JPH10308876A - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JPH10308876A
JPH10308876A JP11820797A JP11820797A JPH10308876A JP H10308876 A JPH10308876 A JP H10308876A JP 11820797 A JP11820797 A JP 11820797A JP 11820797 A JP11820797 A JP 11820797A JP H10308876 A JPH10308876 A JP H10308876A
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熱河 松浦
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由希子 山崎
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高弘 柳下
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2値画像と自然画像が混在する画像をサブバ
ンド変換方法により簡単な処理、高画質、高圧縮率で圧
縮する。 【解決手段】 2値化画像・差分データ作成部202
は、n×m画素のブロック毎に画像データを最大値また
は最小値を表す2値化データに変換し、また、最大値ま
たは最小値と原画像データの差分を算出する。サブバン
ド変換部203は差分をサブバンド変換して変換係数を
算出し、エントロピー符号化部204は2値化データと
サブバンド変換係数を符号化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル複写機、
ファクシミリ装置、デジタルプリンタ、デジタルカメ
ラ、デジタルビデオ等の画像処理装置や、CD−ROM
やフロッピディスク等の画像記録装置において画像デー
タを圧縮、伸長する画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、この種の画像圧縮技術としては、
DCT(離散コサイン変換)やHarr Wavelet変換などの
サブバンド変換による画像圧縮方法が自然階調の画像を
効果的に圧縮する方法として注目されてい。また、他の
従来例としては、例えば特開平2−305272号公報
には文字領域と中間調領域に分離し、それぞれに適した
符号化方法で符号化する方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、DCT
ややHarr Wavelet変換などのサブバンド変換による画像
圧縮方法は、自然階調の画像を効果的に圧縮することが
できるが、完全2値画像を圧縮する場合には圧縮率が低
いという不具合がある。
【0004】また、デジタル複写機等においては原画像
が完全2値データであっても、スキャニング時の揺らぎ
のために、読み込みデータが完全2値データでなくな
り、このためにエントロピー符号化時に圧縮しづらいと
いう不具合がある。
【0005】さらに、コピーの回転、ソート機能を実現
する方法として、固定長符号化の1つであるBTC(ブ
ロックトランケーション)符号化がよく用いられてい
る。しかし、この方式はサブバンド変換方法に比べて、
エントロピー符号化時の圧縮率が低く、また、演算が複
雑であるという不具合がある。
【0006】本発明は上記従来の問題点に鑑み、2値画
像と自然画像が混在する画像をサブバンド変換方法によ
り簡単な処理、高画質、高圧縮率で圧縮することができ
る画像処理装置を提供することを目的とする。
【0007】本発明はまた、サブバンド変換方法、固定
長符号化方法により画像を高画質、簡易、安価に加工、
編集することができる画像処理装置を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の手段は上記目的を
達成するために、画像データをn×m(m,nは2の倍
数)画素のブロック毎に分割する分割手段と、前記分割
手段により分割されたブロック毎にn×m画素の画像デ
ータを最大値または最小値を表す2値化データに変換す
る2値化手段と、前記分割手段により分割されたブロッ
ク毎に前記最大値または最小値と原画像データの差分を
算出する手段と、前記差分をサブバンド変換して変換係
数を算出するサブバンド変換手段と、前記2値化データ
とサブバンド変換係数を符号化する符号化手段とを備え
たことを特徴とする。
【0009】第2の手段は、第1の手段において前記符
号化手段が、固定長になるように前記サブバンド変換係
数の下位ビットを間引いて符号化することを特徴とす
る。
【0010】第3の手段は、第2の手段において前記符
号化手段が、同一ブロック内に2値化により最大値にな
る画像データと最小値になる画像データが混在する場合
に、前記サブバンド変換係数の高周波成分の下位ビット
を低周波成分より少なく間引くことを特徴とする。
【0011】第4の手段は、第1ないし第3の手段にお
いて前記符号化手段が、前記サブバンド変換係数の高周
波成分をベクトル量子化することを特徴とする。
【0012】第5の手段は、画像データをn×m(m,
nは2の倍数)画素のブロック毎に分割する分割手段
と、前記分割手段によりブロック毎に分割されたn×m
画素の画像データをサブバンド変換して変換係数を算出
するサブバンド変換手段と、前記サブバンド変換手段に
より算出された各変換係数の下位ビットを間引いて固定
長で量子化する量子化手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0013】第6の手段は、画像データをn×m(m,
nは2の倍数)画素のブロック毎に分割する分割手段
と、前記分割手段によりブロック毎に分割されたn×m
画素の画像データをサブバンド変換して変換係数を算出
するサブバンド変換手段と、前記サブバンド変換手段に
より算出された変換係数の絶対値が閾値を超えるか否か
に基づいてそのブロックの画像種を判断する領域判断手
段と、前記サブバンド変換手段により算出された各変換
係数の下位ビットを、前記領域判断手段により判断され
た画像種に応じて異なるビット数だけ間引き、画像種を
示すフラグと共に固定長で量子化する量子化手段とを備
えたことを特徴とする。
【0014】第7の手段は、第6の手段において前記量
子化手段が、前記サブバンド変換手段により算出された
低周波成分の下位ビットをエッジ領域では多く間引き、
非エッジ領域では少なく間引くことを特徴とする。
【0015】第8の手段は、第6または第7の手段にお
いて前記量子化手段が、前記サブバンド変換手段により
算出された高周波成分をベクトル量子化することを特徴
とする。
【0016】第9の手段は、第6ないし第8の手段にお
いて前記量子化手段が、フラグ情報を量子化テーブルに
埋め込むことを特徴とする。
【0017】第10の手段は、第6ないし第9の手段に
おいて前記量子化手段が、画像種が異なるブロック間の
固定長符号の相関が向上するようにビット配列を変更す
ることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。
【0019】<第1の実施形態>図1は本発明の第1の
実施形態に係る画像処理装置を示すブロック図、図2は
図1のサブバンド変換部の処理を示す説明図、図3は図
1の画像処理装置による圧縮、伸長処理を示す説明図、
図4は完全2値画像が揺らいだ場合の図1の画像処理装
置による圧縮、伸長処理を示す説明図、図5、図6は図
1の画像処理装置による下位ビット間引き処理を示す説
明図である。
【0020】この実施形態では一例として、画像データ
の深さが8ビット(256階調)データをプリンタに適
用した場合を示している。図1において、バッファ20
1に蓄積された2×2画素の画像データは、2値化画像
・差分データ作成部202により2値化画像データと差
分データに変換される。ここで、2値化とは、濃度値が
「0」〜「255」の画像データに対して濃度値が閾値
「128」以上のデータを最大値「255」に変換し、
それ以外を最小値「0」に変換することを言う。なお、
符号は2値化データ「255」、「0」をそれぞれ
「1」、「0」で表す。
【0021】また、差分データとは2値化データ「25
5」または「0」と原画像データの差の絶対値を言い、
閾値「128」以上のデータ(2値化データ=255の
場合)については、 差分データ=2値化データ「255」−濃度値 により演算され、それ以外のデータ(2値化データ=0
の場合)については、 差分データ=濃度値−2値化データ「0」 により演算される。また、逆変換を行う場合にも2値化
データ=255の場合には、 逆変換値=2値化データ「255」−差分データ により演算され、2値化データ=0の場合には、 逆変換値=差分データ−2値化データ「0」 により演算される。
【0022】2値化データ「255」、「0」はエント
ロピー符号化部204aによりエントロピー符号化され
てメモリ205に格納され、これに対し、差分データは
サブバンド変換部203により例えばHarr Wavelet変換
法によりサブバンド変換され、次いでエントロピー符号
化部204bによりエントロピー符号化されてメモリ2
05に格納される。
【0023】サブバンド変換部203は例えば図2
(a)に示す画素位置a〜dの差分データに対して図2
(b)のようにHarr Wavelet変換し、低周波成分LLと
高周波成分HL、LH、HHに分解する。小数点以下は
切り捨てる。
【0024】 LL={(a+b)/2+(c+d)/2}/2 HL={(a−b)+(c−d)}/2 LH={(a+b)−(c+d)}/2 HH=(a−b)−(c−d) …(1) ここで、2値化データ「255」または「0」と原画像
データの差分データは「0」から「127」までの階調
値をとることになり、LL成分は「0」から「「12
7」までの値をとるので7ビット、HL、LH成分は
「−127」から「「127」までの値をとるので8ビ
ット、HH成分は「−255」から「255」までの値
をとるので9ビットである。また、逆サブバンド変換す
る場合には、LL、HL、LH、HHと式(1)に基づ
いて画素位置a〜dの原画像データを復元する。
【0025】図3を参照して処理の一例を説明する。例
えば画素位置a〜dとして a=175 b=0 c=175 d=20 の原画像データ301が入力した場合、画素位置a〜d
の2値化データ302は、閾値「128」に基づいて a=255=「1」 b=0=「0」 c=255=「1」 d=0=「0」 となる。
【0026】また、画素位置a〜dの差分データ302
は、 a=255−175=80 b=0−0=0 c=255−175 d=20−0 となり、この差分データ302を式(1)によりサブバ
ンド変換したデータ303は、 LL=45 HL=70 LH=−10 HH=20 となる。
【0027】このデータ303をメモリ304に一旦格
納した後に読み出して、差分データを式(1)に基づい
て逆サブバンド変換すると元の差分データ302とな
る。また、この差分データ302は2値化データ=0ま
たは1に基づいて a=255−80=175 b=0−0=0 c=255−80 d=20−0=20 となり、したがって、原画像データ301が復元され
る。
【0028】ここで、自然階調画像を圧縮する場合にお
いて2値データを圧縮したり、2値データを圧縮する場
合のサブバンド変換係数データの圧縮後の情報量は無視
できる程度に小さい。その理由は前者が単純2値画像で
あり、自然画像の圧縮においては非常に小さい値に圧縮
できるからである。また、後者は内容が全て「0」であ
るからである。
【0029】次に、デジタル複写機を例にして、画像の
加工、編集(90°回転等)のために画像1枚分の情報
を固定長で圧縮してメモリ(以下、ページメモリ)に格
納する場合について説明する。ここで、量子化について
は図4に示すように、LL成分は4の倍数、HL、LH
成分は16の倍数を、HH成分は64の倍数を各量子化
代表点とする。量子化方法についてはLL成分は4で割
り、HL、LH成分は16で割り、HH成分は64で割
る(下位ビットを間引く)ことにする。この量子化によ
り、LL成分(0〜255)は6ビット、HL、LH成
分(−255〜255)は5ビット、HH成分(−51
0〜510)は4ビットの合計20ビットで表すことが
できる。
【0030】ここで、複写機では原稿をスキャニングし
て読み込むので、2値画像であっても読み込みデータ
は、完全2値画像データ(最小値「0」と最大値「25
5」のみから成るデータ)にならずに濃度値で微妙な揺
らぎが発生する。図4は、 a=250≠255 b=0 c=254≠255 d=2≠0 のように完全2値画像データでない原画像データ401
を圧縮、伸長する処理を示している。
【0031】2値化データ402は閾値「128」に基
づいて a=255=「1」 b=0=「0」 c=255=「1」 d=0=「0」 となり、また、差分データ402は、 a=255−250=5 b=0−0=0 c=255−254=1 d=2−0=2 となる。
【0032】差分データ402をサブバンド変換したデ
ータ403は、 LL=1 HL=2 LH=1 HH=6 となり、この下位ビットを間引いてLL成分を6ビッ
ト、HL、LH成分を5ビット、HH成分を4ビットで
表した量子化データ404は、 LL=HL=LH=HH=0 となる。
【0033】この量子化データ405をメモリ304に
一旦格納した後に読み出して、差分データを元のビット
数に逆量子化し、次いで式(1)に基づいて逆サブバン
ド変換するとした差分データ402は、 a=b=c=d=0 となる。次いでこの差分データ402を2値化データ=
255または0に基づいて逆変換したデータ408は、 a=255 b=0 c=255 d=0 となる。
【0034】ここで、復元されたデータ408は完全2
値画像データになっているが、その理由は差分データ4
02をサブバンド変換した後にLL成分を6ビット、H
L、LH成分を5ビット、HH成分を4ビットで量子化
したからである。したがって、このような量子化方法に
よれば、少ない符号量に固定長符号化するので、2値画
像を読み込んだ際の揺らぎを除去して完全2値画像に補
正することができる。また、この量子化データをエント
ロピー符号化することを考えると、サブバンド変換係数
LL、HL、LH、HHは全て「0」であるので高圧縮
することができ、したがって、画像を単純2値化した場
合とほぼ等しい圧縮率を実現することができる。
【0035】次に、図5、図6を参照して特有の画像劣
化(階調変化が急激なブロック内における平均濃度の変
化)が発生した画像を圧縮する場合について説明する。
ここでは説明を簡単にするために、1次元変換を例に
し、図5に示すように1次元上の2つの連続するデータ
(x0,x1)=(96,191)を次のように変換す
ることを考える。
【0036】(1)閾値「128」に基づいて2値化す
る→(0,255) (2)2値化データ「255」または「0」と原画像デ
ータの差分を求め →96−0=96 255−191=64 次いでこれをHarr Wavelet変換する →L=(96+64)/2=80 H=64−96=−32 (3)L、Hを量子化する(下位ビットを間引く)。
【0037】ここで、画像情報としては低周波成分Lの
方が重要であるので、高周波成分Hを粗く量子化し(下
位ビットを多く間引き)、低周波成分Lを細かく量子化
する(下位ビットを少なく間引く)。また、ここでは説
明を更に簡単にするために、低周波成分Lは量子化せず
(下位ビットを間引かず)、高周波成分Hは64の倍数
で量子化することを考えると、 L=80,H=0 となる。
【0038】これをサブバンド逆変換して差分データ5
03に戻し、この差分データ503から画素値504を
復元すると、画素値504は元の画素値(96,19
1)から(80,175)に変化し、2つの画素値(8
0,175)は共に濃度値が低下する。この現象は2値
化データ(0,255)との差分をサブバンド変換する
場合において、同じブロック内に2値化した際に「25
5」になるデータと「0」になるデータが混在する場合
に特有な劣化となる現象であり、2次元の画像データに
対しても同じ現象が発生するので、復元画像と原画像と
異なるという問題が発生する。
【0039】そこで、この問題を防止するために、同じ
ブロック内に2値化した際に「255」になるデータと
「0」になるデータが混在する場合には、高周波成分を
細かく量子化する(下位ビットを少なく間引く)ことに
する。図6を参照して説明すると、1次元上の2つの連
続するデータ(96,191)に対して、2値化データ
「255」、「0」との差分データ(96,64)を求
め、この差分データ((96,64)をHarr Wavelet変
換して係数L=80、H=−32を求める。
【0040】この係数を量子化する場合、高周波成分H
を他の成分より細かく、低周波成分Lを他の成分より粗
く量子化する。例えば高周波成分Hを64の倍数で、低
周波成分Lを32の倍数で量子化すると、サブバンド係
数は、 L=64、H=−32 となる。これをサブバンド逆変換して差分データ603
に戻し、この差分データ603に基づいて画素値604
を復元すると、画素値604は元の画素値(96,19
1)から(80,207)に変化するものの、2つのデ
ータの濃度の和は等しいので、全体としての濃度値は変
化しない。
【0041】一般に、2値化した際に2値データが混在
するブロックにおいては、低周波成分Lを劣化させても
ブロック全体の濃度は変化しないが、高周波成分Hを劣
化させるとブロック全体の濃度は変化する。したがっ
て、このような領域では高周波成分Hを細かく量子化す
ることにより、色の全体的な変化をある程度防止するこ
とができる。
【0042】<第2の実施形態>この実施形態に示すタ
イプのサブバンド変換では、複数の高周波成分の各々を
サンプリングするのではなく、幾つかの高周波成分を一
まとめにし、各成分の組み合わせに対してサンプリング
を行うことにより、効率的にサンプリングすることがで
きる。例えば縦エッジを表すHL成分と、横エッジを表
すLH成分が共に大きな値をとるようなブロックは、一
般には画像中には現れにくい。これに対し、HL成分と
LH成分の一方のみが大きく、他方とHH成分が小さい
絶対値をとるような場合には縦線や横線に対応するので
画像中によく現れ、また、全ての高周波成分が小さな絶
対値をとるようなブロックは、べたやなだらか階調の領
域であるので出現頻度が高い。そこで、高周波成分の組
み合わせに対して符号を割り振って量子化を行うことに
より、効率的に量子化することができる。ここではこれ
をベクトル量子化と呼ぶ。
【0043】図7は第2の実施形態において、出現頻度
が高いHL、LH、HH成分の組み合わせに対して符号
「0」〜「15」を割り当てることを示し、これにより
高周波成分HL、LHを4ビットに圧縮することができ
る。量子化の具体的方法は、各成分毎に変換係数と各ベ
クトル量子化値の差Pをとり、この差Pが最も小さな量
子化符号を用いる。
【0044】P=|HL−HLqi|+|LH−LHqi|
+|HH−HHqi| 但し、HLqi、LHqi、HHqiは量子化テーブルにおけ
る符号値iに対応する量子化値 図8は第2の実施形態の画像処理装置を示し、図9はそ
の係数変換例を示している。図8においてバッファ20
1に蓄積された2×2画素の画像データは、2値化画像
・差分データ作成部202により2値化画像データと差
分データに変換され、2値化データはエントロピー符号
化部204aによりエントロピー符号化されてメモリ2
05に格納される。これに対し、差分データはサブバン
ド変換部203により例えばHarr Wavelet変換法により
サブバンド変換され、次いで低周波成分LLは低周波成
分量子化部206により量子化され、高周波成分HL、
LH、HHは高周波成分ベクトル量子化部207により
ベクトル量子化される。これらの各量子化値はそれぞれ
エントロピー符号化部204b、204cによりエント
ロピー符号化されてメモリ205に格納される。
【0045】図9は図3に示す原画像データ301と同
じデータ901 a=175 b=0 c=175 d=20 を圧縮、伸長する場合を示している。2値化データ90
2は閾値「128」に基づいて、 a=255=「1」 b=0=「0」 c=255=「1」 d=0=「0」 となり、また、差分データ902は、 a=255−175=80 b=0−0=0 c=255−175=70 d=20−0=0 となり、この差分データ902を式(1)によりサブバ
ンド変換したデータ903は、 LL=45 HL=70 LH=−10 HH=20 となる。
【0046】そして、LL成分は4の倍数を量子化代表
点として線形量子化すると、 LL=44 となり、また、HL、LH、HH成分(70,−10,
20)については図7を参照して最も近い (HL,LH,HH)=(64,0,0) を選択し、量子化代表ベクトルを表す符号「5」をベク
トル量子化値H=5とする。
【0047】復号化を行う場合には係数907である (LL,HL,LH,HH)=(44,64,0,0) と、式(1)に基づいて復元した差分データ908は、 a=76 b=12 c=76 d=12 となり、この差分データ908は2値化データa=25
5、b=0、c=255、d=0に基づいて a=255−76=179 b=12−0=12 c=255−76=179 d=12−0=12 に復元される。
【0048】このように第2の実施形態によれば、高周
波成分HL、LH、HHをベクトル量子化するので全体
で4ビットで表すことができる。ここでLL成分は元々
7ビットのデータを4の倍数で量子化すると5ビットに
なるので2値化画像は4ビットで表すことができ、係数
全体として13ビットで2×2画素のブロック内のデー
タを表すことができるので、ベクトル量子化しない場合
に比べて非常に効率が高い固定長符号化を実現すること
ができる。
【0049】<第3の実施形態>次に、デジタル複写機
を例にして、画像の加工、編集(90°回転等)のため
に画像1枚分の情報を固定長で圧縮してページメモリに
格納したり、また、ソート機能を実現するために、固定
長符号化された画像データをエントロピー符号化し、別
のメモリ(以下、蓄積メモリ)に格納する場合を考え
る。具体的には前者は第3〜第7の実施形態に関し、後
者は第8の実施形態に関する。
【0050】図10および図11は第3の実施形態を示
すもので、サブバンド変換部203は2×2バッファ2
01からの画像データ(図2に示す画素位置a〜d)を
式(1)に基づいてHarr Wavelet変換し、低周波成分L
Lと高周波成分HL、LH、HHに分解する。少数点以
下は切り捨てる。また、逆サブバンド変換する場合に
は、LL、HL、LH、HHと式(1)に基づいて画素
位置a〜dの原画像データを復元する。
【0051】ここで、LL成分は「0」から「255」
までの値をとるので8ビット、HL、LH成分は「−2
55」から「255」までの値をとるので9ビット、H
H成分は「−510」から「510」までの値をとるの
で10ビット(合計36ビット)であるが、サブバンド
変換係数LL、HL、LH、HHの重要度は異なり、高
周波成分HL、LH、HHの下位ビットはかなり削減す
ることができる。
【0052】そこで、続くLL成分量子化部1203は
LL成分を4の倍数に量子化し、HL成分量子化部12
04とHH成分量子化部1205はそれぞれHL成分と
HH成分を共に16の倍数に量子化する。HH成分は全
て「0」、すなわち破棄する。具体的にはLL成分を4
で割ることにより8→6ビット化し、HL成分とHH成
分は共に16で割ることにより9→5ビット化し、HH
成分は破棄することにより10→0ビット化する。これ
により2×2画素の係数の合計ビット数が36→16ビ
ットに圧縮、量子化される。そして、この量子化部12
01〜1203による量子化値がページメモリ1206
に送られる。
【0053】図11を参照して具体例を説明する。例え
ば図2に示す画素位置a〜dの画像データ1301とし
て a=200 b=202 c=204 d=208 をHarr Wavelet変換した係数1302は、 LL=203 HL=−3 LH=−5 HH=2 となる。
【0054】この係数1302を上記のように下位ビッ
ト削減を行うと、 LL=50 HL=0 LH=0 HH=0 のような量子化データ1303となり、このデータ13
03をページメモリ1206を介して伝送した後、削減
ビットに「0」を付加すると、 LL=200 HL=0 LH=0 HH=0 のような係数1304となる。
【0055】次いでこれを逆Harr Wavelet変換すると a=200 b=200 c=200 d=200 に復元される。したがって、ビット数を大幅に削減した
にもかかわらず、復号後の画像データ1305は原画像
データ1301と概ね合っていることが分かる。また、
このようにサブバンド変換を利用した固定長符号化は、
式(1)に示すような加減算、ビットシフト等の単純な
演算のみで実現することができ、また、復号後の画質が
高い。
【0056】<第4の実施形態>次に、図12〜図14
を参照して第4の実施形態について説明する。図12で
は図10に示すバッファ201、サブバンド変換部20
3およびページメモリ126が同一であり、サブバンド
変換係数量子化部1404および領域判断部1403が
異なる。領域判断部1403はサブバンド変換部203
により変換された係数HL、LHに基づいて、画像を階
調変化が激しいエッジ領域とそれ以外の非エッジ領域
(イメージ領域)に分ける。領域判断方法は、例えば図
13に示すようにHL、LH成分の内、少なくとも一方
の絶対値が閾値「64」以上であればエッジ領域と判断
し、閾値「64」以上でなければ非エッジ領域と判断
し、フラグ情報としてエッジ領域=1、非エッジ領域=
0をサブバンド変換係数量子化部1404とページメモ
リ126に送る。
【0057】サブバンド変換係数量子化部1404は図
13に示すように、エッジ領域についてはLL成分を4
の倍数で量子化する(4で割る)ことにより8→6ビッ
ト化し、HL、LH成分を64の倍数で量子化する(6
4で割る)ことにより9→3ビット化する。非エッジ領
域(イメージ領域)についてはLL成分を4の倍数で量
子化する(4で割る)ことにより8→6ビット化し、H
L、LH成分を絶対値が0、16、32、48になるよ
うな量子化代表点に量子化する(16で割る)ことによ
り9→3ビット化する。HH成分はエッジ領域、非エッ
ジ領域共に全て「0」、すなわち破棄することにより1
0→0ビット化する。
【0058】図14(a)、(b)を参照して具体例を
説明する。図14(a)に示すように非エッジ領域の画
像データ1501として例えば、 a=200 b=202 c=204 d=208 をHarr Wavelet変換した係数1502は、 LL=203 HL=−3 LH=−5 HH=2 となる。
【0059】ここで、HL、LH成分共に、絶対値が閾
値「63」以下であるので、このブロックは非エッジ領
域と判断され、LL成分を4の倍数で量子化し、HL、
LH成分を16で割り、HH成分を破棄すると、 LL=50(6ビット) HL=0 (3ビット) LH=0 (3ビット) HH=0 (0ビット) フラグ=0(1ビット) 合計=13ビット となる。
【0060】このデータ1503をページメモリ120
6を介して伝送した後、削減ビットに「0」を付加する
と、 LL=200 HL=0 LH=0 HH=0 のような係数1504となり、これを逆Harr Wavelet変
換すると、 a=200 b=200 c=200 d=200 に復元される。したがって、ビット数を大幅に削減した
にもかかわらず、復号後の画像データ1505は原画像
データ1501と概ね合っていることが分かる。
【0061】次に、図14(b)に示すようにエッジ領
域の画像データ1511として例えば、 a=20 b=30 c=120 d=150 をHarr Wavelet変換した係数1512は、 LL=80 HL=−20 LH=−110 HH=20 となる。
【0062】ここで、LH成分の絶対値が閾値「63」
以下でないので、このブロックはエッジ領域と判断さ
れ、LL成分を4の倍数で量子化し、HL、LH成分を
64の倍数で量子化し、HH成分を破棄すると LL=20(6ビット) HL=0 (3ビット) LH=−1(3ビット) HH=0 (0ビット) フラグ=1(1ビット) 合計=13ビット となる。
【0063】このデータ1513をページメモリ120
6を介して伝送した後、削減ビットに「0」を付加する
と、 LL=80 HL=0 LH=−64 HH=0 のような係数1514となり、これを逆Harr Wavelet変
換すると、 a=24 b=24 c=112 d=112 に復元される。したがって、ビット数を大幅に削減した
にもかかわらず、復号後の画像データ1515にエッジ
が残っていることが分かる。
【0064】ここで、HL、LH成分は、第3の実施形
態ではエッジ、非エッジ領域に依らず16の倍数で量子
化するのに対し、第4の実施形態では絶対値が閾値「6
4」以上の場合に「64」で量子化するので、例えば
「96」や「160」などの量子化代表点がなくなって
いる。この理由により、第4の実施形態の固定長符号化
による量子化ビット数が第3の実施形態より少なくな
る。しかし、階調変化が急峻なエッジ領域では、高周波
成分の値を粗くサンプリングしても視覚上、気になる劣
化は生じにくいので、これらの情報は間引いても画質を
ある程度保つことができ、したがって、上記のような像
域分離により効率的に固定長符号化することができる。
【0065】<第5の実施形態>次に、図15〜図18
を参照して第5の実施形態について説明する。図15に
示す第5の実施形態では、領域判断部1403aとサブ
バンド変換係数量子化・符号化部1404aの処理が第
4の実施形態と異なっている。領域判断部1403aは
図16に示すように、サブバンド変換部203により変
換された係数HL、LHに基づいて、画像を階調変化が
激しいエッジ領域とそれ以外の非エッジ領域(イメージ
領域)に分けるために、HL、LH成分の内、少なくと
も一方の絶対値が閾値「16」以上であればエッジ領域
と判断し、「16」以上でなければ非エッジ領域と判断
し、フラグ情報としてエッジ領域=1、非エッジ領域=
0をサブバンド変換係数量子化・符号化部1404aと
ページメモリ1206に送る。
【0066】サブバンド変換係数量子化・符号化部14
04aは、エッジ領域か非エッジ領域かに応じて固定長
符号化する場合のビット配分を変更する。例えば非エッ
ジ領域では階調性が視覚上重要であるのでLL成分に6
ビットを配分し、HL、LH成分の各々には3ビットを
配分する。また、エッジ領域ではエッジの大きさが視覚
上重要であるのでLL成分に4ビットを配分し、HL、
LH成分の各々にも同様に4ビットを配分する。
【0067】すなわち、サブバンド変換係数量子化・符
号化部1404aは図16、図17に示すように、エッ
ジ領域についてはLL成分を16の倍数で量子化する
(16で割る)ことにより8→4ビット化し、HL、L
H成分を32の倍数で量子化する(32で割る)ことに
より9→4ビット化する。非エッジ領域についてはLL
成分を4の倍数で量子化する(4で割る)ことにより8
→6ビット化し、HL、LH成分を4の倍数で量子化す
る(4で割る)ことにより9→3ビット化する。HH成
分はエッジ、非エッジ領域共に全て「0」、すなわち破
棄することにより10→0ビット化する。
【0068】図18(a)、(b)を参照して具体例を
説明する。図18(a)に示すように非エッジ領域の画
像データ1801として例えば、 a=200 b=202 c=204 d=208 をHarr Wavelet変換した係数1802は、 LL=203 HL=−3 LH=−5 HH=2 となる。
【0069】ここで、HL、LH成分成分共に、絶対値
が閾値「16」より小さいので、このブロックは非エッ
ジ領域と判断され、LL成分を4の倍数で量子化し、H
L、LH成分を4の倍数で量子化し、HH成分を破棄す
ると、 LL=50(6ビット) HL=0 (3ビット) LH=−1(3ビット) HH=0 (0ビット) フラグ=0(1ビット) 合計=13ビットとなる。
【0070】このデータ1803をページメモリ120
6を介して伝送した後、フラグ=0に基づいて削減ビッ
トに「0」を付加すると、 LL=200 HL=0 LH=−4 HH=0 のような係数1804となり、これを逆Harr Wavelet変
換すると、 a=198 b=198 c=202 d=202 に復元される。
【0071】また、図18(b)に示すようにエッジ領
域の画像データ1811として例えば、 a=20 b=30 c=120 d=150 をHarr Wavelet変換した係数1812は、 LL=80 HL=−20 LH=−110 HH=20 となる。
【0072】ここで、HL、LH成分の絶対値が共に閾
値「15」を超えるので、このブロックはエッジ領域と
判断され、LL成分を4の倍数で量子化し、HL、LH
成分を32の倍数で量子化し、HH成分を破棄すると、 LL=5 (4ビット) HL=0 (4ビット) LH=−3(4ビット) HH=0 (0ビット) フラグ=1(1ビット) 合計=13ビット となる。
【0073】このデータ1813をページメモリ120
6を介して伝送した後、フラグ=1に基づいて削減ビッ
トに「0」を付加すると、 LL=80 HL=0 LH=−96 HH=0 のような係数1814となり、これを逆Harr Wavelet変
換すると、 a=32 b=32 c=128 d=128 に復元される。
【0074】ここで、HL、LH成分は、第3の実施形
態ではエッジ、非エッジ領域に依らず同じ配分ビット数
で係数を符号化するのに対し、第5の実施形態ではエッ
ジ、非エッジ領域に応じて異なる配分ビット数で係数を
符号化し、階調性が視覚上重要である非エッジ領域では
LL成分を細かくサンプリングし、逆に濃度変化が視覚
上重要であるエッジ領域では、濃度変化を表すHL、L
Hを細かくサンプリングするので、画像の特徴を保った
まま効率的に固定長符号化することができる。
【0075】<第6の実施形態>次に、図19、図20
を参照して第6の実施形態について説明する。図19で
は、第2の実施形態(図7、図8参照)に対応して、サ
ブバンド変換部203により画素値a〜d(図8のよう
な差分でない)をHarr Wavelet変換し、低周波成分LL
は低周波成分量子化部206により量子化され、高周波
成分HL、LH、HHは高周波成分ベクトル量子化部2
07により図7に示すテーブルに基づいてベクトル量子
化される。
【0076】図20を参照して具体例を説明すると、 a=20 b=30 c=120 d=150 のような原画像データ1101に対してHarr Wavelet変
換すると、係数1102は、 となる。
【0077】そして、LL成分を6ビットで表すと、 LL=20(6ビット) となる。また、HL、LH、HH成分(−20,−11
0,20)については図7に示すテーブルを参照して最
も近い (HL,LH,HH)=(0,−128,0) を選択し、量子化代表ベクトルを表す符号「12」を量
子化値「12」(4ビットとすることにより合計10ビ
ットに圧縮する。
【0078】復号化では、LL=20(6ビット)に2
ビットの「0」を付加し、また、ベクトル量子化値「1
2」に基づいて (LL,HL,LH,HH)=(80,0,−128,
0) を復元し、これを逆Harr Wavelet変換すると、 a=16 b=16 c=144 d=144 のような画像データ1105が復元される。
【0079】<第7の実施形態>図21〜図23は第7
の実施形態として、第5の実施形態におけるビット配分
と第6の実施形態における高周波成分ベクトル量子化を
組み合わせた場合を示している。先ず、領域判断につい
ては、第5の実施形態と同様に、図21に示すようにH
L、LH成分の内、少なくとも一方の絶対値が閾値「1
6」以上であればエッジ領域と判断し、閾値「16」以
上でなければ非エッジ領域と判断する。このとき、エッ
ジ領域では図21、図22(a)に示すようにLL成分
に上位4ビットを割り当て、高周波成分HL、LH、H
Hに下位4ビットを割り当てる。また、非エッジ領域で
は図21、図22(b)に示すようにLL成分に上位6
ビットを割り当て、高周波成分HL、LH、HHに下位
2ビットを割り当てる。また、図22(c)に示すよう
に下位2ビットをフラグ情報として用い、非エッジ領域
では「00」とし、エッジ領域では「00」としない。
【0080】量子化については図21、図22(d)に
示すように、エッジ領域ではLL成分を16で割って4
ビット化し、高周波成分を4ビットでベクトル量子化す
る。但し、フラグを伝送するために、0=0000、4
=0100、8=1000、12=1100は用いな
い。非エッジ領域ではLL成分を4で割って6ビット化
し、高周波成分は「00」しか用いない。
【0081】例えば図23に示すようにエッジ領域の画
像データ1311として、 a=20 b=30 c=120 d=150 をHarr Wavelet変換した係数1312は、 LL=80 HL=−20 LH=−110 HH=20 となる。
【0082】ここで、HL、LH成分の絶対値が共に閾
値「15」を超えるので、このブロックはエッジ領域と
判断され、LL成分を16で割ると、 LL=20=1010(4ビット) となる。また、HL、LH、HH成分(−20,−11
0,20)については図23(d)を参照して最も近い
(HL,LH,HH)=(0,−128,0)を選択
し、量子化代表ベクトルを表す符号「13」を量子化値
「13」=0111(4ビット)とすることにより合計
8ビットに圧縮する。
【0083】復号化では、下位2ビットが「00」でな
いのでエッジ領域と判断され、 LL=80 HL=0 LH=−128 HH=0 が復元され、次いで逆Harr Wavelet変換により、 a=16 b=16 c=144 d=144 が復元される。
【0084】したがって、この第7の実施形態によれ
ば、第5の実施形態に比べてフラグ情報のためにビット
を独立して配分する必要がないので、固定長符号化ビッ
ト数が少ない場合に画像データを有効に符号化すること
ができる。
【0085】<第8の実施形態>次に、図24を参照し
て第8の実施形態について説明する。ここで、第7の実
施形態(図22参照)のように固定長符号化であって、
像域に応じて周波数成分LL、HL、LH、HHのビッ
ト配分を変えると、異なる領域間のデータの相関性が悪
くなることがあり、これをそのままエントロピー符号化
すると高い圧縮率が得られない。
【0086】図24(1)(a)は第7の実施形態にお
けるエッジ領域の8ビットデータを示し、LL成分の上
位4ビットと高周波成分のベクトル量子化値の下位4ビ
ットより成る。ここで、一般に、エッジの大きなブロッ
クは画像中に現れにくいので、図22(d)に示す量子
化テーブルを用いるとベクトル量子化値は小さな値をと
ることが多くなり、このため、下位4ビットのMSB側
2ビットのプレーンは「「0」が多く、LSB側2ビッ
トのプレーンは「0」、「1」のどちらが現れるか予測
がつかないランダムなデータになる。
【0087】図24(1)(b)は第7の実施形態にお
ける非エッジ領域の8ビットデータを示し、LL成分の
上位6ビットとフラグ情報の下位2ビットより成る。こ
こで、LL成分の上位6ビットの下位2ビットのプレー
ンはランダムなデータであり、フラグ情報の下位2ビッ
トは常に「00」である。
【0088】このようなビット配分では、エッジ領域と
非エッジ領域の各MSB側4ビットは共に、LL成分の
MSB側4ビットを意味しており、異なる領域間でも相
関が良い。ところが、MSBから5、6番目のビットデ
ータは、エッジ領域では「0」が多いが、非エッジ領域
ではランダムデータに近いので、エッジ領域における相
関の良さが、非エッジ領域における相関の悪さのために
失われている。また、7、8番目のビットデータは、非
エッジ領域では全て「00」のため領域間の相関が良い
が、エッジ領域ではランダムなデータのため領域間の相
関の良さが失われている。
【0089】そこで、第8の実施形態では例えば図24
(2),(b)に示すように、非エッジ領域のMSBか
ら5番目と7番目、6番目と8番目のビットデータと入
れ替えることにより、ビット配分を調整する。この調整
により、8ビットの固定長符号のMSB側4ビットはエ
ッジ、非エッジ領域共に、LL成分のMSB4ビットを
意味して相関がよく、5、6番目のビットはエッジ、非
エッジ領域共に「0」が多く、7、8番目のビットはエ
ッジ、非エッジ領域共にランダムなデータとなり、した
がって、相関が良い固定長符号を実現することができ
る。その結果、ページメモリ内のデータをソート機能等
のために蓄積メモリに保存する場合、エントロピー符号
化する場合に効率的に圧縮することができる。
【0090】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、最大値または最小値と原画像データの差分を
サブバンド変換し、2値化データとサブバンド変換係数
を符号化するので、自然画像はサブバンド変換により効
率的に符号化することができ、2値画像は2値化データ
により効率的に符号化することができる。したがって、
2値画像と自然画像が混在する画像を画像の種類に関係
なく一義的に処理することができる。
【0091】請求項2記載の発明によれば、固定長にな
るようにサブバンド変換係数の下位ビットを間引いて符
号化するので、2値画像と自然画像が混在する画像をサ
ブバンド変換方法により簡単な処理、高画質、高圧縮率
で圧縮することができ、また、BTC(ブロックトラン
ケーション)符号化などに比べて高い圧縮率を実現する
ことができる。
【0092】請求項3記載の発明によれば、同一ブロッ
ク内に2値化により最大値になる画像データと最小値に
なる画像データが混在する場合に、サブバンド変換係数
の高周波成分の下位ビットを低周波成分より少なく間引
くので、階調変化が急激なブロックにおける平均濃度の
変化を防止することができ、その結果、画質の劣化を防
止することができる。
【0093】請求項4記載の発明によれば、サブバンド
変換係数の高周波成分をベクトル量子化するので、更に
効率的に圧縮することができる。
【0094】請求項5記載の発明によれば、画像データ
をサブバンド変換した各変換係数の下位ビットを間引い
て固定長で量子化するので、画像の回転等の各種編集、
加工を簡単に行うことができる。
【0095】請求項6記載の発明によれば、画像データ
をサブバンド変換した各変換係数の下位ビットを、画像
種に応じて異なるビット数だけ間引き、画像種を示すフ
ラグと共に固定長で量子化するので、エッジ領域と非エ
ッジ領域などに関係なく高画質で且つ効率的に圧縮する
ことができる。また、復号化側ではフラグに基づいて簡
単に原画像データを復元することができる。
【0096】請求項7記載の発明によれば、画像データ
をサブバンド変換した低周波成分の下位ビットをエッジ
領域では多く間引き、非エッジ領域では少なく間引くの
で、階調性が視覚上重要な非エッジ領域とエッジの大き
さが視覚上重要なエッジ領域を高画質で且つ効率的に圧
縮することができる。また、復号化側ではフラグに基づ
いて簡単に原画像データを復元することができる。
【0097】請求項8記載の発明によれば、画像データ
をサブバンド変換した高周波成分をベクトル量子化する
ので、更に効率的に圧縮することができる。
【0098】請求項9記載の発明によれば、フラグ情報
を量子化テーブルに埋め込むので、フラグ情報にビット
を割り当てずに済み、したがって、更に効率的に圧縮す
ることができる。
【0099】請求項10記載の発明によれば、画像種が
異なる間の固定長符号の相関が向上するようにビット配
列を変更するので、これをエントロピー符号化する場合
に更に効率的に圧縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像処理装置の一実施形態を示す
ブロック図である。
【図2】図1のサブバンド変換部の処理を示す説明図で
ある。
【図3】図1の画像処理装置による圧縮、伸長処理を示
す説明図である。
【図4】完全2値画像が揺らいだ場合の図1の画像処理
装置による圧縮、伸長処理を示す説明図である。
【図5】図1の画像処理装置による下位ビット間引き処
理を示す説明図である。
【図6】図1の画像処理装置による下位ビット間引き処
理を示す説明図である。
【図7】第2、第6の実施形態におけるベクトル量子化
テーブルを示す説明図である。
【図8】第2の実施形態の画像処理装置を示すブロック
図である。
【図9】第2の実施形態における圧縮、伸長処理を示す
説明図である。
【図10】第3の実施形態の画像処理装置を示すブロッ
ク図である。
【図11】第3の実施形態における圧縮、伸長処理を示
す説明図である。
【図12】第4の実施形態の画像処理装置を示すブロッ
ク図である。
【図13】第4の実施形態における領域判断と量子化の
各処理を示す説明図である。
【図14】第4の実施形態における非エッジ領域とエッ
ジ領域の各圧縮、伸長処理を示す説明図である。
【図15】第5の実施形態の画像処理装置を示すブロッ
ク図である。
【図16】第5の実施形態における領域判断と量子化の
各処理を示す説明図である。
【図17】第5の実施形態における非エッジ領域とエッ
ジ領域の各ビット割り当てを示す説明図である。
【図18】第5の実施形態における非エッジ領域とエッ
ジ領域の各圧縮、伸長処理を示す説明図である。
【図19】第6の実施形態の画像処理装置を示すブロッ
ク図である。
【図20】第6の実施形態における圧縮、伸長処理を示
す説明図である。
【図21】第7の実施形態における領域判断と量子化の
各処理を示す説明図である。
【図22】第7の実施形態における非エッジ領域とエッ
ジ領域の各ビット割り当てと、ベクトル量子化テーブル
を示す説明図である。
【図23】第7の実施形態における圧縮、伸長処理を示
す説明図である。
【図24】第8の実施形態におけるビット配列を示す説
明図である。
【符号の説明】
202 2値化画像・差分データ作成部 203 サブバンド変換部 204,204a,204b,204c エントロピー
符号化部 205 メモリ 206 低周波(LL)成分量子化部 207 高周波成分ベクトル量子化部 1203 LL成分量子化部 1204 HL成分量子化部 1205 LH成分量子化部 1206 ページメモリ 1403,1403a 領域判断部 1404,1404a サブバンド変換係数量子化部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像データをn×m(m,nは2の倍
    数)画素のブロック毎に分割する分割手段と、 前記分割手段により分割されたブロック毎にn×m画素
    の画像データを最大値または最小値を表す2値化データ
    に変換する2値化手段と、 前記分割手段により分割されたブロック毎に前記最大値
    または最小値と原画像データの差分を算出する手段と、 前記差分をサブバンド変換して変換係数を算出するサブ
    バンド変換手段と、 前記2値化データとサブバンド変換係数を符号化する符
    号化手段と、を備えた画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記符号化手段は、固定長になるように
    前記サブバンド変換係数の下位ビットを間引いて符号化
    することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記符号化手段は、同一ブロック内に2
    値化により最大値になる画像データと最小値になる画像
    データが混在する場合に、前記サブバンド変換係数の高
    周波成分の下位ビットを低周波成分より少なく間引くこ
    とを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記符号化手段は、前記サブバンド変換
    係数の高周波成分をベクトル量子化することを特徴とす
    る請求項1ないし3のいずれか1項に記載の画像処理装
    置。
  5. 【請求項5】 画像データをn×m(m,nは2の倍
    数)画素のブロック毎に分割する分割手段と、 前記分割手段によりブロック毎に分割されたn×m画素
    の画像データをサブバンド変換して変換係数を算出する
    サブバンド変換手段と、 前記サブバンド変換手段により算出された各変換係数の
    下位ビットを間引いて固定長で量子化する量子化手段
    と、を備えた画像処理装置。
  6. 【請求項6】 画像データをn×m(m,nは2の倍
    数)画素のブロック毎に分割する分割手段と、 前記分割手段によりブロック毎に分割されたn×m画素
    の画像データをサブバンド変換して変換係数を算出する
    サブバンド変換手段と、 前記サブバンド変換手段により算出された変換係数の絶
    対値が閾値を超えるか否かに基づいてそのブロックの画
    像種を判断する領域判断手段と、 前記サブバンド変換手段により算出された各変換係数の
    下位ビットを、前記領域判断手段により判断された画像
    種に応じて異なるビット数だけ間引き、画像種を示すフ
    ラグと共に固定長で量子化する量子化手段と、を備えた
    画像処理装置。
  7. 【請求項7】 前記量子化手段は、前記サブバンド変換
    手段により算出された低周波成分の下位ビットをエッジ
    領域では多く間引き、非エッジ領域では少なく間引くこ
    とを特徴とする請求項6記載の画像処理装置。
  8. 【請求項8】 前記量子化手段は、前記サブバンド変換
    手段により算出された高周波成分をベクトル量子化する
    ことを特徴とする請求項6または7記載の画像処理装
    置。
  9. 【請求項9】 前記量子化手段は、フラグ情報を量子化
    テーブルに埋め込むことを特徴とする請求項6ないし8
    のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  10. 【請求項10】 前記量子化手段は、画像種が異なるブ
    ロック間の固定長符号の相関が向上するようにビット配
    列を変更することを特徴とする請求項6ないし9のいず
    れか1項に記載の画像処理装置。
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