JPH1030679A - 自動車用部品及びそれらの製造方法 - Google Patents

自動車用部品及びそれらの製造方法

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JPH1030679A
JPH1030679A JP8202916A JP20291696A JPH1030679A JP H1030679 A JPH1030679 A JP H1030679A JP 8202916 A JP8202916 A JP 8202916A JP 20291696 A JP20291696 A JP 20291696A JP H1030679 A JPH1030679 A JP H1030679A
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孝浩 中東
Akira Doi
陽 土居
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 他の物品や部材との摺動性、耐摩耗性、ガス
バリア性、撥水性のうち幾つかの点で優れた自動車用部
品及びそれらの製造方法を提供する。 【解決手段】 他物品との接触面S1´に耐摩耗性、潤
滑性のある炭素膜Fが形成されている自動車用防振部
材、外表面S2´に耐摩耗性、潤滑性、ガスバリア性の
ある炭素膜Fが形成されている自動車用ホース、外表面
(路面との接触部分を除く)S3´に耐摩耗性、潤滑
性、ガスバリア性、撥水性のある炭素膜Fが形成されて
いる自動車用タイヤ、外表面S4´に耐摩耗性、撥水性
のある炭素膜Fが形成されている自動車用ダイヤフラ
ム、他物品との接触面S5´に耐摩耗性、潤滑性のある
炭素膜Fが形成されている自動車用バルブ部品、他物品
との接触面S6´に耐摩耗性、潤滑性のある炭素膜Fが
形成されている自動車用シール材、外表面S7´に耐摩
耗性、撥水性のある炭素膜Fが形成されている自動車用
フロントガラス、外表面S8´に耐摩耗性、撥水性のあ
る炭素膜Fが形成されている自動車用ボディ及びそれら
の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用部品、特
に自動車の駆動部、操舵部、排気部、ボディ接続部、懸
架部、エンジン部等で用いられる自動車用防振部材、自
動車の燃料系、エアー系、オイル系、空調用冷媒系、ブ
レーキ系、冷却水系等で用いられる自動車用ホース、自
動車用タイヤ、フロントガラス洗浄液供給用のダイヤフ
ラムポンプ、燃料供給制御系で使用されるダイヤフラム
ポンプ等で用いられる自動車用ダイヤフラム、自動車用
バルブ部品、管の接続部位に用いるシール材、ピストン
リング用シール材、パッキン類等の自動車用シール材、
自動車用のフロントガラス等の窓ガラス、自動車用ボデ
ィ(完成品の部品を含む)及びそれらの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動車用防振部材、自動車用ホース、自
動車用タイヤ、自動車用シール材の材質として、ゴム、
樹脂等の高分子材料が多用されている。表面が高分子材
料からなる自動車用防振部材は、他物品との摺動性を向
上させ、他物品との接触による摩耗を防止し、また、劣
化を防止するために、表面にグリースを塗布したり、基
材にオイルを添加して成形したり等する。
【0003】また、表面が高分子材料からなる自動車用
ホースは、他物品との摺動性を向上させ、他物品との接
触による摩耗を防止し、劣化を防止するために、表面に
グリースを塗布したり、基材にオイルを添加して成形し
たり等する。また、酸素、水蒸気その他のガスの透過を
抑制するために、外表面にガスバリア性を有する樹脂膜
を被覆したり等する。
【0004】また、自動車用タイヤは、ホイールとの接
触による摩耗、劣化を防止し、また外部からの光や排気
ガスによる劣化を防止するために、表面にグリースやワ
ックスを塗布したり、基材にオイルを添加して成形した
り等する。また、自動車用シール材は、該シール材によ
りシールされる物品との接触による摩耗、劣化を防止す
るために、表面にグリースを塗布したり、基材にオイル
を添加して成形したり等する。
【0005】また、自動車用ダイヤフラムは、フロント
ガラス洗浄液供給用のダイヤフラムポンプや燃料供給制
御系で使用されるダイヤフラムポンプ、ダイヤフラム弁
等に用いられ、その材質として通常ゴム、樹脂等の高分
子材料が用いられている。また、自動車用バルブ部品の
材質として、比較的耐熱性が優れるポリイミド系樹脂、
ポリテトラフルオロエチレン樹脂等の樹脂が提案されて
いる。
【0006】また、自動車用フロントガラスは(車種に
よってはリアガラスも)雨滴をワイパーブレードで払拭
している。また、自動車用ボディには通常樹脂からなる
装飾用塗膜が被覆される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、自動車
用防振部材、自動車用ホース、自動車用タイヤ、自動車
用シール材の表面にグリースやワックスを塗布する方法
では、これらの使用開始時には他物品との比較的良好な
摺動性等の所望特性が得られても、時間とともに表面の
グリースが他部分へ分散したり、吸収されたり、脱落し
たりして少なくなり、表面が摩耗、劣化したり、摺動性
が低下したりする。
【0008】また、基材中にオイルを添加して自動車用
防振部材、自動車用ホース、自動車用タイヤ、自動車用
シール材に成形する方法では、これらの使用開始時には
比較的良好な摺動性等の所望特性が得られても、時間と
ともに表面部分に含まれるオイルが他物品に吸収される
等して少なくなり、表面が摩耗、劣化したり、摺動性が
低下したりする。
【0009】また、自動車用防振部材は通常金属からな
る物品と接触して用いられ、自動車用ホースは金属から
なる固定具で固定して用いられることが多く、自動車用
タイヤでは金属からなるホイールと接触して用いられ、
自動車用シール材は通常金属からなるパイプ等と接触し
て用いられるため、このような場合、表面にグリースを
塗布する方法や基材中にオイルを添加して成形する方法
では、金属製物品との摩擦による表面の摩耗や劣化を十
分に防止することができない。
【0010】また、ガスバリア性を有する樹脂膜を被覆
した自動車用ホースでも、表面が樹脂からなるため、同
様に長期にわたり他物品との良好な摺動性が得られず、
また金属等の硬い材質からなる物品との摩擦により表面
が摩耗、劣化し易い。また、自動車用タイヤについて
は、タイヤ外部から内部へ水蒸気が透過し易く、内部に
チューブを有するものでは水蒸気により該チューブが劣
化し易かった。また、雨天時には外周の溝の中に水、泥
が溜まり易かった。
【0011】また、高分子材料からなる自動車用ダイヤ
フラムは、そのダイヤフラムを固定するための金属から
なる物品等との接触により摩耗、劣化し易く、また、そ
のダイヤフラムが取り扱う液体等の流体が付着し易いと
いう問題がある。また、樹脂からなる自動車用バルブ部
品は、弁体と弁座が相互に接触することにより摩耗、劣
化したり、摺動性が低下したりする。
【0012】また、自動車用窓ガラスに付着した雨滴を
ワイパーブレードで払拭する方法では、十分払拭できな
いことがあったり、払拭した直後から再び雨滴が付着し
て十分に雨滴を除去できないことがある。また、自動車
用ボディでは他物品との接触により装飾用塗装が剥がれ
易く、また撥水性が悪いために該塗膜に付着した塵埃を
除去し難い。
【0013】そこで本発明は、他の物品や部材との摺動
性、耐摩耗性、撥水性、ガスバリア性のうち幾つかの点
で優れた自動車用部品及びその製造方法を提供すること
を課題とする。特に、他物品との摺動性が良好で、耐摩
耗性に優れ、劣化し難い自動車用防振部材及びその製造
方法を提供することを課題とする。また特に、他物品と
の摺動性が良好で、耐摩耗性に優れ、劣化し難く、さら
にガスバリア性に優れる自動車用ホース及びその製造方
法を提供することを課題とする。
【0014】また特に、他物品との摺動性が良好で、耐
摩耗性に優れ、劣化し難く、さらにガスバリア性、撥水
性に優れる自動車用タイヤ及びその製造方法を提供する
ことを課題とする。また特に、耐摩耗性に優れ、劣化し
難く、さらに撥水性に優れる自動車用ダイヤフラム及び
その製造方法を提供することを課題とする。
【0015】また特に、他物品との摺動性が良好で、耐
摩耗性に優れ、劣化し難い自動車用バルブ部品及びその
製造方法を提供することを課題とする。また特に、他物
品との摺動性が良好で、耐摩耗性に優れ、劣化し難い自
動車用シール材及びその製造方法を提供することを課題
とする。また特に、耐摩耗性、撥水性に優れる自動車用
窓ガラス及びその製造方法を提供することを課題とす
る。
【0016】また特に、耐摩耗性、撥水性に優れる自動
車用ボディ及びその製造方法を提供することを課題とす
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明は、表面の一部又は全部に耐摩耗性、潤滑性の
ある炭素膜が形成されていることを特徴とする自動車用
防振部材を提供する。また本発明は、表面の一部又は全
部に耐摩耗性、潤滑性のある炭素膜を形成する工程を含
むことを特徴とする自動車用防振部材の製造方法を提供
する。
【0018】また、前記課題を解決するために本発明
は、表面の一部又は全部に耐摩耗性、潤滑性、ガスバリ
ア性のある炭素膜が形成されていることを特徴とする自
動車用ホースを提供する。また本発明は、表面の一部又
は全部に耐摩耗性、潤滑性、ガスバリア性のある炭素膜
を形成する工程を含むことを特徴とする自動車用ホース
の製造方法を提供する。
【0019】また、前記課題を解決するために本発明
は、表面の一部又は全部に耐摩耗性、潤滑性、ガスバリ
ア性、撥水性のある炭素膜が形成されていることを特徴
とする自動車用タイヤを提供する。また本発明は、表面
の一部又は全部に耐摩耗性、潤滑性、ガスバリア性、撥
水性のある炭素膜を形成する工程を含むことを特徴とす
る自動車用タイヤの製造方法を提供する。
【0020】また、前記課題を解決するために本発明
は、表面の一部又は全部に耐摩耗性、撥水性のある炭素
膜が形成されていることを特徴とする自動車用ダイヤフ
ラムを提供する。また本発明は、表面の一部又は全部に
耐摩耗性、撥水性のある炭素膜を形成する工程を含むこ
とを特徴とする自動車用ダイヤフラムの製造方法を提供
する。
【0021】また、前記課題を解決するために本発明
は、表面の一部又は全部に耐摩耗性、潤滑性のある炭素
膜が形成されていることを特徴とする自動車用バルブ部
品を提供する。また本発明は、表面の一部又は全部に耐
摩耗性、潤滑性のある炭素膜を形成する工程を含むこと
を特徴とする自動車用バルブ部品の製造方法を提供す
る。
【0022】また、前記課題を解決するために本発明
は、表面の一部又は全部に耐摩耗性、潤滑性のある炭素
膜が形成されていることを特徴とする自動車用シール材
を提供する。また本発明は、表面の一部又は全部に耐摩
耗性、潤滑性のある炭素膜を形成する工程を含むことを
特徴とする自動車用シール材の製造方法を提供する。ま
た、前記課題を解決するために本発明は、表面の一部又
は全部に耐摩耗性、撥水性のある炭素膜が形成されてい
ることを特徴とする自動車用窓ガラスを提供する。また
本発明は、表面の一部又は全部に耐摩耗性、撥水性のあ
る炭素膜を形成する工程を含むことを特徴とする自動車
用窓ガラスの製造方法を提供する。
【0023】また、前記課題を解決するために本発明
は、表面の一部又は全部に耐摩耗性、撥水性のある炭素
膜が形成されていることを特徴とする自動車用ボディ
(完成品の部品を含む)を提供する。また本発明は、表
面の一部又は全部に耐摩耗性、撥水性のある炭素膜を形
成する工程を含むことを特徴とする自動車用ボディ(完
成品の部品を含む)の製造方法を提供する。
【0024】本発明に係る自動車用防振部材は、自動車
用防振部材基体の表面の一部又は全部に耐摩耗性、潤滑
性を有する炭素膜が形成されているため、その部分は他
物品との滑りが良く、またその部分は他物品との摩擦に
より摩耗や劣化が生じ難い。さらに、該炭素膜が摩耗し
難いことから良好な潤滑性が長期にわたり維持される。
【0025】前記自動車用防振部材基体の表面の一部又
は全部としては、例えば他物品との接触面等が考えられ
る。また、本発明に係る自動車用ホースは、自動車用ホ
ース基体の表面の一部又は全部に耐摩耗性、潤滑性を有
する炭素膜が形成されているため、その部分は他物品と
の滑りが良く、またその部分は他物品との摩擦により摩
耗や劣化が生じ難い。さらに、該炭素膜が摩耗し難いこ
とから良好な潤滑性が長期にわたり維持される。また、
該炭素膜はガスバリア性を有しているため、本発明に係
る自動車用ホースは、ホースの該炭素膜形成部分では外
部から内部へ或いは内部から外部へガスが透過し難い。
【0026】前記自動車用ホース基体の表面の一部又は
全部としては、炭素膜を形成する目的によっても異なる
が、他物品との接触面や外表面等が考えられる。また、
本発明に係る自動車用タイヤは、自動車用タイヤ基体の
表面の一部又は全部に耐摩耗性、潤滑性を有する炭素膜
が形成されているため、その部分は他物品との滑りが良
く、またその部分は他物品との摩擦により摩耗や劣化が
生じ難い。さらに、該炭素膜が摩耗し難いことから良好
な潤滑性が長期にわたり維持される。特に、ホイールと
の接触部分に炭素膜が形成されているときには該ホイー
ルとの摩擦によっても摩耗、劣化し難い。また外表面
(路面との接触面を除く)に炭素膜が形成されていると
きには外部からの光や排気ガスに曝されても劣化し難
い。また、該炭素膜はガスバリア性を有しているため、
タイヤの内表面に炭素膜が形成されているときには、タ
イヤ外部から内部へ水蒸気が透過し難く、タイヤの内部
にチューブを有するタイプのものでは水蒸気による該チ
ューブの劣化が抑制される。さらに、該炭素膜は撥水性
を有しているため、タイヤ外周の溝の内表面に炭素膜が
形成されているときには、雨天時にも該溝内に水や泥等
が溜まり難い。なお、本発明に係る自動車用タイヤは、
タイヤ外周の路面との接触面には炭素膜は形成されてい
ない。
【0027】また、本発明に係る自動車用ダイヤフラム
は、自動車用ダイヤフラム基体の表面の一部又は全部に
耐摩耗性、撥水性を有する炭素膜が形成されているた
め、その部分は他物品との摩擦により摩耗や劣化が生じ
難く、また、その部分にはダイヤフラムが取り扱う液体
等が付着し難い。前記自動車用ダイヤフラム基体の表面
の一部又は全部としては、該自動車用ダイヤフラムの固
定具等の他物品との接触面や前記液体等との接触面等が
考えられる。
【0028】また、本発明に係る自動車用バルブ部品
は、自動車用バルブ部品基体の表面の一部又は全部に耐
摩耗性、潤滑性を有する炭素膜が形成されているため、
その部分は他物品との滑りが良く、またその部分は他物
品との摩擦により摩耗や劣化が生じ難い。さらに、該炭
素膜が摩耗し難いことから良好な潤滑性が長期にわたり
維持される。
【0029】前記自動車用バルブ部品基体の表面の一部
又は全部としては、他物品との接触面等が考えられる。
この接触面は例えば弁体基体では弁座との接触面であ
り、弁座基体では弁体との接触面である。また、本発明
に係る自動車用シール材は、自動車用シール材基体の表
面の一部又は全部に耐摩耗性、潤滑性を有する炭素膜が
形成されているため、その部分は他物品との滑りが良
く、またその部分は他物品との摩擦により摩耗や劣化が
生じ難い。さらに、該炭素膜が摩耗し難いことから良好
な潤滑性が長期にわたり維持される。
【0030】前記自動車用シール材基体の表面の一部又
は全部としては、例えば他物品との接触面等が考えられ
る。また、本発明における自動車用窓ガラス(例えばフ
ロントガラス)は、自動車用窓ガラス基体の表面の一部
又は全部に耐摩耗性、撥水性を有する炭素膜が形成され
ているため、その部分は他物品(例えば砂等の粒子)と
の接触により傷がつき難く、また、雨天時にもその部分
には雨滴が付着し難い。
【0031】また、本発明における自動車用ボディは、
自動車用ボディ基体の表面の一部又は全部に耐摩耗性、
撥水性を有する炭素膜が形成されているため、その部分
は他物品との接触によっても装飾用の塗装に傷がつき難
く、また雨天時にもその部分には雨滴が付着し難く、そ
の部分に付着した塵埃を除去し易い。本発明における自
動車用防振部材基体、自動車用ホース基体、自動車用ダ
イヤフラム基体及び自動車用シール材基体は、少なくと
も膜形成面が、それぞれ有機材料、例えばゴム、樹脂か
ら選ばれた少なくとも1種の有機材料からなるものであ
ることが考えられる。
【0032】ゴムとしては、天然ゴム、ブチルゴム、エ
チレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、塩素化ポリ
エチレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、アクリルゴ
ム、ニトリルゴム、ウレタンゴム、シリコンゴム、フッ
素ゴム等を例示できる。また、本発明の自動車用防振部
材が重量物を保持するものであるとき等、強度や硬度が
大きいことが求められる場合、その基体の材料又は表面
材料としてゴムより強度や硬度が大きい樹脂を用いるこ
とができる。
【0033】また、本発明の自動車用ホースが排気ガス
等の反応性ガスを通すためのホースであるとき等は、ゴ
ムより化学的に安定で劣化し難い樹脂をその基体の材料
又はガス接触表面材料として用いることができる。ま
た、本発明の自動車用ダイヤフラムや自動車用シール材
についても同様で、反応性が高いガスや液体と接触する
とき等は、ゴムより化学的に安定で劣化し難い樹脂をそ
の材料又はガス若しくは液体接触表面材料として用いる
ことができる。自動車用シール材基体の材料又は表面材
料として用いることができる樹脂としては、例えばポリ
アミド系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂等を挙
げることができる。
【0034】また、本発明における自動車用バルブ部品
基体は、少なくとも膜形成面が、比較的耐熱性が高い、
ポリイミド系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂等
の樹脂その他の有機材料からなるものであることが考え
られる。また、本発明における自動車用ボディ基体は、
少なくとも膜形成面が、樹脂等の有機材料からなるもの
であることが考えられる。一般には、自動車用ボディは
金属等からなるボディ本体の外表面に樹脂等からなる塗
膜が形成されている。ボディ本体も樹脂製の場合があ
る。
【0035】また、本発明における炭素膜としては、代
表例としてDLC(Diamond Like Carbon) (ダイヤモン
ド状炭素)膜を挙げることができる。DLC膜は、潤滑
性良好であり、また、他物品との摩擦により摩耗し難
く、且つ、その厚さを調整することにより、基体が柔軟
性を有するものである場合にも該基体本来の柔軟性を損
なわない程度にすることができる、適度な硬度を有する
炭素膜である。また、ガスバリア性、撥水性が良好であ
るとともに、電気絶縁性が良好である。また、その厚さ
を調整することにより、光を透過できるため、自動車用
窓ガラスの表面に形成する膜として適している。さら
に、比較的低温で形成できる等、成膜を容易に行うこと
ができる。
【0036】また、いずれにしても前記炭素膜の膜厚
は、基体上に密着性良好に形成でき、さらに基体の保護
膜として十分機能できるとともに、基体が柔軟性を有す
るものである場合にも該基体本来の柔軟性を損なわない
範囲内であればよい。また、本発明に係る自動車用防振
部材の製造方法、自動車用ホースの製造方法、自動車用
タイヤの製造方法、自動車用ダイヤフラムの製造方法、
自動車用バルブ部品の製造方法、自動車用シール材の製
造方法、自動車用窓ガラスの製造方法及び自動車用ボデ
ィの製造方法において、前記炭素膜形成に先立ち、前処
理として、前記各基体の膜形成面をそれぞれ前処理用ガ
ス、例えばフッ素(F)含有ガス、水素(H2 )ガス及
び酸素(O2 )ガスから選ばれた少なくとも1種の前処
理用ガスのプラズマに曝すことが考えられる。この場
合、本発明の自動車用防振部材、自動車用ホース、自動
車用タイヤ、自動車用ダイヤフラム、自動車用バルブ部
品、自動車用シール材、自動車用窓ガラス及び自動車用
ボディにおいて、前記各基体は、それぞれこのような前
処理を施されたものとなる。
【0037】前記フッ素含有ガスとしては、フッ素(F
2 )ガス、3フッ化窒素(NF3 )ガス、6フッ化硫黄
(SF6 )ガス、4フッ化炭素(CF4 )ガス、4フッ
化ケイ素(SiF4 )ガス、6フッ化2ケイ素(Si2
6 )ガス、3フッ化塩素(ClF3 )ガス、フッ化水
素(HF)ガス等を挙げることができる。前記各基体
を、それぞれ前記前処理用ガスのプラズマに曝すことに
より、基体表面が清浄化され、又はさらに基体表面粗度
が向上する。これらは、炭素膜の密着性向上に寄与し、
高密着性炭素膜を得ることができる。
【0038】また、自動車用防振部材基体、自動車用ホ
ース基体、自動車用ダイヤフラム基体、自動車用バルブ
部品基体、自動車用シール材基体及び自動車用ボディ基
体の膜形成面がそれぞれゴム、樹脂等の有機材料からな
る場合、自動車用窓ガラスの場合及び普通には有機材料
から形成されている自動車用タイヤの場合、フッ素含有
ガスプラズマを採用するときは、これによって基体表面
がフッ素終端され、水素ガスプラズマを採用するときは
これによって基体表面が水素終端される。フッ素−炭素
結合及び水素−炭素結合は安定であるため、前記のよう
に終端処理することで膜中の炭素原子が基体表面部分の
フッ素原子又は水素原子と安定に結合を形成する。そし
てこれらのことから、その後形成する炭素膜と前記基体
との密着性を向上させることができる。
【0039】また、酸素ガスプラズマを採用するとき
は、基体表面に付着した有機物等の汚れを特に効率良く
除去でき、これらのことからその後形成する炭素膜と前
記基体との密着性を向上させることができる。本発明方
法において、それぞれ炭素膜形成に先立って行うプラズ
マによる基体の前処理は、同種類のプラズマを用いて或
いは異なる種類のプラズマを用いて複数回行っても構わ
ない。例えば、自動車用防振部材基体、自動車用ホース
基体、自動車用ダイヤフラム基体、自動車用バルブ部品
基体、自動車用シール材基体及び自動車用ボディ基体の
膜形成面がそれぞれゴム、樹脂等の有機材料からなる場
合、自動車用窓ガラスの場合及び普通には有機材料から
形成されている自動車用タイヤの場合、該基体を酸素ガ
スプラズマに曝した後、フッ素含有ガスプラズマ又は水
素ガスプラズマに曝し、その上に炭素膜を形成するとき
には、基体表面がクリーニングされた後、該面がフッ素
終端又は水素終端されて、その後形成する炭素膜と該基
体表面との密着性は非常に良好なものとなる。
【0040】また、本発明における炭素膜形成方法とし
ては、少なくともその膜形成面の材質としてゴム、樹脂
等の比較的耐熱性に劣る材料を用いた基体に熱的損傷を
与えない温度範囲で膜形成できる方法として、プラズマ
CVD法、スパッタリング法、イオンプレーティング法
等を挙げることができるが、特にプラズマCVD法を用
いる場合は、被成膜基体のプラズマによる前処理と炭素
膜形成とを同一の装置で行うことができる。
【0041】プラズマCVD法により炭素膜を形成する
場合のプラズマ原料ガスとしては、炭素膜形成に一般に
用いられるメタン(CH4 )、エタン(C2 6 )、プ
ロパン(C3 8 )、ブタン(C4 10)、アセチレン
(C2 2 )、ベンゼン(C6 6 )、4フッ化炭素
(CF4 )、6フッ化2炭素(C2 6 )等の炭素化合
物ガス、及び必要に応じて、これらの炭素化合物ガスに
キャリアガスとして水素ガス、不活性ガス等を混合した
ものを用いることができる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は本発明に係る自動車用防振
部材の製造、自動車用ホースの製造、自動車用タイヤの
製造、自動車用ダイヤフラムの製造、自動車用バルブ部
品の製造、自動車用シール材の製造、自動車用窓ガラス
の製造及び自動車用ボディの製造にそれぞれ用いること
ができる成膜装置の1例の概略構成を示す図である。ま
た、図3(A)は本発明に係る自動車用防振部材の1例
の断面図であり、図3(B)は本発明に係る自動車用ホ
ースの1例の断面図であり、図3(C)は本発明に係る
自動車用タイヤの1例の断面図であり、図3(D)は本
発明に係る自動車用ダイヤフラムの1例の断面図であ
り、図3(E)は本発明に係る自動車用バルブ部品の1
例(弁体)の一部の側面図であり、図3(F)は本発明
に係る自動車用シール材の1例の断面図であり、図3
(G)は本発明に係る自動車用窓ガラスの1例(フロン
トガラス)の断面図であり、図3(H)は本発明に係る
自動車用ボディ特にその部品の1例の断面図である。
【0043】この装置は、排気装置11が付設された真
空チャンバ1を有し、チャンバ1内には電極2及びこれ
に対向する位置に電極3が設置されている。電極3は接
地され、電極2にはマッチングボックス22を介して高
周波電源23が接続されている。また、電極2にはその
上に支持される被成膜基体を成膜温度に加熱するための
ヒータ21が付設されている。また、チャンバ1にはガ
ス供給部4が付設されて、内部にプラズマ原料ガスを導
入できるようになっている。ガス供給部4には、マスフ
ローコントローラ411、412・・・及び弁421、
422・・・を介して接続された1又は2以上のプラズ
マ原料ガスのガス源431、432・・・が含まれる。
【0044】この装置を用いて本発明に係る自動車用防
振部材を製造するにあたっては、自動車用防振部材基体
S1を他物品との接触面S1´を対向する電極3の方に
向けて電極2上に配置し、排気装置11の運転にてチャ
ンバ1内部を所定の真空度にする。次いで、ガス供給部
4からチャンバ1内にフッ素含有ガス、水素ガス及び酸
素ガスのうち1種以上のガスを前処理用ガスとして導入
するとともに高周波電源23からマッチングボックス2
2を介して電極2に高周波電力を供給し、これにより前
記導入した前処理用ガスをプラズマ化し、該プラズマの
下で基体S1の表面処理を行う。なお、この表面処理
(前処理)は行うことが望ましいが、必ずしも要しな
い。
【0045】次いで、必要に応じてチャンバ1内を再び
真空引きした後、ガス供給部4からチャンバ1内に成膜
用原料ガスとして炭素化合物ガスを導入するとともに高
周波電源23から電極2に高周波電力を供給し、これに
より前記導入した炭素化合物ガスをプラズマ化し、該プ
ラズマの下で基体S1の他物品との接触面S1´に炭素
膜を形成する。
【0046】このようにして、図3(A)に示すよう
に、自動車用防振部材基体S1の他物品との接触面S
1′に炭素膜Fが形成された炭素膜被覆自動車用防振部
材が得られる。また、この装置を用いて本発明に係る自
動車用ホースを製造するにあたっても、前記自動車用防
振部材の製造と同様にして、自動車用ホース基体S2の
外表面S2´(図3参照)に前記表面処理及び炭素膜形
成を行う。この間、自動車用ホース基体S2の一部を電
極2に接触させて、図示しない回転手段にて基体S2を
その軸の回りに回転させ、基体S2の外表面S2´にほ
ぼ均一に表面処理及び成膜が行われるようにする。前記
の防振部材についても必要に応じ同様に回転させればよ
い。
【0047】このようにして、図3(B)に示すよう
に、自動車用ホース基体S2の外表面S2´にほぼ均一
に炭素膜Fが形成された炭素膜被覆自動車用ホースが得
られる。また、この装置を用いて本発明に係る自動車用
タイヤを製造するにあたっても、前記自動車用防振部材
の製造と同様にして、自動車用タイヤ基体S3の外表面
(路面との接触部分を除く)S3´(図3参照)に前記
表面処理及び炭素膜形成を行う。この間、自動車用タイ
ヤ基体S3の一部を電極2に接触させて、図示しない回
転手段にて基体S3をその軸の回りに回転させ、基体S
3の外表面(路面との接触部分を除く)S3´にほぼ均
一に表面処理及び成膜が行われるようにする。なお、タ
イヤ基体S3の外表面のうち路面と接触する部分を予め
適当なフィルム等でマスクした状態で成膜を行い、該部
分には炭素膜が形成されないようにする。
【0048】このようにして、図3(C)に示すよう
に、自動車用タイヤ基体S3の外表面(路面との接触部
分を除く)S3´にほぼ均一に炭素膜Fが形成された炭
素膜被覆自動車用タイヤが得られる。また、この装置を
用いて本発明に係る自動車用ダイヤフラムを製造するに
あたっても、前記自動車用防振部材の製造と同様にし
て、自動車用ダイヤフラム基体S4の外表面S4´(図
3参照)に前記表面処理及び炭素膜形成を行う。
【0049】このようにして、図3(D)に示すよう
に、自動車用ダイヤフラム基体S4の外表面S4´にほ
ぼ均一に炭素膜Fが形成された炭素膜被覆自動車用ダイ
ヤフラムが得られる。また、この装置を用いて本発明に
係る自動車用バルブ部品(図示の例では自動車の吸排気
弁に採用される弁体)を製造するにあたっても、前記自
動車用防振部材の製造と同様にして、自動車用バルブ部
品基体S5の他物品との接触面(図示の例では弁座への
当接面)S5´(図3参照)に前記表面処理及び炭素膜
形成を行う。
【0050】このようにして、図3(E)にその一部を
示すように、自動車用バルブ部品基体S5の他物品との
接触面S5´にほぼ均一に炭素膜Fが形成された炭素膜
被覆自動車用バルブ部品が得られる。また、この装置を
用いて本発明に係る自動車用シール材を製造するにあた
っても、前記自動車用防振部材の製造と同様にして、自
動車用シール材基体S6(ここではリング状のもの)の
他物品との接触面S6´(図3参照)に前記表面処理及
び炭素膜形成を行う。
【0051】このようにして、図3(F)に示すよう
に、自動車用シール材基体S6の他物品との接触面S6
´にほぼ均一に炭素膜Fが形成された炭素膜被覆自動車
用シール材が得られる。また、この装置を用いて本発明
に係る自動車用フロントガラスを製造するにあたって
も、前記自動車用防振部材の製造と同様にして、自動車
用フロントガラス基体S7の外表面S7´(図3参照)
に前記表面処理及び炭素膜形成を行う。
【0052】このようにして、図3(G)に示すよう
に、自動車用フロントガラス基体S7の外表面S7´に
ほぼ均一に炭素膜Fが形成された炭素膜被覆自動車用フ
ロントガラスが得られる。また、この装置を用いて本発
明に係る自動車用ボディ(部品)を製造するにあたって
も、前記自動車用防振部材の製造と同様にして、自動車
用ボディ(部品)基体S8の外表面S8´(図3参照)
に前記表面処理及び炭素膜形成を行う。
【0053】このようにして、図3(H)に示すよう
に、自動車用ボディ(部品)基体S8の外表面S8´に
ほぼ均一に炭素膜Fが形成された炭素膜被覆自動車用ボ
ディ(部品)が得られる。また、本発明方法を実施する
にあたり、図1の装置に代えて図2に示す成膜装置を用
いることができ、この場合、基体が立体構造物であると
きにも該基体の表面に効率良く膜形成することができ
る。
【0054】図2の装置は、誘導結合型のプラズマCV
D装置であり、真空容器1´を有しており、容器1´の
外周には誘導コイル電極5が巻回して設けられ、該電極
5両端にはマッチングボックス51及び高周波電源52
が接続されている。また、真空容器1´の外側には、被
成膜基体を成膜温度に加熱するためのヒータ21´が設
けられている。
【0055】また、真空容器1´には排気装置11´を
配管接続してあるとともに、成膜用原料ガスのガス供給
部4´を配管接続してある。ガス供給部4´には、マス
フローコントローラ411´、412´・・・・及び弁
421´、422´・・・・を介して接続された1又は
2以上の成膜用原料ガスを供給するガス源431´、4
32´・・・・が含まれている。
【0056】この装置を用いて本発明に係る自動車用防
振部材、自動車用ホース又は自動車用タイヤを製造する
にあたっては、図1の装置を用いた自動車用防振部材基
体S1、自動車用ホース基体S2及び自動車用タイヤ基
体S3の表面処理及び炭素膜形成と同様にし、但し、原
料ガスのプラズマ化を誘導コイル電極5への高周波電力
印加により行う。この場合も、表面処理(前処理)は行
うことが望ましいが、必ずしも要しない。
【0057】次に、図1の装置を用いて、自動車用防振
部材、自動車用ホース、自動車用タイヤ、自動車用ダイ
ヤフラム、自動車用シール材の材料として用いられる、
エチレン−プロピレン−ジエン系モノマーの三元共重合
体ゴム(EPDM)からなる試験片の表面にDLC膜を
形成した実験例を説明する。 実験例1 前述した、図1の装置を用いた自動車用防振部材の製造
において、前処理用ガスプラズマによる試験片の前処理
を行わず、該試験片の外表面に直接DLC膜を形成し
た。
【0058】 試験片材質 EPDM サイズ 20cm×20cm×厚さ1cm 高周波電極2サイズ 40cm×40cm 成膜条件 成膜用原料ガス メタン(CH4 ) 100sccm 高周波電力 周波数13.56MHz、300W 成膜真空度 0.1Torr 成膜速度 500Å/min 成膜時間 20min 実験例2 前記実験例1において、成膜に先立ち、同試験片に次の
条件で水素ガスプラズマによる前処理を施した。成膜条
件は前記実験例1と同様とした。
【0059】 前処理条件 前処理用ガス 水素(H2 ) 100sccm 高周波電力 周波数13.56MHz、300W 処理真空度 0.1Torr 処理時間 5min 実験例3 前記実験例1において、成膜に先立ち、同試験片に次の
条件でフッ素化合物ガスプラズマによる前処理を施し
た。成膜条件は前記実験例1と同様とした。
【0060】 前処理条件 前処理用ガス 6フッ化硫黄(SF6 ) 100sccm 高周波電力 周波数13.56MHz、300W 処理真空度 0.1Torr 処理時間 5min 実験例4 前記実験例1において、成膜に先立ち、同試験片に次の
条件で酸素ガスプラズマによる第1の前処理を施し、さ
らに水素ガスプラズマによる第2の前処理を施した。成
膜条件は前記実験例1と同様とした。
【0061】 第1前処理条件 前処理用ガス 酸素(O2 ) 100sccm 高周波電力 周波数13.56MHz、300W 処理真空度 0.1Torr 処理時間 5min 第2前処理条件 前処理用ガス 水素(H2 ) 100sccm 高周波電力 周波数13.56MHz、300W 処理真空度 0.1Torr 処理時間 5min 実験例5 前記実験例1において、成膜に先立ち、同試験片に次の
条件で酸素ガスプラズマによる第1の前処理を施し、さ
らにフッ素化合物ガスプラズマによる第2の前処理を施
した。成膜条件は前記実験例1と同様とした。
【0062】 第1前処理条件 前処理用ガス 酸素(O2 ) 100sccm 高周波電力 周波数13.56MHz、300W 処理真空度 0.1Torr 処理時間 5min 第2前処理条件 前処理用ガス 6フッ化硫黄(SF6 ) 100sccm 高周波電力 周波数13.56MHz、300W 処理真空度 0.1Torr 処理時間 5min 次に、図1の装置を用いて、自動車用バルブ部品等の材
料として用いられることがあるポリイミドからなる試験
片の表面にDLC膜を形成した実験例を説明する。 実験例6 前述した、図1の装置を用いた自動車用防振部材の製造
において、前処理用ガスプラズマによる試験片の前処理
を行わず、該試験片の外表面に直接DLC膜を形成し
た。
【0063】 試験片材質 ポリイミド サイズ 20cm×20cm×厚さ1cm 高周波電極2サイズ 40cm×40cm 成膜条件 成膜用原料ガス メタン(CH4 ) 100sccm 高周波電力 周波数13.56MHz、300W 成膜真空度 0.1Torr 成膜速度 500Å/min 成膜時間 20min 実験例7 前記実験例6において、成膜に先立ち、同試験片に次の
条件で水素ガスプラズマによる前処理を施した。成膜条
件は前記実験例6と同様とした。
【0064】 前処理条件 前処理用ガス 水素(H2 ) 100sccm 高周波電力 周波数13.56MHz、300W 処理真空度 0.1Torr 処理時間 5min 実験例8 前記実験例6において、成膜に先立ち、同試験片に次の
条件でフッ素化合物ガスプラズマによる前処理を施し
た。成膜条件は前記実験例6と同様とした。
【0065】 前処理条件 前処理用ガス 6フッ化硫黄(SF6 ) 100sccm 高周波電力 周波数13.56MHz、300W 処理真空度 0.1Torr 処理時間 5min 実験例9 前記実験例6において、成膜に先立ち、同試験片に次の
条件で酸素ガスプラズマによる第1の前処理を施し、さ
らに水素ガスプラズマによる第2の前処理を施した。成
膜条件は前記実験例6と同様とした。
【0066】 第1前処理条件 前処理用ガス 酸素(O2 ) 100sccm 高周波電力 周波数13.56MHz、300W 処理真空度 0.1Torr 処理時間 5min 第2前処理条件 前処理用ガス 水素(H2 ) 100sccm 高周波電力 周波数13.56MHz、300W 処理真空度 0.1Torr 処理時間 5min 実験例10 前記実験例6において、成膜に先立ち、同試験片に次の
条件で酸素ガスプラズマによる第1の前処理を施し、さ
らにフッ素化合物ガスプラズマによる第2の前処理を施
した。成膜条件は前記実験例6と同様とした。
【0067】 第1前処理条件 前処理用ガス 酸素(O2 ) 100sccm 高周波電力 周波数13.56MHz、300W 処理真空度 0.1Torr 処理時間 5min 第2前処理条件 前処理用ガス 6フッ化硫黄(SF6 ) 100sccm 高周波電力 周波数13.56MHz、300W 処理真空度 0.1Torr 処理時間 5min 次に、前記実験例1〜5により得られたDLC膜被覆試
験片及びDLC膜を形成していない未処理の同様の試験
片(比較実験例1)について、並びに前記実験例6〜1
0により得られたDLC膜被覆試験片及びDLC膜を形
成していない未処理の同様の試験片(比較実験例2)に
ついて、アルミニウム材との摩擦係数及びダイアモンド
材との摩耗特性、さらに撥水性をそれぞれ評価した。ま
た、実験例1〜10により得られた各DLC膜被覆試験
片についてDLC膜と試験片との密着性を評価した。
【0068】摩擦係数は、試験片表面にアルミニウムか
らなるピン状物品の先端部を当接させ、且つ、該ピン状
物品に10gの荷重をかけた状態でこのピンを20mm
/secの速度で移動させたときの値を測定し、摩耗特
性は、試験片表面にダイアモンドからなるピン状物品の
先端部を当接させ、且つ、それに100gの荷重をかけ
た状態で20mm/secの速度で移動させ、1時間あ
たりに摩耗した深さを測定することで評価した。膜密着
性は、円柱状部材を接着剤を用いて膜表面に接合させ、
該円柱状部材を膜に対して垂直方向に引っ張って該膜を
試験片本体から剥離させ、剥離に要した力を測定する引
っ張り法により評価した。撥水性は、試験片上に水滴を
おき、その接触角を測定することで評価した。
【0069】なお、接触角は、空気中にある固体面上に
液体があるとき、固体、液体、気体の3相の接触点で液
体に引いた切線と固体面のなす角のうち、液体を含む方
の角をいい、大きいほど撥水性がよいことを示す。結果
を次表に示す。 摩擦係数 摩耗特性 膜密着強度 接触角 (μm/h) (kg/mm2) ( ° ) 実験例1 1 0.9 2 100 実験例2 1 0.7 4 100 実験例3 1 0.7 4 100 実験例4 1 0.5 5 100 実験例5 1 0.5 5 100 実験例6 1 0.7 2 110 実験例7 1 0.6 4 110 実験例8 1 0.6 4 110 実験例9 1 0.5 5 110 実験例10 1 0.5 5 110 比較実験例1 3 2.5 ─ 80 比較実験例2 3 1.8 ─ 85 このように、DLC膜を被覆した実験例1〜5及び実験
例6〜10の各試験片では、アルミニウム材との間の摩
擦係数はDLC膜を被覆していない比較実験例1及び比
較実験例2の試験片よりそれぞれ小さく、潤滑性(摺動
性)がよいことが分かる。また、ダイアモンド材との間
の摩耗特性値もDLC膜を被覆していない比較実験例1
及び比較実験例2の試験片より小さかった。
【0070】また、前記実験例1〜10の各DLC膜の
試験片本体への密着強度は、DLC膜形成に先立ち試験
片本体表面に対しプラズマによる前処理を施した実験例
2〜5の試験片の方が、前処理を施さない実験例1の試
験片より、また実験例7〜10の試験片の方が、前処理
を施さない実験例6の試験片より、それぞれ大きかっ
た。
【0071】また、DLC膜を被覆した実験例1〜5及
び実験例6〜10の各試験片では、水の接触角はDLC
膜を被覆していない比較実験例1及び比較実験例2の試
験片よりそれぞれ大きく、撥水性がよいことが分かる。
次に、前記実験例1と同様にして、ポリ塩化ビニリデン
からなるフィルム(柔軟剤として脂肪酸誘導体を、安定
剤としてエポキシ化植物油を添加したもの)の一方の表
面上にDLC膜を形成したフィルム状の試験片(実験例
11)及びDLC膜を形成していない未処理の同様のフ
ィルム状の試験片(比較実験例3)について、透湿度
(水蒸気透過率)及び酸素透過率をそれぞれ測定した。
【0072】透湿度は、Mocon社製ガス透過率測定
装置を用い、25℃の温度下で、フィルムの一方の空間
の相対湿度を100%とし、フィルムの他方の空間の相
対湿度をほぼ0%として、水蒸気の透過速度を測定する
ことで評価した。また、酸素透過率は、同様にMoco
n社製ガス透過率測定装置を用い、25℃の温度下で、
フィルムの一方の空間の酸素濃度を100%とし、フィ
ルムの他方の空間の酸素濃度を0%として、酸素の透過
速度を測定することで評価した。
【0073】結果を次表に示す。 透 湿 度 酸素透過率 (cc/m2/day) (cc/m2/day) 実験例11 0.9 1.2 比較実験例3 12.5 14.0 このように、DLC膜を被覆した実験例11の試験片で
はDLC膜を被覆していない比較実験例3の試験片よ
り、水蒸気及び酸素のいずれの透過も抑制されているこ
とが分かる。
【0074】以上のことから、表面の一部又は全部に炭
素膜(特にDLC膜)を形成した本発明の自動車用防振
部材は、その部分の潤滑性、耐摩耗性に優れることが分
かる。なお、炭素膜とこれと接触する他物品(通常金属
からなる物品)との摺動性は、炭素膜とアルミニウム材
との摺動性とほぼ同様であるため、本発明の自動車用防
振部材は他物品との摺動性が優れると考えられる。
【0075】また、以上のことから自動車用ホース基体
の表面の一部又は全部に炭素膜(特にDLC膜)を形成
した本発明の自動車用ホースは、その部分の潤滑性、耐
摩耗性及びガスバリア性に優れることが分かる。また、
以上のことから自動車用タイヤ基体の表面の一部又は全
部に炭素膜(特にDLC膜)を形成した本発明の自動車
用タイヤは、その部分の潤滑性、耐摩耗性、ガスバリア
性及び撥水性に優れることが分かる。
【0076】また、以上のことから自動車用ダイヤフラ
ム基体の表面の一部又は全部に炭素膜(特にDLC膜)
を形成した本発明の自動車用ダイヤフラムは、その部分
の耐摩耗性及び撥水性に優れることが分かる。また、以
上のことから自動車用バルブ部品基体の表面の一部又は
全部に炭素膜(特にDLC膜)を形成した本発明の自動
車用バルブ部品は、その部分の潤滑性及び耐摩耗性に優
れることが分かる。
【0077】また、以上のことから自動車用シール材基
体の表面の一部又は全部に炭素膜(特にDLC膜)を形
成した本発明の自動車用シール材は、その部分の潤滑性
及び耐摩耗性に優れることが分かる。また、以上のこと
から自動車用ボディ基体の表面の一部又は全部に炭素膜
(特にDLC膜)を形成した本発明の自動車用ボディ
は、その部分の耐摩耗性及び撥水性に優れることが分か
る。
【0078】また、前処理を施した後形成した炭素膜は
密着性が優れることが分かる。なお、ここには示してい
ないが、表面の一部又は全部に炭素膜(特にDLC膜)
を形成した本発明の自動車用窓ガラスについても、同様
にその部分の良好な耐摩耗性及び撥水性を示す結果が得
られた。
【0079】
【発明の効果】以上のように本発明によると、他の物品
との摺動性が良好で、耐摩耗性に優れ、劣化し難い自動
車用防振部材及びその製造方法を提供することができ
る。また、本発明によると、他物品との摺動性が良好
で、耐摩耗性に優れ、劣化し難く、さらにガスバリア性
に優れる自動車用ホース及びその製造方法を提供するこ
とができる。
【0080】また、本発明によると、他物品との摺動性
が良好で、耐摩耗性に優れ、劣化し難く、さらにガスバ
リア性、撥水性に優れる自動車用タイヤ及びその製造方
法を提供することができる。また、本発明によると、耐
摩耗性に優れ、劣化し難く、さらに撥水性に優れる自動
車用ダイヤフラム及びその製造方法を提供することがで
きる。
【0081】また、本発明によると、他物品との摺動性
が良好で、耐摩耗性に優れ、劣化し難い自動車用バルブ
部品及びその製造方法を提供することができる。また、
本発明によると、他物品との摺動性が良好で、耐摩耗性
に優れ、劣化し難い自動車用シール材及びその製造方法
を提供することができる。また、本発明によると、耐摩
耗性、撥水性に優れる自動車用窓ガラス及びその製造方
法を提供することができる。
【0082】また、本発明によると、耐摩耗性、撥水性
に優れる自動車用ボディ及びその製造方法を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動車用防振部材等の製造にそれ
ぞれ用いることができる成膜装置の1例の概略構成を示
す図である。
【図2】本発明に係る自動車用防振部材等の製造にそれ
ぞれ用いることができる成膜装置の他の例の概略構成を
示す図である。
【図3】図(A)は、本発明に係る自動車用防振部材の
1例の断面図であり、図(B)は、本発明に係る自動車
用ホースの1例の断面図であり、図(C)は、本発明に
係る自動車用タイヤの1例の断面図であり、図3(D)
は本発明に係る自動車用ダイヤフラムの1例の断面図で
あり、図3(E)は本発明に係る自動車用バルブ部品の
1例(弁体)の一部の側面図であり、図3(F)は本発
明に係る自動車用シール材の1例の断面図であり、図3
(G)は本発明に係る自動車用窓ガラスの1例(フロン
トガラス)の断面図であり、図3(H)は本発明に係る
自動車用ボディ特にその部品の1例の断面図である。
【符号の説明】
1、1´ 真空チャンバ 11、11´ 排気装置 2 高周波電極 21、21´ ヒータ 22、51 マッチングボックス 23、52 高周波電源 3 接地電極 4、4´ プラズマ原料ガス供給部 5 誘導コイル電極 S1 被成膜自動車用防振部材基体 S1′ 基体S1の他物品との接触面 S2 被成膜自動車用ホース基体 S2′ 基体S2の外表面 S3 被成膜自動車用タイヤ基体 S3′ 基体S3の外表面(路面との接触部分を除く) S4 被成膜自動車用ダイヤフラム基体 S4′ 基体S4の外表面 S5 被成膜自動車用バルブ部品基体 S5′ 基体S5の他物品との接触面 S6 被成膜自動車用シール材基体 S6′ 基体S6の他物品との接触面 S7 被成膜自動車用フロントガラス基体 S7′ 基体S7の外表面 S8 被成膜自動車用ボディ基体 S8′ 基体S8の外表面 F 炭素膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23C 16/26 C23C 16/26 F16J 3/02 F16J 3/02 A F16L 11/04 F16L 11/04 // B05D 5/00 B05D 5/00 B

Claims (60)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面の一部又は全部に耐摩耗性、潤滑性
    のある炭素膜が形成されていることを特徴とする自動車
    用防振部材。
  2. 【請求項2】 前記炭素膜がDLC膜である請求項1記
    載の自動車用防振部材。
  3. 【請求項3】 前記自動車用防振部材の基体の膜形成面
    が有機材料からなるものである請求項1又は2記載の自
    動車用防振部材。
  4. 【請求項4】 表面の一部又は全部に耐摩耗性、潤滑
    性、ガスバリア性のある炭素膜が形成されていることを
    特徴とする自動車用ホース。
  5. 【請求項5】 前記炭素膜がDLC膜である請求項4記
    載の自動車用ホース。
  6. 【請求項6】 前記自動車用ホースの基体の膜形成面が
    有機材料からなるものである請求項4又は5記載の自動
    車用ホース。
  7. 【請求項7】 表面の一部又は全部に耐摩耗性、潤滑
    性、ガスバリア性、撥水性のある炭素膜が形成されてい
    ることを特徴とする自動車用タイヤ。
  8. 【請求項8】 前記炭素膜がDLC膜である請求項7記
    載の自動車用タイヤ。
  9. 【請求項9】 表面の一部又は全部に耐摩耗性、撥水性
    のある炭素膜が形成されていることを特徴とする自動車
    用ダイヤフラム。
  10. 【請求項10】 前記炭素膜がDLC膜である請求項9
    記載の自動車用ダイヤフラム。
  11. 【請求項11】 前記自動車用ダイヤフラムの基体の膜
    形成面が有機材料からなるものである請求項9又は10
    記載の自動車用ダイヤフラム。
  12. 【請求項12】 表面の一部又は全部に耐摩耗性、潤滑
    性のある炭素膜が形成されていることを特徴とする自動
    車用バルブ部品。
  13. 【請求項13】 前記炭素膜がDLC膜である請求項1
    2記載の自動車用バルブ部品。
  14. 【請求項14】 前記自動車用バルブ部品の基体の膜形
    成面が有機材料からなるものである請求項12又は13
    記載の自動車用バルブ部品。
  15. 【請求項15】 表面の一部又は全部に耐摩耗性、潤滑
    性のある炭素膜が形成されていることを特徴とする自動
    車用シール材。
  16. 【請求項16】 前記炭素膜がDLC膜である請求項1
    5記載の自動車用シール材。
  17. 【請求項17】 前記自動車用シール材の基体の膜形成
    面が有機材料からなるものである請求項15又は16記
    載の自動車用シール材。
  18. 【請求項18】 表面の一部又は全部に耐摩耗性、撥水
    性のある炭素膜が形成されていることを特徴とする自動
    車用窓ガラス。
  19. 【請求項19】 前記炭素膜がDLC膜である請求項1
    8記載の自動車用窓ガラス。
  20. 【請求項20】 表面の一部又は全部に耐摩耗性、撥水
    性のある炭素膜が形成されていることを特徴とする自動
    車用ボディ。
  21. 【請求項21】 前記炭素膜がDLC膜である請求項2
    0記載の自動車用ボディ。
  22. 【請求項22】 前記自動車用ボディの基体の膜形成面
    が有機材料からなるものである請求項20又は21記載
    の自動車用ボディ。
  23. 【請求項23】 表面の一部又は全部に耐摩耗性、潤滑
    性のある炭素膜を形成する工程を含むことを特徴とする
    自動車用防振部材の製造方法。
  24. 【請求項24】 前記炭素膜形成に先立ち、前処理とし
    て、前記自動車用防振部材の基体の膜形成面をフッ素
    (F)含有ガス、水素(H2 )ガス及び酸素(O2 )ガ
    スから選ばれた少なくとも1種のガスのプラズマに曝す
    請求項23記載の自動車用防振部材の製造方法。
  25. 【請求項25】 前記炭素膜をプラズマCVD法により
    形成する請求項23又は24記載の自動車用防振部材の
    製造方法。
  26. 【請求項26】 前記炭素膜をDLC膜とする請求項2
    3、24又は25記載の自動車用防振部材の製造方法。
  27. 【請求項27】 前記自動車用防振部材の基体の膜形成
    面が有機材料からなるものである請求項23から26の
    いずれかに記載の自動車用防振部材の製造方法。
  28. 【請求項28】 表面の一部又は全部に耐摩耗性、潤滑
    性、ガスバリア性のある炭素膜を形成する工程を含むこ
    とを特徴とする自動車用ホースの製造方法。
  29. 【請求項29】 前記炭素膜形成に先立ち、前処理とし
    て、前記自動車用ホースの基体の膜形成面をフッ素
    (F)含有ガス、水素(H2 )ガス及び酸素(O2 )ガ
    スから選ばれた少なくとも1種のガスのプラズマに曝す
    請求項28記載の自動車用ホースの製造方法。
  30. 【請求項30】 前記炭素膜をプラズマCVD法により
    形成する請求項28又は29記載の自動車用ホースの製
    造方法。
  31. 【請求項31】 前記炭素膜をDLC膜とする請求項2
    8、29又は30記載の自動車用ホースの製造方法。
  32. 【請求項32】 前記自動車用ホースの基体の膜形成面
    が有機材料からなるものである請求項28から31のい
    ずれかに記載の自動車用ホースの製造方法。
  33. 【請求項33】 表面の一部又は全部に耐摩耗性、潤滑
    性、ガスバリア性、撥水性のある炭素膜を形成する工程
    を含むことを特徴とする自動車用タイヤの製造方法。
  34. 【請求項34】 前記炭素膜形成に先立ち、前処理とし
    て、前記自動車用タイヤの基体の膜形成面をフッ素
    (F)含有ガス、水素(H2 )ガス及び酸素(O2 )ガ
    スから選ばれた少なくとも1種のガスのプラズマに曝す
    請求項33記載の自動車用タイヤの製造方法。
  35. 【請求項35】 前記炭素膜をプラズマCVD法により
    形成する請求項33又は34記載の自動車用タイヤの製
    造方法。
  36. 【請求項36】 前記炭素膜をDLC膜とする請求項3
    3、34又は35記載の自動車用タイヤの製造方法。
  37. 【請求項37】 表面の一部又は全部に耐摩耗性、撥水
    性のある炭素膜を形成する工程を含むことを特徴とする
    自動車用ダイヤフラムの製造方法。
  38. 【請求項38】 前記炭素膜形成に先立ち、前処理とし
    て、前記自動車用ダイヤフラムの基体の膜形成面をフッ
    素(F)含有ガス、水素(H2 )ガス及び酸素(O2
    ガスから選ばれた少なくとも1種のガスのプラズマに曝
    す請求項37記載の自動車用ダイヤフラムの製造方法。
  39. 【請求項39】 前記炭素膜をプラズマCVD法により
    形成する請求項37又は38記載の自動車用ダイヤフラ
    ムの製造方法。
  40. 【請求項40】 前記炭素膜をDLC膜とする請求項3
    7、38又は39記載の自動車用ダイヤフラムの製造方
    法。
  41. 【請求項41】 前記自動車用ダイヤフラムの基体の膜
    形成面が有機材料からなるものである請求項37から4
    0のいずれかに記載の自動車用ダイヤフラムの製造方
    法。
  42. 【請求項42】 表面の一部又は全部に耐摩耗性、潤滑
    性のある炭素膜を形成する工程を含むことを特徴とする
    自動車用バルブ部品の製造方法。
  43. 【請求項43】 前記炭素膜形成に先立ち、前処理とし
    て、前記自動車用バルブ部品基体の膜形成面をフッ素
    (F)含有ガス、水素(H2 )ガス及び酸素(O2 )ガ
    スから選ばれた少なくとも1種のガスのプラズマに曝す
    請求項42記載の自動車用バルブ部品の製造方法。
  44. 【請求項44】 前記炭素膜をプラズマCVD法により
    形成する請求項42又は43記載の自動車用バルブ部品
    の製造方法。
  45. 【請求項45】 前記炭素膜をDLC膜とする請求項4
    2、43又は44記載の自動車用バルブ部品の製造方
    法。
  46. 【請求項46】 前記自動車用バルブ部品の基体の膜形
    成面が有機材料からなるものである請求項42から45
    のいずれかに記載の自動車用バルブ部品の製造方法。
  47. 【請求項47】 表面の一部又は全部に耐摩耗性、潤滑
    性のある炭素膜を形成する工程を含むことを特徴とする
    自動車用シール材の製造方法。
  48. 【請求項48】 前記炭素膜形成に先立ち、前処理とし
    て、前記自動車用シール材の基体の膜形成面をフッ素
    (F)含有ガス、水素(H2 )ガス及び酸素(O2 )ガ
    スから選ばれた少なくとも1種のガスのプラズマに曝す
    請求項47記載の自動車用シール材の製造方法。
  49. 【請求項49】 前記炭素膜をプラズマCVD法により
    形成する請求項47又は48記載の自動車用シール材の
    製造方法。
  50. 【請求項50】 前記炭素膜をDLC膜とする請求項4
    7、48又は49記載の自動車用シール材の製造方法。
  51. 【請求項51】 前記自動車用シール材の基体の膜形成
    面が有機材料からなるものである請求項47から50の
    いずれかに記載の自動車用シール材の製造方法。
  52. 【請求項52】 表面の一部又は全部に耐摩耗性、撥水
    性のある炭素膜を形成する工程を含むことを特徴とする
    自動車用窓ガラスの製造方法。
  53. 【請求項53】 前記炭素膜形成に先立ち、前処理とし
    て、前記自動車用窓ガラスの基体の膜形成面をフッ素
    (F)含有ガス、水素(H2 )ガス及び酸素(O2 )ガ
    スから選ばれた少なくとも1種のガスのプラズマに曝す
    請求項52記載の自動車用窓ガラスの製造方法。
  54. 【請求項54】 前記炭素膜をプラズマCVD法により
    形成する請求項52又は53記載の自動車用窓ガラスの
    製造方法。
  55. 【請求項55】 前記炭素膜をDLC膜とする請求項5
    2、53又は54記載の自動車用窓ガラスの製造方法。
  56. 【請求項56】 表面の一部又は全部に耐摩耗性、撥水
    性のある炭素膜を形成する工程を含むことを特徴とする
    自動車用ボディの製造方法。
  57. 【請求項57】 前記炭素膜形成に先立ち、前処理とし
    て、前記自動車用ボディの基体の膜形成面をフッ素
    (F)含有ガス、水素(H2 )ガス及び酸素(O2 )ガ
    スから選ばれた少なくとも1種のガスのプラズマに曝す
    請求項56記載の自動車用ボディの製造方法。
  58. 【請求項58】 前記炭素膜をプラズマCVD法により
    形成する請求項56又は57記載の自動車用ボディの製
    造方法。
  59. 【請求項59】 前記炭素膜をDLC膜とする請求項5
    7、58又は59記載の自動車用ボディの製造方法。
  60. 【請求項60】 前記自動車用ボディの基体の膜形成面
    が有機材料からなるものである請求項56から59のい
    ずれかに記載の自動車用ボディの製造方法。
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