孔に挿
脱自在に装着される垂直支柱20は、図2の拡大断面図
に示すように、床板120の丸孔に挿入される下端部が
丸孔とほぼ同径の細径部20aとなされ、その上方の支
持部が細径部との間に段部20bが形成されるように太
径部20cとなされている。この段部20bの存在によ
って、垂直支柱装着部120aの丸孔に装着された垂直
支柱20は、細径部20aが完全に垂直支柱装着部12
0aの丸孔に挿入され、段部20bが床面12aの上面
に当たって垂直に起立された状態に保持される。
【0027】なお、垂直支柱装着部120aの丸孔への
細径部20aの挿入は、挿入した垂直支柱20が振動に
よって振れたり或いは回転したりすることがないように
圧入状態で行うことが好ましい。しかし、丸孔に丸棒を
圧入状態で挿入した場合、垂直支柱の位置を変更するた
め挿入した垂直支柱20を引き抜く作業が面倒になる。
【0028】このような点を改善するためには、図3に
示すように、垂直支柱装着部120aの孔と垂直支柱2
0の細径部20aとをキー嵌合させて回り止めするとと
もに、圧入嵌合面の一方に突条20dを形成して接触面
積を小さくし、圧入や引き抜きをし易くする構造も好ま
しい。なお、キー20eとキー溝120bの関係は図示
の場合と逆であってもよい。勿論、キー嵌合によって回
り止めのみを行うようにしてもよい。また、単に回り止
めのみを行うのであれば、垂直支柱装着部120aの孔
と、この孔への垂直支柱20の装着部の断面を非円形な
どの回り止め構造にすればよい。更に、製造コストを考
慮しなくてもよい場合には、図4に示すように、垂直支
柱20の細径部20aを雄ねじ、丸孔をねじ孔とするこ
とにより、垂直支柱の挿脱自在性を損なうことなく、垂
直支柱20の振れや回転を防止することもできる。
【0029】上述のように、空調装置、換気装置、散水
装置、照明光源などが設けられ、これらが設定部13で
設定された育成条件に従って制御部によって制御される
ことによって、育成空間12内の温度、湿度、土壌湿
度、日照量などが植物体の育成に適するように調整さ
れ、またその育成の過程の環境が記録部15において記
録されるとともに、育成中の植物体そのものを撮影によ
って観察記録することができるようになっているので、
植物体の好適な生育環境を調べたり、所定環境下での植
物体の生育度を調べたりすることが可能である。
【0030】上述のように床面12aを形成している床
板120には、床板120が有する複数の垂直支柱装着
部120aの任意の孔に垂直支柱20が挿脱自在に起立
して装着されるようになっているので、図5に示すよう
に、床板120に起立する垂直支柱20として短めのも
のを使用してこれに床面12aに載置した鉢30を固定
する固定棒とすることができる。よって、植木鉢30が
振動等により移動してしまうことがなくなり所定位置で
安定して植物体40を育成することができる。また、長
めのものを使用してこれに鉢植えした蔓性の植物体40
の蔓を沿わせる添え木とすることができる。垂直支柱2
0を添え木として使用する場合、鉢植えの植物体40の
幹が紐やインシュロックなどでくくりつけられることに
なるが、鉢植えの植物体40の根の近傍に添え木を直接
突き刺さなくてもよいので、植物体40の根に悪影響を
与えることがなくなる。
【0031】また、育成空間12内に収容した植物体の
生育過程を、植物体全体又は部分(葉や幹等)の撮影を
行い、撮影によって得られる色情報に基づいて観察して
その良否を判断する場合に、植物体が鉢ごと動き、時間
をおいて相前後して行う撮影の条件が変化しないよう
に、図6に示すように、床板120に起立した短めの垂
直支柱20に鉢30を固定したり、良否判断に必要な色
情報を適切に得ることができるように、床板120に起
立した長めの垂直支柱20に適当な背景色の背板50を
支持させることができる。このようにした場合、鉢植え
の植物体40と背板50とが振動等により移動すること
なく一定の関係に保たれるので、観察のための植物体4
0の撮影を安定的に行うことができる。
【0032】図6において、背板50は、上下動可能に
かつ所望の位置に固定可能に垂直支柱に設けられた支持
体55を介して支持されているので、例えば植物体40
の葉の撮影をする際に、撮影する植物体40の葉毎に背
板50を移動させることができる。なお、この場合の垂
直支柱20は、振動等によって回転してしまうことがな
いようなものを採用することで、背板50と被写体とな
る植物体40との間隔を一定に保つことができる。この
ようにすることによって、撮影毎の撮影条件が同一に保
たれるようになって常に正しい判断ができるようになる
と共に、植物体40の背景色が常に適当な色に保たれる
ようになって良否判断を適切に得ることができるように
なる。
【0033】なお、図6の実施の形態では、背板50は
1本の垂直支柱20によって片持ちされているが、植物
体40の全体を撮影するため、より大きな背景面を必要
とするときには、図7に示すように、2本の長めの垂直
支柱20の間に所望の背景色のシート60を張設するこ
とも簡単に行うことができる。
【0034】また、2本の垂直支柱20間に張設された
シート60は、一定位置に固定されたり、或いは上下に
スライドできるように保持されることができ、植物体4
0の安定した観察と撮影を行うことができる。また、背
景シート60を支持している垂直支柱20に紐などによ
って鉢30を固定するようにしてもよい。
【0035】更に、上述した実施の形態では、垂直支柱
装着部120aの孔は貫通孔となっているので、植物体
40への潅水のため散水装置によって散水した余分の水
は、別途排出孔を設けることなく床板12aに設けた垂
直支柱装着部120aの貫通孔を通じて排出され、育成
空間12内に何時までも余分の水が滞留することを防止
できる。
【0036】また、この貫通孔への垂直支柱20の挿入
量を規制するため、垂直支柱20に段部20bが形成さ
れているが、床板120の下方に底板がある場合や、垂
直支柱装着部120aが床板120に形成した穴からな
る場合には、垂直支柱20の下端が底板や穴の底に当接
することで挿入量が規制されるので、段部20bは不要
となる。
【0037】また、上述した実施の形態では、床板12
0及び垂直支柱20は合成樹脂製となっていて腐食が生
じ難くなっているが、表面処理などを施すことによっ
て、鉄等の金属、アルミニウム等の非鉄金属、圧縮又は
強化木材などの材料も適用でき、使用形態及びコストを
考慮して材料を選択すればよい。
【0038】また、上述した実施の形態では、床板12
0に形成した孔は同じ大きさの1種類となっているが、
短めの垂直支柱と長めの垂直支柱用の2種類或いはそれ
以上の径の異なるものを形成するようにしてもよい。こ
の場合、孔の粗密は使用形態に合わせて決定される。
【0039】更に、上述した実施の形態では、垂直支柱
装着部120aの孔は、これに装着された垂直支柱20
が倒れたり或いは傾いたりすることなく、垂直に起立さ
れて保持されるに十分な長さを有するように、厚肉の1
枚板を使用している。しかし、一定距離離間した薄い2
枚の板に共通の孔をあけるようにしても同様の効果が得
られ、この場合、使用する合成樹脂などの材料の量が減
るので、軽量化及びコストダウンが図られる。
【0040】更にまた、上述した実施の形態では、真っ
直ぐの垂直支柱20しか使用していないが、必要に応じ
て曲がったものを使用してもよい。
【0041】以上説明したように、温度、湿度或いは日
照量などの制御される育成空間12の床面12aには、
育成空間12内に収容される植物体40を植えた鉢30
などが載置され、しかもこの床面12aが、育成空間1
2内において各種のものを支えるための垂直支柱20が
挿脱自在に起立して装着される複数の垂直支柱装着部1
20aを有する床板120から構成されているので、必
要に応じて任意の垂直支柱装着部120aに垂直支柱2
0を装着して起立させることで、この起立した垂直支柱
20によって、育成空間12内のもの、例えば鉢、鉢植
えの植物体、その他のものを支持させることができ、ま
た必要のない垂直支柱は取り外して育成空間外に取り出
すことができる。
【0042】しかも、垂直支柱装着部120aは床板1
20に形成された孔又は穴からなるので、極めて構造が
単純で装置のコストを大幅にアップすることなく、実現
できる。
【0043】また、垂直支柱20は床板120に形成さ
れた垂直支柱装着部120aに装着できるものであれば
よいので、極めて構造の単純なもので済み、この点から
も装置のコストを大幅にアップすることなく、また植物
体の育成を行わないときには垂直支柱を取り外しても邪
魔になることがない。
【0044】図8は図1に示した植物育成用人工気象装
置の正面に設けた開閉自在の片開き扉11を取り外して
正面から見た状態に対応する状態で、他の実施の形態を
示し、図1の装置と同様に、装置内部には、床面12a
と、この床面12aから起立された周壁12bと、この
周壁12bの上端に床面12aと対向するように設けら
れた天井12cとからなる立方体状の育成空間12が形
成されている。育成空間12を形成している周壁12b
の天井12cに近い相対向する左右内面間には、2本の
水平支柱21がそれらの両端を左右内面にそれぞれ固定
して前後において互いに平行に設けられている。また、
天井12cには、育成空間12全体に照明光を照射する
ための天井面にほぼ等しい大きさの面光源22が設けら
れている。なお、図示の床面12aを形成している床板
120には、図1の実施の形態のような垂直支柱装着部
120aが設けられていないが、図1の装置と同様の垂
直支柱装着部を設けるようにしてもよい。
【0045】図8に示すような構成とした場合、管理の
もとで生育させるために、温度、湿度或いは日照量など
が制御され、生育環境を人工的につくりだす育成空間内
に収容した育成中の植物体が、図9に示すように天井1
2cに届くような背丈の高い植物体40を生育させると
きには、鉢30に植えた植物体40を支持するために垂
直支柱を起立させる代わりに、植物体の上部を紐などに
よって直接に水平支柱21に結びつけて支持させること
ができる。
【0046】また、周壁11bの天井12cに近い相対
向する内面間に設けられた2本の水平支柱21は、図1
0に示すように、面光源22の照射量を調整したり、照
明色を調整するための調光用フィルタ23をその上に載
置することによって、調光用フィルタ23を支持するこ
とができる。更に、鉢30に植えた植物体40が図11
に示すように枝葉の下方に伸びるものであるときには、
水平支柱21は植物体40を植えた鉢30を吊り下げる
ために利用することができる。
【0047】図8に示すように、水平支柱21は周壁1
2bの天井12cに近い相対向する内面間に設けられて
いるので、育成空間内に収容した植物体の育成の邪魔に
なることなく、上述のように、育成空間内に収容した育
成中の植物体や、照射量を調整したり照明色を調整する
ための調光用フィルタなどを支持させるために有効に利
用できる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の本
発明によれば、温度、湿度或いは日照量などが制御さ
れ、生育環境を人工的につくりだす育成空間内に収容し
た植物体を管理のもとで生育させることができるととも
に、複数の垂直支柱装着部から選択した所望のものに垂
直支柱を装着して床面に起立させることにより、育成中
の植物体、鉢、その他のものを垂直支柱に支持させるこ
とができるので、各種の植物体の育成やその過程の観察
などを好ましい状態で行えるようにすることを簡単に可
能とする。
【0049】また、請求項2に記載の本発明によれば、
請求項1に記載の発明により得られる効果の他に、垂直
支柱を装着していない状態において、床面への鉢などの
載置の邪魔にならず、構造も単純になっている。特に、
孔の場合には、潅水の際に鉢底から漏出される水の排水
孔に兼ねさせることができ、別途排水孔を設けることも
必要なくなる。
【0050】更に、請求項3に記載の本発明によれば、
請求項1又は2に記載の発明により得られる効果の他
に、必要な場合、予め備える垂直支柱を垂直支柱装着部
に装着し、育成中の植物体、鉢、その他のものを支持さ
せることができるので、新たに垂直支柱を求める必要が
なく、不必要なときには外して置くこともできる。
【0051】更にまた、請求項4に記載の本発明は、温
度、湿度或いは日照量などが制御され、生育環境を人工
的につくりだす育成空間内に収容した植物体を管理のも
とで生育させることができるとともに、生育環境を人工
的につくりだす育成空間内に収容した育成中の植物体
や、照射量を調整したり照明色を調整するための調光用
フィルタなどを水平支柱に支持させることができるの
で、各種の植物体の育成やその過程の観察などを好まし
い状態で簡単に行えるようにする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による人工気象装置の一実施の形態を示
す斜視図である。
【図2】垂直支柱装着部とこれに装着される垂直支柱の
一実施の形態を示す断面図である。
【図3】垂直支柱装着部とこれに装着される垂直支柱の
他の実施の形態を示す斜視図である。
【図4】垂直支柱装着部とこれに装着される垂直支柱の
更に他の実施の形態を示す断面図である。
【図5】垂直支柱装着部に装着した垂直支柱の一使用形
態を示す斜視図である。
【図6】垂直支柱装着部に装着した垂直支柱の他の使用
形態を示す斜視図である。
【図7】垂直支柱装着部に装着した垂直支柱の更に他の
使用形態を示す斜視図である。
【図8】本発明による人工気象装置の他の実施の形態を
示す斜視図である。
【図9】図8の装置における周壁に装着した水平支柱の
一使用形態を示す説明図である。
【図10】図8の装置における周壁に装着した水平支柱
の他の使用形態を示す説明図である。
【図11】図8の装置における周壁に装着した水平支柱
の更に他の使用形態を示す説明図である。
【符号の説明】
12a 床面 120 床板 120a 垂直支柱装着部 12b 周壁 12c 天井 20 垂直支柱 21 水平支柱 40 植物体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植物体を植えた鉢などが載置される床
    面、該床面から起立された周囲を囲む周壁及び該周壁の
    上端に前記床面と対向するように設けられた天井により
    形成された育成空間を備え、該育成空間内の温度、湿度
    或いは日照量などを制御し、該育成空間に収容した植物
    体の生育環境を人工的につくりだす植物育成用人工気象
    装置において、 前記床面が複数の垂直支柱装着部を有する床板により構
    成され、該垂直支柱装着部の各々は垂直支柱が挿脱自在
    に起立して装着可能であり、前記垂直支柱装着部に装着
    状態で前記垂直支柱を垂直に起立させて保持し、前記垂
    直支柱に前記育成空間内において各種のものを支えさせ
    ることを特徴とする植物育成用人工気象装置。
  2. 【請求項2】 前記垂直支柱装着部は、前記垂直支柱の
    下端が挿脱自在に挿入されるよう前記床板に形成された
    孔又は穴からなることを特徴とする請求項1記載の植物
    育成用人工気象装置。
  3. 【請求項3】 前記垂直支柱装着部に着脱自在に装着さ
    れる垂直支柱を備えることを特徴とする請求項1又は2
    記載の植物育成用人工気象装置。
  4. 【請求項4】 植物体を植えた鉢などが載置される床
    面、該床面から起立された周囲を囲む周壁及び該周壁の
    上端に前記床面と対向するように設けられた天井により
    形成された育成空間を備え、該育成空間内の温度、湿度
    或いは日照量などを制御し、該育成空間に収容した植物
    体の生育環境を人工的につくりだす植物育成用人工気象
    装置において、 前記周壁の前記天井に近い相対向する内面間に複数本の
    水平支柱を設けたことを特徴とする植物育成用人工気象
    装置。
JP9126993A 1997-05-16 1997-05-16 植物育成用人工気象装置 Withdrawn JPH10313705A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003047340A (ja) * 2001-08-08 2003-02-18 Hitachi Ltd 作物観察用模擬環境装置及び制御方法
CN103270907A (zh) * 2013-04-25 2013-09-04 深圳市锐诚光电科技有限公司 绿色环保有机植物种植装置

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